JP2011063180A - 倒立振子型車両 - Google Patents

倒立振子型車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2011063180A
JP2011063180A JP2009217319A JP2009217319A JP2011063180A JP 2011063180 A JP2011063180 A JP 2011063180A JP 2009217319 A JP2009217319 A JP 2009217319A JP 2009217319 A JP2009217319 A JP 2009217319A JP 2011063180 A JP2011063180 A JP 2011063180A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base body
base
inverted pendulum
pendulum type
type vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009217319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5337649B2 (ja
Inventor
Hiroshi Gomi
洋 五味
Ichiji Hamaya
一司 浜谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009217319A priority Critical patent/JP5337649B2/ja
Publication of JP2011063180A publication Critical patent/JP2011063180A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5337649B2 publication Critical patent/JP5337649B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Abstract

【課題】立ち乗り及び座り乗りの両方が可能であると共に、座り乗り時に足の置き場を最適な位置に変えることができ、乗り易さが向上して運転性に優れた車両を提供すること。
【解決手段】基体2と、床面G上を移動可能に基体に接続され、該基体を所望する方向に移動させる移動動作部3と、該移動動作部を駆動する駆動部と、基体の左右にそれぞれ取り付けられ、搭乗者Pが該基体を跨ぎながら足部を載置するステップ部5と、基体の上部に取り付けられ、搭乗者が着座可能な着座部6と、を備え、ステップ部には、少なくとも水平方向に展開可能とされた補助ステップ部20が設けられている倒立振子型車両1を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、床面上を移動可能な倒立振子型車両に関するものである。
床面上を移動可能な車両としては、例えば、床面上を全方向(2次元的な全方向)に移動可能な全方向移動車両(特許文献1参照)が知られている。
この全方向移動車両にあっては、床面に接地しながら該床面上を全方向に移動可能な移動動作部と、該移動動作部を駆動する電動モータ等を有するアクチュエータ装置と、が車両の基体に組付けられている。
このように構成された全方向移動車両においては、アクチュエータ装置により球体状又は車輪状又はクローラ状の移動動作部を駆動することによって、床面上を移動することが可能とされている。ところで、この全方向移動車両を運転(操縦)する場合には、基体に取り付けられたステップ部に足を乗せた立ち乗り状態で運転を行っている。
しかしながら、より楽な姿勢で運転したい、或いは、全方向移動車両に乗り込む際により簡単に乗り込みたい等のニーズがあり、シート等の設置が望まれていた。そこで最近では、搭乗者(乗員)が着座できるシート等の着座部が設けられ、立ち乗りに加え、座り乗り状態で運転を行えるものも開発されている。
国際公開第2008/132779号パンフレット
上述したように、立ち乗り或いは座り乗りのいずれの状態でも運転を行えるものが開発されているが、足を載せるステップ部は共通している。つまり、立ち乗り状態で運転する場合であっても、座り乗り状態で運転する場合であっても、同じステップ部に足を乗せる必要がある。この際、座り乗りの場合では、座った姿勢に応じてステップ部に乗せる足の置き場を変更して、足をできるだけ楽にしたい場合がある。
ところが、主に立ち乗りの場合を想定してステップ部の位置が決まっているので、座り乗りした場合に足の置き場が立ち乗り時に想定された位置に規制されてしまい、乗り難さを感じる場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、立ち乗り及び座り乗りの両方が可能であると共に、座り乗り時に足の置き場を最適な位置に変えることができ、乗り易さが向上して運転性に優れた倒立振子型車両を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供している。
(1)本発明に係る倒立振子型車両は、基体と、床面上を移動可能に前記基体に接続され、該基体を所望する方向に移動させる移動動作部と、前記基体に配設され、前記移動動作部を駆動する駆動部と、前記基体の左右にそれぞれ取り付けられ、搭乗者が該基体を跨ぎながら足部を載置するステップ部と、前記基体の上部に取り付けられ、前記搭乗者が着座可能な着座部と、を備え、前記ステップ部が、少なくとも水平方向に移動可能に取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る倒立振子型車両においては、基体にステップ部及び着座部が取り付けられているので、立ち乗り状態及び座り乗り状態のいずれの状態でも運転(操縦)することが可能である。
立ち乗りする場合には、搭乗者は基体を跨ぎながら両脚の足部をステップ部に載置して乗車する。乗車後、搭乗者が進行したい方向に上体を傾ける等して基体を傾かせると、駆動部が基体の傾きに応じて移動動作部を適宜駆動する。すると、移動動作部は、床面上を移動し、基体を搭乗者が進行したい方向に向けて移動させる。その結果、搭乗者は立ち乗り状態で基体を所望する方向に進行させることができる。
