JP2011000964A - 操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行中に、バックアップシステムに発生した不具合を適切に診断することにより、バックアップシステムの正常動作に関する信頼性をより一層向上させた操舵装置を提供する。
【解決手段】ステアバイワイヤシステムにより車両を操舵するメイン操舵部に不具合が生じた場合に、操舵機構と転舵機構との間を機械的に連結することによって車両の操舵機能を復帰させるバックアップ操舵部と、バックアップ操舵部の動作状態を診断する診断部とを備え、診断部は、車両の走行状態を判定する走行状態判定部と、車両が所定の旋回角未満で走行中に、操舵機構と転舵機構とを連結させる連結機能の診断を行う連結診断部と、操舵機構と転舵機構とが正常に連結され、且つ車両が走行中の期間にバックアップ操舵部による操舵機能の診断を行う操舵診断部とを有する操舵装置とした。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ステアバイワイヤ方式の操舵装置に関するものである。
従来から、自動車などの車両の操舵システムとして、ドライバが操作するステアリングホイル等を含む操舵機構と、前輪等の転舵輪の方向を変化させる転舵機構との機械的な連結を排除したステアバイワイヤシステムが提案されている。
かかるステアバイワイヤシステムを適用した操舵装置では、ステアリングホイルの回動を操舵センサにより検知し、転舵機構を駆動する転舵アクチュエータが操舵センサによる検知結果に基づいて転舵輪の方向を駆動制御するので、ステアリングホイルの操舵角と実際の転舵角との比率を自由に設定することができる。
この種の操舵装置は、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じた場合、操舵機構と転舵機構とが機械的に連結されていないため車両の操舵が不能となる恐れがあるため、ステアバイワイヤシステムとは別系統で車両の操舵を可能とするバックアップシステムが設けられる。
バックアップシステムとしては、例えば、操舵機構と転舵機構とを断接自在に連結する電磁クラッチを設け、ステアバイワイヤシステムが正常に機能している間は、操舵機構と転舵機構との機械的連結を切断しておき、ステアバイワイヤシステムに不具合が発生した場合に、操舵機構と転舵機構とを機械的に連結するように電磁クラッチを制御するシステムが知られている。
このバックアップシステムは、メインの操舵システムに不具合が生じた場合等の非常時に、ドライバの危険を回避するための操舵システムであるため、常に正常に動作可能な状態を保っておく必要がある。
操舵装置のバックアップシステムを常に正常に動作可能な状態を保つ技術として、バックアップシステムを定期的に動作させて、その動作状態を自己診断する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この技術では、イグニッションスイッチがONされた時(ステアバイワイヤシステムの起動時)に、電磁クラッチを電子制御して操舵機構と転舵機構とを機械的に連結させて、電磁クラッチの動作状態を診断する電気的診断と、操舵機構と転舵機構とを機械的に連結させた状態で操舵機構と転舵機構とを自動的に駆動させて、操舵機構及び転舵機構の動作状態を診断する機械的診断とを行っていた。
特開2006−290136号公報
しかしながら、上記従来の技術では、車両の走行中にバックアップシステムに不具合が発生した場合、その不具合を適切に診断することができなかったため、バックアップシステムの正常動作に関する信頼性を十分に向上させることができない恐れがあった。
すなわち、バックアップシステムは、機械的な構造で構成されているため、比較的振動が少ない停車時よりも、振動が大きい走行中に不具合が発生する可能性が高いため、イグニッションスイッチをONにする停車中にバックアップシステムの自己診断を行うだけでは、走行中にバックアップシステムに不具合が発生した場合に、その不具合を適切に診断することができない。
特に、特許文献1に記載の技術では、機械的診断を行う場合に、操舵機構と転舵機構とを自動的に駆動させて、操舵機構及び転舵機構の動作状態を診断していたため、走行中にドライバの意思とは無関係に操舵機構と転舵機構とを自動的に駆動させることにより生じる危険性を考慮すると走行中に機械的診断を行うことができず、走行中にバックアップシステムの不具合の発生を検出することができなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両の走行中に、バックアップシステムに発生した不具合を適切に診断することにより、バックアップシステムの正常動作に関する信頼性をより一層向上させた操舵装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明では、ステアバイワイヤシステムにより車両を操舵するメイン操舵部に不具合が生じた場合に、操舵機構と転舵機構との間を機械的に連結することによって車両の操舵機能を復帰させるバックアップ操舵部と、前記バックアップ操舵部の動作状態を診断する診断部とを備えた操舵装置であって、前記診断部は、車両の走行状態を判定する走行状態判定部と、前記走行状態判定部により車両が所定の旋回角未満で走行中であると判定された場合に、前記操舵機構と前記転舵機構とを連結させる連結機能の診断を行う連結診断部と、前記連結診断部により前記操舵機構と前記転舵機構とが正常に連結されたと診断され、且つ前記走行状態判定部により車両が走行中であると判定されている期間に前記バックアップ操舵部による操舵機能の診断を行う操舵診断部とを有する操舵装置を提供することとした。
