JP2011055564A - 直線駆動装置および光学素子駆動装置 - Google Patents

直線駆動装置および光学素子駆動装置 Download PDF

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勇一 武居
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Abstract

【課題】磁気駆動機構を採用した場合でも、外部からの衝撃によって可動体が大きく変位するという事態を回避することのできる直線駆動装置、および当該直線駆動装置を備えた光学素子駆動装置を提供すること。
【解決手段】光学素子駆動装置200および直線駆動装置100において、固定体2と可動体5との間には、磁気駆動機構7により可動体5が変位した際に抗力を発生させる第1バネ部材91および第2バネ部材92が設けられている。第1バネ部材91および第2バネ部材92には、弾性材料からなるダンパー材が付されている。第1バネ部材91および第2バネ部材92は、第1ガイド軸41において突出部512と側板部22、23との間に位置する部分の周りに設けられており、磁気駆動機構7に用いた駆動コイル80に対する給電部材である。
【選択図】図2

Description

本発明は、固定体に対して可動体を直線的に移動させる直線駆動装置、および当該直線駆動装置を備えた光学素子駆動装置に関するものである。
光学素子を保持した可動体を直線的に往復動作させる光学素子駆動装置としては、ステッピングモータを利用した直線駆動装置が提案されている(特許文献1参照)。
かかる特許文献1に記載の直線駆動装置では、モータ軸に送りネジを形成するとともに、かかる送りネジにナット部材を係合させた構造になっている。
特開平6−281852号公報
しかしながら、特許文献1に記載の直線駆動装置(光学素子駆動装置)のように、ステッピングモータを用いた場合には、直線駆動装置を搭載したユニットの外形寸法をステッピングモータのサイズ以下まで縮小することができないという問題点がある。
ここに本発明者は、可動体および固定体のうちの一方に設けた磁石と、他方に設けたコイルとを対向させた磁気駆動機構によって可動体を駆動する方式を提案するものである。しかしながら、かかる方式の場合、コイルに磁界が鎖交しない無効部分が存在するため、トルクが小さいという問題点がある。また、かかる磁気駆動機構を採用した場合、ステッピングモータによって可動体を駆動する場合と違って、外部からの衝撃によって可動体が大きく変位するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、可動体および固定体のうちの一方に設けた磁石と他方に設けたコイルとによって構成した磁気駆動機構を採用した場合でも、外部からの衝撃によって可動体が大きく変位するという事態を回避することのできる直線駆動装置、および当該直線駆動装置を備えた光学素子駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、固定体に対して可動体を直線的に移動させる直線駆動装置であって、前記固定体と前記可動体との間には、前記固定体側に保持された永久磁石体と、該永久磁石体との間に隙間を隔てるように前記可動体側に保持された駆動コイルと、を備えた磁気駆動機構が構成され、前記永久磁石体は、前記可動体の移動方向に沿って多極に着磁され、前記駆動コイルは、前記移動方向に開口部を向けて前記永久磁石体の周りに巻回された筒状コイルであり、前記固定体と前記可動体との間には、前記可動体が前記移動方向に変位した際に抗力を発生させるバネ部材が設けられていることを特徴とする。
本発明では、固定体に対して可動体を直線的に往復動作させるにあたって、固定体側に保持された永久磁石体と可動体側に保持された駆動コイルとを備えた磁気駆動機構を利用する。また、永久磁石体については、可動体の移動方向に沿って多極に着磁された構成とし、駆動コイルについては、移動方向に開口部を向けて永久磁石体の周りを全周で囲むボイスコイルを用いる。かかる構成では、駆動コイルが永久磁石体の周りに巻回されているため、永久磁石体が形成する磁界を有効かつ最大限に利用することができる。それ故、本発明によれば、ステッピングモータや、駆動コイルの一部のみが永久磁石体と対向するような磁気駆動機構と比較して、サイズが小さくても大きなトルクを発生させることができる。また、固定体と可動体との間には、可動体が前記移動方向に変位した際に抗力を発生させるバネ部材が設けられているため、駆動コイルに通電する電流値と、バネ部材のバネ定数とを制御することで、可動体を所定位置に停止させることができる。さらに、外部から衝撃が加わった際、可動体は、磁気駆動機構による駆動方向に大きく変位しようとするが、本発明では、固定体と可動体との間にバネ部材が設けられているため、外部からの衝撃に起因する可動体の変位が抑制される。それ故、外部からの衝撃によって可動体が大きく変位するという事態を回避することができる。
本発明において、前記バネ部材には、弾性材料からなるダンパー材が付されていることが好ましい。外部から衝撃が加わった際の可動体の変位をバネ部材によって抑制するという構成を採用すると、可動体が共振して振動し続けるおそれがあるが、本発明では、バネ部材には、弾性材料からなるダンパー材が付されているため、かかる共振をダンパー部材によって効率よく防止することができる。すなわち、可動体にバネ部材を接続すると、直線駆動装置あるいはそれを搭載した機器が姿勢を変えた際可動体が自重により変位する。かかる変位を所定の範囲内に収めようとすると、バネ定数を所定の範囲内に収める必要がある結果、共振周波数が所定の範囲内に制限される。言い換えれば、直線駆動装置あるいはそれを搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体が自重により変位する量を制限すると、共振周波数が自動的に定まる結果となる。このため、直線駆動装置あるいはそれを搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体が自重により変位する量を所定の範囲内に制限すると、共振周波数を任意の値に設定できなくなる結果、直線駆動装置あるいはそれを搭載した機器が姿勢を変えた際の可動体の変位を所定の範囲内に制限すると、可動体が共振して振動し続けるおそれがある。ここに本発明では、バネ部材にダンパー材を付してあるため、直線駆動装置あるいはそれを搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体が自重により変位する量を所定の範囲内に制限した場合でも、可動体が共振せず、適正な動作が確保されることになる。
本発明において、前記バネ部材は、前記駆動コイルの巻線に電気的に接続されて当該駆動コイルへの給電部材として用いられていることが好ましい。かかる構成によれば、給電部材を別途設ける必要がないので、直線駆動装置の小型化や薄型化を図ることができる。
本発明において、前記バネ部材は、前記可動体において前記移動方向に対して直交する方向に突出した突出部と、前記固定体において前記突出部に対して前記移動方向に対向する固定体側バネ受け部との間に配置されたコイルバネであることが好ましい。かかる構成によれば、可動体に対して移動方向に位置する側にバネ部材を配置する必要がないため、バネ部材として、長いコイルバネを用いることができ、長いコイルであれば、バネ定数の設定などを容易に行なうことができる。
本発明において、前記突出部には、前記移動方向に向けて開口する貫通部が設けられているとともに、前記固定体は、前記移動方向に延在して前記突出部を貫通する第1ガイド軸を備え、前記バネ部材は、前記第1ガイド軸において前記突出部と前記固定体側バネ受け部との間に位置する部分の周りに設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、バネ部材(コイルバネ)を設ける場所を別途、確保する必要がない。それ故、直線駆動装置の小型化や薄型化を図ることができる。