一方、座り乗りをする場合には、搭乗者は、ステップ部に足部を載置すると共に基体の上部に取り付けられている着座部に腰掛けて着座する。これにより、搭乗者は座り乗り状態で基体を所望する方向に進行させることができる。
このように、搭乗者は立ち乗り状態及び座り乗り状態のいずれの状態であっても運転を行うことができる。
特に、ステップ部は、少なくとも水平方向に移動可能とされている。これにより、搭乗者は、立ち乗り時と座り乗り時とで、足部を乗せる足置き場の位置をそれぞれの姿勢に応じた最適な位置に変化させることができる。従って、座り乗りの場合に、従来よりも足を楽にすることができ、窮屈さを感じることなく乗車することができる。その結果、運転性を向上することができる。
(2)本発明に係る倒立振子型車両は、上記本発明の倒立振子型車両において、前記ステップ部が、前記基体を側面視した際、前記移動動作部の重心と車両全体の重心とを結ぶ車両軸線に対して交わるように取り付けられていると共に、前記足部の爪先側に向けて移動可能に取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る倒立振子型車両においては、ステップ部が、基体を側面視した際に、移動動作部の重心と車両全体の重心とを結ぶ車両軸線に対して交わるように取り付けられている。そのため、このステップ部を利用して搭乗者が立ち乗り及び座り乗りのいずれの状態で乗車したとしても、搭乗者の重心位置が車両軸線上に一致し易い。従って、搭乗者はバランスを取り易く、より安定した状態で運転することができる。
また、ステップ部は、足部の爪先側に向けて移動可能に取り付けられている。そのため、搭乗者は、座り乗りする際に、足部を立ち乗り時よりも前方に置くことができる。従って、座り乗り時に、膝から下を後側に窮屈に折り畳むのではなく、できるだけ前方に出した状態でゆったりと楽な姿勢で座ることができる。よって、乗り易さがさらに向上して、より運転し易くなる。
(3)本発明に係る倒立振子型車両は、基体と、床面上を移動可能に前記基体に接続され、該基体を所望する方向に移動させる移動動作部と、前記基体に配設され、前記移動動作部を駆動する駆動部と、前記基体の左右にそれぞれ取り付けられ、搭乗者が該基体を跨ぎながら足部を載置するステップ部と、前記基体の上部に取り付けられ、前記搭乗者が着座可能な着座部と、を備え、前記ステップ部には、少なくとも水平方向に展開可能とされた補助ステップが設けられていることを特徴とする。
本発明に係る倒立振子型車両においては、基体にステップ部及び着座部が取り付けられているので、立ち乗り状態及び座り乗り状態のいずれの状態でも運転(操縦)することが可能である。
立ち乗りする場合には、搭乗者は基体を跨ぎながら両脚の足部をステップ部に載置して乗車する。乗車後、搭乗者が進行したい方向に上体を傾ける等して基体を傾かせると、駆動部が基体の傾きに応じて移動動作部を適宜駆動する。すると、移動動作部は、床面上を移動し、基体を搭乗者が進行したい方向に向けて移動させる。その結果、搭乗者は立ち乗り状態で基体を所望する方向に進行させることができる。
一方、座り乗りをする場合には、搭乗者は、ステップ部に足部を載置すると共に基体の上部に取り付けられている着座部に腰掛けて着座する。これにより、搭乗者は座り乗り状態で基体を所望する方向に進行させることができる。
このように、搭乗者は立ち乗り状態及び座り乗り状態のいずれの状態であっても運転を行うことができる。
特に、ステップ部には少なくとも水平方向に展開可能とされた補助ステップ部が設けられている。これにより、搭乗者は座り乗り状態の際に、ステップ部に加え、補助ステップ部を利用して足部を載置することができる。つまり、立ち乗り時よりも、足部を乗せる足置き場をより広範囲に確保することができ、着座した姿勢に応じた最適な位置に足部を乗せることができる。従って、座り乗りの場合に、従来よりも足を楽にすることができ、窮屈さを感じることなく乗車することができる。その結果、運転性を向上することができる。
(4)本発明に係る倒立振子型車両は、上記本発明の倒立振子型車両において、前記ステップ部が、前記基体を側面視した際、前記移動動作部の重心と車両全体の重心とを結ぶ車両軸線に対して交わるように取り付けられ、前記補助ステップ部が、前記足部の爪先側に向けて展開可能に前記ステップ部に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る倒立振子型車両においては、ステップ部が、基体を側面視した際に、移動動作部の重心と車両全体の重心とを結ぶ車両軸線に対して交わるように取り付けられている。そのため、このステップ部を利用して搭乗者が立ち乗り及び座り乗りのいずれの状態で乗車したとしても、搭乗者の重心位置が車両軸線上に一致し易い。従って、搭乗者はバランスを取り易く、より安定した状態で運転することができる。
また、補助ステップ部は、足部の爪先側に向けて展開可能にステップ部に設けられている。そのため、搭乗者は、座り乗りする際に、足部を立ち乗り時よりも前方に置くことができる。従って、座り乗り時に、膝から下を後側に窮屈に折り畳むのではなく、できるだけ前方に出した状態でゆったりと楽な姿勢で座ることができる。よって、乗り易さがさらに向上して、より運転し易くなる。
(5)本発明に係る倒立振子型車両は、上記本発明の倒立振子型車両において、前記着座部が、前記基体に収納可能に取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る倒立振子型車両においては、ステップ部を基体に収納することができるので、立ち乗り状態で運転する際に、着座部を気にすることなく運転することができる。従って、運転性をさらに高めることができる。
(6)本発明に係る倒立振子型車両は、上記本発明の倒立振子型車両において、前記ステップ部が、前記基体に収納可能に取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る倒立振子型車両においては、着座部に加え、ステップ部に関しても基体に収納することができるので、未使用時や保管時等にコンパクトにすることができる。従って、狭いスペースであっても保管等を行うことができ、利便性を向上することができる。
また、持ち運びする際に、着座部やステップ部に干渉することなく、またこれらを気にすることなく持ち運びできる。従って、この点においても扱い易く、利便性を高めることができる。
