JP2010287844A - パワーモジュール - Google Patents

パワーモジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2010287844A
JP2010287844A JP2009142403A JP2009142403A JP2010287844A JP 2010287844 A JP2010287844 A JP 2010287844A JP 2009142403 A JP2009142403 A JP 2009142403A JP 2009142403 A JP2009142403 A JP 2009142403A JP 2010287844 A JP2010287844 A JP 2010287844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power module
substrate
base substrate
organic insulating
insulating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009142403A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nishimura
隆 西村
Xiao Hong Yin
暁紅 殷
Seiki Hiramatsu
星紀 平松
Kenji Mimura
研史 三村
Kei Yamamoto
圭 山本
Hirotaka Muto
浩隆 武藤
Hironori Shioda
裕基 塩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009142403A priority Critical patent/JP2010287844A/ja
Publication of JP2010287844A publication Critical patent/JP2010287844A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48135Connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip
    • H01L2224/48137Connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip the bodies being arranged next to each other, e.g. on a common substrate
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48245Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic
    • H01L2224/48247Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic connecting the wire to a bond pad of the item
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/181Encapsulation

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】安価に製造することができると共に、放熱性に優れ、且つ高温高湿環境下で高電圧が長時間印加されても電気絶縁性が低下することがないパワーモジュールを提供する。
【解決手段】Cuベース基板1とCu基板4との間に有機絶縁層2を備えるパワーモジュールであって、正電圧が印加されるCuベース基板及び/又はCu基板の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層が形成されていることを特徴とするパワーモジュールである。
【選択図】図2

Description

本発明は、高温高湿環境下でも使用可能なパワーモジュールに関し、特に、車両及び電鉄等で使用されるパワーモジュールに関する。
パワーモジュールでは、電気絶縁性を確保しつつ、半導体素子から発生した熱を効率良く放散させることが必要とされている。特に、半導体搭載用の回路基板では、近年、高密度実装化及び高性能化が要求されており、半導体素子の小型化及び高性能化、並びに回路配線の微細化及び高密度化に伴って、半導体素子から発生した熱を如何に放散するかということが問題となっている。そのため、半導体素子を搭載したCu基板(例えば、Cu回路基板やCu製ヒートスプレッダなど)と金属ベース基板との間の絶縁層として高熱伝導性の有機絶縁層を用いたパワーモジュールや、放熱性に優れた構造を有するパワーモジュールが提案されている。ここで、高熱伝導性の有機絶縁層とは、一般的に、セラミックス等の熱伝導性フィラーをエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂中に分散させた層である。
例えば、特許文献1では、金属ベース基板上に有機絶縁層を介してリードフレームを設けたパワーモジュールが提案されている。また、特許文献2では、半導体素子の両面に所定の放熱部材を設けたパワーモジュールが提案されている。これらのパワーモジュールは、当該文献中で説明されているように熱放散性に優れている。
