JP2011062067A - 直流配電システム - Google Patents

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Isao Horibe
勲夫 堀部
Shinji Yasui
晋示 安井
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Abstract

【課題】交流連系を容易に行なうことができるようにする。
【解決手段】交流給電路Sと、直流電力を発電する直流発電源に接続された直流配電線8と、直流電力を蓄電及び放電する蓄電池バンク6と、交流給電路S側、直流配電線8側及び蓄電池バンク6側への三方向へ通じる電路を有し、各電路の切替が可能な方向制御パワーコンディショナー5とを備える。三方向制御パワーコンディショナー5は、三方向の電路のうちの少なくとも一つの受電電力を昇圧して他の電路へ送り出す昇圧ユニット31〜33と、各電路の電力状況を検出する計測・監視ユニット22〜24と、この計測・監視ユニットの検出情報に基づいて電路の切替を行なう切替ユニット28〜30とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は直流配電システムに関するものである。
近年、太陽光発電、風力発電等による分散型電源が注目されている。こうした分散型電源からの発電電力を、既存の交流電力系統と連系して利用することは、環境面からも急務と考えられている。下記特許文献1には、個々の分散電源を交流連系させるようにした技術が開示されている。
特開2003−9425号公報
現在の交流電力系統は上位系から末端に至るまで周波数や位相は常に同期しており、発電と負荷の関係も常に同時・同量性が保つ制御が行われている。交流連系すべき分散電源が大幅に増加した場合には、結果的に電力会社が運転管理している以外の未定義な電源が系統内の任意点に多く存在する事になり、それらが任意に交流連系される場合、系統の安定運用に深刻な影響を与える事が懸念される、という問題が生じる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は交流連系を容易に行なうことができる直流配電システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、交流給電路と、直流電力を発電する直流発電源に接続された直流給電路と、直流電力を蓄電及び放電する蓄電池と、少なくとも前記交流給電路側、前記直流給電路側及び前記蓄電池側への三方向へ通じる電路を有し、各電路の切替が可能な方向制御パワーコンディショナーと、この方向制御パワーコンディショナーと前記交流給電路との間に介在されて直流電力と交流電力を相互変換する電力変換手段とを備え、前記方向制御パワーコンディショナーは、前記少なくとも三方向の電路のうちの少なくとも一つの受電電力を昇圧して他の電路へ送り出す昇圧ユニットと、各電路の電力状況を検出する計測・監視ユニットと、この計測・監視ユニットの検出情報に基づいて電路の切替を行なう切替ユニットとを備えるところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記直流発電源は直流負荷機器と共に直流配電ネットワークを構成して、前記直流給電路に接続されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記交流給電路は配電用変電所における交流母線であり、前記方向制御パワーコンディショナー及び前記蓄電池は前記配電変電所あるいはその近傍に設置されるとともに、前記直流給電路は前記方向制御パワーコンディショナーに接続された直流配電線であるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記直流配電線は、それぞれ区分開閉器によって接続された複数区間によって構成されるとともに、前記区分開閉器はその開閉動作を制御する制御器を備え、同制御器が対応する区間内の給電状況の異常を検出した場合に、当該区間を前記直流配電線から切り離すよう動作制御がなされるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記交流給電路、前記蓄電池および前記直流給電路におけるそれぞれの電力状況を検出する集中監視装置が設けられ、この集中監視装置は前記電力状況の検出結果に基づいて前記切替ユニットに対する動作指令を出力して前記電路の切替制御をするところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、直流側、交流側及び蓄電池との連系箇所に方向制御パワーコンディショナーを設け、このパワーコンディショナーに通じる少なくとも三方向からの電路の電力状況に基づいて電路の切替を行なうようにしたため、交流・直流連系を容易に行なうことができる。したがって、分散型電源への積極採用にも門戸を開くことができる。
