JP2011061654A - 基板のドライエッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水晶基板等の高硬度で脆い硬脆性材料からなる基板に対する微細加工を効率よく安定して実現できる基板のドライエッチング方法を提供すること。
【解決手段】ウェットエッチングによって溶解可能な樹脂基板7aにウェットエッチングによって溶解可能な粘着剤フィルム7bが予め形成された支持基板7に水晶基板8を貼り合わせ、水晶基板8を加工面を上向きにした姿勢でドライエッチング装置4内に載置して静電吸着により保持しながら基板載置面と支持基板との間に冷却用の伝熱ガスを供給しつつ、プラズマ発生源によりプラズマを発生させて基板の加工面をエッチングした後、支持基板7をウェットエッチング装置5によって溶解させて水晶基板8のみを分離して取り出す工程構成とする。これにより、水晶基板8と支持基板7との分離を高効率で行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は水晶基板等の硬脆性材料からなる基板の加工に適したドライエッチング方法に関するものである。
水晶振動片等の水晶デバイスを製造するために水晶基板を加工する方法として、ウェットエッチングが採用されている。しかし、水晶基板のウェットエッチングで実現可能な加工幅は100〜80μm程度であり、微細化には限界がある。また、ウェットエッチングでは水晶基板は結晶方位に沿ってエッチングされ、このことが加工上の制約となる。
ウェットエッチングでは不可避の微細化の限界や加工上の制約を解決するために、水晶基板をドライエッチングにより加工することが提案されている。例えば、特許文献1,2には、ドライエッチングとウェットエッチングの併用により水晶基板から水晶振動片を製造する方法が開示されている。また、特許文献3にはドライエッチングのみで水晶基板から水晶振動片を製造する方法が開示されている。
特開2007−13383号公報 特開2007−259036号公報 特開2007−166242号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示されたものを含め、高硬度で脆い硬脆性材料である水晶基板の特性を考慮した現実に実用化可能なドライエッチング方法は提案されていない。すなわち、水晶の小片等を実験的に微細加工することは一般的なドライエッチング方法で可能であるが、例えば直径ないし一辺が2〜3inch程度で、厚みが100〜200μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄くかつ脆く、熱により反りやそれに起因する割れが生じやすい水晶基板に対する微細加工を効率よく安定して実現できる実用的なドライエッチング方法は未だ提供されていない。
そこで本発明は、水晶基板等の高硬度で脆い硬脆性材料からなる基板に対する微細加工を効率よく安定して実現できる基板のドライエッチング方法を提供することを目的とする。
本発明の基板のドライエッチング方法は、エッチングガスが供給される真空容器と、前記真空容器内で前記エッチングガスを電離させてプラズマを発生されるプラズマ発生源と、前記真空容器内に配置され基板が載置される基板載置部と、前記基板載置部に内蔵された静電吸着用電極と、前記基板載置部において前記基板が載置される基板載置面に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給機構とを備えたドライエッチング装置によって、前記基板の表裏をなす2つの面のうちの加工面として設定された少なくとも一方の面を対象としてエッチング加工を行うドライエッチング方法であって、ウェットエッチングによって溶解可能な材質より成り片面にウェットエッチングによって溶解可能な粘着剤層が予め形成された支持基板を準備する基板準備工程と、前記基板の前記加工面の裏面を前記支持基板の粘着剤層に貼り合わせる基板貼合わせ工程と、前記加工面の裏面に前記支持基板が貼り合わさ
れた前記基板を前記ドライエッチング装置の真空容器内に搬入し、前記基板の前記加工面を上向きにした姿勢で前記基板を前記基板載置面に載置する基板搬入工程と、前記静電吸着用電極に直流電圧を印加して前記支持基板を前記基板載置面に静電吸着して保持する基板吸着保持工程と、前記伝熱ガス供給機構により前記基板載置面と前記支持基板との間に前記伝熱ガスを供給しつつ、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板の加工面をエッチングするエッチング工程と、前記エッチング工程終了後に前記基板を前記支持基板とともに前記基板載置面から上昇させ前記真空容器から搬出する基板搬出工程と、前記支持基板を前記粘着剤層とともにウェットエッチングによって溶解させることにより前記基板のみを分離して取り出す基板分離工程とを含む。
本発明によれば、ウェットエッチングによって溶解可能な材質より成り片面にウェットエッチングによって溶解可能な粘着剤層が予め形成された支持基板に粘着剤層を介して加工対象の基板を貼り合わせ、この基板を加工面を上向きにした姿勢で基板板載置面に載置して、静電吸着により保持しながら基板載置面と支持基板との間に冷却用の伝熱ガスを供給しつつ、プラズマ発生源によりプラズマを発生させて基板の加工面をエッチングした後、支持基板を粘着剤層とともにウェットエッチングによって溶解させて基板のみを分離して取り出す工程構成とすることにより、搬入出等の取り扱い時における損傷を防止するとともに、基板を高効率かつ高精度で冷却して熱に起因する基板の反り、剥がれ、割れ等の損傷や材料の変質を防止し、さらに基板と樹脂基板との分離を高効率で行うことができ、水晶基板等の高硬度で脆い硬脆性材料からなる基板に対する微細加工を効率よく安定して実現できる。
本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造システムを示すブロック図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造システムによって製造される水晶振動子の構成説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造システムに用いられる水晶基板の構成説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における樹脂基板と水晶基板との貼合わせ工程の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における樹脂基板と粘着剤フィルムとの貼付け工程の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における樹脂基板と粘着剤フィルムとの貼付け工程の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における樹脂基板と水晶基板との貼合わせ工程の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法において用いられるドライエッチング装置の構造説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法において用いられるドライエッチング装置の動作説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法において用いられるドライエッチング装置の動作説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の水晶デバイス製造方法における基板のドライエッチング方法の工程説明図 本発明の実施の形態1の基板のドライエッチング方法における基板の静電吸着の説明図 本発明の実施の形態1の基板のドライエッチング方法における基板の保持方法および基板載置方法の説明図 本発明の実施の形態1の基板のドライエッチング方法における基板の保持方法および基板載置方法の説明図 本発明の実施の形態1の基板のドライエッチング方法における基板の保持方法および基板載置方法の説明図 本発明の実施の形態2の水晶デバイス製造システムを示すブロック図 本発明の実施の形態2の水晶デバイス製造方法の工程説明図 本発明の実施の形態2の水晶デバイス製造方法における樹脂基板と水晶基板との貼合わせ工程の工程説明図 本発明の実施の形態2の水晶デバイス製造方法における樹脂基板と水晶基板との貼合わせ工程の工程説明図
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。水晶は高硬度で脆いため、水晶基板はドライエッチングによる微細加工を行う上で半導体基板等の一般的な加工対象とは異なる特性を有する。具体的には、水晶振動子等の水晶デバイスの製造に使用される水晶基板は直径ないし一辺が2〜3inch程度で、厚さが100〜200μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄くかつ脆い。そのため、ドライエッチング装置の真空チャンバ内への搬入出等の取り扱いが困難である。また、水晶基板は非常に硬くエッチングレートが遅いため、ドライエッチングの際には水晶基板は長時間プラズマによる熱に曝されて高温となる。前述のように厚みが100〜200μm程度の非常に薄くかつ脆い水晶基板は、熱による反りやそれに起因する割れが生じやすい。また、ドライエッチングの際に高温となることで、水晶自体の変質が起こる。具体的には400〜500℃程度以上の高温で水晶自体の変質が起こる。従って、水晶基板のドライエッチングでは熱に対する十分な対策が必要である。以下に説明する本発明の実施の形態は、以上の点を考慮することによって、水晶基板のドライエッチングによる安定した高効率の微細加工を実現するものである。
