JP2011068529A - 合わせガラス用中間膜、合わせガラス用多層中間膜及び合わせガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】5℃付近の高温における耐貫通性を高めることができる合わせガラス用中間膜を提供する。
【解決手段】合わせガラス用中間膜2は、熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有する。該可塑剤は、下記式(1)で表される可塑剤、エポキシ化植物油及びポリエステル可塑剤からなる群から選択された少なくとも一種である。
【化1】
Figure 2011068529

上記式(1)中、R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数8〜15のアルキル基を示す。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性樹脂と可塑剤とを含有する合わせガラス用中間膜、並びに該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラス用多層中間膜及び合わせガラスに関する。
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラスの破片の飛散量が少なく、安全性に優れている。このため、合わせガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶及び建築物等に広く使用されている。
合わせガラスは、一対のガラス板の間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより、製造されている。合わせガラスには、耐貫通性が高いことが求められている。
耐貫通性が高い合わせガラスを得る方法として、従来、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む中間膜において、ポリビニルアセタール樹脂の水酸基量を高くする方法、並びに可塑剤の含有量を少なくする方法等が知られている。
また、耐貫通性が高い上記合わせガラス用中間膜の一例として、下記の特許文献1には、ポリビニルブチラール樹脂100重量部と、エーテルエステル可塑剤20〜80重量部とを含有する中間膜が開示されている。ここでは、重合度が異なる3種以上のエーテルエステル可塑剤が含有されており、かつ該エーテルエステル可塑剤は、平均重合度5〜10のポリエチレングリコールと2−エチルヘキシル酸とのジエステルである。
特開平11−106594号公報
合わせガラスは、例えば夏季などに35℃程度の高温下で用いられることが多い。
従来の合わせガラスでは、常温(23℃)における耐貫通性が高くても、35℃付近の高温における耐貫通性が大きく低下することがある。
さらに、ポリビニルアセタール樹脂の水酸基量が高い中間膜及び可塑剤の含有量が少ない中間膜は、柔軟性が低く、取扱いに問題がある。
本発明の目的は、35℃付近の高温における耐貫通性を高めることができる合わせガラス用中間膜、並びに該合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラス用多層中間膜及び合わせガラスを提供することである。
本発明の広い局面によれば、熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有し、該可塑剤が、下記式(1)で表される可塑剤、エポキシ化植物油及びポリエステル可塑剤からなる群から選択された少なくとも一種である、合わせガラス用中間膜が提供される。
Figure 2011068529
上記式(1)中、R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数8〜15のアルキル基を示す。
本発明に係る合わせガラス用中間膜のある特定の局面では、上記熱可塑性樹脂は、ポリビニルアセタール樹脂である。
本発明に係る合わせガラス用中間膜の他の特定の局面では、上記可塑剤は、上記式(1)で表される可塑剤である。
本発明に係る合わせガラス用中間膜のさらに別の特定の局面では、上記エポキシ化植物油は、下記式(2)で表されるエポキシ化植物油である。
Figure 2011068529
上記式(2)中、R11〜R13はそれぞれ炭素数4〜10のアルキレン基を示し、R14〜R16の内の少なくとも1つはエポキシ基を含む有機基を示し、R14〜16のエポキシ基を含む有機基ではない基は炭素数1〜10のアルキル基を示す。
本発明に係る合わせガラス用中間膜の他の特定の局面では、上記式(2)中の上記エポキシ基を含む有機基は、下記式(11)で表される基である。
Figure 2011068529
上記式(11)中、R21は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R22は炭素数1〜15のアルキル基を示し、n1は0〜2の整数を示す。n1が2のとき、複数のR21は同一であってもよく、異なっていてもよい。
本発明に係る合わせガラス用中間膜の別の特定の局面では、上記ポリエステル可塑剤は、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合体の両末端に、一価アルコール及び一塩基酸の内の少なくとも一種を反応させた重縮合体の誘導体である。
