JP2011010183A - 楽曲再生システム、携帯端末装置および楽曲再生プログラム - Google Patents

楽曲再生システム、携帯端末装置および楽曲再生プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低音域の出力特性が十分でない装置を複数台用いて一つの楽曲データを再生することにより、個々のスピーカの出力特性を改善した高音質な楽曲再生を行う。
【解決手段】楽曲再生システムは、複数の携帯端末装置のそれぞれが一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データに基づいて再生処理を行うことにより、複数の楽曲再生装置で一つの楽曲データに基づく楽曲を再生する。複数の楽曲再生装置のそれぞれは、音響出力を行うスピーカと、楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データのうち、当該装置において再生対象となる個別楽曲データを記憶するメモリと、メモリに記憶される個別楽曲データを、スピーカの出力特性に基づいて減衰させるデータ変換手段と、他の楽曲再生装置と再生タイミングの同期をとってデータ変換手段で減衰させた個別楽曲データを再生し、スピーカより出力する再生手段とを備える構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、楽曲データに基づいて楽曲を再生するための技術であって、特に小型スピーカを備えた携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯ゲーム機などの携帯端末装置を複数台利用して一つの楽曲を高音質で再生する楽曲再生技術に関する。
近年、携帯端末装置において映像に関する性能向上は著しく、ディスプレイの高精細化に伴い、小さい画面サイズであっても高画質な映像を楽しむことができるようになっている。その一方、音響に関する性能向上はあまり進んでおらず、例えば携帯端末装置で楽曲などを再生しても良好な音質で楽曲を楽しむことは難しい。これは携帯端末装置に搭載されるスピーカが小型スピーカであるため、低音域の出力特性が低いことに起因している。
ところで、従来、複数の携帯端末装置を用いてサラウンド音響を再生する技術の一つとして、例えば音響データを分割し、適宜共同する複数の携帯端末装置において再生させることが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2003−47098号公報
しかしながら、上記特許文献1では、小型スピーカを備えた携帯端末装置に特有の低音域の出力特性の改善については特に触れられていない。そのため、複数の携帯端末装置のそれぞれで低音域の出力特性が低下し、その結果、十分な低音出力が得られないという問題は依然として残っている。
そこで本発明は、従来の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、低音域の出力特性が十分でないスピーカを備えた装置を複数台用いて一つの楽曲データを再生することにより、個々のスピーカの出力特性を改善した高音質な楽曲再生を行えるようにした楽曲再生システム、携帯端末装置および楽曲再生プログラムを提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明にかかる第1の構成は、複数の楽曲再生装置のそれぞれが一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データに基づいて再生処理を行うことにより、複数の楽曲再生装置で一つの楽曲データに基づく楽曲を再生する楽曲再生システムであって、複数の楽曲再生装置のそれぞれが、音響出力を行うスピーカと、一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データのうち、当該装置において再生対象となる個別楽曲データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶される個別楽曲データを、スピーカの出力特性に基づいて減衰させるデータ変換手段と、他の楽曲再生装置と再生タイミングの同期をとって、データ変換手段で減衰させた個別楽曲データを再生し、スピーカより出力する再生手段とを備える構成である。
この場合において、データ変換手段は、スピーカの周波数特性の逆特性フィルタにより個別楽曲データを減衰させるものであることが好ましい。また、複数の楽曲再生装置のそれぞれは他の楽曲再生装置とデータ通信を行う通信手段をさらに備え、複数の楽曲再生装置のうちの一つが、各楽曲再生装置での再生対象となる個別楽曲データを楽曲データから生成し、通信手段を介して、他の楽曲再生装置に個別楽曲データを送信すると共に、他の楽曲再生装置に再生タイミングを指示するものであることがより好ましい。
また、楽曲データが低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータである場合、複数の楽曲再生装置のそれぞれが各装置に割り当てられたチャンネルデータと低域用データとに基づいて再生を行うように構成しても良い。また、楽曲データが低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータである場合、複数の楽曲再生装置のそれぞれが、各装置に割り当てられたチャンネルデータから抽出される高域データと、全てのチャンネルデータから抽出される低域データを低域用データに加算したデータとに基づいて再生を行うように構成しても良い。
また本発明にかかる第2の構成は、携帯端末装置であって、音響出力を行うスピーカと、一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データのうち、当該装置において再生対象となる個別楽曲データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶される個別楽曲データを、スピーカの出力特性に基づいて減衰させるデータ変換手段と、他の携帯端末装置とデータ通信を行うことによって再生タイミングの同期をとる通信手段と、データ変換手段で減衰させた個別楽曲データを、再生タイミングで再生し、スピーカより出力する再生手段とを備える構成である。この場合においても、データ変換手段は、スピーカの周波数特性の逆特性フィルタにより個別楽曲データを減衰させるものであることが好ましい。
また携帯端末装置の記憶手段には楽曲データが記憶されており、通信手段を介して他の携帯端末装置とデータ通信を行うことにより楽曲データを再生する台数を確定し、各携帯端末装置において再生対象となる個別楽曲データを楽曲データから生成して他の携帯端末装置に送信すると共に、他の楽曲再生装置に対して再生タイミングを指示する構成としても良い。
