JP2011060405A - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011060405A
JP2011060405A JP2009212069A JP2009212069A JP2011060405A JP 2011060405 A JP2011060405 A JP 2011060405A JP 2009212069 A JP2009212069 A JP 2009212069A JP 2009212069 A JP2009212069 A JP 2009212069A JP 2011060405 A JP2011060405 A JP 2011060405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
wavelength
diffraction grating
material layer
diffraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009212069A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Tajima
宏一 田島
Chikashi Takatani
周志 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2009212069A priority Critical patent/JP2011060405A/ja
Publication of JP2011060405A publication Critical patent/JP2011060405A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

【課題】波長が異なる3つの光をそれぞれ、1つの光検出器の受光エリアのレイアウトに応じて受光できる光ヘッド装置を提供する。
【解決手段】405nm波長帯の波長λの光、660nm波長帯の波長λの光および785nm波長帯の波長λの光が共通し、光ディスクで反射された復路のみの光路中に波長選択回折素子10aを配置し、波長選択回折素子10aは、波長λの光と波長λの光を直交する直線偏光にする波長板12と、波長λの光を回折させ、波長λの光を回折させずに透過させる第1の回折格子13と、波長λの光を回折させずに透過させ、波長λの光を回折させる第2の回折格子15を有し、波長λの光について高い0次回折効率として、それぞれの波長の光について回折効率、回折角を独立に調整することで、光検出器の各波長の受光エリアを高い自由度で設計できる光ヘッド装置を実現できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ストレージを扱う光学系として、CD、DVD、光磁気ディスクなどの光記録媒体および、「Blu−ray」(登録商標:以下、BD)などの高密度光記録媒体(以下、「光ディスク」という)に情報の記録および/または再生(以下、「記録・再生」という。)を行う光ヘッド装置に関する。
近年、CD、DVD、BDなど異なる波長の光を用いて各光ディスクに記録・再生を行う光ヘッド装置が開発されており、このような光ヘッド装置には、複数の異なる波長の光に対して共通して用いる光学部品による部品点数の削減、小型化が求められている。光源となる半導体レーザについても、複数種の発振波長を有する半導体レーザを一体形成する技術を用いて、2波長あるいは3波長を発振する半導体素子を1つのパッケージに収めた、いわゆる2波長レーザ、3波長レーザとよばれる半導体レーザの開発が検討されている。
また、この他に、光ヘッド装置の部品点数の削減、小型化のため、波長が異なる2つまたは3つの光について、各波長の光に対応したそれぞれの光ディスクに対して球面収差を低減して集光させる対物レンズも開発されている。さらに、各光ディスクの情報記録面で反射した信号光などを検出する光検出器についても、各波長の光に対してそれぞれ独立した受光光学系と光検出器を有する光ヘッド装置から、波長が異なる2つまたは3つの光に対して共通する受光光学系を有し、1つの光検出器で複数の波長の光情報を検出する光ヘッド装置が検討、開発されている。
光検出器は、複数の受光エリアを有し、各光ディスクから反射された光がそれぞれの受光エリアに到達するように配置されている。そして、受光エリアに到達した光の信号(光量)を演算処理することによって、再生RF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。ここで、各光ディスクの情報記録面から反射された、波長が異なる複数の光を1つの光検出器で受光させる光ヘッド装置として、例えば、BDより反射した光と、HD−DVD/DVD/CDより反射した光とを、それぞれ異なる受光エリア(センサーパターン)で受光させる光ヘッド装置が報告されている(特許文献1)。
特許文献1で開示される光ヘッド装置は、光ディスクで反射した光の光路中のみに配置されるアナモレンズ(シリンドリカルレンズ)と光検出器との間に、偏光性回折素子を備える。そして、偏光性回折素子は、BDで反射した光と、HD−DVD/DVD/CDで反射された光とが、互いに直交する偏光方向の光として入射したとき、BDで反射した光を回折させ、HD−DVD/DVD/CDで反射した光を透過させて、1つの光検出器においてそれぞれの光がBD用の受光エリア、HD−DVD/DVD/CD用の受光エリアに到達するように調整されている。
特開2008−47200号公報
しかし、特許文献1の光ヘッド装置では、異なる受光エリアに到達させる光毎、互いに直交する偏光状態として偏光性回折素子に入射させなければならない、という制限があった。さらに、従来の偏光性回折素子は、互いに直交するS偏光の光と、P偏光の光として偏光性回折素子に入射させて、光を偏光毎に、2つの方向に分岐させることができるが、例えば、各光ディスクによって信号処理が異なり、3つの波長の光に対して各々独立に受光エリアを有する光検出器を用いた光ヘッド装置に適用することができない。また、波長が異なる2つの光について同一の受光エリアに到達させる場合、偏光性回折素子を直進透過した、つまり0次回折光の延長方向の配置としなければならない、という制限があった。
本発明は、従来技術のかかる問題を解決するためになされたものであり、波長が異なる3つの光それぞれに対応した光ディスクから反射される信号光を、1つの光検出器のうちそれぞれの光に対応した受光エリアに到達させるために、波長選択回折素子を用いて、光検出器における受光エリアのレイアウトの自由度が高くかつ、小型化をともなって、記録・再生ができる光ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明は、405nm波長帯である波長λの光と、660nm波長帯である波長λの光と、785nm波長帯である波長λの光を発射する光源と、前記波長λの光、前記波長λの光および前記波長λの光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクから反射した光を光検出器に偏向させるビームスプリッタと、を備えた光ヘッド装置において、前記ビームスプリッタと前記光検出器との間の前記波長λの光、前記波長λの光および前記波長λの光が共通する光路中に波長選択回折素子を有し、前記波長選択回折素子は、前記ビームスプリッタ側より、波長板、第1の回折格子、第2の回折格子の順にそれぞれ少なくとも有し、前記波長板は、透過する前記波長λの光および前記波長λの光を、互いに直交する第1の直線偏光の光と第2の直線偏光の光とし、前記第1の回折格子は波長λの光と波長λの光のうち、いずれか一方を回折させず透過させるとともに、他方を回折させ、前記第2の回折格子は、前記波長λの光と前記波長λの光のうち、前記第1の回折格子で回折させる方の光を回折させずに透過させるとともに、他方を回折させる光ヘッド装置を提供する。