(実施の形態1)
まず図1、図2を参照して、水晶デバイス製造システム1の構成および水晶振動子の製造過程の概要について説明する。水晶デバイス製造システム1は、真空貼付装置2、真空貼合装置3、ドライエッチング装置4、ウェットエッチング装置5および洗浄装置6より構成される。水晶デバイス製造システム1は、支持基板7が貼り合わせて支持された水晶基板8(基板)を表裏両面から順次にドライエッチングすることにより、水晶基板8から複数の水晶振動子9を製造する機能を有する。図1において処理経路を示す実線、破線は、水晶基板8の表面、裏面を対象とした処理過程(図2に示す過程A、過程B)にそれぞれ対応している。
過程Aにおいては、まず樹脂基板7aに粘着剤層7bを真空貼付装置2によって貼り付け(ST1A)、水晶基板8を支持するための支持基板7を準備する。樹脂基板7aは、
ポリエチレンテレフタレート(PET)をシート状に成形したものであり、また粘着剤フィルム7bはポリイミド系粘着剤を厚みが一定のフィルム状としたものであり、いずれも薬液によるウェットエッチングによって溶解可能な樹脂よりなる。次いで真空貼合装置3によって水晶基板8の裏面側を粘着剤フィルム7bを介して支持基板7に真空貼り合わせして支持し(ST2A)、ドライエッチング装置4に搬入して水晶基板8の表面側をドライエッチングする(ST3A)。
この後、ウェットエッチング装置5によって水晶基板8から支持基板7を溶解除去(ウェットエッチング)する(ST4A)。次いで、水晶基板8は洗浄装置6に送られて薬液の洗浄処理が行われた後、過程Bの対象となる。すなわち、水晶基板8の裏面を対象として、上述の(ST1A)〜(ST4A)と同様の(ST1B)〜(ST4B)が実行される。そして再度洗浄装置6に送られて薬液の洗浄処理を行う。以上の過程を経ることにより、水晶基板8はドライエッチングによって微細加工され、水晶振動子9が成形される。
次に図3を参照して、上記過程により製造される水晶振動子9の構成を説明する。図3(a)に示すように、水晶振動子9は、扁平な直方体状の基部9aの一側部から互いに平行な一対の矩形断面の腕部9bを延出させた形状となっている。それぞれの腕部9bの両面(図3(b)において上下面)には、矩形で有底状の断面形状を有する溝9c、9dが設けられている。また、基部9a及び腕部9bの両面には、マスク層10a、10bが残留している。これらのマスク層10a、10bは、後述するドライエッチングにおいて水晶振動子9の形状を形成するためのマスクパターン層として用いられたデバイスパターン部10Pa,10Pbを構成する。これらのマスク層10a、10bは、水晶振動子9を振動させる電極として利用してもよいし、後工程で除去して別の電極を水晶振動子9に形成してもよい。
水晶振動子9の寸法は特に限定されないが、例えば以下のように設定される。基部9a及び腕部9bの厚みT1(マスク層10a,10bを除く)は100μm程度である。基部9aの幅W1は200〜500μm程度、腕部9bの幅W2は60〜120μm程度である。溝部9c,9dは、深さD1が40μm程度で、幅W3が20〜30μm程度である。また、マスク層10a,10bの厚みT2は3〜5μm程度である。
次に図4を参照して、水晶基板8の構成を説明する。図4(a)において、水晶基板8は厚みが100μm程度、直径が2〜3inch程度の薄板円板状であり、一方側の端部をカットしたオリエンテーションフラット8aを有する外形形状となっている。平面視した状態における水晶基板8の表面8c、裏面8dには、以下のマスク層10a,10bが形成されている。水晶基板8の周縁部の表裏には、環状枠部10Ea,10Ebが形成されており、環状枠部10Ea,10Ebの内部側には、十字枠部10Ca,10Cbがクロス形状で直交して形成されている。そして環状枠部10Ea,10Eb、十字枠部10Ca,10Cbによって仕切られた4つのデバイスパターン領域8bには、十字枠部10Ca,10Cbから分岐して設けられた分岐枠部10Ba、10Bbに連結して、複数のデバイスパターン部10Pa,10Pb(図3参照)がパターニングされている。
水晶基板8の表面および裏面にドライエッチングを施すことにより、デバイスパターン領域8bにおいてデバイスパターン部10Pa,10Pbで覆われることなく露出している部分の水晶が除去され、それによって個片の水晶振動子9の外形輪郭と溝9c,9dが形成される。その後、デバイスパターン部10Pa,10Pbの部分を分岐枠部10Ba、10Bbから個々に切り離すことにより、図3に示す個片の水晶振動子9が得られる。環状枠部10Ea,10Eb、十字枠部10Ca,10Cbの領域は、水晶基板8から水晶振動子9をドライエッチングによって製造する過程において、水晶基板8の全体形状を保持する機能を有しており、さらにドライエッチングのためのプラズマ処理において、水
晶基板8を下面側から支持するための支持部位として機能する。
なお、図5以下のドライエッチング過程の説明においては、水晶基板8の断面形状を、図4(b)のように簡略化して示す。すなわち図4(b)において水晶基板8の両側端の上下面に示す環状枠部10Ea,10Ebは、水晶基板8の周縁部の表面8c、裏面8dに形成されたマスク層である。そして4つのデバイスパターン領域8bに形成された複数のデバイスパターン部10Pa,10Pbについては、その一部のみを簡略化して示している。
ここで、これらのマスク層10a,10bは、Ni、Cr等の金属からなるメタルマスクであり、フォトリソグラフィによって所望のパターンに形成されている。本実施の形態のように、メタルマスクを用いることにより、以下のような効果を得る。すなわち、水晶(水晶基板8)のエッチング条件において、レジストマスクのエッチング選択比は1〜3程度であり、本実施の形態のように加工深さが数10〜数100μm程度である場合、レジストマスクを使用するならその厚みは数10μm必要である。この数10μmの厚いレジストマスクは、露光装置の性能やコストを考慮すると寸法のバラツキが大きくなる。これに対し、水晶のエッチング条件でのNi,Cr等のメタルマスクのエッチング選択比は20〜40程度あるので、加工深さが数10〜数100μm程度である場合、メタルマスクの厚みは3〜5μm程度でよく、寸法のバラツキを抑制して高精度で形成できる。
しかしながらメタルマスクは、水晶基板8のドライエッチング中に加熱されて高温となる上にメタルマスクが削られることで膜厚も変化するため、内部応力が生じる。この内部応力はメタルマスクが形成された水晶基板8の反りの原因となる。つまり、金属からなるメタルマスクを使用した場合、レジストマスクを使用した場合と比較して、ドライエッチング中に熱による水晶基板9の反りやそれに起因する割れが生じやすい。本実施の形態では、後に詳述するようにドライエッチング中に高効率かつ高精度でメタルマスクが形成された水晶基板8を冷却して比較的低い温度で維持できるので、メタルマスクに生じる内部応力を低減ないし緩和し、ドライエッチング中の熱による水晶基板8の反りやそれに起因する割れ等の損傷を防止している。
また、本実施の形態では水晶基板8の表面8c、裏面8dの両方にマスク層10a,10bを形成しているので、表面8c、裏面8dのうちの片方にのみマスク層を形成した場合と比較して、ドライエッチング中の高温となったマスク層10a,10bの内部応力は、水晶基板8の表面8c、裏面8dに均等に作用する。この点でも、ドライエッチング中の熱による水晶基板8の反りやそれに起因する割れ等の損傷が防止される。
次に図5〜図8を参照して、図2に示す(ST1A)、(ST2A)の詳細を説明する。まず図5(a)に示すように、樹脂基板7aと粘着剤フィルム7bが準備される。樹脂基板7aは、予め水晶基板8の外形形状に合わせて整形されている。また樹脂基板7aには、下面側に偏在して金属粒子など導電性を有する導電体粒子11aが含有されており、導電体粒子11aが含有された厚み範囲は導電層7cを形成する。なお樹脂基板7aに導電層を形成するための構成として、樹脂基板7aに導電体粒子11aを含有させる代わりに、図中の波線括弧内に示すように、樹脂基板7aの下面側に金属膜などの導電膜11bを貼り付けるようにしてもよい。
次いで図5(b)に示すように、樹脂基板7a上に粘着剤フィルム7bを重ねて貼り付け、粘着剤フィルム7bを樹脂基板7aの外形に合わせてカットする。この貼り付け処理は、図6に示すように、真空貼付装置2に備えられた真空チャンバ2aの真空雰囲気内で行われる。粘着剤フィルム7bには両面にカバーフィルム13a,13bが貼着されており、真空貼付装置2のチャンバ2a内には、カバーフィルム13a,13b付きの粘着剤
フィルム7bが巻回された供給ロール14の状態で供給される。供給ロール14から巻き出された粘着剤フィルム7bから、一方のカバーフィルム13a(図において下側)が剥離ロール15aにより剥離され、ガイドロール15bによってガイドされて回収される。
