JP2010511525A - ナノ結晶体の製造プロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、多段変形加工に対向するものとして、単一の連続的作業でナノ微細構造を有するモノリシック体を製造するプロセスを提供する。このプロセスは、概して、工具の刃先(18)と固形物(10)とを、互いに相対的に動かしつつ、刃先(18)に固形物(10)を係合させることにより、ナノ構造を有するチップ(24)を連続的に製造し、同時に、制約部材(16)で刃先(18)の直近にチップ(24)を押し出し、刃先(18)によって固形物(10)からチップ(24)が分離されるにつれ、チップ(24)を連続的に塑性変形して、刃先の直ぐ下流にナノ構造のモノリシック体(26)を形成するというステップからなる。

Description

本発明は、ナノ結晶および超微細粒(UFG)(両者を併せて、ナノ構造と呼ぶ)の微細構造を有する材料および部材の製造方法に広く関連し、より詳細には、機械加工により、ナノ微細構造を有するモノリシック体を直接製造することに関する。
極めて大きな塑性ひずみを付与して金属および合金を変形させることには、大きな利点がある。主な利点としては、微細構造化と、機械的および物理的特性の強化があげられる。そのうち特に現在注目されているものとして、過酷なひずみを与える高ひずみ塑性変形(Severe plastic deformation;SPD)を使用して、超微細粒(UFG)の微細構造、特に、公称寸法が1μm未満(とりわけ500nm未満)の結晶中に配列された原子によって特徴付けられるナノ結晶構造(NS)を有するバルク固体を製造する方法がある。ナノ結晶固体が注目されている理由は、微結晶材料と比較して、ナノ結晶固体が高い強度、延性、成形性および亀裂伝播抵抗を示し、さらに、興味深い化学特性、光学特性、磁気特性および電気特性を有するからである。また、ナノ結晶固体は、放射線および機械的応力に対する反応について、微結晶材料(公称寸法が1μm〜1mm未満の結晶)と大きく異なり、かつ、結晶サイズを変更することによりその反応を変化させることが可能である。ナノ結晶粉末を固めることにより製造された材料は、従来の材料には通常見られない高い特性を有することが分かっている。このように、ナノ結晶材料をコスト効率の良い方法で製造できれば、産業用途において高い可能性を持つと考えられている。
多段変形加工は、極めて大きなひずみ変形による微細構造の変化の研究において、最も広範囲に利用されている実験的アプローチの1つである。代表的には、圧延、延伸、高圧ねじり法(High-pressure toraion ; HPT)および剪断押出法(Equal channel angular extrusion;ECAE)などの技術がある。多段変形加工においては、多段にわたり変形を累積的に付与することにより、試料に極めて大きな塑性ひずみ(4以上の剪断ひずみ)をかける。変形の各段における有効ひずみは、ほぼ2程度である。微結晶構造およびナノ結晶構造の形成は、多段変形加工を利用して、様々な延性金属および合金において実証されている。しかし、この加工技術には、大きな制限および問題がある。大きな制限として、極めて強固な材料(例えば、ニッケルベースの高温合金や、工具鋼など)中に大きなひずみを生じさせることができない点があげられる。その他の制限として、変形の一段階において1よりも大きいひずみを付与することが困難な点、2よりも大きいひずみを付与することが不可能な点、変形場の不確実性が高い点、および、微細構造特性および材料特性の変化に大きな影響を与えうる、ひずみ、温度、ひずみ速度および相変態などの変形場における重要な可変要素の制御が最小限しか許容されない点があげられる。
ナノ結晶金属の合成に最も広範囲に用いられている技術として、気相からの金属原子の凝縮が用いられている。この技術では、加熱により金属を蒸発させ、その後、ヘリウムやアルゴンなどの不活性ガスに蒸発した原子を暴露させて化学反応を回避しつつ冷却し、金属純度の維持を可能としている。冷却した原子は、通常1〜200nmサイズの単結晶クラスター内に凝結する。セラミックナノ結晶の製造も、蒸発した金属原子を、適切なガス(例えば、酸化物セラミックの場合には酸素)と反応させた後に凝結させる点を除いて、同様である。こうして得られたナノサイズの粒子は、多くの場合、同一材料の微結晶粉末に必要な焼結温度よりも低い焼結温度で、圧縮および焼結され、部材となる。いずれにしても、粒成長を阻止して微粒子構造を保持するためには、焼結温度を十分低く保つ必要がある。凝縮法は、粒子サイズを良好に制御しつつ、粉末および小型圧縮サンプルを製造するのに適しているものの、現段階では、実験的用途以外のほとんどの用途においては実用可能ではない。このように制限される理由として、凝縮法では、気相から得られる材料の組成を制御することが困難であり、合金のナノ結晶材料を形成することができない点があげられる。また、凝縮法では、ナノサイズ粒子の生成の結果として、粉末成形体内における高いグリーン密度の達成が極めて困難であることがあげられる。さらに、ナノサイズ粒子は、表面積対体積率が高いため、凝集や酸化といった問題を起こしやすい。その他のナノ結晶合成方法として、エアロゾル法、ゾルゲル法、高エネルギーボールミル粉砕法および水熱加工法が開発されている。しかし、これらの技術では、実用化を可能とするコストではナノ結晶材料を製造することができない。
