JP2011036968A - 位置決め機構および研削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】環状フレームに支持されたワークを位置決めするものにおいて、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させると共に、高い位置決め精度を実現することができる位置決め機構および研削装置を提供すること。
【解決手段】環状フレーム72に半導体ウェーハWを支持したワークユニット71が載置される載置台25と、載置台25の目標位置決め位置を囲うように4つ配置され、目標位置決め位置を挟んでそれぞれ対向すると共に、ワークユニット71の外周面に突き当たる2組の突き当てブロックとを備え、2組の突き当てブロックは、平坦な突き当て面を有する平面突き当てブロック27と、湾曲した突き当て面を有する凸面突き当てブロック28とからなり、それぞれ対向する突き当てブロックの少なくとも一方が他方に対して進退可能であり、環状フレームが平面突き当てブロックに面接触する平坦面を有する構成とした。
【選択図】図2
【解決手段】環状フレーム72に半導体ウェーハWを支持したワークユニット71が載置される載置台25と、載置台25の目標位置決め位置を囲うように4つ配置され、目標位置決め位置を挟んでそれぞれ対向すると共に、ワークユニット71の外周面に突き当たる2組の突き当てブロックとを備え、2組の突き当てブロックは、平坦な突き当て面を有する平面突き当てブロック27と、湾曲した突き当て面を有する凸面突き当てブロック28とからなり、それぞれ対向する突き当てブロックの少なくとも一方が他方に対して進退可能であり、環状フレームが平面突き当てブロックに面接触する平坦面を有する構成とした。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体ウェーハを環状フレームの開口部に支持した状態で載置台上に位置決めする位置決め機構および研削装置に関する。
ICやLSI等のデバイスが表面に形成された半導体チップは、各種電子機器を小型化する上で必須のものとなっている。この半導体チップは、ワークとしての半導体ウェーハの表面を格子状の分割予定ライン(ストリート)により複数の矩形領域に区画し、区画された各矩形領域にデバイスを形成した後、分割予定ラインに沿って矩形領域が分割されることで製造される。
このような半導体チップの製造工程において、分割に先だち、半導体ウェーハの一面が研削されて所定の厚さに薄化される。この半導体ウェーハを研削する研削装置においては、搬入用のカセットから取り出された半導体ウェーハを位置決め機構により位置決めし、位置決め後の半導体ウェーハをチャックテーブルに搬送するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の位置合わせ機構は、半導体ウェーハが載置される載置台と、載置台上において、直交する四方から載置台の中心に対して進退可能な突き当てブロックとしての複数のピンとを有して構成されている。この位置合わせ機構においては、載置台に半導体ウェーハが載置されると、複数のピンが載置台の中心に向かって移動して半導体ウェーハの外周面に突き当たることで、半導体ウェーハの中心が載置台の中心に位置決めされる。
ところで、近年、半導体チップの製造工程において、電子機器の小型化や軽量化の他、熱放散性の向上を目的として、半導体ウェーハの更なる薄化が望まれている。しかしながら、薄化された半導体ウェーハは、剛性が低下するため、搬送リスクが高くなるという問題があった。そこで、半導体ウェーハを環状フレームに支持させた状態(以降、本明細書ではワークユニットと呼ぶ)で搬送することで、薄化された半導体ウェーハの搬送性を向上させることが考えられている。
ワークユニットを搬送する場合には、ワークユニットを適切にチャックテーブルに保持させるために装置内でワークユニットの位置決めを行う必要がある。通常、環状フレームの外周には平坦面が形成されているので、平坦面にブロックを突き当ててワークユニットの位置決めを行う手法が考えられる。
ところが、ワークユニットの位置決め精度を高めるには平坦面に突き当てるブロックの取り付け位置調整の精度を高める必要があり、作業が煩雑になるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ワークユニットを位置決めするものにおいて、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させると共に、高い位置決め精度を実現することができる位置決め機構および研削装置を提供することを目的とする。
