JP2011069858A - カラーフィルター基板、素子基板、カラーフィルター基板の製造方法、素子基板の製造方法、液晶表示装置、電子機器 - Google Patents

カラーフィルター基板、素子基板、カラーフィルター基板の製造方法、素子基板の製造方法、液晶表示装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】各色材部を透過した光の焦点距離を調整し、色バランスに優れた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】基板と、前記基板上に形成された複数の色材部と、各前記色材部を透過した光を集光させるとともに、各前記色材部を透過した光の焦点距離が前記色材部毎に調整された凸レンズ部を含む集光部と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、カラーフィルター基板、素子基板、カラーフィルター基板の製造方法、素子基板の製造方法、液晶表示装置、電子機器に関する。
従来、液晶表示装置として、カラーフィルター基板と素子基板との間に液晶層が封入されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。液晶層は、一対の偏光板の間に配置されている。素子基板は、液晶層に対して画素領域ごとに電界を印加可能になっている。電界印加の有無により、液晶層の液晶分子の方位角が変化し、液晶層を通る光は電界印加の有無により異なる偏光状態になる。液晶層を通った光は、偏光状態に応じてその一部が偏光板に吸収されて、所望の階調の光になる。カラーフィルター基板は、透過させる光の波長が異なる複数の色材部を含んでいる。色材部は、画素領域と1対1で対応している。液晶層から射出された光は、色材部を通ることにより所定の波長帯域の成分が吸収され、所望の色光になる。一般的には、赤緑青の3つの画素領域において液晶層が独立して制御され、赤緑青の3つの画素領域から射出される光により、フルカラー画像の1画素が構成される。
特許第3261854号明細書
上記液晶表示装置において、各色材部には、同一のマイクロレンズが構成されている。しかしながら、各色材部を通った光は、各色材部の波長帯域の成分が吸収されて射出されるため、各色材部に同一のマイクロレンズが形成されると、吸収光波長が長い色材部を透過した光の焦点距離は、吸収光が短い色材部を透過した光の焦点距離よりも長くなるため、各色材部から射出された光の焦点距離が、色材部毎に異なってしまい、色バランスが崩れてしまう、という課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるカラーフィルター基板は、基板と、前記基板上に形成された複数の色材部と、各前記色材部を透過した光を集光させるとともに、各前記色材部を透過した光の焦点距離が前記色材部毎に調整された凸レンズ部を含む集光部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、色材部毎に透過した光を集光させ、色材部毎を透過する光の焦点距離を揃えることが可能となり、色バランスを向上させることができる。
[適用例2]上記適用例にかかるカラーフィルター基板は、前記集光部の前記凸レンズ部が、各前記色材部と対向する位置に形成され、各前記色材部に対して反対方向に向かって凸形状を有することを特徴とする。
この構成によれば、各色材部に対して反対方向に向かって凸形状を有する凸レンズ部により、容易に集光させることができる。
[適用例3]上記適用例にかかるカラーフィルター基板は、前記集光部の前記凸レンズ部が、各前記色材部と対向する位置に形成され、各前記色材部に向かって凸形状を有することを特徴とする。
この構成によれば、各色材部に向かって凸形状を有する凸レンズ部により、容易に集光させることができる。
[適用例4]上記適用例にかかるカラーフィルター基板は、前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率よりも大きいことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部の曲率が大きい場合には、透過する光の焦点距離を短くさせることができる。また、凸レンズ部の曲率が小さい場合には、透過する光の焦点距離を長くさせることができる。従って、相対的に吸収光波長が長い色材部を透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部を透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となる。これにより、容易に各色材部を透過した光の焦点距離を揃えることができる。
[適用例5]上記適用例にかかるカラーフィルター基板は、前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部の屈折率が高い場合には、透過する光の焦点距離を短くさせることができる。また、凸レンズ部の屈折率が低い場合には、透過する光の焦点距離を長くさせることができる。従って、相対的に吸収光波長が長い色材部を透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部を透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となる。これにより、容易に各色材部を透過した光の焦点距離を揃えることができる。
[適用例6]上記適用例にかかるカラーフィルター基板は、前記集光部が、前記凸レンズ部と、前記色材部と、を含み、前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部が、吸収光波長の短い前記色材部よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部側から色材部を通って基板側に向けて光が照射された場合に、色材部によって、吸収光波長が長い色材部を透過する光の焦点距離を短くさせるとともに、吸収光波長が短い色材部を透過する光の焦点距離を長くさせ、容易に各色材部を透過した光の焦点距離を揃えることができる。
[適用例7]上記適用例にかかるカラーフィルター基板は、前記集光部が、前記凸レンズ部と、前記凸レンズ部上に形成された保護膜と、を含み、前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記保護膜が、吸収光波長が短い前記色材部に対応する前記保護膜よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部上に保護膜が形成されるため、凸レンズ部の表面を保護することができる。さらに、基板側から色材部側に向けて光が照射された場合に、保護膜によって、吸収光波長が長い色材部を透過する光の焦点距離を短くさせるとともに、吸収光波長が短い色材部を透過する光の焦点距離を長くさせ、容易に各色材部を透過した光の焦点距離を揃えることができる。
[適用例8]本適用例にかかる素子基板は、基板上に形成され、複数の色材部に光を透過させるための素子を含む素子基板であって、前記基板上に形成され、各前記色材部を透過した光を集光させるとともに、各前記色材部を透過した光の焦点距離が前記色材部毎に調整された凸レンズ部を含む集光部を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、色材部毎に透過した光を集光させ、色材部毎を透過する光の焦点距離を揃えることが可能となり、色バランスを向上させることができる。
[適用例9]上記適用例にかかる素子基板は、前記集光部の前記凸レンズ部が、各前記色材部と対向する位置に形成され、各前記色材部に向かって凸形状を有することを特徴とする。
この構成によれば、各色材部に向かって凸形状を有する凸レンズ部により、容易に集光させることができる。
[適用例10]上記適用例にかかる素子基板は、前記集光部の前記凸レンズ部が、各前記色材部と対向する位置に形成され、前記基板に向かって凸形状を有することを特徴とする。
この構成によれば、基板に向かって凸形状を有する凸レンズ部により、容易に集光させることができる。
[適用例11]上記適用例にかかる素子基板は、前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率よりも大きいことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部の曲率が大きい場合には、透過する光の焦点距離を短くさせることができる。また、凸レンズ部の曲率が小さい場合には、透過する光の焦点距離を長くさせることができる。従って、相対的に吸収光波長が長い色材部を透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部を透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となる。これにより、容易に各色材部を透過した光の焦点距離を揃えることができる。
[適用例12]上記適用例にかかる素子基板は、前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部の屈折率が高い場合には、透過する光の焦点距離を短くさせることができる。また、凸レンズ部の屈折率が低い場合には、透過する光の焦点距離を長くさせることができる。従って、相対的に吸収光波長が長い色材部を透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部を透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となる。これにより、容易に各色材部を透過した光の焦点距離を揃えることができる。
[適用例13]本適用例にかかるカラーフィルター基板の製造方法、または、素子基板の製造方法は、上記の前記凸レンズ部の材料を含む機能液を液滴として吐出し、前記基板に機能液を塗布する塗布工程と、塗布された前記機能液を固化して、前記凸レンズ部を形成する固化工程と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、凸レンズ部の材料の無駄をなくすことができ、コストを低減させることができる。
[適用例14]本適用例にかかる液晶表示装置は、上記のカラーフィルター基板、または、上記の素子基板、上記のカラーフィルターの製造方法、素子基板の製造方法によって製造されたカラーフィルター基板、または、素子基板を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、色バランスの優れた液晶表示装置を提供することができる。
[適用例15]本適用例にかかる電子機器は、上記の液晶表示装置を搭載したことを特徴とする。
この構成によれば、高品位の液晶表示装置を搭載した電子機器を提供することができる。この場合、電子機器は、例えば、上記の液晶表示装置を搭載したテレビ受像機、パーソナルコンピューター、携帯電子機器、その他、各種の電子製品がこれに該当する。
液晶表示装置の構成を示し、(a)は斜視図、(b)一部拡大した平面図。 第1実施形態にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 第1実施形態にかかる液晶表示装置の集光状態を示す模式図。 液滴吐出装置の構成を示す斜視図。 液滴吐出ヘッドの構成を示す断面図。 第1実施形態にかかるカラーフィルター基板の製造方法を示す工程図。 第1実施形態にかかるカラーフィルター基板の製造方法を示す工程図。 電子機器の構成を示す斜視図。 第2実施形態にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 第3実施形態にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 第4実施形態にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 第4実施形態にかかる液晶表示装置の集光状態を示す模式図。 第4実施形態にかかるカラーフィルター基板の製造方法を示す工程図。 第4実施形態にかかるカラーフィルター基板の製造方法を示す工程図。 第5実施形態にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 第6実施形態にかかる素子基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 第6実施形態にかかる液晶表示装置の集光状態を示す模式図。 第6実施形態にかかる素子基板の製造方法を示す工程図。 変形例にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。 他の変形例にかかるカラーフィルター基板を含む液晶表示装置の構成を示す要部断面図。
以下、図面を参照しつつ、第1〜第7実施形態について説明する。なお、説明に用いる図面において、特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造の寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせている場合がある。また、実施形態において同様の構成要素については、同じ符号を付して図示し、その詳細な説明を省略する場合がある。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1は、液晶表示装置の構成を示し、同図(a)は、斜視図であり、同図(b)は、表示領域を拡大して示す平面図である。図1(a)に示すように、液晶表示装置1aは、概略板状のものであり、一方の面に表示領域A1を有している。表示領域A1内に、複数の画素領域Pが行列状に配置されている。表示領域A1の外側は、額縁A2になっている。液晶表示装置1aの内部に、複数の走査線10a、複数のデータ線10bが設けられている。複数の走査線10aは互いに略平行になっており、複数のデータ線10bも互いに略平行になっている。走査線10aは、データ線10bと略直交(交差)している。走査線10a、データ線10bに囲まれる領域の各々が、画素領域Pになっている。
走査線10a、データ線10bは、表示領域A1と額縁A2とにわたって設けられている。額縁A2において走査線10aの端部は、走査信号を供給する走査線駆動回路(図示略)と電気的に接続されている。額縁A2においてデータ線10bの端部は、画像信号を供給するデータ線駆動回路(図示略)と電気的に接続されている。
図1(b)に示すように表示領域A1には、複数の画素領域Pが含まれている。本実施形態では、赤表示の画素領域Pr、緑表示の画素領域Pg、青表示の画素領域Pbが含まれている。画素領域Pr,Pg,Pbから、それぞれ赤色光、緑色光、青色光が表示側に向けて射出されると、赤色光、緑色光、青色光が混じり合って視認されて、フルカラー画像の1画素が表示される。画素領域Pr,Pg,Pbの間は、遮光領域Dになっている。
