JP2010513985A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】明細書
【発明の名称】改良された単焦点眼鏡レンズ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された単焦点眼鏡レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
単焦点レンズは、患者が遠視であるか、または近視である時に処方され、そして全体にわたって(上から下まで)同じ焦点度数(屈折力)を持つ。
【0003】
マイオピア(myopia:近視)およびハイパーメトロピア(hypermetropia:遠視)のための視力矯正は、前面(外面または前面)および後面(目の側の内面または後面)に適切な球面のカーブ(曲率)を持つ眼鏡レンズを使って達成することができる。トロイダル(toroidal)またはスフェロシリンドリカル(Spherocylindrical:球面円柱)表面を使う時には、乱視も矯正することができる。
【0004】
非老眼である単焦点レンズの装用者は、要求される屈折異常の矯正を提供された時に近くの物体に焦点を持って来ることができる適切な順応を持っている。しかしながら、近くの物体の網膜の像は、特に暗いか、または制限された照明状態、例えばレストランでメニューを読む時、または屋内で針に糸を通す時において、適切な視覚快適さまたはコントラスト感度を提供するにはあまりにも大きさが小さい。合焦点された網膜の像の大きさは、通常、角倍率または近軸倍率のかたちで表現され、その倍率は、特定のレンズによって形成される網膜の像の大きさの、正視眼、つまり屈折矯正を必要としない目によって作られる像の大きさに対する比率と定義される。像倍率はまた、他のレンズ形状に対して1つのレンズ形状のために、例えば、2つのレンズを異なったベース曲率と比較するが、同じ球面の矯正を提供する、というように定義される。像倍率は、式1で示されるように、提供された球面(または球面と等価のもの)の矯正の大きさに依存する。
【0005】
M=1/[1−t.F1/n]*1/[1−d.Fv] 式1
【0006】
ここで、Mはレンズ倍率;
tはレンズ厚さ;
nはレンズ材料の屈折率;
F1はレンズの前面の曲率;
dは後面の頂点からの距離、または主軸のレンズ上の交点から目の入射瞳までの距離; Fvは後面の頂点の度数、または空気における、レンズの後面から第二の焦点までの距離の逆数である。
【0007】
式1は、像倍率が正の度数に対してより高く、レンズの正の度数によって増加することを示す。
【0008】
式1は、以下のように書き直すことができる。
【0009】
SM=1/[1−(t/n)D1]*1/[1−d.D]、 式2
【0010】
ここで、SMは、度数Dのレンズを装用する時の網膜の像の大きさの、正視眼の像の大きさに対する比と定義される眼鏡倍率;
D1はベース曲率;
Dはディオプターで表したレンズの度数である。
【0011】
単焦点レンズの装用者、特に負の度数の単焦点レンズを装用する近視者は、近くの物体に対する像倍率を強めることを要求しうる。従来技術の単焦点レンズでは、屈折矯正を変更せずに像倍率を変えることはできない。単焦点レンズの装用者は、像ぼけを避けるために特定の度数の単焦点レンズを要求するので、ぼやけた視力を持たせることなく該装用者により高いレベルの像倍率を提供することができない。
【0012】
通常、単焦点眼鏡レンズまたはコンタクトレンズのユーザーを含む、あらゆるタイプの視力矯正をした非老眼の装用者は、コントラスト感度および近くの物体を見る時の視覚快適さの低下を経験する。なぜなら、近くを視る仕事は、通常、より細かい解像度と、暗いか、または制限された照明環境、例えば夜の屋内で機能する能力と、を必要とするからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第6,318,859号明細書
【特許文献2】国際出願PCT/IB2006/003220号
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】P. Allione, F. Ahsbahs and G. Lessaux著,「コンピュータ支援の眼科用レンズ設計における最適化のアプリケーション("Applications of optimization incomputer-aided ophthalmic lens design")」,SPIE Vo1.3737 - p.138-148 (1999年5月)【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、本発明の目的は、ぼやけた視力を起こすことなく近くの物体に対して像倍率が提供されるような、改良された単焦点レンズを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的は、本発明に従って、
・下方に向けて連続的に変化するレンズ曲率と;
・前面および後面と;
・前面および後面が、前面および後面の最上部領域である上部分であって、前面および後面それぞれの少なくとも半分をカバーし、レンズの上部分の有効度数が一定であるように、2つの最上部領域が互いに位置合わせされる上部分と;
・近くの物体を見るために使われ、前面および後面が、前面および後面の下部領域である下部分であって、前面および後面の下部領域がそれぞれ表面領域を有し、それぞれの表面領域の上から下へ大きくなる曲率が設けられ、そして前面および後面の2つの下部領域が、レンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0ディオプターから0.5ディオプターの間から成るように、互いに位置合わせされる下部分と、を有することを特徴とする改良された単レンズによって解決される。
【0017】
本発明によれば、「改良された単レンズ」は、レンズの主要な部分の上に少なくとも同じ焦点度数を持っている、実質的に単焦点レンズである。
【0018】
本発明によれば、「レンズの主要な部分」は、レンズの表面の少なくとも75%に対応する。
【0019】
レンズ曲率の形状は、近くの物体を見る間における、自然な視線の経路に従うよう設計することができる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、レンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差は、0.3ディオプターに等しいかそれを下回る。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、前面および後面は、レンズ全体の有効な度数が一定であるように、互いに位置合わせされる。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、前面および後面の下部分は、それぞれ中間領域と最下部領域を有し、その状況で、前面および後面のこれら両方の領域の曲率が上から下へ曲率勾配が大きくなる;そして好ましい勾配は線形の勾配である。
