JP2011062946A - 記録方法、記録物および白色インク - Google Patents

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Abstract

【課題】白色印刷の上にカラー印刷を行なう際に、白色印刷の上に印刷されるカラーインクのにじみを抑制する記録方法を提供すること。
【解決手段】白色印刷の上にカラー印刷を行う記録方法であって、白色印刷を行なう白色インクに異なる2種類以上の白色色材を含有させることを特徴とする記録方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、白色印刷上にカラー印刷を行なう記録方法であって、白色印刷の上に印刷されるカラーインクのにじみの抑制を可能とする記録方法およびその記録物に関する。また、本発明はかかる記録方法を可能とする白色インクに関する。
一般的に、インクジェット等の画像記録においては、白色色材として、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物、硫酸バリウムまたは炭酸カルシウムなどの白色顔料や、中空樹脂粒子が用いられている。特に、特許文献1および2では白色インクに平均粒径の異なる中空樹脂粒子を複数種含有させて構成することで、得られる白色画像の色相が所望の範囲に調整可能となること、あるいは隠蔽性を高めることができることを開示している。
一方、従来から記録用紙などに対するカラー印刷方法としては、インクジェット法によるカラー印刷が多用されている。これに対して、プラスチック製品や金属製品などといった下地の色が白色とは限らない媒体に対して模様をカラーで付す方法としては、下地の色が白と限らないので、下地の色の影響が出ないように、かなり厚手にインクを塗布可能なカラー塗装という方法に限られている。これに対して、例えば特許文献3および4では、下地の色が白色とは限らない媒体に対しても細かな模様や文字をカラーで付すのに適した画像形成方法として、媒体の被印刷面に対して白色印刷を行って下地層を形成した後、インクジェット方式の記録ヘッドから各色のインク滴を吐出して前記白色の下地層の上にカラー印刷を行う技術を開示している。
他方で、記録媒体の中には、インクの吸収性を高めるためにその被記録面に予めインク受容層を固着形成したものが知られている。特許文献5ではバックリット用インクジェット記録媒体のインク受容層を平均粒径の異なる無機微粒子を含有して構成することにより、インク吸収容量を高め(これにより記録時のインク溢れが抑制される)、光均一拡散に優れ、輝度ムラがなく、且つ、黒濃度の高い画像が得られると開示している。
特開2007−211036号公報 特開2003−313481号公報 特開2001−171095号公報 特開2004− 18546号公報 特開2007−185874号公報
しかしながら、従来技術においては、プラスチック製品や金属製品などといった下地の色が白色とは限らない媒体に画像を記録する際、白色印刷によって白色の下地層を形成した後にプロセスカラーインクによるカラー印刷を行なうと、得られるカラー画像ににじみが生じやすく、満足のいく画質が得られないという問題点があった。
本発明は、白色印刷の上にカラー印刷を行なう記録方法において、白色印刷の上に印刷されるカラーインクのにじみを抑制する記録方法を提供することを目的とする。
本発明者は、白色印刷の上にカラー印刷を行なう際に観測されるカラーインクのにじみは、カラーインクと下地層を構成する白色インクとの乾燥性の違いに起因して生じるカラー色材同士の凝集が原因であることを知見するに至った。
本発明は上記知見に基づきなされたものであり、異なる複数の色材を含有する白色インクを用いて下地となる白色印刷を行なうことで、白色印刷の上に印刷されるカラーインク中の色材の浸透挙動を制御して色材同士の凝集を抑制することを可能としたものである。即ち、本発明は下記の通りである。
(1) 白色印刷の上にカラー印刷を行う記録方法であって、
白色印刷を行なう白色インクに異なる2種類以上の白色色材を含有させることを特徴とする記録方法。
(2) 前記白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材が、それぞれ平均粒径が異なる色材であることを特徴とする上記(1)記載の記録方法。
(3) 白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材の粒径比が、含有量の最も多い白色色材の粒径を1としたとき、他の白色色材の粒径が1.5以上であることを特徴とする上記(2)記載の記録方法。
(4) 白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材の含有量比が、含有量の最も多い白色色材の含有量を1としたとき、他の白色色材の含有量が0.5以下である上記(3)記載の記録方法。
(5) 白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材が、中空樹脂粒子および/または二酸化チタンであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の記録方法。
(6) 前記中空樹脂粒子の粒径が0.2μm以上1.0μm以下であり、前記二酸化チタンの粒径が2.0μm以下であることを特徴とする上記(5)記載の記録方法。
(7) インクジェット記録方式に適用したことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の記録方法。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の記録方法により得られる記録物。
