JP2011000915A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の価格やバッテリ充電時の電気料金等に基づいて、エンジンとモータジェネレータの駆動比率を可変に制御する。
【解決手段】駆動比率制御手段14は、燃料の補給量等やその単価に基づいて燃料コスト算出手段12により算出される単位距離燃料コストと、バッテリ30の充放電量やその単価に基づいて電力コスト算出手段13により算出される単位距離電力コストとに応じて、エンジン2およびモータジェネレータ3のうち経済効果が大きい方の駆動比率を高めるように制御する。例えば、駆動比率制御手段14は、モータジェネレータ3の駆動力のみで車両1を走行させるEV走行領域を増減したり、エンジン2とモータジェネレータ3との協働走行領域を増減したり、あるいは、協働走行領域におけるエンジン2とモータジェネレータ3の駆動比率を変更したりするように制御すればよい。
【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッド車両における車両の制御装置に関し、より詳細には、燃料コストや充電電力コストに応じてエンジンとモータジェネレータの駆動比率を変更させる車両の制御装置に関する。
従来、内燃機関であるガソリンまたはディーゼルエンジンと、電動機(電気モータ)との2種類の動力源を組み合わせて使用するパワートレインを搭載する車両が実用化されている。このようなパワートレインをハイブリッドシステムと呼ぶ。また、電動機を駆動させる電力を蓄電するバッテリを商用電源から充電可能ないわゆるプラグインハイブリッド車両も実用化されている。
近年、電気モータ(以下、「モータジェネレータ」という)によるEV(単独)走行を行ったり、必要に応じてエンジンの駆動出力をモータジェネレータによりアシストするようなHV(ハイブリッド、協働)走行を行ったりすることにより、車両の燃料経済性(燃費)を改善するハイブリッド車両が知られている。
そして、燃料経済性をさらに高めるために、モータジェネレータの発電動作により得られる経済効果と、モータジェネレータの電動動作により得られる経済効果とを同一単位系にて算出し、経済効果が大きい方の動作をモータジェネレータに指令するハイブリッド車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されるハイブリッド車両の制御装置は、モータジェネレータの運転により得られる経済効果と、外部の電力供給手段の給電により得られる経済効果とを同一単位系にて比較し、モータジェネレータの発電動作と電動動作のうち経済効果が大きい方の運転を優先させるように制御するものである。
特開2007−176270号公報
上述のように、特許文献1に開示されるハイブリッド車両の制御装置は、モータジェネレータの発電動作と電動動作のコストを比較したり、モータジェネレータにより発電される電力のコストと、外部の電力供給手段による給電(蓄電手段であるバッテリを充電する際)の電力のコストとを比較したりして、経済効果の大きい運転を行っている。
しかしながら、特許文献1に開示されるハイブリッド車両の制御装置では、車両の燃料であるガソリン(または軽油)の価格変動を全く考慮していない。車両の経済効果をさらに高めるためには、外部からの給電時における電気料金(経済効果)と、適宜補給される燃料の補給時の価格や貯蔵されている燃料の価格とを比較して、エンジンとモータジェネレータとの協働走行におけるそれぞれの駆動力の比率を制御することにより、車両のトータルコストを低減させる必要がある。
また、車両の燃料の価格が急変したときには、何らかの方法(例えば、車両に搭載されているナビゲーションシステムが、燃料価格情報を含むVICS情報を車両の走行中に取得したり、ハイブリッド車両の制御装置が無線LANやブルートゥースやインターネット等の通信手段を有し、この通信手段を介して取得したりする方法)でそのことをユーザ(運転者)が知り得るのであれば、燃料価格が高騰した場合には、それ以降モータジェネレータを積極的に利用し、燃料価格が急落した場合には、それ以降エンジンを積極的に利用したいとの要望もある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料の価格やバッテリ充電時の電気料金およびモータジェネレータによる発電時のコスト等に基づいて、ハイブリッド車両におけるエンジンとモータジェネレータの駆動比率(使用比率)を可変に制御することができる車両の制御装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の車両の制御装置は、燃料により動力を発生するエンジン(2)と、燃料を蓄積する燃料蓄積手段(50)と、外部充電手段(200)により充電可能なバッテリ(30)と、バッテリ(30)から供給される電力により動力を発生するとともに、回生時にはバッテリ(30)を充電するモータジェネレータ(3)とを備える車両(1)において、エンジン(2)およびモータジェネレータ(3)の作動を制御する車両(1)の制御装置(10)であって、燃料蓄積手段(50)への燃料の補給毎の車両(1)の走行距離と、バッテリ(30)への電力の充電毎の車両(1)の走行距離とを演算する走行距離演算手段(11)と、燃料蓄積手段(50)への燃料の補給時における燃料の補給量および補給燃料単価と、燃料補給時に燃料蓄積手段(50)に蓄積されている燃料の蓄積量および蓄積燃料単価と、燃料補給時に走行距離演算手段(11)により演算された燃料補給毎の車両(1)の走行距離およびエンジン(2)の駆動の寄与度とに基づいて、燃料補給後に車両(1)に蓄積された燃料の単位距離当たりの単価である単位距離燃料コストを算出する燃料コスト算出手段(12)と、外部充電手段(200)によるバッテリ(30)への電力の充電時における充電量および充電電力単価と、電力充電時にバッテリ(30)に蓄積されている電力の蓄電量および蓄積電力単価と、電力充電時に走行距離演算手段(11)により演算された電力充電毎の車両(1)の走行距離およびモータジェネレータ(3)の駆動の寄与度とに基づいて、電力充電後にバッテリ(30)に蓄積された電力の単位距離当たりの単価である単位距離電力コストを算出する電力コスト算出手段(13)と、単位距離燃料コストおよび単位距離電力コストに応じて、エンジン(2)およびモータジェネレータ(3)のうち経済効果が大きい方の駆動比率を高めるように、要求駆動力に対するエンジン(2)およびモータジェネレータ(3)の駆動比率を制御する駆動比率制御手段(14)とを備えることを特徴とする。
このように構成することにより、単位距離燃料コストと単位距離電力コストとに基づいて、エンジンおよびモータジェネレータの駆動比率を可変的に制御することができるので、車両運転時のトータルコストを低減させることができる。特に、燃料補給時の燃料価格やバッテリ充電時の電気料金は価格変動が激しいので、燃料補給時やバッテリ充電時だけでなく、任意のタイミングで単位距離燃料コストと単位距離電力コストとを比較することにより、経済効果の大きい方を優先的に利用することができる。
本発明の車両の制御装置では、車両(1)は、始動から第1の走行距離(L1)までの第1領域(R1)をモータジェネレータ(3)のみでのEV単独走行とし、第1の走行距離(L1)から第2の走行距離(L2)までの第2領域(R2)をエンジン(2)とモータジェネレータ(3)とでモータジェネレータ(3)の比重が高い協働走行とし、第2の走行距離(L2)以降の第3領域(R3)をエンジン(2)とモータジェネレータ(3)とでエンジン(2)の比重が高い協働走行とする走行パターンを有すればよい。この場合、駆動比率制御手段(14)は、燃料コスト算出手段(12)により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段(13)により算出された単位距離電力コストより高い場合には、第1の走行距離(L1)を増大させて、第1領域(R1)を延長するように制御するとともに、単位距離燃料コストが単位距離電力コストより低い場合には、第1の走行距離(L1)を縮小させて、第1領域(R1)を短縮するように制御するように構成されればよい。このように、単位距離燃料コストと単位距離電力コストとに基づいて、車両の始動時から行われるモータジェネレータの駆動力のみによるEV走行の区間を増減させることにより、車両運転時のトータルコストを低減させることができる。
本発明の車両の制御装置では、上記の代わりに、第2領域(R2)では、車両(1)の車速(Nv)が所定の車速以上になった場合にエンジン(2)を始動して協働走行を行うものであり、駆動比率制御手段(14)は、燃料コスト算出手段(12)により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段(13)により算出された単位距離電力コストより高い場合には、所定の車速を高速側に移動させるように制御し、単位距離燃料コストが単位距離電力コストより低い場合には、所定の車速を低速側に移動させるように制御すればよい。また、これらの代わりに、駆動比率制御手段(14)は、燃料コスト算出手段(12)により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段(13)により算出された単位距離電力コストより高い場合には、第2の走行距離(L2)を増大させて、第2領域(R2)を延長するように制御し、単位距離燃料コストが単位距離電力コストより低い場合には、第2の走行距離(L2)を縮小させて、第2領域(R2)を短縮するように制御してもよい。このように、エンジンおよびモータジェネレータの協働走行において、モータジェネレータの駆動力を主とする区間を増減させたり、車速に応じたエンジンとモータジェネレータの駆動比率を変更させたりことによっても、車両運転時のトータルコストを低減させることができる。
本発明の車両の制御装置では、バッテリ(30)は、エンジン(2)の動力または回生ブレーキを用いて発電された発電電力により充電されるとともに、外部充電手段(200)から供給された外部電力により充電され、車両(1)の制御装置(10)は、発電電力に対する充電量および充電単価と、外部電力に対する充電量および充電単価とを記憶する記憶手段(15)をさらに備えてもよい。バッテリに蓄電されている電力は、モータジェネレータの回生時における発電により供給されたものと、外部の商用電源から充電されたものとがある。これらの電力を区別して、エンジンとモータジェネレータの駆動比率を制御することにより、車両運転時のトータルコストをさらに低減させることができる。