【0023】
前述の実施形態によれば、表面の曲率の勾配は3ディオプターを下回るかそれに等しい。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、最下部領域は一定の焦点度数の領域である。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、前面の、最上部領域の高さh1、中間領域の高さh2、最下部領域の高さh3が、それぞれ、後面の、最上部領域の高さh1、中間領域の高さh2、最下部領域の高さh3に等しい。
【0026】
前述の実施形態によれば、h1が前記レンズの全体の高さhの50%〜70%の間から成り、h2がレンズの全体の高さhの5%〜20%の間から成り、h3がレンズの全体の高さの20%〜40%の間から成る。
【0027】
本発明の他の実施形態によれば、前面および後面は、累進的な表面であり、それぞれが、遠視用の最上部領域、中間視用の中間領域、および、近視用の最下部領域を備えており、前面および後面が、結果としてのレンズ度数が公称値に保たれるように調整される。
【0028】
前述の実施形態によれば、累進的な前面および後面は、それぞれ、中央の子午線に沿って配置された急勾配の曲率領域を有し、これにより、急勾配の曲率プロファイルが、目が、遠い目標から近い目標に動く際の視線方向における変化と一致する。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、前記レンズは、球面またはトーリックまたは非球面である。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、前記レンズは、負の有効な度数を持った近視矯正のための負レンズである。
【0031】
本発明の他の実施形態によれば、前記レンズは、0ディオプターの有効な度数を持った平面レンズである。
【0032】
本発明の他の実施形態によれば、前記レンズは、正の有効な度数を持った遠視矯正のための正レンズである。
【0033】
本発明の枠組みにおいては、表面上でのディオプター度数値のバリエーションが0.1ディオプターに等しいか、またはそれより小さい場合には、ディオプター度数値が一定であると理解されるべきである。
【0034】
本発明の枠組みでは、高さの差が1mmに等しいかまたはそれより小さい場合には、その高さの値が他のものと等しいと理解されるべきである。
【0035】
本発明は例によって示され、添付の図面によって限定されない。図面では、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1a】本発明による改良された単レンズ概略図である。
【図1b】本発明による改良された単レンズ概略図である。
【図1c】本発明による改良された単レンズ概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
当業者は図面の要素が簡単さと明確さのために例示され、必ずしも寸法通りに描画されていない、ということを理解するであろう。例えば、図面の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態を理解するのに役立つように、他の要素に対して誇張されうる。
【0038】
本発明によれば、「上部」または「上」、「底部」または「下」という用語は、水平方向の凝視によってレンズを装用する時のレンズにおける位置を指し、従って領域の高さを指すことは、レンズが同様に装用される時の前記領域の垂直な2点間の最大の距離を意味する。
【0039】
図1のレンズ1は、本発明の一実施形態に従う改良された単焦点レンズである。レンズ1は前面2と後面3とを有する。
【0040】
図1aはレンズ1の概略側面図を示し、図1bはレンズ1の前面2の概略断面図を示し、図1cはレンズ1の後面3の概略断面図を示す。
【0041】
前面2は、3つの上から下への連続した領域21、22、23を有し、ここで21と23は一定の曲率の領域であり、最下部領域23の曲率は最上部領域21の曲率より高く、そして中間領域22の曲率は、領域21と領域22との間の界面における最上部領域21の曲率値から、領域22と領域23との間の界面における最下部領域23の曲率値へと、連続的に増加している。
【0042】
後面3は、3つの上から底下への連続した領域31、32、33を有し、ここで31と33は一定の曲率の領域であり、最下部領域33の曲率は最上部領域31の曲率より高く、そして中間領域32の曲率は、領域31と領域32との間の界面における最上部領域31の曲率値から、領域32と領域33との間の界面における最下部領域33の曲率値へと、連続的に大きくなる。
【0043】
前面2の最上部領域21の高さh1は、後面3の最上部領域31の高さh1と同じである。
【0044】
前面2の中間領域22の高さh2は、後面3の中間領域32の高さh2と同じである。
【0045】
前面2の最下部領域23の高さh3は、後面3の最最下部領域33の高さh3と同じである。
【0046】
レンズ全体の高さはhであり、ここでh=h1+h2+h3である。例えばh=60mm、h1=35mm、h2=7mm、h3=18mmである。
【0047】
本発明の一実施形態に従って、光線追跡(ray tracing)分析法によって測定されたレンズの有効な度数がどこでも一定であるように、前面2と後面3が互いに位置合わせされる。
【0048】
例1は、図1bおよび図1cに示されたように両方の表面が光学表面にわたって変化する曲率を持つという状態で、−2.0ディオプターの全体の球面度数を持った改良された単焦点レンズである。レンズの2つの表面は、光線追跡(ray tracing)分析法によって測定されたレンズの有効な度数がどこでも−2.0ディオプターであるように、互いに位置合わせされる。
【0049】
例2は、0.0ディオプターの全体の度数を持った(度のない)改良された単焦点レンズである。視力矯正をしない正視の人々でさえ、楽に細かい活字を読んだり、または近くの距離において細かい解像度を必要とする仕事を行なうために、像拡大(像倍率)を必要としうる、ということが知られている。
【0050】
