JP2010516602A5 - - Google Patents

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電子および/または光電子デバイスおよび関連する製造プロセス実現化に適した半導体基板
本発明は、電子および/または光電子デバイスを実現するのに適した半導体基板に関する。より具体的には、本発明は、少なくとも1つのシリコン基板および単結晶シリコンの覆い層シリコンを有するタイプの半導体基板に関する。本発明は、前述の半導体基板の製造プロセスにも関する。
シリコン上の集積化技術では、大型の(直径300mmまで)シリコンブロックまたはインゴットを実現するための様々な異なる方法が知られている。最もよく知られた方法の中では、半導体装置の集積化のためのいわゆるウェーハを実現するために、例えば、チョクラルスキー法およびいわゆるフローティングゾーン法(それらによって極度に純粋なシリコンブロックを円柱形のインゴットの形態で実現できる。)がある。
しかし、前述の技術は、シリコンに代わる半導体材料、例えば、液相がない、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)または窒化アルミニウムの場合に用いることができない。
過去には、これらシリコンに代わる半導体材料の成長を実行するのに他の異なる技術が用いられた。それにも関わらず、高成長率および欠陥をより少なくすると同時に大型結晶を成長させるという点で、多くの技術的困難に出会った。
このような技術的困難によって、近年、シリコンに代わる半導体材料は、より小さなサイズの結晶(直径75〜100mm)にしか成長できず、相当に高価になっている。(例えば、76mm炭化ケイ素(SiC)ウェーハの製造コストは、シリコンウェーハの製造コスト20ドルに対して、500〜700ドルになっている。)
したがって、シリコンに代わる半導体材料のブロック、特に、ウェーハを実現することができる新しい技術を開発することが、大いに必要とされている。このようなブロックは、シリコンウェーハに有効に代わるものになり得るために、電子半導体デバイスの集積化に適切なサイズでなければならないし、特に、より製造コストが低くしかも現在製造可能なブロックのサイズより大きくなければならない。可能な解決策は、単結晶ブロックまたはインゴットの成長のために、シリコンに代わる半導体材料内でシリコンを核として用いることである。この方法は、ヘテロエピキタシーという名称で通用している。
このようなヘテロエピタキシャル成長の主な問題は、シリコンの結晶構造の格子とシリコンに代わる半導体材料の1つからなる複数の層の格子との不整合が大きいことである。例えば、炭化ケイ素(SiC)の場合は約25%に等しく、さらに窒化ガリウム(GaN)の場合は約20%に等しい。このような不整合は、結晶学的欠陥の形成の結果、例えば、ヘテロエピキタシーによって成長させられた膜を弛緩させる転移をもたらす。このような転移が高密度になると、半導体デバイスの降伏電圧が低下して、さらに漏れ電流が増加する。
良い特性の半導体装置を得るための唯一の可能性は、前述の欠陥を取り除くかまたは可能な限り減らすことであり、そのための異なるいくつかの方法が提案されている。
最初の知られた方法は、シリコンの格子定数に等しい値から始まってシリコンに代わる半導体材料の格子定数に等しい値まで連続的に変化する格子定数または連続的に異なる複数の格子定数を有するバッファ層を用いることである。
このような方法は、例えば、米国特許出願No.US2005/02111988で記載されている。そこでは、シリコンゲルマニウム(SiGe)合金の基板を用いており、それによって関連する格子定数を「整合」させている。実際、7%に近い濃度のゲルマニウムを用いることで、格子定数5が等しい炭化ケイ素(SiC)がシリコンゲルマニウム(SiGe)合金の格子定数4とともに得られる。
しかし、この場合、使われた材料の膨張率が大きく異なっており、その結果、得られたウェーハの実質的なバウ(bow)値が異なっており、それが半導体デバイスの集積化プロセス中に前述の材料を用いることに深刻な問題を引き起こす。
ゲルマニウム割合を16%まで増加することが必要である。しかし、前述の増加によって、ひどい格子不整合をシリコンゲルマニウム(SiGe)合金と炭化ケイ素(SiC)との間に生じさせる。
同様な振る舞いは、同じく上述の特許出願に、シリコンに代わる他の半導体材料として記載されている。具体的には、窒化ガリウム(GaN)の場合は、膨張率の差を補償するためにゲルマニウム割合が13%を用いるのが良いが、結晶格子の差違が86%にまで引き上げられる。
米国特許出願No.US2005/0287770からは、化合物半導体(炭化ケイ素(SiC)、ガリウムヒ素(GaN)またはケイ化物)を多孔質シリコンの基板上に直接成長させる方法が知られている。このよう基板を用いることで、熱膨張係数同士の相違点によるストレスを軽減することができるが、異なる結晶格子の不整合に関連した欠陥の問題をそのまま残している。
さらに、米国特許NoUS7,101,774では、異なる結晶格子の不整合に関連した問題を減らすことを目的とした興味深い試みが記載されている。
このような特許によれば、ひっかかれた(scratched)基板が用いられる。シリコン基板の表面のひっかき方向に垂直な面欠陥を減らすのに用いられている。しかし、このような方法は例えば他の欠陥、例えば、上述のひっかき方向に平行な面欠陥を減らすことができない。
さらに、使われた材料の熱膨張係数に大きな差違が存在しており、言い換えると、上記の特許に記載されているように、シリコンおよび炭化ケイ素(SiC)、それは、得られた基板の応力が高く、さらにウェーハのバウ値が高くなっている。これにより、深刻な問題を、特に、半導体デバイスの集積化によく使われるフォトリソグラフィー法において引き起こす。
本発明の基礎を構成する技術的問題は、半導体デバイスの集積化に適した半導体基板の製造プロセスを工夫することであり、そこでは、半導体基板は、先行技術に基づいて製造される基板における制限および欠点に克服することができ、さらにシリコンに変わる半導体材料を使用可能とする構造的かつ機能的特性を有している。
