JP2010269691A - ハイブリッド自動車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の意図をより反映して走行する。
【解決手段】マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続された第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続された第2接続状態でEVキャンセルSW89がオンとされたときには、スレーブ側昇圧回路65が駆動停止されマスタバッテリ50だけがモータMG1,MG2側に接続されたスレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド自動車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンと、エンジンに動力伝達機構を介して接続され走行用の駆動力を発生するための駆動力発生部としてのモータジェネレータと、モータジェネレータを駆動するインバータと、複数の蓄電部と、複数の蓄電部の電圧をそれぞれ個別に変換してインバータに供給する複数のコンバータと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、複数の蓄電部のうちのいずれかに異常が生じていると判定されたときには、異常が生じている蓄電部を切り離し、並列接続されている正常な他の蓄電部からの電力によりモータジェネレータを駆動している。
特開2008−187884号公報
上述のハイブリッド車では、モータジェネレータからの動力だけで走行する電動走行や、エンジンからの動力とモータジェネレータからの動力とを用いて走行するハイブリッド走行が可能であるが、走行しているときに運転者が所望の走行状態にするためのスイッチ操作などを行なったときには、その運転者の意図をより反映して走行することが好ましい。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、運転者の意図をより反映して走行することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1のハイブリッド自動車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、を備え、前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行と前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド自動車であって、
前記ハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定と該ハイブリッド設定の解除とを指示するハイブリッド設定解除指示手段と、
前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で前記電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときに前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で前記ハイブリッド走行優先モードによって走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1のハイブリッド自動車では、第1電池部の少なくとも一つの二次電池および第2電池部の少なくとも一つの二次電池が電動機側に接続された状態で電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときにハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定とハイブリッド設定の解除とを指示するハイブリッド設定解除指示手段によりハイブリッド設定の指示がなされたときには、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除され第2昇降圧回路が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御する。これにより、運転者の意図を反映して走行することができると共に、ハイブリッド設定解除指示手段によりハイブリッド設定の指示がなされてハイブリッド走行優先モードで走行するときに、第1昇降圧回路と第2昇降圧回路とを駆動するものに比して損失を抑制することができる。
こうした発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記電池装置の複数の二次電池の蓄電量の全蓄電容量に対する割合である全体蓄電割合のシステム起動されたときの割合である起動時全体蓄電割合が第1の所定割合以上のときには前記電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合未満のときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記電動走行優先モードによる走行により前記全体蓄電割合が前記第1の所定割合より小さい第2の所定割合未満に至ったときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記電動走行優先モードによって走行している際に前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の指示がなされたときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記ハイブリッド設定解除指示手段による前記ハイブリッド設定の指示により前記ハイブリッド走行優先モードによって走行している際に前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の解除の指示がなされたときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記設定した走行モードによって走行するよう制御する手段である、ものとすることもできる。
本発明の第2のハイブリッド自動車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、を備えるハイブリッド自動車であって、
燃費の優先の設定である燃費優先設定と該燃費優先設定の解除とを指示する燃費優先設定解除指示手段と、
前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で走行しているときに前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2のハイブリッド自動車では、第1電池部の少なくとも一つの二次電池および第2電池部の少なくとも一つの二次電池が電動機側に接続された状態で走行しているときに燃費の優先の設定である燃費優先設定と燃費優先設定の解除とを指示する燃費優先設定解除指示手段により燃費優先設定の指示がなされたときには、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除され第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御する。これにより、燃費優先設定解除指示手段により燃費優先設定の指示がなされたときに、第1昇降圧回路と第2昇降圧回路とを駆動するものに比して損失を抑制することができ、運転者の意図をより反映して走行することができる。
こうした本発明の第2のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記電池装置の複数の二次電池の蓄電量の全蓄電容量に対する割合である全体蓄電割合のシステム起動されたときの割合である起動時全体蓄電割合が第1の所定割合以上のときには前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合未満のときには前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記電動走行優先モードによる走行により前記全体蓄電割合が前記第1の所定割合より小さい第2の所定割合未満に至ったときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記全体蓄電割合が前記第2の所定割合以上のときに前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされているときにおいて前記電動機側に接続されている二次電池である接続電池の蓄電量の該接続電池の全蓄電容量に対する割合である接続蓄電割合が第3の所定割合以上のときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し前記演算された接続蓄電割合が前記第3の所定割合未満のときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされているときに該燃費優先設定の解除の指示がなされたときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記設定した走行モードによって走行するよう制御する手段である、ものとすることもできる。
また、本発明の第2のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされたときでも、前記第2昇降圧回路の駆動による損失が所定量以下のときには、該燃費優先設定の指示に拘わらず、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態が保持されて走行するよう制御する手段である、ものとすることもできる。
本発明の第3のハイブリッド自動車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、を備えるハイブリッド自動車であって、
パワー出力の優先の設定であるパワー優先設定と該パワー優先設定の解除とを指示するパワー優先設定解除指示手段と、
前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除された状態で走行しているときに前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第3のハイブリッド自動車では、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側とが接続されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除された状態で走行しているときにパワー出力の優先の設定であるパワー優先設定とパワー優先設定の解除とを指示するパワー優先設定解除指示手段によりパワー優先設定の指示がなされたとき、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側とが接続された状態で走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御する。これにより、電動機側に接続されている二次電池から出力可能な最大電力を大きくすることができるから、パワー出力の応答性を向上させることができ、運転者の意図をより反映して走行することができる。
こうした本発明の第3のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記電池装置の複数の二次電池の蓄電量の全蓄電容量に対する割合である全体蓄電割合のシステム起動されたときの割合である起動時全体蓄電割合が第1の所定割合以上のときには前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合未満のときには前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記電動走行優先モードによる走行により前記全体蓄電割合が前記第1の所定割合より小さい第2の所定割合未満に至ったときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記電動走行優先モードによって走行している際に前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の指示がなされたときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記パワー優先設定解除指示手段による前記パワー優先設定の指示により前記ハイブリッド走行優先モードによって走行している際に前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の解除の指示がなされたときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記設定した走行モードによって走行するよう制御する手段である、ものとすることもできる。