また楽曲データが低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータである場合、楽曲データを再生する台数に基づいて各携帯端末装置に低域用データと少なくとも1つのチャンネルデータとを割り当て、通信手段を介して各携帯端末装置に割り当てたデータを送信する構成としても良い。さらに楽曲データが低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータである場合、各チャンネルデータの高域データと低域データとを分離して全てのチャンネルデータから得られる低域データを前記低域用データに加算し、楽曲データを再生する台数に基づいて各携帯端末装置に対し、低域データを加算した低域用データと少なくとも1つのチャンネルデータから分離した高域データとを割り当て、通信手段を介して各携帯端末装置に割り当てたデータを送信する構成としても良い。
また本発明にかかる第3の構成は、スピーカを備えた携帯端末装置によって実行される楽曲再生プログラムであって、携帯端末装置に、一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データを所定の記憶手段に記憶させるステップと、記憶手段に記憶した個別楽曲データを、スピーカの出力特性に基づいて減衰させるステップと、他の携帯端末装置とデータ通信を行うことによって再生タイミングの同期をとるステップと、減衰させた個別楽曲データを、再生タイミングで再生し、スピーカより出力するステップとを実行させるものである。
本発明によれば、低音域の出力特性が十分でないスピーカを備えた装置を複数台用いて一つの楽曲データを再生する場合であっても、各装置において再生対象となる個別楽曲データをスピーカの出力特性に基づいて減衰させ、その減衰させた個別楽曲データに基づき、他の装置と同期をとって再生を行うので、ほぼフラットな周波数特性である高音質な楽曲再生を行うことができる。また各装置は同期した再生を行うので、楽曲としての出力レベルを向上させることができる。さらに楽曲データがサラウンドデータである場合であっても低音用データを全ての装置で再生することにより、再生音質の向上を図ることが可能である。
第1の実施の形態における楽曲再生システムの構成例を示す図である。 各携帯端末装置の一構成例を示すブロック図である。 周波数特性を示す図である。 周波数特性を示す図である。 周波数特性を示す図である。 第1の実施の形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における楽曲再生システムの構成例を示す図である。 周波数特性を示す図である。 周波数特性を示す図である。 第2の実施の形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。 周波数特性を示す図である。 周波数特性を示す図である。 第3の実施の形態における機能構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における楽曲再生システム1の構成例を示す図である。楽曲再生システム1は、楽曲再生装置として、複数の携帯端末装置2を備えている。図例では5台の携帯端末装置2によって楽曲再生システム1を構成する場合を示しているが、携帯端末装置2の台数はこれに限られるものではない。各携帯端末装置2は、例えば携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯ゲーム機などの装置であり、それぞれ音響出力を行うための小型のスピーカ15を備えている(図2参照)。楽曲再生システム1では、複数の携帯端末装置2のそれぞれが、一つの楽曲データに基づいて互いに同期した再生処理を行うことにより、スピーカの出力特性を改善して高音質な楽曲再生を行うように構成される。ここで複数の携帯端末装置2のうちの1台の装置はマスター装置3として機能し、その他の装置はスレーブ装置4として機能する。マスター装置3は、例えばスレーブ装置4に対して再生タイミングを指示することにより、楽曲再生時の同期をとる。
図2は各携帯端末装置2の一構成例を示すブロック図である。図例は携帯端末装置2が携帯電話機である場合を示しており、アンテナ11と、該アンテナ11を介して通信基地局と電波の送受信を行う電波送受信部12とを備えている。また携帯端末装置2は、音声を入力するマイク13と、マイク13からの音声信号を処理する音声入力部14と、音響出力を行う小型サイズのスピーカ15と、スピーカ15に対して音響信号を出力するスピーカ出力部16と、他の携帯端末装置2と無線通信を行う無線通信部17と、他の携帯端末装置2とケーブル接続したり、メモリカードなどを装着したりするための外部インタフェース18と、プログラムを実行するCPU19と、各種データを記憶するメモリ20と、液晶ディスプレイなどの表示部21と、操作部22と、現在時刻をカウントする内部時計としての時計回路23とを備えている。これら各部は、データバス24を介して相互にデータ入出力を行うことができるように構成されている。
CPU19は電源起動に伴って所定のプログラムを実行することにより、各携帯端末装置2における各種の機能を実現する。特に本実施形態では各携帯端末装置2のメモリ20に、複数の携帯端末装置2と同期して一つの楽曲を再生するための楽曲再生プログラム8が予め記憶されており、CPU19はその楽曲再生プログラム8を実行する。楽曲再生プログラム8は、例えば電波送受信部12が通信基地局を介して所定のダウンロードサイトからダウンロードすることにより取得され、メモリ20に格納される。また無線通信部17や外部インタフェース18を介して他の携帯端末装置2やメモリカードなどから取得され、メモリ20に格納されても良い。そして複数の携帯端末装置2のそれぞれにおいて、CPU19が楽曲再生プログラム8を実行することにより、複数の携帯端末装置2が相互にデータ通信を行い、そのうちの1台がマスター装置3として決定され、他の装置がスレーブ装置4として決定される。尚、マスター装置3の決定は楽曲再生プログラム8の起動時に手動操作によって決定しても良い。
またメモリ20には、各携帯端末装置2において再生対象となる楽曲データ9が記憶されている。楽曲データ9は、個々の携帯端末装置2が個別に取得しても良いが、本実施形態ではマスター装置3が他のスレーブ装置4に対して楽曲データを送信し、各スレーブ装置4がマスター装置3から受信した楽曲データをメモリ20に格納する。例えばマスター装置3のメモリ20には一つの楽曲を構成する全ての楽曲データ9が予め格納されており、マスター装置3は、その楽曲データ9から、各スレーブ装置4において個別に再生対象となる楽曲データ(以下、これを「個別楽曲データ」ともいう。)を抽出し、送信する。ここでマスター装置3とスレーブ装置4とのデータ通信は、無線通信部17を介して、或いは外部インタフェース18に接続されるケーブルを介して行われる。尚、無線通信部17による通信形態は、例えばIRDA(Infrared Data Association)などの赤外線通信であっても良いし、Bluetoothなどの基地局を介さない電波通信であっても良い。
