JP2010271400A - 光学シート - Google Patents

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【課題】収縮皺、及びカールを抑制し、硬度に優れた光学シートを提供すること。
【解決手段】TAC基材の一面側に、TAC基材側から第一のHC層及び第二のHC層がこの順に設けられている光学シートであって、第一のHC層はメタクリロイル基を有する反応性シリカ微粒子、及びアクリロイル基を3個以上有する第一のバインダー成分を含む第一の組成物の硬化物からなり、第一の組成物の全固形分に対する反応性シリカ微粒子の含有量の割合は15〜70重量%であり、第二のHC層は、アクリロイル基を3個以上有する第二のバインダー成分を含む第二の組成物の硬化物からなり、TAC基材の一面側のハーフキュアーした第一のHC層上に第二の組成物を塗布し、ハーフキュアーした第一のHC層及び第二の組成物の塗膜をフルキュアーして、第一のHC層と第二のHC層を形成することを特徴とする、光学シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイ等の表面を保護する目的等で使用される光学シートに関する。
液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、反射スクリーン等の画像表示装置における画像表示面は、取り扱い時に傷がつかないように、耐擦傷性を付与することが要求される。
これに対して、基材にハードコート(以下、HCともいうことがある。)層を設けたハードコートフィルムや光学シートを利用することにより、画像表示装置の画像表示面の耐擦傷性を向上させることが一般になされている。
バインダー成分のみが硬化したハードコート層は硬度が不十分となることが多く、特許文献1のように、バインダー成分に加えて反応性無機微粒子を含む組成物を硬化させてハードコート層を形成することによりハードコートフィルムの硬度を向上させることが一般になされている。
しかし、硬度に優れた光学シートを得るためにトリアセチルセルロース(以下、TACともいうことがある。)基材上に10〜20μmの1層の厚いHC層を設ける光学シートでは、HC層を得るために硬化性樹脂組成物の塗膜への光照射量が多くなり、硬化する際に発生する熱も多くなる。TAC基材は熱ダメージを受けやすいため、その発生する熱によりTAC基材が熱ダメージを受けて皺が生じるという問題があった。
硬化する際に発生する熱を抑えるために、塗膜への光照射量を少なくすると、1層の厚いHC層の照射面側は硬化が進み、HC層の照射面と反対側は硬化が不十分となり、HC層の膜厚方向で硬化の程度にばらつきが生じてしまう。この様に硬化の程度にばらつきが生じると、硬化の十分な側の硬化収縮の力が硬化の不十分な側の力に比べて強くなるため、TAC基材も含めて光学シートのカールを生じるという問題があった。
また、1層の厚いHC層を形成する代わりに、薄い2層のHC層を当該1層の厚さと厚さの総和が同じになるように形成した場合、光学シートの硬度が低下してしまう問題があった。
このようなことから、硬化性樹脂組成物が硬化する際のTAC基材の収縮皺、ハードコート層の硬化収縮による光学シートの反り(いわゆる、カール)を生じ難く、且つ硬度に優れる光学シートが要求されている。
特開2008−165040号公報
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、収縮皺、及びカールを抑制し、硬度に優れた光学シートを提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、架橋反応性を有する成分にはそれぞれ、固有の反応性に違いが存在し、同量の光を照射した場合でも架橋反応性が異なることがわかった。また、バインダー成分の反応性によって基材や隣接する層との密着性にも差を生ずることがわかった。
そこで本発明者らは、特定の架橋反応性を有する成分を用いて2層のハードコート層を形成することにより、収縮皺及びカールを抑制し、且つ優れた硬度を有する光学シートが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る光学シートは、トリアセチルセルロース基材の一面側に、当該トリアセチルセルロース基材側から第一のハードコート層、及び第二のハードコート層がこの順に設けられている光学シートであって、
当該第一のハードコート層は、粒子表面にメタクリロイル基を有する平均1次粒径1〜100nmの第一の反応性シリカ微粒子、及び1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
当該第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対する当該第一の反応性シリカ微粒子の含有量の割合は15〜70重量%であり、
当該第二のハードコート層は、1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、且つ、
当該トリアセチルセルロース基材の一面側に当該第一の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした後、当該ハーフキュアーした第一のハードコート層上に当該第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、当該ハーフキュアーした第一のハードコート層及び第二の硬化性樹脂組成物の塗膜をフルキュアーして、第一のハードコート層と第二のハードコート層を形成することを特徴とする。
第一のバインダー成分は、1分子内にアクリロイル基を3個以上有することにより、第一のハードコート層の硬度向上に寄与する。
反応性シリカ微粒子は、粒子表面にメタクリロイル基を有し、第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して15〜70重量%含まれることにより、第一のハードコート層と第二のハードコート層の密着性向上に寄与する。
また反応性シリカ微粒子は、第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して15〜70重量%で含まれることにより、下地層としての硬度向上に寄与する。
第二のバインダー成分は、1分子内にアクリロイル基を3個以上有することにより、第二のハードコート層の硬度向上に寄与する。
上記特定の種類の反応性官能基を有するバインダー成分及び反応性シリカ微粒子を含む第一の硬化性樹脂組成物並びに第二の硬化性樹脂組成物を用いて、第一の硬化性樹脂組成物をハーフキュアーし、次いで第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした第一の硬化性樹脂組成物の塗膜と、第二の硬化性樹脂組成物の塗膜を合わせてフルキュアーすることにより、本発明に係る光学シートはTAC基材でありながら、収縮皺及びカールを抑制し、硬度に優れた光学シートとなる。
本発明に係る光学シートでは、前記反応性シリカ微粒子が、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合し表面にメタクリロイル基を有する反応性異形シリカ微粒子であることが硬度向上の点から好ましい。