本発明の基礎における解決案は、多孔質層を基板自体の特定の表面構造とともに有する半導体基板を実現し、それは完全に複数の材料(特にシリコンに代わる半導体材料)の結晶構造の不整合に関連する面欠陥を完全に除去し、同時に前述の基板上に形成されたエピタキシャル層で引き起こされるストレスを減らし、前述の基板から得られた半導体ウェーハのバウ値を減らす。
前述の解決案に基づいて、技術的問題は、少なくとも1つのシリコン基板および単結晶シリコンの覆い層を有するタイプの電子および/または光電子デバイスを実現するのに適したシリコン半導体基板によって、解決される。シリコン半導体基板は、使われた材料の差違に関連した欠陥を減らすのに適した少なくとも1つの機能的カップリング層を有していることを特徴としている。
特に、機能的カップリング層は、単結晶シリコンからなる層に形成された波形状または山谷形状の部分を有しており、前述の使われた材料の結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすのに貢献している。他の実施形態として、機能的カップリング層は、シリコン基板および単結晶シリコンからなる層の間に配置された多孔質層を有しており、使われた材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすのに適している。
好ましい実施形態では、機能的カップリング層は、単結晶シリコンからなる層に形成された波形状または山谷形状の部分を有しており、前述の使われた材料と、シリコン基板および単結晶シリコンからなる層の間に配置された多孔質層との結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすのに適しており、さらに、使われた材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすのに適している。
本発明の一見地によれば、波形状または山谷形状の部分は、単結晶シリコンからなる層内に形成された複数の微細構造を有している。
特に、本発明のこの見地によれば、複数の微細構造は、半導体基板の延長の第1方向と第2方向のうち少なくとも1つの方向に対して等距離である。
特に、複数の微細構造は、半導体基板の延長の第1方向と第2方向に対して等距離である。
特に、本発明のこの見地によれば、微細構造は逆ピラミッド形状である。
つまり、微細構造は直線により構成されたピラミッド形状であり、正方形のベースを有する直線により構成されたピラミッドのベースの対称中心に一致する中心軸の回りに対称的に配置された平面群111によって形成されている。
本発明の他の見地によれば、微細構造は、単結晶シリコンからなる基板の平面から突出するタイプである。
特に、本発明のこの見地によれば、突出タイプの微細構造はダイアモンド形状である。
つまり、突出タイプの微細構造は、対称的なダイアモンド形状であり、ダイアモンドのベースの対称中心に一致する中心を有する中心軸の回りに配置された群111および群211の平面によって形成されている。
本発明のさらに他の見地によれば、機能的カップリング層、単結晶シリコンからなる基板と単結晶シリコンからなる層の間に配置され、使われた材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすことに適した多孔質層を有する。
特に、本発明のこの見地によれば、多孔質層は多孔質シリコンの層を有する。
つまり、多孔質層はバブルを有する層からなる。
本発明のさらに他の見地によれば、多孔質層は、単結晶シリコンからなる層の表面領域と、単結晶シリコンからなる層との反対の位置にある底面領域とで異なる多孔率を有する。
特に、本発明のこの見地によれば、多孔質層の表面領域は、多孔率が40%〜45%であり、厚みがほぼ数nm程度であり、多孔質層の底面領域は、表面領域より多孔率および厚さが大きい。
つまり、底面領域は、多孔率が60%であり、厚みが10ミクロンである。
本発明のさらに他の見地によれば、機能的カップリング層は、先に述べた多孔質層をさらに有している。
さらに、本発明のさらに他の見地によれば、多孔質層の上に形成された表面層をさらに有している。
本発明のこの見地によれば、表面層はシリコンに代わる半導体材料からなる。
特に、表面層は、炭化ケイ素、窒化ガリウム、ガリウムヒ素、セレン化亜鉛およびシリコンゲルマニウムから選ばれた材料からなる。
さらに、本発明のさらに他の見地によれば、機能的カップリング層および表面層の間に形成されたシリコン・バッファ層をさらに備えている。
この問題は、以下のステップを有する電子および/または光電子デバイスを実現するのに適した半導体基板の製造プロセスによっても解決される。
特に単結晶シリコンからなる基板を形成すること
・単結晶シリコンからなる基板上に、単結晶シリコンからなる層をエピタキシャル再成長させること
・単結晶シリコンからなる基板上に、機能的カップリング層(10)を実現すること
本発明の一見地によれば、機能的カップリング層を実現するステップは、半導体基板の波形状または山谷形状の部分を実現するステップを含んでおり、波形状または山谷形状の部分は機能的カップリング層の機能を有する。
特に、本発明のこの見地によれば、波形状または山谷形状の部分を実現するステップは、単結晶シリコンからなる層に複数の微細構造を輪郭形成するステップを含んでいる。
本発明の他の見地によれば、エピタキシャル再成長のステップは、単結晶シリコンからなる層の厚みが複数の微細構造を輪郭形成するステップに適したものになるように行われる。
さらに、本発明の他の見地によれば、複数の微細構造を輪郭形成するステップは、単結晶シリコンからなる層をパターニングするステップと、その後の露光およびフォトリソグラフィー・エッチングをするステップを有している。
本発明のさらに他の見地によれば、複数の微細構造を輪郭形成するステップは、微小機械加工法を有する。
さらに、本発明のさらに他の見地によれば、単結晶シリコンからなる層をエピタキシャル再成長させるステップは、気相における化学析出プロセスを有する。
また、本発明の他の見地によれば、単結晶シリコンからなる層をエピタキシャル再成長させるステップは、分子線エピタキシャル成長法を有する。
本発明の一見地によれば、輪郭形成ステップによって、逆ピラミッド形状の複数の微細構造が実現される。
特に、本発明のこの見地によれば、輪郭形成ステップによって、正方形のベース付きの直線から構成されるピラミッド形状の複数の微細構造が実現され、複数の微細構は、直線から構成されるピラミッドのベースの対称中心に一致する中心を有する中心軸の周りに対称的に配置された平面群111によって形成されている。