本発明の位置決め機構は、貼着テープを介して環状フレームの開口部にワークを支持したワークユニットが載置される載置台と、前記載置台の載置面上に設定される目標位置決め位置を囲うように4つ配置され、前記目標位置決め位置を挟んでそれぞれ対向すると共に、前記ワークユニットの外周面に突き当たる2組の突き当てブロックとを備え、前記2組の突き当てブロックは、平坦な突き当て面を有する平面突き当てブロックと、上面視において前記ワークユニットの外周面に点接触する凸状の突き当て面を有する凸面突き当てブロックとからなり、それぞれ対向する突き当てブロックの少なくとも一方が他方に対して進退可能であり、前記環状フレームは、前記平面突き当てブロックに面接触する平坦面を有することを特徴とする
この構成によれば、4つの突き当てブロックが、ワークユニットに対する突き当て面の広い平面突き当てブロックと、上面視においてワークユニットに点接触する凸面突き当てブロックとを組み合わせて構成されるため、取り付け位置の調整作業の作業性を向上させることができる。例えば、平面突き当てブロックは、ワークユニットに対する接触部分が幅を有するため、向かい合う突き当てブロックとの間で、ワークユニットに対する接触部分を対向させる位置合わせ作業を容易とすることができる。また、例えば、凸面突き当てブロックは、ワークユニットに対し点接触するため、向かい合う突き当てブロックとの間で、平行出し作業が不要となると共に、直交する突き当てブロックとの間で、直交出し作業が不要となる。したがって、4つの突き当てブロックの全てを、平面突き当てブロックにした構成と比較して、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させることができる。また、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性が向上されることにより、目標位置決め位置に対するワークユニットの位置合わせ精度が向上されると共に、平面突き当てブロックが環状フレームの平坦面に突き当たることで、ワークユニットの回転方向の位置合わせも行うことができる。
また本発明は、上記位置決め機構において、前記2組の突き当てブロックは、一方の組の突き当てブロックが平面突き当てブロックであり、他方の組の突き当てブロックは、平面突き当てブロックおよび凸面突き当てブロックであるように構成される。
本発明の研削装置は、上記の位置決め機構と、前記位置決め機構により位置決めされた前記ワークユニットのワークを研削加工する加工部とを備えて構成される。
本発明によれば、環状フレームに支持されたワークを位置決めするものにおいて、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させると共に、高い位置決め精度を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係る位置決め機構は、平坦な突き当て面を有する平面突き当てブロックと、湾曲した突き当て面を有する凸面突き当てブロックとを組み合わせることにより、作業者による突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させるものである。最初に、本発明の実施の形態に係る位置決め機構について説明する前に、加工対象となるワークユニットについて簡単に説明する。図6は、本発明の実施の形態に係るワークユニットの外観斜視図である。
図6に示すように、ワークユニット71は、上面視略円形状の環状フレーム72の開口部に貼着テープ73を介して半導体ウェーハWを支持している。半導体ウェーハWは、上面視円形の板状に形成されており、貼着テープ73に貼着される下面が格子状に配列された分割予定ラインによって複数の領域に区画される。この区画された領域には、IC、LSI等のデバイス74が形成される。
環状フレーム72は、外周縁部側の四方が切り欠かれて平坦面75が形成されている。半導体ウェーハWを挟んで対向する平坦面75は、それぞれ平行に形成されており、分割予定ラインの一方向と平行になっている。対向する平坦面75間の間隔は、後述するカセット5、6(図1参照)に形成された一対のガイドブロックの間隔に合わせて形成されている。したがって、平坦面75をガイドブロックに沿わせるように挿入することで、ワークユニット71が位置決め状態でカセット5、6に収納される。ワークユニット71は、カセット5、6内に収容された状態で研削装置1に搬入および搬出される。