(9) カラーインクと共に用いられる白色インクであって、
平均粒径が異なる2種類以上の白色色材を含有することを特徴とする白色インク。
本発明の記録方法によれば、白色印刷の上にカラー印刷を行なう際においてもカラー画像のにじみを抑制でき、高精細な画像を形成することが可能である。
本発明の記録方法は、白色印刷の上にカラー印刷を行う記録方法において、白色印刷を行なう白色インクに異なる2種類以上の白色色材を含有させることを特徴とする。かかる構成により、白色色材の上に印刷されるカラーインクのにじみの抑制が可能となる。
ここでいう異なる2種以上の白色色材とは、例えば、比重が異なる白色色材種、あるいは平均粒径が異なる白色色材種であり、にじみを顕著に抑制するためには平均粒径が異なる白色色材種であることが好ましい。以下、本発明の記録方法について詳細に説明する。
[白色インク(白色インク組成物)]
本発明における白色インク組成物は、異なる2種以上の白色色材を含む。異なる2種以上の白色色材とは、例えば比重が異なる白色色材種あるいは平均粒径が異なる白色色材種であり、平均粒径が異なる白色色材種であることが好ましい。
白色インク組成物が平均粒径がそれぞれ異なる白色色材種を含む場合、前記白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材の粒径比は、含有量の最も多い白色色材の粒径を1としたとき、他の白色色材の粒径が1.5以上、好ましくは2.0以上とすることが好ましい。かかる構成により、上層に印刷されるカラーインク中に含まれる色材の凝集を効果的に抑制でき、高精細の画像を形成することができる。
更に、白色インク組成物が平均粒径がそれぞれ異なる白色色材種を含む場合においては、白色インク組成物に含有される異なる2種以上の白色色材の含有量比が、含有量の最も多い白色色材の含有量を1としたとき、他の白色色材の含有量が0.5以下、好ましくは0.3以下とすることが好ましい。かかる構成により、上層に印刷されるカラーインク中に含まれる色材の凝集を効果的に抑制でき、高精細の画像を形成することができる。
以下、本発明の記録方法に用いられる各種成分について詳細に説明する。
1.白色色材
白色インク組成物中に含有される色材は特に限定されないが、白色顔料として従来から用いられている金属化合物、および/または中空樹脂粒子が挙げられる。
本発明における金属化合物としては、従来から白色顔料として用いられている金属酸化物、硫酸バリウムや炭酸カルシウムである。金属酸化物としては、特に制限されないが、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等が挙げられる。本発明における金属化合物としては、二酸化チタンまたはアルミナが好ましく、二酸化チタンがより好ましい。
上記金属化合物の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは1.0〜20.0質量%であり、より好ましくは5.0〜10.0質量%である。金属酸化物の含有量が20.0質量%を超えると、インクジェット式記録ヘッドの目詰まりなど信頼性を損なうことがある。一方、1.0質量%未満であると、白色度等の色濃度が不足する傾向にある。
金属化合物の平均粒子径(外径)は、好ましくは2.0μm以下であり、より好ましくは0.1〜1.0μm、特に好ましくは0.2〜0.3μmである。外径が2.0μmを超えると、粒子が沈降するなどして分散安定性を損なうことがあり、またインクジェット式記録ヘッドの目詰まりなど信頼性を損なうことがある。一方、外径が100nm未満であると、白色度が不足する傾向にある。
金属化合物の平均粒子径は、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置として、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」日機装株式会社製)を用いることができる。
本発明における中空樹脂粒子としては、その内部に空洞を有しており、その外殻が液体透過性を有する樹脂から形成されていることが好ましい。かかる構成により、中空樹脂粒子が水性インク組成物中に存在する場合には、内部の空洞は水性媒質で満たされることになる。水性媒質で満たされた粒子は、外部の水性媒質とほぼ等しい比重を有するため、水性インク組成物中で沈降することなく分散安定性を保つことができる。これにより、インク組成物の貯蔵安定性や吐出安定性を高めることができる。
また、本発明における白色インク組成物を、紙その他の記録媒体上に吐出させると、粒子の内部の水性媒質が乾燥時に抜けることにより空洞となる。粒子が内部に空気を含有することにより、粒子は屈折率の異なる樹脂層および空気層を形成し、入射光を効果的に散乱させるため、白色を呈することができる。
本発明で用いられる中空樹脂粒子は、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。例えば、米国特許第4,880,465号や特許第3,562,754号などの明細書に記載されている中空樹脂粒子を好ましく用いることができる。
中空樹脂粒子の平均粒子径(外径)は、好ましくは0.2〜1.0μmであり、より好ましくは0.4〜0.8μmである。外径が1.0μmを超えると、粒子が沈降するなどして分散安定性を損なうことがあり、またインクジェット式記録ヘッドの目詰まりなど信頼性を損なうことがある。一方、外径が0.2μm未満であると、白色度等の色濃度が不足する傾向にある。また、内径は、0.1〜0.8μm程度が適当である。
中空樹脂粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置として、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」日機装株式会社製)を用いることができる。