図2は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部断面図である。図2に示すように、液晶表示装置1aは、素子基板11と、素子基板11に対向して配置されたカラーフィルター基板12aと、素子基板11とカラーフィルター基板12aとの間に挟持された液晶層13を備えている。
素子基板11は、例えば、アクティブマトリクス型のものであり、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板11Aを基体としている。透明基板11A上に素子層111が設けられている。素子層111には、素子としての薄膜トランジスター(TFT)112や、図1(a)に示した走査線10a、データ線10b等の各種配線等が設けられている。なお、TFT112や各種配線は、光が遮光される遮光領域Dに対応する部分に設けられている。
素子層111の液晶層13側には、画素領域Pr,Pg,Pbごとに島状の画素電極113が形成されている。画素電極113は、TFT112と1対1で対応しており、対応するTFT112と電気的に接続されている。TFT112は、走査信号に基づいて画像信号をスイッチングし、画像信号を画素電極113に所定のタイミングで供給する。
遮光領域Dと重なる部分の素子層111上に、例えばシリコン酸化物等の無機材料からなるパッシベーション膜114が設けられている。パッシベーション膜114は、画素電極113の周縁部を環状に覆って、また、複数の画素電極113の周縁部にわたって形成されている。画素電極113と液晶層13との間には、第1配向膜115が設けられている。第1配向膜115は、例えばポリイミド等からなる膜にラビング処理等の配向処理を施したものであり、後述する第2配向膜126とともに液晶層13の配向状態を制御する。ここでは、液晶層13をネマティックツイスト配向(TN配向)させるように、第1配向膜115、第2配向膜126に配向処理がなされている。
本実施形態の液晶表示装置1aでは、透明基板11Aにおいて液晶層13と反対側が照明光の入射側になっている。透明基板11Aにおいて照明光の入射側には、第1偏光板116が設けられている。第1偏光板116は、所定の方向の直線偏光を通す特性を有している。第1偏光板116において液晶層13と反対側に、光源や導光板等からなる図示略の照明装置(バックライト)が配置されている。
カラーフィルター基板12aは、基板としての透明基板12Aと、透明基板12A上に形成された複数の色材部122r,122g,122bと、各色材部122r,122g,122bを透過した光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122bを透過した光の焦点距離が調整された凸レンズ部123を含む集光部130等を備えている。
透明基板12Aは、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明性を有した基板である。透明基板12Aの液晶層13側において遮光領域Dと重なる部分に隔壁121が設けられている。隔壁121には、画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に開口が設けられている。すなわち、隔壁121は、画素領域Pr、Pg、Pbの各々を環状に囲んでいる。隔壁121は、例えば、黒色顔料等の遮光材料を含有したアクリル樹脂等からなり、ブラックマトリクスとして機能する。
透明基板12Aの液晶層13側において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に、色材部122r,122g,122bが区画配置されている。色材部122r,122g,122bは、隔壁121に設けられた複数の開口内の各々に配置されており、隔壁121により仕切られている。色材部122r,122g,122bは、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を透過させ、その他の波長帯域の色光を吸収する特性を有している。
各色材部122r,122g,122bと対向する位置には、集光部130を構成する凸レンズ部123が設けられている。本実施形態では、各色材部122r,122g,122b上に凸レンズ部123が設けられている。凸レンズ部123は、隔壁121に囲まれる複数の画素領域Pr,Pg,Pbごとに設けられている。凸レンズ部123は、透光性を有する樹脂材料等から形成されている。そして、凸レンズ部123は、各色材部122r,122g,122bに対して反対方向に向かって、すなわち、液晶層13に向かって凸形状を有している。
ここで、本実施形態にかかる凸レンズ部123の形状について詳細に説明する。凸レンズ部123は、図2に示すように、色材部122r,122g,122b毎に凸レンズ部123の曲率が異なっており、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が、吸収光波長の短い色材部に対応する凸レンズ部123の曲率よりも大きくなるように形成されている。本実施形態では、色材部122r,122g,122bのうち、赤色光を透過させる色材部122rが、最も吸収光波長が長く、次いで、緑色光を透過させる色材部122gが長く、青色光を透過させる色材部122bが最も吸収光波長が短い。従って、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aの曲率が、吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cの曲率よりも大きくなるように形成されている。すなわち、色材部122bに対応する凸レンズ部123c、色材部122gに対応する凸レンズ部123b、色材部122rに対応する凸レンズ部123aの順に曲率が大きくなるように形成されている。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過する光が大きく屈折され、焦点距離を短くさせることができる。一方、吸収光波長が短い色材部122bを透過する光の屈折を小さくさせ、焦点距離を長くさせることができる。そして、各色材部122r,122g,122bを透過して集光される距離が、透明基板12Aの面から等しくなるように各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が形成されている。なお、各色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123a,123b,123cの曲率の設定方法は、特に限定されないが、例えば、色材部122gに対応する凸レンズ部123bの曲率を基準として、凸レンズ部123aの曲率は、凸レンズ部123bの曲率よりも大きく、凸レンズ部123cの曲率は、凸レンズ部123bの曲率よりも小さくなるように形成することができる。
凸レンズ部123a,123b,123c上には、平坦化層124が設けられている。平坦化層124は、透光性を有する樹脂材料等からなる。平坦化層124により、凸レンズ部123の液晶層13側の凸部が平坦化される。なお、本実施形態では、平坦化層124の液晶層13側の面が、隔壁121の液晶層13側の面と略面一になっている。
平坦化層124上及び隔壁121上には、共通電極125が設けられている。そして、共通電極125上に側に第2配向膜126が設けられている。透明基板12Aの色材部122と反対側に、第2偏光板(偏光層)127が配置されている。第2偏光板127は、直線偏光を通す特性を有している。ここでは、第2偏光板127の透過軸が、第1偏光板116の透過軸に対して略90°の角度をなしている。共通電極125、第2配向膜126、第2偏光板127は、いずれも画素領域Pr,Pg,Pbに対応して通して全面に設けられている。
液晶層13は、複屈折性を有する液晶材料からなっている。ここでは、液晶層13の配向状態がTN配向になっており、液晶層13は電界非印加状態で複屈折性を発現するようになっている。液晶層13に電界が印加されると、液晶分子のディレクター方向が電界方向と略平行になり、液晶層13は複屈折性を発現しなくなる。
次に、本実施形態の液晶表示装置1aの集光状態について説明する。図3は、液晶表示装置の集光状態を示す模式図である。液晶表示装置1aにおいて、照明光は、第1偏光板116を通って直線偏光(第1直線偏光と称する)になり液晶層13に入射する。画素領域Prに着目すると、画素電極113に画像信号が供給されていない状態で、液晶層13は電界非印加状態になっており複屈折性を発現している。電界非印加状態の液晶層13に入射した光は、位相変調されて第1直線偏光から90°回転した第2直線偏光になり、凸レンズ部123aに入射する。そして、光は凸レンズ部123aの凸面で屈折し、凸レンズ部123aを透過した光は色材部122rに入射する。色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、振動方向が第2偏光板127の透過軸と略一致しており、第2偏光板127を透過して、画素領域Prが明表示(赤)となり、第2偏光板127を透過した光は、集光点CPにおいて集光される。
画素領域Pg、Pbの集光状態についても、上記画素領域Prと同様であるが、各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が、各色材部122r,122g,122bの吸収光波長に対応して設定されているため、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に曲率の大きい凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に曲率の小さい凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、例えば、透明基板12Aから各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、上記の実施形態では、素子基板11側から照明光を当てたが、これに限定されない。例えば、カラーフィルター基板12a側から素子基板11側に向けて照明光を当ててもよい。このようにしても、カラーフィルター基板12aに入射した光を、凸レンズ部123a,123b,123cにおいて屈折させ、集光させることができる。そして、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に曲率の大きい凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に曲率の小さい凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、素子基板11を透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
また、画素電極113に画像信号が供給された状態では、液晶層13が電界印加状態となり複屈折性を発現しなくなる。電界印加状態の液晶層13に入射した第1直線偏光は、偏光状態が変化せずに凸レンズ部123に入射する。凸レンズ部123に入射した光は、凸レンズ部123aの凸面で屈折し、色材部122rに入射する。色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、振動方向が第2偏光板127の吸収軸と略一致しており、第2偏光板127に吸収される。これにより、画素領域Prが暗表示(黒)になる。画素領域Pg、Pbについても、上記画素領域Prと同様である。
(カラーフィルター基板の製造方法)
次に、カラーフィルター基板の製造方法について説明する。なお、カラーフィルター基板の製造では、機能液を液滴として吐出してパターンを形成する液滴吐出装置を用いるため、カラーフィルター基板の製造方法の説明に先立ち、まず、液滴吐出装置について説明する。
図4は、液滴吐出装置の構成を示す斜視図である。液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1001と、X軸方向駆動軸1004と、Y軸方向ガイド軸1005と、制御装置CONTと、ステージ1007と、クリーニング機構1008と、基台1009と、ヒーター1015を備えている。
ステージ1007は、機能液が塗布されるワークWを支持するものであって、ワークWを基準位置に固定する図示は省略の固定機構を備えている。
液滴吐出ヘッド1001は、複数の吐出ノズルを備えたマルチノズルタイプの液滴吐出ヘッドであり、長手方向とX軸方向とを一致させている。複数の吐出ノズルは、液滴吐出ヘッド1001の下面に一定間隔で設けられている。液滴吐出ヘッド1001の吐出ノズルからは、ステージ1007に支持されているワークWに対して、機能液を液滴として吐出して、ワークW上に機能液を塗布するように構成されている。
X軸方向駆動軸1004には、X軸方向駆動モーター1002が接続されている。このX軸方向駆動モーター1002は、ステッピングモーター等からなるもので、制御装置CONTからX軸方向の駆動信号が供給されると、X軸方向駆動軸1004を回転させる。X軸方向駆動軸1004が回転すると、液滴吐出ヘッド1001はX軸方向に移動する。
Y軸方向ガイド軸1005は、基台1009に対して動かないように固定されている。ステージ1007は、Y軸方向駆動モーター1003を備えている。Y軸方向駆動モーター1003はステッピングモーター等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ1007をY軸方向に移動する。
制御装置CONTは、液滴吐出ヘッド1001に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X軸方向駆動モーター1002に液滴吐出ヘッド1001のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y軸方向駆動モーター1003にステージ1007のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構1008は、液滴吐出ヘッド1001をクリーニングするものである。クリーニング機構1008には、図示は省略のY軸方向の駆動モーターが備えられている。このY軸方向の駆動モーターの駆動により、クリーニング機構は、Y軸方向ガイド軸1005に沿って移動する。クリーニング機構1008の移動も制御装置CONTにより制御される。
ヒーター1015は、ここではランプアニールによりワークWを熱処理する手段であり、ワークW上に配置された機能液に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒーター1015の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1001とワークWを支持するステージ1007とを相対的に走査しつつ、ワークWに対して、液滴吐出ヘッド1001の下面にX軸方向に配列された複数の吐出ノズルから液滴を吐出するようになっている。