なお、本実施の形態においては、ワークとしてシリコンウェーハ等の半導体ウェーハを例に挙げて説明するが、この構成に限定されるものではない。例えば、GaAs等の半導体ウェーハ、セラミック、ガラス、サファイヤ(Al2O3)系の無機材料基板、板状金属や樹脂の延性材料、ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの平坦度(TTV: total thickness variation)が要求される各種加工材料が挙げられる。なお、ここでいう平坦度とは、ワークの被研削面を基準面として厚み方向を測定した高さのうち、最大値と最小値との差を示している。
次に、図1を参照して、本発明の実施の形態に係る研削装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る研削装置の外観斜視図である。なお、以下の説明では、位置決め機構を研削装置に適用した例について説明するが、この構成に限定されるものではない。位置決め機構を、半導体ウェーハを環状フレームに支持させた状態で加工し、加工後にカセットに収納する加工装置に適用することも可能である。
図1に示すように、研削装置1は、加工前のワークユニット71を搬入する他、加工後のワークユニット71を搬出する搬入搬出ユニット2と、搬入搬出ユニット2から搬入された半導体ウェーハWを研削して薄化するウェーハ加工ユニット3とから構成されている。搬入搬出ユニット2は、直方体状の基台11を有し、基台11には搬入用カセット5、搬出用カセット6がそれぞれ載置されるカセット載置部12、13が前面11aから前方に突設されている。
カセット載置部12は、搬入口として機能し、加工前のワークユニット71が収容された搬入用カセット5が載置される。カセット載置部13は、搬出口として機能し、加工後のワークユニット71が収容される搬出用カセット6が載置される。基台11の上面には、カセット載置部12、13に面して搬入搬出アーム14が設けられ、搬入搬出アーム14に隣接してウェーハ加工ユニット3側の一の角部に位置決め機構15、他の角部にスピンナー洗浄部16がそれぞれ設けられている。また、基台11の上面において、位置決め機構15とスピンナー洗浄部16との間には、ウェーハ供給部17およびウェーハ回収部18が設けられている。
搬入搬出アーム14は、駆動領域の広い多節リンク機構21と、多節リンク機構21の先端に設けられ、ワークユニット71を下方から支持するワークユニット支持部22とを有している。ワークユニット支持部22は、基端側から先端側にかけて二股に分岐し、延在方向の途中部分にワークユニット71を水平方向に遊びを持たせて支持可能な凹部23が形成されている。搬入搬出アーム14は、搬入用カセット5から位置決め機構15に加工前のワークユニット71を搬入する他、スピンナー洗浄部16から搬出用カセット6に加工後のワークユニット71を収納する。
位置決め機構15は、載置台25と、載置台25上の四方に設けられた4つの突き当てブロックとを有しており、適正にワークユニット71を後述するチャックテーブル37に載置するためにワークユニットの中心位置決めと向き位置決めを行う。4つの突き当てブロックは、平坦な突き当て面を有する3つの平面突き当てブロック27と、湾曲した突き当て面を有する1つの凸面突き当てブロック28とで構成されている。平面突き当てブロック27および凸面突き当てブロック28は、ワークユニット71の環状フレーム72の平坦面75に四方から突き当り、ワークユニット71を前後左右に位置決めする。なお、位置決め機構15の詳細については後述する。
ウェーハ供給部17は、載置台25に載置された加工前のワークユニット71をピックアップし、ウェーハ加工ユニット3のチャックテーブル37に載置する。ウェーハ回収部18は、チャックテーブル37に載置された加工後のワークユニット71をピックアップし、スピンナー洗浄部16のスピンナー洗浄テーブル29に載置する。スピンナー洗浄部16は、基台11内においてスピンナー洗浄テーブル29に載置されたワークユニット71を回転させ、洗浄水を噴射して洗浄する。
ウェーハ加工ユニット3は、荒研削ユニット33、仕上げ研削ユニット34および研磨ユニット35とワークユニット71を保持したチャックテーブル37とを相対回転させて半導体ウェーハWを加工するように構成されている。また、ウェーハ加工ユニット3は、直方体状の基台31を有し、基台31の前面には搬入搬出ユニット2が接続されている。基台31の上面には、4つのチャックテーブル37が配置されたターンテーブル38が設けられ、ターンテーブル38の周囲には支柱部41、42、43が立設されている。