なお、本発明の車両の制御装置では、バッテリが2つ設けられ、一方のバッテリはエンジンの駆動やモータの回生用のバッテリとし、他方のバッテリはプラグインハイブリッド用の充電バッテリとしてもよい。このようにバッテリを2つ設けることにより、バッテリの大型化を抑制することができ、車両の各部のレイアウトの自由度の制限を効果的に抑制することができる。したがって、車両の各部に対して効率的なレイアウトを選択することができる。
本発明の車両の制御装置では、モータジェネレータ(3)の発電による充電単価が外部電力による充電単価よりも高いか否かを判定する判定手段(18)と、判定手段(18)により発電による充電単価が外部電力による充電単価よりも高いと判定された場合には、モータジェネレータ(3)によるバッテリ(30)の充電量を抑制するようにモータジェネレータ(3)を制御するモータジェネレータ制御手段(20)とをさらに備えてもよい。このように、外部電力による充電単価が安い場合には、モータジェネレータの発電(エンジンによるジェネレータの駆動およびモータの回生ブレーキによる発電)によるバッテリの充電を抑制することにより、車両運転時のトータルコストをさらに低減させることができる。
本発明の車両の制御装置では、バッテリ(30)のSOCを検出するSOC検出手段(17)をさらに備え、駆動比率制御手段(14)は、SOC検出手段(17)により検出されるSOCの値が所定値以上である場合には、さらに積極的にモータジェネレータ(3)の駆動比率を高めるように制御すればよい。SOCの値は所定の領域(50〜70%程度)内に存在するのが望ましいので、外部電力によるバッテリの充電直後等のSOCの値が所定の領域よりも大きい場合には、積極的にモータジェネレータの駆動比率を高めることにより、バッテリの性能を維持させることができるとともに、バッテリの寿命が短くなることを抑制することができる。
本発明の車両の制御装置では、燃料蓄積手段(50)により蓄積されている燃料の残量を検出する燃料残量検出手段(103)をさらに備え、駆動比率制御手段(14)は、燃料残量検出手段(103)により検出される燃料の残量が所定値以下になった場合には、積極的にモータジェネレータ(3)の駆動比率を高めるように制御すればよい。燃料の残量が少なくなり、エンジンがストールすることがないように、EV走行のみのリンプホームモードを積極的に行うことができる。
本発明の車両の制御装置では、車両(1)の運転者の運転をナビゲートするナビゲーションシステム(60)と、充電電力単価が安い外部充電手段(200)を備える外部電源ポイントをナビゲーションシステム(60)に設定する外部電源ポイント設定手段(63)とをさらに備え、駆動比率制御手段(14)は、車両(1)が外部電源ポイント設定手段(63)により設定された安い充電電力単価の外部充電手段(200)を備える外部電源ポイントに向かって走行している場合には、積極的にモータジェネレータ(3)の駆動比率を高めるように制御すればよい。
本発明の車両の制御装置では、ナビゲーションシステム(60)に目的地が設定されたとき、目的地に向かう途中に安い充電電力単価の外部充電手段(200)を備える外部電源ポイントが存在する場合には、ナビゲーションシステム(60)に、外部電源ポイントへの寄り道ルートの走行距離と、最適ルートの走行距離とを比較させる走行距離比較手段(64)をさらに備え、駆動比率制御手段(14)は、走行距離比較手段(64)の比較結果、燃料コスト算出手段(12)により算出される燃料の単位距離燃料コストおよび電力コスト算出手段(13)により算出される電力の単位距離電力コストに基づいて、外部電源ポイントでバッテリ(30)を充電した方が経済的に得であると判断した場合には、外部電源ポイントでの電力の充電量が最大になるように、積極的にモータジェネレータ(3)の駆動比率を高めるようにすればよい。
本発明の車両の制御装置では、燃料の基準単価と、外部充電手段(200)による充電電力の基準単価とを記憶する基準単価記憶手段(16)をさらに備え、燃料の補給時における補給燃料単価または外部充電手段(200)によるバッテリ(30)への充電時における充電電力単価が不明なときには、燃料コスト算出手段(12)または電力コスト算出手段(13)は、基準単価記憶手段(16)に記憶されている燃料基準単価または充電電力基準単価を用いて、単位距離燃料コストまたは単位距離電力コストを算出すればよい。
本発明の車両の制御装置では、燃料の補給時における補給燃料単価または外部充電手段(200)によるバッテリ(30)への充電時における充電電力単価が不明なときには、燃料コスト算出手段(12)または電力コスト算出手段(13)は、ナビゲーションシステム(60)により燃料または充電電力の単価情報を取得すればよい。
本発明の車両の制御装置では、ナビゲーションシステム(60)は、車両(1)のユーザからのデータ入力を可能とする入力手段(61)を備え、燃料の補給時における補給燃料単価または外部充電手段(200)によるバッテリ(30)への充電時における充電電力単価が不明なときには、燃料コスト算出手段(12)または電力コスト算出手段(13)は、ナビゲーションシステム(60)の入力手段(61)を介して補給燃料単価または充電電力単価の入力をユーザに求めてもよい。その代わりに、燃料または充電電力の単価情報は、外部の装置(ディーラやガソリンステーション内に設置されてもよく、インターネットに接続されている装置でもよい)からインターネットや無線LAN、ブルートゥース等を介して自動的に取得されてもよい。また、燃料または充電電力の単価情報は、上記の入力手段を介して車両のディーラの担当者により入力されてもよい。
本発明の車両の制御装置では、燃料コスト算出手段(12)により算出された燃料の単位距離燃料コストおよび電力コスト算出手段(13)により算出された電力の単位距離電力コストをユーザに対して表示する表示手段(62)をさらに備えればよい。これにより、本発明の車両の制御装置の制御結果を車両の運転者(ユーザ)に提示することができる。
本発明の車両の制御装置では、表示手段(62)は、タッチパネル式のディスプレイから構成されるとともに、駆動比率制御手段(14)により制御される要求駆動力に対するエンジン(2)とモータジェネレータ(3)との駆動比率を変更して設定するための設定表示領域を含み、車両(1)のユーザは、ディスプレイをタッチすることにより、駆動比率を変更可能であってもよい。
なお、上記で括弧内に記した図面参照符号は、後述する実施形態における対応する構成要素を参考のために例示するものである。
本発明によれば、単位距離燃料コストと単位距離電力コストとに基づいて、エンジンおよびモータジェネレータの駆動比率を可変的に制御することができるので、車両運転時のトータルコストを低減可能な車両の制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における車両の概略的な接続構成図である。 図1に示す変速機のスケルトン図である。 図2に示す変速機の各シャフトの係合関係を示す概念図である。 プラグインハイブリッドシステムの具体例を示す概念図である。 本実施形態における電子制御ユニットおよびナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。 車両の始動時からの走行距離および車速に対するエンジンとモータジェネレータの駆動比率の関係を示すグラフである。 図6のグラフの第2領域を拡大したグラフである。 図5の電子制御ユニットにより実行される単位距離燃料コスト算出処理を示すフローチャートである。 図5の電子制御ユニットにより実行される単位距離電力コスト算出処理を示すフローチャートである。 図5の電子制御ユニットにより実行される駆動比率制御処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の車両の制御装置の好適な実施形態を詳細に説明する。本発明の車両の制御装置は、ハイブリッド自動車などのバッテリの電力と燃料とにより駆動される車両に適用され、例えば、車両全体を制御するために車両に搭載された電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により実現される。以下の実施形態では、電子制御ユニットは、エンジンを制御するとともに、変速機やバッテリ、電動機を制御するものとして説明する。
まず、本実施形態における車両の構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態における車両の概略的な接続構成図である。本実施形態の車両1は、いわゆるハイブリッド車両であり、図1に示すように、エンジン2と、モータジェネレータ(MG)3と、モータジェネレータ3を制御するためのモータジェネレータ制御手段20と、バッテリ30と、変速機4と、ディファレンシャル機構5と、左右のドライブシャフト6R、6Lと、左右の駆動輪7R、7Lとを備える。エンジン2とモータジェネレータ3の回転駆動力は、変速機4、ディファレンシャル機構5およびドライブシャフト6R、6Lを介して左右の駆動輪7R、7Lに伝達される。
また、この車両1は、エンジン2、モータジェネレータ3、変速機4、ディファレンシャル機構5、モータジェネレータ制御手段20およびバッテリ30をそれぞれ制御するための電磁制御ユニット(ECU)10を備える。本発明の制御装置は、主に電子制御ユニット10により構成される。電子制御ユニット10は、後述するように、算出された単位距離燃料コストおよび単位距離電力コストに応じて、エンジン2およびモータジェネレータ3のうち経済効果が大きい方の駆動比率を高めるように、要求駆動力に対するエンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を制御するものである。
なお、電子制御ユニット10は、1つのユニットとして構成されるだけでなく、例えば、エンジン2を制御するためのエンジンECU、モータジェネレータ3やモータジェネレータ制御手段20を制御するためのモータジェネレータECU、バッテリ30を制御するためのバッテリECU、変速機4を制御するためのATECUなど複数のECUから構成されてもよい。
