JP2010270670A - 建設機械の冷却ファン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却ファン装置の動作点における騒音と軸動力を低減する建設機械の冷却ファン装置を提供する。
【解決手段】ハブ1と前記ハブ1の周囲に設けられた複数の翼2とで構成されたファン18と、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れを前記ファン18に集めるために前記ファン18の周囲に配置したファンリング3と、前記ファン18の駆動装置とを備え、熱交換器13への冷却風を生起させる建設機械の冷却ファン装置において、前記翼2は翼端部において吸込側方向に突出する反りを備え、前記反りが最大となる負圧面上軸方向の位置を前記ファンリング3の吸込側端部よりも吸込側に配置したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は建設機械に設けられたラジエータ等の熱交換器に冷却風を供給する冷却ファン装置に係り、更に詳しくは、建設機械の作動時における低騒音、低軸動力化を図ることができる冷却ファン装置に関する。
一般に、油圧ショベル等の建設機械のエンジン室には、エンジンと共にラジエータやオイルクーラ等の熱交換器と、これらの熱交換器が必要とする流量の空気を供給する冷却ファン装置と、インレットエアフィルタ等の抵抗体とが配置されている。
冷却ファン装置は、低コストである軸流式ファンが用いられることが多い。この種の冷却ファン装置は、例えば、エンジンの回転軸にプーリなどで連結されたファンと、このファンの周囲に配設されて、空気の流れを抑制するために吸込側と吐出側に曲面をもつ形状に形成されたファンリングとを備えることが多い。ファンの駆動源としては、電動モータや油圧モータが用いられる場合もある。
このような冷却ファン装置において、熱交換器の冷却性能を向上させるファンの形状に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−139925号公報 生井武文、井上雅弘共著「ターボ送風機と圧縮機」コロナ社、昭和63年8月25日、p483〜p484
一般的に、建設機械の冷却ファン装置は、小型化やレイアウト上の制約から熱交換器などの圧力損失が大きくなり、軸流式ファンとしては騒音と軸動力が大きい状態で動作せざるを得ないという課題がある。
この課題を解決するために、ファンの翼先端部分を吸込側に折り曲げて流れを半径方向に広げることで、吐出し側にあるエンジンなどの障害物に流れを当てないようにして騒音や軸動力を低減する方法が、特許文献1に開示されている。
しかし、このような軸流式ファンの低流量域における動作点では、流れは半径方向に広がることが、非特許文献1に示されており、上述した方法による効果は限定的であると考えられる。
本発明は、上述の事項に基づいてなされたもので、その目的は、冷却ファン装置の動作点における騒音と軸動力を低減することができる建設機械の冷却ファン装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、ハブと前記ハブの周囲に設けられた複数の翼とで構成されたファンと、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れを前記ファンに集めるために前記ファンの周囲に配置したファンリングと、前記ファンの駆動装置とを備え、熱交換器への冷却風を生起させる建設機械の冷却ファン装置において、前記翼は翼端部において吸込側方向に突出する反りを備え、前記反りが最大となる負圧面上軸方向の位置を前記ファンリングの吸込側端部よりも吸込側に配置したものとする。
(2)上記目的を達成するために、本発明は、ハブと前記ハブの周囲に設けられた複数の翼とで構成されたファンと、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れを前記ファンに集めるために前記ファンの周囲に配置したファンリングと、前記ファンの駆動装置とを備え、熱交換器への冷却風を生起させる建設機械の冷却ファン装置において、前記翼の翼端前縁が前記ファンリングの吸込側端部よりも吸込側方向に突出し、この突出量Bと前記翼端の軸方向高さHとの比B/Hが40%から100%であるものとする。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記突出量Bと翼端の軸方向高さHとの比B/Hが60%から85%であるものとする。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかにおいて、好ましくは、前記翼の翼端部が軸方向の吸込側に移行した形状であるものとする。