このように、製品製造のレベルで使用可能なナノ結晶固体を合成するための、より制御可能で、かつ好ましくは低コストなアプローチが望まれている。また、多様な材料、例えば、先行技術によっては製造が困難ないしは不可能な、極めて硬質な材料や合金などからナノ結晶固体を製造可能とすることも、望まれている。上記先行技術の欠点を解決する手段が、本願の出願人に譲渡されたChandrasekarらの米国特許第6,706,324号に示されている。該米国特許は、ナノ構造(ナノ結晶およびUFG)材料を大規模製造するための機械加工技術を開示している。この技術は参照により本願に組み込まれるが、Chandrasekarらによれば、機械加工によるチップ形成時の高いひずみ変形は、金属および合金を含む多様な材料に、微粒化ならびにナノ結晶/UFG微細構造の生成をもたらす。チップ剪断面において発生する変形については、図1を参照されたい。図1は、V字形の圧子(工具)によるワークピース表面の機械加工を示している。大きなひずみ変形によって分離された材料、すなわちチップが、すくい面として知られる工具の表面上をスライドする。工具のすくい面とワーク表面に対する法線との間の角度は、すくい角(α)として知られているが、図1に示すように、すくい角(α)は正(+)または負(−)でありうる。ワークピースを貫通するV字形の先端が刃先である。工具とワークピースとの間の干渉量は、変形前のチップの切込み厚さ(to)であり、工具とワークピースとの間の相対速度が切削速度(Vc)となる。工具の刃先が切断速度の方向に対して垂直となり、切断幅がtoと比較して大きくなる場合に、平面ひずみ変形状態が広がる。この状態は、機械加工の実験的・理論的研究にとって好ましい構造であると考えられる(ただし、ナノ構造材料を製造するための必要条件ではない)。
図1におけるチップ形成は、剪断面と呼ばれる平面に沿って、剪断が集中することにより生じるとみられ、チップ形成の間、この剪断面に剪断ひずみ(γ)が付与される。剪断ひずみ(γ)は、次の式1により推定可能である。
γ=cos α /sinφcos(φ−α) (式1)
ここで、剪断角(φ)は、toおよびtcの既知関数である。
有効ミーゼスひずみ(ε)は、以下の式2を用いて予測することが可能である。
ε=γ/(3)1/2 (式2)
式1は、すくい角(α)を高い正値から高い負値に変化させることにより(図1を参照)、剪断ひずみ(γ)を幅広い範囲にわたって変化させることが可能であることを示している。さらに、前記工具−チップ界面における摩擦も、剪断角φへの影響を介して、剪断ひずみ(γ)へ影響を与える。
上記に関連して、Chandrasekarらは、適切な機械加工条件により、幅広い剪断面温度によって可能となるのと同様に、約0.5〜10の範囲の有効塑性ひずみ、および毎秒10以下のひずみ速度を生じさせることができることを報告している。これらの数値範囲は、典型的な高ひずみ塑性変形プロセスにおいて実現可能な数値範囲よりも実質的に広い。切断深さ(to)、すくい角(α)および切断速度(Vc)などの機械加工の幾何学的パラメータは、鍛造または押出における金型の作用と類似した態様で、剪断変形に影響を与える。チップの剪断面(変形ゾーン)に沿った有効塑性ひずみは、工具のすくい角を変更することにより約0.5〜10の範囲内で組織的に変化させることができ、より小さな範囲については、工具とチップとの間の摩擦を変更することにより、変化させることができる。剪断面の平均剪断および法線応力は、工具の幾何学的パラメータを、Vcおよびtoなどの加工パラメータと共に変更することにより、変化させることが可能である。なお、これらの応力値は、力の測定から得られる。最後に、変形ゾーンの温度は、切断速度を変更することにより、組織的に変化させることができる。例えば、極めて低い速度(約0.5mm/s)で切断を行えば、温度を周囲温度よりほんの少しだけ高い程度に維持することが可能であり、極めて大きなひずみ変形を達成できる。一方、切断速度を例えば約1〜2m/sまで増加させることにより、チップ中での相変態(例えば、マルテンサイト変態、溶融)の発生を期待できる温度を実現することが可能である。工具−チップ界面の低周波変調と潤滑剤との組合せにより、工具−チップ界面に沿った摩擦を3倍まで変更可能であることが実証されている。変調により、工具とチップとの界面に潤滑剤が常時存在することが保証される。(上述した他のパラメータおよび条件と同様に)摩擦を機械加工において、この程度まで制御することは、他の高ひずみ塑性変形プロセスにおいては不可能である。要するに、変形ゾーンにおける温度、応力、ひずみ、ひずみ速度および速度場は、利用可能な力学モデルを用いて十分に推定でき、また直接的な測定によっても得ることができる。(S.Lee, J.Hwang, M.Ravi Shankar, S.Chandrasekar, W.D.Compton, "Metallurgical and Materials Transacions", Vol.37A, 1633-1643, 2006年5月;M.Ravi Shankar, B.C.Rao, S.Lee, S.Chandrasekar, A.H.King, W.D.Compton, "Acta Materialia", Vol.54, 3691-3700,2006年、参照)。このように、極めて大きなひずみ変形の条件を、幅広い範囲、すなわち、他の高ひずみ塑性変形プロセスにおいて現在得られる範囲を超えた範囲で、組織的に付与し、かつ変更することが可能である。