そして複数の携帯端末装置2のそれぞれが、メモリ20に記憶している楽曲データ9(個別楽曲データ)を、マスター装置3によって指示される再生タイミングで再生する。このとき、各携帯端末装置2は、それぞれのスピーカ15から出力される音の周波数特性がほぼフラットな周波数特性となるように個別楽曲データを変換して再生することにより、複数の携帯端末装置2から出力される楽曲が高音質で再生されるようにする。
以下、楽曲データ9がモノラルデータ又はステレオデータである場合を例示し、各携帯端末装置2における楽曲再生時の処理の詳細について説明する。図3乃至図5は、それぞれ縦軸を音圧レベル(SPL)、横軸を周波数(Hz)とした周波数特性を示す図である。まず図3(a)は、各携帯端末装置2に設けられるスピーカ15の周波数特性を示している。各携帯端末装置2のスピーカ15は小型スピーカであるため、低域側での出力特性が低下する。図例では1kHz以下の周波数で出力特性が低下している場合を例示している。このようなスピーカ15で、図3(a)に示すように、ほぼフラットな周波数特性の楽曲データを再生すると、所定周波数(1kHz)を超える高音域では良好な音質が得られるが、所定周波数(1kHz)以下の低音域では出力が低下し、良好な音質が得られず、スピーカ15から再生される音の周波数特性は図3(b)に示すような特性となる。
そこで各携帯端末装置2は、それぞれのスピーカ15から出力される音の周波数特性をほぼフラットにするため、再生する楽曲データの周波数特性をスピーカ15の出力特性に基づいて減衰させる。具体的には図4(a)に示すようにスピーカ15の周波数特性に対して逆特性となるフィルタを用いて楽曲データを変換する。図4(b)には、楽曲データをスピーカ15の逆特性フィルタを用いてデータ変換した後の周波数特性を示している。
そして各携帯端末装置2は、逆特性フィルタを用いてデータ変換した楽曲データに基づいて楽曲の再生を行うと、スピーカ15から出力される音の周波数特性は、図5(a)に示すような特性となる。つまり、各携帯端末装置2から出力される音の周波数特性は、ほぼフラットな周波数特性となる。ただし、この場合、1台の携帯端末装置2では十分な音圧レベルを出力することができない。そのため、図5(b)に示すように、複数の携帯端末装置2を同期させて一つの楽曲を再生することにより、全体としての音圧レベルを上昇させる。
ここで1台の携帯端末装置2により、ほぼフラットな周波数特性のまま楽曲を再生できる最大の出力レベルは、その携帯端末装置2のスピーカ15が最低周波数(例えば100Hz)で出力可能な最大の出力レベルに依存する。その最低周波数での最大出力レベルを例えばXdB(SPL)とすると、4台の携帯端末装置2で一つの楽曲を同期して再生した場合、全体としての音圧レベルの最大出力レベルは12dB程度上昇し、(X+12)db(SPL)がシステム全体としての最大出力レベルとなる。また8台の携帯端末装置2で一つの楽曲を同期して再生した場合、全体としての音圧レベルの最大出力レベルは18dB程度上昇し、(X+18)db(SPL)がシステム全体としての最大出力レベルとなる。したがって、楽曲再生システム1を構成する携帯端末装置2の台数を増やす程、システム全体としての最大出力レベルは上昇する。その結果、各携帯端末装置2に設けられた各スピーカ15は低音域の出力特性が低いにもかかわらず、システム全体として再生される楽曲の周波数特性をほぼフラットな特性の高音質に改善することができ、しかも十分な音圧レベルで再生することができる。
上述した最大出力レベルの上昇値は、理想的な場合であり、各携帯端末装置2の位置と聴取者(ユーザ)の位置とによって各携帯端末装置2からの音の位相がずれるため、実際にはシステム全体としての最大出力レベルは上記値よりも低くなる。しかし、ここでは主に低周波数領域の改善を主眼としており、低周波成分は波長が長いので位相合成されやすいことから、低周波数領域に関しては上述した数値に近い最大出力レベルを期待することができるようになる。
次に本実施形態におけるマスター装置3とスレーブ装置4とのそれぞれの動作について説明する。図6は、マスター装置3およびスレーブ装置4における処理手順の一例を示すフローチャートである。尚、図例では1台のスレーブ装置4のみを示しているが、スレーブ装置4が2台以上ある場合であってもそれらスレーブ装置4における処理手順は同様である。
まず始めに、マスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれにおいて楽曲再生プログラム8を起動する。これにより、図6に示した各処理が開始される。尚、ここでは楽曲再生プログラム8の起動時に、ユーザの入力操作によってマスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれが決定されるものとしている。そしてマスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれで楽曲再生プログラム8が起動すると、マスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれが相互にデータ通信を開始する(ステップS100,S200)。このデータ通信により、マスター装置3は、一つの楽曲を再生する携帯端末装置2の台数を確定する(ステップS101)。そしてマスター装置3は、スレーブ装置4に対し、マスター装置3の時計回路23が示している時計データを送信する(ステップS102)。スレーブ装置4は、この時計データを受信し、自身の時計回路23の現在時刻と、マスター装置3の現在時刻とのズレを補正することにより内部時計の同期状態を確立する(ステップS201)。内部時計を同期させると、スレーブ装置4は、自身での再生対象となる楽曲データ(個別楽曲データ)をマスター装置3から受信するのを待機する状態となる(ステップS203)。
一方、マスター装置3は時計データを送信した後、例えばユーザの入力操作に基づいてメモリ20に記憶されている少なくとも1つの楽曲データ9の中から再生対象となる楽曲データ9を選択する(ステップS103)。そしてマスター装置3は、その選択した楽曲データ9から各スレーブ装置4で再生対象となる楽曲データ(個別楽曲データ)を抽出し、各スレーブ装置4に対して送信を開始する(ステップS104)。例えばステレオデータである場合、楽曲データ9には左右2チャンネル分のデータが含まれているため、各スレーブ装置4に、左右いずれか一方のチャンネルデータを抽出して送信する。尚、モノラルデータである場合、マスター装置3が記憶している楽曲データ9の全体を各スレーブ装置4に送信する。
