JP2010277746A - セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料ガスを安定して供給できるとともに、改質器が高温において膨張してもマニホールドの変形を抑制でき、信頼性に優れるセルスタック装置およびそれを具備する燃料電池モジュールならびに燃料電池装置を提供する。
【解決手段】 容器23の長さ方向の両端部に設けられた燃料ガス送出口11のそれぞれに燃料ガス供給管13の一端が接続されており、前記燃料ガス供給管13の他端同士をつないで前記マニホールド7に接続されている構成とすることにより、耐久性に優れ、発電効率が向上したセルスタック装置Aおよび燃料電池モジュールBならびに燃料電池装置とすることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 容器23の長さ方向の両端部に設けられた燃料ガス送出口11のそれぞれに燃料ガス供給管13の一端が接続されており、前記燃料ガス供給管13の他端同士をつないで前記マニホールド7に接続されている構成とすることにより、耐久性に優れ、発電効率が向上したセルスタック装置Aおよび燃料電池モジュールBならびに燃料電池装置とすることができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、燃料電池セルを複数個立設させた状態で配列して電気的に接続してなるセルスタックと、燃料電池セルに燃料ガスを供給するためのマニホールドと、原燃料を燃料ガスに改質するための改質器とを具備するセルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と空気(酸素含有ガス)とを用いて電力を得ることができる燃料電池セルを収納容器内に収納してなる燃料電池モジュールが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、燃料電池セルに供給する水素含有ガスを生成するにあたっては、例えば、天然ガス等の炭化水素を水蒸気と反応させて水素を生成する水蒸気改質法が知られており、そのような改質を行うための改質器も種々提案されている。
図8は従来の燃料電池モジュールCを示す外観斜視図であり、収納容器101内にセルスタック装置Dが収納されている。セルスタック装置Dは、複数の燃料電池セル103を配列して直列に接続してなるセルスタック105と、原燃料を燃料ガスに改質するための改質器108と、燃料電池セルに燃料ガスを供給するためのマニホールド109とを有している。
ここで、セルスタック105はガラス等のシール材107によりマニホールド109に固定されており、また、セルスタック105の上方にはUの字状の改質器108が配置されている。なお、改質器108は、改質効率のよい水蒸気改質を行なうために、改質器108に供給される水を気化させるための気化部と、気化された水と原燃料から燃料ガス(水素含有ガス)を生成するための改質部とを備えている。
改質器108にて生成された燃料ガスは、燃料ガス供給管111を介してマニホールド109に供給され、マニホールド109から各燃料電池セル103に水素含有ガスが供給される。
ところで、図8に示した燃料電池モジュールCにおいては、改質器108で生成された燃料ガスがマニホールド109の一端側に接続された燃料ガス供給管111よりマニホールド109内に供給されることから、燃料ガス供給管111との接続部より遠い位置に配置された燃料電池セル103には十分な量の燃料ガスを供給することができず、燃料電池セル103が劣化するおそれやセルスタック105の発電効率が低下するおそれがあった。また、図8に示した燃料電池モジュールCでは、改質器108内において原燃料を燃料ガスに改質する改質部が1ヶ所しかないため、改質部が劣化した場合には、正常な燃料ガスの供給が行えなくなることから、燃料電池モジュールCの発電効率が低下するという問題もあった。
このような問題に対して、本出願人は、図9に示すように、中央部に気化部121aを備え、その両端部に改質部121bを有する改質器121を備えるとともに、それぞれの改質部121bに接続された燃料ガス供給管123をマニホールド109の両端部に接続したセルスタック装置Eを提案した(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、図9に示すように、2本の燃料ガス供給管123をマニホールド109の両端部の上面に接続したセルスタック装置Eにおいては、改質器121が高温となったときに矢印の方向に膨張して燃料ガス供給管123が破線で示すように変形するという問題があり、これに起因してマニホールド109が一点鎖線で示すように改質器121側に向けて凸状に変形することにより、燃料電池セル103をマニホールド109に固定するためのシール材107に割れKが生じ、セルスタック装置Eの耐久性が低下するという問題があった。
