JP2010277954A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】接触抵抗を低減できる固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】空気極セパレータ8における接続層10との接触面には、溝8bが形成されている。これにより、空気極セパレータ8と接続層10との接触面積が増加するので、これらの間の接触抵抗を低減することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】空気極セパレータ8における接続層10との接触面には、溝8bが形成されている。これにより、空気極セパレータ8と接続層10との接触面積が増加するので、これらの間の接触抵抗を低減することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体酸化物形燃料電池に関するものである。
近年、規模の大小にかかわらず高い効率が得られることから、次世代のコジェネレーションシステムに用いられる発電手段として燃料電池が注目されている。燃料電池は、酸素などの酸化剤ガスと水素などの燃料ガスとの化学反応を利用した電池であり、空気極と呼ばれる陽極と、燃料極と呼ばれる陰極とで電解質の層を挟んだ単セルを、複数重ね合わせたスタック構造を用いている。一組のセル(単セル)で得られる電気の電圧は、約0.7Vであるが、複数の単セルを重ね合わせて用いることで、所望とする電圧の供給が可能である。
このような燃料電池には、高分子材料を電解質層に用いる固体高分子形や、セラミックスなどの酸化物を電解質層に用いる固体酸化物形がある。
固体高分子形燃料電池では、作動温度が高々90℃であり、自動車用や家庭用コジェネレーションシステムに適用可能とされている。
これに対して、固体酸化物形燃料電池は、作動温度が600℃以上と高温であるが、発電効率が45%以上と高効率である。このため、複数の単セルを組み合わせたスタック構造の固体酸化物形燃料電池は、タービン発電などと組み合わせてより高効率のコジェネレーションシステムを構築できるという利点を有しており、発電所への用途などに期待されている。
ところで、複数の単セルを組み合わせてスタック構造とするときには、各単セルの燃料極側に供給される燃料ガスと、空気極側に供給される酸化剤ガスとが混合しない状態で、各単セルが電気的に接続された状態としている。このようにガスの混合を防いだ状態で電気的に接続するために、単セルを収容するセパレータ、燃料ガスや酸化剤をセパレータに供給するインターコネクタなどには、ガスが透過せず、かつ、電気伝導率が高い材料が用いられている。しかしながら、金属酸化物の焼結体(セラミックス)から構成されている空気極の側においては、セパレータとの接続に電気抵抗が生じ、実用上十分な出力が得られていないという問題があった。
このような空気極とセパレータとの接続における電気抵抗を解消するために、例えば空気極に白金(Pt)ペーストや導電性セラミックスからなるペーストを塗布し、この上にセパレータを接続させてスタック構造とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、空気極とセパレータとの間の電気抵抗の低減が図れ、高い出力が得られている。また、白金は、反応性が非常に低い材料であるため、空気極を構成するセラミックス材料として反応して悪影響を及ぼすなどの問題も発生しない。
K. Huang, et al、"Characterization of iron-based alloy interconnects for redeced temperature solid oxide fuel cells"、Solid State Ionics、Vol. 129、pp.237-250、(2000)
ところが、白金は高価であるため、白金を用いた場合には装置の製造コストが高くなってしまう。そこで、予め空気極上に導電性セラミックスで構成されたペーストを塗布してセパレータと接続し、発電状態まで昇温させることにより接続層を形成する技術が提案されている。この技術では、導電性セラミックスの粒子径が小さくすればするほど、空気極とセパレータ間の隙間を埋めることができるので、接触抵抗を低減することができる。
しかしながら、ペースト中の導電性セラミックスの粒子径を小さくすると、空気極とセパレータとの間の隙間が埋まりすぎてしまい、空気極にガスが供給されにくくなるという新たな問題が生じてしまう。また、その粒子径が小さいほど、凝集しやすくなるので時間とともに空気極にガスがさらに透過しにくくなるとともに、耐久性の低下をも引き起こしてしまう。このため、ペースト中の導電性セラミックスの粒子径を小さくしなくても、接触抵抗を低減できる固体酸化物形燃料電池が望まれていた。