また、前記波長板は、光学軸が厚さ方向に揃った複屈折性材料からなり、前記波長λの光に対してλの整数倍に略等しいリタデーション値を有するとともに、前記波長λの光に対してλ/2の奇数倍に略等しいリタデーション値を有する上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記第1の回折格子は、複屈折性材料からなる第1の複屈折性材料層と、等方性材料からなる第1の等方性材料層によって、周期的な凹凸を有し、前記第1の複屈折性材料層の常光屈折率をno1、異常光屈折率をne1(no1≠ne1)とし、前記等方性材料の屈折率をns1とするとき、前記ns1は、前記no1または前記ne1に略等しい上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記第2の回折格子は、複屈折性材料からなる第2の複屈折性材料層と、等方性材料からなる第2の等方性材料層によって、周期的な凹凸を有し、前記第2の複屈折性材料層の常光屈折率をno2、異常光屈折率をne2(no2≠ne2)とし、前記第2の等方性材料層の屈折率をns2とするとき、前記ns2は、前記no2または前記ne2に略等しい上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記第2の回折格子は、透明基板の平面上に等方性材料からなる第2の等方性材料層によって周期的な凹凸を有し、前記第2の等方性材料層の屈折率をns2、高さをdとするとき、(ns2−1)×dが波長λの整数倍または波長λの整数倍に略等しい上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記第1の回折格子および前記第2の回折格子の断面形状は、矩形状である上記の光ヘッド装置を提供する。
さらに、前記波長選択回折素子は、入射する波長λの光の光量を100%とするとき、直進透過する波長λの光が70%以上となる上記の光ヘッド装置を提供する。
本発明は、複数の異なる波長の光を用いて、各光ディスクを記録・再生する光ヘッド装置において、各光ディスクの情報記録面から反射された光信号を最適に処理し、かつ、小型化が実現できる効果を有する光ヘッド装置を提供することができる。
光ヘッド装置の構成例を示す模式図 第1の実施の形態に係る波長選択回折素子の断面模式図 第2の実施の形態に係る波長選択回折素子の断面模式図 他の波長選択回折素子の断面模式図 入射する光の偏光方向と波長板の光学軸(遅相軸)との関係を示す模式図
(第1の実施形態)
図1は、3つの異なる波長の光を用い、それぞれの規格の光ディスクの記録・再生を行う互換性のある光ヘッド装置100の模式図である。光ヘッド装置100を構成する各光学部品(要素)について、光源101a、101bから発射する光の光路を辿りながら説明する。また、光ヘッド装置100において、光源101aは、405nm波長帯の光を発射する半導体レーザ等であり、光源101bは、660nm波長帯の光と785nm波長帯の光の両方を発射するハイブリッド型またはモノシリック型の半導体レーザ等である。なお、405nm波長帯は385nm〜430nm、660nm波長帯は630nm〜690nm、785nm波長帯は760nm〜810nmの範囲とする。
光ヘッド装置100において、半導体レーザ等の光源101aからX方向に発射された405nm波長帯の光は、グレーティング素子102aで回折されて3ビームとなり、ダイクロイックプリズム103、そして偏光ビームスプリッタ104を透過し、コリメータレンズ105で平行光となる。そして、ダイクロイックプリズム106によってZ方向に偏向され1/4波長板108aを透過して対物レンズ109aによって光ディスク110aの情報記録面に集光する。なお、光源から光ディスクに至るまでの光路を「往路」とし、(反射して)光ディスクから光検出器に至るまでの光路を「復路」と定義する。
ダイクロイックプリズム103は、405nm波長帯の光を透過し、660nm波長帯の光および785nm波長帯の光を反射する機能を有する。一方、ダイクロイックプリズム106は、405nm波長帯の光を反射し、660nm波長帯の光および785nm波長帯の光を透過する機能を有する。また、対物レンズ109aは、BD用の405nm波長帯の光に対して集光性があり、対物レンズ109bは、DVD用の660nm波長帯の光およびCD用の785nm波長帯の光に対していずれも、集光性を有する。
光源101bから発射された660nm波長帯の光は、グレーティング素子102bで回折されて3ビームとなり、ダイクロイックプリズム103で反射し、偏光ビームスプリッタ104を透過する。また、光源101bから発射された785nm波長帯の光は、グレーティング素子102bで回折されて3ビームとなり、ダイクロイックプリズム103で反射し、偏光ビームスプリッタ104を透過する。偏光ビームスプリッタ104を透過した660nm波長帯の光および785nm波長帯の光は、ミラー107で反射され、1/4波長板108bを透過して対物レンズ109bによって光ディスク110bの情報記録面に集光する。ここで、光ディスク110aはBDに相当し、光ディスク110bは、DVDまたはCDに相当する。
また、グレーティング素子102a、102bは、0次回折光(直進透過光)と±1次回折光を発生させ3ビーム法を用いて記録・再生を行うものであるが、光ヘッド装置100が±1次回折光を発生させない1ビーム法を用いて記録・再生を行う場合は、グレーティング素子102aまたは102bを配置しなくてもよい。また、例えば、DVD用の660nm波長帯の光に対して1ビーム法、CD用の785nm波長帯の光に対して3ビーム法を用いる場合、グレーティング102bとして、一方の波長帯の光のみを回折する波長選択性のグレーティングを用いてもよい。
光ディスク110aを反射した405nm波長帯の復路の光は、対物レンズ109aを透過し、1/4波長板108aを透過した際に往路の直線偏光(例えばS偏光)の光と直交する直線偏光(例えばP偏光)の光となり、ダイクロイックプリズム106で反射され、コリメータレンズ105を透過し、偏光ビームスプリッタ104で反射する。そして、シリンドリカルレンズ111を透過し、後述する波長選択回折素子10を透過して光検出器112に到達する。また、光ディスク110bを反射した660nm波長帯、785nm波長帯の復路の光は、対物レンズ109bを透過し、1/4波長板108bを透過した際に往路の直線偏光(例えばS偏光)の光と直交する直線偏光(例えばP偏光)の光となり、反射ミラー107で反射し、ダイクロイックプリズム106、コリメータレンズ105を透過し、偏光ビームスプリッタ104で反射する。そして、シリンドリカルレンズ111を透過し、後述する波長選択回折素子10を透過して光検出器112に到達する。なお、図1では、便宜的にBD用の405nm波長帯の光の軌跡は実線、DVD用の660nm波長帯およびCD用の785nm波長帯の光の軌道は点線で示し、光軸を一点鎖線で示す。
次に、光ヘッド装置100に用いる、波長選択回折素子10について具体的に説明する。図2(a)、図2(b)は、図1の波長選択回折素子10に相当する波長選択回折素子10a、10bそれぞれの構成を示す断面模式図であり、波長板12、第1の回折格子13および第2の回折格子15がこの順に有する。波長板12は、透明基板11aの一方の面に有し、入射する3つの波長の光の位相をそれぞれ所望の値に変調する機能を有する。波長板12は、光学軸が厚さ方向に揃った複屈折性材料からなる層や、光学軸が厚さ方向にツイストした複屈折性材料からなる層によって構成される。また、波長板12として、複屈折性材料からなるこれらの層を、光学軸の方向が異なるように複数重ねて構成するものであってもよい。透明基板としては、入射する光に対して透明であれば、樹脂板、樹脂フィルムなど種々の材料を用いることができるが、ガラスや石英ガラスなどの光学的等方性材料を用いると、透過光に複屈折性の影響を与えないため好ましい。