本発明に係る合わせガラス用中間膜のさらに別の特定の局面では、上記ポリエステル可塑剤は、下記式(3)で表されるポリエステル可塑剤である。
Figure 2011068529
上記式(3)中、Aは多塩基酸の残基を示し、Gは多価アルコールの残基を示し、R31及びR32はそれぞれ一価アルコールの残基又は一塩基酸の残基を示し、n2は1以上の整数を示す。
本発明に係る合わせガラス用多層中間膜は、複数の中間膜が積層された合わせガラス用多層中間膜であって、上記複数の中間膜の内の少なくとも1つの中間膜が、本発明に従って構成された合わせガラス用中間膜である。
本発明に係る合わせガラスは、第1,第2の合わせガラス構成部材と、該第1,第2の合わせガラス構成部材の間に挟み込まれた中間膜とを備え、該中間膜が、本発明に従って構成された合わせガラス用中間膜又は該合わせガラス用中間膜を含む複数の中間膜が積層された合わせガラス用多層中間膜である。
本発明に係る合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂と上記特定の可塑剤とを含有するため、35℃付近の高温における耐貫通性を高めることができる。本発明に係る合わせガラス用中間膜の使用により、35℃付近の高温における耐貫通性が高い合わせガラスを提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスの一例を示す部分切欠断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスの他の例を示す部分切欠断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有する。
(熱可塑性樹脂)
本発明に係る合わせガラス用中間膜に含まれている上記熱可塑性樹脂は、従来公知の熱可塑性樹脂を用いることができ、特に限定されない。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱可塑性樹脂は、ポリビニルアセタール樹脂であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂と特定の上記可塑剤とを併用した場合に、35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高くすることができる。さらに、ポリビニルアセタール樹脂と特定の上記可塑剤との併用により、合わせガラス構成部材に対する中間膜の接着力をより一層高くすることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化して得られる樹脂である。上記ポリビニルアセタール樹脂として、ポリビニルアルコール樹脂とホルムアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂とアセトアルデヒドとを反応させて得られる狭義のポリビニルアセタール樹脂、及びポリビニルアルコール樹脂とn−ブチルアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、例えば、ポリビニルアルコールをアセタール化することにより製造できる。上記ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより製造できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は特に限定されない。上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。ポリビニルブチラール樹脂の使用により、合わせガラス構成部材に対する中間膜の接着力をより一層高くすることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は、15〜40モル%の範囲内であることが好ましい。上記水酸基の含有率のより好ましい下限は18モル%、より好ましい上限は35モル%である。上記水酸基の含有率が低すぎると、中間膜の耐湿性が低くなることがある。また、上記水酸基の含有率が高すぎると、合わせガラスの耐貫通性が低くなる傾向がある。さらに、中間膜の柔軟性が低くなり、中間膜の取扱いに問題が生じやすい。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率である。上記水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠して、原料となるポリビニルアルコールの水酸基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度は、0.1〜30モル%の範囲内であることが好ましい。上記アセチル化度のより好ましい下限は0.3モル%、より好ましい上限は20モル%、さらに好ましい上限は17モル%である。上記アセチル化度が低すぎると、可塑剤が中間膜の表面に移行しやすくなる。上記アセチル化度が高すぎると、中間膜の耐湿性が低くなることがある。