さらに、本発明の一見地によれば、輪郭形成ステップは、単結晶シリコンからなる基板の平面から突出するタイプの複数の微細構造を実現する。
本発明のこの見地によれば、輪郭形成ステップは、ダイアモンド形状の突出タイプの複数の微細構造を実現する。
つまり、輪郭形成ステップは、対称的なダイアモンド形状の突出タイプである複数の微細構造を実現し、対称的なダイアモンド形状は、ダイアモンドのベースの対称中心に一致する中心軸の周りに配置された平面群111および平面群211によって形成されている。
さらに、本発明の他の見地によれば、機能的カップリング層を実現するステップは、単結晶シリコンからなる基板の上に多孔質層を形成するステップを有しており、多孔質層は機能的カップリング層の機能を有している。
本発明のこの見地によれば、多孔質層を形成するステップは、電気化学エッチング法を有しており、電気化学エッチング法は、単結晶シリコンからなる基板の表面部分を、多孔質層を実現するのに適した多孔質シリコンの層に変換する。
特に、本発明のこの見地によれば、多孔質層を形成するステップは、単結晶シリコンからなる基板の中間領域に、希ガスまたは酸素を注入するステップおよび次に続く熱処理によって、バブルを有するシリコンからなる層を形成するステップを有しており、それにより単結晶シリコンからなる基板の中間部分に、多孔質層を実現するのに適したバブルを有するシリコンからなる層を実現する。
さらに、本発明の一見地によれば、多孔質層を形成するステップは、単結晶シリコンからなる層に位置する表面領域と、単結晶シリコンからなる層と反対の位置にある底面領域とで多孔率が異なる多孔質層を実現する。
本発明のこの見地によれば、多孔質層を形成するステップは、表面領域において多孔率が40%〜45%であり厚みがほぼ数nm程度であり、底面領域が表面領域より大きな多孔率および厚さを有している。
さらに、本発明のこの見地によれば、多孔質層を形成するステップは、底領域において多孔率が60%であり厚みが10ミクロンである多孔質層を実現する。
さらに、本発明の他の見地によれば、機能的カップリング層を実現するステップは、多孔質層を、先に述べた単結晶シリコンからなる基板上に形成するステップを有しており、波形状または山谷形状の部分および多孔質層は、機能的カップリング層の機能を有している。
本発明のこの見地によれば、半導体基板の波形状または山谷形状の部分を実現するステップは、多孔質層を形成するステップより先に実行され、多孔質層および単結晶シリコンからなる層の両方が、波形状または山谷形状であり、半導体基板の機能的カップリング層を実現している。
本発明の一見地によれば、多孔質層を形成するステップによって、希ガスまたは酸素のイオン注入ステップおよび次に続く熱処理によって、バブルを有するシリコンからなる層が単結晶シリコンからなる基板の中間領域表面に近いに形成され、注入ステップおよび次に続く熱処理は、単結晶シリコンからなる基板の中間部分を、多孔質層を実現するのに適したバブルを有するシリコンからなる層に変換する。
本発明のこの見地によれば、注入ステップおよび次に続く熱処理は、さらに、単結晶シリコンからなる基板の第1および第2部分を形成し、第1および第2部分は、バブルを有するシリコンからなる層から離れており、波形状または山谷形状の部分を実現するステップは、複数の微細構造を単結晶シリコンからなる基板の第1部分に実現する。
つまり、注入および次に続く熱処理ステップによって、高密度のバブルを有するバブルを有するシリコンからなる層を実現する。
本発明の一見地によれば、注入ステップは、単結晶シリコンからなる基板の表面部分で実行される。
本発明の他の見地によれば、注入ステップは、単結晶シリコンからなる基板の底部で実行される。
さらに、本発明の他の見地によれば、製造プロセスは、表面層を機能的カップリング層上に直接にエピタキシャル成長させるステップをさらに備えている。
本発明のこの見地によれば、表面層をエピタキシャル成長させるステップは、シリコンに代わる半導体材料をエピタキシャル成長させるステップを含んでいる。
特に、表面層をエピタキシャル成長させるステップは、炭化ケイ素、窒化ガリウム、ガリウムヒ素、セレン化亜鉛およびセレン化ゲルマニウムから選ばれた材料をエピタキシャル成長させるステップを含んでいる。
本発明の一見地によれば、表面層をエピタキシャル成長させるステップは、多孔質層および表面層の間に形成されたさらなるシリコン・バッファ層をエピタキシャル成長させるさらなるステップの後に行われる。
さらに、本発明の他の見地によれば、表面層をエピタキシャル成長させるステップは、電子および/または光電子デバイスを半導体基板に集積化できるのに少なくとも適切な厚みで行われる。
つまり、表面層をエピタキシャル成長させるステップは、大型の自立半導体基板を実現するのに適した厚み以上にまで続けられ、製造プロセスは、異なるタイプの単結晶シリコンからなる基板から表面層を部分的に除去するステップをさらに備えている。
特に、本発明のこの見地によれば、部分的除去ステップは研磨によって行われる。
本発明の他の見地によれば、部分的除去ステップはエッチングによって行われる。
最後に、本発明のさらに他の見地によれば、製造プロセスは、大型の高品質バルク基板を高温成長させるステップをさらに備えており、高品質バルク基板は、電子および/または光電子デバイスを実現するのに適している。
本発明に係る半導体基板および対応製造プロセスの特徴および有利な点は、実施形態の下記の記載から明らかになるであろう。なお、実施形態は、添付図面を参照して、限定の目的ではなく例示の目的で与えられている。