本発明によれば、車両の走行中に、バックアップシステムに発生した不具合を適切に診断することにより、操舵装置に設けられたバックアップシステムの正常動作に関する信頼性をより一層向上させることができる。
図1は、本実施形態に係る操舵装置の概要構成を示す説明図である。 図2は、第1の連結診断の診断手順を示す説明図である。 図3は、第2の連結診断の手順を示す説明図である。 図4は、操舵診断の手順を示す説明図である。 図5は、操舵装置が連結診断及び操舵診断を行う手順及びそのタイミングを示す説明図である。 図6は、本実施形態に係る操舵装置が備える診断部の構成を説明するための機能ブロック図である。 図7は、本実施形態に係る操舵装置の制御部により実行される処理を示すフローチャートである。 図8は、本実施形態に係る操舵装置の制御部により実行される処理を示すフローチャートである。 図9は、本実施形態に係る操舵装置の制御部により実行される処理を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る操舵装置の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る操舵装置の概要構成を示す説明図である。なお、同図では、説明を容易にするために、信号線等を一部省略している。
図1に示すように、本実施形態に係る操舵装置1は、操舵機構2と、転舵機構3と、連結切替部4と、これら操舵機構2、転舵機構3、連結切替部4の動作を制御することによってステアバイワイヤシステムによる車両の操舵(以下、「ステアバイワイヤ操舵」という。)を可能とする制御部5とを備えている。
ここで、ステアバイワイヤシステムとは、ドライバが操作するステアリングホイル21等を含む操舵機構2と、前輪等の転舵輪31の方向を変化させる転舵機構3との機械的な連結を排除した操舵システムである。
この操舵装置1では、ステアバイワイヤ操舵を行う場合、制御部5が連結切替部4を制御して、操舵機構2と転舵機構3との機械的連結を切断し、ドライバの操舵操作を電気信号に変換して、その電気信号に基づいて転舵機構3を駆動させることにより車両の操舵制御を行う。
また、この操舵装置1は、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じた場合に、制御部5が連結切替部4を制御して、操舵機構2と転舵機構3との間を機械的に連結させることにより、車両の操舵機能を復帰させるバックアップシステムを備えている。
つまり、この操舵装置1では、連結切替部4により操舵機構2と転舵機構3との機械的連結が切断されている場合に、操舵機構2、転舵機構3、制御部5等が協働してステアバイワイヤシステムにより車両を操舵するメイン操舵部として機能する。
一方、この操舵装置1では、連結切替部4により操舵機構2、転舵機構3、連結切替部等が協働してバックアップ操舵部として機能する。なお、ここでは図示していないが、バックアップ操舵を行う際に、公知のパワーステアリングシステムを適用してもよい。
バックアップシステムは、メインの操舵システムに不具合が生じた場合等の非常時に、ドライバの危険を回避するための操舵システムであるため、常に正常に動作可能な状態を保っておく必要がある。
そのため、この操舵装置1は、制御部5の内部に、バックアップ操舵部が正常に動作するか否かを自己診断する診断部7を備えている。特に、この診断部7は、車両のイグニッションスイッチ(以下、「IG」という。)がONされたときに自己診断を行うだけでなく、その後、車両が走行中にも所定の条件が成立した場合には自己診断を行うように構成している。
そのため、この操舵装置1では、車両の走行中に、バックアップシステムに不具合が発生した場合にも、その不具合を適切に診断することができるので、操舵装置1に設けられたバックアップシステムの正常動作に関する信頼性をより一層向上させることができる。この診断部7の構成及び動作については、後に詳述する。
操舵機構2は、ドライバが操作するステアリングホイル21、ステアリングホイル21の回動に伴って回転する操舵側シャフト22、反力モータ23、操舵トルクセンサ24、操舵角センサ25等を備えている。
反力モータ23は、ステアバイワイヤ操舵時に、操舵側シャフト22に対して、回転方向と逆方向に所定の負荷(反力)をかけるモータである。この反力モータ23により操舵側シャフト22へ適度な反力を加えることによって、ステアバイワイヤ操舵時の操舵感を従来の機械的なパワーステアリング操舵時の操舵感に近づけるようにしている。
操舵トルクセンサ24は、ドライバがステアリングホイル21に加える力(トルク)を検知するセンサである。また、操舵角センサ25は、操舵側シャフト22の回転角度を検知するセンサである。制御部5は、この操舵角センサ25により検知された回転角度に基づいて、後述の転舵モータ32の動作を制御してステアバイワイヤ操舵を実現する。
転舵機構3は、車両の走行を転舵する転舵輪31、ステアバイワイヤ操舵時に制御部5の制御に従って駆動する転舵モータ32、転舵モータ32の駆動力を転舵輪31へ伝達することによって転舵輪31の向きを変化させるリンク機構33等を備えている。