ターンテーブル38は、大径の円盤状に形成されており、上面には周方向に90度間隔で4つのチャックテーブル37が配置されている。そして、ターンテーブル38は、図示しない回転駆動機構に接続され、回転駆動機構によりD1方向に90度間隔で間欠回転される。これにより、4つのチャックテーブル37は、ウェーハ供給部17およびウェーハ回収部18との間でワークユニット71を受け渡す載せ換え位置、荒研削ユニット33に半導体ウェーハWを対向させる荒研削位置、仕上げ研削ユニット34に半導体ウェーハWを対向させる仕上げ研削位置、研磨ユニット35に半導体ウェーハWを対向させる研磨位置の間を移動される。
基台31の上面において、ターンテーブル38の荒研削位置、仕上げ研削位置および研磨位置の近傍にはそれぞれ接触式センサ45が設けられている。この接触式センサ45は、2つの接触子を有し、研削加工中に一方の接触子が半導体ウェーハWの上面に接触され、他方の接触子がチャックテーブル37上の基準面に接触されている。そして、2つの接触子の高さの差分から研削深さが制御される。
支柱部41には、前面に荒研削ユニット33を移動させる研削ユニット移動機構51が設けられている。研削ユニット移動機構51は、支柱部41に対してボールねじ式の移動機構により上下方向に移動するZ軸テーブル52を有している。Z軸テーブル52には、前面に取り付けられた支持部53を介して荒研削ユニット33が支持されている。支柱部42には、前面に仕上げ研削ユニット34を移動させる研削ユニット移動機構55が設けられている。研削ユニット移動機構55は、研削ユニット移動機構51と同様の構成を有し、仕上げ研削ユニット34を支持している。
支柱部43には、前面に研磨ユニット35を移動させる研磨ユニット移動機構61が設けられている。研磨ユニット移動機構61は、支柱部43に対してボールねじ式の移動機構により前後方向に移動するY軸テーブル62と、Y軸テーブル62に対してボールねじ式の移動機構により上下方向に移動するZ軸テーブル63とを有している。Z軸テーブル63には、前面に取り付けられた支持部64を介して研磨ユニット35が支持されている。
荒研削ユニット33は、図示しないスピンドルの下端に着脱自在に装着された研削砥石66を有している。研削砥石66は、ダイヤモンドの砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めたダイヤモンド砥石で構成されている。仕上げ研削ユニット34は、荒研削ユニット33と略同様の構成を有しているが、研削砥石67として粒度が細かいものを使用している。研磨ユニット35は、荒研削ユニット33と略同様の構成を有するが、研削砥石66の代わりに発泡剤や繊維質等で形成された研磨砥石68が使用される。
次に、図2を参照して、位置決め機構について詳細構成に説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る位置決め機構およびワークユニット支持部の斜視図である。
図2に示すように、位置決め機構15は、ワークユニット71が載置される上面視矩形状の載置台25を有している。載置台25には、上面視において、ワークユニット支持部22の外形に沿うように凹部25aが形成されている。この載置台25の凹部25aは、ワークユニット支持部22によるワークユニット71の移載時に、ワークユニット支持部22を載置面の下方に逃がしている。
また、載置台25には、ワークユニット71のX軸方向およびY軸方向を位置決めする2組の突き当てブロックが設けられている。X軸方向に対向する1組の突き当てブロックは、目標位置決め位置を挟んで対向する一対の平面突き当てブロック27A、27Bからなり、載置台25に形成されたガイド溝25bにより一方の平面突き当てブロック27Bが他方の平面突き当てブロック27Aに対し進退可能に構成される。ここでいう目標位置決め位置とは、載置台25の載置面上に予め設定され、ワークユニット71の中心が合わせられる位置である。そして、X軸方向に対向する一対の平面突き当てブロック27A,27Bが、ワークユニット71の平坦面75に両側から突き当たることで、X軸方向においてワークユニット71の中心が目標位置決め位置に合わせられる。