エンジン2は、燃料タンク50に蓄積された燃料を空気と混合して燃焼することにより車両1を走行させるための駆動力を発生するものである。電子制御ユニット10は、後述するように、車両1の始動時から所定の走行距離(第1の走行距離L1)まではエンジン2を停止させてモータジェネレータ3のみのEV走行をするように制御し、この所定の走行距離以降はエンジン2とモータジェネレータ3の両方を駆動させてこれらの協働走行をするように制御する。
モータジェネレータ3は、エンジン2とモータジェネレータ3との協働走行やモータジェネレータ3のみのEV走行の際には、バッテリ30の電気エネルギーを利用して車両1を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能するとともに、車両1の減速時にはモータジェネレータ3の回生により電力を発電するジェネレータとして機能する。このモータジェネレータ3の回生時には、バッテリ30は、モータジェネレータ3により発電された電力(回生エネルギー)により充電される。また、バッテリ30は、後述するように、外部充電手段200から充電器40を介して充電される(図5参照)。
燃料タンク50は、図示しない燃料補給口から供給される燃料を貯蔵し、その貯蔵された燃料をエンジン2へ供給する。なお、燃料タンク50内の燃料残量は、図5に示すような液量検出センサ103によって検出され、その検出値がECU10に出力される。
なお、本実施形態では、エンジン2、モータジェネレータ3等は公知の構成を備えていればよく、本発明の特徴部分ではないため、それらの詳細な説明を省略するものとする。
次に、本実施形態の変速機4の構成を説明する。図2は、図1に示す変速機4のスケルトン図である。図3は、図2に示す変速機4の各シャフトの係合関係を示す概念図である。図1に示す変速機4は、前進5段、後進1段の平行4軸式トランスミッションであり、乾式のツインクラッチ式変速機(DCT:デュアルクラッチトランスミッション)である。
変速機4には、図示しないエンジン2のクランクシャフトおよびプラネタリギヤ機構70のサンギヤ71を介してモータジェネレータ3に接続される内側メインシャフトIMSと、この内側メインシャフトIMSの外筒をなす外側メインシャフトOMSと、内側メインシャフトIMSにそれぞれ平行なセカンダリシャフトSSおよびセカンダリアイドルシャフトSISと、これらのシャフトに平行で、出力軸をなすカウンタシャフトCSとが設けられる。
これら4本のシャフトは、図2および図3に示すように、外側メインシャフトOMSがセカンダリアイドルシャフトSISおよびカウンタシャフトCSに係合し、セカンダリシャフトSSがセカンダリアイドルシャフトSISおよびカウンタシャフトCSに係合し、カウンタシャフトCSがさらに図2では図示しないディファレンシャル機構5に係合するように配置される。
また、変速機4は、奇数段用の第1クラッチC1と、偶数段用の第2クラッチC2とを備える。第1および第2クラッチC1、C2は乾式のクラッチである。第1クラッチC1は内側メインシャフトIMSに連結される。第2クラッチC2は、外側メインシャフトOMSに連結され、リバース駆動ギヤ49およびリバースアイドルギヤ48を介してセカンダリアイドルシャフトSISに連結される。
外側メインシャフトOMS上には、図2において左側から順に、1速駆動ギヤとなるプラネタリギヤ機構70のキャリヤ73と、3速駆動ギヤ43と、5速駆動ギヤ45と、リバース駆動ギヤ49とが固定的に配置される。また、内側メインシャフトIMSの3速駆動ギヤ43と5速駆動ギヤ45との間には、3−5速シンクロメッシュ機構(セレクタ機構)82が軸方向にスライド自在に設けられる。
セカンダリアイドルシャフトSIS上には、リバースアイドルギヤ48が固定的に配置されるとともに、リバース従動ギヤ46が回転自在に配置される。また、セカンダリアイドルシャフトSISのリバース従動ギヤ46の近傍には、リバースシンクロメッシュ機構81が軸方向にスライド自在に設けられる。
セカンダリシャフトSS上には、図2において左側から順に、2速従動ギヤ42と4速従動ギヤ44とが回転自在に配置されるとともに、リバース従動ギヤ52が固定的に配置される。また、セカンダリシャフトSSの2速従動ギヤ42と4速従動ギヤ44との間には、2−4速シンクロメッシュ機構83が軸方向にスライド自在に設けられる。
カウンタシャフトCS上には、図2において左側から順に、2−3速従動ギヤ47と、4−5速従動ギヤ51と、ファイナル駆動ギヤ53とが固定的に配置される。ファイナル駆動ギヤ53は、図3に示すように、ディファレンシャル機構5の図示しないディファレンシャルリングギヤと噛み合う。
また、プラネタリギヤ機構70のリングギヤ75とプラネタリギヤ72に係合するように、ワンウェイクラッチ41が設けられる。
2−4速シンクロメッシュ機構83のシンクロスリープを左方向にスライドすると、2速従動ギヤ42がセカンダリシャフトSSに結合され、右方向にスライドすると、4速従動ギヤ44がセカンダリシャフトSSに結合される。このとき、第2クラッチC2を係合することにより、変速機4は2速または4速に設定される。
3−5速シンクロメッシュ機構82のシンクロスリープを左方向にスライドすると、3速駆動ギヤ43が内側メインシャフトIMSに結合され、右方向にスライドすると、5速駆動ギヤ45が内側メインシャフトIMSに結合される。このとき、第1クラッチを係合することにより、変速機4は3速または5速に設定される。
リバースシンクロメッシュ機構81のシンクロスリープを左側にスライドすると、リバース従動ギヤ46がセカンダリアイドルシャフトSISに結合される。このとき、第2クラッチC2を係合することにより、変速機4はリバース(後進)に設定される。
ここで、本発明の車両の制御装置が適用されるプラグインハイブリッド車両の構成を説明する。図4は、プラグインハイブリッドシステムの具体例を示す概念図である。本実施形態の車両1は、図4(a)に示すように、エンジン2とモータジェネレータ3とを備える足軸モータ型のプラグインハイブリッドシステムである。しかしながら、本発明はこのような足軸モータ型のプラグインハイブリッド車両に限定されず、図4(c)〜(f)に示すように、モータジェネレータ3の代わりに、モータMotとジェネレータGenとが別々に設けられ、エンジン2に対して直列(シリーズ方式)または並列(パラレル方式)に連結されてもよい。
本発明の車両の制御装置は、図4(b)に示すように、エンジンと、変速機TMと、プラネタリギヤ機構PGと、モータジェネレータMGとを備え、モータジェネレータMGがプラネタリギヤPGを介して変速機TMに連結される動力合成・分割型のプラグインハイブリッドシステムにも適用可能である。
また、本発明の車両の制御装置は、図4(a)や図4(b)に示すような1モータタイプのハイブリッドシステムに加えて、図4(c)〜図4(f)に示すような2モータタイプのハイブリッドシステムにも適用可能である。図4(c)に示すハイブリッドシステムは、エンジンと、ジェネレータGenと、変速機TMと、モータMotとを備え、これらを直列的に連結したシリーズ型のハイブリッドシステムである。図4(d)に示すハイブリッドシステムは、図4(c)の構成に加えて、プラネタリギヤ機構PGをさらに備え、このプラネタリギヤ機構PGを介して、モータMotとジェネレータGenとが連結されるTHS型のハイブリッドシステムである。
また、図4(e)に示すハイブリッドシステムは、図4(d)の構成から変速機TMを取り除いたTHS型のハイブリッドシステムであり、図4(f)に示すハイブリッドシステムは、図4(d)の構成において、プラネタリギヤ機構PGとエンジンの間に変速機TMを配置するのではなく、プラネタリギヤ機構PGとモータMotの間に変速機TMを配置したTHS型のハイブリッドシステムである。
2モータタイプのハイブリッドシステムは、1モータタイプのハイブリッドシステムに比べ、一般にモータからの駆動力の比率を高めたり、EV走行を長時間可能としたりすることができる。一方、1モータタイプのハイブリッドシステムは、モータが1つしかないため、本発明の効果を効率的に得るために、エンジンとモータジェネレータMGとの協働走行時には、エンジンとモータジェネレータMGの駆動比率を積極的に制御する必要がある。
なお、図4(a)または図4(b)に示す1モータタイプのハイブリッドシステムでは、モータジェネレータMGの回生時にはエンジンへの燃料供給をカット(フュエルカット)しているので、燃料を消費することはない。本実施形態の車両の制御装置では、この場合、MG制御手段20は、バッテリ30からモータジェネレータ3に供給する電気パス量を減らすように制御してもよい。
次に、本実施形態の電子制御ユニット10およびナビゲーションシステム60の構成を説明する。図5は、本実施形態における電子制御ユニット10およびナビゲーションシステム60の構成を示すブロック図である。
本実施形態の車両1は、図1に示す構成に加えて、車両1の運転者(ユーザ)の運転をナビゲートするためのナビゲーションシステム60を備える。ナビゲーションシステム60は、入力手段61と、表示手段62と、外部電源ポイント設定手段63と、走行距離比較手段64とを備える。
また、図5に示すように、本実施形態の電子制御ユニット10は、走行距離演算手段11と、燃料コスト算出手段12と、電力コスト算出手段13と、駆動比率制御手段14と、記憶手段15と、基準単価記憶手段16と、SOC検出手段17と、判定手段18とを備える。
さらに、車両1は、充電時電流・電圧センサ101と、駆動電流・電圧センサ102と、液量検出センサ103と、車速センサ104とを備える。
充電時電流・電圧センサ101は、充電器40とバッテリ30との間に設けられ、外部充電手段200から充電器40を介してバッテリ30を充電するときの電流Iおよび電圧Vを検出する。駆動電流・電圧センサ102は、バッテリ30とモータジェネレータ制御手段20との間に設けられ、バッテリ30からモータジェネレータ3に電力が供給されるとき、および、モータジェネレータ3の回生時にモータジェネレータ3からバッテリ30に電力が供給されるときの電流Iおよび電圧Vを検出する。液量検出センサ103は、燃料タンク50に蓄積されている燃料の残量(液量)を検出する。車速センサ104は、車両1の車速Nvを検出する。