そこで、本願発明は、接触抵抗を低減できる固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る固体酸化物形燃料電池は、電解質と、この電解質の一方の面に設けられた燃料極と、電解質の他方の面に設けられた空気極とからなる単セルと、この単セルを収容しかつ単セルに燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給するセパレータと、空気極とセパレータとの間に配設され、金属酸化物からなる接続層とを備え、セパレータは、接続層との接触面に形成された溝を備えることを特徴とするものである。
上記固体酸化物形燃料電池において、接続層は、有機溶剤からなる分散媒体に金属酸化物の粉体が分散されたペーストを塗布して加熱することにより形成されたものからなるようにしてもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、溝の幅は、5μmよりも大きく60μm未満であるようにしてもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、セパレータは、接触面に形成された酸化剤ガスが通る酸化剤流路をさらに備え、溝の深さは、酸化剤流路の深さよりも浅いようにしてもよい。
上記固体酸化物形燃料電池において、燃料極とセパレータとの間に配設された集電体をさらに備え、セパレータは、集電体との接触面に形成された溝を備えるようにしてもよい。
本発明によれば、セパレータと接続層との接触面に溝を形成することにより、接続層とセパレータとの接触面積が増加するので、接触抵抗を低減することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[固体酸化物形燃料電池スタックの構成]
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、平板状の電解質1、この電解質1の一方の面に形成された平板状の燃料極2、および電解質1の他方の面に形成された平板状の空気極3から構成された燃料極支持型の単セル4と、板状の燃料極セパレータ5と、燃料極セパレータ5上に配設される板状の部材であって、その中央に形成された開口と燃料極セパレータ5の上面とから形成される凹部に単セル4を収容するセルホルダ6と、中央に開口が形成された板状の部材であって、その開口を上記凹部に対応させた状態で単セル4の電解質1およびセルホルダ6の上面に配設されたシール部材7と、シール部材7の上面に配設された板状の空気極セパレータ8と、単セル4の燃料極と燃料極セパレータ5との間に配設された集電体9と、単セル4の空気極と空気極セパレータ8との間に配設された接続層10とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、平板状の電解質1、この電解質1の一方の面に形成された平板状の燃料極2、および電解質1の他方の面に形成された平板状の空気極3から構成された燃料極支持型の単セル4と、板状の燃料極セパレータ5と、燃料極セパレータ5上に配設される板状の部材であって、その中央に形成された開口と燃料極セパレータ5の上面とから形成される凹部に単セル4を収容するセルホルダ6と、中央に開口が形成された板状の部材であって、その開口を上記凹部に対応させた状態で単セル4の電解質1およびセルホルダ6の上面に配設されたシール部材7と、シール部材7の上面に配設された板状の空気極セパレータ8と、単セル4の燃料極と燃料極セパレータ5との間に配設された集電体9と、単セル4の空気極と空気極セパレータ8との間に配設された接続層10とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
電解質1は、平面視円盤状に形成され、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、サマリア安定化ジルコニア(SSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、コバルト添加ランタンガレート系酸化物(LSGMC)などから構成される。
燃料極2は、平面視円盤状に形成され、ニッケルドープイットリア安定化ジルコニア(Ni-YSZ)、ニッケルドープスカンジア安定化ジルコニア(Ni-ScSZ)などの、電解質1を構成する酸化物材料に金属ニッケルが混合されたものから構成される。