このように、Chandrasekarらの教示は、ナノ結晶構造を製造可能な他のプロセスと比較して、より広範囲の材料について、かつ、より低コストで、ナノ結晶/UFG微細構造を有する材料(リボン、ワイヤ、フィラメントなどの連続チップや、粒子、プレートレットなどの非連続チップなど)を製造するための基礎を提供している。例えば、+5°のすくい工具を用いて、6061−T6アルミニウム材料から機械加工されたチップは、典型的に約75nmの粒子サイズを有する、概ね等軸の粒子となるよう製造される。"Acta Materialia", Vol.53, 4781-93, 2005年においてM.R.Shankar, S.Chandrasekar, A.H.King およびW.D.Comptonが報告しているように、機械加工時に微粒化が行われた結果、これらのチップは、オリジナルのバルク材料よりも最大で50%硬い約150HVの硬度で製造される。このようなナノ結晶チップは、粉末冶金(powder metallurgy;PM)プロセス、粉体押出、鍛造、冷却散布のような散布法などを通じて、構成材ないしは構造体となるように固めることができ、あるいは、金属とポリマーマトリックスの複合体における重要な構成要素として機能させることもできる。Chandrasekarらの知見に基づき、これをさらに進歩させて、制御可能に所望の形状およびサイズを有するチップを製造することが可能となっている。これについては、本願の出願人に譲渡されたMannらによる米国特許出願11/381,392号に開示されている。
しかしながら、Chandrasekarらの教示により達成された上記進歩にもかかわらず、ナノ結晶/UFG微細構造を有する部材の製造には、さらなる可能性が求められている。
米国特許第6706324号公報 米国特許出願11/381,392号
S.Lee, J.Hwang, M.Ravi Shankar, S.Chandrasekar, W.D.Compton, "Metallurgical and Materials Transacions", Vol.37A, 1633-1643, 2006年5月 M.Ravi Shankar, B.C.Rao, S.Lee, S.Chandrasekar, A.H.King, W.D.Compton, "Acta Materialia", Vol.54, 3691-3700, 2006年 M.R.Shankar, S.Chandrasekar, A.H.King, W.D.Compton, "Acta Materialia", Vol.53, 4781-93, 2005年
本発明は、別々で不連続な作業や段階を含む従来の多段変形加工に対向するものとして、単一の連続的作業でナノ微細構造を有するモノリシック体を製造するプロセスを提供する。本発明のプロセスにより製造されたモノリシック体は、そのまま直接使用できる製品の形態とすることができ、あるいは、さらに加工を加えて適切な製品を作ることも可能である。
本発明のプロセスにおいては、固形物と刃先を互いに相対的に動かしつつ、固形物に工具の刃先を入れ、同時に、制約部材を用いて刃先の直近にチップを押し出すことにより、ナノ結晶微細構造を有するチップを連続的に製造する。これにより、刃先によって固形物から分離されたチップは連続的に塑性変形され、刃先の直ぐ下流で、ナノ構造のモノリシック体を体を形成する。チップの形状およびサイズを、押出プロセスで同時に制御して、予め定めた形状のナノ構造モノリシック体を得ることも可能である。ここで、チップ形成時にチップの寸法と形状が制御されるのであって、本発明のプロセスは、チップの押出しに続くチップの形成ではないという点を強調しておきたい。チップは、押出しによって、ほどんど同時にモノリシック体へ変換とするため、押し出されたモノリシック体は、その断面形状および微細構造を含めて、それが切り出されるボディに付着したままの状態で形成される。従って、「チップ」という用語は、何らかの切削具によって作用を受けた直後の材料を示すために、便宜的に用いられるものであり、切り出されるボディと分離した後に限定されず、ボディに付着したままの状態も含むものである。
モノリシック体の内部におけるナノ結晶/UFG微細構造の形成は、切削工具により十分大きなひずみ変形を付与した結果として起こる。例えば、金属、合金、金属間化合物、複合材料、セラミック材料など、多様な材料から形成された固形物内に、こうしたひずみを発生させることが可能である。さらに、オリジナルの固形物は、ナノ結晶が本質的に存在しない微細構造、および単結晶微細構造を有していてもよい。切削速度は決定的要因ではないため、本質的に任意の切削速度を用いることができる(ただし、所望のUFG/ナノ結晶微細構造の損失をもたらすような温度−時間条件を発生させる速度は除く)。パラメータが精密に制御された機械加工作業を用いることにより、所望のナノ結晶/UFG微細構造を有するモノリシック体を、所与の材料から高精度かつ反復可能に得ることができる。さらに、多様な用途に使用可能な、様々な巨視的形状(長さと断面に関して)を有するUFG/ナノ結晶微細構造のモノリシック体を、直接的に製造するよう機械加工作業を調整することもできる。たとえば、ナノ構造のモノリシック体を、ホイル、シート、バー、ワイヤ、リボン、フィラメントなどの形状に直接製造することができ、そのまま使用してもよいし、構成材を作るための前駆体物質としてもよい。これに対し、従来の機械加工では、製造されるチップの形状をあまり制御できない。
本発明によれば、機械加工される製品に何ら悪影響を与えることなく、ナノ構造モノリシック体を作り出すことが可能であり、現行の製造作業の副産物として、ナノ構造モノリシック体を製造できる。対照的に、機械加工作業により形成されたチップは、これまでは廃物と見なされており、単に廃棄処分にされるか、溶かしてリサイクルされている。