本発明に係る半導体基板の第1実施形態を模式的に示す図である。 本発明に係る半導体基板の第2実施形態を模式的に示す図である。 図2Aの半導体基板の詳細拡大図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図1の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図1の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図1の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図1の半導体基板を示す図である。 図1および図2の基板を用いたヘテロエピキタシー法実施中の欠陥を減らす機構を模式的に示す図である。 図1および図2の基板を用いたヘテロエピキタシー法実施中の欠陥を減らす機構を模式的に示す図である。 本発明に係る半導体基板の第3実施形態を示す図である。 イオン注入によって得られた多孔質層の製造プロセスの異なるステップにおける本発明に係る半導体基板を示す図である。 イオン注入によって得られた多孔質層の製造プロセスの異なるステップにおける本発明に係る半導体基板を示す図である。 イオン注入をしてその後に表面を波形状または山谷形状にして得られる多孔質層を有する本発明に係る半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。 本発明に係る製造プロセスの異なるステップにおける図5の半導体基板を示す図である。
上述の図を参照して、特に図1および図2Aを参照して、以下、本発明に係る半導体基板を例として説明する。数字の1は、半導体基板全体を示す。
特に、半導体基板1は、少なくとも1つの基板3、特に、単結晶シリコンからなる基板3と、単結晶シリコンの覆い層5とを有しており、使われた異なる材料に関連した欠陥を減らすのに適した少なくとも1つの機能的カップリング層10を有している。
本発明に係る半導体基板の第1実施形態では、機能的カップリング層10は、単結晶シリコンからなる層5に形成された少なくとも1つの波形状または山谷形状の(corrugated)部分6によって形成され、使われた材料の結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすのに実質的に適している。機能的カップリング層10は、このようにして、本発明に係る半導体基板1(特にシリコンに代わる半導体材料を有している)内の異なる複数の層間のブリッジまたは結合を作り出すことができる。
なお、単結晶シリコンからなる層5は、最も一般的な形状では、単結晶シリコンからなる基板3の表面部分である。
波形状または山谷形状の部分6は、ナノメータ単位で表面部分に形成された複数の微細構造2からなる。
本発明に係る半導体基板1の好ましい実施形態では、微細構造2は、半導体基板1の延長の第1方向と第2方向(図1のにXおよびYとして示されている)の少なくとも1つの方向に等間隔で配置されており、言い換えると、基板は、延長の主な方向X、Yの両方に対称的に波形状または山谷形状になっている。
なお、微細構造2が単に存在するだけでなく特定の構成を有することで、使われた材料(特に、シリコンに代わる半導体材料)の格子定数の違いに由来する面欠陥を減らすことができる。
特に、図1は、逆ピラミッド形状の凹部の形状を有する複数の微細構造2を有する半導体基板1の第1実施形態を示している。より具体的には、各微細構造2は、直線から構成される(rectilinear)ピラミッドのような構造を有している。ピラミッドは、正方形のベースを有しており、ピラミッド形状構造のベースの対称中心に一致する中心を有する中心軸の回りに対称的に配置された平面(planes of the family)111から構成されている。なお、平面群は、同じ表面の原子配位の複数平面からなるグループであることが意図されている。
他方、図2Aは、複数の微細構造2を有する半導体基板1の第2実施形態を示している。ここでは、複数の微細構造2は、単結晶シリコンからなる基板3が画定する平面から突出しており、特にピラミッド形状になっている。特に、各ピラミッドは、より詳細に図2Bに示すように、対称的なダイアモンド形状構造を有している。ダイアモンド構造は、ダイアモンド形状構造のベースの対称中心に一致する中心を有する中心軸の回りに配置された平面群111(ベース平面110に対して主平面として示されている)および平面群211(副平面として示されている)とから構成されている。強調する価値がある事実として、2つの主な方向X、Yの一方に沿って観察すると、図2Aのピラミッドは図1の凹部と同じ形状を有している。
半導体基板1は、機能的カップリング層10を実現する波形状または山谷形状の部分6の存在のおかげで、使われた材料の結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすかまたは除去することができる。その結果、この方法で、シリコンに代わる半導体材料が使用可能となる。
本発明によれば好ましくは、波形状または山谷形状の部分6は半導体基板1の延長の2つの主方向XおよびYに対称的であって、そのため、この方法で基板自体の等方性振る舞いが可能になっている。
さらに、多孔質層4を用いて、使われた材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすのに実質的に適した機能的カップリング層10を実現することが可能になっている。この場合、単結晶シリコンからなる層5は、多孔質層4の上に形成されている。
特に、多孔質層4は、半導体基板1を実現する材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすのに適しており、シリコン基板の上に形成された本質的には多孔質シリコン(PSとして示されている)の層の形態である。他の実施形態として、多孔質層4を、希ガスまたは酸素をイオン注入することで得られたバブルを有する層によって実現することも可能である。
多孔質層4によって形成された機能的カップリング層10は、このようにして、使われた材料の熱膨張率の差違に関連する問題を解決できるバッファ層である。言い換えると、機能的カップリング層10は、異なる材料からなる層同士の境界を構成している。
半導体基板1の別の実施形態では、多孔質シリコン(PS)からなる層4は、図3Bで示すように、頂面4A(単結晶シリコンからなる層5が作られている部分)に対応する表面領域と、底領域4B(層5の反対の位置にある)に対応する表面領域とで、異なる多孔率を有している。
特に、多孔質シリコン(PS)からなる層4は、多孔率が40%〜45%に等しくかつ数nm程度の小さな厚さの表面領域4Aと、より大きな多孔率および厚さ、特に多効率が60%に等しく、厚さが10ミクロンの底領域4Bとを有している。
半導体基板1は、機能的カップリング層10を実現する多孔質層4の存在のおかげで、半導体基板1を実現する材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らしたり、除去できるようになる。その結果、この方法で、シリコンに代わる半導体材料を用いることができる。