Y軸方向に対向する1組の突き当てブロックは、目標突き当て位置を挟んで対向する平面突き当てブロック27Cおよび凸面突き当てブロック28からなり、載置台25に形成されたガイド溝25cにより平面突き当てブロック27Cが凸面突き当てブロック28に対し進退可能に構成される。そして、平面突き当てブロック27Cおよび凸面突き当てブロック28が、ワークユニット71の平坦面75に両側から突き当たることで、Y軸方向においてワークユニット71の中心が目標位置決め位置に合わせられる。
また、一対の平面突き当てブロック27A、27Bの突き当て面は、互いに平行となるように向きが調整されると共に、それぞれ平面突き当てブロック27Cの突き当て面に対して、直交するように向きが調整されている。このように、平面突き当てブロック27A、27B、27Cの向きが調整されているため、ワークユニット71の平坦面75が平面突き当てブロック27A、27B、27Cのいずれかの突き当て面に突き当たることで、ワークユニット71の向きが調整される。
以下、図3を参照して、位置決め機構によるワークユニットの位置決め動作について詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る位置決め機構によるワークユニットの位置決め動作の一例を示す説明図である。なお、図3においては、P1が目標位置決め位置、P2がワークユニットの中心をそれぞれ示している。
図3(a)は、搬入搬出アーム14によりワークユニット71が載置台25に載置された状態を示している。ワークユニット71は、ワークユニット支持部22の凹部23に水平方向に遊びを持って支持された状態で、搬入搬出アーム14により載置台25の載置面に載置される。このとき、ワークユニット71の中心P2は、目標位置決め位置P1に対して位置ズレしており、ワークユニット71の向きもX軸方向(Y軸方向)に対して傾いている。
この状態から、図3(b)に示すように、平面突き当てブロック27Bが、矢印に示すようにX軸方向に移動してワークユニット71の平坦面75に突き当たり、ワークユニット71を平面突き当てブロック27Aの突き当て面につき当てる。これにより、X軸方向においてワークユニット71の中心P2が目標位置決め位置P1に合わせられると共に、ワークユニット71の向きがX軸方向およびY軸方向に対して合わせられる。
さらにこの状態から、図3(c)に示すように、平面突き当てブロック27Cが、矢印に示すようにY軸方向に移動してワークユニット71の平坦面75に突き当たり、ワークユニット71を凸面突き当てブロック28の突き当て面につき当てる。これにより、Y軸方向においてワークユニット71の中心P2が目標位置決め位置P1に合わせられる。このY軸方向の位置決め時においては、ワークユニット71が、X軸方向に対向する一対の平面突き当てブロック27A、27Bの突き当て面によりY軸方向にガイドされるため、ワークユニット71のY軸方向のスライドが安定される。
なお、本実施の形態では、X軸方向の位置決めをしてからY軸方向の位置決めをする構成としたが、この構成に限定されるものではない。Y軸方向の位置決めをしてからX軸方向の位置決めをしてもよいし、X軸方向およびY軸方向を同時に位置決めする構成としてもよい。
このように、ワークユニット71は、載置台25上において前後左右に位置決めされ、ワークユニット71の中心P2が目標位置決め位置P1に合わせられる。この位置決め機構15を備えた研削装置1は、位置決め機構15による位置決め精度を高めるために、研削装置1の稼働前に突き当てブロックの取付位置の調整作業が行われる。
以下、図4を参照して、突き当てブロックの取付位置の調整作業について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る位置決め機構における突き当てブロックの取付位置の調整作業の説明図である。なお、図4において、(a)は4つの突き当てブロックを平面突き当てブロックとした比較例の取付位置の調整作業、(b)は本実施の形態における突き当てブロックの取付位置の調整作業をそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、比較例に係る位置決め機構81は、4つの突き当てブロックの全てを、ワークユニット71に面接触する平面突き当てブロック82で構成したため、円滑かつ高精度な位置決めを行うには向かい合う突き当て面の平行出し作業、および直交する突き当て面との直交出し作業等の位置調整の精度を高める必要があり、作業が煩雑となっている。
