JP2010282259A - 収音機器および映像表示機器 - Google Patents

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隆司 井上
Yoshihiro Kojima
良宏 小島
Yoichi Ikeda
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Abstract

【課題】収音したい音声の方向のパラメータ値と、音量など方向以外のパラメータ値を、連続的な操作で設定することが可能なユーザインタフェースを備えた収音機器を提供すること。また全方位映像のうち見たい方向のパラメータ値と、ズーム量など方向以外のパラメータ値を、1つの入力手段により直感的に設定することが可能なユーザインタフェースを備えた映像表示機器を提供すること。
【解決手段】入力手段と操作認識手段とパラメータ値生成手段とコントローラ制御手段を備え、入力手段に対して少なくとも1本の指で入力された「触れる」「なぞる」などの操作を操作認識手段で認識し、その認識結果から方向と方向以外のパラメータ値を生成し、収音手段または映像表示手段に対してパラメータ値を送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は補聴器や録音機などの収音機器や、全方位カメラ映像表示機器に関するものである。特に収音機器の指向性を制御するためのコントローラ、あるいは映像表示機器の視線方向を制御するためのコントローラを含む収音機器および映像表示機器に関する。
目的音の到来方向のマイクロホン指向性を高めることで目的音を明瞭に収音することを狙った指向性収音機器は、補聴器や録音機として実用化されている。これらは一般ユーザが使う機器であり、指向性や音量などのパラメータ値の設定を簡単に行うことができるような、わかりやすいユーザインタフェースを備えることが求められる。
また、全方位カメラにより撮影した映像を表示する映像表示機器において、全方位映像から見たい部分を抽出して見る機能が提案されている。これらは監視装置としての用途が想定されているが、その場合、全方位カメラ映像から監視者が注目する部分をすぐに拡大するなど、迅速にパラメータ値の設定を行うことができるようなユーザインタフェースを備えることが求められる。また、業務用でなく一般ユーザが使う娯楽用途などを想定しても、わかりやすいユーザインタフェースが求められることは言うまでもない。
指向性を指定するユーザインタフェースを含む収音機器については特許文献1〜2において、全方位映像から見たい方向を指定するユーザインタフェースを含む映像表示機器は特許文献3において開示されている。
従来の収音機器における指向性指定方法として、特許文献1に示される録音機(カセットテープレコーダ)と、現状市販されている補聴器の操作手段に基づき、図57を用いて説明する。この録音機では、指向性を有する収音手段5705、収音手段5705の向きを入力する方向入力手段5701、向いている方向を示すフィードバック提示手段5704を備える。方向入力手段5701である4方向ボタンのうち収音したい方向のボタンを押すことで、制御手段5703が収音手段5705をその方向に駆動するとともに、その方向をフィードバック提示手段5704により表示する。指向性以外の収音パラメータについては、図57の音量入力手段5702のように、方向入力手段5701とは別の手段で設定を行う。各入力手段の外観の例は図58の通りである。
特開昭58−9266号公報 特開平9−327097号公報 特許第4010444号公報
しかしながら、従来の収音機器では収音したい音声の方向を指定することができるが、音量など方向以外のパラメータ値を設定するには、音量入力手段5702のように、別途そのための入力手段を設ける必要がある。したがって、方向とその他のパラメータ値を設定するための操作が図58に示すように別々の入力手段にまたがるため操作が不連続となり、直感的ではない。
また、従来の映像表示機器では、領域番号が割り当てられた全方位映像を見ながら、見たい部分の領域番号をキーボードで入力するか、ポインティングデバイスで見たい部分にカーソルを合わせる必要がある。全方位映像を見ながらの操作は困難であり、さらにズーム量などは別途調整のための入力手段が必要となるため、方向とその他のパラメータ値を設定するための操作が別々の入力手段にまたがるため操作が不連続となり、直感的ではない。
本発明は上記課題を解決するものであり、収音したい音声の方向のパラメータ値と、音量など方向以外のパラメータ値を、1つの入力手段で直感的に設定することが可能なユーザインタフェースを備えた収音機器を提供することを目的とする。
また、全方位映像のうち見たい方向のパラメータ値と、ズーム量など方向以外のパラメータ値を、1つの入力手段で直感的に設定することが可能なユーザインタフェースを備えた映像表示機器を提供することを他の目的とする。
第1の発明の収音機器は、ユーザの周囲にある任意の方向の音を収音する収音手段と、収音手段を制御するコントローラを備え、コントローラは、ユーザからの入力を受け付ける入力手段と、入力手段によって得られた入力を操作として認識する操作認識手段と、操作認識手段から得られた認識結果から1つ以上のパラメータ値を生成するパラメータ値生成手段と、1つ以上のパラメータ値を収音手段に送信するコントローラ制御手段とを備える。
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、ユーザの入力に応じたフィードバックをユーザに提示するフィードバック提示手段を備え、コントローラ制御手段は、1つ以上のパラメータ値を用いてフィードバック信号を生成し、フィードバック提示手段は、フィードバック信号に応じたフィードバックをユーザに提示する。
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、フィードバックは、光、音、振動のいずれか、またはそれらの組み合わせである。
第4の発明は、第1〜3の発明に従属する発明であって、入力手段は、ユーザの1つ以上の指が触れた場所を1つ以上の座標値として出力する入力デバイスを備え、操作認識手段は、入力手段から得られた1つ以上の座標値の時系列情報を用いて1つ以上の操作を認識する。
第5の発明は、第4の発明に従属する発明であって、入力デバイスはタッチパッドまたはタッチパネルである。
第6の発明は、第4〜5の発明に従属する発明であって、操作は、入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より長い間触れる「タッチ」、入力デバイスを2本の指で第1の参照時間より長い間触れる「マルチタッチ」、入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」、入力デバイスを1本の指で円座標系の円周方向になぞる「円周方向スライド」、入力デバイスを1本の指で円座標系の径方向になぞる「径方向スライド」のいずれかであり、認識結果は操作の種類とその種類に応じた操作量である。
第7の発明は、第6の発明に従属する発明であって、操作量は、操作が「タッチ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、操作が「マルチタッチ」の場合は2本の指が触れた2点の座標値、操作が「タップ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、操作が「円周方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と円周方向変位、操作が「径方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と径方向変位である。
第8の発明は、第1〜7の発明に従属する発明であって、パラメータ値生成手段は、操作認識手段から得られる認識結果に基づいて、収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成する。
第9の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「タッチ」の操作量に基づいて設定される。
第10の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「タップ」の操作量に基づいて設定される。
第11の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の「タッチ」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定される。
第12の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の「タッチ」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目以降の「タップ」の連続操作の操作量に基づいて設定される。
第13の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第14の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「径方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第15の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第1番目以降の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第16の発明は、第8の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第1番目以降の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第17の発明は、第1〜7の発明に従属する発明であって、パラメータ値生成手段は、操作認識手段から得られる認識結果に基づいて、収音機器に設定する指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成する。
第18の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定される。
第19の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目以降の「タップ」の連続操作の操作量に基づいて設定される。
第20の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第21の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目以降の「タップ」の連続操作の操作量に基づいて設定される。
第22の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第23の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第24の発明は、第17の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第2番目以降の操作の「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第25の発明は、第10、12、19、21の発明に従属する発明であって、入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出し、操作は入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「プレス」を含み、操作が「プレス」の場合、認識結果の操作量は指が触れた点の座標値と指で押し込む圧力値を含み、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「タップ」の代わりに「プレス」の操作量に基づいて設定される。
第26の発明は、第13、15、16、20の発明に従属する発明であって、入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出し、操作は入力デバイスを1本の指で円座標系の円周方向になぞり、なぞり終えた点で入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「円周方向スライド確定」を含み、操作が「円周方向スライド確定」の場合、認識結果の操作量はなぞり始めの座標値と円周方向変位と圧力値を含み、音量、音高、再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「円周方向スライド」の代わりに「円周方向スライド確定」の操作量に基づいて設定される。
第27の発明は、第14〜16、20、23、24の発明に従属する発明であって、入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出し、操作は入力デバイスを1本の指で円座標系の径方向になぞり、なぞり終えた点で入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「径方向スライド確定」を含み、操作が「径方向スライド確定」の場合、認識結果の操作量はなぞり始めの座標値と径方向変位と圧力値を含み、音量、音高、再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「径方向スライド」の代わりに「径方向スライド確定」の操作量に基づいて設定される。
第28の発明は、第10、12、19、21の発明に従属する発明であって、操作は、入力デバイスを1本の指で触れる操作やなぞる操作を終えた点で第2の参照時間より長い間触れ続ける「ホールド」をさらに含み、操作が「ホールド」の場合、認識結果の操作量は指で触れ続けている点の座標値と変位を含み、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、「タップ」の代わりに「ホールド」の操作量に基づいて設定される。
第29の発明は、第4の発明に従属する発明であって、入力手段は、コントローラが向いている方位を検出し、パラメータ値生成手段に送る第1の方位センサをさらに備える。
第30の発明は、第4、29の発明に従属する発明であって、入力デバイスは円筒形状のタッチパッドまたはタッチパネルである。
第31の発明は、第30の発明に従属する発明であって、操作は、入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より長い間触れる「タッチ」、入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」、入力デバイスを1本の指で円筒座標系の円筒方向になぞる「円筒方向スライド」、入力デバイスを1本の指で円筒座標系の軸方向になぞる「軸方向スライド」、のいずれかであり、認識結果は操作の種類とその種類に応じた操作量、第1の方位センサの方位情報である。
第32の発明は、第31の発明に従属する発明であって、操作量は、操作が「タッチ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、操作が「タップ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、操作が「円筒方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と円筒方向変位、操作が「軸方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と軸方向変位である。
第33の発明は、第1〜4、29〜32の発明に従属する発明であって、パラメータ値生成手段は、操作認識手段から得られる認識結果に基づいて、収音機器に設定する指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成する。
第34の発明は、第33の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作が「タッチ」である間の第1の方位センサの方位情報の方位変位に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第35の発明は、第33の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作が「タッチ」である間の第1の方位センサの方位情報の方位変位に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「軸方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第36の発明は、第33の発明に従属する発明であって、指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作が「タッチ」である間の第1の方位センサの方位情報の方位変位に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は一方が第2番目以降の操作の「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の「軸方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第37の発明は、第4の発明に従属する発明であって、入力手段は、収音機器が向いている方位を検出してパラメータ値生成手段に送る第1の方位センサと、コントローラが向いている方位を検出してパラメータ値生成手段に送る第2の方位センサとをさらに備える。
第38の発明は、第4、37の発明に従属する発明であって、入力デバイスは円筒形状のタッチパッドまたはタッチパネルであり、指が触れる際の圧力を検出する。
第39の発明は、第38の発明に従属する発明であって、操作は、入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より長い間触れる「タッチ」、入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」、入力デバイスを1本の指で円筒座標系の円周方向になぞる「円周方向スライド」、入力デバイスを1本の指で円筒座標系の軸方向になぞる「軸方向スライド」、入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「プレス」のいずれかであり、認識結果は操作の種類とその種類に応じた操作量、第1および第2の方位センサの方位情報である。
第40の発明は、第39の発明に従属する発明であって、操作量は、操作が「タッチ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、操作が「タップ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、操作が「円筒方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と円筒方向変位、操作が「軸方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と軸方向変位、操作が「プレス」の場合は指が触れた点の座標値と指で押し込む圧力値である。
第41の発明は、第1〜4、37〜40の発明に従属する発明であって、パラメータ値生成手段は、操作認識手段から得られる認識結果に基づいて、収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成する。
