JP2011036094A - かしめ冶具 - Google Patents

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Abstract

【課題】かしめ部材の亀裂発生および上記爪部の破損発生を効果的に抑制できるかしめ冶具を提供する。
【解決手段】円柱状の軸体の外周面に周方向に沿って形成された溝15に、軸体に外装された円筒状のかしめ部材12を径方向外側から押し込んで塑性変形させて固定するために用いるかしめ冶具10は、かしめ部材12を溝15に押し込むための爪部40を有する。この爪部40は、かしめ部材12の外周面の曲率半径R2よりも大きい曲率半径R1を有する円弧状に形成されるとともに、かしめ部材12によって軸体に対して締結固定される被締結物をかしめ部材12が軸方向に沿って押す方向に向かって凸状となるよう湾曲して形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、かしめ冶具に係り、特に、円柱状の軸体の外周面に周方向に沿って形成された溝に、前記軸体に外装された円筒状のかしめ部材を径方向外側から押し込んで塑性変形させて固定するために用いるかしめ冶具に関する。
従来、モータを構成するロータに関し、ロータシャフトに対してロータコアをかしめ締結によって固定する場合があることが知られている。
例えば、特開2009−124881号公報(特許文献1)には、ロータコアの固定に対する信頼性を向上させることを目的とした回転電機が開示されている。この特許文献1の回転電機であるモータジェネレータは、ロータシャフト11と、ロータコア12と、エンドプレート31とを備える。エンドプレート31は、ロータシャフト11の外周面上に嵌め合わされ、ロータコア12の端面27に当接する。ロータシャフト11は、かしめ爪部42を有する。かしめ爪部42は、ロータシャフト11の回転軸に対して外周側に曲げられ、エンドプレート31およびロータコア12に対してロータシャフト11の回転軸方向に力を作用させながら、エンドプレート31を係止する。ロータシャフト11の回転軸を中心に半径方向に延びる線上において、かしめ爪部42とエンドプレート31とが接触する位置の最も内側の半径R1は、エンドプレート31と端面27とが当接する位置の最も内側の半径R2よりも大きく設定されている。
このような構成を有する特許文献1の回転電機によれば、かしめ爪部によるエンドプレートの係止時、かしめ爪部からエンドプレートに力が作用する位置が、エンドプレートとロータコアの端面とが当接する位置よりも外周側となることで、エンドプレートをロータコアの端面から浮き上がらせることなく、かしめ爪部によってエンドプレートを係止することができ、これによりロータコアをより確実にロータシャフトに対して固定することができる、と述べられている。
特開2009−124881号公報
上記特許文献1の回転電機では、ロータシャフトに形成されているかしめ爪部をロータシャフトの回転軸に対して外周側に曲げることにより、エンドプレートを係止するものである。このようにかしめ爪部を外周側に曲げるためのかしめ冶具は、湾曲面を有する。上記かしめ爪部は、かしめ冶具の湾曲面に当接した状態でかしめ冶具がロータシャフトの軸方向に移動させられることによって、外周側に曲げられる。
しかし、円柱状の外周面を有するとともにその外周面上にかしめ用溝が形成されたロータシャフトに対し、円筒状のかしめ部材を外装し、このかしめ部材の一部を径方向外側から上記溝内に押し込んで塑性変形させることにより、ロータコアの端面に配置されたエンドプレートにかしめ部材を係止させる構成のものがある。この場合には、上記特許文献1におけるようなロータシャフトの軸方向に移動させるかしめ冶具は使用できない。
上記のような円筒状のかしめ部材をロータシャフトの外周面上の溝にかしめて固定するには、ロータシャフトの軸方向に対して例えば直角に横切る方向からかしめ部材を押圧変形させるかしめ冶具を用いる必要がある。このようなかしめ冶具は、かしめ部材をロータシャフトの溝に押し込むための爪部を有する。この爪部は、かしめ部材を上記溝の底部までしっかりと押し込んだ状態に塑性変形させるように、ロータシャフトの溝の底部の内径にかしめ部材の板厚を考慮した程度の曲率半径を有する円弧状に形成されており、この曲率半径はかしめ部材を構成する円筒部の外周面の曲率半径以下に設定されているのが一般的である。
