JP2011001822A - 電制スロットル特性学習制御装置及び方法 - Google Patents

電制スロットル特性学習制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アイドルストップ機能を有する車両では、アイドル運転状態が存在しない(機会が少ない)ため、従来エアフローセンサにて検出した吸入空気量を用いたETC特性学習頻度・機会が確保できない可能性があり、学習のための積極的なアイドル運転の実施は燃費性能の悪化が懸念される。
【解決手段】車両減速時などの過渡状態において、エンジン回転数・ETC開度から予測される吸気管負圧を目標負圧として、圧力センサで検出した実際の吸気管負圧と比較することでETC特性のずれ検知及びETC特性の学習・補正を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの自動停止・自動始動を行うアイドルストップ機能を有するエンジン制御装置に係り、電制スロットル特性の学習を行う電制スロットル特性学習制御装置及び方法に関する。
エンジンで発生する駆動力(エンジントルク)は、主としてエンジンに吸入される空気量により決定される。目標とするエンジントルクに応じてエンジンの吸気管に配置された電制スロットル弁(以下、ETCと称す)の弁開度を調整することで吸入空気量すなわちエンジン発生トルクを制御する。このときエンジン制御装置は、ETC開度と吸入空気量の関係をETC特性として予め装置内に備え、目標エンジントルクを実現する吸入空気量を演算したのち、前述のETC特性を基準にETC開度を決定し、電気的信号によりETC開度を調整する。このETC特性は、機差及び経時劣化により変化するため、アイドル運転状態などを用いて学習することで予め備えた特性とのずれを補正し、エンジントルク実現精度を向上させているのが一般的技術して公知である。さらに上記のETC特性学習として、エンジンに備えられたエアフローセンサで検出された吸入空気量を用いて、ETC開度に対する吸入空気量の相関関係からETC特性のずれを学習することがなされている。エンジン回転数及び負荷が変化する過渡状態でのエアフローセンサ検出の吸入空気量は吸気管容積による位相遅れが存在するため、ETC開度との相関関係確保の観点から安定した運転状態すなわちアイドル運転状態で実行されるのが一般的となっている。
特開2007−92711号公報
近年のハイブリッド車両を含むアイドルストップ機能付き車両では、従来アイドル運転を継続する場面で、エンジンを停止しアイドルストップを行うため、アイドル運転を行う期間が短くなる。
しかし、これらのアイドルストップ機能つき車両では、アイドル運転をする期間がないか、短いため、従来のETC特性の学習機会を設けることが困難であった。学習機会の減少により、経時劣化等での特性ずれによるエンジントルク実現精度悪化が懸念される。
またETC特性学習のために積極的にアイドル運転を長くすることは燃費・排気悪化に起因するため望ましくない。
本発明の目的は、アイドルストップ機能付き車両におけるETC特性を学習する機会の低下によるトルク実現精度悪化を鑑みてなされ、従来に比べてアイドル状態が存在しない又は期間が短い車両においてもETCが学習する機会を確保したETC特性学習制御装置及び学習方法を提供することにある。
本発明のETC特性学習制御装置は、吸気管に流入する空気量を調整する電制スロットル弁と前記吸気管内の圧力を直接又は間接的に検出する圧力センサとを有する内燃機関の電制スロットル特性学習制御装置において、前記吸気管内の圧力を予測する吸気管負圧予測手段を有し、前記圧力センサにて検出した吸気管負圧と予測された吸気管負圧とを用いて電制スロットルの弁開度に対する空気流量の特性を学習することを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置である。
また、さらに詳しくは、エンジン回転数,ETC開度,水温等の信号に基づき、ETC特性の学習を実行するか否かを判断する学習許可判定手段、及び当該運転シーン・領域において予測される吸気管内負圧を演算する目標負圧演算手段を有し、エンジンに取り付けられた圧力センサにて検出された実際の吸気管負圧と前記目標負圧を比較し予め備えたETC特性とのずれを演算・補正するETC特性学習手段から構成される。