<請求項2の発明>
請求項2の発明では、直流給電路に接続された直流発電ネットワークを構築するようにしたため、交流連系のような発電電力と負荷電力との同時同量性や、周波数の同期、位相管理などを強いられることがなく、需給変動や故障による周波数の乱れも発生しないため、系統安定度を向上させることができる。
<請求項3の発明>
仮に、直流発電源を交流配電線に接続したのでは、各発電源の設置箇所毎の個々にパワーコンディショナー、蓄電装置を設けねばならず、設置コストが高くなり、システム構成が複雑化してしまう。その点、請求項3の発明によれば、配電用変電所と直流発電源との間に直流配電線を配線することで、方向制御パワーコンディショナー及び蓄電装置を配電用変電所あるいはその近傍に一括して設置することができるため、設置コストも安価であり、システム構成も簡素化される。
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、直流配電線が敷設された区間内に電力異常が生じたことを区分開閉器の制御器が検出すると、区分開閉器は当該区間を直流配電線から切り離すように動作制御されるため、異常区間の悪影響が他の区間に及ぶことが回避される。
<請求項5の発明>
請求項5の発明によれば、交流給電路、蓄電池、直流給電路におけるそれぞれの電力状況を集中監視装置によって集中管理することができる。また、電力状況に応じて集中監視装置が切替ユニットに対して電路の切替制御をすれば、電力の切替制御も一元化することができる。
実施形態1に係る直流配電システムを示すブロック図 方向制御パワーコンディショナーを示すブロック図 方向制御パワーコンディショナーの内部構成を示す回路図 実施形態2に係る直流配電システムの要部を示すブロック図 実施形態3に係る直流配電システムの要部を示すブロック図 実施形態4に係る直流配電システムの要部を示すブロック図
<実施形態1>
図1において、1は配電用変電所であり、77KVラインからは遮断器等を介して高圧交流母線2が引き込まれている。高圧交流母線2からは多数の高圧交流配電線が分岐しており、図1では高圧交流母線2に対し遮断器3を介して接続された特定の1つの高圧交流配電線(交流給電路)と連系する直流配電システムが示されている。
上記した遮断器3には双方向AC/DCコンバータ4を介して三方向制御パワーコンディショナー5が接続されている。三方向制御パワーコンディショナー5は同様に配電用変電所1内に設置された蓄電池バンク6に対し遮断器7を介して接続されている。上記した三方向制御パワーコンディショナー5は、次述する高圧直流配電線8(直流給電路)における電力の需給管理を行い、高圧直流配電線8側に余剰な電力がある場合には、蓄電池バンク6の充電状況に応じて余剰分を蓄電するか高圧交流母線2側に供給(逆送)するかの制御を行う。また、高圧直流配電線8側に電力の不足がある場合には、蓄電池バンク6の充電状況に応じて高圧交流母線側から、あるいは蓄電池バンク6側から高圧直流配電線8側に対して電力の供給を行うよう、給電方向の切り替えを行う。この点については、後に詳述する。
さらに、三方向制御パワーコンディショナー5の一部には上記した高圧直流配電線8が、複数ラインに分岐して接続されている。各配電線8にはそれぞれ直流遮断器9が介在されている。また、この実施形態においては、高圧直流配電線8は電力事業者等が所有する配電柱を利用して架設されており、既設の交流配電線と共架可能である。
各高圧直流配電線8のうちの一つには高圧直流開閉器10、双方向DC/DCコンバータ11及び双方向パワーコンディショナー12を介して低圧直流配電ネットワークNが接続されている。
なお、この実施形態における双方向性DC/DCコンバータ11は、従来の商用周波数による現状の柱上変圧器に比べ高周波による変圧を行う事により小型化が達成されている。
双方向パワーコンディショナー12は、低圧直流配電ネットワークN内の電力の需給状況を監視し、ネットワークN内の電力に余剰がある場合には、双方向DC/DCコンバータ11を介して高圧直流配電線8側に余剰分の電力を供給し、逆にネットワーク内の電力が不足する場合には、高圧直流配電線8側からネットワークNへ電力の供給を受けるように、給電方向の切り替え制御を行う。また、双方向パワーコンディショナー12は、高圧直流配電線8側あるいはネットワークN内に電力異常(電圧異常)を検出した場合には、配電線8側あるいはネットワークN内の何らかの異常があったと判断して高圧直流開閉器10に対して給電経路を開放する信号を送信するようになっている。
