JP2011051781A - 用紙搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 搬送ローラ対のニップから用紙の後端が抜けた際に発生する振動が書込み手段に伝達するのを防止し、ショックジターの発生を防止する。
【解決手段】 ニップを形成する二つの搬送ローラによって用紙を挟持搬送する用紙搬送装置において、前記二つの搬送ローラが変位可能に構成され、それぞれ相反する方向に付勢する付勢力を備え、それら付勢力が互いに異なる強さに設定され、付勢力の大きい方の搬送ローラには位置決め手段が付設される。
【選択図】図4
【解決手段】 ニップを形成する二つの搬送ローラによって用紙を挟持搬送する用紙搬送装置において、前記二つの搬送ローラが変位可能に構成され、それぞれ相反する方向に付勢する付勢力を備え、それら付勢力が互いに異なる強さに設定され、付勢力の大きい方の搬送ローラには位置決め手段が付設される。
【選択図】図4
Description
本発明は、画像記録媒体たる用紙を搬送する用紙搬送装置、及びこの用紙搬送装置を備えたプリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置では、例えば、レジストローラ対とレジストローラ対へ駆動を供給する駆動源と駆動を伝達する駆動連結手段を有する機構において用紙をタイミングよく画像形成部へ搬送している。駆動連結機構は回転しているので、モータとギヤの噛み合い振動の周波数がレジストローラの共振周波数に近い場合は増幅され、騒音となって画像形成装置本体外に漏れ出る等、振動が原因の不具合が発生している。
このような問題に対し、特許文献1では、レジストローラ軸にフライホイールを取り付けることを提案し、問題の解決を図っている。しかしながら、振動が原因の不具合は多種多様である。
レジストローラ対のニップに挟持され搬送される用紙はニップから抜けると用紙の厚さ分だけレジスト従動ローラが移動する。これは、用紙の厚さが大きい厚紙ほど顕著であり、この振動が筐体に伝達し、筐体に支持されている書込み手段を振動させることで画像に横線(以降、ショックジターと呼ぶ)となって現れる不具合が発生する。
そこで本発明の主たる目的は、搬送ローラ対のニップから用紙の後端が抜けた際に発生する振動が書込み手段に伝達するのを防止することである。そして、搬送ローラ対のニップから用紙の後端が抜けた際に発生する振動が書込み手段に伝達することを防止しつつ、搬送ローラ対のアライメントを高精度に保ち、搬送ローラへ駆動を伝達しているギヤ同士で振動が発生することを防ぐ。それによって、ショックジターが発生しないことが期待される。
上記目的は、ニップを形成する二つの搬送ローラによって用紙を挟持搬送する用紙搬送装置において、前記二つの搬送ローラが変位可能に構成され、それぞれ相反する方向に付勢する付勢力を備え、それら付勢力が互いに異なる強さに設定され、付勢力の大きい方の搬送ローラには位置決め手段が付設されることによって、達成される。
前記二つの搬送ローラは一つの構造体に支持されているのが好適である。また前記二つの搬送ローラのうち少なくとも一方には駆動源から駆動を伝達する駆動連結手段を付設し、当該駆動連結手段にも付勢力をもたせる構成となっていれば、一層効果的である。
本発明によれば、二つの搬送ローラが変位可能に構成され、それぞれ相反する方向に付勢する付勢力を備え、それら付勢力が互いに異なる強さに設定され、付勢力の大きい方の搬送ローラには位置決め手段が付設されるので、用紙後端がローラ対ニップを抜けた際の振動が、共に付勢力を有する二つの変位可能ローラによって吸収され支持体に伝達せず、ショックジターを防止できる。
付勢力を有する二つのローラが一つの構造体に支持されることで、高精度のアライメントを確保でき、安定した用紙搬送を実現できる。搬送ローラに駆動連結手段を付設し、当該駆動連結手段に付勢力をもたせれば、連結手段で振動が発生する事態を防ぎ、ショックジターを防止できる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の画像形成装置は、所謂タンデム方式を採用したフルカラープリンタである。まず、このフルカラープリンタ100の内部構成について図1,図2により説明する。このフルカラープリンタ100の装置内部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色の画像を形成するための画像形成手段として、4個の潜像担持体であるドラム状の感光体2Y,2C,2M,2Bkが図中左右方向に等間隔で離間され並列に配設されている。そしてプリンタ100の動作時に、不図示の駆動源により、矢印方向に回転する。上記感光体の周囲には、現像装置等、電子写真方式の画像形成に必要な部材、装置が配備され、4箇所に画像形成部として構成されているが、作像する画像のトナー色に対応させるよう、便宜上各作像装置を示す番号の後ろに、その色を表わすY(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Bk(ブラック)を添え字として付すことにする。特に一般的説明では、これらの添え字を省略する場合もある。4個の画像形成部1Y、1C、1M、1Bkは、いずれも同じ構成となっている。