本発明に係る倒立振子型車両によれば、立ち乗り及び座り乗りの両方が可能であると共に、座り乗り時に足の置き場を最適な位置に変えることができる。従って、立ち乗り時及び座り乗り時のいずれの場合であっても乗り易く、運転性に優れた倒立振子型車両とすることができる。
本発明に係る倒立振子型車両の実施形態を示す図であって、立ち乗り状態で運転している最中の斜視図である。 図1に示す倒立振子型車両を座り乗り状態で運転している最中の斜視図である。 図1に示す倒立振子型車両の外観斜視図であって、ステップ部及び着座部が収納された状態の斜視図である。 図3に示す状態から、ステップ部及び着座部を使用状態にセットした場合の斜視図である。 図3に示す倒立振子型車両の内部構造を示す図であって、車輪体及びアクチュエータ装置を拡大した図である。 図3に示す矢印C方向から見た倒立振子型車両の側面図である。 図1に示すステップ部の拡大斜視図である。 図7に示す矢印D方向から見たステップ部の上面図である。 図7に示す状態から、補助ステップ部を前方に向けて回動させている状態を示す斜視図である。 図9に示す状態から、補助ステップ部をさらに回動させ、前方に展開した状態を示す斜視図である。 図1に示す倒立振子型車両の上部フレームの縦断面図である。 図5に示す車輪体及びアクチュエータ装置を斜め下側から見た斜視図である。 図5に示す車輪体の斜視図である。 図5に示す車輪体とフリーローラとの関係を示す図であって、車輪体を側方から見た図である。 図5に示す車輪体とフリーローラとの関係を示す図であって、車輪体を上方から見た図である。 図1に示す運転状態を矢印A方向から見た側面図である。 図2に示す運転状態を矢印B方向から見た側面図である。 本発明に係る倒立振子型車両を構成する車輪体の変形例を示す図である。 図18に示す車輪体の断面図である。
以下、本発明に係る倒立振子型車両の実施形態について、図1から図19を参照して説明する。
本実施形態の倒立振子型車両1は、図1及び図2に示すように、搭乗者Pが立ち乗り状態或いは座り乗り状態のいずれの状態であっても運転することが可能とされ、床面G上を所望する方向に移動する全方向移動車両である。
なお、図1は、立ち乗り状態で運転している最中の斜視図である。図2は、座り乗り状態で運転している最中の斜視図である。
図3から図5に示すように、この倒立振子型車両(以下、単に車両という)1は、基体2と、床面Gに接しながら、該床面G上を全方向(前後方向及び左右方向を含む2次元的な全方向)に移動可能に基体2に接続され、該基体2を所望する方向に移動させる車輪体(移動動作部)3と、基体2の内部に配設され、車輪体3を駆動するアクチュエータ装置(駆動部)4と、基体2に取り付けられ、搭乗者Pが足部を載置するステップ部5と、基体2の上部に取り付けられ、搭乗者Pが着座可能な着座部6と、を備えている。
なお、図3は、ステップ部5及び着座部6が基体2に収納された状態の車両1の外観斜視図である。図4は、図3に示す状態から、ステップ部5及び着座部6を使用状態にセットした場合の車両1の外観斜視図である。図5は、車輪体3及びアクチュエータ装置4を拡大した基体2の内部構造を示す図である。
ここで、本実施形態では、ステップ部5に標準的な姿勢で乗車した搭乗者Pの姿勢から見た方向にしたがって前後左右及び上下を定義する。なお、「標準的な姿勢」とは、搭乗者Pの上体の体幹軸を概ね上下方向に向け、且つ、上体を捻ったりしていない自然な姿勢である。
従って、図1においては、「前」とは紙面に対して左斜め下方向をいい、「後」とは紙面に対して右斜め上方向をいうものとする。また、「右」とは紙面に対して左斜め上方向をいい、「左」とは紙面に対して右斜め下方向をいうものとする。また、「上」とは紙面に対して上方向をいい、「下」とは紙面に対して下方向をいうものとする。また、「前」と「後」とを結ぶ方向を前後方向L1といい、「左」と「右」とを結ぶ方向を左右方向L2といい、「上」と「下」とを結ぶ方向を上下方向L3という。
基体2は、図3及び図6に示すように、車輪体3、アクチュエータ装置4及びステップ部5が取り付けられた下部フレーム10と、着座部6が取り付けられた上部フレーム11と、で構成されており、側面視瓢箪形状(8の字形状)に形成されている。なお、図6は、図3に示す矢印C方向から見た車両1の側面図である。
下部フレーム10内には、図5に示すように、車輪体3及びアクチュエータ装置4が内蔵されている。車輪体3は、下部フレーム10の下端部に形成された開口部10aを通じて外部に露出し、床面Gに接地するようになっている。なお、これら車輪体3及びアクチュエータ装置4に関しては、後に詳細に説明する。
下部フレーム10の右側及び左側にそれぞれ面する左右の側面部には、図3、図4及び図6に示すように、搭乗者Pが足部を載置するステップ部5がそれぞれ取り付けられている。
詳細に説明すると、下部フレーム10の側面部には、ステップ部5を収納するための収納凹部15が縦長状に凹み形成されている。この収納凹部15は、図6に示すように、車両1を後傾(上部フレーム11を下部フレーム10よりも後方に倒した状態)させた際に、上下方向に沿って縦長状となるように形成されている。そして、この収納凹部15内に収まるように、ステップ部5とストッパ16とが配設されている。
なお、本実施形態の車両1は、運転時、上述した後傾姿勢で安定するように制御されている。そして、この後傾状態を基準として、搭乗者Pの体重移動等により基体2を前傾させると前方に進み、さらに後傾させると後方に進み、左右に傾けさせると左右に進むように、アクチュエータ装置4が車輪体3を駆動するようになっている。この点については、後に説明する。
ストッパ16は、収納凹部15内の下側に嵌った状態で固定されており、略前後方向L1に軸方向が向いた図示しない回動軸を上部に有している。ステップ部5は、平面視U形状に形成されており、ストッパ16の上部を挟む形で上記回動軸に回動自在に連結されている。
これにより、ステップ部5は、収納凹部15内に収納された収納状態から、右側及び左側にそれぞれ張り出すオープン状態の間で、回動自在とされている。
特に、車両1の未使用時や保管時等では、図3に示すようにステップ部5を収納凹部15内に収納することが可能とされている。そして、車両1を使用する場合のときだけ、図4に示すように、ステップ部5を回動させて収納凹部15内から引き出すことが可能とされている。この際、ステップ部5は、略90度回動した時点でストッパ16に接触し、その位置で姿勢が維持されるようになっている。従って、足部を載置するステップ面が、床面Gに対して略平行(即ち水平)となるように設計されている。