それゆえ、本発明は、燃料ガスを安定して供給できるとともに、改質器が高温において膨張してもマニホールドの変形を抑制でき、信頼性に優れるセルスタック装置およびそれを具備する燃料電池モジュールならびに燃料電池装置を提供することを目的とする。
本発明のセルスタック装置は、内部にガス流路を有する柱状の燃料電池セルを複数個立設させた状態で配列して電気的に接続してなるセルスタックと、前記燃料電池セルの下端をシール材にて固定するとともに前記燃料電池セルに燃料ガスを供給するためのマニホールドと、前記セルスタックの上方に配置され、筒状の容器の長さ方向の中央部に、原燃料が供給される供給口が設けられた気化部を有し、前記容器の長さ方向の両端部に、前記気化部より流入した原燃料を前記燃料ガスに改質する改質触媒を備えるとともに前記燃料ガスを送出する燃料ガス送出口が設けられた改質部をそれぞれ有する改質器とを具備するセルスタック装置であって、前記容器の前記両端部に設けられた前記燃料ガス送出口のそれぞれに燃料ガス供給管の一端が接続されており、前記燃料ガス供給管の他端同士がつながれて前記マニホールドに接続されていることを特徴とする。
このようなセルスタック装置においては、改質器を構成する容器の両端部に設けられた燃料ガス送出口のそれぞれに燃料ガス供給管の一端が接続されており、燃料ガス供給管の他端同士がつながれてマニホールドに接続されていることから、改質器が高温となって膨張した場合に、その膨張に伴って配管(燃料ガス供給管)が変形したとしても、マニホールドに生じる応力を小さくできるため、マニホールドの変形を小さくすることができる。これにより燃料電池セルを固定するためのシール材に割れが生じることを抑制でき、結果的にセルスタック装置の耐久性を高めることができる。それにより信頼性の向上したセルスタック装置とすることができる。
また、本発明のセルスタック装置においては、改質器の両端部にそれぞれ改質部を有していることから、2つの改質部のうち1つの改質部が劣化しても、残りの1つの改質部から燃料ガスを供給することが可能になるために、セルスタック装置を安定して作動させることが可能になる。
また、本発明のセルスタック装置では、前記燃料ガス供給管は、前記マニホールドの前記セルスタックが固定された面と反対側の底面側に回り込ませて前記マニホールドの底面に接続されていることが好ましい。
このようなセルスタック装置においては、燃料ガス供給管がマニホールドの底面に接続されているために、改質器から出た高温の改質ガスがマニホールドの底面側に回り込んで、底面側よりマニホールドの内部に供給される。これにより、従来であれば温度が低かったマニホールドの底面側の温度を一様に高めることができる。従来はマニホールドの上面側はセルスタックの発電反応による発熱で温度が高いが、底面側には発熱源が無く熱放散のみであったためにマニホールドの上面側と底面側とでは温度差が発生していた。この温度差による熱膨張の違いにより上面のシール材に引張応力が生じていたが、底面まで高温の燃料ガスを回すことにより、この引張応力が緩和してセルスタックの耐久性や信頼性を向上させることが可能になる。
また、本発明のセルスタック装置は、前記燃料ガス供給管が前記マニホールドの底面の中央部に接続されていることが好ましい。
このようなセルスタック装置においては、燃料ガス供給管からマニホールド内に供給される燃料ガスがマニホールドの中央部から周囲に拡散するようになるので、その中央部から両端部側に向けて対称的に燃料ガスを供給することが可能になり、マニホールドに固定されたセルスタックを構成する各燃料電池セルに対して効率よく燃料ガスを供給でき、これによりセルスタック装置の発電性能を高めることができる。
また、本発明のセルスタック装置は、前記マニホールド内に、前記燃料ガス供給管より供給された前記燃料ガスを前記燃料電池セルに向けて流すための多数の孔を有する平板またはメッシュ板が設けられていることが好ましい。
このようなセルスタック装置においては、マニホールド内に、それぞれの燃料電池セルに燃料ガスを流すための多数の孔を有する平板またはメッシュ板が設けられていることから、セルスタックを構成するそれぞれの燃料電池セルに効率よく燃料ガスを供給することができ、発電効率を向上させることができる。
本発明の燃料電池モジュールは、収納容器内に、上記のセルスタック装置を収納してなることから、信頼性の向上した燃料電池モジュールとすることができる。
本発明の燃料電池装置は、上記の燃料電池モジュールと前記セルスタック装置を動作させるための補機とを外装ケース内に収納してなることから、信頼性の向上した燃料電池装置とすることができる。