本発明に係る光学シートの好適な実施形態では、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)の硬度を5H以上とすることも可能である。
本発明において、微粒子の平均1次粒径とは、溶液中の当該微粒子を動的光散乱方法で測定し、粒径分布を累積分布で表したときの50%粒子径(d50 メジアン径)を意味する。当該平均1次粒径は、日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計又はNanotrac粒度分析計を用いて測定することができる。
なお、フィルムとシートのJIS−K6900での定義では、シートとは薄く一般にその厚さが長さと幅の割りには小さい平らな製品をいい、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう。従って、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しにくいので、本発明では、厚みの厚いもの、および薄いものの両方の意味を含めて、「シート」と定義する。
本発明において、「ハードコート層」とは、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で、「H」以上の硬度を示すものをいう。
上記特定の種類の反応性官能基を有するバインダー成分及び反応性シリカ微粒子を含む第一の硬化性樹脂組成物、並びに、特定の種類の反応性官能基を有するバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物を用いて、第一の硬化性樹脂組成物をハーフキュアーし、次いで第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした第一の硬化性樹脂組成物の塗膜と、第二の硬化性樹脂組成物の塗膜を合わせてフルキュアーすることにより、本発明に係る光学シートはTAC基材でありながら、収縮皺及びカールを抑制し、密着性及び硬度に優れた光学シートとなる。
図1は、本発明に係る光学シートの層構成の一例を模式的に示した図である。
以下、まず本発明に係る光学シートについて説明し、次いで当該光学シートの製造方法について説明する。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを表す。
また、本発明の光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。
本発明において、特に記載がない限り膜厚とは乾燥時の膜厚(乾燥膜厚)を意味する。
本発明において、分子量とは、分子量分布を有する場合には、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値である重量平均分子量を意味し、分子量分布を有しない場合には、化合物そのものの分子量を意味する。
なお、球状とは、真球に加え、回転楕円体や、多面体等をも含めた球体に近似できる形状も包含する概念である。
(光学シート)
本発明に係る光学シートは、トリアセチルセルロース基材の一面側に、当該トリアセチルセルロース基材側から第一のハードコート層、及び第二のハードコート層がこの順に設けられている光学シートであって、
当該第一のハードコート層は、粒子表面にメタクリロイル基を有する平均1次粒径1〜100nmの第一の反応性シリカ微粒子、及び1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
当該第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対する当該第一の反応性シリカ微粒子の含有量の割合は15〜70重量%であり、
当該第二のハードコート層は、1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、且つ、
当該トリアセチルセルロース基材の一面側に当該第一の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした後、当該ハーフキュアーした第一のハードコート層上に当該第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、当該ハーフキュアーした第一のハードコート層及び第二の硬化性樹脂組成物の塗膜をフルキュアーして、第一のハードコート層と第二のハードコート層を形成することを特徴とする。
図1は、本発明に係る光学シートの層構成の一例を模式的に示した図である。
光学シート1において、トリアセチルセルロース基材10の一面側に、トリアセチルセルロース基材側から第一のハードコート層20及び第二のハードコート層30がこの順に積層されている。
上記特定の種類の反応性官能基を有するバインダー成分及び反応性シリカ微粒子を含む第一の硬化性樹脂組成物並びに第二の硬化性樹脂組成物を用いて、第一の硬化性樹脂組成物をハーフキュアーし、次いで第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした第一の硬化性樹脂組成物の塗膜と、第二の硬化性樹脂組成物の塗膜を合わせてフルキュアーすることにより、本発明に係る光学シートはTAC基材でありながら、収縮皺及びカールを抑制し、密着性及び硬度に優れた光学シートとなる。なかでも、本発明に係る光学シートは、耐久性試験後の鉛筆硬度や密着性に優れ、特に密着性に優れる。
この理由は定かではないが、第一の硬化性樹脂組成物に含まれる反応性シリカ微粒子の反応性官能基がメタクリロイル基であると、当該メタクリロイル基以外のエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、及びアミノ基等に比べて、バインダー成分との反応性が高く、隣接するTAC基材や第二のHC層との密着性が高まり、第一のHC層の硬度向上に寄与しているためと推測される。
また、第一のバインダー成分及び第二のバインダー成分の反応性官能基が反応性官能基がアクリロイル基であると、当該アクリロイル基以外のエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、及びアミノ基等に比べて反応性が高く、隣接する層との密着性が高まり、特に第一のHC層の場合は隣接するTAC基材との密着性も高まり光学シートの硬度向上に寄与しているためと推測される。
本発明に係る光学シートの好適な実施形態では、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)の硬度を5H以上とすることも可能である。
以下、トリアセチルセルロース基材、第一のハードコート層、第二のハードコート層及び必要に応じて適宜設けることができるその他の層について順に説明する。
(トリアセチルセルロース基材)
本発明に用いられるトリアセチルセルロース基材は、光透過性の高いトリアセチルセルロースシートであり、光学積層体の光透過性基材として用い得る物性を満たすものであれば特に限定されることはなく、従来公知のハードコートフィルムや光学シートのTAC基材を適宜選択して用いることができる。TAC基材にけん化処理やプライマー層を設ける等の表面処理が施されていても良い。また、帯電防止剤等の添加剤が添加されていても良い。
