JP2011066469A - 電話システム、電話端末およびサーバ装置 - Google Patents

電話システム、電話端末およびサーバ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011066469A
JP2011066469A JP2009212638A JP2009212638A JP2011066469A JP 2011066469 A JP2011066469 A JP 2011066469A JP 2009212638 A JP2009212638 A JP 2009212638A JP 2009212638 A JP2009212638 A JP 2009212638A JP 2011066469 A JP2011066469 A JP 2011066469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
telephone
notification
volume level
security
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009212638A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5429470B2 (ja
Inventor
Takashi Watanabe
孝 渡邊
Masato Tosa
將人 土佐
Tetsuya Nagashima
哲也 永島
Yutaka Obe
豊 大部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saxa Inc
Original Assignee
Saxa Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saxa Inc filed Critical Saxa Inc
Priority to JP2009212638A priority Critical patent/JP5429470B2/ja
Publication of JP2011066469A publication Critical patent/JP2011066469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5429470B2 publication Critical patent/JP5429470B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Burglar Alarm Systems (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

【課題】専用のセンサなどを設けることなく、侵入者等の異常を検知して所定の通報先に通報できる信頼性の高い電話システムを構築できるようにする。
【解決手段】電話機A〜Lは、監視モード時にハンズフリー用マイクロホンを通じて周囲の音声を収音し、この収音音声の音量レベルが閾値を超えたか否かを判別手段が判別し、収音音声の音量レベルが閾値を超えたと判別すると、収音音声送信手段により、サーバ装置との間に通話回線を接続して、収音音声をサーバ装置に送信する。サーバ装置3は、送信されてくる収音音声を受信して、受信音声送信手段により、所定の監視先との間に通話回線を接続し、電話機からの収音音声を所定の監視先に送信する。
【選択図】図1

Description

この発明は、侵入者等の異常を検知して、通報先に通報する監視モードを備えた電話システム、当該電話システムで用いられる電話端末およびサーバ装置に関する。
火災、侵入者、急病などの緊急事態の発生時に、これを電話網等の通信ネットワークを通じて所定の通知先に通知することによって、適切な対応を迅速に取ることができるようにする緊急通報システムなどと呼ばれるものが広く利用されるようになってきている。
例えば、後に記す特許文献1には、センサによって異常を検知した場合に、これを所定の通知先に通知すると共に、マイクロホンによって収音した音声も所定の通知先に送信する緊急通報システムに関する発明が開示されている。
また、後に記す特許文献2には、電話装置に異常検出センサを搭載し、当該センサを通じて侵入者等の異常を検知した場合に、所定の電話装置から威嚇音や威嚇光を出力する電話装置に関する発明が開示されている。
特開2006−323490号公報 特開2006−245667号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の発明の場合、異常検知通知だけでなく、マイクロホンを設けておくことにより、マイクロホンの収音音声も所定の通知先に送信して、当該通知先において異常発生場所からの音声によって異常の発生状況を知ることができる。
また、マイクロホンだけでなく、カメラも設けておくことによって、音声だけでなく映像の送信も可能となり、音声と映像との両方に基づいて異常の発生状況を確認することも可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の発明の場合、異常を検出するためのセンサの他に、マイクロホンやカメラを設置し、異常検出時においては、マイクロホンやカメラを駆動させるようにしなければならない。このため、システム全体が大きなものとなってしまう。
また、特許文献2に記載の発明の場合には、基本的に電話装置に異常検出センサを設けるだけで、異常を検出した場合にこれを所定の通報先に通報できる信頼性の高い緊急通報システムを構築することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の発明の場合、緊急通報システムの構築のための異常検出センサを電話装置に搭載するため、この電話装置を用いたシステムは、侵入者検知を前提とした電話システムとなってしまう。
以上のことに鑑み、発明は、専用のセンサなどを設けることなく、侵入者等の異常を検知して所定の通報先に通報できる信頼性の高い監視モードを備えた電話システムを構築できるようにする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の電話システムは、
1以上の電話端末と、1以上の前記電話端末と通信網に接続された通信機器との間の接続を制御するサーバ装置とからなり、監視モードを備えた電話システムであって、
1以上の前記電話端末は、
監視モード時に周囲の音声を収音するマイクロホンと、
前記マイクロホンで収音された音声の音量レベルが閾値を超えたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記音量レベルが閾値を超えたと判別された場合に、前記サーバ装置との間に通話回線を接続し、前記マイクロホンで収音される音声を前記サーバ装置に送信する収音音声送信手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
監視モード時に前記電話端末との間に接続される通話回線を通じて送信されてくる収音音声を受信する受信手段と、
前記受信手段を通じて収音音声を受信した場合に、所定の監視先との間に通話回線を接続し、前記受信手段を通じて受信した前記収音音声を前記所定の監視先に送信する受信音声送信手段と
を備えることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明の電話システムによれば、1以上の電話端末においては、監視モード時にマイクロホンを通じて周囲の音声が収音され、この収音音声の音量レベルが閾値を超えたか否かが判別手段により判別される。そして、判別手段により、収音音声の音量レベルが閾値を超えたと判別された場合には、収音音声送信手段により、サーバ装置との間に通話回線が接続され、収音音声が当該通話回線を通じてサーバ装置に送信される。
サーバ装置においては、接続された通話回線を通じて送信されてくる収音音声が受信手段により受信される。そして、受信音声送信手段により、所定の監視先との間に通話回線が接続され、受信した電話端末からの収音音声が当該通話回線を通じて所定の監視先に送信される。
これにより、所定の監視先においては、送信されてくる収音音声を担当者が聴取し、例えば、ガラスが割れる音や侵入者が移動する音などである場合には、即座に異常発生場所に急行することができるようにされる。これに対して、例えば、雷鳴や自動車のクラクションなどの音である場合には、異常発生とはしないようにすることができるようにされる。
したがって、電話端末に例えば人感センサなどの専用のセンサを設けることなく、侵入者等の異常を検知して所定の通報先に通報でき、かつ、異常の誤検出を防止することができる監視モードを備えた信頼性の高い電話システムを構築することができる。
この発明によれば、専用のセンサなどを設けることなく、侵入者等の異常を検知して所定の通報先に通報でき、しかも異常の誤検出を防止することができる信頼性の高い監視モードを備えた電話システムを構築することができる。
第1の実施の形態の電話システムの全体構成を説明するための図である。 第1の実施の形態の電話機(IP電話端末)の構成例を説明するためのブロック図である。 第1の実施の形態のセキュリティサーバ3の構成例を説明するためのブロック図である。 実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。 実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。 実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。 実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。 実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。 実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。 図2に示した構成を有する電話機(IP電話端末)のセキュリティ情報メモリ122で管理される情報について説明するための図である。 第1の実施の形態の電話システムにおいて、警備会社側で誤報であることを検知した場合の電話システムの動作パターンを説明するためのシーケンス図である。 第1の実施の形態の電話システムにおいて、第1電話機が移行する場合の動作パターンについて説明するためのシーケンス図である。 図12に続くシーケンス図である。 セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。 セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。 セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。 セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。 セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。 セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。 第1の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lにおいて行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。 図20に続くフローチャートである。 図21に続くフローチャートである。 第1の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3において行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。 図23に続くフローチャートである。 第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xの構成を説明するためのブロック図である。 セキュリティサーバ3Xのセキュリティ情報メモリ320で管理される情報について説明するための図である。 第2の実施の形態の電話システムにおいて、警備会社側で誤報であることを検知した場合の電話システムの動作パターンを説明するためのシーケンス図である。 第2の実施の形態の電話システムにおいて、第1電話機が移行する場合の動作パターンについて説明するためのシーケンス図である。 図28に続くシーケンス図である。 第2の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lにおいて行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。 図30に続くフローチャートである。 図31に続くフローチャートである。 第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xにおいて行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。 図33に続くフローチャートである。 図34に続くフローチャートである。 図35に続くフローチャートである。
以下、図を参照しながら、この発明による電話システムおよび当該システムを構成する電話端末、サーバ装置の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明を、例えば企業向けに提供されるIP電話システムに適用した場合を例にして説明する。
[第1の実施の形態]
[実施の形態の電話システムの全体構成]
図1は、第1の実施の形態の電話システムの全体構成を説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の電話システムは、IP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれがLANケーブル2を通じて接続されて構成されたものである。
また、この実施の形態の電話システムは、セキュリティサーバ3が接続されている。このセキュリティサーバ3は、詳しくは後述もするが、IP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれと協働することによって、不在時の監視機能(セキュリティ機能)を実現するものである。
更に、この実施の形態の電話システムはIP電話システムであるため、セキュリティサーバ3は、アドレス解決のためのSIP(Session Initiation Protocol)サーバとしての機能をも備えている。このため、図1において、セキュリティサーバ3のブロックには、SIP対応であることを明記している。
IP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれは、オフィス内に配置された多数の机のそれぞれの上に設置されているものである。これらIP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれは、同じ内線範囲内に属するものとして扱うことができるようにされる。
すなわち、セキュリティサーバ3に対してLAN接続されるIP電話端末1(A)〜1(L)は、従来のボタン電話システムを例に取れば、同じ主装置に接続される内線範囲内の電話端末に相当する。
セキュリティサーバ3は、図1に示したように、IP(Internet Protocol)網4に接続されている。なお、説明を簡単にするため、図1においては、図示しないが、セキュリティサーバ3は、公衆網にも接続するようにされている。
そして、詳しくは後述もするが、セキュリティサーバ3は、通信回線を接続する端末間のアドレス解決をするものである。このため、IP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれは、内線、外線を問わず、セキュリティサーバ3を介して通話路(通話回線)が生成され、通話を行うことができるようにされる。
つまり、LANケーブル2に接続されたIP電話端末間で通話を行う場合も、また、LANケーブル2に接続されたIP電話端末とIP網4や公衆網に接続された外部の電話端末との間で通話を行う場合も、セキュリティサーバ3を介して通話路(通話回線)が生成される。
そして、この実施の形態の電話システムは、各IP電話端末1(A)〜1(L)が有するハンズフリー用のマイクロホンを通じて収音する音声の音量レベルの変化に基づいた監視機能(セキュリティ機能)を備えている。
すなわち、各IP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれは、監視モード(セキュリティモード)とされた場合には、ハンズフリー用のマイクロホンを通じて周囲の音声の収音を開始する。
IP電話端末1(A)〜1(L)のいずれかにおいて、閾値より大きな(高い(超えた))音量レベルの音声を収音すると、当該IP電話端末は、セキュリティサーバ3との間に通話路を接続し、収音音声をもセキュリティサーバ3に送信する。
セキュリティサーバ3は、IP電話端末からの収音音声を受信すると、所定の監視先との間に通話路を接続し、IP電話端末からの収音音声を当該所定の監視先(例えば警備会社の監視センター)に送信する。
これにより、所定の監視先において、担当者がIP電話端末からの収音音声を聴取し、異常が実際に発生しているのか、発生しているとするとどんな異常が発生しており、どんな状態なのかを把握することができるようにされる。
そして、異常が発生している場合には、警備員を急行させたり、警察に通報したりするなどの対応を取ることができる。また、異常が発生していない場合、例えば、異常音が雷鳴や自動車のクラクションなどの場合には、セキュリティ機能をリセットして初期状態に戻すなどの対応を取ることができるようにしている。
なお、図1に示したIP網4は、インターネットやイントラネットなどのインターネット技術が用いられ、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などが用いられてパケット交換により通信が可能なネットワークである。
また、図1には図示しないが、セキュリティサーバ3が接続される公衆網は、従来からのアナログ電話回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)、光通信網などのアナログあるいはデジタルの公衆通信網を意味している。
また、LANは、いわゆる構内ネットワークを意味し、図1においては、LANケーブル2により(有線により)各端末等が接続される構成として説明した。しかし、有線接続に限るものではなく、無線接続でももちろんよいし、その複合型であってもよい。
また、この実施の形態のLANは、種々のプロトコルを用いるものが適用可能である。例えば、IEEE(Institute of Electrical Electronics Engineers)802.3(イーサネット(登録商標)型LAN)、IEEE802.5(トークンリンク型LAN)、IEEE802.11、IEEE802.11b、IEEE802.12、あるいはこれらの後継プロトコルや他のプロトコルなどを用いるLANであってももちろん良い。そして、この実施の形態のLANにおいても、パケット化されたデータが送受するようにされる。
なお、監視モード時において、セキュリティサーバ3は、警備会社以外からの着信については、例えば、拒否するなど、通常の応答処理は行わないようにしている。
[電話機(IP電話端末)の構成例]
次に、図1を用いて説明した第1の実施の形態のIP電話システムを構成するIP電話端末の構成例について説明する。図2は、第1の実施の形態のIP電話端末の構成例を説明するためのブロック図である。
この実施の形態のIP電話システムにおいて、IP電話端末1(A)〜1(L)のそれぞれは、同じ構成を有するものとして説明する。このため、以下においては、IP電話端末1(A)〜1(L)を総称する場合、電話機1ということとする。また、以下においては、IP電話端末1(A)〜1(L)という記載に変えて、電話機1(A)〜1(L)とう記載を用いる。
この実施の形態の電話機1は、図2に示すように、主に電話機能を実現する部分として、LAN接続端子101、LANインターフェース(以下、LANI/Fという。)102、パケット処理部103、通話音声入出力インターフェース(以下、通話音声入出力I/Fという。)104、スイッチ回路105、ハンドセット接続端子106、ハンドセット107、ハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108、操作入力部109、操作入力インターフェース(以下、操作入力I/Fという。)110、ディスプレイコントローラ111、ディスプレイ112、リンガ113を備えている。
また、この実施の形態の電話機1は、図2に示すように、主にセキュリティ機能を実現する部分として、発報処理部121、セキュリティ情報メモリ122を備えている。
また、この実施の形態の電話機1は、各部を制御する制御部130を備えている。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)131、ROM(Read Only Memory)132、RAM(Random Access Memory)133が、CPUバス134を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
ここで、CPU131は、後述するROM132に記憶保持されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成してこれを各部に供給したり、また、各部から供給されるデータを処理したりするものである。
ROM132は、上述のように、CPU131で実行される種々のプログラムや処理に必要になる各種のデータが記憶保持されたものである。また、RAM133は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。
[着信時の動作]
そして、LANケーブル2を介して送信されてくるパケットデータは、LAN接続端子101を通じてLANI/F102に供給され、ここで自機において処理可能な形式のデータに変換された後、CPUバスを介して、パケット処理部103に供給される。
パケット処理部103は、これにLANI/F102からのパケットデータが供給された場合には、当該パケットデータに含まれる制御データや音声データを分解して抽出する。ここで分解された制御データは制御部130に供給され、自機の制御に用いられる。また、自機(自端末)宛の音声データが含まれていた場合には、当該音声データは、CPUバス134を通じて通話音声入出力I/F104に供給されることになる。
パケット処理部103において分解されて抽出された制御データが、自機への着信メッセージである場合には、制御部130は、リンガ113を制御して、着信鳴動させる。同時に、制御部130は、ディスプレイコントローラ111を制御し、ディスプレイ112の表示画面に自機に着信があることを通知するメッセージや発呼先の電話番号や内線番号などを表示する。
ハンドセット107は、この実施の形態の電話機1の場合、従来からある電話端末と同様に、電話機1の本体に装着される。そして、ハンドセット107が電話機1に対して置かれた状態では電話機1はオンフック状態となり、ハンドセット107が電話機1から持ち上げられた状態では、電話機1はオフフック状態となるようにされている。