発明では、前記可動体において前記突出部が位置する側とは反対側には、前記移動方向に対して直交する方向に突出した2つの軸受部が前記移動方向で離間した位置に設けられ、前記2つの軸受部の各々には、前記移動方向に向けて開口する貫通部が設けられているとともに、前記固定体は、前記移動方向に延在して前記2つの軸受部を貫通する第2ガイド軸を備えていることが好ましい。すなわち、可動体は、バネ部材が配置されている側では第1ガイド軸に対して1点支持され、バネ部材が配置されている側とは反対側では第2ガイド軸に2点で支持されている。従って、可動体は、いわゆる3点で支持されるので、安定した姿勢で駆動される。また、可動体は、バネ部材が配置されている側で1点支持であるため、可動体においてバネ部材が配置されている側にはスペース的な余裕がある。このため、バネ部材として長いコイルバネを用いることができるので、バネ部材の付勢力を調整するのが容易である。
本発明において、前記固定体と前記可動体との間には、前記バネ部材として、前記磁気駆動機構により前記可動体が前記移動方向の一方側に変位した際に抗力を発生させる第1バネ部材と、前記磁気駆動機構により前記可動体が前記移動方向の他方側に変位した際に抗力を発生させる第2バネ部材と、が設けられ、前記可動体は、前記駆動コイルへの給電が停止している期間、前記第1バネ部材の付勢力と前記第2バネ部材の付勢力とによって原点位置に保持されることが好ましい。かかる構成によれば、駆動コイルへの給電を停止した状態でも可動体を所定位置(原点位置)に保持することができる。
本発明を適用した直線駆動装置は、光学素子駆動装置に用いることができ、この場合、前記可動体には光学素子が保持されている構成となる。
本発明では、固定体に対して可動体を直線的に往復動作させるにあたって、固定体側に保持された永久磁石体と可動体側に保持された駆動コイルとを備えた磁気駆動機構を利用する。また、永久磁石体については、可動体の移動方向に沿って多極に着磁された構成とし、駆動コイルについては、移動方向に開口部に向けて永久磁石体の周りを全周で囲むボイスコイルを用いる。かかる構成では、駆動コイルが永久磁石体の周りに巻回されているため、永久磁石体が形成する磁界を有効かつ最大限に利用することができる。それ故、本発明によれば、ステッピングモータや、駆動コイルの一部のみが永久磁石体と対向するような磁気駆動機構と比較して、サイズが小さくても大きなトルクを発生させることができる。また、固定体と可動体との間には、可動体が前記移動方向に変位した際に抗力を発生させるバネ部材が設けられているため、駆動コイルに通電する電流値と、バネ部材のバネ定数とを制御することで、可動体を所定位置に停止させることができる。さらに、外部から衝撃が加わった際、可動体は、磁気駆動機構による駆動方向に大きく変位しようとするが、本発明では、固定体と可動体との間にバネ部材が設けられているため、バネ部材の変位が抑制される。それ故、外部からの衝撃によって可動体が大きく変位するという事態を回避することができる。
本発明を適用した光学素子駆動装置の全体構成を示す説明図である。 本発明を適用した光学素子駆動装置を固定体と可動体とに分離した状態を示す分解斜視図である。 本発明を適用した光学素子駆動装置において可動体を構成する部材の説明図である。 本発明を適用した光学素子駆動装置の内部構成を示す断面図である。 本発明を適用した光学素子駆動装置において駆動コイルへの給電のための構成を示す説明図である。 本発明を適用した光学素子駆動装置の直線駆動装置において可動体の共振を防止するためのダンパー材の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、本発明を適用した直線駆動装置を光学素子駆動装置に用いた場合を中心に説明する。また、以下の説明では、互いに直交する3方向をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、X軸方向を可動体の移動方向として説明する。
(光学素子駆動装置の全体構成)
図1は、本発明を適用した光学素子駆動装置の全体構成を示す説明図であり、図1(a)、(b)は各々、本発明を適用した光学素子駆動装置の斜視図、および光学素子駆動装置からカバーを外した状態の斜視図である。
図1に示す光学素子駆動装置200は、固定体2に対して可動体5をX軸方向(移動方向L)に沿って直線的に往復動作させる直線駆動装置100を備えており、可動体5には光学素子1が保持されている。かかる光学素子駆動装置200においては、直線駆動装置100において可動体5を直線駆動すると、可動体5とともに光学素子1が直線駆動されることになる。光学素子1は、光学素子駆動装置200を搭載した光学ユニットにおいて光学系を構成するレンズや偏向ミラー等であり、X軸方向に光軸を向けている。ここで、光学素子1が光学ユニットの光学特性を補正する機能を担う場合、直線駆動装置100および光学素子駆動装置200は、光学素子1を光軸方向の所定位置に停止した状態を確実に保持する必要がある。
直線駆動装置100において、固定体2は、薄板を所定形状に折り曲げたベース20と、ベース20に対してX軸方向に延在するように保持されたガイド軸と、板状のカバー30とを備えている。本形態では、ガイド軸として3本のガイド軸(第1ガイド軸41、第2ガイド軸42、第3ガイド軸43)が用いられている。ベース20は、底板部21と、底板部21から上方(Y軸方向)に起立する4枚の側板部22、23、24、25とを備えており、側板部22、23、24、25の上端部にカバー30が固定されている。
(固定体2の詳細構成)
図2は、本発明を適用した光学素子駆動装置を固定体と可動体とに分離した状態を示す分解斜視図である。
図1および図2に示すように、ベース20において、Z軸方向の一方側でX軸方向で対向する一対の側板部22、23は、後述するバネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)を受ける固定体側バネ受け部として構成されている。側板部22には、Z軸方向に離間する位置に2つの穴22a、22bが形成されており、側板部23にも、Z軸方向に離間する位置に2つの穴23a、23bが形成されている。穴22aと穴23aとはX軸方向で対向しており、第1ガイド軸41の軸端部分が穴22a、23aに嵌ることにより、第1ガイド軸41の両端部が側板部22、23に保持されている。また、穴22bと穴23bとはX軸方向で対向しており、第2ガイド軸42の軸端部分が穴22b、23bに嵌ることにより、第2ガイド軸42の両端部が側板部22、23に保持されている。さらに、Z軸方向の他方側でX軸方向で対向する一対の側板部24、25にも、互いに対向する位置に穴24a、25aが形成されており、第3ガイド軸43の軸端部分が穴24a、25aに嵌ることにより、第3ガイド軸43の両端部が側板部22、23、24、25に保持されている。このようにして本形態では、Z軸方向の一方側から他方側に向かって、第1ガイド軸41、第2ガイド軸42および第3ガイド軸43が平行に配列されており、第1ガイド軸41、第2ガイド軸42および第3ガイド軸43は、ベース20の底板部21から同一の高さ位置にある。
(可動体5の詳細構成)
図3は、本発明を適用した光学素子駆動装置において可動体を構成する部材の説明図であり、図3(a)、(b)は各々、本発明を適用した光学素子駆動装置において可動体から駆動コイルを外した状態の分解斜視図、および可動体をさらに細かく分解した様子を示す分解斜視図である。
