JP2011073233A - 容器用樹脂被覆鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工性、密着性などに優れ、さらに、傷部耐食性にも優れた容器用樹脂被覆鋼板を提供する。
【解決手段】冷延鋼板面と密着しポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層a1と、該樹脂層a1の上層に形成されポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層a2からなる樹脂被覆層(A)を少なくとも一方の面に有する。前記樹脂層a1は以下の(イ)〜(ハ)の成分を含有する。(イ)ブロックフリーイソシアネート化合物:ブロックフリーイソシアネート化合物中のNCO基のモル数(α)と、前記樹脂層a1の主成分であるポリエステル樹脂中のOH基のモル数(β)との比(α)/(β)が0.5〜5.0となる含有量(ロ)π共役系ポリマー:前記樹脂層a1の主成分であるポリエステル樹脂に対して0.1〜5.0mass%(ハ)カルシウムイオン交換シリカ:前記樹脂層a1の主成分であるポリエステル樹脂に対して1〜10mass%
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、食品缶詰の缶胴及び蓋等に用いられる容器用樹脂被覆鋼板に関するものである。
従来、食缶に用いられる金属缶用素材であるティンフリースチール(TFS)、アルミニウム等の金属板には、耐食性・耐久性・耐候性などの向上を目的として、塗装が施されていた。しかし、この塗装を施す技術は、焼き付け工程が複雑であるばかりでなく、多大な処理時間を必要とし、さらには多量の溶剤を排出するという問題を抱えていた。
そこで、これらの問題を解決するため、塗装鋼板に替わり、熱可塑性樹脂フィルムを加熱した鋼板に積層してなるフィルムラミネート鋼板が開発され、現在、食品缶詰用素材として工業的に用いられている。なかでも、PETフィルムをTFS表面に熱融着させたフィルムラミネート鋼板は、優れた密着性、加工性、耐食性を有するため、ほとんどの食品缶詰に適用可能であり、今後、更なる需要拡大が見込まれている。
また、需要拡大が期待される市場として注目されているのが、BRICs諸国など、経済発展の著しい地域である。今後の需要増は確実である。そして、このような世界市場を見据えた場合、フィルムラミネート鋼板の技術はグローバルスタンダードとなり得る可能性が高く、重要性がますます高まることは確実である。
このような状況のもと、以下の理由により、フィルムラミネート鋼板には更なる性能改善が必要であることが明らかになってきた。具体的には、耐食性、なかでも傷部の耐食性を、大幅に向上させる必要がある。
フィルムラミネート鋼板の耐食性は、フィルムの絶縁性に依存するため、被覆性の確保が必須である。しかし、フィルムを貫通する傷が生じた場合は、その部分の絶縁性が失われ、耐食性が確保できない。更には、傷部に腐食が集中しやすく、局部腐食を招く可能性が高い。局部腐食が著しく進行すると、缶壁部に穿孔が生じ、缶詰としての機能を失ってしまう。
これまで、フィルムラミネート鋼板は、日本国内市場を中心に使用され、数多くの種類の缶詰に加工・商品化されてきた。国内の製缶会社は、製造ラインの管理体制及び製品の品質管理体制が整っており、例えば、製缶ラインで鋼板に傷をつけるようなトラブル(例えば、搬送用ロールのスリップなど)はほとんど発生しない。そのため、フィルムラミネート鋼板には、フィルムを貫通するような傷が生ずることは殆どなく、缶成形後も、フィルムが鋼板を被覆し続け、優れた耐食性を維持する。また、仮にフィルムを貫通する傷が生じたとしても、製缶後のすべての缶に対して、欠陥検査を実施しており、傷のある缶は、市場へ流通させないシステムとなっている。
一方で、国外に目を向けると、多種多様な製缶会社及び缶詰製造会社が存在し、その技術レベルも様々である。国内の製缶会社に比べ、品質管理体制が見劣りする製缶会社も数多く存在し、製造ラインでのトラブルが頻発している会社も多い。また、成形後の缶について全量検査を実施している製缶会社は世界的にみても稀であり、ほとんどが抜き取り検査のみである。したがって、フィルムを貫通する傷のある缶が、検査ラインをパスして市場に流通する危険性があり、傷部耐食性に劣るフィルムラミネート金属缶は、大きな市場クレームを招くおそれがある。世界中の製缶メーカーに対し、日本国内と同レベルの生産管理体制や、全量検査システムの導入を期待することができない以上、フィルムラミネート鋼板の傷部耐食性を向上させる術なくして、グローバルスタンダード化は達成できない。
上記に対して、傷部耐食性を向上させるための技術としては、例えば、特許文献1、2が挙げられる。
特許文献1は、フッ素樹脂フィルムラミネート鋼板に関する技術であり、フッ素樹脂フィルムの撥水性を利用したものである。これによれば、表面の対水接触角を90°以上とすることで、表面に付着した水が、すべて球状となり、傷部においても球状が維持されることから、水が傷部へ侵入することなく腐食が抑制されると記載されている。しかしながら、傷部にはフッ素樹脂が存在しないので、撥水効果もなく、腐食抑制効果は全く期待できない。
特許文献2は、積層タイプのフッ素樹脂フィルムラミネート鋼板に関する技術であり、フッ素樹脂フィルムの下に厚さ100μm以上のポリ塩化樹脂フィルムを積層させたものである。この技術は、傷を鋼板表面に到達させないことを目的としており、いわゆる傷部耐食性を向上させる技術ではない。加えて、単に、膜厚を増加させただけの技術であるため、工業的利用価値も極めて低い。
このような状況のもと、発明者らは、傷部において下地金属が露出しても、下地金属の不動態化を促進させることで腐食因子に対して保護性のある皮膜を形成させ、傷部の耐食性を確保するという、新たなコンセプトを着想した。このコンセプトは、これまでの亜鉛めっきをはじめとする資源消費型の犠牲防食技術とは異なり、下地金属の自発的な不動態化反応を活用するため、省資源型の防食技術である。
金属の不動態化を促進させる技術としては、遷移金属であるモリブデン酸、タングステン酸などの不動態化剤を利用する技術が特許及び論文にて公開されている。しかし、これらの技術で使用するいわゆるレアメタルは、半導体産業などの必須素材であるため、需要過多の状況に陥りやすい。特に、BRICsが著しい経済発展をとげた2002年以降、価格は数倍に跳ね上がっており、今後もこの傾向は続くものと考えられる。また、不動態化能に関しても、従来のクロメート処理に及ばないレベルであることが多くの論文にて報告されており、発明者らの要求性能を満たすものではない。