上記アセチル化度は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率である。上記アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、60〜75モル%の範囲内であることが好ましい。上記アセタール化度のより好ましい下限は63モル%、より好ましい上限は70モル%である。上記アセタール化度が低すぎると、可塑剤が中間膜の表面に移行しやすくなる。上記アセタール化度が高すぎると、合わせガラスの耐貫通性が低くなる傾向がある。
上記アセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率である。
上記ポリビニルアルコールの重合度は、1,000〜4,500の範囲内であることが好ましい。上記重合度のより好ましい下限は1,300、より好ましい上限は3,700である。上記重合度が低すぎると、合わせガラスの耐貫通性が低くなる傾向がある。上記重合度が高すぎると、中間膜の柔軟性が低くなり、中間膜の取扱いに問題が生じやすい。
(可塑剤)
本発明に係る合わせガラス用中間膜に含まれている上記可塑剤は、下記式(1)で表される可塑剤、エポキシ化植物油及びポリエステル可塑剤からなる群から選択された少なくとも一種である。
Figure 2011068529
上記式(1)中、R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数8〜15のアルキル基を示す。上記R1、R2及びR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。上記R1、R2及びR3のアルキル基は、直鎖構造を有するアルキル基であってもよく、分岐構造を有するアルキル基であってもよい。
上記可塑剤を一種又は二種用いる場合には、上記可塑剤は、上記式(1)で表される可塑剤と上記エポキシ化植物油との内の少なくとも一種であってもよく、上記式(1)で表される可塑剤と上記ポリエステル可塑剤との内の少なくとも一種であってもよく、上記エポキシ化植物油と上記ポリエステル可塑剤との内の少なくとも一種であってもよい。
上記可塑剤を一種用いる場合には、上記可塑剤は、上記式(1)で表される可塑剤であってもよく、上記エポキシ化植物油であってもよく、上記ポリエステル可塑剤であってもよい。
上記可塑剤が、上記式(1)で表される可塑剤、エポキシ化植物油及びポリエステル可塑剤の内のいずれの場合でも、上記可塑剤の分子量は、500〜3,000の範囲内であることが好ましい。上記可塑剤の分子量が小さいほど、合わせガラスの35℃付近の高温における耐貫通性が低くなる傾向がある。上記可塑剤の分子量が大きいほど、35℃付近の高温における耐貫通性が高くなる傾向がある。この理由は、上記可塑剤の分子量が大きくなるほど、上記可塑剤と上記熱可塑性樹脂との相互作用が大きくなるからであると考えられる。また、上記可塑剤の分子量が3,000以下であると、中間膜の柔軟性が高くなり、中間膜の取扱性を高めることができる。さらに、上記可塑剤の分子量が3,000以下であると、上記可塑剤と熱可塑性樹脂との混和性を高めることができる。
上記式(1)で表される可塑剤の分子量のより好ましい上限は1,200である。上記式(1)で表される可塑剤の分子量が1,200以下であると、中間膜の柔軟性がより一層高くなり、中間膜の取扱性をより一層高めることができる。
上記式(1)中のR1、R2及びR3は、炭素数8〜15のアルキル基であれば特に限定されない。上記R1、R2及びR3はそれぞれ、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ステアリル基、イソステアリル基、n−テトラデシル基又はイソテトラデシル基であることが好ましい。上記R1、R2及びR3のアルキル基の炭素数の好ましい上限は12である。
上記エポキシ化植物油は、植物油を原料として製造される。例えば、該植物油をエポキシ化することにより、上記エポキシ化植物油を得ることができる。上記植物油は、リノール酸、オレイン酸、α−リノレン酸及びステアリン酸等の多種の有機酸を含む混合物である。従って、上記植物油をエポキシ化した上記エポキシ化植物油は、単一の化合物ではないことが多く、複数種の化合物を含む混合物であることが多い。具体的には、下記式(2)で表されるエポキシ化植物油に相当する化合物を複数種含むことが多い。
Figure 2011068529
上記式(2)中、R11〜R13はそれぞれ炭素数4〜10のアルキレン基を示し、R14〜R16の内の少なくとも1つはエポキシ基を含む有機基を示し、R14〜16のエポキシ基を含む有機基ではない基は炭素数1〜10のアルキル基を示す。上記R11〜R13は同一であってもよく、異なっていてもよい。上記R14〜R16は同一であってもよく、異なっていてもよい。上記R11〜R13は、直鎖構造を有するアルキレン基であってもよく、分岐構造を有するアルキレン基であってもよい。上記R11〜R13は、直鎖構造を有するアルキレン基であることが好ましい。上記R14〜R16に炭素数1〜10のアルキル基がある場合に、該アルキル基は直鎖構造を有していてもよく、分岐構造を有していてもよい。
なお、上記R14が炭素数1〜10のアルキル基である場合には、―R11−R14基は炭素数5〜20のアルキル基であり、上記R15が炭素数1〜10のアルキル基である場合には、―R12−R15基は炭素数5〜20のアルキル基であり、上記R16が炭素数1〜10のアルキル基である場合には、−R13−R16基は炭素数5〜20のアルキル基である。