一方、パワーモジュールは、高温吸湿環境下において数百〜数千Vの高電圧が印加される状況で使用されることが多いため、リークやショートという劣化現象が生じ、パワーモジュールが故障することがある。
そこで、これらの劣化現象を防止するための方法がいくつか提案されている。例えば、特許文献3では、金属ベース基板とリードフレームとの間の有機絶縁層を、金属ベース基板端部から有機絶縁層がはみ出すように設けることで、リードフレームと金属ベース基板端部との間のショートを防止することが提案されている。また、特許文献4では、イオン性不純物と化合する添加剤を添加した封止樹脂を用いて封止することで、封止樹脂が剥離した際のリードフレーム間及びリードフレームと金属ベース基板との間のCuマイグレーションを防止してリークやショートの発生を抑制することが提案されている。さらに、特許文献5では、特殊な半導体チップを用いることで、絶縁されるべき一対の電極間にショートが生じる可能性が増大したタイミングを検出する方法が提案されている。
特開2001−196495号公報 特開2001−156225号公報 特開平8−204098号公報 特開2003−92379号公報 特開2008−177293号公報
しかしながら、高温吸湿環境下において高電圧が印加される状況でパワーモジュールを使用すると、リードフレームと金属ベース基板端部との間や、封止樹脂が剥離した際のリードフレーム間及びリードフレームと金属ベース基板との間だけでなく、有機絶縁層自体の劣化によってもリークやショートが発生する。
一方、有機絶縁層の劣化は、セラミックス等の熱伝導性フィラーを高圧熱プレス等により高充填化させることで抑制できるとも考えられるが、近年、車両及び電鉄等に使用されるパワーモジュールでは、家庭電化製品で使用されるパワーモジュールに比べて、使用される環境の高温高湿化が増しており、このような環境下では、有機絶縁層の劣化が十分に抑制できない。その結果、リークやショートが発生してパワーモジュールの信頼性が著しく低下する。
このような有機絶縁層の劣化は、次の現象によって進行すると考えられる。まず、樹脂封止されたパワーモジュールは、高温吸湿環境下において高電圧が印加される状況で使用すると、徐々に吸湿し、有機絶縁層の周囲から内部に水分が徐々に拡散する。そうすると、有機絶縁層と接する部材との間に水分が入り込み、当該部材を構成するCuがイオン化して溶出する(〔1〕Cuの溶解)。次に、電圧の印加等によってCuイオンが移動し(〔2〕Cuイオンの移動)、移動したCuイオンは還元作用を受けてCu又はCu化合物として析出する(〔3〕Cuの析出)。この現象は、Cuマイグレーションと一般的に言われており、この3つの過程が順次発生していると考えられる。このCuマイグレーションが生じた場合、極間有効距離が小さくなり、不均一な電界を生じさせる。その結果、電界集中が発生し、電気絶縁性が著しく低下する。
また、上記のCuマイグレーションは、有機絶縁層における水分侵入速度の増加、イオン不純物の混入、熱伝導性フィラーの溶解によるpH変化等の様々な要因によって加速されるが、これらの要因が例え最適化されたとしても、高電圧が印加される場合にはCuマイグレーションによる有機絶縁層の劣化が激しくなる。
一方、パワーモジュールが、特に車両及び電鉄等に使用される場合、パワーモジュールの故障は安全性を損なう恐れがあるため、何らかのフェイルセーフ設計を採用することが望ましい。しかし、特許文献5のように特別な検出回路を設ける方法を採用した場合、製造コストが増大するという問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、安価に製造することができると共に、放熱性に優れ、且つ高温高湿環境下で高電圧が長時間印加されても電気絶縁性が低下することがないパワーモジュールを提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは上記のような問題を解決すべく鋭意研究した結果、正電圧が印加されるCu含有部材の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層を形成することで、高温高湿環境下で高電圧が長時間印加されても、Cu含有部材からのCuマイグレーションを防止し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、Cuベース基板とCu基板との間に有機絶縁層を備えるパワーモジュールであって、正電圧が印加されるCuベース基板及び/又はCu基板の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層が形成されていることを特徴とするパワーモジュールである。
また、本発明は、金属ベース基板とCu基板との間に有機絶縁層を備えるパワーモジュールであって、正電圧が印加されるCu基板の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層が形成されていることを特徴とするパワーモジュールである。
本発明によれば、安価に製造することができると共に、放熱性に優れ、且つ高温高湿環境下で高電圧が長時間印加されても電気絶縁性が低下することがないパワーモジュールを提供することができる。
実施の形態1におけるパワーモジュールの基本構造の断面図である。 実施の形態1におけるパワーモジュールの断面図である。 実施の形態1におけるパワーモジュールの断面図である。
実施の形態1.