本発明の第1ないし第3のいずれか1つのハイブリッド自動車において、前記電池装置は、前記第1電池部の二次電池としての一つのメイン二次電池と、前記第2電池部の二次電池としての複数の補助用二次電池と、を有する装置である、ものとすることもできる。
また、本発明の第1ないし第3のいずれか1つのハイブリッド自動車において、前記電池装置の二次電池と電力のやりとりが可能で動力を入出力可能な発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の運転制御に際して前記発電機を制御する手段である、ものとすることもできる。
さらに、本発明の第1ないし第3のいずれか1つのハイブリッド自動車において、システム停止の状態で外部電源に接続されて該外部電源からの電力を用いて前記複数の二次電池を充電する充電器を備える、ものとすることもできる。
本発明の第1のハイブリッド自動車の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定と該ハイブリッド設定の解除とを指示するハイブリッド設定解除指示手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときに前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で前記ハイブリッド走行優先モードによって走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第1のハイブリッド自動車の制御方法では、第1電池部の少なくとも一つの二次電池および第2電池部の少なくとも一つの二次電池が電動機側に接続された状態で電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときにハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定とハイブリッド設定の解除とを指示するハイブリッド設定解除指示手段によりハイブリッド設定の指示がなされたときには、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除され第2昇降圧回路が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御する。これにより、運転者の意図を反映して走行することができると共に、ハイブリッド設定解除指示手段によりハイブリッド設定の指示がなされてハイブリッド走行優先モードで走行するときに、第1昇降圧回路と第2昇降圧回路とを駆動するものに比して損失を抑制することができる。
本発明の第2のハイブリッド自動車の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、燃費の優先の設定である燃費優先設定と該燃費優先設定の解除とを指示する燃費優先設定解除指示手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で走行しているときに前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第2のハイブリッド自動車の制御方法では、第1電池部の少なくとも一つの二次電池および第2電池部の少なくとも一つの二次電池が電動機側に接続された状態で走行しているときに燃費の優先の設定である燃費優先設定と燃費優先設定の解除とを指示する燃費優先設定解除指示手段により燃費優先設定の指示がなされたときには、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除され第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御する。これにより、燃費優先設定解除指示手段により燃費優先設定の指示がなされたときに、第1昇降圧回路と第2昇降圧回路とを駆動するものに比して損失を抑制することができ、運転者の意図をより反映して走行することができる。
本発明の第3のハイブリッド自動車の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、パワー出力の優先の設定であるパワー優先設定と該パワー優先設定の解除とを指示するパワー優先設定解除指示手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除された状態で走行しているときに前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第3のハイブリッド自動車の制御方法では、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側とが接続されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除された状態で走行しているときにパワー出力の優先の設定であるパワー優先設定とパワー優先設定の解除とを指示するパワー優先設定解除指示手段によりパワー優先設定の指示がなされたとき、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側とが接続された状態で走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御する。これにより、電動機側に接続されている二次電池から出力可能な最大電力を大きくすることができるから、パワー出力の応答性を向上させることができ、運転者の意図をより反映して走行することができる。
本発明の第1実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される走行モード設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される接続状態設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電動走行時昇圧回路制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 電動走行優先モードにより一様に電動走行したときのマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1やスレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC2,SOC3,全体蓄電割合SOC,接続全体出力制限Woutco,走行モードの時間変化の一例を示す説明図である。 第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるハイブリッド走行時昇圧回路制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電動走行優先駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるハイブリッド走行優先駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の運転を停止して電動走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 充放電要求パワー設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22からのパワーを用いて走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施例としてのハイブリッド自動車20Bの構成の概略を示す構成図である。 第2実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される走行モード設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第2実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される接続状態設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施例としてのハイブリッド自動車20Cの構成の概略を示す構成図である。 第3実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される走行モード設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第3実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される接続状態設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車320の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。第1実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するためのインバータ41,42と、充放電可能なマスタバッテリ50と、マスタバッテリ50からの電力を昇圧してインバータ41,42に供給するマスタ側昇圧回路55と、マスタバッテリ50とマスタ側昇圧回路55との接続や接続の解除を行なうシステムメインリレー56と、充放電可能なスレーブバッテリ60,62と、スレーブバッテリ60,62からの電力を昇圧してインバータ41,42に供給するスレーブ側昇圧回路65と、スレーブバッテリ60,62の各々とスレーブ側昇圧回路65との接続や接続の解除を各々に行なうシステムメインリレー66,67と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70と、を備える。以下、説明の都合上、マスタ側昇圧回路55およびスレーブ側昇圧回路65よりインバータ41,42側を高電圧系といい、マスタ側昇圧回路55よりマスタバッテリ50側を第1低電圧系といい、スレーブ側昇圧回路65よりスレーブバッテリ60,62側を第2低電圧系という。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26のクランク角を検出する図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションなどが入力されている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、図示しないクランクポジションセンサからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して、最終的には車両の駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42やマスタ側昇圧回路55を介してマスタバッテリ50と電力のやりとりを行なうと共にインバータ41,42やスレーブ側昇圧回路65を介してスレーブバッテリ60,62と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とを接続する電力ライン(以下、高電圧系電力ラインという)54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
マスタ側昇圧回路55およびスレーブ側昇圧回路65は、周知の昇降圧コンバータとして構成されている。マスタ側昇圧回路55は、マスタバッテリ50にシステムメインリレー56を介して接続された電力ライン(以下、第1低電圧系電力ラインという)59と前述の高電圧系電力ライン54とに接続され、マスタバッテリ50の電力を昇圧してインバータ41,42に供給したりインバータ41,42に作用している電力を降圧してマスタバッテリ50を充電したりする。スレーブ側昇圧回路65は、スレーブバッテリ60にシステムメインリレー66を介して接続されると共にスレーブバッテリ62にシステムメインリレー67を介して接続された電力ライン(以下、第2低電圧系電力ラインという)69と高電圧系電力ライン54とに接続され、スレーブバッテリ60,62のうちスレーブ側昇圧回路65に接続されているスレーブバッテリ(以下、接続スレーブバッテリという)の電力を昇圧してインバータ41,42に供給したりインバータ41,42に作用している電力を降圧して接続側スレーブバッテリを充電したりする。なお、高電圧系電力ライン54の正極母線と負極母線とには平滑用のコンデンサ57が接続されており、第1低電圧系電力ライン59の正極母線と負極母線とには平滑用のコンデンサ58が接続されており、第2低電圧系電力ライン69の正極母線と負極母線とには平滑用のコンデンサ68が接続されている。