図5は、ピエゾ方式による機能液の吐出原理を説明する図である。図5において、機能液を収容する液体室1021に隣接してピエゾ素子1022が設置されている。液体室1021には、機能液を収容する材料タンクを含む液体材料供給系1023を介して機能液が供給される。ピエゾ素子1022は駆動回路1024に接続されており、この駆動回路1024を介してピエゾ素子1022に電圧を印加し、ピエゾ素子1022を変形させることにより、液体室1021が変形し、吐出ノズル1025から機能液が吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子1022の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子1022の歪み速度が制御される。ピエゾ方式による液滴吐出は材料に熱を加えないため、材料の組成に影響を与えにくいという利点を有する。
カラーフィルター基板の製造方法の説明に戻り、図を参照しながら説明する。図6,7は、カラーフィルター基板の製造方法を示す工程図である。
まず、図6(a)に示すように、透明基板12A上に隔壁121を形成する。具体的には、例えば透明基板12A上に樹脂材料を成膜し、この膜において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分を開口して、隔壁121を形成する。
次いで、図6(b)に示すように、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から隔壁121によって区画された領域に向けて各色材部122r,122g,122bの材料を含む機能液を液滴51r,52g,53bとして吐出させ、隔壁121に囲まれる部分に、機能液122r’,122g’,122b’を付着させる。
その後、付着した機能液122r’,122g’,122b’を乾燥・焼成等して固化し、図6(c)に示すように色材部122r,122g,122bを形成する。
次いで、図7(a)に示すように、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から各色材部122r,122g,122bに向けて凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴57として吐出させ、各色材部122r,122g,122b上に機能液123a’,123b’,123c’を塗布させる(塗布工程)。
当該塗布工程では、各色材部122r,122g,122bに対する液滴57の吐出量(塗布量)を調整する。本実施形態では、機能液123’が塗布される色材部122b、色材部122g、色材部122rの順に塗布量が多くなるように液滴57を吐出する。これにより、液状態の機能液123a’,123b’,123c’の曲率を、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順に大きくすることができる。
そして、塗布された機能液123a’,123b’,123c’を乾燥・焼成等して固化させる(固化工程)。これにより、図7(b)に示すように、各色材部122r,122g,122bに対応して曲率の異なる凸レンズ部123a,123b,123cが形成される。すなわち、凸レンズ部123c、凸レンズ部123b、凸レンズ部123aの順に曲率が大きい。
次いで、図7(c)に示すように、各凸レンズ部123a,123b,123c上に平坦化層124を形成する。例えば、平坦化層124の液状の形成材料をスピンコート法等の塗布法により塗布した後、塗布された形成材料を固化して平坦化層124を形成する。そして、画素領域Pr,Pg,Pbにわたって、透明基板12A上のほぼ全域にITO等の透明導電材料を成膜して、共通電極125を形成する。そして、共通電極125上に第2配向膜126を形成する。これにより、第2偏光板127を除いたカラーフィルター基板12aが形成される。
また、液晶表示装置1aの製造方法としては、上記カラーフィルター基板12aの形成と別に、素子基板11を形成する。具体的には、透明基板11A上にTFT112や各種配線、各種パッシベーション膜等を形成して、素子層111を形成する。そして、素子層111上に島状の画素電極113を形成する。そして、画素電極113の周縁部と画素電極113の間に連続して、パッシベーション膜114を形成する。例えば、透明基板11A上のほぼ全域に無機材料(例えばシリコン酸化物)を成膜する。そして、この膜をパターニングして、画素電極113において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分(中央部)を露出させることにより、パッシベーション膜114が得られる。そして、画素電極113とパッシベーション膜114とを覆って、透明基板11A上のほぼ全域に第1配向膜115を形成する。素子基板11は、公知の形成材料や形成方法を適宜用いて形成することができる。
次いで、素子基板11と、カラーフィルター基板12aを、画素電極113と共通電極125とを内側にして対向配置させる。そして、素子基板11とカラーフィルター基板12aとを位置合わせしつつ、素子基板11の周縁部とカラーフィルター基板12aの周縁部とを貼り合せるとともに、素子基板11とカラーフィルター基板12aとの間に液晶材料を封入して液晶層13を封止する。また、透明基板11Aの外側に第1偏光板116を貼設し、透明基板12Aの外側に第2偏光板127を貼設すること等により液晶表示装置1aが得られる。
(電子機器の構成)
次に、電子機器の構成について説明する。なお、本実施形態では、電子機器としてのモバイル型パーソナルコンピューターの構成について説明する。図8は、電子機器としてのモバイル型パーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。モバイル型パーソナルコンピューター1100は、液晶表示装置1aと、キーボード1102を有する本体部1103等を備えている。なお、上記の電子機器は、本発明の電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、液晶表示装置1aは、他の電子機器として、携帯電話、携帯用オーディオ機器、PDA(Personal Digital Assistant)などにも適用することができる。
従って、上記の第1実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)各色材部122r,122g,122bに対して反対方向に向かって凸形状を有する凸レンズ部123a,123b,123cを形成した。そして、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aの曲率が、他の吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cの曲率よりも大きくなるように形成した。具体的には、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順にそれぞれの色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123の曲率を大きくした。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部122bを透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となり、例えば、液晶表示装置1aの表示面から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点CPの高さを揃えることができる。これにより、色バランスを向上させることができる。
(2)液滴吐出法を用いて、隔壁121の開口内に色材部122の材料を含む機能液、および、凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴として吐出するので、色材部122r,122g,122bと、凸レンズ部123a,123b,123cの相対位置を高精度に制御することができる。したがって、光の集光精度が高まり、高品質なカラーフィルター基板12aを製造することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、液晶表示装置の基本的な構成、電子機器の構成については第1実施形態と同様なので説明を省略する(図1,8参照)。また、第1実施形態と同様な部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
図9は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部断面図である。図9に示すように、液晶表示装置1bは、素子基板11と、素子基板11に対向配置されたカラーフィルター基板12bと、素子基板11とカラーフィルター基板12bとの間に挟持された液晶層13を備えている。なお、素子基板11の構成、液晶層13等の構成は、第1実施形態と同様なので説明を省略し、第1実施形態の構成と異なる部分、すなわち、カラーフィルター基板12bの構成について主に説明する。
カラーフィルター基板12bは、基板としての透明基板12Aと、透明基板12A上に形成された複数の色材部122r,122g,122bと、各色材部122r,122g,122bを透過した光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122bを透過した光の焦点距離が調整された凸レンズ部123を含む集光部130等を備えている。
透明基板12Aは、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明性を有した基板である。透明基板12Aの液晶層13側において遮光領域Dと重なる部分に隔壁121が設けられている。隔壁121には、画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に開口が設けられている。すなわち、隔壁121は、画素領域Pr,Pg,Pbの各々を環状に囲んでいる。隔壁121は、例えば、黒色顔料等の遮光材料を含有したアクリル樹脂等からなり、ブラックマトリクスとして機能する。
透明基板12Aの液晶層13側において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に、色材部122r,122g,122bが区画配置されている。色材部122r,122g,122bは、隔壁121に設けられた複数の開口内の各々に配置されており、隔壁121により仕切られている。色材部122r,122g,122bは、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を透過させ、その他の波長帯域の色光を吸収する特性を有している。
各色材部122r,122g,122bと対向する位置には、集光部130を構成する凸レンズ部123a,123b,123cが設けられている。本実施形態では、各色材部122r,122g,122b上に凸レンズ部123が設けられている。凸レンズ部123は、隔壁121に囲まれる複数の画素領域Pr,Pg,Pbごとに設けられている。凸レンズ部123は、透光性を有する樹脂材料等から形成されている。そして、凸レンズ部123は、各色材部122r,122g,122bに対して反対方向に向かって、すなわち、液晶層13に向かって凸形状を有している。なお、本実施形態では、各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率は、ほぼ同一に形成されている。
そして、本実施形態にかかるカラーフィルター基板12bは、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123aが、吸収光波長の短い他の色材部に対応する凸レンズ部123b,123cよりも屈折率が高い材料で形成されている。本実施形態では、色材部122r,122g,122bのうち、赤色光を透過させる色材部122rが、最も吸収光波長が長く、次いで、緑色光を透過させる色材部122gが長く、青色光を透過させる色材部122bが最も吸収光波長が短い。従って、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aが、吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cよりも屈折率が高い材料で形成されている。すなわち、色材部122bに対応する凸レンズ部123c、色材部122gに対応する凸レンズ部123b、色材部122rに対応する凸レンズ部123aの順に屈折率が高い材料で形成されている。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過する光が大きく屈折され、焦点距離を短くさせることができる。一方、吸収光波長が短い色材部122bを透過する光の屈折が抑制され、焦点距離を長くさせることができる。そして、各色材部122r,122g,122bを透過して集光される距離が、透明基板12Aの面から等しくなるように各凸レンズ部123a,123b,123cの屈折率が調整されている。なお、各色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123a,123b,123cの屈折率の設定方法は、特に限定されないが、例えば、色材部122gに対応する凸レンズ部123bの屈折率を基準として、凸レンズ部123aの屈折率は、凸レンズ部123bの屈折率よりも大きく、凸レンズ部123cの曲率は、凸レンズ部123bの屈折率よりも小さくなるように形成することができる。
なお、本実施形態では、各色材部122r,122g,122bの屈折率は、ほぼ同じに形成されているため、カラーフィルター基板12bは、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123の屈折率と色材部の屈折率との差が、吸収光波長の短い色材部に対応する凸レンズ部123の屈折率と色材部の屈折率との差よりも大きい、とも言える。具体的には、色材部122rと凸レンズ部123aとの屈折率の差が最も大きく、次いで、色材部122gと凸レンズ部123bとの屈折率の差が大きく、色材部122bと凸レンズ部123cとの屈折率の差が最も小さくなるように形成されている。
凸レンズ部123a,123b,123c上には、平坦化層124が設けられている。平坦化層124上及び隔壁121上には、共通電極125が設けられている。そして、共通電極125上に側に第2配向膜126が設けられている。透明基板12Aの色材部122と反対側に、第2偏光板127が配置されている。なお、平坦化層124、共通電極125、第2偏光板(偏光層)127の詳細については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