波長板12は、例えば、液晶を高分子化した高分子液晶、あるいは延伸して複屈折性を誘起したポリカーボネート、ポリオレフィン、PVA等の有機材料を使用してもよく、また水晶、LiNbO、LiTaO、KDP等の光学異方性を有する単結晶を使用してもよい。また、高分子液晶からなる場合、図示しない配向膜が施されていてもよく、例えば、厚さ方向に光学軸をツイストしてなる高分子液晶とする場合、高分子液晶を挟持する配向膜の配向方向が異なるようにする。また、波長板12は、異なる3つの波長の光のうち、同じ偏光方向で入射する、少なくとも2つの直線偏光の光に対して互いに直交する直線偏光の光に変調させるように各波長の光に対する位相差を調整したものである。波長板12の具体的な光学特性については後述する。
第1の回折格子13は、透明基板11b上に、複屈折性材料からなり第1の複屈折材料層13aに相当する凸部と、等方性材料からなり第1の等方性材料層14に相当する凹部とが、周期的に配置された回折格子構造を有する。第1の等方性材料層14は、第1の複屈折材料層13aを覆うように形成されてもよいが第1の複屈折材料層13aと同じ高さで交互に配置されてもよい。
第1の回折格子13は、第1の複屈折性材料層13aが、常光屈折率no1と異常光屈折率ne1との差の絶対値で表される屈折率異方性Δn(=|ne1−no1|>0)を有し、第1の等方性材料層14の屈折率ns1が、ne1またはno1のいずれか一方と略等しくなる材料の組み合わせとする。なお、第1の等方性材料層14にはUV硬化型の透明な接着剤などが利用できる。このようにすることで、例えば、ns1≒no1の場合(ns1≠ne1)、第1の回折格子13に入射する光のうち、第1の複屈折性材料層13aの進相軸方向となる光は、屈折率が略一致しているので第1の回折格子13を直進透過し、一方、遅相軸方向となる光は、屈折率が一致しないので少なくとも一部は回折する。また、第1の複屈折性材料層13aと第1の等方性材料層14を構成する材料は、屈折率の波長分散特性を考慮する。
第1の複屈折性材料層13aは、複屈折性材料によって形成されていればよく、屈折率異方性Δnが大きいことなどから液晶モノマーを硬化させた高分子液晶を用いるのが好ましい。また、高分子液晶は、第1の回折格子13の凹凸の長手方向と液晶の配向方向に相当する遅相軸と、を異ならせて自由に設定できることもできる。したがって、図2(a)の波長選択回折素子10aは、第1の回折格子13の長手方向をY軸方向としているが、光を透過または回折して到達させる光検出器の受光エリアのレイアウトに応じて、X−Y平面内の長手方向を自由に設定することができる。また、光が入射する有効領域内において、第1の回折格子13は、回折格子の長手方向が1方向の領域のみに限らず、長手方向が異なる複数の領域から構成されて、各領域に入射した光毎、異なる方向に回折させてもよい。
次に、第2の回折格子15について説明する。第2の回折格子15も、第1の回折格子13と同様に、透明基板11c上に、複屈折性材料からなり第2の複屈折材料層15aに相当する凸部と、等方性材料からなり第2の等方性材料層16に相当する凹部とが、周期的に配置された回折格子構造を有する。第2の等方性材料層16は、第1の複屈折材料層15aを覆うように形成されてもよいが第2の複屈折材料層15aと同じ高さで交互に配置されてもよい。
第2の回折格子15は、第2の複屈折性材料層15aが、常光屈折率no2と異常光屈折率ne2との差の絶対値で表される屈折率異方性Δn(=|ne2−no2|>0)を有し、第2の等方性材料層16の屈折率ns2が、ne2またはno2のいずれか一方と略等しくなる材料の組み合わせとする。このようにすることで、例えば、ns2≒no2の場合(ns2≠ne2)、第2の回折格子15に入射する光のうち、第2の複屈折性材料層15aの進相軸方向となる光は、屈折率が略一致しているので第2の回折格子15を直進透過し、一方、遅相軸方向となる光は、屈折率が一致しないので少なくとも一部は回折する。また、第2の複屈折性材料層15aと第2の等方性材料層16を構成する材料は、屈折率の波長分散特性を考慮する。
第2の複屈折性材料層15aも、屈折率異方性Δnが大きいことなどから高分子液晶を用いるのが好ましい。また、ns1≒no1およびns2≒no2の場合、第1の複屈折性材料層13aの液晶の配向方向と、第2の複屈折性材料層15aの液晶の配向方向とは直交させる。例えば、図2(a)において、第1の複屈折性材料層13aの配向方向をY軸方向、第2の複屈折性材料層15aの配向方向をX軸方向とする。また、第1の複屈折性材料層13a、第2の複屈折性材料層15a配向方向の組み合わせはこれに限らず、ns1≒ne1およびns2≒ne2の場合、第1の複屈折性材料層13aの配向方向をX軸方向、第2の複屈折性材料層15aの配向方向をY軸方向としてもよい。
さらに、例えばns1≒no1およびns2≒ne2の場合、第1の複屈折性材料層13aおよび第2の複屈折性材料層15aの配向方向がいずれもX軸方向であるかまたは、いずれもY軸方向であってもよい。つまり、入射するX軸方向の直線偏光の光およびY軸方向の直線偏光の光のうち、第1の回折格子13は一方の直線偏光の光を透過するとともに他方の直線偏光の光を回折し、第2の回折格子15は一方の直線偏光の光を回折するとともに他方の直線偏光の光を透過するように構成される。言い換えると、X軸方向の直線偏光の光は第1の回折格子13と第2の回折格子15のうち、一方でのみ回折し、Y軸方向の直線偏光の光は、他方でのみ回折する。また、第2の回折格子15の長手方向も、上記の第1の回折格子13と同様にY軸方向に限らず、また、長手方向が異なる複数の領域から構成されて、各領域に入射した光毎、異なる方向に回折させてもよい。さらに、領域は、回折格子の長手方向によって区分するものに限らず、例えば、回折格子の長手方向が同一であっても、格子ピッチが異なる複数の領域があったり、または、回折格子の長手方向および格子ピッチが同一であっても、回折格子の高さが異なる複数の領域があったりしてもよい。
波長選択回折素子は、図2(a)の波長選択回折素子10aのように回折格子の断面形状が矩形状に限らず、図2(b)に示す波長選択回折素子10bのように、第1の回折格子13および第2の回折格子15両方の断面形状がブレーズ形状またはブレーズ形状を階段状に近似した擬似ブレーズ形状であってもよく、いずれか一方が(擬似)ブレーズ形状で他方が矩形状であってもよい。また、第1の回折格子13および第2の回折格子15両方の断面形状が(擬似)ブレーズ形状の場合、一つの断面における斜め方向の傾きが異なってもよい。波長選択回折素子10bは、第1の複屈折性材料層13bおよび第2の複屈折性材料層15bをブレーズ形状とした例であり、それ以外は、波長選択回折素子10aと同じ番号を付して、説明の重複を避ける。この場合、入射した光に対して1方向に高い回折効率で回折させることができる。また、第1の回折格子13および第2の回折格子15の断面形状は、矩形状と(擬似)ブレーズ形状との組み合わせであってもよい。さらに、第1の回折格子13、第2の回折格子15は、回折格子の長手方向が異なる複数の領域から構成されている場合、断面形状が、矩形状となる回折格子の領域と、(擬似)ブレーズ形状となる回折格子の領域と、の組み合わせを有してもよい。
次に、波長選択回折素子に入射する、波長が異なる3つの光に対する光学作用について説明する。図2(c)は、波長選択回折素子10aにZ軸方向に進行する3つの波長の光、即ち、波長λの光、波長λの光、波長λの光がいずれもY軸方向の直線偏光の光として入射するときの様子を模式的に示したものである。なお、波長λは405nm波長帯、波長λは660nm波長帯、波長λは785nm波長帯とする。