ところで、このステップ部5は、図6に示すように、基体2を側面視した際に、車輪体3の重心(車輪中心)G1と、車両重心G2と、を結ぶ車両軸線Tに対して交わるように設計されている。即ち、基体2の左右にそれぞれ取り付けられているステップ部5を結ぶ図示しない左右軸線が、車両軸線Tに対して交わるように設計されている。
そのため、搭乗者Pがこのステップ部5を利用して立ち乗り状態又は座り乗り状態のいずれの状態で運転する場合であっても、搭乗者Pの重心位置がこの車両軸線T上に一致し易くなっている。
また、車輪体3の接地点Sの略真上にステップ部5が位置するので、この点においても搭乗者Pが非常にバランスを取り易く、運転し易い設計とされている。
また、本実施形態のステップ部5には、ステップ面に平行な方向、即ち水平方向に展開可能とされ、着座部6に着座したときに足部を載置する補助ステップ部20が設けられている。具体的には、足部の爪先側である前方に向けて展開可能に設けられている。
この補助ステップ部20について、図7から図11を参照しながら詳細に説明する。なお、図7は、図4に示すステップ部5の拡大斜視図である。図8は、図7に示すステップ部5を矢印D方向から見た上面図である。図9は、図7に示す状態から補助ステップ部20を前方に向けて回動させた状態を示す斜視図である。図10は、図9に示す状態から補助ステップ部20をさらに回動させ、前方に展開させた状態を示す斜視図である。
はじめに、ステップ部5は、前方フレーム5a、後方フレーム5b及びサイドフレーム5cの3つのフレームにより平面視U形状に一体的に形成されている。そして、補助ステップ部20は、これら3つのフレーム5a、5b、5cで囲まれた空間内に収まるサイズでプレート状に形成されており、前方フレーム5aに固定されたシャフト21に対して回動自在に連結されている。即ち、ヒンジ連結されている。
そして、補助ステップ部20は、略180度の回動角度で回動するように設計されている。これにより、補助ステップ部20は、図7及び図8に示すように、ステップ部5の3つのフレーム5a、5b、5c内に囲まれた空間内に収まった状態から、図9に示す状態を経由して、図10に示すように裏返しになった状態まで回動するようになっている。
そして、補助ステップ部20は、図10に示すように裏返しになった時点でステップ部5の前方フレーム5aよりも前方に位置(前方展開)した状態となる。これにより、搭乗者Pは、この補助ステップ部20を利用することで、足部をより前方に置くことが可能とされている。
なお、この裏返しになった面20aが、補助ステップ部20のステップ面であり、凹凸のない平坦な面とされている。但し、このステップ面に若干の凹凸を形成し、滑り止め機能を発揮させるようにしても構わない。
ところで裏返しになった際、補助ステップ部20は、ステップ部5の前方フレーム5a上に一部が重なることで安定した状態となっている。この際、補助ステップ部20をより安定化させるために、前方フレーム5aには、図7から図9に示すように、補助ステップ部20の外形輪郭線に合わせて一段凹み形成された第1凹み部22が形成されていると共に、この第1凹み部22からさらに一段凹み形成された第2凹み部23が形成されている。一方、補助ステップ部20には、第2凹み部23に嵌合するパターン部24が膨出成形されている。
これにより、補助ステップ部20を図10に示すように前方展開した際に、パターン部24が第2凹み部23に嵌合すると共に、全体形状が第1凹み部22に嵌合する。従って、補助ステップ部20は、非常に安定した状態でステップ部5の前方側フレーム上に重なり、がたつき等が生じ難い設計とされている。
上記のように構成された下部フレーム10の上部には、図3に示すように上部フレーム11が一体的に連設されている。
上部フレーム11の最上部には、上方に引き出し可能な取手部30が取り付けられている。この取手部30は、前後方向L1に延在し、且つ、上部フレーム11の外形に合わせて湾曲するように形成されており、複数のロッド部31を介して上部フレーム11に連結されている。これら複数のロッド部31は、上下方向L3に移動自在に上部フレーム11に固定されており、取手部30の引き出しに応じて上方移動すると共に、取手部30の押し込みに応じて下方移動するようになっている。
このように、上部フレーム11に引き出し可能な取手部30が設けられているので、未使用時等の段階で取手部30を利用して車両1を容易に持ち運びできるように設計されている。
また、上部フレーム11の右側及び左側にそれぞれ面する側面部には、図3及び図4に示すように搭乗者Pが着座することができる着座部6が取り付けられている。この着座部6は、右側及び左側にそれぞれ跳ね上がるように回動自在に取り付けられており、未使用時等では上部フレーム11に収納することができるようになっている。
詳細に説明すると、まず、上部フレーム11には、左右方向L2に貫通する平面視円形状の収納室33が形成されており、この収納室33を利用して図3に示すように着座部6を収納することが可能とされている。
着座部6は、図11に示すように、シート部35と、このシート部35に連結されたアーム部36と、収納室33と取手部30との間に回動自在に設けられ、アーム部36の基端側がそれぞれ連結される回動体37と、で構成されている。なお、図11は、上部フレーム11の縦断面図である。
シート部35は、臀部が載置される平面視略円形状のシート面35aと、このシート面35aに対向し、上記アーム部36の先端が連結された対向面35bと、シート面35aと対向面35bとを一体的に繋ぐ周面35cと、で構成されている。
シート面35aは、着座した際のフィット感を高めるために、周縁よりも中央部が凹むように滑らかに湾曲している。また、周面35cは、着座部6を収納室33に収納した際に上部フレーム11に隙間なく接するように、滑らかな湾曲を描くR形状に形成されている。
アーム部36は、先端から基端に向かって大きく湾曲しており、基端側が回動体37の挿入部37aに圧入等により外嵌固定されている。これにより、回動体37の回動に伴って、アーム部36は回動するようになっている。
