JP2010281403A - 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置 - Google Patents

流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010281403A
JP2010281403A JP2009135891A JP2009135891A JP2010281403A JP 2010281403 A JP2010281403 A JP 2010281403A JP 2009135891 A JP2009135891 A JP 2009135891A JP 2009135891 A JP2009135891 A JP 2009135891A JP 2010281403 A JP2010281403 A JP 2010281403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust bearing
stopper
cover member
gap
bearing component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009135891A
Other languages
English (en)
Inventor
Iko Yo
偉紅 楊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minebea Co Ltd
Original Assignee
Minebea Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minebea Co Ltd filed Critical Minebea Co Ltd
Priority to JP2009135891A priority Critical patent/JP2010281403A/ja
Priority to US12/793,104 priority patent/US20100309587A1/en
Publication of JP2010281403A publication Critical patent/JP2010281403A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B19/00Driving, starting, stopping record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor; Control thereof; Control of operating function ; Driving both disc and head
    • G11B19/20Driving; Starting; Stopping; Control thereof
    • G11B19/2009Turntables, hubs and motors for disk drives; Mounting of motors in the drive
    • G11B19/2036Motors characterized by fluid-dynamic bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/10Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load
    • F16C17/102Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure
    • F16C17/107Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure with at least one surface for radial load and at least one surface for axial load
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/08Structural association with bearings
    • H02K7/086Structural association with bearings radially supporting the rotor around a fixed spindle; radially supporting the rotor directly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2240/00Specified values or numerical ranges of parameters; Relations between them
    • F16C2240/40Linear dimensions, e.g. length, radius, thickness, gap
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2240/00Specified values or numerical ranges of parameters; Relations between them
    • F16C2240/40Linear dimensions, e.g. length, radius, thickness, gap
    • F16C2240/46Gap sizes or clearances
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2370/00Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

【課題】起動時の潤滑流体の循環を向上し、起動時のトルクを低減し、軸受の損傷を防止する。
【解決手段】カバー部材30の内側底面からスリーブ114aのスラスト軸受面までの距離L1と、ストッパー部18aのストッパー面18aaからスラスト軸受構成部16のスラスト軸受面までの距離L2との間に、L1<L2の関係が成立することにより、スリーブ114aが回転を静止している時、カバー部材30の内側底面がストッパー面18aaに当接し、スリーブ114aのスラスト軸受面とスラスト軸受構成部16のスラスト軸受面との間に隙間が確保され、潤滑流体が存在し、起動時のトルクが低減され損傷が防止される。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気ディスク、光ディスクなどの記録ディスクを回転駆動させるための流体動圧軸受、該流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置に関するものである。