これに伴い、スレーブ装置4はマスター装置3から楽曲データ(個別楽曲データ)の受信を開始する(ステップS204)。そして受信が完了すると(ステップS205でYES)、スレーブ装置4はマスター装置3に対して受信完了通知を行う(ステップS206)。そしてスレーブ装置4は、マスター装置3から受信した楽曲データ(個別楽曲データ)のデータ変換を行う(ステップS207)。ここでは、当該スレーブ装置4に設けられたスピーカ15の逆特性フィルタに基づいてデータ変換が行われる。尚、逆特性フィルタに関する各種パラメータは、スレーブ装置4が起動する楽曲再生プログラム8に対して予め設定されている。スレーブ装置4がデータ変換を終了すると、マスター装置3に対し、準備完了通知を行う(ステップS208)。そしてスレーブ装置4は、マスター装置3からの再生指示を待機する状態となる(ステップS209)。
またマスター装置3は、スレーブ装置4から受信完了通知を受信すると(ステップS105)、全てのスレーブ装置4が受信完了したか否かを判断し(ステップS106)、全てのスレーブ装置4から受信完了通知を受信するまで待機する(ステップS106でNO)。全てのスレーブ装置4から受信完了通知を受信すると(ステップS106でYES)、マスター装置3は、自機での再生対象となる楽曲データ(個別楽曲データ)のデータ変換を行う(ステップS107)。ここでは、マスター装置3に設けられたスピーカ15の逆特性フィルタに基づいてデータ変換が行われる。尚、この場合も、逆特性フィルタに関する各種パラメータは、マスター装置3が起動する楽曲再生プログラム8に対して予め設定されている。マスター装置3がデータ変換を終了すると、スレーブ装置4から準備完了通知を受信するのを待機する(ステップS108)。そしてスレーブ装置4から準備完了通知を受信した場合、全てのスレーブ装置4が準備完了状態であるか否かを判断し(ステップS109)、全てのスレーブ装置4が準備完了となるまで待機する(ステップS109でNO)。
そして全てのスレーブ装置4が準備完了状態になると、マスター装置3は、各スレーブ装置4に対して再生タイミングを送信する(ステップS110)。再生タイミングは、例えば、マスター装置3の内部時計において再生を開始する時刻を定めることにより指定される。各スレーブ装置4は、マスター装置3から再生タイミングを受信すると(ステップS210)、それにより再生を開始する時刻を把握する。そしてマスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれが、再生タイミングになったことを把握すると(ステップS111でYES,ステップS211でYES)、予めデータ変換しておいた楽曲データ(個別楽曲データ)に基づいて楽曲の再生を開始する(ステップS112,S212)。このとき、マスター装置3およびスレーブ装置4の内部時計は上述した処理によってズレのない状態となっているため、マスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれが同時に楽曲の再生を開始する。
その結果、マスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれでは、出力レベルは低い反面、全周波数域でほぼフラットな特性の高音質な楽曲再生が行われる。そしてマスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれが同時に楽曲再生を開始することにより、楽曲全体としての出力レベルが上昇し、十分な音圧レベルを得ることができる。したがって、本実施形態の楽曲再生システム1は、低音域の出力特性が十分でないスピーカ15を備えた携帯端末装置2を複数台用いて一つの楽曲データを同時再生することにより、個々のスピーカ15の出力特性を改善した高音質な楽曲再生が行えるようになっている。
(第2の実施の形態)
図7は、第2の実施の形態における楽曲再生システム1aの構成例を示す図である。本実施形態では、楽曲再生システム1aにおいて再生する楽曲データ9が、3.1ch、5.1ch、7.1ch、或いは9.1chなどのように、低域用データ(ウーハー用データ)と、1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータである場合を例示する。図例は、5.1chのサラウンドデータを再生する場合に適した配置例を示しており、楽曲再生システム1aは、再生楽曲を聴くユーザのフロント側センター位置に配置される携帯端末装置2aと、フロント側ライト位置に配置される携帯端末装置2bと、フロント側レフト位置に配置される携帯端末装置2cと、リア側ライト位置に配置される携帯端末装置2dと、リア側レフト位置に配置される携帯端末装置2eとを備えている。これら複数の携帯端末装置2a,2b,2c,2d,2eのうち、携帯端末装置2aがマスター装置3として機能し、他の携帯端末装置2b,2c,2d,2eがスレーブ装置4として機能する。ここでは5台の携帯端末装置で楽曲再生システムを構成する例を示しているが、携帯端末装置の台数はこれに限られるものではなく、例えば各位置に対して複数台を設置しても良い。尚、各携帯端末装置2a〜2eの構成は、図2に示したものと同様である。
図8及び図9は、それぞれ縦軸を音圧レベル(SPL)、横軸を周波数(Hz)とした周波数特性を示す図である。まず図8(a)に示すように、サラウンドデータには、ウーハー用データと、各スピーカ15の位置に対応したチャンネルデータとが含まれている。5.1chの場合、チャンネルデータは5つある。
図8(a)に示すように、ウーハー用データは、低音用のデータ(低域用データ)であるため、そのデータには高周波成分はほとんど含まれない。これに対し、各チャンネルデータの周波数特性は、ほぼフラットな特性となっている。このようなサラウンドデータを各携帯端末装置2a〜2eにおいてそのまま再生すると、スピーカ15の周波数特性(出力特性)により低音域の出力が低下する。その結果、ウーハー用データおよび各チャンネルデータのそれぞれが、低音域において、図8(a)に示す特性とは異なる歪んだ特性となるので、音質が低下する。
そのため、本実施形態でも第1の実施の形態と同様に、各携帯端末装置2a〜2eにおいてスピーカ15の出力特性に対応した逆特性フィルタを用いてデータ変換を行い、ウーハー用データおよび各チャンネルデータのそれぞれを減衰させる。そして減衰させたウーハー用データおよび各チャンネルデータのそれぞれを各携帯端末装置2a〜2eのそれぞれで再生する。