回動体37は、前後方向L1に隣接して並んだ状態で配設されると共に、前後方向L1に軸方向が向いた回動軸38に軸支されている。この回動体37には上記挿入部37aが一体的に形成されており、該挿入部37aを略90度の範囲内で回動させることができるようになっている。これにより、着座部6は、図3に示すように収納室33に収まった状態から、図4に示すようにシート部35が左右方向L2にそれぞれ跳ね上がり上部フレーム11の最上部よりも高い位置でシート部35が略水平となる状態まで可動するようになっている。
次に、車輪体3及びアクチュエータ装置4について、図5、図12から図15を参照して詳細に説明する。
なお、図12は、図5に示す車輪体3及びアクチュエータ装置4を斜め下側から見た斜視図である。図13は、図5に示す車輪体3の斜視図である。図14は、図5に示す車輪体3とフリーローラ43との関係を示す図であって、車輪体3を側方から見た図である。図15は、図5に示す車輪体3とフリーローラ43との関係を示す図であって、車輪体3を上方から見た図である。
車輪体3は、図5及び図12に示すように、ゴム状弾性材により円環状に形成されており、ほぼ円形の横断面形状を有する。この車輪体3は、その弾性変形によって、図13及び図14の矢印Y1で示す如く、円形の横断面中心C1(より詳しくは、円形の横断面中心C1を通って車輪体3の軸心C2と同心となる円周線)回りに回転可能となっている。
なお、車輪体3の外表面にグリッド溝が形成されていても良い。このような場合には、厳密に言うと車輪体3の横断面形状が円形にはならないが、車輪体3の横断面形状は上記C1を中心として回転可能であれば良く、ここではグリッド溝が形成されているようなものも、まとめて円形という。
この車輪体3は、その軸心(車輪体35全体の直径方向に直交する軸心)C2を左右方向L2に向けた状態で、下部フレーム10内に配設され、下部フレーム10の開口部10aから露出した下端部にて床面Gに接地する。
そして、車輪体3は、アクチュエータ装置4による駆動によって、図13の矢印Y2で示す如く車輪体3の軸心C2回りに回転する動作(即ち、床面G上を輪転する動作)と、車輪体3の横断面中心C1回りに回転する動作と、をそれぞれ行なうことが可能である。その結果、車輪体3は、それらの回転動作の複合動作によって、床面G上を全方向に移動することが可能となっている。
アクチュエータ装置4は、車輪体3を駆動させる動力を付与する駆動部として機能するものであって、図5及び図12に示すように、車輪体3と下部フレーム10の左右の側面部との間に介装される回転部材40と、この回転部材40をそれぞれ回転させる左右の電動モータ41と、を備えている。
電動モータ41は、それぞれのハウジングが下部フレーム10を構成する図示しない骨組に各々取付けられている。なお、図示は省略するが、電動モータ41の電源(蓄電器)は、基体2の適所に搭載されている。
左右の回転部材40は、左右方向L2に軸心を有する支軸42を介して下部フレーム10の右側面に回転可能に支持されている。これら回転部材40は、それぞれ電動モータ41の出力軸に接続されており、電動モータ41からそれぞれ伝達される動力(トルク)によって回転駆動される。
また、左右の回転部材40は、それぞれ車輪体3側に向かって縮径する円錐台と同様の形状に形成されており、その外周面がテーパ外周面40aとなっている。
回転部材40のテーパ外周面40aの周囲には、回転部材40と同心の円周上に等間隔で並ぶようにして、複数のフリーローラ43が配列されている。そして、これらのフリーローラ43は、それぞれ、ブラケット44を介してテーパ外周面40aに取付けられ、該ブラケット44に回転自在に支承されている。
また、車輪体3は、左右のフリーローラ43の間に挟まれるようにして、回転部材40と同軸心に配置されている。この際、図5及び図14に示すように、各フリーローラ43は、その軸心C3が車輪体3の軸心C2に対して傾斜すると共に、車輪体3の直径方向(車輪体3をその軸心C2の方向で見たときに、該軸心C2と各フリーローラ43とを結ぶ径方向)に対して傾斜する姿勢で配置されている。そして、このような姿勢で、各フリーローラ43のそれぞれの外周面が車輪体3の内周面に斜め方向に圧接されている。
より一般的に言えば、右側のフリーローラ43は、回転部材40が軸心C2回りに回転駆動されたときに、車輪体3との接触面で、軸心C2回りの方向の摩擦力成分(車輪体3の内周の接線方向の摩擦力成分)と、車輪体3の横断面中心C1回り方向の摩擦力成分(円形の横断面の接線方向の摩擦力成分)とを車輪体3に作用させ得るような姿勢で、車輪体3の内周面に圧接されている。左側のフリーローラ43についても同様である。
上述した点をさらに詳細に説明する。
図14及び図15に示すように、各フリーローラ43の軸心C3は、車輪体3の軸心C2の軸方向から見て、少なくとも車輪体3の径方向に対してある角度(図14に示す角度α)を持って傾いていると同時に、車輪体3の内周側から径方向に見て、車輪体3の横断面中心C1に対してある角度(図15に示す角度β1、β2)を持って傾いている。このような三次元的な軸線の傾きは、喩えると、ある角度の円錐面上に置かれた「はす歯傘歯車」の歯の傾きに似ている。
なお、傾斜角度αは、0度ではなく、角度β1、β2は何れも90度でないことが必要である。
このように、フリーローラ43の軸心C3を、車輪体3の軸心C2に対して直交する仮想垂直面に対して三次元的に傾けることにより、各フリーローラ43の外周面と車輪体の外周面との接触部において作用する摩擦力が、フリーローラ43の横力として車輪体3の接線方向(軸心C2回り)と、軸心C3回り方向とに作用することとなる。
なお、フリーローラ43は、その一方だけが三次元的に傾いていれば良く、他方は車輪体3の回転方向に対して平行であっても良い。また、上述した摩擦力が最大限発揮されるように、フリーローラ43と車輪体3との接触面には、適度な凹凸加工や粗面加工を施しておくと良い。
次に、上述したように構成された車両1を運転(操縦)する場合について、説明する。
はじめに、本実施形態の車両1においては、基体2にステップ部5及び着座部6がそれぞれ取り付けられているので、立ち乗り状態及び座り乗り状態のいずれの状態であっても運転することが可能である。
まず、立ち乗りする場合について、説明する。
この場合には、図3に示すように、下部フレーム10の収納凹部15内に収納されているステップ部5を略90度回動させて収納凹部15から引き出し、図1に示すように左右に張り出させる。この際、左右のステップ部5は、略90度回動した時点でストッパ16に当たるので、ステップ面が床面Gに対して略平行な状態で姿勢が安定する。
なお、立ち乗りの段階では、補助ステップ部20を作動させる必要はない。
