JP2010515796A - 懸濁重合による吸水性ポリマー粒子を製造する方法 - Google Patents

懸濁重合による吸水性ポリマー粒子を製造する方法 Download PDF

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Abstract

疎水性溶剤の返送を含む懸濁重合による吸水性ポリマー粒子を製造する方法において、その際、当該疎水性溶剤が、分枝の不飽和脂肪族炭化水素を含有する。

Description

本発明は、疎水性溶剤の返送を含む懸濁重合によって吸水性ポリマー粒子を製造する方法に関し、その際、当該疎水性溶剤は、分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有する。
吸水性ポリマー粒子の製造は、研究論文"Modern Superabsorbent Polymer Technology",F.L.Buchholz及びA.T.Graham,Wiley−VCH,1998,第71〜103頁に記載されている。吸水性ポリマー粒子は、通常は、溶液重合又は懸濁重合によって製造される。
吸水性ポリマーは、おむつ、タンポン、生理帯及びその他の衛生用品を製造するための、水溶液を吸収する製品として使用され、また一方で農業園芸における保水剤としても使用される。
吸水性ポリマーの特性は、架橋度によって調節することができる。架橋度が高まると、ゲル強度が高まり、そして吸収能が低下する。
例えばおむつでの膨潤ゲル床における液体通過性(Fluessigkeitsweiterleitung)(SFC)並びに荷重下吸収性(AUL)などの応用特性の改善のためには、吸水性ポリマー粒子は、一般に後架橋される。それによって粒子表面の架橋度のみが高まり、そのため荷重下吸収性(AUL)及び遠心保持容量(CRC)は少なくともある程度は切り離されうる。
JP S63-218702には、懸濁重合によって吸水性ポリマー粒子を製造するための連続的方法が記載されている。
本発明の課題は、懸濁重合による吸水性ポリマー粒子を製造する改善された方法を提供することである。
本発明の課題は、
i)撹拌反応器中で、少なくとも1個の供給管路によりモノマー溶液を計量供給し、
ii)得られた吸水性ポリマー粒子から疎水性溶剤を分離し、かつ、
iii)分離した疎水性溶剤を方法に返送する、
ことを含む、疎水性溶剤中での懸濁重合による吸水性ポリマー粒子を製造する方法によって解決され、この場合、この方法は、
当該疎水性溶剤が少なくとも部分的に、新鮮な疎水性溶剤と交換され、この新鮮な疎水性溶剤が少なくとも部分的に炭化水素混合物であり、かつ、この炭化水素混合物は、少なくとも1質量%の分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有することを特徴とする。
疎水性溶剤は、23℃で、5g/100g未満、好ましくは1g/100g未満、特に好ましくは0.5g/100g未満の水中での溶解性を示す。
本発明の範囲内における新鮮な疎水性溶剤とは、方法に外部から供給される疎水性溶剤をいう。これとは対照的に、返送された疎水性溶剤は、すでに方法中に使用されている。
新鮮な疎水性溶剤は、好ましくは少なくとも50質量%、殊に好ましくは少なくとも75質量%、特に好ましくは少なくとも90質量%の炭化水素混合物を含有する。この新鮮な疎水性溶剤は、炭化水素混合物自体であってもよい。
分枝の飽和脂肪族炭化水素は、第3級及び第4級炭素原子を有する炭化水素であり、たとえば2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、メチルシクロペンタン、2,4−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、3,3−ジメチルペンタン、2−メチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、1,1−ジメチルシクロペンタン、3−メチルヘキサン、cis−1,3−ジメチルシクロペンタン、trans−1,3−ジメチルシクロペンタン、3−エチルペンタン、trans−1,2−ジメチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、メチルシクロヘキサン、cis−1,2−ジメチルシクロペンタン、1,1,3−トリメチルシクロペンタン、2,2−ジメチルヘキサン、エチルシクロペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,4−ジメチルヘキサン、trans−cis−1,2,4−トリメチルシクロペンタン、3,3−ジメチルヘキサン、trans−cis−1,2,3−トリメチルシクロペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,3,3,−トリメチルペンタン、1,1,2−トリメチルシクロペンタン、2,3−ジメチルヘキサン、2−メチル−3−エチルペンタン、2−メチルヘプタン、4−メチルヘプタン、3−メチル−3−エチルペンタン、3,4−ジメチルヘキサン、cis−trans−1,2,4−トリメチルシクロペンタン、cis−cis−1,2,4−トリメチルシクロペンタン、cis−1,3−ジメチルシクロヘキサン、3−メチルヘプタン、cis−trans−1,2,3−トリメチルシクロペンタン、3−エチルヘキサン、trans−1,4−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ジメチルシクロヘキサン、2,2,5−トリメチルヘキサン、trans−1−エチル−3−メチルシクロペンタン、cis−1−エチル−メチルシクロペンタン、trans−1−エチル−2−メチルシクロペンタン、2,2,4−トリメチルヘキサン、1−エチル−1−メチルシクロペンタン、trans−1,2−ジメチルシクロヘキサン、cis−cis−1,2,3−トリメチルシクロペンタン、trans−1,3−ジメチルシクロヘキサン、cis−1,4−ジメチルシクロヘキサン、イソプロピルシクロペンタン、2,4,4−トリメチルヘキサン、cis−1−エチル−2−メチルシクロペンタン、2,3,5−トリメチルヘキサン、2,2−ジメチルヘプタン、cis−1,2−ジメチルシクロヘキサン、2,2,3−トリメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘプタン、4,4−ジメチルヘプタン、エチルシクロヘキサン、n−プロピルシクロペンタン、2−メチル−4−エチルヘキサン、2,6−ジメチルヘプタン、1,1,3−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘプタン、3,5−ジメチルヘプタン、3,3−ジメチルヘプタン、2,3,4−トリメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘプタン、3,4−ジメチルヘプタン、4−エチルヘプタン、4−メチルオクタン、2−メチルオクタン、3−エチルヘプタン、3−メチルオクタン、1,1,2−トリメチルシクロヘキサン及び2,4,6−トリメチルヘプタンである。
特に、第3級炭素原子を有する炭化水素は、公知の重合調整剤である。重合調整剤は、成長する重合連鎖反応を終了させ、かつ、時間に遅れて新規の重合鎖を開始させる。重合動態中におけるこれらの介在は、より短い重合鎖を導く。これは、長鎖ポリマーの製造、特に吸水性ポリマーの製造の際には望ましくない。したがって、懸濁重合による吸水性ポリマーの重合のために、従来は、分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有しない疎水性溶剤のみを使用されている。
本発明は、低濃度の分枝の飽和脂肪族炭化水素を許容することができ、かつ、重合中に分枝の飽和脂肪族炭化水素が部分的に分解され、その際、サイクル毎に、分枝の飽和脂肪族炭化水素の濃度がさらに低下するという発見に基づく。
したがって、溶剤の返送を含む懸濁重合中での当該溶剤の損失量を、さらに、分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有する疎水性溶剤で補うことができる。
分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有する疎水性溶剤は、たとえば炭化水素混合物、たとえばNappar(R)6 (ExxonMobil Chemical, BE)又はExxol(R)Heptan (ExxonMobil Chemical, BE)である。
炭化水素混合物は、好ましくは2.5〜80質量%、殊に好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜20質量%の分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有する。
炭化水素混合物は、好ましくは50〜150℃、殊に好ましくは60〜120℃、特に好ましくは70〜90℃の範囲で沸騰する。
分枝の飽和脂肪族炭化水素の割合は、ガスクロマトグラフィーにより測定することができ、たとえばASTM D 5134による。
返送された疎水性溶剤の割合は、好ましくは50〜99質量%、殊に好ましくは70〜95質量%、特に好ましくは80〜90質量%である。
返送の種類については何ら制限を受けない。たとえば、疎水性溶剤は、吸水性ポリマー粒子から蒸留により除去することができる。しかしながら、好ましくは疎水性溶剤を、吸水性ポリマー粒子の濾過によって除去する。しかしながら、疎水性溶剤の一部を濾過によって分離し、かつ、疎水性溶剤の残りの部分を留去することも可能である。
それにしたがって、疎水性溶剤を返送前に蒸留により精製することができる。蒸留により精製された疎水性溶剤の割合は、好ましくは80%未満、殊に好ましくは50%未満、特に好ましくは20%未満である。
本発明の好ましい実施態様において、モノマー溶液のための供給管路は、反応器中の液体に浸漬され、すなわち、この供給管路は、液体の表面の下で終わっている。この供給管路は、液体表面の下の好ましくは少なくとも20%、殊に好ましくは少なくとも50%、特に好ましくは少なくとも70%で終わり、この際、液体表面と反応器の底の最も低い点との距離を100%とする。浸漬された供給管路により、吸水性ポリマー粒子は、残留溶剤の減少した含量を達成する。
反応は、好ましくは減圧下で実施され、たとえば800mbarの圧力で実施する。この圧力に関しては、反応混合物の沸点を、望ましい反応温度で調整することができる。