図2に拡大して示すイエロー画像用の感光体2Yを備える画像形成部1Yに着目すると、感光体2Yの周囲には、静電写真プロセスに従い、帯電ローラ4aYを備える帯電装置4Y、現像ローラ5aY、現像ブレード5bY、スクリュー5cY等を備える現像装置5Y、クリーニングブラシ3aY、クリーニングブレード3bY、回収スクリュー3bY等を備えるクリーニング装置3Y等の作像部材が順に配設されている。
感光体2Yは例えば直径30〜120mm程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機半導体層を配した層構造より成っている。他の感光体2C,2M,2Bkについても、その周囲に配される部材は同じである。即ち、作像に用いるトナーの色が異なるだけである。なお、感光体としてはベルト状のものを用いることも可能である。
図1に戻って、上記感光体2Y,2C,2M,2Bkの下方には、各色毎の画像データ対応のレーザ光を、帯電手段で一様に帯電済みの各感光体2の表面に走査し、静電潜像を形成するための露光装置8が設けられている。帯電装置4と現像装置5との間には、この露光装置8により照射するレーザ光が感光体に向けて入り込むように、細長いスペースが感光体2の回転軸の方向に確保されている。
図示例の露光装置8は、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用いたレーザスキャン方式の露光装置で、不図示の4個の半導体レーザから、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光8Y,8C,8M,8Bkを発する。露光装置8は金属あるいは樹脂製の筐体により、光学部品、制御用部品を収納し、上面の出射口には、透光性の防塵部材を備えている。実施例は1個の筐体で構成されているが、複数の露光装置を、各画像形成部に個別に設けることもできる。上記レーザを採用する露光装置のほかに、公知のLEDアレイと結像手段とを組み合わせた露光装置も採用可能である。
イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色トナーは、各色を扱う現像装置5Y、5C、5M、5Bkで消費されると、不図示のトナー検知手段により検知され、プリンタ100の上部に備えられた各色のトナーを収納しているトナーカートリッジ40Y,40C,40M,40Bkから、不図示の供給手段により、各現像装置5に供給される。各トナーカートリッジは、その外殻が樹脂あるいは紙からなる容器で、排出口を備え、プリンタ100の装着部TSに容易に着脱でき、装着したとき、この排出口がプリンタ100本体に設けられた個別のトナー補給手段と結合する。各色のトナーカートリッジ40が誤って装着されて別の色を扱う現像装置にトナーが補給されることがないよう、装着部TSとトナーカートリッジ40の形状が各色毎で対をなすようにする等、誤装着防止手段が設けられている。
図2で認識可能なように、現像装置5には、トナーとキャリヤの攪拌、搬送用のスクリュー5cが2本備えられている。現像装置5がプリンタ100に装着されているとき、上記トナー補給手段の一端が、図2で左側のスクリュー5cの上に接続されている。スクリュー5cによりトナーは、矢印方向に回転する現像ローラ5aに供給されるが、ブレード5bにより、現像ローラ5a表面のトナー層が所定の厚みになるよう規制される。現像ローラ5aは、ステンレスやアルミニウム製の円筒で構成され、回転可能に且つ感光体2との距離が正規に確保されるように現像装置の枠体に支持されていて、内部には所定の磁力線が構成されるようにマグネットが備えられている。レーザビームにより各感光体2の表面に形成された各色の静電潜像は、所定の色のトナーを扱う現像装置5により現像され、顕像となる。
再び図1に戻って、感光体2Y,2C,2M,2Bkの上方には、中間転写ユニット6が配されている。複数のローラ6b,6c,6d,6eにより支持張架された像担持体としての中間転写ベルト6aが矢印方向に走行するよう、ローラ6bが回転する。中間転写ベルト6aは無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架配置されている。ベルト内周部には各感光体に対向させて一次転写ローラ7Y,7C,7M,7BKが設けられている。
中間転写ベルト6aの外周部には、図1で左側のローラ6eに対向する位置にクリーニング装置6hが設けられている。このクリーニング装置6hは中間転写ベルト6aの表面に残留する不要なトナーや、紙粉等の異物を拭い去る。このクリーニング装置6hに対向するローラ6eは、ベルト6aにテンションを与える機構(図示せず)を備えている。常に適切なベルトテンションを確保するためにローラ6eは移動し得るが、対向するクリーニング装置6hも連動して移動が可能になっている。