ステップ部5を引き出した後、搭乗者Pは、図1及び図16に示すように、基体2を跨ぎながら両脚の足部を左右のステップ部5に載置する。なお、図16は、図1に示す運転状態を矢印A方向から見た側面図である。
そして、立ち乗りした後、搭乗者Pの体重移動等に起因する基体2の傾きに応じて、アクチュエータ装置4が車輪体3を駆動する。
具体的には、図16に示すように前方に傾斜している基体2を、搭乗者Pが上体を傾ける等の体重移動によってさらに前方に傾斜させた場合には、車両1が前方に移動するように、アクチュエータ装置4が車輪体3を駆動する。
同様に、搭乗者Pが上体を傾ける等の体重移動によって基体2を後方、右側或いは左側に傾斜させた場合には、基体2がそれぞれ傾いた方向に車両1が移動するように、アクチュエータ装置4が車輪体3を駆動する。
ここで、車輪体3を駆動するアクチュエータ装置4の動きと車両1の移動方向との関係について簡単に説明する。
まず、搭乗者Pが体重移動によって基体2を前後方向L1に傾けた場合、電動モータ41はそれぞれ、回転部材40を同方向に等速度で回転駆動する。すると、車輪体3は、回転部材40と同方向に軸心C2回りに回転することとなる。その結果、車輪体3が床面G上を前後方向L1に輪転するので、車両1を前後方向L1に移動させることができる。
なお、この場合、車輪体3はその横断面中心C1回りには回転しない。
また、搭乗者Pが体重移動によって基体2を左右方向L2に傾けた場合、電動モータ41は回転部材40を互いに逆方向に同じ大きさの速度で回転駆動する。すると、車輪体3は、その横断面中心C1回りに回転することとなる。その結果、車輪体3がその軸心C2方向(すなわち左右方向L2)に移動するので、車両1を左右方向L2に移動させることができる。
なお、この場合、車輪体3はその軸心C2回りには回転しない。
また、搭乗者Pが体重移動によって基体2を前後左右に対して斜め方向に傾けた場合、電動モータ41は回転部材40を、互いに異なる速度(方向を含めた速度)で、同方向又は逆方向に回転駆動する。すると、車輪体3は、その軸心C2回りに回転すると同時に、その横断面中心C1回りに回転することとなる。その結果、これらの回転動作の複合動作(合成動作)によって、前後方向L1及び左右方向L2に対して傾斜した方向に車輪体3が移動するので、車両1を斜め方向に移動させることができる。
なお、この場合の車輪体3の移動方向は、回転部材40の回転方向を含めた回転速度(回転方向に応じて極性が定義された回転速度ベクトル)の差に依存して変化するものとなる。
上述したように、アクチュエータ装置4によって適宜駆動された車輪体3は、床面G上を全方向(2次元的な全方向)に移動し、基体2を搭乗者Pが進行したい方向(体重移動等によって基体2を傾けた方向)に向けて移動させる。これにより、搭乗者Pは、立ち乗り状態で基体2を所望する方向に移動させることができる。
次に、座り乗りをする場合には、まず、上部フレーム11の収納室33に収まっている着座部6を、図11に示すようにシート部35が左右方向L2にそれぞれ跳ね上がるように回動させる。そして、上部フレーム11の最上部よりも高い位置でシート部35が略水平となるようにセットする。
また、これと同時に、搭乗者Pは、図1に示す補助ステップ部20を回動させて前方に展開させる。即ち、ステップ部5の3つのフレーム5a、5b、5c内に囲まれた空間内に収まっている補助ステップ部20を図9に示すように徐々に回動させ、最終的に図10に示すように裏返しになった状態まで回動させる。これにより、ステップ部5の前方フレーム5aよりも補助ステップ部20を前方に位置させることができ、前方展開を完了することができる。
そしてに、着座部6のセットと補助ステップ部20の前方展開とが共に完了した後、搭乗者Pは、図2及び図17に示すように、ステップ部5に足部を載置すると共に着座部6に腰掛けて着座する。なお、図17は、図2に示す運転状態を矢印B方向から見た側面図である。これにより、搭乗者Pは、座り乗り状態で基体2を所望する方向に進行させることができる。
このように、本実施形態の車両1によれば、搭乗者Pは立ち乗り状態及び座り乗り状態のいずれの状態であっても運転を行うことができる。
特に、ステップ部5には、ステップ面に平行な方向である水平方向に展開可能とされた補助ステップ部20が設けられている。これにより、搭乗者Pは、座り乗り状態の際に、ステップ部5に加え、補助ステップ部20を利用して足部を載置することができる。つまり、立ち乗り時よりも、足部を乗せる足置き場を広範囲に確保することができ、着座した姿勢に応じた最適な位置に足部を乗せることができる。
従って、座り乗りの場合に、従来よりも足を楽にすることができ、窮屈さを感じることなく乗車することができる。従って、座り乗り状態での運転性を向上することができる。
特に、本実施形態では、補助ステップ部20は、足部の爪先側である前方に向けて展開するように設けられている。そのため、搭乗者Pは、図16及び図17に示すように、座り乗りする際に、足部を立ち乗り時よりも前方に置くことができる。従って、座り乗り時に、膝から下を後側に窮屈に折り畳むのではなく、できるだけ前方に出した状態でゆったりと楽な姿勢で座ることができる。よって、非常に乗り易く、運転し易い。
上述したように、本実施形態の車両1によれば、立ち乗り及び座り乗りの両方が可能であると共に、座り乗り時に足の置き場を最適な位置に変えることができる。従って、立ち乗り時及び座り乗り時のいずれの場合であっても乗り易く、運転性に優れた車両1とすることができる。
更に、本実施形態では、基体2を側面視した際に、ステップ部5が車輪体3の重心(車輪中心)G1と、車両重心G2と、を結ぶ車両軸線Tに対して交わるように取り付けられている。そのため、このステップ部5を利用して搭乗者Pが立ち乗り及び座り乗りのいずれの状態で乗車したとしても、搭乗者Pの重心位置がこの車両軸線T上に一致し易い。従って、搭乗者Pはバランスを取り易く、より安定した状態で運転することができる。
また、図1に示すように、着座部6を基体2に収納することができるので、立ち乗り状態で運転する際に、着座部6を気にすることなく運転することができる。従って、非常に運転し易い。