ここで、減衰させたウーハー用データおよび各チャンネルデータのそれぞれを1台の携帯端末装置で再生すると仮定した場合、再生されるウーハー音の周波数特性および各チャンネル音の周波数特性は、図8(b)に示すようになる。図8(b)に示すようにウーハー音および各チャンネル音の音圧レベルは、スピーカ15の最低周波数における最大の出力レベル以下に抑えられる。そのため、この状態では十分な音圧レベルは得られない。
そこで本実施形態では、指向性の低い低音用のデータであるウーハー用データを全ての携帯端末装置2a〜2eで再生し、それによってシステム全体としてのウーハー音の音圧レベルを上昇させる。また指向性の高い高音域を含む各チャンネルデータは、ユーザの周囲に配置した各位置に対応する携帯端末装置2a〜2eが個別に再生する。このとき、システム全体としてのウーハー音の音圧レベルに合わせて、各チャンネルデータをアンプにより増幅し、各チャンネル音の音圧レベルを上昇させる。
図9は、上記のようにして再生される各チャンネル音の周波数特性およびウーハー音の周波数特性を示している。図9に示すように、ウーハー音は複数の携帯端末装置2a〜2eの全てが再生するため、図8(b)と比較して音圧レベルが上昇している。また各チャンネル音は1台の携帯端末装置が増幅して再生するため、中音域乃至高音域においてウーハー音と略同等の音圧レベルが得られる。その一方、各チャンネル音の低音域部分Lは、スピーカ15の出力特性による影響を受けるため、元のチャンネルデータの周波数特性と同等には再現されない可能性がある。しかし、本実施形態では、ウーハー音については全ての携帯端末装置2a〜2eで出力され、高い音圧レベルが得られているので、各チャンネルに含まれる低音出力がスピーカ15の出力特性によって抑制されたとしてもその影響は少ない。したがって、本実施形態の楽曲再生システム1aは、複数の携帯端末装置2a〜2eによってサラウンドデータである楽曲データ9を高音質で再生することができるようになる。
次に本実施形態におけるマスター装置3とスレーブ装置4とのそれぞれの動作について説明する。図10および図11は、本実施形態においてマスター装置3およびスレーブ装置4が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。尚、図例では1台のスレーブ装置4のみを示しているが、他のスレーブ装置4の処理手順についても同様である。
まず始めに、マスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれにおいて楽曲再生プログラム8を起動する。これにより、マスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれが決定され、各処理が開始される。そしてマスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれで楽曲再生プログラム8が起動すると、マスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれが相互にデータ通信を開始する(ステップS130,S230)。このデータ通信により、マスター装置3は、一つの楽曲を再生する携帯端末装置2の台数を確定する(ステップS131)。またスレーブ装置4は、データ通信後、ユーザの入力操作に基づいてスピーカ15の設置位置を選択し(ステップS231)、スピーカ設置位置に関する情報をマスター装置3に送信する(ステップS232)。マスター装置3は、各スレーブ装置4から受信するスピーカ設置位置に関する情報に基づいて複数のスピーカ15の位置を確定する(ステップS132)。尚、マスター装置3の設置位置はフロント側センター位置としてデフォルト設定されている。
そしてマスター装置3は、各スレーブ装置4の設置位置に基づいて各スレーブ装置4にチャンネルを割り当て、各スレーブ装置4が再生するチャンネルデータを決定する(ステップS134)。その後、マスター装置3は、スレーブ装置4に対し、マスター装置3の時計回路23が示している時計データを送信する(ステップS135)。スレーブ装置4は、この時計データを受信し、自身の時計回路23の現在時刻と、マスター装置3の現在時刻とのズレを補正することによりマスター装置3との内部時計の同期状態を確立する(ステップS233)。内部時計を同期させると、スレーブ装置4は、自身での再生対象となる個別楽曲データ(本実施形態の場合は、ウーハー用データとチャンネルデータ)をマスター装置3から受信するのを待機する状態となる(ステップS234)。
一方、マスター装置3は時計データを送信した後、例えばユーザの入力操作に基づいてメモリ20に記憶されている少なくとも1つの楽曲データ9の中から再生対象となる楽曲データ9を選択する(ステップS136)。そしてマスター装置3は、その選択した楽曲データ9に含まれるウーハー用データを複数の携帯端末装置2a〜2eの全てで再生した場合の出力レベル(音圧レベル)を算出し(ステップS137)、その出力レベルに基づいて各チャンネルデータに対して付与するゲインを算出する(ステップS138)。そしてマスター装置3は、楽曲データ9から各スレーブ装置4において再生対象となるチャンネルデータとウーハー用データとを抽出し、スレーブ装置4のそれぞれに対して送信を開始する(ステップS139)。これにより、各スレーブ装置4には、その設置位置に対応したチャンネルデータと、ウーハー用データとが、個別楽曲データとして送られる。また、このとき、マスター装置3は、各スレーブ装置4に対し、チャンネルデータに対して付与するゲインを送信する。
スレーブ装置4は、マスター装置3から送信されるチャンネルデータとウーハー用データとを含む個別楽曲データの受信を開始する(ステップS235)。そして受信が完了すると、マスター装置3から受信したチャンネルデータとウーハー用データのデータ変換を行う(ステップS236)。ここでは、当該スレーブ装置4に設けられたスピーカ15の逆特性フィルタに基づいて、チャンネルデータおよびウーハー用データのそれぞれを減衰させる処理が行われる。そしてデータ変換が終了すると、次に、チャンネルデータに対して付与するゲインを設定する(ステップS237)。
一方、マスター装置3は、各スレーブ装置4へのデータ送信を完了すると、マスター装置用のチャンネルデータとウーハー用データのデータ変換を行う(ステップS140)。ここでは、マスター装置3に設けられたスピーカ15の逆特性フィルタに基づいて、チャンネルデータおよびウーハー用データのそれぞれを減衰させる処理が行われる。そしてデータ変換が終了すると、次に、チャンネルデータに対して付与するゲインを設定する(ステップS141)。
図11のフローチャートに進み、スレーブ装置4は、上述した処理を終了すると、マスター装置3に対して準備完了通知を行い(ステップS238)、マスター装置3からの再生指示を待機する状態となる(ステップS239)。またマスター装置3は、スレーブ装置4から準備完了通知を受信すると(ステップS142)、全てのスレーブ装置4が準備完了したか否かを判断し(ステップS143)、全てのスレーブ装置4が準備完了となるまで待機する(ステップS143でNO)。