そこで、発明者らは、近年、金属防食への適用が検討されている導電性ポリマーに注目し検討した。導電性ポリマーとは、π電子共役系が発達したポリマーであり、ポリアセチレンをはじめ、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどが知られている。このうち、ポリアニリンについては、その金属防食能につき、多くの研究がなされている。金属板への適用例として、例えば、特許文献3〜5などが挙げられる。
特許文献3には、樹脂、ポリアニリン、無機酸化物からなる皮膜を、金属板上に形成することで、従来のクロメート処理を代替可能な密着性、耐食性が得られる旨、記載されている。しかしながら、ベース樹脂として、水溶性または水分散性のアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いており、これらでは、発明者らが想定している利用分野への適用は困難である。その理由として、(1)PETフィルムとベース樹脂との相溶性が不十分であることから、層間密着性が確保できない、(2)樹脂の力学特性(伸び特性と強度特性のバランス)が食品缶詰の成形加工に追随するレベルでなく、成形過程で樹脂が破壊されてしまう、(3)無機酸化物を必須成分として40%未満添加することから、(2)と同様に、成形過程で樹脂が破壊されてしまう、(4)水溶性樹脂を使用した場合は、腐食環境下での樹脂溶解が少なからず生じ、耐食性が得られない、(5)水分散性樹脂を使用した場合でも、親水性官能基を有するモノマーもしくはポリマーとの共重合化が必要であり、本発明が想定する耐食性レベルの確保は困難である、(6)塗装下地処理を想定した技術であり、本発明とは技術的思想自体が異なること、などが挙げられる。
特許文献4には、平均分子量20000以上の導電性ポリマーを有機樹脂皮膜中に含有させ、鋼板上に形成する旨、記載されている。この技術の不十分な点は、(1)導電性ポリマーを高分子量化させているが、所詮、分子鎖の骨格は剛直なままであり、加工性改善効果をもたらさないこと、(2)導電性ポリマーの結晶化度を上限なく規定しているが、これは加工性を妨げる方向であり、本発明が想定する高加工用途への適用が何ら考慮されていないこと、(3)マトリックス形成高分子、ドーパントに関する規定が、広く一般的な物質の羅列に留まり特定されていないため、その重要性を見出していないこと、(4)塗装下地処理を想定した技術であり、本発明とは技術的思想自体が異なること、などが挙げられる。
特許文献5には、導電性ポリマー粒子を含有するプライマー樹脂を鋼板上に形成し、その上層にエポキシ、ウレタン、フッ素系樹脂を塗布する技術が記載されている。しかしながら、上記従来技術と同様で、ベース樹脂がエポキシ系、ウレタン系、フッ素系に限定されること等から、本発明の想定する分野への適用は困難である。
特開平7−256819号公報 特開平10−264305号公報 特開平10−251509号公報 特開2007−190896号公報 特開2006−326459号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、食品缶詰に要求される基本性能である加工性、密着性に優れ、さらに、傷部耐食性にも優れた容器用樹脂被覆鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らが課題解決のため鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
冷延鋼板面と密着する樹脂層(a1)に、ブロックフリーイソシアネート樹脂を含有させることで、深絞り成形性、加工・レトルト後密着性、耐衝撃性を確保し、更にπ共役系高分子及びカルシウムイオン交換シリカを一定の範囲で含有させることで優れた傷部耐食性を有することができる。
本発明は、以上の知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]冷延鋼板の少なくとも片面に、前記冷延鋼板面と密着しポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a1)と、該樹脂層(a1)の上層に形成されポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a2)の複層構造からなる樹脂被覆層(A)を有し、前記樹脂層(a1)は、下記(イ)、(ロ)、(ハ)の成分を含有することを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
(イ)ブロックフリーイソシアネート化合物:ブロックフリーイソシアネート化合物中のNCO基のモル数(α)と、前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂中のOH基のモル数(β)との比(α)/(β)が0.5〜5.0となる含有量
(ロ)π共役系ポリマー:前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して0.1〜5.0mass%
(ハ)カルシウムイオン交換シリカ:前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して1〜10mass%
[2]前記[1]において、前記樹脂層(a2)は、ポリエステルフィルムからなることを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
[3]前記[1]または[2]において、前記樹脂層(a1)の付着量が、0.1〜5.0g/m2であることを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかにおいて、前記π共役系ポリマーが、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルジオキシチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレン、ポリフラン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、および、これら各ポリマーの誘導体、ならびに、これら各ポリマーを構成する単量体の2種以上の共重合物、の中から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかにおいて、前記樹脂層(a1)が、疎水性ポリオール樹脂を、前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して5〜20mass%の範囲で含むことを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
