JP2010531980A - 印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための方法 - Google Patents

Abstract

本発明は印刷機内部で、特に枚葉紙印刷機内部で印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための方法に関する。当該方法において被印刷材料、特に印刷枚葉紙に印刷された印刷画線部の部分あるいは前記被印刷材料上の前記印刷画線部の外側に印刷された印刷管理用パッチがセンサを用いて測定技術によって認識され、前記被印刷材料上の前記センサの測定領域が測定用照明光源を用いて照明される。本発明により、前記測定領域を照明するための前記測定用照明光源と、前記印刷機の少なくとも一つの二次光源であって、当該二次光源の光が前記測定領域内に到達できる二次光源とは、前記測定用照明光源によって供給される光の周波数が単独のあるいは個々の前記二次光源によって供給される光の周波数よりも小さくなるように作動される。

Description

本発明は請求項１のおいて書き部に記載の、印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための方法に関する。

印刷機において印刷枚葉紙は、前後に連続して設けられた複数の印刷装置および／またはニス引き装置を通過するように次々と移動される。このとき個々の印刷装置において特定の印刷インキで部分印刷画線部が印刷枚葉紙に着色され、個々のニス引き装置において特定のニスで絵柄が印刷枚葉紙に塗布される。このような複数の部分印刷画線部を重ねて印刷することによって、所望の印刷画線部が印刷枚葉紙上に作り出される。

枚葉紙印刷機において印刷された完全な印刷画線部を枚葉紙印刷機内部においても測定することは実践からすでに知られている。それによって印刷プロセスの間に印刷画線部に関する実際値を獲得し、当該実際値はその後開ループ制御または閉ループ制御のために使用可能である。このために好適に被印刷材料の搬送方向において最後の印刷装置またはニス引き装置の下流に、センサ、特にカメラが配置されており、当該センサは被印刷材料に印刷された印刷画線部の部分あるいは被印刷材料の印刷画線部の外側に印刷された印刷管理用パッチを測定技術によって認識する。このとき通常は被印刷材料上のセンサまたはカメラの測定領域を測定用照明光源を用いて照明する。

測定用照明光源によって供給される光のほかに、二次光源からの光がセンサの測定領域内に到達し得る。二次光源から放出された光によって、センサ、特にカメラが利用可能な測定結果を得られないという事態に至ることがある。この点に関しては以下のことが判明している。すなわちカメラは印刷画線部を測定する際に二次光源の影響を受けると、縞状あるいはその他の、明るい領域と暗い領域とを備えた撮像を行うのである。

前記の点に鑑み、本発明は印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための新規な方法を提供することを課題とする。

前記の課題は請求項１に記載の方法によって解決される。

本発明によれば測定領域を照明するための測定用照明光源と、印刷機の少なくとも一つの上述のような二次光源であって、当該二次光源の光が測定領域内に到達できる二次光源とは、測定用照明光源によって供給される光の周波数が単独のあるいは個々の二次光源によって供給される光の周波数よりも小さくなるように作動される。

本願発明によって提案されるのは以下の通りである。すなわち、測定用照明光源と、単独のあるいは個々の二次光源であって、当該二次光源の光が測定領域内に到達できる二次光源とを、測定用照明光源によって供給される光の周波数が単独のあるいは個々の二次光源によって供給される光の周波数よりも小さくなるように作動させることである。

これによって、単独のあるいは個々の二次光源によって供給される光であって、測定用照明光源によって照明される測定領域内に到達できる光が、センサの測定結果を損なうことが回避される。これによって測定の精度を向上させることができる。特に撮影特性にとって不利であるとともに時間的な周期性を有して現れる露光過多が避けられる。

このような関連における二次光源は、印刷インキおよび／または印刷ニスを乾燥あるいは硬化させるために放出された光の光源であり得る。

二次光源は意図された測定を行うために必要である光を放出することもできる。例えば特殊なランプは、硬化あるいは乾燥のために必要とされるスペクトルのほかに、印刷画線部を測定するのに十分なスペクトルを作り出すことができる。これによって測定用照明光源を（場合によって）放棄することも可能である。

本発明は印刷機に、しかも枚葉紙輪転印刷機にも、ロール紙輪転印刷機にも、また、オフラインで作動するニス引き装置あるいはインクジェットによる塗布などの仕上げ加工機にも使用され得る。

本発明の好適なさらなる形態は従属請求項および以下の説明に記載されている。

以下に本発明の実施の形態をより詳しく説明するが、本発明は当該実施の形態に限定されるものではない。

本発明は印刷機、特に枚葉紙印刷機の内部で印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための方法に関する。枚葉紙印刷機において印刷を行うための被印刷材料は、前後に連続して設けられた複数の印刷装置および／またはニス引き装置を通過するように移動される。このとき個々の印刷装置および／またはニス引き装置において特定の印刷インキおよび／または特定のニスで部分印刷画線部が被印刷材料に塗布される。複数の部分印刷画線部を重ねて印刷することによって、最終的に所望の完全な多色刷りの印刷画線部が場合によって当該印刷画線部を補足するコーティングを備えた状態で、印刷枚葉紙上に作り出される。