なお、この実施の形態の電話機1は、いわゆるハンズフリー機能を備えている。そして、後述もするが、操作入力部109に設けられているハンズフリーボタンを押下操作することにより、スイッチ回路105がハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ108部側に切り替えられる。
これにより、ハンドセット107を手に持つことなく、ハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108のマイクロホン108M、スピーカ108Sを通じて通話を行うことができるようにされる。
すなわち、この実施の形態の電話機1の場合、通常、スイッチ回路105は、ハンドセット107側に切り替えられており、ハンドセット107を通じて通話を行うことができるようにされる。
しかし、自機に着信があった場合や自機から発呼を行うようにする場合などにおいて、操作入力部109のハンズフリーボタンを押下操作することにより、スイッチ回路105がハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替えられる。
これにより、ハンドセット107を電話機1から持ち上げることなく、ハンズフリー用マイクロホン108M、スピーカ108Sを通じて通話を行うことができるようにされる。
このように、この実施の形態の電話機1は、ハンズフリー機能を有するものであるが、ここでは説明を簡単にするため、ハンドセット107を用いて通話を行う場合を例にして、電話機1の動作を説明する。
そして、自機への着信に応じて、ユーザーがハンドセット107を電話機末1の本体から持ち上げると、当該電話機1はオフフック状態となる。制御部130は、自機への着信に応じてオフフック状態にされると、着信に応答するメッセージを形成し、これをパケット処理部103においてパケット化して、LANI/F102に供給する。
LANI/F102は、着信に応答するための当該パケットデータを送信用のパケットデータに変換し、これをLAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、発呼先の端末に送信する。
これにより発呼先との間において、通信路が生成され、通話が開始される。この場合、相手先からのパケット化された音声データは、上述もしたように、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて受け付けられ、パケット処理部103に供給される。そして、パケット処理部103においてパケット分解され、制御データは、制御部130に、また、音声データは通信音声入出力I/F104に供給される。
通信音声入出力I/F104は、パケット処理部103からの音声データから自機のハンドセット107のスピーカ(受話器)に供給するアナログ音声信号を形成する。そして、通話音声入出力I/F104は、形成したアナログ音声信号を、スイッチ回路105およびハンドセット接続端子106を通じてハンドセット107のスピーカに供給する。これにより、相手先から送信されてくる相手先の音声が、ハンドセット107のスピーカ(受話器)から放音される。
一方、ハンドセット107のマイクロホン(送話器)によって集音された音声は、ここで電気信号に変換され、ハンドセット接続端子106およびスイッチ回路105を通じて通信音声入出力I/F104に供給される。通信音声入出力I/F104は、ハンドセット107からの音声データをデジタル信号に変換するなどの処理を行って、これをパケット処理部103に供給する。
パケット処理部103は、通信音声入出力I/F104からの音声データを含む相手先への送信用のパケットデータを形成し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、通信の相手先に送信する。
これにより、電話機1は、自機にかかって来た着信に応答し、発呼先との間で通信路を生成して通話を行うことができる。
[発呼時の動作]
次に、当該電話機1から電話をかける場合(発呼する場合)の処理について説明する。上述もしたように、この実施の形態の電話機1は、ハンズフリー機能を備えている。このため、発呼に際し、ハンズフリーボタンを押下操作することにより、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替えて発呼を行い、ハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108を通じて通話を行うようにすることもできる。
しかし、ここでは説明を簡単にするため、ハンドセット107を用いて通話を行う場合を例にして、電話機1の動作を説明する。
電話機1から発呼する場合には、まず、ハンドセット107を電話機1の本体から持ち上げて、電話機1をオフフック状態にし、操作入力部109を通じて通信の相手先の電話番号、あるいは、内線番号を入力する。ここで入力された情報は、操作入力I/F110を通じて制御部130に供給される。
すると、制御部130は、発呼メッセージを形成し、これをパケット処理部103に供給する。パケット処理部103は、自機からの発呼メッセージをパケット化し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、目的とする通信の相手先に送信するようにする。
この後、目的とする相手先からの応答が返信されてきた場合に通信路を生成する。これにより、LAN接続端子101、LANI/F102、パケット処理部103、通信音声入出力I/F104、スイッチ回路105、ハンドセット接続端子106、ハンドセット107からなる通話系の機能により通話を行うことができるようにされる。
このように、電話機1は、自機から目的とする端末には発呼して、相手先との間に通信回線を接続して通話を行うこともできる。
[セキュリティ機能時の動作]
次に、この実施の形態の電話システムが有するセキュリティ機能を用いる場合の電話機1の動作について説明する。詳しくは後述もするが、電話機1は、セキュリティサーバ3からセキュリティ開始通知を受信すると監視モード(セキュリティモード)となる。
監視モードとなると、電話機1の制御部130は、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替える。そして、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、収音した音声の音量レベルが予め設定される閾値を超えたか否かの判別処理を開始する。
すなわち、監視モード時においては、スイッチ回路105が切り替えられ、ハンズフリー用マイクロホン108Mにより収音される音声が、順次に通話音声入出力I/F104を通じて制御部130に供給される。
制御部130は、通話音声入出力I/F104を通じて順次に供給されるハンズフリー用マイクロホン108Mからの収音音声の音量レベルを検出し、当該音量レベルが所定の閾値を超えたか否かを判断する。この判断処理は、収音音声の音量レベルの急な変化も適切に検出できるように、監視モードである間において、比較的に短い間隔で繰り返し行うようにされる。
そして、詳しくは後述もするが、ハンズフリー用マイクロホン108Mからの収音音声の音量レベルが閾値を超えたと判断した場合、制御部130は、自機を第1電話機(異常を最もよく検出している電話機)として認識する。
そして、当該電話機1の制御部130は、発報処理部121を制御して、セキュリティサーバ3に対する発信メッセージを形成し、これをパケット処理部103に供給する。
パケット処理部103は、これに供給された発信メッセージをパケット化し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、セキュリティサーバ3に送信する。
これに応じてセキュリティサーバ3は着信応答を返信してくるので、電話機1は、セキュリティサーバ3との間に通話路(通話回線)を接続する。そして、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音される音声(収音音声)を、接続した通話路を通じてセキュリティサーバ3に送信する処理を開始する。
そして、後述もするが、セキュリティサーバ3は、例えば警備会社などの所定の監視先との間に通話路(通話回線)を接続し、電話機1から送信されてくる収音音声を送信して、当該監視先において、収音音声を担当者が聴取することができるようにしている。
当該監視先の担当者は、送信されてくる収音音声を聴取することにより、侵入者等の異常が本当に発生しているのか否か、異常が発生している場合にはどんな状態なのかを把握することができる。
また、この実施の形態の電話機1は、セキュリティ情報メモリ122に、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mからの収音音声の音量レベルが閾値を超えた場合に、これを通知する周囲の他の電話機を特定する情報、例えばIPアドレスや内線番号を保持している。
そして、上述もしたように、収音音声の音量レベルが閾値を超えた場合に、セキュリティ情報メモリ122の情報に従って、周囲の予め決められた他の電話機に異常の発生を通知する。異常の発生が通知された電話機は、自機が第1電話機になる可能性の高い候補電話機であることを認識し、収音音声の音量レベルの閾値を下げ、異常が発生したか否かの判別感度を上げるようにする。
もちろん、周囲の電話機に異常の発生を通知した第1電話機であると認識している電話機1末自身も、収音音声の音量レベルの閾値を下げ、異常が発生したか否かの判別感度を上げるようにする。
そして、音量レベルが一番高い収音音声を収音している電話機1が、新たな第1電話機(異常を最もよく検出している電話機)となり、セキュリティサーバ3に収音音声を送信する電話機となる。
また、新たに第1電話機となった電話機1もまた、セキュリティ情報メモリ122の情報に従って、周囲の予め決められた他の電話機に異常の発生を通知する。そして、それまで第1電話機であった電話機1は、異常の発生の通知を受けて候補電話機となるようにされる。
このように、この実施の形態の電話機1は、監視モードとされるとハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、侵入者が立てる異常音を検知し、セキュリティサーバ3を通じて所定の監視先に収音音声を送信することができるものである。
さらに、この実施の形態の電話機1は、最もレベルが高い収音音声を収音している電話機1が、異常を最もよく検知している第1電話機となり、セキュリティサーバ3に対して収音音声を送信する電話機となるようにしている。
[セキュリティサーバの構成例]
次に、図1を用いて説明した第1の実施の形態のIP電話システムで用いられるセキュリティサーバ3の構成例について説明する。図3は、第1の実施の形態のセキュリティサーバ3の構成例を説明するためのブロック図である。
上述もしたように、この実施の形態のセキュリティサーバ3は、自機に接続された電話機1と協働することによってセキュリティ機能を実現すると共に、いわゆるSIPサーバとしの機能を備え、内線、外線の接続制御をも行うことができるものである。
以下、この実施の形態のセキュリティサーバ3について説明する。図1にも示し、また、図3にも示すように、セキュリティサーバ3は、電話機1(A)〜1(L)のそれぞれとLANケーブル2を通じて接続されていると共に、IP網4にも接続されている。
そして、セキュリティサーバ3は、いわゆるSIPサーバが実現する機能であるレジストラ・サーバ機能とプロキシ・サーバ機能とを備えたものである。すなわち、セキュリティサーバ3は、レジストラ・サーバ機能により、IP網4、あるいは、IP網4とLAN2とを通じて呼び出す可能性のある端末装置についてのアドレス情報を管理することができるものである。
また、セキュリティサーバ3は、プロキシ・サーバ機能により、自機に接続された電話機1からのSIPメッセージを受け取った場合に、このSIPメッセージをレジストラ・サーバ機能により管理されているアドレス情報に基づいて、適切なIPアドレスを有する相手先に転送することができるものである。
また、セキュリティサーバ3は、自機に接続される電話機1についてのアドレス情報をも管理し、自機に接続される電話機1からの発呼(発信)及び自機に接続される電話機1への着呼(着信)をそのまま中継するようにする機能をも有し、1つのIP電話システムにおける親機としての機能をも実現するものである。
このように、セキュリティサーバ3は、いわゆる呼の管理をも行うことができるものである。したがって、この実施の形態のセキュリティサーバ3は、従来のボタン電話システムの主装置のように、自機に接続される子機としての各電話機1への通信情報の割り振りや管理、あるいは、自機に接続された子機としての各電話機1に対する細かな制御などは行わないものである。
そして、図3に示すように、セキュリティサーバ3は、呼制御用メモリ301、呼制御用パケット生成部302、パケット処理部303、LAN接続端子304、内線インターフェース(以下、内線I/Fという。)305、外線インターフェース(以下、外線I/Fという。)306、IP網接続端子307、タイマ308、録音メモリ309を備えている。
また、セキュリティサーバ3は、各部を制御する制御部310を備えている。制御部310は、CPU311、ROM312、RAM313が、CPUバス314を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
ここで、CPU310は、後述するROM312に記憶保持されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成してこれを各部に供給したり、また、各部から供給されるデータを処理したりするものである。
ROM312は、上述のように、CPU311で実行される種々のプログラムや処理に必要になる各種のデータが記憶保持されたものである。また、RAM313は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。
そして、呼制御用メモリ301は、上述したレジストラ・サーバ機能を実現するために、IP網4やLANケーブル2に接続され、このセキュリティサーバ3を通じて呼び出す可能性のある電話機1についてのアドレス情報を記憶保持するものである。
具体的には、セキュリティサーバ3の制御部310は、後述もするように、内線I/F305や外線I/F306を通じて、これらに接続されている種々の端末装置からの登録要求(レジスタ・リクエスト)を受信した場合に、これに含まれるURI(Uniform Resource Identifier)やIPアドレスなどのアドレス情報を抽出し、抽出したアドレス情報を呼制御用メモリ301に登録したり、抽出アドレス情報を用いて呼制御用メモリ301の登録情報を更新したりする。
このようにして、呼制御用メモリ301に登録されて管理される情報が参照され、後述もするように、自機の子機から要求のあった通信先を確実に特定し、その特定した相手先に送信すべき情報(パケットデータ)を転送するようにするプロキシ・サーバとしての機能を実現するようにしている。また、呼制御用メモリ301に登録されて管理される情報は、自機に接続された電話機1(A)〜1(L)への着信の判別などにも用いられる。
また、呼制御用パケット生成部302は、セキュリティサーバ3にLAN接続された電話機1(A)〜1(L)からの発呼要求に応じて、呼制御用メモリ301の情報に基づいて決まる相手先に送信する発呼用パケットを生成して、当該相手先に送信するものである。
また、呼制御用パケット生成部302は、IP網4などを通じて送信されてくる、セキュリティサーバ3にLAN接続された電話機1(A)〜1(L)への着呼要求に応じて、呼制御用メモリ301の情報に基づいて決まる自機に接続された電話機1に送信する着呼用パケットを生成して、自機に接続された電話機1に送信するものである。
また、パケット処理部303は、パケットデータの分解や生成を行うものである。具体的には、セキュリティサーバ3に対して、LAN接続されている電話機1(A)〜1(L)からの発呼用パケットや、IP網4を通じて接続されている端末装置からの電話機1(A)〜1(L)への着呼用パケットなどの制御用パケットは、ここでパケット分解されて制御データが抽出され、制御部310に供給される。
また、上述もしたように、図1、図3には図示しないが、セキュリティサーバ3は、公衆網にも接続されており、セキュリティサーバ3に対して、LAN接続されている電話機1(A)〜1(L)から公衆網に接続された電話端末への情報は、パケット処理部303においてパケット分解された後に、公衆網に送出るようにされる。また、公衆網を通じて受け付けた電話機1(A)〜1(L)への情報は、パケット処理部303においてパケット化されて、LAN接続されている電話機1(A)〜1(L)に送信するようにされる。
また、タイマ308は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供する機能を実現すると共に、制御部310を通じて目的とする時刻の設定を受け付けて、当該設定時刻が到来した場合にこれを制御部310に通知する機能等、電子機器におけるいわゆるタイマ機能を実現するものである。
また、録音メモリ309は、上述もしたように、監視モード時において異常音を検出した電話機1から送信されてくる収音音声が記録されるメモリである。この録音メモリ309に録音された集音音声が、後述もするように、外部I/F306、IP網接続端子307を通じて、警備会社などの所定の監視先に送信するようにされる。
このように、電話機1からの収音音声を録音メモリ309にバッファしてから送信するようにすることによって、電話機1で検出した異常音を確実に受信し、これを漏らすことなく所定の監視先に送信することができるようにしている。
[LANケーブル2に接続された電話機からの発呼時の動作]
そして、LANケーブル2を介して送信されてくる電話機1(A)〜1(L)からの発呼メッセージのパケットデータは、LAN接続端子304を通じて内線I/F305に供給され、ここで自機において処理可能な形式のパケットデータに変換されて、制御部310に供給される。
制御部310は、当該内線I/F305からのパケットデータが、発呼用のパケットデータである場合には、これをパケット処理部303に供給してパケット分解し、パケット処理部303を通じて必要な制御データを取得する。
そして、制御部310は、呼制御用パケット生成部302を制御し、目的とする発呼先に送信する発呼用パケットを生成するようにする。呼制御用パケット生成部302は、上述もしたように、呼制御用メモリ301の情報を用いて、目的とする発呼先を特定し、当該目的とする発呼先に送信する発呼用パケットを生成する。
そして、当該発呼用パケットが、IP網に接続された電話端末に対するものである場合には、制御用パケット生成部302は、当該発呼用パケットを外線I/F306に供給する。
外線I/F306は、CPUバス314を通じて供給されたパケットデータを、IP網4に送出する形式に変換し、これをIP網接続端子307を通じて、IP網4に送出する。これにより、目的とする発呼先に当該発呼用パケットが送信される。
そして、当該発呼先から応答が帰ってきた場合に、当該発呼先との間に通信路が生成され、IP網4上の電話端末と、LANケーブル2に接続された電話機1との間で通話が行うようにされる。
また、LANケーブル2に接続された電話機1(A)〜1(L)からの発呼用パケットが、LANケーブル2に接続された他の電話機に対するものである場合には、制御用パケット生成部302は、当該発呼用パケットを内線I/F305に供給する。
内線I/F305は、CPUバス314を通じて供給されたパケットを、LANケーブル2に送出する形式に変換し、これをLAN接続端子304を通じて、LANケーブル2に送出する。これにより、目的とする発呼先に当該発呼用パケットが送信される。
そして、当該発呼先から応答が帰ってきた場合に、当該発呼先との間に通信路が生成され、LANケーブル2に接続された電話機間において、通話が行うようにされる。
[LANケーブル2に接続された電話機への着信時の動作]
また、IP網4を介して送信されてくるIP網4に接続された電話端末からのパケットデータは、IP網接続端子307を通じて外線I/F306に供給され、ここで自機において処理可能な形式のパケットデータに変換されて、制御部310に供給される。
制御部310は、当該外線I/F306からのパケットデータが、自機に接続された電話機の着呼用パケットである場合には、これをパケット処理部303に供給してパケット分解し、パケット処理部303を通じて必要な制御データを取得する。
そして、制御部310は、呼制御用パケット生成部302を制御し、目的とする着呼先に送信する着呼用パケットを生成するようにする。呼制御用パケット生成部302は、上述もしたように、呼制御用メモリ301の情報を用いて、目的とする着呼先を特定し、当該目的とする着呼先に送信する着呼用パケットを生成する。
そして、制御用パケット生成部302は、当該着呼用パケットを内線I/F305に供給する。内線I/F305は、CPUバス314を通じて供給されたパケットデータを、LANケーブル2に送出する形式に変換し、これをLAN接続端子304を通じて、LANケーブル2に送出する。これにより、目的とする着呼先に当該着呼用パケットが送信される。
そして、当該着呼先から応答が帰ってきた場合に、発呼元との間に通信路が生成され、発呼元の端末と、LANケーブル2に接続された着信先の電話機との間において、通話が行うようにされる。
なお、IP網4に接続された端末装置と、セキュリティサーバ3にLAN接続された電話機1(A)〜1(L)との間の外線通信では、また、セキュリティサーバ3にLAN接続された電話機同士の内線通信においても、パケットデータが送受される。
このため、通信回線が接続するようにされ、実際に通話が行うようにされた場合には、パケット処理部303において、パケットの分解や生成は行われることはなく、外線I/F306、内線I/F305において、データ形式が整えられてそのまま送受するようにされる。
なお、上述もしたように、この実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3は、公衆網にも接続されており、IP網に接続された端末装置との間だけでなく、公衆網に接続された端末装置との間においても通信回線を接続するようにして、通話を行うことができるようにすることができるものである。
この場合、上述もしたように、公衆網からのデータは、パケット処理部303においてパケット化されてLANケーブル2に送出され、公衆網に送出するデータは、パケット処理部303においてパケット分解されて送出するようにされる。
このように、この実施の形態のセキュリティサーバ3は、セキュリティサーバ3が接続される種々のネットワークに接続される端末間のメッセージの中継を行うことができるものである。
[セキュリティ機能時の動作]
そして、上述もしたように、この実施の形態の電話システムにおいては、セキュリティサーバ3とこれに接続された電話機1(A)〜1(L)と協働することにより、セキュリティ機能を実現するようにしている。