本実施の形態のパワーモジュールは、ベース基板とCu基板との間に有機絶縁層を備える。
パワーモジュールは、様々な製品に実装した場合、外部電圧等によって数百〜数千Vの高電圧が印加される。印加される電圧は、パワーモジュールが実装される回路や製品機能等によって様々であり、ベース基板に正電圧が印加されたり、Cu基板に正電圧が印加されることがある。また、場合によっては、製品の使用中にパワーモジュールに印加される電圧が反転することもある。パワーモジュールに印加された正電圧は、Cu含有材料から構成された部材に対してCuマイグレーションを生じさせ、有機絶縁層を劣化させる。
本実施の形態のパワーモジュールは、上記のような高電圧の印加に伴うCuマイグレーションの発生を防止するために、正電圧が印加されるCu含有部材の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層を形成している。
以下、本実施の形態のパワーモジュールの基本構造につき図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態のパワーモジュールの基本構造の断面図である。(a)は、正電圧がCu基板に印加される場合、(b)は正電圧がベース基板に印加される場合、(c)は印加される電圧が反転する場合における、パワーモジュールの基本構造の断面図である。
(a)のパワーモジュールの基本構造は、ベース基板1と、ベース基板1上に形成された有機絶縁層2と、有機絶縁層2上に形成されたCu基板4とから構成され、Cu基板4の有機絶縁層2と接する面にCuマイグレーション防止層3が形成されている。この基本構造において、ベース基板1は、Cuベース基板及び金属ベース基板のどちらであってもよい。
この基本構造によれば、正電圧がCu基板4に印加されても、Cuマイグレーション防止層3の存在によって、Cu基板4からCuがイオン化して溶出することはなく、Cuマイグレーションを防止することができる。その結果、Cuマイグレーションに起因する有機絶縁層2の劣化は生じることなく、電気絶縁性の低下を防止することができる。
(b)のパワーモジュールの基本構造は、ベース基板1と、ベース基板1上に形成された有機絶縁層2と、有機絶縁層2上に形成されたCu基板4とから構成され、ベース基板1の有機絶縁層2と接する面にCuマイグレーション防止層3が形成されている。この基本構造において、ベース基板1はCuベース基板である。
この基本構造によれば、正電圧がベース基板1に印加されても、Cuマイグレーション防止層3の存在によって、ベース基板1からCuがイオン化して溶出することはなく、Cuマイグレーションを防止することができる。その結果、Cuマイグレーションに起因する有機絶縁層2の劣化は生じることなく、電気絶縁性の低下を防止することができる。
(c)のパワーモジュールの基本構造は、ベース基板1と、ベース基板1上に形成された有機絶縁層2と、有機絶縁層2上に形成されたCu基板4とから構成され、ベース基板1及びCu基板4の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層3が形成されている。この基本構造において、ベース基板1はCuベース基板である。
この基本構造によれば、印加される電圧が反転しても(すなわち、正電圧がベース基板1及びCu基板4の両方に印加されても)、Cuマイグレーション防止層3の存在によって、ベース基板1及びCu基板4からCuがイオン化して溶出することはなく、Cuマイグレーションを防止することができる。その結果、Cuマイグレーションに起因する有機絶縁層2の劣化は生じることなく、電気絶縁性の低下を防止することができる。
Cuマイグレーション防止層3としては、イオンマイグレーションが生じ難い層であれば特に限定されない。一般的に、イオンマイグレーションの起こり易さは、イオン化傾向、pH、反応速度等の様々な因子と関係しており、一義的に定義することは難しいが、例えば、Cuよりも標準電極電位の高い金属(例えば、Au、Pt、Pd、Feなど)やこれらの合金から形成される層をCuマイグレーション防止層3として用いることができる。
また、各金属の標準電極電位は、表1に示すように、±数Vの範囲であり、パワーモジュールに印加される数百〜数千Vの高電圧の環境下では、Cuよりも卑な金属であっても、表面に酸化物を形成して不動態化する金属(例えば、Ni、Sn、Alなど)であれば、イオンマイグレーションが起こり難い。そのため、これらの金属や合金から形成される層をCuマイグレーション防止層3として用いてもよい。
Figure 2010287844
さらに、Ag等のイオンマイグレーションが起こり易い金属であっても、PdやCu等を添加してイオンマイグレーションが起こり難い合金とすれば、Cuマイグレーション防止層3として用いることができる。
なお、図1では、Cuマイグレーション防止層3は単層としているが、複数層としてもよい。
Cuマイグレーション防止層3の形成方法としては、特に限定されず、公知の表面処理方法を用いて形成することができる。表面処理方法としては、例えば、溶射、電気メッキ、無電解メッキ等が挙げられる。