上記中空樹脂粒子の含有量(固形分)は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは5〜20質量%であり、より好ましくは8〜15質量%である。中空樹脂粒子の含有量(固形分)が20質量%を超えると、インクジェット式記録ヘッドの目詰まりなど信頼性を損なうことがある。一方、5質量%未満であると、白色度が不足する傾向にある。
上記中空樹脂粒子の調製方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を適用することができる。中空樹脂粒子の調製方法として、例えば、ビニルモノマー、界面活性剤、重合開始剤、および水系分散媒を窒素雰囲気下で加熱しながら撹拌することにより中空樹脂粒子エマルジョンを形成する、いわゆる乳化重合法を適用することができる。
ビニルモノマーとしては、非イオン性モノエチレン不飽和モノマーが挙げられ、例えば、スチレン、ビニルトルエン、エチレン、ビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、ビニルモノマーとして、二官能性ビニルモノマーを用いることもできる。二官能性ビニルモノマーとして、例えば、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタン−ジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。上記単官能性ビニルモノマーと上記二官能性ビニルモノマーとを共重合させて高度に架橋することにより、光散乱特性だけでなく、耐熱性、耐溶剤性、溶剤分散性などの特性を備えた中空樹脂粒子を得ることができる。
界面活性剤としては、水中でミセルなどの分子集合体を形成するものであればよく、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
重合開始剤としては、水に可溶な公知の化合物を用いることができ、例えば、過酸化水素、過硫酸カリウムなどが挙げられる。
水系分散媒としては、例えば、水、親水性有機溶媒を含有する水などが挙げられる。
3.定着樹脂
本発明における白色インク組成物は、中空樹脂粒子を定着させる樹脂を含むことが望ましい。かかる樹脂としては、アクリル系樹脂(例えば、アルマテックス(三井化学社製))、ウレタン系樹脂(例えば、WBR−022U(大成ファインケミカル社製))が挙げられ、好ましくはウレタン系樹脂である。
これらの定着樹脂の含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。
4.浸透性有機溶剤
本発明における白色インク組成物は、アルカンジオールおよびグリコールエーテルから選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。アルカンジオールやグリコールエーテルは、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
アルカンジオールとしては、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールなどの炭素数が4〜8の1,2−アルカンジオールであることが好ましい。この中でも炭素数が6〜8の1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールは、記録媒体への浸透性が特に高いため、より好ましい。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。この中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いると良好な記録品質を得ることができる。
これらのアルカンジオールおよびグリコールエーテルから選択される少なくとも1種の含有量は、白色インク組成物の全質量に対して、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
5.界面活性剤
本発明における白色インク組成物は、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品を利用することもでき、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(以上、日信化学社製)、サーフィノール104、82、465、485、TG(以上、Air Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。
ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK−347、BYK−348(ビックケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。
さらに、本発明における白色インク組成物は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を含有することもできる。
上記界面活性剤の含有量は、白色インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.1〜0.5質量%である。
6.第三級アミン
本発明における白色インク組成物は、第三級アミンを含有することが好ましい。第三級アミンは、pH調整剤としての機能を有し、白色インク組成物のpHを容易に調整することができる。
第三級アミンとしては、例えば、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