波長板12は、波長λの光に対して、λの整数倍に略等しいリタデーション値となる、いわゆるλ板となるように、複屈折性材料および厚さが調整されている。なお、波長λの光に対するリタデーション値Rd(λ)は(mは、1〜3の整数)、波長板12が、光学軸が厚さ方向に揃った1層の複屈折性材料で構成されている場合、波長λの光に対する複屈折性材料の屈折率異方性Δn(λ)と、波長板12の厚さdとの積で表される。つまり、この場合、Rd(λ)≒pλ(p≧1の整数)とする。さらに、波長板12は、波長λの光に対してλ板となる特性に加え、波長λの光に対してλ/2の奇数倍に略等しいリタデーション値となる、いわゆる1/2波長板となるように調整されている。つまり、Rd(λ)≒(2q−1)λ/2(q≧1の整数)とする。これより、波長板12を透過する波長λの光がY軸方向の直線偏光の光のまま変わらず、波長λの光がX軸方向の直線偏光の光となる。
また、波長板12は、波長λの光と波長λの光に対してそれぞれ、優先的に所望のリタデーション値になるように調整するとよいが、さらに、例えば、波長λの光に対して、X軸方向もしくはY軸方向の成分の光強度が大きい楕円偏光の光とすることによって、波長選択回折素子10aの0次回折光(直進透過光)の回折効率を高めることができる。このように、波長λの光に対して、第1の回折格子13と第2の回折格子15による回折特性を考慮し、高い0次回折効率が得られるように波長板12を透過する偏光状態を調整するとよい。なお、波長板12は、波長λの光に対してλ板、波長λの光に対して1/2波長板としたが、波長λの光に対して1/2波長板、波長λの光に対してλ板とし、波長板12を透過する波長λの光がX軸方向の直線偏光の光となり、波長λの光がY軸方向の直線偏光の光のまま変わらないように調整してもよい。
次に、図2(c)より、波長板12を透過した光の、第1の回折格子13および第2の回折格子15における光学作用について説明する。波長λの光、波長λの光および波長λの光は、それぞれY軸方向の直線偏光の光としてZ軸方向に進行しながら波長選択回折素子10aに入射する。上記の説明のように、波長板12を透過した波長λの光はY軸方向の直線偏光の光のまま、波長λの光はX軸方向の直線偏光の光、波長λの光は楕円偏光の光となって第1の回折格子13に入射する。また、第1の回折格子13は、第1の複屈折性材料層13aの液晶がY軸方向に平行に配向され、ns1≒no1であるので、波長λの光の一部は回折し、波長λの光は回折せず直進透過する。また、波長λの光は、楕円偏光の光のうちX軸方向の直線偏光の光の成分は直進透過し、Y軸方向の直線偏光の光の成分の一部は回折する。
一方、第2の回折格子15は、第2の複屈折性材料層15aの液晶がX軸方向に平行に配向され、ns2≒no2であるので、波長λの光は回折せずに直進透過し、波長λの光の一部は回折する。また、波長λの光は、楕円偏光の光のうちY軸方向の直線偏光の光の成分は直進透過し、X軸方向の直線偏光の光の成分の一部は回折する。
また、回折格子の格子ピッチと回折角との関係として、透明基板面に垂直に波長λの光が格子ピッチPの回折格子に入射するとき、透明基板面の法線(=光の進行方向)に対するQ次回折光(Q=±1、±2、・・・)の回折角θ[°]は、
θ=Sin−1(Qλ/P)
であるので、光ヘッド装置100における光検出器112の仕様、各受光エリアの位置に合わせて各波長の光の回折効率および回折角度を調整するとよい。
このように、波長選択回折素子10aは、波長板12、波長λの光と波長λの光のうち、いずれか一方を回折させず透過させるとともに、他方を回折する第1の回折格子13と、第1の回折格子13で回折させる方の光を回折させずに透過させるとともに、他方を回折させる第2の回折格子15を有するので、これら2つの波長の光に対してそれぞれ独立に所望の回折効率、回折角度で回折させることができる。このため、例えば、光検出器の受光エリアのうち、BD用の受光エリアとDVD用の受光エリアを共有させる場合でも、第1の回折格子13および第2の回折格子15の構成により調整できる。
CD用の波長λの光は、第1の回折格子13および第2の回折格子15で回折されたQ次回折光(Q=±1、±2、・・・)を、光検出器112において光検出の対象にせず、2つの回折格子を直進透過する0次回折光のみを検出することがある。そのため、この場合、波長λの光に対して、第1の回折格子13および第2の回折格子15において0次回折効率が高いことが好ましく、これら2つの回折格子を直進透過する光のトータルの0次回折効率は70%以上であればよく、80%以上であればより好ましい。例えば、光ヘッド装置100が、CD用の波長λの光に対して往路の光路中にて3ビームとする3ビーム法を利用する場合、復路の光路中のみに配置される波長選択回折素子10aによって、往復した3ビームの光利用効率を低下させずに光検出器112に到達させることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、光ヘッド装置100に用いる波長選択回折素子10として、第1の実施の形態の波長選択回折素子10aと異なる、波長選択回折素子20a、20bを備えるものである。図3(a)、図3(b)は、それぞれ波長選択回折素子20a、20bの構成を示す断面模式図であり、波長板22、第1の回折格子23および第2の回折格子25が備えられている。
波長板22は、透明基板21aの一方の面に備えられ、第1の実施の形態の波長板12と同様の機能を有する。第1の回折格子23は、透明基板21b上に、複屈折性材料からなり複屈折材料層23aに相当する凸部と、等方性材料からなり第1の等方性材料層24に相当する凹部とが、周期的に配置された回折格子構造を有する。第1の等方性材料層24は、複屈折材料層23aを覆うように形成されてもよいが複屈折材料層23aと同じ高さで交互に配置されてもよい。なお、第1の回折格子23は、第1の実施の形態の第1の回折格子13と同様の機能を有する。つまり、複屈折材料層23aの常光屈折率no1と異常光屈折率ne1のうち、いずれか一方は、等方性材料層24の屈折率ns1と略等しい材料の組み合わせとなっている。
また、波長選択回折素子は、図3(a)の波長選択回折素子20aのように回折格子の断面形状が矩形状に限らず、図3(b)に示す波長選択回折素子20bのように、第1の回折格子23の断面形状が(擬似)ブレーズ形状であってもよい。波長選択回折素子20bは、複屈折性材料層23bをブレーズ形状とした例であり、それ以外は、波長選択回折素子20aと同じ番号を付したものである。
次に、第2の回折格子25について説明する。第2の回折格子25は、等方性材料からなり第2の等方性材料層25aに相当する凸部が離隔して周期的に配置された回折格子構造を有する。なお、第2の等方性材料層25aとなる等方性材料は、透明基板21bと同じ材料であってもよく、例えば、透明基板21bの表面を凹凸状に加工して、第2の等方性材料層25aを得るものであってもよい。また、等方性材料層25aの周辺の媒質は空気(屈折率=1)であるところが、第1の実施の形態に係る波長選択回折素子10aとは異なる。したがって、等方性材料層25aと空気との間には屈折率の差が生じるので、第2の回折格子25は、下記のように設計する。
第2の等方性材料層25aの屈折率をns2とし、第2の回折格子25で回折させない波長の光をλ、第2の等方性材料層25aの高さをdとすると、(ns2−1)×dがλの整数倍に略等しくなるように、調整するとよい。このようにすることで、第2の回折格子を透過する波長λの光の波面が変化せずに直進透過する。
次に、図3(c)より、波長選択回折素子20aを透過した光の、第2の回折格子25における光学作用について説明する。波長λは405nm波長帯、波長λは660nm波長帯、波長λは785nm波長帯とし、波長選択回折素子20aに入射する、波長λの光、波長λの光および波長λの光は、それぞれY軸方向の直線偏光の光としてZ軸方向に進行しながら波長選択回折素子20aに入射する。波長板24および第1の回折格子23を透過する各波長の光の状態は、第1の実施の形態の波長選択回折素子10aと同じ効果を有する。つまり、第1の回折格子23では、Y軸方向の直線偏光の光である波長λの光の一部は回折し、X軸方向の直線偏光の光である波長λの光はほぼ直進透過する。また、楕円偏光の光である波長λの光は、X軸方向の直線偏光の光の成分は直進透過し、Y軸方向の直線偏光の光の成分の一部は回折する。