マスタバッテリ50とスレーブバッテリ60,62とは、いずれもリチウムイオン二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、マスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62を管理するのに必要な信号、例えば、マスタバッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの端子間電圧Vb1,マスタバッテリ50の正極側の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからの充放電電流Ib1,マスタバッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tb1,スレーブバッテリ60,62の各々の端子間に設置された電圧センサ61a,63aからの端子間電圧Vb2,Vb3,スレーブバッテリ60,62の各々の正極側の出力端子に取り付けられた電流センサ61b,63bからの充放電電流Ib2,Ib3,スレーブバッテリ60,62にそれぞれ取り付けられた温度センサ61c,63cからの電池温度Tb2,Tb3などが入力されており、必要に応じてマスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、マスタバッテリ50を管理するために、電流センサ51bにより検出された充放電電流Ib1の積算値に基づいてマスタバッテリ50の蓄電量E1の蓄電容量RC1に対する割合である蓄電割合SOC1を演算したり、演算した蓄電割合SOC1と電池温度Tb1とに基づいてマスタバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win1,Wout1を演算したりすると共に、スレーブバッテリ60,62を管理するために、電流センサ61b,63bにより検出された充放電電流Ib2,Ib3の積算値に基づいてスレーブバッテリ60,62の蓄電量E2,E3の蓄電容量RC2,RC3に対する割合である蓄電割合SOC2,SOC3を演算したり、演算した蓄電割合SOC2,SOC3と電池温度Tb2,Tb3とに基づいてスレーブバッテリ60,62の入出力制限Win2,Wout2,Win3,Wout3を演算したりしている。また、バッテリECU52は、演算した蓄電割合SOC1,SOC2,SOC3にそれぞれの蓄電容量RC1,RC2,RC3を乗じて得られる蓄電量E1,E2,E3の和(E1+E2+E3)のマスタバッテリ50,スレーブバッテリ60,62の全蓄電容量(RC1+RC2+RC3)に対する割合である全体蓄電割合SOCも演算している。なお、マスタバッテリ50の入出力制限Win1,Wout1は、電池温度Tb1に基づいて入出力制限Win1,Wout1の基本値を設定し、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win1,Wout1の基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。また、スレーブバッテリ60,62の入出力制限Win2,Wout2,Win3,Wout3は、マスタバッテリ50の入出力制限Win1,Wout1と同様に設定することができる。さらに、第1実施例では、マスタバッテリ50,スレーブバッテリ60,62は、蓄電容量RC1,RC2,RC3が同一(以下、まとめて蓄電容量RCと表わすことがある)のものを用いるものとした。
第2低電圧系には、スレーブ側昇圧回路65に対してスレーブバッテリ60,62と並列に充電器90が接続されると共にこの充電器90に車両側コネクタ92が接続されている。車両側コネクタ92は、車外の電源である交流の外部電源(例えば、家庭用電源(AC100V)など)100に接続された外部電源側コネクタ102を接続可能に形成されている。充電器90は、第2低電圧系と車両側コネクタ92との接続や接続の解除を行なう充電用リレーや、外部電源100からの交流電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータ,AC/DCコンバータにより変換した直流電力の電圧を変換して第2低電圧系に供給するDC/DCコンバータなどを備える。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからの電圧(高電圧系の電圧)VHや、スレーブ側昇圧回路65の高電圧系電力ライン54側の端子に取り付けられた電流センサ65aからのスレーブ側電流Ibs,コンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからの電圧(第1低電圧系の電圧)VL1,コンデンサ68の端子間に取り付けられた電圧センサ68aからの電圧(第2低電圧系の電圧)VL2,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,電動走行優先モードをキャンセルしてハイブリッド走行優先モードを設定する電動走行優先モードキャンセルSW(以下、「EVキャンセルSW」という。)89からのキャンセルSW信号EVCNなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、マスタ側昇圧回路55のスイッチング素子へのスイッチング制御信号や、スレーブ側昇圧回路65のスイッチング素子へのスイッチング制御信号,システムメインリレー56,66,67への駆動信号,充電器90への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された第1実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とマスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にマスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力が駆動軸32に出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであるから、両者を合わせてエンジン運転モードとして考えることができる。
また、第1実施例のハイブリッド自動車20では、自宅や予め設定された充電ポイントで車両をシステム停止した後に外部電源側コネクタ102と車両側コネクタ92とが接続されると、充電器90内の充電用リレーをオンとし、システムメインリレー56,66,67のオンオフとマスタ側昇圧回路55やスレーブ側昇圧回路65,充電器90内のAC/DCコンバータやDC/DCコンバータの制御とにより、外部電源100からの電力を用いてマスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62を満充電や満充電より低い所定の充電状態(例えば、蓄電割合SOC1,SOC2,SOC3が80%や85%の状態)にする。このようにしてマスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62が充分に充電されている状態でシステム起動(イグニッションオン)されて走行する際には、マスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62からの電力を用いて電動走行によってある程度の距離(時間)を走行することが可能となる。しかも、第1実施例のハイブリッド自動車20では、マスタバッテリ50に加えてスレーブバッテリ60,62を備えるから、マスタバッテリ50だけを備えるものに比して電動走行によって走行する走行距離(走行時間)を長くすることができる。
図2は、システム起動されたときに第1実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される走行モード設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。システム起動されてこのルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、全体蓄電割合SOCを入力すると共に(ステップS100)、入力した全体蓄電割合SOCがある程度の電動走行が可能な全体蓄電割合SOCとして予め設定された閾値Sev(例えば40%や50%など)以上であるか否かを判定し(ステップS110)、全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、エンジン運転モードによる走行(ハイブリッド走行)を優先して走行するハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。ここで、全体蓄電割合SOCは、蓄電割合SOC1,SOC2,SOC3にそれぞれの蓄電容量RC1,RC2,RC3を乗じて得られる蓄電量E1,E2,E3の和(E1+E2+E3)のマスタバッテリ50,スレーブバッテリ60、62の全蓄電容量(RC1+RC2+RC3)に対する割合として設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
一方、ステップS110で全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上のときには、モータ運転モードによる走行(電動走行)を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定する(ステップS120)。そして、全体蓄電割合SOCやEVキャンセルSW89からのEVキャンセルSW信号EVCNなど走行モードを設定するのに必要なデータを入力し(ステップS130)、EVキャンセルSW信号EVCNを調べ(ステップS140)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフのときには、全体蓄電割合SOCが閾値Shv(例えば20%や30%など)以上であるか否かを判定し(ステップS150)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS160)、ステップS130に戻る。
そして、電動走行優先モードによる走行のために全体蓄電割合SOCが減少して閾値Shv未満になると(ステップS150)、それ以降はハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
電動走行優先モードにより走行している最中に運転者がEVキャンセルSW89をオンとすると、ステップS140でEVキャンセルSW信号EVCNがオンであると判定され、ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS170)、ステップS130に戻る。その後は、EVキャンセルSW89がオンの状態である間はステップS140でEVキャンセルSW信号EVCNがオンと判定されるため、ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定することになる(ステップS170)。
運転者がEVキャンセルSW89をオンとしてハイブリッド走行優先モードで走行している最中に運転者がEVキャンセルSW89をオフとすると、ステップS140でEVキャンセルSW信号EVCNがオフであると判定され、システム起動後に電動走行優先モードが設定されたとき(ステップS120)と同様に、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS150,S160)、ステップS130に戻り、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至った以降はハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS150,S180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