例2で示される改良された度のない単焦点レンズは、累進的な付加表面、一つは累進的な付加度数による一面(前面)と、逆累進的な付加度数による他面(後面)と、を結合することによって、作り上げられる。これらの2つの表面の度数プロファイルは、結果としてのレンズの球面度数の変化が公称の限界を下回る値に保たれるように調整され得る。例えば、例2の改良された単焦点レンズを作るために、2.00ディオプターの付加度数による累進的な付加表面と、2.00ディオプターの度数による逆累進的な表面と、を使用することが可能である。このレンズでは、前面の曲率は、目が、遠い目標から近い目標に動くにつれて、急勾配の曲率プロファイルが凝視方向の変化と一致するように、比較的急勾配の領域が中央の子午線に沿って配置されるという状態で、2.00ディオプターから4.00ディオプターまで変化する。
【0051】
前面の曲率が2.00ディオプターである領域から曲率が4.00ディオプターである領域まで及ぶこのようなレンズ(屈折率1.50の材料から作られている)のための倍率の増加(SMのパーセントの増加)は、頂点距離のわずかな増加を無視して、0.5%である。単焦点レンズが矯正を提供する場合、眼鏡倍率においてベース曲率を急勾配にすることの影響は一層顕著である。例えば、プラスの4.00ディオプターの改良された単レンズに対して、前面の曲率は6.00ディオプターであり、後面の曲率は2.00ディオプターでありうる。近視領域が2.00ディオプターだけ急勾配にされるならば、SMの増加は1.068から1.088、すなわち6.8%から8.8%であり、あるいは30%である。
【0052】
この効果は近視者にとって非常に有益である。というのは、近視者に屈折矯正を提供する単焦点レンズは、1.0ディオプターより小さな眼鏡レンズ倍率をもたらすからである。これは、当技術分野で像縮小(minification)として知られている。例えば、13mmの頂点距離と3.5ディオプターの前面の曲率を持ち、屈折率1.50の材料から作られている負レンズ(−1.50ディオプター)は、0.9875であり、それによって、パーセントSMは
%SM=−1.25
である。
【0053】
例3は、2つの累進的な付加表面、3.50ディオプターのベース曲率および2.00ディオプターの付加度数領域を持った前面と、2.00ディオプターの逆累進的な度数を持った5.00ディオプターのベース曲率である後面と、を合わせることによって構築される改良された単焦点レンズである。このレンズの近視領域は、5.00ディオプターの前面の曲率によって−1.50ディオプターの球面の矯正を提供する。近視領域におけるSMは0.9905であり、それによって、パーセントSMは、
%SM=−1.0(n=1.50)
で、遠視領域に比較して20%だけ像縮小を縮小する。
【0054】
従って、あらゆるタイプの単焦点レンズ(正、度無し、または負)において、近くの物体を見るために使われるレンズ表面のその部分上でレンズの前面の曲率を増やすことによって、像拡張が拡張されるか、または像縮小が縮小される、ということが証明される。光学系の下部分、または近くの物体を見るために使われる光学系の部分、におけるレンズ曲率の勾配の(または急激な)増加を提供するこのアプローチは、読んでいる間、または細かい解像度を要求される他の仕事を行なう間における増進された視覚快適さと、より良好な解像度(例えばコントラスト感度)をもたらすことになる。
【0055】
眼鏡レンズ倍率の増加は、光学系の下部分、または近視領域に少量の付加度数(増加した球面度数)を提供することによって達成することもできる。球面の矯正のこの増加の大きさは、結果としての焦点ずれまたは像ぼけが目立たないように、あるいは認識のレベルを実際に下回るように限定されるべきである。通常、付加度数0.10〜0.50ディオプター、また好ましくは0.10〜0.30ディオプターは、視覚の鋭敏さにおける変化を起こさないが、眼鏡レンズ倍率の小さな増加を提供する。例えば、度のないレンズでの5.00ディオプターの前面の曲率による0.15ディオプターの付加度数は、1.012のSM、またはおよそ1.2のパーセントSMを提供する。一方、レンズ材料が1.50の屈折率を持つと仮定すると、0.30ディオプターの付加度数は、1.014のSMを提供する。表1は、単焦点レンズのある範囲に対するSMの値を示す。その材料が1.50の屈折率を持ち、正レンズのエッジの厚さが1.0mmであり、度のない、及び負レンズの中心の厚さが2.00mmであると想定する。レンズ度数と前面の曲率によるSMの変化を示した表1における新しい前面の曲率に対して、レンズ厚さが再び計算された。
【0056】
【表1】
【0057】
前面および後面の両方が一定の曲率を持っている単焦点レンズに対する「従来技術」例は、表1の「前面の曲率」と「後面の曲率」としてそれぞれ言及されている。
【0058】
「球面度数」はレンズの主要な部分の結果としての有効度数に対応する。
【0059】
「厚さ@OC」は、レンズの光学中心において測定されるレンズの厚さである。
【0060】
「近曲率」は、本発明によるレンズのために使われる、上から下へ大きくなる曲率を持った前面の下部分の最大曲率である。
【0061】
本発明による例AからEの後面の曲率は、レンズ全体の有効度数が一定であるように設計される。
【0062】
本発明による例FおよびGの後面の曲率は、レンズの主要な部分の有効度数が一定であり、そしてレンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0.15ディオプターであるように設計される。
【0063】
本発明による例HおよびIの後面の曲率は、レンズの主要な部分の有効度数が一定であり、そしてレンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0.30ディオプターであるように設計される。
【0064】
表1は従来技術レンズの眼鏡倍率SMと本発明によるレンズとを比較することを可能にする。
【0065】
表2は、表1のそれぞれの例に対するパーセントSM値の差と、単焦点レンズの前面の曲率を変えることによる、また中程度の付加度数値をそれらに提供することによる、パーセントSMの増加とを示す。
【0066】
【表2】
【0067】