図1、図2および図3に示すように、可動体5は、Z軸方向の一方側に位置する第1ホルダ部材51と、Z軸方向の他方側で第1ホルダ部材51にZ軸方向で対向する第2ホルダ部材52と、第1ホルダ部材51の下端部と第2ホルダ部材52の下端部とを連結する矩形の第1プレート61と、第1ホルダ部材51の上端部と第2ホルダ部材52の上端部とを連結する矩形の第2プレート62とを備えており、X軸方向(移動方向L)に開口部を備えた略角筒状である。第1プレート61および第2プレート62はいずれも非磁性の薄板からなる。また、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52は、樹脂等といった非磁性の材料からなる。
ここで、第1プレート61は、4つの角部分の各々にZ軸方向に突出した突起611、612、613、614を備えている。本形態において、X軸方向の一方側に位置する突起611、613は、第1プレート61のX軸方向の一方側端部でZ軸方向に延在する辺部分から突出し、X軸方向の他方側に位置する突起612、614は、第1プレート61のX軸方向の他方側端部でZ軸方向に延在する辺部分から突出している。また、第2プレート62も、第1プレート61と同様、4つの角部分の各々にZ軸方向に突出した突起621、622、623、624を備えている。本形態において、X軸方向の一方側に位置する突起621、623は、第2プレート62のX軸方向の一方側端部でZ軸方向に延在する辺部分から突出し、X軸方向の他方側に位置する突起622、624は、第2プレート62のX軸方向の他方側端部でZ軸方向に延在する辺部分から突出している。
本形態では、第1プレート61においてZ軸方向の一方側に形成された突起611、612、および第2プレート62においてZ軸方向の一方側に形成された突起621、622に対して第1ホルダ部材51が固定されている。また、第1プレート61においてZ軸方向の他方側に形成された突起613、614、および第2プレート62においてZ軸方向の他方側に形成された突起623、624に対して第2ホルダ部材52が固定されている。
本形態において、第1プレート61においてX軸方向に位置する両側の辺部分、および第2プレート62においてX軸方向に位置する両側の辺部分は、後述するように、可動体5がX軸方向に移動した際、ベース20の側板部22、23に当接するストッパとして利用される。
また、第1プレート61および第2プレート62は、後述するように、駆動コイル80を巻回する際のボビンとしても利用されているとともに、駆動コイル80を補強する補強板としても機能している。
第1ホルダ部材51は、X軸方向に延在する板状部511と、この板状部511のX軸方向の略中央位置からZ軸方向の一方側(外側)に突出する突出部512を備えている。ここで、突出部512は、X軸方向で貫通する貫通部(貫通孔)512aと突出部512のZ軸方向の一方側(外側)から貫通部512aに到るスリット部が形成されており、U字溝状に形成されている。かかる貫通部512aは、第1ガイド軸41をガイドするガイド部であって、第1ガイド軸41がX軸方向に貫通している。本形態において、突出部512のX軸方向の両側には後に説明するバネ部材(第1バネ部材91と第2バネ部材92)が配置されており、突出部512は、バネ部材を受ける可動体側バネ受け部を構成している。
第2ホルダ部材52は、X軸方向に延在する板状部521と、この板状部521のX軸方向の一方側端部からZ軸方向の一方側(内側/第1ホルダ部材51が位置する側)に突出する第1軸受部522と、板状部521において第1軸受部522からX軸方向で離間する他方側端部からZ軸方向の一方側(内側/第1ホルダ部材51が位置する側)に突出する第2軸受部523と、板状部521のX軸方向の略中央位置からZ軸方向の他方側(外側)に突出する棒状の素子保持部524とを備えている。
第1軸受部522と第2軸受部523とは所定の距離を隔ててX軸方向で対向している。また、第1軸受部522および第2軸受部523にはX軸方向からみたときに重なる位置にX軸方向に貫通する穴からなる貫通部522a、523aが形成されており、かかる貫通部522a、523aを第2ガイド軸42が貫通している。
素子保持部524において、Z軸方向の略中央部分には、X軸方向に貫通する素子保持穴525が形成されており、かかる素子保持穴525の内部に光学素子1が保持されている。また、素子保持部524の先端部には、X軸方向に貫通する穴からなる貫通部524aが形成されており、かかる貫通部524aを第3ガイド軸43が貫通している。
(磁気駆動機構の構成)
図4は、本発明を適用した光学素子駆動装置の内部構成を示す断面図であり、図4(a)、(b)は各々、本発明を適用した光学素子駆動装置を図1(a)のX1−X1′で示す位置で切断したときの断面図、および図1(a)のZ1−Z1′で示す位置で切断したときの断面図である。
本形態の光学素子駆動装置200および直線駆動装置100において、可動体5をX軸方向(光軸方向)に駆動するにあたって、本形態では、図1〜図4を参照して以下に説明するように、固定体2と可動体5との間には、固定体2側に保持された永久磁石体70と、この永久磁石体70との間に隙間を隔てるように可動体5側に保持された駆動コイル80とを備えた磁気駆動機構7が構成されている。
かかる磁気駆動機構7において、永久磁石体70は、図2および図4(a)に示すように、Y軸方向(厚さ方向)で薄い直方体形状(矩形板形状)を有しており、X軸方向の両端部が固定体2に用いたベース20の側板部22、23に固定されている。この状態で、永久磁石体70は、ベース20の底板部21からY軸方向に浮いた状態にあり、永久磁石体70とベース20の底板部21との間には隙間が介在する。また、永久磁石体70とカバー30との間にも隙間が介在する。
ここで、永久磁石体70は、X軸方向(可動体5の移動方向L)に沿って多極に着磁されている。また、永久磁石体70は、X軸方向に沿って配列された複数の磁石片を備えており、複数の磁石片は、隣り合う磁石片同士が同一極を相手側の磁石片に向けて配置されている。より具体的には、永久磁石体70は、2つの磁石片(第1磁石片71および第2磁石片72)からなり、第1磁石片71および第2磁石片72は、同一極(例えば、N極)を相手側に向けている。また、第1磁石片71と第2磁石片72との間には薄い磁性板75が配置されている。磁性板75のサイズは、第1磁石片71および第2磁石片72のYZ平面におけるサイズと同一である。このため、永久磁石体70は、第1磁石片71、磁性板75および第2磁石片72からなるが、全体として一体の直方体形状になっている。
かかる構成の永久磁石体70では、第1磁石片71および第2磁石片72の端面に磁性板75が重ねて配置されているため、第1磁石片71および第2磁石片72から磁性板75が位置する側に集中して磁力線が発生する。また、第1磁石片71および第2磁石片72が、同一極(例えば、N極)を相手側に向けているため、磁性板75から周辺(Y軸方向およびZ軸方向)に向けて効率よく磁力線が発生する。
図1〜図4に示すように、磁気駆動機構7に用いた駆動コイル80は、X軸方向に開口部を向けた筒状のボイスコイルであり、駆動コイル80の内側に永久磁石体70が配置されている。このため、駆動コイル80は、永久磁石体70とベース20の底板部21との間に介在する隙間、および永久磁石体70とカバー30との間に介在する隙間を通って永久磁石体70の周りを巻回しており、駆動コイル80においてX軸方向に向く開口部から外側には、永久磁石体70のX軸方向の両端部が突出している。
この状態で、ベース20およびカバー30は、駆動コイル80に対して永久磁石体70とは反対側で駆動コイル80を覆っている。本形態では、ベース20およびカバー30を磁性板により構成し、ベース20およびカバー30については、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100の筐体として用いるとともに、ヨークとしても利用している。本形態では、ベース20およびカバー30をヨークとして用いるにあたって、ベース20およびカバー30のZ軸方向の寸法は、永久磁石体70のZ軸方向の寸法より大きく、ベース20、カバー30および永久磁石体70を平面視したとき、ベース20およびカバー30は、永久磁石体70よりZ軸方向の両側から張り出している。このため、ベース20およびカバー30は、ヨークとしての機能に優れている分だけ、ベース20およびカバー30の板厚を薄くすることができる。また、ベース20の側板部22、23において、永久磁石体70よりZ軸方向の両側から張り出している部分を利用して第1ガイド軸41および第2ガイド軸42の両軸端部を支持している。このため、第1ガイド軸41および第2ガイド軸42を支持するための部材を別途、追加する必要がないという利点がある。