上記第三級アミンの含有量は、白色インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜2質量%である。
7.多価アルコール
本発明おけるインク組成物は、多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールは、本発明おけるインク組成物をインクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクの目詰まりを防止することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
上記多価アルコールの含有量は、インク組成物の全質量に対して、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは0.5〜20質量%である。
8.溶剤および添加剤
本発明における白色インク組成物は、通常溶媒として水を含有する。水は、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水などの純水または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を紫外線照射または過酸化水素添加などにより滅菌処理した水は、長期間に亘りカビやバクテリアの発生を抑制することができるので好ましい。
本発明における白色インク組成物は、必要に応じて、水溶性ロジンなどの定着剤、安息香酸ナトリウムなどの防黴剤・防腐剤、アロハネート類などの酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤、酸素吸収剤などの添加剤を含有させることができる。これらの添加剤は、1種単独で用いることもできるし、もちろん2種以上組み合わせて用いることもできる。
9.調製方法
本発明における白色インク組成物は、従来公知の装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、バスケットミル、ロールミルなどを使用して、従来の顔料インクと同様に調製することができる。調製に際しては、メンブランフィルターやメッシュフィルターなどを用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
[カラーインク(カラーインク組成物)]
本発明におけるカラーインク組成物は、カラー色材を含むものであれば良く、好ましくは白色以外を呈するカラーインク組成物である。本発明におけるカラーインク組成物は特に限定されることなく、市販のカラーインク組成物を使用することができる。
カラー色材としては、顔料系および染料系のいずれでも良く、例えば、特開2003−192963号、特開2005−23253号公報、特開平9−3380号公報、特開2004−51776号公報に記載されたカラーインク組成物を好適に使用することができるが、特に、凝集が生じ易い顔料系色材であると顕著な効果を得ることができる。
尚、本発明における“カラー”とは特定の色領域ではなく一般的に色があると言われている領域全てを指す。つまり、“L座標上でL=100、a=0、b=0(理想的な白)以外の座標に位置する色”を示す。
[記録方法]
記録媒体へ画像を記録する記録方法は特に限定されることはなく、例えば、凸版印刷方式、凹版印刷方式、平版印刷方式、孔版印刷方式、電子写真記録方式、熱転写記録方式、インクジェット記録方式等が挙げられ、特に好ましくはインクジェット記録方式による記録方法である。
インクジェット記録方式としては、各種インクジェット記録方式に適用することができる。インクジェット記録方式としては、例えば、サーマルジェット式インクジェット、ピエゾ式インクジェット、連続インクジェット、ローラーアプリケーション、スプレーアプリケーションなどが挙げられる。
本発明のインクジェット記録方法は白色印刷の上にカラー印刷を行なうものであり、白色ドット上にカラードットが少なくとも一領域積層されていれば良く、被記録媒体に予め白色印刷により所望の白色の下地層を形成した後、該下地層の上にカラー印刷によりカラー画像を形成しても良く、あるいは被記録媒体上に白色印刷とカラー印刷を同時に記録しても良い。
本発明における記録媒体は特に限定されないが、例えば、紙、厚紙、繊維製品、シートまたはフィルム、プラスチック、ガラス、セラミックスなどが挙げられる。
[記録物]
上記記録方法により得られる記録物は,カラーインクのにじみが抑制された高精細な画像を有する。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
[白色インク組成物]
表1に示す配合量で、白色色材、樹脂粒子、定着樹脂、多価アルコール、第三級アミン、界面活性剤、およびイオン交換水を混合撹拌し、孔径5μmの金属フィルターにてろ過、真空ポンプを用いて脱気処理をして実施例1〜10および比較例1〜8の白色インクを得た。なお、表1に記載されている数値の単位は質量%(固形分換算)である。
以下、表1に記載されている各成分について説明する。
白色中空樹脂微粒子1は、市販品「SX8782(D)」(JSR(株)社製)を使用した。SX8782(D)は、外径1.0μm・内径0.8μmの水分散タイプであり、固形分濃度が20.5%である。
白色中空樹脂微粒子2は、市販品「Nipol MH5055」(日本ゼオン(株)社製)を使用した。Nipol MH5055は外径0.5μm・内径0.3μmの水分散タイプであり、固形分濃度が30%である。
金属酸化物1〜3は、市販品「NanoTek (R) Slurry」(シーアイ化成株式会社製)を使用した。NanoTek (R) Slurryは、二酸化チタンを固形分として15%の割合で含むスラリーであり、金属酸化物1〜3は、それぞれ、平均粒子径1000nm、500nm、300nmのものを使用した。