前記ETC特性学習手段にて演算されたETC特性学習値は、エンジンに要求される目標トルク値に応じてETC開度を演算する目標ETC開度演算手段に反映され、所望のETC開度すなわち吸入空気量の制御を行う。
車両減速中などエンジンがパーシャル運転域からアイドル運転に移行する過渡状態において、エアフローセンサより算出する吸入空気量は吸気管容積分の位相遅れやエンジン回転数変化により真に吸入された空気量に対しずれが生じるため、従来のETC特性学習は十分にアイドル運転に移行したのちに実行されていた。これに対し、吸気管負圧の次元でETC特性学習を行う本発明においては、車両減速中の過渡状態のようなアイドル運転以外の状態であっても当該運転状態でのETC開度・エンジン回転数から予測される目標負圧を演算し、圧力センサで検出された実際の吸気管負圧と比較してETC特性ずれを学習するため、アイドル運転状態が存在しない又は短いアイドルストップ機能付き車両でもETC特性学習の機会を確保することが可能となる。
吸気管負圧を用いてアイドル状態のような定常状態以外の運転状態であってもETC特性学習を実行することにより、ETC特性ずれが低減され、エンジンに要求される出力トルクの実現精度を向上することができる。
本発明に係るETC特性学習制御装置の一実施の形態。 筒内噴射エンジン213の制御システム全体構成。 該エンジン制御ユニット216の主要部。 吸入空気量を基準としたETC学習のタイムチャート例。 吸気管負圧を用いたETC学習のタイムチャート例1。 エンジン減速時の吸気管負圧波形。 吸気管負圧を用いたETC学習のタイムチャート例2。 目標負圧と実負圧の差分に対するETC特性学習値(ずれ補正代)の一例。 空気流量とETC開度の相関関係。 複数回学習経験による学習値演算タイムチャート例。 減速時のエンジン回転数を一定保持したときのタイムチャート。 所定回転時の負荷値とETC開度の相関関係。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係るETC特性学習制御装置の一実施の形態を示す。エンジン制御ユニット216には、エンジン回転数,ETC開度,水温等の信号に基づき、ETC特性の学習を実行するか否かを判断する学習許可判定手段a1と、及び当該運転状態において予測される吸気管内負圧を演算する目標負圧演算手段a2と、エンジンに取り付けられた圧力センサにて検出された実際の吸気管負圧と前記目標負圧を比較し予め備えたETC特性とのずれを演算・補正するETC特性学習手段a3とから構成される。ETC特性学習手段a3にて演算されたETC特性学習値は、エンジンに要求される目標トルク値に応じてETC開度を演算する目標ETC開度演算手段a4に反映され、所望のETC開度すなわち吸入空気量の制御を行う。
目標ETC開度演算手段a4にはETC特性を予め備えており、目標トルク値に応じて必要な吸入空気量を演算したのち、ETC特性を用いてETC開度の演算を行う。ETC特性の一例を図9に空気流量とETC開度の相関関係として示す。実線で示すETC特性を予めエンジン制御ユニット216に備えており、所定回転数状態における必要空気流量からETC開度を一義的に決定することができる。ここで破線で示すように実際のETC特性は機差ばらつきXを持つため、ETC特性の学習が必要となる。またデポ付着等の経時劣化時には矢印で示すETC開度に対し、流量低下方向に特性が変化することが一般的であり、エンジントルクの実現精度を維持する上では継続的にETC特性の学習・補正を実行する必要がある。
学習許可判定手段a1は、現在の運転状態が吸気管負圧を予測できる状態か否かを各種エンジン制御パラメータ(エンジン回転数,ETC開度,水温等)より判定を行う。さらに、車両減速時などで予めETC開度が決められ、吸気管負圧が一義的にエンジン回転数などで予測できる状態においては学習許可と判定する。目標負圧演算手段a2は当該状態で予測または期待される吸気管負圧を目標負圧として演算する。ETC特性学習手段a3は実際に圧力センサ等で検出された実際の吸気管負圧と前記目標負圧との比較及び学習値演算を実行する。