第42の発明は、第1〜4、39〜43の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の「プレス」の操作量と第1および第2の方位センサから得られる方位情報の差分に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第43の発明は、第42の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の「プレス」の操作量と第1および第2の方位センサから得られる方位情報の差分に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の「軸方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第44の発明は、第42の発明に従属する発明であって、指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の「プレス」の操作量と第1および第2の方位センサから得られる方位情報の差分に基づいて設定され、音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第2番目以降の操作の「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の「径方向スライド」の操作量に基づいて設定される。
第45の発明は、第34〜36、42〜44の発明に従属する発明であって、さらに「タップ」の操作量に基づいて、音量・音高・再生速度のうち「円筒方向スライド」または「径方向スライド」によって設定されるパラメータ値を除いた残りのうちの1つのパラメータ値を設定する。
第46の発明は、第1〜4の発明に従属する発明であって、入力デバイスは直交座標系の座標値を出力するタッチパッドまたはタッチパネルであり、操作は入力デバイスを1本の指でなぞる「スライド」であり、操作が「スライド」の場合、認識結果の操作量はなぞり始めの座標値およびなぞり終わりの座標値であり、パラメータ値生成手段は、「スライド」の操作量に基づいて、収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値を生成する。
第47の発明は、第46の発明に従属する発明であって、操作は、入力デバイスを1本の指でなぞり終えた点で第2の参照時間より長い間指を触れる「ホールド」をさらに含み、操作が「ホールド」の場合、認識結果の操作量は指で触れ続けている点の座標値を含み、パラメータ値生成手段は、「ホールド」の操作量に基づいて、「スライド」によって設定されるパラメータ値を除いた残りのうちの1つのパラメータ値を設定する。
第48の発明は、第46の発明に従属する発明であって、操作は入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」をさらに含み、操作が「タップ」の場合、認識結果の操作量は1本の指が触れた点の座標値であり、パラメータ値生成手段は、「タップ」の操作量に基づいて、「スライド」によって設定されるパラメータ値を除いた残りのうちの1つのパラメータ値を設定する。
第49の発明の映像表示機器は、ユーザの周囲にある任意の方向の映像を表示する映像表示手段と、映像表示手段を制御するコントローラを備え、コントローラは、ユーザからの入力を受け付ける入力手段と、入力手段から得られた情報から1つ以上のパラメータ値を生成するパラメータ値生成手段と、1つ以上のパラメータ値を映像表示手段に送信するコントローラ制御手段とを備える。
第50の発明は、第49の発明に従属する発明であって、ユーザの入力に応じたフィードバックをユーザに提示するフィードバック提示手段を備え、コントローラ制御手段は、1つ以上のパラメータ値を用いてフィードバック信号を生成し、フィードバック提示手段は、フィードバック信号に応じたフィードバックをユーザに提示する。
第51の発明は、第50の発明に従属する発明であって、フィードバックは、光、音、振動のいずれか、またはそれらの組み合わせである。
第52の発明は、第49〜51の発明に従属する発明であって、入力手段は、ユーザの1つの指が触れた場所を1つの座標値として出力する入力デバイスを備える。
第53の発明は、第52の発明に従属する発明であって、入力デバイスはタッチパッドまたはタッチパネルである。
第54の発明は、第49〜53の発明に従属する発明であって、パラメータ値生成手段は、入力手段から得られる座標値に基づいて映像表示機器に設定する方向のパラメータ値と、拡大倍率・明るさ音量・コントラストのうちいずれか1つのパラメータ値を生成する。
第55の発明は、第49〜53の発明に従属する発明であって、入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出して圧力値として出力し、パラメータ値生成手段は、入力手段から得られる座標値に基づいて映像表示機器に設定する方向のパラメータ値を生成し、圧力値に基づいて、拡大倍率・明るさ音量・コントラストのうちいずれか1つのパラメータ値を生成する。
第1〜16の発明によれば、1本以上の指でコントローラを触れる操作、あるいは触れる・なぞるといった操作を連続して行うことにより、収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量など方向以外の少なくとも1つのパラメータ値の設定を、1つの入力手段により直感的に行うことができる。
第17〜24の発明によれば、1本以上の指でコントローラを触れる操作、あるいは触れる・なぞるといった操作を連続して行うことにより、収音機器に設定する指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値の設定を、1つの入力手段により直感的に行うことができる。
第25〜27の発明によれば、さらに指でコントローラを押し込む操作により、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値の設定を行うことができる。
第28の発明によれば、指でコントローラを触れたりなぞったりする操作を終えた点でさらに触れ続ける操作により、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値の設定を行うことができる。
第29〜45の発明によれば、コントローラを向けた方向によって収音機器に設定する指向性、あるいは指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値を設定し、指でコントローラを触れる・なぞる・押し込むといった操作を連続して行うことにより、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値の設定を、1つの入力手段により直感的に行うことができる。
第46〜48の発明によれば、指でコントローラを触れる・なぞるといった操作を連続して行うことにより、収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値の設定を、1つの入力手段により、かつ操作面の中心点を気にすることなく直感的に行うことができる。
第49〜55の発明によれば、指でコントローラを触れる操作、あるいは触れる・押し込むといった操作を連続して行うことにより、全方位映像のうち見たい方向のパラメータ値と、拡大倍率・明るさ音量・コントラストのうちいずれか1つのパラメータ値の設定を、1つの入力手段により直感的に行うことができる。
本発明の実施の形態1における収音機器の構成を示す図 本発明の実施の形態1におけるコントローラの外観を示す図 本発明の実施の形態1におけるコントローラの操作方法と操作結果を説明する図 本発明の実施の形態1におけるコントローラの操作認識手段の動作を示す図 本発明の実施の形態1におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態1におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態1におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態2におけるコントローラの操作方法を説明する図 本発明の実施の形態2におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態2におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態2におけるコントローラの、パラメータ値生成手段におけるマルチタッチ処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態2におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態3におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態4におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態4におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態4におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態5におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態5におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態5におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態6におけるコントローラの操作方法と操作結果を説明する図 本発明の実施の形態6におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態6におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態6におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態7におけるコントローラの操作方法と操作結果を説明する図 本発明の実施の形態7におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態8におけるコントローラの操作方法と操作結果を説明する図 本発明の実施の形態8におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態8におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態8におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態9におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態9におけるコントローラの、操作認識手段におけるシングルタッチ処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態9におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態9におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態10におけるコントローラの外観を示す図 本発明の実施の形態10におけるコントローラの操作方法と操作結果を説明する図 本発明の実施の形態10におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態10におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態10におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態11におけるコントローラの外観を示す図 本発明の実施の形態11におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態11におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態12におけるコントローラの外観を示す図 本発明の実施の形態12におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態12におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態12におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態13における収音機器の構成を示す図 本発明の実施の形態13におけるコントローラの外観と操作方法を説明する図 本発明の実施の形態13におけるコントローラの、操作認識手段における入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態13におけるコントローラの、操作認識手段における無入力時処理の動作を説明する図 本発明の実施の形態13におけるコントローラが提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態14における映像表示機器の外観と、コントローラの操作方法を示す図 本発明の実施の形態14における映像表示機器の構成を示す図 本発明の実施の形態14におけるコントローラの操作認識手段の動作を示す図 本発明の実施の形態14におけるコントローラのパラメータ値生成手段での、コントローラの入力手段にかかる圧力と画像拡大倍率との関係を示す図 本発明の実施の形態14における映像表示装置が提示するフィードバック内容を示す図 本発明の実施の形態14における映像表示装置が提示するフィードバック内容の中で、方向表示領域での表示内容と仮想円筒面との対応を示す図 従来例の録音機の構成を示す図 従来例の録音機の入力手段の外観を示す図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1の収音機器について説明する。図1は本発明の一実施の形態における収音機器(補聴器およびコントローラ)のブロック図である。この実施の形態1のコントローラ100は、入力手段101、操作認識手段102、パラメータ値生成手段103、コントローラ制御手段104、フィードバック提示手段105から構成される。入力手段101は透明なタッチパネル106からなる。
図2はコントローラ100の外観を示す図である。図2に示すようにコントローラ100は手首に装着し、コントローラ100の前方とユーザの前方を合わせるように構えて用いる。図3(a)に示すように、ユーザはコントローラ100の入力手段101を指で触れる操作により、収音手段である補聴器107の指向性の方向と、その方向からの音の音量を設定する。これによりユーザは、図3(b)に示すように、指定した方向(図ではθ方向)を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値で、それ以外の範囲の音については通常の音量値で聞くことができる。補聴器107の指向性制御技術および音量制御技術については本願の主眼ではないため、公知の技術を使うものとして説明を省略する。
ユーザは入力手段101のタッチパネル106表面を指で触れることで入力を行う。図3(a)に示すように、入力手段101は指の接触点の座標を、タッチパネル中心点を中心とする円座標系の値(r,θ)として出力する。径方向座標値の最小値(円中心)はr=0、最大値(円外縁)はRとする。θは前方を0とし、−π<θ≦πの範囲の値とする(単位はラジアン、前方に向かって左側が正、右側が負)。
操作認識手段102は、入力手段101から出力される値を元に、指の触れ方の判定を行う。
パラメータ値生成手段103は、操作認識手段102で得られた指の触れ方を基に、補聴器の動作を調節するためのパラメータ値を生成する。
コントローラ制御手段104はパラメータ値生成手段103が生成したパラメータ値を補聴器107に対して送信すると共に、フィードバック提示手段105に対してパラメータ値に基づいたフィードバック信号を出力する。
フィードバック提示手段105はLEDや液晶ディスプレイ、あるいは有機ELディスプレイといった表示デバイスからなり、タッチパネル106の下に敷設される。フィードバック提示手段105は、コントローラ制御手段104から得られたフィードバック信号を元に、ユーザが設定したパラメータ値をユーザに対して表示する。
操作認識手段102について、図4〜6を用いて詳細に説明する。図4は操作認識手段102の動作を示す図である。操作認識手段102は動作を開始すると、S401において入力バッファに入力手段101から座標値が入力されたかどうかをチェックする。そして、入力されていればS402に移行して入力時処理を、入力がなければS403に移行して無入力時処理を行った後、S401に戻る。
図5は入力時処理S402を示す図である。まずS501において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1(タッチされている状態を表す値)が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であれば処理を終了し、1でなければS502に移行する。S502ではStouchに1を設定し、指の接触時間を計測するための接触タイマーを開始させ、処理を終了する。
図6は無入力時処理S403を示す図である。S601では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。これは、タッチ状態から指が離されたのか、それとも指が離れている状態が続いているのか、を調べるためである。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS602に移行し、Stouchに0(タッチされていない状態を表す値)を設定し、接触タイマーを停止する。そしてS603に移行する。
S603では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。ttapより小さければS604に移行し、指で触れてすぐ離す「タップ」操作であるという認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。ttapより大きければS605に移行する。
S605では、「タッチ」という認識結果と、指を離す直前の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に対して出力し、処理を終了する。