眼鏡レンズの装用者がパーセントSMで0.75%から1%の両眼の差を視覚的に認識することができる、ということが知られている。0.5%またはそれ以上の差が、好ましくは視覚の機能の顕著な改善を提供するよう選ばれる、ということが期待される。この有効性の下限は、度のないレンズまたは負レンズに好ましい前面の曲率の2.50ディオプターかそれ以上の増加、あるいは、0.15ディオプターから0.30ディオプターのレベルにおいて提供される付加度数、のいずれかに対応することになる。必要条件は、正レンズにとってそれほど厳しくなく、付加度数のための供給なしに前面の曲率が2.00ディオプターだけ急勾配にされる時にパーセントSMの顕著な改良を示す。最も効果的な組み合わせはパーセントSMを増やす両方の手段を提供することである。0.30ディオプターより少ないかそれに等しい値に付加度数を維持することは、付加度数を提供した結果として進行する望まれない乱視が、0.25ディオプターより少ないかそれに等しくなり、また何らかの目の位置において直接的な凝視と干渉する可能性のない外部側に押し出すことができる、ということを保証するであろう。前面の曲率を(付加度数を提供することなく)急勾配にすることは、前面上に表面乱視(非点収差)を導入することにもなる。この表面乱視の効果は、後面上に補足的な曲率を提供することによりそれが補償されないならば、像歪曲(歪曲収差)を引き起こすことにおいてよく表れるであろう。正味の球面の度数を持った単焦点レンズにおいて、付加的な球面の度数、のみならず乱視の、完全な中和(中性化)を提供することはできない。「装用時の」ポジションに置かれたレンズを用いて、光学レンズの多数の点を通して光線追跡分析法を行なうことにより網膜の像歪曲を計算するアルゴリズムを使って、両方の表面について同時の最適化を行なうことによって、レンズの全体の高品質のデザインを得ることができる。
【0068】
レンズの光学特性を最適化することによるレンズを定義するための方法が、参照として組み入れられるT.Baudartらの米国特許第6,318,859号明細書(特許文献1)に開示されている。そこでは、装用時の条件の下で、光線追跡分析法プログラムを使った最適化の間に光学特性が計算される。前記方法は、本発明による両方の表面についての同時の最適化を実行するのに適切である。
【0069】
本発明による両方の表面についての同時の最適化を実行するのに適切な他の方法は、以下の刊行物(非特許文献1)に開示されている:「コンピュータ支援の眼科用レンズ設計における最適化のアプリケーション("Applications of optimization in computer-aidedophthalmic lens design")」,P. Allione, F. Ahsbahs and G. Lessaux,SPIE Vo1.3737 - p.138-148 (1999年5月)。
【0070】
さらに他の適切な方法は、国際出願PCT/IB2006/003220号(特許文献2)に開示されている。
【0071】
さらに、頂点距離を変えること、または広角度の傾斜を変えることは、要求に応じて、いくつかの苦痛の軽減を提供する、ということを理解するであろう。
【0072】
この概念は、球面およびトーリックの単焦点レンズの両方に適用することができる。眼鏡レンズ倍率の値は、好ましくはすべての子午線において計算される。というのは、度数(有効な度数または球面円柱度数)は、それぞれの子午線において異なることになるからである。最先端デザインと本発明に開示されたデザインとの間のSMの増加は、前面の曲率が変えられるのに応じて、または中程度の付加度数が提供される場合に、比例的に同じになるであろう。
【0073】
上述の他の設計要素に加えて、単焦点光学系の表面は、それらに非球面を与えることによって一層強められうる。非球面表面を使うことの利点は、より広い視野を含み、正レンズ厚さの減少である。
【0074】
これらの新規な単焦点レンズの製造は、最先端のレンズ機械加工またはモールディング(成形)技術の使用を必要とする。球面の度数増加のために前面の曲率を急勾配にすることは、好ましくは、光学系の劣っている部分に提供される。光学設計は変化する領域の中央の子午線の正確な方向に比較的敏感でない。従って、変化する領域の2つの可能な方向(下鼻部および下側頭部のような)によって、規定された円柱の軸の可能な全ての値をカバーすることが可能でありうる。いくつかの場合では、前面の曲率は非常に複雑で、対称でない形状を持つであろうし、好ましくは、この幾何学形状を具体化する光学装備に対してブランクをモールドする(成形する)かまたは鋳造する(キャスティングする)ことによって、あるいは自由形式の機械加工プロセスを使うことによって提供される。商用の基準<<ORMA>>、<<PC>>、<<MR8>>、<<MR7>>、<<1.74>>として知られている限定的でない材料のような、あらゆる眼鏡レンズ材料が本発明の枠組みで使われうる。
【0075】
本発明は、特許請求の範囲および明細書の全般的な部分から明白であるような、一般的な新規な概念を制限することなく、実施形態の支援のもとに上述された。
【符号の説明】
【0076】
1 レンズ
2 前面
3 後面
21 最上部領域
22 中間領域
23 最下部領域
31 最上部領域
32 中間領域
33 最下部領域
【発明の名称】改良された単焦点眼鏡レンズ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された単焦点眼鏡レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
単焦点レンズは、患者が遠視であるか、または近視である時に処方され、そして全体にわたって(上から下まで)同じ焦点度数(屈折力)を持つ。
【0003】
マイオピア(myopia:近視)およびハイパーメトロピア(hypermetropia:遠視)のための視力矯正は、前面(外面または前面)および後面(目の側の内面または後面)に適切な球面のカーブ(曲率)を持つ眼鏡レンズを使って達成することができる。トロイダル(toroidal)またはスフェロシリンドリカル(Spherocylindrical:球面円柱)表面を使う時には、乱視も矯正することができる。
【0004】
非老眼である単焦点レンズの装用者は、要求される屈折異常の矯正を提供された時に近くの物体に焦点を持って来ることができる適切な順応を持っている。しかしながら、近くの物体の網膜の像は、特に暗いか、または制限された照明状態、例えばレストランでメニューを読む時、または屋内で針に糸を通す時において、適切な視覚快適さまたはコントラスト感度を提供するにはあまりにも大きさが小さい。合焦点された網膜の像の大きさは、通常、角倍率または近軸倍率のかたちで表現され、その倍率は、特定のレンズによって形成される網膜の像の大きさの、正視眼、つまり屈折矯正を必要としない目によって作られる像の大きさに対する比率と定義される。像倍率はまた、他のレンズ形状に対して1つのレンズ形状のために、例えば、2つのレンズを異なったベース曲率と比較するが、同じ球面の矯正を提供する、というように定義される。像倍率は、式1で示されるように、提供された球面(または球面と等価のもの)の矯正の大きさに依存する。
【0005】
M=1/[1−t.F1/n]*1/[1−d.Fv] 式1
【0006】