第1実施例のハイブリッド自動車20では、マスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62の接続状態は、ハイブリッド用電子制御ユニット70によって実行される図3に例示する接続状態設定ルーチンにより切り替えられる。システム起動されて接続状態設定ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、全体蓄電割合SOCを入力すると共に(ステップS200)、入力した全体蓄電割合SOCが前述の閾値Sev(例えば40%や50%など)以上であるか否かを判定し(ステップS210)、全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、スレーブ遮断状態(マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62がモータMG1,MG2側に接続されない状態)として(ステップS260)、システム停止時に(ステップS270)、本ルーチンを終了する。なお、このときには、図2の走行モード設定ルーチンにより、システム停止時まで継続してハイブリッド走行モードが走行モードとして設定される。また、スレーブ遮断状態のときには、スレーブバッテリ60,62の両方とモータMG1,MG2との接続が解除されるため、スレーブ側昇圧回路65は駆動停止される。
一方、ステップS210で全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上のときには、第1接続状態(マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2に接続されない状態)にする(ステップS220)。なお、このときには、図2の走行モード設定ルーチンにより、電動走行優先モードが走行モードとして設定される。そして、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2やEVキャンセルSW89からのEVキャンセルSW信号EVCNを入力すると共に(ステップS230)、入力したEVキャンセルSW信号を調べ(ステップS232)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフのときには、第1接続状態として(ステップS234)、後述の昇圧回路制御によってマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1に比してスレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が迅速に低下するようマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とを制御しながら電動走行優先モードによって走行し、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2以上であるか否かを判定し(ステップS236)、蓄電割合SOC2が閾値Sref2以上のときには、ステップS230に戻り、EVキャンセルSW信号EVCNがオフで蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに(ステップS232,S236)、第2接続状態(マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない状態)に切り替える(ステップS240)。ここで、閾値Sref2は、実施例では、閾値Shvに相当する値を用いるものとした。一方、第1接続状態のときに運転者がEVキャンセルSW89をオンとすると、ステップS232でEVキャンセルSW信号EVCNがオンであると判定され、スレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS238)、ステップS230に戻る。これにより、スレーブ側昇圧回路65が駆動停止されるから、EVキャンセルSW89がオフのとき(マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65との両方をスイッチング制御するとき)に比して損失を抑制することができる。なお、このときには、図2の走行モード設定ルーチンにより、走行モードが電動走行優先モードからハイブリッド走行優先モードに切り替えられる。こうしてEVキャンセルSW信号EVCNがオンであると判定されると、EVキャンセルSW信号EVCNがオフになるまでスレーブ遮断状態を保持し(ステップS232,S238)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフになると(ステップS232)、第1接続状態に切り替えて(ステップS234)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフで蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに(ステップS232,S236)、第1接続状態から第2接続状態に切り替える(ステップS240)。
そして、第2接続状態に切り替えると、全体蓄電割合SOCやEVキャンセルSW信号EVCNを入力すると共に(ステップS250)、入力したEVキャンセルSW信号を調べ(ステップS252)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフのときには、第2接続状態として(ステップS254)、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1未満になるタイミングとスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3が閾値Sref3未満になるタイミングとが同一になるよう昇圧回路制御によりマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とを制御しながら電動走行優先モードによって走行する。ここで、閾値Sref1,Sref3は、第1実施例では、前述の閾値Shv(例えば20%や30%など)に相当する値を用いるものとした。そして、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上であるか否かを判定し(ステップS256)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには、ステップS250に戻り、EVキャンセルSW信号EVCNがオフで全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときに(ステップS252,S256)、第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS260)、システム停止時に(ステップS270)、本ルーチンを終了する。一方、第2接続状態のときに運転者がEVキャンセルSW89をオンとすると、ステップS252でEVキャンセルSW信号EVCNがオンであると判定され、スレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS258)、ステップS250に戻る。これにより、スレーブ側昇圧回路65が駆動停止されるから、EVキャンセルSW89がオフのとき(マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65との両方をスイッチング制御するとき)に比して損失を抑制することができる。なお、このときには、第1接続状態のときに運転者がEVキャンセルSW89をオンとしたときと同様に、走行モードが電動走行優先モードからハイブリッド走行優先モードに切り替えられる。こうしてEVキャンセルSW信号EVCNがオンであると判定されると、EVキャンセルSW信号EVCNがオフになるまでスレーブ遮断状態を保持し(ステップS252,S258)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフになると(ステップS252)、第2接続状態に切り替えて(ステップS254)、EVキャンセルSW信号EVCNがオフで全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときに(ステップS252,S256)、第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS260)、システム停止時に(ステップS270)、本ルーチンを終了する。なお、スレーブ遮断状態のときには、ハイブリッド走行優先モードによって走行する。
ここで、走行モードと接続状態とをまとめて説明する。まず、システム起動されたときに全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上のときには、第1接続状態として電動走行優先モードによって走行を開始し、電動走行優先モードによって走行しているときにEVキャンセルSW89がオンとされないとき(オフの状態が保持されるとき)には、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに第1接続状態から第2接続状態に切り替えて電動走行優先モードによる走行を継続してその後に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときに第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えてハイブリッド走行優先モードによってシステム停止まで走行する。なお、スレーブ遮断状態のときには、スレーブバッテリ60,62の両方とモータMG1,MG2側との接続が解除されるため、スレーブ側昇圧回路65は駆動停止される。一方、第1接続状態または第2接続状態で電動走行優先モードによって走行しているときにEVキャンセルSW89がオンとされると、第1接続状態または第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えてハイブリッド走行優先モードによって走行し、その後にEVキャンセルSWがオフとされたときに、第1接続状態と第2接続状態とのうちEVキャンセルSW89がオンとされる直前の接続状態にスレーブ遮断状態から切り替えて電動走行優先モードによる走行に戻る。このように、第1実施例では、第1接続状態または第2接続状態で電動走行優先モードによって走行しているときにEVキャンセルSW89がオンとされると、スレーブ遮断状態に切り替えてスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行することにより、運転者の意図を反映して走行することができると共にマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とを共にスイッチング制御するときに比して損失を抑制することができる。なお、この場合、第1接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えるため、モータMG1,MG2側に接続されているバッテリ全体の出力制限である接続全体出力制限Woutco(第1接続状態のときにはマスタバッテリ50の出力制限Wout1とスレーブバッテリ60の出力制限Wout2との和、スレーブ遮断状態のときにはマスタバッテリ50の出力制限Wout1)は小さくなるが、ハイブリッド走行優先モードによって、電動走行優先モードに比してエンジン22からの動力を積極的に用いて走行することになる。システム起動されたときに全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、システム停止まで、スレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行する。