TAC基材の厚さは特に限定されず、通常30μm〜200μm程度であり、好ましくは40μm〜200μmである。本発明においては、カールを抑制できるようにしたため、TAC基材の厚さが薄くてもカールを抑制でき、40μm〜80μm程度の厚さであっても好適に用いることが可能である。
本発明においては、1層の厚いHC層を形成するのではなく、比較的薄いHC層を2層形成することにより、硬化性樹脂組成物の塗膜の硬化時(以下、単にHC層の硬化時ということもある。)に発生する重合熱に起因したTAC基材の熱ダメージによる畳模様のような収縮皺の発生を抑制することが可能である。
(第一のハードコート層)
本発明の第一のハードコート層は、粒子表面にメタクリロイル基を有する平均1次粒径1〜100nmの反応性シリカ微粒子、及び1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第一のバインダー成分を含み、当該反応性シリカ微粒子は硬化性樹脂組成物の全固形分に対して15〜70重量%の割合で含まれる第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、ハーフキュアーを介して形成されている。
第一のHC層の膜厚は、後述する第二のHC層との膜厚の総和が10〜20μmとなればよく、その範囲であれば光学シートの要求される性能に応じて適宜調節すればよい。第一のHC層の膜厚は好ましくは3〜17μm、より好ましくは5〜15μmである。3μm以上であれば下地層としての十分な硬度を得やすい。17μmより厚いと、光学シートのカールがきつくなり、クラックが生じやすくなる。またコストが上がる。その他、液晶ディスプレイを製造する場合、第一のHC層の膜厚が17μmより厚いと、偏光板と光学シートを接着する際、接着剤に使用している溶剤の乾燥が悪くなってしまい偏光板に悪影響を及ぼす恐れがある。
以下、硬化して本発明の第一のHC層となる第一の硬化性樹脂組成物について説明する。
(第一の硬化性樹脂組成物)
本発明のハードコート層用硬化性樹脂組成物は、シリカ微粒子表面にメタクリロイル基を有する平均1次粒径1〜100nmの反応性シリカ微粒子、及び1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第一のバインダー成分を含む。
その他、機能性付与を目的として防眩剤や防汚剤及び帯電防止剤、コーティング適性の制御としてレベリング剤や溶剤、ブロッキング防止を目的として易滑剤等を含有していても良い。
(反応性シリカ微粒子)
反応性シリカ微粒子は、平均1次粒径1〜100nmのシリカ微粒子の表面に後述する第一及び第二のバインダー成分のアクリロイル基との架橋反応性を有するメタクリロイル基を有する。反応性シリカ微粒子は、第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して15〜70重量%の割合で含まれる。これらにより、反応性シリカ微粒子は、第一の硬化性樹脂組成物を硬化させ第一のHC層とした際に、第一及び第二のバインダー成分と架橋反応し、第一のHC層と第二のHC層の間の密着性、及び光学シートの硬度向上に寄与する。
反応性シリカ微粒子の平均1次粒径は1〜100nmであるが、10〜80nmであることが好ましく、12〜50nmであることがさらに好ましい。反応性シリカ微粒子の平均1次粒径が1nm未満ではHC層の硬度向上には寄与できない。平均1次粒径が100nmを超えると、ヘイズの上昇を招く。
また、反応性シリカ微粒子は、光透過性を損なうことなく、後述する第一のバインダー成分のみを用いた場合の復元率を維持しつつ、硬度を向上させる点から、粒径分布が狭く、単分散であることがより好ましい。
第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して、反応性シリカ微粒子の含有量の割合は、15〜70重量%である。含有量は、その範囲であれば光学シートの要求される物性に応じて適宜調節すればよく、35〜65重量%がより好ましく、50〜65重量%がさらに好ましい。15重量%未満では第一のHC層に十分な硬度を付与できない。微粒子が最密充填した場合の微粒子の硬化性樹脂組成物に対する含有量が70重量%であるため70重量%を超えると、充填率が上がり過ぎ、シリカ微粒子と第一及び第二のバインダー成分との密着性が悪化し、かえって光学シートの硬度を低下させてしまう。
反応性シリカ微粒子は単一の平均1次粒径のものだけでなく、平均1次粒径の異なるものを2種類以上組み合わせて用いても良い。2種類以上組み合わせて用いる場合は、各粒子の平均1次粒径が1〜100nm以内となれば良い。
本発明の反応性シリカ微粒子は、中空粒子のような粒子内部に空孔や多孔質組織を有する粒子の使用を排除するものではないが、粒子内部に空孔や多孔質組織を有しない中実粒子を用いることが硬度向上の点からより好ましい。
反応性シリカ微粒子は、HC層に更に機能を付与するものであっても良く、目的に合わせて適宜選択して用いる。
反応性シリカ微粒子のメタクリロイル基は、それ以外のエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、及びアミノ基等に比べて、バインダー成分との反応性が高く、隣接するTAC基材や第二のHC層との密着性が高まり、第一のHC層の硬度向上に寄与する。
反応性シリカ微粒子の官能基としてメタクリロイル基を用いた場合はアクリロイル基を用いた場合と比べて、反応性が低く反応熱によるTAC基材の皺が発生し難く、第一のHC層に隣接して設ける第二のHC層との密着性にも優れる。また、メタクリロイル基を用いた場合はアクリロイル基を用いた場合と比べて、十分に硬化した後の硬度が高いという利点もある。さらに、第一の硬化性樹脂組成物の塗膜をハーフキュアーする際に、塗膜表面の硬化は進行するが、当該反応性がアクリロイル基に比べて低いメタクリロイル基は、その後の第二の硬化性樹脂組成物の塗膜と合わせたフルキュアーの際の第二のHC層との境界部分において架橋反応し、第一のHC層と第二のHC層の密着性向上に寄与する。
また、第一のバインダー成分はアクリロイル基同士の重合により成長反応しやすいが、反応性シリカ微粒子の表面にメタクリロイル基が存在すると、当該成長反応が阻害されやすく、ハーフキュアーの際の未反応の官能基が、バインダー成分と反応性シリカ微粒子ともにアクリロイル基である場合よりも多くなり、フルキュアーによる層間の架橋に寄与する成分が多くなる利点もある。
本発明で用いられる反応性シリカ微粒子の調製(シリカ微粒子表面へのメタクリロイル基の導入)は、公知の方法により調製すればよく、例えば、特許文献1に記載された方法を用いることができる。
シリカ微粒子表面にメタクリロイル基を有する反応性シリカ微粒子の市販品としては、日産化学工業(株)製のMIBK−SD、MIBK−SDMS、MIBK−SDL、MIBK−SDZL、日揮触媒化成(株)製のDP1021、DP1022、DP1032、DP1037、DP1041、DP1042、DP1044等を挙げることができる。