空気極3は、平面視円盤状に形成され、タンランニッケルフェライト(La(Ni,Fe)O3:LNF)、ランタンストロンチウムマンガネート((La,Sr)MnO3:LSM)、ランタンストロンチウムコバルタイト((La,Sr)CoO3:LSC)、サマリウムストロンチウムコバルタイト((Sm,Sr)CoO3:SSC)など、導電性を有する金属酸化物の焼結体から構成される。
燃料極セパレータ5は、平面視円盤状に形成されており、上面の中央部に形成され、外部から供給された燃料ガスを集電体9を介して燃料極2に向けて送出したり、単セル4で酸化されなかった(未反応の)燃料ガス(以下、「未反応ガス」という)等を外部に排出したりする燃料流路5aを備えている。また、燃料極セパレータ5上面の中央部における燃料流路5aが形成されてない領域、すなわち隣り合う燃料流路5aの間の領域であり、集電体9と接触する領域には、幅が5μmより大きく60μm未満、望ましくは20μm、深さが燃料流路5aの深さよりも浅い溝5bが形成されている。この溝5bは、所定の間隔で設けられていることが望ましいが、不規則に形成されていてもよい。このような燃料極セパレータ5は、例えば、クロムが16〜25%程度含まれているフェライト系の耐熱合金から構成されている。
セルホルダ6は、例えば、クロムが16〜25%程度含まれているフェライト系の耐熱合金から構成されている。
シール部材7は、例えば、ガラスやこのガラスにセラミックス繊維を分散させたものから構成されている。
空気極セパレータ8は、平面視円盤状に形成されており、下面の中央部に形成され、外部から供給された酸化剤ガスを接続層10を介して空気極1に向けて送出したり、単セル4で未反応の酸化剤ガス等を外部に排出したりする酸化剤流路8aを備えている。また、下面の中央部における酸化剤流路8aが形成されてない領域、すなわち隣り合う酸化剤流路8aの間の領域であり、接続層10と接触する領域には、幅が5μmより大きく60μm未満、望ましくは10μmより大きく50μm未満、より望ましくは20μm、深さが酸化剤流路8aの深さよりも浅い溝8bが形成されている。この溝8bは、所定の間隔で設けられていることが望ましいが、不規則に形成されていてもよい。このような空気極セパレータ8は、例えば、クロムが16〜25%程度含まれているフェライト系の耐熱合金から構成されている。
集電体9は、平面視円盤状に形成され、白金、銀、金、パラジウム、イリジウム、ロジウム等の金属、フェライト系耐熱合金の細線からなるメッシュや不織布、エキスパンドメタル、発泡金属など、電子伝導性が高く、600〜1000℃で化学的に安定な材料から構成される。
接続層10は、平面視円盤状に形成され、タンランニッケルフェライト(La(Ni,Fe)O3:LNF)、ランタンストロンチウムマンガネート((La,Sr)MnO3:LSM)、ランタンストロンチウムコバルタイト((La,Sr)CoO3:LSC)、サマリウムストロンチウムコバルタイト((Sm,Sr)CoO3:SSC)など、導電性を有する金属酸化物の焼結体から構成される。このような接続層10は、例えば、金属酸化物粉末とカーボン粉末と混合した混合粉体が、テルピネオールなどの有機溶媒からなる分散媒体に分散されているペーストを予め空気極3上に塗布して空気極セパレータ8と接続し、これを加熱することで形成することができる。有機溶媒としては、テルピネオールに限定されず、トルエン、キシレンなどの他の有機溶媒を用いるようにしてもよい。また、上記ペーストは、有機溶媒を用いたもののみならず、混合粉体が水に分散されたものをも用いるようにしてもよい。この水を用いたペーストは、例えば、所定の界面活性剤を用いて上記混合粉末を水に分散させることにより生成することができる。また、上記ペーストに含まれる金属酸化物は、その粒子径が空気極セパレータ8の溝8bの幅よりも小さくなるように形成されている。
[固体酸化物形燃料電池スタックの発電動作]
このような構成を有する固体酸化物形燃料電池スタックの発電は、以下に示す手順で行われる。
このような構成を有する固体酸化物形燃料電池スタックの発電は、以下に示す手順で行われる。
まず、水素等の燃料ガスは、燃料供給マニホールド(図示せず)から燃料極セパレータ5の燃料流路5aを通り、集電体9を経由して、単セル4の燃料極2に供給される。一方、空気等の酸化剤ガスは、空気供給マニホールド(図示せず)から空気極セパレータ8の酸化剤流路8aを通り、接続層10を経由して、単セル1の空気極3に供給される。このように燃料ガスおよび酸化剤ガスが所定の温度下において単セル1に供給されると、燃料極と空気極とにおいて電気化学反応が発生する。このような状態で、固体酸化物形燃料電池スタックの上端の空気極セパレータ8と下端の燃料極セパレータ5とを端子として負荷回路に接続すると、電力を取り出すことができる。