完成した印刷画線部の印刷品質をインラインで検査するために、印刷機内部で行われる印刷工程において、
−被印刷材料に印刷された印刷画線部の部分
−または印刷画線部の全体
−または被印刷材料上の印刷画線部の外側に印刷された印刷管理用パッチ
を、測定技術によって認識することがすでに知られている。

前記認識はセンサ、好ましくはカメラを用いて行われる。そのために被印刷材料上のセンサの所定の測定領域は測定用照明光源によって照明され、それによってセンサ、特にカメラが良好な測定値を提供できることを保証する。測定用照明光源はこのためにセンサまたはカメラの撮影特性に適合されている。

測定用照明光源に加えて印刷機には二次光源が組み込まれ得る。例えば非常に多くの場合、乾燥器にＵＶ硬化用光源が設けられており、当該ＵＶ硬化用光源によって被印刷材料に塗布された印刷インキおよび／あるいはニスが硬化され、それとともに乾燥され得る。このような二次光源によって供給される光は当該硬化および乾燥の際に、測定用照明光源によって照明されるセンサの測定領域内に到達し得る。

本願発明によって提案されるのは以下の通りである。すなわち、センサの測定領域を照明するために用いられるとともに当該センサの撮影特性に適合されている測定用照明光源と、印刷機の少なくとも一つもしくは全ての二次光源であって、当該二次光源の光が測定領域内に到達できる二次光源とを、測定用照明光源によって供給される光の周波数が単独のあるいは個々の二次光源によって供給される光の周波数よりも小さくなるように作動させることである。

従って本願発明では、二次光源であって、当該二次光源の光が測定領域内に到達できる二次光源を、測定用照明光源よりも高い周波数で作動させるか、もしくは制御する。

一般に行われているように、印刷機内部にＵＶ硬化用光源であって、当該ＵＶ硬化用光源の光が測定領域内に到達できるＵＶ硬化用光源が組み込まれている場合、それは以下のことを意味する。すなわち、測定用照明光源とＵＶ硬化用光源とは、測定用照明光源によって供給される光の周波数がＵＶ硬化用光源によって供給されるＵＶ光の周波数よりも小さいように作動されることである。

本発明に係る方法を応用することによって、印刷画線部の測定結果が何らかの二次的な光によって影響されることが避けられる。当該影響は二次的な光の周波数が、二次光源に前置された制御装置において相応に調整されることによって、測定用照明光源の周波数レベルを上回るレベルまたは、測定用照明光源の周波数レベルを明らかに上回るレベルに引き上げられるときに回避される。

従って二次光源は本発明においてＵＶ硬化用光源として実施されているが、当該二次光源は好適に測定用光源よりも高い周波数領域において作動される。

そのために硬化用光源に対して相応に前置された装置が設けられる。当該前置された装置によって、乾燥または硬化のために必要な光の周波数を変えることができる。このとき当該周波数は極めて高い値の領域に移動され得る。周波数の値は、乾燥プロセスにおいて使用される材料との関連で生じる諸条件に適合され得る。このときとりわけ、印刷インキおよび被印刷材料の種類、インキ塗布量、大気の温度および湿度、機械の速度に対するパラメータが考慮され得る。

本発明に係る方法は特に所謂枚葉紙検査の際に応用される。枚葉紙検査において、印刷が完了した印刷枚葉紙は枚葉紙オフセット印刷機の最後の印刷装置を出た後、測定領域を通過するように搬送される。当該測定領域ではカメラを用いて印刷枚葉紙のリニア走査が行われる。当該走査は測定領域に設けられた測定用照明光源としての細長い光源を用いて照明することによって可能となる。多くの場合、測定領域に対して、印刷枚葉紙に塗布されたインキ層を硬化もしくは乾燥させるために乾燥器が後置されている。当該乾燥器は測定領域内に光を放出し、当該光は測定用照明光源の光と混合するか、もしくは測定用照明光源の光に重なる。測定用照明光源の照明効果が妨げられるのを防ぐために、二次光源、本実施の形態では乾燥器の光源もしくは単独の発光体もしくは複数の発光体は、測定用照明光源の周波数領域と等しいか、測定用照明光源の周波数領域よりも高い周波数領域で作動される。従って二次光源の周波数領域を検査するとともに、場合によって少なくとも測定用照明光源の値に引き上げる制御装置が設けられている。

本発明に係る方法は、枚葉紙印刷機と、ロール紙印刷機と、所謂仕上げ加工機であって、当該仕上げ加工機において印刷製品が本来の印刷プロセスに対してオフラインでニス引きまたはインクジェット式印刷などによって仕上げ加工される仕上げ加工機と、に応用可能である。

測定用照明光源は印刷インキおよび／またはニスの乾燥に用いられる二次光源に組み込まれていてもよい。その場合、当該複合型光源は測定と乾燥とに必要な光を混合させて放出し、このとき別個の測定用照明光源を省くことができる。

Claims (9)