第1実施例のハイブリッド自動車20では、マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とは、電動走行するときには、ハイブリッド用電子制御ユニット70によって実行される図4に例示する電動走行時昇圧回路制御ルーチンにより制御される。このルーチンは所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。電動走行時昇圧回路制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*や回転数Nm1,Nm2,マスタバッテリ50やスレーブバッテリ60の蓄電割合SOC1,SOC2,SOC3,電圧センサ57aからの高電圧系の電圧VH,電流センサ65aからのスレーブ側電流Ibs,図3の接続状態設定ルーチンにより設定された接続状態など制御に必要なデータを入力すると共に(ステップS300)、入力したマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1やスレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC2,SOC3からそれぞれ閾値Sref1,Sref2,Sref3を減じて蓄電割合差ΔSOC1,ΔSOC2,ΔSOC3を計算する処理を実行する(ステップS310)。ここで、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*は、後述する駆動制御ルーチンにより設定されたものを入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1やスレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC2,SOC3は、電流センサ51b,61b,63bにより検出された充放電電流Ib1,Ib2,Ib3の積算値に基づいてそれぞれ演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
続いて、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*と回転数Nm1,Nm2とに基づいて高電圧系電力ライン54の目標電圧VHtagを設定すると共に(ステップS320)、高電圧系の電圧VHが目標電圧VHtagになるようにするための電圧フィードバック制御により電圧指令VH*を設定する(ステップS330)。ここで、目標電圧VHtagは、第1実施例では、モータMG1の目標動作点(トルク指令Tm1*,回転数Nm1)でモータMG1を駆動できる電圧とモータMG2の目標動作点(トルク指令Tm2*,回転数Nm2)でモータMG2を駆動できる電圧とのうち大きい方の電圧を設定するものとした。
次に、接続状態を調べ(ステップS340)、第1接続状態のときには、マスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62の蓄電割合差ΔSOC1,ΔSOC2,ΔSOC3に基づいて、マスタバッテリ50とモータMG1,MG2側との間でやりとりする電力と接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりする電力との和に対する接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりする電力の割合である分配比Drを次式(1)により計算し(ステップS350)、第2接続状態のときには、マスタバッテリ50,スレーブバッテリ62の蓄電割合差ΔSOC1,ΔSOC3に基づいて分配比Drを式(2)により計算し(ステップS352)、スレーブ遮断状態のときには、分配比Drに値0を設定する(ステップS354)。このように分配比Drを計算するのは、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1未満に至るタイミングをスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3が閾値Sref3未満に至るタイミングと同一のものとすると共にそのタイミングで全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至るようにするためである。
Dr=(ΔSOC2+ΔSOC3)/(ΔSOC1+ΔSOC2+ΔSOC3) (1)
Dr=ΔSOC3/(ΔSOC1+ΔSOC3) (2)
そして、次式(3)によりモータMG1,MG2の消費電力の和に分配比Drを乗じることにより接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりすべき電力であるスレーブ側目標電力Pbstagを計算し(ステップS360)、接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2との間でやりとりされる電力(VH・Ibs)がスレーブ側目標電力Pbstagになるようにするための電力フィードバック制御によりスレーブ側電力指令Pbs*を設定する(ステップS370)。そして、電圧指令VH*により高電圧系電力ライン54の電圧VHが目標電圧VHtagになるようマスタ側昇圧回路55を制御すると共に(ステップS380)、スレーブ側電力指令Pbs*により接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力がスレーブ側電力指令Pbs*になるようスレーブ側昇圧回路65を制御して(ステップS390)、昇圧回路制御ルーチンを終了する。こうした制御により、高電圧系電力ライン54の電圧VHの調整や、マスタバッテリ50とモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力や接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力を調整することができる。なお、スレーブ遮断状態のときには、スレーブ側昇圧回路65は駆動停止される。
Pbstag=(Tm1*・Nm1+Tm2*・Nm2)・Dr (3)
図5は、EVキャンセルSW89がオフで電動走行優先モードにより一様に電動走行したときのマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1やスレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC2,SOC3,全体蓄電割合SOC,モータMG1,MG2側に接続されているバッテリ全体の出力制限である接続全体出力制限Woutco,走行モードの時間変化の一例を示す説明図である。ここで、接続全体出力制限Woutcoは、第1接続状態のときにはマスタバッテリ50の出力制限Wout1とスレーブバッテリ60の出力制限Wout2との和であり、第2接続状態のときにはマスタバッテリ50の出力制限Wout1とスレーブバッテリ62の出力制限Wout3との和であり、スレーブ遮断状態のときにはマスタバッテリ50の出力制限Wout1である。図示するように、走行開始の時間T1から第1接続状態によりマスタバッテリ50とスレーブバッテリ60とから放電されるため、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1とスレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2とが共に減少するが、スレーブバッテリ60とモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力は、式(1)により計算される分配比Drによるためにマスタバッテリ50とモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力に比して大きくなるから、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2の減少はマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1の減少に比べて急峻なものとなる。スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至った時間T2に第1接続状態から第2接続状態に切り替えられ、マスタバッテリ50とスレーブバッテリ62とから放電され、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1とスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3とが共に減少する。このとき、スレーブバッテリ62とモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力は、式(2)により計算される分配比Drによるためにマスタバッテリ50とモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力に比して大きくなるから、スレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3の減少はマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1の減少に比べて急峻なものとなる。そして、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1未満に至ると共にスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3が閾値Sref3未満に至る時間T3に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ることによりスレーブ遮断状態となると共に電動走行優先モード(EV優先モード)からハイブリッド走行優先モード(HV優先モード)に切り替えられる。
第1実施例のハイブリッド自動車20では、マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とは、ハイブリッド走行するときには、ハイブリッド用電子制御ユニット70によって実行される図6に例示するハイブリッド走行時昇圧回路制御ルーチンにより制御される。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。ハイブリッド走行時昇圧回路制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*や回転数Nm1,Nm2,マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC1,SOC2,SOC3,マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1を管理するための管理中心Sc1,接続スレーブバッテリの蓄電割合SOCs(第1接続状態のときには蓄電割合SOC2,第2接続状態のときには蓄電割合SOC3)を管理するための管理中心Scs,電圧センサ57aからの高電圧系の電圧VH,電流センサ65aからのスレーブ側電流Ibs,図3の接続状態設定ルーチンにより設定された接続状態など制御に必要なデータを入力する(ステップS400)。ここで、マスタバッテリ50および接続スレーブバッテリの管理中心Sc1,Scsは、電動走行優先モード(第1接続状態または第2接続状態)が走行モードとして設定されているときには電動走行からハイブリッド走行に切り替わるときのマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62の各々の蓄電割合を設定し、電動走行優先モードからハイブリッド走行優先モードに切り替わるときにはそのときのマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62の各々の蓄電割合(通常、閾値Sref1,Sref2,Sref3)を設定して入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*と回転数Nm1,Nm2とに基づいて高電圧系電力ライン54の目標電圧VHtagを設定し(ステップS420)、高電圧系の電圧VHが目標電圧VHtagになるようにするための電圧フィードバック制御により電圧指令VH*を設定し(ステップS430)、接続状態を調べ(ステップS440)、接続状態が第1接続状態のときには、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1および管理中心Sc1とスレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2と接続スレーブバッテリの管理中心Scsとに基づいて分配比Drを設定し(ステップS450)、第2接続状態のときには、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1および管理中心Sc1とスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3と接続スレーブバッテリの管理中心Scsとに基づいて分配比Drを設定し(ステップS452)、スレーブ遮断状態のときには分配比Drに値0を設定する(ステップS454)。具体的には、分配比Drは、第1接続状態のときには、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60の蓄電割合SOC1,SOCsがそれぞれ管理中心Sc1,Scsに基づいて管理される(それぞれ管理中心Sc1,Scs近傍になる)よう設定し、第2接続状態のときには、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC1,SOC3がそれぞれ管理中心Sc1,Scsに基づいて管理される(それぞれ管理中心Sc1,Scs近傍になる)よう分配比Drを設定するものとした。