35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高める観点からは、上記エポキシ化植物油は、上記式(2)で表されるエポキシ化植物油であることが好ましい。
35℃付近の高温における耐貫通性をさらに一層高める観点からは、上記式(2)中の上記エポキシ基を含む有機基は、下記式(11)で表される基であることが好ましい。
Figure 2011068529
上記式(11)中、R21は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R22は炭素数1〜15のアルキル基を示し、n1は0〜2の整数を示す。n1が2のとき、複数のR21は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(11)中のR21のアルキレン基は、直鎖構造を有するアルキレン基であってもよく、分岐構造を有するアルキレン基であってもよい。上記R21は、直鎖構造を有するアルキレン基であることが好ましい。
上記式(11)で表される基としては、具体的には、下記式(11A)、式(11B)及び式(11C)で表される基が挙げられる。
Figure 2011068529
上記式(11A)中、R22は炭素数1〜15のアルキル基を示す。
Figure 2011068529
上記式(11B)中、R21は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R22は炭素数1〜15のアルキル基を示す。
Figure 2011068529
上記式(11C)中、R21は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R22は炭素数1〜15のアルキル基を示す。複数のR21は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記エポキシ化植物油の分子量のより好ましい上限は2,000である。上記式(1)で表される可塑剤の分子量が2,000以下であると、中間膜の柔軟性がより一層高くなり、中間膜の取扱性をより一層高めることができる。
また、35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高める観点からは、上記エポキシ化植物油は、エポキシ化大豆油及びエポキシ化亜麻仁油の内の少なくとも一種であることが好ましい。
上記ポリエステル可塑剤としては、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合体又は該重縮合体の誘導体等が挙げられる。
35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高める観点からは、上記ポリエステル可塑剤は、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合体又は該重縮合体の誘導体であることが好ましく、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合体の両末端に、一価アルコール及び一塩基酸の内の少なくとも一種を反応させた重縮合体の誘導体であることがより好ましい。
35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高める観点からは、上記ポリエステル可塑剤は、下記式(3)で表されるポリエステル可塑剤であることが好ましい。
Figure 2011068529
上記式(3)中、Aは多塩基酸の残基を示し、Gは多価アルコールの残基を示し、R31及びR32はそれぞれ一価アルコールの残基又は一塩基酸の残基を示し、n2は1以上の整数を示す。R31及びR32は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記多塩基酸は、o−フタル酸、m−フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、しゅう酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、林檎酸、酒石酸、シトラマル酸及びクエン酸からなる群から選択された少なくとも一種であることが好ましい。
上記多価アルコールは、二価アルコールであることが好ましい。該二価アルコールは、ブチレングリコール及びネオペンチルグリコールの内の少なくとも一種であることが好ましい。
上記ブチレングリコールは、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、イソブチレングリコール及び1,2−ブチレングリコールからなる群から選択された少なくとも一種であることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記可塑剤の含有量は30〜100重量部の範囲内であることが好ましい。上記熱可塑性樹脂100重量部に対する上記可塑剤の含有量のより好ましい下限は35重量部、より好ましい上限は90重量部である。上記可塑剤の含有量が上記範囲内であると、35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高めることができる。上記可塑剤の含有量が少なすぎると、中間膜の柔軟性が低くなり、取扱いに問題が生じやすい。上記可塑剤の含有量が多すぎると、中間膜の耐貫通性が低くなる傾向がある。また、耐貫通性を高めるために、中間膜の厚みを必要以上に厚くする必要があることがある。中間膜の厚みが厚くなると、中間膜が重くなったり、取扱いに問題が生じたりしやすい。