ここで、Mはレンズ倍率;
tはレンズ厚さ;
nはレンズ材料の屈折率;
F1はレンズの前面の曲率;
dは後面の頂点からの距離、または主軸のレンズ上の交点から目の入射瞳までの距離; Fvは後面の頂点の度数、または空気における、レンズの後面から第二の焦点までの距離の逆数である。
【0007】
式1は、像倍率が正の度数に対してより高く、レンズの正の度数によって増加することを示す。
【0008】
式1は、以下のように書き直すことができる。
【0009】
SM=1/[1−(t/n)D1]*1/[1−d.D]、 式2
【0010】
ここで、SMは、度数Dのレンズを装用する時の網膜の像の大きさの、正視眼の像の大きさに対する比と定義される眼鏡倍率;
D1はベース曲率;
Dはディオプターで表したレンズの度数である。
【0011】
単焦点レンズの装用者、特に負の度数の単焦点レンズを装用する近視者は、近くの物体に対する像倍率を強めることを要求しうる。従来技術の単焦点レンズでは、屈折矯正を変更せずに像倍率を変えることはできない。単焦点レンズの装用者は、像ぼけを避けるために特定の度数の単焦点レンズを要求するので、ぼやけた視力を持たせることなく該装用者により高いレベルの像倍率を提供することができない。
【0012】
通常、単焦点眼鏡レンズまたはコンタクトレンズのユーザーを含む、あらゆるタイプの視力矯正をした非老眼の装用者は、コントラスト感度および近くの物体を見る時の視覚快適さの低下を経験する。なぜなら、近くを視る仕事は、通常、より細かい解像度と、暗いか、または制限された照明環境、例えば夜の屋内で機能する能力と、を必要とするからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第6,318,859号明細書
【特許文献2】国際出願PCT/IB2006/003220号
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】P. Allione, F. Ahsbahs and G. Lessaux著,「コンピュータ支援の眼科用レンズ設計における最適化のアプリケーション("Applications of optimization incomputer-aided ophthalmic lens design")」,SPIE Vo1.3737 - p.138-148 (1999年5月)【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、本発明の目的は、ぼやけた視力を起こすことなく近くの物体に対して像倍率が提供されるような、改良された単焦点レンズを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的は、本発明に従って、
・下方に向けて連続的に変化するレンズ曲率と;
・前面および後面と;
・前面および後面が、前面および後面の最上部領域である上部分であって、前面および後面それぞれの少なくとも半分をカバーし、レンズの上部分の有効度数が一定であるように、2つの最上部領域が互いに位置合わせされる上部分と;
・近くの物体を見るために使われ、前面および後面が、前面および後面の下部領域である下部分であって、前面および後面の下部領域がそれぞれ表面領域を有し、それぞれの表面領域の上から下へ大きくなる曲率が設けられ、そして前面および後面の2つの下部領域が、レンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0ディオプターから0.5ディオプターの間から成るように、互いに位置合わせされる下部分と、を有することを特徴とする改良された単レンズによって解決される。
【0017】
本発明によれば、「改良された単レンズ」は、レンズの主要な部分の上に少なくとも同じ焦点度数を持っている、実質的に単焦点レンズである。
【0018】
本発明によれば、「レンズの主要な部分」は、レンズの表面の少なくとも75%に対応する。
【0019】
レンズ曲率の形状は、近くの物体を見る間における、自然な視線の経路に従うよう設計することができる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、レンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差は、0.3ディオプターに等しいかそれを下回る。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、前面および後面は、レンズ全体の有効な度数が一定であるように、互いに位置合わせされる。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、前面および後面の下部分は、それぞれ中間領域と最下部領域を有し、その状況で、前面および後面のこれら両方の領域の曲率が上から下へ曲率勾配が大きくなる;そして好ましい勾配は線形の勾配である。
【0023】
前述の実施形態によれば、表面の曲率の勾配は3ディオプターを下回るかそれに等しい。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、最下部領域は一定の焦点度数の領域である。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、前面の、最上部領域の高さh1、中間領域の高さh2、最下部領域の高さh3が、それぞれ、後面の、最上部領域の高さh1、中間領域の高さh2、最下部領域の高さh3に等しい。
【0026】
前述の実施形態によれば、h1が前記レンズの全体の高さhの50%〜70%の間から成り、h2がレンズの全体の高さhの5%〜20%の間から成り、h3がレンズの全体の高さの20%〜40%の間から成る。
【0027】
本発明の他の実施形態によれば、前面および後面は、累進的な表面であり、それぞれが、遠視用の最上部領域、中間視用の中間領域、および、近視用の最下部領域を備えており、前面および後面が、結果としてのレンズ度数が公称値に保たれるように調整される。
【0028】
前述の実施形態によれば、累進的な前面および後面は、それぞれ、中央の子午線に沿って配置された急勾配の曲率領域を有し、これにより、急勾配の曲率プロファイルが、目が、遠い目標から近い目標に動く際の視線方向における変化と一致する。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、前記レンズは、球面またはトーリックまたは非球面である。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、前記レンズは、負の有効な度数を持った近視矯正のための負レンズである。
【0031】