本発明においては、反応性シリカ微粒子が、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合し表面にメタクリロイル基を有する反応性異形シリカ微粒子であることが、第一のHC層の硬度をさらに向上できるため好ましい。
以下、反応性異形シリカ微粒子について説明する。
反応性異形シリカ微粒子は、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子の3〜20個が無機の化学結合により結合して異形シリカ微粒子を形成し、その異形シリカ微粒子表面にメタクリロイル基を有する。当該メタクリロイル基により、反応性異形シリカ微粒子と第一及び第二のバインダー成分が架橋可能となり、第一のHC層の硬度向上に寄与する。
反応性異形シリカ微粒子を凝集粒子としてみた場合は、当該反応性異形シリカ微粒子と同程度の粒径の通常の凝集した反応性シリカ微粒子と比べると、その凝集粒子としての強度が高く、HC層においても硬度に優れる。
平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子の3〜20個が無機の化学結合により結合している反応性異形シリカ微粒子の大きさ、すなわち長軸の長さは、適宜調節すればよく、20〜300nmであることが好ましい。この範囲であれば第一のHC層に硬度を付与しやすく且つHC層の光透過性を維持しやすい。
反応性異形シリカ微粒子の大きさは、第一の硬化性樹脂組成物においては、上記反応性シリカ微粒子と同様の方法で測定可能であり、硬化したHC層においては当該HC層の断面をSEM写真又はTEM写真を用いて観察し、観察された硬化した異形シリカ微粒子を100数え、アスペクト比1.3未満として観察される粒子の平均値を1次粒径とし、アスペクト比が最大値近傍の5点の平均を長軸長さとして求める。
本発明の異形シリカ微粒子は、前記シリカ微粒子の3〜20個、好ましくは3〜10個が無機の化学結合によって結合してなる。
前記シリカ微粒子が無機の化学結合によって結合した当該微粒子数が3〜20個であれば、硬度向上の効果が得られる。
上記無機の化学結合としては、例えば、イオン結合、金属結合、配位結合、及び共有結合が挙げられる。中でも、上記異形シリカ微粒子を極性溶剤中に添加しても、結合した微粒子が分散しない結合、具体的には、金属結合、配位結合、及び共有結合が好ましく、更に、共有結合が好ましい。共有結合のない従来の凝集体では、物理的な外力(例えば、インキの段階では攪拌におけるシェアー、ドクターナイフ等の塗布時に受けるシェアー)によって、凝集体が分離する恐れがある。化学的にも、凝集を崩す溶剤、バインダー成分、界面活性剤等の添加剤によって凝集体が分離する恐れがある。また、光学シートとなった場合にも、物理的な外力(尖ったもの等による接触)によって、凝集体が分離し、光学シートの傷となる恐れがあり、好ましくない。これに対して、共有結合であれば、物理的、化学的な力にによる分解が起こりにくく、安定している。
なお、極性溶剤としては、例えば、水、並びにメタノール、及びエタノール、イソプロパノール等の低級アルコール等が挙げられる。
本発明の異形シリカ微粒子は、上記反応性シリカ微粒子がメタクリロイル基によりバインダー成分を介して結合したものよりも硬度に優れ、当該異形シリカ粒子を表面処理し、メタクリロイル基を有する反応性異形シリカ微粒子を用いることにより本発明に係る光学シートは優れた硬度を発揮する。
異形シリカ微粒子が反応性シリカ微粒子のメタクリロイル基により3〜20個結合したものよりも硬度に優れる理由は定かではないが、異形シリカ微粒子の無機の化学結合は、有機成分であるメタクリロイル基同士による結合よりも剛性が高いためと推測される。
異形シリカ微粒子の製造方法は、前記シリカ微粒子が無機の化学結合により結合したものが得られれば特に限定されず、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。例えば、単分散のシリカ微粒子分散液の濃度、あるいはpHを調節し、100℃以上の高温で水熱処理することによって得ることができる。このとき、必要に応じてバインダー成分を添加してシリカ微粒子の結合を促進することもできる。また、使用されるシリカ微粒子分散液をイオン交換樹脂に通液することで、イオンを除去してもよい。このようなイオン交換処理によってシリカ微粒子の結合を促進することができる。水熱処理後、再度イオン交換処理を行ってもよい。
異形シリカ微粒子の表面にメタクリロイル基を導入し、反応性異形シリカ微粒子とする方法は、上記反応性シリカ微粒子のシリカ微粒子にメタクリロイル基を導入する方法を用いることができる。
反応性シリカ微粒子として球状の反応性シリカ微粒子と反応性異形シリカ微粒子を合わせて用いる場合、球状の反応シリカ微粒子の反応性官能基と反応性異形シリカ微粒子の反応性官能基は同じであっても異なっていても良い。
球状の反応性シリカ微粒子と反応性異形シリカ微粒子を合わせて用いる場合、当該2種の反応性シリカ微粒子の合計量に対して、反応性異形シリカ微粒子が50重量%以上含まれることが好ましく、80重量%以上含まれることが硬度向上の点からより好ましい。
上記反応性異形シリカ微粒子の市販品としては、日揮触媒化成(株)製のDP1039、DP1040、DP1071、DP1072、DP1073等を挙げることができる。
(第一のバインダー成分)
第一の硬化性樹脂組成物に用いられる第一のバインダー成分は、1分子中にアクリロイル基を3個以上有し、硬化時に第一のバインダー成分同士で架橋し、第一のHC層のマトリクスとなる成分である。また、アクリロイル基は、上記反応性シリカ微粒子のメタクリロイル基、及び後述する第二の硬化性樹脂組成物に含まれる第二のバインダー成分のアクリロイル基と架橋反応性を有するため、これらの成分と架橋し、網目構造が形成され、第一のHC層と第二のHC層の密着性、及び光学シートの硬度を更に高める。
アクリロイル基はエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、及びアミノ基等の従来のバインダー成分に用いられていた官能基に比べて反応性が高く、硬度向上に寄与する。
バインダー成分にアクリロイル基を用いると、メタクリロイル基を用いる場合に比べて、反応性が高いためハーフキュアー等の少ない光照射量でも(生産速度が速くても)架橋密度が高く、上層となる第二のHC層形成時のフルキュアーによりさらに硬度が高まる。またメタクリロイル基とアクリロイル基ではTAC基材に皺が生じるほど光照射量が多ければ硬度差は少ないが、TAC基材に皺が生じるのを抑えた適度な光照射量の範囲ではアクリロイル基を用いた場合の方がメタクリロイル基を用いた場合よりも硬度に優れる。
さらに、第一のHC層のTAC基材側の領域まで反応が及ぶためTAC基材との密着性にも優れる利点も有する。
第一のバインダー成分としては、塗膜とした時に光が透過する透光性のものが好ましく、1分子中に上記アクリロイル基を3個以上有するものであれば公知の硬化性樹脂などを要求性能などに応じて適宜採用すればよい。