第2の回折格子25は、(ns2−1)×dが波長λの整数倍に略等しく、好ましくは波長λの偶数倍に略等しく、より好ましくは波長λの2倍に略等しくなるように、ns2およびdが設定されている。ここで、波長λは、BD用の405nm波長帯としており、かつ、(ns2−1)×d≒2λとした場合、CD用の785nm波長帯に相当する波長λの光も、(ns2−1)×d≒λと近似できる。そのため、第2の回折格子25では、波長λの光に対する1次以上の回折光の光量を小さくして、直進透過する0次回折効率を高くできるので、光検出器112における光利用効率を高くすることもできる。
一方、上記のように、第2の回折格子25を(ns2−1)×d≒2λとした場合、(ns2−1)×d≠mλであるので(m≧1の整数)、第2の回折格子25で、波長λの光の一部は回折する。このように、波長選択回折素子20aは、波長板22、波長λの光を回折し、波長λの光を透過する第1の回折格子23、波長λの光を回折し、波長λの光を透過する第2の回折格子25を有するので、これら2つの波長の光に対してそれぞれ独立に所望の回折効率、回折角度で回折させることができる。なお、第2の回折格子25は、凸部となる部分が第2の等方性材料層25aとしたが、複屈折性材料であってもよく、その場合、波長λの光で入射するY軸方向の直線偏光の光に対する屈折率(常光屈折率または異常光屈折率)を考慮してdを与えるとよい。
また、第1および第2の実施の形態に係る波長選択回折素子には、波長λの光、波長λの光、波長λの光がいずれもY軸方向の直線偏光の光として入射するものとしたが、いずれもX軸方向の直線偏光の光として入射するものであってもよく、波長λの光と波長λの光とが同じ偏光方向の直線偏光の光であって、波長λの光がそれに対して直交した直線偏光の光であってもよい。入射する各波長の光のうち、波長λの光および波長λの光を2つの回折格子によってそれぞれ独立に回折させることができればよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る波長選択回折素子とは異なるものとして、波長板と1つの回折格子からなる波長選択回折素子を用いることもできる。図4(a)は、第1の実施の形態に係る波長選択回折素子10aのうち、透明基板11aと透明基板11bとに挟持された部分により構成される波長選択回折素子30を示す断面模式図であり、波長選択回折素子30を構成する各部は、波長選択回折素子10aと同じ番号を付して、説明の重複を避ける。
図4(b)は、波長λの光、波長λの光および波長λの光は、それぞれY軸方向の直線偏光の光としてZ軸方向に進行しながら波長選択回折素子30に入射したときの作用を示す模式図である。この場合、(第1の)回折格子13において、波長λの光を回折させ、波長λの光を回折させずに透過させる。例えば、光ヘッド装置100が、DVD用の波長λの光およびCD用の波長λの光に対して往路の光路中にて3ビームとする3ビーム法を利用する場合、復路の光路中のみに配置される波長選択回折素子30によって、往復した3ビームの光利用効率を低下させずに光検出器112に到達させることができる。
(実施例1)
本実施例は、図2(a)に示す第1の実施形態に係る波長選択回折素子10aの具体的な設計例および光学特性について説明する。
まず、透明基板11aとして石英ガラス基板を洗浄、乾燥し、石英ガラス基板の一方の面に真空蒸着法を用いて反射防止膜を形成する。次に、石英ガラス基板の他方の面に、ポリイミドを塗布してできたポリイミド膜をラビングして配向膜を形成する。そして、配向膜上に複屈折性を有する液晶モノマーを均一に塗布し、UV光を照射することによって、液晶分子の長軸方向が均一で厚さ方向に揃った高分子液晶からなる厚さ9.1μmの波長板12を作製する。なお、波長板12の高分子液晶の各波長の光に対する常光/異常光屈折率およびリタデーション値は表1に示すとおりである。
Figure 2011060405
次に、透明基板11bとして石英ガラス基板を洗浄、乾燥し、石英ガラス基板の一方の面に、ポリイミドを塗布してできたポリイミド膜をラビングして配向膜を形成する。そして、配向膜上に複屈折性を有する液晶モノマーを均一に塗布し、UV光を照射することによって、液晶分子の長軸方向が均一で厚さ方向に揃った高分子液晶からなる厚さ1.3μmの高分子液晶膜を作製する。その後、回折格子の長手方向と高分子液晶の配向方向(遅相軸方向)とが一致するように、フォトリソグラフィとエッチング技術を用いて断面が矩形状の周期的な凹凸を有する回折格子形状に加工して、第1の複屈折性材料層13aを有する第1の回折格子13を得る。このとき、第1の回折格子13のピッチPは1.6μmであり、ピッチPに対して第1の複屈折性材料層13aの幅は0.8μm(Duty比:0.5)とする。なお、第1の複屈折性材料層13aとなる高分子液晶は、波長板12の高分子液晶と同じ材料であって、各波長の光に対する常光/異常光屈折率は表1に示すとおりである。
次に、透明基板11cとして石英ガラス基板を洗浄、乾燥し、石英ガラス基板の一方の面に真空蒸着法を用いて反射防止膜を形成する。次に、石英ガラス基板の他方の面に、ポリイミドを塗布してできたポリイミド膜をラビングして配向膜を形成する。そして、配向膜上に複屈折性を有する液晶モノマーを均一に塗布し、UV光を照射することによって、液晶分子の長軸方向が均一で厚さ方向に揃った高分子液晶からなる厚さ2.8μmの高分子液晶膜を作製する。その後、回折格子の長手方向と高分子液晶の配向方向と直交する方向(進相軸方向)とが一致するように、フォトリソグラフィとエッチング技術を用いて断面が矩形状の周期的な凹凸を有する回折格子形状に加工して、第2の複屈折性材料層15aを有する第2の回折格子15を得る。このとき、第2の回折格子15のピッチPは2.4μmであり、ピッチPに対して複屈折性材料層15aの幅は1.2μm(Duty比:0.5)とする。なお、第2の複屈折性材料層15aとなる高分子液晶は、波長板12の高分子液晶と同じ材料であって、各波長の光に対する常光/異常光屈折率は表1に示すとおりである。
第1の等方性材料層14として透明な接着剤を用いて、波長板12と、第1の回折格子13との間を充填するように接着する。このとき、透明基板11a側からみて第1の複屈折性材料層13aの配向方向を基準にして、波長板12の高分子液晶の配向方向(遅相軸方向)のなす角度αが45[°]または−45[°]になるように接着する。なお、角度αの符号は、第1の複屈折性材料層13aの配向方向を基準に時計回りをプラス(+)とする。
そして、第2の等方性材料層16として透明な接着剤を用いて、透明基板11bの平坦な面と、第2の回折格子15との間を充填するように接着する。このとき、第2の回折格子15の長手方向は、第1の回折格子13の長手方向と一致するように接着し、波長選択回折素子10aを得る第1の等方性材料層14を形成する第1の等方性材料(接着剤)および、第2の等方性材料層16を形成する第2の等方性材料(接着剤)の、各波長の光に対する屈折率(ns1、ns2)は表2に示すとおりである。
Figure 2011060405
作製した波長選択回折素子10aに対して、第1の回折格子13および第2の回折格子15の長手方向に平行な直線偏光の光を入射する。このとき、図2(c)に示すように、入射する光は、第1の回折格子13および第2の回折格子15の長手方向に相当する、Y軸方向の直線偏光の光としてZ方向に進行させる。また、図5は、入射する光の(直線)偏光方向と、波長板12の光学軸(遅相軸)との関係を示す模式図であり、Y軸方向で入射する光の偏光方向40と、波長板12の高分子液晶の配向方向12aとの角度αを示したものであり、本実施例ではαが45[°]である。なお、入射する光は、波長405nmの光、波長660nmの光、波長785nmの光とする。