(5)上記(1)において、好ましくは、前記翼の半径方向の外側の反りが内側の反りよりも大きいものとする。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかにおいて、好ましくは、前記ファンの駆動装置はエンジンであるものとする。
本発明の建設機械の冷却ファン装置によれば、翼端部の翼端渦が発生する部位をファンリングの吸込側端部よりも吸込側になるように、ファンリングと翼を配設したので、冷却ファン装置の動作点で発生する翼端渦とファンリングの干渉を防止することができる。この結果、冷却ファン装置の動作点における騒音と軸動力が低減し、建設機械の低騒音、低燃費化対応が可能になる。
以下に、本発明の建設機械の冷却ファン装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の建設機械の冷却ファン装置の実施の形態を示す側面概略図、図2は、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態におけるファン部とファンリングの位置関係を説明する側面概略図、図3は、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態におけるファン部とファンリングの位置関係を説明する斜視図である。
図1において、冷却ファン装置は、回転軸10に取り付けられた円柱状のハブ1と、前記ハブ1の周囲に設けられた複数の翼2とで構成されたファン18と、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れをファン18に集めるためにファン18の周囲に配置したファンリング3と、このファン18の回転軸10にプーリ14を介して駆動軸が連結する駆動装置としてのエンジン15とから大略構成されている。この例においては、冷却ファン装置の吸込み側にラジエータやオイルクーラなどの熱交換器13が設置されており、また、冷却空気を取込む吸気口16a,16bと、熱交換した後の冷却空気を排出する排気口17とが設けられている。
図2及び図3において、ハブ1は、その円柱状の外周上に4枚の翼2が均等の間隔で設けられている。図2にあっては、軸方向視で上下2枚の翼2が、鉛直状態となった位置を示している。3,3は、回転軸10の中心断面におけるファンリングの上下断面を示し、吸込側と吐出し側に曲面を有している。本実施の形態においては、吸込側と吐出し側の曲面を同一の円弧で形成している。
3aは、このファンリング3の上下断面の吸込側の端部、3bは、このファンリング3の上下断面の吐出し側の端部を示している。なお、ファンリング3は、環状に形成されているため、これら端部3a,3bがそれぞれ形成する端部の面を二点鎖線で表示している。
4は、翼2の外周方向の端部である翼端部、5は翼端部4の軸方向吸込み側に位置する翼端部の前縁、6は翼端部4の軸方向吐出し側に位置する翼端部の後縁、7は翼端部4の軸方向吸込み側に対面する翼端部の負圧面、8は翼端部4の軸方向吐出し側に対面する翼端部の圧力面を示している。9は翼端部の前縁5と翼端部の後縁6とを直線で結んだ翼弦線である。11は翼弦線9に垂直で翼弦線9に対する翼端部の負圧面7の反りが最大となる線分、12は翼端部の負圧面7と線分11の交点を示している。また、交点12はファンリングの吸込側端部3aより吸込側に配置している。
また、冷却空気の流れについて、200は翼端部4への流入ベクトル、200aは流入ベクトル200の軸方向速度成分、200bは流入ベクトル200の周方向速度成分をそれぞれ示している。
次に、上述した本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態による動作を図1乃至図3を用いて説明する。
図1において、冷却空気は吸気口16aおよび16bより流入し(矢印α1,α2)、熱交換器13を通過し(矢印β1,β2,β3)、ファン18とファンリング3により昇圧され(矢印γ1,γ2)、排気口17より流出する(矢印δ)。