第一のバインダー成分の分子量は特に限定されず、適宜選択して用いることができる。なお、第一のバインダー成分の分子量が1000以下の時はアクリロイル基を1分子中に3〜6個有することが好ましく、第一のバインダー成分の分子量が1000より大きい時はアクリロイル基を1分子中に6個以上有することが好ましい。また、これらはそれぞれ単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。
第一のバインダー成分として、上記1種又は2種以上のバインダー成分を用いることができる。
アクリロイル基を3個以上有するバインダー成分としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンヘキサアクリレート、及びこれらの変性体が挙げられる。
尚、変性体としては、EO(エチレンオキサイド)変性体、PO(プロピレンオキサイド)変性体、CL(カプロラクトン)変性体、及びイソシアヌル酸変性体等が挙げられる。
第一のバインダー成分としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートが好ましく用いられ、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートが最も好ましく用いられる。
アクリロイル基を1分子中に6個以上有し、分子量が1000より多いウレタンアクリレートやエポキシアクリレートも好ましく用いることができる。
このようなウレタンアクリレートの市販品としては、日本合成化学工業(株)製:UV1700B、日本化薬(株)製:DPHA40H、根上工業(株)製:アートレジンUN904、アートレジンUN3320HS、荒川化学工業(株)製:ビームセット577、新中村化学工業(株)製:U15HA、U6HAを挙げることができる。
エポキシアクリレートの市販品としては、荒川化学工業(株)製:ビームセット371、
ビームセット371MLV、ビームセットDK1、ビームセットDK2、ビームセットDK3を挙げることができる。
(その他の成分)
第一の硬化性樹脂組成物には、上記成分のほかに、更に溶剤、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤等を適宜添加することもできる。更に、反応性又は非反応性レベリング剤、各種増感剤等の各種添加剤が混合されていても良い。帯電防止剤及び/又は防眩剤を含む場合には、HC層に、更に帯電防止性及び/又は防眩性を付与できる。
(第一の硬化性樹脂組成物の溶剤)
溶剤の具体例としては、イソプロパノール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、及びメチルイソブチルケトン(MIBK)等が挙げられる。
光学シートの硬度を向上できる点から、MIBK、イソプロパノール等の非浸透性溶剤であることが好ましい。非浸透性溶剤を用いることにより、上記第一のバインダー成分がトリアセチルセルロース基材に浸透しなくなるため、第一のHC層の硬度を高めることができる。
なお、本発明において、浸透とは、トリアセチルセルロース基材を溶解又は膨潤させることをいう。
(重合開始剤)
必要に応じてラジカル及びカチオン重合開始剤等を適宜選択して用いても良い。これらの重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解されて、ラジカルもしくはカチオンを発生してラジカル重合とカチオン重合を進行させるものである。
(帯電防止剤)
帯電防止剤の具体例としては、第4級アンモニウム塩、導電性ポリマー、導電性微粒子等の従来公知の帯電防止剤を用いることができる。
(防眩剤)
防眩剤としてはスチレンビーズ(屈折率1.59)等の微粒子の防眩剤など従来公知の防眩剤を用いて良い。微粒子の防眩剤を用いる場合その添加量は、硬化性樹脂組成物100重量部に対し、好ましくは2〜30重量部、より好ましくは10〜25重量部である。
(レベリング剤)
本発明の第一の硬化性樹脂組成物には、レベリング剤を添加することができ、中でも、フッ素系又はシリコーン系等のレベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤を添加した第一の硬化性樹脂組成物は、塗布又は乾燥時に塗膜表面に対して塗工安定性、滑り性、防汚染性、及び耐擦傷性を付与することができる。
レベリング剤の添加量としては、第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0〜0.5重量%が好ましく、0〜0.2重量%がより好ましく、0.01〜0.2重量%がさらに好ましい。
レベリング剤としては、従来公知のDIC(株)製メガファックシリーズ(MCF350−5)等の電離放射線硬化性基を有しないレベリング剤、信越化学工業(株)製のX22−163A等の電離放射線硬化性基を有するレベリング剤のいずれも使用することができる。
(第二のハードコート層)
本発明の第二のハードコート層は、1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、ハーフキュアーされた第一のHC層とともにフルキュアーされて形成される。
第二の硬化性樹脂組成物に用いられる第二のバインダー成分は、1分子中にアクリロイル基を3個以上有し、硬化時に第二のバインダー成分同士で架橋し、第二のHC層のマトリクスとなる成分である。また、アクリロイル基は、上記第一の硬化性樹脂組成物に含まれる反応性シリカ微粒子のメタクリロイル基、及び第一のバインダー成分のアクリロイル基と架橋反応性を有するため、これらの成分と架橋し、網目構造が形成され、第一のHC層と第二のHC層の密着性、及び光学シートの硬度を更に高める。
第二のバインダー成分のアクリロイル基は、上記第一のバインダー成分で述べたようにエポキシ基等の官能基に比べて反応性が高く、硬度向上に寄与する。また、バインダー成分にアクリロイル基を用いると、TAC基材に皺が生じるのを抑えた適度な光照射量の範囲でもアクリロイル基を用いた場合の方がメタクリロイル基を用いた場合よりも硬度に優れる。
上層である第二のHC層のバインダーの官能基がメタクリロイル基の場合、第二のHC層の反応性が不足することにより、十分な硬度が得られないだけでなく防汚剤や帯電防止剤等の機能性添加剤を第二の硬化性樹脂組成物に添加して用いた際に、第二のHC層の表面に当該機能性添加剤が固定されにくく、当該機能性添加剤が簡単に剥がれ落ちてしまい所望の機能性が十分に付与されないことがある。
また、第二のバインダー成分の官能基をメタクリロイル基とすると反応性が不足するため、光学シートをロール状に巻き取ったとき、第二のHC層と接するTAC基材との貼り付き(ブロッキング)が生じる恐れもある。その他、液晶ディスプレイ用に光学シートを偏光板に貼り付けて用いる際に、光学シートをけん化処理することがあるが、その際けん化処理により防汚剤等の機能性添加剤が剥がれ落ちてしまい、光学シートの硬度低下やヘイズ悪化の原因となってしまう恐れもある。