本形態において、駆動コイル80は、可動体5において第1プレート61および第2プレート62の周りに巻回されている。本形態において、駆動コイル80は、第1プレート61においてX軸方向で離間する突起611と突起612とによって挟まれた部分、および突起613と突起614とによって挟まれた部分で巻回されている。また、駆動コイル80は、第2プレート62おいてX軸方向で離間する突起621と突起622とによって挟まれた部分、および突起623と突起624とによって挟まれた部分に巻回されている。
この状態で、第1プレート61および第2プレート62は、駆動コイル80の内側に位置し、駆動コイル80においてY軸方向に位置する巻回部分は、第1プレート61および第2プレート62によって補強された状態にある。
ここで、第1プレート61および第2プレート62は、Y軸方向で対向する2枚の板材であり、Y軸方向において永久磁石体70との間には隙間が存在している。このため、駆動コイル80と永久磁石体70との間のうち、Y軸方向に位置する間には、隙間が介在しているとともに、第1プレート61または第2プレート62が介在している。これに対して、駆動コイル80と永久磁石体70との間のうち、Z軸方向に位置する間には狭い隙間のみが存在し、第1プレート61および第2プレート62が介在していない。このため、Z軸方向では、駆動コイル80と永久磁石体70とを接近させることができる分、駆動コイル80を鎖交する磁束密度を高めることができる。
本形態では、駆動コイル80を形成する際、可動体5をコイルボビンとして利用する。すなわち、治具によって第1プレート61および第2プレート62を所定の間隔を介して対向するように保持した状態で、第1プレート61において突起611と突起612とによって挟まれた部分、第1プレート61において突起613と突起614とによって挟まれた部分、第2プレート62において突起623と突起624とによって挟まれた部分、および第2プレート62において突起621と突起622とによって挟まれた部分にコイル線を巻回し、駆動コイル80を形成する。その際、図5(b)を参照して後述するように、コイル線の巻き始めを第2プレート62の突起621に絡げてコイル線を巻回した後、コイル線の巻き終わりを第2プレート62の別の突起622に絡げることができる。
しかる後に、第1プレート61の突起611、612、および第2プレート62の突起621、622に対して第1ホルダ部材51を固定し、第1プレート61の突起613、614、および第2プレート62の突起623、624に対して第2ホルダ部材52を固定すれば、可動体5を組み立てることができる。
このように、本形態では、可動体5のZ軸方向の一方側に軸受け用の突出部512を設けるにあたって、第1プレート61の突起611、612、および第2プレート62の突起621、622を介して駆動コイル80のZ軸方向の一方側の側面に第1ホルダ部材51を取り付けた構造を採用している。また、本形態では、可動体5のZ軸方向の他方側に第1軸受部522および第2軸受部523を設けるにあたって、第1プレート61の突起613、614、および第2プレート62の突起623、624を介して駆動コイル80のZ軸方向の他方側の側面に第2ホルダ部材52を取り付けた構造を採用している。
(バネ部材の構成)
本形態の光学素子駆動装置200および直線駆動装置100では、可動体5をX軸方向(光軸方向)に駆動するにあたって磁気駆動機構7を用いるとともに、可動体5を所定位置に保持するために、磁気駆動機構7による推力と、バネ部材の付勢力を利用する。また、振動や外部から衝撃等の外力が加わった際に可動体5が大きく変位することを防止するためにバネ部材を利用する。具体的には、固定体2と可動体5との間には、以下に説明するバネ部材が配置されている。
より具体的には、本形態では、第1ガイド軸41において側板部22と可動体5の突出部512の間に位置する部分の周りに、コイルバネからなる第1バネ部材91(バネ部材)を圧縮された状態で配置するとともに、第1ガイド軸41において側板部23と可動体5の突出部512との間に位置する部分の周りに、コイルバネからなる第2バネ部材92(バネ部材)を圧縮された状態で配置する。この状態で、第1バネ部材91の両端部は、側板部22および突出部512に当接し、第2バネ部材92の両端部は、側板部23および突出部512に当接する。
かかる構成によれば、駆動コイル80への通電を行なわない状態では、可動体5および光学素子1は、第1バネ部材91のバネ力、および第2バネ部材92のバネ力が釣り合った位置、すなわち、原点位置に保持されている。本形態において、原点位置は、駆動コイル80のX軸方向の中央位置と、永久磁石体70のX軸方向の中央位置とがZ軸方向で重なった位置である。
この状態から、駆動コイル80に通電し、磁気駆動機構7により可動体5がX軸方向(移動方向L)の一方側に変位すると、第1バネ部材91が抗力を発生させる。その際、第2バネ部材92は、可動体5をX軸方向(移動方向L)の一方側に付勢する。その結果、可動体5および光学素子1は、磁気駆動機構7による推力、第1バネ部材91の抗力、および第2バネ部材92の付勢力が釣り合った位置で停止する。また、駆動コイル80に逆方向に通電すると、磁気駆動機構7により可動体5がX軸方向(移動方向L)の他方側に変位する。その結果、第2バネ部材92が抗力を発生させるとともに、第1バネ部材91は、可動体5をX軸方向(移動方向L)の他方側に付勢する。それ故、可動体5および光学素子1は、磁気駆動機構7による推力、第1バネ部材91の抗力、および第2バネ部材92の付勢力が釣り合った位置で停止する。また、駆動コイル80への通電を停止すると、可動体5および光学素子1は、第1バネ部材91のバネ力、および第2バネ部材92のバネ力が釣り合った位置、すなわち、原点位置に戻り、そこに保持される。
ここで、可動体5の駆動に磁気駆動機構7を採用すると、可動体5に、振動や外部から衝撃等の外力が加わった際、可動体5がX軸方向に大きく変位しようとする。本形態では、固定体2と可動体5との間には、可動体5がX軸方向に変位した際に抗力を発生させる第1バネ部材91および第2バネ部材92が設けられている。このため、外部からの衝撃等の外力に起因する可動体5のX軸方向の変位は、第1バネ部材91のバネ力、および第2バネ部材92のバネ力によって抑制される。
また、磁気駆動機構7により可動体5をX軸方向に駆動する際、駆動コイル80には、第1バネ部材91および第2バネ部材92の抗力に打ち勝つ推力を発生させる電流を供給する。その際、可動体5に、振動や外部から衝撃等の外力からの衝撃が加わると、可動体5がベース20の側板部22、23に当接することがある。かかる場合でも、本形態では、駆動コイル80は、第1プレート61および第2プレート62の突起611〜614、621〜624の内側に巻回され、第1プレート61および第2プレート62のX軸方向の端部が駆動コイル80の端部より張り出している。このため、可動体5においてベース20の側板部22、23に当接するのは、第1プレート61および第2プレート62のX軸方向の端部である。従って、駆動コイル80がベース20の側板部22、23に当接することがないので、駆動コイル80の断線を防止することができる。また、駆動コイル80は、第1プレート61および第2プレート62の突起611〜614、621〜624の内側に巻回されているため、巻きズレしないという利点もある。
(駆動コイル80への給電)