しかしながら、このようなかしめ冶具で上記かしめ部材をかしめるとき、かしめ冶具の爪部の周方向両端部がまずかしめ部材の外周面に食い込むこととなる。そのため、上記かしめ冶具の爪部の周方向両端部に対応する位置でかしめ部材内の塑性変形時の応力が上記爪部によって変形させられるかしめ部材の他の部分よりも大きくなる。その結果、かしめ部材の板厚や強度にも依存するが、上記かしめ冶具の爪部の周方向両端部に対応する位置でかしめ部材に亀裂が生じやすいという問題がある。これと同時に、かしめ冶具の爪部についても周方向両端部に作用する内部応力が大きくなることで、爪部の破損が生じやすいという問題がある。
本発明の目的は、円柱状の軸体の外周面上の溝に円筒状のかしめ部材を押し込んでかしめ固定するために用いるかしめ冶具の爪部の形状を改良することで、かしめ部材の亀裂発生および上記爪部の破損発生を効果的に抑制できるかしめ冶具を提供することにある。
本発明に係るかしめ冶具は、円柱状の軸体の外周面に周方向に沿って形成された溝に、前記軸体に外装された円筒状のかしめ部材を径方向外側から押し込んで塑性変形させて固定するために用いるかしめ冶具であって、前記かしめ部材を前記溝に押し込むための爪部を有し、この爪部は、前記かしめ部材の外周面の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する円弧状に形成されるとともに、前記かしめ部材によって前記軸体に対して締結固定される被締結物を前記かしめ部材が前記軸方向に沿って押す方向に向かって凸状となるよう湾曲して形成されていることを特徴とする。
本発明に係るかしめ冶具によれば、かしめ部材を軸体の溝に押し込むための爪部が、かしめ部材の外周面の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する円弧状に形成されるとともに、かしめ部材によって軸体に対して締結固定される被締結物をかしめ部材が軸体の軸方向に沿って押す方向に向かって凸状となるよう湾曲して形成されている。このように爪部を形成したことで、かしめ部材は、爪部の周方向両端部よりも周方向中間部分においてより強く軸体の溝内に押し込まれて塑性変形されることになる。その結果、かしめ冶具の爪部の周方向両端部に対応する位置でかしめ部材に亀裂が発生すること、および、上記爪部の周方向両端部が破損することを効果的に抑制することができる。
また、かしめ冶具の爪部は、かしめ部材によって軸体に対して締結固定される被締結物をかしめ部材が軸体の軸方向に沿って押す方向に向かって凸状となるよう湾曲して形成されている。これにより、爪部の押し込みによって形成されたかしめ部材の凹み変形領域内の壁面のうち、かしめ部材が被締結物を押し付けることの反力を受けることなる壁面が、上記溝の側面に周方向にほぼ均一に当接した状態に形成されることができ、その結果、かしめ部材による被締結物の軸体に対する安定した締結固定状態を実現できる。
図1は、本発明の一実施形態であるかしめ冶具を用いてかしめ部材をロータシャフトに固定することにより、ロータシャフトにロータコアおよびエンドプレートが締結固定された状態を示す図である。 図2において、(A)は図1のかしめ冶具によって円筒状のかしめ部材がかしめられる様子を模式的に示す図、(B)はかしめ冶具の爪部を示す側面図、(C)はかしめ冶具によってかしめ部材に形成された凹み変形領域を示す側面図である。 図3は、かしめ部材が押し込み変形されるときのかしめ冶具の爪部およびその近傍を示す部分拡大図である。 図4は、かしめ部材が押し込み変形されるときのかしめ部材およびかしめ冶具の爪部の応力状態を模式的に示す図である。 図5において、(A)は従来のかしめ冶具によって円筒状のかしめ部材がかしめられる様子を模式的に示す図、(B)は従来のかしめ冶具の爪部を示す側面図、(C)は従来のかしめ冶具によってかしめ部材に形成された凹み変形領域を示す側面図である。 図6は、従来のかしめ冶具によって円筒状のかしめ部材を軸体にかしめたときの、かしめ冶具の爪部の周方向端部と、これに対応するかしめ部材の部分との各応力状態を模式的に示す図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
なお、下記においては、軸体であるロータシャフトに円筒状のかしめ部材によって被締結物であるロータコアおよびエンドプレートを締結固定する例について説明するが、本発明に係るかしめ冶具はこれ以外の種々の軸体に対して種々の被締結物をかしめ部材によって締結固定する場合にも適用可能である。