Cuマイグレーション防止層3の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.5μm以上5μm以下である。Cuマイグレーション防止層3の厚さが1μm未満であると、熱プレスにより有機絶縁層2と接着させる際に、有機絶縁層2中に含まれる熱伝導性フィラーによってCuマイグレーション防止層3がダメージを受け、Cuマイグレーションの防止効果が十分に得られないことがある。
Cu基板4は、特に限定されず、公知のCu基板を用いることができる。このCu基板4は、用途に応じて様々な回路パターンが形成された回路基板(Cu回路基板)であっても、熱の拡散を目的とした回路が形成されていない基板(Cu製ヒートスプレッダ)であってもよい。ここで、Cu基板4は、Cuのみから構成される基板だけでなく、Cuを含む化合物(合金)等から構成される基板も含む。
ベース基板1としては、特に限定されず、公知のベース基板を用いることができる。ベース基板1の例としては、Cuベース基板やAlベース基板等が挙げられる。ここで、Cuベース基板とは、Cuのみから構成されるベース基板だけでなく、Cuを含む化合物(合金)等から構成されるベース基板も含む。同様に、Alベース基板とは、Alのみから構成されるベース基板だけでなく、Alを含む化合物(合金)等から構成されるベース基板も含む。
ベース基板1としてCuベース基板を用い、且つ正電圧がベース基板1に印加される場合、Cuマイグレーションが生じるため、Cuベース基板上にはCuマイグレーション防止層3を形成する必要がある。一方、ベース基板1としてCu以外の金属ベース基板(例えば、Alベース基板など)を用いる場合、当該金属ベース基板においてCuマイグレーションは軽微なため、当該金属ベース基板上にCuマイグレーション防止層3を形成する必要はない。
また、Cu基板4にCuマイグレーション防止層3を形成した場合、有機絶縁層2とCu基板4との間の密着性が低下する傾向にあり、ヒートサイクル後に剥離が生じるおそれがある。この剥離の原因となる応力は、ベース基板1の厚さと関係しており、ベース基板1が厚すぎると、有機絶縁層2とCu基板4との間の剥離が生じ、パワーモジュールの信頼性が低下することがある。そのため、ベース基板1の厚さは、好ましくは5mm以下、より好ましくは0.01mm以上3mm以下とすることが望ましい。
有機絶縁層2としては、特に限定されず、公知の有機絶縁層(有機絶縁シート)を用いることができる。有機絶縁層2の例としては、熱伝導性フィラーを熱硬化性樹脂中に分散した層又はシートが挙げられる。熱伝導性フィラーとしては、溶融シリカ(SiO)、結晶シリカ(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。この有機絶縁層(有機絶縁シート)の作製方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
有機絶縁層2の厚さは、特に限定されないが、一般的に10μm以上1000μm以下である。
上記のパワーモジュールの基本構造の作製方法としては、特に限定されず、公知の方法に準じて行なうことができる。例えば、ベース基板1及び/又はCu基板4にCuマイグレーション防止層3を形成した後、ベース基板1と、有機絶縁層2と、Cu基板4とを積層し、熱プレスによって接着する。そして、必要であれば、エッチング等によって所望の回路パターンをCu基板4上に形成すればよい。熱プレスの条件については、使用する材料の大きさや厚さ等に応じて適宜設定すればよい。
本実施の形態のパワーモジュールは、上記の基本構造を有する。このパワーモジュールの例について、図面を用いて説明する。
図2及び3は、本実施の形態のパワーモジュールの断面図である。なお、図2及び3は、図1(a)の基本構造を有するパワーモジュールのみを示したが、図1(b)及び(c)の基本構造を有していてもよい。
図2において、パワーモジュールは、図1の基本構造に加えて、半導体素子5及び外部電極端子9がCu基板4上に配置されており、半導体素子5の間は金属ワイヤ7を介して接続されている。そして、この構造体の周囲に設けられたケース10によって、外部電極端子9の外部接続部分及びベース基板1の外部放熱部分以外が封止樹脂8で封止されている。
半導体素子5、金属ワイヤ7、外部電極端子9及びケース10としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。また、これらの配置方法も、特に限定されず、公知の方法に準じて行なうことができる。
封止樹脂8は、エポキシ樹脂や、シリコーンゲル又はゴム等の公知のポッティング封止材である。
図2のパワーモジュールの製造方法は、特に限定されず、例えば、基本構造に加えて、半導体素子5、金属ワイヤ7、外部電極端子9及びケース10を配置した後、上部からケース10内に封止樹脂8をポッティングし、加熱硬化させることによってケース内を封止すればよい。加熱硬化の条件等は、使用する封止樹脂8に応じて適宜設定すればよい。
図3において、パワーモジュールは、図1の基本構造に加えて、半導体素子5がCu基板4上に配置さており、また、リードフレーム6がCu基板4に直接接続されていると共に、金属ワイヤ7を介して半導体素子5に接続されている。そして、リードフレーム6の外部接続部分及びベース基板1の外部放熱部分以外が封止樹脂8で封止されている。