カバーフィルム13aが剥離された粘着剤フィルム7bは、カバーフィルム13bが上面側に貼着された状態でガイドローラ15cによって水平方向にガイドされる。そしてカバーフィルム13aが剥離されて露出された粘着剤フィルム7bの下面側が、樹脂基板7aの上面に貼り付けられる。次いで図示しないカッタにより、樹脂基板7aの外形輪郭に沿って粘着剤フィルム7aと他方のカバーフィルム13bを切断することにより、図7(a)に示すように、樹脂基板7a上に、粘着剤フィルム7bが貼り付けられた構成の支持基板7上にカバーテープ13bが残留した状態となる。
その後、図7(b)に示すように、他方のカバーテープ13bを剥離テープ17によって剥離することにより、樹脂基板7a上に粘着剤フィルム7bが貼り付けられた構成の支持基板7が完成する。なお樹脂基板7aに貼り付ける際に粘着剤フィルム7bを加熱して軟化させれば、粘着剤フィルム7bの樹脂基板7aに対する密着度をさらに高めることができる。真空貼付の具体的条件としては、例えば真空チャンバ2a内の真空度(絶対真空を基準とする)が50〜300Pa程度、ステージ温度が常温から80℃程度である。すなわち上述の工程では、ウェットエッチングによって溶解可能な材質より成り、片面にウェットエッチングによって溶解可能な粘着剤フィルム7bによって形成された粘着剤層が予め形成された支持基板7を準備する(基板準備工程)。なおこれ以降の工程説明においては、樹脂基板7aに貼り付けられた粘着剤フィルム7bを支持基板7の粘着剤層7bと記述する。すなわち本実施の形態においては、支持基板7として、粘着剤層7b形成面の反対面に、導電層7cが設けられたものを用いるようにしている。
本実施の形態では、粘着剤フィルム7bはポリイミド系粘着剤を厚みが一定のフィルム状としたものであり、樹脂基板7aおよびカバーフィルム13a,13bはポリエチレンテレフタレート(PET)からなる。また、粘着剤フィルム7aの厚みは40μm程度であり、カバーフィルム13a,13bの厚みは70μm程度である。粘着剤フィルム7aに要求される機能としては、十分な粘着力を有すること、耐熱性が高いこと、減圧高温下でもアウトガスが殆どでないこと(例えば5ppm以下)、ウェットエッチングにより容易に除去できること等がある。これらの機能を満たす限り、粘着剤フィルム7aを構成する粘着剤の種類や厚みは特に限定されない。
この後、このようにして準備された支持基板7を水晶基板8と貼り合わせる。すなわち支持基板7および水晶基板8は、真空雰囲気が形成可能な真空チャンバ3a内に固定部3bおよび可動部3cを備えた構成の真空貼合装置3に送られる。そして、図5(c)に示すように、樹脂基板7a側を下向きにした姿勢で支持基板7を固定部3b上に載置し、可動部3cの下面側に水晶基板8を表面8c側を上向きにした姿勢でセットする。そしてこの状態で真空チャンバ3a内を減圧し、次いで図5(d)に示すように、可動部3cを下降させて水晶基板8を支持基板7に対して押圧する。
これにより、水晶基板8のドライエッチングにおける最初の加工面(表面8c)の裏面8dを、支持基板7の粘着剤層7bに貼り合わせる(基板貼り合わせ工程)。この貼り合わせにより、水晶基板8の裏面8dが粘着剤層7bに押し込まれる。水晶基板8は、少なくとも裏面8dに形成されたデバイスパターン部10Pbが完全に粘着剤層7b内に埋まる深さまで、粘着剤層7b内へ押し込まれる。真空貼合の具体的条件としては、例えば真空チャンバ3a内の真空度が絶対真空を基準として100〜750Pa程度、ステージ温度が常温から80℃程度、支持基板7に対して水晶基板8を押圧する圧力が0.1〜1MPa程度である。
これにより、図8に示すように、支持基板7と水晶基板8とを貼り合わせて構成され、(ST3A)のドライエッチングの対象となるワーク16が準備される。図8(a)に示すようにワーク16は、水晶基板8の裏面8dを粘着剤層7bに密着させ、且つデバイスパターン部10Pbを粘着剤層7bに埋入させた形態となっている。なおこれ以降のドライエッチング過程の説明においては、図8(b)に示すように、デバイスパターン領域8b内におけるデバイスパターン部10Pa、10Pbの図示を省略して簡略化している。
このように真空貼合装置3の真空チャンバ3a内で支持基板7と水晶基板8とを貼り合わせることにより、粘着剤層7bと水晶基板8の間には気泡が存在せず、粘着剤層7bに対する水晶基板8の密着度を高くすることができる。また、水晶基板8は少なくとも裏面8dに形成されたデバイスパターン部10Pbが完全に粘着剤層7b内に埋め込まれるように貼り合わされるので、水晶基板8と粘着剤層7bの密着面積が大きい。なお、真空貼合装置3により水晶基板8と粘着剤層7bを互いに加圧して貼り合わせる際に、粘着剤層7bを加熱してもよい。加熱により粘着剤層7bは軟化するので、デバイスパターン部10Pbによって形成されている水晶基板9の裏面8dの凹凸部に、粘着剤層7bを確実に隙間なく密着させることができる。
次に図9、図10を参照して、ドライエッチング装置4の詳細構造および機能について説明する。ドライエッチング装置4は、その内部がワーク16を対象としてプラズマ処理を行う処理室を構成する減圧可能なチャンバ(真空容器)20を備える。チャンバ20の上端開口は、石英等の誘電体からなる天板21により密閉状態で閉鎖されている。天板21上にはICPコイル22が配設されており、ICPコイル22にはマッチング回路23を介して、高周波電源24が電気的に接続されている。天板21と対向するチャンバ20内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及びワーク16の保持台としての機能を有する基板サセプタ25が配設されている。
チャンバ20には、ワーク16を搬入出するための開閉可能な搬入出用のゲート20aが設けられている。本実施の形態においては、ワーク16はトレイ29に設けられた複数の基板収納孔29a内に保持された状態で、ゲート20aを介してチャンバ20内に搬入され、この状態でワーク16に対してプラズマ処理が行われる。また、チャンバ20に設けられたエッチングガス供給口20bには、エッチングガス供給源26が接続されている。エッチングガス供給源26はMFC(マスフローコントローラ)等を備え、エッチングガス供給口20bから所望の混合比および流量でエッチングガスを供給できる。さらに、チャンバ20に設けられた排気口20cには、真空ポンプ等を備える真空排気装置27が接続されている。
基板サセプタ25は、セラミクス等からなる誘電体板32、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等からなり、ペデスタル電極として機能する金属板35、セラミクス等からなるスペーサ板36、セラミクス等からなるガイド筒体37、及び金属製のアースシールド38、トレイ29をガイドするリング形状のガイド部材28を備えている。基板サセプタ25の最上部を構成する誘電体板32は、金属板35の上面に固定されており、金属板35はスペーサ板36上に固定されている。さらに、誘電体板32と金属板35の外周をガイド筒37が覆い、その外側とスペーサ板36の外周をアースシールド38が覆っており、ガイド部材28はアースシールド38の上面に装着されている。
誘電体板32は平面視して円形の外形を有する略円板部材であり、基板サセプタ25において、エッチング対象となる水晶基板8が支持基板7と貼り合わされたワーク16を、以下に説明する基板支持部33を介して載置する基板載置部としての機能を有している。また図10(a)に示すように、誘電体板32の上端面はトレイ29の下面29cを支持
するトレイ支持面(トレイ支持部)32aを構成する。トレイ支持面32aにおいてトレイ29のそれぞれの基板収容孔29aと対応する位置には、水晶基板8が支持基板7を介して載置される短円柱状の基板支持部33が上方に突出して設けられている。基板支持部33は、円環状に突出して設けられた円環状凸部33aおよび円環状凸部33aで囲まれた範囲内に均一に分布して小径の円柱状で設けられた円柱状凸部33bを備えている。円環状凸部33a、円柱状凸部33bの上端面は、基板載置部である誘電体板32において水晶基板8が載置される基板載置面33cを構成する。
チャンバ20内には、基板サセプタ25を貫通しかつ駆動装置30で駆動されて昇降する昇降ピン31が設けられており、昇降ピン31はトレイ29の下面に当接してトレイ29を昇降させる。これにより、トレイ29は誘電体板32に対して接離し、トレイ29の基板収納孔29a内に保持されたワーク16は、基板支持部33上に載置されまた基板支持部33から離隔する。
トレイ29は略円板形状であり、外周縁部には下窄み形状の円錐テーパ面29dが形成されている。ガイド部材28の内周縁部には、下窄み形状の円錐テーパ面28aが形成されている。昇降ピン31によって支持されたトレイ29を下降させると、円錐テーパ面29dが円錐テーパ面28aに嵌合することにより、トレイ29は基板サセプタ25に対して正しい位置に位置決めされ、さらにトレイ29は下面がトレイ支持面32aに当接して支持される。トレイ29の材料としては、例えばアルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、イットリア(Y2O3)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)等のセラミクス材、石英、ガラス類を含む誘電体材料を使用できる。アルマイトで被覆したアルミニウム、表面にセラミクスを溶射したアルミニウム、樹脂材料で被覆したアルミニウム等の金属であってもよい。