吸水性ポリマー粒子は、典型的には少なくとも15g/g、好ましくは少なくとも20g/g、有利には少なくとも25g/g、とりわけ有利には少なくとも30g/g、極めて有利には少なくとも35g/gの遠心保持容量(CRC)を有する。吸水性ポリマー粒子の遠心保持容量(CRC)は、通常は60g/g未満であり、その際、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)によって推奨された試験方法番号441.2−02「遠心保持容量」に従って測定する。
疎水性溶剤として、すべての当業者にとって、懸濁重合の際の使用が公知の溶剤を使用可能である。好ましくは、脂肪族炭化水素、たとえばn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、シクロヘキサン又はこれらの混合物を使用する。
これらの溶剤として、50〜150℃の沸点を有するものが好ましい。ヘプタン及びシクロヘキサンが特に好ましい。疎水性溶剤とモノマー溶液との比は、好ましくは0.9〜1.1である。
モノマー溶液の液滴の平均直径は、好ましくは少なくとも200μm、特に有利には250〜800μm、殊に300〜600μmであり、その際、該粒子直径は、光散乱によって測定でき、体積平均直径(Volumengemittelten mittleren Durchmesser)を意味する。モノマー溶液の滴滴直径は、導入された撹拌エネルギーを介して調整することができる。
疎水性溶剤中の水性モノマー溶液の分散のためにか、或いは、得られた吸水性ポリマー粒子の分散のために、好ましくは分散助剤を添加する。これに関して分散助剤は、アニオン、カチオン、ノニオン又は両性の界面活性剤であるか、或いは、天然、半合成又は合成のポリマーであってもよい。
アニオン界面活性剤は、たとえばポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム及びドデシルエーテル硫酸ナトリウムである。カチオン界面活性剤は、たとえばトリメチルステアリルアンモニウムクロリドである。両性界面活性剤は、たとえばカルボキシメチルジメチルセチルアンモニウムである。ノニオン界面活性剤は、たとえばショ糖脂肪酸エステル、たとえばスクロースモノステアレート及びスクロースジラウレート、ソルビタンエステル、例えばソルビタンモノステアレート、ソルビタンエステルをベースとするポリオキシアルキレン−化合物、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートである。
天然又は半合成のポリマーは、たとえばセルロース誘導体、たとえばセルロースエーテル、たとえばエチルセルロース、及びセルロースエステル、例えばセルロースアセテートである。合成ポリマーは、たとえばポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−誘導体、マレイン酸−ブタジエン−コポリマー及び四級塩、たとえばスチレンジメチルアミノエチルメタクリレートである。
分散助剤は、通常は疎水性溶剤中で溶解するか、或いは、分散する。
分散助剤は、モノマー溶液に対して0.01〜10質量%、好ましくは0.2〜5質量%、特に好ましくは0.5〜2質量%の量で使用する。
分散助剤の種類及び量によって、モノマー溶液の液滴の直径を調整することができる。
本発明による方法で使用すべきモノマー溶液は、通常、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーa)、場合により少なくとも1種の架橋剤b)、少なくとも1種の開始剤c)及び水d)を含有する。
モノマーa)は、好ましくは水溶性であり、すなわち、23℃で水中での溶解性は、典型的には少なくとも1g/100g 水、好ましくは少なくとも5g/100g 水、とりわけ有利には少なくとも25g/100g 水、極めて有利には少なくとも50g/100g 水であり、かつ、これを好ましくは少なくとも1個の酸基につき有する。
適切なモノマーa)は、たとえばエチレン性不飽和カルボン酸、たとえばアクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸である。特に有利なモノマーはアクリル酸及びメタクリル酸である。とりわけアクリル酸が有利である。
好ましいモノマーa)は、少なくとも1種の酸基を有し、その際、酸基は、通常は部分的に中和されており、好ましくは25〜95mol%、有利には50〜80mol%、特に好ましくは60〜75mol%中和されており、その際、慣用の中和剤、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属炭酸水素塩並びにこれらの混合物を使用することができる。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニウム塩を使用することもできる。ナトリウム及びカリウムは、アルカリ金属として特に有利であるが、しかしながら水酸化カリウム、炭酸カリウム又は炭酸水素カリウムならびにこれらの混合物がさらに特に有利である。
モノマーa)の全量におけるアクリル酸及び/又はその塩の割合は、有利に少なくとも50モル%、特に有利に少なくとも90モル%、とりわけ有利に少なくとも95モル%である。