図1は、本発明の一実施形態であるかしめ冶具10を用いてかしめ部材12をロータシャフト14に固定することにより、ロータシャフト14にロータコア16およびエンドプレート18が締結固定された状態を示す図である。図1においては、簡略化のために、一点鎖線で示すロータシャフト14の回転軸Xから右半分だけを示し、また、ロータシャフト14以外の部材についての断面ハッチングが省略されている。
ロータシャフト14は、円柱状の外周面20を有する。この外周面20上には、かしめ部材12によってロータコア16とこれを挟持する2枚のエンドプレート18,18とが締結固定されている。これらのロータシャフト14、ロータコア16およびエンドプレート18によって、ロータ1が構成されている。
ロータ1の外周には、円筒状のステータ(図示せず)が配置される。また、ロータ1およびステータは、モータケース(図示せず)内に収容されてモータを構成する。ロータシャフト14は、モータケースに回転可能に支持されている。
ロータシャフト14は、金属製の丸棒から形成されており、図示するように中空部材であってもよいし、中実部材であってもよい。ロータシャフト14の円柱状の外周面20上に配置されたロータコア16は、中心部に貫通孔を有する円盤状をなす複数の電磁鋼板が軸方向(回転軸Xに沿う方向、以下に同じ。)に積層されて一体化された略円筒状のものである。ロータコア16の外周面近傍の内部には、軸方向に貫通する貫通孔22が形成されている。貫通孔22は、ロータコア16の周方向に所定間隔をおいて複数形成されている。各貫通孔22内には、永久磁石24が挿入されている。永久磁石24は、接着剤等の樹脂が貫通孔22の内壁面との間に充填されることによって、貫通孔22から軸方向に抜け出ないよう固定されている。
なお、図1では、ロータコア16の内部に永久磁石24が埋設されたIPM(Interior Permanent Magnet)タイプのロータ1を示すが、これに限定されず、ロータコア16の外周面上に永久磁石が固定されているSPM(Surface Permanent Magnet)タイプのロータであってもよい。
ロータシャフト14の外周面20上には、ロータコア16を上下から挟持する2枚のエンドプレート18が外装されている。エンドプレート18は、ロータシャフト14には、外周面20から外方に突出した段部26が形成されている。エンドプレート18は、例えばアルミニウム板によって好適に形成され、中心部に貫通孔を有する円盤状をなしている。
ロータシャフト14には、まず、下側のエンドプレート18が上方から挿通される。この下側エンドプレート18は、ロータシャフト14の段部26に当接して留められる。それから、ロータコア16が上方からロータシャフト14に挿通される。ロータコア16は、下側エンドプレート18上に載置されて、ロータシャフト14の外周面20上に外装される。続いて、上側のエンドプレート18が、上方からロータシャフト14に挿通されて、ロータコア16の軸方向上端面に載置される。そして、円筒状のかしめ部を有するかしめ部材12が上方からロータシャフト14に挿通されて外周面20に外装される。最後に、かしめ冶具10を用いてかしめ部材12をロータシャフト14にかしめ固定することにより、ロータシャフト14にロータコア16およびエンドプレート18が締結固定される。このとき、ロータコア16およびエンドプレート18は、軸方向への移動およびロータシャフト14に対する回転のいずれもが不能な状態になる。
次に、かしめ部材12と、これをロータシャフト14に対してかしめ固定する際に用いるかしめ冶具10について図2も参照して詳細に説明する。図2において、(A)はかしめ冶具10によってかしめ部材12がかしめられる様子を図1中の矢印A方向から見た状態で示しており、(B)は図2(A)中の矢印C方向から見たかしめ冶具10の爪部40の形状を示しており、(C)はかしめ冶具10の爪部40によってかしめ部材12に形成された凹み変形領域50を示している。
図1に示すように、かしめ部材12は、ロータシャフト14の外周面20上に外装される円筒状のかしめ部28と、かしめ部28の下端部から外側に軸方向と直交する方向へ突出するフランジ部30とを有する。かしめ部材12は、例えばアルミニウム等の金属材料によって好適に形成される。一方、ロータシャフト14の外周面20にあってかしめ部材12が外装される位置には、例えばV字状の凹み形状または切り込み形状を有する溝15がロータシャフト14の周方向に延伸して形成されている。