1. 印刷機内部で、特に枚葉紙印刷機内部で印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための方法であって、
   被印刷材料、特に印刷枚葉紙に印刷された印刷画線部の部分あるいは前記被印刷材料上の前記印刷画線部の外側に印刷された印刷管理用パッチがセンサを用いて測定技術によって認識され、前記被印刷材料上の前記センサの測定領域が測定用照明光源を用いて照明される方法において、
   前記測定領域を照明するための前記測定用照明光源と、前記印刷機の少なくとも一つの二次光源であって、当該二次光源の光が前記測定領域内に到達できる二次光源とは、前記測定用照明光源によって供給される光の周波数が単独のあるいは個々の前記二次光源によって供給される光の周波数よりも小さくなるように作動されることを特徴とする方法。
2. 印刷機内部で、特に枚葉紙印刷機内部で印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための方法であって、
   被印刷材料、特に印刷枚葉紙に印刷された印刷画線部の部分あるいは前記被印刷材料上の前記印刷画線部の外側に印刷された印刷管理用パッチがセンサを用いて測定技術によって認識され、前記被印刷材料上の前記センサの測定領域が測定用照明光源を用いて照明される方法において、
   前記測定領域を照明するための前記測定用照明光源の光の周波数が検出され、前記印刷機の少なくとも一つの二次光源であって、当該二次光源の光が前記測定領域内に到達できる二次光源は、単独のあるいは個々の前記二次光源によって供給される光の周波数が測定用照明光源によって供給される光の周波数と同じであるか、あるいは測定用照明光源によって供給される光の周波数よりも大きくなるように作動されることを特徴とする方法。
3. 前記測定用照明光源と、印刷インキおよび／またはニスの乾燥に用いられる二次光源とは、前記測定用照明光源から来る光が、前記二次光源によって供給される光の周波数よりも小さいか、あるいは前記二次光源によって供給される光の周波数と同じであることを特徴とする請求項１または２に記載の方法。
4. 前記測定用照明光源と、ＵＶ硬化用光源であって、当該ＵＶ硬化用光源の光が前記測定領域内に到達できるＵＶ硬化用光源とは、前記測定用照明光源によって供給される光の周波数が前記ＵＶ硬化用光源によって供給されるＵＶ光の周波数よりも小さいか、あるいは前記ＵＶ硬化用光源によって供給されるＵＶ光の周波数と同じであることを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の方法。
5. 前記二次光源またはＵＶ硬化用光源であって、当該二次光源またはＵＶ硬化用光源の光が前記測定領域内に到達できる前記二次光源またはＵＶ硬化用光源は、制御装置を用いて前記測定用照明光源によって供給される光の周波数と同じであるか、あるいは前記測定用照明光源によって供給される光の周波数よりも高い周波数で作動されることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の方法。
6. 印刷機内部で、特に枚葉紙印刷機内部で印刷された被印刷材料を測定技術によって認識するための請求項１または２に記載の方法を実施するための装置であって、
   被印刷材料、特に印刷枚葉紙に印刷された印刷画線部の少なくとも一つの部分あるいは前記被印刷材料上の前記印刷画線部の外側に印刷された印刷管理用パッチを測定技術によって認識するためのセンサと、
   前記印刷枚葉紙上の測定領域と前記被印刷材料上の前記センサの撮影領域とを照明するための測定用照明光源と、
   を備える装置において、
   前記測定領域を照明するための前記測定用照明光源の光の周波数を制御するための手段と、前記印刷機の少なくとも一つの二次光源であって、当該二次光源の光が前記測定領域内に到達できる二次光源とが設けられるとともに調整可能であり、
   それによって前記測定用照明光源と単独のあるいは個々の前記二次光源とは、単独のあるいは個々の前記二次光源によって供給される光の周波数が、前記測定用照明光源によって供給される光の周波数と同じであるか、前記測定用照明光源によって供給される光の周波数よりも大きくなるように作動可能であることを特徴とする装置。
7. 前記制御装置は前記測定用照明光源および／あるいは印刷インキおよび／またはニスの乾燥に用いられる二次光源に配設されているとともに、前記測定用照明光源によって供給される光の周波数が、前記二次光源によって供給される光の周波数よりも小さいか、あるいは前記二次光源によって供給される光の周波数と同じであることを特徴とする請求項６に記載の装置。
8. 前記二次光源であって、当該二次光源の光が前記測定領域内に到達できる二次光源はＵＶ硬化用光源であり、当該ＵＶ硬化用光源は前記光の異なる周波数で作動可能であることを特徴とする請求項６または７に記載の装置。
9. 前記二次光源の光の前記周波数を認識および／または入力するための装置が設けられており、当該装置は前記制御装置と接続されており、前記制御装置は前記測定用照明光源において有効な光の前記周波数を認識または入力された値と比較するとともに、前記二次光源の制御部を、前記二次光源によって放出される前記光が、前記測定用照明光源によって供給される光と同じか、あるいは前記測定用照明光源によって供給される光よりも高い周波数を有するように調整することを特徴とする請求項６から８のいずれか一項に記載の装置。