JP2011004185A - 画像読取装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの増加を抑制しつつ色ずれを減少させる。
【解決手段】画像読取装置は、それぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を原稿に対して順次照射する複数の光源と、第1の方向にアレイ状に配置され、該第1の方向に対してほぼ直交した第2の方向に対する感度特性を変更可能な受光素子と、前記複数の光源における照射すべき光源の切り替えに同期してそれぞれの前記受光素子の感度特性を変更する感度特性変更部とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像読取装置などにおいて発生しうる色ずれを低減する技術に関する。
従来、1次元のセンサーを用いて線順次でカラー読取を行うカラー画像処理装置が提案されている。しかし、1次元のセンサーを用いて線順次でカラー読取を行うと、いわゆる色ずれが発生する。たとえば、特に細線では虹状の偽色が発生してしまう。特許文献1によれば、回折格子や液晶シャッタを用いて色毎に1/n画素のオフセットを与えることにより、色ずれを防止する発明が開示されている。特許文献2によれば、色ずれを補正する目的ではないが、屈折率分布型レンズを読み取り光学系に採用することが提案されている。特許文献3によれば、3ラインセンサーを用いることで色ずれが原理的に発生しないようにした画像読取装置が提案されている。
特開平11−220576号公報 特開2005−39703号公報 特開2003−032437号公報
R、G、Bの各光源のうち点灯すべき光源を順次切り換えながら、1本のラインセンサーで原稿と受光素子とを相対的に移動させるカラー画像読取装置では、R、G、Bのそれぞれ読取位置が同一とはならない。すなわち、Rの光源を点灯させて読み取った原稿の位置と、Gの光源を点灯させて読み取った原稿の位置と、Bの光源を点灯させて読み取った原稿の位置とはいずれも所定量だけ異なっている。この読取位置の所定量のずれは相対移動速度が高速になればなるほど大きくなる。たとえば、読取解像度が300dpiと150dpiとでは後者の相対移動速度が前者の相対移動速度よりも高速となる。よって、150dpiでは、色ずれが300dpiよりも目立ちやすい。色ずれが発生すると、本来であれば黒となるべき画素が赤となってしまったりする。
特許文献1に記載の発明では、高価な回折格子や液晶シャッタを用いて色ずれを低減するため、コストの安い画像読取装置を実現することは困難であろう。また、回折格子により色ずれを低減するためには、受光素子のレンズに対する回折方向の平行度を、画素単位よりはるかに細かい精度でもって維持しなければならない。すなわち、機械的取り付け精度を含めて実現は極めて困難であるため、実際にこの技術を応用した製品を見かけない。特許文献2に記載された発明に関しても、屈折率分布型レンズの平行度を確保することは困難である。さらに、3列の受光素子列を立体構造として実現しなければならないため、非常に高価な読取ユニットになってしまう。特許文献3に記載の3ラインセンサーによれば、ラインセンサーが3本も必要となるだけでなく、その読み出し回路等も3系統必要になってしまう。よって、高価な読取ユニットになってしまう。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。たとえば、本発明は、コストの増加を抑制しつつ色ずれを低減可能なカラー画像読取装置を提供することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
本発明は、たとえば、原稿と読取光学系(または読取ユニット)との相対位置を移動させて画像を読み取る画像読取装置に適用できる。画像読取装置は、それぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を原稿に対して順次照射する複数の光源と、第1の方向にアレイ状に配置され、該第1の方向に対してほぼ直交した第2の方向に対する感度特性を変更可能な受光素子と、前記複数の光源における点灯光源の切り替えに同期して、それぞれの前記受光素子の感度特性を変更する感度特性変更部とを備えている。
本発明によれば、原稿の相対的な移動方向に対する受光素子の感度特性を光源の切り替えに同期して変更すること、すなわち、感度の高い受光領域を原稿との間の相対位置の移動に追随させることで、コストの増加を抑制しつつ色ずれを減少させることができる。