かしめ冶具10は、例えば鋼等の硬質な金属材料から好適に形成され、くさび状の断面形状を有する爪部40を備える。かしめ冶具10の爪部40をかしめ部材12のかしめ部28の外周面に当接して矢印B方向に力を加えると、爪部40の先端部がかしめ部28を塑性変形させて溝15内に押し込み、これによりかしめ部材12がロータシャフト14にかしめ固定されてロータコア16およびエンドプレート18をロータシャフト14に対して締結固定した状態になる。なお、かしめ冶具10を押し込む方向は、ロータシャフト14の回転軸Xに対して横切る方向であればよく、回転軸Xと直交する方向に限定されるものではない。
図2(A)に示すように、かしめ冶具10の爪部40の先端部42は、かしめ部28の周方向にほぼ沿って所定の角度範囲に延伸する円弧状をなしており、その曲率半径R1はかしめ部材12のかしめ部28の曲率半径R2(かしめ部28の外周面の半径)よりも若干大きく形成されている。
また、図2(B)に示すように、かしめ部材12の爪部40、特にその先端部42は、かしめ部材12によってロータシャフト14に締結固定されるロータコア16およびエンドプレート18をかしめ部材12のフランジ部30で軸方向に押す方向(図1中の矢印A方向)に向かって凸状となるよう湾曲して形成されている。
図2(C)は、上記のような形状に形成されたかしめ冶具10の爪部40でかしめられたかしめ部材12の側面図である。図示するように、かしめ部材12のかしめ部28の外周面には、上記爪部40によってロータシャフト14の溝15内に押し込まれることによって塑性変形した凹み変形領域50が形成される。この凹み変形領域50内に示される実線は、爪部40の先端部42に対応した凹み線52である。
この凹み変形領域50では、かしめ部28の周方向に関し、中央領域の凹み量が深く、周方向両端側になるほど凹み量が浅くなっている。これは、かしめ冶具10の爪部40の先端部42の曲率半径R1が、かしめ部材12のかしめ部28の曲率半径R2よりも大きく形成されていることよるものである。
また、上記凹み変形領域50において、凹み線52に対してフランジ部30側に位置する壁面54は湾曲面として形成されている。これに対し、凹み線52に対してフランジ部30の反対側に位置する壁面56は、溝15の側面15a(図3参照)の曲率に則した湾曲はあるもののほぼ平坦な面として形成されることができる。これにより、図3を参照すると、かしめ部材12のかしめ部28に形成された凹み変形領域50において、凹み線52に対してフランジ部30の反対側に位置する壁面56が、ロータシャフト14の溝15の一方側の内面15aと周方向に関してほぼ均一に当接した状態に形成されることになる。
続いて、上記かしめ冶具10を用いてかしめ部材12をかしめる際の作用について説明する。ここで、本実施形態のかしめ冶具10と対比するために、図5および6を参照して従来のかしめ冶具10aでかしめ部材12を固定した場合についてまず説明する。なお、従来のかしめ冶具10aにおいて上記かしめ冶具10と対応する部分については、同一の参照番号に符合「a」を添付して説明するものとするとし、かしめ部材12のかしめ部28に形成される凹み変形領域50aについても同様とする。
図5は、図2に対応した図である。すなわち、(A)は従来のかしめ冶具10aによってかしめ部材12がかしめられる様子を模式的に示しており、(B)は(A)中の矢印C方向から見た従来のかしめ冶具10aの爪部40aの形状を示しており、(C)はかしめ冶具10aの爪部40aによってかしめ部材12に形成された凹み変形領域50aを示している。また、図6は、従来のかしめ冶具10aによってかしめ部材12をロータシャフト14にかしめたときの、かしめ冶具10aの爪部40aの周方向端部41と、これに対応するかしめ部材12の部分との各応力状態を模式的に示す図である。
図5(A)に示すように、従来のかしめ冶具10aの爪部40aは、かしめ部材12のかしめ部28を上記溝15の底部までしっかりと押し込んだ状態に塑性変形させるように、ロータシャフト14の溝15の底部の内径にかしめ部材の板厚を考慮した程度の曲率半径R1を有する円弧状に形成されており、この曲率半径R1はかしめ部28の外周面の曲率半径R2以下に設定されているのが一般的であった。また、図5(B)に示すように、かしめ冶具10aの爪部40aは、その先端部42aが直線状に示されるように溝15の周方向に沿って形成されており、本実施形態のかしめ冶具10の爪部40がフランジ部30側の凸状をなす湾曲形状をなしているのとは異なっている。