図2及び図3において、ファン18の回転により冷却空気は翼2に対して流入ベクトル200のごとく流入する。流入した冷却空気は、翼端部4において、翼端部の圧力面8と翼端部の負圧面7との圧力差によって翼端渦201を発生させ、巻き上げる。
本実施の形態における構成の場合、熱交換器13などの圧力損失が大きいため、流入ベクトル200の軸方向速度成分200aが周方向速度成分200bに比べて小さい。そのため翼端渦201は吐出し側に流れることなく、流入した当該翼2と隣の翼2との間で拡散することになる。この拡散した翼端渦201がファンリング3と干渉することにより、冷却ファン装置の騒音が増大する。また、翼端渦201とファンリング3が干渉する領域は冷却空気の流れが停滞するため、ファン効率が低下してしまい、軸動力を増大させる必要が生じる。
翼端渦201は翼端部の負圧面7の静圧が最小となる位置から巻き上がる。静圧が最小となる位置は、図1で示した本実施の形態の構成の場合、翼端部の負圧面7と翼弦線9に垂直で翼弦線9に対する翼端部の負圧面7の反りが最大となる線分11との交点12よりも吸込側となる。本発明はこの流れ構造の特性を利用したもので、図2に示すように翼端部の負圧面7と翼弦線9に垂直で翼弦線9に対する翼端部の負圧面7の反りが最大となる線分11との交点12をファンリング吸込側端部3aよりも吸込側に配置することを特徴とする。
上述した本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態によれば、翼の翼端部4において吸込側方向に突出する反りを設け、この反りが最大となる負圧面上軸方向の位置をファンリング3の吸込側端部よりも吸込側に配置したので、冷却ファン装置の動作点で発生する翼端渦201とファンリング3の干渉を防止することができる。この結果、冷却ファン装置の動作点における騒音と軸動力を低減する建設機械の冷却ファン装置を提供することができる。
また、本発明の建設機械の冷却ファン装置によれば、図8の実線で示す軸動力特性103b、騒音特性102bを、従来における一般的な軸流式ファンの破線で示す軸動力特性103a、騒音特性102aに比べて低下させることができる。図8は、本発明の建設機械の冷却ファン装置と一般的な軸流式ファンとの流量に対する静圧、騒音および軸動力の変化を示す特性図である。
なお、図8中の100は熱交換器などの圧力損失を合計した抵抗曲線、101は静圧特性、104は冷却ファン装置の動作点の静圧、105は動作点の騒音、106は動作点の軸動力を示す。冷却ファン装置の動作点は抵抗曲線100と静圧特性101との交点となる。
更に詳しく述べると、一般的に軸流式ファンは抵抗曲線100aのような騒音が低く、軸動力の小さい静圧104aで動作するのが理想的である。しかし、建設機械の冷却ファン装置においては小型化やレイアウト上の制約から熱交換器などの圧力損失は大きく、抵抗曲線100bのようになる。その結果、動作点の静圧は104aから104bに増大し、騒音は105aから105bへ、軸動力は106aから106bへと増大する。
本実施の形態によれば、上述したように、動作点で発生する翼端渦201とファンリング3の干渉を抑止したので、冷却ファン装置の動作点における騒音と軸動力を低減することが可能となる。具体的には、図8の破線で示す従来例の冷却ファン装置における軸動力特性103a、騒音特性102aより、さらに低減された実線で示す軸動力特性103b、騒音特性102bを得ることができる。この結果、動作点の騒音は105bから105cへ、軸動力は106bから106cへ、それぞれ減少させることができる。
次に、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第2の実施の形態を図1乃至5を用いて説明する。図4は、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第2の実施の形態における軸動力の変化を示すグラフ図、図5は、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第2の実施の形態における騒音の変化を示すグラフ図である。なお、以下の説明において、上述した本発明の第1の実施の形態と同じ構成要素には同一の符合を付し、その部分の説明を省略する。 上述した本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態は、翼の翼端部4において吸込側方向に突出する反りを設け、この反りが最大となる負圧面上軸方向の位置を調整したが、本発明の実施の形態は、翼端部の前縁5と、ファンリング3との位置関係を調整するものである。