図8に目標負圧と実負圧の差分(差圧ΔP)に対するETC特性学習値(ずれ補正代)の一例を示す。圧力の次元を−1気圧を0kPa、大気圧を103kPaと定義し、吸気管負圧が発生している状態を103kPa以下として記述する。目標負圧−実負圧を差圧ΔPとしたとき、差圧が正側では目標に対し、実負圧が小さいすなわち予測以上に負圧が発生していることを示しており、ETC特性としては、予め備えたETC特性値(ETC開度と空気流量の関係)に対して、実特性は流量少なめとなっていることを示す。このときは図8のように学習値としてETC開度開き方向に補正・学習を行うことで特性ずれを吸収することが可能となる。逆に差圧ΔPが負側にあるときは、ETC開度に対し、流量多めの状態であり、負圧が発達しない状態であり、学習値としてはETC開度を閉じ方向に補正・学習を行う。本例ではテーブルにより差圧ΔPと学習値の関係を示したが、目標負圧と実負圧の比較結果を用いて演算により学習値を導出してもよい。
このようにアイドル運転状態でなくとも、吸気管負圧が予め予測することが可能な運転状態で圧力次元でのETC特性学習を実行することで、アイドル運転機会の少ないアイドルストップ機能付き車両でのETC特性学習の機会・頻度を確保することができる。
図2は、本実施形態において筒内噴射エンジン213の制御システムを例にし、本実施形態の全体構成を示したものである。本システムは高圧燃料ポンプ201を備えている。シリンダ229に導入される吸入空気は、エアクリーナ220の入口部219から取り入れられ、エンジンの運転状態計測手段の一つであるエアフローセンサ218を通り、吸気流量を制御する電制スロットル弁(ETC224)が収容されたスロットルボディ221を通ってコレクタ223に入る。前記エアフローセンサ218は、吸気流量を表す信号をエンジン制御装置であるエンジン制御ユニット216に出力する。
スロットルボディ221は、ETC224の開度を検出するエンジンの運転状態計測手段の一つであるスロットルセンサ217を備える。スロットルセンサ217はエンジン制御ユニット216にスロットル開度を出力する。エンジン制御ユニット216は、エンジンに要求される目標トルクに基づき、スロットルボディ221に取り付けられたモータ222に駆動信号を出力し、ETC224の開閉を行い、吸入空気量を制御する。
コレクタ223に吸入された空気は、筒内噴射エンジン213のシリンダ229に接続された吸気管225に分配された後、シリンダ229内の燃焼室228に導かれる。図2は簡略化のため一気筒のみであるが、複数気筒であっても本発明趣旨を逸脱するものではない。
コレクタ223に取り付けられた負圧センサ226はコレクタ223内(吸気管内)の負圧を示す信号をエンジン制御ユニット216に出力する。
一方、ガソリン等の燃料は、燃料タンク205から燃料ポンプ204により一次加圧されて燃料圧力レギュレータ203により一定の圧力(例えば0.3MPa)に調圧される。その後、高圧燃料ポンプ201でより高い圧力に二次加圧(例えば5MPa)されて燃料蓄圧室(図示せず)へ圧送される。
燃料蓄圧室に蓄えられた高圧の燃料はシリンダ229に設けられるインジェクタ214からエンジン制御ユニット216の駆動信号に基づいて所定量・所定タイミングで燃焼室228に噴射される。燃焼室228に噴射された燃料は、同様にエンジン制御ユニット216により制御されるタイミングで点火コイル211で高電圧化された点火信号により点火プラグ215で着火される。
排気弁のカムシャフトに取り付けられたカム角センサ207は、カムシャフトの位相を検出するための信号をエンジン制御ユニット216に出力する。ここで、カム角センサは吸気弁側のカムシャフトに取り付けてもよい。また、エンジンのクランクシャフトの回転と位相を検出するためにクランク角センサ230をクランクシャフト軸上に設け、その出力をエンジン制御ユニット216に出力する。