半導体素子5、リードフレーム6及び金属ワイヤ7としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。また、これらの配置方法も、特に限定されず、公知の方法に準じて行なうことができる。
封止樹脂8としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂のような公知のトランスファーモールド封止材である。
図3のパワーモジュールの製造方法は、特に限定されず、例えば、基本構造に加えて、半導体素子5、リードフレーム6及び金属ワイヤ7を配置した後、トランスファー成形によってリードフレーム6の外部接続部分及びベース基板1の外部放熱部分以外を封止すればよい。トランスファー成形の条件等は、使用する封止樹脂8に応じて適宜設定すればよい。
特に、図3のトランスファーモールド封止されたパワーモジュールは、図2のパワーモジュールよりも、生産性に優れているため、低コスト化を図ることができると共に、多品種少量生産に有利である。
本実施の形態のパワーモジュールは、正電圧が印加されるベース基板1及び/又はCu基板4の有機絶縁層2と接する面にCuマイグレーション防止層3を形成しているので、高温吸湿環境下で数百〜数線Vの電圧が印加されてもベース基板1及び/又はCu基板4からのCuマイグレーションを防止して有機絶縁層2の劣化を抑制することができる。その結果、有機絶縁層2の劣化に起因するリークやショートが生じず、電気絶縁性が低下することがないため、パワーモジュールの信頼性が向上する。
以下、実施例及び比較例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
3mm厚のCu基板の一方の表面に約3μm厚のAuメッキ(Cuマイグレーション防止層)を施した。次に、0.1mm厚の銅箔(ベース基板)上に、窒化ホウ素をエポキシ樹脂中に分散させた有機絶縁層(0.2mm)を形成した後、Auメッキを形成したCu基板を積層させた。この積層物を180℃で真空熱プレスし、図1(a)に示すパワーモジュールの基本構造体を作製した。
(比較例1)
Cu基板にAuメッキを施さないこと以外は、実施例1と同様にしてパワーモジュールの基本構造体を作製した。
実施例1及び比較例1で得られたパワーモジュールの基本構造体を高温高湿槽の中に入れ、Cu基板が正極、ベース基板が陰極となるように電源からの配線を施した。そして、高温高湿槽を85℃85RHに調整し、温度及び湿度が安定したところで、直流電圧1000Vを電源から印加し、バイアス試験を行なった。
このバイアス試験では、電流検知器により両極間に流れる電流を測定し、この電流が不連続に上昇した時間を絶縁破壊寿命時間として評価した。また、絶縁破壊寿命時間の評価は、4つのサンプルで行い、絶縁破壊寿命時間の平均値を求めた。
その結果、実施例1のパワーモジュールの基本構造体は、比較例1のパワーモジュールの基本構造体に比べて、絶縁破壊寿命時間が10倍以上となり、高温吸湿環境下で高電圧が印加されても電気絶縁性が低下しないことがわかった。
(実施例2)
実施例2では、Cu基板に形成するCuマイグレーション防止層の厚さを変えて実験を行なった。
実施例2のパワーモジュールの基本構造体は、約3μm厚のAuメッキの代わりに0.05μm〜2.0μm厚のNiメッキをCu基板に施したこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
得られたパワーモジュールの基本構造体について、実施例1と同様にして絶縁破壊寿命時間を評価した。また、絶縁破壊寿命時間の評価は、4つのサンプルで行い、絶縁破壊寿命時間の平均値を求めた。その結果を表2に示す。なお、表2の結果は、比較例1の絶縁破壊寿命時間を基準とした比率により表した。
Figure 2010287844
表2の結果に示されるように、Niメッキ(Cuマイグレーション処理層)の厚さが0.05μm〜2.0μmの範囲において、絶縁破壊寿命時間の向上が観察された。特に、その厚さが2.0μmの場合に、比較例1よりも絶縁破壊寿命時間が5倍以上となる結果が再現良く観察された。
(実施例3)
実施例3では、ベース基板の厚さを変えて実験を行なった。
実施例3のパワーモジュールの基本構造体は、約3μm厚のAuメッキの代わりに3μm厚のNiメッキをCu基板に施したこと、及び0.1〜5.0mm厚のベース基板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
得られたパワーモジュールの基本構造体について、−40℃〜125℃の間でヒートサイクル試験を300回行い、基本構造体における剥離の有無を目視で観察した。この剥離観察において、剥離が全くなかったものを◎、一部に剥離があるが、実用可能であるものを○、剥離が多いものを×として評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2010287844