図4(b)に示すように、本実施の形態に係る位置決め機構15は、Y軸方向において対向する1組の突き当てブロックを平面突き当てブロック27Cおよび凸面突き当てブロック28で構成している。従って、一対の平面突き当てブロック27A、27Bは、凸面突き当てブロック28との直交出し作業が不要なため、平面突き当てブロック27Cとの直交出し作業を行えばよく、直交出し作業が容易となる。また、凸面突き当てブロック28は、上面視においてワークユニット71に点接触するため、向かい合う平面突き当てブロック27Cとの平行出し作業が不要となる。また、平面突き当てブロック27Cがワークユニット71を押進する際にワークユニット71が円滑に移動する様に、平面突き当てブロック27C及び凸面突き当てブロック28のワークユニット71に対する接触部分がY方向に平行な同一直線上で互いに対向する様に位置調整をする必要があるが、平面突き当てブロック27Cは、ワークユニット71に対する接触部分が幅を有するため、かかる調整作業は容易である。さらに、X方向の位置決めを先に行い、Y方向の位置決めを後で行う場合、ワークユニット71の両側がブロック27A及びブロック27Bの平面でガイドされた状態なので、ワークユニット71のY方向への移動が円滑に行われる。
本実施の形態においては、X軸方向において対向する突き当てブロックを平面突き当てブロック27および凸面突き当てブロック28で構成し、Y軸方向において対向する1組の突き当てブロックを一対の平面突き当てブロック27で構成してもよい。
また、本発明は、4つの突き当てブロックのうち、少なくとも1つを凸面突き当てブロック28とし、平面突き当てブロック27および凸面突き当てブロック28の組み合わせで構成すればよく、図5(a)、(b)、(c)に示す変形例のような構成であってもよい。
図5(a)に示すように、変形例1に係る位置決め機構91は、X軸方向において対向する1組の突き当てブロックを平面突き当てブロック92Aおよび凸面突き当てブロック93Aで構成し、Y軸方向において対向する1組の突き当てブロックを平面突き当てブロック92Bおよび凸面突き当てブロック93Bで構成している。したがって、平面突き当てブロック92Aと凸面突き当てブロック93Aとの間、および平面突き当てブロック92Bと凸面突き当てブロック93Bとの間で、ワークユニット71に対する接触部分を対向させる位置合わせ作業が容易となると共に、平行出し作業が不要となる。さらに、平面突き当てブロック92A、92B間でのみ直交出し作業をすればよいので、直交出し作業も容易となる。
図5(b)に示すように、変形例2に係る位置決め機構94は、X軸方向において対向する1組の突き当てブロックを一対の凸面突き当てブロック95A、95Bで構成し、Y軸方向において対向する1組の突き当てブロックを一対の平面突き当てブロック96A、96Bで構成している。したがって、平面突き当てブロック96A、96B間で平行出し作業をすればよく、凸面突き当てブロック95A、95B間での平行出し作業が不要となる。さらに、直交する突き当て面との直交出し作業が不要となる。さらに、Y方向の位置決めを先に行い、X方向の位置決めを後で行う場合、ワークユニット71の両側が平面突き当てブロック96A、96Bの平面でガイドされた状態なので、ワークユニット71のX方向への移動が円滑に行われる。
図5(c)に示すように、変形例3に係る位置決め機構97は、X軸方向において対向する1組の突き当てブロックを平面突き当てブロック98および凸面突き当てブロック99Aで構成し、Y軸方向において対向する1組の突き当てブロックを一対の凸面突き当てブロック99B、99Cで構成している。したがって、平面突き当てブロック98と凸面突き当てブロック99Aとの間で、ワークユニット71に対する接触部分を対向させる位置合わせ作業が容易となる。また、平面突き当てブロック98と凸面突き当てブロック99Aとの間、および一対の凸面突き当てブロック99B、99C間での平行出し作業が不要となる。さらに、直交する突き当て面との直交出し作業が不要となる。
以上のように、本実施の形態に係る研削装置1によれば、4つの突き当てブロックが、ワークユニット71に対する突き当て面の広い平面突き当てブロック27と、上面視においてワークユニットに点接触する凸面突き当てブロック28とを組み合わせて構成されるため、高い位置決め精度を維持しつつ、4つの突き当てブロックの全てを、ワークユニット71に面接触する平面突き当てブロック82で構成した比較例に係る位置決め機構81に比べて取り付け位置の調整作業の作業性を向上させることが可能となる。例えば、凸面突き当てブロック28は、ワークユニット71に対し点接触するため、向かい合う突き当てブロックとの間で、平行出し作業が不要となると共に、直交する突き当てブロックとの間で、直交出し作業が不要となる。したがって、4つの突き当てブロックの全てを、平面突き当てブロック27にした構成と比較して、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態においては、突き当てブロックが載置台上に設けられる構成としたが、この構成に限定されるものではない。突き当てブロックは、ワークユニットに突き当て可能であればよく、載置台の半径方向外側に配置される構成としてもよい。この場合、ワークユニットの環状フレームが、半径方向外側にはみ出すように載置台を形成する。