記録ディスク駆動装置は、記録ディスクを回転駆動するために流体動圧軸受を用いたスピンドルモータを備えている。流体動圧軸受は、回転部材と静止部材との間の動圧発生溝を含む微小隙間に潤滑流体が充填されたスラスト動圧軸受部およびラジアル動圧軸受部を備えている。そして、スピンドルモータが回転するとスラスト動圧軸受部に発生する流体動圧により、回転部材が静止部材に対して浮上し非接触状態で回転する。
ところが、スピンドルモータが回転していない状態では、流体動圧による浮上作用が無いために、スラスト動圧軸受部に含まれる回転部材と静止部材との軸受面同士が面接触し、起動または停止の際に擦れて、双方の軸受面に傷を付ける虞がある。また、スピンドルモータの回転始動の際に、スラスト軸受面同士の隙間間隔が小さいため潤滑流体の循環阻止作用が働き、速やかには流体層が出来難く、回転部材の速やかな浮上が行われず流体動圧軸受としての機能に支障を来すことが起こり得る。
特許文献1には、スラスト・ラジアル両荷重を支持する流体動圧軸受を介して回転体を固定部で支持し、流体動圧軸受の軸端部で相対向してスラスト軸受部を形成する略平坦状の面部のうち一方の面部に、この一方の面部とは別体に製造された1個または複数個の凸部を、回転体の回転静止時に他方の面部に当接するように設けたスピンドルモータが開示されている。この構成によって、回転体の回転静止時に凸部が対向面に当接し、流体動圧軸受の相対向する略平坦状の端面部の間に隙間が形成され、この相対向する両端面部の一方は相手側の端面部に対して浮いた状態になり、スラスト軸受部が略全面接触状態となることを回避できると記載されている。
特許文献2には、スラスト軸受と、これに対向する軸部材の一端面との間にスラスト軸受隙間を形成した動圧型軸受ユニットにおいて、スラスト軸受に突出部を形成した構成が記載されている。これにより、軸部材の起動・停止時に、スラスト支持力が減少または消滅して軸部材が落ち込んでスラスト軸受と摺接した際にも、この摺接がスラスト軸受に形成された突出部との間で行われることにより、摺接に伴うスラスト軸受やフランジ部の摩耗を抑制し、軸受ユニットの寿命向上を図ることができると記載されている。
また特許文献3には、スリーブの上端面とロータハブの天板の底面とによって、スラスト軸受部が形成され、スリーブの上端面とロータハブの天板の底面のいずれか一方には、スラスト軸受部よりも微小隙間の軸線方向の隙間寸法が小となるように環状突部が設けられたスピンドルモータが開示されている。この構成によって、起動/停止時におけるロータハブとスリーブとの接触が環状突部が形成される部分に限定され、スラスト軸受部での接触が防止されることにより、スラスト軸受部が保護され、スラスト軸受部の摩耗が抑制され、スピンドルモータの耐久性並びに信頼性を改善することができる点が記載されている。
特開2003−18792号公報 特開2002−327734号公報 特開2003−32959号公報
ところで、特許文献1に記載されたスピンドルモータのように、凸部を別体で作り、スラスト軸受部の略平坦状の面部のうち一方の面部に圧入等により一体化して形成する場合、一体化された部品の複数の凸部の面部からの突出量を精度よく一定の寸法にするのが困難である。また、凸部が1個や2個程度の数である場合は、静止状態ではスラスト軸受部を形成する略平坦状の面部同士が傾いて接触する可能性がある。そのような状態から回転を起動するのはエネルギー損失が大きくなり、スラスト軸受面の摩耗を十分防止することができないばかりか、高精度な回転を実現する妨げにもなる。また、別体の凸部を加工したり、圧入したりするための工程数の増大により製造コストの上昇を招くこととなる。
また、特許文献1〜3は、いずれもスラスト軸受部を構成するいずれか一方の軸受面に他方の軸受面に設けた突出部を当接させて、軸受面同士の面接触を防止する技術的思想を開示している。しかしながら、突出部と軸受面との間の接触は点接触や線接触に近いものになるので、接触部分では軸受面同士の面接触よりも高い接触圧力が生じることになる。したがって、回転始動時においては、高い接触圧力下で突出部と軸受面が摺動することになるので、スラスト軸受面を傷つけることを十分に防止することはできない。
さらに、特許文献1〜3はいずれもスラスト軸受部の隙間内に突出部を形成したため、突出部が形成されている位置の隙間は他の部分の隙間より間隔が狭くなっている。これにより、スピンドルモータの回転始動の際、軸受流体の円滑な循環が妨げられてエネルギー損失が大きくなり、速やかに流体層が出来難く、回転部の速やかな浮上や十分な大きさの浮上が行われず、流体動圧軸受としての機能が損なわれることになる。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、流体動圧軸受の損傷や摩耗を確実に防止するとともに、軸受流体の円滑な循環により起動トルクが低く長寿命な流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の流体動圧軸受は、
一方の端部がベースプレートに対して相対的に固定された固定シャフトと、
前記固定シャフトの外周面に位置する第1のラジアル軸受面に対して、第1の隙間を隔てて対向する第2のラジアル軸受面を有し、相対的に回転可能に支持されたラジアル軸受構成部と、
前記ラジアル軸受構成部の一方の端部に位置する第1のスラスト軸受面に対して、前記第1の隙間と連通した第2の隙間を隔てて対向する第2のスラスト軸受面を有し、前記ベースプレートに対して相対的に固定されたスラスト軸受構成部と、
前記第1の隙間及び前記第2の隙間に充填された潤滑流体と、
前記固定シャフトの他方の端部に設けられ、ストッパー面を有するストッパー部と、
前記ラジアル軸受構成部の他方の端部に固定され、中心孔を有し、前記中心孔の周辺領域に、前記ストッパー面と対向する環状領域を有するカバー部材と、
を備え、
前記回転軸方向に沿う、前記カバー部材の前記環状領域から前記ラジアル軸受構成部の前記第1のスラスト軸受面までの距離L1と、前記ストッパー部の前記ストッパー面から前記スラスト軸受構成部の前記第2のスラスト軸受面までの距離L2との間に、L1<L2の関係が成立することにより、