例えば、この実施の形態のセキュリティサーバ3の制御部310は、監視モードへの移行イベントの発生を検知すると、セキュリティサーバ3が監視モードになると共に、自機に接続された全ての電話機を監視モードに遷移させるようにする。
具体的に、セキュリティサーバ3の制御部310は、パケット処理部303を制御し、当該セキュリティサーバ3に接続されている全ての電話機に対するセキュリティ開始通知パケットを形成する。
パケット処理部303で形成されたセキュリティ開始通知パケットは、制御部310の制御により、内線I/F305、LAN接続端子304、LANケーブル2を通じて、電話機1(A)〜1(L)のそれぞれに送信される。
これにより、セキュリティサーバ3に接続された電話機1(A)〜1(L)のそれぞれも、監視モードに遷移し、電話システム全体が監視モードとなるようにされる。
なお、監視モードへの移行イベントは、タイマ308に予め設定された時刻が到来した場合(例えば、午後11時になったことがタイマ308で検知された場合など)、あるいは、自機に接続された電話機1(A)〜1(L)の内のいずれからか送信されてくる監視モードへの移行要求を受信した場合などである。
この実施の形態の電話システムが監視モードとなった後、セキュリティサーバ3の制御部310は、LAN接続端子305、内線I/F306を通じて順次に供給されるパケットが、自機に接続された電話機1からの収音音声パケットであると判別したとする。この判別は、パケットのヘッダ部分の情報等により判別することができる。
この場合、制御部310は、順次に受信するパケットをパケット処理部303に供給して分解し、音声データを取り出し、この取り出した音声データを録音メモリ309に一時記憶するようにする。
この後、制御部310は、上述もしたように、呼制御用パケット生成部302、外線I/F306を制御し、警備会社などの所定の監視先に発呼して通話路を接続する。そして、制御部310は、録音メモリ309に一時記憶するようにしている音声データを記録した順に読み出し、パケット処理部303でパケット化して、外部I/F306、IP網接続端子307を通じてIP網に送出し、所定の監視先に送信する。
このようにして、セキュリティサーバ3は、電話システムが監視モードとなった後、自機に接続された電話機1からの収音音声を受け付けて、これを所定の監視先に送信することができるようにしている。
[監視モード時の異常音の検出態様の具体例]
次に、第1の実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明する。図4〜図9は、この実施の形態の電話システムにおける監視モード時の異常音の検出態様の具体例について説明するための図である。
この実施の形態の電話システムは、図2を用いて説明した構成を有する電話機1と図3を用いて説明した構成を有するセキュリティサーバ3とが図1に示したように接続されて形成されているとする。
そして、図1に示したように接続される電話機1(A)〜1(L)のそれぞれは、図4Aに示したように、文字A〜Lで示された12個の机が配置された部屋の各机の上に1台ずつ配置されているものとする。
具体的には、電話機1(A)は机Aの上に、電話機1(B)は机Bの上にと言うように、机A〜Lのそれぞれには、添え字が対応する電話機1(A)〜1(L)が配置するようにされているものとする。
このため、以下においては説明を簡単にするため、図1に示したIP電話システムにおける電話機1(A)〜電話機1(L)のそれぞれを、単に、電話機A〜電話機Lと言うように、その配置位置に応じたアルファベット「A」〜「L」によって区別することとする。
そして、この実施の形態の電話システムにおいては、電話機毎に侵入者検知通知範囲を設けるようにする。このため、図4Aに示したように、机A〜Lに対応して配置される電話機A〜Lの配置位置を、予め図4Bに示すように所定の大きさの方眼を有する方眼紙上に実際の配置間隔に応じて記載して、電話機毎に侵入者検知通知範囲を設定する。
図4Bに示した例の場合の方眼紙の方眼は、実際に電話機が配置される部屋において、例えば、1辺が30cmの正方形のエリアに、あるいは、1辺が50cmの正方形のエリアにと言うように、所定の大きさのエリアに対応するものとなるようにされる。
以下において、電話機の配置位置が示すようにされた方眼紙上の方眼は、電話機が配置される部屋における1辺が50cmの正方形のエリアに対応するものとして説明する。
そして、この実施の形態の電話システムにおいては、詳しくは後述もするが、セキュリティサーバ3からのセキュリティ開始通知によって、同じ部屋に配設された電話機A〜電話機Lの全部が、監視モード(セキュリティモード)となるようにされる。
すなわち、図5Aに示すように、同じ部屋に配設される電話機A〜Lのそれぞれは、単独で監視モードとなることは無い。同じ部屋に配設される電話機A〜Lのそれぞれは、図5Bにおいて斜線で示すように、セキュリティサーバ3からの通知に応じて、ほぼ同じタイミングで一斉に監視モードになるようにされる。
そして、上述もしたように、この実施の形態の電話システムにおいては、各電話機が監視モードとなった後に、異常を最もよく検出している電話機が第1電話機となる。また、第1電話機の周囲の所定の侵入者検知通知範囲の電話機が次に第1電話機となる可能性の高い候補電話機となるようにしている。
なお、電話機A〜Lのそれぞれが有するハンズフリー用マイクロホン108Mの性能(収音性能)に基づいて、電話機毎に、侵入者検知通知範囲を有するようにされる。この実施の形態の電話システムにおいては、図5に示したような方眼紙上において、各電話機の設置位置の方眼部分を基準にして、上下左右に方眼3つ分はなれた位置を4辺とする範囲が侵入者検知通知範囲とされる。
これは、実際の部屋においては、電話機が設置された位置を中心として、1辺が3.5mの正方形の範囲とされるが、壁等で遮断される部分は当該壁等の遮断物部分までの範囲とされる。
具体的に、侵入者が発生し、異常音を検知した場合の例について説明する。この実施の形態において、電話システムを構成する電話機A〜Lが配置される部屋は、図4Aに示したように、図4Aおいて下側に出入り口となるドアがあり、左側と上側は壁であり、右側には窓があるものとする。
そして、電話機A〜Lのそれぞれが監視モードとされた後、図6に示すように、電話機A〜Lが配置された部屋のドアから侵入者が侵入し、侵入者の立てた音が、ドア近傍の電話機Cにおいて閾値より大きな音量レベルの収音音声として検出されたとする。
この場合、図6に示すように、太線で囲んで示した電話機Cが第1電話機となり、電話機Cは、自機を基準とする所定の侵入者検知通知範囲内の他の電話機に対して侵入者検知通知を送信する。
ここで、電話機Cの侵入者検知通知範囲は、図6等の方眼紙上においては、電話機Cの設置位置の方眼部分を基準にして、上下左右に方眼3つ分はなれた位置を4辺とする範囲である。
しかし、図6において、電話機Cの設置位置の左側と下側には、方眼3個分を確保可能なエリアは存在しない。このため、電話機Cは、図7において太線で示した侵入者検知通知範囲Ar1を自己の侵入者検知範囲とする。
このため、電話機Cは、自己の侵入者検知範囲Ar1に属する電話機B、電話機E、電話機Fに対して、侵入者検知通知を行なう。侵入者検知通知を受信した電話機B、電話機E、電話機Fは、第1電話機になる可能性の高い候補電話機となる。
そして、候補電話機となった電話機B、電話機E、電話機Fにおいては、収音音声が所定の閾値を超えたか否かを判別するための当該所定の閾値を、監視モード時の通常の閾値よりも低い、候補電話機となった場合の閾値に下げて判別感度を上げるようにする。
また、第1電話機である電話機C自体も、収音音声が所定の閾値を超えたか否かを判別するための当該所定の閾値を、監視モード時の通常の閾値よりも低い、第1電話機となった場合の閾値に下げて判別感度を上げるようにする。
なお、ここでは、候補電話機となった場合の閾値と第1電話機となった場合の閾値とは例えば同じであるものとする。しかし、必要に応じて、異ならせるようにすることも可能である。
さらに、第1電話機である電話機Cは、図7に示したように、セキュリティサーバ3との間に通話路を接続し、ハンズフリー用マイクロホン108Mにより収音される音声を、セキュリティサーバ3に送信する。
そして、詳しくは後述もするが、セキュリティサーバ3は、所定の監視先との間に通話路を接続し、電話機Cからの収音音声を順次に送信し、当該所定の監視先において、電話機Cからの収音音声のモニタリングを行うことができるようにされる。
この後、図8に示すように、侵入者が電話機Fの近傍まで移動したために、侵入者の発生させた音が電話機Fにおいて閾値より大きな音量レベルの収音音声として検出されたとする。この場合、電話機Fは、当該収音音声の音量レベルを、この時点において第1電話機である電話機Cに内線回線を通じて送信する。
電話機Cは、電話機Fからの音量レベルと、自機で収音している音声の音量レベルとを比較する。そして、自機の収音音声の音声レベルの方が高い場合には、電話機Cは第1電話機のままとなる。
しかし、電話機Fからの音量レベルが高い場合には、電話機Cは、電話機Fに対して第1電話機移行通知を、内線回線を通じて送信し、電話機Cから電話機Fに第1電話機を移行するようにする。
この場合、図9に示すように、太線で囲んで示した電話機Fが新たな第1電話機となる。そして、電話機Fは、自機を基準とする所定の侵入者検知通知範囲内の他の電話機に対して侵入者検知通知を送信する。
ここで、電話機Fの侵入者検知通知範囲は、図9等の方眼紙上においては、電話機Fの設置位置の方眼部分を基準にして、上下左右に方眼3つ分はなれた位置を4辺とする範囲である。
しかし、図9等の方眼紙上において、電話機Fの設置位置の下側には、方眼3個分を確保可能なエリアは存在しない。このため、電話機Fは、図9において太線で示した侵入者検知通知範囲Ar2を自己の侵入者検知範囲とする。
このため、電話機Fは、自己の侵入者検知範囲Ar2に属する電話機A、電話機B、電話機C、電話機E、電話機G、電話機H、電話機Iに対して、侵入者検知通知を行なう。侵入者検知通知を受信した電話機A、電話機B、電話機C、電話機E、電話機G、電話機H、電話機Iは、第1電話機になる可能性の高い候補電話機となる。
そして、候補電話機となった電話機A、電話機B、電話機C、電話機E、電話機G、電話機H、電話機Iにおいては、収音音声が所定の閾値を超えたか否かを判別するための当該所定の閾値を、監視モード時の通常の閾値よりも低い、候補電話機となった場合の閾値に下げて判別感度を上げるようにする。
また、新たに第1電話機となった電話機F自体も、収音音声が所定の閾値を超えたか否かを判別するための当該所定の閾値を、監視モード時の通常の閾値よりも低い、候補電話機となった場合の閾値に下げて判別感度を上げるようにする。
なお、初めに第1電話機であった電話機Cは、例えば、電話機Fからの侵入者検知通知を受信した段階で、第1電話機から候補電話機に移行するようにされる。
そして、新たに第1電話機となった電話機Fは、図9に示したように、ハンズフリー用マイクロホン108Mにより収音される音声をセキュリティサーバ3に対して送信する。
この場合、セキュリティサーバ3と所定の監視先との間に通話路が既に接続されている。このため、セキュリティサーバ3は、当該通話路を通じて、新たに第1電話機となった電話機Fからの収音音声を順次に当該所定の監視先に送信する。これにより、当該所定の監視先において、電話機Cからの収音音声のモニタリングに引き続き、電話機Fからの収音音声のモニタリングを行うことができるようにされる。
このように、この実施の形態の電話システムにおいては、監視モードにおいては、異常を最もよく検出している電話機である第1電話機が、侵入者等の移動に応じて適宜移行し、侵入者が立てる異常音を良好に収音して、所定の監視先に送信することができるようにしている。
そして、この実施の形態の電話システムを構成する各電話機は、監視モードになったか否か、監視モードになった場合には、自機が第1電話機か否か、自機が候補電話機か否か、第1電話機はどこかをセキュリティ情報メモリ122において管理している。
さらに、この実施の形態の電話システムを構成する各電話機1は、図4〜図9を用いて説明したように、自己の侵入者検知通知範囲を有している。そして、自己の侵入者検知通知範囲内の電話機に対して侵入者検知通知を行うために、各電話機は、自己の侵入者検知通知範囲に属する他の電話機を特定する情報(例えばIPアドレスや内線電話番号)についてもセキュリティ情報メモリ122において管理している。
[セキュリティ情報メモリ122の管理情報の例]
図10は、図2に示した構成を有する電話機のセキュリティ情報メモリ122で管理される情報について説明するための図である。
図10Aに示すように、この実施の形態の電話システムを構成する電話機A〜Lのそれぞれのセキュリティ情報メモリ122には、セキュリティフラグ、第1電話機フラグ、候補電話機フラグの各フラグ情報が管理される。
さらに、図10Aに示すように、セキュリティ情報メモリ122においては、第1電話機情報が管理されると共に、各電話機が有する侵入者検知通知範囲内に属する電話機を特定する侵入者検知通知先情報が管理される。
ここで、セキュリティフラグは、自機が監視モード(セキュリティモード)になっているか否かを示すものであり、監視モード時にはオン、通常の電話モード時にはオフとなるものである。
第1電話機フラグは、自機が第1電話機になっているか否かを示すものであり、第1電話機になった場合にはオン、そうでない場合にはオフとなるものである。候補電話機フラグは、自機が候補電話機になっているか否かを示すものであり、候補電話機になった場合にはオン、そうでない場合にはオフとなるものである。
また、第1電話機情報は、自機が候補電話機となっている場合に、第1電話機はどの電話機かを示す情報である。第1電話情報としては、第1電話機となっている電話機の例えばIPアドレスや内線番号などが用いられる。
この第1電話機情報により、自機が候補電話機となっている場合に、侵入者の移動などにより自機において閾値より大きな音量レベルの音声を収音した場合に、当該音量レベルの送信先であるその時点の第1電話機を特定することができるようにしている。
これにより上述もしたように、第1電話機では、他の電話機から音量レベルが送信されてきた場合に、自機の収音音声の音量レベルと比較することによって、第1電話機を移行する必要があるか否かを判断することができるようにされる。
そして、侵入者通知先情報は、当該電話機が有する侵入者検知通知範囲に属する電話機の識別情報であり、この実施の形態の場合には、当該侵入者検知通知範囲に属する電話機の例えばIPアドレスや内線番号が用いられる。
このような情報を管理するセキュリティ情報メモリ122の具体例について説明する。図10Bは、図7を用いて前述した状態である電話機Cが第1電話機となり、電話機B、E、Fが候補電話機となっている場合の電話機Fのセキュリティ情報メモリ122の管理情報について説明するための図である。
図7に示した状態の時には、電話機A〜Lの全てが監視モードとなっている状態であり、図10Bに示すように電話機Fのセキュリティフラグは「オン」とされる。また、図7に示した状態では、第1電話機は電話機Cであり、電話機Fは候補電話機であるので、図10Bに示すように電話機Fの第1電話機フラグは「オフ」とされ、候補電話機フラグが「オン」とされる。
そして、第1電話機情報として、第1電話機は電話機Cであることが示される。この場合、第1電話機情報は、上述もしたように、その時点において第1電話機となっている電話機の識別情報、例えばIPアドレスなどが用いられる。
また、図9を用いて説明したように、電話機Fは侵入者検知通知範囲Ar2を有している。このため、図10Bに示すように、図9に示した侵入者検知通知範囲Ar2内に属する電話機A、B、C、E、G、H、Iの7つの電話機のIPアドレスや内線番号などの識別情報が、侵入者検知通知先情報として管理される。
このように、各電話機のセキュリティ情報メモリ122においては、各フラグ情報、第1電話機情報、電話機毎の侵入者検知通知範囲に属する電話機の識別情報が管理され、電話システム全体でセキュリティ機能を実現することができるようにしている。
[電話システムの監視モード時の動作]
次に、この第1の実施の形態の電話システムの監視モード(セキュリティモード)時の動作について具体的に説明する。以下においては、図6〜図9を用いて説明したように、電話機Cで異常音を検出した場合を例にして説明する。
まず、図6、図7を用いて説明したように、電話機Cで異常音を検出した場合であって、所定の監視先である警備会社側で誤報であることを検知した場合の電話システムの動作パターンについて説明する。
なお、この第1の実施の形態の電話システムでは、セキュリティサーバ3のタイマ308の機能により、例えば毎日午後10時になると自動的に監視モード(セキュリティモード)となるようにされている場合として説明する。
この他、最後に帰宅する者が電話機A〜Lのいずれかを通じて所定の操作を行った場合に、セキュリティサーバ3に監視モード移行通知が送信され、これに応じてセキュリティサーバ3が監視モードへの移行動作を開始するようにするなどのことも可能である。
図11は、この第1の実施の形態の電話システムにおいて、電話機Cで異常音を検出し、所定の監視先である警備会社側で誤報であることを検知した場合の電話システムの動作パターンを説明するためのシーケンス図である。
この第1の実施の形態の電話システムは、電話機A〜Lを備えるものであるが、説明を簡単にするため、図11においては、最初に異常音を検知する電話機Cと、その近隣の電話機B、Fと、セキュリティサーバ3とを中心にして説明する。以下、図11のシーケンス図に沿って、電話システムの動作を説明する。
この例の場合、セキュリティサーバ3は、午後10時になると、図11に示すように、自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに対してセキュリティ開始通知を送信する。セキュリティサーバ3からのセキュリティ開始通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122のセキュリティフラグを「オン」にし、監視モードの初期状態(セキュリティ初期状態)となる。
そして、監視モードとなった電話機A〜Lのそれぞれにおいては、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替える。そして、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、当該収音音声の音量レベルと所定の閾値との比較処理を開始する。
すなわち、ハンズフリー用マイクロホン108Mで収音された音声(収音音声)は、通話音声入出力I/F104を通じて制御部130に通知される。制御部130は、収音音声の音量レベルを検出し、当該音量レベルと所定の閾値と比較して、当該音量レベルが閾値を超えたか否かを判別する処理を順次に行う。
そして、図11において、黒丸の印で示したように、電話機Cにおいて、音量レベルが所定の閾値よりも大きな音声を収音したとする。この場合、電話機Cは、侵入者検知通知を形成し、これをセキュリティ情報メモリ122の情報にしたがって自機の侵入者検出通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eに対して送信する。なお、図11においては、説明を簡単にするため、電話機Eについての記載は省略している。
そして、侵入者検知通知を受信した侵入者検知通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122の候補電話機フラグを「オン」にし、第1電話機情報に電話機Cの識別情報(電話機CのIPアドレスなど)を格納し、候補電話機となる。
なお、第1電話機となった電話機Cと、候補電話機となった電話機B、F、Eのそれぞれにおいては、音量レベルとの比較対象である閾値を下げ、判別感度を上げるようにしている。
さらに、第1電話機である電話機Cは、セキュリティサーバ3に対して発信し、セキュリティサーバ3からの着信応答を得て、図11において二重線の矢印で示したようにセキュリティサーバ3との間に通話路を接続する。
そして、電話機Cは、接続した通話路を通じて、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音した音音声をセキュリティサーバ3に送信する。
セキュリティサーバ3は、図11に示すように、電話機Cとの間に接続された通話路を通じて収音音声が送信されてくると、これを受信して自機の録音メモリ309に録音する。そして、セキュリティサーバ3は、所定の監視先である警備会社に発信し、当該警備会社からの着信応答を得て、通話路を接続する。
この後、図11に示すように、セキュリティサーバ3は、当該警備会社との間に接続した通話路を通じて、自機の録音メモリ309に録音した電話機Cからの収音音声を当該警備会社に送信する。
なお、電話機Cからの収音音声をセキュリティサーバ3で録音メモリに録音した後に警備会社に送信するようにしているのは、警備会社との間の通話路接続までの間に電話機Cから送られてくる収音音声をも含めて、漏れなく収音音声を警備会社に送信するためである。
この後、警備会社では、セキュリティサーバ3から送信されてくる収音音声を再生して担当者が聴取し(モニタリングし)、真に異常が発生しているのか、あるいは、誤報なのかを判断するようにする。
ここで、セキュリティサーバ3を介して送信されてくる電話機Cからの収音音声が、例えば、雷鳴や自動車のクラクションなどの音であり、異常が発生していないことが明らかであることが判明したとする。この場合、当該警備会社からは接続されている通話路を通じて侵入者検知誤報判別通知が送信されてくる。
侵入者検知誤報判別通知を受信したセキュリティサーバは、仕切りなおし通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに送信する。また、セキュリティサーバ3は、当該警備会社との間に接続している通話路を切断(解放)する。
一方、仕切りなおし通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自己のセキュリティ情報メモリ122のフラグ情報や第1電話機情報を初期状態に戻すと共に、第1電話機や候補電話機となっていた電話機では、音量レベルの比較に用いる閾値を監視モード時における通常の閾値に戻すようにする。
これにより各電話機A〜Lのそれぞれは、図11に示すように、セキュリティフラグだけが「オン」となり、第1電話機フラグと候補電話機フラグはいずれも「オフ」で、第1電話機情報も初期化された状態であるセキュリティ初期状態に戻る。また、第1電話機であった電話機Cは、セキュリティサーバ3との間に接続していた通話路を切断(解放)する。
このように、第1電話機となった電話機からの収音音声を、セキュリティサーバ3を介して警備会社に送信し、これを警備会社側の担当者が聴取できるようにしている。これにより、雷鳴や自動車のクラクションなどの明らかに異常音でないと判別できる場合には、警備員を急行させたり、警察に通報したりするなどの誤った対応を取ることがないようにすることができる。
次に、図6〜図9を用いて説明したように、第1電話機が電話機Cから電話機Fに移行する場合の動作パターンについて説明する。図12、図13は、この第1の実施の形態の電話システムにおいて、第1電話機が電話機Cから電話機Fに移行する場合の動作パターンについて説明するためのシーケンス図である。