画像読取装置の概略断面図である。 画像読取装置の画像処理機構を示した図である。 一般的な受光素子を示した回路図である。 実施例で使用する受光素子の一例を示した図である。 実施例に係る受光素子2の等価回路を示す回路図である。 複数の受光領域3と感度特性変更部12とを示した図である。 原稿の移動と感度特性との関係を示した図である。 比較例における原稿の搬送と画像データとの関係(300dpi)を示した図である。 実施例における原稿の搬送と画像データとの関係(300dpi)を示した図である。 比較例における原稿の搬送と画像データとの関係(150dpi)を示した図である。 実施例における原稿の搬送と画像データとの関係(150dpi)を示した図である。 受光素子の感度特性とともに光源の点灯タイミングを制御した例を示した図である。 受光素子2を同一解像度の2ライン分の素子として構成した事例を示した図である。 実施例における200dpiで原稿を読み取ったときの読取位置を示した図である。 実施例における150dpiで原稿を読み取ったときの読取位置を示した図である。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1は、画像読取装置の概略断面図である。画像読取装置100は、複写機、複合機、イメージスキャナ、ファクシミリなど、原稿と読取光学系(または読取ユニット)とのいずれかを相対的に移動させて画像を読み取る画像読取装置の一例である。すなわち、このような画像読取装置では、原稿と読取光学系(または読取ユニット)との相対位置が移動する。ここでは、原稿15が搬送ローラー16によってプラテンガラス上を移動するものとして説明するが、それに限定するものではない。受光素子アレイ1は、画像読取装置100の筐体に対して固定されている。よく知られているように、原稿15がプラテンガラス上の所定の位置に載置され、読取光学系(または読取ユニット)が移動してもよい。
画像読取装置100は、線順次で(すなわち1ラインずつ)原稿から画像を読み取る。原稿15は、導光体10から出力された光によって照明される。導光体10は、それぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を原稿に対して順次照射する複数の光源の一例であるLEDからの光を原稿へと導く。原稿15からの反射光はレンズ14によって受光素子アレイ1に結像する。
図2は、画像読取装置の光源や読取センサー、それらの制御部であるCPU、及び画像処理部等との接続を示した図である。第1の方向(図中の左右方向である主走査方向)にアレイ状に複数配置され、第1の方向に対してほぼ直交した第2の方向(図中の上下方向である副走査方向)に対する感度特性を変更可能な受光素子2を、受光素子アレイ1は備えている。受光素子2は、複数の受光領域3と、複数の光源7、8、9における照射すべき光源の切り替えに同期して受光素子2のそれぞれの感度特性を変更する感度特性変更部12とを備えている。なお、受光素子アレイ1においては、第1の方向にアレイ状に配置された各受光素子2を受光素子群とし、各受光素子群は、第1の方向にほぼ直交した第2の方向に配置された2つ以上の受光素子を備えるように構成してもよい。
光源7、8、9は、R(赤)、G(緑)、B(青)など、それぞれ発光スペクトラムの異なる光を発光する。光源7、8、9は光源駆動部4、5、6によって駆動される。光源駆動部4、5、6は、タイミング発生部11からのタイミング信号に応じて対応する光源を駆動する。タイミング発生部11は、光源駆動部4、5、6に供給したタイミング信号と同期したタイミング信号を感度特性変更部12に供給する。画像処理部13は、読取センサーを構成する受光素子アレイ1からの輝度信号に対して増幅、A/D変換、シェーディング補正などの各種の処理を実行する。
図3は、従来の受光素子2’を示した回路図である。受光素子2’は、1個のフォトダイオードにより構成される。フォトダイオードはスイッチング素子18を介してコンデンサ17と接続されている。原稿15からの反射光を受光したフォトダイオードの光電変換により生じた電荷は、このコンデンサ17に蓄積される。
図4は、実施例で使用する受光素子の一例を示した図である。アレイ状に配置された受光素子2のそれぞれは、第2の方向(副走査方向)において複数の受光領域3に分割されている。ここでは、一例として、5つの受光領域3が示されている。
受光領域3を5個合わせた受光領域2の長辺と短辺との比は概ね5:3である。すなわち、受光領域3のそれぞれは、第1方向(主走査方向)の長さと第2方向(副走査方向)との比が略3:1である。なお、5つの受光領域3は、第1の方向にほぼ直交した第2の方向に配置された2つ以上の受光素子に相当する。5つの受光領域3は、1つの受光素子2を構成しているため、受光素子2は第1の方向にアレイ状に配置された受光素子群に相当する。