排気管209中の触媒210の上流に設けられたA/Fセンサ208は、排気ガスを検出し、その検出信号をエンジン制御ユニット216に出力する。
エンジン制御ユニット216の主要部は、図3に示すように、MPU302,ROM301,RAM303及びA/D変換器を含むI/O LSI304等で構成される。エンジン制御ユニット216は、エンジンの運転状態を計測(検出)する手段の一つであるクランク角センサ230,カム角センサ207,燃圧センサ206,スロットルセンサ217,アクセルセンサ231,A/Fセンサ208,負圧センサ226,エアフローセンサ218などの各種センサ等からの信号を入力として取り込み、燃料噴射量制御,点火時期制御,吸入空気量制御及び高圧ポンプによる燃料圧力制御を目的とする所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力する。インジェクタ214,点火コイル211,ETCモータ222及び高圧燃料ポンプソレノイド201は、エンジン制御ユニット216からの制御信号を受けて作動する。
このようにエンジン制御においては各種のアナログセンサが存在しており、それぞれが制御対象に合わせてフィルタ・マスク等の信号処理によって加工されて用いられる。
また、エンジン制御ユニット216以外の制御ユニットにて検出された運転者操作によるシフトレンジ情報500,ハイブリット車両などでエンジン制御とモータ制御とバッテリ制御とを統括する制御ユニットからのアイドルストップ実行要求(I/S要求501),エンジン制御としてアイドルストップ制御を禁止している状態を示すアイドルストップ禁止要求(I/S禁止要求502)などはCAN通信やFlex Ray通信等のユニット間通信によりデータの送受信が行われる。
図4には、従来エアフローセンサによる吸入空気量を基準としたETC特性学習のタイムチャート例を示す。車両が減速状態に入るなどエンジンへの要求トルクが不要になる(時刻T0)とエンジン制御ユニット216ではETC開度を全閉位置へと制御を行う。図示しないが必要に応じて燃料カットも実行され、エンジン回転数は低下し始める。ETC開度が全閉位置に閉じられるため、吸入空気量Qは低下し、Q/Nで算出する負荷値(実際の吸入空気量)は図に示すような動きとなり、エンジン回転数がアイドル回転数域(時刻T1)になった後、負荷値は安定状態となる(時刻T2以降)。従来はこの負荷値が安定した時刻T2以降をETC特性学習領域としている。
実際の学習方法の一例として、図12に所定回転時の負荷値(吸入空気量)とETC開度の相関関係(ETC特性)を示し説明する。アイドル運転で要求負荷(空気量)Ltに対し、ETC特性を用いてETC開度Etとして制御しているときに、実際の吸入空気量から算出される実負荷値がLaであった場合、実負荷値LaでETC開度を推測すると開度Eeとなり、目標としたEtに対しETC特性が開き方向にずれていると判定する。要求と実負荷値の差分を用いて、見かけ上のETC特性を破線で示す特性へと読み替え、要求負荷値に対する目標ETC開度をEt1とする。これにより、実負荷値Laは要求値Ltに近似することになり、EtとEt1の差分がETC特性学習代となる。実負荷を示す吸入空気量検出が過渡状態ではずれてしまうため、アイドル状態を用いて上記のETC特性学習を実行する。しかし、アイドルストップ対応車両ではエンジン停止してしまうため学習実行することができない。一方、圧力センサで検出した吸気管負圧(吸気圧)はエンジン回転数が変化する過渡状態においても時刻Ta付近で所望の圧力値に漸近しているため、本実施例では前記吸気管負圧を用いて学習を実行することを特徴としている。
図5には本実施例の吸気管負圧を用いたETC特性学習のタイムチャートを示す。従来の負荷値による学習では時刻T2以降を学習領域としたが、アイドルストップ対応車両では時刻T2になる前にエンジンが停止してしまい、学習ができない。これに対し、本実施例はETC開度を全閉位置に制御したのち吸気管負圧が応答した(安定した)時刻Ta以降からエンジンが停止するまでの区間を学習領域として定義する。よってアイドル運転時間が短い又は存在しない車両においてもETC特性学習の機会を確保することができる。
