JP2011048085A - 走査光学装置及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

走査光学装置及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、昇温時の片倍率差を低減し、主走査方向の色ズレ量を抑制できる走査光学装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】回転多面鏡10により偏向走査された光源2からの光束を電子写真感光体82上に結像させる複数の結像部材21,22を主走査方向S1に位置決めするために、複数の結像部材のうち回転多面鏡に最も近い結像部材21の位置決め部21aは、最も近い結像部材21の光軸OAに関して、走査光学装置50の動作中に最も近い結像部材21の温度が高くなる側に設けられており、最も近い結像部材21の光軸OAと位置決め部21aとの間の主走査方向の距離L21は、他の一つの結像部材22の光軸OAと他の一つの結像部材22の位置決め部22aとの間の主走査方向の距離L22よりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転多面鏡により偏向走査した光束を電子写真感光体上に結像させる複数の結像部材を有する走査光学装置及び電子写真画像形成装置に関する。
従来、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という。)は、電子写真感光体(以下、感光体という。)上に光束を結像して静電潜像を形成するための走査光学装置が設けられている。走査光学装置は、感光体にレーザ光を露光して感光体上に静電潜像を形成する。この静電潜像を現像剤(以下、トナーという。)で現像して現像剤像(以下、トナー像という。)にする。トナー像は、記録媒体上に転写された後、定着装置により加熱加圧されて記録媒体上に定着される。このようにして、記録媒体上に画像が形成される。
走査光学装置は、光学箱(以下、筐体という。)を有する。筐体には、光源、回転多面鏡、fθレンズ、及び折り返しミラーが設けられている。光源は、画像情報に基づいてレーザ光を発光する。回転多面鏡は、光源から発光されたレーザ光を偏向走査して、fθレンズへ向ける。fθレンズは、回転多面鏡により偏光走査されたレーザ光を等速走査する。折り返しミラーは、fθレンズからのレーザ光を反射して、筐体のスリット状開口部を通して感光体上に照射する。fθレンズは、感光体上にレーザ光をスポット結像させて、感光体上に静電潜像を形成する。ここで、レーザ光が感光体上を等速度で走査できるように、fθレンズは、筐体に高精度に位置決めされている。
ところで、近年、画像形成の高速化が求められている。画像形成の高速化のために回転多面鏡を高速回転させる必要がある。回転多面鏡の高速回転に伴い、回転多面鏡を回転させるためのモータの発熱が増大し、走査光学装置内の温度が上昇する。温度上昇により筐体やfθレンズが熱膨張するので、fθレンズの光軸位置が変化して収差等の光学性能が低下することがある。また、fθレンズの熱膨張により画像中心に対して左右の画像の倍率に差が生じる片倍率差が発生することがある。このような問題を解決するために、特許文献1は、複数のfθレンズのそれぞれの主走査方向の位置決め部を筐体に設けられた一対の位置決めリブの間に嵌合させることにより、複数のfθレンズを位置決めすることを開示している。これによって、温度変化による複数のfθレンズの主走査方向の光軸ずれを防止している。また、特許文献2は、複数のfθレンズのそれぞれの主走査方向の位置決め部と光軸との距離と、複数のfθレンズのそれぞれのレンズ部材の線膨張係数との積を一定にすることを開示している。これによって、レンズ部材の線膨張係数が異なる場合であっても、温度変化による複数のfθレンズのそれぞれの主走査方向への膨張若しくは収縮の度合いを同程度にすることができる。なお、特許文献2において、複数のfθレンズの線膨張係数が同一である場合には、複数のfθレンズのそれぞれの主走査方向の位置決め部と光軸との距離は等しくなる。
特開2003−207734号公報 特開平9−105878号公報
走査光学装置の動作中に、走査光学装置の筐体の温度が上昇する。筐体内の温度分布は均一ではないため、複数の結像部材の間で熱膨張による変形量に差が生じる。また、一つの結像部材内における温度分布も均一ではなくなる。一つの結像部材内の不均一な温度上昇により、結像部材の一の部分と他の部分とで熱膨張による変形量に差が生じる。結像部材の熱膨張による変形量の差により、片倍率差が発生するおそれがある。
本発明は、簡単な構成で昇温時の片倍率差を低減することができる走査光学装置及び電子写真画像形成装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明に係る走査光学装置は、光源と、前記光源から射出された光束を主走査方向に偏向走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡により偏向走査された光束を電子写真感光体上に結像させる複数の結像部材と、前記光源、前記回転多面鏡、及び前記複数の結像部材が内部に配置された筐体と、前記複数の結像部材のそれぞれを前記筐体に対して前記主走査方向に位置決めするために前記複数の結像部材のそれぞれに設けられた位置決め部とを有し、前記複数の結像部材のうち前記回転多面鏡に最も近い結像部材の位置決め部は、前記最も近い結像部材の光軸に関して、前記走査光学装置の動作中に前記最も近い結像部材の温度が高くなる側に設けられており、前記最も近い結像部材の前記光軸と前記位置決め部との間の前記主走査方向の距離は、他の一つの結像部材の光軸と前記他の一つの結像部材の位置決め部との間の前記主走査方向の距離よりも大きくなるように構成した。
また、本発明に係る電子写真画像形成装置は、上記走査光学装置を有する。
本発明の走査光学装置及び電子写真画像形成装置によれば、簡単な構成で昇温時の片倍率差を低減することができる。
実施例1の画像形成装置を示す図。 実施例1の走査光学装置を示す図。 第1結像レンズの第1取付部を示す図。 第2結像レンズの第2取付部を示す図。 実施例1の第1及び第2結像レンズの温度変化を示す図。 実施例2の画像形成装置を示す図。 実施例2の走査光学装置を示す図。 実施例2の第1結像レンズの温度変化を示す図。 実施例2の第1結像レンズの正面図。
[実施例1]
(画像形成装置)
図1は、実施例1の電子写真画像形成装置を示す図である。実施例1の電子写真画像形成装置は、回転多面鏡により偏向走査した光束を電子写真感光体上に結像させる走査光学装置を有する。ここで、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という。)とは、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、カラーレーザビームプリンター、カラーLEDプリンター等)、フアクシミリ装置、及びワードプロセッサがある。以下、画像形成装置としてタンデム型カラープリンターを例に挙げて、実施例1を説明する。図1(a)は、画像形成装置の断面図である。図1(b)は、走査光学装置と画像形成部を示す断面図である。
画像形成装置100には、一定の間隔で一列に配置された4つの画像形成部(画像形成ユニット)81(81Bk,81C,81M,81Y)が設けられている。画像形成部81Bkは、ブラック色の画像を形成する。画像形成部81Cは、シアン色の画像を形成する。画像形成部81Mは、マゼンタ色の画像を形成する。画像形成部81Yは、イエロー色の画像を形成する。それぞれの画像形成部81には、ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという。)82(82a,82b,82c,82d)が設けられている。本実施例において、電子写真感光体は、ドラム形状であるが、ベルト形状であってもよい。ドラム又はベルト上に、感光層として光導電体層が設けられている。感光層の材料としては、アモルファスセレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、アモルファスシリコン、有機光導電材料などがある。感光体ドラム82は、アルミニウム製のドラム基体上に負帯電のOPC感光体(有機光導電体)の光導電体層を有している。それぞれの感光体ドラム82の周囲には、一次帯電器83、現像装置84、転写ローラ85、及びドラムクリーナ装置86が配置されている。一次帯電器83(83a,83b,83c,83d)と現像装置84(84a,84b,84c,84d)間の下方には走査光学装置50(50a,50b,50c,50d)が設置されている。現像装置84a,84b,84c,84dには、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーがそれぞれ収納されている。一次転写手段としての転写ローラ85(85a,85b,85c,85d)は、中間転写ベルト87を感光体ドラム82に当接させて、中間転写ベルト87と感光体ドラム82との間に一次転写部T1を形成している。
感光体ドラム82は、駆動装置(不図示)によって矢印方向(図1(a)における時計回り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。一次帯電手段としての一次帯電器83は、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって感光体ドラム82の表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。露光装置としての走査光学装置50は、画像信号に応じて走査光E(E1,E2,E3,E4)を感光体ドラム82の均一に帯電された表面へ照射し、感光体ドラム82上に静電潜像を形成する。現像装置84は、感光体ドラム82上に形成された静電潜像をそれぞれの色のトナーで現像(可視像化)してトナー像とする。転写ローラ85は、感光体ドラム82上のトナー像を一次転写部T1において中間転写ベルト87上へ転写する。ドラムクリーナ装置86(86a、86b、86c、86d)は、一次転写後に感光体ドラム82の表面上に残った残留トナーを、感光体ドラム82の表面から除去するためのクリーニングブレードを有する。
中間転写ベルト87は、一対のベルト搬送ローラ88、89の間に張架されており、矢印A方向(図1(a)における反時計回り方向)に回転(移動)される。中間転写ベルト87は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。ベルト搬送ローラ88は、中間転写ベルト87を二次転写ローラ90に当接させて、中間転写ベルト87と二次転写ローラ90との間に二次転写部T2を形成している。中間転写ベルト87の外側でベルト搬送ローラ89の近傍には、ベルトクリーニング装置91が設けられている。ベルトクリーニング装置91は、二次転写後に中間転写ベルト87の表面上に残った残留トナーを中間転写ベルト87の表面から除去して回収する。
色ズレ量検知器であるレジストレーション検知センサ(以下、レジセンサという)71は、中間転写ベルト87上に形成される各色のレジストレーション補正用パターン(以下、レジ補正用パターンという。)を検出して、色ズレ量を検知する。
給紙カセット92は、記録媒体を収納している。記録媒体とは、電子写真画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、紙、OHPシート等が含まれる。以下、記録媒体をシートという。給紙カセット92内のシートは、給紙ローラ93により1枚ずつレジストレーションローラ対(以下、レジストローラ対という。)94へ給紙される。シートは、レジストローラ対94で、いったん停止する。その後、中間転写ベルト87上のトナー像とタイミングを合わせてシートの搬送が開始され、二次転写部T2でシートの所定位置にトナー像が転写される。二次転写部T2でトナー像を転写されたシートは、定着器95により加熱及び加圧されて、トナー像は、シートに定着される。トナー像が定着されたシートは、搬送ローラ対96により搬送され、排紙ローラ対97により排紙トレイ98上へ排出される。
(走査光学装置)
図2は、実施例1の走査光学装置50を示す図である。図2(a)は、走査光学装置50の全体構成を示す平面図である。図2(b)は、入射光学系の断面図である。走査光学装置50は、感光体ドラム82に光書き込み走査を行う。走査光学装置50の主走査方向は、図2(a)の矢印S1で示す方向である。副走査方向は、図2(a)の紙面に対して垂直な方向であり、図1(b)及び図2(b)の矢印S2で示す方向である。走査光学装置50は、光源である半導体レーザダイオード(シングルビームレーザ)2を保持するレーザホルダ1を有する。
(レーザホルダ)
図2(b)に示すように、半導体レーザダイオード(以下、LDという。)2は、レーザホルダ1の鏡筒保持部1aに圧入されている。鏡筒保持部1aの先端部1aLには、LD2に対応する絞り部1cが設けられている。絞り部1cは、LD2から射出された光束を所望の最適なビーム形状に成形する。絞り部1cの射出側には、絞り部1cを通過した光束を略平行光束に変換するコリメータレンズ6が設けられている。鏡筒保持部1aの先端部1aLから前方へ、2つの接着部1eが延在している。2つの接着部1eは、コリメータレンズ6を固定するためにレンズ6の主走査方向の両側に設けられている。レンズ6の照射位置やピントは、レーザ光の光学特性を検出しながら調整される。レンズ6の位置が決定すると、紫外線硬化形の接着剤に紫外線を照射することで、レンズ6は、接着部1eに接着固定される。電気回路基板4には、レーザ駆動回路が設けられている。基板4は、LD2に電気的に接続されている。BDレンズ9は、ポリゴンミラー(以下、回転多面鏡という。)10により反射された光束をBDセンサ5の受光面に結像する。基板4上に設けられたBDセンサ5は、回転多面鏡10により反射されBDレンズ9を通った光束を検知し、主走査方向の同期信号を出力する。この同期信号に基づいて、画像端部の走査開始位置のタイミングを調整する。
(レーザホルダの位置決め)
図2(a)に示すように、光学箱(以下、筐体という。)40の内部には、走査光学装置50の光学素子が配置されている。筐体40の側壁には、レーザホルダ1を位置決めするための嵌合穴部40aおよび穴部40aと連なり、副走査方向S2に長い長穴部が設けられている。レーザホルダ1は、鏡筒保持部1aの外形部に設けられた嵌合部1mを穴部40aに嵌合させて、筐体40に取り付けられている。
シリンドリカルレンズ8は、副走査方向S2のみに所定の屈折力を有している。シリンドリカルレンズ8は、コリメータレンズ6からの平行光束を線状に集光させる。なお、上述した主走査方向とは、LD2から出射したレーザ光が回転多面鏡10によって走査される矢印S1の方向を表している。
回転多面鏡10は、スキャナモータMにより、一定速度で図2(a)の矢印方向(時計回り方向)に回転させられる。LD2から射出された光束は、回転多面鏡10の偏向反射面10rにより偏向走査される。fθレンズは、複数の結像部材からなる。具体的には、fθレンズは、樹脂成形された光学素子としての第1結像レンズ(最も近い結像部材)21と第2結像レンズ(他の一つの結像部材)22とからなる。第1結像レンズ21は、回転多面鏡10に最も近い結像部材である。fθレンズは、回転多面鏡10により反射されたLD2の光束を等速走査し、且つ光束を感光体ドラム82上でスポット結像させる。第1結像レンズ21は、シリンダーレンズで構成されており、主走査方向S1に屈折力(パワー)を有している。第2結像レンズ22は、光束を副走査方向S2に補正する。
(結像レンズの取付部)
図3は、第1結像レンズ21を筐体に固定するための第1取付部41を示す図である。図3(a)は、筐体40に設けられた第1取付部41の平面図である。筐体40の底板42には、第1結像レンズ21を主走査方向S1に位置決めするための第1長穴43aが設けられている。主走査方向位置決め係止部としての第1長穴43aは、光軸OAに沿って長く形成されている。第1結像レンズ21を光軸方向(ピント方向)OAに位置決めするための第1光軸方向突き当て部44a及び第2光軸方向突き当て部44bは、底板42に設けられている。第1結像レンズ21を副走査方向(高さ方向)に位置決めするための第1副走査方向突き当て部45a及び第2副走査方向突き当て部45bは、底板42に設けられている。第1長穴43a、第1光軸方向突き当て部44a、第2光軸方向突き当て部44b、第1副走査方向突き当て部45a及び第2副走査方向突き当て部45bは、第1取付部41を構成する。図3(b)は、第1取付部41の正面図である。図3(b)は、取り付ける前の第1結像レンズ21を示している。第1結像レンズ21の底面21fには、主走査方向位置決め部としての位置決め突起部21aが設けられている。突起部21aは、筐体40の第1長穴43aに挿入される。突起部21aは、第1長穴43a内を光軸方向に移動可能である。しかし、突起部21aの主走査方向S1の移動は、第1長穴43aにより規制される。したがって、突起部21aと第1長穴43aとの係合により、第1結像レンズ21は、筐体40に対して主走査方向S1に位置決めされる。突起部21aは、第1結像レンズ21の主走査方向S1の位置決め基準となる。
突起部21aは、第1結像レンズ21の光軸OAから主走査方向S1の下流側に距離L21だけずらして設けられている。走査光学装置50の動作中に、第1結像レンズ21の主走査方向S1の下流側の部分は、上流側の部分よりも温度が高くなる。温度が高くなる側である第1結像レンズ21の下流側の部分は、熱膨張による伸び量が大きい。もし、位置決め突起部21aが第1結像レンズ21の光軸OAの位置に設けられていると、光軸OAに対する第1結像レンズ21の上流部分の長さと下流部分の長さが大きく異なってしまう。その結果、画像中心に対して左右の画像の倍率に差が生じる片倍率差が発生する。そこで、本実施例においては、突起部21aを、第1結像レンズ21の光軸OAから主走査方向S1の下流側に距離L21だけずらして設けた。すなわち、突起部21aに対して下流側の部分の主走査方向S1における長さは、突起部21aに対して上流側の部分の長さよりも短い。したがって、温度は高いが長さが短い下流側の部分の伸び量は、温度は低いが長さが長い上流側部分の伸び量と略同じにすることができる。これによって、走査光学装置50の動作中に、光軸OAに対する第1結像レンズ21の左右の伸び量を略同じにすることができる。よって、片倍率差の発生を低減することができる。距離L21は、走査光学装置50の動作中に、光軸OAに対する第1結像レンズ21の左右の伸び量が略同じになるように突起部21aを光軸OAからずらした距離である。
第1結像レンズ21の底面21fの一端部に第1副走査方向位置決め部21b及び他端部に第2副走査方向位置決め部21cが設けられている。図3(c)は、第1取付部41に取り付けられた第1結像レンズ21の平面図である。第1結像レンズ21の入射面側21gの一端部に第1光軸方向位置決め部21d及び他端部に第2光軸方向位置決め部21eが設けられている。第1結像レンズ21の射出面側21hの一端部は、バネ(第1光軸方向付勢部材)46aにより光軸方向に入射面側へ付勢されている。第1結像レンズ21の射出面側21hの他端部は、バネ(第2光軸方向付勢部材)46bにより光軸方向に入射面側へ付勢されている。第1光軸方向位置決め部21dは、第1光軸方向突き当て部44aに当接し、バネ46aの付勢力により突き当て部44aに圧接されている。第2光軸方向位置決め部21eは、第2光軸方向突き当て部44bに当接し、バネ46bの付勢力により突き当て部44bに圧接されている。したがって、第1結像レンズ21は、第1取付部41に対して光軸方向に位置決めされる。図3(d)は、第1取付部41に取り付けられた第1結像レンズ21の正面図である。第1結像レンズ21の頂面21kの一端部は、バネ(第1副走査方向付勢部材)47aにより下方へ付勢されている。頂面21kの他端部は、バネ(第2副走査方向付勢部材)47bにより下方へ付勢されている。第1副走査方向位置決め部21bは、第1副走査方向突き当て部45aに当接し、バネ47aの付勢力により突き当て部45aに圧接されている。第2副走査方向位置決め部21cは、第2副走査方向突き当て部45bに当接し、バネ47bの付勢力により突き当て部45bに圧接されている。したがって、第1結像レンズ21は、第1取付部41に対して副走査方向(高さ方向)に位置決めされる。
図4は、第2結像レンズを筐体に固定するための第2取付部を示す図である。図4(a)は、筐体40に設けられた第2取付部51の平面図である。筐体40の底板42には、第2結像レンズ22を主走査方向S1に位置決めするための第2長穴53aが設けられている。主走査方向位置決め係止部としての第2長穴53aは、光軸OAに沿って長く形成されている。第2結像レンズ22を光軸方向(ピント方向)OAに位置決めするための第3光軸方向突き当て部54a及び第4光軸方向突き当て部54bは、底板42に設けられている。第2結像レンズ22を副走査方向(高さ方向)に位置決めするための第3副走査方向突き当て部55a及び第4副走査方向突き当て部55bは、底板42に設けられている。第2長穴53a、第3光軸方向突き当て部54a、第4光軸方向突き当て部54b、第3副走査方向突き当て部55a及び第4副走査方向突き当て部55bは、第2取付部51を構成する。図4(b)は、第2取付部51の正面図である。図4(b)は、取り付ける前の第2結像レンズ22を示している。第2結像レンズ22の底面22fには、主走査方向位置決め部としての位置決め突起部22aが設けられている。突起部22aは、筐体40の第2長穴53aに挿入される。突起部22aは、第2長穴53a内を光軸方向に移動可能である。しかし、突起部22aの主走査方向S1の移動は、第2長穴53aにより規制される。したがって、突起部22aと第2長穴53aとの係合により、第2結像レンズ22は、筐体40に対して主走査方向S1に位置決めされる。突起部22aは、第2結像レンズ22の主走査方向S1の位置決め基準となる。
突起部22aは、第2結像レンズ22の光軸OAから主走査方向S1の下流側に距離L22だけずらして設けられている。走査光学装置50の動作中に、第2結像レンズ22の主走査方向S1の下流側の部分は、上流側の部分よりも温度が高くなる。温度が高くなる側である第1結像レンズ21の下流側の部分は、熱膨張による伸び量が大きい。本実施例においては、突起部22aに対して下流側の部分の主走査方向S1における長さは、突起部22aに対して上流側の部分の長さよりも短い。したがって、温度は高いが長さが短い下流側の部分の伸び量は、温度は低いが長さが長い上流側部分の伸び量と略同じにすることができる。これによって、走査光学装置50の動作中に、光軸OAに対する第2結像レンズ22の左右の伸び量を略同じにすることができる。よって、片倍率差の発生を低減することができる。距離L22は、走査光学装置50の動作中に、光軸OAに対する第2結像レンズ22の左右の伸び量が略同じになるように突起部22aを光軸OAからずらした距離である。
第2結像レンズ22の底面22fの一端部に第3副走査方向位置決め部22b及び他端部に第4副走査方向位置決め部22cが設けられている。図4(c)は、第2取付部51に取り付けられた第2結像レンズ22の平面図である。第2結像レンズ22の入射面側22gの一端部に第3光軸方向位置決め部22d及び他端部に第4光軸方向位置決め部22eが設けられている。第2結像レンズ22の射出面側22hの一端部は、バネ(第3光軸方向付勢部材)56aにより光軸方向に入射面側へ付勢されている。第2結像レンズ22の射出面側22hの他端部は、バネ(第4光軸方向付勢部材)56bにより光軸方向に入射面側へ付勢されている。第3光軸方向位置決め部22dは、第3光軸方向突き当て部54aに当接し、バネ56aの付勢力により突き当て部54aに圧接されている。第4光軸方向位置決め部22eは、第4光軸方向突き当て部54bに当接し、バネ56bの付勢力により突き当て部54bに圧接されている。したがって、第2結像レンズ22は、第2取付部51に対して光軸方向に位置決めされる。図4(d)は、第2取付部51に取り付けられた第2結像レンズ22の正面図である。第2結像レンズ22の頂面22kの一端部は、バネ(第3副走査方向付勢部材)57aにより下方へ付勢されている。頂面22kの他端部は、バネ(第4副走査方向付勢部材)57bにより下方へ付勢されている。第3副走査方向位置決め部22bは、第3副走査方向突き当て部55aに当接し、バネ57aの付勢力により突き当て部55aに圧接されている。第4副走査方向位置決め部22cは、第4副走査方向突き当て部55bに当接し、バネ57bの付勢力により突き当て部55bに圧接されている。したがって、第2結像レンズ22は、第2取付部51に対して副走査方向(高さ方向)に位置決めされる。
第1及び第2結像レンズ21、22は、バネ(付勢部材)により第1及び第2取付部41、51に付勢されているので、温度上昇に伴って結像レンズが膨張しても結像レンズに大きな応力がかからない。したがって、光学走査装置の光学性能を維持することができる。例えば、接着剤で結像レンズを筐体に固定すると、レンズと筐体の線膨張係数が異なるために温度上昇に伴いレンズと筐体との変形量に差を生じる。この変形量の差により、レンズに応力が生じて、レンズの光学性能が変化するおそれがある。本実施例においては、付勢部材によりレンズを位置決め位置に付勢しているので、レンズは、変形量の差に起因する応力の影響を受けにくい。
光学走査装置50の動作中における第1及び第2結像レンズ21、22の温度上昇は、回転多面鏡10、回転多面鏡10を駆動するための駆動回路10a、スキャナモータMなどの発熱源に起因する。主走査方向S1において、第1結像レンズ21及び第2結像レンズ22のどの領域が他の領域よりも相対的に昇温するかは、発熱源と第1及び第2結像レンズ21,22との位置関係によって異なる。しかしながら、設計時に、相対的に昇温する領域を特定することが可能である。そこで、本実施例では、設計時のシミュレーションの結果に基づいて、突起部21a、22aの位置及び第1及び第2長穴43a、53aの位置を決定する。あるいは、回転多面鏡10を回転させて第1及び第2結像レンズ21,22の温度分布を計測し、その計測結果に基づいて、突起部21a、22aの位置及び第1及び第2長穴43a、53aの位置を決定する。すなわち、設計時のシミュレーションの結果及び/又は温度分布の計測結果に基づいて、距離L21及び距離L22を決定する。
本実施例において、距離L21と距離L22の関係は、
L21>L22
を満たす。回転多面鏡10に最も近い第1結像レンズ21の筐体40に対する主走査方向S1の位置決め突起部21aと光軸OAとの距離L21は、他の第2結像レンズ22の位置決め突起部22aと光軸OAとの距離L22より大きい。
図5は、実施例1の第1結像レンズ21及び第2結像レンズ22の主走査方向S1における上流側部分と下流側部分の時間に対する温度変化をそれぞれ示している。図5に示すように、第1結像レンズ21及び第2結像レンズ22共に主走査方向S1の上流側部分より下流側部分の温度が高い。そのため、突起部21a及び22aを光軸OAから主走査方向S1の下流側にずらして結像レンズ21及び22にそれぞれ設ける。これによって、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを低減することができる。特に、回転多面鏡10に近い第1結像レンズ21は、主走査方向S1の上流側部分と下流側部分とで温度差が大きい。そこで、上記したL21>L22の関係となるように、光軸OAから温度分布の高い側である主走査方向S1の下流側にL21の距離だけずらして突起部21aが第1結像レンズ21に設けられている。このような簡単な構成で、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを低減することができる。そして、画像中心に対して左右の画像の倍率に差が生じる片倍率差の発生を低減することができる。
しかも第1結像レンズ21は、主走査方向S1の屈折力(パワー)を有しているため、第2結像レンズ22に比べて、熱膨張による主走査方向S1のスポット位置ずれ量が大きい。よって、上記したL21>L22の関係を満たすことで、片倍率差の発生をより効果的に低減することができる。
(感光体ドラムの露光)
次に、LD2から射出された光束が走査光Eとして感光体ドラム82上に照射され、感光体ドラム82が露光される工程を説明する。
走査光学装置50aにおいて、LD2から射出された光束は、レーザホルダ1の絞り部1cによって光束の断面の大きさが制限される(図2(b))。光束は、コリメータレンズ6により略平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ8に入射する(図2(a))。シリンドリカルレンズ8に入射した光束は、主走査断面内においてはそのままの状態で透過され、副走査断面内においては収束して回転多面鏡10の反射面10rにほぼ線像として結像する。そして、光束は、回転多面鏡10が回転することで偏向走査されながら回転多面鏡10から射出される。回転多面鏡10から射出された光束は、BDレンズ9及びレーザホルダ1に設けられたBDスリット部1sを通り、BDセンサ5に受光される。BDセンサ5は、LD2から射出した光束を検知して同期信号を出力する。同期信号に基づいて、LD2による画像端部の走査開始位置のタイミングが調整される。タイミングが調整されてLD2から射出された光束は、第1結像レンズ21を透過する。その後、光束は、第2結像レンズ22を透過して走査光E1として感光体ドラム82a上に照射され、感光体ドラム82aを露光する。
走査光学装置50b,50c,50dは、走査光学装置50aと同じ構成である。同様にして、走査光学装置50b,50c,50dからの光束は、走査光E2,E3,E4として感光体ドラム82b,82c,82d上に照射され、感光体ドラム82b,82c,82dを露光する。
(画像形成動作)
次に、画像形成装置100において画像形成を行う場合の動作を説明する。
画像形成装置100の制御部(不図示)にプリントスタートの信号が入力されると、走査光学装置50は、画像情報に基づいてレーザ光束を発光する。光束は、感光体ドラム82上に走査光Eとして照射され、感光体ドラム82を露光する。走査光学装置50からの光束が感光体ドラム82を露光する工程は、すでに説明したので、ここでは、説明を省略する。第1結像レンズ及び第2結像レンズの位置決め部としての位置決め突起部21a及び22aは、光軸OAからそれぞれ距離L21及びL22だけ離れている。したがって、結像レンズの温度上昇に伴う走査光E1〜E4の片倍率差は、低減されている。また、画像形成装置100には、色ズレ量検知器としてのレジセンサ71が中間転写ベルト87に対向して設けられている。レジセンサ71は、中間転写ベルト87上に形成される各色のレジ補正用パターンを検知して色ズレ量を検知する。トップマージンとサイドマージンの色ズレは、画像データの書き出しタイミングを電気的に補正することにより、補正する。倍率要因による色ズレは、画像クロック周波数を微小に変化させることで倍率を一致させることにより、補正する。
画像形成について説明する。一次帯電器83により均一に帯電された感光体ドラム82を走査光学装置50により露光して、感光体ドラム82上に静電潜像を形成する。現像装置84の現像ローラは、現像装置84内で摩擦帯電された各色のトナーを静電潜像に付着させ、感光体ドラム82上に各色のトナー像を形成する。各色のトナー像は、感光体ドラム82上から一次転写ニップ部T1にて中間転写ベルト87上に転写され、重ね合わされる。一方、給紙カセット92から給紙ローラ93によりシートが1枚ずつ給紙される。シートは、レジストローラ対94へ搬送されると、いったん停止する。レジストローラ対94は、二次転写部T2でシート上の所定位置にトナー像が転写されるように中間転写ベルト87上のトナー像とタイミングを合わせて、シートの搬送を開始する。二次転写部T2で、中間転写ベルト87からシート上へトナー像が転写される。トナー像が転写されたシートは、定着器95へ搬送される。定着器95において、シート上のトナー像は、熱及び圧力によりシート上に定着される。画像が形成されたシートは、搬送ローラ対96及び排紙ローラ対97により搬送され、排紙トレイ98上に排紙される。
本実施例において、走査光E1〜E4は、昇温時でも片倍率差が低減されている。また、全体倍率ズレは、電気的に補正されている。よって、主走査方向の色ズレ量の少ない高品質の画像が得られる。
以上、説明したように、実施例1において、第1結像レンズ21および第2結像レンズ22の位置決め部としての位置決め突起部21a及び22aを、光軸OAから温度分布の高い側である主走査方向S1の下流側にずらして設けた。第1結像レンズ21を筐体40に対して主走査方向S1に位置決めするための位置決め突起部21aと光軸OAとの距離をL21とする。第2結像レンズ22を筐体40に対して主走査方向S1に位置決めするための位置決め突起部22aと光軸OAとの距離をL22とする。これにより、結像レンズの主走査方向の上流側と下流側の温度差により発生する位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを効率的に低減することができる。また、最も回転多面鏡10に近い第1結像レンズ21の距離L21は、回転多面鏡10から遠い第2結像レンズ22の距離L22よりも大きい。これにより、主走査方向の上流側部分と下流側部分との温度差により発生する位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを効率的に低減することができる。このような簡単な構成で、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを低減することができる。また、画像中心に対して左右の画像の倍率に差が生じる片倍率差の発生を低減することができる。さらには、カラー画像形成装置において、主走査方向の色ズレ量の少ない高品質の画像が得られる。さらにまた、画像形成装置を高速化した際にも、主走査方向の色ズレ量を抑制した画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
[実施例2]
以下に、本発明をタンデム型カラー画像形成装置(以下、画像形成装置という。)に適用した実施例2について説明する。図6は、実施例2の画像形成装置を示す図である。図6(a)は、画像形成装置の断面図である。図6(b)は、走査光学装置と画像形成部を示す断面図である。図7は、実施例2の走査光学装置を示す図である。図7(a)は、走査光学装置の全体構成を示す平面図である。図7(b)及び図7(c)は、入射光学系の断面図である。図8は、実施例2の第1結像レンズの温度変化を示す図である。図9は、実施例2の第1結像レンズの正面図である。
(画像形成装置)
実施例2の画像形成装置200において、実施例1の画像形成装置100の構成要素と同一の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
(走査光学装置)
走査光学装置150は、一つのポリゴンミラー(以下、回転多面鏡という。)10により、4つの半導体レーザダイオード(シングルビームレーザ)2、3、12、13からの4つの光束を4つの感光体ドラム82(82a、82b、82c、82d)へそれぞれ導く。図7(a)に示すように、走査光学装置150の主走査方向は、矢印S1で示す方向である。第1結像レンズ21の主走査方向S1と、第1結像レンズ31の主走査方向S1とは、図7(a)において、逆向きである。副走査方向は、図7(a)の紙面に対して垂直な方向であり、図6(b)、図7(b)及び図7(c)の矢印S2で示す方向である。走査光学装置150には、レーザホルダ1及び11が取り付けられている。
(レーザホルダ)
図7(b)に示すように、レーザホルダ1は、光源である半導体レーザダイオード(以下、LDという。)2,3を保持している。LD2,3は、鏡筒保持部1a,1bにそれぞれ圧入されている。鏡筒保持部1a,1bは、LD2,3の光路OP2、OP3を基本平面FPに対して互いに反対且つ副走査方向S2に同一の所定角度±θでそれぞれ交差するように、LD2,3の光軸を傾斜させている。ここで、基本平面FPとは、図7(a)に示す回転多面鏡10の回転軸10bを法線とし、反射面10rと垂直な平面をいう。鏡筒保持部1a,1bは、それらの外形の一部が一体化されて、LD2,3の間隔を小さくし、LD2,3を互いに近接して保持している。鏡筒保持部1a,1bの先端部1aL,1bLには、LD2,3にそれぞれ対応する絞り部1c,1dが設けられている。絞り部1c,1dは、LD2,3から射出された光束をそれぞれ所望の最適なビーム形状に成形する。絞り部1c,1dの射出側には、絞り部1c,1dを通過した光束をそれぞれ略平行光束に変換するコリメータレンズ6,7が設けられている。鏡筒保持部1a,1bの先端部1aL,1bLのそれぞれから前方へ、二つの接着部1e,1fが延在している。2つの接着部1eは、コリメータレンズ6を固定するためにレンズ6の主走査方向の両側に設けられている。同様に、2つの接着部1fは、レンズ7を固定するためにレンズ7の主走査方向の両側に設けられている。ここで、レンズ6,7の照射位置やピントは、レーザ光の光学特性を検出しながら調整される。レンズ6,7の位置が決定すると、紫外線硬化形の接着剤に紫外線を照射することで、レンズ6,7は、接着部1e,1fにそれぞれ接着固定される。電気回路基板4には、レーザ駆動回路が設けられている。基板4は、LD2,3に電気的に接続されている。図7(a)に示すように、BDレンズ9は、回転多面鏡10により反射された光束をBDセンサ5の受光面に結像する。基板4上に設けられたBDセンサ5は、回転多面鏡10により反射されBDレンズ9を通った光束を検知し、主走査方向の同期信号を出力する。この同期信号に基づいて、画像端部の走査開始位置のタイミングを調整する。
図7(c)に示すように、レーザホルダ11は、レーザホルダ1と同様の構造を有している。レーザホルダ11は、光源であるLD12,13を保持している。LD12,13は、鏡筒保持部11a,11bにそれぞれ圧入されている。ここで、鏡筒保持部11a,11bは、LD12,13の光路OP12、OP13を基本平面FPに対して互いに反対且つ副走査方向S2に同一の所定角度±θでそれぞれ交差するように、LD12,13の光軸を傾斜させている。鏡筒保持部11a,11bは、それらの外形の一部が一体化されて、LD12,13の間隔を小さくし、LD12,13を互いに近接して保持している。鏡筒保持部11a,11bの先端部11aL,11bLには、LD12,13にそれぞれ対応する絞り部11c,11dが設けられている。絞り部11c,11dは、LD12,13から射出された光束をそれぞれ所望の最適なビーム形状に成形する。絞り部11c,11dの射出側には、絞り部11c,11dを通過した光束をそれぞれ略平行光束に変換するコリメータレンズ16,17が設けられている。鏡筒保持部11a,11bの先端部11aL,11bLのそれぞれから前方へ、二つの接着部11e,11fが延在している。レンズ16,17は、レーザホルダ1のレンズ6,7と同様にして、接着部11e,11fそれぞれ接着固定されている。電気回路基板14には、レーザ駆動回路が設けられている。基板14は、LD12,13に電気的に接続されている。
(レーザホルダの位置決め)
図7(a)に示すように、光学箱(以下、筐体という。)140の内部には、走査光学装置150の光学素子が配置されている。筐体140の側壁には、レーザホルダ1,11を位置決めするための嵌合穴部140a,140bおよび嵌合穴部140a,140bと連なり、副走査方向S2に長い長孔部が設けられている。レーザホルダ1は、鏡筒保持部1a,1bの外形部に設けられた嵌合部1mを嵌合穴部140aに嵌合させて、筐体140に取り付けられている。また、レーザホルダ11は、鏡筒保持部11a,11bの外形部に設けられた嵌合部11mを嵌合穴部140bに嵌合させて、筐体140に取り付けられている。このように、嵌合部1m,11mを嵌合穴部140a,140bにそれぞれ嵌合させて、筐体140にレーザホルダ1,11を取り付けているので、LD2,3,12,13と筐体140に格納された光学部品との位置関係を精度良く保証することができる。
(BDセンサ)
シリンドリカルレンズ
8,18は、副走査方向S2のみに所定の屈折力を有している。レンズ8は、LD2,3から射出された光束に対応するレンズ部が一体成形されている。レンズ18は、LD12,13から射出された光束に対応するレンズ部が一体成形されている。BDレンズ9,19は、回転多面鏡10により反射された光束を、BDセンサ5,15の受光面にそれぞれ結像する。なお、本実施例では、LD2,12に対応した位置に、BDセンサ5,15がそれぞれ設けられている。LD3,13に対応したBDセンサは設けられていない。これは、LD2,3が副走査方向S2に1つのレーザホルダ1に設けられているため、LD3による画像端部の走査開始位置のタイミングはLD2と同じタイミングとすることができるためである。同様に、LD12,13が副走査方向S2に1つのレーザホルダ11に設けられているため、LD13による画像端部の走査開始位置のタイミングはLD12と同じタイミングとすることができるためである。
(レーザ光の光路)
回転多面鏡10は、スキャナモータMにより一定速度で図7(a)の矢印方向(時計回り方向)に回転し、LDから射出された光束を偏向走査する。駆動回路10aは、回転多面鏡10の制御基板上に設けられている。fθレンズは、複数の結像部材からなる。具体的には、fθレンズは、樹脂成形された光学素子としての第1結像レンズ(結像部材)21,31と第2結像レンズ(結像部材)22,23,32,33とからなる。図6(b)に示すように、第1結像レンズ21は、第2結像レンズ22,23と共に光束を等速走査および感光体ドラム82a及び82b上でスポット結像させる。LD2,3から射出された光束は、互いに異なる角度±Θで第1の結像レンズ21へ入射する。第1の結像レンズ21は、主走査方向の屈折力(パワー)を有するシリンダーレンズで構成されている。副走査方向S2に関して、LD2の光束は、第2の結像レンズ22により感光体ドラム82a上に結像される。LD3の光束は、第2の結像レンズ23により感光体ドラム82b上に結像される。折り返しミラー24、25、及び26は、光束を所定の方向へ反射する。最終折り返しミラー24は、第2結像レンズ22からのLD2の光束を感光体ドラム82aへ向ける。分離用折り返しミラー25は、第1結像レンズ21からのLD3の光束を第2結像レンズ23へ向ける。最終折り返しミラー26は、第2結像レンズ23からのLD3の光束を感光体ドラム82bへ向ける。このように、分離用折り返しミラー25と最終折り返しミラー26により、LD3の光束を複数回反射させることで、少ないスペースを有効活用してLD2の光束と同一の光路長にできる。一方、回転多面鏡10の反対側には、LD12,13に対応した第1結像レンズ31、第2結像レンズ32,33、LD13の最終折り返しミラー34、LD12の分離用折り返しミラー35及び最終折り返しミラー36が配置されている。このように、分離用折り返しミラー35と最終折り返しミラー36により、LD12の光束を複数回反射させることで、少ないスペースを有効活用してLD13の光束と同一の光路長にできる。したがって、走査光学装置150をコンパクト化することが可能である。
(結像レンズの取付部)
第1結像レンズ21,31及び第2結像レンズ22,23,32,33の取付部の構造は、実施例1の第1取付部41及び第2取付部51と略同様であるので、説明を省略する。
第1結像レンズ21の底面に設けられた位置決め部としての位置決め突起部21aは、筐体140に設けられた主走査方向位置決め係止部としての第1長穴(不図示)に挿入される。突起部21aと第1長穴との係合により、第1結像レンズ21は、筐体140に対して主走査方向S1に位置決めされる。突起部21aは、第1結像レンズ21の主走査方向S1の位置決め基準となる。位置決め突起部21aは、第1結像レンズ21の光軸OAから主走査方向S1の下流側に第一距離L21だけずらして設けられている。
第1結像レンズ(一つの結像部材)21と第1結像レンズ(他の一つの結像部材)31は、回転多面鏡10の回転軸10bに関して反対側にそれぞれ設けられている。第1結像レンズ31の底面に設けられた位置決め部としての位置決め突起部31aは、筐体140に設けられた第1長穴(不図示)に挿入される。突起部31aと第1長穴との係合により、第1結像レンズ31は、筐体140に対して主走査方向S1に位置決めされる。突起部31aは、第1結像レンズ31の主走査方向S1の位置決め基準となる。位置決め突起部31aは、第1結像レンズ31の光軸OAから主走査方向S1の下流側に第二距離L31だけずらして設けられている。
本実施例において、第一距離L21と第二距離L31の関係は、
L21<L31
を満たす。
図8は、実施例2の第1結像レンズ21,31の主走査方向S1における上流側部分と下流側部分の時間に対する温度変化をそれぞれ示している。図8に示すように、第1結像レンズ21及び第1結像レンズ31共に主走査方向S1の上流側部分より下流側部分の温度が高い。そのため、突起部21a及び31aを光軸OAから主走査方向S1の下流側にずらして結像レンズ21及び31にそれぞれ設ける。これによって、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを低減することができる。特に、第1結像レンズ31は、主走査方向S1において、熱源である駆動回路10aの上流側にある。これに対して、第1結像レンズ21は、主走査方向S1において、駆動回路10aの下流側にある。このため、第1結像レンズ31は、第1結像レンズ21よりも熱源としての駆動回路10aの影響を大きく受ける。その結果、第1結像レンズ31は、走査方向上流側と下流側の温度差が大きくなる。したがって、上記したL21<L31の関係となるように、光軸OAから温度分布が高い側である主走査方向S1の下流側にL31の第二距離だけずらして突起部31aが第1結像レンズ31に設けられている。こうすることで、回転多面鏡10の両側に結像レンズを配置した場合でも、簡単な構成で、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを低減することができる。また、画像中心に対して左右の画像の倍率に差が生じる片倍率差の発生を低減することができる。さらに、また、各色のズレ量の差を低減でき、片倍率差による色ズレを低減することができる。
なお、第1結像レンズ21と第1結像レンズ31は、共通部品であってもよい。図9に示すように、共通第1結像レンズ21(31)の一方の面21fから副走査方向S2に突出する位置決め突起部21aは、光軸OAから第一距離L21だけずれている。また、共通第1結像レンズ21(31)の他方の面21kから副走査方向S2と反対の方向に突出する位置決め突起部31aは、光軸OAから第二距離L31だけずれている。第二距離L31は、第一距離L21と異なる。突起部31aは、光軸OAに関して主走査方向S1において突起部21aと反対の側に設けられている。共通第1結像レンズ21(31)は、第1結像レンズ21として筐体140に位置決めする場合に、位置決め突起21aを下側にして選択的に使用できる。また、共通第1結像レンズ21(31)は、第1結像レンズ31として筐体140に位置決めする場合に、突起部31aを下側にして選択的に使用できる。つまり、共通第1結像レンズ21が設置される位置(位置決め位置)に応じて複数の位置決め部のいずれかを用いるかを設計者が選択可能な構成にしている。共通部品を使用することにより、コストの低減を図ることができる。また、走査光学装置の多数の機種において、共通第1結像レンズ21(31)を昇温量に応じて使用することもできる。図9に示すように、突起部21a,31aは、共通第1結像レンズ21(31)の底面21f及び頂面21kに一つずつ設けられている。しかし、第1結像レンズ21、31の底面21f及び頂面21kのそれぞれに、複数個の位置決め突起部を設けても良い。
また、第2結像レンズ22,23の筐体140に対する主走査方向S1の位置決めは、不図示であるが、光軸OAから主走査方向S1の下流側にL21より短い距離だけずらして取り付けられている。第2結像レンズ32,33の筐体140に対する主走査方向S1の位置決めは、不図示であるが、光軸OAから主走査方向S1の下流側にL31より短い距離だけずらして取り付けられている。
(上蓋)
上蓋141(図6(b))は、筐体140の上部開口を覆って取り付けられている。上蓋141は、走査光学装置150を密封し、走査光学装置150内への埃やトナーの進入を防止している。上蓋141には、各感光体ドラム82に対応した位置に、スリット状の開口部142(142a、142b、142c、142d)が設けられている。開口部142は、透明部材である防塵ガラス143(143a,143b,143c,143d)により閉じられて、走査光学装置150内に埃やトナーの進入を防止する。走査光Eは、防塵ガラス143を通して各感光体ドラム82を露光する。
(感光体ドラムの露光)
次に、LD2,3,12,13から射出された光束が走査光E1,E2,E3,E4として各感光体ドラム82上に照射され、各感光体ドラム82が露光される工程を説明する。
LD2,3から射出された光束は、レーザホルダ1の絞り部1c,1dによって光束の断面の大きさが制限される(図7(b))。光束は、コリメータレンズ6,7により略平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ8のレンズ部8a,8bに入射する(図7(a))。シリンドリカルレンズ8に入射した光束は、主走査断面内においてはそのままの状態で透過され、副走査断面内においては収束して回転多面鏡10の同一反射面10rにほぼ線像として結像する。この際、副走査方向に角度±θを持って斜入射される。そして、回転多面鏡10が回転することで偏向走査されながら、副走査方向に角度±θを持って射出される。回転多面鏡10から射出された2本の光束のうち、LD2から射出した光束がBDレンズ9を通り、BDセンサ5に受光される。BDセンサ5は、LD2から射出された光束を検知して同期信号を出力し、LD2,3による画像端部の走査開始位置のタイミングを調整する。ここで、LD2,3が副走査方向に1つのレーザホルダ1に設けられているため、LD3による画像端部の走査開始位置のタイミングはLD2と同じタイミングとすることができる。タイミング調整されてLD2,3から射出された光束は、第1結像レンズ21を透過する。その後、LD2から射出された光束は、第2結像レンズ22を透過して最終折り返しミラー24によって反射される(図6(b))。最終折り返しミラー24により反射された光束は、防塵ガラス143aを透過して走査光E1として感光体ドラム82a上に照射され、感光体ドラム82aを露光する。一方、LD3から射出した光束は分離用折り返しミラー25により下側に反射された後、第2結像レンズ23を透過して最終折り返しミラー26によって反射される。最終折り返しミラー26によって反射され光束は、防塵ガラス143bを透過して走査光E2として感光体ドラム82b上に照射され、感光体ドラム82bを露光する。
同様にして、LD12,13から射出された光束は、レーザホルダ11の絞り部11c,11dによって光束の断面の大きさが制限される(図7(c))。光束は、コリメータレンズ16,17により略平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ18のレンズ部18a,18bに入射する(図7(a))。シリンドリカルレンズ18に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で透過され、副走査断面内においては収束して回転多面鏡10の同一反射面10rにほぼ線像として結像する。この際、副走査方向に角度±θを持って斜入射される。そして、回転多面鏡10が回転することで偏向走査しながら、副走査方向に角度±θを持って射出される。回転多面鏡10から射出された2本の光束のうち、LD12から射出して回転多面鏡10に反射された光束がBDレンズ19を通り、BDセンサ15に受光される。BDセンサ15がLD12から射出した光束を検知して同期信号を出力し、LD12,13による画像端部の走査開始位置のタイミングを調整する。ここで、LD12,13が副走査方向に1つのレーザホルダ11に設けられているため、LD13による画像端部の走査開始位置のタイミングはLD12と同じタイミングとすることができる。タイミング調整されてLD12,13から射出された光束は、第1結像レンズ31を透過する。その後、LD12から射出した光束は、分離用折り返しミラー35により下側に反射された後、第2結像レンズ33を透過して最終折り返しミラー36によって反射される(図6(b))。最終折り返しミラー36によって反射された光束は、防塵ガラス143cを透過して走査光E3として感光体ドラム82c上に照射され、感光体ドラム82cを露光する。一方、LD13から射出した光束は、第2結像レンズ32を透過して最終折り返しミラー34によって反射される。最終折り返しミラー34によって反射された光束は、防塵ガラス143dを透過して走査光E4として感光体ドラム82d上に照射され、感光体ドラム82dを露光する。
(画像形成動作)
画像形成装置100における画像形成動作は、第一の実施例と同様であるので、説明を省略する。
以上、説明したように、実施例2による走査光学装置150は、回転多面鏡10の回転軸10bを挟んで双方向にレーザ光束を偏向走査して別々の感光ドラムを露光する。走査光学装置150の第1結像レンズ21及び31の筐体140に対する主走査方向S1の位置決め部(位置決め突起部)を光軸OAから温度分布の高い主走査方向の下流側に異なる距離でずらして設ける。これにより、主走査方向の上流側部分と下流側部分の温度差により発生する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを効率的に低減することができる。また、熱源である駆動回路10aの影響で、駆動回路10aの主走査方向下流側にある第1結像レンズ21より、駆動回路10aの主走査方向上流側にある第1結像レンズ31は、主走査方向の上流側部分と下流側部分との温度差が大きくなる。このため、第1結像レンズ31の筐体140に対する主走査方向の位置決め部と光軸との第二距離L31を、第1結像レンズ21の筐体140に対する主走査方向の位置決め部と光軸との第一距離L21より大きくする。これにより、主走査方向の上流側部分と下流側部分の温度差により発生する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを効率的に低減することができる。こうすることで、回転多面鏡10の双方向に結像レンズを配置した場合でも、簡単な構成で、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りを低減することができる。また、画像中心に対して左右の画像の倍率に差が生じる片倍率差の発生を低減することができる。さらにまた、画像形成装置を高速化した際にも、主走査方向の色ズレ量を抑制した画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
なお、実施例1及び実施例2においては、fθレンズを構成する結像レンズが樹脂成形されている。一般に、樹脂成形されたレンズは、昇温による熱膨張量がガラス製のレンズと比べて大きいため、偏昇温による片倍率差を生じやすい。しかし、本発明によれば、樹脂成形されたレンズであっても、位置決め部に対する結像レンズの偏昇温による熱膨張の偏りをより効果的に低減することができる。よって、片倍率差の発生および片倍率差による色ズレを効果的に低減することができる。
なお、実施例1及び実施例2の走査光学装置において、第2結像レンズの筐体に対する主走査方向の位置決め部は、光軸から主走査方向下流側にL22の距離だけずらして取り付けられている。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではない。L22=0つまり第2結像レンズの筐体に対する主走査方向の位置決め部が光軸上にあっても良い。
2,3,12,13…LD(光源)、10…回転多面鏡、82…感光体ドラム(電子写真感光体)、21,31…第1結像レンズ(結像部材)、22,32…第2結像レンズ(結像部材)、21a,22a,31a…位置決め突起部(位置決め部)、40,140…筐体、50,150…走査光学装置、OA…光軸、L21,L22,L31…距離

Claims (8)

  1. 光源と、
    前記光源から射出された光束を主走査方向に偏向走査する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡により偏向走査された光束を電子写真感光体上に結像させる複数の結像部材と、
    前記光源、前記回転多面鏡、及び前記複数の結像部材が内部に配置された筐体と、
    前記複数の結像部材のそれぞれを前記筐体に対して前記主走査方向に位置決めするために前記複数の結像部材のそれぞれに設けられた位置決め部と
    を有する走査光学装置において、
    前記複数の結像部材のうち前記回転多面鏡に最も近い結像部材の位置決め部は、前記最も近い結像部材の光軸に関して、前記走査光学装置の動作中に前記最も近い結像部材の温度が高くなる側に設けられており、
    前記最も近い結像部材の前記光軸と前記位置決め部との間の前記主走査方向の距離は、他の一つの結像部材の光軸と前記他の一つの結像部材の位置決め部との間の前記主走査方向の距離よりも大きいことを特徴とする走査光学装置。
  2. 複数の光源と、
    前記複数の光源から射出されたそれぞれの光束を主走査方向に偏向走査する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡により偏向走査された光束をそれぞれの電子写真感光体上に結像させる複数の結像部材と、
    前記複数の光源、前記回転多面鏡、及び前記複数の結像部材が内部に配置された筐体と、
    前記複数の結像部材のそれぞれを前記筐体に対して前記主走査方向に位置決めするために前記複数の結像部材のそれぞれに設けられた位置決め部と
    を有する走査光学装置において、
    前記複数の結像部材の一つの結像部材と前記複数の結像部材の他の一つ結像部材とは、前記回転多面鏡の回転軸に関して反対側にそれぞれ設けられており、
    前記一つの結像部材の位置決め部は、前記一つの結像部材の光軸に関して、前記走査光学装置の動作中に前記一つの結像部材の温度が高くなる側に設けられており、
    前記他の一つの結像部材の位置決め部は、前記他の一つの結像部材の光軸に関して、前記走査光学装置の動作中に前記他の一つの結像部材の温度が高くなる側に設けられており、
    前記一つの結像部材の前記光軸と前記一つの結像部材の前記位置決め部との間の前記主走査方向の第一距離は、前記他の一つの結像部材の前記光軸と前記他の一つの結像部材の前記位置決め部との間の前記主走査方向の第二距離と異なることを特徴とする走査光学装置。
  3. 更に、前記回転多面鏡を駆動するための駆動回路を有し、
    前記一つの結像部材は、前記主走査方向において前記駆動回路の下流側に配置されており、
    前記他の一つの結像部材は、前記主走査方向において前記駆動回路の上流側に配置されており、
    前記駆動回路の下流側に配置された前記一つの結像部材の前記光軸と前記位置決め部との間の前記第一距離は、前記駆動回路の上流側に配置された前記他の一つの結像部材の前記光軸と前記位置決め部との間の前記第二距離よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の走査光学装置。
  4. 前記複数の結像部材のそれぞれは、複数の位置決め部を有し、
    前記複数の結像部材それぞれの位置決め位置に応じて前記複数の位置決め部の少なくともひとつを用いることによって、前記複数の結像部材それぞれは前記筐体に対して前記主走査方向に位置決めされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  5. 前記筐体は、前記複数の結像部材のそれぞれに対応する複数の位置決め部を有し、
    前記複数の結像部材それぞれの位置決め位置に応じて前記複数の位置決め部の少なくともひとつを用いることによって、前記複数の結像部材それぞれは前記筐体に対して前記主走査方向に位置決めされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  6. 前記複数の結像部材は、樹脂成形された光学素子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  7. 前記複数の結像部材のそれぞれは、対応する結像部材を光軸方向に位置決めする光軸方向位置決め部と、前記対応する結像部材を副走査方向に位置決めする副走査方向位置決め部とを有し、
    前記筐体は、前記対応する結像部材を前記光軸方向に位置決めする光軸方向突き当て部と、前記対応する結像部材を前記副走査方向に位置決めする副走査方向突き当て部とを有し、
    前記走査光学装置は、さらに、
    前記光軸方向位置決め部を前記光軸方向突き当て部に圧接させる光軸方向付勢部材と、
    前記副走査方向位置決め部を前記副走査方向突き当て部に圧接させる副走査方向付勢部材とを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  8. 記録媒体へ画像を形成する画像形成部を有する電子写真画像形成装置において、
    前記画像形成部は、
    複数の電子写真感光体と、
    前記複数の電子写真感光体を露光するための請求項1乃至7のいずれか1項に記載の走査光学装置と
    を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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