Y軸方向の直線偏光の光として波長405nmの光を入射すると、波長板12を、ほぼ100%Y軸方向の直線偏光の光のまま透過する。波長板12を透過した波長405nmの光は、第1の回折格子13の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このときの回折効率は、0次回折効率が81.9[%]、±1次回折効率が8.7[%]となる。次に、第1の回折格子13を透過/回折した波長405nmの光は、第2の回折格子15に入射するが、第2の回折格子15の高分子液晶の常光屈折率の方向であって、第2の等方性材料の屈折率と一致するので、回折せずに直進透過するので、0次回折効率η(405)が81.8[%]、±1次回折効率η±1(405)が8.7[%]となる。
次いで、Y軸方向の直線偏光の光として波長660nmの光を入射すると、波長板12は、1/2波長板として作用するので、ほぼX軸方向の直線偏光の光に変調される。具体的に、波長板12に入射する前の光量を100[%]とすると、X軸方向の直線偏光の光の成分が99.6[%]となる。波長板12を透過した波長660nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子13の高分子液晶の常光屈折率の方向であるので、第1の回折格子13では回折せずに直進透過し、第2の回折格子15に入射する。第2の回折格子15に入射する波長660nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光は、第2の回折格子15の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このとき、X軸方向の直線偏光の光に対する0次回折効率が84.1[%]、±1次回折効率が7.9[%]となる。ここで、波長板12透過前後による波長660nmの光のうちのX軸方向の直線偏光の光の成分が99.6[%]であるので、±1次回折効率η±1(660)=7.8[%]となる。
一方、波長板12を透過した波長660nmの光のうち、Y軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子13の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このとき、Y軸方向の直線偏光の光に対する、第1の回折格子13の0次回折効率が95.7[%]、±1次回折効率が2.1[%]となる。ただし、波長板12透過前後による波長660nmの光のうちのY軸方向の直線偏光の光の成分が0.4[%]であるので、第1の回折格子13で回折される光はほぼ0である。また、波長660nmの光のうち、第1の回折格子13を直進透過したY軸方向の直線偏光の光は、第2の回折格子では、0次回折効率が99.9[%]となる。これより、波長板12を透過した波長660nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光の0次回折効率および、Y軸方向の直線偏光の光の0次回折効率を合計すると、0次回折効率η(660)=84.1[%]となる。
次いで、Y軸方向の直線偏光の光として波長785nmの光を入射する。波長板12に入射する前の光量を100%とすると、X軸方向の直線偏光の光の成分が94.2%となる。波長板12を透過した波長785nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子13の高分子液晶の常光屈折率の方向であるので、第1の回折格子13では回折せずにほぼ直進透過し、第2の回折格子15に入射する。第2の回折格子15に入射する波長785nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光は、第2の回折格子15の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このとき、X軸方向の直線偏光の光に対する、第2の回折格子15の0次回折効率が89.6[%]、±1次回折効率が5.1[%]となる。ここで、波長板12透過前後による波長785nmの光のうちのX軸方向の直線偏光の光の成分が94.2[%]となる。なお、±1次回折効率η±1(785)=4.9[%]である。
一方、波長板12を透過した波長785nmの光のうち、Y軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子13の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このとき、Y軸方向の直線偏光の光に対する0次回折効率が97.2[%]、±1次回折効率が1.4[%]となる。ただし、波長板12透過前後による波長785nmの光のうちのY軸方向の直線偏光の光の成分が5.8[%]であるので、第1の回折格子13で回折される光はほぼ0である。また、波長785nmの光のうち、第1の回折格子13を直進透過したY軸方向の直線偏光の光は、第2の回折格子では、0次回折効率が99.9[%]となる。これより、波長板12を透過した波長785nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光の0次回折効率および、Y軸方向の直線偏光の光の0次回折効率を合計すると、0次回折効率η(785)=90.0[%]となる。本実施例における、各波長における0次回折効率および±1次回折効率を表3にまとめた。
Figure 2011060405
このような光学特性を有する波長選択回折素子10aを、図1の光ヘッド装置100の波長選択回折素子10の位置に配置させると、波長405nmの光および波長660nmの光に対して所望の回折効率で、光検出器112の各受光エリアのパターンに応じて光を到達させることができるとともに、波長785nmの光に対して、高い0次回折効率を得ることができる。したがって、波長選択回折素子を用いることで、BD、DVDおよびCDの記録・再生を行う受光光学系において高い制御性を有する光ヘッド装置を実現できる。
(実施例2)
本実施例は、図3(a)に示す第2の実施形態に係る波長選択回折素子20aの具体的な設計例および光学特性について説明する。
まず、透明基板21aとして石英ガラス基板を洗浄、乾燥し、石英ガラス基板の一方の面に真空蒸着法を用いて反射防止膜を形成する。次に、石英ガラス基板の他方の面に、ポリイミドを塗布してできたポリイミド膜をラビングして配向膜を形成する。そして、配向膜上に複屈折性を有する液晶モノマーを均一に塗布し、UV光を照射することによって、液晶分子の長軸方向が均一で厚さ方向に揃った高分子液晶からなる厚さ9.1μmの波長板22を作製する。なお、波長板22の高分子液晶の各波長の光に対する常光/異常光屈折率およびリタデーション値は、実施例と同様に、表1に示すとおりである。
次に、透明基板21bとして石英ガラス基板を洗浄、乾燥し、石英ガラス基板の一方の面に、真空蒸着法により二酸化珪素を1.67μmの厚さ成膜する。その後、フォトリソグラフィとエッチング技術を用いて断面が矩形状の周期的な凹凸を有する回折格子形状に加工して、(第2の)等方性材料層25aを有する第2の回折格子25を得る。このとき、第2の回折格子25のピッチPは14.0μmであり、ピッチPに対して(第2の)等方性材料層25aの幅は7.0μm(Duty比:0.5)とする。その後、石英ガラス基板のうち、二酸化珪素を回折格子形状に加工した面に真空蒸着法を用いて多層膜からなる反射防止膜を形成する。
次に、透明基板21bのうち、二酸化珪素からなる回折格子を形成した面と反対の面に、ポリイミドを塗布してできたポリイミド膜をラビングして配向膜を形成する。そして、配向膜上に複屈折性を有する液晶モノマーを均一に塗布し、UV光を照射することによって、液晶分子の長軸方向が均一で厚さ方向に揃った高分子液晶からなる厚さ1.3μmの高分子液晶膜を作製する。その後、回折格子の長手方向と高分子液晶の配向方向(遅相軸方向)とが一致するように、フォトリソグラフィとエッチング技術を用いて断面が矩形状の周期的な凹凸を有する回折格子形状に加工して、第1の複屈折性材料層23aを有する第1の回折格子23を得る。このとき、第1の回折格子23のピッチPは9.0μmであり、ピッチPに対して第1の複屈折性材料層13aの幅は4.5μm(Duty比:0.5)とする。また、第1の回折格子23の長手方向は、第2の回折格子25の長手方向と平行するように加工する。なお、第1の複屈折性材料層23aとなる高分子液晶の各波長の光に対する常光/異常光屈折率は表2に示すとおりである。