図5は、本発明を適用した光学素子駆動装置において駆動コイルへの給電のための構成を示す説明図であり、図5(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用した光学素子駆動装置における駆動コイルとバネ部材との接続関係を示す説明図、駆動コイルとバネ部材と第1ホルダ部材とプレートの位置関係を示す説明図、および第1ホルダ部材にランドを形成した場合の説明図である。
本形態の光学素子駆動装置200および直線駆動装置100では、駆動コイル80に給電するにあたって、金属製のコイルバネからなる第1バネ部材91および第2バネ部材92を給電部材として利用する。
より具体的には、図5(a)、(b)に示すように、駆動コイル80の巻き始めの端部81を第1バネ部材91に電気的に接続し、駆動コイル80の巻き終わりの端部82を第2バネ部材92に電気的に接続する。かかる電気的な接続を行なうにあたって、本形態では、第1バネ部材91の両端のうち、突出部512側に位置する端部に駆動コイル80の巻き始めの端部81を電気的に接続し、側板部22側に位置する端部に外部からの配線86を電気的に接続する。また、第2バネ部材92についても、第1バネ部材91と同様、両端のうち、突出部512側に位置する端部に駆動コイル80の巻き終わりの端部82を電気的に接続し、側板部23側に位置する端部に外部からの配線87を電気的に接続する。なお、コイル線を巻回する際、図5(b)に示すように、コイル線の巻き始めの端部81を第2プレート62の突起621に絡げてコイル線を巻回した後、コイル線の巻き終わりの端部82を第2プレート62の別の突起622に絡げることができる。
かかる構成によれば、可動体5がX軸方向に変位した際、駆動コイル80の巻き始めの端部81および巻き終わりの端部82は、可動体5とともにX軸方向に変位するため、駆動コイル80の巻き始めの端部81および巻き終わりの端部82に不要な力が加わらない。また、可動体5がX軸方向に変位した際でも、外部からの配線86、87が変位しないため、配線に不要な力が加わらない。
また、駆動コイル80を第1バネ部材91および第2バネ部材92に電気的に接続するにあたっては、駆動コイル80の巻き始めの端部81を第1コイル部材に直接、ハンダ付けし、駆動コイル80の巻き終わりの端部82を第2コイル部材に直接、ハンダ付けした構成を採用することができる。
また、図5(c)に示すように、突出部512においてX軸方向に向く両面の各々にランド512cを電気的に独立した状態で設けておき、駆動コイル80の巻き始めの端部81および巻き終わりの端部82をランド512cにハンダ付けするとともに、第1バネ部材91の端部および第2バネ部材92の端部をランド512cにハンダ付けしてもよい。
なお、第1バネ部材91および第2バネ部材92を給電部材として利用する際、第1バネ部材91と第2バネ部材92が第1ガイド軸41を介して短絡することを防止する必要がある。かかる短絡を防止するにあたっては、第1ガイド軸41については絶縁材料から形成した構成や、金属製の第1ガイド軸41の周りに絶縁層を設けた構成を採用すればよい。
また、第1バネ部材91および第2バネ部材92を給電部材として利用する際、第1バネ部材91と第2バネ部材92がベース20を介して短絡することを防止する必要がある。かかる短絡を防止するにあたっては、図示を省略するが、第1バネ部材91と側板部22との間、および第2バネ部材92と側板部23との間に絶縁材料を介在させた構成を採用すればよい。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の光学素子駆動装置200および直線駆動装置100では、固定体2に対して可動体5を直線的に往復移動させるにあたって、固定体2側に保持された永久磁石体70と、可動体5側に保持された駆動コイル80とを備えた磁気駆動機構7を利用するとともに、永久磁石体70については、可動体5の移動方向Lに沿って多極に着磁された構成とし、駆動コイル80については、X軸方向(移動方向L)に開口部に向けて永久磁石体70の周りを全周で囲むボイスコイルを用いる。かかる構成によれば、駆動コイル80が永久磁石体70の周りに巻回されているため、永久磁石体70が形成する磁界を有効かつ最大限に利用することができる。それ故、本形態によれば、ステッピングモータや、駆動コイル80の一辺のみが永久磁石体70と対向するような磁気駆動機構と比較して、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100のサイズが小さくても大きなトルクを発生させることができる。
また、永久磁石体70は、X軸方向に対して直交するY軸方向に厚さ方向を向けた薄型の直方体形状を備え、駆動コイル80は、永久磁石体70の周りを全周で囲む角筒形状を有しているため、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100の薄型化を図ることができる。
また、固定体2は、永久磁石体70および駆動コイル80を永久磁石体70の厚さ方向の両側で覆うヨーク(ベース20およびカバー30)を備えており、かかるヨーク、永久磁石体70および駆動コイル80を平面視したとき、ヨークのサイズは、永久磁石体70のサイズおよび駆動コイル80のサイズよりも大きい。このため、ヨークの機能が高いので、ベース20およびカバー30の板厚を薄くすることができる。それ故、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100の厚さ寸法(Y軸方向の寸法)を小さくでき、薄型化を図ることができる。
しかも、永久磁石体70および駆動コイル80が直方体の外形形状を備えているとともに、カバー30とベース20とがヨークとして機能する部分も直方体の外形形状を備えている。このため、永久磁石体70および駆動コイル80と、ヨークとの間に不必要に広いスペースが存在しないので、ヨークとしての機能に優れている。すなわち、ヨークが直方体の外形形状を備えているにもかかわらず、駆動コイル80が円筒状であると、ヨークの角部分に大きなデッドスペースが無駄に発生してしまうが、本形態によれば、かかる無駄なスペースを省いてある。このため、本形態の光学素子駆動装置200および直線駆動装置100は、サイズが小さくても大きなトルクを発生させることができる。
また、ベース20の側板部22、23において、永久磁石体70よりZ軸方向の両側から張り出している部分を利用して第1ガイド軸41および第2ガイド軸42の両軸端部を支持しているため、第1ガイド軸41および第2ガイド軸42を支持するための部材を別途、追加する必要がないという利点がある。
また、永久磁石体70は、X軸方向(移動方向L)に沿って配列された複数の磁石片(第1磁石片71および第2磁石片72)を備え、複数の磁石片は、隣り合う磁石片同士が同一極を相手側の磁石片に向けて配置されているとともに、磁石片同士の間には磁性板75が配置されている。このため、第1磁石片71および第2磁石片72から磁性板75が位置する側に集中して磁力線が発生するとともに、磁性板75から周辺(Y軸方向およびZ軸方向)に向けて効率よく磁力線が発生する。それ故、漏れ磁束を少なくできる分、駆動コイル80に鎖交する磁束密度を高めることができるので、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100のサイズが小さくても大きなトルクを発生させることができる。
また、本形態では、Y軸方向で対向する2枚の板材(第1プレート61および第2プレート62)をボビンとして用いたため、筒形状のボビンに駆動コイル80を巻回した構成と比較して、可動体5の軽量化を図ることができる。また、駆動コイル80と永久磁石体70との間のうち、Z軸方向に位置する間には第1プレート61および第2プレート62が介在せず、狭い隙間のみが存在する。このため、Z軸方向では、駆動コイル80と永久磁石体70とを接近させることができる。従って、駆動コイル80を鎖交する磁束密度を高めることができるので、可動体5に対して大きな推力を印加することができる。