トレイ29には厚み方向に貫通する複数の基板収納孔29aが設けられており、図10(a)に示すように、基板収納孔29aの内周の孔壁29eからは、トレイ29の下面側の部分が基板収納孔29aの中心に向けて延出した支持縁部29bが設けられている。基板収納孔29a内に載置されたワーク16はその下面を支持縁部29bによって下方から保持される。また基板支持部33の外径寸法R1は、支持縁部29bによって閉囲される円形開口面の内径寸法R2よりも小さく設定されており、さらに基板支持部33の突出高さH1は支持縁部29bの厚み高さH2よりも大きく設定されている。
従って、図10(b)に示すように、昇降ピン31を下降させてトレイ29をガイド部材28によるガイド位置に位置決めした状態では、それぞれの基板収納孔29aにおいて、基板支持部33はトレイ29の下面側から基板収納孔29a内に進入する。これにより、トレイ29はトレイ支持面32aによって下面を支持される。そしてこの状態では、ワーク16はそれぞれの基板収納孔29a内において支持縁部29bから離隔して、円環状凸部33a、円柱状凸部33bの上面によって下面を支持された状態となる。
図9,図10に示すように、誘電体板32のそれぞれの基板支持部33の基板載置面33c付近には、円形平板状の単極型の静電吸着用電極である基板吸着用電極34が内蔵されている。基板吸着用電極34は電気的に互いに絶縁されており、直流電源41と調整用の抵抗42等を備える共通の直流電圧印加機構40から静電吸着用の直流電圧が印加される。基板吸着用電極34は双極型の静電吸着電極でもよい。また、複数の基板支持部33に共通して1個の静電吸着用電極を設けてもよい。
図9,図10に示すように、それぞれの基板支持部33には、伝熱ガス(本実施の形態ではヘリウム)のガス供給孔52が設けられている。これらのガス供給孔52は共通の伝熱ガス供給機構43に接続されている。伝熱ガス供給機構43は、伝熱ガス源(本実施形
態ではヘリウムガス源)44、伝熱ガス源44からガス供給孔52に到る供給流路45、供給流路45の伝熱ガス源44側から順に設けられた流量計46、流量制御バルブ47、及び圧力計48を備える。また、伝熱ガス供給機構43は、供給流路45から分岐する排出流路51と、この排出流路51に設けられたカットオフバルブ49を備える。さらに、伝熱ガス供給機構43は、供給流路45の圧力計48よりも供給孔52側と排出流路51を接続するバイパス流路50を備える。
それぞれの基板支持部33においてワーク16が載置される基板載置面33cには、換言すればワーク16の下面と円環状凸部33aで囲まれて閉鎖された空間33dには、伝熱ガス供給機構43によって伝熱ガスが供給される。伝熱ガスの供給時にはカットオフバルブ49は閉弁され、伝熱ガス源44から供給流路45を経て供給孔52へ伝熱ガスが送られる。流量計46と圧力計48で検出される供給流路45の流量及び圧力に基づき、後述するコントローラ59が流量制御バルブ47を制御する。一方、伝熱ガスの排出時にはカットオフバルブ49が開弁され、ワーク16の下面の空間33d内の伝熱ガスは、ガス供給孔52、供給流路45、及び排出流路51を経て排気される。
金属板35には、プラズマ発生用の高周波電圧であるバイアス電圧を印加する高周波印加機構53が電気的に接続されている。高周波印加機構53は、高周波電源54とマッチング用の可変容量コンデンサ55とを備える。金属板35の内部には、冷媒循環部35aが設けられており(図10(a)も参照)、冷媒循環部35aは冷媒配管58を介して冷媒循環装置57と接続されている。冷媒循環装置57を作動させることにより、冷媒循環部35a内で冷媒が循環し、プラズマ処理の発熱によって昇温した金属板35が冷却される。冷媒循環装置57、冷媒配管58、冷媒循環部35aは、金属板35を冷却する冷却機構56を構成する。
図1にのみ模式的に示すコントローラ59は、流量計46及び圧力計48を含む種々のセンサや操作入力に基づいて、高周波電源24、エッチングガス供給源26、搬送アーム60、真空排気装置27、駆動装置30、直流電圧印加機構40、伝熱ガス供給機構43、高周波電圧印加機構53、及び冷却機構56を含むドライエッチング装置4の全体の動作を制御する。
図11、図12を参照して、ドライエッチング装置4におけるワーク16の搬入および基板サセプタ25上へのワーク16の載置動作について説明する。まず図12(a)に示すように、水晶基板8と支持基板7とを貼り合わせて構成されたワーク16(図8参照)を、トレイ29の個々の基板収容孔29aの孔壁29eから突出し、基板収容孔内29aに収容された水晶基板8の外周縁部分を下方から支持基板7を介して支持する支持縁部29bを配設したトレイ29の複数の基板収納孔29aにそれぞれ載置する。
次いで、複数のワーク16を保持したトレイ29を搬送アーム60によって保持し、チャンバ20のゲート20a(図9)を介してチャンバ20の内部に搬入して、図11(a)、図12(b)に示すように、トレイ29を基板サセプタ25の上方に位置させる。すなわち、ここでは、加工面である表面8cの裏面8dに樹脂基板7が貼り合わされた水晶基板8を、ワーク16の形態でドライエッチング装置4のチャンバ20(真空容器)内に搬入し、水晶基板8の加工面である表面8cを上向きにした姿勢で、複数のワーク16を誘電体板32(基板載置部)のそれぞれの基板支持部33の基板載置面33cに載置する(基板搬入工程)。
このとき、図11(a)に示すように、昇降ピン31を上昇させてトレイ29の下面を支持することにより、搬送アーム60からトレイ29が昇降ピン31に移載される。次いで搬送アーム60がチャンバ20外に待避した後、図11(b)に示すように、昇降ピン
31の下降を開始させることにより、トレイ29は保持したワーク16とともに基板サセプタ25に対して下降する。
そしてトレイ29の下面が誘電体板32のトレイ支持面32aに当接することにより、ワーク16はそれぞれの基板収納孔29a内においてトレイ29の支持縁部29bから上方向に離間して基板支持部33の基板載置面33cに受け渡され載置された状態となり、この状態で水晶基板8を対象としたプラズマ処理によるドライエッチングが実行される。個々の基板支持部33の円環状凸部33aに囲まれる凹部内には支持基板7の下面に当接する円柱状凸部33bおよびガス供給孔52が設けられている。プラズマ処理が終了した後のトレイ29の搬出時には、昇降ピン31を上昇させてワーク16を保持したトレイ29を搬送アーム60への受け渡し位置まで上昇させ、チャンバ20内に進出してきた搬送アーム60にトレイ29を移載する。
次に、図13を参照して、水晶振動子9を製造するために実行される水晶基板8を対象としたプラズマ処理について説明する。ここでは、ドライエッチング装置4によって水晶基板8の表面8c、裏面8dの2つの面のうち、最初の加工面として設定された表面8cを対象としてエッチング加工を行う。なお図13においては、トレイ29に保持された複数のワーク16のうち、1つのワーク16のみを簡略化して図示している。
図13(a)に示すように、基板収納孔29a内において、ワーク16は基板支持部33の基板載置面33c上に載置されている。このとき、基板支持部33に内蔵された基板吸着用電極34に対して直流電圧印加機構40から直流電圧が印加され、支持基板7の下面(前述のように導電層7cが形成されている)が基板載置面33cに静電吸着され、これにより支持基板7は高い密着度で基板載置面33cに保持される。すなわち、ここでは基板吸着用電極34に直流電圧を印加して、支持基板7を基板載置面33cに静電吸着して保持する(基板吸着保持工程)。
次いで、ガス供給孔52を介して伝熱ガス供給機構43から伝熱ガス(本実施形態ではHe)が供給され、基板支持部33において支持基板7の下面との間に形成された空間33d(凹部)に伝熱ガスが充填される。その後、チャンバ20内にはエッチングガス供給口20bを通ってエッチングガス供給源26からエッチングガスが供給されると共に、真空排気装置27による排気が実行され、チャンバ20内は所定圧力に維持される。
次いで、高周波電源24からICPコイル22に高周波電圧を印加すると共に、高周波印加機構53により基板サセプタ25の金属板35にバイアス電圧を印加し、エッチングガスを電離させてチャンバ20内にプラズマPを発生させる。上記構成において、高周波電源24、ICPコイル22、高周波印加機構53は、真空容器であるチャンバ20内でエッチングガスを電離させてプラズマPを発生されるプラズマ発生源を構成している。そしてこのプラズマPにより、水晶基板8の表面8cがエッチングされる。具体的には、個々の水晶基板8の表面8cのうちデバイスパターン部10Paで覆われていない部分、すなわち水晶振動子9の外形輪郭を示すデバイスパターン部10Paの外側の部分と溝9cの部分がエッチングされる。すなわちここでは、伝熱ガス供給機構43により基板載置面33cと樹脂基板7aとの間に伝熱ガスを供給しつつ、プラズマ発生源によりプラズマPを発生させて水晶基板8の加工面をエッチングする(エッチング工程)。
水晶基板8のエッチング速度を高めるには、プラズマ密度が高く、かつ金属板35に対し高いバイアス電圧を印加する必要がある。また、水晶基板8は高硬度であるので、プラズマ密度を高めかつ高いバイアス電圧を印加しても、エッチング時間が長くなる。そのため、水晶基板8は長時間プラズマによる熱に曝され、プラズマからの熱吸収が著しい。また、水晶基板8は100μm程度で非常に薄くかつ脆い。従って、仮に水晶基板8の冷却