有利なことに、本発明によれば、半導体基板1は、さらに、図4Aおよび図4Bに示すように、表面層7を有している。表面層7は、特に炭化ケイ素からなり、単結晶シリコンからなる層5上のヘテロエピタキシャル成長によって形成される。層5は波形状または山谷形状の部分6を有しており、ウェーハおよび炭化ケイ素(SiC)の種を形成できる。その結果、炭化ケイ素(SiC)上の成長技術における現在の制限を超えるようなサイズのブロックの成長が可能になり、現在は直径が75〜100mmに等しい。
さらに、単結晶シリコンからなる層5上に成長した(特にエピタキシャルダイアモンド成長を用いて形成した)窒化ガリウム(GaN)からなる表面層7を用いて、本発明に係る半導体基板1を実現することが可能である。
本発明の好ましい実施形態では、波形状または山谷形状の部分6内にある微細構造2が、多孔質層4上に形成された単結晶シリコンからなる層5で形成されるのが適している。
この場合、残りの記載からより明らかになるように、多孔質層4と半導体基板1の構造の特別な表面構成の組合せによって、特に波形状または山谷形状の部分6を有する単結晶シリコンからなる層5によって、表面層7が、従来の解決策における問題がないエピタキシャル成長ステップによって得られる。
基本的には、半導体基板1は、本発明の好ましい本実施形態によれば、波形状または山谷形状の基板の利点に追従型基板の利点を結びつけており、この方法で、波形または山谷形状のかつ柔軟な基板に適している。
本発明に係る製造プロセスを、図3A〜3Dを参照して、詳細に検討していく。
なお、以下に述べるプロセス・ステップは、集積回路の製造に用いられる完全なプロセスフローを構成していない。本発明はこの分野で現在使われている製造技術を用いて実際に使われるものとなり、しかも一般的に用いられて本発明の理解に必要なプロセスのステップのみを含んでいる。
さらに、半導体基板1の製造中の部分の模式図を表す図面は縮尺が合っておらず、むしろ本発明の重要な特徴を強調するように描かれている。
有利なことに、本発明によれば、半導体基板1は、波形状または山谷形状の部分6の形状の機能的カップリング層10を備えている。波形状または山谷形状の部分6は、ナノメータ単位で形成された複数の微細構造2を特に単結晶シリコンからなる層に有している。前述の微細構造は、本質的に、使われた材料の結晶格子の差違、特にシリコンに代わる半導体材料によって引き起こされる欠陥を減らすのに適した複数の凹部つまりピラミッドを有している。
より具体的には、前述の微細構造2は、特にシリコンの結晶格子の軸(111)にしたがって、エピタキシャル成長ステップ中に結晶格子の差違によって導入された原子転移をクローズするのに用いられる。
前述のクロージングは、いったん臨界厚さThcritが超えられると生じる。その臨界厚さは「2xh」という式で与えられる。hは微細構造2の深さであり、前記深さは、微細構造の2の幾何学的サイズ次第である。
この方法で、原子転移をクローズして、さらに次に続く表面層7のエピタキシャル成長ステップを開始することができる。その結果、上述の原子転移が生じなくなる。本発明によれば好ましくは、以上より、先行技術に関連して述べられた問題を引き起こさずに、シリコンに代わる半導体材料から前述のエピタキシャル表面層7が製造できる。
別の実施形態では、本発明に係るプロセスは、多孔質層4として用いられる多孔質シリコン(PS)の層を用いることで機能的カップリング層10を実現できる。それにより、使われた材料(特にシリコンに代わる半導体材料)の膨張率の差違によって生じるストレスを減らす。このようにして、この方法で波形または山谷状でかつ柔軟な基板が実現される。
多孔質シリコン(PS)は、特に近年、半導体デバイスのための新しい材料を探すために広く調査研究されてきた材料である。
特に、例えば、気相中で有機金属化学気相成長法によってシリコン/多孔質シリコン/シリコン(Si/PS/Si)基板上にエピタキシャルに成長させられたガリウムヒ素(GaAs)およびシリコンゲルマニウム(GeSi)の複数の層の場合にストレスの減少があるのと同様に、多孔質シリコン(PS)の層上の気相中の化学析出とともに成長する亜鉛−セレン(ZnSe)の層のストレスを減らすことが可能であることが実証されてきた。
これに関しては、C.C. Chang et. alによる記事「Characterization and fabrication of ZnSe epilayer on porous silicon substrate” Thin Solid Films 379 (2000) 287−291」、S. Saravananによる記事「Growth and characterization of GaAs epitaxial layer on Si/porous Si/Si substrate by chemical beam epitaxy” J. Appl. Phys. Vol. 89 (2001) pp. 5215−5219 No 9」、Yasuhiko Hayashiによる記事「Thermal stress Relaxation in GaAs layer on New thin Si layer over Porous Si substrate Grown by metalorganic chemical vapor deposition” Jpn. J. Appl. Phys. Vol.37 (1998) pp.L 1354−L1357」、およびS.I. Romanov et. alによる記事「GeSi Films With Reduced Dislocation Density Grown by Molecular−Beam Epitaxy on compliant substrate Based on Porous Silicon”,Applied Physics Letters」を参照すること。
さらに、多孔質シリコン(PS)の層上に成長させられた例えばバッファ層の機能を有するさらなるシリコン層によって、ガリウムヒ素(GaAs)とシリコンとの格子定数の差違、およびシリコンゲルマニウム(GeSi)とシリコンの格子定数の差違によって生じたストレスが減らされる、ことが分かっている。
最も一般的な形状では、本発明に係る半導体基板1を形成するプロセスは以下の順番に並んだステップを備えている。
