JP2011051336A - 紙包装材用積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温下で保管した場合でも、優れたスリップ性と手切れ性を有する紙包装材用積層体を提供する。
【解決手段】坪量が5〜50g/m2である紙を主体とする基材層と、メルトフローレートが1〜50g/10分、密度が0.880〜0.940g/cm3であるエチレン系樹脂を主体とするシーラント層とからなり、シーラント層は該エチレン系樹脂100重量部に対して脂肪酸アミド0.1〜0.35重量部と脂肪酸ビスアミド0.1〜0.35重量部とを配合してなることを特徴とする紙包装材用積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、紙を主体とする基材層に、シーラント材となるフィルムを使用する分野において、積層後、高温下で保管しても優れたスリップ性能を有する紙包装材用積層体に関するものである。
従来、紙包装材用シーラントフィルムとして、ポリエチレンが用いられており、スリップ性付与のために、高級炭化水素、高級脂肪酸、そのエステル誘導体、アミド誘導体、有機又は無機の微粒子など各種滑剤が用いられている。この技術によりシーラントフィルムに優れたスリップ性を付与できるようになった。しかしながら、気温が高くなる季節には、高温のため、経時でのスリップ性を維持することができず、低下する問題があった。
例えば、二軸延伸ナイロンフィルムの基材層に対して、シーラント層として特定のポリエチレン系フィルムが使用される(特許文献1)。この文献によれば、シーラント層にアンチブロッキング剤として、無機フィラー及び有機フィラーの微粒子と共にアミド化合物が滑剤(スリップ剤)として使用されるが、紙を主体とする基材層について言及するところがない。また、シーラント層の接着性が経時変化するという問題点も指摘されていない。
次に、ナイロン、ポリエステルなどのガスバリアー性フィルムに対して、シーラント層としてポリエチレンを使用し、該ポリエチレンに特定量のグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル及び脂肪酸ビスアミドを配合し、優れたスリップ性能が得られるとされる(特許文献2)。しかしながら、紙を主体とする基材層について言及するところがなく、スリップ剤の処方も組成が複雑である。シーラント層の接着性が経時変化するという問題点も指摘されていない。
また、モノマー組成と物性値を特定したA層及びB層からなる2層ポリエチレン積層フィルムのA層に不飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸ビスアミド及び特定のポリマー微粒子を配合し、スリップ性、耐ブロッキング性等の機械適性を改良したフィルムが知られている(特許文献3)。この文献には、B層側を表面処理して基材層にラミネートすることが記載されているが、スリップ性など機械適性を改良したA層に紙基材層を積層することは記載されていない。
紙基材とエチレン系樹脂との積層体として、シーラント層に特定の分子量分布及び組成分布を有するエチレン・α―オレフィン共重合体に、所定量の不飽和脂肪酸ビスアミドと不飽和脂肪酸アミドを配合し、低温ヒートシール性や抗ブロッキング性や滑性等の機械適正を改良したフィルムが知られている(特許文献4,[請求項5]、平成8年9月6日付け手続補正書にて補正された[0061])。この文献には、ラミネートに基材として紙材を用いてもよいと言及されているが、シーラント層の滑性や接着性が経時変化するという問題点が記載されていない。
特開2004−250464号公報 特開2001−200109号公報 特開平8−252894号公報 特開平9−59442号公報
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、高温下で保管した場合でも、優れたスリップ性を有する紙包装材用積層体を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を行なった結果、脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドを併用することで、高温保管条件下でもスリップ性や接着性に優れた積層体が得られ、その性能を維持できることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨とするところは、坪量が5〜50g/m2である紙を主体とする基材層と、メルトフローレートが1〜50g/10分、密度が0.880〜0.940g/cm3であるエチレン系樹脂を主体とするシーラント層とからなり、シーラント層は該エチレン系樹脂100重量部に対して脂肪酸アミド0.1〜0.35重量部と脂肪酸ビスアミド0.1〜0.35重量部とを配合してなることを特徴とする紙包装材用積層体に存する。
更に、本発明の他の要旨は、エチレン系樹脂が、そのメルトフローレートが1〜50g/10分、密度が0.900〜0.930g/cm3である高圧ラジカル重合法ポリエチレンであることを特徴とする前記の紙包装材用積層体に存する。
また、本発明の他の要旨は、脂肪酸アミド及び脂肪酸ビスアミドが不飽和基を有することを特徴とする前記の紙包装材用積層体に存する。
更に、本発明の他の要旨は、脂肪酸アミド及び脂肪酸ビスアミドの炭素数が16〜30であることを特徴とする前記の紙包装材用積層体に存する。
更に、本発明の他の要旨は、脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドの配合比率が、30/70〜60/40(重量比)の範囲であることを特徴とする前記の紙包装材用積層体に存する。