次に、本実施形態の液晶表示装置1bの集光状態について、図9を参照して説明する。液晶表示装置1bにおいて、照明光は、第1偏光板116を通って直線偏光(第1直線偏光と称する)になり液晶層13に入射する。画素領域Prに着目すると、画素電極113に画像信号が供給されていない状態で、液晶層13は電界非印加状態になっており複屈折性を発現している。電界非印加状態の液晶層13に入射した光は、位相変調されて第1直線偏光から90°回転した第2直線偏光になり、凸レンズ部123aに入射する。そして、光は凸レンズ部123aの面で屈折し、凸レンズ部123aを透過した光は色材部122rに入射する。色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、振動方向が第2偏光板127の透過軸と略一致しており、第2偏光板127を透過して、画素領域Prが明表示(赤)となり、第2偏光板127を透過した光は、集光点CPにおいて集光される。
画素領域Pg、Pbの集光状態についても、上記画素領域Prと同様であるが、各凸レンズ部123a,123b,123cは、各色材部122b,122g,122rの順に吸収光波長に対応して材料の屈折率が高く設定されているため、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に屈折率の高い凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に屈折率の低い凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、例えば、透明基板12Aから各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、上記の実施形態では、素子基板11側から照明光を当てたが、これに限定されない。例えば、カラーフィルター基板12b側から素子基板11側に向けて照明光を当ててもよい。このようにしても、カラーフィルター基板12bに入射した光を、凸レンズ部123a,123b,123cにおいて屈折させ、集光させることができる。そして、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に屈折率の高い凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に屈折率の低い凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、素子基板11を透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、画素電極113に画像信号が供給された状態については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
(カラーフィルター基板の製造方法)
次に、カラーフィルター基板の製造方法について説明する。なお、カラーフィルター基板の製造に用いる液滴吐出装置IJの構成については、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
まず、透明基板12A上に隔壁121を形成する。具体的には、例えば透明基板12A上に樹脂材料を成膜し、この膜において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分を開口して、隔壁121を形成する(図6(a)参照)。
次いで、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から隔壁121によって区画された領域に向けて各色材部122r,122g,122bの材料を含む機能液を液滴51r,52g,53bとして吐出させ、隔壁121に囲まれる部分に、機能液122r’,122g’,122b’を付着させる(図6(b)参照)。
その後、付着した機能液122r’,122g’,122b’を乾燥・焼成等して固化し、色材部122r,122g,122bを形成する(図6(c)参照)。
次いで、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から各色材部122r,122g,122bに向けて凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴57として吐出させ、各色材部122r,122g,122b上に機能液123a’,123b’,123c’を塗布させる。当該塗布工程では、各色材部122r,122g,122bに対して、それぞれ屈折率の異なる機能液を液滴として吐出する。本実施形態では、色材部122b,122g,122rの順に屈折率が高い材料を含む機能液を液滴として吐出する(塗布工程)。
そして、塗布された機能液123a’,123b’,123c’を乾燥・焼成等して固化させる(固化工程)。これにより、各色材部122r,122g,122b凸に対応して屈折率の異なる凸レンズ部123a,123b,123cが形成される。
次いで、各凸レンズ部123a,123b,123c上に平坦化層124を形成する。そして、画素領域Pr,Pg,Pbにわたって、透明基板12A上のほぼ全域にITO等の透明導電材料を成膜して、共通電極125を形成する。そして、共通電極125上に第2配向膜126を形成する。これにより、第2偏光板127を除いたカラーフィルター基板12bが形成される。
また、液晶表示装置1bの製造方法としては、第1実施形態と同様にして、上記カラーフィルター基板12bの形成と別に、素子基板11を形成する。次いで、素子基板11と、カラーフィルター基板12bを、画素電極113と共通電極125とを内側にして対向配置させる。そして、素子基板11とカラーフィルター基板12bとを位置合わせしつつ、素子基板11の周縁部とカラーフィルター基板12bの周縁部とを貼り合せるとともに、素子基板11とカラーフィルター基板12bとの間に液晶材料を封入して液晶層13を封止する。また、透明基板11Aの外側に第1偏光板116を貼設し、透明基板12Aの外側に第2偏光板127を貼設すること等により液晶表示装置1bが得られる。
従って、上記の第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下に示す効果がある。
(1)複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aが、他の吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cよりも屈折率が高い材料で形成した。具体的には、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順にそれぞれの色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123の屈折率を高くした。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部122bを透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となり、例えば、液晶表示装置1bの表示面から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点CPの高さを揃えることができる。これにより、色バランスを向上させることができる。
(2)各凸レンズ部123a,123b,123cの形状を同一とすることができるので、容易にカラーフィルター基板12bを形成することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。なお、液晶表示装置の基本的な構成、電子機器の構成については第1実施形態と同様なので説明を省略する(図1,8参照)。また、第1実施形態と同様な部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
図10は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部断面図である。図10に示すように、液晶表示装置1cは、素子基板11と、素子基板11に対向配置されたカラーフィルター基板12cと、素子基板11とカラーフィルター基板12cとの間に挟持された液晶層13を備えている。なお、素子基板11の構成、液晶層13等の構成は、第1実施形態と同様なので説明を省略し、第1実施形態の構成と異なる部分、すなわち、カラーフィルター基板12cの構成について主に説明する。
カラーフィルター基板12cは、基板としての透明基板12Aと、透明基板12A上に形成された複数の色材部122r,122g,122bと、各色材部122r,122g,122bを透過した光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122bを透過した光の焦点距離が調整された凸レンズ部を含む集光部130等を備えている。
透明基板12Aは、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明性を有した基板である。透明基板12Aの液晶層13側において遮光領域Dと重なる部分に隔壁121が設けられている。隔壁121には、画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に開口が設けられている。すなわち、隔壁121は、画素領域Pr,Pg,Pbの各々を環状に囲んでいる。隔壁121は、例えば、黒色顔料等の遮光材料を含有したアクリル樹脂等からなり、ブラックマトリクスとして機能する。
透明基板12Aの液晶層13側において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に、色材部122r,122g,122bが区画配置されている。色材部122r,122g,122bは、隔壁121に設けられた複数の開口内の各々に配置されており、隔壁121により仕切られている。色材部122r,122g,122bは、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を透過させ、その他の波長帯域の色光を吸収する特性を有している。
各色材部122r,122g,122bと対向する位置には、集光部130を構成する凸レンズ部123と、各凸レンズ部123上に形成された保護膜としての平坦化層124a,124b,124cとを有している。本実施形態では、各色材部122r,122g,122b上に凸レンズ部123が設けられている。凸レンズ部123は、隔壁121に囲まれる複数の画素領域Pr,Pg,Pbごとに設けられている。凸レンズ部123は、透光性を有する樹脂材料等から形成されている。そして、凸レンズ部123は、各色材部122r,122g,122bに対して反対方向に向かって、すなわち、液晶層13に向かって凸形状を有している。なお、本実施形態では、各凸レンズ部123の曲率は、ほぼ同一であり、また、各凸レンズ部123は、同様の屈折率を有する材料で形成されている。
そして、本実施形態にかかるカラーフィルター基板12cは、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123の屈折率と平坦化層124の屈折率との差が、吸収光波長が短い色材部に対応する凸レンズ部123の屈折率と平坦化層124の屈折率との差よりも大きくなるように形成されている。本実施形態では、色材部122r,122g,122bのうち、赤色光を透過させる色材部122rが、最も吸収光波長が長く、次いで、緑色光を透過させる色材部122gが長く、青色光を透過させる色材部122bが最も吸収光波長が短い。従って、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123の屈折率と平坦化層124aの屈折率との差が、吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する各凸レンズ部123の屈折率と平坦化層124b,124cの屈折率の差よりも大きくなるように形成されている。すなわち、色材部122bに対応する凸レンズ部123と平坦化層124c、色材部122gに対応する凸レンズ部123と平坦化層124b、色材部122rに対応する凸レンズ部123と平坦化層124aの順に屈折率の差が大きくなっている。なお、本実施形態では、各凸レンズ部123の屈折率が等しい材料で形成している。このため、各平坦化層124a,124b,124cの材料の屈折率を異ならせ、平坦化層124a、平坦化層124b、平坦化層124cの順に屈折率が高い材料で形成される。
これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過する光が大きく屈折され、焦点距離を短くさせることができる。一方、吸収光波長が短い色材部122bを透過する光の屈折を小さくさせ、焦点距離を長くさせることができる。そして、各色材部122r,122g,122bを透過して集光される距離が、透明基板12Aの面から等しくなるように各平坦化層124a,124b,124cの屈折率の差で調整されている。なお、各色材部122r,122g,122bに対応する集光部130の設定方法は、特に限定されないが、例えば、色材部122gに対応する平坦化層124bの屈折率を基準として、平坦化層124aの屈折率は、平坦化層124bの屈折率よりも小さく、平坦化層124cの屈折率は、平坦化層124bの屈折率よりも大きくなるように形成することができる。
平坦化層124a,124b,124c上及び隔壁121上には、共通電極125が設けられている。そして、共通電極125上に側に第2配向膜126が設けられている。透明基板12Aの色材部122と反対側に、第2偏光板127が配置されている。なお、共通電極125、第2偏光板(偏光層)127の詳細については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
次に、本実施形態の液晶表示装置1cの集光状態について、図10を参照して説明する。なお、本実施形態では、カラーフィルター基板12c側から素子基板11に向けて照明光を当てる場合について説明する。液晶表示装置1cにおいて、照明光は、第2偏光板127を通って直線偏光になり、透明基板12Aを透過した光は色材部122に入射する。ここで、画素領域Prに着目すると、色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、凸レンズ部123と平坦化層124aとの接合面で屈折し、平坦化層124aを透過した光は液晶層13に入射する。ここで、画素電極113に画像信号が供給されていない状態で、液晶層13は電界非印加状態になっており複屈折性を発現している。電界非印加状態の液晶層13に入射した光は、位相変調されて第1直線偏光から90°回転した第2直線偏光になり、素子基板11に入射し、振動方向が第1偏光板116の透過軸と略一致しており、第1偏光板116を透過して、画素領域Prが明表示(赤)となり、第1偏光板116を透過した光は、集光点CPにおいて集光される。