a)特に単結晶シリコンからなる基板3を平坦なプレート形状に形成すること
b)特に、化学蒸着(CVD)プロセス(他の実施形態として、分子線エピタキシー(MBE)プロセスを用いることができる)によって、単結晶シリコンからなる基板3上に単結晶シリコンからなる層5をエピタキシャル再成長させること
c)前述の単結晶シリコンからなる基板3の上に、機能的カップリング層10を実現すること
特に、機能的カップリング層10を実現するステップは、単結晶シリコンからなる層5において複数の微細構造2を形成することによって、半導体基板1の波形状または山谷形状の部分6を実現するステップを有している。
この方法によって、本発明に係るプロセスでは、機能的カップリング層10として機能する波形状または山谷形状の部分6を有する半導体基板1または波形状または山谷形状の基板を実現でき、その結果、使われた材料の結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすまたは無くすことができる。
他の実施形態として、機能的カップリング層10を実現するステップは、前述の単結晶シリコンからなる基板3の上において多孔質層4を形成するステップを含んでいる。
この場合、形成プロセスは、以下の順番に並んだステップを備えている。
a)単結晶シリコンからなる基板3を平坦なプレート形状に形成すること
b)機能的カップリング層10として機能する多孔質層4を形成すること、特に前述の単結晶シリコンからなる基板3の上に電気化学エッチング法によって多孔質シリコン(PS)を形成すること(前述の電気化学エッチング法は、単結晶シリコンからなる基板3の表面部分を多孔質シリコン(PS)からなる層4に変換する)
c)化学蒸着(CVD)プロセス(他の実施形態として、分子線エピタキシー(MBE)プロセスを用いることができる)によって、多孔質シリコン(PS)からなる層4の上に、単結晶シリコンからなる層5をエピタキシャル再成長させること
この方法によって、本発明に係るプロセスでは、機能的カップリング層10つまり柔軟な基板として機能する多孔質層4を有する半導体基板1を実現し、それにより、使われる材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすまたは無くすことができる。
本発明の好ましい実施形態では、本発明に係る半導体基板1を形成するプロセスは、以下の順番に並んだステップを備えている。
a)図3Aに模式的に表現するように、単結晶シリコンからなる基板3を平坦なプレート形状に形成すること
b)図3Bに模式的に表現するように、前述の単結晶シリコンからなる基板3の上に、電気化学エッチング法(前述の電気化学エッチング法は単結晶シリコンからなる基板3の表面部分を多孔質シリコン(PS)からなる層4に変換する)を用いて、多孔質層4(特に多孔質シリコン(PS)からなる)を形成すること
c)図3Cに模式的に表現するように、特に化学蒸着(CVD)プロセス(他の実施形態として、分子線エピタキシー(MBE)プロセスを用いることが可能である)を用いて、単結晶シリコンからなる層5を、多孔質シリコン(PS)からなる層4の上にエピタキシャル再成長させること
d)図3Dに模式的に表現するように、先のステップによって形成された基板の上に複数の微細構造2を形成することで、特に単結晶シリコンからなる層5において、半導体基板1の波形状または山谷形状の部分6を実現すること
この方法によって、本発明に係るプロセスによって、波形状または山谷形状の部分6および多孔質層4から作られた機能的カップリング層10を有する半導体基板1または波形または山谷形状でかつ柔軟な基板が実現され、その結果、周知の基板の今でも問題となる欠陥のあり得る原因全てを減らすまたは無くすことができる。
なお、単結晶シリコンからなる層5をエピタキシャル再成長させるステップは、前述の層5の厚みが次に続く複数の微細構造2を形成する(特に、露光およびフォトリソグラフィー・エッチングや微細機械加工といった機械的プロセスのような後に続くステップを有する単結晶シリコンからなる層5のパターニングによって製造する)ステップに適するように、実行される。
さらに、図3Bに示すように、単結晶シリコンからなる層5が形成された頂面4Aに対応している表面領域と、前述の層5と反対の位置にある底領域4Bに対応している表面領域とが異なる多孔率を有する多孔質シリコン(PS)からなる層4を実現することが好ましい。
出願人自身が行った実験では、多孔質シリコン(PS)からなる層4の表面領域4Aの多孔率が小さな厚さで40%〜45%であり、ほぼ数nmであり、底領域4Bがより大きな多孔率および厚さを有しており、それぞれが60%および10ミクロンであることが好適であることがわかった。
半導体基板1を形成するプロセスは、この時点で、表面層7が適切な厚みになるように、特にシリコンに代わる半導体材料を、上述のステップの順序によって得られるまたはバッファ層の挿入(従来技術であるので、図示せず)によって得られる構造の上に直接に、エピタキシャル成長させるステップを備えている
以下の事実は、注意を引く価値がある。シリコンに代わる半導体材料であっても、多孔質層4および波形部分6からなり材料の格子定数および熱膨張率の差違に関連する問題を解消する半導体基板1の特定の構造のおかげで、前述の表面層7には欠陥がない。
本発明に係る半導体基板1の第1実施形態では、単結晶シリコンからなる層5は、図3Dに示すように、各々が正方形ベースを有する逆ピラミッド形状の複数の微細構造2を備えている。
前述の微細構造2が全ての方向への原子転移に関連した欠陥をどのようにして減らすことができるかは、理解が容易である。実際、前述の欠陥は、方向(111)に沿って並んでいる微細構造2を形成している複数のピラミッドの側面(複数)に対して直角に増加する。したがって、微細構造2を形成している複数のピラミッドの高さの2倍以上等しい厚みを有する表面層7のエピタキシャル成長によって、図4Aおよび4Bに模式的に表現するように、原子転移をクローズして、さらに使われた異なる材料の原子的転移に関連する欠陥を有さず、そのためシリコンに代わる半導体材料からなる層を実現するのに適した表面層7を有する半導体基板1を得ることが可能である。
なお、前述の表面層7は数μmの厚みであり、さらにこのようにして得られた半導体基板1は電子または光電子デバイスを実現するのに用いられる。