そして、第1の等方性材料層24として透明な接着剤を用いて、波長板22と、第1の回折格子23との間を充填するように接着し、波長選択回折素子10a得る。このとき、透明基板21a側からみて第1の複屈折性材料層23aの配向方向を基準にして、波長板22の高分子液晶の配向方向(遅相軸方向)のなす角度αが45[°]になるように接着する。なお、図4に示すように、角度αの符号は、第1の複屈折性材料層23aの配向方向を基準に時計回りをプラス(+)とする。なお、第1の等方性材料層24を形成する第1の等方性材料(接着剤)および、第2の回折格子25を形成する第2の等方性材料(二酸化珪素)の、各波長の光に対する屈折率(ns1、ns2)は表4に示すとおりである。
Figure 2011060405
作製した波長選択回折素子20aに対して、第1の回折格子23および第2の回折格子25の長手方向に平行な直線偏光の光を入射する。このとき、図3(c)に示すように、入射する光は、第1の回折格子23および第2の回折格子25の長手方向に相当する、Y軸方向の直線偏光の光としてZ方向に進行させる。また、本実施例では、αを45[°]、入射する光は、波長405nmの光、波長660nmの光、波長785nmの光とする。
Y軸方向の直線偏光の光として波長405nmの光を入射すると、波長板22を、ほぼ100%Y軸方向の直線偏光の光のまま通過する。波長板22を透過した波長405nmの光は、第1の回折格子23の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このときの回折効率は、0次回折効率が79.0[%]、±1次回折効率が8.7[%]となる。次に、第1の回折格子23を透過/回折した波長405nmの光は、第2の回折格子25に入射するが、第2の回折格子25を構成する第2の等方性材料層25aと空気(屈折率=1)との屈折率差、第2の等方性材料層25aの高さ(d)の関係から、0次回折効率が88.8[%]となる。これより、波長板22に入射する前の光量を100[%]とすると、0次回折効率η(405)=70.1[%]、±1次回折効率η±1(405)=7.7[%]となる。
次いで、Y軸方向の直線偏光の光として波長660nmの光を入射すると、波長板22は、1/2波長板として作用するので、ほぼX軸方向の直線偏光の光に変調される。具体的に、波長板12に入射する前の光量を100[%]とすると、X軸方向の直線偏光の光の成分が99.6[%]となる。波長板22を透過した波長660nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子23の高分子液晶の常光屈折率の方向であるので、第1の回折格子23では回折せずに直進透過し、第2の回折格子25に入射する。第2の回折格子25に入射する波長660nmの光は、第2の回折格子25を構成する第2の等方性材料層25aと空気(屈折率=1)との屈折率差、第2の等方性材料層25aの高さ(d)の関係から、0次回折効率が72.5[%]、±1次回折効率が8.7[%]となる。ここで、波長板22透過前後による波長660nmの光のうちの第1の回折格子23を直進透過する、X軸方向の直線偏光の光の成分が99.6[%]であるので、±1次回折効率η±1(660)=8.6[%]となる。
一方、波長板22を透過した波長660nmの光のうち、Y軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子23の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このとき、Y軸方向の直線偏光の光に対する0次回折効率が94.9[%]、±1次回折効率が2.1[%]となる。ただし、波長板22透過前後による波長660nmの光のうちのY軸方向の直線偏光の光の成分が0.4[%]であるので、第1の回折格子23で回折される光はほぼ0である。また、波長660nmの光のうち、第1の回折格子23を直進透過したY軸方向の直線偏光の光は、第2の回折格子では、0次回折効率が71.9[%]、±1次回折効率が8.8[%]であるので、波長板22を透過した波長660nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光の0次回折効率および、Y軸方向の直線偏光の光の0次回折効率を合計すると、0次回折効率η(660)=72.4[%]となる。
次いで、Y軸方向の直線偏光の光として波長785nmの光を入射する。波長板22に入射する前の光量を100%とすると、X軸方向の直線偏光の光の成分が94.2%となる。波長板22を透過した波長785nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子23の高分子液晶の常光屈折率の方向であるので、第1の回折格子23では回折せずにほぼ直進透過し、第2の回折格子25に入射する。第2の回折格子25に入射する波長785nmの光は、第2の回折格子25を構成する第2の等方性材料層25aと空気(屈折率=1)との屈折率差、第2の等方性材料層25aの高さ(d)の関係から、0次回折効率が87.1[%]となる。ここで、波長板22透過前後による波長785nmの光のうちの第1の回折格子23を直進透過する、X軸方向の直線偏光の光の成分が94.2[%]であるので、0次回折効率が82.0[%]となる。
一方、波長板22を透過した波長785nmの光のうち、Y軸方向の直線偏光の光は、第1の回折格子23の高分子液晶の異常光屈折率の方向であるので、回折する。このとき、Y軸方向の直線偏光の光に対する0次回折効率が96.6[%]、±1次回折効率が1.4[%]となる。ただし、波長板22透過前後による波長785nmの光のうちのY軸方向の直線偏光の光の成分が5.8[%]であるので、第1の回折格子23で回折される光はほぼ0である。また、波長785nmの光のうち、第1の回折格子23を直進透過したY軸方向の直線偏光の光は、第2の回折格子では、0次回折効率が87.7[%]であるので、波長板22を透過した波長785nmの光のうち、X軸方向の直線偏光の光の0次回折効率および、Y軸方向の直線偏光の光の0次回折効率を合計すると、0次回折効率η(785)=86.9[%]となる。なお、±1次回折効率η±1(785)=0.5[%]である。本実施例における、各波長における0次回折効率および±1次回折効率を表5にまとめた。
Figure 2011060405
このような光学特性を有する波長選択回折素子20aを、図1の光ヘッド装置100の波長選択回折素子10の位置に配置させると、波長405nmの光および波長660nmの光に対して所望の回折効率で、光検出器112の各受光エリアのパターンに応じて光を到達させることができるとともに、波長785nmの光に対して、高い0次回折効率を得ることができる。したがって、波長選択回折素子を用いることで、BD、DVDおよびCDの記録・再生を行う受光光学系において高い制御性を有する光ヘッド装置を実現できる。
以上のように、本発明は、入射するBD用の波長の光、DVD用の波長の光およびCD用の波長の光に対して、それぞれ所望の回折効率で透過/回折する波長選択回折素子を用いることで、光検出器の受光エリアのレイアウトの自由度が高く、かつ、小型化が実現できる効果を有する光ヘッド装置を提供することができるものである。
10、10a、10b、20a、20b、30 波長選択回折素子
11a、11b、11c、21a、21b 透明基板
12、22 波長板
12a 波長板の光学軸(遅相軸)の方向
13、23 第1の回折格子
13a、23a、23b、25b 複屈折性材料層
14、24 (第1の)等方性材料層
15、25 第2の回折格子
15b 等方性材料層