上述もしたように、この第1の実施の形態の電話システムは、電話機A〜Lを備えるものであるが、説明を簡単にするため、図12、図13においても、最初に異常音を検知する電話機Cと、その近隣の電話機B、Fと、セキュリティサーバ3とを中心にして説明する。以下、図12、図13のシーケンス図に沿って、電話システムの動作を説明する。
図12と図11とを比較すると分かるように、この例においても、セキュリティ開始通知の送信から警備会社への収音音声の送信までの処理は、図11を用いて説明した場合の動作パターンと同様に行われる。
すなわち、セキュリティサーバ3は、午後10時になると、図12に示すように、自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに対してセキュリティ開始通知を送信する。セキュリティサーバ3からのセキュリティ開始通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122のセキュリティフラグを「オン」にし、監視モードの初期状態(セキュリティ初期状態)となる。
そして、監視モードとなった電話機A〜Lのそれぞれにおいては、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、当該収音音声の音量レベルと所定の閾値との比較処理を開始する。
そして、図12において、電話機Cの下側において黒丸の印で示したように、電話機Cにおいて、音量レベルが所定の閾値よりも大きな音声を収音したとする。この場合、電話機Cは、侵入者検知通知を形成し、これをセキュリティ情報メモリ122の情報にしたがって自機の侵入者検出通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eに対して送信する。なお、図12においても、説明を簡単にするため、電話機Eについての記載は省略している。
そして、侵入者検知通知を受信した侵入者検知通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122の候補電話機フラグを「オン」にし、第1電話機情報に電話機Cの識別情報(例えば電話機CのIPアドレス)を格納し、候補電話機となる。
さらに、第1電話機である電話機Cは、セキュリティサーバ3に対して発信し、セキュリティサーバ3からの着信応答を得て、図12において二重線の矢印で示したようにセキュリティサーバ3との間に通話路を接続する。
そして、電話機Cは、接続した通話路を通じて、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音下収音音声をセキュリティサーバ3に送信する。
セキュリティサーバ3は、図12に示すように、電話機Cとの間に接続された通話路を通じて収音音声が送信されてくると、これを受信して自機の録音メモリ309に録音する。そして、セキュリティサーバ3は、所定の監視先である警備会社に発信し、当該警備会社からの着信応答を得て、通話路を接続する。
この後、図12に示すように、セキュリティサーバ3は、当該警備会社との間に接続した通話路を通じて、自機の録音メモリ309に録音した電話機Cからの収音音声を当該警備会社に送信する。
この後、図12において、電話機Fの下側において黒丸の印で示したように、図8を用いて説明した場合と同様に、候補電話機となり判別感度が上げられている電話機Fにおいて、音量レベルが所定の閾値よりも大きな音声を収音したとする。
この場合、電話機Fは、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機情報に基づいて、電話機Cに対して当該音量レベルを通知する音量レベル通知を形成し、これを第1電話機である電話機Cに送信する。
そして、図13に示す処理に進み、音量レベル通知を受信した電話機Cは、受信した電話機Fからの収音音声の音量レベルと、自機における収音音声の音量レベルとを比較する。ここで電話機Cにおいては、電話機Fからの音量レベルを受信した直後の収音音声の音量レベルを比較の対象としている。
しかし、これに限るものではない。例えば、第1電話機となった電話機においては、収音音声を所定時間分、自機のメモリに蓄積するようにしておく。そして、第1電話機では、音量レベルを送信してきた電話機において、当該音量レベルの音声を収音したであろうタイミングと同じタイミングの過去の収音音声の音量レベルを取得する。
このようにして取得する過去の収音音声の音量レベルを、他の電話機から送信されてくる収音音声の音量レベルとの比較の対象とするようにすることも可能である。これにより、音量レベルを送信してきた電話機と、第1電話機とで、ほぼ同一タイミングで収音した音声の音量レベル同士を比較することが可能になる。
なお、第1電話機において、どれ位過去の収音音声の音量レベルを用いるかは、他の電話機が閾値より大きな音量レベルの音声を収音したと判断してから、第1電話機にその音量レベルが送信されてくるまでにかかる時間に応じて定めるようにすればよい。
そして、この場合の第1電話機である電話機Cにおいて、電話機Fからの音量レベルより、自機の収音音声の音量レベルの方が高かった(大きかった)とする。この場合には、異常を一番よく検出しているのは電話機Cであるので、第1電話機は電話機Cのままとして、各電話機において収音音声の監視が続行される。
また、第1電話機である電話機Cにおいて、電話機Fからの音量レベルの方が、自機の収音音声の音量レベルより高かった(大きかった)とする。この場合には、異常を一番よく検出しているのは電話機Fであるので、この時点において第1電話機である電話機Cは、第1電話機移行通知を形成し、これを音量レベルの送信元である電話機Fに送信する。また、電話機Cは、自機からの収音音声のセキュリティサーバ3への送信を停止する。
第1電話機移行通知を受信した電話機Fは、自機のセキュリティ情報メモリ122において、第1電話機フラグを「オン」にし、候補電話機フラグを「オフ」にすると共に、第1電話機情報をクリアする。これにより、電話機Fが第1電話機になる。
そして、第1電話機となった電話機Fは、図13に示すように、セキュリティサーバ3に対して発信し、セキュリティサーバ3からの着信応答を得て、図13において二重線の矢印で示したようにセキュリティサーバ3との間に通話路を接続する。
そして、電話機Fは、接続した通話路を通じて、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音した収音音声をセキュリティサーバ3に送信する。
セキュリティサーバ3は、図13に示すように、電話機Fとの間に接続された通話路を通じて収音音声が送信されてくると、これを受信して、電話機Cからの収音音声に替えて電話機Fからの収音音声を自機の録音メモリ309に録音する。
そして、セキュリティサーバ3は、既に所定の監視先である警備会社との間に接続されている通話路を通じて、自機の録音メモリに録音した電話機Fからの収音音声を当該警備会社に送信する。
これにより、当該警備会社においては、電話機Cからの収音音声に替えて、新たに第1電話機になった電話機Fからの収音音声を受信してこれを聴取することができるようにされる。
さらに、新たに第1電話機となった電話機Fは、侵入者検知通知を形成し、これをセキュリティ情報メモリ122の情報にしたがって、図9に示したように、自機の侵入者検出通知範囲Ar2内の電話機A、B、C、E、G、H、Iに対して送信する。なお、図12、図13においては、説明を簡単にするため、電話機C、B、F以外の電話機についての記載は省略している。
そして、侵入者検知通知を受信した侵入者検知通知範囲Ar2内の電話機A、B、C、E、G、H、Iのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122の候補電話機フラグを「オン」にし、第1電話機情報に電話機Fの識別情報(電話機FのIPアドレスなど)を格納し、候補電話機となる。
なお、元の第1電話機であった電話機Cにおいては、第1電話機フラグが「オフ」になるようにされる。これにより、第1電話機が電話機Cから電話機Fへの移行が完了する。
そして、図13に示すように、警備会社の警備員が到着後、セキュリティサーバ3に対してセキュリティ機能停止命令を入力する。このセキュリティ機能停止命令は、例えば、電話機A〜Lのいずれかを通じて行うこともできるし、セキュリティサーバ3に対して直接に入力することもできる。
セキュリティサーバ3は、セキュリティ機能停止命令を受信すると、セキュリティ終了通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに対して送信する。
セキュリティ終了通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、セキュリティ情報メモリのフラグ情報を全て「オフ」にし、第1電話機情報をクリアして、監視モードを終了され、通常の電話機としての動作に戻るようにされる。
このように、この実施の形態の電話システムは、監視モード時に、セキュリティサーバ3に接続されている電話機A〜Lのいずれかで所定の閾値より大きな音量レベルの音声を収音している場合には、収音音声をセキュリティサーバ3を介して警備会社に送信することができる。
そして、警備会社の担当者が、セキュリティサーバ3からの収音音声を聴取し、侵入者等の異常が発生しているか、異常が発生している場合には、どのような様態かを知ることができるようにされる。そして、異常が発生していると判断した場合、あるいは、異常が発生している可能性が高いと判断した場合には、迅速に適切な対応を取ることができるようにされる。
[SIPコマンドの利用]
そして、上述したように、セキュリティサーバ3はSIPサーバとしての機能をも備えている。このため、各電話機A〜Lのそれぞれとセキュリティサーバ3との間や、電話機A〜Lの内の電話機間においては、SIPに準拠したコマンドを送受する。
このため、セキュリティ機能を実現するための種々の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行うことができる。図14〜図19は、この第1の実施の形態に電話システムにおいて、セキュリティ機能を実現するために必要となる各種の通知を、SIPに準拠した既存のコマンドを用いて行う場合の例について説明するための図である。ここでは、SIPにおけるINVITE(インバイト)コマンドを用いるようにしている。
図14は、図11や図12を用いて説明したように、電話機A〜Lのそれぞれを監視モードにするために、セキュリティサーバ3が形成して各電話機A〜Lに送信するセキュリティ開始通知を、INVITEコマンドを用いて形成した場合の例を示している。
図14において、その真ん中部分に存在するAlert−Info:の項目欄が、当該INVITEコマンドがセキュリティ開始通知であることを示している部分である。そして、当該INVITEコマンドが各電話機A〜Lのそれぞれに送信されることにより、これを受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機を監視モードに移行させることができるようにされる。
また、図15は、図11〜図13を用いて説明したように、第1電話機となった電話機が、自己の侵入者検知通知範囲に属する電話機に対して送信する侵入者検知通知を、INVITEコマンドを用いて形成した場合の例を示している。
図15において、その真ん中部分に存在するAlert−Info:の項目欄が、当該INVITEコマンドが侵入者検知通知であることを示している部分である。当該INVITEコマンドが侵入者検知通知範囲に属する電話機に対して送信されることにより、これを受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機を候補電話機に移行させることができるようにされる。
また、図16は、図11を用いて説明したように、電話機A〜Lのそれぞれを監視モードの初期状態(セキュリティ初期状態)にするために、セキュリティサーバ3が形成して各電話機A〜Lに送信する仕切りなおし通知を、INVITEコマンドを用いて形成した場合の例を示している。
図16において、その真ん中部分に存在するAlert−Info:の項目欄が、当該INVITEコマンドが仕切りなおし通知であることを示している部分である。当該INVITEコマンドが各電話機A〜Lのそれぞれに送信されることにより、これを受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機を監視モードの初期状態に移行させることができるようにされる。
また、図17は、図12を用いて説明したように、候補電話機から第1電話機に対して音量レベルを通知するために、候補電話機が形成して第1電話機に送信する音量レベル通知を、INVITEコマンドを用いて形成した場合の例を示している。
図17において、その真ん中部分に存在するAlert−Info:の項目欄が、当該INVITEコマンドが音量レベル通知であることを示している部分である。当該INVITEコマンドが第1電話機に送信されることにより、これを受信した第1電話機においては、自機の収音音声の音量レベルとの比較処理を行うことができるようにされる。
また、図18は、図13を用いて説明したように、音量レベルを送信してきた候補電話機を新たな第1電話機とするために、第1電話機が形成して新たに第1電話機になる候補電話機に対して送信する第1電話機移行通知を、INVITEコマンドを用いて形成した場合の例を示している。
図18において、その真ん中部分に存在するAlert−Info:の項目欄が、当該INVITEコマンドが第1電話機移行通知であることを示している部分である。当該INVITEコマンドが新たに第1電話機となるべき候補電話機に送信されることにより、これを受信した候補電話機においては、自機を新たな第1電話機とする処理を行うことができるようにされる。
また、図19は、図13を用いて説明したように、電話機A〜Lのそれぞれにおいて監視モードを終了させるために、セキュリティサーバ3が形成して各電話機A〜Lに送信するセキュリティ終了通知を、INVITEコマンドを用いて形成した場合の例を示している。
図19において、その真ん中部分に存在するAlert−Info:の項目欄が、当該INVITEコマンドがセキュリティ終了通知であることを示している部分である。そして、当該INVITEコマンドが各電話機A〜Lのそれぞれに送信されることにより、これを受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機を監視モードから通常の電話モードに移行させることができるようにされる。
このように、SIPに準拠したINVITEコマンドによって、この第1の実施の形態の電話システムにおいて、セキュリティ機能を実現するために必要な種々の通知を形成し、これを用いることができる。
なお、図11〜図13のシーケンス図においては、各電話機間でも種々の通知を送受可能なものとして説明したが、実際には、各電話機器間における種々の通知等の送受は、セキュリティサーバ3を介して行うようにされる。
また、図14〜図19に示したように、送信元(From:)や送信先(To:)等の必要な種々の情報も通知できるので、侵入者検知通知の場合には、送信元の電話機が第1電話であるものとして適切に認識できる。
同様に、音量レベル通知の場合には、どの電話機からの音量レベル通知であるのかも正確に知ることができるので、第1電話機移行通知の送信先についても正確に把握することができる。
[電話システムの個々の電話機の処理]
次に、この第1の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lのそれぞれにおいて行われる監視モード時の処理の詳細について説明する。図20〜図22は、第1の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lにおいて行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。この図20〜図22に示す処理は、図2を用いて説明したように構成されるこの実施の形態の電話機(電話端末1)の主に制御部130において実行される処理である。
そして、この実施の形態の電話機において、制御部130は、常時、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて、自機宛に送信されてくる通知を受信するようにし(ステップS101)、自機宛の通知を受信したか否かを判断するようにしている(ステップS102)。
ステップS102の判断処理において、自機宛の通知を受信していないと判断したときには、ステップS101からの処理を繰り返し、自機宛の通知の受信を待つ。ステップS102の判断処理において、自機宛の通知を受信したと判断したときには、制御部130は、受信した自機宛の通知がセキュリティサーバ3からのセキュリティ開始通知か否かを判断する(ステップS103)。
ステップS103の判断処理において、セキュリティ開始通知ではないと判断したときには、制御部130は、当該受信した通知に応じた処理を実行する(ステップS104)。例えば、受信した通知が自機への着信通知である場合には、自機に着信があることを通知するためにリンガ113を鳴動させるなどの一連の着信処理が行われることになる。
ステップS103の判断処理において、受信した自機宛の通知は、セキュリティ開始通知であると判断したときには、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122のセキュリティフラグを「オン」にし、自機を監視モードにする(ステップS105)。
そして、制御部130は、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替え、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて、周囲の音声を収音する処理を開始させる(ステップS106)。
この後、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて、自機宛の侵入者検知通知を受信するようにし(ステップS107)、自機宛の侵入者検知通知を受信したか否かを判断する(ステップS108)。
ステップS108の判断処理において、自機宛の侵入者検知通知を受信したと判断したときには、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122をアクセスし、候補電話機フラグを「オン」にする(ステップS109)。これにより、自機は候補電話機となる。この場合、候補電話機となった電話機においては、収音音声の音量レベルとの比較対象なる閾値がより低いものとされ、判別感度が上げられるようにされる。
ステップS109の処理の後、あるいは、ステップS108の判断処理において、自機宛の侵入者検知通知を受信していないと判断したときには、制御部130は、ハンズフリーようマイクロホン108Mを通じて収音している音声の音量レベルが所定の閾値より大きくなったか否かを判断する(ステップS110)。
すなわち、上述もしたように、ハンズフリー用マイクロホン108Mで収音された収音音声は、通話音声入出力I/F104を通じて制御部130に供給され、ここで音量レベルが検出されて、所定の閾値と比較するようにされる。
ステップS109の判断処理において、収音音声の音量レベルが所定の閾値以下である判断したときには、侵入者等の異常は発生していない状態であるので、制御部130は、ステップS107からの処理を繰り返すようにする。
ステップS109の判断処理において、収音音声の音量レベルが所定の閾値より大きいと判断したときには、侵入者等の異常が発生している可能性があるので、制御部130は、図21のステップS111に進む。そして、電話機の制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122の情報参照し、自機は候補電話機か否かを判断する(ステップS111)。
ステップS111の判断処理において、自機は候補電話機ではないと判断したときには、まだ第1電話機は存在していないはずであるので、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122にアクセスし、第1電話機フラグを「オン」にする(ステップS112)。
そして、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122を参照し、自機の侵入者検知通知範囲の電話機に対して送信する侵入者検知通知を形成し、これを自機の侵入者検知通知範囲の電話機に対して送信する(ステップS113)。
このステップS113においては、セキュリティ情報メモリ122の情報に基づき送信先を特定し、パケット処理部103を制御して侵入者検知通知を形成し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、目的とする電話機に対して送信する。
この後、制御部130は、LANI/F102、LAN接続端子101を通じてセキュリティサーバ3に発信し、セキュリティサーバ3からの着信応答を受信して、自機とセキュリティサーバ3との間に通話路を接続する(ステップS114)。
そして、電話機の制御部130は、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音している音声を順次にセキュリティサーバ3に送信する(ステップS115)。このステップS115においては、まず、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音している音声を順次にパケット処理部103においてセキュリティサーバ3宛てのパケットとしてパケット化する処理を行う。そして、このパケット化した収音音声を、LANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、セキュリティサーバ3に対して送信する処理を行う。
この後、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて自機宛の通知を受信するようにし(ステップS116)、自機宛の通知を受信したか否かを判断する(ステップS117)。
ステップS117の判断処理において、自機宛の通知を受信したと判断したときには、制御部130は、図22のステップS118の処理に進み、受信した通知は、自機宛の音量レベル通知か否かを判断する(ステップS118)。
ステップS118の判断処理において、受信した通知は、自機宛の音量レベル通知であると判断したときには、制御部130は、受信した音量レベル通知に含まれる音量レベルと、自機において収音している音声の音量レベルと比較する処理を行う(ステップS119)。
そして、制御部130は、受信した音量レベル通知に含まれる音量レベルの方が高く、侵入者が移動した可能性が高いか否かを判断する(ステップS120)。ステップS120の判断処理において、侵入者が移動した可能性が高いと判断したときには、制御部130は、音量レベルの通知元に対して送信する第1電話機移行通知を形成し、これを当該通知元の電話機に対して送信する(ステップS121)。