また、転舵機構3は、バックアップ操舵時に操舵側シャフト22に連動して回転することにより転舵輪31の向きを変化させる転舵側シャフト34、転舵側シャフト34の回転角を検知する転舵角センサ35を備えている。
制御部5は、ステアバイワイヤコントローラ51、反力コントローラ52、転舵コントローラ53、電磁クラッチアクチュエータ54等を備えている。
反力コントローラ52は、ステアバイワイヤコントローラ51の制御に従って、反力モータ23の駆動制御を行う処理部である。また、転舵コントローラ53は、ステアバイワイヤコントローラ51の制御に従って、転舵モータ32の駆動制御を行う処理部である。
電磁クラッチアクチュエータ54は、ステアバイワイヤコントローラ51の制御に従って、連結切替部4が備える電磁クラッチ41(図6参照)を連結駆動及び切断駆動させる処理部である。
ステアバイワイヤコントローラ51は、操舵装置1の動作全体を統括制御する処理部であり、反力コントローラ52、転舵コントローラ53、電磁クラッチアクチュエータ54、カーナビゲーションシステム(以下、「カーナビ」という。)61、スタビリティーコントローラ(SC)62、アンチロックブレーキシステム(ABS)63等と接続している。
このステアバイワイヤコントローラ51は、電磁クラッチアクチュエータ54を制御して連結切替部4に操舵機構2と転舵機構3との機械的連結を切断させた状態で、操舵角センサ25により検知された操舵側シャフト22の回転角度に応じて、転舵コントローラ53を制御することにより転舵モータ32を駆動させ、ステアバイワイヤ操舵を行わせる。
また、ステアバイワイヤコントローラ51は、ステアバイワイヤシステムに不具合が生じたことを検知した場合に、電磁クラッチアクチュエータ54を制御して、連結切替部4に操舵機構2と転舵機構3とを機械的に連結させ、バックアップ操舵を行わせる。
更に、このステアバイワイヤコントローラ51は、バックアップ操舵部が正常に動作するか否かを自己診断する診断部7を備えている。この診断部7は、操舵機構2と転舵機構3とを実際に連結させる動作(連結機能)に関する連結診断と、操舵機構2と転舵機構3とを連結させた状態でのバックアップ操舵部の動作(操舵機能)に関する操舵診断とを行う処理部である。
ここで、診断部7が行う連結診断及び操舵診断について、図2〜図4を参照して説明する。図2は、第1の連結診断の診断手順を示す説明図であり、図3は、第2の連結診断の手順を示す説明図であり、図4は、操舵診断の手順を示す説明図である。なお、図2には、連結切替部4の一断面を示しており、図3には、連結切替部4の他の断面を示している。
図2に示すように、本実施形態の連結切替部4は、操舵側シャフト22の下端(ステアリングホイル21と逆側)に連結されたクラッチ擦動部41aと、転舵側シャフト34の上端(リンク機構33と逆側)に連結されたクラッチ擦動部41bとを備えた電磁クラッチ41を備えている。
これらクラッチ擦動部41a、41bは、電磁クラッチアクチュエータ45により駆動され、図2(a)に示すように、これらクラッチ擦動部41a、41bの対向する面が離隔しているときが、操舵機構2と転舵機構3とが切断されたステアバイワイヤ操舵時である。
また、図2(b)に示すように、クラッチ擦動部41a、41bの対向する面同士が密着しているときが、操舵機構2と転舵機構3とが連結されたバックアップ操舵時である。
本実施形態では、各クラッチ擦動部41a、41bの動作に連動して動作するクラッチ擦動部41a、41bの各カバー44に導電性部材により構成した接点43a、43bを設けている。
これらの接点43a、43bは、操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結されたときに接触位置に設けられている。操舵機構2側の接点43aは、所定の電圧を印加する通電部75と接続されている。一方、転舵機構3側の接点43bは、GND(接地点)と接続されている。
そして、第1の連結判定では、通電判定部91により転舵機構3側の接点43bとGNDとの間の通電状態(電圧)をモニタリングして、接点43aと接点43bとの接触状態を判定することにより、操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結したか否かを診断する。
つまり診断部7は、図2(a)に示すステアバイワイヤ操舵時に、図2(b)に示すように、操舵機構2と転舵機構3とを実際に連結させ、このときに通電判定部91が通電を検知した場合に、操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結したと判定する。
このように、第1の連結判定では、各クラッチ擦動部41a、41bのカバー44に接点43a、43bを設け、これら接点43a、43b同士が接触したときに流れる電流電圧を検知するという簡易な構成でありながら、操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結したか否かを容易に診断することができる。
なお、本実施形態では、各クラッチ擦動部41a、41bのカバー44に接点43a、43bを設けているが、接点43a、43bの設置位置は、カバー44に限定するものではなく、操舵機構2と転舵機構3とが切断されているときに離隔し、操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結されたときに接触する位置であれば、任意の位置に設けることができる。