次に、パラメータ値生成手段103における処理を説明する。操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、指向性を表すパラメータ値としてθを、音量のパラメータ値としてr/Rをコントローラ制御手段104に対して出力する。ここで、r=R/2が標準音量であり、前方を0とした時の角度θ方向から来る音に対してrが円中心に近づくほど大きな音量を、外縁に近づくほど小さな音量を設定することができる。パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合は、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は、パラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図7に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。円の最外縁(半径R)と円中心の間に、標準音量を示す半径R/2の円701が描画される。図7(a)は、ユーザの右側からの音量を上げるために座標(R/4,−π/2)をタッチした際のフィードバック提示手段105の画面である。これは、右側からの音源を今ある位置(=標準音量を出す位置)よりユーザ(=円中心)に近づけるという意味で、標準音量円701から中心に向かう矢印が描かれる。矢印の長さは音量制御値である。この例では矢印の長さはR/4であり、標準音量と最大音量の中間値が指定されていることを示す。また図7(b)は、ユーザの右斜め前からの音量を下げるために座標(3R/4,−π/4)をタッチした際のフィードバック提示手段105の画面である。これは、右斜め前45°(=−π/4)からの音源を今ある位置(=標準音量を出す位置)よりユーザ(=円中心)から遠ざけるという意味で、標準音量円701から最外縁に向かう矢印が描かれる。矢印の長さは図7(a)と同じく音量制御値である。この例では矢印の長さはR/4であり、標準音量と最小音量の中間値が指定されていることを示す。
以上により、ユーザは、コントローラ100の入力手段101を指で触れる操作により、補聴器107のユーザを中心とする指向性の方向と音量を設定することができる。なお、この実施の形態1では指定した方向からの音声の音量設定を例に説明したが、方向以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。再生速度とする場合、コントローラ100が話速変換機能付の補聴器向けであれば音声がゆっくり聞こえるように速度を調整することができる。コントローラ100がボイスレコーダなどの再生機器向けであれば音声が速く、あるいはゆっくり聞こえるように速度を調整することができるようにしてもよい。また、この実施の形態1では「タップ」操作に対して何も処理を行わないが、「タップ」によって各種パラメータ値を設定できるようにしてもよい。
(実施の形態2)
次に実施の形態2の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。この実施の形態2におけるコントローラ100の入力手段101には、図8のように複数の指による入力(マルチタッチ)が可能なタッチパネル106を用いる。ユーザはコントローラ100の入力手段101を2本の指で触れる操作により補聴器107の聴取範囲とその範囲の音量値を設定する。図8における斜線部分は、設定した聴取範囲を説明するものであるが、実際にユーザに提示される画面を表すものではない。補聴器107の指向性ビーム幅制御技術については公知の技術を使うものとして説明を省略する。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402、無入力時処理S403について図9、図10を用いて詳細に説明する。図9はこの実施の形態2における入力時処理S402を示す図である。まずS901において指の接触状態を表す変数Stouchに0(タッチされていない状態を表す値)が代入されているかを調べる。Stouchの値が0でなければS903に移行する。Stouchの値が0であれば、S902に移行して接触タイマーを開始させ、S903に移行する。
S903では、入力手段101からの入力値が指2本によるものなのか指1本によるものなのかを判定する。指2本によるものであればS904に、指1本によるものであればS907に移行する。S904ではStouchの値が1かどうかを判定する。Stouchの値が1でない場合は、直前の状態が指2本による接触状態であったか、または接触がなかった状態であるので、S906に移行してStouchに2を代入し、処理を終了する。Stouchの値が1であれば、直前の状態が指1本による接触状態であったということで、S905に移行して、「タッチ」という認識結果と、直前の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に対して出力して、S906に移行し、処理を終了する。
S907ではStouchの値が2かどうかを判定する。Stouchの値が2でない場合は、直前の状態が指1本による接触状態であったか、または接触がなかった状態であるので、S909に移行してStouchに1を代入し、処理を終了する。Stouchの値が2であれば、直前の状態が指2本による接触状態であったということで、S908に移行して、「マルチタッチ」という認識結果と、直前の2点の座標値(r1,θ1)、(r2,θ2)をパラメータ値生成手段103に対して出力して、S909に移行し、処理を終了する。
図10はこの実施の形態2における無入力時処理S403を示す図である。S1001では、Stouchの値が0であるかどうかを調べる。Stouchの値が0の場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が0でない場合はS1002に移行し、接触タイマーを停止する。そしてS1003に移行する。
S1003では、指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。ttapより小さければS1004に移行し、「タップ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、S1007に移行してStouchに0を代入し、処理を終了する。指の接触時間がttapより大きければS1005に移行する。
S1005では、Stouchの値が2であるかどうかを調べる。Stouchの値が2の場合はS1006に移行し、「マルチタッチ」という認識結果と、指を離す直前の2点の座標値(r1,θ1)、(r2,θ2)をパラメータ値生成手段103に対して出力して、S1007に移行し、処理を終了する。Stouchの値が2でない場合はS1008に移行し、「タッチ」という認識結果と、直前の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に対して出力して、S1007に移行し、処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理について説明する。実施の形態2の発明は、入力手段101を触れた2本の指の接触点が入力手段101の中心点との間になす角によって補聴器107の聴取範囲を設定し、かつ2つの接触点のうち中心点に近い方の点の径方向座標値によって音量を指定する。聴取範囲については、単に2点をおさえただけでは、それらと中心がなす角は2通り得られることになるので、この実施の形態2ではπ(180°)より小さい方を聴取範囲として設定できる、ということとする。また音量については、実施の形態1と同じく径方向座標値がR/2の時に標準音量となり、円中心に近づくほど大きな音量を、外縁に近づくほど小さな音量となる。操作認識手段102から「マルチタッチ」という認識結果と2点の座標値を受け取ると、パラメータ値生成手段は図11に示す処理を行う。図11において、2点の座標値の角度部分θ1、θ2については、常にθ2>θ1の関係にあるように操作入力手段102から入力されているとする。
S1101において、θ2とθ1の差がπより小さいかどうかを判定する。πより小さい場合、S1102に移行して、指向性ビーム幅(=聴取範囲)dθにθ2−θ1を代入するとともに、指向性の方向を表す変数dirにθ1+dθ/2を代入し、S1104に移行する。πより大きい場合はS1103に移行して、dθに2π−(θ2−θ1)を代入するとともに、dirにθ1−dθ/2を代入し、S1104に移行する。この図では示されていないが、もしθ2とθ1の差がπと等しい場合は、聴取範囲が不定ということでそのまま処理を終了する。
S1104〜S1107では、dirの値が−πからπの間に収まらない場合の補正を行う。ますS1104でdirの値がπより大きいかどうかを判定する。πより大きい場合はS1105に移行し、2π−dirという値をdirに代入し、S1108に移行する。πより小さい場合はS1106に移行し、dirの値が−πより小さいかどうかを判定する。−πより小さい場合はS1107に移行し、2π+dirという値をdirに代入し、S1108に移行する。S1108では、計算したdirおよびdθを聴取範囲パラメータ値として、2点の径方向座標値のうち値が小さい方をRで割った値min(r1,r2)/Rを音量パラメータ値としてコントローラ制御手段104に出力する。
パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タッチ」という認識結果を受け取った場合、パラメータ値生成手段103は、補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。また、パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から聴取範囲および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は、パラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は、提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図12に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。実施の形態1と同じく、円の最外縁(半径R)と円中心の間に、標準音量を示す半径R/2の円が描画される。この図はユーザの前方(θ=0)から右方向(θ=−π/2)の範囲の音の音量を上げるために、1本の指で座標(3R/8,0)を、もう1本の指で座標(5R/8,−π/2)をタッチした際のフィードバック提示手段105の画面である。聴取範囲として設定された−π/2〜0の部分は図のように色づけされて表示される。また、2点のうち中心に近い点の径方向座標値が3R/8であることから、標準音量円より内側、すなわち音量を大きくする設定がなされている。これにより、標準音量円から中心に向かう矢印が描かれる。矢印の長さは音量制御値であり、本例では標準音量円R/2と先述の座標値3R/8との差であるR/8となる。
以上により、ユーザは、コントローラ100の入力手段101を2本の指で触れる操作により補聴器107の聴取範囲とその範囲の音量値を設定できる。なお、この実施の形態2では指定した聴取範囲の音声の音量設定を例に説明したが、聴取範囲以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。
(実施の形態3)
次に実施の形態3の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。ユーザはコントローラ100の入力手段101を指で触れる操作により、補聴器107の指向性の方向と、その方向からの音の音量を設定する。これによりユーザは、指定した方向を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値で聞くことができる。実施の形態1では指で触れる動作で音の方向と音量値を設定していたが、この実施の形態3ではまず1本の指で触れた点の円周方向座標θで方向を指定し、次に2本の指で触れた2点と中心点とがなす角(<π)で音量値を指定する。入力手段101の中心から半径rreset以内の領域に触れると、パラメータ値をリセットすることができる。操作認識手段102の動作は図4の通りである。また、入力時処理S402は図9、無入力時処理S403については図10の通りである。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、指向性を表すパラメータ値としてθをコントローラ制御手段104に対して出力する。ただし、0<r<rresetであった場合、パラメータ値生成手段103は補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。次に操作認識手段102から「マルチタッチ」という認識結果と2点の座標値(r1,θ1)、(r2,θ2)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は2点と中心点とがなす角|θ1−θ2|を計算する。ただしこの角がπを超える場合は、2π−|θ1−θ2|を計算する。この計算結果の大きさから音量パラメータ値を生成する。つまり計算結果が0(実際には2本の指の接触でこの角が0になることはあり得ないため、所定の閾値以下であれば0とみなすこととする)であれば最小音量、π/2で標準音量、πで最大音量となるような音量パラメータ値を生成し、コントローラ制御手段104に対して出力する。パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合は、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図13に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。この実施の形態3では、ユーザが指定した指向性の方向が扇形で示され、その扇形の半径でユーザが指定した音量が示される。図13の例では、θ=−π/4、半径3R/4の扇形が表示されている。これは右斜め前の音声に対し、標準音量と最大音量との中間値が設定されていることを示す。
以上により、ユーザは、この実施の形態3におけるコントローラ100の入力手段101を、まず1本の指で触れる操作により指向性の方向を設定し、次に2本の指で触れる動作により音量値を設定することができる。なお、この実施の形態3では指定した方向の音声の音量指定を例に説明したが、方向以外に指定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。
(実施の形態4)
次に実施の形態4の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。図3(a)に示すように、ユーザはコントローラ100の入力手段101を指で触れる操作により、補聴器107の指向性の方向と、その方向からの音の音量を設定する。これによりユーザは、指定した方向を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値で聞くことができる。指定範囲以外の音については抑圧される。実施の形態1では指で触れる動作で音の方向と音量値を設定していたが、この実施の形態4では最初に触れた点の円周方向座標θで方向を指定し、指を離した後所定時間内に短く触れる動作(触れる場所は、所定の半径rreset<r<Rであればどこでもよい)で音量値を設定する。また入力手段101の中心から半径rreset以内の領域に触れると、パラメータ値をリセットすることができる。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402、無入力時処理S403について図14、図15を用いて詳細に説明する。図14はこの実施の形態4における入力時処理S402を示す。まずS1401において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であれば処理を終了し、Stouchの値が1でなければS1402に移行する。S1402ではStouchに1を設定し、接触タイマーを開始させ、さらに指が接触していない時間を計測するための非接触タイマーを停止させ、S1403に移行する。S1403では指の非接触時間が、入力が続けられているかどうかを表す所定の閾値tinputより小さいかどうかを調べる。tinputより小さければS1404に移行し、入力状態を示す変数Sinputに入力中であることを示す値1を入力し、処理を終了する。tinputより大きければS1405に移行し、入力状態を示す変数Sinputに入力中でないことを示す値0を入力し、処理を終了する。
図15は無入力時処理S403を示す図である。S1501では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS1502に移行し、Stouchに0を設定し、接触タイマーを停止し、非接触タイマーを開始し、S1503に移行する。
S1503では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。ttapより大きければS1504に移行し、「タッチ」という認識結果と、指を離す直前の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に対して出力し、処理を終了する。指の接触時間がttapより小さければS1505に移行する。S1505では、入力状態を示す変数Sinputの値が1であるかどうかを調べる。Sinputの値が1の場合、入力が続けられていると判断して、S1506に移行して「タップ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。Sinputの値が0の場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、指向性を表すパラメータ値としてθをコントローラ制御手段104に対して出力する。ただし、0<r<rresetであった場合、パラメータ値生成手段103は補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、補聴器107に送る音量パラメータ値を生成する。ここで音量パラメータ値は「小」、「標準」、「大」の3つである。パラメータ値生成手段103が「タップ」を受け取る度に「大」→「小」→「標準」→「大」→「小」→・・・という具合に循環的に音量パラメータ値を生成するものとする。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図16に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。この実施の形態4におけるフィードバック提示手段105では、ユーザが指定した指向性が、長方形にて示される。長方形は3つの領域に分割され、領域の色づけにより音領値が示される。外縁に近い領域のみ色づけされている場合は音量「小」、真ん中の領域まで色づけされている場合は音量「標準」、中心点よりの領域まで色づけされている場合は音量「大」を表す。図16の例は、右斜め前からの音に対して音量「小」が設定されていることを示す。
以上により、ユーザは、コントローラ100の入力手段101を指で触れる操作により、補聴器107のユーザを中心とする指向性の方向と音量を指定することができる。なお、この実施の形態4では指定した方向からの音声の音量設定を例に説明したが、方向以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。また、この実施の形態4ではタップ操作時の座標値を使っていないが、この座標値を使ってパラメータ値を設定するようにしてもよい。
(実施の形態5)