本発明に係る合わせガラス用中間膜は、充分な耐貫通性が維持されるのであれば、上記式(1)で表される可塑剤、エポキシ化植物油及びポリエステル可塑剤以外の他の可塑剤を含有していてもよい。
(他の成分)
本発明に係る合わせガラス用中間膜は、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、染料、接着力調整剤及び赤外線吸収剤等の添加剤を含有していてもよい。本発明に係る合わせガラス用中間膜は、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。本発明に係る合わせガラス用中間膜は、赤外線吸収剤を含有することが好ましい。
上記赤外線吸収剤は、赤外線を遮蔽する性能を有すれば特に限定されない。上記赤外線吸収剤は、錫ドープ酸化インジウム粒子、アンチモンドープ酸化錫粒子、亜鉛元素以外の元素がドープされた酸化亜鉛粒子、六ホウ化ランタン粒子、アンチモン酸亜鉛粒子及びフタロシアニン構造を有する赤外線吸収剤からなる群より選択された少なくとも1種であることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記赤外線吸収剤の含有量は0.001〜5重量部の範囲内であることが好ましい。上記赤外線吸収剤の含有量が少なすぎると、中間膜が赤外線を充分に遮蔽できないことがある。上記赤外線吸収剤の含有量が多すぎると、中間膜の透明性が低くなることがある。
(合わせガラス用中間膜)
本発明に係る合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂と特定の上記可塑剤とを含有するので、熱可塑性樹脂を含有し、かつ特定の上記可塑剤を含有しない合わせガラス用中間膜と比較して、厚みが同じ場合には35℃付近の高温における耐貫通性が高くなる。
本発明に係る合わせガラス用中間膜の厚みは、合わせガラスの耐貫通性と相関がある。通常、上記合わせガラス用中間膜の厚みが厚いほど、合わせガラスの耐貫通性が高くなる。35℃付近の高温における耐貫通性をより一層高める観点からは、上記合わせガラス用中間膜の厚みは0.1〜3mmの範囲内であることが好ましい。上記合わせガラス用中間膜の厚みのより好ましい下限は0.2mm、さらに好ましい下限は0.25mm、より好ましい上限は1.5mm、さらに好ましい上限は1mmである。
本発明に係る合わせガラス用中間膜の製造方法は、従来公知の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、上記熱可塑性樹脂と上記可塑剤と必要に応じて配合される他の成分とを混練し、合わせガラス用中間膜を成形する製造方法等が挙げられる。連続的な生産に適しているため、押出成形する製造方法が好ましい。
上記混練の方法は特に限定されない。この方法として、例えば、押出機、プラストグラフ、ニーダー、バンバリーミキサー又はカレンダーロール等を用いる方法が挙げられる。なかでも、連続的な生産に適しているため、押出機を用いる方法が好適であり、二軸押出機を用いる方法がより好適である。
(合わせガラス用多層中間膜)
本発明に係る合わせガラス用多層中間膜は、複数の中間膜が積層された多層構造を有する。上記複数の中間膜の内の少なくとも1つの中間膜が、本発明に係る合わせガラス用中間膜である。上記複数の中間膜の全てが、本発明に係る合わせガラス用中間膜であってもよい。
上記合わせガラス用多層中間膜の厚みは0.1〜3mmの範囲内であることが好ましい。上記合わせガラス用多層中間膜の厚みのより好ましい下限は0.2mm、さらに好ましい下限は0.25mm、より好ましい上限は1.5mm、さらに好ましい上限は1mmである。
複数の中間膜を積層する方法として、複数の中間膜を重ね合わせて、加熱及び加圧し、一体化する方法が好適に用いられる。合わせガラスの製造と同時に、複数の中間膜を積層して多層中間膜を形成してもよい。さらに、多層押出し法により一体に、多層中間膜を成形してもよい。
(合わせガラス)
図1に、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスの一例を断面図で示す。
図1に示す合わせガラス1は、中間膜2と、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4とを備える。中間膜2は、合わせガラスを得るために用いられる。中間膜2は、合わせガラス用中間膜である。中間膜2は、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4の間に挟み込まれている。従って、合わせガラス1は、第1の合わせガラス構成部材3と、中間膜2と、第2の合わせガラス構成部材4とがこの順で積層されて構成されている。
中間膜2は、熱可塑性樹脂と、特定の上記可塑剤とを含有する。