こうして分配比Drを設定すると、前述の式(3)によりモータMG1,MG2の消費電力の和に分配比Drを乗じることによりスレーブ側目標電力Pbstagを計算し(ステップS460)、接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力(VH・Ibs)がスレーブ側目標電力Pbstagになるようにするための電力フィードバック制御によりスレーブ側電力指令Pbs*を設定し(ステップS470)、電圧指令VH*により高電圧系電力ライン54の電圧VHが目標電圧VHtagになるようマスタ側昇圧回路55を制御すると共に(ステップS480)、スレーブ側電力指令Pbs*により接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力がスレーブ側電力指令Pbs*になるようスレーブ側昇圧回路65を制御して(ステップS490)、昇圧回路制御ルーチンを終了する。こうした制御により、高電圧系電力ライン54の電圧VHの調整や、マスタバッテリ50とモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力や接続スレーブバッテリとモータMG1,MG2側との間でやりとりされる電力を調整することができる。そして、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1を管理中心Sc1に基づいて管理する(管理中心Sc1近傍にする)ことができると共に接続スレーブバッテリの蓄電割合SOCs(第1接続状態のときにはスレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2、第2接続状態のときにはスレーブバッテリ62の蓄電割合SOC3)を管理中心Scsに基づいて管理する(管理中心Scs近傍にする)ことができる。なお、スレーブ遮断状態のときには、スレーブ側昇圧回路65は駆動停止される。
次に、第1実施例のハイブリッド自動車20における駆動制御について説明する。図7は電動走行優先モードにより走行するときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電動走行優先駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図8はハイブリッド走行優先モードにより走行するときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるハイブリッド走行優先駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。以下、順に説明する。
図7の電動走行優先駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,接続全体出力制限Woutcoなど制御に必要なデータを入力し(ステップS500)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と走行のために車両に要求される走行用パワーPdrv*とを設定すると共に(ステップS510)、接続全体出力制限Woutcoをエンジン22を始動するための閾値Pstartに設定する(ステップS520)。要求トルクTr*は、第1実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図9に要求トルク設定用マップの一例を示す。走行用パワーPdrv*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、エンジン22が運転中であるか或いは運転停止中であるかを判定し(ステップS530)、エンジン22が運転停止中であるときには、設定した走行用パワーPdrv*が閾値Pstart以下であるか否かを判定し(ステップS540)、走行用パワーPdrv*が閾値Pstart以下であるときには、電動走行を継続すべきと判断し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS550)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpとして設定し(ステップS552)、接続全体出力制限WoutcoをモータMG2の回転数Nm2で除したものをモータMG2から出力してもよいトルクの上限であるトルク制限Tm2maxとして設定し(ステップS554)、設定した仮トルクTm2tmpをトルク制限Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS556)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS558)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*により駆動するようインバータ41,42の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御する。いま、走行用パワーPdrv*が閾値Pstart(接続全体出力制限Woutco)以下であるときを考えているから、こうした制御により、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。電動走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図10に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。
ステップS540で走行用パワーPdrv*が閾値Pstartより大きいと判定されると、エンジン22を始動する(ステップS570)。ここで、エンジン22の始動は、モータMG1からトルクを出力すると共にこのトルクの出力に伴って駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクをモータMG2によりキャンセルするトルクを出力することによりエンジン22をクランキングし、エンジン22の回転数Neが所定回転数(例えば1000rpm)に至ったときに燃料噴射制御や点火制御などを開始することにより行なわれる。なお、このエンジン22の始動の最中も要求トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG2の駆動制御が行なわれる。即ち、モータMG2から出力すべきトルクは、要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力するためのトルクとエンジン22をクランキングする際にリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするためのトルクとの和のトルクとなる。
エンジン22を始動すると、モータMG1,MG2側に接続されているバッテリ全体の蓄電割合SOCである接続全体蓄電割合SOCcoと接続全体蓄電割合SOCcoを管理するための管理中心である接続全体管理中心Sccoとに基づいて充放電要求パワーPb*(充電側を正とする)を設定すると共に(ステップS572)、走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和としてエンジン22から出力すべき要求パワーPe*を設定する(ステップS574)。ここで、接続全体蓄電割合SOCcoは、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1および蓄電容量RC1と接続スレーブバッテリの蓄電割合SOCsおよび接続スレーブバッテリの蓄電容量RCsとを用いて次式(4)により計算することができる。第1実施例では、マスタバッテリ50,スレーブバッテリ60,62を同一の蓄電容量RCとしたから、接続全体割合SOCcoは、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1と接続スレーブバッテリの蓄電割合SOCsとの平均値に等しい。また、接続全体管理中心Sccoは、いま電動走行優先モードで走行しているときを考えているから、第1接続状態または第2接続状態でエンジン22の運転停止中に走行用パワーPdrv*が閾値Pstartより大きくなったとき(電動走行からハイブリッド走行に切り替わるとき)の接続全体蓄電割合SOCcoを用いることができる。さらに、充放電要求パワーPb*は、第1実施例では接続全体蓄電割合SOCcoと接続全体管理中心Sccoと充放電要求パワーPb*との関係を予め定めて充放電要求パワー設定用マップとして記憶しておき、接続全体蓄電割合SOCcoが与えられるとマップから対応する充放電要求パワーPb*を導出して設定するものとした。充放電要求パワー設定用マップの一例を図11に示す。第1実施例では、図示するように、接続全体管理中心Sccoを中心とした若干の不感帯を設け、接続全体蓄電割合SOCcoが接続全体管理中心Sccoから不感帯を超えて大きくなると放電側の充放電要求パワーPb*(負の値)が設定され、接続全体蓄電割合SOCcoが接続全体管理中心Sccoから不感帯を超えて小さくなると充電側の充放電要求パワーPb*(正の値)が設定される。こうして設定した充放電要求パワーPb*を用いて後述するようにエンジン22とモータMG1,MG2とを制御すると共にマスタバッテリ50および接続スレーブバッテリの管理中心Sc1,Scsを用いて前述の図6のハイブリッド走行時昇圧回路制御ルーチンによりマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とを制御することにより、接続全体蓄電割合SOCcoを接続全体管理中心Sccoに基づいて管理する(接続全体管理中心Scco近傍にする)ことができると共に蓄電割合SOC1,SOCsをそれぞれ管理中心Sc1,Scsに基づいて管理することができる。
SOCco=(SOC1・RC1+SOCs・RCs)/(RC1+RCs) (4)
こうして要求パワーPe*を設定すると、要求パワーPe*とエンジン22を効率よく動作させる動作ラインとに基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し(ステップS580)、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(5)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(6)によりモータMG1から出力すべきトルク指令Tm1*を計算する(ステップS582)。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図12に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。式(5)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図13に示す。図中、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(5)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。ここで、式(6)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(6)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/ρ (5)
Tm1*=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (6)