そして全てのスレーブ装置4が準備完了状態になると、マスター装置3は、各スレーブ装置4に対して再生タイミングを送信する(ステップS144)。各スレーブ装置4は、マスター装置3から再生タイミングを受信すると(ステップS240)、それにより再生を開始する時刻を把握する。そしてマスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれが、再生タイミングになったことを把握すると(ステップS145でYES,ステップS241でYES)、予めデータ変換しておいた個別楽曲データ(すなわち、ウーハー用データと各チャンネルデータ)に基づいて楽曲の再生を開始する(ステップS146,S242)。これにより、マスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれが同時に楽曲の再生を開始する。
その結果、楽曲再生システム1aとしてサラウンドデータの再生が行われる。特にウーハー音は、良好な周波数特性を保持したまま、全ての携帯端末装置2a〜2eで再生されるので、高い音圧レベルで出力される。また各チャンネル音についても各携帯端末装置2a〜2eでのゲイン付与により、ウーハー音の音圧レベルに適合する音圧レベルで出力される。したがって、本実施形態では、複数の携帯端末装置2a〜2eによってサラウンドデータの再生を高音質で行うことができるようになる。
(第3の実施の形態)
上述した第2の実施の形態では、サラウンドデータに含まれる各チャンネルの低音域の出力がスピーカ15の出力特性によって低下する可能性があった。これに鑑み、本実施形態では、各チャンネルの低音域についても良好に再生することができるようにした一形態について説明する。尚、本実施形態における楽曲再生システムの構成は第2の実施の形態と同様である。
図12及び図13は、それぞれ縦軸を音圧レベル(SPL)、横軸を周波数(Hz)とした周波数特性を示す図である。本実施形態では、図12(a)に示すように、サラウンドデータに含まれる各チャンネルデータを、低域データと、高域データとに分離する。例えば5.1chの場合、チャンネルデータは5つあるので、それら5つのチャンネルデータの全てを、低域データと、高域データとに分離する。そして図12(b)に示すように、各チャンネルデータから分離した低域データを全て、サラウンドデータに含まれるウーハー用データに加算し、新たなウーハー用データを生成する。
そして本実施形態でも上述した各実施形態と同様に、各携帯端末装置2a〜2eにおいてスピーカ15の出力特性に対応した逆特性フィルタを用いてデータ変換を行い、低域データを加算したウーハー用データおよび各チャンネルデータから分離した高域データのそれぞれを減衰させる。そして減衰させたウーハー用データおよび各チャンネルデータの高域データを各携帯端末装置2a〜2eのそれぞれで再生する。
ここで、減衰させたウーハー用データおよび各チャンネルデータの高域データのそれぞれを1台の携帯端末装置で再生すると仮定した場合、再生されるウーハー音の周波数特性および各チャンネル音の周波数特性は、図13(a)に示すようになる。図13(a)に示すようにウーハー音および各チャンネル音の音圧レベルは、スピーカ15の最低周波数における最大の出力レベル以下に抑えられるため、この状態では十分な音圧レベルは得られない。
そこで本実施形態においても、第2の実施の形態と同様に、指向性の低い低音用のデータであるウーハー用データ(すなわち各チャンネルの低域データを加算したウーハー用データ)を全ての携帯端末装置2a〜2eで再生し、それによってシステム全体としてのウーハー音の音圧レベルを上昇させる。また指向性の高い高音域を含む各チャンネルデータから分離した高域データは、ユーザの周囲に配置した各位置に対応する携帯端末装置2a〜2eが個別に再生する。このとき、システム全体としてのウーハー音の音圧レベルに合わせて、各チャンネルデータの高域データをアンプにより増幅し、各チャンネルの高域音の音圧レベルを上昇させる。
図13(b)は、上記のようにして再生される各チャンネル音の周波数特性およびウーハー音の周波数特性を示している。図13(b)に示すように、ウーハー音は複数の携帯端末装置2a〜2eの全てが再生するため、図13(a)と比較して音圧レベルが上昇している。そしてこのウーハー音には、各チャンネルに含まれる低域音が加算されているため、各チャンネルの低域音も良好に再生されることになる。また各チャンネルに含まれる高域音は1台の携帯端末装置が増幅して再生するため、ウーハー音と略同等の音圧レベルが得られる。したがって、本実施形態では、各チャンネルに含まれる低音域を劣化させるがことなく、サラウンドデータである楽曲データ9をさらに高音質で再生することができるようになる。
図14は、各携帯端末装置2a〜2eにおける機能構成を示すブロック図であり、楽曲データ9が5.1chのサラウンドデータである場合を示している。楽曲データ9には、ユーザのフロント側センター位置に対応するチャンネルデータD1と、フロント側ライト位置に対応するチャンネルデータD2と、フロント側レフト位置に対応するチャンネルデータD3と、リア側ライト位置に対応するチャンネルデータD4と、リア側レフト位置に対応するチャンネルデータD5と、ウーハー用データD6とが含まれている。
マスター装置3は、各チャンネルデータD1〜D5から高域データを抽出するハイパスフィルタ(HPF)と低域データを抽出するローパスフィルタ(LPF)とを備えている。各チャンネルに設けられる2つのフィルタは、同じフィルタであっても良いし、異なるフィルタであっても良い。そしてマスター装置3は、各チャンネルデータD1〜D5から抽出した低域データを、ウーハー用データD6に対して順次加算し、全ての低域データを加算したウーハー用データD6を各スレーブ装置4に送信する。またチャンネルデータD2〜D5から抽出した高域データを、各チャンネルに対応するスレーブ装置4に対して送信する。
マスター装置3およびスレーブ装置4のそれぞれには、各スピーカ15の出力特性の逆特性となる逆特性フィルタRFが設けられている。マスター装置3は、チャンネルデータD1から抽出した高域データを逆特性フィルタRFに通して減衰させた後、アンプAMPで増幅する。また低域データを加算したウーハー用データD6を逆特性フィルタRFに通して減衰させ、アンプAMPで増幅された高域データと加算してスピーカ15に出力する。また各スレーブ装置4では、マスター装置3から受信する各チャンネルの高域データと低域データが加算されたウーハー用データD6とのそれぞれに対して同様の処理を行う。