なお、車速Nvを専用に検出する車速センサ104を設けることなく、エンジン2のメインシャフト(図示せず)あるいはモータジェネレータ3の出力軸の回転数Niまたは変速機4内の図示しないカウンタシャフトの回転数Noから車速Nvを算出するようにしてもよい。例えば、「Nv=Ni×変速レシオ×タイヤ周長」あるいは「Nv=No×タイヤ周長」のような関係式に基づいて車速Nvを検出(算出)することができる。
充電時電流・電圧センサ101により検出される電流値Iおよび電圧値Vは、電子制御ユニット10の電力コスト算出手段13および判定手段18に出力される。駆動電流・電圧センサ102により検出される電流値Iおよび電圧値Vは、電子制御ユニット10のSOC検出手段17および判定手段18に出力される。液量検出センサ103により検出される燃料の残量は、電子制御ユニット10の燃料コスト算出手段12に出力される。
走行距離演算手段11は、図示しない燃料供給口を介して燃料タンク50へ燃料を補給する毎に車両1の走行距離を演算する。また、走行距離演算手段11は、外部充電手段200からバッテリ30に電力を充電する毎に車両1の走行距離を演算する。なお、走行距離演算手段11は、車両1の始動時から第1の走行距離L1までのEV走行(モータジェネレータ3のみの走行)中の走行距離や、エンジン2とモータジェネレータ3との協働走行中の走行距離なども演算する。燃料補給毎の車両1の走行距離は燃料コスト算出手段12に出力され、バッテリ充電毎の車両1の走行距離は電力コスト算出手段13に出力される。
燃料コスト算出手段12は、燃料タンク50への燃料の補給時における燃料の補給量および補給燃料単価と、燃料補給時に燃料タンク50に蓄積されている燃料の蓄積量および蓄積燃料単価と、燃料補給時に走行距離演算手段11により演算された燃料補給毎の車両1の走行距離およびエンジン2の駆動の寄与度とに基づいて、燃料補給後に車両1に蓄積された燃料の単位距離当たりの単価である単位距離燃料コストを算出する。算出された単位距離燃料コストは、記憶手段15に出力され、一時的に保存される。
なお、燃料補給時の燃料の補給量および補給燃料単価は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して運転者により記憶手段15または基準単価記憶手段16に入力(記憶)されてもよく、例えば、ガソリンステーションの送信手段から無線LANやブルートゥース等を介して取得されてもよい。また、燃料単価は、基準単価として、車両のディーラの担当者により入力手段61を介して入力され、電子制御ユニット10の基準単価記憶手段16に記憶されていてもよい。
また、燃料補給毎のエンジン2の駆動の寄与度は、例えば、前回の燃料補給時から今回の燃料補給時までにエンジン2から出力された駆動力とモータジェネレータ3から出力された駆動力とに基づいて、エンジン2の駆動のみで走行する(距離の)割合を示すものである。この寄与度は、例えば燃料コスト算出手段12により演算されればよい。
蓄積燃料単価は、前回の燃料の補給前に蓄積されていた燃料の単価と、燃料の残量と、前回補給した燃料の補給量と、その補給時の燃料単価とに基づいて、燃料コスト算出手段12により算出され、記憶手段15に記憶されている値である。単位距離燃料コストの算出時には、燃料コスト算出手段12は、この蓄積燃料単価を記憶手段15から読み出して、この演算に利用する。
電力コスト算出手段13は、外部充電手段200によるバッテリ30への電力の充電時における充電量および充電電力単価と、電力充電時にバッテリ30に蓄積されている電力の蓄電量および蓄積電力単価と、電力充電時に走行距離演算手段11により演算された電力充電毎の車両1の走行距離およびモータジェネレータ3の駆動の寄与度とに基づいて、電力充電後にバッテリ30に蓄積された電力の単位距離当たりの単価である単位距離電力コストを算出する。算出された単位距離電力コストは、記憶手段15に出力され、一時的に保存される。
なお、バッテリ30の充電時の充電量および充電電力単価は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して運転者により記憶手段15または基準単価記憶手段16に入力(記憶)されてもよく、例えば、インターネット等のネットワークに接続することにより電力会社等から取得されてもよい。
また、バッテリ30への電力充電毎のモータジェネレータ3の駆動の寄与度は、例えば、前回のバッテリ30の充電時から今回の充電時までにエンジン2から出力された駆動力とモータジェネレータ3から出力された駆動力とに基づいて、モータジェネレータ3の駆動のみで走行する(距離の)割合を示すものである。この寄与度は、例えば電力コスト算出手段13により演算されればよい。
蓄積電力単価は、前回の外部充電手段200によるバッテリ30の充電前にバッテリ30に蓄積されていた電力の単価と、バッテリ30の残量(SOC)と、前回充電した際の充電量と、その充電時の充電電力単価(電気料金)とに基づいて、電力コスト算出手段13により算出され、記憶手段15に記憶されている値である。単位距離電力コストの算出時には、電力コスト算出手段13は、この蓄積電力単価を記憶手段15から読み出して、この演算に利用する。なお、電力コスト算出手段13は、モータジェネレータ3の回生時におけるバッテリ30への充電についても、エンジン2による燃料の消費に対して、モータジェネレータ3により発電され、バッテリ30に充電された電力の電力単価を考慮して、蓄積電力単価を補正して算出するようにしてもよい。
単位距離燃料コストおよび単位距離電力コストは、同一の単位系(ディメンジョン)で表される値であり、本実施形態では、1kmの距離を走行するのに必要とする料金、すなわち、円/kmの単位で表される。なお、駆動比率制御手段14による比較のためには、同一単位系が要求されるが、計算段階においては、単位距離燃料コストの単位をL/km、単位距離電力コストの単位をAV/km等としてもよい。また、本実施形態では、エンジン2やモータジェネレータ3の出力単位系をkW/kmとして同一単位系とすればよい。
駆動比率制御手段14は、燃料コスト算出手段12により算出される単位距離燃料コストと、電力コスト算出手段13により算出される単位距離電力コストとに応じて、エンジン2およびモータジェネレータ3のうち経済効果が大きい方の駆動比率を高めるように、要求駆動力に対するエンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を制御するものである。
例えば、駆動比率制御手段14は、燃料コスト算出手段12により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段13により算出された単位距離電力コストより高い場合には、エンジン2とモータジェネレータ3との協働走行中において、モータジェネレータ3からの駆動力の比重を高めるように制御すればよい。また、駆動比率制御手段14は、燃料コスト算出手段12により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段13により算出された単位距離電力コストより低い場合には、エンジン2とモータジェネレータ3との協働走行中において、エンジン2からの駆動力の比重を高めるように制御すればよい。
ここで、車両1の始動時(例えば、イグニッションON時)からの走行距離および車速に対するエンジン2とモータジェネレータ3の駆動比率の関係を説明する。図6は、車両1の始動時からの走行距離Lおよび車速Nvに対するエンジン2とモータジェネレータ3との駆動比率の関係を示すグラフである。図7は、図6のグラフの第2領域の部分を拡大した変形例のグラフである。
図6に示すように、駆動比率制御手段14のエンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率の制御に対応して、車両1の走行距離は、車両1の始動時から第1の走行距離L1までの第1領域R1と、第1の走行距離L1から第2の走行距離L2までの第2領域R2と、第2の走行距離L2以降の第3領域R3とに分けられる。なお、第1の走行距離L1としては例えば10マイル(≒16km)、第2の走行距離L2としては例えば60マイル(≒96km)等が用いられればよい。
駆動比率制御手段14は、第1領域R1では、モータジェネレータ3の駆動力のみで車両1を走行させるように制御し(すなわち、EV単独走行)、第2領域R2では、モータジェネレータ3の駆動力では足りない領域をエンジン2の駆動力で補って車両1を走行させるように制御し(すなわち、モータジェネレータ3の比率が高い協働走行もしくはブレンディッド走行)、第3領域R3では、エンジン2の駆動力では足りない領域をモータジェネレータ3の駆動力で補って車両1を走行させるように制御する(すなわち、エンジン2の比率が高い協働走行もしくはブレンディッド走行)ものである。駆動比率制御手段14は、このような走行パターンを基準として有する。
ここで、駆動比率制御手段14は、燃料コスト算出手段12により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段13により算出された単位距離電力コストより高い場合には、図6の走行パターンにおいて第1の走行距離L1を増大させて、第1領域R1を延長するように制御すればよい。一方、駆動比率制御手段14は、単位距離燃料コストが単位距離電力コストより低い場合には、図6の走行パターンにおいて第1の走行距離L1を縮小させて、第1領域R1を短縮するように制御すればよい。このように、単位距離燃料コストと単位距離電力コストとに基づいて、車両1の始動時から行われるモータジェネレータ3の駆動力のみによるEV走行の区間を増減させることにより、車両1の運転時におけるトータルコストを低減させることができる。
また、駆動比率制御手段14は、図7に示すように、走行パターンの第2領域R2では、車両1の車速Nvが所定の車速V以上になった場合にエンジン2を再始動して協働走行を行うように制御してもよい。この場合、駆動比率制御手段14は、燃料コスト算出手段12により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段13により算出された単位距離電力コストより高い場合には、所定の車速Vを高速側に移動させるように、すなわち、所定の車速Vを大きくするように制御し、単位距離燃料コストが単位距離電力コストより低い場合には、所定の車速Vを低速側に移動させるように制御すればよい。