なお、中間転写ベルト6aは、例えば、基体の厚さが50〜600μm の樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトであって、各感光体2が担持するトナー像を、一次転写ローラ7に印加するバイアスにより静電的にベルト表面に転写を可能とする抵抗値を有する。上記した中間転写ベルト6aに関連する部材は、中間転写ユニット6として構成されていて、プリンタ100に着脱が可能となっている。
中間転写ベルトの一つの実施形態として、中間転写ベルト6aは、ポリアミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値が106〜1012Ωcm程度に調整されたものである。
ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブを、ベルト片側あるいは両側の端部に設けている(図示せず)。
ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブを、ベルト片側あるいは両側の端部に設けている(図示せず)。
一次転写ローラの一つの実施形態として、一次転写ローラ8は芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴム材料を被覆したもので、芯金部に、不図示の電源からバイアスが印加されるようになっている。導電性ゴム材料はウレタンゴムにカーボンが分散され、体積抵抗値が105Ωcm程度に調整されている。なお、ゴム層を有さない金属ローラも採用が可能である。
中間転写ベルト6aの外周で、図1で右側の支持ローラ6bの近傍には、二次転写ローラ14aが設けられている。二次転写ローラ14aは芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴムを被覆したもので、芯金部に、電源14bからバイアスが印加される。上記ゴムにはカーボンが分散されており、体積抵抗値が107Ωcm程度に調整されたものである。中間転写ベルト6aと二次転写ローラ14aの間に記録媒体(以下、用紙Sという)を通過させながら、バイアスを印加することで、中間転写ベルト6aが担持するトナー画像が用紙Sに静電的に転写される。
露光装置8の下方には複数段、例えば2段の給紙トレイ9A,9Bが引き出し可能に配設されている。これらの給紙トレイ内に収納された用紙Sは、対応するピックアップローラ(呼出ローラ)53の回転により選択的に送り出され、給紙ローラ51と、搬送ローラ対12により給紙搬送経路P1に送り出される。
給紙搬送経路P1には、二次転写部へ用紙Sを送り出す給送タイミングをとるために、一対のレジストローラ13が設けられている。用紙Sは、レジストローラ対13から、中間転写ベルト6aと二次転写ローラ14aで構成される二次転写部に向けて搬送される。
図1に示した装置では、下方に別の給紙装置50を備えている。この例では2個の給紙カセット9C,9Dを備えているが、さらに個数を増やしたタイプも採用でき、用紙収納数を多くした給紙トレイを内蔵したタイプでもよい。
図1の右側に設けられた手差し給紙装置25は使用しないとき、回動軸Fa回りに回動させてプリンタ100のフレームFに収納可能である。使用に際して手差し給紙装置25に収納される最上位の用紙Sは、給紙ローラ26により給紙され、確実に一枚だけ搬送されるように分離手段27で分離され、搬送ローラ22により搬送路P1を経てレジストローラ13に送られる。
二次転写部の上方には加熱手段を有する定着装置15が設けられている。この例では、ヒータを内蔵したローラ15a,15bから構成されているが、ベルトを採用したタイプ、また加熱の方式もIHを採用したもの等、適宜採用可能である。
定着装置15の用紙搬送方向下流に配された切り換えガイドG1は回動可能で、図示の状態では、定着の終了した用紙Sを排紙路P3に案内し、一対の排紙ローラ16により、プリンタ100上面の排紙スタック部Tに排紙、スタックさせる。
プリンタ100は用紙の両面に自動的に画像を形成することもでき、そのために用紙の反転、再給紙のための搬送路やローラを備えている。具体的には、フレームFの内部にスイッチバック路P5と再給紙路P6を備え、給紙路P1へ片面画像形成を終えた用紙Sを搬送するよう、切り換えガイドG1,G2や反転可能なローラ18aや反転可能な搬送ローラ22等が備えられている。
反転可能な駆動搬送ローラ22には、当該搬送ローラ22を挟んでローラ23,24が当接しており、駆動搬送ローラ22が時計方向に回転するとき、ローラ24と協働して手差し給紙装置25からの用紙搬送が行われ、反時計方向に回転するとき、ローラ23と協働してレジストローラ13の方向に片面画像形成済み用紙を再給紙させることができる。