本発明の他の実施形態によれば、前記レンズは、0ディオプターの有効な度数を持った平面レンズである。
【0032】
本発明の他の実施形態によれば、前記レンズは、正の有効な度数を持った遠視矯正のための正レンズである。
【0033】
本発明の枠組みにおいては、表面上でのディオプター度数値のバリエーションが0.1ディオプターに等しいか、またはそれより小さい場合には、ディオプター度数値が一定であると理解されるべきである。
【0034】
本発明の枠組みでは、高さの差が1mmに等しいかまたはそれより小さい場合には、その高さの値が他のものと等しいと理解されるべきである。
【0035】
本発明は例によって示され、添付の図面によって限定されない。図面では、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1a】本発明による改良された単レンズ概略図である。
【図1b】本発明による改良された単レンズ概略図である。
【図1c】本発明による改良された単レンズ概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
当業者は図面の要素が簡単さと明確さのために例示され、必ずしも寸法通りに描画されていない、ということを理解するであろう。例えば、図面の要素のいくつかの寸法は、本発明の実施形態を理解するのに役立つように、他の要素に対して誇張されうる。
【0038】
本発明によれば、「上部」または「上」、「底部」または「下」という用語は、水平方向の凝視によってレンズを装用する時のレンズにおける位置を指し、従って領域の高さを指すことは、レンズが同様に装用される時の前記領域の垂直な2点間の最大の距離を意味する。
【0039】
図1のレンズ1は、本発明の一実施形態に従う改良された単焦点レンズである。レンズ1は前面2と後面3とを有する。
【0040】
図1aはレンズ1の概略側面図を示し、図1bはレンズ1の前面2の概略断面図を示し、図1cはレンズ1の後面3の概略断面図を示す。
【0041】
前面2は、3つの上から下への連続した領域21、22、23を有し、ここで21と23は一定の曲率の領域であり、最下部領域23の曲率は最上部領域21の曲率より高く、そして中間領域22の曲率は、領域21と領域22との間の界面における最上部領域21の曲率値から、領域22と領域23との間の界面における最下部領域23の曲率値へと、連続的に増加している。
【0042】
後面3は、3つの上から底下への連続した領域31、32、33を有し、ここで31と33は一定の曲率の領域であり、最下部領域33の曲率は最上部領域31の曲率より高く、そして中間領域32の曲率は、領域31と領域32との間の界面における最上部領域31の曲率値から、領域32と領域33との間の界面における最下部領域33の曲率値へと、連続的に大きくなる。
【0043】
前面2の最上部領域21の高さh1は、後面3の最上部領域31の高さh1と同じである。
【0044】
前面2の中間領域22の高さh2は、後面3の中間領域32の高さh2と同じである。
【0045】
前面2の最下部領域23の高さh3は、後面3の最最下部領域33の高さh3と同じである。
【0046】
レンズ全体の高さはhであり、ここでh=h1+h2+h3である。例えばh=60mm、h1=35mm、h2=7mm、h3=18mmである。
【0047】
本発明の一実施形態に従って、光線追跡(ray tracing)分析法によって測定されたレンズの有効な度数がどこでも一定であるように、前面2と後面3が互いに位置合わせされる。
【0048】
例1は、図1bおよび図1cに示されたように両方の表面が光学表面にわたって変化する曲率を持つという状態で、−2.0ディオプターの全体の球面度数を持った改良された単焦点レンズである。レンズの2つの表面は、光線追跡(ray tracing)分析法によって測定されたレンズの有効な度数がどこでも−2.0ディオプターであるように、互いに位置合わせされる。
【0049】
例2は、0.0ディオプターの全体の度数を持った(度のない)改良された単焦点レンズである。視力矯正をしない正視の人々でさえ、楽に細かい活字を読んだり、または近くの距離において細かい解像度を必要とする仕事を行なうために、像拡大(像倍率)を必要としうる、ということが知られている。
【0050】
例2で示される改良された度のない単焦点レンズは、累進的な付加表面、一つは累進的な付加度数による一面(前面)と、逆累進的な付加度数による他面(後面)と、を結合することによって、作り上げられる。これらの2つの表面の度数プロファイルは、結果としてのレンズの球面度数の変化が公称の限界を下回る値に保たれるように調整され得る。例えば、例2の改良された単焦点レンズを作るために、2.00ディオプターの付加度数による累進的な付加表面と、2.00ディオプターの度数による逆累進的な表面と、を使用することが可能である。このレンズでは、前面の曲率は、目が、遠い目標から近い目標に動くにつれて、急勾配の曲率プロファイルが凝視方向の変化と一致するように、比較的急勾配の領域が中央の子午線に沿って配置されるという状態で、2.00ディオプターから4.00ディオプターまで変化する。
【0051】
前面の曲率が2.00ディオプターである領域から曲率が4.00ディオプターである領域まで及ぶこのようなレンズ(屈折率1.50の材料から作られている)のための倍率の増加(SMのパーセントの増加)は、頂点距離のわずかな増加を無視して、0.5%である。単焦点レンズが矯正を提供する場合、眼鏡倍率においてベース曲率を急勾配にすることの影響は一層顕著である。例えば、プラスの4.00ディオプターの改良された単レンズに対して、前面の曲率は6.00ディオプターであり、後面の曲率は2.00ディオプターでありうる。近視領域が2.00ディオプターだけ急勾配にされるならば、SMの増加は1.068から1.088、すなわち6.8%から8.8%であり、あるいは30%である。
【0052】
この効果は近視者にとって非常に有益である。というのは、近視者に屈折矯正を提供する単焦点レンズは、1.0ディオプターより小さな眼鏡レンズ倍率をもたらすからである。これは、当技術分野で像縮小(minification)として知られている。例えば、13mmの頂点距離と3.5ディオプターの前面の曲率を持ち、屈折率1.50の材料から作られている負レンズ(−1.50ディオプター)は、0.9875であり、それによって、パーセントSMは
%SM=−1.25
である。
【0053】
例3は、2つの累進的な付加表面、3.50ディオプターのベース曲率および2.00ディオプターの付加度数領域を持った前面と、2.00ディオプターの逆累進的な度数を持った5.00ディオプターのベース曲率である後面と、を合わせることによって構築される改良された単焦点レンズである。このレンズの近視領域は、5.00ディオプターの前面の曲率によって−1.50ディオプターの球面の矯正を提供する。近視領域におけるSMは0.9905であり、それによって、パーセントSMは、