[6]前記[2]〜[5]のいずれかにおいて、 前記ポリエステルフィルム(a2)は、ポリエステル樹脂の構成単位の93mass%以上がエチレンテレフタレート単位及び/またはエチレンナフタレート単位である二軸延伸ポリエステルフィルムであり、該二軸延伸ポリエステルフィルムは、無機粒子および/または有機粒子を含有することを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
本発明によれば、食品缶詰に要求される基本性能である加工性、密着性に優れ、さらには傷部耐食性にも優れた容器用樹脂被覆鋼板が得られる。そして、本発明の容器用樹脂被覆鋼板は、このような特性を有するため、食品缶詰の缶胴及び蓋等を中心に、日本国内市場に留まらず世界のあらゆる市場で容器用素材として使用可能である。
鋼板のラミネート装置の要部を示す図である。(実施例) フィルムラミネート金属板の断面構造を示す図である。(実施例) 缶胴部に付与したクロスカット傷の位置を示す図である。(実施例) 人工傷からの最大腐食幅を測定する方法を示す図である。(実施例)
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の容器用樹脂被覆鋼板は、冷延鋼板の少なくとも片面に、ポリエステル樹脂を主成分とする複層構造の樹脂被覆層(A)を有する。そして、この樹脂被覆層(A)は、鋼板表面と密着しポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a1)と、その上層のポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a2)(好適にはポリエステルフィルム)とからなり、さらに、前記樹脂層(a1)は以下の特定の成分を含有する。
(イ)ブロックフリーイソシアネート化合物:ブロックフリーイソシアネート化合物中のNCO基のモル数(α)と、前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂中のOH基のモル数(β)との比(α)/(β)が0.5〜5.0となる含有量
(ロ)π共役系ポリマー:前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して0.1〜5.0mass%
(ハ)カルシウムイオン交換シリカ:前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して1〜10mass%
まず、本発明の容器用樹脂被覆鋼板について説明する。
本発明の容器用樹脂被覆鋼板の原板である鋼板としては、缶用材料として広く使用されている低炭素鋼の冷延鋼板が好適である。なお、本発明によれば、めっき皮膜の防錆機能を完全に代替できるため、めっき鋼板、TFSは使用するメリットは少なく、積極的に用いる必要はない。そして、本発明では、原板として、めっき鋼板、TFS等を用いず、冷延鋼板を用いてめっき皮膜の防錆機能が十分に得られるので、めっき処理を省略することができる。このように、本発明の容器用樹脂被覆鋼板は、亜鉛や錫などの資源枯渇リスクの軽減に対して大きく貢献でき、これは本発明がもたらす効果のひとつといえる。
次に、鋼板表面と密着しポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a1)について説明する。
樹脂層(a1)は、ポリエステル樹脂を主成分とする。
樹脂層(a1)は、成分中の割合でポリエステル樹脂を50mass%以上含む樹脂層であり、ポリエステル以外の樹脂としては、たとえばポリオレフィン樹脂などを含むことができる。
樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂の組成は、カルボン酸成分としてテレフタル酸、グリコール成分としてエチレングリコールよりなるポリエチレンテレフタレートに代表されるが、他のカルボン酸成分としてイソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸等と、また、他のグリコール成分としてエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等と成分を置き換えた共重合樹脂等であってもよい。
酸成分として、テレフタル酸は、機械的強度、耐熱性、化学的耐性などから必須であるが、更に、イソフタル酸と共重合させることで、柔軟性、引き裂き強度などが向上する。イソフタル酸成分を、10〜60mol%の範囲でテレフタル酸成分と共重合させることで、後述するようなポリエステル樹脂の好ましい物性の確保が容易になるとともに、深絞り成形性、加工後密着性を向上する機能を有するため、好適である。
グリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの柔軟性に優れる低Tg(Tg=ガラス転移温度)成分と、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの環構造を有する剛直な高Tg成分とを共重合させることが望ましい。以下に述べるようなポリエステル樹脂の好ましい熱物性の確保が容易であるとともに、強度と柔軟性をバランスできるためである。好適な例としては、酸成分がイソフタル酸27mol%、テレフタル酸73mol%で構成され、グリコール成分がエチレングリコール40mol%、ネオペンチルグリコール60mol%で構成されるポリエステル樹脂を挙げることができる。
熱物性(ガラス転移点、軟化点)(好適条件)
樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂の熱物性としては、ガラス転移点が30℃〜85℃、軟化点が100℃〜200℃が好適である。
容器用樹脂被覆鋼板が保管・運搬される際、20℃程度の温度で長時間保持される可能性があるため、ガラス転移点の下限は、30℃であることが望ましい。一方、ガラス転移点の上昇に伴いポリエステルポリマーの硬度が上昇し、加工性は劣化傾向となる。ガラス転移点が85℃超となると、加工性の劣化が顕著となり、本発明が想定する高加工用途への適用が困難となるおそれがある。
また、食缶用のレトルト殺菌処理は、100℃以上の高温で1時間以上に及ぶことがあり、100℃以上の温度域で耐熱性を有することが求められる。このため、JIS K2425に定める軟化点が100℃以上、望ましくは150℃以上であることが好ましい。一方、軟化点が200℃超となると、樹脂の流動性が劣化してしまい、鋼板とのラミネート時や、製缶加工時などの工程で、樹脂の柔軟性が不足することになる。ラミネート時の柔軟性不足は鋼板との密着性を劣化させ、製缶加工時の柔軟性不足は、缶高さ方向への伸び変形を抑制し、缶胴部を破裂させる原因となる。
分子量(好適条件)