モノマー溶液中のモノマーa)の濃度は、好ましくは少なくとも35質量%、殊に好ましくは少なくとも40質量%、特に好ましくは少なくとも45質量%である。
このモノマーa)、特にアクリル酸は、好ましくは0.025質量%までのヒドロキノン半エーテルを含有する。有利なヒドロキノン半エーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)及び/又はトコフェロールである。
トコフェロールとは、以下の式の化合物であると理解される:
Figure 2010515796
[式中、Rは、水素又はメチルを意味し、Rは、水素又はメチルを意味し、Rは、水素又はメチルを意味し、かつRは、水素、又は1〜20個の炭素原子を有する酸基を意味する]。
好ましいR4の基は、アセチル、アスコルビル、スクシニル、ニコチニル及び生理学的に認容性のその他のカルボン酸である。前記カルボン酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸であってよい。
有利なのは、R=R=R=メチルのα−トコフェロール、殊にラセミ体α−トコフェロールである。Rは、とりわけ有利には、水素又はアセチルである。特に有利に、RRR−アルファ−トコフェロールである。
モノマー溶液は、それぞれアクリル酸に対して、有利には高くても130質量ppm、特に有利には高くても70質量ppm、好ましくは少なくとも10質量ppm、特に好ましくは少なくとも30質量ppm、特に約50質量ppmのヒドロキノン半エーテルを含有し、その際、アクリル酸塩は、アクリル酸としてともに考慮される。例えば、このモノマー溶液の製造のために、アクリル酸を相応する含有量のヒドロキノン半エーテルと一緒に使用することができる。
架橋剤b)は、ポリマー網目構造にラジカル共重合されうる少なくとも2個の重合可能な基を有する化合物である。適した架橋剤b)は、例えばエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルオキシエタン(例えばEP530438A1に記載)、ジアクリレート及びトリアクリレート(例えばEP547847A1、EP559476A1、EP632068A1、WO93/21237A1、WO2003/104299A1、WO2003/104300A1、WO2003/104301A1及びDE10331450A1に記載)、アクリレート基以外にさらに別のエチレン性不飽和基を含有する混合アクリレート(例えばDE10331456A1及びDE10355401A1に記載)、又は架橋剤混合物(例えばDE19543368A1、DE19646484A1、WO90/15830A1及びWO2002/32962A2に記載)である。
適当な架橋剤b)は、特にN,N′−メチレンビスアクリルアミド及びN,N′−メチレンビスメタクリルアミド、不飽和モノカルボン酸又はポリカルボン酸とポリオールとのエステル、例えばジアクリラート又はトリアクリラート、例えばブタンジオールジアクリラート又はエチレンジアクリラート、又はブタンジオールジメタクリラート又はエチレングリコールジメタクリラートならびにトリメチロールプロパントリアクリラート及びアリル化合物、例えばアリル(メタ)アクリラート、トリアリルシアヌラート、マレイン酸ジアリルエステル、ポリアリルエステル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン、リン酸のアリルエステルならびに例えば、EP−A 343 427 A2に記載されているようなビニルホスホン酸誘導体である。更に、適当な架橋剤b)は、ペンタエリトリトールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル及びペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、グリセロールジアリルエーテル及びグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールをベースとするポリアリルエーテルならびにそのエトキシル化化合物である。本発明による方法の場合に、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリラートが使用可能であり、その際、使用されたポリエチレングリコールは100〜1000の分子量を有する。
とりわけ好ましい架橋剤b)は、しかしながら、3〜20箇所エトキシル化されたグリセリンの、3〜20箇所エトキシル化されたトリメチロールプロパンの、3〜20箇所エトキシル化されたトリメチロールエタンのジアクリレート及びトリアクリレート、殊に2〜6箇所エトキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、3箇所プロポキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、ならびに3箇所混合エトキシル化又はプロポキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、15箇所エトキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、ならびに少なくとも40箇所エトキシル化されたグリセリン、トリメチロールエタン又はトリメチロールプロパンのジアクリレート及びトリアクリレートである。