%SM=−1.0(n=1.50)
で、遠視領域に比較して20%だけ像縮小を縮小する。
【0054】
従って、あらゆるタイプの単焦点レンズ(正、度無し、または負)において、近くの物体を見るために使われるレンズ表面のその部分上でレンズの前面の曲率を増やすことによって、像拡張が拡張されるか、または像縮小が縮小される、ということが証明される。光学系の下部分、または近くの物体を見るために使われる光学系の部分、におけるレンズ曲率の勾配の(または急激な)増加を提供するこのアプローチは、読んでいる間、または細かい解像度を要求される他の仕事を行なう間における増進された視覚快適さと、より良好な解像度(例えばコントラスト感度)をもたらすことになる。
【0055】
眼鏡レンズ倍率の増加は、光学系の下部分、または近視領域に少量の付加度数(増加した球面度数)を提供することによって達成することもできる。球面の矯正のこの増加の大きさは、結果としての焦点ずれまたは像ぼけが目立たないように、あるいは認識のレベルを実際に下回るように限定されるべきである。通常、付加度数0.10〜0.50ディオプター、また好ましくは0.10〜0.30ディオプターは、視覚の鋭敏さにおける変化を起こさないが、眼鏡レンズ倍率の小さな増加を提供する。例えば、度のないレンズでの5.00ディオプターの前面の曲率による0.15ディオプターの付加度数は、1.012のSM、またはおよそ1.2のパーセントSMを提供する。一方、レンズ材料が1.50の屈折率を持つと仮定すると、0.30ディオプターの付加度数は、1.014のSMを提供する。表1は、単焦点レンズのある範囲に対するSMの値を示す。その材料が1.50の屈折率を持ち、正レンズのエッジの厚さが1.0mmであり、度のない、及び負レンズの中心の厚さが2.00mmであると想定する。レンズ度数と前面の曲率によるSMの変化を示した表1における新しい前面の曲率に対して、レンズ厚さが再び計算された。
【0056】
【表1】
【0057】
前面および後面の両方が一定の曲率を持っている単焦点レンズに対する「従来技術」例は、表1の「前面の曲率」と「後面の曲率」としてそれぞれ言及されている。
【0058】
「球面度数」はレンズの主要な部分の結果としての有効度数に対応する。
【0059】
「厚さ@OC」は、レンズの光学中心において測定されるレンズの厚さである。
【0060】
「近曲率」は、本発明によるレンズのために使われる、上から下へ大きくなる曲率を持った前面の下部分の最大曲率である。
【0061】
本発明による例AからEの後面の曲率は、レンズ全体の有効度数が一定であるように設計される。
【0062】
本発明による例FおよびGの後面の曲率は、レンズの主要な部分の有効度数が一定であり、そしてレンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0.15ディオプターであるように設計される。
【0063】
本発明による例HおよびIの後面の曲率は、レンズの主要な部分の有効度数が一定であり、そしてレンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0.30ディオプターであるように設計される。
【0064】
表1は従来技術レンズの眼鏡倍率SMと本発明によるレンズとを比較することを可能にする。
【0065】
表2は、表1のそれぞれの例に対するパーセントSM値の差と、単焦点レンズの前面の曲率を変えることによる、また中程度の付加度数値をそれらに提供することによる、パーセントSMの増加とを示す。
【0066】
【表2】
【0067】
眼鏡レンズの装用者がパーセントSMで0.75%から1%の両眼の差を視覚的に認識することができる、ということが知られている。0.5%またはそれ以上の差が、好ましくは視覚の機能の顕著な改善を提供するよう選ばれる、ということが期待される。この有効性の下限は、度のないレンズまたは負レンズに好ましい前面の曲率の2.50ディオプターかそれ以上の増加、あるいは、0.15ディオプターから0.30ディオプターのレベルにおいて提供される付加度数、のいずれかに対応することになる。必要条件は、正レンズにとってそれほど厳しくなく、付加度数のための供給なしに前面の曲率が2.00ディオプターだけ急勾配にされる時にパーセントSMの顕著な改良を示す。最も効果的な組み合わせはパーセントSMを増やす両方の手段を提供することである。0.30ディオプターより少ないかそれに等しい値に付加度数を維持することは、付加度数を提供した結果として進行する望まれない乱視が、0.25ディオプターより少ないかそれに等しくなり、また何らかの目の位置において直接的な凝視と干渉する可能性のない外部側に押し出すことができる、ということを保証するであろう。前面の曲率を(付加度数を提供することなく)急勾配にすることは、前面上に表面乱視(非点収差)を導入することにもなる。この表面乱視の効果は、後面上に補足的な曲率を提供することによりそれが補償されないならば、像歪曲(歪曲収差)を引き起こすことにおいてよく表れるであろう。正味の球面の度数を持った単焦点レンズにおいて、付加的な球面の度数、のみならず乱視の、完全な中和(中性化)を提供することはできない。「装用時の」ポジションに置かれたレンズを用いて、光学レンズの多数の点を通して光線追跡分析法を行なうことにより網膜の像歪曲を計算するアルゴリズムを使って、両方の表面について同時の最適化を行なうことによって、レンズの全体の高品質のデザインを得ることができる。
【0068】
レンズの光学特性を最適化することによるレンズを定義するための方法が、参照として組み入れられるT.Baudartらの米国特許第6,318,859号明細書(特許文献1)に開示されている。そこでは、装用時の条件の下で、光線追跡分析法プログラムを使った最適化の間に光学特性が計算される。前記方法は、本発明による両方の表面についての同時の最適化を実行するのに適切である。
【0069】
本発明による両方の表面についての同時の最適化を実行するのに適切な他の方法は、以下の刊行物(非特許文献1)に開示されている:「コンピュータ支援の眼科用レンズ設計における最適化のアプリケーション("Applications of optimization in computer-aidedophthalmic lens design")」,P. Allione, F. Ahsbahs and G. Lessaux,SPIE Vo1.3737 - p.138-148 (1999年5月)。
【0070】