ポリエステル樹脂の質量平均分子量は、10000〜40000が望ましく、15000〜20000が特に好ましい。このような質量平均分子量を有するポリエステル樹脂は、加工性と強度のバランスに優れ、深絞り成形性及び成形加工後の密着性が良好となる。質量平均分子量10000以上とすることで樹脂の強度が向上し、深絞り成形時に樹脂が断裂することなく変形に追随する。その後のレトルト処理においても、上層に形成した樹脂層(a2):ポリエステル樹脂の熱収縮に対抗して、トリム端部(容器成形後蓋を取り付ける前の、容器上端部)からのデラミ(樹脂の剥離)を抑制することができる。また、製缶後の耐衝撃性についても、欠陥の発生を抑制し、良好な性能を得ることができる。一方、質量平均分子量が40000超では、樹脂の強度が過大となり、逆に柔軟性を損なうおそれがある。質量平均分子量を40000以下とすることで、強度と柔軟性のバランスを維持することができる。
次に、樹脂層(a1)に含有される下記(イ)、(ロ)、(ハ)について説明する。
(イ)ブロックフリーイソシアネート化合物:ブロックフリーイソシアネート化合物中のNCO基のモル数(α)と、樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂中のOH基のモル数(β)との比(α)/(β)が0.5〜5.0となる含有量
(ロ)π共役系ポリマー:樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して0.1〜5.0mass%
(ハ)カルシウムイオン交換シリカ:樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して1〜10mass%樹脂
成分(イ):ブロックフリーイソシアネート化合物
本発明では、成分(イ)のブロックフリーイソシアネート化合物、すなわちブロック化剤でブロックされていないイソシアネート化合物を用いる。これは、以下の理由による。
ブロック化剤を用いないことで、フリーのイソシアネート基は、ポリエステル樹脂の末端の官能基や、樹脂層(a2):ポリエステルフィルムの表面の官能基と、速やかに反応することができる。これにより、ラミネート時の短時間の熱処理を利用した、イソシアネート架橋反応による高分子化が可能となり、樹脂層(a1)の強度と加工性を大幅に向上させるとともに、樹脂層(a2):ポリエステルフィルムとの強固な密着性を得ることができる。
適用するイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられ、中でも、キシリレンジイソシアネート化合物が、密着性、耐久性などの観点から、最も好適である。
ここで、ブロックフリーイソシアネート化合物中のNCO基(イソシアネート基)のモル数(α)と、樹脂層(a1)に含まれるポリエステル樹脂中のOH基のモル数(β)との比(α)/(β)は0.5〜5.0とする。0.5未満では、ポリエステル樹脂の末端官能基との架橋反応、もしくは樹脂層(a2):ポリエステルフィルム表面の官能基との架橋反応のいずれかが不十分となり、製缶加工時にフィルムが剥離したり、素材が断裂してしまう。一方、(α)/(β)が5.0を超えと、樹脂層(a1)の耐水性が低下し、レトルト処理時に、樹脂層(a2):ポリエステルフィルムが缶から剥離してしまうおそれがある。より好ましい(α)/(β)は1.0〜3.0であり、この場合にはレトルト処理時のフィルム剥離を特に効果的に抑制することができる。
成分(ロ):π共役系ポリマー
成分(ロ)のπ共役系ポリマーを添加することで、下地金属の不動態化を促進させ、フィルムラミネート鋼板に傷部耐食性を付与することができる。下地鋼板との界面において、下地鋼板の酸化反応とπ共役系ポリマーの還元反応が生じ、界面に安定な不動態皮膜を形成する。不動態皮膜は、絶縁体であるとともに緻密であるため、腐食因子に対しバリア層として機能する。その結果、下地鋼板の耐食性を大幅に向上させることができる。
ここで、π共役系ポリマーの酸化還元反応は可逆的であることがわかっており、溶存酸素の還元反応とのカップリング反応によって、元の状態に戻る。すなわち、π共役系ポリマーには、その可逆的な酸化還元特性により自身を劣化させることなく、永続的に下地金属を防食する効果が期待できるのである。
以上の防食プロセスは、腐食環境下における下地鋼板の自発的な不動態化を促すものであるため、π共役系ポリマーには一種の自己補修作用があるものと考えることができる。したがって、樹脂層(a2):ポリエステルフィルムを貫通する傷が生じたとしても、傷部周辺に不動態化皮膜を形成させることで、腐食の進行を著しく抑制することが可能となる。
使用するπ共役系ポリマーとしては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルジオキシチオフェン(たとえば、ポリエチレンジオキシチオフェン)、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレン、ポリフラン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、前記各ポリマーの誘導体、前記各ポリマーを構成する単量体の2種以上の共重合物が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。中でも、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンジオキシチオフェンは鉄の不動態化能が高く、防食効果が大きい。
π共役系ポリマーの添加量としては、樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対し、0.1〜5.0mass%の範囲とする。添加量が0.1mass%未満であると、下地鋼板との界面における酸化還元反応に寄与するポリマーの絶対量が不足し、界面における不動態化皮膜の形成が不十分となる。傷部の耐食性は、不動態化皮膜形成能に大きく依存するため、本発明の期待する性能レベルが得られないこととなる。一方、添加量が5.0mass%超であると、π共役系ポリマーの物性が樹脂層(a1)全体の物性に影響を及ぼすようになり、分子鎖の剛直性が増すとともに密着界面に優先配向して、密着性を阻害するおそれがある。よって、π共役系ポリマーの添加量としては、樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対し、0.1〜5.0mass%の範囲に規定する。
なお、一般的にπ共役系ポリマーは半導体であり、バンドギャップを有する。よって、導電性ポリマーとしての機能を発揮させるためには、通常は、ドーパントの添加が必須であり、エレクトロニクス分野では、ほとんどドーパントを添加した状態で用いられる。しかし、本発明のように、冷延鋼板を基材として、耐食性向上を目的として添加する場合、ドーパントは不要である。その理由を以下に述べる。