本発明の押出プロセスにより形成されたモノリシック体は、ホイル、シート、バー、ワイヤ、リボン、フィラメントなどのように連続的で、より個別的な微粒子/プレートレットタイプのチップとは対照的であり、その後、特定の長さに切り離されたり、割られたりする。モノリシック体は、そのまま使用可能な最終製品とすることができ、また、さらに加工(熱処理、熱機械処理など)を加えて、本質的または全体的にナノ結晶からなる(あるいはナノ結晶から成長した粒子からなる)最終製品を作り出すことも可能である。さらに、モノリシック体に減少処理(たとえば、機械加工、エッチングなど)を加えたり、付加処理(たとえば、コーティング、接着など)を加えることもできる。これらについては、本発明の出願人に譲渡されたMannらによる米国特許出願11/381,387号に開示されているが、その教示は、参照により本願に組み込まれる。このように、本発明のプロセスは、大型製品および小型製品を含む多様な製品の製造に適しており、これらの製品は、UFG微細構造、とりわけナノ結晶微細構造の結果として、より高い構造的・機械的性能を示すことができる。代替的に、モノリシック体(またはそのフラグメント)が補強材として機能する複合材料である最終製品を得るため、モノリシック体を粉末状に砕いてマトリックス材に分散することも可能であり、また、マトリックス材に分散/埋め込まれた多数のモノリシック体のうちの1つとしてもよい。
以上のように、本発明は、モノリシック製品および複合製品を製造するために使用可能なナノ結晶材料を合成するための、制御可能で、低コストな方法を提供する。本発明のプロセスは、その組成や性質上、先行技術によっては製造が困難ないしは不可能な材料、たとえば多段的変形加工では処理不能な極めて硬質な材料や、凝縮法では処理できない合金などから、ナノ結晶固体を製造することを可能とする。
切削工具を用いてボディを機械加工してナノ結晶チップを製造する、先行技術に係るプロセスを示す概略図である。 ボディの機械加工により製造されるチップを、切削と同時に押し出すよう改良された、本発明の一形態に係る概略図である。 本発明に従い実施された機械加工作業における変形剪断ひずみを、厚さ比との関連で示すグラフである。 図3におけるA、B、CおよびDの4点に対応する剪断ひずみおよび厚さ比に即して、無酸素高伝導率銅(OFHC−Cu)から製造されたナノ結晶モノリシック体の透過型電子顕微鏡(TEM)像および回折パターン(挿入図)を、それぞれについて示す。 本発明に従い実行された機械加工作業(リニア)により製造された大型のタンタル(Ta)製品および銅(Cu)製品(シート)を示す走査像である。 本発明に従い実行された機械加工作業により製造された大型銅製品(ホイル、プレート、バー)を示す走査像である。 本発明に従い実行された機械加工作業により製造されたホイルを用いて加工された小型製品(ギア)を示す走査像である。
本発明のその他の目的および利益は、以下の詳細な説明により、明らかにされる。
以下に記述するのは、大きな数値の変形ひずみ(たとえば、およそ2〜8、潜在的にはそれ以上の剪断ひずみ)を単一のステージにおける連続作業で付与し、ナノ構造モノリシック体を製造するプロセスである。このようなアプローチは、個別的で不連続な変形作業を多段にわたって累積することにより(各段階における有効ひずみは、通常2以下である)、大きな変形ひずみを達成する、従来の多段変形加工とは対照的である。この好ましいプロセスは、チップの形成プロセスと押出プロセスとを一体化させた機械加工作業によって実現される。このような一体化した機械加工−押出プロセスを、便宜的に、大ひずみ押出加工(large strain extrusion machining;LSEM)と呼ぶ。機械加工におけるチップ形成の利点と押出プロセスの利点とを結びつけ、機械作業におけるチップの形成中に発生する変形場の幾何学的パラメータを適切に制御することにより、寸法の制御されたUFG/ナノ結晶材料が製造可能となる。
従来の機械加工技術においても、大幅に変形し、全体がUFGナノ構造で構成されたチップを高頻度で得ることは可能であるが、比較的小さいサイズのチップ形成となるのが一般的である。さらに、SPD技術の場合と異なり、従来の機械加工により形成されたチップの形状は、一見して不揃いであり、変形材料の形状の制御が、常に可能であるとは限らない。本発明によれば、機械加工により製造されるチップ形状を、かなりのレベルで制御することができ、同時に十分大きな変形ひずみを付与してナノ構造、多くの場合に好ましくは、ナノ結晶の微細構造を形成することが可能である。この方法においては、機械加工により達成可能な大ひずみ変形の利点が、押出加工により達成可能な寸法制御と結合する。機械加工および押出プロセスを一体化して、一段階の作業で行うことができるため、比較的低い変形率を用いてナノ結晶/UFG微細構造を製造することが可能であり、同時に現場の加熱を抑え、微細構造の粗大化を防ぐことができる。
図2は、機械加工と押出プロセスを、一段階の作業に一体化した技術の一例を示す。この作業は、旋盤などの上における回転動作として示されており、ワークピース10が回転する一方で、相対的に静止した切削工具アセンブリ12が、ワークピース10のほぼ半径方向に送り込まれる。ワークピース10は、金属、合金、金属間化合物、複合材料、セラミック材料など、多様な材料で形成された固形物である。さらに、ワークピース10は、ナノ結晶が本質的に存在しない微細構造であってもよいし、単結晶微細構造を有していてもよい。なお、ここでは回転動作が示されているが、その他の機械加工動作もまた本発明の範囲に入る。たとえば、ワークピースと切削工具との間の相対運動が、主に、相対的に静止した切削工具に対するワークピースの運動によってなされる場合、回転動作以外の動作を用いてもよい。また、リニア加工動作を用いて、ワークピースと切削工具との相対運動を、主に、相対的に静止したワークピースに対する切削工具の運動としてもよく、その逆もまた可能である。