そして、要求トルクTr*にトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(7)により計算し(ステップS584)、接続全体出力制限Woutcoとトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との差分をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2のトルク制限Tm2maxを次式(8)により計算し(ステップS586)、仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS588)、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS590)、本ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。こうした制御により、エンジン22から要求パワーPe*を効率よく出力して、接続全体出力制限Woutcoの範囲内で要求トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力して走行することができる。ここで、式(7)は、図13の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (7)
Tm2max=(Woutco-Tm1*・Nm1)/Nm2 (8)
Tm2*=min(Tm2tmp,Tm2max) (9)
こうしてエンジン22からの動力を用いての走行を開始すると、次回このルーチンが実行されたときにはステップS530でエンジン22は運転中であると判定されるから、走行用パワーPdrv*を閾値Pstartからマージンとしての所定パワーαを減じた値と比較する(ステップS560)。ここで、所定パワーαは、走行用パワーPdrv*が閾値Pstart近傍のときにエンジン22の始動と停止とが頻繁に生じないようにヒステリシスを持たせるためのものであり、適宜設定することができる。走行用パワーPdrv*が閾値Pstartから所定パワーαを減じた値以上のときには、エンジン22の運転を継続すべきと判断し、走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和としての要求パワーPe*をエンジン22から効率よく出力しながら接続全体出力制限Woutcoの範囲内で要求トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力して走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する処理を実行して(ステップS572〜S586)、本ルーチンを終了する。走行用パワーPdrv*が閾値Pstartから所定パワーαを減じた値未満のときには、エンジン22の運転を停止し(ステップS592)、電動走行によって走行するようモータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTr*に基づいてモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS550〜S556)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS558)、本ルーチンを終了する。
図8のハイブリッド走行優先駆動制御ルーチンは、走行モードとしてハイブリッド走行優先モードが設定されたときに実行される。このルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,接続全体出力制限Woutcoなど制御に必要なデータを入力し(ステップS600)、図9の要求トルク設定用マップを用いて要求トルクTr*を設定すると共に要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として走行用パワーPdrv*を設定する(ステップS610)。
次に、接続全体蓄電割合SOCcoと接続全体管理中心Sccoとに基づいて図11の充放電要求パワー設定用マップを用いて充放電要求パワーPb*を設定し(ステップS612)、走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和としてエンジン22から出力すべき要求パワーPe*を設定する(ステップS615)。ここで、接続全体蓄電割合SOCcoは、第1接続状態または第2接続状態のときには、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1および蓄電容量RC1と接続スレーブバッテリの蓄電割合SOCsおよび接続スレーブバッテリの蓄電容量RCsとを用いて上述の式(4)により計算することができ、スレーブ切離状態のときには、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1を設定することができるが、第1実施例では、前述したように、ハイブリッド走行優先モードによって走行するときには、スレーブ遮断状態であるため、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1を設定すればよい。また、接続全体管理中心Sccoは、電動走行優先モードからハイブリッド走行優先モードに切り替わるときの接続全体蓄電割合SOCcoを用いることができる。
続いて、エンジン22を効率よく運転することができる最小のパワーより若干大きなパワーとして予め設定されたパワーPhvをエンジン22を始動するための閾値Pstartに設定し(ステップS620)、エンジン22が運転中であるか或いは運転停止中であるかを判定し(ステップS630)、エンジン22が運転停止中であるときには、要求パワーPe*が閾値Pstart以下であるか否かを判定し(ステップS640)、要求パワーPe*が閾値Pstart以下であるときには、電動走行すべきと判断し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS650)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpとして設定し(ステップS652)、接続全体出力制限WoutcoをモータMG2の回転数Nm2で除したものをモータMG2から出力してもよいトルクの上限であるトルク制限Tm2maxとして設定し(ステップS654)、設定した仮トルクTm2tmpをトルク制限Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS656)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS658)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、接続全体出力制限Woutcoの範囲内でモータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。なお、通常、パワーPhvとしては、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62の出力制限Wout1,Wout2,Wout3のそれぞれよりも小さい値が用いられる。
ステップS640で要求パワーPe*が閾値Pstartより大きいと判定されると、エンジン22を始動し(ステップS670)、要求パワーPe*とエンジン22を効率よく動作させる動作ライン(図12参照)とに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し(ステップS680)、上述した式(5)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に式(6)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算し(ステップS682)、要求トルクTr*にトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを式(7)により計算し(ステップS684)、接続全体出力制限Woutcoとトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との差分をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2のトルク制限Tm2maxを式(8)により計算し(ステップS686)、仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS688)、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS690)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、エンジン22から要求パワーPe*を効率よく出力して、接続全体出力制限Woutcoの範囲内で要求トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力して走行することができる。
こうしてエンジン22からのパワーを用いての走行を開始すると、次回このルーチンが実行されたときにはステップS630でエンジン22は運転中であると判定され、要求パワーPe*を閾値Pstartからマージンとしての所定パワーγを減じた値と比較する(ステップS660)。ここで、所定パワーγは、前述の所定パワーαと同様に、要求パワーPe*が閾値Pstart近傍のときにエンジン22の始動と停止とが頻繁に生じないようにヒステリシスを持たせるためのものである。なお、所定パワーγは、所定パワーαと同一の値としてもよいし、所定パワーαとは異なる値としてもよい。要求パワーPe*が閾値Pstartから所定パワーγを減じた値以上のときには、エンジン22からのパワーを用いての走行を継続すべきと判断し、エンジン22から要求パワーPe*を効率よく出力しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する処理を実行して(ステップS680〜S690)、本ルーチンを終了する。要求パワーPe*が閾値Pstartから所定パワーγを減じた値未満のときには、エンジン22の運転を停止し(ステップS692)、電動走行するようモータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTr*に基づいてモータMG2のトルク指令Tm2*に設定し(ステップS650〜S656)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS658)、本ルーチンを終了する。
なお、前述したように、通常、パワーPhvとしては、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62の出力制限Wout1,Wout2,Wout3のそれぞれよりも小さい値が用いられるから、電動走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、ハイブリッド走行優先モードが走行モードとして設定されているときに比して電動走行が許容されやすくなる。したがって、電動走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、マスタバッテリ50やスレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC1,SOC2,SOC3が小さくなるまで電動走行しやすくすることができる。
以上説明した第1実施例のハイブリッド自動車20によれば、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態で電動走行優先モードで走行しているときにEVキャンセルSW89がオンとされたときには、マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するから、運転者の意図を反映してハイブリッド走行優先モードによって走行することができると共に、ハイブリッド走行優先モードで走行するときに、第1接続状態または第2接続状態でEVキャンセルSW89がオフのとき(マスタ側昇圧回路55およびスレーブ側昇圧回路65の両方をスイッチング制御するとき)に比して損失を抑制することができる。