低圧直流配電ネットワークNは、それぞれ直流用需給制御を行うパワーコンディショナー13を介して接続された複数(図1では2機)の太陽光発電装置14と、整流素子15を介して接続された低圧直流負荷機器16によって構成されている。
なお、低圧直流配電ネットワークNにおける配線網も、既存の配電柱を利用して高圧直流配電線8と協調させるとよい。また、低圧直流配電ネットワークNの規模は、分散電源(例えば太陽光発電装置)の総容量や低圧直流負荷機器の容量の総和と、それらの地域密度、ネットワークの総線路長などと高圧直流配電線8との連系点に使用する双方向性DC/DCコンバータ11の設備容量らにより制限されるが、これに設備容量対需給地域比から概ね現状の交流配電における柱上変圧器の数台程度の機器容量と同程度の容量を備えるネットワークとすることが望ましい。
図1に示す例では、高圧直流配電線8に接続された分散型電源として、低圧直流配電ネットワークNを構成することなく、直接的に接続する場合も併せて示した。例えば、メガソーラ、バイオマスによる分散型電源17、あるいはウインドファーム18といった種類の分散型電源は、発電容量や負荷容量が太陽光発電装置14に比較してはるかに大きい。数百キロワットを上回るようなものでは、低圧直流配電ネットワークNを構成することなく、パワーコンディショナー19,20、DC/DCコンバータ21,22、及び高圧直流開閉器23,24をそれぞれ介して高圧直流配電線8に接続すればよい。
また、低圧直流配電ネットワークシステムNに対する双方向パワーコンディショナー12および他の分散型電源17,18に対するパワーコンディショナー19,20は、対応する分散型電源17,18及び低圧直流配電ネットワークNにおける電力の需給状況に関する情報を集中監視装置21に送信するようにしてあり、このことによって各分散型電源17,18あるいはネットワークN内の電力状況が一元的に監視されるようになる。
さて、配電変電所1内に設置された蓄電池バンク6は、直流電力によって蓄電及び直流電力を放電可能な大型の二次電池であり、例えばナトリウム・硫黄電池あるいはレドックスフロー電池が利用可能である。
次に、三方向制御パワーコンディショナー5について説明する(図2、図3参照)。三方向制御パワーコンディショナー5には、三方向への電路R1〜R3が接続されている。すなわち、交流母線2に至る電路R1、高圧直流配電線8に至る電路R2、蓄電池バンク6に至る電路R3である。そして、三方向制御ユニット5内においてこれらに至る各電路R1〜R3には電圧・電流(流れ方向を含む)を計測して電力の流れ方向を切替え制御するための計測・監視ユニット22〜24が接続されている。以下、説明の便宜上、高圧交流母線2側に対応するものを交流側計測・監視ユニット22と呼び、高圧直流配電線8側に対応するものを直流側計測・監視ユニット23、蓄電池バンク6側に対応するものを電池側計測・監視ユニット24と呼ぶ。
各計測・監視ユニット22〜24は、内部に計器用変圧器と計器用変流器とを備えている。交流側計測・監視ユニット22であれば、母線側電圧VSと受電電流IS(電流の方向を含む)とをそれぞれ検出し、その値の評価をVIコンパレータ25によって行う。直流側計測・監視ユニット23であれば、高圧直流配電線8側の電圧VLと電流IL(その方向を含む)とをそれぞれ検出し、VIコンパレータ26で評価する。また、電池側計測・監視ユニット24であれば、蓄電池側電圧VBと電流IBとをそれぞれ検出し、その値はVIコンパレータ27において評価される。
交流側計測・監視ユニット22には、交流側切替ユニット28が接続されている。この交流側切替ユニット28は、高圧交流母線2側からの受電電力を電池側計測・監視ユニット24及び直流側計測・監視ユニット23側へと繋がる電路のいずれかに送電したり、逆に蓄電池バンク6あるいは高圧直流配電線8側からの電力を交流側計測・監視ユニット22を介して高圧交流母線2側へと逆送するよう、給電方向の切替を行うためのサイリスタSCR11,12を有している。
直流側計測・監視ユニット23には、直流側切替ユニット29が接続されている。この直流側切替ユニット29にはサイリスタSCR21,22が備えられていて、高圧直流配電線8側からの電力(余剰電力)を交流側計測・監視ユニット22及び電池側計測・監視ユニット24へと繋がる電路へと給電したり、あるいは逆にこれらから受電した電力を直流側計測・監視ユニット23を介して高圧直流配電線8へと配電するよう、給電方向の切替えを可能としている。