切削工具アセンブリ12が、所定の送り速度t(m/rev)で、ワークピース10内に押し込まれ、ワークピース10が、所定の表面速度v(m/s)で、回転するにつれ、材料はワークピース10から切断され、押し出され、幅(w)と厚み(tc)を有する長い連続した押出部26を形成する。製造率(すなわち、単位時間に作り出されるプレートの長さ)は、チップ速度vc(vc=vt/tc)である。切削工具アセンブリ12は、部材14および16を備えている。部材14および16は、概略的に、互いに完全に分離して描かれているが、切削工具アセンブリ12を使用中、正確に相互の位置を維持できるよう、両者は互いに物理的に連結/接続されていることが好ましい。この目的のため、部材14および16は、互いに対する位置関係を、一方または両者ともが正確に調整できるよう取り付けてもよいし、あるいは、機械加工により単一体の部分として形成してもよいし、または部材14および16が、実質的に押出金型の対向壁を形成するよう、恒久的に相互に固定してもよい。さらに、部材14および16は、押出部26が通過する通路を形成する2つの対向壁/面だけを形成するものとして示されているが、部材14および16の対向面を相互接続し、実質的に押出金型のオリフィスを構成する外側壁を提供するように、切削工具アセンブリ12(あるいはその部材である14および16)を形成することもできる。本発明に使用するのに適した工具の特定例は、W.Moscoso, M.R.Shankar, J.B.Mann, W.D.Compron, S.Chandrasekarによる"Bulk Nanostrudtured Materials by Large Strain Extrusion Machining (LSEM)"、Journal of Materials Research(公開済み)に開示されているが、その内容は参照により本願に組み込まれる。
図2に描写した配置について言及すれば、下方の部材がいわば切削部材14であり、この切削部材14はワークピース10を切削する刃先18を形成する。図2における上方の部材は、いわば制約部材16であり、V字型の形状に描かれており、ワークピース10から切り離される材料24の最初の量を制約する制約エッジ20を形成する。ワークピース10上の原位置から切り離されるや否や、材料24はチップ24と呼ばれるようになり、このチップ24上に制約部材16が寸法的制御を強制し、押出部26を形成する。制約部材16の制約エッジ20と、切削部材22のすくい面22は、開口部を形成しており、チップ24は、ワークピース10から切り離されるにつれ、この開口部の内部で抑圧される。これにより、変形された押出部26は、そのサイズと形状を制御されて切削工具アセンブリ12を出る。一段階のプロセスであるため、変形パラメータは、変形押出部26の内部にUFG/ナノ結晶微細構造の形成を誘発するのに十分な、大きな数値のひずみを確保するものでなくてはならない。詳細に後述するが、本発明に至る研究において、変形ひずみ、およびその結果として押出部26内に発生する微細構造は、切削工具アセンブリ12の刃先18およびすくい面22に対し、制約エッジ20を適切に位置づけて、変形の形状を修正することにより、制御可能であることが証明された。さらに、切削工具アセンブリ12の出口において、押出部26の流れに対向する圧縮力をかけることにより、付与される変形ひずみの量を増加することができる。この圧縮力は、油圧装置などにより、または、切削工具アセンブリ12の出口において押出部26の流れを制限する手段の使用を通じて、付与すること可能である。
本発明に至るまでの研究は、図2に概略的に示される機械加工構成を用いることにも及んでいる。この構成においては、刃先18は切削速度の方向に対して垂直であり、平面ひずみ変形が広がる。ワークピース10が一定速度(v)で回転するにつれ、ワークピースから切り離されたチップ24は、同時に、すくい面22と制約エッジ20によってこれらの間に形成された開口部へと強制される。切削工具アセンブリ12をワークピース10の方へ一定の送り速度(t)で前進させることにより、ワークピース10の材料は、連続的に切削工具アセンブリ12へと供給される。最初は無変形のチップ24が開口部を通過するにつれ、剪断面で境界づけられるV字型領域において変形が起こる。上界理論(upper bound theory)に基づき、変形剪断ひずみは、工具のすくい角(α)と厚さ比(λ)によって定まる。ここで厚さ比は、無変形チップ24の厚さ(to)と押出部26の厚さ(tc)との比率として定義される(λ=to/tc)。図2に描かれている工具のすくい角(α)は、正(+)である。この上界モデルにおいて、変形剪断ひずみ(γ)は、以下の式で得られる。
γ=λ/cosα+1/λcosα−2tanα
図3では、上記の式を用いて、変形剪断ひずみ(γ)を、厚さ比(λ)に応じてプロットしている。変形剪断ひずみの数値が、図3のA点からD点にかけて単調増加していることが分かるが、これは切削部材14と制約部材16との分離の増大に対応している。D点(押出が起こる上限)から先においてtcは、本願の出願人に譲渡されたCandrasekarらの米国特許6,706,324号(前述)に開示された、非制約的機械加工技術によって得られるチップよりも大きくなる。このように、制約エッジ20と工具すくい面22との分離(すなわち、押出部26の厚さtc)が無変形の非制約的チップの厚さを超えた時点で、プロセスは単純なチップ形成へと移行する。さらに、厚み比(λ)が1である場合(すなわち、tc=toの場合)、本発明のプロセスは、ほぼECAE(剪断押出法)プロセスと同じである。