前記ラジアル軸受構成部が前記固定シャフトに対して相対的に回転している時は、前記カバー部材の前記環状領域と前記ストッパー部の前記ストッパー面との間に隙間が存在し、
前記ラジアル軸受構成部が前記固定シャフトに対して相対的に回転を静止している時は、前記カバー部材の前記環状領域が前記ストッパー部の前記ストッパー面に当接し、前記ラジアル軸受構成部の前記第1のスラスト軸受面と、前記スラスト軸受構成部の前記第2のスラスト軸受面との間に隙間が存在し、前記潤滑流体が存在することを特徴とする。
本発明のスピンドルモータは、
前記流体動圧軸受と、
前記流体動圧軸受が有する前記ラジアル軸受構成部を回転駆動させる駆動装置と、
を備えることを特徴とする。
本発明の記録ディスク駆動装置は、
前記スピンドルモータと、
前記ラジアル軸受構成部の円周領域に取り付けられ、前記駆動装置により前記ラジアル軸受構成部と共に回転駆動される環状の記録ディスクと、
を備えることを特徴とする。
本発明の流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置によれば、軸受装置が静止した状態において、スラスト軸受部以外の箇所であるストッパー部とカバー部材とが当接しスラスト軸受面同士は接触せずに隙間が確保されているので、隙間内には潤滑流体が途切れることなく存在している。また、スラスト軸受面同士の隙間において局所的に狭くなる箇所がない。このため、スピンドルモータ起動時にスラスト軸受面同士が接触することなく、潤滑流体の循環が円滑かつ速やかに形成され、スラスト軸受が早く安定な浮上位置に達することができる。また、スピンドルモータ停止時にも、スラスト軸受面同士が接触することがない。これにより、起動トルクが低減され、スラスト軸受面を傷つけることもなく、スラスト軸受面の摩耗も確実に防止することができる。
また、摩耗粉によって潤滑流体が汚染されることも防止することができる。スラスト軸受面の摩耗の虞がないのでスラスト軸受面にDLCコーティングのような耐摩耗処理を施す必要が無く、コストが低減される。潤滑流体の循環が速やかに形成されることによって、潤滑流体が漏出する虞も低減される。さらには、軸方向に衝撃を受けたような場合であってもスラスト軸受面同士は接触しないため、スラスト軸受面が保護され耐久性や信頼性が向上する。
本発明の実施の形態1による流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置の主要部における断面構造を示した縦断面図。 同流体動圧軸受におけるスラスト軸受面に設けられたスパイラル状の動圧溝の一例を示した平面図。 同流体動圧軸受において、回転時のストッパー面とカバー部材の内側底面との相対的な位置関係を示す縦断面図。 同流体動圧軸受において、静止時のストッパー面とカバー部材の内側底面との相対的な位置関係を示す縦断面図。 本発明の実施の形態2による流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置の主要部における断面構造を示した縦断面図。 本発明の実施の形態3による流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置の主要部における断面構造を示した縦断面図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(1)実施の形態1
本発明の実施の形態1による流体動圧軸受、またこの流体動圧軸受を備えるスピンドルモータについて説明する。
図1に、本発明の実施の形態1による流体動圧軸受、これを備えるスピンドルモータの主要部分における縦断面構造を示す。スピンドルモータは、記録ディスクを駆動するための記録ディスク駆動装置に用いられる。
このスピンドルモータは、中央にほぼ円筒状の開口部が設けられ、そこにブッシングに相当するスラスト軸受構成部16が嵌合され収容されたベースプレート10を備えている。
このスラスト軸受構成部16は、中央に開口部が設けられたほぼカップ状の形状として、底部と、底部から図中上方に向かって連続する環状壁部を有し、環状壁部に囲まれた開口部には固定シャフト12が取り付けられている。
固定シャフト12の上側端部には、環状に、かつ固定シャフト12と一体に形成されたフランジ部18が配置され、フランジ部18の上部には環状のストッパー面18aaを有するストッパー部18a、さらにその上部の中央部には先端部18bを有する。
ここで、フランジ部18の外径DF、環状のストッパー面18aaの外径D1および先端部18bの外径DSは、DF≧D1>DSの関係が成立する寸法を有する。さらに、図示されないが、固定シャフト12の先端部18bの端面には、スピンドルモータを記録ディスク駆動装置のハウジング蓋と結合するためのねじ穴が開孔されている。
固定シャフト12の周囲には、固定シャフト12に対して相対的に回転可能に挿入されたスリーブ114aが設けられており、このスリーブ114aの上端部には中央が開孔されて先端部18bが挿入された、カップ状の形状を有するカバー部30が固定されている。
ここで、スリーブ114aの上端部では、固定シャフト12のフランジ部18を収容するためにこの収納箇所では内周が拡径しており、さらにカバー部材30の環状壁部と嵌合する箇所では外周面が縮径している。
スリーブ114aの上端部の内側端面は、固定シャフト12のフランジ部18の下面と微小隙間を隔てて対向しており、またスリーブ114aの下端面はスラスト軸受構成部16の内側底面と微小隙間を隔てて対向している。
図2に、スリーブ114aの下端面におけるスラスト軸受面に設けられたスパイラル状の動圧溝の一例を示す。図2(a)にスラスト軸受面の平面、図2(b)に図2(a)における一点鎖線Xにおける縦断面の表面部分を示す。このように、複数の溝114a1と凸状のランド114a2とが交互にスパイラル状に設けられていてもよい。しかし、このスラスト軸受面の形状は一例であって、動圧を発生し得る構造であれば他の形状であってもよい。
このようにして、スリーブ114aはフランジ部18の下面との微小隙間を経た空間、およびスラスト軸受構成部16の内側底面との微小隙間を経た空間に回転可能に配置されている。スリーブ114aの外周面には、記憶ディスクが積載されるロータハブ114bが取り付けられる。尚、本実施の形態1では、スリーブ114aとロータハブ114bとでラジアル軸受構成部を構成する。