次に、第2の連結診断について説明する。図3に示すように、連結切替部4は、クラッチ擦動部41a、41bの摺動を補助する断面視コの字形状のガイド体45を備えている。このガイド体45の内面(天井面及び底面)とクラッチ擦動部41a、41bとの間はバネ47により接続されている。
また、操舵機構2側のクラッチ擦動部41aの上面所定位置には、永久磁石46が設けられている。この永久磁石46と対向する位置には、一旦がスイッチSWを介して通電部75に接続され、他端がGNDに接続されたクラッチ駆動コイル42が設けられている。
そして、この連結切替部4は、図3(a)に示すように、スイッチSWをON状態として、永久磁石46をクラッチ駆動コイル42側へ引き寄せることにより、クラッチ擦動部41aとクラッチ擦動部41bとを離隔させて、操舵機構2と転舵機構3とを切断させる。
また、連結切替部4は、図3(b)に示すように、スイッチSWをOFF状態として、バネ47の弾性力によりクラッチ擦動部41aとクラッチ擦動部41bとを密接させて、操舵機構2と転舵機構3とを連結させる。
そして、第2の連結診断では、クラッチ駆動コイル42に流れる電流の通電状態を通電判定部91によってモニタリングすることによって、連結切替部4の切替機能が正常であるか否かを判定する。
このとき、診断部7は、スイッチSWをON状態にして、通電判定部91によりクラッチ駆動コイル42に正常に通電されているか否かを判定することによって、通電部75とクラッチ駆動コイル42とGNDとの間に断線が無いか否かを診断する。
第2の連結診断では、通電判定部91によりクラッチ駆動コイル42に正常に通電されているか否かを判定するという簡易な構成でありながら、操舵機構2と転舵機構3とが正常に切断可能か否かを的確に診断することができる。
このように、本実施形態の操舵装置1では、第1の連結診断により連結切替部4による連結動作に関する診断を行い、第2の連結診断により連結切替部4による切断動作に関する診断を行うことができる。
次に、診断部7が行う操舵診断について説明する。操舵診断は、転舵診断により連結切替部4の動作が正常と判定された場合に、実際に操舵機構2と転舵機構3とを連結した状態で行われる。
操舵診断において診断部7は、図4に示すように、ドライバによりステアリングホイル21が回動操作されたときに、操舵角センサ25により操舵側シャフト22の回転角度を操舵角θ1として検知させる。
また、診断部7は、操舵角センサ25により操舵角θ1が検知されたときに、転舵角センサ35により転舵側シャフト34の回転角を転舵角θ2として検知させる。そして、診断部7は、操舵角θ1から転舵角θ2を差引いた値の絶対値が所定の閾値以下であった場合に、バックアップ操舵部が正常に動作していると診断する。
なお、本実施形態では、操舵角θ1から転舵角θ2を差引いた値の絶対値が所定の閾値以下であった場合に、バックアップ操舵部が正常に動作していると診断させたが、転舵角センサ35の取付け位置や検知内容によっては、操舵角θ1から転舵角θ2にピニオンギア比Kを乗算した値を差引いた値の絶対値と所定の閾値とを比較し、コの絶対値が所定の閾値以下であった場合に、バックアップ操舵部が正常に動作していると診断させてもよい。
このように、本実施形態の操舵装置1では、ドライバによるステアリングホイル21の実際の操作量と、ステアリングホイル21に機械的に連結された転舵機構3の転舵量とを比較してバックアップ操舵部の動作が正常であるか否かを診断するので、バックアップ操舵部の動作診断を行うために操舵機構2及び転舵機構3をモータ等で自動的に駆動してドライバに違和感を与えることがない。
特に、本実施形態の操舵装置1では、ドライバによりIGがONされたときに一度連結切替部4の動作に関して前述の連結診断と操舵診断とを行うだけでなく、その後、車両の走行中にも所定の条件が成立した場合には、随時連結診断と操舵診断を行う。
図5は、操舵装置1が連結診断及び操舵診断を行う手順及びそのタイミングを示す説明図である。なお、図5中の符号61aは、カーナビ61の表示部に表示されている自車位置を示す画像である。
図5(a)に示すように、本実施形態の操舵装置1は、自宅を出発する時など、ドライバによりIGがONされた場合にステアバイワイヤシステムを起動すると共に、この停車中にバックアップシステムの診断処理(連結診断及び操舵診断)を行う(1)。
その後、車両が走行を開始すると、図5(b)に示すように、操舵装置1は、走行中にバックアップシステムの診断が可能か否かの判定を判定する走行中診断条件判定処理を実行する(2)。
ここで、操舵装置1は、車両の走行状態と、車両の予測進路に関して所定の条件が成立した場合に、走行中診断条件が成立したと判定してバックアップシステムの診断を行う。
このとき、操舵装置1は、車両が所定の旋回角未満で走行中である(ほぼ直進状態である)と判定した場合に、走行状態に関する条件が成立したと判定する。また、操舵装置1は、カーナビ61がGPS(Global Positioning System)衛星から受信したGPS信号を取得して自車位置を特定し、特定した自車位置と予め記憶している道路地図情報とから、今後の車両の進路を推測する。
そして、操舵装置1は、推測した予測進路から、今後車両が所定距離を走行する間の車両の旋回挙動を予測して、予測進路における車両の予測旋回角度が所定角度未満であると判定した場合に、予測進路に関する条件が成立したと判定する。