研究を開始するにあたって、図2に示される切削工具アセンブリ12を、ラッチ(10HP)に設置した。切削工具アセンブリ12の切削部材14と制約部材16は高速度鋼で形成され、切削部材14のすくい角(α)はおよそ+5°であった。研究結果は、この構成により、広範囲の変形ひずみを伴ったかなり安定したプロセスが可能であることを証明した。その後、厚さ比(λ)がおよそ1.8、4.2、7.4、および11となるよう、すくい面22と制約エッジ20間の開口部を調整し、異なる変形ひずみについての変形効果について研究した。これらの変形条件については、図3において、A点、B点、C点およびD点として表示しているが、ここでD点は、チップが単なる非制約的形成となる程度まで、すくい面22と制約エッジ20間の開口部が広くなる時点を表している。図3によれば、厚さ比(λ=tc/to)が1よりも大きくなる場合、変形ひずみ(γ)は、所与のto値に対してtc値が増大するにつれ増大する。図3は、λ値が1よりも大きい場合、約2.2〜約11の範囲の変形剪断ひずみ(λ)がかかっていることを示している。前述したように、tcが単なる機械加工によるチップの厚みを超えるよう制約エッジ20を調整すれば、加工チップの押出は発生せず、プロセスは事実上、通常の機械加工によるチップ形成となる。ここで考察するケースにおいて、この条件は、厚さ比(λ)がおよそ11で変形ひずみ(γ)がおよそ11である図3のD点の条件にに対応する。
本研究に用いられたワークピースは、最初のビッカース硬度がおよそ97kg/mm2、平均粒子サイズがおよそ150μmの、市販のピュアな無酸素高伝導率銅(OFHC−Cu)で形成された。ワークピースの直径はおよそ10cmで、実質的な平均表面速度(v)がおよそ0.2m/sになるよう回転させた。工具アセンブリ12は、実質的におよそ250μm/revの平均送り速度(t)でワークピースに向けて前進した。こうして得られた押出材(図2における26)のビッカース微小硬度は、金属組織学的に研磨されたサンプルから判断した。異なるサンプルにごとに、ほぼ同じサイズのインデントを得て、信頼できる硬度値の比較を引き出すことができるよう、慎重にビッカース圧入試験を行った。異なる変形ひずみによって得た変形サンプルから、直径3mmのディスクをパンチングした。こうして得たディスクを、まず研磨微粉で研磨して150μmの厚さまで薄くし、その後、容量約33%のリン酸および約67%の水の溶液を使用して、およそ14℃に設定したストルアス(Struers)社のテヌポール(Tenupol)−5内で、約4Vで電解薄片化し、電子透明性とした。続いて、薄片化し、電子透明性となったサンプルを、200KVで作動する、日本電子株式会社(JEOL)の2000FX透過型電子顕微鏡(TEM)で調べた。
本研究において用いた異なるレベルの変形ひずみに対応するビッカース硬度を表1に示す。最も低いひずみ値(γ=2.2)に対応する硬度値は、γ=11までのひずみ値で変形された材料において観察された硬度値よりも、いくぶん低い。しかしながら、変形したOFHC−Cu押出部の硬度に対するひずみ影響は、ほとんど取るに足りないものであり、これらの大きなひずみ値におては、急速に流動応力の飽和が起こることを示している。
Figure 2010511525
図4は、異なるひずみ率(それぞれ図3におけるA、B、CおよびD)で作られたサンプルの透過型電子顕微鏡(TEM)画像である。各画像内に挿入図として、選択領域の回折パーターンを示している。AからDに至る画像は、ひずみ値が大きくなるにつれ、漸進的な微細化が発生し、UFG微細構造が形成されるということを証明している。図4のA画像は、比較的低いひずみ値(γ=2.2)において作られた細長い微細構造を示している。ひずみ値をγ=4.3に増大させた画像Bにおいて、細長い微細構造はだんだんと細分化の兆候を示し、より等軸化した粒子の形成が見られ始める。こうした遷移は、画像3および4において、ますます顕著となり、ひずみ値の増大(それぞれγ=7.4、γ=11)により、本質的に等軸のUFG構造が得られたことが分かる。この漸進的なチップ構造の微細化と協調して、回折パターンもまた漸進的に推移し、画像Aの実質的に不鮮明な単結晶のパターンから、より大きなミスオリエンテーション角度を示す回折パターンへと遷移する。粒子内におけるミスオリエンテーション角度の増加の程度は特定できないとしても、増加しているということは明白な事実である。
ここで観察される低い変形ひずみ値における低いミスオリエンテーションの細長い微細構造から、高い変形ひずみ値における高いミスオリエンテーションの等軸の微細構造への遷移は、ECAE(剪断押出法)やChendrasekarらの機械加工技術によるチップ形成において観察される特徴と一致する、材料の高ひずみ変形における特徴である。正(+)のすくい角の切削工具を用い、低い変形ひずみ値でチップ形成を行うと、チップは細長い構造で形成されるのに対し、すくい角が負(−)になるにつれ等軸の粒子が形成される傾向にある。このように、従来の機械加工においても、工具のすくい角を変化させることにより、変形ひずみを制御することは可能である。しかしながら、この場合、変形ひずみのすくい角への依存度は、関心の対象となる様々なすくい角につき、一連の実験を通じて、ケースバイケースで測定するほかない。そして、この依存関係を確定した後はじめて、特定の変形ひずみを制御可能に材料内に引き起こすよう、特定の機械加工プロセスを実行することが可能となる。これとは対照的に、本発明のLSEMプロセスによれば、チップの形成中の押出制約の程度を変更して変形ひずみを変化させることにより、所与のすくい角につき、広範囲のひずみ制御が可能である。さらに、本発明による達成される押出制約の度合いにより、変形ひずみの試算が容易な変形場を作り出すことが可能となり、その結果、付与するひずみ値のさらなる制御が可能となり、従って、得られる変形微細構造のさらなる制御も可能となる。その後の事前研究により、上述の制約機械加工技術により得られた結果は、多様な金属、セラミック、複合材料、金属間化合物など、様々な材料でも得られることが分かった。適切な機械加工条件は、材料によって典型的に異なるが、実験により容易に定めることが可能であり、ナノ結晶粒子の存在により検証することができる。