また、本実施の形態においては、対向する一対の突き当てブロックの一方が他方に対して進退可能な構成としたが、この構成に限定されるものではない。対向する一対の突き当てブロックの両方が進退可能な構成としてもよい。
また、本実施の形態においては、凸面突き当てブロックを湾曲した突き当て面を有する構成としたが、この構成に限定されるものではない。凸面突き当てブロックは、上面視において環状フレームの外周面に点接触する構成であればよく、例えば、楔状の突き当て面を有する構成としてもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本発明は、突き当てブロックの取付位置の調整作業の作業性を向上させると共に、高い位置決め精度を実現することができるという効果を有し、特に、半導体ウェーハを環状フレームの開口部に支持した状態で載置台上に位置決めする位置決め機構および研削装置に有用である。
1 研削装置
2 搬入搬出ユニット
3 ウェーハ加工ユニット(加工部)
14 搬入搬出アーム
15、91、94、97 位置決め機構
21 多節リンク機構
22 ワークユニット支持部
25 載置台
25a 凹部
27、92、96、98 平面突き当てブロック
28、93、95、99 凸面突き当てブロック
33 荒研削ユニット(加工部)
34 仕上げ研削ユニット(加工部)
35 研磨ユニット(加工部)
71 ワークユニット
72 環状フレーム
73 貼着テープ
75 平坦面
W 半導体ウェーハ
2 搬入搬出ユニット
3 ウェーハ加工ユニット(加工部)
14 搬入搬出アーム
15、91、94、97 位置決め機構
21 多節リンク機構
22 ワークユニット支持部
25 載置台
25a 凹部
27、92、96、98 平面突き当てブロック
28、93、95、99 凸面突き当てブロック
33 荒研削ユニット(加工部)
34 仕上げ研削ユニット(加工部)
35 研磨ユニット(加工部)
71 ワークユニット
72 環状フレーム
73 貼着テープ
75 平坦面
W 半導体ウェーハ
Claims (3)
- 貼着テープを介して環状フレームの開口部にワークを支持したワークユニットが載置される載置台と、
前記載置台の載置面上に設定される目標位置決め位置を囲うように4つ配置され、前記目標位置決め位置を挟んでそれぞれ対向すると共に、前記ワークユニットの外周面に突き当たる2組の突き当てブロックとを備え、
前記2組の突き当てブロックは、平坦な突き当て面を有する平面突き当てブロックと、上面視において前記ワークユニットの外周面に点接触する凸状の突き当て面を有する凸面突き当てブロックとからなり、それぞれ対向する突き当てブロックの少なくとも一方が他方に対して進退可能であり、
前記環状フレームは、前記平面突き当てブロックに面接触する平坦面を有することを特徴とする位置決め機構。 - 前記2組の突き当てブロックは、一方の組の突き当てブロックが平面突き当てブロックであり、他方の組の突き当てブロックは、平面突き当てブロックおよび凸面突き当てブロックからなることを特徴とする請求項1に記載の位置決め機構。
- 請求項1または請求項2に記載の位置決め機構と、前記位置決め機構により位置決めされた前記ワークユニットのワークを研削加工する加工部とを備えたことを特徴とする研削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009188215A JP2011036968A (ja) | 2009-08-17 | 2009-08-17 | 位置決め機構および研削装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2009
- 2009-08-17 JP JP2009188215A patent/JP2011036968A/ja active Pending
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