切り換えガイドG1が図示の状態から時計方向に回動して切り替えられると、定着の終了した用紙Sは、ローラ対17により搬送路P4に案内され、切り換えガイドG2を経てローラ18a,18bへと搬送され、一旦スイッチバック路P5に送られる。ローラ18aが反時計方向に回転し、且つ切り換えガイドG2が反時計方向に回動することで、用紙は再給紙路P6に送られる。ローラ対20,21により搬送される用紙は更にローラ22,23を通ってレジストローラ対13に到達する。
プリンタ100は更に、定着装置15の上方で、ローラ対17の用紙搬送方向下流にある第3切り換えガイドG3が、図1の状態から反時計方向に回動して、定着後の用紙Sを案内し、排紙路P8に搬送させ、別の排紙装置(図示せず)に排出させることができるようになっている。この別の排出装置としては、例えば数段の排紙トレイを有するビントレイである。
以上のような構成において、用紙Sの片面に画像を形成する片面印刷時の動作について説明する。まず、露光装置8の作動により半導体レーザから出射されたイエロー用の画像データ対応のレーザ光8Yが、帯電ローラ4aYで一様帯電された感光体2Yの表面に照射されることにより、静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ5aYによる現像処理を受けてイエロートナーで現像され、可視像となり、感光体2Yと同期して移動する中間転写ベルト6a表面に一次転写ローラ7Yによる転写作用を受けて一次転写される。このような潜像形成、現像、一次転写動作は感光体2C,2M,2Bkでもタイミングをとって順次同様に行われる。この結果、中間転写ベルト6aの表面上には、イエローY、シアンC、マゼンタM、及びブラックBkの各色トナー画像が、順次重なり合った4色トナー画像として担持され、中間転写ベルト6aとともに矢印方向(反時計方向)に移動する。一方、感光体2の表面はクリーニング装置3により、残存するトナーや異物がクリーニングされる。
中間転写ベルト6a上に形成された4色トナー画像は、中間転写ベルト6aと同期して搬送される用紙S上に、二次転写ローラ14aによる転写作用を受けて転写される。そして、中間転写ベルト6a側ではその表面が、ベルトクリーニング装置6hによりクリーニングされ、次の作像・転写工程に備える。
画像が転写された用紙Sは、定着装置15による定着作用を受け、排紙ローラ16により排紙スタック部Tに、画像面が下向き(フェースダウン)で排紙される。
また、用紙Sの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。上記の動作により、まず片面に画像を定着された用紙Sを、排紙搬送路P3でなく、第1切り換えガイドG1の切り換えによりローラ対17へ向けて案内する。ローラ対17の用紙搬送下流に設けた第3切り換えガイドG3と搬送路P4を経て、図1の回動位置にある第2切り換えガイドG2の上方に進む用紙は、スイッチバック搬送路P5へ、ローラ18a,18bで搬送されるが、所定タイミングで駆動ローラ18aは反時計方向に反転して、同じく逆回転するローラ対19とともに、用紙を逆送する。その時、第2の切り換えガイドG2は、図示の姿勢から反時計方向に回動し、いままで後端であったほうを先端として用紙がローラ対20と21により搬送路P6を搬送させ、しかる後にレジストローラ対13に到達させる。レジストローラ対13でタイミングをとって、片面に画像を有している用紙Sを再度、二次転写ローラ14aのある二次転写部に向けて搬送させることにより、中間転写ベルト6a上のトナー画像が用紙Sの他面側に転写される。
また、用紙Sの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。上記の動作により、まず片面に画像を定着された用紙Sを、排紙搬送路P3でなく、第1切り換えガイドG1の切り換えによりローラ対17へ向けて案内する。ローラ対17の用紙搬送下流に設けた第3切り換えガイドG3と搬送路P4を経て、図1の回動位置にある第2切り換えガイドG2の上方に進む用紙は、スイッチバック搬送路P5へ、ローラ18a,18bで搬送されるが、所定タイミングで駆動ローラ18aは反時計方向に反転して、同じく逆回転するローラ対19とともに、用紙を逆送する。その時、第2の切り換えガイドG2は、図示の姿勢から反時計方向に回動し、いままで後端であったほうを先端として用紙がローラ対20と21により搬送路P6を搬送させ、しかる後にレジストローラ対13に到達させる。レジストローラ対13でタイミングをとって、片面に画像を有している用紙Sを再度、二次転写ローラ14aのある二次転写部に向けて搬送させることにより、中間転写ベルト6a上のトナー画像が用紙Sの他面側に転写される。