さらに、駆動比率制御手段14は、燃料コスト算出手段12により算出された単位距離燃料コストが電力コスト算出手段13により算出された単位距離電力コストより高い場合には、図6の走行パターンにおいて第2の走行距離L2を増大させて、第2領域R2を延長するように制御してもよい。一方、駆動比率制御手段14は、単位距離燃料コストが単位距離電力コストより低い場合には、図6の走行パターンにおいて第2の走行距離L2を縮小させて、第2領域R2を短縮するように制御すればよい。
このように、エンジン2およびモータジェネレータ3の協働走行において、モータジェネレータ3の駆動力を主とする区間、すなわち第2領域R2を増減させたり、車速Nvに応じたエンジン2とモータジェネレータ3の駆動比率を変更させたりすることによっても、車両1の運転時におけるトータルコストを低減させることができる。
また、駆動比率制御手段14は、液量検出センサ103により検出される燃料の残量が所定値以下になった場合には、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。これにより、車両1の燃料の欠乏(いわゆるガス欠)によるエンジン2のストールを防止して、EV走行のみのリンプホームモードを積極的に行うことにより、車両1をガスステーションまで走行させることができる。
記憶手段15は、上述のように、燃料コスト算出手段12により算出された算出された単位距離燃料コストと、電力コスト算出手段13により算出された単位距離電力コストとを記憶する。
また、記憶手段15は、エンジン2の動力または回生ブレーキを用いてモータジェネレータ3により発電された発電電力に対する充電量および充電単価と、外部充電手段200から充電器40を介してバッテリ30を充電した外部電力に対する充電量および充電単価とを記憶する。バッテリ30に蓄電されている電力は、モータジェネレータ3の回生時における発電により供給されたものと、充電器40を介して外部充電手段200(商用電源)から充電されたものとがある。これらの電力を区別して、エンジン2とモータジェネレータ3の駆動比率を制御することにより、車両1の運転時におけるトータルコストをさらに低減させることができる。
さらに、記憶手段15は、走行距離演算手段11により演算された燃料補給毎の走行距離やバッテリ充電毎の走行距離を記憶してもよく、燃料コスト算出手段12および電力コスト算出手段13により演算されたエンジン2およびモータジェネレータ3の駆動の寄与度を記憶してもよい。
基準単価記憶手段16は、燃料の基準単価と、外部充電手段200による充電電力の基準単価とを記憶する。基準単価記憶手段16は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して運転者により予め入力された燃料の単価、燃料の補給時に得られる補給燃料単価、インターネット等のネットワークから得られる燃料の単価情報等を燃料の基準単価として記憶すればよい。また、基準単価記憶手段16は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して運転者により予め入力された消費電力の単価、バッテリ30の充電時に得られる充電電力単価、インターネット等のネットワークから得られる消費電力の単価等を充電電力の基準単価として記憶すればよい。
ここで、燃料の補給時における補給燃料単価が不明なときには、燃料コスト算出手段12は、この基準単価記憶手段16に記憶されている燃料基準単価を用いて、あるいは、ナビゲーションシステム60やインターネット等により燃料の単価情報を取得して、単位距離燃料コストを算出してもよい。さらに、基準単価記憶手段16、ナビゲーションシステム60やインターネット等から燃料の単価情報を取得することができない場合には、燃料コスト算出手段12は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して補給燃料単価の入力をユーザに求めてもよい。
また、外部充電手段200によるバッテリ30への充電時における充電電力単価が不明なときには、電力コスト算出手段13は、基準単価記憶手段16に記憶されている充電電力基準単価を用いて、あるいは、ナビゲーションシステム60やインターネット等から充電電力の単価情報を取得して、単位距離電力コストを算出してもよい。さらに、基準単価記憶手段16、ナビゲーションシステム60やインターネット等から充電電力の単価情報を取得することができない場合には、電力コスト算出手段13は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して充電電力単価の入力をユーザに求めてもよい。
SOC検出手段17は、駆動電流・電圧センサ102により検出されるバッテリ30の電流I(電流積算量)および電圧Vに基づいて、バッテリ30のSOCを検出する。ここで、駆動比率制御手段14は、SOC検出手段17により検出されるバッテリ30のSOCの値が所定値以上である場合には、さらに積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。バッテリ30のSOCの値は所定の領域(50〜70%程度)内に存在するのが望ましいので、外部充電手段200によるバッテリ30の充電直後等のSOCの値が所定の領域よりも大きい場合には、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めることにより、バッテリ30の性能を維持させることができるとともに、バッテリ30の寿命が短くなることを抑制することができる。
判定手段18は、充電時電流・電圧センサ101により検出されるバッテリ30への電流Iおよび電圧Vと、駆動電流・電圧センサ102により検出されるバッテリ30の電流Iおよび電圧Vとに基づいて、モータジェネレータ3の発電による充電単価が外部電力による充電単価よりも高いか否かを判定する。
そして、判定手段18により発電による充電単価が外部電力による充電単価よりも高いと判定された場合には、駆動比率制御手段14は、モータジェネレータ制御手段20を介して、モータジェネレータ3によるバッテリ30の充電量を抑制するようにモータジェネレータ3を制御する。これにより、外部充電手段200による充電単価が安い場合には、モータジェネレータ3の回生によるバッテリ30の充電を抑制することにより、車両1の運転時におけるトータルコストをさらに低減させることができる。
ナビゲーションシステム60の入力手段61は、車両1の運転者(ユーザ)からのデータ入力を可能とするものである。本実施形態では、この入力手段61を介して、電子制御ユニット10の各部にデータを入力するものとしているが、電子制御ユニット10の各部に専用の入力手段が設けられてもよい。
表示手段62は、ナビゲーションシステム60の作動に応じて、車両1の現在位置を中心とする地図を表示するとともに、ルート検索が行われた場合には、検索されたルートを地図上で強調して表示する。
また、表示手段62は、燃料コスト算出手段12により算出された燃料の単位距離燃料コストおよび電力コスト算出手段13により算出された電力の単位距離電力コストをユーザに対して表示する。これにより、本実施形態の車両1の制御装置(電子制御ユニット10)の制御結果を車両1の運転者に提示することができるので、必要に応じて燃料の補給やバッテリ30の充電を運転者に促すことができる。
ここで、本実施形態では、表示手段62は、図示を省略するが、タッチパネル式のディスプレイから構成される。表示手段62の表示領域には、駆動比率制御手段14により制御される要求駆動力に対するエンジン2とモータジェネレータ3との駆動比率を変更して設定するための設定表示領域が設けられる。車両1のユーザは、表示手段62のディスプレイ上の設定表示領域をタッチすることにより、エンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を変更することができる。
なお、本実施形態では、この表示手段62を介して、電子制御ユニット10の制御状況を表示して、車両1のユーザに提示するものとしているが、本発明の車両の制御装置(電子制御ユニット10)に専用の表示手段が別途設けられてもよい。
外部電源ポイント設定手段63は、入力手段61を介して、充電電力単価が安い外部充電手段200を備える外部電源ポイントをナビゲーションシステム60に設定するためのものである。
この外部電源ポイント設定手段63により、安い充電電力単価の外部充電手段200を備える外部電源ポイントが設定されている場合において、車両1がこの安い充電電力単価の外部充電手段200を備える外部電源ポイントに向かって走行しているときには、駆動比率制御手段14は、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。これにより、バッテリ30のSOCを下げることができ、このような安い充電電力単価の外部電源ポイントで効率よくバッテリ30を充電することができる。
入力手段61を介してユーザによりナビゲーションシステム60に目的地が設定されたとき、車両1が設定された目的地に向かう途中に、上述のように外部電源ポイント設定手段63により設定された安い充電電力単価の外部充電手段200を備える外部電源ポイントが存在する場合には、走行距離比較手段64は、目的地に向かう途中にこの外部電源ポイントに立ち寄る場合の寄り道ルートの走行距離と、ルート検索により決定された最適ルートの走行距離とを比較する。走行距離比較手段64による比較結果は、電子制御ユニット10の駆動比率制御手段14に出力される。
この場合、駆動比率制御手段14は、走行距離比較手段64の比較結果、燃料コスト算出手段12により算出される燃料の単位距離燃料コストおよび電力コスト算出手段13により算出される電力の単位距離電力コストに基づいて、この外部電源ポイントにおいて外部充電手段200によりバッテリ30を充電した方が経済的に得であると判断した場合には、車両1がその外部電源ポイントに到着した際にバッテリ30への充電量が最大になるように、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。