さらに、より長く続くエピタキシャル成長によって得られた表面層7を用いることも可能であり、この方法で、その後に表面層7に対して異なるタイプの基板の全てについてラッピングまたはエッチングによって部分的に除去されることができる大型の自立半導体基板を得ることができる。
さらには、このようにして得られた半導体基板1をCVD反応炉に導入して、大型の高品質基板バルクの高温成長に用いることができ、それにより電子または光電子デバイスを実現するのに適している。
半導体基板1は、以下の順番に並んだステップを備えた本発明に係る形成プロセスの他の実施形態によっても実現される。
a)特に単結晶シリコンからなる基板3を平坦なプレート形状に形成すること
b)先に述べたように、フォトリソグラフィックなかつ機械的プロセス形成によって、前述の基板3の上に複数の微細構造を形成すること
c)先に述べたように、電気化学エッチング法によって、前述の基板3の上に多孔質シリコン(PS)からなる層4を形成すること
d)多孔質シリコン(PS)からなる層4の上に、単結晶シリコンからなる層5を所定の厚みでエピタキシャル再成長させること
e)上述のステップの順序によってまたはバッファ層の挿入(従来技術なので図示せず)によって得られた構造の上に直接に、表面層7を成長させること
前述のステップの順序によって得られた半導体基板1は、図5に模式的に表現されている。特に、どのようにして多孔質シリコン(PS)からなる層4および単結晶シリコンからなる層5の両方が波形状または山谷形状を有しさらに半導体基板1の機能的カップリング層10を形成するか、については注目すべきである。
さらに、このケースでは、得られた半導体基板1では、多孔質シリコン(PS)からなる層4の使用および波形状または山谷形状の部分6の上に形成された表面層7によって得られた原子転移のクロージングのおかげで、熱膨張の差違に近因するストレスが減少している。
さらに、このケースでは、表面層7のエピタキシャル成長は、電子または光電子デバイスを実現できるような数μmの厚みの層および半導体基板1を得るように、実現される。
さらに、表面層7(その後に部分的にラッピングまたはエッチングで除去できる)をより長く続くエピタキシャル成長によって実現でき、この方法で大型の自立半導体基板を得ることができる。
さらに、このようにして得られた半導体基板1をCVD反応炉導入して、続いて電子または光電子デバイスを実現するのに適した大型の高品質基板バルクを高温成長させることが可能である。
本発明に係る形成プロセスのさらに他の実施形態によれば、半導体基板1は以下の順番に並んだステップによって得られる。
a)図7Aに模式的に表現するように、単結晶シリコンからなる基板3を平坦なプレート形状に形成すること
b)複数の微細構造を形成すること(特に前述の基板3の部分3Aの上に複数の微細構造2を形成すること)、この方法で図7Aに模式的に表現するように、複数の微細構造2を有する波形状または山谷形状の部分6付きの半導体基板1を得ることができる。
c)多孔質層に類似であると見なされるバブルを有するシリコンからなる層8を、中間領域において、好ましくは前述の基板3の表面から数十nm離れたところで、図7Bに図示されるように、Fで模式的に示した希ガスまたは酸素の注入によって、形成すること。さらに図7Cに示すように、次に続く熱処理をすること。特に、前述の注入およびその後の熱処理ステップによって、図7Cに模式的に表現するように、単結晶シリコンからなる基板3の中間部分が、バブルを有するシリコンからなる層8に変換される。さらに、前述のバブルを有するシリコンからなる層8から離れて、基板3の第1部分3Aおよび第2部分3Bが形成され、前述の第1部分3Aは、複数の微細構造2を有しており、さらに半導体基板1の波形状または山谷形状の部分6を形成している。
特に、このようにして得られた半導体基板1は、機能的カップリング層10を形成するバブルを有するシリコンからなる層8と、波形状または山谷形状の部分6とを備えている。
先に説明したように、好ましくは、シリコンの層8は適合して高密度のバブルによって形成され、それにより使われた材料の熱膨張の差違に関連したストレスの低減を要求されたとおり実現できる。単結晶シリコンからなる基板3の第1波形状または山谷形状の部分3Aは、結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすのに用いられる。
本ケースの半導体基板1に、さらに、先に述べたプロセス・ステップによって得られた構造の上に成長させられた表面層7が加えられている。前述の表面層7は、本質的には成長ステップに必要な温度において欠陥がなく、使われた材料の結晶格子の大きな差違の存在があっても、したがって有利なことに、シリコンに代わる半導体材料からなる層として用いられる。
強調されるべき点として、注入して単結晶シリコンからなる基板3の表面部分にバブルを有するシリコンからなる層8を形成すること(図7Aに矢印Fで示すように)または反対方向に(後ろから注入することによって)、単結晶シリコンからなる基板3の底部に(図7Dの矢印F2で示すように)形成することができる。
先に説明したように、表面層7のエピタキシャル成長は、数μmの厚みの層および半導体基板1を得ることができるように実行され、それにより電子または光電子デバイスを実現するのに用いられることができる。
さらに、より長く続くエピタキシャル成長によって、表面層7を実現することができ、この方法で大型の自立半導体基板を得ることができる。表面層7は、その後にラッピングまたはエッチングによって部分的に除去される。
さらに、このようにして得られた半導体基板1をCVD反応炉内に導入して、より長く続くエピタキシャル成長によって大型の高品質基板バルクを高温成長によって得ることができ、それは続いて電子または光電子デバイスを実現するのに適している。
図7A〜7Dに図示されたプロセス・ステップにおいて、微細構造2は、一例としてしかもけして本発明を制限しないものとして、半導体基板1の一延長方向(第2方向Y)に沿って継続的に進行していることが示されている。さらにピラミッド形状の微細構造2を考慮することが可能であり、先の実施形態と同様に、その場合にプロセスは図8A〜8Cに示されたように上述されたのと同一のステップ順序である。