画素領域Pg、Pbの集光状態についても、上記画素領域Prと同様であるが、各平坦化層124a,124b,124cの順に材料の屈折率が高く設定されているため、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に屈折率が低い平坦化層124aにおいて大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に屈折率が高い平坦化層124cにおいて屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、例えば、素子基板11から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、画素電極113に画像信号が供給された状態については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
(カラーフィルター基板の製造方法)
次に、カラーフィルター基板の製造方法について説明する。なお、カラーフィルター基板の製造に用いる液滴吐出装置IJの構成については、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
まず、透明基板12A上に隔壁121を形成する。具体的には、例えば透明基板12A上に樹脂材料を成膜し、この膜において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分を開口して、隔壁121を形成する(図6(a)参照)。
次いで、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から隔壁121によって区画された領域に向けて各色材部122r,122g,122bの材料を含む機能液を液滴51r,52g,53bとして吐出させ、隔壁121に囲まれる部分に、機能液122r’,122g’,122b’を付着させる(図6(b)参照)。
その後、付着した機能液122r’,122g’,122b’を乾燥・焼成等して固化し、色材部122r,122g,122bを形成する(図6(c)参照)。
次いで、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から各色材部122r,122g,122bに向けて凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴57として吐出させ、各色材部122r,122g,122b上に機能液123’を塗布させる(塗布工程)。なお、本実施形態では、色材部122b、122g、122rには同じ屈折率を有する材料を含む機能液を液滴として吐出する。
そして、塗布された機能液123’を乾燥・焼成等して固化させる(固化工程)。これにより、凸レンズ部123が形成される。
次いで、各凸レンズ部123上に平坦化層124a,124b,124cを形成する。本実施形態では、平坦化層124a、平坦化層124b、平坦化層124cの順に屈折率が高い材料で形成する。
そして、画素領域Pr,Pg,Pbにわたって、透明基板12A上のほぼ全域にITO等の透明導電材料を成膜して、共通電極125を形成する。そして、共通電極125上に第2配向膜126を形成する。これにより、第2偏光板127を除いたカラーフィルター基板12cが形成される。
また、液晶表示装置1cの製造方法としては、第1実施形態と同様にして、上記カラーフィルター基板12cの形成と別に、素子基板11を形成する。次いで、素子基板11と、カラーフィルター基板12cを、画素電極113と共通電極125とを内側にして対向配置させる。そして、素子基板11とカラーフィルター基板12cとを位置合わせしつつ、素子基板11の周縁部とカラーフィルター基板12cの周縁部とを貼り合せるとともに、素子基板11とカラーフィルター基板12cとの間に液晶材料を封入して液晶層13を封止する。また、透明基板11Aの外側に第1偏光板116を貼設し、透明基板12Aの外側に第2偏光板127を貼設すること等により液晶表示装置1cが得られる。
従って、上記の第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果に加え、以下に示す効果がある。
(1)複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部122rに対応する平坦化層124aが、他の吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する平坦化層124b,124cよりも、屈折率が高い材料で形成した。具体的には、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順にそれぞれ対応する平坦化層124c,124b,124aの屈折率を大きくした。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部122bを透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となり、例えば、液晶表示装置1cの表示面から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点CPの高さを揃えることができる。これにより、色バランスを向上させることができる。
(2)複数の色材部122r,122g,122bに対応して、平坦化層124a,124b,124cの屈折率の大きさを異ならせることにより、特に、カラーフィルター基板12c側から素子基板11に向けて、光を照射した場合に、容易に光の集光点CPの高さを揃えることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。なお、液晶表示装置の基本的な構成、電子機器の構成については第1実施形態と同様なので説明を省略する(図1,8参照)。また、第1実施形態と同様な部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
図11は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部断面図である。図11に示すように、液晶表示装置1dは、素子基板11と、素子基板11に対向配置されたカラーフィルター基板12dと、素子基板11とカラーフィルター基板12dとの間に挟持された液晶層13を備えている。なお、素子基板11の構成、液晶層13等の構成は、第1実施形態と同様なので説明を省略し、第1実施形態の構成と異なる部分、すなわち、カラーフィルター基板12dの構成について主に説明する。
カラーフィルター基板12dは、基板としての透明基板12Aと、透明基板12A上に形成された複数の色材部122r,122g,122bと、各色材部122r,122g,122bを透過した光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122bを透過した光の焦点距離が調整された凸レンズ部を含む集光部130等を備えている。
透明基板12Aは、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明性を有した基板である。透明基板12Aの液晶層13側において遮光領域Dと重なる部分に隔壁121が設けられている。隔壁121には、画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に開口が設けられている。すなわち、隔壁121は、画素領域Pr,Pg,Pbの各々を環状に囲んでいる。隔壁121は、例えば、黒色顔料等の遮光材料を含有したアクリル樹脂等からなり、ブラックマトリクスとして機能する。
透明基板12Aの液晶層13側において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に、色材部122r,122g,122bが区画配置されている。色材部122r,122g,122bは、隔壁121に設けられた複数の開口内の各々に配置されており、隔壁121により仕切られている。色材部122r,122g,122bは、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を透過させ、その他の波長帯域の色光を吸収する特性を有している。
各色材部122r,122g,122bと対向する位置には、集光部130を構成する凸レンズ部123a,123b,123cが設けられている。本実施形態では、各色材部122r,122g,122b上に凸レンズ部123が設けられている。凸レンズ部123は、隔壁121に囲まれる複数の画素領域Pr,Pg,Pbごとに設けられている。凸レンズ部123は、透光性を有する樹脂材料等から形成されている。そして、凸レンズ部123は、各色材部122r,122g,122bに向かって凸形状を有している。
ここで、本実施形態にかかる凸レンズ部123の形状について詳細に説明する。凸レンズ部123は、図11に示すように、色材部122r,122g,122b毎に凸レンズ部123の曲率が異なっており、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123の曲率が、吸収光波長の短い色材部に対応する凸レンズ部123の曲率よりも大きくなるように形成されている。本実施形態では、色材部122r,122g,122bのうち、赤色光を透過させる色材部122rが、最も吸収光波長が長く、次いで、緑色光を透過させる色材部122gが長く、青色光を透過させる色材部122bが最も吸収光波長が短い。従って、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aの曲率が、吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cの曲率よりも大きくなるように形成されている。すなわち、色材部122bに対応する凸レンズ部123c、色材部122gに対応する凸レンズ部123b、色材部122rに対応する凸レンズ部123aの順に曲率が大きくなるように形成されている。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過する光が大きく屈折され、焦点距離を短くさせることができる。一方、吸収光波長が短い色材部122bを透過する光の屈折を小さくさせ、焦点距離を長くさせることができる。そして、各色材部122r,122g,122bを透過して集光される距離が、透明基板12Aの面から等しくなるように各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が形成されている。なお、各色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123a,123b,123cの曲率の設定方法は、特に限定されないが、例えば、色材部122gに対応する凸レンズ部123bの曲率を基準として、凸レンズ部123aの曲率は、凸レンズ部123bの曲率よりも大きく、凸レンズ部123cの曲率は、凸レンズ部123bの曲率よりも小さくなるように形成することができる。なお、本実施形態では、凸レンズ部123の液晶層13側の面が、隔壁121の液晶層13側の面と略面一になっている。
凸レンズ部123上及び隔壁121上には、共通電極125が設けられている。そして、共通電極125上に側に第2配向膜126が設けられている。透明基板12Aの色材部122と反対側に、第2偏光板(偏光層)127が配置されている。なお、共通電極125、第2偏光板(偏光層)127については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
次に、液晶表示装置1dの集光状態について説明する。図12は、液晶表示装置の集光状態を模式的に示す模式図である。液晶表示装置1dにおいて、照明光は、第1偏光板116を通って直線偏光(第1直線偏光と称する)になり液晶層13に入射する。画素領域Prに着目すると、画素電極113に画像信号が供給されていない状態で、液晶層13は電界非印加状態になっており複屈折性を発現している。電界非印加状態の液晶層13に入射した光は、位相変調されて第1直線偏光から90°回転した第2直線偏光になり、凸レンズ部123aに入射する。そして、光は凸レンズ部123aの面で屈折し、凸レンズ部123aを透過した光は色材部122rに入射する。色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、振動方向が第2偏光板127の透過軸と略一致しており、第2偏光板127を透過して、画素領域Prが明表示(赤)となり、第2偏光板127を透過した光は、集光点CPにおいて集光される。
画素領域Pg,Pbの集光状態についても、上記画素領域Prと同様であるが、各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が、各色材部122r,122g,122bの吸収光波長に対応して設定されているため、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に曲率の大きい凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に曲率の小さい凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、例えば、透明基板12Aから各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、上記の実施形態では、素子基板11側から照明光を当てたが、これに限定されない。例えば、カラーフィルター基板12d側から素子基板11側に向けて照明光を当ててもよい。このようにしても、カラーフィルター基板12dに入射した光を、凸レンズ部123a,123b,123cにおいて屈折させ、集光させることができる。そして、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に曲率の大きい凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に曲率の小さい凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、素子基板11を透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、画素電極113に画像信号が供給された状態については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
(カラーフィルター基板の製造方法)
次に、カラーフィルター基板の製造方法について説明する。図13及び図14は、カラーフィルターの製造方法を示す工程図である。なお、カラーフィルター基板の製造に用いる液滴吐出装置IJの構成については、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