このステップS121において、第1電話機移行通知は、制御部130がパケット処理を制御することにより形成され、形成された第1電話機移行通知は、LANI/F102、LAN接続端子101を通じて当該通知元の電話機に対して送信される。
そして、第1電話機移行通知を送信し終えた当該電話機の制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機フラグを「オフ」にする(ステップS122)。そして、図20に示したステップS107からの処理を繰り返す。
また、ステップS120の判断処理において、受信した音量レベルよりも、自機が収音している音声の音量レベルの方が高く、侵入者が移動した可能性が低いと判断したときには、制御部130は、図20に示したステップS107からの処理を行うようにする。すなわち、この場合、第1電話機移行通知が送信されることは無く、当該電話機が第1電話機のままとされる。
また、ステップS118の判断処理において、受信した通知は、自機宛の音量レベル通知ではないと判断したときには、制御部130は、受信した通知は自機宛の仕切りなおし通知か否かを判断する(ステップS123)。
ステップS123の判断処理において、受信した通知は自機宛の仕切りなおし通知であると判断したときには、制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機フラグを「オフ」にし(ステップS122)、この後、図20に示したステップS107からの処理を繰り返す。
また、ステップS123の判断処理において、受信した通知は自機宛の仕切りなおし通知ではないと判断したときには、制御部130は、セキュリティ終了通知を受信したと判断し、自機のセキュリティ情報メモリ122のフラグ情報および第1電話機情報を初期化して(ステップS124)、通常の電話機の動作に戻る(ステップS125)。この後、図20に示したステップS101からの処理を繰り返すようにする。
また、図21に示したステップS111の判断処理において、自機が候補電話機になっていると判断したときには、制御部130は、第1電話機宛の音量レベル通知を形成し、これを第1電話機に送信する(ステップS126)。
このステップS126においては、制御部130は、パケット処理部103を制御して、自機の収音音声の音量レベルを含む音量レベル通知を形成し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出して、第1電話機に対して送信する処理である。
この後、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて、自機宛の第1電話機移行通知を受信するようにし(ステップS127)、自機宛の第1電話機移行通知を受信したか否かを判断する(ステップS128)。
ステップS128の判断処理において、自機宛の第1電話機移行通知を受信していないと判断したときには、制御部130は、図20に示したステップS107からの処理を繰り返す。すなわち、候補電話機において閾値よりも大きな音量レベルの音声を収音したが、第1電話機を移行させるほどではなかったことになる。
また、ステップS128の判断処理において、自機宛の第1電話機移行通知を受信したと判断したときには、制御部130は、まず、自機のセキュリティ情報メモリ122にアクセスし、第1電話機フラグを「オン」にすると共に、候補電話機フラグを「オフ」にし、第1電話機情報をクリアする(ステップS129)。
そして、当該電話機の制御部130は、LANI/F102、LAN接続端子101を通じてセキュリティサーバ3に発信し、セキュリティサーバ3からの着信応答を受信して、自機とセキュリティサーバ3との間に通話路を接続する(ステップS130)。
そして、電話機の制御部130は、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音している音声を順次にセキュリティサーバ3に送信する(ステップS131)。この131においては、まず、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音している音声を順次にパケット処理部103においてセキュリティサーバ3宛てのパケットとしてパケット化する処理を行う。そして、このパケット化した収音音声を、LANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、セキュリティサーバ3に対して送信する処理を行う。
この後、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122を参照し、自機の侵入者検知通知範囲の電話機に対して送信する侵入者検知通知を形成し、これを自機の侵入者検知通知範囲の電話機に対して送信する(ステップS132)。この後、図20に示したステップS107からの処理を繰り返す。
このように、第1の実施の形態の電話システムを構成する電話機A〜Lのそれぞれにおいては、図20〜図22に示した処理が実行される。そして、監視モードとされたときには、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、収音音声の音量レベルが閾値よりも大きい場合に、収音音声をセキュリティサーバ3に送信することができる。
また、侵入者等の異常を検知した電話機は、予め決められた侵入者検知通知範囲の電話機に対して侵入者検知通知を行う。これにより、それらの電話機を第1電話機になる可能性の高い候補電話機として異常音の検出感度を上げるようにし、精度よく異常音の収音を行うことができるようにされる。
そして、異常音を一番よく検出している電話機が、収音音声をセキュリティサーバ3に送信する第1電話機となるようにすることができるので、監視モード時においては、最も適切に異常音を収音している電話機の収音音声をセキュリティサーバ3に送信することができるようにしている。
[電話システムのセキュリティサーバの処理]
次に、この第1の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3において行われる監視モード時の処理の詳細について説明する。図23、図24は、第1の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3において行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。この図23、図24に示す処理は、図3を用いて説明したように構成されるこの実施の形態のセキュリティサーバ3の主に制御部310において実行される処理である。
そして、この実施の形態のセキュリティサーバ3の制御部310は、監視モードではない通常時においては、監視モード(セキュリティモード)への移行の契機となるセキュリティ開始イベントを検出したか否かを判断する(ステップS201)。
ここでセキュリティ開始イベントは、例えば、タイマ308に設定された監視モードへの移行時間の到来や電話機を介して送信されてくる監視モードへの移行要求(移行通知)の受信などである。
ステップS201の判断処理において、セキュリティ開始イベントを検出していないと判断したときには、制御部310は、ステップS201からの判断処理を繰り返す。また、ステップS201の判断処理において、セキュリティ開始イベントを検出したと判断したときには、制御部310は、セキュリティ開始通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに送信する(ステップS202)。
具体的にステップS202において制御部310は、パケット処理部303を制御して各電話機へのセキュリティ開始通知を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じてLANケーブル2に送出し、各電話機A〜Lに送信する。
この後、セキュリティサーバ3の制御部310は、LAN接続端子304、内線I/F305を通じて、セキュリティ機能を開始させた(監視モードとなった)電話機からの発信を受信するようにする(ステップS203)。
そして、制御部310は、監視モードとなった電話機からの発信を受信したか否かを判断する(ステップS204)。ステップS204の判断処理において、発信を受信していないと判断したときには、ステップS203からの処理を繰り返すようにする。
ステップS204の判断処理において、監視モードとなった電話機からの発信を受信したと判断したときには、制御部310は、当該電話機に対して着信応答を返信する(ステップS205)。
そして、制御部310は、発信元の電話機との間に通話路を接続し、当該通話路を通じて送信されてくる当該電話機からのパケット化された収音音声を受信して、これを自機の録音メモリに記録する処理を開始する(ステップS206)。
具体的にステップS206において、制御部310は、接続した通話路を通じて送信されてくる当該電話機からのパケット化された収音音声をLAN接続端子304、内線I/F305を通じて受信する。
そして、受信したパケット化されている収音音声をパケット処理部303においてパケット分解して、収音音声(音声データ)を抽出し、これを自機の録音メモリ309に順次に記録する処理を行うことになる。
この後、制御部310は、外部I/F306、IP網接続端子307を通じて所定の監視先である警備会社に発信し、当該警備会社からの着信応答を受信して、自機と警備会社との間に通話路を接続する(ステップS207)。
そして、制御部310は、自機の録音メモリ309に録音した電話機からの収音音声を警備会社との間に接続した通話路を通じて警備会社に送信する処理を開始する(ステップS208)。
具体的にステップS208において制御部310は、自機の録音メモリ308に録音した電話機からの収音音声を読み出し、これをパケット処理部303においてパケット化する。このパケット化した収音音声を、外線I/F306、IP網接続端子307を通じて警備会社との間に接続した通話路に送出し、当該警備会社に対して送信する。
この後、制御部310は、図24のステップS209の処理に進み、IP網接続端子307、外線I/F306を通じて当該警備会社からの誤報判別通知を受信するようにする(ステップS209)。
そして、制御部310は、警備会社からの誤報判別通知を受信したか否かを判断する(ステップS210)。ステップS210の判断処理において、誤報判別通知を受信したと判断したときには、制御部310は、仕切りなおし通知を形成し、これを自機に接続された全ての電話機A〜Lのそれぞれに送信する(ステップS211)。
具体的にステップS211において制御部310は、パケット処理部303を制御して仕切りなおし通知を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて、自機に接続された全ての電話機A〜Lのそれぞれに送信することになる。ステップS211の処理の後、制御部310は、図23に示したステップS203からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS210の判断処理において、誤報判別通知を受信していないと判断したときには、制御部310は、自機に接続された他の電話機からの発信を受信するようにする(ステップS212)。
そして、制御部310は、他の電話機からの発信を受信したか否かを判断する(ステップS213)。ステップS213の判断処理において、他の電話機からの発信を受信していないと判断したときには、制御部310は、ステップS209からの処理を繰り返すようにする。
ステップS213の判断処理において、他の電話機からの発信を受信したと判断したとする。この場合は、上述もしたように、第1電話機の移行が行われ、新たに第1電話機になった電話機からの発信である。また、この段階では、その直前の第1電話機であった電話機からの収音音声の送信も停止するようにされている。
そこで、制御部310は、パケット処理303を制御して着信応答を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて発信元の電話機に返信する(ステップS214)。
そして、制御部310は、発信元の電話機との間に通話路を接続し、当該通話路を通じて送信されてくる当該電話機からのパケット化された収音音声を受信して、これを自機の録音メモリに記録する処理を開始する(ステップS215)。
具体的にステップS214においては、上述したステップS206の処理と同様に、制御部310は、接続した通話路を通じて送信されてくる当該電話機からのパケット化された収音音声をLAN接続端子304、内線I/F305を通じて受信する。
そして、受信したパケット化されている収音音声をパケット処理部303においてパケット分解して、収音音声(音声データ)を抽出し、これを自機の録音メモリに順次に記録する処理を行うことになる。
この後、制御部310は、既に接続されている警備会社との間の通話路を通じて、新たに第1電話機となった電話機からの収音音声を、パケット化して、当該警備会社に送信する処理を開始する(ステップS216)。
そして、制御部310は、セキュリティ停止イベントが発生したか否かを判断する(ステップS217)。ここで、セキュリティ停止イベントは、例えば警備会社の警備員などにより、セキュリティサーバ3に対して、あるいは、電話機A〜Lのいずれかを通じて行うようにされるセキュリティ停止のための操作の発生などである。また、セキュリティサーバ3において、タイマ308がセキュリティ停止時間になったことを検出した場合にも、セキュリティ停止イベントとなる。
ステップS217の判断処理において、セキュリティ停止イベントは発生していないと判断したときには、制御部310は、ステップS209からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS217の判断処理において、セキュリティ停止イベントが発生したと判断したときには、制御部310は、セキュリティ停止通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに送信する(ステップS218)。
具体的にステップS218において制御部310は、パケット処理部303を制御してセキュリティ停止通知を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて、自機に接続された全ての電話機A〜Lのそれぞれに送信することになる。
ステップS218の処理の後、制御部310は、警備会社との間に接続した通話路を切断(解放)し(ステップS219)、この後、制御部310は、図23に示したステップS201からの処理を繰り返すようにする。
このように、この第1の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3は、監視モード(セキュリティモード)時において、侵入者等の異常が発生した場合に、自機に接続された電話機と所定の通知先である警備会社との間を中継する。
そして、電話機からの収音音声をセキュリティサーバ3にバッファリングして、警備会社に送信することにより、その全部を漏れなく送信することができる。また、警備会社から誤報判別通知が送信されてきたときには、セキュリティサーバ3が自機に接続されている全電話機A〜Lを制御し、セキュリティ初期状態に遷移さるようにすることができる。
[第2の実施の形態]
上述した第1の実施の形態においては、閾値より大きな音声を収音している電話機が第1電話機となり、この第1電話機が他の電話機からの音量レベルの提供を受け、音量レベルの比較処理を行い、第1電話機移行通知を形成して送信したりした。
しかし、このような制御処理を第1電話機が担うのではなく、処理能力の高いセキュリティサーバが担うようにすることもできる。この第2の実施の形態の電話システムは、各電話機に対する制御を、セキュリティサーバが主に行うようにしたものである。
そして、この第2の実施の形態の電話システムもまた、図1を用いて説明した第1の実施の形態の電話システムの場合と同様に、電話機A〜Lがセキュリティサーバに接続されて構成されたものである。また、この第2の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lのそれぞれは、図2を用いて説明した第1の実施の形態の電話機と同様に構成されたものである。
このため、この第2の実施の形態においても、必要に応じて、図1、図2をも参照しながら説明することとする。
[セキュリティサーバ3Xの構成]
そして、この第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xは、図3を用いて説明した第1の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3とほぼ同様に構成されるものである。しかし、この第2の実施の形態のセキュリティサーバ3Xは、セキュリティ情報メモリ320を備える点が、第1の実施の形態のセキュリティサーバ3とは異なっている。
図25は、この第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xの構成を説明するためのブロック図である。図3に示した第1の実施の形態のセキュリティサーバ3と比較すると分かるように、この第2の実施の形態のセキュリティサーバ3Xは、セキュリティ情報メモリ320を備えている点で、第1の実施の形態のセキュリティサーバ3とは異なっている。その他の部分は第1の実施の形態のセキュリティサーバ3と同様に構成されている。
このため、図3を用いて説明した第1の実施の形態のセキュリティサーバ3と同様に構成される部分については、図25においても同様の参照符号を付し、その部分の説明は重複するため省略する。
そして、この第2の実施の形態のセキュリティサーバ3Xのセキュリティ情報メモリ320は、自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれの監視モードの状態や侵入者検知通知範囲を把握するための情報が格納されるものである。
図26は、セキュリティサーバ3Xのセキュリティ情報メモリ320で管理される情報について説明するための図である。セキュリティサーバ3Xのセキュリティ情報メモリ320では、第1の実施の形態では各電話機のセキュリティ情報メモリ122において管理されていた情報が、一元的に管理するようにされる。
図26に示すように、セキュリティサーバ3Xのセキュリティ情報メモリ320では、この第2の実施の形態の電話システムが、監視モード(セキュリティモード)になっているか否かを示すセキュリティフラグが管理される。このセキュリティフラグは、当該電話システムが監視モードになっているときには「オン」、そうでない場合には「オフ」となるものである。
そして、セキュリティサーバ3Xに接続された電話機毎に、第1電話機フラグ、候補電話機フラグ、侵入者検知通知先となる電話機の識別情報(例えば、IPアドレスなど)が記憶保持される。
ここで、電話機毎に管理される第1電話機フラグは、その電話機が第1電話機か否かを示すものであり、第1電話機であれば「オン」、そうでなければ「オフ」となるものである。また、電話機毎に管理される候補電話機フラグは、その電話機が候補電話機か否かを示すものであり、第1電話機であれば「オン」、そうでなければ「オフ」となるものである。
また、電話機毎の侵入者検知通知先となる電話機の識別情報は、その電話機の侵入者検知通知範囲に属する電話機の識別情報である。
そして、この第2の実施の形態においても、図4〜図9を用いて説明した第1の実施の形態の場合と同様に、電話機A〜Lが所定の部屋に配置されているものとする。
このため、図26に示すように、電話機C用の情報記録エリアには、侵入者検知通知先の識別情報として、図7に示した侵入者検知通知範囲Ar1に属する電話機B、E、Fの識別情報が登録するようにされている。
また、図26に示すように、電話機F用の情報記憶エリアには、侵入者検知通知先の識別情報として、図9に示した侵入者検知通知範囲Ar2に属する電話機A、B、C、E、G、H、Iの識別情報が登録するようにされている。
そして、この第2の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態の場合と同様に、図6〜図9を用いて説明したように、まず、ドア近傍の電話機Cで閾値より大きな音声が収音され、続いて、電話機Fで閾値より大きな音声が収音されるようになった場合を例にして以下の説明を進める。
[電話システムの監視モード時の動作]
次に、この第2の実施の形態の電話システムの監視モード(セキュリティモード)時の動作について具体的に説明する。
まず、この第2の実施の形態の電話システムにおいて、図6、図7を用いて説明したように、電話機Cで異常音を検出した場合であって、所定の監視先である警備会社側で誤報であることを検知した場合の動作パターンについて説明する。
なお、この第2の実施の形態の電話システムの場合にも、第1の実施の形態の電話システムの場合と動揺に、セキュリティサーバ3Xのタイマ308の機能により、例えば、毎日午後10時になると自動的に監視モード(セキュリティモード)となるようにされている場合として説明する。
図27は、この第2の実施の形態の電話システムにおいて、電話機Cで異常音を検出し、所定の監視先である警備会社側で誤報であることを検知した場合の電話システムの動作パターンを説明するためのシーケンス図である。
この第2の実施の形態の電話システムもまた、電話機A〜Lを備えるものであるが、説明を簡単にするため、図27においては、最初に異常音を検知する電話機Cと、その近隣の電話機B、Fと、セキュリティサーバ3Xとを中心にして説明する。以下、図27のシーケンス図に沿って、この第2の実施の形態の電話システムの動作を説明する。
この例の場合、セキュリティサーバ3Xは、午後10時になると、セキュリティ情報メモリ320のセキュリティフラグを「オン」にし、図27に示すように、自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに対してセキュリティ開始通知を送信する。
なお、この第2の実施の形態においても、各電話機は、自機のセキュリティ情報メモリ122において、セキュリティフラグ、第1電話機フラグ、候補電話機フラグについては管理し、自機がどのような状態かを把握することができるようにしている。
したがって、この第2に実施の形態の電話システムにおいても、セキュリティサーバ3Xからのセキュリティ開始通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122のセキュリティフラグを「オン」にし、監視モードの初期状態(セキュリティ初期状態)となる。
そして、監視モードとなった電話機A〜Lのそれぞれにおいては、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替える。そして、上述した第1の実施の形態の場合と同様に、各電話機は、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、当該収音音声の音量レベルと所定の閾値との比較処理を開始する。
すなわち、ハンズフリー用マイクロホン108Mで収音された音声(収音音声)は、通話音声入出力I/F104を通じて制御部130に通知される。制御部130は、収音音声の音量レベルを検出し、当該音量レベルと所定の閾値と比較して、当該音量レベルが閾値を超えたか否かを判別する処理を順次に行う。