25a (第2の)等方性材料層
40 入射する光の直線偏光の方向
100 光ヘッド装置
101a、101b 光源
102a、102b グレーティング素子
103、106 ダイクロイックプリズム
104 偏光ビームスプリッタ
105 コリメータレンズ
107 ミラー
108a、108b 1/4波長板
109a、109b 対物レンズ
110a、110b 光ディスク
111 シリンドリカルレンズ
112 光検出器

Claims (7)

  1. 405nm波長帯である波長λの光と、660nm波長帯である波長λの光と、785nm波長帯である波長λの光を発射する光源と、前記波長λの光、前記波長λの光および前記波長λの光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクから反射した光を光検出器に偏向させるビームスプリッタと、を備えた光ヘッド装置において、
    前記ビームスプリッタと前記光検出器との間の前記波長λの光、前記波長λの光および前記波長λの光が共通する光路中に波長選択回折素子を有し、
    前記波長選択回折素子は、前記ビームスプリッタ側より、波長板、第1の回折格子、第2の回折格子の順にそれぞれ少なくとも有し、
    前記波長板は、透過する前記波長λの光および前記波長λの光を、互いに直交する第1の直線偏光の光と第2の直線偏光の光とし、
    前記第1の回折格子は波長λの光と波長λの光のうち、いずれか一方を回折させず透過させるとともに、他方を回折させ、
    前記第2の回折格子は、前記波長λの光と前記波長λの光のうち、前記第1の回折格子で回折させる方の光を回折させずに透過させるとともに、他方を回折させる光ヘッド装置。
  2. 前記波長板は、光学軸が厚さ方向に揃った複屈折性材料からなり、前記波長λの光に対してλの整数倍に略等しいリタデーション値を有するとともに、前記波長λの光に対してλ/2の奇数倍に略等しいリタデーション値を有する請求項1に記載の光ヘッド装置。
  3. 前記第1の回折格子は、複屈折性材料からなる第1の複屈折性材料層と、等方性材料からなる第1の等方性材料層によって、周期的な凹凸を有し、
    前記第1の複屈折性材料層の常光屈折率をno1、異常光屈折率をne1(no1≠ne1)とし、前記等方性材料の屈折率をns1とするとき、前記ns1は、前記no1または前記ne1に略等しい請求項1または請求項2に記載の光ヘッド装置。
  4. 前記第2の回折格子は、複屈折性材料からなる第2の複屈折性材料層と、等方性材料からなる第2の等方性材料層によって、周期的な凹凸を有し、
    前記第2の複屈折性材料層の常光屈折率をno2、異常光屈折率をne2(no2≠ne2)とし、前記第2の等方性材料層の屈折率をns2とするとき、前記ns2は、前記no2または前記ne2に略等しい請求項3に記載の光ヘッド装置。
  5. 前記第2の回折格子は、透明基板の平面上に等方性材料からなる第2の等方性材料層によって周期的な凹凸を有し、
    前記第2の等方性材料層の屈折率をns2、高さをdとするとき、(ns2−1)×dが波長λの整数倍または波長λの整数倍に略等しい請求項3に記載の光ヘッド装置。
  6. 前記第1の回折格子および前記第2の回折格子の断面形状は、矩形状である請求項1〜5いずれか1項に記載の光ヘッド装置。
  7. 前記波長選択回折素子は、入射する波長λの光の光量を100%とするとき、直進透過する波長λの光が70%以上となる請求項1〜6いずれか1項に記載の光ヘッド装置。
JP2009212069A 2009-09-14 2009-09-14 光ヘッド装置 Pending JP2011060405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009212069A JP2011060405A (ja) 2009-09-14 2009-09-14 光ヘッド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009212069A JP2011060405A (ja) 2009-09-14 2009-09-14 光ヘッド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011060405A true JP2011060405A (ja) 2011-03-24

Family

ID=43947849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009212069A Pending JP2011060405A (ja) 2009-09-14 2009-09-14 光ヘッド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011060405A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012273A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Asahi Glass Co Ltd 反射型広帯域波長板および光ヘッド装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012273A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Asahi Glass Co Ltd 反射型広帯域波長板および光ヘッド装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7463569B2 (en) Optical disk apparatus with a wavelength plate having a two-dimensional array of birefringent regions
JP2005339766A (ja) 光ディスク装置
JP2006351086A (ja) 光路補正装置とこれを用いた光ピックアップ
US7710849B2 (en) Optical head device and optical information recording or reproducing device
JP4560906B2 (ja) 光ヘッド装置
JP4518009B2 (ja) 3波長用回折素子、位相板付3波長用回折素子および光ヘッド装置
JP2006236549A (ja) 光ヘッド装置、広帯域位相板および偏光回折素子
JP4300784B2 (ja) 光ヘッド装置
JP2003288733A (ja) 開口制限素子および光ヘッド装置
KR101097078B1 (ko) 회절 소자 및 광헤드 장치
JPH11306581A (ja) 広帯域偏光分離素子とその広帯域偏光分離素子を用いた光ヘッド
JP4478398B2 (ja) 偏光光学素子、光学素子ユニット、光ヘッド装置及び光ディスクドライブ装置
JP2011060405A (ja) 光ヘッド装置
JP2012009096A (ja) 波長選択波長板、波長選択回折素子および光ヘッド装置
JP3711652B2 (ja) 偏光回折素子及びそれを用いた光ヘッド装置
JP5131244B2 (ja) 積層位相板及び光ヘッド装置
JP4337510B2 (ja) 回折素子および光ヘッド装置
WO2004044905A1 (ja) 2波長光源ユニットおよび光ヘッド装置
JP4626026B2 (ja) 光ヘッド装置
KR100990347B1 (ko) 위상판 및 광정보 기록재생 장치
JP2001014714A (ja) 光学素子および光ディスク装置
JP2011233208A (ja) 波長選択波長板、波長選択回折素子および光ヘッド装置
JP2002365416A (ja) 偏光性回折素子および光ヘッド装置
JP2010238350A (ja) 光ヘッド装置
JP2010165450A (ja) 広帯域位相板、偏光回折素子および積層光学素子