しかも、第1プレート61および第2プレート62は各々、X軸方向で離間した位置でZ軸方向(移動方向および永久磁石体70の厚さ方向の双方と交差する方向)に突出した突部611〜614、621〜624を備え、駆動コイルは、X軸方向で離間する突起に挟まれた領域に巻回されている。このため、第1プレート61および第2プレート62の周りの所定位置に駆動コイル80を巻回することができる。また、第1プレート61および第2プレート62は駆動コイル80よりもX軸方向で張り出した構造となる。このため、可動体5が移動した際に可動体5を固定体2側(ベース20の側板部22、23)と当接させて位置規制を行う場合でも、駆動コイル80が固定体2側と当接することがない。それ故、駆動コイル80の断線を防止することができる。
また、本形態では、可動体5のZ軸方向の一方側に軸受け用の突出部512を設けるにあたって、駆動コイル80のZ軸方向の一方側の側面に第1ホルダ部材51を別途、後付けした構造を採用している。また、本形態では、可動体5のZ軸方向の他方側に第1軸受部522および第2軸受部523を設けるにあたって、駆動コイル80のZ軸方向の他方側の側面に第2ホルダ部材52を別途、後付けした構造を採用している。このため、駆動コイル80として、X軸方向(移動方向L)に開口部に向けたボイスコイルを用いた場合でも、駆動コイル80よりX軸方向に張り出した部材を用いなくても駆動コイル80がX軸方向で存在している範囲内に突出部512、第1軸受部522および第2軸受部523を設けることができる。このため、可動体5のX軸方向の寸法を短くすることができるので、可動体5のX軸方向の可動範囲を大きく確保することができる。
また、駆動コイル80の側面に第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52を別途、後付けした構造を採用するにあたって、第1プレート61および第2プレート62を介して駆動コイル80のZ軸方向の一方側の側面に第1ホルダ部材51を取り付け、第1プレート61および第2プレート62を介して駆動コイル80のZ軸方向の他方側の側面に第2ホルダ部材52を取り付けた構造を採用している。このため、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52を駆動コイル80の外面に接着剤等により直接、固定する必要がない。従って、駆動コイル80に大きな負荷が加わらないので、駆動コイル80が損傷しない。また、駆動コイル80の外面にコイル線に起因する凹凸が存在している場合でも、第1ホルダ部材51、第2ホルダ部材52および駆動コイル80を確実に一体化させることができる。特に、本形態では、かかる構成を採用することにより、レンズ等の光学素子1を保持する第2ホルダ部材52が傾くことを防止できるので、光軸のずれなどを防止することができる。
しかも、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52を第1プレート61および第2プレート62の突起611〜614、621〜624に固定しているため、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52が駆動コイル80から離間した状態とすることができる。また、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52が駆動コイル80に接している場合でも、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52は駆動コイル80に緩く接している状態とすることができる。従って、駆動コイル80に大きな負荷が加わらないので、駆動コイル80が損傷しない。
また、固定体2と可動体5との間には、磁気駆動機構7により可動体5が変位した際に抗力を発生させるバネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)が設けられているため、駆動コイル80に通電する電流値と、バネ部材のバネ定数とを制御するだけで、可動体5を所定位置に停止させることができる。しかも、本形態では、バネ部材として、磁気駆動機構7により可動体5が移動方向Lの一方側に変位した際に抗力を発生させる第1バネ部材91と、磁気駆動機構7により可動体5が移動方向Lの他方側に変位した際に抗力を発生させる第2バネ部材92とが設けられている。このため、可動体5は、駆動コイル80への給電が停止している期間、第1バネ部材91の付勢力と第2バネ部材92の付勢力とによって原点位置に保持される。従って、駆動コイル80への給電を停止した状態でも可動体5を所定位置(原点位置/永久磁石体70のX軸方向の中央位置)に保持することができる。また、駆動コイル80に通電して可動体5を所定位置に保持した状態で駆動コイル80への通電を停止すると、第1バネ部材91の付勢力と第2バネ部材92の付勢力とによって、可動体5を原点位置に確実に戻すことができる。
また、本形態では、固定体2に対して可動体5を直線的に往復動作させるにあたって、固定体2側に保持された永久磁石体70と可動体5側に保持された駆動コイル80とを備えた磁気駆動機構7を利用しているため、振動や外部から衝撃等の外力から衝撃が加わった際、可動体5は、X軸方向(磁気駆動機構7による駆動方向)に大きく変位しようとするが、本形態では、固定体2と可動体5との間にバネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)が設けられているため、外部からの衝撃等の外力に起因する可動体5の変位が抑制される。それ故、振動や外部から衝撃等の外力によって可動体5が大きく変位するという事態を回避することができる。
また、第1バネ部材91および第2バネ部材92は、駆動コイル80への給電部材として用いられているため、給電部材を別途設ける必要がない。それ故、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100の小型化や薄型化を図ることができる。
また、第1バネ部材91および第2バネ部材92は、可動体5において移動方向Lに対して直交する方向に突出した突出部512と、固定体2において突出部512に対して移動方向Lに対向する側板部22、23(固定体側バネ受け部)との間に配置されたコイルバネである。このため、可動体5に対して移動方向Lに位置する側にバネ部材を配置する必要がないため、バネ部材として、長いコイルバネを用いることができる。従って、第1バネ部材91および第2バネ部材92の付勢力を調整するのが容易である。
しかも、第1バネ部材91および第2バネ部材92は、第1ガイド軸41において突出部512と側板部22、23(固定体側バネ受け部)との間に位置する部分の周りに設けられているため、第1バネ部材91および第2バネ部材92を設ける場所を別途、確保する必要がない。それ故、光学素子駆動装置200および直線駆動装置100の小型化や薄型化を図ることができる。
さらに、可動体5においてZ軸方向の一方側には、第1ガイド軸41を受ける突出部512が1つ設けられている一方、可動体5において突出部512位置する側とは反対側には、移動方向Lに対して直交する方向に突出した2つの軸受部(第1軸受部522および第2軸受部523)が移動方向Lで離間した位置に設けられている。このため、可動体5は、第1バネ部材91および第2バネ部材92が配置されている側では固定体2に対して第1ガイド軸41に1点支持され、第1バネ部材91および第2バネ部材92が配置されている側とは反対側では第2ガイド軸42に2点で支持されている。従って、可動体5はいわゆる三点で支持されるので、安定した姿勢で移動する。特に、可動体5において光学素子1が保持されている側が2点支持であるため、光学素子1の姿勢を好適に保持することができる。しかも、可動体5は、第1バネ部材91および第2バネ部材92が配置されている側で1点支持であるため、可動体5において第1バネ部材91および第2バネ部材92が配置されている側には、第1ガイド軸41に対する軸受部(突出部512)を1箇所に設ければよく、スペース的な余裕がある。このため、第1バネ部材91および第2バネ部材92として長いコイルバネを用いることができるので、第1バネ部材91および第2バネ部材92の付勢力を調整するのが容易である。