駆動比率制御手段14がモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御する場合、例えば、モータジェネレータ制御手段20は、モータジェネレータ3の回生ブレーキによるバッテリ30の充電を抑制したり、駆動比率制御手段14は、図6に示す第1および第2の走行距離L1、L2を縮小させたり、図7に示す所定の車速Vを下げるように制御したりすればよい。
次に、本実施形態の車両の制御装置の動作を説明する。図8は、図5に示す電子制御ユニット10により実行される単位距離燃料コスト算出処理を示すフローチャートである。図9は、図5に示す電子制御ユニット10により実行される単位距離電力コスト算出処理を示すフローチャートである。図10は、図5に示す電子制御ユニット10により実行される駆動比率制御処理を示すフローチャートである。
まず、電子制御ユニット10により実行される単位距離燃料コスト算出処理を説明する。電子制御ユニット10は、燃料供給口のドアの開閉情報や入力手段61を介した運転者からの入力に基づいて、車両1への燃料補給を開始したか否かを判断する(ステップS101)。燃料補給が開始されていないと判断した場合には、電子制御ユニット10はそのまま単位距離燃料コスト算出処理を終了する。
燃料補給が開始されたと判断した場合には、走行距離演算手段11は、前回の燃料補給時から今回の燃料補給時までの走行距離を演算し、燃料コスト算出手段12は、演算した走行距離を取得する(ステップS102)。また、燃料コスト算出手段12は、取得した走行距離に対してエンジン2の駆動により走行した距離の割合に基づいて、エンジン2の駆動の寄与度を算出する(ステップS103)。
燃料コスト算出手段12は、液量検出センサ103により検出された燃料補給開始時における燃料タンク50内の燃料の蓄積量(残量)を取得する(ステップS104)。なお、燃料の残量は、燃料補給後の燃料タンク50内の燃料の蓄積量から今回の燃料の補給量を減じた値として用いられてもよい。
また、燃料コスト算出手段12は、燃料タンク50内に蓄積された燃料の単価を記憶手段15から取得する(ステップS105)。蓄積燃料単価は、上述のように、前回の燃料補給時に燃料コスト算出手段12により算出され、記憶手段15に記憶されているデータである。
ステップS102〜S105の各種データを取得して、単位距離燃料コストの算出準備が完了すると、電子制御ユニット10は、燃料の補給が終了したか否かを判断する(ステップS106)。そして、燃料の補給が終了したと判断するまで、処理フローはこのステップS106で待機する。なお、ステップS102〜S105の処理は燃料補給終了後に実行されてもよい。
燃料の補給が終了したと判断すると、燃料コスト算出手段12は、今回の燃料補給による燃料の補給量と燃料単価とを取得する(ステップS107)。ここで、燃料コスト算出手段12は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介して燃料の補給量および燃料単価を入力するように、運転者に指示を出せばよい。また、燃料コスト算出手段12は、例えば、ガソリンステーションの送信手段から無線LANやブルートゥース等を介してこれらの情報を取得してもよい。
なお、ステップS105の蓄積燃料単価やステップS107の補給燃料単価が記憶手段15に記憶されていない場合や分からない場合には、燃料コスト算出手段12は、基準単価記憶手段16に記憶されている燃料の基準単価を取得して、単位距離燃料コストの算出に利用してもよい。
次いで、燃料コスト算出手段12は、ステップS102〜S105およびS107において取得または算出した各種データに基づいて、燃料補給後に車両1に蓄積された燃料の単位距離当たりの単価である単位距離燃料コストを算出し(ステップS108)、算出した単位距離燃料コストを記憶手段15に記憶して(ステップS109)、この単位距離燃料コスト算出処理を終了する。
次に、電子制御ユニット10により実行される単位距離電力コスト算出処理を説明する。電子制御ユニット10は、充電時電流・電圧センサ101により検出されるバッテリ30の充電のための電流Iおよび電圧Vに基づいて、外部充電手段200からバッテリ30への充電を開始したか否かを判断する(ステップS201)。バッテリ30への充電が開始されていないと判断した場合には、電子制御ユニット10はそのまま単位距離電力コスト算出処理を終了する。
バッテリ30への充電が開始されたと判断した場合には、走行距離演算手段11は、前回のバッテリ30の充電時から今回のバッテリ30の充電時までの走行距離を演算し、電力コスト算出手段13は、演算した走行距離を取得する(ステップS202)。また、電力コスト算出手段13は、取得した走行距離に対してモータジェネレータ3の駆動により走行した距離の割合に基づいて、モータジェネレータ3の駆動の寄与度を算出する(ステップS203)。
電力コスト算出手段13は、充電時電流・電圧センサ101により検出されるバッテリ30への電流Iおよび電圧Vと、駆動電流・電圧センサ102により検出されるバッテリ30の電流Iおよび電圧Vとに基づいて、バッテリ30の充電開始時におけるバッテリ30の蓄電量(残容量)を取得する(ステップS204)。なお、バッテリ30の残容量は、外部充電手段200によるバッテリ30の充電後のバッテリ30の蓄電量から今回の充電量を減じた値として用いられてもよい。
また、電力コスト算出手段13は、バッテリ30に蓄えられた蓄積電力単価を記憶手段15から取得する(ステップS205)。蓄積電力単価は、上述のように、前回のバッテリ30の充電時に電力コスト算出手段13により算出され、記憶手段15に記憶されているデータである。なお、電力コスト算出手段13は、モータジェネレータ3の回生時のバッテリ30の充電における電力単価を考慮して、蓄積電力単価を算出してもよい。
ステップS202〜S205の各種データを取得して、単位距離電力コストの算出準備が完了すると、電子制御ユニット10は、バッテリ30の充電が終了したか否かを判断する(ステップS206)。そして、バッテリ30の充電が終了したと判断するまで、処理フローはこのステップS206で待機する。なお、ステップS202〜S205の処理は、バッテリ30の充電終了後に実行されてもよい。
外部充電手段200によるバッテリ30の充電が終了したと判断すると、電力コスト算出手段13は、今回のバッテリ30の充電による充電量とそのときの充電電力単価(電気料金)とを取得する(ステップS207)。ここで、電力コスト算出手段13は、ナビゲーションシステム60の入力手段61を介してこのときの電気料金を入力するように、運転者に指示を出してもよい。また、電力コスト算出手段13は、例えば、インターネット等のネットワークに接続することにより電力会社等からバッテリ30の充電時の電気料金を取得するようにしてもよい。
なお、ステップS205の蓄積電力単価やステップS207の充電電力単価が記憶手段15に記憶されていない場合や分からない場合には、電力コスト算出手段13は、基準単価記憶手段16に記憶されている充電電力の基準単価を取得して、単位距離電力コストの算出に利用してもよい。
次いで、電力コスト算出手段13は、ステップS202〜S205およびS207において取得または算出した各種データに基づいて、外部充電手段200によるバッテリ30の充電後にバッテリ30に蓄積された電力の単位距離当たりの単価である単位距離電力コストを算出し(ステップS208)、算出した単位距離電力コストを記憶手段15に記憶して(ステップS209)、この単位距離電力コスト算出処理を終了する。
次に、電子制御ユニット10により実行される駆動比率制御処理を説明する。電子制御ユニット10は、所定のタイミングで駆動比率制御処理を実行するものである。この駆動比率制御処理は、例えば、10m秒毎に実行され、必要に応じてエンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を制御する。
駆動比率制御手段14は、まず、燃料コスト算出手段12により算出される単位距離燃料コストを取得するとともに(ステップS301)、電力コスト算出手段13により算出される単位距離電力コストを取得する(ステップS302)。
そして、駆動比率制御手段14は、単位距離燃料コストが単位距離電力コストよりも高いか否かを判断する(ステップS303)。単位距離燃料コストが単位距離電力コストよりも高いと判断した場合には、処理フローはステップS304に移行し、単位距離燃料コストが単位距離電力コストよりも低いと判断した場合には、処理フローはステップS308に移行する。
単位距離燃料コストが単位距離電力コストよりも高いと判断した場合には、駆動比率制御手段14は、走行距離演算手段11により演算された車両1の始動時からの走行距離が第1の走行距離L1よりも短いか否かを判断する(ステップS304)。この走行距離が第1の走行距離L1よりも短いと判断した場合には、駆動比率制御手段14は、これらのコスト差に応じて、第1領域R1を増大させるように、第1の走行距離L1を延長し(ステップS305)、この駆動比率制御処理を終了する。これにより、モータジェネレータ3のみで走行するEV走行領域を増大させることにより、コストのより高い燃料を消費するエンジン2の駆動を抑制して、車両1のトータルコストを低減させることができる。
一方、この走行距離が第1の走行距離L1以上であると判断した場合には、駆動比率制御手段14は、続いて、この走行距離が第2の走行距離L2よりも短いか否かを判断する(ステップS306)。この走行距離が第2の走行距離L2以上であると判断した場合には、駆動比率制御手段14は、エンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を変更することなく、通常の制御によりこれらの駆動比率を設定して、この駆動比率制御処理を終了する。この場合、単位距離燃料コストが高いのであるが、図6に示すように、第2の走行距離L2以降では、車両1が主にエンジン2により駆動されるので、さらに車両1のトータルコストを低減させることが難しい。このため、車両1が始動時から第2の走行距離L2以上走行した場合には、この駆動比率制御処理では何らの処理を行わなくてもよい。