次に実施の形態5の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。ユーザは、この実施の形態5におけるコントローラ100の入力手段101を、まず図8に示すように2本の指で触れる操作により補聴器107の聴取範囲を設定し、2本の指を離した後所定時間内に1本の指で短く触れる動作(触れる場所は、所定の半径rreset<r<Rであればどこでもよい)で音量値を設定する。また入力手段101の中心から半径rreset以内の領域に触れると、パラメータ値をリセットすることができる。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402、無入力時処理S403について図17、図18を用いて詳細に説明する。図17はこの実施の形態5における入力時処理S402を示す図である。図17は実施の形態2で説明した図9と共通する部分が多いため、図9と異なる部分のみ説明する。S901において指の接触状態を表す変数Stouchの値が0(タッチされていない状態を表す値)でなければS903に移行する点は図9と同じである。Stouchの値が0の場合、S902の代わりにS1701に移行して接触タイマーを開始させ、非接触タイマーを停止させ、S1403に移行する。
S1403〜S1405は、実施の形態4で説明した図14におけるものと同じである。S1403では指の非接触時間が、入力が続けられているかどうかを表す所定の閾値tinputより小さいかどうかを調べる。tinputより小さければS1404に移行し、入力状態を示す変数Sinputに入力中であることを示す値1を入力し、S903に移行する。tinputより大きければS1405に移行し、入力状態を示す変数Sinputに入力中でないことを示す値0を入力し、S903に移行する。
図18はこの実施の形態5における無入力時処理S403を示す図である。図18は実施の形態2で説明した図10と共通する部分が多いため、図10と異なる部分のみ説明する。S1001においてStouchの値が0でない場合、実施の形態2ではS1002に移行していたが、実施の形態5ではS1002の代わりに設けたS1801に移行し、接触タイマーを停止し、非接触タイマーを開始させ、S1003に移行する。
また、実施の形態2ではS1003で指の接触時間が所定の閾値ttapより小さければS1004に移行していたが、この実施の形態5ではS1802に移行し、Sinputの値を調べる。Sinputの値が1の場合、入力が続けられていると判断して、S1004に移行して「タップ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、S1007に移行する。Sinputの値が0の場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せずにS1007に移行する。
次に、パラメータ値生成手段103における処理を説明する。実施の形態5においては、入力手段101を指2本で触れた場合、パラメータ値生成手段103は2つの接触点と入力手段101の中心点との間になす角を補聴器107の聴取範囲とするパラメータ値を、コントローラ制御手段104に出力する。聴取範囲パラメータ値の算出方法は、実施の形態2で説明した図11の内容と同じであるため、説明を省略する。入力手段101を指1本で触れた場合、操作認識手段102から受け取る認識結果により生成するパラメータ値が異なる。操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、0<r<rresetの場合に補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。パラメータ値生成手段103は、0<r<rresetでない場合には、何も生成せず処理を終了する。パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、補聴器107に送る音量パラメータ値を生成する。ここで音量パラメータ値は「小」、「標準」、「大」の3つである。パラメータ値生成手段103が「タップ」を受け取る度に「大」→「小」→「標準」→「大」→「小」→・・・という具合に循環的に音量パラメータ値を生成するものとする。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から聴取範囲・音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信すると共に、パラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図19に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。この実施の形態5では、ユーザが指定した聴取範囲が扇形で示され、その扇形内で色づけされた部分でユーザが指定した音量が示される。図19の例では扇形内で3つに領域が分割され、中心に近い部分のみが色づけされている。これは音量が「小」という値に設定されていることを示す。真ん中の領域まで色づけされれば音量は「標準」、扇形内3つの領域全てが色づけされれば音量は「大」と設定されていることを示す。
以上により、ユーザは、実施の形態5におけるコントローラ100の入力手段101を、まず図8に示すように2本の指で触れる操作により補聴器107の聴取範囲を設定し、2本の指を離した後所定時間内に1本の指で短く触れる動作で音量値を設定することができる。なお、実施の形態5では指定した聴取範囲の音声の音量設定を例に説明したが、聴取範囲以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。また、実施の形態5では2本の指で触れる「マルチタッチ」操作により補聴器107の聴取範囲を設定したが、コントローラ100の入力手段101の表面を円周方向に指でなぞる「円周方向スライド」操作により聴取範囲を設定するにようにしてもよい。さらに、実施の形態5ではタップ操作時の座標値を使っていないが、この座標値を使ってパラメータ値を設定するようにしてもよい。
(実施の形態6)
次に実施の形態6の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。図20(a)に示すように、ユーザはコントローラ100の入力手段101の表面で径方向や円周方向に指でなぞる(スライド操作)ことにより、補聴器107の指向性の方向と、その方向からの音の音量の増減量と、その方向からの音の高さの増減量を指定する。これによりユーザは、図20(b)に示すように、指定した方向を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値と音の高さで、それ以外の範囲の音については通常の音量値と音の高さで聞くことができる。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402、無入力時処理S403について図21、図22を用いて詳細に説明する。図21はこの実施の形態6における入力時処理S402を示す図である。まずS2101において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1(タッチされている状態を示す値)が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であればS2103に、Stouchの値が1でなければS2102に移行する。S2102ではStouchに1を、入力が円周方向か径方向かを示す変数Sinputに「方向未定」を示す値を、径方向変位drと円周方向変位dθに0をセットする。また、この時の座標値を座標初期値(r,θ)として記憶する。さらに、接触タイマーを開始させ、S2103に移行する。
S2103では、座標初期値(r,θ)と、タッチされてからn番目に入力された座標値(r,θ)との径方向差r−rの絶対値|r−r|が、径方向に移動したかどうかを示す閾値rthより大きいかどうかを調べる。閾値rthを超えない場合はS2110に移行する。閾値rthを超えた場合はS2104に移行する。
S2104では、Sinputに「径方向」を示す値が設定されているかどうかを判定する。既に「径方向」が設定されている場合は、S2105に移行して径方向変位drにr−rを設定し、この処理を終了する。Sinputに「径方向」が設定されていない場合は、S2106に移行してSinputに「径方向」を設定する。次にS2107において円周方向変位dθに値がされているかどうかを調べる。dθに値が設定されていない場合はS2105に移行する。dθに値が設定されている場合、既に円周方向の入力が存在していたということを意味するので、S2108に移行して、「円周方向スライド」という認識結果と、θと、円周方向変位dθをパラメータ値生成手段103に対して出力する。さらにS2109に移行してdθに0を設定し、S2105に移行する。
S2110では、座標初期値(r,θ)と、タッチされてからn番目に入力された座標値(r,θ)との円周方向角度差θ−θの絶対値|θ−θ|が、円周方向に移動したかどうかを示す閾値θthより大きいかどうかを調べる。閾値θthを超えない場合はこの処理を終了する。閾値θthを超えた場合はS2111に移行する。ただしθからθまでの移動が後方(θ=π)をまたぐ場合はθの値が不連続となるため、この場合の角度差の値は、θ>0かつθ<0の場合は2π+(θ−θ)、θ<0かつθ>0の場合は−2π+(θ−θ)を用いる。
S2111では、Sinputに「円周方向」を示す値が設定されているかどうかを判定する。既に「円周方向」が設定されている場合は、S2112に移行して円周方向変位dθにθ−θ(ただしθ=πをまたぐ移動の場合は先述の値)を設定し、この処理を終了する。Sinputに「円周方向」が設定されていない場合は、S2113に移行してSinputに「円周方向」を設定する。次にS2114において径方向変位drに値がされているかどうかを調べる。drに値が設定されていない場合はS2112に移行する。drに値が設定されている場合、既に径方向の入力が存在していたということを意味するので、S2115に移行して、「径方向スライド」という認識結果と、θと、径方向変位drをパラメータ値生成手段103に対して出力する。さらにS2116に移行してdrに0を設定し、S2112に移行する。
図22は無入力時処理S403を示す図である。S2201では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS2202に移行し、Stouchに0を設定し、接触タイマーを停止する。そしてS2203に移行する。
S2203では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。ttapより小さければS2204に移行し、指で触れてすぐ離す「タップ」操作(タッチ操作とは異なる操作)であるという認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。指の接触時間がttapより大きければS2205に移行する。
S2205では、径方向変位drに値がされているかどうかを調べる。drに値が設定されていない場合はS2207に移行する。drに値が設定されている場合、S2206に移行し、「径方向スライド」という認識結果とθとdrを出力し、処理を終了する。S2207では円周方向変位dθに値がされているかどうかを調べる。dθに値が設定されていない場合はS2209に移行する。dθに値が設定されている場合、S2208に移行し、「円周方向スライド」という認識結果とθとdθを出力し、処理を終了する。
S2209では、「タッチ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に対して出力し、処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。この実施の形態6においては、径方向のスライド操作で音量の増減量を、円周方向のスライド操作で音の高さの増減量を指定するものとする。操作認識手段102から「径方向スライド」という認識結果と径方向変位drを受け取ると、パラメータ値生成手段103は音量の増減値を生成する。この実施の形態6においては、drを−R/4で割った商を音量の増減量とし、商が正であれば音量を大きく、商が負であれば音量を小さくするものとする。これはつまり、中心向きのスライド操作で音量を大きく、外縁向きのスライド操作で音量を小さくすることとなる。例えば、(r,θ)=(3R/4,−π/2)から中心に向けてスライドを始め、(R/8,−π/2)で指を離したとする。この場合drはR/8−3R/4=−5R/8であり、これを−R/4で割った商は2であるので、θ=−π/2の方向からの音声の音量を2段階大きくするパラメータ値を生成する。また、(r,θ)=(R/4,−π/4)から外縁に向けてスライドを始め、(5R/8,−π/4)で指を離したとする。この場合drは5R/8−R/4=3R/8であり、これを−R/4で割った商は−1であるので、θ=−π/4の方向からの音声の音量を1段階小さくするパラメータ値を生成する。
また、操作認識手段102から「円周方向スライド」という認識結果と円周方向変位dθを受け取ると、パラメータ値生成手段103は音の高さの増減値を生成する。この実施の形態6では、円周方向変位dθを−π/4で割った商を音の高さ変化の増減量とし、商が正であれば音の高さを高く、商が負であれば音の高さを低くする。これはつまり、時計回りのスライド操作で音の高さを高く、反時計回りのスライド操作で音の高さを低くすることとなる。例えば、(r,θ)=(3R/4,−π/4)から時計回りにスライドを始め、(3R/4,−3π/4)で指を離したとする。この場合dθは−3π/4+π/4=−π/2であり、これを−π/4で割った商は2であるので、θ=−π/4の方向からの音声の高さを2段階高くするパラメータ値を生成する。
径方向スライド操作と円周方向スライド操作のいずれかを行い、指を止めた場所で離さずに他方のスライド操作を行うと、連続してパラメータ値を指定することができる。例えば(r,θ)=(3R/4,−π/2)から中心に向けて指をスライドさせて(R/2,−π/2)で指を止め、そこから反時計回りに指をスライドさせて(R/2,0)で指を離したとする。この場合、初めに指を止めた点から円周方向にスライドが始まったと判定された時点(ステップS2110でYesとなった時)で、径方向変位dr=−R/4となるので、θ=−π/2の方向からの音声の音量を1段階大きくするパラメータ値を生成する。次に指を離した時点で、円周方向移動距離dθ=π/2となるので、同じくθ=−π/2の方向からの音声の高さを2段階低くするパラメータ値を生成する。
パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タッチ」という認識結果を受け取った場合、パラメータ値生成手段103は、補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。また、パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性・音量・音の高さのパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図23に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。この実施の形態6におけるフィードバック提示手段105では、中心向きまたは外縁向きの矢印で指向性と音量の設定値を、中心角45°の扇形の数で音量の高さの設定値を表す。矢印が中心向きの場合は音量を上げる設定を、矢印が外縁向きの場合は音量を下げる設定を行ったことを表す。矢印の全長は設定可能な音量の幅であり、図23の例では、右斜め前からの音に対して、最大6段階上げられるうちの3段階目まで音量を上げる設定をユーザが行ったことを示す。音量を下げるような操作をした場合は、矢印は外縁向きに表示される。音の高さについては、矢印方向を無設定状態とし、右側に扇形が増えると音がより高く(最大4段階)、左側に扇形が増えると音がより低く(最大4段階)設定されたことを示す。図23の例では、右斜め前からの音に対して、音の高さを2段階低くユーザが設定したことを示す。
以上により、ユーザは、コントローラ100の入力手段101上を径方向や円周方向に指でなぞる操作により、補聴器107のユーザを中心とする指向性の方向と音量と音の高さを設定することができる。なお、この実施の形態6では指定した方向からの音声の音量および音の高さの設定を例に説明したが、方向以外に設定できるパラメータ値は音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか2つの組合せであってもよい。また、実施の形態6では「円周方向スライド」と「径方向スライド」の双方を認識することで音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値を設定するようにしたが、「円周方向スライド」もしくは「径方向スライド」のいずれか1つのみを認識することで音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値を設定するようにしてもよい。
(実施の形態7)
次に実施の形態7の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。ユーザはコントローラ100の入力手段101の表面を、まず円周方向に指でなぞり、次に径方向に指でなぞることで補聴器107の聴取範囲を設定する。図24(a)および図24(b)は、指定した範囲の音のみ聞くという設定を行った結果の例を示す。指定した範囲の音のみ抑圧する、という操作を行うこともできる。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。また、入力時処理S402は図21、無入力時処理S403については図22の通りである。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。操作認識手段102から「円周方向スライド」という認識結果とθと円周方向変位dθを受け取ると、指向性の方向を表すパラメータ値としてθ+dθ/2(ただしθ+dθ/2>πの場合は−2πを、θ+dθ/2<−πの場合は2πをさらに加える)、指向性ビーム幅(=聴取範囲)を表すパラメータ値として|dθ|をコントローラ制御手段104に対して出力する。操作認識手段102から「径方向スライド」という認識結果と径方向変位drを受け取ると、パラメータ値生成手段103は、dr<0の場合(=中心に向けた径方向移動)はパラメータ値生成手段103は指定した聴取範囲の音のみを残すパラメータ値を生成する。dr>0の場合(=外縁に向けた径方向移動)はパラメータ値生成手段103は指定した聴取範囲の音のみを抑圧するパラメータ値を生成する。例えば(r,θ)=(3R/4,−π/2)から反時計回りに指をスライドさせて(3R/4,0)で指を止め、そこから中心に向けて指をスライドさせて(R/2,0)で指を離したとする。この時、聴取範囲として−π/2から0を指定しているので、指向性ビーム幅が|dθ|=|0−(−π/2)|=π/2、指向性の方向がθ+dθ/2=−π/4というパラメータ値を生成する。また径方向移動はdr=R/2−3R/4=−R/4<0であることから、指定した聴取範囲の音のみを残すパラメータ値を生成する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から聴取範囲および音を残すか抑圧するかのパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図25に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。図25(a)は、ユーザの前方(θ=0)から右斜め後方(θ=−3π/4)の範囲を聴取範囲として設定した場合のフィードバック提示手段105の画面である。聴取範囲として設定された部分は図のように色づけされて表示される。図25(b)は、同じくユーザの前方(θ=0)から右斜め後方(θ=−3π/4)の範囲の音を抑圧する設定を行った場合のフィードバック提示手段105の画面である。図のように、抑圧される範囲以外の部分(=音が聞こえる範囲)が色づけされて表示される。