本発明によれば、中央部に気化部を備え、その両端部に改質部を備えるとともに、それぞれの改質部に燃料ガス供給管が接続されている改質器を備えてなるセルスタック装置において、当該改質器が高温において膨張する場合に、マニホールドの変形を抑制でき、シール材に割れが生じることを抑制できる。また、改質器の両端部にそれぞれ改質部を有していることから、2つの改質部のうち1つの改質部が劣化しても、残りの1つの改質部から燃料ガスを供給することが可能になるために、セルスタック装置を安定して作動させることが可能になり、これにより、信頼性の向上したセルスタック装置およびそれを具備する燃料電池モジュールならびに燃料電池装置を提供することができる。
図1は、本発明のセルスタック装置の一例を示す外観斜視図である。図2は、本発明のセルスタック装置の効果を説明するための説明図である。なお、以降の図において同一の部材については同一の番号を付するものとする。
本発明のセルスタック装置Aは、内部にガス流路(不図示)を有する燃料電池セル1を複数個立設させた状態で、間に集電部材(不図示)を設けて電気的に接続してなるセルスタック3と、セルスタック3の下端がシール材5を介して固定するマニホールド7と、セルスタック3の上方に設けられ、中央部に気化部を備えるとともに、その両端部に燃料ガス送出口11を有し、上面に原燃料供給管31が設けられた改質器9と、改質器9のそれぞれの燃料ガス送出口11に接続された燃料ガス供給管13とから構成されており、改質器9の両端部に設けられた燃料ガス送出口11のそれぞれに接続されており、燃料ガス供給管13の一端が燃料ガス供給管13の他端がマニホールド7の底面に回り込んで互いに連結された後、マニホールド7の底面7bに接続されている。また、セルスタック3の両端部には、燃料電池セル1の発電により生じた電流を収集して外部に引き出すための、電流引出部15を有する導電部材17が配置されている。ここでセルスタック3および集電部材17の下端をマニホールド7に固定するためのシール材5としては、セルスタック3が高温に加熱されても変形や溶融しないような耐熱性を有するガラスやガラスにセラミック粒子を含むガラスセラミックスなどが好適に用いられる。
これにより、改質器9が高温において、図2に示すように、破線で示した状態へと膨張した場合においても、マニホールド7に生じる応力は配管(燃料ガス供給管13)が変形することにより緩和されることからマニホールド7の変形が抑えられる。これにより燃料電池セル1を固定するためのシール材5に割れが生じることを抑制でき、結果的にセルスタック装置Aの耐久性を高めることができるとともに、信頼性を向上することができる。
また、本発明のセルスタック装置Aにおいては、燃料ガス供給管13がマニホールド7の底面7bの中央部に接続されていることが好ましい。
これにより、マニホールド7上に配置されたセルスタック3を構成する各燃料電池セル1に十分量の燃料ガスを供給することができ、燃料電池セル1が劣化することや発電効率が低下することを抑制することができる。
ここでいうマニホールド7の底面7bの中央とは、マニホールド7の長手方向の長さの1/2の点と、その長手方向に対して垂直な方向である幅の1/2の点の交点付近をいい、燃料ガス供給管13をマニホールド7の底面7bの中央部に接続する場合においては、燃料ガス供給管13はこの交点を含むように接続される。
本発明のセルスタック装置Aにおいては、マニホールド7内に燃料ガスを燃料電池セルに向けて流すための部材21が設けられていることが好ましい。図3は、本発明のセルスタック装置の他の例を示すもので、マニホールドの内部に燃料ガスを燃料電池セルに向けて流すための部材が設けられていることを示す断面図である。
このようなセルスタック装置Aにおいては、マニホールド7の内部にセルスタック3を構成する燃料電池セル1に向けて燃料ガスを流すための部材21(以下、燃料ガス流通方向調整部材21という。)として、多数の孔を有する平板やメッシュ板が設けられていることから、セルスタック3を構成する各燃料電池セル1に燃料ガスを効率よく供給することができ、発電効率を向上することができる。なお、燃料ガス流通方向調整部材21の材質をニッケルにした場合には、ニッケルの触媒作用により、改質器9にて十分に改質されなかった原燃料をさらに改質することができるという利点がある。
また、燃料ガス流通方向調整部材21における孔のサイズを中央部側を小さく、端部側を大きくした場合には、燃料ガスが燃料ガス流通方向調整部材21の端部側を通過しやすくなり、マニホールド7の底面7bの燃料ガス供給管13の接続部から遠い燃料電池セル1にもさらに効率よく燃料ガスを供給することが可能になる。