が不十分であるとすると、熱による反りやそれに起因する割れ等の損傷が生じる。
また、水晶基板8が高温となる程、水晶基板8とデバイスパターン部10Paの熱膨張率の差に起因する内部応力も大きくなり、反り、割れ等の損傷が生じる。さらに、水晶基板8が400℃〜500℃程度移動の高温となると水晶自体の変質も起こる。しかし、本実施形態では、高効率かつ高精度で水晶基板8を冷却して比較的低い温度で維持できるため、水晶基板8のドライエッチングに要求されるエッチング条件(高プラズマ密度、高バイアス電圧、かつ長い処理時間)を充足しつつ、熱に起因する水晶基板8の損傷を防止できる。以下、この点について詳述する。
エッチング中は、冷媒循環装置57によって冷媒循環部35a中で冷媒を循環させて金属板35を冷却し、それによって支持基板7に貼り合わされた水晶基板8を冷却する。すなわち、水晶基板8は粘着剤層7b、樹脂基板7a、伝熱ガス、及び誘電体板32を介した金属板35との間の熱伝導により冷却される。本実施の形態においては、真空貼付により粘着剤層7bを樹脂基板7aに貼り付けているので、粘着剤層7bの樹脂基板7aに対する密着度が高く、粘着剤層7bと樹脂基板7aとの間に気泡が介在しない。また、真空貼合により粘着剤層7bを介して水晶基板8を樹脂基板7aに貼り合わせているので、水晶基板8の粘着剤層7bに対する密着度が高く、かつ水晶基板8と粘着剤層7bとの間に気泡が介在しない。加えて、水晶基板8は十分な深さまで粘着剤層7bに押し込まれており両者の密着面積が大きい。そのため、粘着剤層7bと樹脂基板7aとの間の熱伝導性と、粘着剤層7bと水晶基板8との間の熱伝導性は、いずれも良好である。
さらに前述のように、ワーク16はその下面がトレイ29を介することなく基板載置面33cに直接載置され、基板載置面33cに対して静電吸着によって高い密着度で保持されている。従って、円環状凸部33aとワーク16の下面で囲まれた伝熱ガスが充填されている空間33dの密閉度が高く、伝熱ガスを介したワーク16と基板載置面33cとの間の熱伝導性が良好である。その結果、個々の基板支持部33の基板載置面33cに保持されたワーク16の水晶基板8を高い冷却効率で冷却できる。このように高効率で水晶基板8を冷却することにより、高プラズマ密度、高バイアス電圧、かつ長い処理時間(例えば80分程度)というエッチング条件であっても水晶基板8を100℃以下程度に維持できる。その結果、ドライエッチング中に水晶基板8が高温となって反り、剥がれ、割れ、変質等が生じるのを防止できる。
また、ドライエッチング中の熱によって水晶基板8や樹脂基板7aからの粘着剤層7bの剥がれや気泡の膨張に起因する水晶基板8の反り、剥がれ、割れ等の損傷を防止できる。さらに、水晶基板8を高効率かつ高精度で冷却することにより、水晶基板8を構成する水晶とデバイスパターン部10Paを構成する金属との熱膨張率の差による内部応力も緩和でき、この内部応力に起因する損傷も防止できる。さらにまた、高効率かつ高精度の冷却により水晶基板8が高温となることがないので、熱による水晶自体の変質も防止できる。
前述のように水晶基板8は少なくとも裏面8dに形成されたデバイスパターン部10Pbが完全に粘着剤層7b内に埋まる深さまで粘着剤層7b内に押し込まれている。このように水晶基板8の裏面8dを粘着剤層7b内に十分な深さまで埋め込むことにより、水晶基板8の裏面8dと粘着剤層7bとの境界へのプラズマの回り込みを防止できる。水晶基板8の裏面8dと粘着剤層7bとの境界へプラズマPが回り込むと、この境界部分の粘着剤層7bがエッチングされて水晶基板8の粘着剤層7bからの剥がれの原因となる。さらに水晶基板8を粘着剤層7b内に十分な深さまで埋め込んでプラズマの回り込みを防止することにより、水晶基板8の粘着剤層7bからの剥がれを防止でき、水晶基板8が樹脂基板7aに対して粘着剤層7bを介して密着した状態を維持できる。
本実施の形態における具体的なエッチング条件は以下の通りである。エッチングガスはC/He混合ガスであり、個々のガスの流量はCが30sccm、Heが120sccmである。チャンバ20内の圧力は0.5Paである。ICPコイル22に印加する高周波電力は1500Wで、金属板35に印加するバイアス電力は700Wである。基板吸着用電極34に印加する電圧は+1.2kVである。支持基板11と基板載置面41aの間の隙間への伝熱ガス(本実施形態ではHe)の充填圧は1200Paである。基板サセプタ25の温度を20℃程度に維持され、それによって水晶基板8の温度は100℃以下程度に維持される。
このエッチング条件における水晶基板8のエッチングレートは、0.5〜1.0μm/minである。Ni、Cr等の金属からなるマスク層13a,13bのエッチング選択比は20〜40程度ある。また、エッチング時間は40〜80分程度である。エッチングガスはC/He混合ガスに限定されない。Cに代えて、他のフルオロカーボン系ガスを使用できる。例えば、CHF、CF、C、C、CH等を使用できる。フルオロカーボン系ガス以外では、SF、NF等を使用できる。また、Heに代えてAr、Xe等の他の希ガスを使用してもよい。
この後、図13(b)に示すように、水晶振動子9の外形輪郭を示すデバイスパターン部10Paの外側の表面8cが水晶振動子9の外形断面の1/2の深さまでエッチングされ、溝9cのエッチング深さが底部まで達した時点で水晶基板8の表面8cのエッチングを終了する。このエッチングが完了することにより、水晶振動子9の外形輪郭を示すデバイスパターン部10Paの外側の領域では、環状枠部10Ea、分岐枠部10Ba、十字枠部10Caの部分を除いて水晶基板8の厚み方向において略半分の厚みで水晶が除去される。なお前述した水晶基板8を粘着剤層7bへ押し込む深さは、水晶基板8の表面8cのエッチング終了時に、樹脂基板7aから粘着剤層7bの表面までの高さが、樹脂基板7aから水晶基板8の裏面8dまでの高さよりも高くなるように、樹脂基板7aと粘着剤層7bの選択比に応じて設定することが好ましい。これにより、水晶基板8の表面8cのエッチングが完了するまで、水晶基板8の裏面8dと粘着剤層7bとの境界へのプラズマの回り込みをより確実に防止できる。
水晶基板8の表面8cのエッチングが完了した後、高周波電源24からICPコイル22への高周波電圧の印加と、高周波印加機構53から金属板35へのバイアス電圧の印加を停止する。続いて、真空排気装置27によりエッチングガスをチャンバ20内から排気する。また、直流電圧印加機構40から基板吸着用電極34への直流電圧の印加を停止してワーク16の静電吸着を解除する。そしてこの後、水晶基板8を支持基板7に貼り合わせたワーク16は、ゲート20aからドライエッチング装置4のチャンバ20外に搬出される。
この際、まず駆動装置30によって昇降ピン31を駆動することによりワーク16を基板載置面33cから上昇させ、次いで搬送アーム60(図11)にワーク16を移載した後、搬送アーム60とともにワーク16をチャンバ20外に搬出する。このとき、水晶基板8は支持基板7に貼り合わせた状態となっていることから、搬出動作時に作用する外力による水晶基板8の損傷を防止することができる。すなわち、ここではエッチング工程終了後に、水晶基板8を支持基板7とともに基板載置面33cから上昇させ、チャンバ20から搬出する(基板搬出工程)。これにより、図14(a)に示すように、ワーク16は表面8cのドライエッチングが完了した水晶基板8*を支持基板7によって支持した状態となる。
本実施の形態では、前述のように樹脂基板7aの下面に導電層7cを設けることで、基
板吸着用電極34によって基板支持部33の上面に支持基板7を吸着する静電吸着力を強め、誘電体板32との熱伝導によって支持基板7を効果的に冷却するとともに、搬送トラブルを防止している。つまり、導電層7cを設けることにより、静電吸着時の吸着力を強めつつ、残留吸着を防止している。仮に導電層7cを設けない場合、支持基板7を静電吸着保持する基板載置面33cの吸着力が弱くなるので、誘電体板32との熱伝導による支持基板7の冷却効果が弱くなる。また、導電層7cを設けずに誘電体板32との熱伝導による支持基板7の冷却能力を高めるためには、基板吸着用電極34に対する非常に高い電圧の印加が必要である。
その場合、図19(b)に概念的に示すように、誘電体である樹脂基板7aが静電分極して、基板吸着用電極34への電圧の印加を停止した後にも、基板載置面33cと接触する樹脂基板7aの下面に静電分極が残り、残留電荷による樹脂基板7aの下面と基板載置面33cとの間に強い残留吸着が生じる。この強い残留吸着により支持基板7が基板載置面33cから剥がれ難くいあるいは剥がれない等の搬送のトラブルが起こる恐れがある。これに対して、図19(a)に概念的に示すように、導電層7cを設けた場合には、直流電圧印加機構40からの直流電圧の印加を停止すれば、導電層7c内での電荷の移動により基板載置面33cの吸着力は速やかに消滅する。これにより、基板載置面33cから支持基板7を離隔させる際の搬送トラブルを防止することができる。
次に、上述の水晶基板8*から支持基板7を溶解除去する処理が実行される(図2のST4A)。すなわち、図14(b)に示すように、ワーク16はウェットエッチング装置5の処理槽5a内に搬入され、ウェットエッチングのための薬液中に浸漬される。本実施の形態では前述のように、樹脂基板7aはPETより、粘着剤層7bはポリイミド系粘着剤から成るので、薬液としてアセトン、NMP(N−メチル−ピロリドン)等の有機系溶剤を用いる。ただし、薬液の種類は樹脂基板7a、粘着剤層7bの材質に応じて適宜選択される。これにより、支持基板7を構成する樹脂基板7a、粘着剤層7bは薬液の化学作用により溶解して消失し、水晶基板8*のみが残留する。