受光素子2には、途中に4箇所のくびれがある。すなわち、複数の受光領域3のそれぞれは隣接した他の受光領域に対して連結部40を介して連結されており、連結部40の幅は受光領域の長辺よりも狭い。くびれた部分(連結部40)は受光素子としても動作するが、受光領域3に比べて抵抗成分が大きい。従って、このように構成された単一の受光素子2は、図5を用いて後述するように5個の小さな受光素子(受光領域3)が5つの抵抗(連結部40)で接続された等価回路で示すことができる。くびれた部分(連結部40)を形成することは比較的に容易である。よって、比較的に容易な製造方法を用いて、複数の受光領域3を形成することが可能となる。
なお、どの受光領域3から輝度値(露光量)を読み出すかは、スイッチング素子18a、18b、18cによって決定される。スイッチング素子18a、18b、18cは、複数の受光領域3のうち少なくとも3つの受光領域3からRGBの輝度に対応した出力信号を読み出す輝度信号読出部として機能する。
図5は、実施例に係る受光素子2の等価回路を示す回路図である。各受光領域3は5つのフォトダイオードD1ないしD5により示されている。フォトダイオードD1ないしD5は、それぞれ抵抗R1ないしR4の1つを介して隣接した他のフォトダイオードと接続されている。
図5の右半分には、受光素子の感度特性が示されている。3つのスイッチング素子18aないし18cは、いずれか1つのみがONとなる。そして、ONとなったスイッチング素子18を通じて受光した光量に応じた光電変換による電荷が出力される。たとえば、スイッチング素子18aがONになると、原稿の搬送方向における感度特性は、最も下流側の受光領域(読取位置)で最も高くなる。スイッチング素子18bがONになると、原稿の搬送方向における感度特性は、中ほどの受光領域(読取位置)で最も高くなる。そして、スイッチング素子18cがONになると、原稿の搬送方向における感度特性は、最も上流側の受光領域(読取位置)で最も高くなる。このように、本実施例では、受光素子2における原稿の搬送方向における感度特性を選択的に変更することができる。よって、受光素子2は、第1の方向にアレイ状に配置され、第1の方向に対してほぼ直交した第2の方向に対する感度特性を変更可能な受光素子の一例である。
なお、本実施例では、説明を簡略化するため、受光素子2は原稿の搬送方向に沿って並んだ5個のフォトダイオードD1ないしD5からなるものとして説明する。フォトダイオードD1ないしD5は、原稿の相対的な移動方向に対して概ね平行に配置されている。
図6は、本実施例の変形例での複数の受光領域3と感度特性変更部12とを示した図である。各受光領域3の間のくびれた部分(連結部)は形成されていない。図6の右半分には、出力される色(動作モード)と、5つのスイッチング素子18に入力される駆動信号との関係を示した表である。図6(b)に示すように、受光素子アレイ1からの光電変換による電荷を出力するための、3つの動作モードが存在する。3つの動作モードには、Rの輝度信号を読み出すモード、Gの輝度信号を読み出すモード、及び、Rの輝度信号を読み出すモードが含まれる。
図6(a)によれば、5つのフォトダイオードD1ないしD5は、対応するスイッチング素子18に接続されている。また、5つのスイッチング素子18は、コンデンサ17に接続されている。セレクタ61は、タイミング発生部11から出力されたタイミング信号(R,G,B)にしたがって駆動信号Y0ないしY4を対応するスイッチング素子18へ出力する。
図6(b)によれば、赤(R)の光源が点灯すべき場合、セレクタ61には、タイミング発生部11はタイミング信号(R)が入力される。よって、セレクタ61には、Y2,Y3,Y4をそれぞれ1に設定してスイッチング素子18へ出力する。これにより、対応するスイッチング素子18がONとなり、対応するフォトダイオードD3ないしD5から輝度信号か読み出され、コンデンサ17に蓄積される。同様に緑(G)光源が点灯すべき場合、Y1,Y2,Y3が1となる。青(B)の光源が点灯すべき場合、Y0,Y1,Y2が1となる。このように、感度特性変更部12及びセレクタ61は、複数の光源における照射すべき光源の切り替えに同期してそれぞれの受光素子の感度特性を変更する感度特性変更部の一例である。同様に、感度特性変更部12及びセレクタ61は、複数の受光領域のうち点灯させる光源に対応して読み出されるべき受光領域を選択する選択部として機能する。