また、この走行距離が第2の走行距離L2よりも短いと判断した場合には、駆動比率制御手段14は、これらのコスト差に応じて、図7に示すように、第2領域R2におけるエンジン2の駆動領域を縮小するために、閾値となる車速Vを高速側に移動させるように制御するか、あるいは、図6に示すように、第2領域R2を増大させるように、第2の走行距離L2を延長して(ステップS307)、この駆動比率制御処理を終了する。
単位距離燃料コストが単位距離電力コスト以下であると判断した場合においても、駆動比率制御手段14は、走行距離演算手段11により演算された車両1の始動時からの走行距離が第1の走行距離L1よりも短いか否かを判断する(ステップS308)。この走行距離が第1の走行距離L1よりも短いと判断した場合には、駆動比率制御手段14は、これらのコスト差に応じて、第1領域R1を縮小させるように、第1の走行距離L1を短縮し(ステップS309)、この駆動比率制御処理を終了する。これにより、エンジン2およびモータジェネレータ3の協働走行領域を増大させることにより、コストのより低い燃料を消費するエンジン2の駆動を積極的に活用して、車両1のトータルコストを低減させることができる。
一方、この走行距離が第1の走行距離L1以上であると判断した場合には、駆動比率制御手段14は、続いて、この走行距離が第2の走行距離L2よりも短いか否かを判断する(ステップS310)。この走行距離が第2の走行距離L2以上であると判断した場合には、駆動比率制御手段14は、エンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を変更して、車両1がエンジン2のみのエンジン走行を行うように制御して(ステップS312)、この駆動比率制御処理を終了する。
また、この走行距離が第2の走行距離L2より短いと判断した場合には、駆動比率制御手段14は、これらのコスト差に応じて、図7に示すように、第2領域R2におけるエンジン2の駆動領域を拡張するように、閾値となる車速Vを低速側に移動させるように制御するか、あるいは、図6に示すように、第2領域R2を縮小させるように、第2の走行距離L2を低減(削減)して(ステップS311)、この駆動比率制御処理を終了する。
なお、SOC検出手段17により検出されるSOC値が所定値以上になれば、駆動比率制御手段14は、駆動比率制御処理の割り込み処理として、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。これにより、SOC値を所定の範囲内に制御して、バッテリ30に負荷をかけることを抑制することができる。
また、液量検出センサ103によって検出される燃料タンク50内の燃料の残量が所定値以下になった場合には、駆動比率制御手段14は、駆動比率制御処理の割り込み処理として、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。これにより、車両1の燃料の欠乏(いわゆるガス欠)によるエンジン2のストールを防止して、EV走行のみのリンプホームモードを積極的に行うことにより、車両1をガスステーションまで走行させることができる。
さらに、車両1が外部電源ポイント設定手段63により設定された安い充電電力単価の外部充電手段200を備える外部電源ポイントに向かって走行している場合には、駆動比率制御手段14は、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。あるいは、入力手段61を介してユーザによりナビゲーションシステム60に目的地が設定されたとき、車両1が設定された目的地に向かう途中に、上述のように外部電源ポイント設定手段63により設定された安い充電電力単価の外部充電手段200を備える外部電源ポイントが存在する場合において、走行距離比較手段64の比較結果、燃料コスト算出手段12により算出される燃料の単位距離燃料コストおよび電力コスト算出手段13により算出される電力の単位距離電力コストに基づいて、目的地に向かう途中にある安い充電電力単価の外部充電手段200を備える外部電源ポイントでバッテリ30を充電した方が経済的に得であると判断した場合には、駆動比率制御手段14は、外部電源ポイントでのバッテリ30への電力の充電量が最大になるように、積極的にモータジェネレータ3の駆動比率を高めるように制御すればよい。
以上説明したように、本発明の車両の制御装置は、燃料により動力を発生するエンジン2と、燃料を蓄積する燃料タンク50と、充電器40を介して外部充電手段200により充電可能なバッテリ30と、バッテリ30から供給される電力により動力を発生するとともに、回生時にはバッテリ30を充電するモータジェネレータ3とを備える車両1において、エンジン2およびモータジェネレータ3の作動を制御する電子制御ユニット10であって、燃料タンク50への燃料の補給毎の車両1の走行距離と、バッテリ30への電力の充電毎の車両1の走行距離とを演算する走行距離演算手段11と、燃料タンク50への燃料の補給時における燃料の補給量および補給燃料単価と、燃料補給時に燃料タンク50に蓄積されている燃料の蓄積量および蓄積燃料単価と、燃料補給時に走行距離演算手段11により演算された燃料補給毎の車両1の走行距離およびエンジン2の駆動の寄与度とに基づいて、燃料補給後に車両1に蓄積された燃料の単位距離当たりの単価である単位距離燃料コストを算出する燃料コスト算出手段12と、外部充電手段200によるバッテリ30への電力の充電時における充電量および充電電力単価と、外部充電手段200による電力充電時にバッテリ30に蓄積されている電力の蓄電量および蓄積電力単価と、電力充電時に走行距離演算手段11により演算されたバッテリ30の充電毎の車両1の走行距離およびモータジェネレータ3の駆動の寄与度とに基づいて、電力充電後にバッテリ30に蓄積された電力の単位距離当たりの単価である単位距離電力コストを算出する電力コスト算出手段13と、単位距離燃料コストおよび単位距離電力コストに応じて、エンジン2およびモータジェネレータ3のうち経済効果が大きい方の駆動比率を高めるように、要求駆動力に対するエンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を制御する駆動比率制御手段14とを備えることとした。そのため、駆動比率制御手段14により、単位距離燃料コストと単位距離電力コストとに基づいて、エンジン2およびモータジェネレータ3の駆動比率を可変的に制御することができるので、車両1の運転時におけるトータルコストを低減させることができる。特に、燃料補給時の燃料単価やバッテリ充電時の電気料金は価格変動が激しいので、所定のタイミングで単位距離燃料コストと単位距離電力コストとを比較することにより、車両1の走行時には経済効果の大きい方を優先的に利用することができる。
以上、本発明の車両の制御装置の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は、これらの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書および図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお、直接明細書および図面に記載のない形状・構造・機能を有するものであっても、本発明の作用・効果を奏する以上、本発明の技術的思想の範囲内である。すなわち、車両の制御装置を構成する電子制御ユニット10、変速機4やナビゲーションシステム60の各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
上述の実施形態では、本発明の車両の制御装置が適用される車両1の変速機4として、5段変速の乾式デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を用いて説明したが、本発明はこのような変速機(トランスミッション)に限定されるものではない。本発明の変速機4は、例えば、自動変速機(AT)やマニュアル変速機(MT)であってもよい。
また、上述の実施形態では、燃料コスト算出手段12は、燃料の補給毎に単位距離燃料コストを算出するとともに、電力コスト算出手段13は、バッテリ30の充電毎に短距離電力コストを算出するものとして説明したが、本発明は、このような燃料の補給毎やバッテリ30の充電毎に各コストを算出する場合に限らない。例えば、任意の時間において蓄積されている燃料および電力に基づいて、燃料コスト算出手段12および電力コスト算出手段13が各コストを予測して算出し、算出された各コストに基づいて、駆動比率制御手段14がエンジン2とモータジェネレータ3の駆動比率を制御するようにしてもよい。
例えば、車両の燃料の価格が所定の閾値(例えば2円/リットル)以上急変したときには、ナビゲーションシステム60は、燃料価格情報を含むVICS情報を車両の走行中に取得してもよく、または、インターネット等のネットワークに接続し、あるいは無線LANやブルートゥース等の通信手段を介して電力会社やガソリンステーションあるいは車両のディーラのサービスシステムに接続することにより燃料価格情報を取得すればよい。このとき、燃料コスト算出手段12および電力コスト算出手段13が各コストを算出し、算出された各コストに基づいて、駆動比率制御手段14がエンジン2とモータジェネレータ3の駆動比率を制御するようにすればよい。
1 車両
2 エンジン
3 モータジェネレータ
4 変速機
5 ディファレンシャル機構
10 電子制御ユニット
11 走行距離演算手段
12 燃料コスト算出手段
13 電力コスト算出手段
14 駆動比率制御手段
15 記憶手段
16 基準単価記憶手段
17 SOC検出手段
18 判定手段
20 モータジェネレータ制御手段
30 バッテリ
40 充電器
101 充電時電流・電圧センサ
102 駆動電流・電圧センサ
103 液量検出センサ
104 車速センサ

Claims (15)

  1. 燃料により動力を発生するエンジンと、前記燃料を蓄積する燃料蓄積手段と、外部充電手段により充電可能なバッテリと、前記バッテリから供給される電力により動力を発生するとともに、回生時には前記バッテリを充電するモータジェネレータとを備える車両において、前記エンジンおよび前記モータジェネレータの作動を制御する車両の制御装置であって、
    前記燃料蓄積手段への燃料の補給毎の前記車両の走行距離と、前記バッテリへの電力の充電毎の前記車両の走行距離とを演算する走行距離演算手段と、