電池側計測・監視ユニット24には、電池側切替ユニット30が接続されている。この電池側切替ユニット30にも、他の切替ユニット28,29と同様にサイリスタSCR31,32が接続されていて、蓄電された電力が交流側計測・監視ユニット22側あるいは直流側計測・監視ユニット23側へと送電されるようにしたり、高圧交流母線2側からあるいは高圧直流配電線8側からの電力(余剰電力)が受電されるよう、給電方向の切替えを可能としている。
また、各切替ユニット28〜30には昇圧ユニット31〜33がそれぞれ接続されている。各昇圧ユニット31〜33は、三方向制御ユニット5が受電した受電電圧を昇圧して母線2側、蓄電池バンク6側、配電線8側の各電源系統へ送り出すためのものである。受電電圧は負荷電力と系統の電圧降下率で変動する性質を有するため、各電源系統への送り出し電圧の設定(各昇圧ユニット31〜33に設定される設定電圧)は日々の時刻変動率を考慮して決定される。この設定指令は例えば、集中監視装置21からの指令に基づいてもよいし、各昇圧ユニット31〜33自体で自律的に設定されるようにしてもよい。
交流側切替ユニット28に接続された昇圧ユニット31は、その設定電圧Vsdが交流側計測・監視ユニット22のVIコンパレータ25の基準電圧として入力されるようにしてある。VIコンパレータ25は対応する昇圧ユニット31による昇圧状況が確実に機能しているか否かを電圧・電流の監視を行なうことで補償する。直流側切替ユニット29に接続された昇圧ユニット32の設定電圧VLPであり、この電圧が直流側計測・監視ユニット23内のVIコンパレータ26の基準電圧として入力されるようにしてあり、この電圧が蓄電池バンク6あるいは母線2側に対する送り出し電圧となる。同様に、電池側切替ユニット30に接続された昇圧ユニット33の設定電圧はVBPであり、対応するVIコンパレータ27の基準電圧となっていて、この電圧が配電線側あるいは母線側に対する送り出し電圧となる。
続いて、三方向制御パワーコンディショナー5の動作について説明する。
(1)通常送電(母線側から配電線側への送電)の場合
各計測・監視ユニット22〜24で検出された電圧・電流(流れ方向を含む)に関する情報に基づいて集中監視装置21が、現在の状況が通常送電すべき状況にあると判断すると、サイリスタSCR21のみにゲート電流を流してターンオンさせ、他のサイリスタはオフにしておく。かくして、母線2側からの電力がサイリスタSCR21を通って各配電線8へと送電され、低圧直流配電ネットワークN等で消費される。このとき母線側からの送り出し電圧は、昇圧ユニット31の設定電圧VSDである。
通常送電中において、配電線8側の電流がIL<0となったことが集中監視装置21において検出されると、つまり、配電線8側において電力の余剰が生じていることが検出されると、集中監視装置21はサイリスタSCR21をターンオフさせると同時にサイリスタSCR12をオンさせるよう、指令信号を出力する。
配電線8側における電力の余剰分がなくなり、つまりIL=0でかつVLが規定値を下回ったことが直流側計測・監視ユニット23において検出されれば、再び、集中監視装置21によって上記した母線2側からの通常送電のモードに復帰される。
(2)蓄電池バンク6から配電線へ給電される場合及び配電線側からの電力による充電を行う場合
蓄電池バンク6がほぼフル充電の状態にあり、かつ配電線8側における電力が不足していると集中監視装置21が判断すると、集中監視装置21はサイリスタSCR22のみをオンにする。このときには、VBP>VLであるため、蓄電池バンク6の充電電力が配電線8側へ送電される。その結果、配電線8側において電力余剰が生じるようになったことが検出され(IL<0)、かつ蓄電池側が充電すべき状況になったと集中監視装置21が判断すると、集中監視装置21はサイリスタSCR22をオフさせると同時にサイリスタSCR32をオンにする。このときには、VB<VLの関係にあるため、蓄電池バンク6は配電側の余剰電力によって充電される。
そして、IL=0になりVLが規定値を下回ったことが直流側計測・監視ユニット23において検出されれば、再び上記した蓄電池バンク6から配電線8側への送電モードに復帰する。
(3)母線2側及び蓄電池バンク6側の双方から配電線8側へ送電がなされる場合、及び配電線8側の余剰分を蓄電する場合
配電線8側が電力不足であり、蓄電池バンク6及び母線2の双方側から電力供給を受けるべき状況にあると集中監視装置21が判断した場合には、サイリスタSCR21,22を共にオンにする。このときには、母線2側及び蓄電池バンク6側からの電力は、昇圧ユニット31、33の設定電圧に基づく配分比によって配電線側に供給される。