冷延鋼板表面に形成される鉄の自然酸化皮膜は、一般的にポーラス構造であり、めっき皮膜に比べ、湿潤密着性やバリア性が大きく劣る。さらに、ドーパント成分としては、有機カルボン酸や有機スルホン酸など、親水性の有機酸が広く使用されているため、皮膜中へ水を呼び込む傾向がある。皮膜中に侵入した水は、鉄酸化物と樹脂層(a1)との界面へ移動し、密着性を大きく低下させてしまう。したがって、本発明では、ドーパントは添加せず、π共役系ポリマーをそのまま適用することで、耐食性と密着性のバランスを図ることができる。
成分(ハ):カルシウムイオン交換シリカ
カルシウムイオン交換シリカは、微細な多孔質のシリカ担体にイオン交換によってカルシウムイオンが導入されたシリカ粒子である。カルシウムイオン交換シリカから放出されるカルシウムイオンは、電気化学的作用、塩生成作用を有するため保護膜を形成し、腐食の進行を抑制させる働きがある。カルシウムイオン交換シリカの添加量としては、樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対し、1〜10mass%の範囲とする。添加量が1mass%未満では、十分な防食効果が得られない。逆に10mass%超では、カルシウムイオンの放出に伴う樹脂層(a1)の局所的な溶解が生じ、冷延鋼板との密着性を維持することが困難となる。なお、冷延鋼板のかわりに、密着性に優れる表面処理鋼板、たとえばティンフリースチールを用いる場合は、カルシウムイオン交換シリカを10mass%を超えて添加することも可能である。この場合、添加量の上限は、樹脂層(a1)の成形限界によって決定され、概ね25mass%である。
本発明で使用するカルシウムイオン交換シリカとしては、一般に公知の、シリカ表面のシラノール基にカルシウムイオンをイオン交換させたタイプのものを使用することができ、市販品の使用も可能である。市販品としては、GRACE社の「SHIELDEX」等を使用できる。
疎水性ポリオール樹脂
樹脂層(a1)の耐水性を向上させるために、脂肪酸由来の疎水性ポリオール樹脂を、ポリエステル樹脂中に添加することが有効である。疎水性ポリオール樹脂としては、ダイマー酸系ポリオール、ポリジエン系ポリオール、ポリイソプレン系ポリオール等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。中でも、長鎖アルキル基の炭素数20〜50のものを適用することで、エステル結合部を水から遮蔽し、レトルト処理等の湿潤環境下におけるフィルム剥離を効果的に防止することができる。
疎水性ポリオール樹脂を添加する場合、その添加量は、樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して、5〜20mass%の範囲内であることが好ましい。添加量が5mass%未満では、耐水性の向上効果が十分に得られず、一方、20mass%を越えるとポリエステル樹脂の表面自由エネルギーが過度に低下するため、樹脂層(a2):ポリエステルフィルム及び鋼板との密着性が阻害される場合がある。また、耐水性及び密着性を両立させる観点から、さらに好ましい添加量は7〜15mass%である。また、疎水性を阻害しない範囲で、ポリエステルポリオールを添加することができる。この場合、疎水性ポリオール樹脂は、全ポリオール質量の50mass%以上の範囲が好適である。ポリエステルポリオールとしては、1、6ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール成分と、マレイン酸、アジピン酸等のエステルを用いることができる。
添加剤:着色剤、カーボンブラック
さらに、ポリエステル樹脂中に、染料、顔料などの着色剤を添加することで、下地の鋼板を隠蔽し、樹脂独自の多様な色調を付与できる。たとえば、黒色顔料として、カーボンブラックを添加することで、下地の金属色を隠蔽するとともに、黒色のもつ高級感を食品缶詰に付与することができる。カーボンブラックの添加量は、樹脂層(a1)中での割合で5〜40mass%が好ましい。添加量が5mass%未満では黒色度が不十分であるとともに、下地鋼板の色調が隠蔽できず、高級感のある意匠性を付与できない。一方、添加量が40mass%を超えても、黒色度は変化しないため意匠性の改善効果は得られないばかりか、ポリエステル樹脂の構造が脆弱となるため、製缶加工時に樹脂層が容易に破壊してしまうおそれがある。添加量を5〜40mass%の範囲とすることで、意匠性と他の要求特性との両立が可能となる。
カーボンブラックは、粒子径が5〜50nmのものが好ましいが、ポリエステル樹脂中での分散性や発色性を考慮すると、特に5〜30nmのものが好適である。
添加剤:着色剤、白色・光輝色
黒色顔料以外にも、たとえば、白色顔料を添加することで下地の金属光沢を隠蔽するとともに、印刷面を鮮映化することができ、良好な外観を得ることができる。添加する顔料としては、容器成形後に優れた意匠性を発揮できることが必要であり、このような観点からは、二酸化チタンなどの無機系顔料を使用できる。着色力が強く、展延性にも富むため、容器成形後も良好な意匠性を確保できるので好適である。二酸化チタンの添加量は、樹脂層(a1)中での割合で5〜30mass%が好ましい。5mass%以上であれば、充分な白色度が得られ、良好な意匠性が確保できる。一方、30mass%を超えて添加しても、白色度が飽和するため、経済上の理由から30mass%以下とすることが望ましい。より好ましい添加量は、10〜20mass%である。
また、容器表面に光輝色を望む場合には、アゾ系顔料を添加してもよい。アゾ系顔料は透明性に優れながら着色力が強く、展延性に富むため、容器成形後も光輝色のある外観が得られる。アゾ系顔料としては、カラーインデックス(C.I.登録の名称)が、ピグメントイエロー12、13、14、16、17、55、81、83、139、180、181などのものがあげられ、これらの1種以上を用いることができる。特に、色調(光輝色)の鮮映性、レトルト殺菌処理環境での耐ブリーディング性(顔料がフィルム表面に析出する現象に対する抑制能)などの観点から、分子量が大きく、ポリエステル樹脂への溶解性が乏しい顔料が望ましい。例えば、分子量が700以上である、ベンズイミダゾロン構造を有するC.I.ピグメントイエロー180が特に好ましい。
アゾ系顔料の添加量は、樹脂層(a1)中での割合で10〜40mass%が好ましい。添加量が10mass%以上であれば、良好な発色が得られる。また、添加量が40mass%以下の方が、透明度が高くなり光輝性に富んだ色調となる。
付着量
以上からなる樹脂層(a1)の付着量(全配合成分の付着量)は、0.1〜5.0g/m2が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜2.5g/m2である。付着量が0.1g/m2未満では、鋼板表面を均一に被覆することができず、膜厚が不均一になるおそれがある。イソシアネート化合物やπ共役系ポリマーなどが偏在することとなり、安定した機能を得ることができなくなってしまう。一方、付着量が5.0g/m2超では、樹脂の凝集力が不十分となって、樹脂層(a1)の強度が低下してしまう場合がある。その結果、製缶加工時に樹脂層が凝集破壊してフィルムが剥離し、そこを起点に缶胴部が断裂してしまう場合がある。