表3の結果に示されるように、ベース基板の厚さが0.1〜5.0mmの範囲において、剥離は観察されないか、又は一部に剥離があっても実用可能なレベルであった。特に、その厚さが3.0mm以下の範囲では、剥離が全くなかった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、安価に製造することができると共に、放熱性に優れ、且つ高温高湿環境下で高電圧が長時間印加されても電気絶縁性が低下することがないパワーモジュールを提供することができる。
1 ベース基板、2 有機絶縁層、3 Cuマイグレーション防止層、4 Cu基板、5 半導体素子、6 リードフレーム、7 金属ワイヤ、8 封止樹脂、9 外部電極端子、10 ケース。

Claims (7)

  1. Cuベース基板とCu基板との間に有機絶縁層を備えるパワーモジュールであって、正電圧が印加されるCuベース基板及び/又はCu基板の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層が形成されていることを特徴とするパワーモジュール。
  2. 金属ベース基板とCu基板との間に有機絶縁層を備えるパワーモジュールであって、正電圧が印加されるCu基板の有機絶縁層と接する面にCuマイグレーション防止層が形成されていることを特徴とするパワーモジュール。
  3. 前記Cuマイグレーション防止層は、Au、Pt、Pd、Fe、Ni、Sn、Al及びこれらの合金からなる群より選択される少なくとも1つから形成される層であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーモジュール。
  4. 前記Cuマイグレーション防止層の厚さは、0.05μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  5. 前記ベース基板の厚さは、5mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  6. シリコーンゲル又はゴムでポッティング封止されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  7. 熱硬化性樹脂でトランスファーモールド封止されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
JP2009142403A 2009-06-15 2009-06-15 パワーモジュール Pending JP2010287844A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009142403A JP2010287844A (ja) 2009-06-15 2009-06-15 パワーモジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009142403A JP2010287844A (ja) 2009-06-15 2009-06-15 パワーモジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010287844A true JP2010287844A (ja) 2010-12-24

Family

ID=43543299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009142403A Pending JP2010287844A (ja) 2009-06-15 2009-06-15 パワーモジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010287844A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150071336A (ko) * 2013-12-18 2015-06-26 삼성전기주식회사 전력 모듈 패키지 및 그 제조방법
CN105101673A (zh) * 2014-05-19 2015-11-25 三菱电机株式会社 金属基座基板、功率模块、以及金属基座基板的制造方法
CN108878374A (zh) * 2017-05-12 2018-11-23 英飞凌科技股份有限公司 功率半导体模块布置结构及其制造方法
WO2021201119A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 三菱マテリアル株式会社 金属ベース基板
WO2024140173A1 (zh) * 2022-12-30 2024-07-04 蔚来动力科技(合肥)有限公司 一种功率器件的封装方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003068965A (ja) * 2001-08-30 2003-03-07 Hitachi Ltd 半導体装置
JP2003124400A (ja) * 2001-10-10 2003-04-25 Fuji Electric Co Ltd 半導体パワーモジュールおよびその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003068965A (ja) * 2001-08-30 2003-03-07 Hitachi Ltd 半導体装置