次に本実施形態におけるマスター装置3とスレーブ装置4とのそれぞれの動作について説明する。図15および図16は、本実施形態においてマスター装置3およびスレーブ装置4が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。図例では1台のスレーブ装置4のみを示しているが、他のスレーブ装置4の処理手順についても同様である。尚、図15において、マスター装置3が行うステップS160〜S164の処理、およびスレーブ装置4が行うステップS260〜S264の処理は、図10に示したステップS130〜S135およびステップS230〜S234のそれぞれと同様であるため、以下においてはそれ以降の処理について説明する。
マスター装置3は時計データを送信した後、例えばユーザの入力操作に基づいてメモリ20に記憶されている少なくとも1つの楽曲データ9の中から再生対象となる楽曲データ9を選択する(ステップS165)。そしてその選択された楽曲データ9に含まれる各チャンネルデータから低域データと高域データとを分離し(ステップS166)、各チャンネルの低域データとウーハー用データとを加算する(ステップS167)。そして低域データを加算したウーハー用データを複数の携帯端末装置2a〜2eの全てで再生した場合の出力レベル(音圧レベル)を算出し(ステップS168)、その出力レベルに基づいて各チャンネルの高域データに対して付与するゲインを算出する(ステップS169)。そして各スレーブ装置4において再生対象となるチャンネルの高域データと、低域データを加算したウーハー用データとを抽出し、スレーブ装置4のそれぞれに対して送信を開始する(ステップS170)。これにより、各スレーブ装置4には、その設置位置に対応したチャンネルの高域データと、各チャンネルの低域データが加算されたウーハー用データとが、個別楽曲データとして送られる。また、このとき、マスター装置3は、各スレーブ装置4に対し、各チャンネルの高域データに対して付与するゲインを送信する。その結果、スレーブ装置4は、マスター装置3から送信される高域データと、低域データの加算されたウーハー用データとを含む個別楽曲データの受信を開始する(ステップS265)。
図16のフローチャートに進み、スレーブ装置4は、個別楽曲データの受信が完了すると、マスター装置3から受信した高域データとウーハー用データのデータ変換を行う(ステップS266)。ここでは、当該スレーブ装置4に設けられたスピーカ15の逆特性フィルタに基づいて、高域データおよびウーハー用データのそれぞれを減衰させる処理が行われる。そしてデータ変換が終了すると、次に、高域データに対して付与するゲインを設定する(ステップS267)。
一方、マスター装置3は、各スレーブ装置4へのデータ送信を完了すると、マスター装置用の高域データとウーハー用データのデータ変換を行う(ステップS171)。ここでは、マスター装置3に設けられたスピーカ15の逆特性フィルタに基づいて、高域データおよびウーハー用データのそれぞれを減衰させる処理が行われる。そしてデータ変換が終了すると、次に、高域データに対して付与するゲインを設定する(ステップS172)。尚、これ以降の処理は、図11に示したフローチャートと同様である。
上記のような処理を行うことにより、マスター装置3とスレーブ装置4のそれぞれが同時に楽曲の再生を開始する。そして本実施形態では、サラウンドデータの各チャンネルデータに含まれる指向性の低い低音部分を、ウーハー用データに含めて全ての携帯端末装置2a〜2eで再生するので、より一層高音質な楽曲再生が可能である。
尚、本実施形態を、上述した第2の実施の形態と比較した場合、上述したように、より高音質な楽曲再生を行えるという点で本実施形態の方が優れているが、本実施形態ではチャンネルデータの一部を分離して全ての携帯端末装置2a〜2eで再生するため、ユーザが感知するサラウンド感は第2の実施の形態よりも劣る可能性がある。そのため、第2の実施の形態で説明した再生方法と、本実施形態による再生方法とのいずれを採用するかを、ユーザが選択できるように構成しても良い。
(変形例)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、スレーブ装置が、マスター装置から受信した楽曲データ(個別楽曲データ)に対し、スピーカ15の逆特性フィルタに基づいてデータ変換を行っているが、これに限られるものはない。つまり、マスター装置が個別楽曲データをデータ変換してから各スレーブ装置にデータ送信を行うようにしても良い。ただし、この場合、マスター装置は、スレーブ装置のスピーカ15の逆特性フィルタに関する各種パラメータを予め保持している必要がある。
また上述した各実施形態では、マスター装置又はスレーブ装置においてデータ変換が完了してから再生を開始する場合を例示した。例えば、図6のステップS109、ステップS110では、マスター装置およびスレーブ装置の全ての装置でデータ変換が完了して準備が整った場合に再生を開始するようになっている。しかしながら、必ずしも楽曲データの全体についてデータ変換を完了させてから再生を開始する必要はない。つまり、楽曲データの再生に必要な最初の一部のデータが変換されれば再生を開始し、その後、再生に間に合うようにそれに続くデータの変換を並行して行うようにしても良い。こうすることで、データ変換と再生処理とを並行して行うことができ、再生開始までの時間を短縮することができるという利点がある。
また例えば、上述した第2の実施の形態および第3の実施の形態では、サラウンドデータを再生している複数の携帯端末装置2a〜2eのうちから1台が離脱すると、それに伴い再生されるウーハー音の音圧レベルが低下し、ウーハー音と各チャンネル音とのバランスが悪化する可能性がある。これを防止するためには、例えばサラウンドデータの再生開始後、マスター装置3が各スレーブ装置4を監視しておき、1台のスレーブ装置4が離脱すると、それに伴って、マスター装置3および残ったスレーブ装置4において各チャンネルデータに付与するゲインを再調整するように構成することが好ましい。またこの場合、離脱したスレーブ装置4が担当していたチャンネルデータを他のスレーブ装置4に再分配することがより好ましい。
また上述した第2の実施の形態および第3の実施の形態では、5.1chのサラウンドデータをユーザの周囲5箇所に設置した複数の携帯端末装置2a〜2eで再生する場合を例示したが、携帯端末装置の台数が不足する場合には、例えばリア側ライト位置とリア側レフト位置との2チャンネル分のチャンネルデータに基づく再生を1台の携帯端末装置に担当させたり、或いは、フロント側センター位置と、フロント側ライト位置と、フロント側レフト位置との3チャンネル分のチャンネルデータに基づく再生を1台の携帯端末装置に担当させるなど、1台の携帯端末装置が複数チャンネル分の再生を行うように構成すれば良い。