用紙の第2面に形成すべき画像は、この用紙Sが所定のところまで搬送されたときに開始される作像工程により順次形成される。この場合の作像工程もまた前述の片面印刷時のフルカラートナー画像形成と同様であり、このフルカラートナー画像を中間転写ベルト6a上に担持させる。ただし、用紙は搬送路で前後が反転されているため、第1面に作像されたときに比べて、用紙搬送方向で逆から作像されるよう、露光装置から出射される画像データの作成が制御、実行される。
このようにして両面にフルカラートナー像が転写された用紙Sは再度、定着装置15による定着処理を経て排紙ローラ16により排紙スタック部T上に排紙される。両面作像の効率を上げるため、搬送路には同時に数枚の用紙を搬送させることができる。用紙の第1面、第2面に形成すべき画像の形成タイミングは制御手段(不図示)により実行される。
ちなみに、本実施形態においては、感光体2上に形成されるトナー像の極性はマイナスであり、一次転写ローラ7にプラスの電荷を与えることで感光体2上のトナー像が中間転写ベルト6a表面に転写される。また、二次転写ローラ14aにプラスの電荷を与えることで中間転写ベルト6a表面のトナー像が、用紙Sに転写される。
なお、これらの片面印刷、両面印刷の動作に関して、フルカラー印刷を実行する例で説明したが、ブラックによるモノクロ印刷時にあっては、使用されない感光体が存在する。そこで、使用されない感光体2Y,2C,2Mあるいは現像装置5Y,5C,5Mを稼動させないだけでなく、これらの使用されない感光体と中間転写ベルト6aとを非接触に保つための機構が備えられている。本実施形態では、ローラ6dと一次転写ローラ7Y,7C,7Mを支持する内部フレーム6fを、図1の右側の軸6gを中心に回動可能に支持し、感光体から遠ざかる方向(図1で時計方向)に回動させることにより、感光体2Bkだけを中間転写ベルト6aと接触させ、作像工程を実行することにより、ブラックトナーによるモノクロ画像を作成する。このような構成は寿命向上の点で有利である。
メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスを行うが、図2に示した画像形成部1を構成する部材をユニット化し、プロセスカートリッジとして交換すると都合がよい。図2に示す画像形成部1をプロセスカートリッジとして構成する場合、プリンタ100への装着用のガイド部や把手を装置本体に設けて着脱を容易なものとする。そのような構成は公知であるので、ここでは詳述しない。その他、プロセスカートリッジの特性や稼動の状況を記憶する記憶装置(例えばICタグ)等を備えておくと、メンテナンスの指針となり好都合である。
さらに、中間転写ベルトユニット6に関してメンテナンスや交換等をする場合、ベルトと感光体を離間させ、中間転写ベルトユニットを引き出すようにもできる。図3は、図1の状態からフレームFを開放した状態の部分図である。下部の回動軸Faを回動中心として、上部が開放可能な構造になっていることを示している。開放に先立ち、不図示のロックレバーの操作で開放させることにより、ほとんどの搬送路が開放できるため、ジャムした用紙の処置も容易にできる。
搬送路P2とP5を両側に形成した二次転写ユニット14は、下部のローラ23の中心を回動中心としており、フレームFを図3のように開放したとき、二次転写ローラ14aが中間転写ベルト6aから離れ、かつ再給紙路P6のローラ対21の一方が他方と離れるように、二次転写ユニット14に回動習性が与えられている。この二次転写ユニット14は、内部に電源14bを備え、ケース外部は用紙搬送機能を有したユニットである。
定着装置15も、再給紙路P6のローラ対20の一方のローラと搬送用のガイド面とを有している。この定着装置15は、図3の状態で、図の右方に引き出し可能に支持されている。したがって定着装置内部で発生した用紙ジャムの処理も容易にできる。
図4、図5に示すように、レジストローラ対13は、金属軸とゴムから成るレジスト駆動ローラ13aと金属軸であるレジスト従動ローラ13bとで構成されている。レジスト従動ローラ13bは、従動軸受31によって回転可能に支持されており、従動軸受31は、支持板30に対して回転可能に支持されている。レジスト駆動ローラ13aは、駆動軸受32によって回転可能に支持されており、駆動軸受32は、レジストローラ対13の中心を結んだ方向にスライド可能に支持されている。また、スライド可能な駆動軸受32は、付勢手段34によってレジスト従動ローラ13bに向かって加圧されており、設計上の狙いの位置で支持板30に設けられた位置決め部30aに突き当たっている。従動軸受31の一端には付勢手段33が取り付けられ、この付勢手段33によってレジスト駆動ローラ13aに向かって従動軸受31は加圧されている。ここで付勢手段34の付勢力を付勢手段33の付勢力より大きく設定することで、レジスト駆動ローラ13aは支持板30に設けられた位置決め部30aに突き当たり、レジスト従動ローラ13bはレジスト駆動ローラ13aに接触してニップを形成した状態が保持される。