第二のバインダー成分としては、上記第一のHC層で挙げた第一のバインダー成分を用いることができる。なお、第二のバインダー成分の分子量が1000以下の時はアクリロイル基を1分子中に3〜6個有することが好ましく、第二のバインダー成分の分子量が1000より大きい時はアクリロイル基を1分子中に6個以上有することが好ましい。また、これらはそれぞれ単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。
第二のバインダー成分として、上記1種又は2種以上のバインダー成分を用いることができる。
第二の硬化性樹脂組成物には、要求性能に応じて適宜、第一の硬化性樹脂組成物と同じく粒子表面にメタクリロイル基を有する平均1次粒径1〜100nmの第二の反応性シリカ微粒子が含まれていても良い。
第二の反応性シリカ微粒子は、反応性異形シリカ微粒子であることが好ましい。
第二の硬化性樹脂組成物に第二の反応性シリカ微粒子が含まれる場合、適度な柔軟性を確保する点から第二の反応性シリカ微粒子の含有量の割合は第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して、0重量%より多く30重量%未満であることが好ましい。
第二の硬化性樹脂組成物には、第一の硬化性樹脂組成物と同様に、溶剤、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤、レベリング剤等を適宜添加することもできる。
第二のHC層の膜厚は、上記第一のHC層との膜厚の総和が10〜20μmとなればよく、その範囲であれば光学シートの要求される性能に応じて適宜調節すればよい。
(その他の層)
本発明に係る光学シートは、上記したようにTAC基材、第一のHC層、及び第二のHC層より基本的には構成されてなる。しかしながら、光学シートとしての機能又は用途を加味して、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記第二のHC層の第一のHC層とは反対側の面に、更に従来公知の帯電防止層、防汚層、及び低屈折率層等の一又は二以上の層を設けてもよい。
その他の層の厚さは、積層条件により異なるので、適宜調節すればよい。
(光学シートの製造方法)
本発明の光学シートは、TAC基材の一面側に第一の硬化性樹脂組成物を塗布し、塗膜とし、当該塗膜をハーフキュアーした後、ハーフキュアーした第一のHC層上に第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした第一のHC層及び第二の硬化性樹脂組成物の塗膜をフルキュアーして、第一のHC層と第二のHC層を形成することで得られる。
第一の硬化性樹脂組成物は、通常、溶剤に反応性シリカ微粒子やバインダー成分の他、重合開始剤等を一般的な調製法に従って、混合し分散処理することにより調製される。混合分散には、ペイントシェーカー又はビーズミル等を用いることができる。第一のバインダー成分が流動性を有する場合には、溶剤を用いなくとも第一の硬化性樹脂組成物を基材に塗布することができるため、適宜、必要に応じて溶剤を用いればよい。第二の硬化性樹脂組成物も同様である。
硬化性樹脂組成物の塗布方法は、TAC基材やハーフキュアーした第一のHC層の被塗布面に硬化性樹脂組成物を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法等の各種方法を用いることができる。
TAC基材上への第一の硬化性樹脂組成物の塗工量としては、得られる光学シートが要求される性能により異なるものであるが、乾燥後の膜厚が3〜17μmになるように適宜調節すればよい。
ハーフキュアーやフルキュアーの方法は従来公知の方法を用いて良く、例えば、高圧水銀灯による紫外線照射により光照射を行ってもよい。ハーフキュアーする際のエネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、5〜50mJ/cmである。フルキュアーする際のエネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、50〜5000mJ/cmである。
(その他の層の形成)
第二のHC層上にその他の層を形成する場合は、第二の硬化性樹脂組成物の塗膜を硬化させる前、又は硬化させた後にその他の層の硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥させ、光照射及び/又は加熱してその他の層を形成すればよい。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
異形シリカ微粒子(1)として、平均1次粒径20nmのシリカ微粒子が平均3.5個無機の化学結合により結合した長軸の長さ60nm、固形分40%、分散媒IPA溶剤、異形シリカ微粒子を用いた。
異形シリカ微粒子(2)として、平均1次粒径20nmのシリカ微粒子が平均5個無機の化学結合により結合した長軸の長さ90nm、固形分40%、分散媒IPA溶剤、異形シリカ微粒子を用いた。
異形シリカ微粒子(3)として、平均1次粒径5nmのシリカ微粒子が平均3個無機の化学結合により結合した長軸の長さ15nm、固形分40%、分散媒IPA溶剤、異形シリカ微粒子を用いた。
シリカ微粒子(1)として、日産化学工業(株)製、IPA−ST(L)、平均1次粒径44nm、コロイダルシリカ、固形分40%液(分散媒:IPA)を用いた。
シリカ微粒子(2)として、日産化学工業(株)製、IPA−ST、平均1次粒径12nm、コロイダルシリカ、固形分40%液(分散媒:IPA)を用いた。
シリカ微粒子(3)として、日産化学工業(株)製、MIBK−SDZL、平均1次粒径80nm、コロイダルシリカ、固形分40%液(分散媒:MIBK)を用いた。
シリカ微粒子(4)として、平均1次粒径200nm、コロイダルシリカ、固形分40%液(分散媒:MIBK)を用いた。
反応性異形シリカ微粒子(1)として、日揮触媒化成(株)製、日揮触媒化成(株)製、DP1039SIV(異形形状、平均1次粒径20nm、平均連結数3.5個、固形分40%液(分散媒:MIBK)、官能基はメタクリロイル基)を用いた。
バインダー成分(1)として、日本化薬(株)製:6官能のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(製品名:DPHA)を用いた。
バインダー成分(2)として、日本化薬(株)製:3官能のペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名:PETA)を用いた。
バインダー成分(3)として、荒川化学工業(株)製:ビームセットDK1(アクリロイル基30個以上、重量平均分子量20000、固形分75重量%、MIBK溶剤)を用いた。
バインダー成分(4)として、日本化薬(株)製:DPMHA(メタクリロイル基6個、分子量662)を用いた。
バインダー成分(5)として、東亞合成(株)製、2官能、分子量333のアクリレートモノマー(製品名:M215)を用いた。
重合開始剤として、チバ・ジャパン(株)製:イルガキュアー184を用いた。
レベリング剤として、DIC(株)製:メガファックMCF350−5を用いた。
トリアセチルセルロース基材として、コニカ(株)製:製品名:KC4UY(厚さ40μm)を用いた。
各化合物の略語はそれぞれ、以下の通りである。