図7は、原稿の移動と感度特性との関係を示した図である。図5または図6のように光電変換による電荷を出力することにより、図7に示すように受光素子2上でR、G、Bに対する感度特性は、搬送方向における読取位置(すなわち、選択された受光領域)に依存するようになっていることがわかる。よって、原稿が相対的に移動するにつれて、感度特性を切り換えて行けば、受光素子2を用いて常にほぼ同じ原稿上の位置を読み取ることができる。タイミング発生部11は、感度特性において山となる部分(高感度部分)が移動する原稿を追いかけて移動するように、受光素子2の感度特性を切り換える。たとえば、赤(R)の光源が発光している場合、受光素子2の感度は、図7が示すように原稿搬送方向の上流側の位置で最高感度となるように切り替える。たとえば、緑(G)の光源が発光している場合、受光素子2の感度は、図7が示すように原稿搬送方向の中ほどの位置で最高感度となるように切り替える。たとえば、青(B)の光源が発光している場合、受光素子2の感度は、図7が示すように原稿搬送方向の下流側の位置で最高感度となるように切り替える。このようにすることで、原稿15の移動に合せて、受光素子2の読み取る対象となる読取位置が変化する。
なお、各受光領域3の副走査方向の大きさを読取解像度に相当する画素サイズの1/3程度の大きさにすることが好適であり、色ずれの補正効果が大きくなるが、これは一例に過ぎない。
ここでは、説明を簡潔にするために、5つのフォトダイオードD1〜D5(受光領域3)により受光素子2を構成した。しかし、半導体の構造次第では、1つのフォトダイオードで複数の領域からなる受光素子2を構成してもよい。たとえば、本発明の技術思想を完全に理解した当業者であれば、フォトダイオードに電圧勾配をかけることで、図5や図6に示した受光素子2と類似の素子を実現できることを理解できよう。
図8Aは、比較例における原稿の搬送と画像データとの関係(300dpi)を示した図である。図8Bは、実施例における原稿の搬送と画像データとの関係(300dpi)を示した図である。いずれも解像度を300dpiとしている。801は、ある時点での原稿15上の搬送方向(副走査方向)に長く切り出された1ライン分の幅の画像を示している。802は、1ライン分(1画素分)だけ原稿が搬送方向に移動した時点(例えば後述する原稿の1aの部分が0aの位置していた位置に移動した時点)での原稿15上の同じく1ライン分の幅の画像を示している。803は、比較例で読み取られた画像データにおいて各色の読取位置がどのようになっているかを示す説明図である。804は、実施例で読み取られた画像データにおいて各色の読取位置がどのようになっているかを示している。図中の0a、0b、0c、1a・・・は原稿15上で主走査方向に1ライン(1画素)分の距離を3つに細分した場合の位置を示している。
図8Aの比較例における矩形811は、R光源の点灯時間dRとその間に原稿上を移動する受光素子の読取位置とを示している。矩形812は、G光源の点灯時間dGとその間に原稿上を移動する受光素子の読取位置とを示している。矩形813は、B光源の点灯時間dBとその間に原稿上を移動する受光素子の読取位置とを示している。図8Aからわかるように、比較例において点灯される光源が切り替わったときに、受光素子は単一であり固定されているため、その読取位置は変らないのに対して、原稿は搬送されて移動している。また比較例においては従来どおり搬送方向での受光素子の幅は、搬送方向の略1ライン分(1画素分)であるものとしている。ちなみに、矩形811ないし813の領域は、各光源が点灯している間に受光素子の読取位置を通過して露光され読み取られる原稿の部分である露光位置を示している。
図8Aによれば、比較例における1ライン目の赤の露光位置は原稿上の位置1a−2aに対応している。1ライン目の緑の場合は位置1b−2b、1ライン目の青は位置1c−2cに対応している。これらを並べて示した図8Aの803からわかるように、比較例におけるR、G、Bの各色についての受光素子の読取位置は、1/3画素ずつずれていることがわかる。このように、R、G、Bの各色で読み取られる原稿の部位が異なれば、色ずれが発生する。
一方、実施例によれば、受光素子2の感度特性を動的に変更することで、搬送される原稿の移動に合わせてR、G、Bの各色の読取位置を1/3画素ずつずらすことができる。受光素子2の出力は、コンデンサ17に蓄積された電荷に相当する電圧となる。このように、実施例では、受光素子2の感度特性を動的に変更することによって、R、G、Bの各色の読取位置は、搬送される原稿の移動に合うように、解像度の1/3に相当(本例では900dpiに相当)する距離だけずれた位置となる。
図8Bによれば、原稿15の搬送に追随して受光素子2の感度特性が切り換えられる。すなわち、受光素子2における感度特性のピークとなる受光領域3は搬送される原稿15を追跡するようになる。図8Bによれば、1ライン目の赤照射時には原稿15の位置1b−2bが読み取られ、1ライン目の緑、青の各照射時にも同じ位置が読み取られることがわかる。2ライン目では各色とも位置2b−3bが読み取られることがわかる。よって、所望の解像度で各々のラインを読み取るとともに、理論的には、色ずれのほぼない画像を得ることができる。