カバー部材30は、その内側底面がスリーブ114aの上端部の外側端面に当接するように固定される。これによりカバー部材30が正確に位置決めされ、カバー部材30の底面と、フランジ部18のストッパー部18aの環状の端面、即ちストッパー面18aaとの間で、回転軸46方向における高精度な相対的位置関係が得られる。
スラスト軸受構成部16の底部は、固定シャフト12の下端部が嵌合される支持孔を有する。この底部は、固定シャフト12を確実に固定するために必要な厚さと剛性とを有している。スラスト軸受構成部16の円周壁は、その外周面がベースプレート10に設けられた円筒部の内周面に嵌合されて固定される。
尚、固定シャフト12とスラスト軸受構成部16との間、ならびにスラスト軸受構成部16とベースプレート10との間には接着剤を塗布しても良い。その場合、嵌合部分のいずれかの一方の面に溝を設けると接着剤が嵌合部分において保持されやすくなるので望ましい。
本実施の形態1では、固定シャフト12、スリーブ114a、カバー部材30およびスラスト軸受構成部16がそれぞれ単体部品で構成されている。このため、予めこれらを組み付けて単体の流体軸受を製造することができる。その後に、ベースプレート10とロータハブ114bを取り付けることで、スピンドルモータを得ることができる。
固定シャフト12、スリーブ114aおよびスラスト軸受構成部16のそれぞれの間には、両側が開口した微小隙間が形成され、例えばエステル油などの潤滑流体が途切れることなく連続的に充填されている。
互いに対向するスリーブ114aの上端部の内周面とフランジ部18の外周面の間の微小隙間の上側開口端には、テーパ状に図中上方に向かって徐々に広がる隙間によって第1の毛細管シール部が形成されている。上側の潤滑流体の界面は、この第1の毛細管シール部内に位置する。
また、フランジ部18の外周面には、潤滑流体を矢印21で示された下方へ押し下げるポンピングシールの機能を果たすスパイラル溝136が形成されている。これらの二種類のシール機能の複合的な作用とカバー部材30とによって、上側開口端側からの潤滑流体の漏出が確実に防止される。
スパイラル溝136は、フランジ部18とスリーブ114aとの間において、好ましくはテーパ状の図中上方に向かって徐々に広がる断面形状を有するシール隙間32に連通している。シール隙間32は実質的に回転軸46と平行な方向に延在しており、回転軸46に対して相対的に好ましくは内方に向かって傾いたスリーブ114a及びフランジ部18の相互に対向する表面によって形成されている。これにより潤滑流体が、流体動圧軸受が回転動作中において遠心力によって図中下方の軸受隙間20の方向へ押圧される。
カバー部材30と固定シャフト12の端部18bとの間の隙間において、ラビリンスシール48が形成されており、空気の交換及びこれに伴う潤滑流体の蒸発が低減される。これにより、シール隙間32の潤滑流体が外に漏出するのを防止する効果をより確実に高めることができる。
互いに対向するスリーブ114aの下端部の外周面とスラスト軸受構成部16の環状壁内周面との間の微小隙間の下側開口端には、テーパ状に図中上方に向かって徐々に広がる隙間によって第2の毛細管シール部が形成され、さらにこれに連続する潤滑流体保持空間34が形成されている。下側の潤滑流体の界面は、この第2の毛細管シール部内に位置する。
潤滑流体保持空間34は、軸受隙間20より広い半径方向に延在する領域を含んでおり、この領域は、スリーブ114aの外周面及びスラスト軸受構成部16の内周面によって形成される、ほぼ回転軸46方向に延在するテーパ状開口領域へと連続している。この潤滑流体保持空間34は、毛細管シールとしての機能に加えて、流体貯溜部としての機能を有する。これにより、潤滑流体が相応に蒸発した際に軸受隙間20へ取り込むことにより、軸受としての耐用寿命に必要とされる流体量を確保することができる。
通常は、第2の毛細管シール部の働きによって、下側開口端における潤滑流体の漏出が防止される。仮に、潤滑流体が第2の毛細管シール部を越えた場合であっても、流体保持空間34内に収まるため、漏出は防止される。さらに、スリーブ114aの上端側の微小隙間と、スリーブ114aの下端側のスラスト軸受部26との間に、矢印29で示された方向に潤滑流体を流す連通孔128を設けることにより、潤滑流体が円滑に循環する。このため、軸受が動作し潤滑流体内に気泡が発生して熱膨張したような場合であっても外部に速やかに排除することができる。このため、気泡が温度上昇によって膨張し潤滑流体を漏出させる現象が回避される。
また、潤滑流体保持空間34は、潤滑流体の充填量の公差を補償することができる。この潤滑流体保持空間34のテーパ状領域を形成するスリーブ114a及びスラスト軸受構成部16の両方の対向面は、それぞれ回転軸46に対して相対的に内方に向かって傾いている。これにより、潤滑流体は軸受の回転中において遠心力により中心に向かって軸受隙間20の方向へ押圧されることとなる。
固定シャフト12の外周面と、本実施の形態1においてラジアル軸受構成部に相当するスリーブ114aの内周面との間には、固定シャフト12の回転軸46に沿った図中上下方向に離間した第1のラジアル軸受部22aおよび第2のラジアル軸受部22bが構成されている。
より詳細には、固定シャフト12の回転軸46方向に沿って、その中央付近に配置された円周溝24によって上下に分離されたスリーブ114aの二つのラジアル軸受面は、数ミクロンの間隔の軸受隙間20を形成しながら固定シャフト12を包囲するとともに、適当な動圧溝構造を備えている。
これにより、固定シャフト12において回転軸46方向に沿って上下に分離されそれぞれ対向するラジアル軸受面とともに、第1の動圧ラジアル軸受部22aおよび第2の動圧ラジアル軸受部22bを構成するようになっている。
尚、動圧溝構造は、スリーブ114aのラジアル軸受面に形成されていてもよく、あるいはその替わりに固定シャフト12のラジアル軸受面上に形成されていてもよい。
第1の動圧ラジアル軸受部22a、第2の動圧ラジアル軸受部22bにそれぞれ形成された動圧溝構造は、例えば潤滑流体を回転軸46に沿って上方又は下方に向かって送出するための半正弦波形をした複数の動圧溝を有している。
第2のラジアル軸受部22bの図中下側には、半径方向に延在するスリーブ114aのスラスト軸受面、およびこれに対応して対向するスラスト軸受構成部16のスラスト軸受面が形成されており、その間には半径方向に延在する軸受隙間20の領域が設けられている。これらのスラスト軸受面は、固定シャフト12の回転軸46に対して直交する円環状の軸受面を有するスラスト軸受部26を構成する。