そして、図27において、黒丸の印で示したように、電話機Cにおいて、音量レベルが所定の閾値よりも高い音声を収音したとする。この場合、電話機Cは、侵入者検知通知を形成し、セキュリティサーバ3Xに送信する。
セキュリティサーバ3Xは、電話機Cからの侵入者検知通知を受信すると、侵入者検知通知を形成し、これをセキュリティ情報メモリ320の電話機Cについての情報にしたがって、電話機Cの侵入者検出通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eに対して送信する。また、セキュリティサーバ3Xは、セキュリティ情報メモリ320の電話機B、F、Eの候補電話機フラグを「オン」にする。
なお、図14〜図19を用いて説明したように、各通知にはどこからどこ宛の通知であるかを示す情報も含まれるので、各通知の送信先では自機宛の通知を受信し、それがどこから送信されたものであるかをも適切に判別することができる。また、図27においては、説明を簡単にするため、電話機Eについての記載は省略している。
そして、侵入者検知通知を受信した侵入者検知通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122の候補電話機フラグを「オン」にし、候補電話機となる。
なお、第1電話機となった電話機Cと、候補電話機となった電話機B、F、Eのそれぞれにおいては、音量レベルとの比較対象である閾値を下げ、判別感度を上げるようにしている。
さらに、第1電話機である電話機Cは、セキュリティサーバ3Xに対して発信し、セキュリティサーバ3Xからの着信応答を得て、図27において二重線の矢印で示したようにセキュリティサーバ3Xとの間に通話路を接続する。
そして、電話機Cは、接続した通話路を通じて、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音した収音音声をセキュリティサーバ3Xに送信する。
セキュリティサーバ3Xは、図27に示すように、電話機Cとの間に接続された通話路を通じて収音音声が送信されてくると、これを受信して自機の録音メモリ309に録音する。そして、セキュリティサーバ3Xは、所定の監視先である警備会社に発信し、当該警備会社からの着信応答を得て、通話路を接続する。
この後、図27に示すように、セキュリティサーバ3Xは、当該警備会社との間に接続した通話路を通じて、自機の録音メモリ309に録音した電話機Cからの収音音声を当該警備会社に送信する。
この後、警備会社では、セキュリティサーバ3Xから送信されてくる収音音声を再生して担当者が聴取し(モニタリングし)、真に異常が発生しているのか、あるいは、誤報なのかを判断するようにする。
ここで、セキュリティサーバ3Xを介して送信されてくる電話機Cからの収音音声が、例えば、雷鳴や自動車のクラクションなどの音であり、異常が発生していないことが明らかであることが判明したとする。この場合、当該警備会社からは接続されている通話路を通じて侵入者検知誤報判別通知が送信されてくる。
侵入者検知誤報判別通知を受信したセキュリティサーバ3Xは、まず、音声送信停止要求を検出し、これを音声の送信元である第1電話機の電話機Cに送信する。これに応じて、電話機Cは、セキュリティサーバ3Xとの間に接続した通話路を切断(解放)する。
この後、セキュリティサーバ3Xは、警備会社との間に接続した通話路を切断(解放)する。さらに、セキュリティサーバ3Xは、仕切りなおし通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに送信する。また、セキュリティサーバ3Xは、自機のセキュリティ情報メモリ309の各電話機の第1電話機フラグ、候補電話器フラグを初期状態に戻す(オフにする)。
一方、仕切りなおし通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自己のセキュリティ情報メモリ122のフラグ情報や第1電話機情報を初期状態に戻すと共に、第1電話機や候補電話機となっていた電話機では、音量レベルとの比較に用いる閾値を通常の閾値に戻すようにする。
これにより各電話機A〜Lのそれぞれは、図27に示すように、セキュリティフラグだけが「オン」となり、第1電話機フラグと候補電話機フラグはいずれも「オフ」であるセキュリティ初期状態に戻る。
このように、この第2の実施の形態の電話システムの場合には、侵入者検知通知は、第1電話機から直接に各電話機に送信されるのではなく、セキュリティサーバ3Xによって、セキュリティサーバ3Xのセキュリティ情報メモリ320の情報に基づいて必要な電話機に対して送信される。
そして、この第2の実施の形態の電話システムの場合にも、第1の実施の形態の電話システムの場合と同様に、第1電話機となった電話機からの収音音声を、セキュリティサーバ3Xを介して警備会社に送信し、これを警備会社側の担当者が聴取できるようにしている。これにより、雷鳴や自動車のクラクションなどの明らかに異常音でないと判別できる場合には、警備員を急行させたり、警察に通報したりするなどの誤った対応を取ることがないようにすることができる。
次に、図6〜図9を用いて説明したように、この第2の実施の形態の電話システムにおいて、第1電話機が電話機Cから電話機Fに移行する場合の動作パターンについて説明する。図28、図29は、この第2の実施の形態の電話システムにおいて、第1電話機が電話機Cから電話機Fに移行する場合の動作パターンについて説明するためのシーケンス図である。
上述もしたように、この第2の実施の形態の電話システムもまた、電話機A〜Lを備えるものであるが、説明を簡単にするため、図28、図29においても、最初に異常音を検知する電話機Cと、その近隣の電話機B、Fと、セキュリティサーバ3Xとを中心にして説明する。以下、図28、図29のシーケンス図に沿って、電話システムの動作を説明する。
図28と図27とを比較すると分かるように、この例においても、セキュリティ開始通知の送信から警備会社への収音音声の送信までの処理は、図27を用いて説明した場合の動作パターンと同様に行われる。
すなわち、セキュリティサーバ3Xは、午後10時になると、図28に示すように、自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに対してセキュリティ開始通知を送信する。セキュリティサーバ3Xからのセキュリティ開始通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122のセキュリティフラグを「オン」にし、監視モードの初期状態(セキュリティ初期状態)となる。
そして、監視モードとなった電話機A〜Lのそれぞれにおいては、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、当該収音音声の音量レベルと所定の閾値との比較処理を開始する。
そして、図28において、電話機Cの下側において黒丸の印で示したように、電話機Cにおいて、音量レベルが所定の閾値よりも大きな音声を収音したとする。この場合、電話機Cは、侵入者検知通知を形成し、セキュリティサーバ3Xに送信する。
セキュリティサーバ3Xは、電話機Cからの侵入者検知通知を受信すると、侵入者検知通知を形成し、これをセキュリティ情報メモリ320の電話機Cについての情報にしたがって、電話機Cの侵入者検出通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eに対して送信する。また、セキュリティサーバ3Xは、セキュリティ情報メモリ320の電話機B、F、Eの候補電話機フラグを「オン」にする。
そして、侵入者検知通知を受信した侵入者検知通知範囲Ar1内の電話機B、F、Eのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122の候補電話機フラグを「オン」にし、候補電話機となる。
なお、第1電話機となった電話機Cと、候補電話機となった電話機B、F、Eのそれぞれにおいては、音量レベルとの比較対象である閾値を下げ、判別感度を上げるようにしている。
さらに、第1電話機である電話機Cは、セキュリティサーバ3Xに対して発信し、セキュリティサーバ3Xからの着信応答を得て、図28において二重線の矢印で示したようにセキュリティサーバ3Xとの間に通話路を接続する。
そして、電話機Cは、接続した通話路を通じて、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音した収音音声をセキュリティサーバ3Xに送信する。
セキュリティサーバ3Xは、図28に示すように、電話機Cとの間に接続された通話路を通じて収音音声が送信されてくると、これを受信して自機の録音メモリ309に録音する。そして、セキュリティサーバ3Xは、所定の監視先である警備会社に発信し、当該警備会社からの着信応答を得て、通話路を接続する。
この後、図28に示すように、セキュリティサーバ3Xは、当該警備会社との間に接続した通話路を通じて、自機の録音メモリ309に録音した電話機Cからの収音音声を当該警備会社に送信する。
この後、図28において、電話機Fの下側において黒丸の印で示したように、図8を用いて説明した場合と同様に、候補電話機となり判別感度が上げられている電話機Fにおいて、音量レベルが所定の閾値よりも大きな音声を収音したとする。
この場合、電話機Fは、セキュリティサーバ3Xに対して当該音量レベルを通知する音量レベル通知を形成し、これをセキュリティサーバ3Xに送信する。
電話機Fからの音量レベル通知を受信したセキュリティサーバ3Xは、自機のセキュリティ情報メモリ320の情報に基づいて、現時点において第1電話機である電話機Cに対して、比較用音量レベル要求を形成し、これを電話機Cに送信する。
この比較用音量レベル要求は、第1電話機である電話機Cに対して、電話機Fからの音量レベルと比較する電話機Cにおける収音音声の音量レベルの提供を要求するものである。これに応じて、現段階で第1電話機である電話機Cは、自機の収音音声の音量レベルをセキュリティサーバ3Xに通知する。これにより、セキュリティサーバ3Xにおいて、電話機Fからの音量レベルと、これと比較すべき第1電話機である電話機Cの収音音声の音量レベルとが揃う。
そして、図29に示す処理に進み、セキュリティサーバ3Xは、電話機Fからの音量レベルと、現段階において第1電話機である電話機Cからの音量レベルとを比較する。
この場合、電話機Cからセキュリティサーバ3Xに提供される音量レベルは、電話機Cがセキュリティサーバ3Xから比較用音量レベル要求を受信した時点の収音音声の音量レベルである。
しかし、これに限るものではない。第1電話機となった電話機においては、収音音声を所定時間分、自機のメモリに蓄積するようにしておく。そして、第1電話機では、比較用音量レベル要求を受信した時点から、音量レベルを送信してきた電話機(この例では電話機F)が、当該音量レベルの音声を収音したであろうタイミングと同じタイミングの過去の収音音声の音量レベルを取得するようにする。このようにして第1電話機において取得する例えば所定時間分過去の収音音声の音量レベルをセキュリティサーバ3Xに送信するようにしてもよい。
なお、第1電話機において、どれ位過去の収音音声の音量レベルを用いるかは、他の電話機が閾値より大きな音量レベルの音声を収音したと判断してから、セキュリティサーバ3Xからの比較用音量レベル要求を第1電話機が受信するまでにかかる時間に応じて定めるようにすればよい。
そして、セキュリティサーバ3Xにおける音量レベルの比較の結果、電話機Fからの音量レベルよりも、現時点において第1電話機である電話機Cからの音量レベルの方が高かったとする。この場合には、異常を一番よく検出しているのは電話機Cであるので、第1電話機は電話機Cのままとして、各電話機において収音音声の監視が続行される。
一方、セキュリティサーバ3Xにおける音量レベルの比較の結果、電話機Fからの音量レベルの方が、現時点において第1電話機である電話機Cからの音量レベルよりも高かったとする。
この場合には、異常を一番よく検出しているのは電話機Fであるので、セキュリティサーバ3Xは、電話機Fに対する音声送信要求を形成し、これを電話機Fに対して送信する。
音声送信要求を受信した電話機Fは、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機フラグを「オン」にし、候補電話機フラグを「オフ」する。
そして、電話機Fは、セキュリティサーバ3Xに対して発信し、セキュリティサーバ3Xからの着信応答を得て、図29において二重線の矢印で示したようにセキュリティサーバ3Xとの間に通話路を接続する。
そして、電話機Fは、接続した通話路を通じて、自機のハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音した収音音声をセキュリティサーバ3Xに送信する。
セキュリティサーバ3Xは、図29に示すように、電話機Fとの間に接続された通話路を通じて収音音声が送信されてくると、これを受信して、電話機Cからの収音音声に替えて電話機Fからの収音音声を自機の録音メモリ309に録音する。
そして、セキュリティサーバ3Xは、既に所定の監視先である警備会社との間に接続されている通話路を通じて、自機の録音メモリ309に録音した電話機Fからの収音音声を当該警備会社に送信する。
これにより、当該警備会社においては、電話機Cからの収音音声に替えて、新たに第1電話機になった電話機Fからの収音音声を受信してこれを聴取することができるようにされる。
そして、セキュリティサーバ3Xは、自機のセキュリティ情報メモリ320の情報に基づいて、それまで第1電話機であった電話機Cに対する音声送信停止要求を形成して、これを電話機Cに対して送信する。
また、セキュリティサーバ3Xは、自機のセキュリティ情報メモリ320において、電話機Fの第1電話機フラグを「オン」にし、電話機Fの候補電話機フラグを「オフ」すると共に、電話機Cの第1電話機フラグをオフにする。これにより、第1電話機の移行が完了する。
そして、音声送信停止要求を受信した電話機Cは、セキュリティサーバ3Xとの間に接続していた通話路を切断(解放)する。
この後、セキュリティサーバ3Xは、自機のセキュリティ情報メモリ320の電話機Fについての情報に基づいて、図9に示したように、電話機Fの侵入者検出通知範囲Ar2内の電話機A、B、C、E、G、H、Iに対する侵入者検知通知を形成し、これを電話機A、B、C、E、G、H、Iに送信する。なお、図28、図29においては、説明を簡単にするため、電話機C、B、F以外の電話機についての記載は省略している。
そして、侵入者検知通知を受信した侵入者検知通知範囲Ar2内の電話機A、B、C、E、G、H、Iのそれぞれは、自機のセキュリティ情報メモリ122の候補電話機フラグを「オン」にし候補電話機となる。
そして、図29に示すように、警備会社の警備員が到着後、セキュリティサーバ3Xに対してセキュリティ機能停止命令を入力する。このセキュリティ機能停止命令は、例えば、電話機A〜Lのいずれかを通じて行うこともできるし、セキュリティサーバ3Xに対して直接に入力することもできる。
セキュリティサーバ3Xは、セキュリティ機能停止命令を受信すると、セキュリティ終了通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに対して送信する。また、セキュリティサーバ3Xは、自機のセキュリティ情報メモリ320のセキュリティ機能に関するフラグをクリアされる。
セキュリティ終了通知を受信した電話機A〜Lのそれぞれは、セキュリティ情報メモリ122のフラグ情報を全て「オフ」にして、監視モードが終了するようにされ、通常の電話機としての動作に戻るようにされる。
このように、この第2の実施の形態の電話システムの場合には、侵入者検知通知などは、電話機間で直接的に送受するのではなく、セキュリティサーバ3Xの機能により、セキュリティサーバ3Xが必要となる電話機に対して供給するようにしている。これにより、電話機における負荷を軽減することができる。
そして、この第2の実施の形態に電話システムにおいても、監視モード時に、セキュリティサーバ3Xに接続されている電話機A〜Lのいずれかで所定の閾値より大きな音量レベルの音声を収音している場合には、収音音声をセキュリティサーバ3Xを介して警備会社に送信することができる。
そして、警備会社の担当者が、セキュリティサーバ3Xからの収音音声を聴取し、侵入者等の異常が発生しているか、異常が発生している場合には、どのような様態かを知ることができるようにされる。そして、異常が発生していると判断した場合、あるいは、異常が発生している可能性が高いと判断した場合には、迅速に適切な対応を取ることができるようにされる。
[電話システムの個々の電話機の処理]
次に、この第2の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lのそれぞれにおいて行われる監視モード時の処理の詳細について説明する。図30〜図32は、第2の実施の形態の電話システムの電話機A〜Lにおいて行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。この図30〜図32に示す処理は、図2を用いて説明したように構成されるこの実施の形態の電話機(電話端末1)の主に制御部130において実行される処理である。
そして、この実施の形態の電話機において、制御部130は、常時、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて、自機宛に送信されてくる通知を受信するようにし(ステップS301)、自機宛の通知を受信したか否かを判断するようにしている(ステップS302)。
ステップS302の判断処理において、自機宛の通知を受信していないと判断したときには、ステップS301からの処理を繰り返し、自機宛の通知の受信を待つ。ステップS302の判断処理において、自機宛の通知を受信したと判断したときには、制御部130は、受信した自機宛の通知がセキュリティサーバ3Xからのセキュリティ開始通知か否かを判断する(ステップS303)。
ステップS303の判断処理において、セキュリティ開始通知ではないと判断したときには、制御部130は、当該受信した通知に応じた処理を実行する(ステップS304)。例えば、受信した通知が自機への着信通知である場合には、自機に着信があることを通知するためにリンガ113を鳴動させるなどの一連の着信処理が行われることになる。
ステップS303の判断処理において、受信した自機宛の通知は、セキュリティ開始通知であると判断したときには、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122のセキュリティフラグを「オン」にし、自機を監視モードにする(ステップS305)。
そして、制御部130は、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り替え、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて、周囲の音声を収音する処理を開始させる(ステップS306)。
この後、制御部130は、ハンズフリーようマイクロホン108Mを通じて収音している音声の音量レベルが所定の閾値より大きくなったか否か(超えたか否か)を判断する(ステップS307)。すなわち、上述もしたように、ハンズフリー用マイクロホン108Mで収音された収音音声は、通話音声入出力I/F104を通じて制御部130に供給され、ここで音量レベルが検出されて、所定の閾値と比較するようにされる。
ステップS307の判断処理において、収音音声の音量レベルが所定の閾値よりも大きくなっていないと判断したときには、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて、自機宛の侵入者検知通知を受信するようにする(ステップS308)。そして、制御部310は、自機宛の侵入者検知通知を受信したか否かを判断する(ステップS309)。
ステップS308の判断処理において、自機宛の侵入者検知通知を受信していないと判断したときには、制御部130は、ステップS307からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS308の判断処理において、自機宛の侵入者検知通知を受信したと判断したときには、制御部130は、セキュリティ情報メモリ122をアクセスし、候補電話機フラグを「オン」にする(ステップS310)。
これにより、自機は候補電話機となる。この場合、候補電話機となった電話機においては、収音音声の音量レベルとの比較対象なる閾値も、より低いものとされ、判別感度が上げられるようにされる。ステップS310の処理の後、制御部130は、ステップS307からの処理を繰り返す。
また、ステップS307の判断処理において、収音音声の音量レベルが所定の閾値よりも大きくなったと判断したときには、制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122を参照し、自機は候補電話機か否かを判断する(ステップS311)。
ステップS311の判断処理において、自機は候補電話機ではないと判断したときには、図31のステップS312の処理に進み、制御部130は、侵入者検知通知を形成して、これをセキュリティサーバ3Xに送信する(ステップS312)。
具体的にステップS312において制御部130は、パケット処理部103を制御して、侵入者検知通知を形成し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてセキュリティサーバ3Xに送信する。
そして、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じてセキュリティサーバ3Xからの侵入者検知通知を受信し(ステップS313)、自機のセキュリティ情報メモリの第1電話機フラグを「オン」にする(ステップS314)。
さらに、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じてセキュリティサーバ3Xからの音声送信要求を受信するようにし(ステップS315)、音声送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS316)。
ステップS316の判断処理において、音声送信要求を受信していないと判断したときには、制御部130は、ステップS315からの処理を繰り返し、自機宛の音声送信要求を受信するまで待ち状態となるようにされる。
一方、ステップS311の判断処理において、自機は候補電話機であると判断したときには、図31のステップS330の処理に進み、制御部130は、自機の収音音声の音量レベルをセキュリティサーバ3Xに送信する(ステップS330)。
具体的にステップS330において制御部130は、パケット処理部103を制御して、自機の収音音声の音量レベルを通知するための音量レベル通知を形成し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてセキュリティサーバ3Xに送信する。
そして、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じてセキュリティサーバ3Xからの音声送信要求を受信するようにし(ステップS331)、音声送信要求を受信したか否かを判断する(ステップS332)。