極めて有利な架橋剤b)は、例えばWO2003/104301A1に記載されているような、ジアクリレート又はトリアクリレートを得るためにアクリル酸又はメタクリル酸とエステル化された多重エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたグリセリンである。3〜10箇所エトキシル化されたグリセリンのジアクリラート及び/又はトリアクリラートが特に有利である。さらに、1〜5箇所エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたグリセリンのジアクリラート又はトリアクリラートが特に有利である。3〜5箇所エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたグリセリンのトリアクリラートが最も有利である。
架橋剤b)の量は、それぞれモノマーa)に対して好ましくは0.5質量%未満、殊に好ましくは0.05質量%未満、特に好ましくは0.01質量%未満である。
開始剤c)として、重合条件下でラジカルへと分解する全ての化合物が使用されてよく、例えば過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物及びいわゆるレドックス開始剤が使用されてよい。水溶性の開始剤を使用することが好ましい。多くの場合に、種々の開始剤の混合物、例えば過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムもしくはペルオキソ二硫酸カリウムとからの混合物を使用することが好ましい。過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムとからなる混合物は、全ての任意の比において使用されてよい。
特に有利な開始剤c)は、アゾ開始剤、例えば2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、及び光開始剤、例えば2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、レドックス開始剤、例えば過硫酸ナトリウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過酸化水素/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過硫酸ナトリム/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/アスコルビン酸及び過酸化水素/アスコルビン酸、光開始剤、例えば1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、並びにこれらの混合物である。
該開始剤は、通常の量で、例えばモノマーa)に対して0.001〜5質量%の量で、好ましくは0.01〜1質量%の量で使用される。
好ましい重合抑制剤は、最適な作用のために溶解された酸素を必要とする。従って、モノマー溶液は重合前に、不活性化、即ち不活性ガス、有利には窒素を用いた貫流によって、溶解した酸素が取り除くことができる。有利には、モノマー溶液の重合前の酸素含有率は、1質量ppm未満に、特に有利には0.5質量ppm未満に減少させる。
重合は、十分な還流下で実施され、それにより不活性化を排除することができる。その際、溶解された酸素は、蒸発した溶剤と一緒になって、重合反応器から除去される。
複数個の撹拌反応器を直列につなぐことは有利である。他の撹拌反応器中での後反応によってモノマー反応率は増加し、かつ逆混合を減少させることができる。
これに関して、第一撹拌反応器が大きすぎないことはさらに有利である。撹拌反応器の大きさが大きくなればなるほど、分散したモノマー溶液の液滴の粒度分布は、必然的に広くなる。したがって、より小さい第一反応器は、特に狭い粒度分布を有する吸水性ポリマー粒子の製造を可能にする。
有利には、得られたポリマー分散液を、少なくとも1個の他の容器中で共沸的に脱水する。
乾燥した吸水性ポリマー粒子は、好ましくは15質量%を下回り、特に10質量%を下回る含水量を示す。この含水量は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨された試験方法番号430.2−02「湿分量(Moisture content)」により測定する。
ポリマー粒子は、特性のさらなる改善のために後架橋してよい。適した後架橋剤は、ヒドロゲルのカルボキシレート基と共有結合を形成しうる少なくとも2個の基を含有する化合物である。適した化合物は、例えばアルコキシシリル化合物、ポリアジリジン、ポリアミン、ポリアミドアミン、ジエポキシド又はポリエポキシド(例えばEP83022A2、EP543303A1及びEP937736A2に記載)、二官能性又は多官能性アルコール(例えばDE3314019A1、DE3523617A1及びEP450922A2に記載)、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド(例えばDE10204938A1及びUS6,239,230に記載)である。