図1において、Bは翼端部の前縁5とファンリング吸込側の端部3aとの軸方向間隙であって、翼端部の前縁5のファンリング吸込側の端部3aからの軸方向の突出量を示す。Hは、翼端部4の軸方向の高さを示す。つまり本実施の形態においては、この突出量Bと翼端部4の軸方向の高さHの比率を基準に、動作点における騒音と軸動力を低減できる最適なファンリング3と翼2の配置関係を定めるものである。
図4は、突出量Bと翼端部4の軸方向の高さHの比(B/H)に対する軸動力変化の実験結果を示している。B/Hの値を図4の横軸に採り、軸動力としては、B/H=0%つまりファンリング吸込側の端部3aと翼端部の前縁5との軸方向間隙がない状態における軸動力を1として、この軸動力との比を図4の縦軸に軸動力比として示している。なお、B/H=100%は、ファンリング吸込側の端部3aと翼端部の後縁6との軸方向間隙がない状態を表している。
なお、B/Hが変化すると冷却空気流量に対する静圧も変化する。そのため冷却ファン装置が必要とする静圧を得るために回転数を調整する必要がある。本実施の形態においては、図1で示した冷却ファン装置の構成において、同一の冷却空気流量と同一の静圧を得るように回転数を調整して得た結果を示している。
図5は、突出量Bと翼端部4の軸方向の高さHの比(B/H)に対する騒音変化の実験結果を示している。B/Hの値を図5の横軸に採り、騒音としては、B/H=0%つまりファンリング吸込側の端部3aと翼端部の前縁5との軸方向間隙がない状態における騒音を基準として、この基準騒音との差を図5の縦軸に騒音差として示している。
図4において、軸動力はB/Hが40%から100%の間で極小となる傾向を示している。ただし、B/Hが100%近くになると軸動力は増加傾向を示している。このためB/Hを40%から100%の範囲に設定することにより軸動力を低減する効果を得ることができる。
図5において,騒音はB/Hが60%から85%の間で極小となる傾向を示している。ただし、B/Hが100%近くになると騒音は急激に増加傾向を示している。図4において述べたB/Hを40%から100%とすることにより軸動力を低減する効果が得られるが、図5では特にB/Hを60%から85%とすることにより、更に大きな騒音低減効果が得ることができる。
図4及び図5において、軸動力低減と騒音低減効果が得られた理由は第1の実施の形態で述べた翼端渦201とファンリング3との干渉が抑制されたことによるものである。翼端渦201とファンリング3との干渉はB/Hが大きいほど抑制できるが、B/Hが100%を超えるほどに大きい場合には、翼端部4とファンリング3の軸方向における重なりがなくなってしまう。この結果、冷却ファン装置において、十分な静圧が得られなくなってしまう。
図4及び図5において、B/Hが100%近くに増加していくと、軸動力と騒音が増加するのは、このことが原因である。つまり、B/Hを100%近くに増加させることにより、冷却ファン装置における静圧が低下する。このため、冷却ファン装置が必要とする静圧を得るために回転数を増加させる必要があり、このことから、軸動力と騒音が増加する。
上述した本発明の建設機械の冷却ファン装置の第2の実施の形態によれば、翼端部の前縁5のファンリング吸込側の端部3aからの軸方向の突出量をB、翼端部4の軸方向の高さHとして、これらの比B/Hを40%から100%、特に60%から85%となるように配設することにより、冷却ファン装置の動作点で発生する翼端渦201とファンリング3の干渉を防止することができる。この結果、冷却ファン装置の動作点における騒音と軸動力を低減する建設機械の冷却ファン装置を提供することができる。
次に、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第3の実施の形態を図6を用いて説明する。図6は、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第3の実施の形態を示す側面概略図である。なお、以下の説明において、上述した本発明の第1及び第2の実施の形態と同じ構成要素には同一の符合を付し、その部分の説明を省略する。