また楽曲再生に伴って再生すべき動画像が存在する場合には、各携帯端末装置のそれぞれで動画像を表示するようにしても良いし、マスター装置3のみが動画像を表示するようにしても良い。
さらに上述した楽曲再生プログラム8を、例えばダウンロードサイトからダウンロードすることによって各携帯端末装置がプログラムを取得する構成の場合、そのダウンロードサイトには、携帯端末装置の機種に応じて複数種類のプログラムを予め準備しておくことが好ましい。これにより、各携帯端末装置は自機に対応したプログラムをダウンロードすることができるようになり、特にスピーカ15の逆特性フィルタの精度を高めることができる。
1,1a 楽曲再生システム
2,2a,2b,2c,2d,2e 携帯端末装置(楽曲再生装置)
3 マスター装置
4 スレーブ装置
8 楽曲再生プログラム
9 楽曲データ
15 スピーカ
17 無線通信部(通信手段)
18 外部インタフェース(通信手段)
19 CPU
20 メモリ(記憶手段)

Claims (11)

  1. 複数の楽曲再生装置のそれぞれが一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データに基づいて再生処理を行うことにより、前記複数の楽曲再生装置で前記一つの楽曲データに基づく楽曲を再生する楽曲再生システムであって、
    前記複数の楽曲再生装置のそれぞれは、
    音響出力を行うスピーカと、
    前記楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データのうち、当該装置において再生対象となる個別楽曲データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶される個別楽曲データを、前記スピーカの出力特性に基づいて減衰させるデータ変換手段と、
    他の楽曲再生装置と再生タイミングの同期をとって、前記データ変換手段で減衰させた個別楽曲データを再生し、前記スピーカより出力する再生手段と、
    を備えることを特徴とする楽曲再生システム。
  2. 前記データ変換手段は、前記スピーカの周波数特性の逆特性フィルタにより個別楽曲データを減衰させることを特徴とする請求項1記載の楽曲再生システム。
  3. 前記複数の楽曲再生装置のそれぞれは他の楽曲再生装置とデータ通信を行う通信手段をさらに備え、
    前記複数の楽曲再生装置のうちの一つが、各楽曲再生装置での再生対象となる個別楽曲データを前記楽曲データから生成し、前記通信手段を介して、他の楽曲再生装置に個別楽曲データを送信すると共に、他の楽曲再生装置に再生タイミングを指示することを特徴とする請求項1又は2記載の楽曲再生システム。
  4. 前記楽曲データは、低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータであり、
    前記複数の楽曲再生装置のそれぞれが各装置に割り当てられたチャンネルデータと低域用データとに基づいて再生を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の楽曲再生システム。
  5. 前記楽曲データは、低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータであり、
    前記複数の楽曲再生装置のそれぞれが、各装置に割り当てられたチャンネルデータから抽出される高域データと、全てのチャンネルデータから抽出される低域データを前記低域用データに加算したデータとに基づいて再生を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の楽曲再生システム。
  6. 音響出力を行うスピーカと、
    一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データのうち、当該装置において再生対象となる個別楽曲データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶される個別楽曲データを、前記スピーカの出力特性に基づいて減衰させるデータ変換手段と、
    他の携帯端末装置とデータ通信を行うことによって再生タイミングの同期をとる通信手段と、
    前記データ変換手段で減衰させた個別楽曲データを、前記再生タイミングで再生し、前記スピーカより出力する再生手段と、
    を備えることを特徴とする携帯端末装置。
  7. 前記データ変換手段は、前記スピーカの周波数特性の逆特性フィルタにより個別楽曲データを減衰させることを特徴とする請求項6記載の携帯端末装置。
  8. 前記記憶手段には前記楽曲データが記憶されており、
    前記通信手段を介して他の携帯端末装置とデータ通信を行うことにより前記楽曲データを再生する台数を確定し、各携帯端末装置において再生対象となる個別楽曲データを前記楽曲データから生成して他の携帯端末装置に送信すると共に、他の楽曲再生装置に対して再生タイミングを指示することを特徴とする請求項6又は7に記載の携帯端末装置。
  9. 前記楽曲データは、低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータであり、
    前記楽曲データを再生する台数に基づいて各携帯端末装置に低域用データと少なくとも1つのチャンネルデータとを割り当て、前記通信手段を介して各携帯端末装置に割り当てたデータを送信することを特徴とする請求項8記載の携帯端末装置。
  10. 前記楽曲データは、低域用データと1以上のチャンネルデータとを含むサラウンドデータであり、
    各チャンネルデータの高域データと低域データとを分離して全てのチャンネルデータから得られる低域データを前記低域用データに加算し、
    前記楽曲データを再生する台数に基づいて各携帯端末装置に対し、低域データを加算した低域用データと少なくとも1つのチャンネルデータから分離した高域データとを割り当て、前記通信手段を介して各携帯端末装置に割り当てたデータを送信することを特徴とする請求項8記載の携帯端末装置。
  11. スピーカを備えた携帯端末装置によって実行される楽曲再生プログラムであって、前記携帯端末装置に、
    一つの楽曲データを構成する少なくとも1つの個別楽曲データを所定の記憶手段に記憶させるステップと、
    前記記憶手段に記憶した個別楽曲データを、前記スピーカの出力特性に基づいて減衰させるステップと、
    他の携帯端末装置とデータ通信を行うことによって再生タイミングの同期をとるステップと、
    減衰させた個別楽曲データを、前記再生タイミングで再生し、前記スピーカより出力するステップと、
    を実行させることを特徴とする楽曲再生プログラム。
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