スラスト軸受部26において、潤滑流体を矢印27で示された回転軸46の中心へ向かって送出するスパイラル状の動圧溝構造が、スリーブ114aのスラスト軸受面またはスラスト軸受構成部16のスラスト軸受面、あるいはその両方のスラスト軸受面に形成されている。また、このスパイラル状の動圧溝構造は、スリーブ114aのスラスト軸受面の一部領域に設けることもできる。しかし、より動圧を全域に渡って発生させるためには、この面全域にわたって、即ち内縁部から外縁部まで延在するように形成することが望ましい。
この動圧溝構造により、スラスト軸受部26における軸受隙間20の全域に渡って正の圧力分布が得られ、負圧の存在する領域の発生が回避される。これは、スラスト軸受部26の半径方向内側の位置から半径方向外側の位置へ、流体圧力が連続的に減少していくことに起因する。このように、半径方向外側に向かって減少していく圧力勾配により、潤滑流体にガスが発生したような場合であっても、そのガスが半径方向外側に向かって導かれ、スラスト軸受部26から排出される。
尚、本実施の形態1では、スラスト軸受部26がスパイラル状の動圧溝構造を有する場合について説明したが、動圧を発生し得る形状であればスパイラル状には限定されない。
スピンドルモータの電磁駆動装置は、ベースプレート10の円筒部に配置されたステータ構造42と、ロータハブ114bの内側の円周面に配置され、隙間を介してステータ構造42を取り囲む環状の永久磁石44とによって構成されている。ステータ構造42のコイルに電流が流れると、ロータハブ114bとスリーブ114aとを含むロータ部が回転する。これにより、第1のラジアル軸受部22a及び第2のラジアル軸受部22b、ならびにスラスト軸受部26において動圧が発生し、ロータ部が浮上して非接触状態で支持されながら回転する。
ところで、このスピンドルモータはスラスト軸方向に関し、流体動圧によって上方向にロータ部を浮上させる力を生成するスラスト軸受部26のみ有し、下方向に力を生成する軸受部は有していない。
そこで、スラスト軸方向で上下の力の均等がとれるように相等の反力や初期荷重を付与する必要がある。本実施の形態1では、ベースプレート10に、永久磁石44に軸方向において対向し、磁気的に吸引される強磁性リング40を設けている。この磁気吸引力は、スラスト軸受部26に発生する流体動圧による上方向の力と反対向きに下方向に作用するものであり、これによりスラスト軸方向における力の均等がとれるため安定的にロータ部を保持することができる。
ところで、ロータ部が安定的に回転している間は、カバー部材30の内側底面とストッパー部18aのストッパー面18aaとの間に微小隙間が形成される。この微小隙間は、スラスト軸受部26において形成される軸受隙間20よりも小さくなるように設定されている。スピンドルモータの回転が止まると、ロータ部を支持する動圧による浮上力が作用しなくなり、ロータ部はカバー部材30の内側底面がストッパー部18aの上面であるストッパー面18aaに当接するまで下がる。
しかしながら、スラスト軸受部26において、互いに対向するスリーブ114aとスラスト軸受構成部16のそれぞれのスラスト軸受面は接触せずに微小な軸受隙間20が残る。これにより、スラスト軸受面同士が接触することによって生じる傷や摩耗を確実に防止することができる。また、スラスト軸方向に衝撃を受けたような場合であっても、スラスト軸受部26において、互いに対向するスラスト軸受面同士は接触せずに微小な軸受隙間20が確保されるので、スラスト軸受面における損傷を防止することが可能である。
さらに、本実施の形態1ではスラスト軸受部26におけるスラスト軸受面に凸部等が設けられていない。これにより、スラスト軸受部26における微小な軸受隙間20の間隔が局所的に狭められることが無い。この結果、回転始動時等においてスラスト軸受部26における潤滑流体の円滑な循環が行われて速やかに流体層が形成され、スラスト軸受面同士の接触により生じる傷や摩耗を防止することができる。
このような本実施の形態1におけるスピンドルモータの起動時における潤滑流体の循環を向上して軸受の損傷を防止するための構造について、以下に詳述する。
上述したように、固定シャフト12のフランジ部18の上面に、段差のあるストッパー面18aaを有するストッパー部18aが設けられている。
図3に、スピンドルモータの回転時におけるフランジ部18のストッパー部18aのストッパー面18aaと、カバー部材30との相対的な位置関係を示す。
ストッパー面18aaの外径D1と、カバー部材30の穴の内径D2との間には、D1>D2の関係が成立する。この外径D1と内径D2との差分D1−D2が、カバー部材30の内側底面とストッパー部18aのストッパー面18aaとの接触し得るリング状領域の幅寸法に対応する。
また、カバー部材30の内側底面からスリーブ114aの下表面までの距離L1と、ストッパー部18aのストッパー面18aaから軸受構成部品16の内側上面までの距離L2との間には、L2>L1の関係が成立する。よって、カバー部材30の内側底面に、ストッパー部18aのストッパー面18aaが当接した状態で、スリーブ114aの下表面と軸受構成部品16の内側上面との間、即ちスラスト軸受部26におけるそれぞれのスラスト軸受面の間には軸受隙間20が存在することになる。
スピンドルモータの回転時には、カバー部材30の内側底面とストッパー部18aのストッパー面18aaとの間に隙間が存在し、かつスリーブ114aの下表面と軸受構成部品16の内側上面との間に軸受隙間20が存在する。
図4に、スピンドルモータの静止時におけるフランジ部18のストッパー部18aと、カバー部材30との相対的な位置関係を示す。
スピンドルモータの回転が静止すると、上述したようにロータ部を支持する動圧による浮上力が作用しなくなり、カバー部材30の内側底面がストッパー部18aのストッパー面18aaに当接するまで下がる。この状態で、スラスト軸受部26におけるスラスト軸受面同士は接触しておらず、両者の間には軸受隙間20が確保され潤滑流体が存在している。
この静止状態からスピンドルモータが回転を開始した時に、軸受隙間20に存在していた潤滑流体が速やかに循環され、図3に示されたような安定した位置関係に早く到達する。起動時において接触する箇所は、カバー部材30の内側底面とストッパー部18aのストッパー面18aaとの当接面のみに限られる。この当接面は、幅方向の寸法D1−D2を有するリング状領域であり、スラスト軸受面と比較し面積が遙かに小さく設定できる。また、凸部のような局所的な接触と異なり面接触である。このため摩耗する箇所が殆どなく、スラスト軸受面同士の表面の損傷が回避されるとともに、起動トルクを大幅に減少させることが可能である。