以上により、ユーザは、コントローラ100の入力手段101の表面でまず円周方向に指でなぞることで補聴器107の聴取範囲を設定する。次に径方向に指でなぞることでその範囲の音のみを聞くか、その範囲の音のみを抑圧するかを指定することができる。なお、実施の形態7では、指定した範囲の音のみを聞くか抑圧するかの設定であったが、他の実施の形態のように指定した範囲の音の音量を設定するようにしてもよい。また、音量の代わりに音の高さ、再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値を設定できるようにしてもよい。
(実施の形態8)
次に実施の形態8の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。図26(a)に示すように、ユーザはコントローラ100の入力手段101の表面で径方向に指でなぞった後、指を離さずに触れ続けることにより、補聴器107の指向性の方向と、その方向からの音の音量の増減量を指定する。これによりユーザは、図26(b)に示すように、指定した方向を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値で、それ以外の範囲の音については通常の音量値で聞くことができる。音量設定は指でなぞる方向と止める時間によって音量を増減させる量を調節することができ、最小音量が0レベル、標準音量が3レベル、最大音量が6レベルで指定される。操作認識手段102の動作は図4の通りである。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402について図27を用いて説明する。まずS2701において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であればS2703に移行し、Stouchの値が1でなければS2702に移行する。S2702ではStouchに1を設定し、「コマンドとして認識したか否か」を示す変数Scommandに0を設定し、径方向変位drに0を設定し、指向性の方向θdirに0を設定する。また、この時の座標値を座標初期値(r,θ)として記憶する。さらに、接触タイマーを開始させ、S2703に移行する。
S2703では、座標初期値(r,θ)と、現在指が触れている座標値(r,θ)との径方向差r−rの絶対値|r−r|が、径方向に移動したかどうかを示す閾値rthより大きいかどうかを調べる。閾値rthを超えない場合は処理を修了する。閾値rthを超えた場合はS2704に移行する。
S2704ではScommandの値が1(コマンドとして認識したことを示す値)かどうかを調べる。Scommandの値が1でなければS2705に移行する。S2705では、Scommandに1を設定し、drにr−rを設定し、θdirにθを設定し、音量タイマーを開始させて処理を終了する。S2704においてScommandの値が1であればS2706に移行する。
S2706では、音量タイマーの値が所定の閾値tvolumeより大きいかどうかを調べる。tvolumeより大きい場合はS2707に移行し、「ホールド」という認識結果とdrとθdirをパラメータ値生成手段103に出力し、音量タイマーを一旦停止後、再度開始させて処理を終了する。tvolumeより大きい場合はそのまま処理を終了する。これらの処理により、指をある程度スライドさせた時点で音量を1段階変更し、そこで指をしばらく静止させておくと一定時間ごとに音量を1段階ずつ変更させることが可能となる。
図28は無入力時処理S403を示す図である。S2801では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS2802に移行し、Stouchに0を設定し、接触タイマーを停止、音量タイマーを停止する。そしてS2803に移行する。
S2803では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。ttapより小さければS2804に移行し、指で触れてすぐ離す「タップ」操作であるという認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。指の接触時間がttapより大きければS2805に移行する。
S2805では、Scommandの値が1かどうかを調べる。Scommandの値が1の場合は処理を終了する。Scommandの値が1でない場合、S2806に移行し、「タッチ」という認識結果と直前の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理について説明する。操作認識手段102から「ホールド」という認識結果と径方向変位drとθdirを受け取ると、パラメータ値生成手段103は、θdirの方向に対する音量パラメータ値を生成する。dr>0の場合(=外縁に向けた径方向移動)、ユーザから音を遠ざける、つまり音量を減少させようとしていると判定し、内部で保持する音量値を1つ減算する(ただし既に音量値が0の場合はそのまま処理を終了する)。dr<0の場合は逆に音量を増加させようとしていると判定し、音量値を1つ加算する(ただし既に音量値が6の場合はそのまま処理を終了する)。そしてθdirの値と音量値をコントローラ制御手段104に出力し、処理を終了する。
操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、0<r<rresetの場合は補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力し、それ以外は何もせず処理を終了する。また「タップ」という認識結果を受け取った場合、意図しない接触であると判断し、何もせず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から方向および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信すると共に、パラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図29に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。ユーザが指定した指向性の方向と音量を示す図形が描画される。この図形は6つの領域に分割されており、設定された音量値の分だけ中心から順に色づけされる。図29の例では、右斜め前(θ=−π/4)からの音に対して音量を1段階のレベルに設定したことを表す。
以上により、ユーザはコントローラ100の入力手段101の表面で径方向に指でなぞった後、指を離さずに触れ続けることにより、補聴器107のユーザを中心とする指向性の方向と音量の増減量を設定することができる。なお、この実施の形態8では指定した方向の音声の音量設定を例に説明したが、方向以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。
(実施の形態9)
次に実施の形態9の収音機器について説明する。構成は図1、外観は図2の通りである。ユーザは、この実施の形態9におけるコントローラ100の入力手段101を、まず図8に示すように2本の指で触れる操作により補聴器107の聴取範囲を設定する。次に図20(a)に示すように径方向または円周方向に1本の指でなぞる操作により、指定した聴取範囲の音量の増減量と、音の高さの増減量を設定する。これによりユーザは、指定した聴取範囲の音については設定した音量値と音の高さで、それ以外の範囲の音については通常の音量値と音の高さで聞くことができる。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402、無入力時処理S403について図30〜図32を用いて詳細に説明する。図30はこの実施の形態9における入力時処理S402を示す図である。図30は実施の形態3で説明した図9と共通する部分が多いため、図9と異なる部分のみ説明する。S903で入力手段101からの入力値が指2本によるものなのか指1本によるものなのかを判定する。指1本によるものであればS907に移行する点は同じだが、入力手段101からの入力値が指2本によるものであれば直前の状態Stouchの値に関わらずS906に移行する。つまり、指1本から指2本に状態が遷移した場合、実施の形態3では「タッチ」という認識結果を出力していたが、この実施の形態9では何も出力しないことを表す。これは、ユーザが指2本を同時に触れたと思っていても、実際にはどちらかの指が先に触れた後で他方の指が触れるという場合に「タッチ」という判定が行われるのを避けるためである。また、S907で現在の入力が1点で、かつStouch≠2の場合に、実施の形態3の場合における移行先のS909には移行せず、S3001のシングルタッチ処理に移行した後に処理を終了する。
図31はS3001のシングルタッチ処理を示す図である。ここでは指1本によるスライド操作の判定と、径方向変位あるいは円周方向変位を出力する。図31は実施の形態6で説明した図21とほぼ同じであり、異なる点はS2102がS3101に置き換わった点である。S3101では、S2102で行っていた接触タイマーの開始は実施しない。これは、この処理が既に図30のS902で行っているためである。
図32はこの実施の形態9における無入力時処理S403を示す図である。図32は実施の形態2で説明した図10と共通する部分が多いため、図10と異なる部分のみ説明する。S1005においてStouchの値が2でない場合、実施の形態2ではS1008に移行していたが、この実施の形態9ではS2205〜S2208によりスライド操作の有無と、スライド操作がある場合はその移動距離あるいは移動角度を出力する。S2205〜S2208については実施の形態6で説明した図22のものと同じであるため、説明を省略する。S2205〜S2208でスライド操作がなかった場合はS1008に移行する。
パラメータ値生成手段103における処理について説明する。実施の形態9においては、入力手段101を指2本で触れた場合、パラメータ値生成手段103は2つの接触点と入力手段101の中心点との間になす角を補聴器107の聴取範囲とするパラメータ値を、コントローラ制御手段104に出力する。聴取範囲パラメータ値の算出方法は、実施の形態2で説明した図11と同じであるため、説明を省略する。また、入力手段101を指1本で触れた場合、パラメータ値生成手段103は径方向スライド操作で音量の増減量を、円周方向スライド操作で音の高さの増減量を、タッチ操作ではパラメータ値のリセットを指定するコマンドを、コントローラ制御手段104に出力する。タップについては意図しない接触とみなして何も出力せず処理を終了する。パラメータ値認識手段103が操作認識手段102から指1本で行われる操作に関する出力を受け取った場合の処理は、実施の形態6で説明した内容と同じであるため、説明を省略する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性・音量・音の高さのパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図33に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。この実施の形態9では、2つの同心円が提示され、内側の円内での色づけされた扇形部分が聴取範囲を、その扇形部分の中心を通る矢印が音量の設定値を表す。矢印が中心向きの場合は音量を上げる設定を、矢印が外縁向きの場合は音量を下げる設定を行ったことを表す。矢印の全長は設定可能な音量の幅であり、内側の円から外側の円の間の領域は音の高さの設定値を示すためのものであり、矢印を始点とした8つの領域に分割される。矢印方向を無設定状態とし、色づけされた領域が右側(時計回り方向)に増えると音がより高く(最大4段階)、左側(反時計回り方向)に増えると音がより低く(最大4段階)設定されたことを示す。図33の例では、扇形が示す領域を聴取範囲とし、その範囲の音に対して、最大6段階上げられるうちの3段階目まで音量を上げ、さらに音の高さを1段階高くユーザが設定したことを示す。
以上により、ユーザは、コントローラ100の入力手段101を2本の指で触れる操作で補聴器107の聴取範囲を設定する。次に径方向または円周方向に1本の指でなぞる操作により、指定した聴取範囲の音量の増減量と、音の高さを指定することができる。なお、実施の形態9では指定した聴取範囲の音声の音量および音の高さの設定を例に説明したが、聴取範囲以外に設定できるパラメータ値は音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか2つの組合せであってもよい。また、実施の形態9では「円周方向スライド」と「径方向スライド」の双方を認識することで音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値を設定させるようにした。しかし、「円周方向スライド」もしくは「径方向スライド」のいずれか1つのみを認識することで音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値を設定させるようにしてもよい。
(実施の形態10)
次に実施の形態10の収音機器について説明する。構成は図1の通りである。図34はコントローラ100の外観を示す図である。図34に示すようにコントローラ100は手首に装着し、コントローラの前方とユーザの前方を合わせるように構えて用いる。図35(a)に示すように、ユーザはコントローラ100の入力手段101の表面を指でなぞる(スライド操作)ことにより、補聴器107の指向性の方向と、その方向からの音の音量の増減量を設定する。これによりユーザは、図35(b)に示すように、指定した方向を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値で、それ以外の範囲の音については通常の音量値で聞くことができる。ただし設定できる方向は、左方向をπ/2、前方を0、右方向を−π/2とした場合の−π/2〜π/2の範囲内である。また、音量設定については一度のスライド操作で音量を1段階増減させることができ、最小音量が0レベル、標準音量が3レベル、最大音量が6レベルで指定される。この実施の形態10では、実施の形態1などで見られた入力手段101の中心点を気にすることなく、方向と音量の増減量を入力することができる。
入力手段101は方形の透明なタッチパネルからなる。図35(a)に示すように、入力手段101は指の接触点の座標を、タッチパネル右下を原点とする直交座標系の値(x,y)として出力する。フィードバック提示手段105はLEDや液晶ディスプレイ、あるいは有機ELディスプレイといった表示デバイスからなり、タッチパネルの下に敷設される。フィードバック提示手段105は、コントローラ制御手段104から得られたパラメータ値を元に、ユーザがどのようなパラメータ値を設定したのかをユーザに対して表示する。
操作認識手段102について説明する。操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402について図36を用いて説明する。まずS3601において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であればS3603に移行し、Stouchの値が1でなければS3602に移行する。S3602ではStouchに1を設定し、「コマンドとして認識したか否か」を示す変数Scommandに0を設定する。また、この時の座標値を座標初期値(x,y)として記憶する。さらに接触タイマーを開始させ、S3603に移行する。
S3603ではScommandの値が1(コマンドとして認識したことを示す値)かどうかを調べる。Scommandの値が1であれば既にコマンドとして認識したということで、処理を終了する。Scommandの値が1でなければS3604に移行する。S3604では、現在接触している座標値(x,y)と(x,y)との距離が、コマンド入力閾値lthより大きいかどうかを調べる。この距離がlthより大きければS3605に移行し、Scommandに1を設定し、「スライド」という認識結果と座標値(x,y)および(x,y)をパラメータ値生成手段103に出力する。この距離がlthより小さければそのまま処理を終了する。
無入力時処理S403について図37を用いて説明する。S3701では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS3702に移行し、Stouchに0を設定し、接触タイマーを停止する。そしてS3703に移行する。
S3703では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。ttapより小さければS3704に移行し、指で触れてすぐ離す「タップ」操作であるという認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。指の接触時間がttapより大きければS3705に移行する。
S3705では、Scommandの値が1かどうかを調べる。Scommandの値が1の場合は処理を終了する。Scommandの値が1でない場合、「タッチ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。操作認識手段102から「スライド」という認識結果と座標値(x,y)および(x,y)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、ユーザが音量を指定しようとしている方向を調べる。方向を表す角度をθとすると、x≠xの場合、θ=arctan(y−y)/(x−x)である(ただし−π/2<θ<π/2)。場合は何も処理を行わない。次にx方向の変位を調べることで、指定されているのが音量の増加か減少を調べる。x>xの場合は指がユーザから遠ざかっているため、音を遠ざけようとしている、つまり音量を減少させようとしていると判定し、内部で保持する音量値を1つ減算する(ただし既に音量値が0の場合はそのまま処理を終了する)。x<xの場合は逆に音量を増加させようとしていると判定し、音量値を1つ加算する(ただし既に音量値が6の場合はそのまま処理を終了する)。そしてθの値と音量値をコントローラ制御手段104に出力し、処理を終了する。
パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タッチ」という認識結果を受け取った場合、パラメータ値生成手段103は、補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。また、パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から方向・音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信すると共に、パラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図38に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。ユーザを中心とする半円が表示され、その中にユーザが指定した指向性の方向と音量を示す図形が描画される。この図形は6つの領域に分割されており、設定された音量値の分だけ中心から順に色づけされる。図38の例では、右斜め前(θ=−π/4)からの音に対して音量を5段階のレベルに設定したことを表す。