このようなかしめ冶具10aでかしめ部材12をかしめるとき、図6に示すように、かしめ冶具10aの爪部40aの周方向両端部41が先ずかしめ部28の外周面に食い込むこととなる。そのため、かしめ冶具10aの爪部40aの周方向両端部41に対応する位置29でかしめ部28の塑性変形時の応力が上記爪部40aによって変形させられるかしめ部28の他の部分よりも大きくなる。図6では、その様子がハッチングの種類によって示される。クロスハッチングにより示される部分で応力が最も大きく、そこから離れるにつれて応力が小さくなる状態がハッチング線の間隔を広くすることで表されている。このことは、図6に示される爪部40aについても同様である。
また、上記のように爪部40aの周方向両端部41に対応する位置29でかしめ部28の塑性変形時の応力が大きくなることで、図5(C)に示すように、かしめ部28に形成される凹み変形領域50aの上記位置29を含む周方向両端部で塑性変形領域が大きく形成されることになる。
このようなことで、従来のかしめ冶具10aを用いた場合には、かしめ部28の板厚や強度にも依存するが、かしめ冶具10aの爪部40aの周方向両端部41に対応する位置29でかしめ部28に亀裂が生じやすかった。これと同時に、かしめ冶具10aの爪部40aについても周方向両端部41に作用する内部応力が大きくなることで、爪部41aの破損も生じやすかった。
これに対し、本実施形態のかしめ冶具10によれば、爪部40が、かしめ部材12のかしめ部28の外周面の曲率半径R2よりも大きい曲率半径R1を有する円弧状に形成されていることで、かしめ部28は爪部40の周方向両端部よりも周方向中間部分においてより強くロータシャフト14の溝15内に押し込まれて塑性変形されることになる。このときのかしめ部28および爪部40の応力状態が図4において上述した図6と同様の手法で表されている。図4に示すように、かしめ部28および爪部40のいずれについても、周方向の中央領域において内部応力が高くなり、爪部40の周方向両端部41側に近くなるにつれて内部応力が低くなる傾向にある。したがって、かしめ冶具10の爪部40の周方向両端部41に対応する位置でかしめ部28に亀裂が発生すること、および、上記爪部40の周方向両端部41が破損することを効果的に抑制することができる。
また、かしめ冶具10の爪部40は、かしめ部材12によってロータシャフト14に対して締結固定されるロータコア16およびエンドプレート18をそのフランジ部30で軸方向に押す方向に向かって凸状となるよう湾曲して形成されている。これにより、図2(C)を参照して上述したように、爪部40の押し込みによって形成されたかしめ部28の凹み変形領域50内の壁面のうち、かしめ部材12がロータコア16およびエンドプレート18を押し付けることの反力を受けることなる壁面56が、溝15の側面15aに周方向にほぼ均一に当接した状態に形成されることができ、その結果、かしめ部材12によるロータコア16およびエンドプレート18の安定した締結固定状態を実現できる。
なお、かしめ冶具10を用いてのかしめ部材12に対するかしめは、周方向に適当な間隔をおいて複数箇所(例えば2〜4箇所)について行うのが好ましいが、物によっては軸体に対する被締結物の締結強度が大きく要求されないこともあるため1箇所だけであってもよい場合もあり得る。
1 ロータ、10 かしめ冶具、12 かしめ部材、14 ロータシャフト、15 溝、15a 溝の側面、16 ロータコア、18 エンドプレート、20 外周面、22 貫通孔、24 永久磁石、26 段部、28 かしめ部、30 フランジ部、40 爪部、41 周方向端部、42 先端部、50 凹み変形領域、R1,R2 曲率半径、X 回転軸。

Claims (1)

  1. 円柱状の軸体の外周面に周方向に沿って形成された溝に、前記軸体に外装された円筒状のかしめ部材を径方向外側から押し込んで塑性変形させて固定するために用いるかしめ冶具であって、
    前記かしめ部材を前記溝に押し込むための爪部を有し、この爪部は、前記かしめ部材の外周面の曲率半径よりも大きい曲率半径を有する円弧状に形成されるとともに、前記かしめ部材によって前記軸体に対して締結固定される被締結物を前記かしめ部材が前記軸方向に沿って押す方向に向かって凸状となるよう湾曲して形成されていることを特徴とするかしめ冶具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011205860A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Kobe Steel Ltd 回転体の抑え板およびその抑え板の製造方法

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