変形ひずみ、およびその結果得られる変形微細構造は、厚さ比(λ)を変化させることにより制御できる。なお厚さ比(λ)は、切削部材14と制約部材16との間隔、とりわけ切削工具のすくい面22と制約エッジ20との分離に依存する。このスペースを制限して押出部26の厚み(tc)を定めることにより、押出部26の寸法をある程度制御できるが、これは従来的加工技術によるSPDでは不可能なことである。また、上述の研究において、切削部材14と制約部材16との間隔、とりわけ切削工具のすくい面22と制約エッジ20との分離を調整することにより、得られる変形材料の厚みを制御することが可能であり、予め定めた厚み(tc)の変形材料を製造できることが示された。こうした寸法的に制御されたナノ構造材料を単一作業で作り出す能力は、極めて魅力的である。制約が行われない場合、ワークピースを離れる際の材料(チップ24)の縦方向および断面の形状は、主として機械加工条件(たとえば、送りやカットの深さ)と工具の幾何学的パラメータにより定まる。すくい面22と制約エッジ20間の開口部、および切削部材14と制約エッジ20によってこれらの間に形成される通路のサイズと形状を適切に制御することにより、本発明のLSEMプロセスは、円形(たとえば、円形や楕円形のバー、ワイヤ、フィラメント)や直線状(たとえば、ホイル、シート、バー、リボン)など、多様な形状の断面を有する押出部26を作り出すことができる。また、押出部26の厚さは多様に調整可能であり、本質的にどのような長さにすることもできる。
上述したように、切削部材14および制約部材16の対向面を連結する側壁または側面30(図2に仮想線で示す)を工具アセンブリ12に設け、実質的な押出オリフィスを形成すれば、さらに工具アセンブリ12には、押出部26の幅寸法(すなわち、すくい面22と制約エッジ20によって定まる厚さ寸法tに直交する寸法)を変更する能力も備わる。こうした能力により、たとえば、寸法を制御されたナノ構造シート材料の製造が可能となる。
使用する機械の特殊性に応じて、LSEMプロセスでまず第1に問題となるのは、より幅広く強固なワークピース10内に、その特殊機械によって工具アセンブリ12を突き刺す推進力のレベルである。本発明のLSEMプロセスを用いて、ナノ構造のバルク材を大規模製造することが可能であるということは、圧迫をリニア構成で与える場合については、証明されている。回転作業の場合は、さらに、刃先18と制約エッジ20の間にワークピース10を圧迫するだけのトルクを得られるかどうが問題となる。図2に示す工具アセンブリ12を、大規模に製造し、より頑強なドライブを組み合わせることにより、回転作業においても、ナノ構造のバルク材を大規模製造することが可能であるということは予測可能である。同様に、たとえば側フライス削りのような、フライス作業によるナノ構造バルク材の大規模製造に、本発明を発展させることが可能であることも予測可能である。
図5は、本発明の平面ひずみ変形LSEMプロセスにより製造されたタンタル(Ta)シートおよび銅(Cu)シートを示す走査像である。これらのシートは、十分なサイズ(1平方インチを超える)であり、構造応用に直接使用することができる。この方法により、その他の材料(たとえば、アルミニウム6061−T6やチタニウム)からも、同じようなサイズのシートを得ることができた。
図6は、UGF微細構造を有するよう、本発明に従ってOFHCバルク銅から機械加工されたサンプルの走査像である。サンプルA(γ=2.2、tc=0.5mm)およびB(γ=4.3、tc=1mm)は、それぞれ連続的な厚ホイル、プレートの例であり、図2に示す本発明の平面ひずみLSEMプロセスにより製作された。同様に興味深いのは、非平面ひずみプロセスへの本発明の応用である。サンプルCは、非平面ひずみプロセスを用いて形成された直径3mmの連続的円形バーである。これらすべてのサンプルの粒子サイズは、およそ100〜700nmの範囲であった。図6のサンプルは、ナノ構造のバルク材を製造する際、本発明のLSEMプロセスによれば、有意な形状の変更と制御が可能であることを証明している。
図5および図6に示した様々なサンプルから明らかなように、本発明は、様々な金属および合金系において、ホイル、プレート、バーなどのバルク形状(リボン、ワイヤ、フィラメントなどのより微細なバルク形状も同様に)を、非常に細かい微細構造で直接製造する興味深い可能性を提供する。さらに、切削工具の先の変形ゾーンに併用される高レベルの静水圧縮、および、ひずみ速度を変更する能力(たとえば、Chandrasekarらの報告によれば、4桁を上回る変更が可能である)により、チタニウムなどのスリップシステム(あるいは延性)が少ない材料であっても、室温で高水準の変形を受けることが可能となる。
Chandrasekarらの教示および上記の報告から、本発明のLSEMプロセスによれば、ナノ規模粒子サイズ(すなわち、1000nmよりも小さいサイズ)の微細構造を、容易に作ることが可能である。たとえば、過剰な粒成長を引き起こす温度−時間条件を生じさせる速度を超えることなく、非常に大きなひずみ変形を付与できる機械加工条件であれば、およそ50〜500nmの粒子サイズ(300nm以下の場合が多いが、さらに100nm以下の場合も少なくない)を、常に作り出すことが可能であると考えられる。