以上により、ユーザはコントローラ100の入力手段101の表面を指でなぞる(スライド操作)ことにより、入力手段100の中心点を気にすることなく、補聴器107のユーザを中心とする指向性の方向と、音量の増減量を設定することができる。なお、この実施の形態10では指定した方向の音声の音量設定を例に説明したが、方向以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、再生速度のうちいずれか1つとしてもよい。また、所定の操作により、指定できる方向をユーザの前方から後方(−π<θ<−π/2およびπ/2<θ≦π)に切り替えることができる。また、パラメータ値の増減量をスライドさせた距離に応じて変化させるようにしてもよい。また、スライド操作の後に指を触れ続ける「ホールド」操作や、入力デバイスを指で触れてすぐ離す「タップ」操作により、音量・音の高さ・再生速度のうち「スライド」操作で設定できるパラメータ値を除く残り2つのうちいずれか1つを設定するようにしてもよい。
(実施の形態11)
次に実施の形態11の収音機器について説明する。構成は図1の通りである。外観について図39を用いて説明する。図39(a)に示すように、コントローラ100は円筒型の筐体を持ち、外側表面に入力手段101およびフィードバック提示手段105を備える。ユーザはコントローラ100を所定の方法で手首に装着し、手の甲を前方に向けながら手を立てた状態で、入力手段101に触れることで補聴器107の指向性を指定し、入力手段101を押し込むことで音量値を設定する。指向性は、ユーザを中心とする前後左右、そして中間4方向、計8方向で指定できるものとする。これによりユーザは、指定した方向を中心とし所定の指向性ビーム幅を持つ範囲の音については設定した音量値で聞くことができる。
入力手段101はタッチパネル106の代わりにタッチパッド3901からなる。実施の形態11におけるタッチパッド3901は図39(b)に示すような指の接触点座標(r,θ)に加え、触れる際の圧力Pを検知することが可能である。rはコントローラ100を操作するように構えた際の、タッチパッド3901下端から接触点までの距離とする。θは前方を0とし、−π<θ≦πの範囲の値とする(前方に向かって左側が正、右側が負)。
フィードバック提示手段105は、入力手段101より上の部分と下の部分の2つに分かれている。上部分には、補聴器107に設定した指向性の方向を示す8つのLEDが、円筒表面上に等間隔に並べられる。下部分には、補聴器107に設定した音量値を示す3つのLEDが、手の平側に並べられる。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。無入力時処理S403は図6の通りで、実施の形態1と同じであるので説明を省略する。入力時処理S402について図40を用いて説明する。まずS4001において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であればS4003に移行する。Stouchの値が1でなければS4002に移行し、Stouchに1を設定し、入力手段101を押し込んでいる状態を示す変数Spressおよびタッチ操作から押し込み操作に遷移したことを示す変数Cpressの値を0で初期化し、接触タイマーを開始させて、S4003に移行する。
S4003で、入力手段101が検知した圧力Pが、押し込み操作であることを判定する所定の閾値Pthより大きいかどうかを調べる。PがPth以下である場合、S4004に移行する。S4004では、Spressの値が1でなければ処理を終了し、Spressの値が1であればS4005に移行してSpressに0を代入して処理を終了する。S4003においてPがPthより大きい場合はS4006に移行する。
S4006では、Spressの値が0であるかどうかを調べる。Spressの値が0でない場合、既に押し込み操作が行われているということで、そのまま処理を終了する。Spressの値が0の場合はS4007に移行する。S4007ではCpressの値が0であるかどうかを調べる。Cpressの値が0の場合、タッチ操作から押し込み操作へ遷移するタイミングであると判断し、S4008に移行して「タッチ」という認識結果と、押し込み操作を行う直前の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に対して出力し、S4009に移行する。Cpressの値が0でない場合、既にタッチ操作から押し込み操作に遷移しているということでS4009に移行する。S4009では「プレス」という認識結果をパラメータ値生成手段103に対して出力し、Spressに1を設定して処理を終了する。
これらの処理により、無入力時からタッチ操作を行い、そのまま離すと「タッチ」という認識結果と座標値が出力される。タッチ操作から押し込む操作を行うと、「タッチ」という認識結果と座標値を出力した上で「プレス」という認識結果が出力される。そのまま再度押し込む操作を繰り返すごとに「プレス」という認識結果が出力される。タッチ操作による指の接触時間が所定の閾値ttapより短い場合は「タップ」という認識結果が出力される。
次に、パラメータ値生成手段103における処理を説明する。操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103はθを用い、指向性を表すパラメータ値θを生成する。θは8方向を示す値である−3π/4,−π/2,−π/4,0,π/4,π/2,3π/4,πのいずれかであり、これらのうちθが最も近い値をθとする。例えばθが−3π/16である場合を考えると、この値は−π/4から0の間にあるが、0よりも−π/4に近いため、θには−π/4が代入される。こうして得たθをコントローラ制御手段104に対して出力する。操作認識手段102から「プレス」という認識結果を受け取ると、パラメータ値生成手段103は補聴器107に送る音量パラメータ値を生成する。ここで音量パラメータ値は「小」、「標準」、「大」の3つであり、パラメータ値生成手段103が「プレス」を受け取る度に「大」→「小」→「標準」→「大」→「小」→・・・という具合に循環的に音量パラメータ値を生成するものとする。パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合は、補聴器107のパラメータ値設定をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図41に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。入力手段101より上の部分のLEDが、補聴器107に設定した指向性の方向を示す。入力手段101より下の部分のLEDが補聴器107に設定した音量値を示し、最小音量では一番左のLEDのみ点灯し、標準音量でさらに真ん中のLEDが、最大音量では全てのLEDが点灯する。図41の例は、右斜め後ろ(−3π/4)からの音に対し、最大音量が設定されていることを示す。
以上により、ユーザはコントローラ100の入力手段101に触れることで補聴器107の指向性を指定し、入力手段101を押し込むことで音量値を設定することができる。なお、実施の形態11では指定した方向からの音声の音量指定を例に説明したが、指定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。また、実施の形態11の操作認識手段102は、入力手段11を押し込む操作に対して「プレス」という認識結果のみを出力しているが、その操作量である指の接触点座標値と圧力値を同時に出力し、パラメータ値生成手段103において座標値と圧力値に応じた量のパラメータ値を生成するようにしてもよい。さらに、タッチ操作によって指向性方向を指定する代わりに、実施の形態2で示したような2本の指で触れる操作や、実施の形態7で示したようなθ方向のスライド操作によって補聴器107の聴取範囲を指定するようにしてもよい。
(実施の形態12)
次に実施の形態12の収音機器について説明する。構成は図1の通りである。図42はコントローラ100の外観を示す図である。図42に示すようにコントローラ100は手首に装着し、コントローラの前方とユーザの前方を合わせるように構え、入力手段101に触れて補聴器107の指向性、音量、音の高さ、再生速度などのパラメータ値を調節し、入力手段101を押し込むことで設定値を確定させる。音量は6段階のレベル指定が可能であり、最小音量が0レベル、標準音量が3レベル、最大音量が6レベルで指定される。また音の高さは標準状態、音が高くなる方向に2段階、音が低くなる方向に2段階、あわせて5段階のレベル指定が可能である。再生速度は「標準」「やや遅い」「遅い」の3段階のレベル指定が可能である。
入力手段101はタッチパネル106の代わりにタッチパッド4205からなる。この実施の形態12におけるタッチパッド4205は、実施の形態1で説明したような指の接触点座標(r,θ)に加え、触れる際の圧力Pを検知することが可能である。
フィードバック提示手段105は入力手段101の周囲部4201と、入力手段101の左右側部4202および4203、そして入力手段101下部4204から構成される。4201は補聴器107に設定した指向性の方向を、4202は設定した方向からの音声の音量を、4203は設定した方向からの音声の音の高さを、4204は音声の再生速度を示す。4201〜4204は液晶表示素子により構成される。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402について図43を用いて説明する。まずS4301において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であればS4306に移行する。Stouchの値が1でなければS4302に移行し、Stouchに1を設定し、径方向変位drと円周方向変位dθに0をセットする。また、この時の座標値を座標初期値(r,θ)として記憶する。さらに接触タイマーを開始させ、非接触タイマーを終了させ、S4303に移行する。S4303では指の非接触時間が、入力が続けられているかどうかを表す所定の閾値tinputより小さいかどうかを調べる。tinputより小さければS4304に移行し、入力状態を示す変数Sinputに入力中であることを示す値1を入力し、S4306に移行する。tinputより大きければS4305に移行し、入力状態を示す変数Sinputに入力中でないことを示す値0を入力し、S4306に移行する。
S4306では、座標初期値(r,θ)と、タッチされてからn番目に入力された座標値(r,θ)との径方向差r−rの絶対値|r−r|が、径方向に移動したかどうかを示す閾値rthより大きいかどうかを調べる。閾値rthを超えない場合はS4310に移行する。閾値rthを超えた場合はS4307に移行する。S4307では径方向変位drにr−rを設定し、「径方向スライド」という認識結果とdrをパラメータ値生成手段103に対して出力し、S4308に移行する。
S4308では、入力手段101が検知した圧力Pが、押し込み操作であることを判定する所定の閾値Pthより大きいかどうかを調べる。PがPth以下である場合は処理を終了する。PがPthより大きい場合はS4309に移行し、「径方向スライド確定」という認識結果を出力し、径方向移動の変数を初期化するためにdrに0を代入し、座標初期値rに最新の座標値rを代入して処理を終了する。
S4310では、座標初期値(r,θ)と、タッチされてからn番目に入力された座標値(r,θ)との円周方向角度差θ−θの絶対値|θ−θ|が、円周方向に移動したかどうかを示す閾値θthより大きいかどうかを調べる。閾値θthを超えない場合はS4314に移行する。閾値θthを超えた場合はS4311に移行する。ただしθからθまでの移動が後方(θ=π)をまたぐ場合はθの値が不連続となるため、この場合の角度差の値は、θ>0かつθ<0の場合は2π+(θ−θ)、θ<0かつθ>0の場合は−2π+(θ−θ)を用いる。S4311では円周方向変位dθにθ−θ(ただしθ=πをまたぐ移動の場合は先述の値)を設定し、「円周方向スライド」という認識結果とdθをパラメータ値生成手段103に対して出力し、S4312に移行する。
S4312では、入力手段101が検知した圧力Pが、押し込み操作であることを判定する所定の閾値Pthより大きいかどうかを調べる。PがPth以下である場合は処理を終了する。PがPthより大きい場合はS4313に移行し、「円周方向スライド確定」という認識結果を出力し、円周方向移動の変数を初期化するためにdθに0を代入し、座標初期値θに最新の座標値θを代入して処理を終了する。
S4314では、入力手段101が検知した圧力Pが、押し込み操作であることを判定する所定の閾値Pthより大きいかどうかを調べる。PがPth以下である場合は処理を終了する。PがPthより大きい場合はS4315に移行し、「タッチ」という認識結果とこの時の座標値(r,θ)をパラメータ値生成手段103に対して出力し、座標初期値(r,θ)に最新の座標値(r,θ)を代入して処理を終了する。
無入力時処理S403について図44を用いて説明する。S4401では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS4402に移行し、Stouchに0を設定し、接触タイマーを停止し、非接触タイマーを開始し、S4403に移行する。
S4403では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。指の接触時間がttapより大きければS4404に移行する。S4404では、drおよびdθに0を代入した後、それらをパラメータ値生成手段103に対して出力する。これにより、入力時処理S402で入力手段101を押し込むことによるパラメータ値確定をしていない場合に、指を離すとパラメータ値を設定前あるいは直前のパラメータ値確定操作を行った直後の値にリセットすることが可能となる。指の接触時間がttapより小さければS4405に移行する。S4405では、入力状態を示す変数Sinputの値が1であるかどうかを調べる。Sinputの値が1の場合、入力が続けられていると判断して、S4406に移行して「タップ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。Sinputの値が0の場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。パラメータ値生成手段103は、音量パラメータ値を格納する変数Vol、音の高さのパラメータ値を格納する変数Pitch、再生速度パラメータ値を格納する変数Speedによりパラメータ値を管理する。電源投入直後、あるいはユーザ操作によりパラメータ値をリセットした直後はVol=3、Pitch=0、Speed=0である。
操作認識手段102から「タッチ」という認識結果と座標値(r,θ)を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、指向性を表すパラメータ値としてθをコントローラ制御手段104に対して出力する。ただし、0<r<rresetであった場合、パラメータ値生成手段103は補聴器107のパラメータ値設定をリセットするためにVol=3、Pitch=0、Speed=0を代入してコントローラ制御手段104に出力する。
操作認識手段102から「径方向スライド」という認識結果と径方向変位drを受け取ると、パラメータ値生成手段103は音量の増減値を生成する(ただし「タッチ」操作により指向性を設定していない場合は生成しない)。この実施の形態12においては、drを−R/4で割った商を音量の増減量とし、商が正であれば音量を大きく、商が負であれば音量を小さくするものとする。これはつまり、中心向きのスライド操作で音量を大きく、外縁向きのスライド操作で音量を小さくすることとなる。そしてVolに音量増減量を加えた値を音量パラメータ値としてコントローラ制御手段104に出力する(ただし音量増減量を加えた結果が0より小さくなる、あるいは6より大きくなる場合は出力しない)。操作認識手段102から「径方向スライド確定」という認識結果を受け取った場合は、Volに音量増減量を加えた値をVolに代入することで、音量パラメータ値を確定する。
また、操作認識手段102から「円周方向スライド」という認識結果と円周方向変位dθを受け取ると、パラメータ値生成手段103は音の高さの増減値を生成する(ただし「タッチ」操作により指向性を設定していない場合は生成しない)。この実施の形態12では、円周方向変位dθを−π/4で割った商を音の高さの増減量とし、商が正であれば音の高さを高く、商が負であれば音の高さを低くする。これはつまり、時計回りのスライド操作で音の高さを高く、反時計回りのスライド操作で音の高さを低くすることとなる。そしてPitchに音の高さの増減量を加えた値を音の高さのパラメータ値としてコントローラ制御手段104に出力する(ただし音の高さの増減量が−2より小さくなる、あるいは2より大きくなる場合は出力しない)。操作認識手段102から「円周方向スライド確定」という認識結果を受け取った場合は、Pitchに音の高さの増減量を加えた値をPitchに代入することで、音の高さのパラメータ値を確定する。
パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、補聴器107の再生速度パラメータ値を生成し(ただし「タッチ」操作により指向性を設定していない場合は生成しない)、コントローラ制御手段104に出力する。ここで再生速度パラメータ値は「標準」、「やや遅い」、「遅い」の3つである。パラメータ値生成手段103が「タップ」を受け取る度に「標準」→「やや遅い」→「遅い」→「標準」→・・・という具合に循環的に再生速度パラメータ値を生成するものとする。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性・音量・音の高さ・再生速度のパラメータ値を受け取ると、補聴器107にそれらを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104はパラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図45に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。入力手段101の周囲部4201において、ユーザが設定した指向性の方向が図45に示すように色づけされた円弧状図形により表示される。入力手段101の左側部4202には設定した音量が表示される。6段階のうち色づけされる部分が少ないと音量が小さく、多いと音量が大きくなる。標準音量の状態では3段階目まで色づけされて表示される。入力手段101の右側部4203には設定した音の高さが表示される。5段階のうち中央が標準状態であり、音が高くなる方に2段階、音が低くなる方に同じく2段階を設定することができる。入力手段101の下部4204には設定した再生速度が表示される。表示内容は「標準」「やや遅い」「遅い」のいずれかである。図36の例は、左斜め前(π/4)からの音に対し、音量が4段階目、音の高さは1段階高く、再生速度は「やや遅い」が設定されていることを示す。