図6において、冷却ファン装置は、回転軸10に取り付けられた円柱状のハブ1と、前記ハブ1の周囲に設けられた複数の翼2とで構成されたファン18と、このファン18の吸込み側に配置された空冷のラジエータやオイルクーラなどの熱交換器13と、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れをファン18に集めるためにファン18の周囲に配置したファンリング3と、このファン18の回転軸10にプーリ14を介して駆動軸が連結する駆動装置としてのエンジン15と、冷却空気を取込む吸気口16a,16bと、熱交換した後の冷却空気を排出する排気口17とから大略構成されている。また、Oはファン18の重心、Cは重心Oのプーリ14に対するオーバーハング量、Dは熱交換器13の吐出し側端部とハブ1の吸込側端部との間隙寸法を示している。
本実施の形態における冷却ファン装置は、図6に示すように、翼2における翼端部4の配置形状が、上述した第1及び第2の実施の形態と異なり、その他の構成要素については、上述した第1及び第2の実施の形態と同一である。
具体的には、翼端部の前縁5とハブ1の吸込側の端部との軸方向間隙であって、翼端部の前縁5のハブ1の吸込側の端部からの軸方向の突出量が、上述した第1及び第2の実施の形態より大きくなるように形成されている。つまり、本実施の形態における翼2の形状は、上述した第1及び第2の実施の形態における翼2の翼端部4が軸方向の吸込側に移行した形状といえる。
上述した本発明の建設機械の冷却ファン装置の第3の実施の形態によれば、翼2の翼端部4を軸方向の吸込側に移行した形状としたので、B/Hの値を大きく確保しつつ熱交換器13の吐出し側端部とハブ1の吸込側端部との間隙寸法Dも大きく確保することができる。この結果、熱交換器13の流速分布が改善するため冷却ファン装置の圧力損失が低減し、動作点における騒音の増大および軸動力の増大を抑制することができる。
また、B/Hの値を大きく確保しつつ重心Oのプーリ14に対するオーバーハング量Cを小さくすることができるため、ファン18の振動による騒音の増大を抑制することができる。
次に、本発明の建設機械の冷却ファン装置の第4の実施の形態を図1、図2及び図7を用いて説明する。図7は、図2に示す本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態を構成する翼を任意の半径における円筒面で切断した断面を2次元平面に展開して得られる円筒展開面図である。なお、以下の説明において、上述した本発明の第1乃至第3の実施の形態と同じ構成要素には同一の符合を付し、その部分の説明を省略する。
図7において、21は翼の前縁、22は翼の後縁、23は翼の負圧面、24は翼の圧力面を示している。25は翼の前縁21と翼の後縁22とを直線で結んだ翼弦線、26は反り線を示す。Xは翼弦線25に対する反り線26の反り量、Lは翼弦線25の長さを示す。ここで、反り比Fを反り量Xと翼弦長Lの比(F=X/L)と定義する。
また、冷却空気の流れについて、200は翼2への流入ベクトル、200aは流入ベクトル200の軸方向速度成分、200bは流入ベクトル200の周方向速度成分をそれぞれ示している。
図1及び図7で示すように、熱交換器13などの圧力損失が大きいため、流入ベクトル200の軸方向速度成分200aが周方向速度成分200bに比べて小さい。このため翼2周辺での流れは矢印γ1およびγ2のごとく半径方向に広がってしまう。このことから、冷却ファン装置における翼2の仕事量の多くは主に翼端部4でなされると考えられる。
本実施の形態における冷却ファン装置は、このことに着目してなされたもので、翼2における反り比Fが、翼2の半径方向の内側から外側に向けて増大するように翼2を形成するものである。つまり、翼2の半径方向の外側の反り比Fを内側の反り比Fより大きくなるように、翼2を形成している。
上述した本発明の建設機械の冷却ファン装置の第4の実施の形態によれば、翼2の半径方向の外側の反り比Fを内側の反り比Fより大きくなるように、翼2を形成したので、これにより流れが集まる翼端部4で、冷却空気の流れに大きな運動量を与えることができる。この結果、冷却ファン装置が必要とする静圧が増加し必要な冷却空気の流量を得るための回転数を低減することができる。これにより冷却ファン装置の騒音増大を抑制することができる。