基本的に、本発明によって得られた半導体基板では、柔軟な基板の利益に波形状または山谷形状の基板の利益が結びつけられ、シリコンに代わる半導体材料を用いることができる。その結果、製造コストの観点からみた有利な点が得られる。先行技術に関連して目立った問題に遭遇することがなく、多孔質層4および複数の微細構造2を用いているおかげで結晶格子および熱膨張率の差違に関連した欠陥が除去される。
特に、前述の半導体基板1は、格子定数の大きな差違(10〜20%)を有する材料のヘテロエピキタシーに用いられる。本発明の好ましい実施形態では、半導体基板1の形成プロセス、シリコン上の炭化ケイ素(SiC)C、シリコン上のダイアモンド(差違が50%)およびシリコンまたはAl上の窒化ガリウム(GaN)のエピタキシーに用いられる。
本発明によれば好ましく、半導体基板1によって、シリコンに代わる半導体材料のウェーハおよび種、例えば炭化ケイ素(SiC)からなるものが製造されることができ、それはあるサイズのブロックの成長によってシリコンに代わる半導体材料上の成長に関する最近の技術の欠点(特に、炭化ケイ素(SiC)の場合に、直径が75〜100mmに制限されている)を克服する。
まとめると、本発明によれば好ましく、波形状または山谷形状の部分および/または多孔質層を有する機能的カップリング層10を有しておりしかも単結晶シリコンの構造の上に高品質ヘテロエピタキシャル層を成長させることができる半導体基板が得られる。それにより、結晶格子および/または熱膨張率の差違に関連した欠陥を除去することができ、さらにシリコンに代わる半導体材料を用いることができる。
当然ながら、当業者は、起こりえる特定の要求を満たすために、多くの変更および変形例を半導体基板および上述のプロセスにもたらすことができる。変更や変形例は、全て、以下の請求項によって定義された本発明の保護の範囲に入っている。

Claims (15)

  1. 特に単結晶シリコンからなる少なくとも1つの基板(3)および単結晶シリコン(5)からなる覆い層を備えるタイプの電子および/または光電子デバイスを実現するのに適した半導体基板(1)であって、
    使われた材料の差違に関連した欠陥を減らすのに適した少なくとも1つの機能的カップリング層(10)を備えていることを特徴とする、半導体基板(1)。
  2. 前記機能的カップリング層(10)は、前記単結晶シリコンからなる層(5)に形成され、前記使われた材料の結晶格子の差違に関連した欠陥を減らすのに適した波形状または山谷形状の部分(6)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の半導体基板(1)。
  3. 前記波形状または山谷形状の部分(6)は、前記単結晶シリコンからなる層(5)内に形成された複数の微細構造(2)を有していることを特徴とする、請求項2に記載の半導体基板(1)。
  4. 前記微細構造(2)は逆ピラミッド形状であることを特徴とする、請求項3に記載の半導体基板(1)。
  5. 前記微細構造(2)は直線により構成されたピラミッド形状であり、正方形のベースを有する前記直線により構成されたピラミッドのベースの対称中心に一致する中心軸の回りに対称的に配置された平面群111によって形成されていることを特徴とする、請求項に記載の半導体基板(1)。
  6. 前記機能的カップリング層(10)、前記単結晶シリコンからなる基板(3)と前記単結晶シリコンからなる層(5)の間に配置され、使われた材料の熱膨張率の差違によって生じたストレスを減らすことに適した多孔質層(4)を有することを特徴とする、請求項1に記載の半導体基板(1)。
  7. 前記機能的カップリング層(10)は多孔質層(4)をさらに有していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の半導体基板(1)。
  8. 前記多孔質層(4)の上に形成された表面層(7)をさらに有していることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の半導体基板(1)。
  9. 前記機能的カップリング層(10)および前記表面層(7)の間に形成されたシリコン・バッファ層をさらに備えていることを特徴とする、請求項に記載の半導体基板(1)。
  10. 電子および/または光電子デバイスを実現するのに適した半導体基板(1)の製造プロセスであって、
    特に単結晶シリコンからなる基板(3)を形成するステップと、
    前記単結晶シリコンからなる基板(3)の上に、単結晶シリコンからなる層(5)をエピタキシャル再成長させるステップと、
    前記単結晶シリコンからなる基板(3)の上に、機能的カップリング層(10)を実現するステップと、
    を備えた半導体基板(1)の製造プロセス。
  11. 前記機能的カップリング層(10)を実現するステップは、前記半導体基板(1)の波形状または山谷形状の部分(6)を実現するステップを含んでおり、
    前記波形状または山谷形状の部分(6)は機能的カップリング層(10)の機能を有することを特徴とする、請求項10に記載の半導体基板(1)の製造プロセス。
  12. 前記波形状または山谷形状の部分(6)を実現する前記ステップは、前記単結晶シリコンからなる層(5)に複数の微細構造(2)を輪郭形成するステップを含んでいることを特徴とする、請求項11に記載の半導体基板(1)の製造プロセス。
  13. 前記輪郭形成ステップによって、逆ピラミッド形状の前記複数の微細構造(2)が実現されることを特徴とする、請求項12に記載の半導体基板(1)の製造プロセス。
  14. 前記輪郭形成ステップによって、正方形のベース付きの直線から構成されるピラミッド形状の前記複数の微細構造(2)が実現され、
    前記複数の微細構(2)は、前記直線から構成されるピラミッドのベースの対称中心に一致する中心を有する中心軸の周りに対称的に配置された平面群111によって形成されていることを特徴とする、請求項13に記載の半導体基板(1)の製造プロセス。
  15. 前記機能的カップリング層(10)を実現するステップは、前記単結晶シリコンからなる基板(3)の上に多孔質層(4)を形成するステップを有しており、
    前記多孔質層(4)は機能的カップリング層(10)の機能を有していることを特徴とする、請求項10に記載の半導体基板(1)の製造プロセス。
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