まず、透明基板12A上に隔壁121を形成する。具体的には、図13(a)に示すように、例えば、透明基板12A上に樹脂材料を成膜し、この膜において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分を開口して、隔壁121を形成する。
次いで、図13(b)に示すように、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から隔壁121によって区画された領域に向けて各色材部122r,122g,122bの材料を含む機能液を液滴51r,52g,53bとして吐出させ、隔壁121に囲まれる部分に、機能液122r’,122g’,122b’を付着させる。この際、色材部122r,122g,122bの曲率が異なるように、例えば、液滴吐出の前に、各色材部122r,122g,122bに対応する隔壁121によって区画された領域に表面処理を施す。具体的には、色材部122rに対応する区画領域において、特に、隔壁121の側面部(区画領域内における隔壁121の表面)に強親液力を有する表面処理を施す。一方、色材部122gに対応する区画領域、色材部122bに対応する区画領域の順に親液力を弱めた表面処理を施す。これにより、例えば、親液力の強い色材部122rに対応する区画領域に塗布された機能液は、隔壁121の面に塗れ広がる(はい上がる)。一方、親液性の弱い色材部122bに対応する区画領域に塗布された機能液は、色材部122rに対応する区画領域に塗布された機能液に比べ、隔壁121の面に塗れ広がらない(はい上がりが少ない)。
その後、図13(c)に示すように、付着した機能液122r’,122g’,122b’を乾燥・焼成等して固化し、色材部122r,122g,122bを形成する。固化された色材部122r,122g,122bの表面部は、凹形状の曲面を成し、当該曲面の曲率は、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順に曲率が大きくなるように形成される。
次いで、図14(a)に示すように、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から各色材部122r,122g,122bに向けて凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴57として吐出させ、各色材部122r,122g,122b上に機能液123a’,123b’,123c’を塗布する(塗布工程)。
そして、塗布された機能液123a’,123b’,123c’を乾燥・焼成等して固化させる(固化工程)。これにより、各色材部122r,122g,122bに対応して曲率の異なる凸レンズ部123a,123b,123cが形成される。すなわち、凸レンズ部123c、凸レンズ部123b、凸レンズ部123aの順に曲率が大きい。
次いで、各凸レンズ部123a,123b,123c上及び隔壁121上にITO等の透明導電材料を成膜して、共通電極125を形成する。そして、共通電極125上に第2配向膜126を形成する。これにより、第2偏光板127を除いたカラーフィルター基板12dが形成される。
また、液晶表示装置1dの製造方法としては、第1実施形態と同様にして、上記カラーフィルター基板12dの形成と別に、素子基板11を形成する。次いで、素子基板11と、カラーフィルター基板12dを、画素電極113と共通電極125とを内側にして対向配置させる。そして、素子基板11とカラーフィルター基板12dとを位置合わせしつつ、素子基板11の周縁部とカラーフィルター基板12dの周縁部とを貼り合せるとともに、素子基板11とカラーフィルター基板12dとの間に液晶材料を封入して液晶層13を封止する。また、透明基板11Aの外側に第1偏光板116を貼設し、透明基板12Aの外側に第2偏光板127を貼設すること等により液晶表示装置1dが得られる。
従って、上記の第4実施形態によれば、第1〜3実施形態の効果に加え、以下に示す効果がある。
(1)各色材部122r,122g,122bに向かって凸形状を有する凸レンズ部123a,123b,123cを形成した。そして、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aの曲率が、他の吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cの曲率よりも大きくなるように形成した。具体的には、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順にそれぞれの色材部122b,122g,122rに対応する凸レンズ部123の曲率を大きくした。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部122bを透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となり、例えば、液晶表示装置1dの表示面から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点CPの高さを揃えることができる。これにより、色バランスを向上させることができる。
(2)凸レンズ部123a,123b,123cは、色材部122r,122g,122b上に形成され、各色材部122r,122g,122bの表面部を保護する保護膜、或いは、各色材部122r,122g,122bを平坦化する平坦化層としても機能する。従って、保護膜や平坦化膜等の材料や部材を省略することができ、カラーフィルター基板12dの構造を簡略化することができ、コストを低減させることができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。なお、液晶表示装置の基本的な構成、電子機器の構成については第1実施形態と同様なので説明を省略する(図1,8参照)。また、第1実施形態と同様な部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
図15は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部断面図である。図15に示すように、液晶表示装置1eは、素子基板11と、素子基板11に対向配置されたカラーフィルター基板12eと、素子基板11とカラーフィルター基板12eとの間に挟持された液晶層13を備えている。なお、素子基板11の構成、液晶層13等の構成は、第1実施形態と同様なので説明を省略し、第1実施形態の構成と異なる部分、すなわち、カラーフィルター基板12eの構成について主に説明する。
カラーフィルター基板12eは、基板としての透明基板12Aと、透明基板12A上に形成された複数の色材部122r,122g,122bと、各色材部122r,122g,122bを透過した光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122bを透過した光の焦点距離が調整された凸レンズ部123を含む集光部130等を備えている。
透明基板12Aは、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明性を有した基板である。透明基板12Aの液晶層13側において遮光領域Dと重なる部分に隔壁121が設けられている。隔壁121には、画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に開口が設けられている。すなわち、隔壁121は、画素領域Pr,Pg,Pbの各々を環状に囲んでいる。隔壁121は、例えば、黒色顔料等の遮光材料を含有したアクリル樹脂等からなり、ブラックマトリクスとして機能する。
透明基板12Aの液晶層13側において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に、色材部122r,122g,122bが区画配置されている。色材部122r,122g,122bは、隔壁121に設けられた複数の開口内の各々に配置されており、隔壁121により仕切られている。色材部122r,122g,122bは、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を透過させ、その他の波長帯域の色光を吸収する特性を有している。
各色材部122r,122g,122bと対向する位置には、集光部130を構成する凸レンズ部123a,123b,123cが設けられている。本実施形態では、各色材部122r,122g,122b上に凸レンズ部123が設けられている。凸レンズ部123は、隔壁121に囲まれる複数の画素領域Pr,Pg,Pbごとに設けられている。凸レンズ部123は、透光性を有する樹脂材料等から形成されている。そして、凸レンズ部123は、各色材部122r,122g,122bに向かって凸形状を有している。
そして、本実施形態にかかるカラーフィルター基板12eは、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123aが、吸収光波長の短い他の色材部に対応する凸レンズ部123b,123cよりも屈折率が高い材料で形成されている。本実施形態では、色材部122r,122g,122bのうち、赤色光を透過させる色材部122rが、最も吸収光波長が長く、次いで、緑色光を透過させる色材部122gが長く、青色光を透過させる色材部122bが最も吸収光波長が短い。従って、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aが、吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cよりも屈折率が高い材料で形成されている。すなわち、色材部122bに対応する凸レンズ部123c、色材部122gに対応する凸レンズ部123b、色材部122rに対応する凸レンズ部123aの順に屈折率が高い材料で形成されている。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過する光が大きく屈折され、焦点距離を短くさせることができる。一方、吸収光波長が短い色材部122bを透過する光の屈折を小さくさせ、焦点距離を長くさせることができる。そして、各色材部122r,122g,122bを透過して集光される距離が、透明基板12Aの面から等しくなるように各凸レンズ部123a,123b,123cの屈折率が調整されている。なお、各色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123a,123b,123cの屈折率の設定方法は、特に限定されないが、例えば、色材部122gに対応する凸レンズ部123bの屈折率を基準として、凸レンズ部123aの屈折率は、凸レンズ部123bの屈折率よりも大きく、凸レンズ部123cの曲率は、凸レンズ部123bの屈折率よりも小さくなるように形成することができる。
なお、本実施形態では、各色材部122r,122g,122bの屈折率は、ほぼ同じに形成されているため、カラーフィルター基板12eは、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123の屈折率と色材部の屈折率との差が、吸収光波長の短い色材部に対応する凸レンズ部123の屈折率と色材部の屈折率との差よりも大きい、とも言える。具体的には、色材部122rと凸レンズ部123aとの屈折率の差が最も大きく、次いで、色材部122gと凸レンズ部123bとの屈折率の差が大きく、色材部122bと凸レンズ部123cとの屈折率の差が最も小さくなるように形成されている。
凸レンズ部123a,123b,123c上及び隔壁121上には、共通電極125が設けられている。そして、共通電極125上に側に第2配向膜126が設けられている。透明基板12Aの色材部122と反対側に、第2偏光板(偏光層)127が配置されている。なお、共通電極125、第2偏光板(偏光層)127の詳細については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
次に、液晶表示装置1eの集光状態について、図15を参照して説明する。液晶表示装置1eにおいて、照明光は、第1偏光板116を通って直線偏光(第1直線偏光と称する)になり液晶層13に入射する。画素領域Prに着目すると、画素電極113に画像信号が供給されていない状態で、液晶層13は電界非印加状態になっており複屈折性を発現している。電界非印加状態の液晶層13に入射した光は、位相変調されて第1直線偏光から90°回転した第2直線偏光になり、凸レンズ部123aに入射する。そして、光は凸レンズ部123aの面で屈折し、凸レンズ部123aを透過した光は色材部122rに入射する。色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、振動方向が第2偏光板127の透過軸と略一致しており、第2偏光板127を透過して、画素領域Prが明表示(赤)となり、第2偏光板127を透過した光は、集光点CPにおいて集光される。
画素領域Pg、Pbの集光状態についても、上記画素領域Prと同様であるが、各凸レンズ部123a,123b,123cは、各色材部122b、122g、122rの順に吸収光波長に対応して材料の屈折率が高く設定されているため、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に屈折率の高い凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に屈折率の低い凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、例えば、透明基板12Aから各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、上記の実施形態では、素子基板11側から照明光を当てたが、これに限定されない。例えば、カラーフィルター基板12e側から素子基板11側に向けて照明光を当ててもよい。このようにしても、カラーフィルター基板12eに入射した光を、凸レンズ部123a,123b,123cにおいて屈折させ、集光させることができる。そして、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に屈折率の高い凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に屈折率の低い凸レンズ123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、素子基板11を透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、画素電極113に画像信号が供給された状態については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
(カラーフィルター基板の製造方法)