これまで車両減速時などの過渡状態における吸気管負圧を用いてETC特性学習を実行する例を述べたが、エンジン減速時には予め所定の吸気管負圧となるように設定または制御されることが一般的であり、その設定または制御目標値を目標負圧として、実負圧と比較することでETC特性学習は可能となる。
図6には具体的なエンジン減速時の吸気管負圧波形を示す。エンジンへの要求トルクがなくなると、吸入空気量を絞るためETC開度が閉じ方向へ制御される。ここで破線で示す開度すなわち全閉位置まで閉じた場合、エンジン減速初期ではまだ回転数が高いために吸気管負圧が発達し過ぎる(負圧が大きくなる)可能性がある。負圧が発達し過ぎると吸気・排気弁およびピストンリングの隙間からエンジンオイルを吸入してしまう所謂オイル上がり・下がり現象が発生してしまい、排気悪化およびエンジン破損に至ることが懸念されるため、エンジン減速時には負圧を管理または制御する必要がある。具体的には、要求トルクを実現するETC開度と減速時負圧管理分のETC開度を別々に演算しておき、両者のうち大きい方を最終的な目標ETC開度として選択することが実現しているのが一般的である。図6で示す破線が要求トルクを実現するETC開度に相当し、実線が負圧管理分のETC開度に相当する。トルク要求が無くなり、トルク実現分のETC開度が全閉位置を要求しても、負圧管理分で負圧が発達しすぎない程度の開き方向のETC開度を選択することで、減速時の吸気管負圧は所定の負圧値を保持されることになる。このような所望の負圧値に保持・管理される領域であればETC特性学習を実行することができる。
また、減速時負圧管理分のETC開度はエンジン回転数毎に設定されることが公知であり、エンジン回転数に応じて所望の負圧を保持できるETC開度が設定される。このため、図7に示すようにエンジン回転数が減速していく過程ではETC開度も変化することになり、図に示す時刻Ta,Tb,Tcで学習を実行すれば異なるETC開度を基準としたETC特性のずれを検知することが可能となり、各学習点での特性ずれ平均または最大最小値といった値を最終的な学習値とすることで、学習精度・信頼性向上を図ることができる。さらには、一回の減速過渡状態における学習値のみではなく、複数回の学習機会を経験させたのちに各減速過渡にて得た学習値から最終的な学習値を演算することにしてもよい。図10に複数回学習経験による学習値演算タイムチャート例を示す。図中の学習機会A,B,Cにおける各学習値を記憶しておき、所定の機会学習を経験したとき、または条件が成立するとき記憶した学習値を元に最終的な学習値を演算することで、学習値自体の精度・信頼性を確保することができる。
吸気管負圧を用いて過渡状態で学習値を更新することで、アイドル運転が不要になることを説明してきたが、過渡状態において吸気管負圧を用いた仮学習を実行し、ETC特性ずれの学習の必要性有無を判定するだけの意図で用いてもよい。過渡状態で特性ずれが発生していると判定されたときは、アイドルストップ動作を禁止し、従来どおりアイドル運転を確保し、その状態でETC特性学習を実行する。図4の時刻Ta〜T1間において吸気管負圧によるETC特性ずれの判定を実行し、吸気管負圧による目標と実際の差圧が所定値以上のときは時刻T2以降のアイドル運転域を継続確保するように制御する。アイドル運転点は存在してしまうが、学習必要性があると過渡状態で判定されたときのみであり、アイドル運転自体の頻度・機会は低減させることができ、燃費跳ね返りを最小限に抑えることが可能である。
また、この場合過渡状態での学習必要性判定は吸気管負圧を用いた判定のように判定パラメータを限定するものではなく、減速過渡状態において空燃比センサ値のようにETC特性ずれすなわち空気量ずれと相関が判定できるパラメータであればよい。