    前記燃料蓄積手段への燃料の補給時における前記燃料の補給量および補給燃料単価と、該燃料補給時に前記燃料蓄積手段に蓄積されている前記燃料の蓄積量および蓄積燃料単価と、該燃料補給時に前記走行距離演算手段により演算された燃料補給毎の前記車両の走行距離および前記エンジンの駆動の寄与度とに基づいて、前記燃料補給後に前記車両に蓄積された前記燃料の単位距離当たりの単価である単位距離燃料コストを算出する燃料コスト算出手段と、
    前記外部充電手段による前記バッテリへの電力の充電時における充電量および充電電力単価と、該電力充電時に前記バッテリに蓄積されている前記電力の蓄電量および蓄積電力単価と、該電力充電時に前記走行距離演算手段により演算された電力充電毎の前記車両の走行距離および前記モータジェネレータの駆動の寄与度とに基づいて、前記電力充電後に前記バッテリに蓄積された前記電力の単位距離当たりの単価である単位距離電力コストを算出する電力コスト算出手段と、
    前記単位距離燃料コストおよび前記単位距離電力コストに応じて、前記エンジンおよび前記モータジェネレータのうち経済効果が大きい方の駆動比率を高めるように、要求駆動力に対する該エンジンおよび該モータジェネレータの駆動比率を制御する駆動比率制御手段と
    を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記車両は、始動から第1の走行距離までの第1領域を前記モータジェネレータのみでのEV単独走行とし、前記第1の走行距離から第2の走行距離までの第2領域を前記エンジンと前記モータジェネレータとで該モータジェネレータの比重が高い協働走行とし、前記第2の走行距離以降の第3領域を前記エンジンと前記モータジェネレータとで該エンジンの比重が高い協働走行とする走行パターンを有し、
    前記駆動比率制御手段は、
    前記燃料コスト算出手段により算出された前記単位距離燃料コストが前記電力コスト算出手段により算出された前記単位距離電力コストより高い場合には、前記第1の走行距離を増大させて、前記第1領域を延長するように制御し、
    前記単位距離燃料コストが前記単位距離電力コストより低い場合には、前記第1の走行距離を縮小させて、前記第1領域を短縮するように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記車両は、始動から第1の走行距離までの第1領域を前記モータジェネレータのみでのEV単独走行とし、前記第1の走行距離から第2の走行距離までの第2領域を前記エンジンと前記モータジェネレータとで該モータジェネレータの比重が高い協働走行とし、前記第2の走行距離以降の第3領域を前記エンジンと前記モータジェネレータとで該エンジンの比重が高い協働走行とする走行パターンを有し、
    前記第2領域では、前記車両の車速が所定の車速以上になった場合に前記エンジンを始動して前記協働走行を行うものであり、
    前記駆動比率制御手段は、
    前記燃料コスト算出手段により算出された前記単位距離燃料コストが前記電力コスト算出手段により算出された前記単位距離電力コストより高い場合には、前記所定の車速を高速側に移動させるように制御し、
    前記単位距離燃料コストが前記単位距離電力コストより低い場合には、前記所定の車速を低速側に移動させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  4. 前記車両は、始動から第1の走行距離までの第1領域を前記モータジェネレータのみでのEV単独走行とし、前記第1の走行距離から第2の走行距離までの第2領域を前記エンジンと前記モータジェネレータとで該モータジェネレータの比重が高い協働走行とし、前記第2の走行距離以降の第3領域を前記エンジンと前記モータジェネレータとで該エンジンの比重が高い協働走行とする走行パターンを有し、
    前記駆動比率制御手段は、
    前記燃料コスト算出手段により算出された前記単位距離燃料コストが前記電力コスト算出手段により算出された前記単位距離電力コストより高い場合には、前記第2の走行距離を増大させて、前記第2領域を延長するように制御し、
    前記単位距離燃料コストが前記単位距離電力コストより低い場合には、前記第2の走行距離を縮小させて、前記第2領域を短縮するように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  5. 前記バッテリは、前記エンジンの動力または回生ブレーキを用いて発電された発電電力により充電されるとともに、前記外部充電手段から供給された外部電力により充電され、
    前記制御装置は、前記発電電力に対する充電量および充電単価と、前記外部電力に対する充電量および充電単価とを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両の制御装置。
  6. 前記モータジェネレータの発電による充電単価が前記外部電力による充電単価よりも高いか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記発電による充電単価が前記外部電力による充電単価よりも高いと判定された場合には、前記モータジェネレータによる前記バッテリの充電量を抑制するように前記モータジェネレータを制御するモータジェネレータ制御手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の車両の制御装置。
  7. 前記バッテリのSOCを検出するSOC検出手段をさらに備え、
    前記駆動比率制御手段は、前記SOC検出手段により検出されるSOCの値が所定値以上である場合には、さらに積極的に前記モータジェネレータの駆動比率を高めることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両の制御装置。
  8. 前記燃料蓄積手段により蓄積されている燃料の残量を検出する燃料残量検出手段をさらに備え、
    前記駆動比率制御手段は、前記燃料残量検出手段により検出される前記燃料の残量が所定値以下になった場合には、積極的に前記モータジェネレータの駆動比率を高めることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の車両の制御装置。
  9. 前記車両の運転者の運転をナビゲートするナビゲーションシステムと、
    前記充電電力単価が安い前記外部充電手段を備える外部電源ポイントを前記ナビゲーションシステムに設定する外部電源ポイント設定手段と
    をさらに備え、
    前記駆動比率制御手段は、前記車両が前記外部電源ポイント設定手段により設定された安い充電電力単価の前記外部充電手段を備える外部電源ポイントに向かって走行している場合には、積極的に前記モータジェネレータの駆動比率を高めることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両の制御装置。
  10. 前記ナビゲーションシステムに目的地が設定されたとき、該目的地に向かう途中に安い充電電力単価の前記外部充電手段を備える外部電源ポイントが存在する場合には、前記ナビゲーションシステムに、前記外部電源ポイントへの寄り道ルートの走行距離と、最適ルートの走行距離とを比較させる走行距離比較手段をさらに備え、
    前記駆動比率制御手段は、前記走行距離比較手段の比較結果、前記燃料コスト算出手段により算出される前記燃料の単位距離燃料コストおよび前記電力コスト算出手段により算出される前記電力の単位距離電力コストに基づいて、前記外部電源ポイントで前記バッテリを充電した方が経済的に得であると判断した場合には、前記外部電源ポイントでの前記電力の充電量が最大になるように、積極的に前記モータジェネレータの駆動比率を高めることを特徴とする請求項9に記載の車両の制御装置。
  11. 前記燃料の基準単価と、前記外部充電手段による充電電力の基準単価とを記憶する基準単価記憶手段をさらに備え、
    前記燃料の補給時における前記補給燃料単価または前記外部充電手段による前記バッテリへの充電時における前記充電電力単価が不明なときには、前記燃料コスト算出手段または前記電力コスト算出手段は、前記基準単価記憶手段に記憶されている前記燃料基準単価または前記充電電力基準単価を用いて、前記単位距離燃料コストまたは前記単位距離電力コストを算出することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の車両の制御装置。
  12. 前記燃料の補給時における前記補給燃料単価または前記外部充電手段による前記バッテリへの充電時における前記充電電力単価が不明なときには、前記燃料コスト算出手段または前記電力コスト算出手段は、前記ナビゲーションシステムにより前記燃料または前記充電電力の単価情報を取得することを特徴とする請求項9または10に記載の車両の制御装置。
  13. 前記ナビゲーションシステムは、前記車両のユーザからのデータ入力を可能とする入力手段を備え、
    前記燃料の補給時における前記補給燃料単価または前記外部充電手段による前記バッテリへの充電時における前記充電電力単価が不明なときには、前記燃料コスト算出手段または前記電力コスト算出手段は、前記ナビゲーションシステムの入力手段を介して前記補給燃料単価または前記充電電力単価の入力を前記ユーザに求めることを特徴とする請求項9または10に記載の車両の制御装置。
  14. 前記燃料コスト算出手段により算出された前記燃料の単位距離燃料コストおよび前記電力コスト算出手段により算出された前記電力の単位距離電力コストをユーザに対して表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の車両の制御装置。
  15. 前記表示手段は、タッチパネル式のディスプレイから構成されるとともに、前記駆動比率制御手段により制御される前記要求駆動力に対する前記エンジンと前記モータジェネレータとの駆動比率を変更して設定するための設定表示領域を含み、
    前記車両のユーザは、前記ディスプレイをタッチすることにより、前記駆動比率を変更可能であることを特徴とする請求項14に記載の車両の制御装置。
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