次に、樹脂層(a1)の上層を形成する樹脂層(a2)について説明する。
樹脂層(a2)は、ポリエステル樹脂を主成分とする。そして、ポリエステルフィルムからなることが好ましい。
ポリエステルフィルム組成
ポリエステルフィルムとしては、レトルト処理後の味特性を良好とする点、製缶工程での摩耗粉の発生を抑制する点から、エチレンテレフタレート及び/またはエチレンナフタレートを主たる構成成分とすることが望ましい。エチレンテレフタレート及び/またはエチレンナフタレートを主たる構成成分とするポリエステルとは、ポリエステル樹脂の93mass%以上がエチレンテレフタレート及び/またはエチレンナフタレートを構成成分とするポリエステルである。95mass%以上であると金属缶に飲料を長期充填しても味特性が良好であるので、更に好適である。一方、味特性を損ねない範囲で他のジカルボン酸成分、グリコール成分を共重合してもよく、ジカルボン酸成分としては、例えば、ジフェニルカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができる。
グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の指環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
なお、以上挙げたジカルボン酸成分、グリコール成分は2種以上を併用してもよい。
また、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多官能化合物を共重合してもよい。
粒子
ポリエステルフィルム(a2)には、成形性、密着性の向上を目的として粒子を添加してもよい。この粒子は、組成としては有機粒子、無機粒子を問わないが、耐摩耗性、加工性、味特性などの点から体積平均粒子径0.005〜5.0μmであることが好ましく、特に0.01〜3.0μmであることがさらに好ましい。また、耐摩耗性などの点から、下式(1)に示される相対標準偏差σが0.5以下であることが好ましく、さらには0.3以下であることが特に好ましい。また、同じく耐磨耗性の観点から、粒子の長径/短径比が1.0〜1.2であることが好ましい。更に、粒子のモース硬度は、突起硬さ、耐摩耗性などの点から7未満であることが好ましい。そして、これらの効果を十分に発現させるには、上記粒子を0.005〜10mass%含有することが必要である。
具体的には、無機粒子としては、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、クレー等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。中でも、粒子表面の官能基とポリエステルとが反応してカルボン酸金属塩を生成するものが好ましく、具体的には、粒子1gに対し、カルボン酸金属塩を10−5mol以上有するものが、ポリエステルとの親和性、耐摩耗性などの点で好ましく、さらには2×10−5mol以上であることが好ましい。
また、有機粒子としては、種々の有機高分子粒子を用いることができ、少なくとも一部がポリエステルに対して不溶の粒子であれば、いかなる組成の粒子でも構わない。また、このような粒子の素材としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメチルメタクリレート、ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂などの種々のものを使用することができるが、耐熱性が高く、かつ粒度分布の均一な粒子が得られやすいビニル系架橋高分子粒子が特に好ましい。
このような無機粒子および有機粒子は、それぞれ単独で用いてもよいが、2種以上を併用して用いることが好ましく、粒度分布、粒子強度など物性の異なる粒子を組み合わせることにより、さらに機能性の高いポリエステルフィルムを得ることができる。
また、本発明の効果を妨げない範囲において、例えば、各種不定形の外部添加型粒子や内部析出型粒子などの他の粒子、各種表面処理剤などを含有させてもよい。
更に、耐熱性・味特性の観点からは、ポリエステルフィルム(a2)が二軸延伸ポリエステルフィルムからなることが好ましい。二軸延伸の方法としては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれであってもよいが、延伸条件、熱処理条件を選択し、フィルムの厚さ方向の屈折率を1.50以上とすることが、ラミネート性、成形性を良好とする上で好ましい。さらに厚さ方向屈折率が1.51以上、特に1.52以上であると、ラミネート時に多少のばらつきがあっても成形性、耐衝撃性を両立させる上で面配向係数を特定の範囲に制御することが可能となるので好ましい。
また、二軸延伸ポリエステルフィルムは、製缶工程で絞り成形後に200〜230℃程度の熱履歴を受けた後にネック部を加工する際の加工性、耐衝撃性の点で固体高分解能NMRによる構造解析におけるカルボニル部の緩和時間が270msec以上、さらに好ましくは280msec以上、特に好ましくは300msec以上であることが望ましい。
樹脂層(a2)の厚み
樹脂層(a2)の厚さは、5〜100μmが好ましい。樹脂層(a2)の厚さが5μm未満では、被覆性が不十分であり、十分な耐衝撃性と成形性を確保しにくい。一方、厚さが100μmを越えると、上記特性が飽和して樹脂層厚にみあう改善効果が得られない。また、鋼板表面への熱融着時に必要となる熱エネルギーが増大するため、経済性を損なうおそれがある。このような観点から、より好ましい樹脂層(a2)の厚さは8〜50μm、特に好ましくは10〜25μmである。
次に、本発明の容器用樹脂被覆鋼板の製造方法について説明する。
樹脂層(a1)の形成方法
一例として、冷延鋼板面と密着する樹脂層(a1)を上層となるポリエステルフィルム(a2)の表面に形成する方法について述べる。樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂を有機溶剤中に溶解させるとともに、本発明が規定する添加成分および任意添加成分を有機溶剤中に溶解または分散させてコーティング液(樹脂溶液)を調製し、このコーティング液を、ポリエステルフィルム(a2)成膜時もしくは製膜後にフィルム表面に塗布し、乾燥することで、樹脂層(a1)を形成する。