さらに他の適切な方法は、国際出願PCT/IB2006/003220号(特許文献2)に開示されている。
【0071】
さらに、頂点距離を変えること、または広角度の傾斜を変えることは、要求に応じて、いくつかの苦痛の軽減を提供する、ということを理解するであろう。
【0072】
この概念は、球面およびトーリックの単焦点レンズの両方に適用することができる。眼鏡レンズ倍率の値は、好ましくはすべての子午線において計算される。というのは、度数(有効な度数または球面円柱度数)は、それぞれの子午線において異なることになるからである。最先端デザインと本発明に開示されたデザインとの間のSMの増加は、前面の曲率が変えられるのに応じて、または中程度の付加度数が提供される場合に、比例的に同じになるであろう。
【0073】
上述の他の設計要素に加えて、単焦点光学系の表面は、それらに非球面を与えることによって一層強められうる。非球面表面を使うことの利点は、より広い視野を含み、正レンズ厚さの減少である。
【0074】
これらの新規な単焦点レンズの製造は、最先端のレンズ機械加工またはモールディング(成形)技術の使用を必要とする。球面の度数増加のために前面の曲率を急勾配にすることは、好ましくは、光学系の劣っている部分に提供される。光学設計は変化する領域の中央の子午線の正確な方向に比較的敏感でない。従って、変化する領域の2つの可能な方向(下鼻部および下側頭部のような)によって、規定された円柱の軸の可能な全ての値をカバーすることが可能でありうる。いくつかの場合では、前面の曲率は非常に複雑で、対称でない形状を持つであろうし、好ましくは、この幾何学形状を具体化する光学装備に対してブランクをモールドする(成形する)かまたは鋳造する(キャスティングする)ことによって、あるいは自由形式の機械加工プロセスを使うことによって提供される。商用の基準<<ORMA>>、<<PC>>、<<MR8>>、<<MR7>>、<<1.74>>として知られている限定的でない材料のような、あらゆる眼鏡レンズ材料が本発明の枠組みで使われうる。
【0075】
本発明は、特許請求の範囲および明細書の全般的な部分から明白であるような、一般的な新規な概念を制限することなく、実施形態の支援のもとに上述された。
【符号の説明】
【0076】
1 レンズ
2 前面
3 後面
21 最上部領域
22 中間領域
23 最下部領域
31 最上部領域
32 中間領域
33 最下部領域
Claims (14)
- ・下方に向けて連続的に変化するレンズ曲率と;
・前面(2)および後面(3)と;
・前面および後面が、前面(2)および後面(3)の最上領域(21,31)である上部分であって、前面(2)および後面(3)それぞれの少なくとも半分をカバーし、レンズの上部分の有効度数が一定であるように、2つの最上領域(21,31)が互いに位置合わせされる上部分と;
・近くの物体を見るために使われ、前面および後面が、前面(2)および後面(3)の下部領域(22および23,32および33)である下部分であって、前面および後面の下部領域がそれぞれ表面領域(22,32)を有し、それぞれの表面領域(22,32)には上から下へ大きくなる曲率が設けられ、そして前面および後面の2つの下部領域(22および23,32および33)が、レンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0ディオプターから0.5ディオプターの間から成るように、互いに位置合わせされる下部分と、
を有することを特徴とする改良された単レンズ。 - レンズの下部分の有効度数とレンズの上部分の有効度数との最大の差が0.3ディオプターに等しいかそれを下回ることを特徴とする請求項1に記載の改良された単レンズ。
- 前面(2)および後面(3)が、レンズ全面の有効度数が一定であるように、互いに位置合わせされることを特徴とする請求項1に記載の改良された単レンズ。
- 前面および後面の下部分が、それぞれ中間領域(22,32)および最下部領域(23,33)を有し、前面の中間領域(22)および後面の中間領域(32)の両方の領域の曲率が、上から下へ大きくなる曲率勾配に従うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
- 前記曲率勾配が3ディオプターを下回るかそれに等しいことを特徴とする請求項4に記載の改良された単レンズ。
- 最下部領域(23,33)は、一定の焦点度数の領域であることを特徴とする請求項3または4に記載の改良された単レンズ。
- 前面(2)の最上部領域(21)の高さh1、中間領域(22)の高さh2、最下部領域(23)の高さh3が、それぞれ、後面(3)の最上部領域(31)の高さh1、中間領域(32)の高さh2、最下部領域(33)の高さh3に等しいことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
- h1が前記レンズの全体の高さhの50から70%の間から成り、h2がレンズの全体の高さhの5から20%の間から成り、h3がレンズの全体の高さの20から40%の間から成ることを特徴とする請求項7に記載の改良された単レンズ。
- 前面(2)および後面(3)は、累進的な表面であり、それぞれが、遠視用の最上部領域、中間視用の中間領域、および、近視用の最下部領域を備えており、前面および後面が、結果としてのレンズ度数が公称値に保たれるように調整されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
- 累進的な前面(2)および後面(3)は、それぞれ、中央の子午線に沿って配置された急勾配の曲率領域を有し、これにより、急勾配の曲率プロファイルが、目が、遠い目標から近い目標に動く際の視線方向の変化と一致することを特徴とする請求項9に記載の改良された単レンズ。
- 前記レンズは、球面またはトーリックまたは非球面であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
- 前記レンズは、負の有効度数を持った近視矯正のための負レンズであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
- 前記レンズは、0ディオプターの有効度数を持った、度のないレンズであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
- 前記レンズは、正の有効度数を持った遠視矯正のための正レンズであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の改良された単レンズ。
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