更に、本発明の他の要旨は、積層体が押出ラミネート法にて形成されていることを特徴とする前記の紙包装材用積層体に存する。
本発明により、高温下で保管した場合でも、優れたスリップ性、手切れ性を有するエチレン系樹脂組成物と紙との積層体を提供することができる。該積層体は紙包装材用積層体として有用である。
本発明の紙包装材用積層体は、紙を主体とする基材層と、エチレン系樹脂を主成分とするシーラント層からなるものである。このシーラント層は、ヒートシール層などと呼ばれることもある。
本発明で用いられるエチレン系樹脂は、JIS K6922−2(2005)に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分のものである。MFRが1g/10分未満のものは溶融粘度が高いため、成形性に劣り、また、50g/10分を越えるものは溶融粘度が低いため、ネックインが大きくなり、溶融膜安定性に劣る。好ましくはMFRが5〜20g/10分のものである。
また、本発明で用いられるエチレン系樹脂は、JIS K7112(1999)に準拠し測定した密度が0.880〜0.940g/cm3、好ましくは0.890〜0.935g/cm3、特に好ましくは0.900〜0.930g/cm3の範囲である。密度が高くなると、低温ヒートシール性が悪くなる。
本発明で用いられるエチレン系樹脂とは、上記のMFRと密度を有するポリエチレンであって、エチレンの単独重合体のほか、エチレンを含む共重合体である。製造方法の上からは次の2種に分類される。即ち、
(1)エチレン単独、又はエチレンと共にこれとラジカル共重合し得る少量の単量体を有機過酸化物や酸素等のラジカル発生剤を使用することによって得られる高圧ラジカル重合法ポリエチレンまたはポリエチレン共重合体であり、さらにこれらを公知の方法で無水マレイン酸やα,β−不飽和カルボン酸などで変性したポリエチレンであり、好ましくは、高圧ラジカル重合法ポリエチレン、エチレン単独重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
(2)チーグラー触媒、酸化クロム触媒、酸化モリブデン触媒、メタロセン触媒等の触媒存在下、エチレンとα−オレフィンとを共重合させて得られるエチレン・α−オレフィン共重合体であり、チーグラー触媒、メタロセン触媒を用いて得られたポリエチレンなどが挙げられる。
上記で用いられるα−オレフィンとしては、一般式R−CH=CH2(式中Rは炭素数1以上のアルキル基を示す)で表されるもので、その具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、オクタデセン等が挙げられる。これらα−オレフィンの中でも、得られる積層体が引張強度、引裂強度、衝撃強度、ヒートシール強度等に優れることから、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテンが好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体は、これらのα−オレフィンの少なくとも1種以上をエチレンと共重合することにより得られ、具体的には、エチレン・ブテン−1、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−ヘプテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体等が挙げられる。
重合触媒については、チーグラー型触媒(すなわち、担持または非担持ハロゲン含有チタン化合物と有機アルミニウム化合物の組み合わせに基づくもの)、メタロセン触媒(すなわち、担持または非担持メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物、特にアルモキサンの組み合わせに基づくもの。カミンスキー型触媒)が挙げられる。
その他の触媒としては、アルミナ、シリカ・アルミナなど無機酸化物担体に担持され、非還元性雰囲気で焼成活性化することにより少なくともクロム原子の一部が6価であるクロム触媒成分(フィリップス触媒)などが挙げられる。
本発明の重要な特徴は、上記のエチレン系樹脂に所定量の脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドとを併せて配合して、エチレン系樹脂組成物とし、これをシーラント層として用いることにある。ここに脂肪酸アミドとは、脂肪酸のモノアミドであって、1分子中にアミド基を1当量含み、また脂肪酸ビスアミドとは、1分子中にアミド基を2当量含むものである。脂肪酸は分子中に不飽和基を有しない飽和脂肪酸でも、不飽和基を有する不飽和脂肪酸でもよいが、積層基材との接着性を損なわずにシーラント層の滑性を向上させることが可能となるため、不飽和脂肪酸が好ましい。
具体的には、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド(ベヘン酸アミド)などの飽和脂肪酸アミド;
オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド:
メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスベヘニン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ビスステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ビスステアリルセバチン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド:
メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバチン酸アミドなどの不飽和脂肪酸ビスアミドが挙げられる。
ここに、脂肪酸が有する炭素数は16〜30,特に18〜26が好ましい。
エチレン系樹脂100重量部に対する脂肪酸アミドの配合量は0.1〜0.35重量部、脂肪酸ビスアミドの配合量は0.1〜0.35重量部の範囲から選択される。0.1重量部未満の場合では、本発明の目的とするラミネート後のフィルムのスリップ性が得られず、0.35重量部を超える場合では、ラミネート後のフィルムと基材との接着強度が十分でない。
本発明の脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドの配合比率(重量比)は、30/70〜60/40が好ましい。特に好ましくは40/60〜50/50の範囲である。脂肪酸アミドはスリップ性に優れてはいるが、高温下で保管した場合、紙基材に吸着され、スリップ性が低下し、配合量が多くなると手切れ性が低下する。また脂肪酸ビスアミドは、脂肪酸アミドに比べ、スリップ性、手切れ性は劣るものの、高温下で保管した場合、紙基材に吸着されにくく、スリップ性が低下しづらくなる。
また、本発明のエチレン系樹脂組成物は、必須成分として特定のMFRと密度を有するエチレン系樹脂と脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドとを含有するものであるが、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、粒滴剤、耐候剤、顔料、染料、フィラー等の各種添加剤、および特許請求範囲以外のスリップ剤、帯電防止剤等を本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよい。
本発明のエチレン系樹脂組成物を得るには、必要とする各成分を、例えば、タンブラーブレンダーまたはヘンシェルミキサー等で混合する方法、混合後更に単軸押出機、二軸押出機等で溶融混練造粒する方法あるいは、バンバリーミキサー等で溶融混練造粒する方法が用いられる。また、本発明の脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドの各々又はその混合物を、予め一定量の樹脂に混合してマスターバッチを作成した後、残りの樹脂に混合して溶融混練し製造する方法を採用してもよい。
一方、本発明の積層体を構成する紙を主体とする基材層としては、例えば薄葉紙、上質紙、グラシン紙等が挙げられ、坪量として5〜50g/m2、好ましくは10〜30g/m2のものが用いられる。坪量が下限未満では強度が低下し、上限を越えるとスリップ性が低下する。基材層はコロナ放電処理、オゾン処理、低温プラズマ処理などの表面処理を付加しておくのが好ましい。
紙を主体とする基材層に本発明のエチレン系樹脂組成物をシーラント層として積層し積層体を製造する方法としては、シングルラミネート法、タンデムラミネート法、サンドイッチラミネート法、共押しラミネート法等の押出ラミネート法、ドライラミネート法などの公知の方法を用いることができる。シーラント層の厚みは同様に包装材料の用途にも左右されるが、通常5〜30μm、好ましくは10〜20μmである。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらにより限定されるものではない。なお、実施例および比較例における性能の測定、使用材料(ポリエチレン、アミド化合物、紙)を下記に示す。また、実施例および比較例中の部は重量部である。
〔性能の測定〕
(1)メルトフローレート(MFR):
JIS K6922−2(2005)に準拠して、190℃、荷重2.16kgで測定した。
(2)密度:
JIS K7112(1999)に準拠して、23℃に保った密度勾配管を用いて測定した。
(3)スリップ性:
ラミネート後の貼合フィルム面同士を、傾斜試験機(HEIDON社製)のスレッド(200g)と傾斜板に取り付けた後、傾斜板を傾斜角速度1.7°/秒にて傾斜させた。スレッドが滑り始めた時点で、角度(θ)を読み取り、静摩擦係数(μS)を測定した。
μS=tanθ(θ:滑り始めた時点の角度)
スリップ性は、積層体の製造後、45℃の雰囲気下で保管して、7日間及び30日間経過した時点で測定を行ったものである。スリップ性の数値は、0.30以下であれば合格とし、好ましくは0.20以下であれば更に良い。
(4)手切れ性:
積層体を手で引裂いた結果、紙と一緒にシーラント層の樹脂が切れて、手切れ性が良好かつ樹脂伸びが発生しないものを○、手切れ性は良好だがポリエチレンの糸ひきによる樹脂伸びが発生したものを△、紙と樹脂の接着性が悪く、紙だけが切れて樹脂は樹脂伸びが発生して手で切れなかったものを×で示した。
〔使用材料〕
(1)高圧法低密度ポリエチレン
高圧ラジカル重合により製造された密度0.919g/cm3、MFR7.0g/10分のポリエチレン単独重合体(日本ポリエチレン社製、商品名ノバテックLD LC600A)
(2)エチレン系共重合体
メタロセン触媒により製造された密度0.913g/cm3、MFR8.0g/10分、コモノマーが1−ヘキセンのエチレン・α−オレフィンの共重合体(日本ポリエチレン社製、商品名ハーモレックス NH745N)
(3)不飽和脂肪酸アミド
エルカ酸アミド(日本油脂社製、アルフロー P10)
(4)不飽和脂肪酸ビスアミド
エチレンビスオレイン酸アミド(日本油脂社製、アルフロー AD281)
(5)基材層用紙
薄葉紙(坪量23g/m2)または上質紙(坪量70g/m2
[実施例1]