この後、水晶基板8*を表裏反転することにより、図14(c)に示すように、水晶基板8*は次工程において加工面となる裏面8dを上向きにした姿勢となる。すなわち、ここでは、支持基板7を粘着剤層7bとともにウェットエッチングによって溶解させることにより、水晶基板8*のみを分離して取り出す(基板分離工程)。この基板分離工程においては、支持基板7を構成する樹脂基板7a、粘着剤層7bの材質と薬液の種類の組み合わせを適切に選定することにより、支持基板7を容易に溶解させて水晶基板8*の分離を効率よく(例えば、1〜2時間程度のエッチング時間)行うことが可能となっている。そしてこの後、水晶基板8*は、洗浄装置6によって洗浄されて薬液成分を除去した後、次の裏面8dを対象とするエッチング工程に送られる。
なお図15は、支持基板7を構成する樹脂基板7aに導電層7cを形成するための方法として、導電膜11bを樹脂基板7aに貼り付けた例を示している。ここで、図15(a)、(c)は、図14(a)、(c)と同様であり、図15(b)のみが図14に示す例と異なっている。すなわち図14に示す例においては、樹脂基板7a中に含有されていた導電体粒子11aはウェットエッチングの過程において、薬液中に分散する。これに対し、図15に示す例においては、導電膜11bはその形状を保ったまま薬液中に残留することから、ウェットエッチングの過程において処理槽5aから導電膜11bを回収して廃棄する処理が必要となる。
次に図16〜図18を参照して、水晶基板8の裏面8dのエッチングについて説明する。この裏面8dのエッチングの工程(図2の(ST1B)〜(ST4B))は、表面8cのエッチングの工程(図2の(ST1A)〜(ST4A))と同様の工程の繰り返しであ
る。以下、裏面8dを対象とするエッチング工程について説明するが、特に言及しない点については、プラズマ処理過程における冷却効果等の作用効果を含め、表面8cのエッチングの場合と同様である。
図16(a)、(b)は、図5(a)、(b)と同一内容であり、ここでは、樹脂基板7a上に粘着剤フィルム7bを貼り付けることにより、前述構成の支持基板7が準備される(基板準備工程)。次いで、このようにして準備された支持基板7を水晶基板8*と貼り合わせる。すなわち支持基板7および水晶基板8*は、前述構成の真空貼合装置3に送られる。そして図16(c)に示すように、樹脂基板7a側を下向きにした姿勢で支持基板7を固定部3b上に載置し、可動部3cの下面側に水晶基板8を裏面8d側を上向きにした姿勢でセットする。そしてこの状態で真空チャンバ3a内を減圧し、次いで図16(d)に示すように、可動部3cを下降させて、水晶基板8*を支持基板7に対して押圧する。
これにより、水晶基板8のドライエッチングにおける次の加工面(裏面8d)の裏面である表面8cを、支持基板7の粘着剤層7bに貼り合わせる(基板貼り合わせ工程)。この貼り合わせにおいては、前工程のドライエッチングにより表面8cに生じた加工段差が、完全に粘着剤層7b内に埋入する深さまで粘着剤層7b内に押し込む。これにより、図16(e)に示すように、支持基板7と水晶基板8*とを貼り合わせて構成され(ST3B)のドライエッチングの対象となるワーク16*が準備される。
次いで、水晶基板8の裏面8dを対象としてドライエッチングが実行される。まずワーク16*はトレイ29の基板収納孔29aに載置され、図11に示す例と同様に、ドライエッチング装置4のチャンバ20内に搬入される。そして水晶基板8*の加工面である裏面8dを上向きにした姿勢で、ワーク16*を基板載置面33cに載置する(基板搬入工程)。すなわち図17(a)に示すように、基板収納孔29a内において、ワーク16*を基板支持部33の基板載置面33c上に載置し、次いで静電吸着用電極34に直流電圧を印加して、樹脂基板7を基板載置面33cに静電吸着して保持する(基板吸着保持工程)。
この後、(ST3A)と同様にチャンバ20内でプラズマPを発生させ、加工面である裏面8dを対象としてプラズマ処理を行う。伝熱ガス供給機構43により基板載置面33cと樹脂基板7との間に伝熱ガスを供給しつつ、プラズマ発生源によりプラズマを発生させて水晶基板8の加工面をエッチングする(エッチング工程)。このエッチングにおいては、図17(b)に示すように、表面8cを対象とするエッチングでは除去されずに残留していた1/2の深さがエッチングされ、溝8eのエッチング深さが底部に達するまで、裏面8dを対象とするエッチングを継続する。このエッチングが完了することにより、デバイスパターン領域8bにおいて水晶振動子9の外形輪郭を示すデバイスパターン部10Pbの部分を除いて、水晶基板8の全厚み分の水晶が除去され、環状枠部10Eb 、分岐枠部10Bb、十字枠部10Cbを残して水晶基板8を厚み方向に貫通する開口が形成される。また、個片の水晶振動子9において腕部9bの両面には、溝9c,9d(図3参照)が加工される。
このようにして水晶基板8*の裏面8dを対象とするエッチングが完了した後、水晶基板8*を支持基板7に貼り合わせたワーク16*は、ゲート20aからドライエッチング装置4のチャンバ20外に搬出される(基板搬出工程)。次に、上述の水晶基板8*から支持基板7を溶解除去する処理が実行される(図2のST4B)。すなわち、図18(b)に示すように、ワーク16はウェットエッチング装置5の処理槽5a内に搬入され、ウェットエッチングのための薬液中に浸漬される。これにより、支持基板7を構成する樹脂基板7a、粘着剤層7bは薬液の化学作用により溶解して消失し、水晶基板8*のみが残
留する。
すなわちここでは、支持基板7を粘着剤層7bとともにウェットエッチングによって溶解させることにより、ドライエッチングによってデバイスパターン部10Pbを除いた部分が除去されて、水晶振動子9の個片の集合体となった水晶基板8*のみを分離して取り出す(基板分離工程)。この後水晶基板8*は、洗浄装置6によって洗浄されて薬液成分が除去される。そして個片の水晶振動子9を、図4に示す分岐枠部10Baから切り離すことにより、水晶振動子9の外形が形成され、水晶振動子9を完成するための後工程に送られる。
次に本発明における水晶基板8のハンドリング方法およびドライエッチング装置4における水晶基板8の支持方法について説明する。まず上述の実施の形態においては、エッチングの対象となる水晶基板8を保持してドライエッチング装置4内に搬入・搬出し、またドライエッチング装置4に備えられた基板サセプタ25に水晶基板8を載置して支持する方法として、以下のような方法を採用している。
まず、基板搬入工程おいては、加工面(表面8cまたは裏面8d)の裏面に支持基板7が貼り合わされた水晶基板8を、厚み方向に貫通する基板収容孔29aが設けられたトレイ29の基板収容孔29aに保持させ、ドライエッチング装置4のチャンバ20内に搬入させて、このトレイ29をトレイ29を支持するトレイ支持部であるトレイ支持面32aに支持させるとともに、水晶基板8の加工面を上向きにした姿勢で、基板載置面33cにトレイ29から水晶基板8が載置されるようになっている。このとき、基板載置部である誘電体板32に昇降自在に設けられた複数の昇降ピン31によって、トレイ29を介して水晶基板8を基板載置面33cに対して昇降させる構成としている。そして基板貼合わせ工程においては、個々の水晶基板8をそれぞれ1つの支持基板7に貼り合わせてワーク16とし、基板搬入工程および基板搬出工程において、基板収容孔29aが複数設けられたトレイ29の基板収容孔29aのそれぞれに、1つのワーク16を収容して保持するようにしている(図12参照)。
しかしながら本発明は上記方法に限定されるものではなく、以下の図20〜図22に示すように、各種の水晶基板8のハンドリング方法およびドライエッチング装置4における水晶基板8の支持方法を採用することができる。まず図20に示す例では、水晶基板8の加工面の裏面に支持基板7Aが貼り合わされたワーク16を、図12に示す例と同様に、トレイ29Aに設けられた複数の基板収納孔29aに収容する。次いで図20(b)に示すように、トレイ29Aを搬送アーム60によって保持して、トレイ29Aごと、基板サセプタ25の誘電体板32(基板載置部)に載置するようにしている。誘電体板32には、トレイ29Aにおけるワーク16の配列に対応した位置に、ワーク16の下面に当接して支持する基板支持部33Aが設けられている。
ここで、支持基板7Aは、基板分離工程におけるウェットエッチングの所要時間を短縮するため、図12に示す支持基板7よりも厚みが薄く設定されている。このため、水晶基板8と貼り合わされた状態においてワーク16の剛性は図12に示す例よりも小さく、基板収納孔29a内に収容した状態において過大な撓みを生じて損傷するおそれがある。このような剛性不足に起因する不具合を防止するため、図20に示す例においては、水晶基板8において予め設定された支持部位、すなわち図20(c)に示すように、水晶基板8における十字枠部10Caの配置に対応して、トレイ29Aの個々の基板収納孔29a内に枠状の支持部材29fを配設すると共に、トレイ29Aの個々の基板収容孔29aの孔壁29eから突出し、基板収容孔内29aに収容された水晶基板8の外周縁部分を下方から支持基板7Aを介して支持する支持縁部29bを配設している。