JP2003124400A (ja) * 2001-10-10 2003-04-25 Fuji Electric Co Ltd 半導体パワーモジュールおよびその製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150071336A (ko) * 2013-12-18 2015-06-26 삼성전기주식회사 전력 모듈 패키지 및 그 제조방법
KR101994727B1 (ko) 2013-12-18 2019-07-01 삼성전기주식회사 전력 모듈 패키지 및 그 제조방법
CN105101673A (zh) * 2014-05-19 2015-11-25 三菱电机株式会社 金属基座基板、功率模块、以及金属基座基板的制造方法
JP2015220341A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 三菱電機株式会社 金属ベース基板、パワーモジュール、および金属ベース基板の製造方法
CN108878374A (zh) * 2017-05-12 2018-11-23 英飞凌科技股份有限公司 功率半导体模块布置结构及其制造方法
CN108878374B (zh) * 2017-05-12 2023-05-26 英飞凌科技股份有限公司 功率半导体模块布置结构及其制造方法
WO2021201119A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 三菱マテリアル株式会社 金属ベース基板
EP4131362A4 (en) * 2020-03-31 2024-05-01 Mitsubishi Materials Corporation METAL BASED SUBSTRATE
WO2024140173A1 (zh) * 2022-12-30 2024-07-04 蔚来动力科技(合肥)有限公司 一种功率器件的封装方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110491856B (zh) 基板结构和制造方法
PT1956647E (pt) Circuito com dispositivo de ligação e correspondente processo de produção
CN103828079B (zh) 承载设备、具有承载设备的电气设备和其制造方法
JP2010287844A (ja) パワーモジュール
JP6305176B2 (ja) 半導体装置及び製造方法
JP2011091185A (ja) 導電フィルムおよびその製造方法、並びに半導体装置およびその製造方法
JP2012234857A (ja) セラミックス回路基板及びそれを用いたモジュール
US9614128B2 (en) Surface mountable semiconductor device
CN107039364B (zh) 半导体封装件及其制造方法
US20140054072A1 (en) Printed circuit board and method for manufacturing the same
US10129987B2 (en) Circuit carrier and a method for producing a circuit carrier
JP2010192897A (ja) 少なくとも1つのコンポーネントを受け止めるための基板と、基板製造方法
JP2013105761A (ja) パワー半導体装置の製造方法
JP6756471B2 (ja) 配線基板および電子装置
PH12015501631B1 (en) Multi-level metalization on a ceramic substrate
US9883595B2 (en) Substrate structures and methods of manufacture
US20160148865A1 (en) Electronic Circuit Board, Semiconductor Device Using the Same and Manufacturing Method for the Same
JP2012191057A (ja) 電力用半導体装置
KR20090070397A (ko) 방열회로기판 및 그 제조방법
EP3457434B1 (en) Method for producing a semiconductor substrate for a power semiconductor module arrangement
JP2007109938A (ja) 半導体装置
KR100806789B1 (ko) 에스아이피 반도체 장치의 제조 방법
EP3869552A1 (en) Power semiconductor module arrangement and method for producing the same
JP2019204869A (ja) 放熱回路基板とその製造方法及び半導体装置
KR101460749B1 (ko) 우수한 방열성을 갖는 Metal PCB 적층 기술 개발

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131112