ポリエステル樹脂を溶解させるための有機溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン溶剤、酢酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤などを挙げることができ、これらの1種以上を適宜選定して使用することができる。
また、本発明で規定するブロックフリーイソシアネート化合物、π共役系ポリマー、カルシウムイオン交換シリカ、さらには必要に応じて添加される、疎水性ポリオール、着色剤(たとえば、カーボンブラック、アゾ系顔料など)などの添加剤も、有機溶剤中に分散させて使用する。この際、分散剤を併用すると、添加剤の均一性が付与できるため好適である。
コーティング液をポリエステルフィルムに塗布する方法としては、ロールコーター方式、ダイコーター方式、グラビア方式、グラビアオフセット方式、スプレー塗布方式など、既知の塗装手段が適用できるが、グラビアロールコート法が最も好適である。コーティング液塗布後の乾燥条件としては、80℃〜170℃で20〜180秒間、特に80℃〜120℃で60〜120秒間が好ましい。
樹脂層(a1)をコーティングした後のポリエステルフィルム(a2)を、鋼板表面にラミネートする方法
以上のように樹脂層(a1)をコーティングしたポリエステルフィルム(a2)を、樹脂層(a1)が前記冷延鋼板面と密着するように冷延鋼板表面にラミネートする。このラミネート方法としては、たとえば、冷延鋼板をフィルムの融点を超える温度に加熱し、加熱後の冷延鋼板の表面に樹脂層(a1)をコーティングしたポリエステルフィルム(a2)をラミネートロール(圧着ロール)で圧着し、樹脂層(a1)をコーティングしたポリエステルフィルム(a2)を熱融着させる方法を用いることができる。なお、この時には、上述したように樹脂層(a1)をコーティングしたポリエステルフィルム(a2)面を冷延鋼板に圧着し、熱融着させる。
ラミネート条件については、例えば、ラミネート開始時の温度を少なくともフィルムの融点以上とし、ラミネート時にフィルムの受ける温度履歴として、フィルムの融点以上の温度で接している時間を1〜20msecの範囲とすることが好適である。このようなラミネート条件を達成するためには、高速でのラミネートに加えて、融着中の冷却も必要である。ラミネート時の加圧は、面圧として9.8〜294N/cm2(1〜30kgf/cm)が好ましい。この値が低すぎると、樹脂界面の到達する温度が融点以上であっても時間が短時間であるため溶融が不十分であり、十分な密着性が得られ難い。また、加圧が大きいとラミネート鋼板の性能上は不都合がないものの、ラミネートロールにかかる力が大きく、設備的な強度が必要となり装置の大型化を招くため不経済である。
冷延鋼板の製造
低炭素鋼に冷間圧延を施した後に焼鈍・調質圧延して、板厚0.18mm、板幅977mmの冷延鋼板を製造した。
缶内面側の樹脂被覆用フィルムの製造
表3に示す配合の酸成分とグリコール成分を重合させて得られたポリエステル樹脂に、表3に示す粒子を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物を常法に従い、溶融押し出して冷却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後、二軸延伸・熱固定して二軸延伸配向フィルム(a2)を得た。
表1に示す配合の酸成分とグリコール成分を重合させて得られたポリエステルの樹脂に、表2に示すイソシアネート化合物、π共役系ポリマー、カルシウムイオン交換シリカなどの各種添加剤を添加し、これをトルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒中に溶解・分散させて樹脂層(a1)用のコーティング液(樹脂溶液)を作製した。このコーティング液を前記二軸延伸ポリエステルフィルム(a2)の片面に、グラビアロールコーターにより所定の乾燥付着量となるように塗布・乾燥し、乾燥(乾燥温度:80〜120℃)させ、缶内面側の樹脂被覆層(A)を得た。なお、一部の比較例において、フィルムとしてポリプロピレンフィルムを用い、またコーティング液の樹脂としてエポキシフェノールを用いた。
缶外面側の樹脂被覆用フィルムの製造
表6に示す配合の酸成分とグリコール成分を重合させて得られたポリエステル樹脂に、表6に示す粒子を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物を常法に従い、溶融押し出して冷却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得た後、二軸延伸・熱固定して二軸延伸配向フィルム(a2)を得た。
表4に示す配合の酸成分とグリコール成分を重合させて得られたポリエステルの樹脂に、表5に示すイソシアネート化合物、π共役系ポリマー、カルシウムイオン交換シリカなどの各種添加剤を添加し、これをトルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒中に溶解・分散させて樹脂層(a1)用のコーティング液(樹脂溶液)を作製した。このコーティング液を前記二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に、グラビアロールコーターにより所定の乾燥付着量となるように塗布・乾燥し、乾燥(乾燥温度:80〜120℃)させ、缶外面側の樹脂被覆層(A)を得た。なお、一部の比較例においては、フィルムとしてポリプロピレンフィルムを用い、またコーティング液の樹脂としてエポキシフェノールを用いた。
容器用樹脂被覆鋼板の製造
図1に示すラミネート設備において、上記(1)で得られた冷延鋼板1を金属帯加熱装置2で加熱し、ラミネートロール3により、冷延鋼板の一方の面に、上記(2)で得られた缶内面側の樹脂被覆層(A)をラミネート(熱融着)するとともに、他方の面に上記(3)で得られた缶外面側の樹脂被覆層(A)をラミネート(熱融着)し、次いで、金属帯冷却装置5で水冷し、容器用樹脂被覆鋼板を製造した。上記ラミネートロール3は内部水冷式とし、ラミネート中に冷却水を強制循環して、フィルム接着中の冷却を行った。また、樹脂フィルムを鋼板にラミネートする際に、鋼板に接する界面のフィルム温度がフィルムの融点以上になる時間を1〜20msecの範囲内にした。
以上のようにして製造された容器用樹脂被覆鋼板(本発明例)の片面側の皮膜断面構造を図2に示す。
樹脂被覆鋼板の評価
以上のようにして製造された容器用樹脂被覆鋼板について、下記の性能を評価した。
成形性
容器用樹脂被覆鋼板にワックスを塗布後、直径200mmの円板を打ち抜き、絞り比2.00で浅絞り缶を得た。次いで、この絞り缶に対し、絞り比2.20で再絞り加工を行った。この後、常法に従いドーミング成形を行った後、トリミングし、次いでネックイン−フランジ加工を施し深絞り缶を成形した。このようにして得た深絞り缶のネックイン部について、缶内面側および缶外面側の樹脂被覆層(A)の損傷程度を目視観察し、下記評価基準で評価した。