そしてワーク16がトレイ29Aの基板収納孔29a内に収容された状態では、水晶基板8は支持縁部29b、支持部材29fによって支持基板7Aを介して上述の支持部位を支持される。さらにトレイ29Aを誘電体板32に対して下降させた状態では、実質的な環状凸部33f、円柱状凸部33bが支持基板7Aの下面に当接して支持するとともに、複数の実質的な環状凸部33f間に構成され、トレイ29Aの個々の基板収納孔29aの枠状の支持部材29fを収容可能な十字形状で設けられる十字溝部33eがトレイ29Aの支持部材29fを収容する。
すなわちトレイ29Aが保持した水晶基板8と支持基板7Aとを貼り合わせて構成されたワーク16とともに基板サセプタ25に対して下降すると、トレイ29Aの下面が誘電体板32のトレイ支持面32aに当接することにより、ワーク16はそれぞれの基板収納孔29a内においてトレイ29Aの支持縁部29b、支持部材29cから上方向に離間して基板支持部33の基板載置面33cに受け渡され載置された状態(図10(b)参照)となる。基板支持部33の個々の実質的な環状凸部33fに囲まれる凹部内には、支持基板7Aの下面に当接する円柱状凸部33bおよびガス供給孔52が設けられている。
また図21に示す例では、図12,図20に示す例とは異なり、図21(a)に示すように、複数の水晶基板8を大径サイズの支持基板70に予め設定された配列位置70aに貼り合わせるようにしている。複数の水晶基板8が貼り合わされた支持基板70は、図21(b)に示すように、円環部129aの内側に円環部129aと連結された格子枠状の格子支持枠部129bが配置された構成のトレイ129によって保持される。ここで、支持基板70における水晶基板8の配列は、支持基板70がトレイ129に保持された状態で、それぞれの水晶基板8の支持部位(十字枠部10Caに対応する位置)が格子支持枠部129bの上方に対応して位置するように設定される。すなわち十字枠部10Caの中心点と格子支持枠部129bの中心点が実質的に対応して位置し、十字枠部10Caが支持基板70を介して格子支持枠部129bが支持されるように位置設定される。
そしてトレイ129によって保持された支持基板70は、図21(c)、図21(d)において、トレイ129ごと搬送アーム60によって保持されて、基板サセプタ25の誘電体板32(基板載置部)に載置される。誘電体板32には、トレイ129における水晶基板8の少なくとも配列に対応した位置、あるいは複数の水晶基板8が貼り合わされた支持基板70全面に対応した位置に、支持基板70を介して水晶基板8の下面に当接して支持する基板支持部33Bが設けられている。基板支持部33B(図21(d)(図21(c)の基板支持部33Bの部分拡大図)参照)は、複数の実質的な環状凸部33fで構成され、個々の実質的な環状凸部33fで囲まれる凹部内には支持基板70の下面に当接する円柱状凸部33bおよびガス供給孔52が設けられている。
基板支持部33Bを構成する複数の実質的な環状凸部33fの間にて構成され、トレイ129の円環部129aの内側に円環部129aと連結された格子枠状の格子支持枠部129bが嵌合(収容)する断面形状を有する十字溝部132が配設されており、十字溝部132の4つの端部あるいは、十字溝部132上に位置して、誘電体板32に対して昇降する昇降ピン31が設けられている。十字溝部132はトレイ129における格子支持枠部129bの配列に対応しており、昇降ピン31によって下面を支持されたトレイ129が下降することにより、円柱状凸部33bが支持基板70の下面に当接して支持するとともに、格子支持枠部129bが十字溝部132(トレイ支持部)に嵌合(収容)することにより、複数の水晶基板8が貼り合わされた支持基板70はトレイ129の格子支持枠部129bから上方向に離間して基板支持部33Bに受け渡される。これにより、水晶基板8は支持基板70を介して基板支持部33Bに載置される。
すなわち図21に示す例においては、基板貼合わせ工程において複数の水晶基板8を1
つの支持基板70に貼り合わせ、基板搬入工程および基板搬出工程において、水晶基板8に予め設定された支持部位に対応して格子支持枠部129bが配置された枠状のトレイ129によって支持基板70を保持し、基板サセプタ25の誘電体板32(基板載置部)の基板支持部33Bに水晶基板8を、支持基板70を介して載置するようにし、基板支持部33Bを構成する複数の実質的な環状凸部33fで囲まれ支持基板70の下面との間に形成されたそれぞれの空間(凹部内)には伝熱ガス(本実施形態ではHe)が供給され充填される。これにより、複数の水晶基板8が貼り合わされた支持基板70全体を冷却可能に支持することができ、効果的に複数の水晶基板8を、支持基板70を介して冷却することができる。
また図22に示す例では、図22(a)に示すように、複数の水晶基板8を大径サイズの支持基板70Aに予め設定された配列位置70aに貼り合わせるようにしている。ここで、支持基板70Aは図21に示す支持基板70よりも厚型で剛性が大きく、図22(b)に示すように、搬送アーム60によって支持基板70Aを直接保持することが可能となっている。基板サセプタ25の誘電体板32には、支持基板70Aにおける水晶基板8の配列に対応した位置に、支持基板70Aを介して水晶基板8の下面に当接して支持する基板支持部33Cおよび図21と同様の十字溝部132が設けられている。
基板支持部33Cは図21に示す基板支持部33Bとほぼ同様構成であるが、基板支持部33Cにおいては、昇降ピン31の上端部には、円環部131aの内側に円環部131aと連結された格子枠状の格子支持枠部131bが配置された構成の昇降部材131が結合されており、昇降ピン31を昇降させることにより、昇降部材131は誘電体板32に対して昇降する。昇降部材131には、搬送アーム60によって支持基板70Aが移載される。
ここで、支持基板70Aにおける水晶基板8の配列は、支持基板70Aが昇降部材131に保持された状態で、それぞれの水晶基板8の支持部位(十字枠部10Caに対応する位置)が格子支持枠部131bの上方に位置するように設定される。すなわち十字枠部10Caの中心点と格子支持枠部131bの中心点が実質的に対応して位置し、十字枠部10Caが支持基板70Aを介して格子支持枠部131bに支持されるように位置設定される。このような構成の昇降部材131を用いることにより、図22(c)に示すように、個々の水晶基板8の支持部位(十字枠部10Caに対応する位置)を格子支持枠部131bによって支持基板70Aを介して支持することができる。そして昇降部材131が下降することにより、円柱状凸部33b(図22(b))が支持基板70Aの下面に当接して支持するとともに、格子支持枠部131bが十字溝部132に嵌合し、これにより、水晶基板8は支持基板70Aを介して基板支持部33Cに載置される。
すなわち図22に示す例においては、基板貼合わせ工程において複数の水晶基板8を1つの支持基板70Aに貼り合わせ、基板搬入工程および基板搬出工程において、水晶基板8に予め設定された支持部位に対応して格子支持枠部131bが配置された枠状の昇降部材131によって支持基板70Aを誘電体板32に設けられた基板支持部33C(基板載置面)に対して昇降させるようにしている。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、水晶基板8と貼り合わされる支持基板7を、樹脂基板7aに粘着剤フィルム7bを貼り付けた構成としているが、本実施の形態2においては、PETシートに予め粘着剤層を形成した構成の支持基板107を用いるようにしている。以下、図23,図24を参照して、本実施の形態2における水晶デバイス製造システム101の構成および水晶振動子9の製造過程の概要について説明する。
水晶デバイス製造システム101は、実施の形態1に示すものと同様の真空貼合装置3、ドライエッチング装置4、ウェットエッチング装置5、および洗浄装置6より構成される。水晶デバイス製造システム101は、支持基板107が貼り合わせて支持された水晶基板8(基板)を表裏両面から順次にドライエッチングすることにより、水晶基板8から複数の水晶振動子9を製造する機能を有する。図23において、処理経路を示す実線、破線は、水晶基板8の表面、裏面を対象とした処理過程(図2に示す過程A、過程B)にそれぞれ対応している。
過程Aにおいては、まず真空貼合装置3によって水晶基板8の裏面側を支持基板107に、すなわち粘着剤層付き樹脂基板107の粘着剤層107bを介して真空貼り合わせして支持する(ST101A)。次いで支持基板107に貼り合わされた水晶基板8をドライエッチング装置4に搬入して水晶基板8の表面側をドライエッチングする(ST102A)。この後、ウェットエッチング装置5によって水晶基板8から支持基板107を溶解除去(ウェットエッチング)する(ST103A)。次いで、水晶基板8は洗浄装置6に送られて薬液の洗浄処理が行われた後、過程Bの対象となる。すなわち、水晶基板8の裏面を対象として、上述の(ST101A)〜(ST103A)と同様の(ST101B)〜(ST103B)が実行される。そして再度洗浄装置6に送られて薬液の洗浄処理を行う。以上の過程を経ることにより、水晶基板8はドライエッチングによって微細加工され、水晶振動子9が成形される。