[固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法]
次に、本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法の一例について説明する。
次に、本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法の一例について説明する。
まず、Ni-ScSZからなる板状の燃料極2を用意し、この上にScSZからなる板状の電解質1を配設した後、この電解質1の上に平均粒径0.5〜1.0μmのLNFの焼結体から構成された板状の空気極3を配設することにより、単セル4を形成する。
次に、LSCの粉末をテルピネオールからなる有機溶媒に混合し、LSCのペーストを作成する。この作成したペーストを単セル4の空気極3上に塗布し、空気極3上に接続層10となるペースト層が形成された状態とする。
次に、耐熱性ステンレス鋼で構成された燃料極セパレータ5の上にニッケルの発泡体からなる集電体9を配設した後、この集電体9上に燃料極2が位置するように、単セル4を集電体9上に配置する。
次に、耐熱性ステンレス鋼で構成されたセルホルダ6を、その内側に単セル4および集電体9が位置するように、燃料極セパレータ5上に配設する。
次に、単セル4の電解質1の上面からセルホルダ6の上面にかけて、低融点ガラスで構成されたシール部材7を配設する。このとき、セルホルダ6と空気極セパレータ8との電気的絶縁を得るために、シール部材7の上にマイカなどの絶縁物を配設することが望ましい。
次に、耐熱性ステンレス鋼で構成された空気極セパレータ8を用意し、空気極3上のペースト層と空気極セパレータ8とが接触するように、シール部材7上に空気極セパレータ8を配設する。このとき、空気極セパレータ8における上記ペースト層との接触面には、溝8bが形成されている。したがって、空気極セパレータ8とペースト層とが接触すると、ペースト層に含まれる導電性セラミックスの粒子は、毛細管現象により溝8bに入りこむこととなる。
次に、空気極セパレータ8から燃料極セパレータ5に向けて荷重をかける。これにより、接続層10となるペースト層と空気極セパレータ8とが圧接されるので、そのペースト層中の導電性セラミックス粒子は、溝8bに向けて押圧されるので、溝8bの奥部までさらに入り込むこととなる。
荷重をかけた後、例えば発電状態まで加熱すると、固体酸化物形燃料電池スタックが完成することとなる。加熱することにより、単セル4の空気極3と空気極セパレータ8との間には、接続層10が形成される。この接続層10は、この接続層10のもととなる上記ペースト層中の導電性セラミックス粒子が空気極セパレータ8の溝8bに入り込んでいたので、空気極セパレータ8と密着しており、それらの間の接触面積が大きくなっている。したがって、空気極セパレータ8と接続層10との間の接触抵抗は、小さくなっている。
上述した方法により形成した固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、溝8bの幅を変化させ、800℃まで昇温して、燃料極2にドライ水素を、空気極3に空気をそれぞれ供給したときの発電出力とオーミック抵抗を図3に示す。なお、図3は、0.5[A/cm2]における発電電力と、OCV状態におけるインピーダンス測定により得られたオーミック抵抗成分を示す。ここで、OCV(Open Circuit Voltage:開回路電圧)とは、負荷をかけていない状態(電流を流していない状態)の電池電圧を意味する。また、オーミック抵抗とは、部材が持つ固有抵抗と部材間の接触抵抗などの和を意味する。
図3に示すように、幅5μm〜60μmの溝bが形成されている場合は、溝がない場合よりも、オーミック抵抗が低くなっている。したがって、幅が5μmより大きく60μm以下の溝8bを形成することにより、オーミック抵抗を低減することができる。
また、幅5μm〜50μmの溝bが形成されている場合は、溝がない場合よりも、発電出力が高くなっている。したがって、幅が5μmより大きく50μm以下の溝8bを形成することにより、オーミック抵抗を低減することができるとともに、高い発電出力を得ることができる。
また、溝bの幅が5μmの場合は、加工が困難であることや接続層の粒子径が5μmよりも小さくなければならないので、耐久性に影響が出る恐れがある。したがって、溝8bの幅は、10μm以上50μm未満であることがより望ましい。