図2に、本発明の一実施形態に係る合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスの他の例を断面図で示す。合わせガラス1と同様に構成されているところは同一の符号を付して説明を省略する。
図2に示す合わせガラス11は、多層中間膜12と、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4とを備える。多層中間膜12は、合わせガラスを得るために用いられる。多層中間膜12は、合わせガラス用多層中間膜である。多層中間膜12は、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4の間に挟み込まれている。
多層中間膜12は、中間膜2と、中間膜2の一方の面に積層された第2の中間膜13と、中間膜2の他方の面に積層された第3の中間膜14とを有する。従って、多層中間膜12は、3層の多層構造を有する。第2,第3の中間膜13,14にかえて、中間膜2を用いてもよい。第2,第3の中間膜13,14は、熱可塑性樹脂と、特定の上記可塑剤とを含有していてもよい。多層中間膜は、2層の中間膜が積層された2層構造を有していてもよく、3層以上の中間膜が積層された多層構造を有していてもよい。
第1,第2の合わせガラス構成部材3,4としては、ガラス板及びPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等が挙げられる。合わせガラス1,11には、2枚のガラス板の間に中間膜又は多層中間膜が挟み込まれている合わせガラスだけでなく、ガラス板とPETフィルム等との間に中間膜又は多層中間膜が挟み込まれている合わせガラスも含まれる。合わせガラス1,11は、ガラス板を備える積層体であり、少なくとも1枚のガラス板が用いられていればよい。また、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4の少なくとも一方の外側の表面に、別の合わせガラス構成部材がさらに積層されていてもよい。該別の合わせガラス構成部材はガラス板であってもよい。
上記ガラス板としては、無機ガラス及び有機ガラスが挙げられる。上記無機ガラスとしては、フロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス及び線入り板ガラス等が挙げられる。上記有機ガラスは、無機ガラスの代用にされる合成樹脂ガラスである。上記有機ガラスとしては、ポリカーボネート板及びポリ(メタ)アクリル樹脂板等が挙げられる。上記ポリ(メタ)アクリル樹脂板としては、ポリメチル(メタ)アクリレート板等が挙げられる。
第1,第2の合わせガラス構成部材3,4の厚みは、1〜3mmの範囲内であることが好ましい。また、合わせガラス構成部材3,4がガラス板である場合に、該ガラス板の厚みは、1〜3mmの範囲内であることが好ましい。
合わせガラス1,11の製造方法は特に限定されない。例えば、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4の間に、中間膜2又は多層中間膜12を挟んで、押圧ロールに通したり、又はゴムバックに入れて減圧吸引したりして、第1,第2の合わせガラス構成部材3,4と中間膜2又は多層中間膜12との間に残留する空気を脱気する。その後、約70〜110℃で予備接着して積層体を得る。次に、積層体をオートクレーブに入れたり、又はプレスしたりして、約120〜150℃及び1〜1.5MPaの圧力で圧着する。このようにして、合わせガラス1,11を得ることができる。
合わせガラス1,11は、自動車、鉄道車両、航空機、船舶及び建築物等に使用できる。合わせガラス1,11は、自動車のフロントガラス、サイドガラス、リアガラス又はルーフガラス等に使用できる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明は以下の実施例のみに限定されない。
以下の可塑剤を用意した。
(上記式(1)で表される可塑剤)
トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート(分子量547)
トリス(ノルマルオクチル)トリメリテート(分子量547)
トリス(イソデシル)トリメリテート(分子量631)
可塑剤(A):上記式(2)で表されるエポキシ化植物油であって、上記式(2)中のR11及びR12がそれぞれ、炭素数7の直鎖構造を有するアルキレン基であり、R13が炭素数9の直鎖構造を有するアルキレン基であり、R14が下記式(a)で表される基であり、R15が炭素数8の直鎖構造を有するアルキル基であり、R16が下記式(b)で表される基である。
Figure 2011068529
(ポリエステル可塑剤)
ポリ(1,3−ブタンジオール)アジペート(重量平均分子量1500)
ポリ(1,2−ブタンジオール)アジペート(重量平均分子量800)
(他の可塑剤)
トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)
(実施例1)
(1)合わせガラス用中間膜の作製
トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート45重量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.2重量部と、紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「TINUVIN 326」)0.2重量部との混合物を80℃で2時間攪拌し、可塑剤溶液を作製した。
次に、ポリビニルブチラール樹脂(平均重合度1700、ブチラール化度68.5モル%、アセチル化度0.9モル%、水酸基含有率30.6モル%)100重量部と、上記可塑剤溶液とを充分に混合し、押出機を用いて厚みが0.76mmとなるように押出成形して、単層の中間膜を作製した。この際、中間膜の接着力を調整するために、酢酸マグネシウム水溶液を、中間膜中におけるMg濃度が65ppmとなるように添加した。
(2)合わせガラスの作製
得られた中間膜を23℃、相対湿度28%の恒温恒湿の条件下で24時間静置した。その後、2枚の透明なフロートガラス(縦300mm×横300mm×厚さ2.3mm)の間に、中間膜を挟み込んで、積層体を得た。230℃の加熱ロールを用いて、得られた積層体を仮圧着した。その後、オートクレーブを用いて、135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着し、合わせガラスを作製した。
(実施例2〜13及び比較例1〜3)
可塑剤の種類及び配合量を下記の表1,2に示すようにしたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜及び合わせガラスを得た。
(実施例14)
可塑剤溶液の調製に用いた混合物に、ITO粒子(体積平均粒子径35nm)0.28重量部をさらに配合し、可塑剤溶液を得、該可塑剤溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜及び合わせガラスを得た。
(実施例15〜19)
可塑剤の種類を下記の表3に示すようにしたこと以外は実施例14と同様にして、中間膜及び合わせガラスを得た。
(実施例20)
2つの中間膜A,Bが積層された多層中間膜を備えた合わせガラスを作製した。
(1)組成物Aの作製
トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40重量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.2重量部と、紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「TINUVIN 326」)0.2重量部と、ITO粒子(体積平均粒子径35nm)0.28重量部の混合物を80℃で2時間攪拌し、可塑剤溶液を作製した。
次に、ポリビニルブチラール樹脂(平均重合度1700、ブチラール化度68.5モル%、アセチル化度0.9モル%、水酸基含有率30.6モル%)100重量部と、上記可塑剤溶液とを充分に混合した。この際、中間膜の接着力を調整するために、酢酸マグネシウム水溶液を、中間膜中におけるMg濃度が65ppmとなるように添加し、組成物Aを作製した。
(2)組成物Bの作製
トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート45重量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.2重量部と、紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「TINUVIN 326」)0.2重量部と、ITO粒子(体積平均粒子径35nm)0.28重量部との混合物を80℃で2時間攪拌し、可塑剤溶液を作製した。
次に、ポリビニルブチラール樹脂(平均重合度1700、ブチラール化度68.5モル%、アセチル化度0.9モル%、水酸基含有率30.6モル%)100重量部と、上記可塑剤溶液とを充分に混合し、組成物Bを作製した。
(3)合わせガラス用多層中間膜の作製
組成物A及び組成物Bを共押出することにより、中間膜A(厚さ150μm)、中間膜B(460μm)及び中間膜A(厚さ150μm)の順に積層されるように、3層の多層中間膜を作製した。なお、中間膜Aは組成物Aにより形成し、中間膜Bは組成物Bにより形成した。
(4)合わせガラスの作製
得られた多層中間膜を23℃、相対湿度28%の恒温恒湿の条件下で24時間静置した。その後、2枚の透明なフロートガラス(縦300mm×横300mm×厚さ2.3mm)の間に、多層中間膜を挟み込んで、積層体を得た。230℃の加熱ロールを用いて、得られた積層体を仮圧着した。その後、オートクレーブを用いて、135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着し、合わせガラスを作製した。
(実施例21〜25)
中間膜Bの可塑剤の種類を下記の表4に示すようにしたこと以外は実施例20と同様にして、多層中間膜及び合わせガラスを得た。
(評価)
(1)合わせガラスの耐貫通性評価