図4は、本発明のセルスタック装置Aを構成する改質器の一例を示す断面図である。図4に示す改質器9においては、筒状の容器23内の長さ方向の中央部に気化部25を有し、容器23の長さ方向の両端部(すなわち気化部25の両側)に改質触媒27を備える改質部29を有している。気化部25は、原燃料が供給される供給口30を有し、供給口29に原燃料供給管31が接続されている。また、それぞれの改質部29には、原燃料を改質して生成される燃料ガスを送出するための燃料ガス送出口11を有し、燃料ガス送出口11に燃料ガス供給管13の一端が接続されている。なお、気化部25と改質部29とは通気性のある壁33で分離されている。また、図示しないが、改質器9において水蒸気改質を行う場合においては、原燃料供給管31の内側に水供給管を設けることもできる。
このようなセルスタック装置Aにおいては、改質器9におけるそれぞれの改質部29にて生成された燃料ガスが、それぞれの燃料ガス供給管13を通してマニホールド7より燃料電池セル1に供給されることとなる。
それにより、マニホールド7上に配置されたセルスタック3を構成する各燃料電池セル1に十分量の燃料ガスを供給することができ、燃料電池セル1が劣化することや発電効率が低下することを抑制することができる。
この改質器9は、その両端部にそれぞれ改質部29を有していることから、2つの改質部29のうち1つの改質部29が劣化しても、残りの1つの改質部29から燃料ガスを供給することが可能になるために、セルスタック装置Aを安定して作動させることが可能になる。
ここで、燃料ガス供給管13よりマニホールド7に供給される燃料ガスが等しい量となるように、改質器9の気化部25の供給口29からそれぞれの燃料ガス供給管13とマニホールド7との接続部までの長さおよび燃料ガス供給管13の内径が等しいことが好ましい。
ところで、燃料電池セル1の発電に伴い燃料電池セル1(セルスタック3)に熱が生じるが、その発電により生じた熱は、隣接する燃料電池セル1間等から放熱されることとなる。
しかしながら、燃料電池セル1を複数個並設し電気的に直列に接続してなるセルスタック3においては、セルスタック3を構成する燃料電池セル1の配列方向の端部に配置される燃料電池セル1は放熱しやすいが、セルスタック3を構成する燃料電池セル1の配列方向の中央部側に配置される燃料電池セル1は放熱しにくいため、セルスタック3全体として、中央部側の温度が高く、端部側の温度が低いという不均一な温度分布を生じる場合がある。
また、燃料電池セル1の上端部側にて、燃料電池セル1より排出される余剰の燃料ガスを燃焼させる場合においては、燃料電池セル1の上端部側の温度が高く、下端部側の温度が低いという不均一な温度分布を生じる場合がある。
図1に示したように、水蒸気改質を行なうための改質器9をセルスタック3の上方に配置する場合には、改質器9の気化部25が、セルスタック3の中央部側に位置する燃料電池セル1の上方に配置されることとなる。
それにより、例えば、原燃料供給管31の内側に設けられた水供給管より気化部25に供給される水が気化するための吸熱反応により、セルスタック3の中央部側に位置する燃料電池セル1の温度(特には、セルスタック3の中央部側に位置する燃料電池セル1の上端部側の温度)が低下することとなる。
したがって、セルスタック3の中央部側(特には中央部側に位置する燃料電池セル1の上端部側)の温度を低下させることができることから、セルスタック3を構成する燃料電池セル1の配列方向における温度分布を均一に近づけることができるとともに、燃料電池セル1の上下方向における温度分布を均一に近づけることができる。それにより、セルスタック3の発電効率を向上させることができるセルスタック装置Aとすることができる。
なお、図1においては、燃料電池セル1としては、内部を燃料ガス(水素含有ガス)が長手方向に流通するガス流路を有する中空平板型の支持体の表面に、燃料側電極層、固体電解質層および酸素側電極層をこの順に設けてなる固体酸化物形燃料電池セル1を例示している。
燃料電池セル1として固体酸化物形燃料電池セルを用いる場合にあっては、燃料電池セル1の発電温度が、600℃〜1000℃程度と非常に高温となり、それに伴い燃料電池セル1の配列方向における温度分布や、燃料電池セル1の上下方向における温度分布が不均一となりやすくなる。
ここで、上述したセルスタック装置Aにおいては、この場合も、気化部25における吸熱反応により、セルスタック3の中央部側(特には中央部側に位置する燃料電池セル1の上端部側)の温度を低下させることができることから、セルスタック3を構成する燃料電池セル1の配列方向における温度分布や、燃料電池セル1の上下方向における温度分布をより均一に近づけることできる。それゆえ、燃料電池セル1として固体酸化物形燃料電池セルを用いる場合に特に有用となる。