操舵装置1は、走行中診断条件が成立したと判定すると、電磁クラッチ41を接続して操舵機構2と転舵機構3とを連結させてステアバイワイヤ操舵からバックアップ操舵に切替える(3)。
続いて、操舵装置1は、第1及び第2の連結診断を実行する(4)。その後、操舵装置1は、連結診断の結果が正常であった場合に、バックアップ操舵を継続させつつ、車両がカーブに差し掛かったときのドライバによるステアリングホイル21操作を利用して、操舵診断を実行する(5)。
そして、操舵装置1は、上記のように連結診断と操舵診断との結果がいずれも正常であった場合に、電磁クラッチ41を切断してバックアップ操舵からステアバイワイヤ操舵に切替える(6)。
このように、本実施形態の操舵装置1は、車両の走行中に走行中診断条件が成立した場合には、随時バックアップシステムの診断処理を実行するため、IGがONされたときには正常であったバックアップシステムに、走行中の振動等による不具合が発生した場合であっても、車両の走行中にその不具合を診断してドライバへ警告報知を行うことができる。
また、この操舵装置1は、図5(c)に示すように、操舵装置1は、走行中診断条件判定処理を実行した場合に、車両が直進状態であるため走行状態に関する条件が成立したと判定しても、予測進路から今後車両が大きく旋回することが予想される場合には、予測進路に関する条件が不成立であると判定して(7)、ステアバイワイヤ操舵を継続させて、バックアップシステムの診断処理をキャンセルする(8)。
このように、本実施形態の操舵装置1は、現時点でたとえ車両が直進中であったとしても、その後の進路に大きなカーブがある場合には、バックアップシステムの診断処理をキャンセルするため、車両が大きなカーブに差し掛かったときに、操舵機構2と転舵機構3とを実際に連結してステアリングホイル21の操舵感が変化することがない。
そのため、この操舵装置1では、バックアップシステムの診断処理を実行することでドライバに違和感を与えることがないので、ステアバイワイヤ操舵からバックアップ操舵への切替えによる操舵感の変化によってドライバが運転操作を誤る等の危険性を低減しつつ、走行中にバックアップシステムの診断を行うことができる。
次に、図6を参照して、操舵装置1の制御部5が備える診断部7の構成について説明する。図6は、本実施形態に係る操舵装置1が備える診断部7の構成を説明するための機能ブロック図である。
なお、ここでは、操舵機構2、転舵機構3、連結切替部4の各構成要素については、図1に示した操舵装置1と同一の符号を付することにより、その説明を省略することとする。
図6に示すように、診断部7は、走行状態判定部71と、連結診断部72と、操舵診断部73と、報知部74と、通電部75と、記憶部83と、自車位置特定部85とを備えている。
走行状態判定部71は、車両の走行状態を判定する処理部であり、直進判定部81と、挙動予測部82とを備えている。直進判定部81は、操舵トルクセンサ24から入力されるドライバによりステアリングホイル21にかけられた負荷(トルク)や、図示しない車速センサから入力される車速情報、ヨーレートセンサから入力されるヨーレート値、Gセンサから入力される横G値等の車両情報に基づいて、車両が現時点で略直進状態であるか否かを判定する処理部である。
そして、走行状態判定部71は、現時点で車両がほぼ直進状態であり、且つ挙動予測部82から今後の車両の予測進路において、車両が所定の旋回角度以上で旋回しないと予測された予測結果が入力された場合に、走行中診断条件に関して条件成立と判定し、その旨を示す信号を通電部75へ出力する。
挙動予測部82は、自車位置特定部85から入力される自車位置を示す情報と、記憶部83に記憶している地図情報(道路地図情報)84とに基づいて、今後の車両の進路を予測して、その予測進路の湾曲状態や屈曲状態から、今後車両が所定の旋回角度以上で旋回するか否か(車両の挙動)を予測し、その予測結果を直進判定部81へ出力する処理部である。
記憶部83は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置により構成しており、全国の道路地図を網羅した地図情報84を記憶している。自車位置特定部85は、カーナビ61がGPS衛星から受信したGPSを取得し、そのGPS信号に基づいて車両の自車位置を特定する処理部である。
通電部75は、走行状態判定部71(直進判定部81)から条件成立を示す信号が入力された場合に、接点43aとクラッチ駆動コイル42とに所定のタイミングで電力を供給して、バックアップシステムに関する連結診断を開始させる処理部である。
連結診断部72は、走行状態判定部71により車両が所定の旋回角未満で走行中であると判定され、且つ、予測進路においても車両が所定の旋回角未満で走行すると予測された場合に、操舵機構2と転舵機構3とを連結させる連結機能の診断(連結診断)を行う処理部である。
この連結診断部72は、通電判定部91と、連結判定部92と、切替機能判定部93とを備えている。通電判定部91は、第1の連結診断時に接点43aと接点43bとが導通しているか否かを判定し、その判定結果を連結判定部92へ出力する処理部である。
また、この通電判定部91は、第2の連結診断時にクラッチ駆動コイル42が導通しているか否かを判定し、その判定結果を切替機能判定部93へ出力する。