ステップS332の判断処理において、音声送信要求を受信していないと判断したときには、制御部130は、図30に示したステップS307からの処理を行うようにする。
ステップS332の判断処理において、音声送信要求を受信したと判断したときには、制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機フラグを「オン」にすると共に、候補電話機フラグを「オフ」する(ステップS333)。
そして、図31に示すように、ステップS316の判断処理において音声送信要求を受信したと判断した場合、および、ステップS333の処理の後においては、制御部130は、ステップS317の処理を行う。
すなわち、制御部130は、LANI/F102、LAN接続端子101を通じてセキュリティサーバ3Xに発信し、セキュリティサーバ3Xからの着信応答を受信して、自機とセキュリティサーバ3との間に通話路を接続する(ステップS317)。
そして、電話機の制御部130は、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音している音声を順次にセキュリティサーバ3Xに送信する(ステップS318)。
このステップS318においては、まず、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて収音している音声を順次にパケット処理部103においてセキュリティサーバ3X宛てのパケットとしてパケット化する処理を行う。そして、このパケット化した収音音声を、LANI/F102、LAN接続端子101を通じてLANケーブル2に送出し、セキュリティサーバ3Xに対して送信する処理を行う。
この後、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて自機宛の通知を受信するようにし(ステップS319)、自機宛の通知を受信したか否かを判断する(ステップS320)。
ステップS320の判断処理において、自機宛の通知を受信していないと判断したときには、制御部130は、図30のステップS307からの処理を繰り返すようにする。
ステップS320の判断処理において、自機宛の通知を受信したと判断したときには、制御部130は、図32のステップS321の処理に進み、受信した通知は、自機宛の比較用音量レベル要求か否かを判断する(ステップS321)。
ステップS321の判断処理において、自機宛の比較用音量レベル要求を受信したと判断したときには、自機の収音音声の音量レベルを通知する音量レベル通知を形成し、これをセキュリティサーバ3Xに送信する(ステップS322)。
具体的にステップS322において制御部130は、パケット処理部103を制御して、自機の収音音声の音量レベルを通知するための音量レベル通知を形成し、これをLANI/F102、LAN接続端子101を通じてセキュリティサーバ3Xに送信する。
この後、制御部130は、LAN接続端子101、LANI/F102を通じて自機宛の音声送信停止要求を受信するようにし(ステップS323)、自機宛の音声送信停止要求を受信したか否かを判断する(ステップS324)。
ステップS324の判断処理において、音声送信停止要求を受信していないと判断したときには、制御部130は、図30に示したステップS307からの処理を行うようにする。
ステップS324の判断処理において、音声送信停止要求を受信したと判断したときには、制御部130は、セキュリティサーバ3Xへの収音音声の送信を停止し、セキュリティサーバ3Xとの間に接続した通話路を切断(解放)する(ステップS325)。
また、ステップS325において、制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機フラグを「オフ」にする処理も行なう。そして、制御部130は、ステップS325の処理の後、図30のステップS307からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS321の判断処理において、受信した通知は、自機宛の音量レベル通知ではないと判断したときには、制御部130は、受信した通知は自機宛の仕切りなおし通知か否かを判断する(ステップS326)。
ステップS326の判断処理において、受信した通知は自機宛の仕切りなおし通知であると判断したときには、制御部130は、自機のセキュリティ情報メモリ122の第1電話機フラグを「オフ」にし(ステップS327)、この後、図30に示したステップS307からの処理を繰り返す。
また、ステップS326の判断処理において、受信した通知は自機宛の仕切りなおし通知ではないと判断したときには、制御部130は、セキュリティ終了通知を受信したと判断し、自機のセキュリティ情報メモリ122のフラグ情報および第1電話機情報を初期化して(ステップS328)、通常の電話機の動作に戻る(ステップS329)。この後、図30に示したステップS301からの処理を繰り返すようにする。
このように、第2の実施の形態の電話システムを構成する電話機A〜Lのそれぞれにおいては、図30〜図32に示した処理が実行される。そして、監視モードとされたときには、ハンズフリー用マイクロホン108Mを通じて周囲の音声を収音し、収音音声の音量レベルが閾値よりも大きい場合に、収音音声をセキュリティサーバ3Xに送信することができる。
また、この第2の実施の形態の電話システムの電話機は、侵入者検知通知は基本的にセキュリティサーバ3Xが行うようにするので、他の電話機と直接的に通信を行う必要も無く、他の電話機の音量レベルとの比較を行うこともない。このため、監視モード時における電話機自体の負荷を軽減することができる。
もちろん、この第2の実施の形態の電話システムの場合にも、電話機が侵入者等の異常を検知した場合、セキュリティサーバ3Xを通じて、異常を検知した電話機の配置位置に応じて決められた侵入者検知通知範囲の電話機に対して侵入者検知通知を行う。これにより、それらの電話機を第1電話機になる可能性の高い候補電話機として異常音の検出感度を上げるようにし、精度よく異常音の収音を行うことができるようにされる。
そして、異常音を一番よく検出している電話機が、収音音声をセキュリティサーバ3Xに送信する第1電話機となるようにすることができるので、監視モード時においては、最も適切に異常音を収音している電話機の収音音声をセキュリティサーバ3Xに送信することができるようにしている。
[電話システムのセキュリティサーバの処理]
次に、この第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xにおいて行われる監視モード時の処理の詳細について説明する。図33〜図36は、第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xにおいて行われる監視モード時の処理を説明するためのフローチャートである。この図33〜図36に示す処理は、図25を用いて説明したように構成されるこの実施の形態のセキュリティサーバ3Xの主に制御部310において実行される処理である。
そして、この実施の形態のセキュリティサーバ3Xの制御部310は、監視モードではない通常時においては、監視モード(セキュリティモード)への移行の契機となるセキュリティ開始イベントを検出したか否かを判断する(ステップS401)。
ここでセキュリティ開始イベントは、上述した第1の実施の形態の場合と同様に、例えば、タイマ308に設定された監視モードへの移行時間の到来や電話機を介して送信されてくる監視モードへの移行要求(移行通知)の受信などである。
ステップS401の判断処理において、セキュリティ開始イベントを検出していないと判断したときには、制御部310は、ステップS401からの判断処理を繰り返す。また、ステップS401の判断処理において、セキュリティ開始イベントを検出したと判断したときには、制御部310は、セキュリティ開始通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに送信する(ステップS402)。
具体的にステップS402においては、制御部310はパケット処理部303を制御して各電話機へのセキュリティ開始通知を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じてLANケーブル2に送出し、各電話機A〜Lに送信する。また、ステップS402において、制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320のセキュリティフラグを「オン」にする処理をも行なう。
この後、セキュリティサーバ3Xの制御部310は、LAN接続端子304、内線I/F305を通じて、セキュリティ機能を開始させた(監視モードとなった)電話機からの侵入者検知通知を受信するようにする(ステップS403)。
そして、制御部310は、監視モードとなった電話機からの侵入者検知通知を受信したか否かを判断する(ステップS404)。ステップS404の判断処理において、侵入者検知通知を受信していないと判断したときには、ステップS403からの処理を繰り返すようにする。
ステップS404の判断処理において、監視モードとなった電話機からの侵入者検知通知を受信したと判断したときには、制御部310は、侵入者検知通知元の電話機の侵入者検知通知範囲の電話機に対する侵入者検知通知を形成し、これを送信する(ステップS405)。
具体的にステップS405において制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320の侵入者検知通知元に応じた侵入者検知通知先情報を参照すると共に、パケット処理を制御し、目的する電話機に対する侵入者検知通知を形成する。
そして、制御部310は、形成した侵入者検知通知を内線I/F305、LAN接続端子304を通じてLANケーブル2に送出し、侵入者検知通知元の電話機の侵入者検知通知範囲に属する電話機のそれぞれに送信する。
そして、制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320において、侵入者検知通知元の第1電話機フラグを「オン」にすると共に、侵入者検知通知先となった電話機の候補電話機フラグを「オン」にする処理を実行する(ステップS406)。
この後、制御部310は、侵入者検知通知元の電話機(第1電話機)に対して、音声送信要求を形成して送信する(ステップS407)。具体的にステップS407において制御部310は、パケット処理を制御し、第1電話機となった電話機に対する音声送信要求を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じてLANケーブル2に送出し、第1電話機となった電話機に送信する。
この後、制御部310は、図34に示すステップS408の処理に進み、LAN接続端子304、内線I/F405を通じて、第1電話機からの発信を受信するようにし(ステップS408)、第1電話機からの発信を受信したか否かを判断する(ステップS409)。
ステップS409の判断処理において、第1電話機からの発信を受信していないと判断したときには、ステップS408からの処理を繰り返し、第1電話機からの発信を待つようにする。
また、ステップS409の判断処理において、第1電話機からの発信を受信したと判断したときには、制御部310は、当該第1電話機に対して着信応答を返信する(ステップS410)。
そして、制御部310は、発信元の電話機との間に通話路を接続し、当該通話路を通じて送信されてくる第1電話機からのパケット化された収音音声を受信して、これを自機の録音メモリに記録する処理を開始する(ステップS411)。
具体的にステップS411において、制御部310は、接続した通話路を通じて送信されてくる第1電話機からのパケット化された収音音声をLAN接続端子304、内線I/F305を通じて受信する。
そして、受信したパケット化されている収音音声をパケット処理部303においてパケット分解して、収音音声(音声データ)を抽出し、これを自機の録音メモリ309に順次に記録する処理を行うことになる。
この後、制御部310は、外部I/F306、外部接続端子307を通じて所定の監視先である警備会社に発信し、当該警備会社からの着信応答を受信して、自機と警備会社との間に通話路を接続する(ステップS412)。
そして、制御部310は、自機の録音メモリ309に録音した電話機からの収音音声を警備会社との間に接続した通話路を通じて警備会社に送信する処理を開始する(ステップS413)。
具体的にステップS413において制御部310は、自機の録音メモリ308に録音した電話機からの収音音声を読み出し、これをパケット処理部303においてパケット化する。このパケット化した収音音声を、外線I/F306、外線接続端子307を通じて警備会社との間に接続した通話路に送出し、当該警備会社に対して送信する。
この後、制御部310は、外線接続端子307、外線I/F306を通じて当該警備会社からの誤報判別通知を受信するようにする(ステップS414)。そして、制御部310は、警備会社からの誤報判別通知を受信したか否かを判断する(ステップS415)。
ステップS415の判断処理において、誤報判別通知を受信したと判断したときには、制御部310は、仕切りなおし通知を形成し、これを自機に接続された全ての電話機A〜Lのそれぞれに送信する(ステップS416)。
具体的にステップS416において制御部310は、パケット処理部303を制御して仕切りなおし通知を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて、自機に接続された全ての電話機A〜Lのそれぞれに送信することになる。
この後、制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320の各電話機の第1電話機フラグと候補電話機フラグとを「オフ」にした後(ステップS417)、制御部310は、図33に示したステップS403からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS415の判断処理において、誤報判別通知を受信していないと判断したときには、制御部310は、図35のステップS418の処理に進み、自機に接続された他の電話機からの音量レベル通知を受信するようにする(ステップS418)。
そして、制御部310は、他の電話機からの音量レベル通知を受信したか否かを判断する(ステップS419)。ステップS419の判断処理において、他の電話機からの音量レベル通知を受信していないと判断したときには、制御部310は、ステップS418からの処理を繰り返すようにする。
ステップS419の判断処理において、他の電話機(第1電話機の候補としての電話機)からの音量レベル通知を受信したと判断したときには、制御部310は、比較のための音量レベルの提供を要求する比較音量レベル提供要求を形成し、これを現段階における第1電話機に対して送信する(ステップS420)。
具体的にステップS420において制御部310は、パケット処理303を制御して、第1電話機に対する比較音量レベル要求を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて第1電話機に対して送信する。
この後、制御部310は、LAN接続端子304、内線I/F305を通じて、第1電話機から送信されてくる音量レベル通知(比較用音量レベル通知)を受信する(ステップS421)。
そして、制御部310は、ステップS418において受信した他の電話機(第1電話機の候補としての電話機)からの音量レベルと、ステップS421において受信した第1電話機からの音量レベルとを比較する処理を行う(ステップS422)。
この後、制御部310は、ステップS418において受信した他の電話機(第1電話機の候補としての電話機)からの音量レベルの方が高く、侵入者の移動が発生したか否かを判断する(ステップS423)。
ステップS423の判断処理において、侵入者の移動は発生していない(ステップS421において受信した第1電話機からの音量レベルの方が高い)と判断したときには、第1電話機の移行は行わず、ステップS418からの処理を繰り返す。
ステップS423の判断処理において、侵入者の移動が発生した(ステップS418において受信した第1電話機の候補としての電話機からの音量レベルの方が高い)と判断したときには、制御部310は、当該他の電話機に対して、音声送信要求を送信する(ステップS424)。すなわち、第1電話機の移行を行うようにする。
具体的にステップS424において制御部310は、パケット処理303を制御して、当該他の電話機に対する音声送信要求を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて当該他の電話機に対して送信する。
そして、制御部310は、音声送信要求を送信した当該他の電話機からの発信を受信するようにし(ステップS425)、当該他の電話機からの発信を受信したか否かを判断する(ステップS426)。
ステップS426の判断処理において、当該他の電話機からの発信を受信していないと判断したときには、制御部310は、ステップS425からの処理を繰り返し、当該他の電話機からの発信を受信するまで待ち状態となるようにされる。
ステップS426の判断処理において、当該他の電話機からの発信を受信したと判断したときには、制御部310は、図36のステップS427の処理に進み、発信してきた当該他の電話機に対して着信応答を返信する(ステップS427)。
この後、制御部310は、発信元の電話機との間に通話路を接続し、当該通話路を通じて送信されてくる当該他の電話機からのパケット化された収音音声を受信して、これを自機の録音メモリに記録する処理を開始する(ステップS428)。
そして、制御部310は、既に接続されている警備会社との間の通話路を通じて、新たに第1電話機となる電話機からの収音音声を、パケット化して、当該警備会社に送信する処理を開始する(ステップS429)。
そして、制御部310は、それまで第1電話機であった電話機に対して、音声送信停止要求を形成して送信する(ステップS430)。これにより、それまで第1電話機であった電話機からの収音音声の送信は停止され、当該電話機とセキュリティサーバ3Xとの間の通話路は切断(解放)される。
この後、制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320を最新の状態に更新する(ステップS431)。ステップS431において制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320のそれまで第1電話器であった電話機の第1電話機フラグをオフにする。さらに、自機のセキュリティ情報メモリ320の新たに収音音声を送信してくるようになった当該他の電話機の第1電話機フラグを「オン」にし、当該他の電話機の候補電話機フラグを「オフ」にする。これにより、第1電話機の移行が完了する。
そして、制御部310は、新たに第1電話機なった電話機の侵入者検知通知範囲の電話機に対する侵入者検知通知を形成し、これを送信する(ステップS432)。
具体的にステップS432において制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320の新たな第1電話機の侵入者検知通知先情報を参照すると共に、パケット処理部303を制御して、目的する電話機に対する侵入者検知通知を形成する。
そして、制御部310は、形成した侵入者検知通知を内線I/F305、LAN接続端子304を通じてLANケーブル2に送出し、新たな第1電話機の侵入者検知通知範囲に属する電話機のそれぞれに送信する。
この後、制御部310は、セキュリティ停止イベントが発生したか否かを判断する(ステップS433)。ここで、セキュリティ停止イベントは、例えば警備会社の警備員などにより、セキュリティサーバ3Xに対して、あるいは、電話機A〜Lのいずれかを通じて行うようにされるセキュリティ停止のための操作の発生などである。また、セキュリティサーバ3Xにおいて、タイマ308がセキュリティ停止時間になったことを検出した場合にも、セキュリティ停止イベントとなる。
ステップS433の判断処理において、セキュリティ停止イベントは発生していないと判断したときには、制御部310は、図34のステップS414からの処理を繰り返すようにする。
また、ステップS433の判断処理において、セキュリティ停止イベントが発生したと判断したときには、制御部310は、セキュリティ停止通知を形成し、これを自機に接続された電話機A〜Lのそれぞれに送信する(ステップS434)。
具体的にステップS434において制御部310は、パケット処理部303を制御してセキュリティ停止通知を形成し、これを内線I/F305、LAN接続端子304を通じて、自機に接続された全ての電話機A〜Lのそれぞれに送信することになる。
ステップS434の処理の後、制御部310は、自機のセキュリティ情報メモリ320のフラグ情報を初期化して、通常の電話モードの戻るようにする(ステップS435)。そして、制御部310は、警備会社との間に接続した通話路を切断(解放)し(ステップS436)、この後、制御部310は、図33に示したステップS401からの処理を繰り返すようにする。
このように、この第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xは、第1の実施の形態の電話システムでは、第1電話機が担っていた機能をも担当し、電話機の負荷を軽減するようにしている。
そして、この第2の実施の形態の電話システムのセキュリティサーバ3Xもまた、監視モード(セキュリティモード)時において、侵入者等の異常が発生した場合に、自機に接続された電話機と所定の通知先である警備会社との間を中継する。
そして、電話機からの収音音声をセキュリティサーバ3Xにバッファリングして、警備会社に送信することにより、その全部を漏れなく送信することができるようにしている。また、警備会社から誤報判別通知が送信されてきたときには、セキュリティサーバ3Xが自機に接続されている全電話機A〜Lを制御し、セキュリティ初期状態に遷移さるようにすることができる。
[その他]
[侵入者検知通知範囲の電話機すべての収音音声の送信]
なお、上述した実施の形態においては、第1電話機となった電話機で収音音声をセキュリティサーバ3、3Xに送信するようにしたが、これに限るものではない。
例えば、閾値より大きな音量レベルの音声を収音した電話機が発生した場合に、その電話機を含め、その電話機の侵入者検知通知範囲に属するすべての電話機の収音音声を、セキュリティサーバ3、3Xを通じて所定の監視先に送信するようにしてもよい。
この場合には、当該所定の監視先において、異常音が発生した周囲の音声をも聴取することができるようにされ、より正確に異常音が発生した場所の状況を把握することができるようにされる。
また、第1電話機の移行が発生した場合に、直前の第1電話機と新たな第1電話機とを区別できるようにしておくことにより、新たな第1電話機の侵入者検知通知範囲に属さなくなった電話機の候補電話機フラグを「オフ」に戻すようにすることもできる。これにより、最新の第1電話機に応じた侵入者検知通知範囲の電話機を用いて、より適切に侵入者等の異常を検知するようにすることができる。
もちろん、侵入者検知通知範囲以外の電話機を通じても収音音声の音量レベルチェックは、監視モード時に応じて常時行うようにされるので、異常音の発生場所が、突然に大きく移動するようなことが発生しても、問題なく異常音の発生を検知することができる。