なお、燃料電池セル1としては、上記以外にたとえば円筒状、平板状の燃料電池セルを用いることもでき、また酸素側電極層としての機能を持たせた支持体の表面に固体電解質層および燃料側電極層を順に設けてなる固体酸化物形燃料電池セルとすることもできる。
図5は、収納容器41内に、上述したセルスタック装置Aを収納してなる本発明の燃料電池モジュールB(以下、モジュールという場合がある。)の一例を示す外観斜視図である。なお、図5においては、改質器9を収納容器41の上壁の内面に接続しており、セルスタック装置Aとしては、改質器9を取り外した状態を示している。
また、図5に示すモジュールBにおいては、収納容器41の一部(前後面)を取り外し、内部に収納されるセルスタック装置A(図5においては改質器9を取りはずして示している)を後方に取り出した状態を示している。以下に、モジュールBを構成する収納容器41について説明する。
図6は、モジュールBの一例を概略的に示す断面図である。モジュールBを構成する収納容器41は、外壁51にて収納容器41の外枠が形成され、内部に燃料電池セル1(セルスタック3)を収納する発電室53が形成されている。
このような収納容器41においては、セルスタック3を構成する燃料電池セル1の配列方向に沿う側部と、該側部に対向する収納容器41の外壁との間に、空気や排ガスを流すための流路を備えている。
ここで、収納容器41は、外壁51の内側に所定間隔をあけて第1の壁55が形成されており、第1の壁55の内側に所定間隔をあけて第2の壁57が配置されており、さらに第2の壁57の内側に所定間隔をあけて第3の壁59が配置されている。
それにより、外壁51と第1の壁55とで形成された空間が第1の流路61となり、第2の壁57と第3の壁59とで形成された空間が第2の流路63となり、第1の壁55と第2の壁57とで形成された空間が第3の流路65となる。
なお、図6に示した収納容器41においては、第1の壁55の上端部が第2の壁57に接続されており、第2の壁57が収容容器41の上壁(外壁51)と接続されており、第3の壁59の上端部が第2の壁57と接続されている。
また、収納容器41の底部には、空気(空気)を収納容器41内に供給するための空気供給管67が接続されており、空気供給管67より供給される空気は空気導入部69に流れる。空気導入部69は空気導入口71により第1の流路61とつながっているため、空気導入部69を流れる空気は、空気導入口71を通して、第1の流路61に流れる。第1の流路61を上方に向けて流れた空気は、第2の壁57に設けられた空気流通口73を通して、第2の流路63に流れる。そして、第2の流路63を下方に向けて流れた空気は、第3の壁59に設けられた空気吹き出し口75を通して、発電室53内に供給される。
一方、燃料電池セル1より排出される排ガスや、燃料電池セル1の上端部側で余剰の燃料ガスを燃焼させることにより生じる排ガスは、第2の壁57に設けられた排ガス流通口76を通して第3の流路65に流入する。そして、第3の流路65を下方に向けて流れた排ガスは、排ガス収集口77を通して排ガス収集部79に流れた後、排ガス収集部79に接続された排ガス排気管81を通して収納容器41の外部に排気される。
それゆえ、空気供給管67より供給される空気は、空気導入部69を流れる間に、排ガス収集部79を流れる排ガスと熱交換され、第1の流路61を流れる間に、第3の流路65を流れる排ガスと熱交換され、第2の流路63を流れる間に、第3の流路65を流れる排ガスと発電室53内の熱とで熱交換されることとなる。
それにより、効率よく空気の温度を高めることができることから、燃料電池セル1の発電効率を向上することができる。
なお、セルスタック3(燃料電池セル1)の両側面側に配置されている断熱材85(図中において断熱材85は斜線にて示している)において、空気吹き出し口75に対応して、空気を燃料電池セル1側に流すための孔が設けられている。
そして空気吹き出し口75より発電室53内に供給された空気は、燃料電池セル1の下端側から上端部側に向けて流れることとなり、効率よく燃料電池セル1の発電を行なうことができる。
なお、断熱材85は、収納容器41内の熱が極端に放熱され、燃料電池セル1(セルスタック3)の温度が低下して発電量が低減しないように適宜設けることができ、図6においては、マニホールド7の底部と、燃料電池セル1(セルスタック3)の両側面側と、収納容器41の上壁と改質器9との間とに設けている例を示している。
なお、図6においては一列のセルスタック3を有するセルスタック装置Aを発電室53内に収納した例を示しており、この場合、燃料電池セル1の両側面側より空気が導入されることとなる。
また、図6において、空気供給管67の内部に排ガス排気管81が位置するように設けた例を示しているが、空気供給管67と排ガス排気管81とは、それぞれ位置をずらして設けることもできる。