図11にETC特性学習機会確保のため減速時のエンジン回転数を一定に保持したときのタイムチャートを示す。ハイブリット車両などのエンジン以外に駆動力源を有するシステムにおいては駆動力と同時に減速力もモータ等でコントロールすることが可能になる。図11では、車両減速時に従来であればエンジンフリクションを用いた所謂エンジンブレーキで車両減速度を確保していたが、目標加速度(減速度)を設定し、エンジン回転数が一定の回転数を保持できる区間を設け、その区間の車両減速度はモータの駆動力を制御して実現する例を示している。このようにアイドル回転数域が存在しなくとも車両が減速する間に一定区間だけ安定した回転数領域を設け、その区間でETC特性学習を実行することで、学習頻度・機会の確保及び燃費性能向上を実現できる。
201 高圧燃料ポンプ
203 燃料圧力レギュレータ
204 燃料ポンプ
205 燃料タンク
206 燃圧センサ
207 カム角センサ
208 A/Fセンサ
209 排気管
210 触媒
211 点火コイル
213 筒内噴射エンジン
214 インジェクタ
215 点火プラグ
216 エンジン制御ユニット
217 スロットルセンサ
218 エアフローセンサ
219 入口部
220 エアクリーナ
221 スロットルボディ
222 モータ
223 コレクタ
224 ETC
226 負圧センサ
228 燃焼室
229 シリンダ
230 クランク角センサ
231 アクセルセンサ
301 ROM
302 MPU
303 RAM
304 I/O LSI
500 シフトレンジ情報

Claims (7)

  1. 吸気管に流入する空気量を調整する電制スロットル弁と前記吸気管内の圧力を直接又は間接的に検出する圧力センサとを有する内燃機関の電制スロットル特性学習制御装置において、
    前記吸気管内の圧力を予測する吸気管負圧予測手段を有し、
    前記圧力センサにて検出した吸気管負圧と予測された吸気管負圧とを用いて電制スロットルの弁開度に対する空気流量の特性を学習することを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置。
  2. 請求項1に記載のアイドルストップ機能・制御を有する車両は、吸気管に吸入空気量を検出する流量計(エアフローセンサ)を設けたエンジンを備えた車両であることを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置及び方法。
  3. 請求項1に記載の吸気管負圧を用いた学習値は、連続する学習可能状態内で複数回演算した結果と、非連続な学習可能状態において各状態で演算した結果のうち、いずれかまたは双方組合せにより学習値を決定・更新することを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置及び方法。
  4. 請求項1に記載の吸気管負圧を用いた学習は、電制スロットル閉じ制御時に吸気管負圧の過大な発達を防止するために設けた目標負圧値を基準に実負圧と比較して電制スロットル特性ずれを学習することを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置及び方法。
  5. 車両の停車時,走行時に関わらず、所定の運転条件及び状態が成立したときにエンジンの自動停止を行い、所定の運転条件及び状態が成立したときにエンジンを自動始動させるアイドルストップ機能・制御を有する車両において、
    アイドル運転以外の状態で電制スロットルの弁開度に対する空気流量の特性ずれを判定し、特性学習が必要と判断されたときにアイドルストップ制御を禁止して電制スロットル特性の学習を実行することを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置及び方法。
  6. 請求項5に記載のアイドル運転以外の状態は、電制スロットル閉じ制御時に吸気管負圧の過大な発達を防止するため電制スロットル弁開度を開き方向に操作している状態であることを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置及び方法。
  7. 請求項5に記載のアイドル運転以外の状態は、エンジン回転数減速時にモータ駆動力により所定区間エンジン回転数を一定に保持した状態であることを特徴とする電制スロットル特性学習制御装置及び方法。
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