また、図3に示すように、着座部6に加え、ステップ部5に関しても基体2に収納することができるので、未使用時や保管時等に車両1をコンパクトにすることができる。従って、狭いスペースであっても保管等を行うことができ、利便性を向上することができる。また、持ち運びする際に、着座部6やステップ部5に干渉することなく、またこれらを気にすることなく持ち運びできる。従って、この点においても扱い易く、利便性を高めることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、床面上を全方向に移動可能に構成した場合を例に挙げて説明したが、全方向ではなく、前後方向L1と旋回とが可能に設計されていても構わない。つまり、左右方向L2に移動不能であっても構わない。
また、上記実施形態では、補助ステップ部20を足部の爪先側である前方に展開できるように構成したが、前方に限られるものではなく、例えば、左右方向L2に展開できるように構成しても構わない。いずれにしても、少なくとも水平方向に展開できるように構成されていれば良い。
また、補助ステップ部20を回動させることで前方に展開したが、この場合に限定されず、例えば補助ステップ部20をスライド移動によりステップ部5から引き出すことで、前方に展開させても構わない。
更に、上記実施形態では、水平方向に展開可能な補助ステップ20を設けた構成にしたが、補助ステップ部20を設けず、ステップ部5自体が少なくとも水平方向に移動可能となるように設計しても構わない。
この場合であっても、立ち乗り時と座り乗り時とでステップ部5の位置を変えることで、足部を乗せる足置き場の位置をそれぞれの姿勢に応じた最適な位置に変化させることができる。従って、座り乗り時の場合に、従来よりも足を楽にすることができ、窮屈さを感じることなく乗車することができる。従って、上記実施形態と同様に、車両1の運転性を向上することができる。
なお、この場合であっても、ステップ部5を前後方向L1に移動可能に構成することが好ましいが、左右方向L2に移動できるように構成しても構わない。また、ステップ部5を移動させた後、該ステップ部5をその位置で固定できるような固定手段を設けるとさらに好ましい。
また、上記実施形態では、移動動作部の一例として円環状の車輪体3を例に挙げて説明したが、この車輪体3に限定されるものではない。
例えば、図18及び図19に示すように、円環軸体51と、この円環軸体51に各々円環軸体51の接線方向軸線回りに回転可能に取り付けられ、駆動力を作用させる対象物に接触する複数のスリーブ52と、で構成された車輪体50を移動動作部としても構わない。
詳細に説明すると、円環軸体51には、周方向移動可能且つ回転不能に多数のインナースリーブ53が嵌着されている。各インナースリーブ53には、メタル軸受54を一体結合してなるスリーブ52が回転可能に装着されている。スリーブ52は、駆動力を作用させる対象物に接触するフリーローラであって、数珠繋ぎに円環軸体51に装着され、各々、円環軸体51の接線方向軸線回り、即ち、各スリーブ52自体の軸心回りに回転可能になっている。
このように構成した場合の車輪体50の横断面中心は、各スリーブ52の回転軸線同士をリング状に繋げたものとなり、車輪体50の軸心回りの回転は、スリーブ52自体の回転(自転)によって得られる。
このように構成された車輪体50では、回転部材40と共に回転駆動するフリーローラ43との接触によってスリーブ52が円環軸体51回り(横断面中心回り)に回転し、左右方向L2への駆動力を床面Gに作用させることができると共に、車輪体50全体の回転による円周方向移動により、前後方向L1への駆動力を床面Gに作用させることができる。従って、このように構成した車輪体50であっても、床面G上を全方向に移動することができ、同様の作用効果を奏することができる。
G1…移動動作部の重心
G2…車両重心
T…車両軸線T
1…倒立振子型車両
2…基体
3、50…車輪体(移動動作部)
4…アクチュエータ装置(駆動部)
5…ステップ部
6…着座部
20…補助ステップ部

Claims (6)

  1. 基体と、
    床面上を移動可能に前記基体に接続され、該基体を所望する方向に移動させる移動動作部と、
    前記基体に配設され、前記移動動作部を駆動する駆動部と、
    前記基体の左右にそれぞれ取り付けられ、搭乗者が該基体を跨ぎながら足部を載置するステップ部と、
    前記基体の上部に取り付けられ、前記搭乗者が着座可能な着座部と、を備え、
    前記ステップ部は、少なくとも水平方向に移動可能に取り付けられていることを特徴とする倒立振子型車両。
  2. 請求項1に記載の倒立振子型車両において、
    前記ステップ部は、前記基体を側面視した際、前記移動動作部の重心と車両全体の重心とを結ぶ車両軸線に対して交わるように取り付けられていると共に、前記足部の爪先側に向けて移動可能に取り付けられていることを特徴とする倒立振子型車両。
  3. 基体と、
    床面上を移動可能に前記基体に接続され、該基体を所望する方向に移動させる移動動作部と、
    前記基体に配設され、前記移動動作部を駆動する駆動部と、
    前記基体の左右にそれぞれ取り付けられ、搭乗者が該基体を跨ぎながら足部を載置するステップ部と、
    前記基体の上部に取り付けられ、前記搭乗者が着座可能な着座部と、を備え、
    前記ステップ部には、少なくとも水平方向に展開可能とされた補助ステップが設けられていることを特徴とする倒立振子型車両。
  4. 請求項3に記載の倒立振子型車両において、
    前記ステップ部は、前記基体を側面視した際、前記移動動作部の重心と車両全体の重心とを結ぶ車両軸線に対して交わるように取り付けられ、
    前記補助ステップ部は、前記足部の爪先側に向けて展開可能に前記ステップ部に設けられていることを特徴とする倒立振子型車両。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の倒立振子型車両において、
    前記着座部は、前記基体に収納可能に取り付けられていることを特徴とする倒立振子型車両。
  6. 請求項5に記載の倒立振子型車両において、
    前記ステップ部は、前記基体に収納可能に取り付けられていることを特徴とする倒立振子型車両。