また、流体動圧軸受が軸方向に衝撃を受けたような場合であっても、カバー部材30の内側底面とストッパー部18aのストッパー面18aaとが当接し、スラスト軸受面同士の接触を回避することができるので、軸受の損傷を防止することが可能である。さらに、対向するそれぞれのスラスト軸受面同士に耐摩耗処理を施す必要が無く、コスト低減に寄与することができる。
尚、ストッパー部18aは、固定シャフト12を加工する際にフランジ部18の上面に段差を付けて一体加工で形成することができる。よって、スラスト軸受面に別部品の凸部を圧入するような処理とは異なり、低コストかつ高精度な寸法や位置関係を実現することができる。固定シャフト12に耐摩耗処理を行う際には、一体加工ゆえストッパー部18aのストッパー面18aaにも処理が施されることとなり、工数の増加を伴わず低コストならびに製造時間の短縮が可能である。
(2)実施の形態2
本発明の実施の形態2による流体動圧軸受を備えたスピンドルモータ、さらにはこのスピンドルモータを備えた記録ディスク駆動装置について、その縦断面構造を示した図5を参照して説明する。ここで、上記実施の形態1と同等の構成部品又は機能が実質的に同等である構成部品には同じ符号を付すものとする。
尚、本実施の形態2ではスリーブとハブとが一体となってロータ部14として構成されている。このため、実施の形態2は流体動圧軸受単体では存在せず、軸受を備えたスピンドルモータ、あるいはこのスピンドルモータを備えた記録ディスク駆動装置として存在する。
ロータ部14の外側のカップ状の部分には、記録ディスク駆動装置における記憶ディスク58が取り付けられる。複数の環状ディスク状の記憶ディスク58は、ロータ部14においてスペーサ60によって相互に分離された状態で載置されている。記憶ディスク58は、ロータ部14のねじ穴56においてネジで取り付けが可能な保持部54により保持されている。記録ディスク駆動装置の上面は、ハウジング蓋50で覆われている。
上記実施の形態1では、上面中心部にねじ穴52が設けられた固定シャフト12のフランジ部18の上面に段差を付けてストッパー面18aaを設けたストッパー部18aを有する。これに対し本実施の形態2では、固定シャフト12のフランジ部18の円周領域における上部端面を直接ストッパー面18aaとしている。
このストッパー面18aaが、ロータ部14に固定されたカバー部材30の内側底面に当接して、スラスト軸受部26におけるスラスト軸受面同士の接触を防ぐことができる。
このように静止状態において、ロータ部14に固定されたカバー部材30に当接して、スラスト軸受部26におけるスラスト軸受面同士の接触を防ぐことができるのであれば、ストッパー面18aaとして作用する端面の形成位置は限定されない。
尚、本実施の形態2における流体動圧軸受のラジアル軸受構成部は、上記実施の形態1と異なり、スリーブとロータハブとが一体化したロータ部14として構成されている。このように、本発明ではラジアル軸受構成部を別個の単体部品であるスリーブとロータハブとで構成してもよく、あるいは両者を一体化した一部品であるロータ部として構成してもよい。
(3)実施の形態3
本発明の実施の形態3による流体動圧軸受、及びこれを備えたスピンドルモータ、さらにはこのスピンドルモータを備えた記録ディスク駆動装置について、その特徴的部分の縦断面構造を示した図6を参照して説明する。
本実施の形態3では、上記実施の形態1におけるカバー部材30の底部における中心孔の縁を内側に折り曲げて当接面30aを形成し、フランジ部18上面に設けられたストッパー部18aのストッパー面18aaに当接するように構成してもよい。
この場合におけるカバー部材30の当接面30aと内側底面との間には、寸法L4が存在する。カバー部材30の内側底面から寸法L4とストッパー部18aのストッパー面18aaから軸受構成部品16の内側上面までの距離L5とを加算したL5+L4と、カバー部材30の内側底面からスリーブ114aの下表面までの距離L3との間には、L5+L4>L3の関係が成立する。これにより、ストッパー部18aのストッパー面18aaに、カバー部材30の当接面30aが当接した状態で、スリーブ114aの下表面と軸受構成部品16の内側上面との間、即ちスラスト軸受部26におけるそれぞれのスラスト軸受面の間には軸受隙間20が存在する。このため、上記実施の形態1と同様に静止状態で、スラスト軸受部26におけるスラスト軸受面同士が接触せず両者の間に軸受隙間20が確保されて潤滑流体が存在する。この静止状態から回転を開始した時、潤滑流体が速やかに循環されるのでスラスト軸受面同士の表面の損傷を防止し起動トルクを大幅に減少させることができる。また、スピンドルモータが停止するときも、スラスト軸受面同士の表面の損傷を防止させることが出来る。
また、同様に上記実施の形態2におけるカバー部材30の底部における中心孔の縁を内側に折り曲げて、フランジ部18の周辺領域におけるストッパー面18aaに当接するように構成してもよい。
上記いずれの場合においても、カバー部材とストッパー面の少なくともいずれか一方の接触部位に、耐摩耗処理を施すことが望ましい。これにより、カバー部材とストッパー面との間の摩耗が低減される。
耐磨耗処理としては、例えば硬質膜を形成して表面硬度を上げる処理、あるいは固体潤滑剤皮膜を形成して摩擦係数を低減する処理等を用いることができる。
硬質膜としては、硬度が高く摩擦係数が低いDLC、TiN、TiCN、あるいはAl等による被膜を用いてもよい。固体潤滑剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、二硫化モリブデン(MoS)、黒鉛、窒化ホウ素(BN)等を用いた固体潤滑剤を用いてもよい。しかし、耐摩耗処理、硬質膜、固体潤滑剤は上述したものには限定されない。
上記実施の形態はいずれも一例であって本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲内において様々に変形することが可能である。
10 ベースプレート
12 固定シャフト
14 ロータ部
16 スラスト軸受構成部
18 フランジ部
18a ストッパー部
18aa ストッパー面
18b シャフトの先端部
20 軸受隙間
21、27、29 矢印方向
22a 第1の動圧ラジアル軸受部
22b 第2の動圧ラジアル軸受部
24 円周溝
26 スラスト軸受部
28、128 連通孔
30 カバー部材
32 シール隙間
34 潤滑流体保持空間
40 強磁性リング