また、可動体5では、第1バネ部材91および第2バネ部材92に対してZ軸方向の反対側に光学素子1が設けられている。このため、光学素子1が設けられている側に突出部512や固定体側バネ受け部(側板部22、23)を設ける必要がない。それ故、光学素子1の光路を容易に確保することができる。
(変形例)
上記実施の形態では、第1バネ部材91および第2バネ部材92を圧縮バネとして用いたが、第1バネ部材91および第2バネ部材92を引っ張りバネとして用いてよい。また、可動体5に位置によって第1バネ部材91および第2バネ部材92が各々、圧縮バネおよび引っ張りバネとして機能するような構成を採用してもよい。
上記実施の形態では、可動体5にバネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)を設けたが、バネ部材を用いない構成を採用してもよい。この場合、可動体5と固定体2との間にホール素子や磁気センサー等を用いた位置検出システムを配置してクローズドループで可動体5の位置を制御する構成を採用することが好ましい。
上記実施の形態では、バネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)を給電部材として利用したが、フレキシブル配線基板等の可撓性の配線部材にコイルの端部をハンダ付けして駆動コイル80への給電を行ってもよい。この場合、可撓性の配線部材についてはX軸方向に弛み部分を向かせれば、可動体5に余計な負荷が加わることを抑制することができる。なお、フレキシブル配線基板等の可撓性の配線部材を駆動コイル80への給電部材として用いる構成は、バネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)を設けた場合、あるいはバネ部材を設けない場合のいずれにおいても採用することができる。
(可動体5の共振対策)
図6は、本発明を適用した光学素子駆動装置200の直線駆動装置100において可動体5の共振を防止するためのダンパー材の説明図であり、図6(a)、(b)は各々、ダンパー材をバネ部材の表面を覆うように形成した場合の説明図、およびダンパー材中にバネ部材を埋め込んだ場合の説明図である。なお、本形態で用いたダンパー材は、第1バネ部材91および第2バネ部材92を給電に用いた場合、あるいは給電に用いない場合の双方に適用することができる。
以下、ダンパー材の構成を説明する前に、ダンパー材を設ける目的を説明しておく。本形態の直線駆動装置100を用いた光学素子駆動装置200は、例えば、スチールカメラ、携帯用カメラ、光記録媒体駆動装置などの携帯用の機器に搭載される。ここで、可動体5と固定体2との間にはバネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)が配置されているため、振動や外部からの衝撃等の外力を受けた場合や機器を携帯した場合等に振動が加わると、可動体5が共振して振動し続けるおそれがある。一方、可動体5にバネ部材が接続されているため、機器がその姿勢を変えた際、可動体5が自重により変位することがある。このため、機器の姿勢によらず、機器が正常に動作するようにするには、可動体5の自重による変位量を所定の範囲に収める必要がある。但し、以下に説明するように、機器が姿勢を変えた際に可動体5が自重により変位する量を制限すると、共振周波数が自動的に定まる結果、外部から伝わってきた振動で可動体5が共振することを防止できなくなる。
すなわち、可動体5−バネ部材からなる系において、可動体5の質量をmとし、バネ定数をKとし、重量加速度をgとし、バネ部材の変位量をxとし、共振周波数をf0とすると、可動体5の質量m、バネ定数K、重量加速度g、バネ部材の変位量ΔX、共振周波数f0には、以下の関係式
0=(1/(2×π))×√(K/m)
K=(m×g)/x
が成り立つ。かかる式からすると、可動体5の質量mが変化することでバネ定数Kは変化するが、共振周波数f0は、バネ部材の変位量xのみに連動して変化する。例えば、可動体5の質量mを0.1g、0.5g、1gとし、バネ部材の変位量xを0.01〜0.1mmまで変化させた際のバネ定数Kおよび共振周波数f0を求めると、表1、表2、表3に示す結果となる。
表1、表2、表3から分るように、バネ部材の変位量xが決まると、共振周波数f0が自動的に定まることになる。従って、直線駆動装置100を用いた光学素子駆動装置200を搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体5が自重により変位する量を制限すると、共振周波数が自動的に定まる結果、外部から伝わってきた振動で可動体5が共振することを防止できなくなる。例えば、バネ部材の変位量x(可動体5の変位量)を0.01〜0.1mmに制限すると、可動体5の共振周波数は、約50〜約150HZになるが、かかる周波数は、機器に搭載したモータから光学素子駆動装置20に伝わる可能性のある振動の周波数である。また、約50〜約150HZという周波数は、電車内や車内で光学素子駆動装置20に伝わる可能性のある振動の周波数である。それ故、可動体5の共振周波数が約50〜約150HZの範囲にあると、機器に搭載したモータの振動が光学素子駆動装置20に伝わった場合や光学素子駆動装置20を搭載した機器を電車内や車内に携帯した場合に可動体5が共振するおそれがある。
そこで、本形態では、バネ部材に対してダンパー材を付してある。まず、図6(a)に示す形態では、図1〜図5を参照して説明した第1バネ部材91および第2バネ部材92に対して弾性を備えたダンパー材93を設けてあり、ダンパー材93は、第1バネ部材91を構成する金属製の線材、および第2バネ部材92を構成する金属製の線材の表面を覆っている。本形態において、ダンパー材93はゲル状ダンパー材であり、ダンパー材93第1バネ部材91および第2バネ部材92を形成した後、線材表面にコーティングされてなる。
かかるダンパー材93は、例えば、光硬化性あるいは熱硬化性のゲル材料を塗布した後、硬化させてゲル状としたものである。かかるゲル材料としては、シリコーン系ゲル材料、例えば、株式会社スリーボンド製の商品名「31X−014−4」や、アクリル系ゲル材料、例えば、協立化学産業株式会社製の商品名「PDM−2」などを用いることができる。また、ゲル材料としては、協立化学産業株式会社製の商品名「WRZV−101」などを用いることができる。
このような構成によれば、直線駆動装置100を用いた光学素子駆動装置200を搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体5が自重により変位する量を0.01〜0.1mmに制限した結果、バネ部材−可動体5系の共振周波数が約50〜約150HZになってしまう場合でも、ダンパー材93が防振効果を発揮するので、可動体5の振動を抑えることができる。それ故、振動等のような外部から衝撃が加わった際の可動体5の変位をバネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)によって抑制するという構成を採用した結果、可動体5が共振して振動し続けるおそれがあるような場合でも、直線駆動装置100を用いた光学素子駆動装置200を搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体5が自重により変位する量を所定の範囲に制限しながら、可動体5の共振を防止することができる。