図9Aは、比較例における原稿の搬送と画像データとの関係(150dpi)を示した図である。図9Bは、実施例における原稿の搬送と画像データとの関係(150dpi)を示した図である。解像度が150dpiのときの原稿15の搬送速度は、解像度が300dpiのときの2倍となっている。よって、同一時間であれば、原稿15は2倍長い距離を進むことになる。
図9Aが示すように、比較例では、1ライン目の赤の読取位置は原稿15上の位置1a−2bである。緑の読取位置は位置1c−3aであり、青の読取位置は位置2b−3cである。これらを並べて示した図9Aの903でわかるように、特に赤と青とでは読取位置にほとんど重なり合うところがない。このように従来は読取位置のずれが大幅な色ずれをもたらすことになっていた。つまり、300dpi程度の細い線が描かれていると、その線が原稿15上で黒(R、G、Bの各輝度値はほとんど0)であったとしても、R、G、Bの各出力の少なくとも1つは0にならない。たとえば、赤:緑:青=1:0.5:0といった混合比になり、細線は黒として認識されない。
一方、本実施例によれば、図9Bが示すように、1ライン目の赤の読取位置は原稿15上の位置1b−2cである。緑の読取位置は位置1c−3aである。青の読取位置は位置2a−3bである。これらを並べて示した図9Bの904でわかるように、読取位置の全体の3/5程度では同一位置を読み取っていることを意味する。よって本実施例では大きな色ずれが起こりやすい150dpiの読取時でも、比較例に対して、R、G、Bの各色の色ずれが大幅に改善される。
ところで、ここまでの説明では、R、G、Bの各光源の点灯継続時間はいずれも同一であるものとして説明している。しかし、点灯継続時間(点灯開始時から点灯終了時までの期間)を各色ごとに異ならせる方法を併用することで、さらに、色ずれの低減効果を向上させることができる。
図10は、本実施例の変形例として受光素子の感度特性とともに光源の点灯タイミングを制御した例を示した図である。図9Bでは、R、G、Bに対応した光源7、8、9の点灯継続時間dR、dG、dBは同一で150dpiの読取を行った。しかし、図10に示す本変形例では、光源7、8、9の点灯継続時間dR、dG、dBは同一ではない。すなわち、タイミング発生部11は、色ずれがさらに低減されるよう、光源7、8、9の点灯継続時間dR、dG、dBを調整する。原稿15は、読み取り開始から終了まで、一定の速度で搬送される。よって、光源の点灯タイミングに依存して、受光素子2の読取位置が所定量だけ異なっている。そのため、点灯継続時間(点灯開始時から点灯終了時までの期間の長さ)を色によって異ならせるよう制御することで、色ずれを低減できる。
好適な照射タイミングは次のようにして決定される。まず、原稿15の搬送速度は取得する解像度によりほぼ一義的に決まる。R、G、Bの各光による受光素子2の露光時間も解像度に依存して決定される。1ラインをR、G、Bの各色で走査するため、露光時間の3倍となる時間が1ラインの搬送時間になる。この露光時間中において光源が実際に点灯を開始するタイミング(点灯開始時)と点灯を終了するタイミング(点灯終了時)をタイミング発生部11が制御することにより、原稿15上での光の照射位置を調整できる。なお、点灯開始時と点灯終了時を制御することは、点灯開始時と点灯継続時間とを制御することと同義である。なお、タイミング発生部11は、複数の光源の点灯開始時と、点灯終了時または点灯継続時間とを、原稿の読取位置に応じて制御する点灯制御部として機能する。
図10によれば、タイミング発生部11は、1ライン目において、おおよそ原稿15の位置1c−2cが受光素子2を通過するタイミングに合せて赤の光源7を点灯させている。すなわち図9Bよりも赤の点灯時間dRを短縮している。タイミング発生部11は、おおよそ原稿15の位置1c−3aが受光素子2を通過するタイミングに合せて緑の光源8を点灯させている。この場合のdGは図9Bとほぼ同等である。タイミング発生部11は、おおよそ原稿15の位置2a−3aが受光素子2を通過するタイミングに合せて青の光源9を点灯させている。すなわち図9Bよりも青の点灯時間dBを短縮している。このようにして、タイミング発生部11は、各光源の点灯タイミングを制御する。好的な点灯タイミングは、原稿15の搬送速度によって決定される。よって、読み取り解像度などの情報を元に、点灯タイミングを固定値として設定するようにしてもよい。