また、監視モード時においては、セキュリティサーバ3、3Xは、警備会社以外からの着信については、例えば拒否するようにする。これにより、監視モード時の集音音声による監視機能が外部からの着信により妨害されることを防止することができる。
[侵入者の移動経路の把握機能]
また、上述した第1、第2の実施の形態の電話システムの場合には、音量レベルの一番高い音声を収音している電話機が第1電話機となるようにしている。このため、セキュリティサーバ3、3X側で、収音音声を送信してくる第1電話機の変更の履歴を保持しておくようにすることによって、侵入者の移動経路を把握することができる。
つまり、セキュリティサーバ3、3Xが有するメモリ(経路保持手段)に、監視モードになった後において、最初に第1電話機なった電話機の識別情報と、その後、収音音声を送信してくる電話機が変わる毎に、その収音音声を送信してくる電話機の識別情報を、順番に記録保持するようにする。
そして、上述した第1、第2の実施の形態において、図4〜図9を用いて説明したように、各電話機の位置は、方眼紙などに転記され、その侵入者検知通知範囲を特定するなどのことがされており、各電話機の位置は正確に把握されている。
このため、電話機の配置位置に応じて、第1電話機の移行の順番をたどることによって、侵入者の移動経路を把握することができるようにされる。
[IP電話端末以外の利用]
なお、上述した実施の形態では、IP電話端末を用いて電話システムを構成した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。従来のボタン電話端末を用いた電話システムを用いて同様の電話システムを構築することも可能である。この場合には、セキュリティサーバ3、3Xの機能をいわゆる主装置が実現するように構成すればよい。
[電話システムの柔軟性]
また、上述した実施の形態の電話システムは、あくまでも一例であり、さらに多数の電話機を用いてより広範囲な電話システムを構成することも可能である。逆に、1台の電話機とセキュリティサーバとからなる電話システムにもこの発明を適用することが可能である。この場合、侵入者検知通知範囲という概念は存在しなくなるので、制御を単純化することができる。
また、上述した電話機とセキュリティサーバの機能を併せ持つようにした電話機を形成することにより、当該電話機によってこの発明を実現することも可能である。
また、上述した実施の形態のシーケンス図やフローチャートを用いて説明した動作や処理も一例であり、種々変更や改良が可能である。この場合、重要な点は、電話機が有するマイクロホンによって、収音する音声の音量レベルに基づいて、侵入者等の異常を検知するようにし、異常を検知した場合に、電話機での収音音声を所定の監視先に送信し、当該所定の監視先においてし、電話器の収音音声をモニタリングすることが可能な構成が重要なポイントである。
[ハンドセットのマイクロホンの利用可能性等]
なお、上述した第1、第2の実施の形態においては、監視モード時において、スイッチ回路105をハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部108側に切り換えることにより、ハンズフリー用マイクロホン108Mによって周囲の音声を収音するようにした。
しかし、この場合、ハンズフリー用スピーカ108Sは使用しないので、監視モード時においては、ハンズフリー用スピーカ108Sは使用しないように、別途スイッチ回路を設けて切り換えるように構成することもできる。
また、上述した実施の形態では、ハンズフリー用マイクロホンを用いて、周囲の音声を収音するようにしたが、これに限るものではない。監視モード時において、例えば、ハンドセットのマイクロホンを用いて周囲の音声を収音するように構成することも可能である。
この場合、マイクロホンの感度が足りないようであれば、監視モード時においてだけ、ハンドセットのマイクロホンの感度を上げるようにする種々の対応をとるようにすることも可能である。
例えば、監視モード時においてだけ、ハンドセットのマイクロホンを通じて収音した音声の増幅率を上げるようにするなどの対応を取ることが考えられる。
[侵入者以外の異常発生の検出]
なお、上述した実施の形態においては、主に侵入者が発生し、当該侵入者がたてる音を異常音として検出する場合を例にして説明したが、異常の発生は侵入者の発生だけを検出するものではない。
例えば、火災発生時にも異常音は発生するし、地震などによっても異常音は発生する。このため、普段発生しえないような音声が発生した場合に、これを異常音として検知して、セキュリティサーバを通じて所定の監視先に送信することができる。これによって、所定の監視先において、異常音を聴取し、異常の発生状況を適切に判断して適切な対応を取ることができるようにされる。
1…電話機(IP電話端末)、101…LAN接続端子、102…LANI/F、103…パケット処理部、104…通話音声入出力I/F、105…スイッチ回路、106…ハンドセット接続端子、107…ハンドセット、108…ハンズフリー用マイクロホンおよびスピーカ部、108M…ハンズフリー用マイクロホン、108S…ハンズフリー用スピーカ、109…操作入力部、110…操作入力I/F、111…ディスプレイコントローラ、112…ディスプレイ、113…リンガ113、121…発報処理部、122…セキュリティ情報メモリ、130…制御部、131…CPU、132…ROM、133…RAM、134…CPUバス、2…LANケーブル、3、3X…セキュリティサーバ、301…呼制御用メモリ、302…呼制御用パケット生成部、303…パケット処理部、304…LAN接続端子、305…内線I/F、306…外線I/F、307…IP網接続端子、308…タイマ、309…録音メモリ、310…制御部、311…CPU、312…ROM、313…RAM、314…CPUバス、320…セキュリティ情報メモリ

Claims (10)

  1. 1以上の電話端末と、1以上の前記電話端末と通信網に接続された通信機器との間の接続を制御するサーバ装置とからなり、監視モードを備えた電話システムであって、
    1以上の前記電話端末は、
    監視モード時に周囲の音声を収音するマイクロホンと、
    前記マイクロホンで収音された音声の音量レベルが閾値を超えたか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により前記音量レベルが閾値を超えたと判別された場合に、前記サーバ装置との間に通話回線を接続し、前記マイクロホンで収音される音声を前記サーバ装置に送信する収音音声送信手段と
    を備え、
    前記サーバ装置は、
    監視モード時に前記電話端末との間に接続される通話回線を通じて送信されてくる収音音声を受信する受信手段と、
    前記受信手段を通じて収音音声を受信した場合に、所定の監視先との間に通話回線を接続し、前記受信手段を通じて受信した前記収音音声を前記所定の監視先に送信する受信音声送信手段と
    を備えることを特徴とする電話システム。
  2. 請求項1に記載の電話システムであって、
    1以上の前記電話端末の前記判別手段は、前記音量レベルが閾値を超えたと判別した場合に、前記閾値を下げて、判別感度を上げることを特徴とする電話システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電話システムであって、
    1以上の前記電話端末は、
    電話端末の配置位置に応じて決められる侵入者検知通知を送信すべき1以上の他の電話端末の特定情報を記憶保持する記憶手段と、
    前記判別手段により前記音量レベルが閾値を超えたと判別された場合に、前記記憶手段の特定情報に基づいて、1以上の他の電話端末に侵入者検知通知を送信する検知通知送信手段と、
    他の電話端末からの侵入者検知通知を受信する検知通知受信手段と
    を備え、
    前記検知通知受信手段を通じて前記侵入者検知通知を受信した場合に、前記判別手段は、前記閾値を下げて、判別感度を上げることを特徴とする電話システム。
  4. 請求項3に記載の電話システムであって、
    1以上の前記電話端末は、
    前記検知通知受信手段を通じて前記侵入者検知通知を受信した後、前記判別手段により前記マイクロホンで収音した音声の音量レベルが閾値を超えたと判別した場合に、前記音量レベルを前記侵入者検知通知の送信元の電話端末に対して送信する音量レベル送信手段と、
    前記検知通知送信手段を通じて前記侵入者検知通知を送信した後に、前記侵入者検知通知を受信した電話端末からの音量レベルを受信する音量レベル受信手段と、
    前記音量レベル受信手段を通じて受信した他の電話端末の音量レベルと、前記マイクロホンで収音した音声の音量レベルとを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果が、前記他の電話端末の音量レベルが高いことを示している場合に、移行通知を前記音量レベルの送信元の前記他の電話端末に送信する移行通知送信手段と、
    前記侵入者検知通知の送信元の電話端末からの前記移行通知を受信する移行通知受信手段と
    を備え、
    前記収音音声送信手段は、前記移行通知受信手段を通じて前記移行通知を受信した場合に、前記サーバ装置との間に通話回線を接続し、前記マイクロホンで収音される音声を前記サーバ装置に送信することを特徴とする電話システム。
  5. 請求項1に記載の電話システムであって、
    前記1以上の電話端末は、
    前記サーバ装置からの仕切りなおし通知を受信する仕切りなおし通知受信手段と、
    前記仕切りなおし通知受信手段を通じて前記仕切りなおし通知を受信した場合に、監視モード時の初期状態に戻るようにする各部を制御する制御手段と
    を備え、
    前記サーバ装置は、
    前記所定の監視先からの誤報判別通知を受信する誤報判別通知受信手段と、
    前記誤報判別通知受信手段を通じて前記誤報判別通知を受信した場合に、1以上の前記電話端末のそれぞれに対して、仕切りなおし通知を送信する仕切りなおし通知送信手段と
    を備えることを特徴とする電話システム。
  6. 請求項1に記載の電話システムであって、
    1以上の前記電話端末は、
    前記判別手段により前記音量レベルが閾値を超えたと判別された場合に、前記サーバ装置に対して侵入者検知通知を送信する検知通知送信手段と、
    前記サーバ装置からの音声送信要求を受信する音声送信要求受信手段と、
    前記サーバ装置から送信される侵入者検知通知を受信する検知通知受信手段と、
    を備え、
    前記収音音声送信手段は、前記音声送信要求受信手段を通じて前記音声送信要求を受信した場合に、前記サーバ装置との間に通話回線を接続し、前記マイクロホンで収音される音声を前記サーバ装置に送信するものであり、
    前記判別手段は、前記検知通知受信手段を通じて前記侵入者検知通知を受信した場合に、前記閾値を下げて、判別感度を上げるようにしており、
    前記サーバ装置は、
    1以上の前記電話端末からの前記侵入者検知通知を受信する検知通知受信手段と、
    前記検知通知受信手段を通じて、前記侵入者検知通知を受信した場合に、前記侵入者検知通知の送信元の電話端末に対して、音声送信要求を送信する音声送信要求送信手段と、
    前記侵入者検知通知の送信元となる電話端末毎に、侵入者検知通知を送信すべき1以上の電話端末の特定情報を記憶保持する記憶手段と、
    前記検知通知受信手段を通じて前記電話端末から前記侵入者検知通知を受信した場合に、前記記憶手段の特定情報に基づいて、1以上の電話端末に侵入者検知通知を送信する検知通知送信手段と
    を備えることを特徴とする電話システム。
  7. 請求項6に記載の電話システムであって、
    1以上の前記電話端末は、
    前記検知通知受信手段を通じて前記サーバ装置からの前記侵入者検知通知を受信した後、前記判別手段により前記マイクロホンで収音した音声の音量レベルが閾値を超えたと判別し、かつ、前記収音音声送信手段を通じて収音音声を送信していない場合に、前記音量レベルを前記サーバ装置に対して送信する音量レベル送信手段を備え、
    前記サーバ装置は、
    収音音声を送信してきていない電話端末からの第1の音量レベルを受信する第1の音量レベル受信手段と、
    前記第1の音量レベル受信手段を通じて前記第1の音量レベルを受信した場合に、自機に収音音声を送信してきている電話端末に対して、収音音声の音量レベルの送信要求を送信する送信要求送信手段と、
    前記送信要求に応じて、自機に収音音声を送信してきている電話端末から送信されてくる第2の音量レベルを受信する第2の音量レベル受信手段と、
    前記第1の音量レベルと第2の音量レベルとを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果が、前記第1の音量レベルが高いとを示している場合に、前記第1の音量レベルを送信してきた前記電話端末に対して、音声送信要求を送信する第2の音声送信要求送信手段と
    を備えることを特徴とする電話システム。
  8. 請求項4または請求項7に記載の電話システムであって、
    前記サーバ装置は、
    前記マイクロホンで収音される前記収音音声の送信元となった電話端末の変化の状態を記憶保持する経路保持手段を備えることを特徴とする電話システム。
  9. 1以上の電話端末と、1以上の前記電話端末と通信網に接続された通信機器との間の接続を制御するサーバ装置とからなり、監視モードを備えた電話システムの前記電話端末であって、
    監視モード時に周囲の音声を収音するマイクロホンと、
    前記マイクロホンで収音された音声の音量レベルが閾値を超えたか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により前記音量レベルが閾値を超えたと判別された場合に、前記サーバ装置との間に通話回線を接続し、前記マイクロホンで収音される音声を前記サーバ装置に送信する収音音声送信手段と
    を備えることを特徴とする電話端末。
  10. 1以上の電話端末と、1以上の前記電話端末と通信網に接続された通信機器との間の接続を制御するサーバ装置とからなり、監視モードを備えた電話システムの前記サーバ装置であって、
    監視モード時に前記電話端末との間に接続される通話回線を通じて送信されてくる収音音声を受信する受信手段と、
    前記受信手段を通じて収音音声を受信した場合に、所定の監視先との間に通話回線を接続し、前記受信手段を通じて受信した前記収音音声を前記所定の監視先に送信する受信音声送信手段と
    を備えることを特徴とするサーバ装置。
JP2009212638A 2009-09-15 2009-09-15 電話システム、電話端末およびサーバ装置 Active JP5429470B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009212638A JP5429470B2 (ja) 2009-09-15 2009-09-15 電話システム、電話端末およびサーバ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009212638A JP5429470B2 (ja) 2009-09-15 2009-09-15 電話システム、電話端末およびサーバ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011066469A true JP2011066469A (ja) 2011-03-31
JP5429470B2 JP5429470B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=43952294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009212638A Active JP5429470B2 (ja) 2009-09-15 2009-09-15 電話システム、電話端末およびサーバ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5429470B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014107805A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nec Infrontia Corp エコー発生防止装置、その装置を備える電話装置、エコー発生防止方法及びエコー発生防止プログラム
JP2015015556A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 Necプラットフォームズ株式会社 簡易警備システム、簡易警備方法および簡易警備プログラム
JPWO2015045364A1 (ja) * 2013-09-25 2017-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 帰宅判定装置、帰宅通知装置
WO2017110783A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 コニカミノルタ株式会社 端末装置、端末装置の動作制御方法および被監視者監視システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0292092A (ja) * 1988-09-28 1990-03-30 Nec Corp ボタン電話システム
JP2007124527A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 構内交換機、電話システムおよび電話システムによるセキュリティ監視方法
JP2009230642A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Nec Infrontia Corp キーテレホンシステム、セキュリティ監視方法、セキュリティ監視プログラムおよびプログラム記録媒体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0292092A (ja) * 1988-09-28 1990-03-30 Nec Corp ボタン電話システム
JP2007124527A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 構内交換機、電話システムおよび電話システムによるセキュリティ監視方法
JP2009230642A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Nec Infrontia Corp キーテレホンシステム、セキュリティ監視方法、セキュリティ監視プログラムおよびプログラム記録媒体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014107805A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Nec Infrontia Corp エコー発生防止装置、その装置を備える電話装置、エコー発生防止方法及びエコー発生防止プログラム
JP2015015556A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 Necプラットフォームズ株式会社 簡易警備システム、簡易警備方法および簡易警備プログラム
JPWO2015045364A1 (ja) * 2013-09-25 2017-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 帰宅判定装置、帰宅通知装置
WO2017110783A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 コニカミノルタ株式会社 端末装置、端末装置の動作制御方法および被監視者監視システム
JP6187732B1 (ja) * 2015-12-25 2017-08-30 コニカミノルタ株式会社 端末装置、端末装置の動作制御方法および被監視者監視システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5429470B2 (ja) 2014-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3874196B2 (ja) インターホン装置
US20120257615A1 (en) Self-Contained Security System Including Voice and Video Calls Via the Internet
JP5429470B2 (ja) 電話システム、電話端末およびサーバ装置
JP7118806B2 (ja) 不審者監視システム
JP6706337B2 (ja) 棟制御機およびインターホンシステム
JP2010252024A (ja) 通信方法及び通信システム
JP2007124527A (ja) 構内交換機、電話システムおよび電話システムによるセキュリティ監視方法
JP5354180B2 (ja) 電話システムおよび電話システムにおける監視方法
WO2017104861A1 (ko) 사물인터넷 기반의 보이스 피싱 예방 방법 및 그를 위한 장치
JP7222802B2 (ja) インターホンシステム
JP6706338B2 (ja) 棟制御機およびインターホンシステム
WO2009072696A1 (en) System for security of individual house-hold in public dwelling
JP7516481B2 (ja) ナースコールシステム
JP3874195B2 (ja) インターホン装置
EP2395737A1 (en) Telephone switchboard
JP5717588B2 (ja) インターホン装置
JP2004357152A (ja) 電話交換システムにおける呼救済方法および電話交換機
JP4797651B2 (ja) 異常音監視機能を有する電話システム
JP2017118470A (ja) ターミナルアダプタ及び着信処理システム
JP2005094601A (ja) 警備システム
RU169566U1 (ru) Проводной телефонный аппарат с расширенными функциональными возможностями - односторонним управлением
JP2022138184A (ja) 緊急通報装置
JP2008042413A (ja) コードレス電話機
JP2008287485A (ja) ホームセキュリティシステムおよび警告支援方法
JP6404160B2 (ja) インターホンシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130813

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5429470

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150