(評点について)
◎:成形後フィルムに損傷が認められない
○:成形後フィルムに損傷が認められないが、部分的に白化が認められる
△:成形可能であるが、部分的にフィルム損傷が認められる
×:缶が破胴し、成形不可能
成形後密着性(1)
上記成形性評価で成形可能(△以上の評価)であった缶を対象とした。缶胴部よりピール試験用のサンプル(幅15mm、長さ120mm)を切り出し、このサンプルの缶外面側において長辺側端部からフィルムの一部を剥離させた。この剥離されたフィルムを、剥離された方向とは逆方向(角度:180°)に開き、引張試験機を用いて、引張速度30mm/min.でピール試験を行い、幅15mmあたりの密着力を評価し、下記評価基準で評価した。
(評点)
◎:15.0(N)/15(mm)以上
○:10.0(N)/15(mm)以上、15.0(N)/15(mm)未満
×:10.0(N)/15(mm)未満
成形後密着性(2)
上記成形性評価で成形可能(△以上の評価)であった缶を対象とした。缶の内部に水道水を充填した後、蓋を巻き締めて密閉した。続いて、レトルト殺菌処理を130℃、90分間の条件で実施し、缶胴部よりピール試験用のサンプル(幅15mm、長さ120mm)を切り出した。このサンプルの缶内面側において長辺側端部からフィルムの一部を剥離する。この剥離されたフィルムを、剥離された方向とは逆方向(角度:180°)に開き、引張試験機を用いて引張速度30mm/min.でピール試験を行い、幅15mmあたりの密着力を測定し、下記評価基準で評価した。
(評点)
◎:10.0(N)/15(mm)以上
○:5.0(N)/15(mm)以上、10.0(N)/15(mm)未満
×:5.0(N)/15(mm)未満
傷部耐食性評価(1)
上記成形性評価で成形可能(△以上の評価)であった缶を対象とした。図3に示すように、缶外面側の缶胴部2箇所に、下地鋼板に達するクロスカット傷を入れる。
このクロスカット傷を付与した缶に対し、JISZ2371に準拠した塩水噴霧テストを240時間行い、傷部からの片側最大腐食幅を測定し、下記評価基準で評価した。なお、傷部からの片側最大腐食幅の測定方法を図4に示す。
(評点について)
◎:片側最大腐食幅1.0mm未満
○:片側最大腐食幅1.0mm以上、2.0mm未満
×:片側最大腐食幅2.0mm以上
傷部耐食性評価(2)
上記成形性評価で成形可能(△以上の評価)であった缶を対象とした。図3に示すように、缶内面の缶胴部2箇所に、下地鋼板に達するクロスカット傷を入れた。このクロスカット傷を付与した缶内に、1.5%NaCl+1.5%クエン酸ナトリウム混合液を充填した後、蓋を巻き締めて密閉した。続いて、レトルト殺菌処理を130℃、90分間の条件で実施した後、温度38℃の恒温槽内で、5日間経時させた。その後、缶を切り開き、クロスカット傷部からの片側最大腐食幅を測定し、下記評価基準で評価した。なお、傷部からの片側最大腐食幅の測定方法を図4に示す。
(評点について)
◎:片側最大腐食幅1.0mm未満
○:片側最大腐食幅1.0mm以上、2.0mm未満
×:片側最大腐食幅2.0mm以上
以上により得られた性能評価試験の結果を表7および表8に示す。
表7および表8によれば、本発明例は、容器用素材に要求される成形性、成形後密着性、傷部耐食性がいずれも優れている。これに対して比較例は、いずれかの性能が劣っている。
食品缶詰の缶胴及び蓋等を中心に、世界のあらゆる市場で使用可能な、容器用途素材・包装用途素材である。
1 冷延鋼板
2 金属帯加熱装置
3 ラミネートロール
4a、4b フィルム
5 金属帯冷却装置

Claims (6)

  1. 冷延鋼板の少なくとも片面に、前記冷延鋼板面と密着しポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a1)と、該樹脂層(a1)の上層に形成されポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層(a2)の複層構造からなる樹脂被覆層(A)を有し、前記樹脂層(a1)は、下記(イ)、(ロ)、(ハ)の成分を含有することを特徴とする容器用樹脂被覆鋼板。
    (イ)ブロックフリーイソシアネート化合物:ブロックフリーイソシアネート化合物中のNCO基のモル数(α)と、前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂中のOH基のモル数(β)との比(α)/(β)が0.5〜5.0となる含有量
    (ロ)π共役系ポリマー:前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して0.1〜5.0mass%
    (ハ)カルシウムイオン交換シリカ:前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して1〜10mass%
  2. 前記樹脂層(a2)は、ポリエステルフィルムからなることを特徴とする請求項1に記載の容器用樹脂被覆鋼板。
  3. 前記樹脂層(a1)の付着量が、0.1〜5.0g/m2であることを特徴とする請求項1または2に記載の容器用樹脂被覆鋼板。
  4. 前記π共役系ポリマーが、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルジオキシチオフェン、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレン、ポリフラン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、および、これら各ポリマーの誘導体、ならびに、これら各ポリマーを構成する単量体の2種以上の共重合物、の中から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器用樹脂被覆鋼板。
  5. 前記樹脂層(a1)が、疎水性ポリオール樹脂を、前記樹脂層(a1)の主成分であるポリエステル樹脂に対して5〜20mass%の範囲で含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器用樹脂被覆鋼板。
  6. 前記ポリエステルフィルム(a2)は、ポリエステル樹脂の構成単位の93mass%以上がエチレンテレフタレート単位及び/またはエチレンナフタレート単位である二軸延伸ポリエステルフィルムであり、該二軸延伸ポリエステルフィルムは、無機粒子および/または有機粒子を含有することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の容器用樹脂被覆鋼板。
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