次に、カラーフィルター基板の製造方法について説明する。なお、カラーフィルター基板の製造に用いる液滴吐出装置IJの構成については、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
まず、透明基板12A上に隔壁121を形成する。具体的には、例えば、透明基板12A上に樹脂材料を成膜し、この膜において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分を開口して、隔壁121を形成する(図13(a)参照)。
次いで、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から隔壁121によって区画された領域に向けて各色材部122r,122g,122bの材料を含む機能液を液滴51r,52g,53bとして吐出させ、隔壁121に囲まれる部分に、機能液122r’,122g’,122b’を付着させる。この際、例えば、液滴吐出の前に、各色材部122r,122g,122bに対応する隔壁121によって区画された領域に表面処理を施す。具体的には、各色材部122r,122g,122bに対応する区画領域において、親液力を有する表面処理を施す。これにより、各区画領域に塗布された機能液は、隔壁121の面に同程度に塗れ広がる(はい上がる)。
その後、付着した機能液122r’,122g’,122b’を乾燥・焼成等して固化し、色材部122r,122g,122bを形成する。固化された色材部122r、122g、122bの表面部の凹面の曲率は、ほぼ同等に形成される。
次いで、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド1001から各色材部122r,122g,122bに向けて凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴57として吐出させ、各色材部122r、122g、122b上に機能液123a’,123b’,123c’を塗布する(塗布工程)。当該塗布工程では、各色材部122r,122g,122bに対して、それぞれ屈折率の異なる機能液を液滴として吐出する。本実施形態では、色材部122b,122g,122rの順に屈折率が高い材料を含む機能液を液滴として吐出する。
そして、塗布された機能液123a’,123b’,123c’を乾燥・焼成等して固化させる(固化工程)。これにより、各色材部122r,122g,122bに対応して屈折率の異なる凸レンズ部123a,123b,123cが形成される。
次いで、各凸レンズ部123a,123b,123c上及び隔壁121上に共通電極125を形成する。そして、共通電極125上に第2配向膜126を形成する。これにより、第2偏光板127を除いたカラーフィルター基板12eが形成される。
また、液晶表示装置1eの製造方法としては、第1実施形態と同様にして、上記カラーフィルター基板12eの形成とは別に、素子基板11を形成する。次いで、素子基板11と、カラーフィルター基板12eを、画素電極113と共通電極125とを内側にして対向配置させる。そして、素子基板11とカラーフィルター基板12eとを位置合わせしつつ、素子基板11の周縁部とカラーフィルター基板12eの周縁部とを貼り合せるとともに、素子基板11とカラーフィルター基板12eとの間に液晶材料を封入して液晶層13を封止する。また、透明基板11Aの外側に第1偏光板116を貼設し、透明基板12Aの外側に第2偏光板127を貼設すること等により液晶表示装置1eが得られる。
従って、上記の第5実施形態によれば、第1〜4実施形態の効果に加え、以下に示す効果がある。
(1)複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aを、他の吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cよりも屈折率が高い材料で形成した。具体的には、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順にそれぞれの色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123の屈折率を高くした。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部122bを透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となり、例えば、液晶表示装置1eの表示面から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点CPの高さを揃えることができる。これにより、色バランスを向上させることができる。
(2)各凸レンズ部123a,123b,123cの形状を同一とすることができ、容易にカラーフィルター基板12eを形成することができる。さらに、各凸レンズ部123a,123b,123cが、色材部122r,122g,122bの保護膜、或いは、平坦化層として機能するため、カラーフィルター基板12eの構成の簡略化を図ることができる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。なお、液晶表示装置の基本的な構成、電子機器の構成については第1実施形態と同様なので説明を省略する(図1,8参照)。また、第1実施形態と同様な部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
図16は、本実施形態にかかる液晶表示装置の要部断面図である。図16に示すように、液晶表示装置1gは、素子基板11gと、素子基板11gに対向配置されたカラーフィルター基板12と、素子基板11gとカラーフィルター基板12との間に挟持された液晶層13を備えている。
カラーフィルター基板12は、基板としての透明基板12Aと、透明基板12A上に形成された複数の色材部122r,122g,122bと、色材部122r,122g,122b上に形成された平坦化層124と等を備えている。
透明基板12Aは、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明性を有した基板である。透明基板12Aの液晶層13側において遮光領域Dと重なる部分に隔壁121が設けられている。隔壁121には、画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に開口が設けられている。すなわち、隔壁121は、画素領域Pr,Pg,Pbの各々を環状に囲んでいる。隔壁121は、例えば、黒色顔料等の遮光材料を含有したアクリル樹脂等からなり、ブラックマトリクスとして機能する。
透明基板12Aの液晶層13側において画素領域Pr,Pg,Pbと重なる部分に、色材部122r,122g,122bが区画配置されている。色材部122r,122g,122bは、隔壁121に設けられた複数の開口内の各々に配置されており、隔壁121により仕切られている。色材部122r,122g,122bは、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を透過させ、その他の波長帯域の色光を吸収する特性を有している。
色材部122r,122g,122b上には、平坦化層124が設けられている。平坦化層124は、透光性を有する樹脂材料等からなる。平坦化層124により、色材部122の表面部が平坦化される。なお、本実施形態では、平坦化層124の液晶層13側の面が、隔壁121の液晶層13側の面と略面一になっている。
平坦化層124上及び隔壁121上には、共通電極125が設けられている。そして、共通電極125上に側に第2配向膜126が設けられている。透明基板12Aの色材部122と反対側に、第2偏光板(偏光層)127が配置されている。第2偏光板127は、直線偏光を通す特性を有している。ここでは、第2偏光板127の透過軸が、第1偏光板116の透過軸に対して略90°の角度をなしている。共通電極125、第2配向膜126、第2偏光板127は、いずれも画素領域Pr,Pg,Pbに対応して通して全面に設けられている。
液晶層13は、複屈折性を有する液晶材料からなっている。ここでは、液晶層13の配向状態がTN配向になっており、液晶層13は電界非印加状態で複屈折性を発現するようになっている。液晶層13に電界が印加されると、液晶分子のディレクター方向が電界方向と略平行になり、液晶層13は複屈折性を発現しなくなる。
素子基板11gは、例えば、アクティブマトリクス型のものであり、ガラスや石英、プラスチック等からなる基板としての透明基板11Aを基体としている。透明基板11A上に素子層111が設けられている。素子層111には、素子としての薄膜トランジスター(TFT)112や、図1(a)に示した走査線10a、データ線10b等の各種配線等が設けられている。なお、TFT112や各種配線は、光が遮光される遮光領域Dに対応する部分に設けられている。
素子層111の液晶層13側には、画素領域Pr,Pg,Pbごとに島状の画素電極113が形成されている。画素電極113は、TFT112と1対1で対応しており、対応するTFT112と電気的に接続されている。TFT112は、走査信号に基づいて画像信号をスイッチングし、画像信号を画素電極113に所定のタイミングで供給する。
遮光領域Dと重なる部分の素子層111上に、例えばシリコン酸化物等の無機材料からなるパッシベーション膜114が設けられている。パッシベーション膜114は、画素電極113の周縁部を環状に覆って、また、複数の画素電極113の周縁部にわたって形成されている。
そして、透明基板11A上には、各色材部122r,122g,122bを透過した光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122bを透過した光の焦点距離が、色材部122r,122g,122b毎に調整された凸レンズ部123を含む集光部130が備えられている。本実施形態では、画素電極113上であって、各色材部122r,122g,122bと対向する位置に、各色材部122r,122g,122bに向かって凸形状を有する凸レンズ部123a,123b,123cが形成されている。凸レンズ部123は、透光性を有する樹脂材料等から形成されている。
ここで、本実施形態にかかる凸レンズ部123の形状について詳細に説明する。凸レンズ部123は、図17に示すように、色材部122r,122g,122b毎に凸レンズ部123の曲率が異なっており、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123の曲率が、吸収光波長の短い色材部に対応する凸レンズ部123の曲率よりも大きくなるように形成されている。本実施形態では、色材部122r,122g,122bのうち、赤色光を透過させる色材部122rが、最も吸収光波長が長く、次いで、緑色光を透過させる色材部122gが長く、青色光を透過させる色材部122bが最も吸収光波長が短い。従って、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aの曲率が、吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cの曲率よりも大きくなるように形成されている。すなわち、色材部122bに対応する凸レンズ部123c、色材部122gに対応する凸レンズ部123b、色材部122rに対応する凸レンズ部123aの順に曲率が大きくなるように形成されている。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過する光が大きく屈折され、焦点距離を短くさせることができる。一方、吸収光波長が短い色材部122bを透過する光の屈折を小さくさせ、焦点距離を長くさせることができる。そして、各色材部122r,122g,122bを透過して集光される距離が、透明基板12Aの面から等しくなるように各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が形成されている。なお、各色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123a,123b,123cの曲率の設定方法は、特に限定されないが、例えば、色材部122gに対応する凸レンズ部123bの曲率を基準として、凸レンズ部123aの曲率は、凸レンズ部123bの曲率よりも大きく、凸レンズ部123cの曲率は、凸レンズ部123bの曲率よりも小さくなるように形成することができる。
凸レンズ部123、画素電極113及びパッシベーション膜114上には、第1配向膜115が設けられている。第1配向膜115は、例えばポリイミド等からなる膜にラビング処理等の配向処理を施したものであり、後述する第2配向膜126とともに液晶層13の配向状態を制御する。ここでは、液晶層13をネマティックツイスト配向(TN配向)させるように、第1配向膜115、第2配向膜126に配向処理がなされている。
次に、液晶表示装置1gの集光状態について説明する。図17は、液晶表示装置の集光状態を示す模式図である。液晶表示装置1gにおいて、照明光は、第1偏光板116を通って直線偏光(第1直線偏光と称する)になり、凸レンズ部123に入射する。ここで、画素領域Prに着目すると、光は凸レンズ部123aで屈折し、凸レンズ部123aを透過した光は液晶層に入射する。画素電極113に画像信号が供給されていない状態で、液晶層13は電界非印加状態になっており複屈折性を発現している。電界非印加状態の液晶層13に入射した光は、位相変調されて第1直線偏光から90°回転した第2直線偏光になり、色材部122rに入射する。色材部122rに入射した光は、赤色光以外の波長帯域の光が吸収され、色材部122rから赤色光が射出される。色材部122rから射出された赤色光は、振動方向が第2偏光板127の透過軸と略一致しており、第2偏光板127を透過して、画素領域Prが明表示(赤)となり、第2偏光板127を透過した光は、集光点CPにおいて集光される。
画素領域Pg、Pbの集光状態についても、上記画素領域Prと同様であるが、各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率が、各色材部122r,122g,122bの吸収光波長に対応して設定されているため、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に曲率の大きい凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に曲率の小さい凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、例えば、透明基板12Aから各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、上記の実施形態では、素子基板11g側から照明光を当てたが、これに限定されない。例えば、カラーフィルター基板12側から素子基板11g側に向けて照明光を当ててもよい。このようにしても、カラーフィルター基板12に入射した光を、凸レンズ部123a,123b,123cにおいて屈折させ、集光させることができる。そして、吸収光波長の長い色材部122rを透過する光は、相対的に曲率の大きい凸レンズ部123aによって大きく屈折され、吸収光波長の短い色材部122bを透過する光は、相対的に曲率の小さい凸レンズ部123cによって屈折が抑えられるため、吸収光波長が異なる場合であっても、素子基板11gを透過した光の集光点までの距離をほぼ等しくさせることができる。