連結判定部92は、通電判定部91から接点43aと接点43bとが導通していないことを示す判定結果が入力された場合に、操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結されていないと判定し、その旨を示す信号を報知部74へ出力する処理部である。
切替機能判定部93は、通電判定部91からクラッチ駆動コイル42が導通していないことを示す判定結果が入力された場合に、操舵機構2と転舵機構3との連結機能が異常をきたしていると判定し、その旨を示す信号を報知部74へ出力する処理部である。
操舵診断部73は、連結診断部72により操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結されたと診断され、且つ走行状態判定部71により車両が走行中であると判定されている期間にバックアップ操舵部による操舵機能の診断(操舵診断)を行う処理部である。
なお、ここでは、図示を省略しているが、操舵診断部73には、走行状態判定部71が車速センサの検知結果に基づいて、車両が走行中であると判定している場合に、その旨を示す信号が入力される。また、操舵診断部73は、走行中以外にも、IGがONされたときに、連結診断の結果が正常であった場合、バックアップシステムの操舵診断を行う。
この操舵診断部73は、操舵角センサ25の検知結果に基づいて、操舵側シャフト22の操舵角θ1を操舵量として判定する操舵量判定部101と、転舵角センサ35の検知結果に基づいて、転舵側シャフト35の転舵角θ2を転舵量として判定する転舵量判定部102と、操舵動作診断部103とを備えている。
操舵動作診断部103は、バックアップシステムの動作を診断する処理部である。この操舵動作診断部103は、連結判定部92から操舵機構2と転舵機構3とが正常に連結されたことを示す信号が入力され、且つ、切替機能判定部93から連結切替部4の切替機能が正常であると判定されたことを示す信号が入力された場合に、操舵動作の診断を行う。
そして、操舵動作診断部103は、操舵量判定部101により判定された操舵角θ1から転舵量判定部102により判定された転舵角θ2を差引いた値の絶対値が所定の閾値を超えていた場合に、操舵動作に異常をきたしていると診断して、その診断結果を報知部74へ出力する処理部である。
報知部74は、車両のインストルメントパネルに設けられた複数のワーニングランプにより構成している。この報知部74は、連結診断部73又は操舵診断部73からバックアップシステムに不具合(異常)があることを示す診断結果が入力された場合に、その異常の内容に対応したワーニングランプを点灯させることによって、バックアップシステムの異常をドライバに対して警告報知する。
なお、図6には、操舵装置1が備える制御部5の機能的な構成を示したが、この制御部5は、物理的にはCPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを有する情報処理装置を備えている。
そして、操舵装置1では、このCPUがROMからバックアップシステム診断処理用の各種プログラムを読出し、RAMを作業領域として使用して実行することにより、前述の診断部7として機能して、バックアップシステムの診断処理を行う。
次に、図7〜図9を参照して、操舵装置1の制御部5がバックアップシステムの診断処理を行う際に実行する処理について説明する。図7〜図9は、本実施形態に係る操舵装置1の制御部5により実行される処理を示すフローチャートである。
操舵装置1の制御部5が備えるCPU(以下、単に「CPU」という。)は、車両のIGがONされると、図7に示すように、まず、バックアップシステムの診断処理を実行する(ステップS101)。この診断処理については、後に図8を参照して具体的に説明する。
続いて、CPUは、診断処理の結果が正常であったか否かの判定を行い(ステップS102)、正常であったと判定した場合に(ステップS102:Yes)、処理をステップS103へ移す。一方、CPUは、診断処理の結果が異常であったと判定した場合(ステップS102:No)、処理をステップS107へ移す。
ステップS103において、CPUは、電磁クラッチ41を切断してステアバイワイヤ操舵を開始させ、続いて、走行中診断条件判定処理を実行して(ステップS104)、処理をステップS105へ移す。この走行中診断条件判定処理については、後に図9を参照して具体的に説明する。
ステップS105において、CPUは、走行中診断条件が成立したか否かの判定を行い、条件が成立したと判定した場合に(ステップS105:Yes)、処理をステップS106へ移す。一方、CPUは、条件が不成立と判定した場合(ステップS105:No)、処理をステップS103へ移す。
ステップS106において、CPUは、電磁クラッチ41を接続してバックアップ操舵を開始させ、その後、処理をステップS101へ移す。CPUは、これらステップS101〜ステップS106の処理をIGがOFFされるまで繰り返し実行する。
また、診断結果が異常であると判定した場合(ステップS102:No)に、CPUは、電磁クラッチ41の接続を禁止する設定を行い(ステップS107)、その後、報知部74に警告報知を行わせる(ステップS108)。
続いて、CPUは、電磁クラッチ41を切断させてステアバイワイヤ操舵に切替え(ステップS109)、その後、IGがOFFされたか否かの判定を行う(ステップS110)。