加えて、DE4020780C1の中で環状カーボネートが、DE19807502A1の中で2−オキサゾリドン及びその誘導体、例えば2−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリドンが、DE19807992C1の中でビス−及びポリ−2−オキサゾリジノンが、DE19854573A1の中で2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン及びその誘導体が、DE19854574A1の中でN−アシル−2−オキサゾリドンが、DE10204937A1の中で環状尿素が、DE10334584A1の中で二環状アミドアセタールが、EP1199327A2の中でオキセタン及び環状尿素が、またWO2003/31482A1の中でモルホリン−2,3−ジオン及びその誘導体が適した後架橋剤として記載されている。
さらに、DE3713601A1に記載されているような、付加的に重合可能なエチレン性不飽和基を含有する後架橋剤も使用することができる。
後架橋剤の量は、そのつどポリマーに対して、好ましくは0.01〜1質量%、とりわけ有利には0.05〜0.5質量%、極めて有利には0.1〜0.2質量%である。
本発明の有利な一実施態様において、後架橋剤に加えて、多価カチオンが粒子表面上に施与される。
本発明による方法において使用可能な多価カチオンは、例えば二価カチオン、例えば亜鉛、マグネシウム、カルシウム及びストロンチウムのカチオン、三価カチオン、例えばアルミニウム、鉄、クロム、希土類元素及びマンガンのカチオン、四価カチオン、例えばチタン及びジルコニウムのカチオンである。対イオンとして塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン及びカルボン酸イオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオンが可能である。硫酸アルミニウムが有利である。
多価カチオンの使用量は、そのつどポリマーに対して、例えば0.001〜0.5質量%、好ましくは0.005〜0.2質量%、とりわけ有利には0.02〜0.1質量%である。
後架橋は、2個の異なる方法で実施することができる。
したがって、脱水されたポリマー分散液を濾過し、場合によっては乾燥させ、そして初めて、このようにして得られた吸水性ポリマー粒子を後架橋することが可能である(後架橋A)。これに関して、後架橋は、通常、後架橋剤の溶液及び場合によっては多価カチオンの溶液を、吸水性ポリマー粒子上に吹き付けることにより実施する。この噴霧に引続き、加熱乾燥を行い、その際、後架橋反応は乾燥前でも乾燥中でも生じうる。
架橋剤溶液の吹き付け、有利に可動式混合器具を有するミキサー中で、例えばスクリューミキサー、パドルミキサー、ディスクミキサー、鋤刃ミキサー及びブレードミキサー中で実施する。特に有利に、バーティカルミキサー、殊に有利に鋤刃ミキサー及びブレードミキサーである。適したミキサーは、例えばLoedigeミキサー、Bepexミキサー、Nautaミキサー、Processallミキサー及びSchugiミキサーである。
この加熱乾燥は、好ましくは接触乾燥器、特に好ましくはパドル型乾燥器、殊に好ましくはディスク型乾燥器中で実施する。適当な乾燥機は、例えばBepex(R)乾燥機及びNara(R)乾燥機である。さらに、流動床乾燥機も使用することができる。
乾燥は、混合機それ自体中で、ジャケットの加熱又は熱風の吹き込みによって行なうことができる。後接続された乾燥機、例えば箱形乾燥機、回転管炉か又は加熱可能なスクリューは、同様に好適である。とりわけ好ましくは、流動層乾燥機中で混合及び乾燥される。
有利な乾燥温度は、100〜250℃の範囲内、有利には120〜220℃、及びとりわけ有利には130〜210℃である。反応ミキサ又は乾燥機中におけるこの温度での有利な滞留時間は、好ましくは少なくとも10分間、とりわけ有利には少なくとも20分間、極めて有利には少なくとも30分間である。
しかしながら、後架橋剤及び場合によっては多価カチオンを、場合によっては脱水されたポリマー分散液に、好ましくは水性溶液として添加することも可能である(後架橋B)その後に熱的に後架橋する。したがって、これらの変法の際の反応温度は、分散剤として使用された疎水性溶剤の沸点によって制限され、この場合、反応性後架橋剤、たとえばジ−又はポリエポキシドを好ましくは使用する。熱的後架橋の後に、場合によっては共沸的に脱水し、濾過し、かつ乾燥する。
本発明による方法は、有利にはさらに連続的に実施することができる。
吸水性ポリマー粒子は、以下で記載された試験法によって試験される。
方法:
測定は、別に記載がない限り、23±2℃の環境温度及び50±10%の相対空気湿度で実施される。吸水性ポリマーは、測定前に良く混和する。
残留モノマー(Residual Monomers)
この吸水性ポリマーの残留モノマー含有量は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨された試験方法番号410.2−02「残留モノマー(Residual monomers)」により測定する。
遠心保持容量(CRC Centrifuge Retention Capacity)