なお、画素電極113に画像信号が供給された状態については、第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
(素子基板の製造方法)
次に、素子基板の製造方法について説明する。図18は、素子基板の製造方法を示す工程図である。なお、素子基板の製造に用いる液滴吐出装置IJの構成については、第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
まず、透明基板11A上に、薄膜トランジスター(TFT)112等の素子層111を形成し、素子層111上に画素電極113を形成する。そして、図18(a)に示すように、画素電極113上であって、各色材部122a,122b,122cに対応する位置に向けて凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴57として吐出させ、機能液123a’,123b’,123c’を塗布させる(塗布工程)。
当該塗布工程では、機能液123c’、機能液123b’、機能液123a’の順に塗布量を多くする。これにより、液状態の機能液123a’,123b’,123c’の曲率を、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順に大きくすることができる。
そして、塗布された機能液123a’,123b’,123c’を乾燥・焼成等して固化させる(固化工程)。これにより、図18(b)に示すように、各色材部122r,122g,122b凸に対応して曲率の異なる凸レンズ部123a,123b,123cが形成される。すなわち、レンズ部123c、凸レンズ部123b、凸レンズ部123aの順に曲率が大きい。
次いで、図18(c)に示すように、凸レンズ部123、画素電極113及びパッシベーション膜114上に、第1配向膜115を形成し、当該第1配向膜115をラビング処理等により配向処理を行う。これにより、第1偏光板116を除いた素子基板11gが形成される。
また、液晶表示装置1gの製造方法としては、上記素子基板11gの形成と別に、カラーフィルター基板12を形成する。次いで、素子基板11gと、カラーフィルター基板12を、画素電極113と共通電極125とを内側にして対向配置させる。そして、素子基板11gとカラーフィルター基板12とを位置合わせしつつ、素子基板11gの周縁部とカラーフィルター基板12の周縁部とを貼り合せるとともに、素子基板11gとカラーフィルター基板12との間に液晶材料を封入して液晶層13を封止する。また、透明基板11Aの外側に第1偏光板116を貼設し、透明基板12Aの外側に第2偏光板127を貼設すること等により液晶表示装置1gが得られる。
従って、上記の第6実施形態によれば、以下に示す効果がある。
(1)各色材部122r,122g,122bに向かって凸形状を有する凸レンズ部123a,123b,123cを形成した。そして、複数の色材部122r,122g,122bのうち、吸収光波長が長い色材部122rに対応する凸レンズ部123aの曲率が、他の吸収光波長の短い色材部122g,122bに対応する凸レンズ部123b,123cの曲率よりも大きくなるように形成した。具体的には、色材部122b、色材部122g、色材部122rの順にそれぞれの色材部122r,122g,122bに対応する凸レンズ部123の曲率を大きくした。これにより、吸収光波長が長い色材部122rを透過した光の焦点距離を短くさせ、吸収光波長の短い色材部122bを透過した光の焦点距離を長くさせることが可能となり、例えば、液晶表示装置1gの表示面から各色材部122r,122g,122bを透過した光の集光点CPの高さを揃えることができる。これにより、色バランスを向上させることができる。
(2)液滴吐出法を用いて、凸レンズ部123の材料を含む機能液を液滴として吐出するので、凸レンズ部123a,123b,123cの形状及び相対位置を高精度に制御することができる。したがって、光の集光精度が高まり、高品質な素子基板11gを製造することができる。
なお、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例が挙げられる。
(変形例1)第1〜5実施形態では、色材部122上に凸レンズ部123を形成したが、これに限定されず、色材部122に対向する位置に凸レンズ部123を形成してもよい。例えば、図19に示すように、各色材部122r,122g,122bに対応する位置であって、透明基板12A上に、凸レンズ部123を形成し、凸レンズ部123上に、色材部122を形成してもよい。この場合において、吸収光波長が異なる各色材部122r,122g,122bに対応して、各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率を設定すればよい。或いは、吸収光波長が異なる各色材部122r,122g,122bに対応して、各凸レンズ部123a,123b,123cの屈折率が異なる材料を選定すればよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例2)さらに、例えば、図20に示すように、各色材部122r,122g,122bに対応する位置であって、共通電極125上に凸レンズ部123を形成してもよい。この場合において、吸収光波長が異なる各色材部122r,122g,122bに対応して、各凸レンズ部123a,123b,123cの曲率を設定すればよい。或いは、吸収光波長が異なる各色材部122r,122g,122bに対応して、各凸レンズ部123a,123b,123cの屈折率が異なる材料を選定すればよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例3)第1及び第2実施形態では、凸レンズ部123上に平坦化層124を設けたが、当該平坦化層124を省略してもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができるとともに、カラーフィルター基板12a,12bの構成を簡略化させることができる。
(変形例4)上記第1〜6実施形態を個々に説明したが、これらを任意に組み合わせて、素子基板11、カラーフィルター基板12、或いは液晶表示装置1として適用してもよい。このようにすれば、さらに、効率よく透過する光を集光させるとともに、各色材部122r,122g,122b毎に焦点距離を調整することができる。
(変形例5)第6実施形態では、曲率の異なる凸レンズ部123a,123b,123cを形成したが、これに限定されない。例えば、個々に屈折率が異なる材料を用いて各凸レンズ部123a,123b,123を形成してもよい。この場合において、複数の色材部122のうち、吸収光波長が長い色材部に対応する凸レンズ部123、吸収光波長の短い色材部122に対応する凸レンズ部123よりも屈折率が高い材料で形成する。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例6)第6実施形態では、各色材部122に向かって凸形状を成す凸レンズ部123を形成したが、これに限定されない。例えば、透明基板11A側に向かって凸形状を成す凸レンズ部123を形成してもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例7)上記実施形態では、3種類の色材部122r,122g、122bを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、色材部122が、2種類であってもよいし、4種類以上あってもよい。このような場合であっても、色材部122の吸収光波長に応じて、凸レンズ部123を含む集光部130を構成すればよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例8)上記実施形態において説明した液晶層13は、VA配向等のTN配向以外の配向のものであってもよいし、横電界により駆動されるものでもよい。液晶層の配向性や駆動方法を変更する場合には、電極配置や配向膜の特性、偏光板の特性等も適宜変更すればよい。また、透過型の液晶装置の他にも、反射型、あるいは半透過半反射型の液晶表示装置としてもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
1(1a〜1i)…液晶表示装置、11,11g…素子基板、11A…基板としての透明基板、12A…基板としての透明基板、12,12a〜12e…カラーフィルター基板、13…液晶層、57…液滴、122,122r,122g,122g…色材部、123,123a,123b,123c…凸レンズ部、124,124a,124b,124c…保護膜としての平坦化層、130…集光部、1001…液滴吐出ヘッド、1100…電子機器としてのモバイル型パーソナルコンピューター、IJ…液滴吐出装置、CP…集光点。

Claims (15)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された複数の色材部と、
    各前記色材部を透過した光を集光させるとともに、各前記色材部を透過した光の焦点距離が前記色材部毎に調整された凸レンズ部を含む集光部と、を備えたことを特徴とするカラーフィルター基板。
  2. 請求項1に記載のカラーフィルター基板において、
    前記集光部の前記凸レンズ部が、
    各前記色材部と対向する位置に形成され、各前記色材部に対して反対方向に向かって凸形状を有することを特徴とするカラーフィルター基板。
  3. 請求項1に記載のカラーフィルター基板において、
    前記集光部の前記凸レンズ部が、
    各前記色材部と対向する位置に形成され、各前記色材部に向かって凸形状を有することを特徴とするカラーフィルター基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカラーフィルター基板において、
    前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率よりも大きいことを特徴とするカラーフィルター基板。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のカラーフィルター基板において、
    前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とするカラーフィルター基板。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のカラーフィルター基板において、
    前記集光部が、
    前記凸レンズ部と、
    前記色材部と、を含み、
    前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部が、吸収光波長の短い前記色材部よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とするカラーフィルター基板。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のカラーフィルター基板において、
    前記集光部が、
    前記凸レンズ部と、
    前記凸レンズ部上に形成された保護膜と、を含み、
    前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記保護膜が、吸収光波長が短い前記色材部に対応する前記保護膜よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とするカラーフィルター基板。
  8. 基板上に形成され、複数の色材部に光を透過させるための素子を含む素子基板であって、
    前記基板上に形成され、各前記色材部を透過した光を集光させるとともに、各前記色材部を透過した光の焦点距離が前記色材部毎に調整された凸レンズ部を含む集光部を備えたことを特徴とする素子基板。
  9. 請求項8に記載の素子基板において、
    前記集光部の前記凸レンズ部が、
    各前記色材部と対向する位置に形成され、各前記色材部に向かって凸形状を有することを特徴とする素子基板。
  10. 請求項8に記載の素子基板において、
    前記集光部の前記凸レンズ部が、
    各前記色材部と対向する位置に形成され、前記基板に向かって凸形状を有することを特徴とする素子基板。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項に記載の素子基板において、
    前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部の曲率よりも大きいことを特徴とする素子基板。
  12. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の素子基板において、
    前記複数の色材部のうち、吸収光波長が長い前記色材部に対応する前記凸レンズ部が、吸収光波長の短い前記色材部に対応する前記凸レンズ部よりも屈折率が高い材料で形成されたことを特徴とする素子基板。
  13. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のカラーフィルター基板、または、請求項8〜12のいずれか一項に記載の素子基板の前記凸レンズ部の材料を含む機能液を液滴として吐出し、前記基板に機能液を塗布する塗布工程と、
    塗布された前記機能液を固化して、前記凸レンズ部を形成する固化工程と、を含むことを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法、または、素子基板の製造方法。
  14. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のカラーフィルター基板、または、請求項8〜12のいずれか一項に記載の素子基板、請求項13に記載のカラーフィルターの製造方法、素子基板の製造方法によって製造されたカラーフィルター基板、または、素子基板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  15. 請求項14に記載の液晶表示装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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