そして、CPUは、IGがOFFされたと判定した場合に(ステップS110:Yes)、処理を終了する。一方、CPUは、IGがOFFされていないと判定した場合(ステップS110:No)、処理をステップS108へ移す。
次に、CPUがステップS101で実行する診断処理について、図8を参照して具体的に説明する。図8に示すように、CPUは、診断処理を開始すると、まず、接点43a、43bが電気的に導通(ON)したか否かの判定を行う(ステップS201)。
そして、CPUは、接点43a、43bがONしたと判定した場合に(ステップS201:Yes)、処理をステップS202へ移す。一方、CPUは、接点43a、43bがONしていないと判定した場合(ステップS201:No)、診断結果を異常と判定して(ステップS206)、処理を終了する。
ステップS202において、CPUは、クラッチ駆動コイル42に通電して通電状態になるか否かの判定を行い、通電状態になった場合に(ステップS202:Yes)、クラッチ駆動コイル42への通電を停止して電磁クラッチ41を接続状態にしてから処理をステップS203へ移す。
一方、CPUは、クラッチ駆動コイル42が通電状態にならないと判定した場合(ステップS202:No)、診断結果を異常と判定して(ステップS206)、処理を終了する。
ステップS203において、CPUは、バックアップ操舵中の操舵量が所定の閾値以上であるか否かの判定を行い、所定の閾値以上であると判定した場合に(ステップS203:Yes)、処理をステップS204へ移す。
一方、CPUは、バックアップ操舵中の操舵量が所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS203:No)、操舵量が閾値以上となるまでステップS203の判定処理を繰り返す。
ステップS204において、CPUは、操舵量(操舵角θ1)から転舵量(転舵角θ2)を差引いた値の絶対値が所定の閾値以下であるか否かの判定を行い、閾値以下であると判定した場合に(ステップS204:Yes)、診断結果を正常であると判定して(ステップS205)処理を終了する。
一方、CPUは、操舵量(操舵角θ1)から転舵量(転舵角θ2)を差引いた値の絶対値が所定の閾値を超えていると判定した場合(ステップS204:No)、診断結果を異常と判定して(ステップS206)、処理を終了する。
なお、本実施形態では、ステップS201、ステップS202、ステップS204の判定の結果がいずれもNoの場合に、診断結果が異常と判断させているが、ステップS201、ステップS202、ステップS204の判定の結果、いずれか一つの判定でNoと判定された場合に、診断結果を異常と判断させるように処理を変更してもよい。
次に、CPUがステップS104で実行する走行中診断条件判定処理について、図9を参照して具体的に説明する。図9に示すように、走行中診断条件判定処理を開始すると、CPUは、まず、車速が所定の閾値を超えているか否かの判定を行う(ステップS301)。
そして、CPUは、車速が閾値を超えていると判定した場合に(ステップS301:Yes)、処理をステップS302へ移す。一方、CPUは、車速が閾値以下であると判定した場合(ステップS301:No)、走行状態について条件不成立と判定して(ステップS307)、処理を終了する。
ステップS302において、CPUは、ヨーレートが所定の閾値未満であるか否かの判定を行い、閾値未満であると判定した場合に(ステップS302:Yes)、処理をステップS303へ移す。一方、CPUは、ヨーレートが閾値以上であると判定した場合(ステップS302:No)、走行状態について条件不成立と判定して(ステップS307)、処理を終了する。
ステップS303において、CPUは、車両にかかる横Gが所定の閾値未満であるか否かの判定を行い、閾値未満であると判定した場合に(ステップS303:Yes)、処理をステップS304へ移す。一方、CPUは、横Gが閾値以上であると判定した場合(ステップS303:No)、走行状態について条件不成立と判定して(ステップS307)、処理を終了する。
ステップS304において、CPUは、操舵トルクが所定の閾値未満であるか否かの判定を行い、閾値未満であると判定した場合に(ステップS304:Yes)、走行状態について条件成立と判定して、処理をステップS305へ移す。
一方、CPUは、操舵トルクが所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS304:No)、走行状態について条件不成立と判定して(ステップS307)、処理を終了する。
ステップS305において、CPUは、予測進路での旋回角度が所定の閾値未満と予測されたか否かの判定を行い、閾値未満であると判定された場合に(ステップS305:Yes)、予測進路について条件が成立したと判定して(ステップS306)、処理を終了する。
一方、CPUは、予測進路での旋回角度が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS305:No)、予測進路について条件不成立と判定して(ステップS307)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る操舵装置1によれば、車両の走行中に、バックアップシステムに発生した不具合を適切に診断することができるので、バックアップシステムの正常動作に関する信頼性をより一層向上させることができる。