また、本形態において、ダンパー材93はゲル状ダンパー材であるため、ダンパー材93を配置するのに必要なスペースが狭くてよい。また、ゲル状ダンパー材であれば、バネ部材(第1バネ部材91および第2バネ部材92)に与える応力が小さいので、バネ力への影響が小さいという利点がある。
また、ダンパー材93は絶縁性であるため、第1バネ部材91および第2バネ部材92を給電部材として利用し、かつ、第1ガイド軸41を金属製とした場合でも、第1バネ部材91と第1ガイド軸41との短絡、および第2バネ部材92と第1ガイド軸41との短絡を防止することができる。
なお、上記説明では、直線駆動装置100を用いた光学素子駆動装置200を搭載した機器が姿勢を変えた際に可動体5が自重により変位する量を0.01〜0.1mmに制限した場合の例であるが、可動体5が自重により変位する量を他の範囲に制限した場合でも、ダンパー材93は、可動体5が共振して振動し続けることを防止することができる。
(共振対策の変形例)
上記実施の形態においては、図6(a)に示すダンパー材93としてゲル状ダンパー材を用いたが、ダンパー材93としてゴムコーティング層を利用してもよい。かかるゴムコーティング層付きのコイルバネ(第1バネ部材91および第2バネ部材92)は、例えば、ゴムコーティング層で覆われた線材をコイル状に巻回してコイルバネとすることにより得ることができる。この場合も、ゴムコーティング層は絶縁性であるため、第1バネ部材91および第2バネ部材92を給電部材として利用し、かつ、第1ガイド軸41を金属製とした場合でも、第1バネ部材91と第1ガイド軸41との短絡、および第2バネ部材92と第1ガイド軸41との短絡を防止することができる。なお、ゴムコーティング層付きのコイルバネ(第1バネ部材91および第2バネ部材92)を給電に用いる場合、端部のゴムコーティング層を除去して金属製の線材を露出させればよい。
上記実施の形態では、図6(a)に示すように、ダンパー材93がコイルバネ(第1バネ部材91および第2バネ部材92)を構成する線材の表面を覆っている構成であったが、ダンパー材93としてゲル状ダンパー材を用いた場合には、図6(b)に示すように、コイルバネ(第1バネ部材91および第2バネ部材92)がダンパー材93に埋まっている構成を採用してもよい。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、バネ部材として第1バネ部材91および第2バネ部材92からなる2つのバネ部材を用いたが、1つのバネ部材のみを用いてもよい。この場合も、磁気駆動機構7により可動体5が変位した際にバネ部材が発生させる抗力を利用すれば、駆動コイル80に通電する電流値と、バネ部材のバネ定数とを制御するだけで、可動体5を所定位置に停止させることができる。
上記実施の形態では、バネ部材としてコイルバネを用いたが、コイルバネ以外にも、U字形状あるいはV字形状の板バネを用いてもよい。
上記実施の形態では、第1プレート61および第2プレート62をストッパとして利用するとともに、駆動コイル80、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52を一体化するのに用いたが、第1プレート61および第2プレート62を用いない構成を採用してもよい。この場合、第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52の形状を変更して第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52をストッパとして利用する構成を採用すればよい。また、駆動コイル80に対して第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52を面接着した構成や、駆動コイル80に対して第1ホルダ部材51および第2ホルダ部材52を三次元接着した構成を採用すればよい。
1 光学素子
2 固定体
5 可動体
7 磁気駆動機構
20 ベース(ヨーク)
22、23 ベースの側板部(固定体側バネ受け部)
30 カバー(ヨーク)
41 第1ガイド軸
42 第2ガイド軸
43 第3ガイド軸
51 第1ホルダ部材
52 第2ホルダ部材
70 永久磁石体
71 第1磁石片
72 第2磁石片
75 磁性板
80 駆動コイル
91 第1バネ部材
92 第2バネ部材
93 ダンパー材(弾性を有するダンパー材)
100 直線駆動装置
200 光学素子駆動装置
512 突出部(可動体側バネ受け部)
522 第1軸受部
523 第2軸受部
524 素子保持部
611〜614、621〜624 突起

Claims (8)

  1. 固定体に対して可動体を直線的に移動させる直線駆動装置であって、
    前記固定体と前記可動体との間には、前記固定体側に保持された永久磁石体と、該永久磁石体との間に隙間を隔てるように前記可動体側に保持された駆動コイルと、を備えた磁気駆動機構が構成され、
    前記永久磁石体は、前記可動体の移動方向に沿って多極に着磁され、
    前記駆動コイルは、前記移動方向に開口部を向けて前記永久磁石体の周りに巻回された筒状コイルであり、
    前記固定体と前記可動体との間には、前記移動方向に前記可動体が変位した際に抗力を発生させるバネ部材が設けられていることを特徴とする直線駆動装置。
  2. 前記バネ部材には、弾性材料からなるダンパー材が付されていることを特徴とする請求項1に記載の直線駆動装置。
  3. 前記バネ部材は、前記駆動コイルの巻線に電気的に接続されて当該駆動コイルへの給電部材として用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の直線駆動装置。
  4. 前記バネ部材は、前記可動体において前記移動方向に対して直交する方向に突出した突出部と、前記固定体において前記突出部に対して前記移動方向に対向する固定体側バネ受け部との間に配置されたコイルバネであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の直線駆動装置。
  5. 前記突出部には、前記移動方向に向けて開口する貫通部が設けられているとともに、
    前記固定体は、前記移動方向に延在して前記突出部を貫通する第1ガイド軸を備え、
    前記バネ部材は、前記第1ガイド軸において前記突出部と前記固定体側バネ受け部との間に位置する部分の周りに設けられていることを特徴とする請求項4に記載の直線駆動装置。
  6. 前記可動体において前記突出部が位置する側とは反対側には、前記移動方向に対して直交する方向に突出した2つの軸受部が前記移動方向で離間した位置に設けられ、
    前記2つの軸受部の各々には、前記移動方向に向けて開口する貫通部が設けられているとともに、前記固定体は、前記移動方向に延在して前記2つの軸受部を貫通する第2ガイド軸を備えていることを特徴とする請求項5に記載の直線駆動装置。
  7. 前記固定体と前記可動体との間には、前記バネ部材として、前記磁気駆動機構により前記可動体が前記移動方向の一方側に変位した際に抗力を発生させる第1バネ部材と、前記磁気駆動機構により前記可動体が前記移動方向の他方側に変位した際に抗力を発生させる第2バネ部材と、が設けられ、
    前記可動体は、前記駆動コイルへの給電が停止している期間、前記第1バネ部材の付勢力と前記第2バネ部材の付勢力とによって原点位置に保持されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の直線駆動装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の直線駆動装置を備えた光学素子駆動装置であって、
    前記可動体には光学素子が保持されていることを特徴とする光学素子駆動装置。
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