吸水性ポリマー粒子の遠心保持容量は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨された試験方法番号441.2−02「遠心分枝保持容量(Centrifuge Retention Capacity)」に従って測定される。
荷重下吸収量(AUL0.7psi Absorbency Under Load)
荷重下の吸収は、EDANA (European Disposables and Nonwovens Association)により推奨された試験方法番号442.2-02に従って「荷重下吸収量("Absorption under pressure)」により測定され、その際、49g/cmの重り(0.7psi)を、21g/cmの質量(0.3psi)の重りの代わりに使用する。
実施例:
例1(比較例):
別個の撹拌槽中に、以下の溶液を導入する。
モノマー溶液:
360.3kg (5kmol)アクリル酸
196.4kg (3.5kmol)水酸化カリウム
0.492kg ポリエチレングリコール−300−ジアクリレート
538.8kg 水
開始剤溶液:
0.476kg (2mol)過硫酸カリウム
7.2kg 水
有機相:
1136kg シクロヘキサン(約1630l)
11.36kg エチルセルロース(49.5%のエトキシ基を含有する)
方法:
ブレード型撹拌機、加熱/冷却ジャケット、還流冷却器及び水の共沸除去のための手段を備えた5mの撹拌槽中に、シクロヘキサンを予め装入し、かつ撹拌しながら、適切な量のエチルセルロースをその中に分散させた。引き続いて、窒素で不活性化し、かつ還流(80℃)で加熱した。
引き続いて、1.5時間に亘って、モノマー溶液を開始剤溶液と一緒に撹拌槽中に計量供給し、その際、モノマー溶液及び開始剤溶液を、反応器に導入する前に、スタティックミキサを用いて短時間混合した。モノマーの計量供給の全時間に亘って、還流条件を維持した。
導入管の直径は、モノマー溶液が、薄い非乱流の噴流の形で、可能な限り少ない流速で、有機相中に捕集されうる程度に大きさを定める。全部で、10個の導入管を使用する。この10個の導入管は2cmの間隔を有し、撹拌シャフトの接線方向に対して垂直に配置し、かつ液体表面の0.2m上方で終了する。
得られた懸濁液は、さらに1時間に亘って反応させる。引き続いて、得られたポリマー粒子の残留含水量を、水の共沸的分離によって40質量%に減少させる。
そして、1.0kgのエチレングリコールジグリシジルエーテルを添加し、かつ2時間に亘って還流条件下で後反応させる。これに関して水を分離し、その際、ポリマー粒子の固体含量は約80質量%に達する。
引き続いて懸濁液を冷却し、かつポリマー粒子を濾別する。さらなる乾燥を、60℃で、パドル型乾燥器中で、残留湿分量が5質量%になるまで実施する。
このようにして得られた生成物は以下の特性を有していた:
CRC 35.6g/g
AUL0.7psi 25.0g/g
残留モノマー: 20ppm
残留溶剤: 0.1ppm
平均粒径: 380μm
粒径<200μm: 1.0質量%
粒径>600μm: 2.0質量%
例2(比較例)
例1と同様の方法でおこなった。シクロヘキサンをNappar(R)6に置き換えた。Nappar(R)6は、5質量%未満のn−ヘキサン、10〜15質量%のn−ヘプタン、70〜80質量%のシクロヘキサン及び10〜15質量%の2−メチルペンタン(イソヘキサン)を含有する炭化水素混合物である。
このようにして得られた生成物は以下の特性を有していた:
CRC 35.7g/g
AUL0.7psi 22.1g/g
残留モノマー: 23ppm
残留溶剤: 0.2ppm
平均粒径: 390μm
粒径<200μm: 0.9質量%
粒径>600μm: 2.3質量%
例1及び2は、分枝の炭化水素を含有する疎水性溶剤を使用する場合には、シクロヘキサンを使用する場合と比較して、CRC及びAUL0.7psiの合計が顕著に減少することを示した。
例3(比較例)
撹拌槽カスケード中で、懸濁重合によって吸水性ポリマー粒子を連続的に製造した。撹拌槽カスケードは、それぞれ2mの内部容積を有する5個の直列に連結された反応器から成る。この反応器は、スクリュー式撹拌機、加熱ジャケット及び還流冷却器を備えていた。さらにそれぞれの反応器は、水を共沸的に除去する手段を有していた。この反応器を、窒素で覆った。反応温度は80℃であった。反応器中の圧力は、反応器内容物が、還流下で沸騰する程度に調整した。
第一供給槽から、1時間当たり、1600lのシクロヘキサン及び11.2kgのエチルセルロース(49.5%のエトキシ基を含有する)から成る混合物を、第一反応器中に計量供給した。
第2供給槽及び第3供給槽から、1時間当たり、9.85質量%のアクリル酸、35.1質量%のカリウムアクリレート、0.045質量%のポリエチレングリコール−300−ジアクリレート及び水から成る混合物1.000kg、並びに、6.2質量%の過硫酸カリウム及び水から成る混合物7.0kgを引き出し、スタティックミキサー中で混合し、かつ導入管を介して、第1反応器中に計量供給した。
第1反応器中の導入管は、液体表面の0.5m下方で終了する。導入管の直径は、モノマー溶液を、薄い非乱流の噴流の形で、可能な限り小さい流速で導入することができる程度に大きさを定めた。全部で、10個の導入管を使用した。10個の導入管は、2cm間隔を有しており、かつ、撹拌シャフトの接線方向に対して垂直に配置された。