ウレタン樹脂は、「WBR−022U」(大成ファインケミカル社(製))を使用した。
ポリスチレンラテックス粒子1は、「STADEX SC−0080−D」(JSR(株)社製)を使用した。STADEX SC−0080−Dは平均粒子径が80μmの樹脂粒子である。
ポリスチレンラテックス粒子2は、「STADEX SC−017−S」(JSR(株)社製)を使用した。STADEX SC−017−Sは平均粒子径が178μmの樹脂粒子である。
「BYK−348」(ビックケミー・ジャパン株式会社製)は、ポリシロキサン系界面活性剤である。
表1に記載の実施例1〜10および比較例1〜8の各白色インクをインクジェットプリンター(「PX−5500」セイコーエプソン(株)社製)の専用カートリッジのブラックインク室に各々充填した。
このようにして作製されたインクカートリッジをプリンターに装着し、印刷試験を行った。ブラック以外のインクカートリッジはそれぞれ市販のものを装着した。
出力は、専用OHPシート(セイコーエプソン(株)社製)に対して720×720dpiの解像度で行った。印刷パターンは、50%dutyベタパターンとした。
尚、本明細書において、「duty」とは、下式で算出される値である。
duty(%)=実印字ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実印字ドット数」は単位面積当たりの実印字ドット数であり、「縦解像度」および「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。100%dutyとは、画素に対する単色の最大インク質量を意味する。)
次いで、上記50%dutyベタパターンで印刷した白色印刷の上に、インクセット(「EPSON IC9CL3337」(セイコーエプソン(株)社製(フォトブラック、マットブラック、グレー、ライトグレー、イエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタおよびライトマゼンタの9色からなるインクセット))を搭載したインクジェットプリンター(「PX−5500」セイコーエプソン(株)社製)で、カラー印刷を行なった。出力は720×720dpiの解像度で行い、印刷パターンは各色100%dutyベタパターンとした。
[カラー滲み評価]
カラー滲み評価は、上記の各色100%dutyベタパターン印刷上に、シアン、マゼンタ、イエロー、フォトブラックでそれぞれ1mmの細い線を印刷し、線の最大幅を測定することで行なった。結果を表1に示す。
AA:線幅の最大値が1mm以上1.1mm未満
A:線幅の最大値が1.1mm以上1.3mm未満
B:線幅の最大値が1.3mm以上1.5mm未満
C:線幅の最大値が1.5mm以上1.8mm未満
D:線幅の最大値が1.8mm以上
Figure 2011062946
表1の結果から、白色印刷の上にカラー印刷を行なう場合、異なる2種の白色顔料を含む白色インク組成物で下地層となる白色印刷を行なうことによって、上層に印刷されるカラーインクの浸透挙動を制御でき、カラーインクのにじみを抑制することができる。特に、白色インク組成物中に含有される白色色材の平均粒径と含有量とを調整することで、より効果的にカラーインクのにじみを抑制することが可能となる。
また、白色インク組成物の溶剤を、グリセリン等の多価アルコール、1,2−ヘキサンジオール等の浸透性有機溶剤、トリエタノールアミン等の第三級アミン、ポリシロキサン系界面活性剤とすることで、より効果的にカラーインクのにじみを抑制することができる。

Claims (9)

  1. 白色印刷の上にカラー印刷を行う記録方法であって、
    白色印刷を行なう白色インクに異なる2種類以上の白色色材を含有させることを特徴とする記録方法。
  2. 前記白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材が、それぞれ平均粒径が異なる色材であることを特徴とする請求項1記載の記録方法。
  3. 白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材の粒径比が、含有量の最も多い白色色材の粒径を1としたとき、他の白色色材の粒径が1.5以上であることを特徴とする請求項2記載の記録方法。
  4. 白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材の含有量比が、含有量の最も多い白色色材の含有量を1としたとき、他の白色色材の含有量が0.5以下である請求項3記載の記録方法。
  5. 白色インクに含有される異なる2種以上の白色色材が、中空樹脂粒子および/または二酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録方法。
  6. 前記中空樹脂粒子の粒径が0.2μm以上1.0μm以下であり、前記二酸化チタンの粒径が2.0μm以下であることを特徴とする請求項5記載の記録方法。
  7. インクジェット記録方式に適用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の記録方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の記録方法により得られる記録物。
  9. カラーインクと共に用いられる白色インクであって、
    平均粒径が異なる2種類以上の白色色材を含有することを特徴とする白色インク。
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