そして、IL<0になったことが検出されると、サイリスタSCR21,22を共にオフにすると同時にサイリスタSCR32をオンにして蓄電池バンク6に対し充電電力を供給する。そして、IL=0になり、VLが規定値を下回ると、再び、母線2側、蓄電池バンク6側から配電線8側への送電モードに復帰する。
(4)母線2側及び蓄電池バンク6側の双方から配電線8側へ送電がなされる場合、及び配電線8側の余剰分を母線側へ逆送する場合
母線2側・蓄電池バンク6側からの送電の場合は(3)と同様であるが、配電線8側の余剰電力を蓄電池バンク6側でなく母線2側へ逆送すべきと集中監視装置21が判断した場合には、サイリスタSCR21,22を共にオフにすると同時にサイリスタSCR12をオンにする。この場合、VS<VLPである。
(5)深夜電力を利用して蓄電池バンク6を充電する場合
集中監視装置21は、深夜の一定時間帯になると蓄電池バンク6に対する充電を優先する制御モードに切替えられる。この場合、サイリスタSCR32がオンとなって、配電線8側からの電力によって蓄電池バンク6が充電される。
なお、母線側からの深夜電力を利用して蓄電するようにしてもよいし、併用してもよい。
ところで、実施形態1においては、各高圧直流配電線8の複数個所に区分制御器34により開閉制御がなされる区分開閉器35が設けられている。また、高圧直流配電線8の末端部は、他の高圧直流配電線8との連系をとるためのループ点開閉器36が設けられ、ループ点制御器37によって開閉動作が制御されるようになっている。区分制御器34及びループ点制御器37は、それが属する高圧直流配電線8の区間の電圧・電流(流れ方向を含む)を検出し、その検出値に基づいて区分制御器34あるいはループ点開閉器36の動作を制御する。つまり、該当する区間内に何らかの電力異常が生じていることが検出された場合には、該当区間のみを他から切り離して同区間への送電が停止されるようにしている。こうすることで、他の健全区間への送電が確保される。
以上のように、実施形態1によれば、交流給電路、高圧直流配電線、蓄電池バンクとの三つの連系ポイントに三方向制御パワーコンディショナーを介在させて、電力バランスに応じて給電方向の切替を行うようにしたため、交流と直流との連系を円滑に行なうことができる。また、構築された直流配電ネットワークでは交流連系時に必要とされる周波数制御、位相同期制御、力率制御等の複雑な制御も不要である。また、既存の配電柱を利用して直流配電線を敷設するようにしてゆけば、既存の施設利用により経済的に直流配電網への切替えが可能となる。こうしたことから、分散型電源の積極採用にも門戸を開くことができる。
<実施形態2>
図4は本発明の実施形態2を示している。実施形態1は低圧直流配電ネットワークNが高圧直流配電線に接続された例を示したが、実施形態2では高圧交流配電線50に接続することとしている。
具体的には、高圧交流配電線50には開閉器51、AC/DCコンバータ52を介して三方向制御パワーコンディショナー53が接続されている。この三方向制御パワーコンディショナー53は実施形態1で説明した構造とほぼ同様であるため、ここでは重ねて説明しない。実施形態1と同様、三方向制御パワーコンディショナー53には蓄電池バンク54が接続されるとともに、他の直流給電路には低圧直流配電ネットワークNが接続されている。
実施形態2における低圧直流配電ネットワークNには、パワーコンディショナー55を介して接続された太陽光発電装置56のほか、整流素子57を介して直流給電される小規模サーバセンター58(瞬停対策のための蓄電池59を有する)が接続されたり、同じく整流素子62を介して直流給電されるバッテリー61を搭載した電気自動車に対する充電器60が接続されたりしている。
他の構成は、実施形態1と同様である。
このように、高圧配電網が直流化されていない段階においても、昇圧機能を有する三方向制御パワーコンディショナー及びAC/DCコンバータを介して交流連系することで、低圧側のみ直流化することができる。
<実施形態3>
実施形態3も分散型電源が高圧交流配電線50に複数、接続された例である。ここで示されたメガソーラ、あるいはバイオマス発電装置70、さらにはウインドファーム73等はいずれも数百KW〜千KWの大容量の分散型電源である。これらは、他の実施形態と同様、いずれも三方向制御パワーコンディショナー71,72を中継して蓄電池バンク74,75が接続されている。
他の構成は、実施形態2と同様である。
<実施形態4>
図6に示される実施形態4は、実施形態2(図4参照)の配電システムに、各需要家中に存在する交流対応機器76が接続される場合を追加して示すものである。実施形態2と同様なものは、同一符号を付して説明は省略する。