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート
MIBK:メチルイソブチルケトン
IPA:イソプロパノール
TAC:トリアセチルセルロース
(反応性シリカ微粒子(1−1)の調製)
シリカ微粒子(1)をロータリーエバポレーターを用いてIPAからMIBKに溶剤置換を行い、シリカ粒子40重量%のMIBK分散液を得た。このMIBK分散液100重量部に3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを5重量部添加し、50℃で1時間加熱処理することにより、メタクリロイル基で表面処理された平均1次粒径44nmの反応性シリカ微粒子の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
(反応性シリカ微粒子(1−2)の調製)
シリカ微粒子(1)をロータリーエバポレーターを用いてIPAからMIBKに溶剤置換を行い、シリカ粒子40重量%のMIBK分散液を得た。このMIBK分散液100重量部に3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを5重量部添加し、50℃で1時間加熱処理することにより、アクリロイル基で表面処理された平均1次粒径44nmの反応性シリカ微粒子の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
(反応性シリカ微粒子(2)の調製)
シリカ微粒子(2)をシリカ微粒子(1)と同様に表面処理し、平均1次粒径12nmの反応性シリカ微粒子の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
(反応性シリカ微粒子(3)の調製)
シリカ微粒子(3)のMIBK分散液100重量部に3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを5重量部添加し、50℃で1時間加熱処理することにより、メタクリロイル基で表面処理された平均1次粒径80nmの反応性シリカ微粒子の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
(反応性シリカ微粒子(4)の調製)
シリカ微粒子(4)をシリカ微粒子(3)と同様に表面処理し、平均1次粒径200nmの反応性シリカ微粒子の固形分40重量%MIBK分散液を得た。
(第一の硬化性樹脂組成物の調製)
下記に示す組成の成分を配合して第一の硬化性樹脂組成物1−1〜1−8をそれぞれ、調製した。
(第一の硬化性樹脂組成物1−1)
反応性シリカ微粒子(1−1):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−2)
反応性シリカ微粒子(1−1):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(2):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−3)
反応性シリカ微粒子(1−1):100重量部(固形分:40重量部)
バインダー成分(1):60重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−4)
反応性シリカ微粒子(1−1):150重量部(固形分:60重量部)
バインダー成分(1):40重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−5)
反応性シリカ微粒子(2):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−6)
反応性シリカ微粒子(3):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−7)
反応性異形シリカ微粒子(1):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−8)
反応性異形シリカ微粒子(1):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):25重量部
バインダー成分(3):25重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−9)
反応性シリカ微粒子(1−2):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−10)
反応性シリカ微粒子(1−1):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(4):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−11)
反応性シリカ微粒子(1−2):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(4):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−12)
シリカ微粒子(1):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−13)
シリカ微粒子(4):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(1):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−14)
反応性シリカ微粒子(1−1):25重量部(固形分:10重量部)
バインダー成分(1):90重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−15)
反応性シリカ微粒子(1−1):200重量部(固形分:80重量部)
バインダー成分(1):20重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第一の硬化性樹脂組成物1−16)
反応性シリカ微粒子(1−2):125重量部(固形分:50重量部)
バインダー成分(5):50重量部
重合開始剤:4重量部
MIBK:100重量部
(第二の硬化性樹脂組成物の調製)
下記に示す組成の成分を配合して第二の硬化性樹脂組成物2−1、2−2をそれぞれ調製した。
(第二の硬化性樹脂組成物2−1)
反応性異形シリカ微粒子(1−2):25重量部(固形分:10重量部)
バインダー成分(1):45重量部
バインダー成分(3):45重量部
重合開始剤:4重量部
レベリング剤:4重量部(固形分0.2重量部)
MIBK:100重量部
(第二の硬化性樹脂組成物2−2)
バインダー成分(1):50重量部
バインダー成分(3):50重量部
重合開始剤:4重量部
レベリング剤:4重量部(固形分:0.2重量部)
MIBK:100重量部
第一の硬化性樹脂組成物1−1〜1−16、及び第二の硬化性樹脂組成物2−1、2−2のバインダーの番号、反応性シリカ微粒子の番号、及び反応性シリカ微粒子表面の官能基の種類をまとめたものを表1に示す。
Figure 2010271400
実施例1:光学シートの作製