図25は、上述の(ST101A)において実行される貼り合わせ工程を示している。この貼り合わせ処理は、図25に示すように、真空貼合装置3に備えられた真空チャンバ3aの真空雰囲気内で行われる。支持基板107は、樹脂基板107a(PETシート)に実施の形態1における粘着剤層7bと同様の粘着剤層107bを予め形成した構成となっており、真空貼付装置3のチャンバ3a内には、粘着剤層107bの表面にカバーテープ13aを貼着したカバーフィルム13a付きの支持基板107が巻回された供給ロール114の状態で供給される。供給ロール114から巻き出された支持基板107から、カバーフィルム13a(図において下側)が剥離ロール15aにより剥離され、ガイドロール15bによってガイドされて回収される。
カバーフィルム13aが剥離された支持基板107は、ガイドローラ15cによって水平方向にガイドされる。そしてカバーフィルム13aが剥離されて露出された粘着剤層107bの下面側が、水晶基板8の裏面8dに貼り付けられる。次いで図示しないカッタにより、水晶基板8の外形輪郭に沿って支持基板107を切断することにより、図26(a)に示すように、水晶基板8の裏面8dに支持基板107の粘着剤層107bが貼り付けられ、図8に示すものと同様のワーク16が形成される。そして図26(b)に示すように、表面8cを上向きにした状態のワーク16を対象として、実施の形態1において図13以降に示す各処理が実行される。
なお上記実施の形態1,2において、ドライエッチング(ST3A,3B)、(ST102A,102B)とウェットエッチング(ST4A,4B)、(ST103A,103B)との間に、アッシング処理を介在させるようにしてもよい。このアッシング処理によって粘着剤層7b、粘着剤層107bの露呈部分を除去すると、ウェットエッチングにおいて水晶基板8と粘着剤層7b、粘着剤層107bとの貼合わせ界面への薬液の進入が容易となり、支持基板7、支持基板107を溶解除去するのに要する処理時間を短縮することができる。
上記詳述したように、本実施の形態1,2に示す基板のドライエッチング方法は、ドライエッチング装置への搬入出等のハンドリングにおける水晶基板のダメージを防止する目的で水晶基板に貼り付けられる支持基板として、ウェットエッチングによって溶解除去可
能な材質のものを用いるようにしている。これにより、ガラス板などを支持基板として用いる従来技術における以下のような不都合を解消することができる。すなわち従来技術においては、粘着剤層を介して貼り合わされた水晶基板と支持基板とを分離させるために行われるウェットエッチングに長時間(例えば20時間〜50時間)を要していた。これに対し、本実施の形態1,2においては、支持基板自体を溶解除去するため、水晶基板の分離に要する時間を大幅に短縮する(例えば1時間〜2時間)ことが可能となっている。
なお、上述の実施の形態1,2においては、音叉型の水晶振動子9を製造する場合を例に本発明を説明したが、本発明は他の種類の水晶振動子や、水晶振動子以外の水晶デバイスの製造にも適用できる。また水晶以外の材質であって高硬度で脆い材料からなる基板についても、本発明により微細加工を実現できる。このような水晶以外に本発明により微細加工を実現できる硬脆性材料としては、例えばガラス、石英、サファイア、SiC、GaN、GaP、GaAs、AlN、ZnO、Si、LN(LiNbO)、LT(LiTaO)、LiGaO2、βGa2O3、YAG(Y3Al5O12)等がある。さらに、厚みが100μm程度の水晶基板9の場合を例に本発明を説明したが、水晶等の硬脆性材料からなり、例えば200μm以下、特に100μm程度あるいはそれ以下の厚みで非常に薄くかつ脆く、熱により反りやそれに起因する割れが生じやすい基板の微細加工を、本発明のドライエッチング方法により可能である。
本発明の基板のドライエッチング方法は、水晶基板等の高硬度で脆い硬脆性材料からなる基板に対する微細加工を効率よく安定して実現できるという効果を有し、水晶振動子などの水晶デバイスの製造分野等に利用可能である。
1、101 水晶デバイス製造システム
7、107 支持基板
7a、107a 樹脂基板
7b、107b 粘着剤層(粘着剤フィルム)
7c 導電層
8 水晶基板
8b デバイスパターン領域
8c 表面
8d 裏面
9 水晶振動子
10a、10b マスク層
10Pa、10Pb デバイスパターン部
16 ワーク
20 チャンバ
22 ICPコイル
24 高周波電源
25 基板サセプタ
29 トレイ
29a 基板収納孔
30 駆動機構
31 昇降ピン
32 誘電体板
32a トレイ支持面
33,33A,33B,33C 基板支持部
34 基板吸着用電極
35 金属板
40 直流電圧印加機構
41 直流電源
53 高周波印加機構
60 搬送アーム
P プラズマ

Claims (9)

  1. エッチングガスが供給される真空容器と、前記真空容器内で前記エッチングガスを電離させてプラズマを発生されるプラズマ発生源と、前記真空容器内に配置され基板が載置される基板載置部と、前記基板載置部に内蔵された静電吸着用電極と、前記基板載置部において前記基板が載置される基板載置面に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給機構とを備えたドライエッチング装置によって、前記基板の表裏をなす2つの面のうちの加工面として設定された少なくとも一方の面を対象としてエッチング加工を行う基板のドライエッチング方法であって、
    ウェットエッチングによって溶解可能な材質より成り片面にウェットエッチングによって溶解可能な粘着剤層が予め形成された支持基板を準備する基板準備工程と、
    前記基板の前記加工面の裏面を前記支持基板の粘着剤層に貼り合わせる基板貼合わせ工程と、
    前記加工面の裏面に前記支持基板が貼り合わされた前記基板を前記ドライエッチング装置の真空容器内に搬入し、前記基板の前記加工面を上向きにした姿勢で前記基板を前記基板載置面に載置する基板搬入工程と、
    前記静電吸着用電極に直流電圧を印加して前記支持基板を前記基板載置面に静電吸着して保持する基板吸着保持工程と、
    前記伝熱ガス供給機構により前記基板載置面と前記支持基板との間に前記伝熱ガスを供給しつつ、前記プラズマ発生源によりプラズマを発生させて前記基板の加工面をエッチングするエッチング工程と、
    前記エッチング工程終了後に前記基板を前記支持基板とともに前記基板載置面から上昇させ前記真空容器から搬出する基板搬出工程と、
    前記支持基板を前記粘着剤層とともにウェットエッチングによって溶解させることにより前記基板のみを分離して取り出す基板分離工程とを含むことを特徴とする基板のドライエッチング方法。
  2. 前記基板貼合わせ工程において複数の前記基板を1つの前記支持基板に貼り合わせ、前記基板搬入工程において、前記加工面の裏面に前記支持基板が貼り合わされた前記基板を前記ドライエッチング装置の真空容器内に搬入し、前記基板の前記加工面を上向きにした姿勢で貼り合わされた前記支持基板を介して前記基板を前記基板載置面に載置することを特徴とする請求項1記載の基板のドライエッチング方法。
  3. 前記基板搬入工程おいて、前記加工面の裏面に前記支持基板が貼り合わされた前記基板を厚み方向に貫通する基板収容孔が設けられたトレイの基板収容孔に保持させ、前記ドライエッチング装置の真空容器内に搬入させて、このトレイを前記トレイを支持するトレイ支持部に支持させるとともに、前記基板の前記加工面を上向きにした姿勢で前記基板載置面に前記トレイから前記基板が受け渡されて載置されることを特徴する請求項1記載の基板のドライエッチング方法。
  4. 前記基板貼合わせ工程において個々の前記基板をそれぞれ1つの前記支持基板に貼り合わせ、前記基板搬入工程および基板搬出工程において、前記基板収容孔が複数設けられた前記トレイの前記基板収容孔のそれぞれに1つの前記支持基板を収容して保持することを特徴とする請求項3記載の基板のドライエッチング方法。
  5. 前記基板収容孔には、前記基板に予め設定された支持部位に対応して枠状の支持部材が配設されており、前記基板を前記基板収容孔内に収容した状態において、前記支持部材によって前記支持基板を介して前記基板を下方から支持することを特徴とする請求項3あるいは4に記載の基板のドライエッチング方法。
  6. 前記基板貼合わせ工程において複数の前記基板を1つの前記支持基板に貼り合わせ、前記基板搬入工程および基板搬出工程において、前記基板に予め設定された支持部位に対応して支持部材が配置された枠状のトレイによって前記支持基板を保持し、前記支持基板における前記基板の配列位置に対応して設けられた前記基板載置面に前記基板を前記支持基板を介して載置することを特徴とする請求項1記載の基板のドライエッチング方法。
  7. 前記基板載置部に昇降自在に設けられた複数の昇降ピンによって、前記トレイを介して前記基板を前記基板載置面に対して昇降させることを特徴とする請求項3に記載の基板のドライエッチング方法。
  8. 前記基板貼合わせ工程において複数の前記基板を1つの前記支持基板に貼り合わせ、前記基板搬入工程および基板搬出工程において、前記基板に予め設定された支持部位に対応して支持部材が配置された枠状の昇降部材によって前記支持基板を前記基板載置面に対して昇降させることを特徴とする請求項2に記載の基板のドライエッチング方法。
  9. 前記支持基板として、前記粘着層形成面の反対面に導電層が設けられたものを用いることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の基板のドライエッチング方法。
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