また、幅5μm〜50μmの溝bが形成されている場合は、溝がない場合よりも、発電出力が高くなっている。したがって、幅が5μmより大きく50μm以下の溝8bを形成することにより、オーミック抵抗を低減することができるとともに、高い発電出力を得ることができる。
また、溝bの幅が5μmの場合は、加工が困難であることや接続層の粒子径が5μmよりも小さくなければならないので、耐久性に影響が出る恐れがある。したがって、溝8bの幅は、10μm以上50μm未満であることがより望ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、空気極セパレータ8における接続層10との接触面に溝8bを形成することにより、空気極セパレータ8と接続層10との接触面積が増加するので、これらの間の接触抵抗を低減することができる。また、接続層10に含まれる金属酸化物の粒子径は、少なくとも溝8bの幅より小さければよいので、粒子径が極めて小さな金属酸化物を用いなくても接触抵抗を低減することができる。
また、溝8bの深さを、空気流路8aの深さよりも浅くすることにより、空気極3上に塗布する接続層10となるペースト層の塗布厚を薄くすることができるので、空気極3内部に酸化剤ガスを十分に供給することができる。
また、空気極セパレータ5にも溝5bを設けることにより、空気極セパレータ5と燃料極セパレータ8の構造を統一することが可能となり、低コスト化を実現することができる。
本発明は、単セルと、これを収容するセパレータとが接触する燃料電池に適用することができる。
1…電解質、2…燃料極、3…空気極、4…単セル、5…燃料極セパレータ、5a…燃料流路、5b…溝、6…セルホルダ、7…シール部材、8…空気極セパレータ、8a…空気流路、8b…溝、9…集電体、10…接続層。
Claims (5)
- 電解質と、この電解質の一方の面に設けられた燃料極と、前記電解質の他方の面に設けられた空気極とからなる単セルと、
この単セルを収容しかつ前記単セルに燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給するセパレータと、
前記空気極とセパレータとの間に配設され、金属酸化物からなる接続層と
を備え、
前記セパレータは、前記接続層との接触面に形成された溝を備える
ことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。 - 前記接続層は、有機溶剤からなる分散媒体に前記金属酸化物の粉体が分散されたペーストを塗布して加熱することにより形成されたものからなる
ことを特徴とする請求項1記載の固体酸化物形燃料電池。 - 前記溝の幅は、5μmよりも大きく60μm未満である
ことを特徴とする請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池。 - 前記セパレータは、前記接触面に形成された前記酸化剤ガスが通る酸化剤流路をさらに備え、
前記溝の深さは、前記酸化剤流路の深さよりも浅い
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の固体酸化物形燃料電池。 - 前記燃料極と前記セパレータとの間に配設された集電体
をさらに備え、
前記セパレータは、前記集電体との接触面に形成された溝を備える
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の固体酸化物形燃料電池。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009131976A JP2010277954A (ja) | 2009-06-01 | 2009-06-01 | 固体酸化物形燃料電池 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012156058A (ja) * | 2011-01-27 | 2012-08-16 | Kyocera Corp | セルスタックおよび燃料電池モジュール |
JP2017010710A (ja) * | 2015-06-19 | 2017-01-12 | 日本特殊陶業株式会社 | 電気化学反応単位および燃料電池スタック |
-
2009
- 2009-06-01 JP JP2009131976A patent/JP2010277954A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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