TAC基材の片面に、第一の硬化性樹脂組成物1−1を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が50mJ/cmになるように照射して塗膜をハーフキュアーし、そのハーフキュアーした第一のハードコート層上に、第二の硬化性樹脂組成物2−1を塗布し、温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cmになるように照射してハーフキュアーした第一のハードコート層と第二の硬化性樹脂組成物の塗膜をフルキュアーすることにより、膜厚10μmの第一のハードコート層(下層)及び膜厚5μmの第二のハードコート層(上層)を形成し、実施例1の光学シートを作製した。
第一及び第二の硬化性樹脂組成物として、表1に示すものとした以外は実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜8の光学シートを作製した。
また、下層をハーフキュアーせずに積算光量200mJ/cmでフルキュアーし、上層も積算光量200mJ/cmでフルキュアーした以外は実施例1と同様にして、比較例9の光学シートを得た。
(光学シートの評価)
作製した実施例1〜9及び比較例1〜9の光学シートについて、以下の様に鉛筆硬度、密着性、及びヘイズを評価した。その結果を表2に示す。
(評価:鉛筆硬度)
鉛筆硬度試験;鉛筆引っ掻き試験の硬度は、作製した光学シートを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)を行い、以下の評価基準で○となる最も高い鉛筆硬度を評価した。
○:5本線中、傷が無し又は1本
×:5本線中、傷が2本以上
(評価:密着性)
1mm角で合計100目の碁盤目を入れ、ニチバン(株)製工業用24mmセロテープ(登録商標)を用いて5回連続剥離試験を行い、残っているマス目の数量を計測し、下記基準に基づいて密着度を測定することにより密着性を評価した。なお、密着性評価は下記環境試験前後の光学シートについてそれぞれ行った。
密着度(%)=(剥がれなかったマス目の数/合計のマス目数100)×100
(評価基準)
○:環境試験1〜4全てにおいて90%以上
×:環境試験1〜4のいずれかにおいて90%未満
環境試験1(耐熱試験)
85℃に240時間放置。
環境試験2(耐湿熱試験)
65℃、95%湿度に240時間放置。
環境試験3(耐低温試験)
−40℃に240時間放置。
環境試験4(耐光試験)
カーボンアークランプ、温度63℃の条件のフェードメーター(F.O.M、)に100時間放置。
(評価:ヘイズ)
作製した光学シートのヘイズ値(%)を、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に従って測定した。
○:1.0%以下
×:1.0%より大きい
Figure 2010271400
(結果のまとめ)
表2より、実施例1〜9については良好な結果が得られた。
第一の硬化性樹脂組成物に含まれる反応性シリカ微粒子の表面官能基がアクリロイル基である比較例1では、当該アクリロイル基の反応性が高いため、ハーフキュアーにおいて硬化反応が進行してしまい、上層である第二のHC層との硬化反応により密着性を向上させる官能基が少なくなってしまったため、密着性と硬度が低下した。
第一の硬化性樹脂組成物に含まれる第一のバインダー成分の官能基がメタクリロイル基である比較例2と比較例3では、メタクリロイル基の反応性がアクリロイル基よりも低いため、ハーフキュアーにおける少ない光照射量では架橋密度が高まらず硬度が低かった。
第一の硬化性樹脂組成物に含まれるシリカ微粒子が表面修飾されていない比較例4では、上層である第二のHC層との密着性も不十分となり、硬度も低下した。
第一の硬化性樹脂組成物に含まれる反応性シリカ微粒子の平均1次粒径が200nmと大きい比較例5では、硬度、密着性は十分であったが、ヘイズが低下した。
第一の硬化性樹脂組成物に含まれる反応性シリカ微粒子の割合が第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して15重量%未満である比較例6では、硬度が低かった。
第一の硬化性樹脂組成物に含まれる反応性シリカ微粒子の割合が第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対して70重量%を超える比較例7では、反応性シリカ微粒子が多すぎるため第一のHC層のヘイズが悪化し、硬度が低下し、密着性も不十分であった。
比較例8では、第一の硬化性樹脂組成物に含まれる第一のバインダー成分の官能基数が2官能と少ないため、上層である第二のHC層との架橋が十分に進まず、密着性と硬度が低下した。
ハーフキュアーを用いず、第一のHC層をフルキュアーで形成した後、第二のHC層をフルキュアーで形成した比較例9では、第一のHC層と第二のHC層の間の架橋が少ないため、密着性と硬度が低下した。
1 光学シート
10 トリアセチルセルロース基材
20 第一のハードコート層
30 第二のハードコート層

Claims (3)

  1. トリアセチルセルロース基材の一面側に、当該トリアセチルセルロース基材側から第一のハードコート層、及び第二のハードコート層がこの順に設けられている光学シートであって、
    当該第一のハードコート層は、粒子表面にメタクリロイル基を有する平均1次粒径1〜100nmの第一の反応性シリカ微粒子、及び1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第一のバインダー成分を含む第一の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
    当該第一の硬化性樹脂組成物の全固形分に対する当該第一の反応性シリカ微粒子の含有量の割合は15〜70重量%であり、
    当該第二のハードコート層は、1分子内にアクリロイル基を3個以上有する第二のバインダー成分を含む第二の硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、且つ、
    当該トリアセチルセルロース基材の一面側に当該第一の硬化性樹脂組成物を塗布し、ハーフキュアーした後、当該ハーフキュアーした第一のハードコート層上に当該第二の硬化性樹脂組成物を塗布し、当該ハーフキュアーした第一のハードコート層及び第二の硬化性樹脂組成物の塗膜をフルキュアーして、第一のハードコート層と第二のハードコート層を形成することを特徴とする、光学シート。
  2. 前記第一の反応性シリカ微粒子が、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合し表面にメタクリロイル基を有する反応性異形シリカ微粒子であることを特徴とする、請求項1に記載の光学シート。
  3. JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(4.9N荷重)の硬度が、5H以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光学シート。
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