この実施形態において、搬送されている用紙の後端がレジストローラ対13のニップを抜けると、用紙の厚さ分だけ離れていたレジスト従動ローラ13bがレジスト駆動ローラ13aに接触する。駆動軸受32が支持板30に直接支持されていると、接触の際に発生する振動が伝達してしまうが、本発明では、付勢手段34がダンパの役割を果たして振動を支持板30に伝えることを防止できる。
レジストローラ対13のそれぞれの軸受31,32は、一枚の支持板30に保持され分割されていないので、高精度のアライメントを確保可能であり、用紙のスキューなく安定した搬送が可能である。
図6、図7で認識可能なように、レジスト駆動ローラ13aの、駆動軸受とは重ならない端部にレジストギヤ35が固定されている。このレジストギヤ35と噛み合う揺動ギヤ36は、揺動可能に支持されたブラケット37に回転可能に支持されている。またブラケット37の揺動支点軸上にはアイドラギヤ38が回転可能に保持されている。不図示のモータからアイドラギヤ38→揺動ギヤ37→レジストギヤ38の順番に駆動が伝達される。また、ブラケット37の揺動支点とは逆側の端部は、付勢手段39によってレジストギヤ35に向かって付勢されていて、レジストギヤ35と揺動ギヤ36のピッチリングが接触することで中心間ピッチが確保されている。
用紙後端がレジストローラ対を抜け、レジスト従動ローラ13bがレジスト駆動ローラ13aに接触すると、レジスト駆動ローラ13aの中心位置が瞬間的に微小ながら変動するが、付勢手段34だけでなく、付勢手段39によっても変動が吸収されるのでギヤ同士の衝突による振動の発生及びレジストローラ同士の衝突の振動の伝達を防ぐことができる。
1 画像形成部(プロセスカートリッジ)
2 感光体
3 クリーニング装置
4 帯電装置
5 現像装置
6 中間転写ユニット
6a 中間転写ベルト
7 一次転写ローラ
8 露光装置
13 レジストローラ対
14 二次転写ユニット
15 定着装置
25 手差し給紙装置
30 支持版
31 従動軸受
32 駆動軸受
33,34 付勢手段
35 レジストギヤ
36 揺動ギヤ
37 ブラケット
38 アイドラギヤ
39 付勢手段
2 感光体
3 クリーニング装置
4 帯電装置
5 現像装置
6 中間転写ユニット
6a 中間転写ベルト
7 一次転写ローラ
8 露光装置
13 レジストローラ対
14 二次転写ユニット
15 定着装置
25 手差し給紙装置
30 支持版
31 従動軸受
32 駆動軸受
33,34 付勢手段
35 レジストギヤ
36 揺動ギヤ
37 ブラケット
38 アイドラギヤ
39 付勢手段
Claims (4)
- ニップを形成する二つの搬送ローラによって用紙を挟持搬送する用紙搬送装置において、前記二つの搬送ローラは変位可能に構成され、それぞれ相反する方向に付勢する付勢力を備え、それら付勢力が互いに異なる強さに設定され、付勢力の大きい方の搬送ローラには位置決め手段が付設されていることを特徴とする用紙搬送装置。
- 請求項1に記載の用紙搬送装置において、前記二つの搬送ローラは一つの構造体に支持されていることを特徴とする用紙搬送装置。
- 請求項1又は2に記載の用紙搬送装置において、前記二つの搬送ローラのうち少なくとも一方には駆動源から駆動を伝達する駆動連結手段を付設し、当該駆動連結手段にも付勢力をもたせる構成としたことを特徴とする用紙搬送装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の用紙搬送装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009204727A JP2011051781A (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 用紙搬送装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009204727A JP2011051781A (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 用紙搬送装置及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011051781A true JP2011051781A (ja) | 2011-03-17 |
Family
ID=43941202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009204727A Pending JP2011051781A (ja) | 2009-09-04 | 2009-09-04 | 用紙搬送装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2011051781A (ja) |
-
2009
- 2009-09-04 JP JP2009204727A patent/JP2011051781A/ja active Pending
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