得られた合わせガラス(縦300mm×横300mm)を、表面温度が35℃となるように調整した。次いで、JIS R3212に準拠して、4mの高さから、6枚の合わせガラスに対してそれぞれ、質量2260g及び直径82mmの剛球を、合わせガラスの中心部分に落下させた。6枚の合わせガラス全てについて、剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった場合を合格とした。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが3枚以下であった場合は不合格とした。4枚の場合には、新しく6枚の合わせガラスの耐貫通性を評価した。5枚の場合には、新しく1枚の合わせガラスを追加試験し、剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった場合を合格とした。同様の方法で、5mの高さから、6枚の合わせガラスに対してそれぞれ、質量2260g及び直径82mmの剛球を、合わせガラスの中心部分に落下させ、耐貫通性を評価した。
(2)ポリビニルブチラール樹脂と可塑剤との混和性
得られた中間膜又は多層中間膜の表面に、赤色の油性マジックで縦方向及び横方向にそれぞれ二本の線を書き、マーキングした。マーキングされた中間膜又は多層中間膜を主面が鉛直方向と平行な平面内に位置するように置いた。これを23℃相対湿度28%の恒温恒湿条件で1ヶ月放置した。放置後の中間膜又は多層中間膜において、油性マジックのにじみ及び垂れが、四本のいずれの線にも観測されない場合を合格とし、四本の内の少なくとも一本の線で観測された場合を不合格とした。
結果を下記の表1〜4に示す。
Figure 2011068529
Figure 2011068529
Figure 2011068529
Figure 2011068529
1…合わせガラス
2…中間膜
3…第1の合わせガラス構成部材
4…第2の合わせガラス構成部材
11…合わせガラス
12…多層中間膜
13…第2の中間膜
14…第3の中間膜

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂と、可塑剤とを含有し、
    前記可塑剤が、下記式(1)で表される可塑剤、エポキシ化植物油及びポリエステル可塑剤からなる群から選択された少なくとも一種である、合わせガラス用中間膜。
    Figure 2011068529
    前記式(1)中、R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数8〜15のアルキル基を示す。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、ポリビニルアセタール樹脂である、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 前記可塑剤が、前記式(1)で表される可塑剤である、請求項1又は2に記載の合わせガラス用中間膜。
  4. 前記エポキシ化植物油が、下記式(2)で表されるエポキシ化植物油である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
    Figure 2011068529
    前記式(2)中、R11〜R13はそれぞれ炭素数4〜10のアルキレン基を示し、R14〜R16の内の少なくとも1つはエポキシ基を含む有機基を示し、R14〜16のエポキシ基を含む有機基ではない基は炭素数1〜10のアルキル基を示す。
  5. 前記式(2)中の前記エポキシ基を含む有機基は、下記式(11)で表される基である、請求項4に記載の合わせガラス用中間膜。
    Figure 2011068529
    前記式(11)中、R21は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R22は炭素数1〜15のアルキル基を示し、n1は0〜2の整数を示す。n1が2のとき、複数のR21は同一であってもよく、異なっていてもよい。
  6. 前記ポリエステル可塑剤が、多塩基酸と多価アルコールとの重縮合体の両末端に、一価アルコール及び一塩基酸の内の少なくとも一種を反応させた重縮合体の誘導体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
  7. 前記ポリエステル可塑剤が、下記式(3)で表されるポリエステル可塑剤である、請求項6に記載の合わせガラス用中間膜。
    Figure 2011068529
    前記式(3)中、Aは多塩基酸の残基を示し、Gは多価アルコールの残基を示し、R31及びR32はそれぞれ一価アルコールの残基又は一塩基酸の残基を示し、n2は1以上の整数を示す。
  8. 複数の中間膜が積層された合わせガラス用多層中間膜であって、
    前記複数の中間膜の内の少なくとも1つの中間膜が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜である、合わせガラス用多層中間膜。
  9. 第1,第2の合わせガラス構成部材と、
    前記第1,第2の合わせガラス構成部材の間に挟み込まれた中間膜とを備え、
    前記中間膜が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜又は該合わせガラス用中間膜を含む複数の中間膜が積層された合わせガラス用多層中間膜である、合わせガラス。
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