また改質器9は、燃料電池セル1(セルスタック3)の上方に配置され、かつ収納容器41の上壁の内面に、断熱材85を介して接続されている。それにより、改質器9がセルスタック3(燃料電池セル1)の上方に配置されていることから、セルスタック3における燃料電池セル1の配列方向における温度分布や、燃料電池セル1の上下方向における温度分布をより均一に近づけることができ、発電効率が向上したモジュールBとすることができる。
図7は、図6に示したモジュールBのうち、セルスタック装置A(改質器9を取り外して示している)と、改質器9が接続された収納容器41の上壁87とを抜粋して示した外観斜視図である。
ここで、改質器9にて生成された燃料ガスをマニホールド7に供給するための燃料ガス供給管13は、改質器9(それぞれの燃料ガス送出口11)に接続された改質器側燃料ガス供給管89と、マニホールド7に接続されたマニホールド側燃料ガス供給管91とから構成されており、これらを接続することにより上壁87に接続されたセルスタック装置Aが構成される。
ここで、改質器9が上壁87の内面に接続されていることから、モジュールBの組み立てにあたり、改質器9の位置決めが容易となるとともに、改質器9を除くセルスタック装置Aの位置決めも容易となる。それにより、モジュールBの組み立てが容易となる。
またこのようなモジュールBにおいては、改質器側燃料ガス供給管89とマニホールド側燃料ガス供給管91とを取り外すとともに、上壁87を収納容器41から取り外すことで、改質器9を収納容器41から容易に取り出すことができることから、改質器9を容易に脱着することが可能となる。
また、セルスタック装置Aにおいて改質器9を容易に脱着することができることから、モジュールBを組み立てるにあたり、改質器9を取り外したセルスタック装置Aを収納容器41内にスライドして収納し、その後、改質器9が接続された上壁87を収納容器41に取り付けることで、容易にモジュールBを組み立てることができるとともに、容易にセルスタック装置Aを組み立てることができる。
なお、改質器側燃料ガス供給管89とマニホールド側燃料ガス供給管91とを取り付けるにあたっては、改質器9から供給される燃料ガスが漏出しにくいよう、改質器側燃料ガス供給管89がマニホールド側燃料ガス供給管91の内側に接続されるようにすることが好ましい。
さらに、改質器側燃料ガス供給管89とマニホールド側燃料ガス供給管91を容易に脱着することができる構造とすることが好ましく、例えばワンタッチ式で脱着することができる構造とすることが好ましい。
このような構造を採用することにより、改質器9を燃料電池セル1の上方に容易に配置することが可能となり、燃料電池セル1の上端部側で余剰の燃料ガスを燃焼させる場合においては、改質器9の温度を効率よく上昇させることができ、改質器9の改質効率を向上することができる。
そして、上述したモジュールBを外装ケース内に収納することにより、発電効率の向上した燃料電池装置とすることができる。なお、外装ケースにおいては内部を仕切部材により上下に区画するとともに、その上側をモジュールBを収納するモジュール収納室とし、下側をモジュールBを稼動するにあたり必要な補機を収納するための補機収納室とすることにより、よりコンパクトな燃料電池装置とすることができる。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
例えば、収納容器41に収納するセルスタック装置Aにおいて、燃料電池セル1を複数個配列したセルスタック3をマニホールド7上に1つだけ配置した例を示したが、マニホールド7上にセルスタック3を2つ並置することもできる。この場合においては、それぞれのセルスタック3の側面側に位置する空気吹き出し口75より燃料電池セル1に空気が供給されることとなる。
また例えば、収納容器41は、外壁51と第1の壁55とで第1の流路61を形成し、第2の壁57と第2の壁59とで第2の流路63を形成し、第1の壁55と第2の壁57とで第3の流路65を形成していればよく、適宜空気流通口や排ガス流通口の位置を変更することもでき、また例えば第1の壁55と第2の壁57との間に第1の流路61と第2の流路63とをつなぐ空気流通路を設けてもよく、第2の壁57と第3の壁59との間に、発電室53と第3の流路65とをつなぐ排ガス流通路を設けてもよい。
1、103 :燃料電池セル
3、105 :セルスタック
5、107 :シール材
7、109 :マニホールド
7b :マニホールドの底面
9、108、121 :改質器
11 :燃料ガス送出口
13、111、123:燃料ガス供給管
25、121a :気化部
29 :改質部
30 :供給口
31 :原燃料供給管
41、101 :収納容器
A、D、E :セルスタック装置
B、C :燃料電池モジュール