JP2009217319A 2009-09-18 2009-09-18 倒立振子型車両 Expired - Fee Related JP5337649B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009217319A JP5337649B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 倒立振子型車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009217319A JP5337649B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 倒立振子型車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011063180A true JP2011063180A (ja) 2011-03-31
JP5337649B2 JP5337649B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=43949888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009217319A Expired - Fee Related JP5337649B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 倒立振子型車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5337649B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020195716A (ja) * 2019-06-05 2020-12-10 榎本 陸朗 歩行補助装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6167683A (ja) * 1984-09-11 1986-04-07 ヤマハ発動機株式会社 棒状フ−トレスト
JPH04283188A (ja) * 1991-03-07 1992-10-08 Honda Motor Co Ltd 折り畳み式自動二輪車のシート支持装置
JPH0664578A (ja) * 1991-08-29 1994-03-08 Hirotada Murai 円盤形乗物
JP2002173071A (ja) * 2000-12-05 2002-06-18 Honda Motor Co Ltd ピリオンステップ構造
JP2003508285A (ja) * 1999-08-31 2003-03-04 デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ 枢軸旋回可能な支持体を有する乗物安定化装置
WO2008132779A1 (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Honda Motor Co., Ltd. 全方向駆動装置及びそれを用いた全方向移動車

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6167683A (ja) * 1984-09-11 1986-04-07 ヤマハ発動機株式会社 棒状フ−トレスト
JPH04283188A (ja) * 1991-03-07 1992-10-08 Honda Motor Co Ltd 折り畳み式自動二輪車のシート支持装置
JPH0664578A (ja) * 1991-08-29 1994-03-08 Hirotada Murai 円盤形乗物
JP2003508285A (ja) * 1999-08-31 2003-03-04 デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ 枢軸旋回可能な支持体を有する乗物安定化装置
JP2002173071A (ja) * 2000-12-05 2002-06-18 Honda Motor Co Ltd ピリオンステップ構造
WO2008132779A1 (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Honda Motor Co., Ltd. 全方向駆動装置及びそれを用いた全方向移動車

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020195716A (ja) * 2019-06-05 2020-12-10 榎本 陸朗 歩行補助装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5337649B2 (ja) 2013-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5292286B2 (ja) 全方向に移動可能な乗り物
JP5398446B2 (ja) 駆動装置
US10035557B2 (en) Self-balancing vehicle frame
JP6099484B2 (ja) 倒立振子型車両
JP5586196B2 (ja) 倒立振子型車両
JPWO2011033585A1 (ja) 倒立振子型移動体
EP3169579B1 (en) Vehicle with spherical wheels
JP2016513597A (ja) 三輪車
JP5337649B2 (ja) 倒立振子型車両
KR101447550B1 (ko) 접철식 전동 휠체어
JP4529543B2 (ja) 電動車椅子
JP4995999B1 (ja) 三輪型車椅子
WO2018037877A1 (ja) オットマン用フットレスト装置
JP2014073316A (ja) 電動モビリティ
JP2009083652A (ja) 軽車両
JP2011068220A (ja) 倒立振子型移動体
JP6483791B1 (ja) 車椅子
JP2005198978A (ja) マッサージ器
KR102304939B1 (ko) 가변형 휠체어
JP2000126242A (ja) 電動車椅子
JP2010005242A (ja) 車いす
JP2005323692A (ja) 電動車椅子
JP2005270436A (ja) 車いす
JP2023035179A (ja) 移動車両
JP2018188019A (ja) 三輪自転車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5337649

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees