JP2011047425A - クランクシャフト用ローラーベアリング - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でクランクシャフトを回転可能に支持することができ、しかも衝撃荷重が発生することなく騒音が大きくならないクランクシャフト用ローラーベアリングを提供する。
【解決手段】シリンダブロック3とベアリングキャップ4とによって形成される軸受孔7に装着されてクランクシャフトのジャーナル部6を回転自在に支持するクランクシャフト用ローラーベアリング1であって、前記軸受孔7に隙間Sを隔てて嵌め込まれた外輪10と、前記外輪10の内周面14に周方向に間隔を隔てて複数配設され前記ジャーナル部6に回転可能に接するローラー16と、前記シリンダブロック3に形成され、前記隙間Sにオイルを供給して油膜ダンパーを形成するためのオイル通路30とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車エンジン等に用いるクランクシャフト用ローラーベアリングに関する。
通常、自動車用エンジンのクランクシャフトは、すべり軸受で支持されている(特許文献1,2)。
図7に示すように円筒状に形成されたすべり軸受70は、シリンダブロック3とベアリングキャップ4とで形成される軸受孔7に取り付けられ、クランクシャフトのジャーナル部6を支持する。クランクシャフトは、複数のクランクピン71がクランクアーム72、バランスウェイト73及びジャーナル部6を介して直列に連結され、一端部に出力用のフランジ(図示せず)を有し、他端部に補機やカムシャフト駆動用プーリ(図示せず)を取り付ける取付軸74を有している。オイルポンプ(図示せず)からの潤滑油が、ジャーナル部6のオイル供給孔60を介してジャーナル部6とすべり軸受70との隙間に供給され、ジャーナル部6の回転に伴い、隙間にくさび油膜を形成することで油膜圧力を発生させてジャーナル部6を支持している。
すべり軸受70は油膜がダンパーとなっているので、クランクシャフトのジャーナル部6がすべり軸受70に激しく当たるのを吸収し、爆発圧力等に起因する衝撃荷重が抑制される。
特開2001−241442号公報 特開2004−245388号公報
ところですべり軸受70は油膜がないと金属同士が接触して摺動抵抗が大きいものである。特にエンジンがスタートする瞬間は、油圧がかかっていないため油膜が生じておらず、金属同士が接触している状態であり、この状態でのエンジンスタートが度重なるとジャーナル部6やすべり軸受70が磨耗することになる。また運転中もすべり軸受70は潤滑油で浮いているが、潤滑油の粘性抵抗の発生は避けられない。ローラーベアリングであれば粘性抵抗は無視できスムーズに回転するので、エンジンスタート時も摺動抵抗がなく、エンジンを始動し易くスターターモータを小さくできるメリットがある。また前記したようにすべり軸受70は、運転中も潤滑油で浮いているとはいえ、潤滑油の粘性抵抗が避けられないのに対し、ローラーベアリングは、その転がり摩擦係数が潤滑油の粘性抵抗より少ないので、すべり軸受70に比べてフリクションが少なくなっている。
このため最近、クランクシャフトのフリクションを下げるため、すべり軸受70に換えてローラーベアリングを採用するための研究が行われている。しかしながらローラーベアリングの場合は、すべり軸受70のように油膜がダンパーとなるような干渉部材がないため、クランクシャフトのジャーナル部6がローラーベアリングの内輪に当たり、衝撃荷重が発生する。この衝撃荷重はローラーベアリングの内輪、ローラー、外輪を通してシリンダブロック3に伝わる。その結果としてローラーベアリングはすべり軸受70に対し騒音が大幅に大きくなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、安価で簡単な構造で、フリクションが小さく、しかも衝撃荷重を抑制し騒音が大きくならないクランクシャフト用ローラーベアリングを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、シリンダブロックとベアリングキャップとによって形成される軸受孔に装着されてクランクシャフトのジャーナル部を回転自在に支持するクランクシャフト用ローラーベアリングであって、前記軸受孔に隙間を隔てて嵌め込まれた外輪と、前記外輪の内周面に周方向に間隔を隔てて複数配設され前記ジャーナル部に回転可能に接するローラーと、前記シリンダブロックに形成され、前記隙間にオイルを供給して油膜ダンパーを形成するためのオイル通路とを備えたことを特徴とする。
また前記外輪の外周面又は前記軸受孔の内周面の上下に、周方向に沿って形成された凹部を設けるのが好ましい。
また前記外輪と前記シリンダブロック又はベアリングキャップとの間に、前記外輪が周方向に移動不能で且つピストンの往復動方向に移動可能となる固定ピンを介設するのが好ましい。
上記構成によれば、エンジンスタート時はローラーベアリングによる転がり摩擦でフリクションが小さく、運転中は、ローラーベアリングの外輪と軸受孔との間の隙間にオイルが供給されて油膜ダンパーが形成されるので、オイルによるダンピング効果によってエンジン回転時のクランクシャフトの激しい動きに対してクッション性を持たせ、衝撃荷重を吸収することができる。また、シリンダブロックとベアリングキャップにローラーベアリングを取り付けるための軸受孔をローラーベアリングの外輪より大径にして隙間を形成するだけでよいため、簡単な構造であり安価に製造できる。
本発明のクランクシャフト用ローラーベアリングによれば、安価で簡単な構造で、フリクションが小さく、しかも衝撃荷重を抑制しエンジンの騒音を小さくすることができる。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係るクランクシャフト用ローラーベアリングを軸受孔に設置した状態を示す断面図で、(B)はローラーのリテーナーの斜視図である。 図2(A)は、図1のA―A断面図で、(B)は外輪の一部を示す斜視図である。 図3は、本発明の別の実施形態に係るクランクシャフト用ローラーベアリングを軸受孔に設置した状態を示す断面図である。 図4(A)は、図3のB―B断面図で、(B)は外輪に形成された凹部の一部分及び固定ピンを示す斜視図ある。 図5は、図1及び図2に示す実施形態での隙間とオイルの圧力との関係を示す説明図である。 図6は、図3及び図4に示す別の実施形態での隙間とオイルの圧力との関係を示す説明図である。 図7は、従来のクランクシャフト用すべり軸受を示す断面図である。
本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
なお、図1〜図6の実施形態において、図7の従来例で示した部材と同等の機能を有する部材については同一の符号を付して説明する。
図1及び図2に第1の実施形態(以下、実施形態1という)を示す。シリンダブロック3とベアリングキャップ4とに半円形状の凹部を設け、この凹部同士をつき合わせてシリンダブロック3とベアリングキャップ4とをボルト5で結合して軸受孔7が形成されている。この軸受孔7に、クランクシャフトのジャーナル部6を回転自在に支持するローラーベアリング1が配置される。ローラーベアリング1は、外輪10と、この外輪10内で回転可能な多数のローラー16と、これらローラー16を回転可能に保持するリテーナー17とからなる。
リテーナー17は図1(B)に示すように、ローラー16を嵌め込むための取付穴17aが形成された薄肉円筒状の支持体で、多数のローラー16をジャーナル部6の周方向に所定の間隔を隔てて回転可能に保持するようになっている。ローラー16は直径と長さが略等しいが、長さが直径よりも長くすると重荷重に耐えることができる。外輪10の内周面14には、これらローラー16を回転可能に案内する軌道溝15が周方向に形成されている。一方、これらローラー16は、高周波焼入れ等で硬度が上げられたジャーナル部6の外周面に回転可能に接している。すなわち、ジャーナル部6と外輪10との間にローラー16が回転可能に介在されており、ジャーナル部6は、ローラー16を介して外輪10と相対的に回転可能になっている。なお、図1ではローラー16は複列構成となっているが、単列構成でもよい。
軸受孔7の内径は、ローラーベアリング1の外輪10の外径より大きく形成され、軸受孔7と外輪10との間に環状の隙間Sが形成され、したがって外輪10は隙間Sを隔てて軸受孔7に嵌め込まれている。なお、図1及び図2では、隙間Sを誇張して記載している。
外輪10の外周面11に上方へ突出するように固定ピン2が取り付けられ、固定ピン2の先端がシリンダブロック3に穿設された嵌合穴31に嵌合するようになっている。固定ピン2は、外輪10がシリンダブロック3に対して回転しないようにするための回転止めであると共に外輪10がジャーナル部6の軸方向に移動しないための位置決め用であるが、固定ピン2と共に外輪10がピストン(図示せず)の往復動方向(上下方向)に移動できるように嵌合穴31の径は固定ピン2の外径より幾分大きく形成されている。なお固定ピン2をシリンダブロック3側に取り付けて、外輪10に嵌合穴を形成してもよい。
シリンダブロック3にはオイル通路30が形成されており、オイル通路30の先端は前記した軸受孔7と外輪10との間の環状の隙間Sに連通している。オイル通路30の他端はクランクシャフトで駆動されるオイルポンプ(図示せず)に接続されている。したがって隙間Sには、オイル通路30から一定量の潤滑油が供給されるようになっている。なお、供給された潤滑油は隙間Sの両端部からあふれて流れ出し、オイルパン(図示せず)へ戻るようになっている。
以上のように構成されたクランクシャフト用ローラーベアリング1の作用について説明する。
エンジン始動時にスターターモータ(図示せず)によりクランクシャフト(ジャーナル部6)が回転駆動される。ジャーナル部6が回転すると、ジャーナル部6に接する複数のローラー16が外輪10の軌道溝15に沿って転動するので、このときの転がり摩擦だけで回転を円滑に支持することができる。このとき、まだオイルポンプ(図示せず)は立ち上がっていないため隙間Sに潤滑油が供給されておらず、隙間Sに油膜ダンパーが形成されていない。このためシリンダブロック3内のピストン(図示せず)の上下動により、ジャーナル部6も上下動してローラー16を介して外輪10が軸受孔7に衝突するが、始動時は爆発荷重が少ないので、衝撃が小さく騒音も小さく余り問題はない。
エンジン始動後は、オイルポンプ(図示せず)が駆動されることで、潤滑油がローラーベアリング1の外輪10と軸受孔7との間の隙間Sに供給されて隙間S内が潤滑油で満たされる。このため潤滑油による油膜ダンパーが形成され、燃焼行程での爆発荷重を吸収するクッションとなる。すなわち、燃焼行程での爆発荷重による揺れを潤滑油の粘性を用いて抑制するダンピング効果を発揮できる。
運転中もオイルポンプが駆動されているので、潤滑油がオイル通路30より隙間Sに供給され続け、隙間S内が潤滑油で充満される。このため、潤滑油によって形成された油膜ダンパーが、エンジンからの爆発圧を吸収し、ジャーナル部6、ローラー16及び外輪10に衝撃荷重を発生させることがない。
また、隙間S内に油膜ダンパーが形成されているが、固定ピン2により外輪10がシリンダブロック3に対して回転することがないため、従来のすべり軸受70のような油膜による粘性抵抗を無視することができ、ジャーナル部6の回転はローラーベアリング1の転がり摩擦であり、フリクションが小さく円滑に回転される。
次に、図3及び図4により別の実施形態(以下、実施形態2という)について説明する。なお実施形態2は、基本的に実施形態1と同じであるので相違点のみ説明する。
実施形態2は、軸受孔7に隙間Sを隔てて嵌め込まれる外輪10の外周面11に、周方向に沿って形成された凹部12を上下にそれぞれに設けたものである。即ち、図4に示すように、下側の凹部12は筒内圧荷重を受ける下側の角度θ(略90°)の荷重範囲に亘って形成されており、上側の凹部12はピストン等の慣性力を受ける上側の角度θ(略90°)の荷重範囲に亘ってそれぞれ形成されている。上側の凹部12には、オイル通路30からの潤滑油がそのまま供給されるが、下側の凹部12には、上側の凹部12に供給された潤滑油があふれて外輪10の外周面11に沿って流れ落ちて供給される。あるいはオイル通路30を分岐して潤滑油を積極的に下側の凹部12に供給してもよい。
また凹部12の幅(軸方向)は、外輪10の幅の50〜90%程度である。凹部12によって外輪10の外周面11には、図4(B)に示すように周方向壁部12aと軸方向壁部12bとが形成される。
なお、図3及び図4では凹部12を外輪10の外周面11に設けているが、軸受孔7の内周面に上下に設けてもよい。
実施形態2によれば、軸方向壁部12bが隙間Sに対して段部となって絞りを形成することになり、隙間Sに供給された潤滑油が隙間Sから流出しにくくなり、隙間S内での潤滑油の圧力が高くなる。このため実施形態2は、前述した実施形態1に比べて外部からの衝撃による揺れを潤滑油の粘性を用いて抑制する、いわゆるオイルによるダンピング効果をより増すことができる。また周方向壁部12aが形成されていることで、凹部12内の潤滑油が周方向(下方)へ流れ落ちることがない。
また実施形態1と同様に、外輪10の外周面11から上方へ突出するように凹部12に固定ピン2が取り付けられ、固定ピン2の先端がシリンダブロック3に穿設された嵌合穴31に嵌合するようになっている。同様に嵌合穴31の径は固定ピン2の外径より幾分大きく形成されて、固定ピン2と共に外輪10がピストンの往復動方向に移動できるようになっている。なお固定ピン2をシリンダブロック3側に取り付けて、外輪10に嵌合穴を形成してもよい。
運転中はジャーナル部6が高速に回転することで、外輪10が僅かながら回転しようとする。外輪10が回転すると凹部12も回転して筒内圧による荷重範囲及び慣性力を受ける荷重範囲を外れてしまい、凹部12内の油膜ダンパーによるダンピング効果が適確に発揮できなくなってしまうが、固定ピン2がシリンダブロック3の嵌合穴31に嵌合しているため、外輪10がシリンダブロック3に対して回転することがなく、それぞれの荷重範囲に凹部12を保持しておくことができる。
次に、図5及び図6に基づいて実施形態1及び実施形態2の隙間Sから潤滑油があふれて洩れる洩れ流量速度について説明する。
図5に示す実施形態1では、隙間Sに充満されている潤滑油の圧力をP1(パスカル)、大気圧をPa(パスカル)、軸受孔7の半径をD1(メートル)、外輪10(外周面11)の半径をD2(メートル)とすると、潤滑油が隙間Sの両側から洩れる洩れ流量速度U1は、次式で表される。
U1=α/√(1−m2 α2)・√{2〔(P1−Pa)/ρ〕}×2
ここでmは開口比であるが、隙間Sには絞り要素がないので、m=1である。またαは縮流係数で、ρは潤滑油の密度(Kg/m3)である。したがって洩れ流量速度U1は、
U1=α/√(1−α2)・√{2〔(P1−Pa)/ρ〕}×2
となる。
図6に示す実施形態2では、隙間Sに充満されている潤滑油の圧力をP2(パスカル)、軸方向壁部12bにより隙間Sが絞られた箇所の潤滑油の圧力をP1(パスカル)、大気圧をPa(パスカル)、軸受孔7の半径をD1(メートル)、外輪10(外周面11)の半径をD2(メートル)、外輪10の凹んだ周面の半径をD3(メートル)とすると、潤滑油が隙間Sの両側から洩れる洩れ流量速度U2は、次式で表される。
U2=α/√(1−m2 α2)・√{2〔(P2−P1)/ρ〕}×2
ここで開口比mは、
m=(D12―D22)/(D12―D32)<1なので、
α/√(1−m2 α2)α<α/√(1−α2)となる。
またPaは大気圧なので、
P2−P1<P1−Pa ∵Pa≪P1<P2
よって、U2<U1となる。すなわち、実施形態2では実施形態1より潤滑油の洩れ流量速度が小さく漏れが少ないので、より長い時間油圧を高く保つことができることになり、より強い荷重にも耐えることが可能である。
本発明によれば、エンジン始動時は、ジャーナル部6がローラーベアリング1により小さいフリクションで滑らかに回転支持され、その後はオイルポンプが駆動されることで潤滑油がローラーベアリング1の外輪10と軸受孔7との間の隙間Sに供給されて油膜ダンパーが形成され、燃焼行程での爆発荷重を吸収するクッション効果を有する。運転中においてもローラーベアリング1の外輪10と軸受孔7との間の隙間Sに充満しているオイルによるダンピング効果で爆発圧等の衝撃荷重を吸収し、騒音を低減できるようになる。
また、固定ピン2により外輪10がシリンダブロック3に対して回転することがないため、隙間S内に形成された油膜ダンパーの粘性抵抗を無視することができ、ジャーナル部6はローラーベアリング1の転がり摩擦によってフリクションが小さく円滑に回転される。
さらに、ローラーベアリング1を取り付ける軸受孔7をローラーベアリング1の外輪10の径より大きく形成するだけでよいため、加工が容易で安価に製造することができる。
1 ローラーベアリング
2 固定ピン
3 シリンダブロック
4 ベアリングキャップ
6 ジャーナル部
7 軸受孔
10 外輪
11 外周面
12 凹部
12a 周方向壁部
12b 軸方向壁部
14 内周面
15 軌道溝
16 ローラー
17 リテーナー
30 オイル通路
31 嵌合穴
S 隙間

Claims (3)

  1. シリンダブロックとベアリングキャップとによって形成される軸受孔に装着されてクランクシャフトのジャーナル部を回転自在に支持するクランクシャフト用ローラーベアリングであって、
    前記軸受孔に隙間を隔てて嵌め込まれた外輪と、
    前記外輪の内周面に周方向に間隔を隔てて複数配設され前記ジャーナル部に回転可能に接するローラーと、
    前記シリンダブロックに形成され、前記隙間にオイルを供給して油膜ダンパーを形成するためのオイル通路と、
    を備えたことを特徴とするクランクシャフト用ローラーベアリング。
  2. 前記外輪の外周面又は前記軸受孔の内周面の上下に、周方向に沿って形成された凹部を設けた請求項1記載のクランクシャフト用ローラーベアリング。
  3. 前記外輪と前記シリンダブロック又はベアリングキャップとの間に、前記外輪が周方向に移動不能で且つピストンの往復動方向に移動可能となる固定ピンを介設した請求項1又は請求項2記載のクランクシャフト用ローラーベアリング。
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