42 ステータ構造
44 永久磁石
46 回転軸
48 ラビリンスシール
50 ハウジング蓋
52 ねじ穴
54 ロータ部
56 ねじ穴
58 記憶ディスク
60 スペーサ
114a スリーブ
114b ロータハブ
136 スパイラル溝

Claims (13)

  1. 一方の端部がベースプレートに対して相対的に固定された固定シャフトと、
    前記固定シャフトの外周面に位置する第1のラジアル軸受面に対して、第1の隙間を隔てて対向する第2のラジアル軸受面を有し、相対的に回転可能に支持されたラジアル軸受構成部と、
    前記ラジアル軸受構成部の一方の端部に位置する第1のスラスト軸受面に対して、前記第1の隙間と連通した第2の隙間を隔てて対向する第2のスラスト軸受面を有し、前記ベースプレートに対して相対的に固定されたスラスト軸受構成部と、
    前記第1の隙間及び前記第2の隙間に充填された潤滑流体と、
    前記固定シャフトの他方の端部に設けられ、ストッパー面を有するストッパー部と、
    前記ラジアル軸受構成部の他方の端部に固定され、中心孔を有し、前記中心孔の周辺領域に、前記ストッパー面と対向する環状領域を有するカバー部材と、
    を備え、
    前記回転軸方向に沿う、前記カバー部材の前記環状領域から前記ラジアル軸受構成部の前記第1のスラスト軸受面までの距離L1と、前記ストッパー部の前記ストッパー面から前記スラスト軸受構成部の前記第2のスラスト軸受面までの距離L2との間に、L1<L2の関係が成立することにより、
    前記ラジアル軸受構成部が前記固定シャフトに対して相対的に回転している時は、前記カバー部材の前記環状領域と前記ストッパー部の前記ストッパー面との間に隙間が存在し、
    前記ラジアル軸受構成部が前記固定シャフトに対して相対的に回転を静止している時は、前記カバー部材の前記環状領域が前記ストッパー部の前記ストッパー面に当接し、前記ラジアル軸受構成部の前記第1のスラスト軸受面と、前記スラスト軸受構成部の前記第2のスラスト軸受面との間に隙間が確保され、前記潤滑流体が存在することを特徴とする流体動圧軸受。
  2. 前記ストッパー部の前記ストッパー面が、外径D1を有し、
    前記カバー部材の前記中心孔が内径D2を有し、
    前記カバー部材の前記環状領域は、前記外径D1から前記内径D2の範囲内に存在し、この環状領域と、前記ストッパー面が当接可能であることを特徴とする請求項1記載の流体動圧軸受。
  3. 前記カバー部材は、前記中心孔の円周に沿う縁が折り曲げられた円周壁を有し、この円周壁の端面が前記環状領域に相当することを特徴とする請求項1又は2記載の流体動圧軸受。
  4. 前記ストッパー面と、前記カバー部材の前記環状領域の少なくともいずれか一方において、耐摩耗処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流体動圧軸受。
  5. 前記固定シャフトは、前記一方の端部が、前記スラスト軸受構成部を介して前記ベースプレートに対して相対的に固定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の流体動圧軸受。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の流体動圧軸受と、
    前記流体動圧軸受が有する前記ラジアル軸受構成部を回転駆動させる駆動装置と、
    を備えることを特徴とするスピンドルモータ。
  7. 請求項6記載のスピンドルモータと、
    前記ラジアル軸受構成部の円周領域に取り付けられ、前記駆動装置により前記ラジアル軸受構成部と共に回転駆動される環状の記録ディスクと、
    を備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置。
  8. 一方の端部がベースプレートに対して相対的に固定された固定シャフトと、
    前記固定シャフトの外周面に位置する第1のラジアル軸受面に対して、第1の隙間を隔てて対向する第2のラジアル軸受面を有し、相対的に回転可能に支持されたラジアル軸受構成部と、
    前記ラジアル軸受構成部の一方の端部に位置する第1のスラスト軸受面に対して、前記第1の隙間と連通した第2の隙間を隔てて対向する第2のスラスト軸受面を有し、前記ベースプレートに対して相対的に固定されたスラスト軸受構成部と、
    前記第1の隙間及び前記第2の隙間に充填された潤滑流体と、
    前記固定シャフトの他方の端部に設けられ、ストッパー面を有するストッパー部と、
    前記ラジアル軸受構成部の他方の端部に固定され、前記ストッパー面と対向する環状領域を有するカバー部材と、
    前記ラジアル軸受構成部を回転駆動させる駆動装置と、
    を備え、
    前記回転軸方向に沿う、前記カバー部材の前記環状領域から前記ラジアル軸受構成部の前記第1のスラスト軸受面までの距離L1と、前記ストッパー部の前記ストッパー面から前記スラスト軸受構成部の前記第2のスラスト軸受面までの距離L2との間に、L1<L2の関係が成立することにより、
    前記ラジアル軸受構成部が前記固定シャフトに対して相対的に回転している時は、前記カバー部材の前記環状領域と前記ストッパー部の前記ストッパー面との間に隙間が存在し、
    前記ラジアル軸受構成部が前記固定シャフトに対して相対的に回転を静止している時は、前記カバー部材の前記環状領域が前記ストッパー部の前記ストッパー面に当接し、前記ラジアル軸受構成部の前記第1のスラスト軸受面と、前記スラスト軸受構成部の前記第2のスラスト軸受面との間に隙間が確保され、潤滑流体が存在することを特徴とするスピンドルモータ。
  9. 前記ストッパー部の前記ストッパー面が、外径D1を有し、
    前記カバー部材の前記中心孔が内径D2を有し、
    前記カバー部材の前記環状領域は、前記外径D1から前記内径D2の範囲内に存在し、この環状領域と、前記ストッパー面が当接可能であることを特徴とする請求項8記載のスピンドルモータ。
  10. 前記カバー部材は、前記中心孔の円周に沿う縁が折り曲げられた円周壁を有し、この円周壁の端面が前記環状領域に相当することを特徴とする請求項8又は9記載のスピンドルモータ。
  11. 前記ストッパー面と、前記カバー部材の前記環状領域の少なくともいずれか一方において、耐摩耗処理が施されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  12. 前記固定シャフトは、前記一方の端部が、前記スラスト軸受構成部を介して前記ベースプレートに対して相対的に固定されていることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のスピンドルモータ。