なお、本発明の各実施の形態において、ファン18はプーリ14を介したエンジン15による駆動としたが、これに限らず、ファン18の駆動を電動モータや油圧モータで実施してもよい。また、熱交換器13はファン18の吸込側に配置した例で説明したが、熱交換器13をファン18の吐出し側に配置した場合でも同様の効果を得ることができる。
本発明の建設機械の冷却ファン装置の実施の形態を示す側面概略図である。 本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態におけるファン部とファンリングの位置関係を説明する側面概略図である。 本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態におけるファン部とファンリングの位置関係を説明する斜視図である。 本発明の建設機械の冷却ファン装置の第2の実施の形態における軸動力の変化を示すグラフ図である。 本発明の建設機械の冷却ファン装置の第2の実施の形態における騒音の変化を示すグラフ図である。 本発明の建設機械の冷却ファン装置の第3の実施の形態を示す側面概略図である。 図2に示す本発明の建設機械の冷却ファン装置の第1の実施の形態を構成する翼を任意の半径における円筒面で切断した断面を2次元平面に展開して得られる円筒展開面図である。 本発明の建設機械の冷却ファン装置と一般的な軸流式ファンとの流量に対する静圧、騒音および軸動力の変化を示す特性図である。
1 ハブ
2 翼
3 ファンリング
3a ファンリング吸込側の端部
3b ファンリング吐出し側の端部
4 翼端部
5 翼端部の前縁
6 翼端部の後縁
7 翼端部の負圧面
8 翼端部の圧力面
9 翼弦線
11 翼弦線9に垂直で翼弦線9に対する負圧面7の反りが最大となる線分
12 翼端部の負圧面7と線分11との交点
13 熱交換器
14 プーリ
15 エンジン
16 吸気口
17 排気口
18 ファン
B 翼端部の前縁5とファンリング吸込側の端部3との軸方向間隙(突出量)
H 翼端部4の軸方向高さ

Claims (6)

  1. ハブと前記ハブの周囲に設けられた複数の翼とで構成されたファンと、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れを前記ファンに集めるために前記ファンの周囲に配置したファンリングと、前記ファンの駆動装置とを備え、熱交換器への冷却風を生起させる建設機械の冷却ファン装置において、
    前記翼は翼端部において吸込側方向に突出する反りを備え、前記反りが最大となる負圧面上軸方向の位置を前記ファンリングの吸込側端部よりも吸込側に配置した
    ことを特徴とする建設機械の冷却ファン装置。
  2. ハブと前記ハブの周囲に設けられた複数の翼とで構成されたファンと、吸込側と吐出し側に曲面を有し空気の流れを前記ファンに集めるために前記ファンの周囲に配置したファンリングと、前記ファンの駆動装置とを備え、熱交換器への冷却風を生起させる建設機械の冷却ファン装置において、
    前記翼の翼端前縁が前記ファンリングの吸込側端部よりも吸込側方向に突出し、この突出量Bと前記翼端の軸方向高さHとの比B/Hが40%から100%である
    ことを特徴とする建設機械の冷却ファン装置。
  3. 請求項2に記載の建設機械の冷却ファン装置において、
    前記突出量Bと翼端の軸方向高さHとの比B/Hが60%から85%である
    ことを特徴とする建設機械の冷却ファン装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建設機械の冷却ファン装置において、
    前記翼の翼端部が軸方向の吸込側に移行した形状である
    ことを特徴とする建設機械の冷却ファン装置。
  5. 請求項1に記載の建設機械の冷却ファン装置において、
    前記翼の半径方向の外側の反りが内側の反りよりも大きい
    ことを特徴とする建設機械の冷却ファン装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の建設機械の冷却ファン装置において、
    前記ファンの駆動装置はエンジンである
    ことを特徴とする建設機械の冷却ファン装置。
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