また、上記した実施形態では、診断部7の挙動予測部82が自車位置特定部85により特定された自車位置の情報と、記憶部83に記憶している地図情報84とに基づいて、車両の予測進路と予測進路における車両の挙動とを予測させているが、他の方法により車両の予測進路と予測進路における車両の挙動とを予測させてもよい。
例えば、操舵装置1に車両の進行方向(前方)を撮像するカメラを設け、そのカメラで撮像した画像情報に基づいて、挙動予測部82に車両の予測進路と予測進路における車両の挙動とを予測させてもよい。
かかる構成とする場合、カメラにより撮像された画像に含まれるガードレールや路側帯、斜線等の情報を解析して、車両の予測進路と予測進路における車両の挙動とを予測させる。
また、操舵装置1に車両の進行方向(前方)に存在する物体を検知可能なレーダを設け、このレーダにより車両の進行方向に存在するガードレールを検知させ、その検知結果に基づいて、車両の予測進路と予測進路における車両の挙動とを予測させてもよい。
また、本実施形態では、走行状態判定部71により車両が所定の旋回角未満で走行中であり、且つ予測進路においても車両が所定の旋回角未満で走行すると予測された場合に走行中診断条件が成立したものと判定しているが、予測経路に関する条件を省略して、車両が所定の旋回角未満で走行中であった場合に、走行中診断条件が成立したと判定させてもよい。
こうして走行中診断条件の成立を判定した場合であっても、車両の走行中に、バックアップシステムに発生した不具合を適切に診断することができるので、バックアップシステムの正常動作に関する信頼性を向上させることができる。
また、バックアップシステムの診断処理は、車両の走行中に所定時間間隔毎に定期的に実行してもよい。この場合、走行中に前回の診断処理から所定時間が経過した場合に、走行中診断条件が成立したと判定する。かかる構成とすることによっても、車両の走行中に、バックアップシステムに発生した不具合を適切に診断することができる。
1 操舵装置
2 操舵機構
3 転舵機構
4 連結切替部
41 電磁クラッチ
5 制御部
7 診断部
71 走行状態判定部
72 連結診断部
73 操舵診断部
74 報知部
81 直進判定部
82 挙動予測部
91 通電判定部
92 連結判定部
93 切替機能判定部
101 操舵量判定部
102 転舵量判定部
103 操舵動作診断部

Claims (6)

  1. ステアバイワイヤシステムにより車両を操舵するメイン操舵部に不具合が生じた場合に、操舵機構と転舵機構との間を機械的に連結することによって車両の操舵機能を復帰させるバックアップ操舵部と、前記バックアップ操舵部の動作状態を診断する診断部とを備えた操舵装置であって、
    前記診断部は、
    車両の走行状態を判定する走行状態判定部と、
    前記走行状態判定部により車両が所定の旋回角未満で走行中であると判定された場合に、前記操舵機構と前記転舵機構とを連結させる連結機能の診断を行う連結診断部と、
    前記連結診断部により前記操舵機構と前記転舵機構とが正常に連結されたと診断され、且つ前記走行状態判定部により車両が走行中であると判定されている期間に前記バックアップ操舵部による操舵機能の診断を行う操舵診断部と
    を有することを特徴とする操舵装置。
  2. 前記操舵診断部は、
    前記操舵機構の操舵量を判定する操舵量判定部と、
    前記転舵機構の転舵量を判定する転舵量判定部と、
    前記操舵機構が操舵されたときに、操舵量判定部により判定された前記操舵量と前記転舵量判定部により判定された前記転舵量とに基づいて、前記バックアップ操舵部の操舵動作を診断する操舵動作診断部と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
  3. 前記操舵機構と前記転舵機構とが正常に連結されたときに接触する接点を備え、
    前記連結診断部は、
    前記接点同士が接触した場合に、前記操舵機構と前記転舵機構とが正常に連結されたと判定する連結判定部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の操舵装置。
  4. 通電状態を切替えることにより、前記操舵機構と前記転舵機構との連結及び切断を切替える連結切替部を備え、
    前記連結診断部は、
    前記連結切替部への通電状態を判定する通電状態判定部と、
    前記通電状態判定部による判定結果に基づいて、前記連結切替部の切替機能が正常であるか否かを判定する切替機能判定部と
    を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の操舵装置。
  5. 走行状態判定部は、
    車両の進路に基づいて車両の挙動を予測する挙動予測部を備え、前記挙動予測部による予測結果に基づいて車両の走行状態を判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の操舵装置。
  6. 道路地図情報を記憶した記憶部と、
    自車位置を特定する自車位置特定部とを備え、
    前記挙動予測部は、前記自車位置特定部により特定した自車位置と前記記憶部に記憶している道路地図情報とに基づいて予測した予測進路から車両の旋回挙動を予測することを特徴とする請求項5に記載の操舵装置。
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