  13. 請求項8乃至12のいずれか1項に記載のスピンドルモータと、
    前記ラジアル軸受構成部の円周領域に取り付けられ、前記駆動装置により前記ラジアル軸受構成部と共に回転駆動される環状の記録ディスクと、
    を備えることを特徴とする記録ディスク駆動装置。
JP2009135891A 2009-06-05 2009-06-05 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置 Pending JP2010281403A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009135891A JP2010281403A (ja) 2009-06-05 2009-06-05 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置
US12/793,104 US20100309587A1 (en) 2009-06-05 2010-06-03 Fluid dynamic bearing, spindle motor having the fluid dynamic bearing, and storage apparatus having the spindle motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009135891A JP2010281403A (ja) 2009-06-05 2009-06-05 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010281403A true JP2010281403A (ja) 2010-12-16

Family

ID=43300585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009135891A Pending JP2010281403A (ja) 2009-06-05 2009-06-05 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20100309587A1 (ja)
JP (1) JP2010281403A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102624126A (zh) * 2011-01-31 2012-08-01 日本电产株式会社 主轴马达及盘片驱动装置
JP2014059008A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Nippon Densan Corp 軸受装置、スピンドルモータ、およびディスク駆動装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101240863B1 (ko) * 2010-12-29 2013-03-11 삼성전기주식회사 스핀들 모터
KR101434020B1 (ko) * 2012-07-04 2014-08-25 삼성전기주식회사 스핀들 모터

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1251626A3 (en) * 2001-04-17 2005-11-16 Minebea Co., Ltd. Bearing device and spindle motor provided with the bearing device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102624126A (zh) * 2011-01-31 2012-08-01 日本电产株式会社 主轴马达及盘片驱动装置
JP2014059008A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Nippon Densan Corp 軸受装置、スピンドルモータ、およびディスク駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20100309587A1 (en) 2010-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5335616B2 (ja) 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置
JP5274820B2 (ja) 流体軸受装置
JP2006194400A (ja) スピンドルモータおよび回転装置
US8128289B2 (en) Fluid dynamic bearing device
JP2008069805A (ja) 動圧軸受装置
JP2008064302A (ja) 動圧軸受装置
JP2010281403A (ja) 流体動圧軸受、流体動圧軸受を備えるスピンドルモータ、並びにスピンドルモータを備える記録ディスク駆動装置
JP2007024267A (ja) 流体軸受装置およびこれを備えたモータ
JP2007107641A (ja) スピンドルモータおよび回転装置
US20140126846A1 (en) Fluid dynamic bearing device
JP5220359B2 (ja) 動圧軸受装置
JP2006112614A (ja) 動圧軸受装置
JP5726687B2 (ja) 流体動圧軸受装置
JP2012247052A (ja) 流体動圧軸受装置
JP2009180295A (ja) 油漏れ防止キャップ
JP2007060731A (ja) スピンドルモータおよび回転装置
JP2008075687A (ja) 流体軸受装置
JP2007255646A (ja) 流体軸受装置
JP2001146915A (ja) ディスク装置用流体軸受装置
JP2004197889A (ja) 動圧軸受装置
JP5188942B2 (ja) 流体動圧軸受装置
JP5687104B2 (ja) 軸流ファンモータ
KR101055496B1 (ko) 스핀들모터
JP2005273815A (ja) 動圧軸受装置
JP2010019289A (ja) 流体動圧軸受装置