なお、図10に示した例によれば、原稿15上の位置3bの画像情報は読み取れてはいない。1ライン目の赤について受光素子2は位置1c−2cを読み取り、緑については位置1c−3aを読み取り、青については位置2a−3aを読み取っていることがわかる。その結果、点灯タイミングを制御して点灯期間を短縮すれば、点灯タイミングを制御しない場合(図9B)と比較し、色ずれが低減されることがわかる。
図11は、受光素子2を同一解像度の2ライン分の素子として構成した事例を示した図である。図11によれば、原稿15の搬送方向と略平行に2つの受光素子1101、1102が配置されている。受光素子1101、1102は、上述した複数の領域を有する受光素子2であってもよいし、一般的なフォトダイオードなどの受光素子であってもよい。ここでは、受光素子1101、1102は、感度特性を変更できない従来のフォトダイオードと同等のものとして説明する。なお、2つの受光素子1101、1102は、両面読取のために2本の受光素子アレイ1(例:ラインセンサー)を備えている場合は、それらの少なくとも一方に含まれているものとする。このように、受光素子1101、1102は、第1の方向(主走査方向)にほぼ直交した第2の方向に配置された2つ以上の受光素子に相当する。受光素子1101、1102は、1つの受光素子群を構成しているともいえる。この受光素子群は、主走査方向に複数個延在して2本のラインセンサーを構成している。よって、受光素子1101、1102からなる受光素子群は、第1の方向(主走査方向)にアレイ状に配置された受光素子群に相当する。
セレクタ1103は、タイミング発生部11からの制御信号にしたがって、2つの受光素子1101、1102のうちいずれか一方からの出力を選択する。なお、セレクタ1103は、実質的に感度特性変更部12と同様の役割を果たす。よって、セレクタ1103は、複数の光源における点灯光源の切り替えに同期して、受光素子群にそれぞれ備えられている2つ以上の受光素子から原稿の読み取りに使用すべき1つの受光素子を選択する選択部の一例である。
図11によれば、緑の光源8が点灯しているとき、セレクタ1103は、搬送方向の上流側に配置されている第2の受光素子1102で原稿15を読み取る。赤の光源7または青の光源9が点灯しているとき、セレクタ1103は、搬送方向で下流側に配置されている第1の受光素子1101で原稿15を読み取る。なお赤と青のデータは1ライン前の読取で取得した緑のデータと組み合わせて使用されることになる点が特徴である。
図12Aは、実施例における200dpiで原稿を読み取ったときの読取位置を示した図である。図12Bは、実施例における150dpiで原稿を読み取ったときの読取位置を示した図である。これらの例では、上述した点灯タイミングの制御による点灯期間の短縮も同時に行われている。図12A、図12Bによれば、原稿15の搬送方向に設置される受光素子の数を2つだけにしたとしても、複数の光源の点灯タイミングを制御するとともに、複数の光源における点灯光源の切り替えに同期して出力すべき受光素子を選択することで、色ずれを低減することが可能となる。
なお、点灯タイミングの制御はすべての解像度に関して実行してもよいが、搬送速度が相対的に高速となるために色ずれが目立ちやすくなる解像度においてのみ実行してもよい。たとえば、タイミング発生部11に接続され、原稿と読み取り光学系との間の相対移動速度を変更することで読取解像度を切り換える解像度切り換え部として機能するCPUは、第1の読取解像度(例:300dpi)に対応した第1の相対移動速度が適用されるときは感度特性変更部12によって受光素子2の感度特性を変更する。また、CPUは、第1の相対移動速度よりも高速である第2の相対移動速度が適用されるとき(例:200dpiや150dpi)は、感度特性変更部12によって、受光素子2の感度特性を変更するとともにタイミング発生部11により点灯制御を実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、原稿の相対的な移動方向に対する受光素子の感度特性を光源の切り替えに同期して変更すること、すなわち、感度の高い受光領域を原稿の相対移動に追随させることで、コストの増加を抑制しつつ色ずれを減少させることができる。同様に、複数の光源における点灯光源の切り替えに同期して、受光素子群にそれぞれ備えられている2つ以上の原稿移動方向の位置が異なる受光素子から原稿の読み取りに使用すべき1つの受光素子を選択することでも、同様の効果が得られる。なお、感度特性の変更や受光素子の選択に加えて、光源の点灯制御による点灯期間の短縮を実行すれば、さらに色ずれを低減することが可能となる。

Claims (10)

  1. 原稿と読取光学系との相対位置を移動させて画像を読み取る画像読取装置であって、
    それぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を原稿に対して順次照射する複数の光源と、
    第1の方向にアレイ状に配置され、該第1の方向に対してほぼ直交した第2の方向に対する感度特性を変更可能な受光素子と、
    前記複数の光源における点灯光源の切り替えに応じて、それぞれの前記受光素子の感度特性を変更する感度特性変更部と
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記受光素子のそれぞれは、前記第2の方向において複数の受光領域に分割されており、
    前記感度特性変更部は、
    前記複数の受光領域のうち前記点灯光源の切り替えで点灯する前記光源に対応した受光領域を選択する選択部
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記複数の受光領域のそれぞれは隣接した他の受光領域に対して連結部を介して連結されており、該連結部の幅は該受光領域の長辺よりも狭いことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記複数の受光領域のうち少なくとも3つの受光領域からRGBの輝度に対応した出力信号を読み出す信号読出部を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の画像読取装置。
  5. 前記複数の受光領域のそれぞれは、前記第1の方向の長さと前記第2の方向との比が略3:1であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記複数の光源の点灯開始時と、点灯終了時または点灯継続時間とを、前記原稿の読取位置に応じて制御する点灯制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記原稿と前記読み取り光学系との間の相対移動速度を変更することで読取解像度を切り換える解像度切り換え部をさらに備え、
    第1の読取解像度に対応した第1の相対移動速度が適用されるときは前記感度特性変更部が前記感度特性を変更し、前記第1の相対移動速度よりも高速である第2の相対移動速度が適用されるときは、前記感度特性変更部が前記感度特性をさらに変更するとともに前記点灯制御部が点灯制御を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 複数の光源と、第1の方向にアレイ状に配置された受光素子とを備え、原稿と読取光学系との相対位置を移動させて画像を読み取る画像読取装置の制御方法であって、
    前記複数の光源によってそれぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を前記原稿に対して順次照射するステップと、
    それぞれの前記受光素子の感度特性であって、前記第1の方向に対してほぼ直交した第2の方向に対する該感度特性を、前記複数の光源における点灯光源の切り替えに応じて、変更するステップと
    を備えることを特徴とする画像読取装置の制御方法。
  9. 原稿と読取光学系との相対位置を移動させて画像を読み取る画像読取装置であって、
    それぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を原稿に対して順次照射する複数の光源と、
    第2の方向に2つ以上並べて配置された受光素子をそれぞれ備え、かつ第1の方向にアレイ状に配置された受光素子群と、
    前記複数の光源における点灯光源の切り替えに同期して、前記受光素子群にそれぞれ備えられている2つ以上の受光素子から前記原稿の読み取りに使用すべき1つの受光素子を選択する選択部と
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  10. 複数の光源と、第2の方向に2つ以上並べて配置された受光素子をそれぞれ備え、かつ第1の方向にアレイ状に配置された受光素子群とを備え、原稿と読取光学系との相対位置を移動させて画像を読み取る画像読取装置の制御方法であって、
    前記複数の光源によってそれぞれ発光スペクトラム特性が異なる光を前記原稿に対して順次照射するステップと、
    前記複数の光源における点灯光源の切り替えに応じて、前記受光素子群にそれぞれ備えられている2つ以上の受光素子から前記原稿の読み取りに使用すべき1つの受光素子を選択するステップと
    を備えることを特徴とする画像読取装置の制御方法。
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