高圧法低密度ポリエチレン(1)、エルカ酸アミド(3)、エチレンビスオレイン酸アミド(4)の各成分を、表1に示す配合組成でヘンシェルミキサーを用いて混合し、35mmφ二軸押出機により溶融混練してエチレン系樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物をモダンマシナリー社製90mmφラミネーター成形機にて、紙基材へのコロナ処理を施した後、ダイス幅:560mm、成形温度:320℃、加工速度180m/分の条件で押出ラミネート成形を行ない、樹脂厚み(シーラント層の厚み)15μmの紙を主体とする基材層を有する積層体を得た。
得られた押出ラミネート積層体のスリップ性、手切れ性の測定結果を表1に示す。
[実施例2]、[比較例1]〜[比較例3]
実施例1において、エルカ酸アミド(3)とエチレンビスオレイン酸アミド(4)の各成分を、表1に示す配合組成に変更した以外は実施例1と同様にして紙を主体とする基材層を有する積層体を得た。
得られた押出ラミネート積層体のスリップ性、手切れ性の測定結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例2において、紙の種類を変更した以外は実施例2と同様にして積層体を得た。
得られた押出ラミネート積層体のスリップ性、手切れ性の測定結果を表1に示す。
Figure 2011051336
[実施例3]
メタロセン触媒により製造されたエチレン系共重合体(2)、エルカ酸アミド(3)、エチレンビスオレイン酸アミド(4)の各成分を、表2に示す配合組成でヘンシェルミキサーを用いて混合し、35mmφ二軸押出機により溶融混練してエチレン系樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物をモダンマシナリー社製90mmφラミネーター成形機にて、紙基材へのコロナ処理を施した後、ダイス幅:560mm、成形温度:320℃、加工速度180m/分の条件で押出ラミネート成形を行ない、樹脂厚み(シーラント層の厚み)15μmの紙を主体とする基材層を有する積層体を得た。
得られた押出ラミネート積層体のスリップ性、手切れ性の測定結果を表2に示す。
[実施例4]、[比較例5]〜[比較例7]
実施例3において、エルカ酸アミド(3)とエチレンビスオレイン酸アミド(4)の各成分を、表2に示す配合組成に変更した以外は実施例2と同様にして紙を主体とする基材層を有する積層体を得た。
得られた押出ラミネート積層体のスリップ性、手切れ性の測定結果を表2に示す。
[比較例8]
実施例4において、紙の種類を変更した以外は実施例4と同様にして積層体を得た。
得られた押出ラミネート積層体のスリップ性、手切れ性の測定結果を表2に示す。
Figure 2011051336
実施例1〜4より明らかなように、本発明の紙を主体とした基材と、エチレン系樹脂に脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドを所定量配合したシーラント層からなる積層体は、高温下で保管した場合でも、スリップ性、手切れ性のバランスに優れた積層体であることが分かる。
一方、前記エチレン系樹脂100重量部に対し、脂肪酸アミドの配合量が0.22重量部(実施例1〜4に対して2倍の配合量。但し、脂肪酸ビスアミドの配合なし)である場合、スリップ性、手切れ性に劣る(比較例1、5)。
脂肪酸ビスアミドを配合することなく、脂肪酸アミドのみ配合量を0.4重量部まで増加した場合、スリップ性、手切れ性に劣る(比較例3、7)。
また、脂肪酸ビスアミドの配合量が0.22重量部(実施例1〜4に対して2倍の配合量。但し、脂肪酸アミドの配合なし)である場合、スリップ性に優れるものの、手切れ性に劣る(比較例2、6)。
実施例2,4と同様にスリップ剤を配合し、紙包装材の坪量を70g/m2と多くした場合、手切れ性は向上するものの、スリップ性に劣る(比較例4、8)。

Claims (6)

  1. 坪量が5〜50g/m2である紙を主体とする基材層と、メルトフローレートが1〜50g/10分、密度が0.880〜0.940g/cm3であるエチレン系樹脂を主体とするシーラント層とからなり、シーラント層は該エチレン系樹脂100重量部に対して脂肪酸アミド0.1〜0.35重量部と脂肪酸ビスアミド0.1〜0.35重量部とを配合してなることを特徴とする紙包装材用積層体。
  2. エチレン系樹脂が、そのメルトフローレートが1〜50g/10分、密度が0.900〜0.930g/cm3である高圧ラジカル重合法より得られたポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の紙包装材用積層体。
  3. 脂肪酸アミド及び脂肪酸ビスアミドが不飽和基を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の紙包装材用積層体。
  4. 脂肪酸アミド及び脂肪酸ビスアミドの炭素数が16〜30であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙包装材用積層体。
  5. 脂肪酸アミドと脂肪酸ビスアミドの配合比率が、30/70〜60/40(重量比)の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙包装材用積層体。
  6. 積層体が押出ラミネート法にて形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙包装材用積層体。
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