3、105 :セルスタック
5、107 :シール材
7、109 :マニホールド
7b :マニホールドの底面
9、108、121 :改質器
11 :燃料ガス送出口
13、111、123:燃料ガス供給管
25、121a :気化部
29 :改質部
30 :供給口
31 :原燃料供給管
41、101 :収納容器
A、D、E :セルスタック装置
B、C :燃料電池モジュール
Claims (6)
- 内部にガス流路を有する柱状の燃料電池セルを複数個立設させた状態で配列して電気的に接続してなるセルスタックと、前記燃料電池セルの下端をシール材にて固定するとともに前記燃料電池セルに燃料ガスを供給するためのマニホールドと、前記セルスタックの上方に配置され、筒状の容器の長さ方向の中央部に、原燃料が供給される供給口が設けられた気化部を有し、前記容器の長さ方向の両端部に、前記気化部より流入した原燃料を前記燃料ガスに改質する改質触媒を備えるとともに前記燃料ガスを送出する燃料ガス送出口が設けられた改質部をそれぞれ有する改質器とを具備するセルスタック装置であって、前記容器の前記両端部に設けられた前記燃料ガス送出口のそれぞれに燃料ガス供給管の一端が接続されており、前記燃料ガス供給管の他端同士がつながれて前記マニホールドに接続されていることを特徴とするセルスタック装置。
- 前記燃料ガス供給管は、前記マニホールドの前記セルスタックが固定された面と反対側の底面側に回り込ませて前記マニホールドの底面に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のセルスタック装置。
- 前記燃料ガス供給管が前記マニホールドの底面の中央部に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のセルスタック装置。
- 前記マニホールド内に、前記燃料ガス供給管より供給された前記燃料ガスを前記燃料電池セルに向けて流すための多数の孔を有する平板またはメッシュ板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載のセルスタック装置。
- 収納容器内に、請求項1乃至4のうちいずれかに記載のセルスタック装置を収納してなることを特徴とする燃料電池モジュール。
- 請求項5に記載の燃料電池モジュールと、前記セルスタック装置を動作させるための補機とを外装ケース内に収納してなることを特徴とする燃料電池装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009127302A JP2010277746A (ja) | 2009-05-27 | 2009-05-27 | セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009127302A JP2010277746A (ja) | 2009-05-27 | 2009-05-27 | セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012089293A (ja) * | 2010-10-18 | 2012-05-10 | Toto Ltd | 燃料電池装置 |
JP2013251075A (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-12 | Ngk Insulators Ltd | 燃料電池のスタック構造体 |
WO2013187332A1 (ja) | 2012-06-11 | 2013-12-19 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 改質器支持構造及び燃料電池モジュール |
JPWO2012141305A1 (ja) * | 2011-04-15 | 2014-07-28 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 燃料電池モジュール |
JP2018107114A (ja) * | 2016-12-27 | 2018-07-05 | 日本碍子株式会社 | マニホールド |
EP3276729A4 (en) * | 2015-03-27 | 2018-11-07 | KYOCERA Corporation | Cell stack device, module, and module housing device |
-
2009
- 2009-05-27 JP JP2009127302A patent/JP2010277746A/ja active Pending
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