各交流対応機器76は、機器容量毎に対応したDC/ACコンバータ77を介して低圧直流ネットワークNに接続されることになる。この場合には各交流対応機器77は系統側の交流分と同期をとる必要はない。
本実施形態では、蓄電池バンク54や三方向制御パワーコンディショナー53等が充分に整備されない段階では、需要家中の交流対応機器との接続を可能にすることが重要であり、上記のようにすればその要請に確実に応えることができる。また、上記のような過渡的時期においては、蓄電池バンク54や三方向制御パワーコンディショナー53等の設備を、例えば電柱等を利用して設置するようにしてもよい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、集中監視装置からの指令に基づいて三方向制御パワーコンディショナーの動作を制御するようにしたが、監視系統が構築されるまでの間等においては、集中監視装置によらず、三方向制御パワーコンディショナー自体の自律制御による形式であってもよい。また、集中監視装置と併用することもできる。その場合には、監視系統に異常を生じた場合の補償にもなる。
(2)上記実施形態では、三方向制御パワーコンディショナー内の電路の切替にサイリスタを設けたが、他の同機能の素子あるいは同機能の回路構成に置換することも可能である。
(3)上記実施形態では三方向制御パワーコンディショナー内の切替可能な電路の数を三本としたが、少なくとも交流給電路、直流給電路、蓄電池側の少なくとも三つを含むのであれば、電路数は限定されるべきものではない。
1…配電変電所
2…交流母線
5,53,71,72…三方向制御パワーコンディショナー
6,54,74,75…蓄電池バンク
8…高圧直流配電線(直流給電路)
21…集中監視装置
22〜24…計測・監視ユニット
25〜27…VIコンパレータ
28〜30…切替ユニット
31〜33…昇圧ユニット
34…区分制御器
35…区分開閉器
N…低圧直流配電ネットワーク
S…交流給電路

Claims (5)

  1. 交流給電路と、
    直流電力を発電する直流発電源に接続された直流給電路と、
    直流電力を蓄電及び放電する蓄電池と、
    少なくとも前記交流給電路側、前記直流給電路側及び前記蓄電池側への三方向へ通じる電路を有し、各電路の切替が可能な方向制御パワーコンディショナーと、
    この方向制御パワーコンディショナーと前記交流給電路との間に介在されて直流電力と交流電力を相互変換する電力変換手段とを備え、
    前記方向制御パワーコンディショナーは、前記少なくとも三方向の電路のうちの少なくとも一つの受電電力を昇圧して他の電路へ送り出す昇圧ユニットと、
    各電路の電力状況を検出する計測・監視ユニットと、
    この計測・監視ユニットの検出情報に基づいて電路の切替を行なう切替ユニットとを備えることを特徴とする直流配電システム。
  2. 前記直流発電源は直流負荷機器と共に直流配電ネットワークを構成して、前記直流給電路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の直流配電システム。
  3. 前記交流給電路は配電用変電所における交流母線であり、前記方向制御パワーコンディショナー及び前記蓄電池は前記配電変電所あるいはその近傍に設置されるとともに、前記直流給電路は前記方向制御パワーコンディショナーに接続された直流配電線であることを特徴とする請求項2に記載の直流配電システム。
  4. 前記直流配電線は、それぞれ区分開閉器によって接続された複数区間によって構成されるとともに、前記区分開閉器はその開閉動作を制御する制御器を備え、同制御器が対応する区間内の給電状況の異常を検出した場合に、当該区間を前記直流配電線から切り離すよう動作制御がなされることを特徴とする請求項3に記載の直流配電システム。
  5. 前記交流給電路、前記蓄電池および前記直流給電路におけるそれぞれの電力状況を検出する集中監視装置が設けられ、この集中監視装置は前記電力状況の検出結果に基づいて前記切替ユニットに対する動作指令を出力して前記電路の切替制御をすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の直流配電システム。
JP2009251824A 2009-08-12 2009-11-02 直流配電システム Pending JP2011062067A (ja)

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