以上により、ユーザは入力手段101に触れることで補聴器107の指向性、音量、音の高さ、再生速度などのパラメータ値を調節し、入力手段101を押し込んで設定値を確定させることができる。なお、この実施の形態12では径方向スライド操作で音量を、円周方向スライド操作で音の高さを、タップ操作で再生速度を設定させているが、操作とパラメータ値との組み合わせは必ずしもここで述べたものには限らない。また、この実施の形態12では補聴器107の指向性の方向を指定しているが、実施の形態4で示したような円周方向スライド操作や、実施の形態5で示したような2本の指で触れる操作によって補聴器107の聴取範囲を指定するようにしてもよい。また、実施の形態12の操作認識手段102は、入力手段11を押し込む操作に対して「円周方向スライド確定」または「径方向スライド確定」という認識結果のみを出力しているが、その操作量であるなぞり始めの座標値と円周方向または径方向の変位を同時に出力し、パラメータ値生成手段103において座標値と変位に応じた量のパラメータ値を生成するようにしてもよい。さらに、実施の形態8で述べたように、2本の指で触れる操作で音量や音の高さ、再生速度を設定させるようにしてもよい。また、この実施の形態8ではタップ操作時の座標値を使っていないが、この座標値を使ってパラメータ値を設定するようにしてもよい。
(実施の形態13)
次に実施の形態13の収音機器について説明する。構成は図46の通りである。これまで述べた実施の形態における構成との相違点は、入力手段101に方位センサ4601が組み合わされる点である。方位センサ4601により得られる方位はパラメータ値生成手段103に送られる。また、補聴器107にも方位センサ4602が組み合わされ、方位センサ4602により得られる方位はパラメータ値生成手段103に送られる。
図47はコントローラ100の外観を示す図である。図47(a)に示すようにコントローラ100は手首に装着し、図47(b)に示すようにコントローラ100を向けて、入力手段101を指で触れて押し込む。次に指でなぞることで、コントローラ100を向けた方向からの音の音量を設定する。音量は6段階のレベル指定が可能であり、最小音量が0レベル、標準音量が3レベル、最大音量が6レベルで指定される。また、ここで言う方向とは、ユーザの頭および補聴器107の向きからの相対方向であり、図47(b)ではφで示される。フィードバック提示手段105は入力手段101の左側部4701と、入力手段101の右側部4702から構成される。4701は補聴器107に設定した音声の音量を、4702は設定した方向を示すための表示器である。4701および4702はLEDにより構成される。4702は設定した方向周辺にコントローラを向けた場合に点灯する。
入力手段101のタッチパッド4603は、図47(c)に示すような指で触れた位置の座標(r,θ)に加え、触れる際の圧力Pを検知することが可能である。rはコントローラ100を操作するように構えた際の、タッチパッド4603と4701との境界線から接触点までの距離とする。ただしこの実施の形態13においては、rの値は使用しない。θは図47(a)のようにコントローラ100を装着した際の頂点を0とし、−π<θ≦πの範囲の値とする(ユーザに近づく方向が正、ユーザから離れる方向が負)。
操作認識手段102の動作は図4の通りである。入力時処理S402について図48を用いて説明する。まずS4801において、「既にタッチされている状態か否か」を示す変数Stouchに1が代入されているかを調べる。Stouchの値が1であればS4803に移行する。Stouchの値が1でなければS4802に移行する。S4802ではStouchに1を設定し、「指向性が設定されたか否か」を示す変数Sdirに0を設定し、円周方向変位dθに0を設定する。また、この時の座標値θを座標初期値θとして記憶する。
S4803では、座標初期値θと、タッチされてからn番目に入力された座標値θとの円周方向角度差θ−θの絶対値|θ−θ|が、円周方向に移動したかどうかを示す閾値θthより大きいかどうかを調べる。閾値θthを超えない場合はS4807に移行する。閾値θthを超えた場合はS4804に移行する。ただしθからθまでの移動が後方(θ=π)をまたぐ場合はθの値が不連続となるため、この場合の角度差の値は、θ>0かつθ<0の場合は2π+(θ−θ)、θ<0かつθ>0の場合は−2π+(θ−θ)を用いる。S4804では円周方向変位dθにθ−θ(ただしθ=πをまたぐ移動の場合は先述の値)を設定し、dθをパラメータ値生成手段103に対して出力し、処理を終了する。
S4805では、入力手段101が検知した圧力Pが、押し込み操作であることを判定する所定の閾値Pthより大きいかどうかを調べる。PがPth以下である場合は処理を終了する。PがPthより大きい場合はS4806に移行し、「プレス」という認識結果をパラメータ値生成手段103に対して出力し、Sdirに1を代入して処理を終了する。
無入力時処理S403について図49を用いて説明する。S4901では、Stouchの値が1であるかどうかを調べる。Stouchの値が1でない場合は指が離れている状態が続いているということで、このまま処理を終了する。Stouchの値が1の場合はS4902に移行し、Stouchに0を設定し、接触タイマーを停止し、S4903に移行する。
S4903では、接触タイマーが開始されて停止されるまでの時間、つまり指の接触時間が所定の閾値ttapより小さいかどうかを調べる。指の接触時間がttapより大きければS4904に移行する。S4904では、Sdirの値が1であるかどうかを調べる。Sdirの値が1でない場合はS4905に移行し、「タッチ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。Sdirの値が1の場合はS4906に移行し、「音量確定」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。S4903において指の接触時間がttapより小さければS4907に移行し、「タップ」という認識結果をパラメータ値生成手段103に出力し、処理を終了する。
パラメータ値生成手段103における処理を説明する。パラメータ値生成手段103は、音量パラメータ値を格納する変数Volによりパラメータ値を管理する。電源投入直後、あるいはユーザ操作によりパラメータ値をリセットした直後はVolの値は3である。
操作認識手段102から「プレス」という認識結果とコントローラの方位を受け取ると、パラメータ値生成手段103は、方位センサ4601の値(コントローラの方位)と、方位センサ4602の値(補聴器107の方位)とから、コントローラの方向φを決定し、指向性の方向のパラメータ値としてコントローラ制御手段104に対して出力する。操作認識手段102から円周方向変位dθを受け取ると、パラメータ値生成手段103は音量の増減値を生成する(ただし指向性の方向を確定していない場合は生成しない)。この実施の形態13では、円周方向変位dθをπ/8で割った商を音量の増減量とし、商が正であれば音量を大きく、商が負であれば音量を小さくする。これはつまり、手前向きのスライド操作で音量を大きく、その逆向きのスライド操作で音量を小さくすることとなる。そしてVolに音量増減量を加えた値を音量パラメータ値としてコントローラ制御手段104に出力する(ただしVolの値が既に0または6に達している場合は音量増減量を加えることもVolを出力することもしない)。操作認識手段102から「音量確定」という認識結果を受け取ると、パラメータ値生成手段はVolに音量増減量を加えた値をVolに代入する。操作認識手段102から「タッチ」という認識結果を受け取ると、パラメータ値生成手段は補聴器107に設定した音量設定をリセットするために、指向性と音量をリセットするコマンドをコントローラ制御手段104に出力し、Volに3を代入する。パラメータ値生成手段103が操作認識手段102から「タップ」という認識結果を受け取った場合、ユーザが意図しないのに触れてしまった操作であると判断し、何も出力せず処理を終了する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から指向性および音量のパラメータ値を受け取ると、補聴器107に送信すると共に、パラメータ値に応じたフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。以後、コントローラの方位と補聴器107の方位から得られるコントローラの方向がφとなると、方向提示のフィードバック信号をフィードバック提示手段105に出力する。パラメータ値生成手段103からパラメータ値設定をリセットするコマンドを受け取った場合、コントローラ制御手段104は補聴器107に対してパラメータ値設定を初期化するコマンドを送信する。それと共に、コントローラ制御手段104は提示内容を初期化する信号をフィードバック提示手段105に出力する。
図50に、フィードバック提示手段105がユーザに提示する内容を示す。入力手段101の左側部4701において、設定した音量が表示される。6段階のうち色づけされる部分が少ないと音量が小さく、多いと音量が大きくなる。標準音量の状態では3段階目まで色づけされて表示される。入力手段101の右側部4702は、コントローラ制御手段104から方向提示の信号が入力された時、つまりコントローラの方向がφとなる時のみ点灯する。これにより、ユーザが現在設定されている指向性を確認するために腕を動かした際、点灯したときのコントローラの向きが指向性の方向だと知ることができる。
以上により、ユーザは入力手段101に指で触れて押し込み、次に指でなぞることで補聴器107の指向性と音量のパラメータ値を設定することができる。なお、実施の形態13では指定した方向からの音声の音量設定を例に説明したが、方向以外に設定できるパラメータ値は音量に限らず、音の高さ、あるいは再生速度としてもよい。また、この実施の形態13では「円筒方向スライド」操作により音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値を設定するようにしたが、「軸方向スライド」操作により設定するようにしてもよい。また、「円筒方向スライド」と「軸方向スライド」の双方を認識することで、音量・音の高さ・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値を設定するようにしてもよい。また、「タップ」操作を認識することで、「円筒方向スライド」や「軸方向スライド」により設定されるパラメータ値を除いた残りのうち1つのパラメータ値を設定するようにしてもよい。また、実施の形態13の操作認識手段102は、入力手段11を押し込む操作に対して「プレス」という認識結果のみを出力しているが、その操作量である指の接触点座標値と圧力値を同時に出力し、パラメータ値生成手段103において座標値と圧力値に応じた量のパラメータ値を生成するようにしてもよい。
さらに、実施の形態13では、コントローラ100と補聴器107の双方に方位センサを備えさせることで、それらの相対方向を使って指向性のパラメータ値を設定するようにしたが、コントローラ100のみに方位センサを備えさせ、ユーザがコントローラ100の入力手段をタッチしながら動かした際の角度範囲によって聴取範囲を設定するようにしてもよい。この場合、方位センサが1つで済む利点がある。この場合に、「円筒方向スライド」「軸方向スライド」「タップ」「プレス」「ホールド」の各操作を組み合わせることで音量・音の高さ・再生速度などのパラメータ値を設定するようにしてもよい。
(実施の形態14)
次に実施の形態14の映像表示機器について説明する。図51に示すように、映像表示手段である映像表示装置5101はヘッドマウントディスプレイの形状を持ち、内部あるいは外部に蓄積した映像の再生機能を備える。映像は、全方位カメラで撮影した動画または静止画を仮想円筒面5102上に投影したものである。ユーザは頭部に映像表示装置5101を装着し、腕に装着したコントローラ100の入力手段101の表面を指で触れることで、円筒中心からの任意の方向の画像を見ることができる。また、入力手段101を指で押し込むことで画像を拡大(最大5倍)して見ることができる。コントローラ100の構成は図52、外観は図2の通りである。ユーザの操作に対する視覚フィードバックは映像表示装置5101によって行う。
入力手段101はタッチパッド5103からなる。タッチパッド5103は、指の接触点の座標を円座標系の値(r,θ)として出力するのに加え、接触時の圧力Pを検知して出力することが可能である。
操作認識手段102について説明する。操作認識手段102の動作は図53の通りである。操作認識手段102は動作を開始すると、S5301において入力バッファに入力手段101から座標値が入力されたかどうかをチェックする。座標値の入力があればS5302に移行し、指の接触点座標(r,θ)と、接触時の圧力Pをパラメータ値生成手段103に対して出力し、S5301に戻る。座標値の入力がなければ再度S5301に戻る。
パラメータ値生成手段103について説明する。操作認識手段102から受け取るPの値と、拡大倍率を表す変数Zの値との関係を図54に示す。Pの値が所定の閾値Plowより小さい場合、拡大倍率は等倍のままである。この場合パラメータ値生成手段103は、表示画像の中心点座標として(L/2,θ)と、拡大倍率を表す変数Zの値として1をコントローラ制御手段104に出力する。ここで表示画像の中心点座標とは仮想円筒面5102上の座標であり、図51に示すように(d,θ)で表される。dは仮想円筒面下端からの距離であり、その値は0からLまでの範囲となる。Pの値が所定の閾値Plowから所定の閾値Phighまでの範囲にある場合、圧力Pと拡大倍率Zは線形関係となる。この場合パラメータ値生成手段103は、表示画像の中心点座標として(rL/R,θ)と、拡大倍率Zの値として1+4(P−Plow)/(Phigh−Plow)をコントローラ制御手段104に出力する(Rは入力手段101の半径)。指の接触点の径方向座標値rの値が中心に近いほど、表示画像の中心座標は仮想円筒面5102の下の方となり、rの値が外縁に近いほど、表示画像の中心座標は仮想円筒面5102の上の方となる。Pの値が所定の閾値Phighより大きい場合、拡大倍率は上限である5となる。この場合パラメータ値生成手段103は、表示画像の中心点座標として(rL/R,θ)と、拡大倍率Zの値として5をコントローラ制御手段104に出力する。
コントローラ制御手段104は、パラメータ値生成手段103から表示画像の中心座標値と拡大倍率値を受け取ると、および音量のパラメータ値を受け取ると、映像表示装置5101にそれらを送信する。
ユーザの操作に対する視覚フィードバックについて説明する。図55の5501は映像表示装置5101に表示される画面を示す。映像表示領域5502には映像が表示される。図55に示すように、映像表示領域5502の右側には方向表示領域5503と拡大倍率表示領域5504がある。方向表示領域5503は、映像表示領域5502に表示される画像が、ユーザを中心としてどの方向のものであり、全方位画像のうちどの部分を表示しているのかを大まかに示す。拡大倍率表示領域5504は現在設定されている拡大倍率を目盛り状に示す。
図56は方向表示領域5503の表示内容および仮想円筒面5102との対応を示す。方向表示領域5503は2つの同心円と、ユーザが指定している方向を示す矢印と、仮想円筒面5102上で現在映像表示領域5502に表示されている画像領域を示す領域5601からなる。拡大倍率が1のとき、図56(a)にあるように領域5601は外側の円の外縁まで描かれる。拡大倍率が1より大きく5以下の場合、領域5601は2つの同心円の円周間に描かれる(どちらかの円周に接することもある)。領域5601が大きいほど拡大倍率は1に近く、領域5601が小さいほど拡大倍率は5に近くなる。また図56(b)に示すように領域5601が外側の円周に近いほど仮想円筒面5102で上の部分を拡大し、図56(c)に示すように領域5601が円中心に近いほど仮想円筒面5102で下の部分を拡大していることを示す。
以上により、コントローラ100の入力手段101の表面を指で触れることで、全方位映像の任意の方向を指定して見ることができ、入力手段101を指で押し込むことで画像を拡大して見ることができる。なお、この実施の形態14では入力手段101を指で押し込むことにより指定できるパラメータ値として画像の拡大倍率を例に説明したが、指定できるパラメータ値は拡大倍率に限らず、画像の明るさやコントラストとしてもよい。また、実施の形態14では入力手段101を指で押し込む圧力により拡大倍率のパラメータ値を設定するようにしたが、指の接触点の座標値のみによって方向と、拡大倍率・画像の明るさ・コントラストのうちいずれか1つのパラメータ値を設定するようにしてもよい。
本発明にかかる収音機器は、1本以上の指でコントローラを触れる操作、あるいは触れる・なぞるといった操作を連続して行うことにより、収音機器に設定する指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値の設定を、1つの入力手段により行うことができるため、直感的な操作に優れる集音機器として有用である。
100 コントローラ
101 入力手段
102 操作認識手段
103 パラメータ値生成手段
104 コントローラ制御手段
105 フィードバック提示手段
106 タッチパネル
107 補聴器
5101 映像表示装置
5102 仮想円筒面
5501 映像表示装置画面
5502 映像表示領域
5503 方向表示領域
5504 拡大倍率表示領域

Claims (55)

  1. ユーザの周囲にある任意の方向の音を収音する収音手段と、前記収音手段を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、ユーザからの入力を受け付ける入力手段と、
    前記入力手段によって得られた入力を操作として認識する操作認識手段と、
    前記操作認識手段から得られた認識結果から1つ以上のパラメータ値を生成するパラメータ値生成手段と、
    前記1つ以上のパラメータ値を前記収音手段に送信するコントローラ制御手段と
    を備えることを特徴とする収音機器。
  2. ユーザの入力に応じたフィードバックをユーザに提示するフィードバック提示手段を備え、
    前記コントローラ制御手段は、前記1つ以上のパラメータ値を用いてフィードバック信号を生成し、
    前記フィードバック提示手段は、前記フィードバック信号に応じたフィードバックをユーザに提示することを特徴とする請求項1に記載の収音機器。
  3. 前記フィードバックは、光、音、振動のいずれか、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項2に記載の収音機器。
  4. 前記入力手段は、ユーザの1つ以上の指が触れた場所を1つ以上の座標値として出力する入力デバイスを備え、
    前記操作認識手段は、前記入力手段から得られた1つ以上の座標値の時系列情報を用いて1つ以上の操作を認識することを特徴とする請求項1〜3に記載の収音機器。
  5. 前記入力デバイスはタッチパッドまたはタッチパネルであることを特徴とする請求項4に記載の収音機器。
  6. 前記操作は、
    前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より長い間触れる「タッチ」、
    前記入力デバイスを2本の指で第1の参照時間より長い間触れる「マルチタッチ」、
    前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」、
    前記入力デバイスを1本の指で円座標系の円周方向になぞる「円周方向スライド」、
    前記入力デバイスを1本の指で円座標系の径方向になぞる「径方向スライド」、
    のいずれかであり、
    前記認識結果は前記操作の種類とその種類に応じた操作量であることを特徴とする請求項4〜5に記載の収音機器。
  7. 前記操作量は、
    前記操作が「タッチ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、
    前記操作が「マルチタッチ」の場合は2本の指が触れた2点の座標値、
    前記操作が「タップ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、