図2、図5および図6に示す押出部は、連続的なモノリシック体であるが、その後のプロセスにおいて、切断したり、砕いたり、またはその他の方法で、所望の長さに押出部を分離することができる。こうして得られたモノリシック体は、そのまま使用可能な最終製品とすることができ、また、さらに加工を加えて、本質的または全体的にナノ結晶からなる(あるいはナノ結晶から成長した粒子からなる)最終製品を製造することも可能である。たとえば、Chandrasekarらの教示によれば、本発明により製造されたナノ構造材料の機械特性は、スタンピング、パンチング、鍛造などの従来的変形処理や、アニーリングなどの従来的熱処理といった、機械加工/熱加工プロセスを経ても維持される。微細構造に僅かな変化を生じることがあるとしても、硬度およびその他の機械特性は保持される。また、モノリシック体に減少処理(たとえば、機械加工など)を加えたり、付加処理(たとえば、コーティングなど)を加えて、最終製品を得ることも可能である。一例として、図7に一対の小さなギアの走査像を示す。これらのギアは、Sandia National Laboratories において、本発明のLSEMプロセスにより形成されたナノ結晶インコネル718のホイルから、マイクロ放電加工機(EDM)を用いてカットされたものである。また、1つ以上のモノリシック体またはそのフラグメントを、補強材としてマトリックス材に入れ込み、複合材料で構成された最終製品を得ることも可能である。
ここまで、特定の実施形態について本発明を説明してきたが、当業者であれば、その他の実施形態も適用可能であることは明らかである。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ画定される。

Claims (20)

  1. 切削部材の刃先と固形物とを、互いに相対的に動かしつつ、該刃先に該固形物を係合させることにより、ナノ構造を有するチップを連続的に製造するステップと、
    同時に、前記刃先の直近に前記チップを押し出し、該刃先によって前記固形物から該チップが分離されるにつれ、該チップを連続的に塑性変形して、前記刃先の直ぐ下流にナノ構造のモノリシック体を形成するステップと、
    からなる、ナノ構造のモノリシック体を製造するプロセス。
  2. 前記押出ステップが、少なくとも部分的には、前記刃先とともに開口部を形成する制約部材によって遂行され、該開口部を前記チップは通過して塑性変形され、前記モノリシック体を形成する、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記押出ステップにおいて、前記開口部のサイズを変更して、前記チップ内に起きる変形ひずみのレベルを変化させるステップを含む、請求項2に記載のプロセス。
  4. 前記切削部材と前記制約部材は別々に形成され、その後物理的に相互連結されて工具アセンブリを形成する、請求項2に記載のプロセス。
  5. 前記切削部材と前記制約部材は、一体的に形成された工具の部分である、請求項2に記載のプロセス。
  6. 前記押出ステップが、少なくとも部分的には金型によって遂行され、前記チップは連続的に形成されるにつれ該金型を通過するよう強制される、請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記連続的製造ステップの間、前記刃先は固定され、前記固形物が該刃先に対して移動する、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記連続的製造および押出ステップの間、前記固形物が回転する、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記連続的製造ステップの間、前記固形物は固定され、前記刃先が該固形物に対して移動する、請求項1に記載のプロセス。
  10. 前記製造および押出ステップは、リニア機械加工動作によって遂行される、請求項1に記載のプロセス。
  11. 前記チップの断面形状は2つの直交寸法を有し、前記押出ステップが該2つの直交寸法のうち1つだけを変化させることを含む、請求項1に記載のプロセス。
  12. 前記チップの断面形状は2つの直交寸法を有し、前記押出ステップが該2つの直交寸法のそれぞれを変化させることを含む、請求項1に記載のプロセス。
  13. 前記モノリシック体が円形の断面形状を有する、請求項1に記載のプロセス。
  14. 前記モノリシック体が直線形の断面形状を有する、請求項1に記載のプロセス。
  15. 熱処理、機械処理、熱機械処理からなる群から選択された、少なくとも1つ処理を前記モノリシック体に行うことを含む、請求項1に記載のプロセス。
  16. 前記チップから前記モノリシック体を分離するステップと、その後、該モノリシック体を塑性変形して最終製品を形成するステップとを含む、請求項1に記載のプロセス。
  17. 前記モノリシック体から材料を取り除いて最終製品を形成することを含む、請求項1に記載のプロセス。
  18. 1つ以上の材料付加処置を前記モノリシック体に行って最終製品を形成することを含む、請求項1に記載のプロセス。
  19. 前記チップから前記モノリシック体を分離するステップと、その後、該モノリシック体をマトリックス材に入れ、該モノリシック体が該マトリックス材の補強材として機能する最終製品を形成するステップとを含む、請求項1に記載のプロセス。
  20. 前記固形物は、金属、金属間化合物、複合材料、セラミック材料からなる群から選択された1つの材料で形成され、該材料で全体的に形成される、請求項1に記載のプロセス。
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