反応器の全量は、懸濁液の引き出しによって一定に維持される。懸濁液は、反応器から液体水位の半分の高さで引き出された。
第3反応器中で、1時間当たり15kgの水を共沸的に除去した。
第4供給槽から、1時間あたり、10質量%のエチレングリコールジグリシジルエーテル及び水から成る10kgの混合物を、第4反応器中に計量供給した。第4反応器中で、1時間当たり90kgの水を共沸的に除去した。
第5反応器中で、1時間当たり80kgの水を共沸的に除去した。
この懸濁液を第5反応器に引き抜き、かつ、トレーリングブレード遠心分離器に移送した。このトレーリングブレード遠心分離器中で、吸水性ポリマー粒子とシクロヘキサンとを分離した。分離した吸水性ポリマー粒子は、60℃で、パドル型乾燥器中で、湿分含量が5質量%になるまで乾燥させた。
トレーリングブレード遠心分離器中で分離したシクロヘキサンは、さらなる処理を行うことなく、第1供給槽中に返送した。シクロヘキサンの損失量は、新鮮なシクロヘキサンの添加によって補った。
このようにして得られた生成物は、安定化した状態に調整後、以下の性質を有していた:
CRC 34.6g/g
AUL0.7psi 25.7g/g
残留モノマー: 1.5ppm
残留溶剤: <0.1ppm
平均粒径: 390μm
粒径<200μm: 0.8質量%
粒径>600μm: 1.8質量%
例4
方法を、例3のように実施した。シクロヘキサンをNappar(R)6に置き換えた。Nappar(R)6は、5質量%未満のn−ヘキサン、10〜15質量%のn−ヘプタン、70〜80質量%のシクロヘキサン及び10〜15質量%の2−メチルペンタン(イソヘキサン)を含有する炭化水素混合物である。
このようにして得られた生成物は、安定化された状態に調整後、以下の性質を有していた:
CRC 34.8g/g
AUL0.7psi 24.5g/g
残留モノマー: 1.8ppm
残留溶剤: <0.1ppm
平均粒径: 405μm
粒径<200μm: 1.0質量%
粒径>600μm: 2.0質量%
例3及び4は、分枝の炭化水素を含有する疎水性溶剤を使用する本発明の場合には、シクロヘキサンを使用する場合と比較して、CRC及びAUL0.7psiの合計が実際に変わらず維持されることを示した。

Claims (13)

  1. i)撹拌反応器中で、少なくとも1個の供給管路によりモノマー溶液を計量供給し、
    ii)得られた吸水性ポリマー粒子から疎水性溶剤を分離し、かつ、
    iii)この分離した疎水性溶剤を、方法中に返送する、
    ことを含む、疎水性溶剤中での懸濁重合によって、吸水性ポリマー粒子を製造する方法において、この場合、この方法は、疎水性溶剤を少なくとも部分的に、新鮮な疎水性溶剤と交換し、この新鮮な疎水性溶剤は少なくとも部分的に炭化水素混合物であり、かつ、この炭化水素混合物が、少なくとも1質量%の分枝の飽和脂肪族炭化水素を含有することを特徴とする、前記吸水性ポリマー粒子を製造する方法。
  2. 炭化水素混合物が50℃から150℃の範囲で沸騰する、請求項1に記載の方法。
  3. 80%未満の返送された疎水性溶剤を、分離工程ii)中又は後であって、かつ返送工程iii)前に、蒸留的に精製する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 撹拌反応器中の供給管路が液体表面の下方で終了する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 懸濁重合の際に分散助剤を使用する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 反応混合物を、少なくとも1個の他の撹拌反応器中で後反応させる、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 反応混合物が共沸的に脱水され、濾過され、乾燥され、かつ後反応される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 反応混合物が共沸的に脱水され、後架橋され、再度共沸的に脱水され、濾過され、かつ乾燥される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 懸濁重合を連続的に実施する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 吸水性ポリマー粒子が、少なくとも50モル%まで少なくとも部分的に中和された重合されたアクリル酸を含有する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 吸水性ポリマー粒子が、0.1質量%未満の共重合された架橋剤を含有する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. モノマー溶液が、少なくとも35質量%のモノマーa)を含有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 吸水性ポリマー粒子が、少なくとも15g/gの遠心保持容量を示す、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
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