    前記操作が「円周方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と円周方向変位、
    前記操作が「径方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と径方向変位、
    であることを特徴とする請求項6に記載の収音機器。
  8. 前記パラメータ値生成手段は、前記操作認識手段から得られる前記認識結果に基づいて、前記収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項1〜7に記載の収音機器。
  9. 前記指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「タッチ」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  10. 前記指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「タップ」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  11. 前記指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「タッチ」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  12. 前記指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「タッチ」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目以降の前記「タップ」の連続操作の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  13. 前記指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  14. 前記指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  15. 前記指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第1番目以降の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  16. 前記指向性のパラメータ値は、第1の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第1番目以降の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載の収音機器。
  17. 前記パラメータ値生成手段は、前記操作認識手段から得られる前記認識結果に基づいて、前記収音機器に設定する指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項1〜7に記載の収音機器。
  18. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  19. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目以降の前記「タップ」の連続操作の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  20. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  21. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目以降の前記「タップ」の連続操作の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  22. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  23. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  24. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「マルチタッチ」の操作量に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第2番目以降の操作の前記「円周方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項17に記載の収音機器。
  25. 前記入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出し、
    前記操作は前記入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「プレス」を含み、
    前記操作が「プレス」の場合、前記認識結果の操作量は指が触れた点の座標値と指で押し込む圧力値を含み、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「タップ」の代わりに前記「プレス」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項10、12、19、21に記載の収音機器。
  26. 前記入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出し、
    前記操作は前記入力デバイスを1本の指で円座標系の円周方向になぞり、なぞり終えた点で前記入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「円周方向スライド確定」を含み、
    前記操作が「円周方向スライド確定」の場合、前記認識結果の操作量はなぞり始めの座標値と円周方向変位と圧力値を含み、
    音量、音高、再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「円周方向スライド」の代わりに前記「円周方向スライド確定」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項13、15、16、20〜22、24に記載の収音機器。
  27. 前記入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出し、
    前記操作は前記入力デバイスを1本の指で円座標系の径方向になぞり、なぞり終えた点で前記入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「径方向スライド確定」を含み、
    前記操作が「径方向スライド確定」の場合、前記認識結果の操作量はなぞり始めの座標値と径方向変位と圧力値を含み、
    音量、音高、再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「径方向スライド」の代わりに前記「径方向スライド確定」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項14〜16、20、23、24に記載の収音機器。
  28. 前記操作は、前記入力デバイスを1本の指で触れる操作やなぞる操作を終えた点で第2の参照時間より長い間触れ続ける「ホールド」をさらに含み、
    前記操作が「ホールド」の場合、前記認識結果の操作量は指で触れ続けている点の座標値と変位を含み、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、前記「タップ」の代わりに前記「ホールド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項10、12、19、21に記載の収音機器。
  29. 前記入力手段は、前記コントローラが向いている方位を検出し、前記パラメータ値生成手段に送る第1の方位センサをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の収音機器。
  30. 前記入力デバイスは円筒形状のタッチパッドまたはタッチパネルであることを特徴とする請求項4、29に記載の収音機器。
  31. 前記操作は、
    前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より長い間触れる「タッチ」、
    前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」、
    前記入力デバイスを1本の指で円筒座標系の円筒方向になぞる「円筒方向スライド」、
    前記入力デバイスを1本の指で円筒座標系の軸方向になぞる「軸方向スライド」、
    のいずれかであり、
    前記認識結果は前記操作の種類とその種類に応じた操作量、第1の方位センサの方位情報であることを特徴とする請求項30に記載の収音機器。
  32. 前記操作量は、
    前記操作が「タッチ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、
    前記操作が「タップ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、
    前記操作が「円筒方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と円筒方向変位、
    前記操作が「軸方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と軸方向変位、
    であることを特徴とする請求項31に記載の収音機器。
  33. 前記パラメータ値生成手段は、前記操作認識手段から得られる前記認識結果に基づいて、前記収音機器に設定する指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項1〜4、29〜32に記載の収音機器。
  34. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作が前記「タッチ」である間の第1の方位センサの方位情報の方位変位に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項33に記載の収音機器。
  35. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作が前記「タッチ」である間の第1の方位センサの方位情報の方位変位に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「軸方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項33に記載の収音機器。
  36. 前記指向性および指向性ビーム幅のパラメータ値は、第1番目の操作が前記「タッチ」である間の第1の方位センサの方位情報の方位変位に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は一方が第2番目以降の操作の前記「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の前記「軸方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項33に記載の収音機器。
  37. 前記入力手段は、収音機器が向いている方位を検出して前記パラメータ値生成手段に送る第1の方位センサと、前記コントローラが向いている方位を検出して前記パラメータ値生成手段に送る第2の方位センサと、をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の収音機器。
  38. 前記入力デバイスは円筒形状のタッチパッドまたはタッチパネルであり、指が触れる際の圧力を検出することを特徴とする請求項4、37に記載の収音機器。
  39. 前記操作は、
    前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より長い間触れる「タッチ」、
    前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」、
    前記入力デバイスを1本の指で円筒座標系の円周方向になぞる「円周方向スライド」、
    前記入力デバイスを1本の指で円筒座標系の軸方向になぞる「軸方向スライド」、
    前記入力デバイスを指で所定圧力値より高い圧力値で押し込む「プレス」
    のいずれかであり、
    前記認識結果は前記操作の種類とその種類に応じた操作量、第1および第2の方位センサの方位情報であることと特徴とする請求項38に記載の収音機器。
  40. 前記操作量は、
    前記操作が「タッチ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、
    前記操作が「タップ」の場合は1本の指が触れた点の座標値、
    前記操作が「円筒方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と円筒方向変位、
    前記操作が「軸方向スライド」の場合はなぞり始めの座標値と軸方向変位、
    前記操作が「プレス」の場合は指が触れた点の座標値と指で押し込む圧力値
    であることを特徴とする請求項39に記載の収音機器。
  41. 前記パラメータ値生成手段は、前記操作認識手段から得られる前記認識結果に基づいて、前記収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうち少なくとも1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項1〜4、37〜40に記載の収音機器。
  42. 前記指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「プレス」の操作量と第1および第2の方位センサから得られる方位情報の差分に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項1〜4、39〜43に記載の収音機器。
  43. 前記指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「プレス」の操作量と第1および第2の方位センサから得られる方位情報の差分に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値は、第2番目の操作の前記「軸方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項42に記載の収音機器。
  44. 前記指向性のパラメータ値は、第1番目の操作の前記「プレス」の操作量と第1および第2の方位センサから得られる方位情報の差分に基づいて設定され、
    音量・音高・再生速度のうちいずれか2つのパラメータ値は、一方が第2番目以降の操作の前記「円筒方向スライド」の操作量に基づいて設定され、もう一方が第2番目以降の操作の前記「径方向スライド」の操作量に基づいて設定されることを特徴とする請求項42に記載の収音機器。
  45. さらに前記「タップ」の操作量に基づいて、音量・音高・再生速度のうち前記「円筒方向スライド」または前記「径方向スライド」によって設定されるパラメータ値を除いた残りのうちの1つのパラメータ値を設定することを特徴とする請求項34〜36、42〜44に記載の収音機器。
  46. 前記入力デバイスは直交座標系の座標値を出力するタッチパッドまたはタッチパネルであり、
    前記操作は前記入力デバイスを1本の指でなぞる「スライド」であり、
    前記操作が「スライド」の場合、前記認識結果の操作量はなぞり始めの座標値およびなぞり終わりの座標値であり、
    前記パラメータ値生成手段は、前記「スライド」の操作量に基づいて、前記収音機器に設定する指向性のパラメータ値と、音量・音高・再生速度のうちいずれか1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項1〜4に記載の収音機器。
  47. 前記操作は、前記入力デバイスを1本の指でなぞり終えた点で第2の参照時間より長い間指を触れる「ホールド」をさらに含み、
    前記操作が「ホールド」の場合、前記認識結果の操作量は指で触れ続けている点の座標値を含み、
    前記パラメータ値生成手段は、前記「ホールド」の操作量に基づいて、前記「スライド」の操作量によって設定されるパラメータ値を除いた残りのうちの1つのパラメータ値を設定することを特徴とする請求項46に記載の収音機器。
  48. 前記操作は前記入力デバイスを1本の指で第1の参照時間より短い間触れる「タップ」をさらに含み、
    前記操作が「タップ」の場合、前記認識結果の操作量は1本の指が触れた点の座標値であり、
    前記パラメータ値生成手段は、前記「タップ」の操作量に基づいて、前記「スライド」の操作量によって設定されるパラメータ値を除いた残りのうちの1つのパラメータ値を設定することを特徴とする請求項46に記載の収音機器。
  49. ユーザの周囲にある任意の方向の映像を表示する映像表示手段と、前記映像表示手段を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、ユーザからの入力を受け付ける入力手段と、
    前記入力手段から得られた情報から1つ以上のパラメータ値を生成するパラメータ値生成手段と、
    前記1つ以上のパラメータ値を前記映像表示手段に送信するコントローラ制御手段と
    を備えることを特徴とする映像表示機器。
  50. ユーザの入力に応じたフィードバックをユーザに提示するフィードバック提示手段を備え、
    前記コントローラ制御手段は、前記1つ以上のパラメータ値を用いてフィードバック信号を生成し、
    前記フィードバック提示手段は、前記フィードバック信号に応じたフィードバックをユーザに提示することを特徴とする請求項49に記載の映像表示機器。
  51. 前記フィードバックは、光、音、振動のいずれか、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項50に記載の収音機器。
  52. 前記入力手段は、ユーザの1つの指が触れた場所を1つの座標値として出力する入力デバイスを備えることを特徴とする請求項49〜51に記載の映像表示機器。
  53. 前記入力デバイスはタッチパッドまたはタッチパネルであることを特徴とする請求項52に記載の映像表示機器。
  54. 前記パラメータ値生成手段は、前記入力手段から得られる前記座標値に基づいて前記映像表示機器に設定する方向のパラメータ値と、拡大倍率・明るさ音量・コントラストのうちいずれか1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項49〜53に記載の映像表示機器。
  55. 前記入力デバイスはさらに指が触れる際の圧力を検出して圧力値として出力し、
    前記パラメータ値生成手段は、前記入力手段から得られる前記座標値に基づいて前記映像表示機器に設定する方向のパラメータ値を生成し、
    前記圧力値に基づいて、拡大倍率・明るさ音量・コントラストのうちいずれか1つのパラメータ値を生成することを特徴とする請求項49〜53に記載の映像表示機器。
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