次に、第2実施例のハイブリッド自動車20Bについて説明する。第2実施例のハイブリッド自動車20Bは、EVキャンセルSW89に代えて燃費の優先を指示するエコスイッチ89Bを備える点を除いて、第1実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成をしている。第2実施例のハイブリッド自動車20Bのハード構成については、重複する説明を回避するため、第1実施例のハイブリッド自動車20のハード構成と同一のハード構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。第2実施例のハイブリッド自動車20Bは、図14に示すように、エコスイッチ89Bからのエコスイッチ信号ECOがハイブリッド用電子制御ユニット70に入力されるようになっている。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70により、図2の走行モード設定ルーチンおよび図3の接続状態設定ルーチンに代えて、図15に例示する走行モード設定ルーチンおよび図16に例示する接続状態設定ルーチンが実行される。図15の走行モード設定ルーチンは、ステップS130,S140の処理に代えてステップS130B,S140Bの処理を実行すると共にステップS700の処理を追加した点を除いて図2の走行モード設定ルーチンと同一であり、図16の接続状態設定ルーチンは、ステップS230,S232,S250,S252の処理に代えてステップS230B,S232B,S250B,S252Bの処理を実行する点を除いて図3の接続状態設定ルーチンと同一である。したがって、同一の処理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。以下、説明の都合上、まず、図16の接続状態設定ルーチンについて説明し、その後、図15の走行モード設定ルーチンについて説明する。
図16の接続状態設定ルーチンでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、第1接続状態にすると(ステップS220)、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2やエコスイッチ89Bからのエコスイッチ信号ECOを入力すると共に(ステップS230B)、入力したエコスイッチ信号ECOを調べ(ステップS232B)、エコスイッチ信号ECOがオフのときには、第1接続状態として(ステップS234)、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2以上であるか否かを判定し(ステップS236)、蓄電割合SOC2が閾値Sref2以上のときには、ステップS230Bに戻り、エコスイッチ信号ECOがオフで蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに(ステップS232B,S236)、第2接続状態に切り替える(ステップS240)。一方、第1接続状態のときに運転者がエコスイッチ89Bをオンとすると、ステップS232Bでエコスイッチ信号ECOがオンであると判定され、スレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS238)、ステップS230Bに戻る。スレーブ遮断状態のときには、スレーブ側昇圧回路65は駆動停止される。これにより、第1接続状態で運転者によってエコスイッチ89がオンとされたときに、エコスイッチ89がオフのとき(マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65との両方をスイッチング制御するとき)に比して損失を抑制することができる。こうしてエコスイッチ信号ECOがオフになるまでスレーブ遮断状態を保持し(ステップS232B,S238)、エコスイッチ信号ECOがオフになると(ステップS232B)、第1接続状態に切り替えて(ステップS234)、エコスイッチ信号ECOがオフで蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに(ステップS232B,S236)、第1接続状態から第2接続状態に切り替える(ステップS240)。
そして、第2接続状態に切り替えると、全体蓄電割合SOCやエコスイッチ信号ECOを入力すると共に(ステップS250B)、入力したエコスイッチ信号ECOを調べ(ステップS252B)、エコスイッチ信号ECOがオフのときには、第2接続状態として(ステップS254)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上であるか否かを判定し(ステップS256)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには、ステップS250Bに戻り、エコスイッチ信号ECOがオフで全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときに(ステップS252B,S256)、第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS260)、システム停止時に(ステップS270)、本ルーチンを終了する。一方、第2接続状態のときに運転者がエコスイッチ89Bをオンとすると、ステップS252Bでエコスイッチ信号ECOがオンであると判定され、スレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS258)、ステップS250Bに戻る。これにより、第2接続状態で運転者によってエコスイッチ89がオンとされたときも、第1接続状態でエコスイッチ89がオンとされたときと同様に、エコスイッチ89がオフのとき(マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65との両方をスイッチング制御するとき)に比して損失を抑制することができる。こうしてエコスイッチ89Bがオンであると判定されると、エコスイッチ信号ECOがオフになるまでスレーブ遮断状態を保持し(ステップS252B,S258)、エコスイッチ信号ECOがオフになると(ステップS252B)、第2接続状態に切り替えて(ステップS254)、エコスイッチ信号ECOがオフで全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときに(ステップS252B,S256)、第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えて(ステップS260)、システム停止時に(ステップS270)、本ルーチンを終了する。
次に、図15の走行モード設定ルーチンについて説明する。図15の走行モード設定ルーチンでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、ステップS120で電動走行優先モードを走行モードとして設定すると、全体蓄電割合SOCやマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1,エコスイッチ89からのエコスイッチ信号ECOなど走行モードを設定するのに必要なデータを入力し(ステップS130B)、エコスイッチ信号ECOを調べ(ステップS140B)、エコスイッチ信号ECOがオフのときには、全体蓄電割合SOCが閾値Shv(例えば20%や30%など)以上であるか否かを判定し(ステップS150)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS160)、ステップS130Bに戻り、電動走行優先モードによる走行のために全体蓄電割合SOCが減少して閾値Shv未満になると(ステップS150)、それ以降はハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
電動走行優先モードにより走行している最中に運転者がエコスイッチ89Bをオンとすると、ステップS140Bでエコスイッチ信号ECOがオンであると判定され、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1以上であるか否かを判定し(ステップS700)、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1以上のときには、電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS160)、ステップS130Bに戻り、蓄電割合SOC1が閾値Sref1未満のときには、ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS170)、ステップS130Bに戻る。電動走行優先モードで走行している最中(第1接続状態または第2接続状態のとき)に運転者がエコスイッチ89Bをオンとすると、図16の接続状態設定ルーチンにより、スレーブ遮断状態に切り替えられるため、電動走行優先モードを継続すると、スレーブバッテリ60,62の蓄電割合SOC2,SOC3が保持されながらマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が低下していく。したがって、第2実施例では、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1がある程度高いときには、電動走行優先モードを継続し、蓄電割合SOC1が閾値Sref1未満に至ると、電動走行優先モードからハイブリッド走行優先モードに切り替えるのである。その後は、エコスイッチ89Bがオンである間はステップS140Bでエコスイッチ信号ECOがオンであると判定されるため、蓄電割合SOC1に応じて電動走行優先モードまたはハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し(ステップS700,S160,S170)、運転者がエコスイッチ89Bをオフとすると、ステップS140Bでエコスイッチ信号ECOがオフであると判定され、システム起動後に電動走行優先モードが設定されたとき(ステップS120)と同様に、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS150,S160)、ステップS130Bに戻り、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至った以降はハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS150,S180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
ここで、走行モードと接続状態とをまとめて説明する。まず、システム起動されたときに全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上のときには、第1接続状態として電動走行優先モードによって走行を開始し、電動走行優先モードによって走行しているときにエコスイッチ89Bがオンとされないとき(オフの状態が保持されるとき)には、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに第1接続状態から第2接続状態に切り替えて電動走行優先モードによる走行を継続してその後に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときに第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替えてハイブリッド走行優先モードによってシステム停止まで走行する。なお、スレーブ遮断状態のときには、スレーブバッテリ60,62の両方とモータMG1,MG2側との接続が解除されるため、スレーブ側昇圧回路65は駆動停止される。一方、第1接続状態または第2接続状態で電動走行優先モードによって走行しているときにエコスイッチ89Bがオンとされると、第1接続状態または第2接続状態からスレーブ遮断状態に切り替え、マスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1以上のときには電動走行優先モードによって走行しマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1が閾値Sref1未満に至るとハイブリッド走行優先モードによって走行する。そして、その後は、エコスイッチ89Bがオフとされたときに、第1接続状態と第2接続状態とのうちエコスイッチ89Bがオンとされる直前の接続状態にスレーブ遮断状態から切り替えて電動走行優先モードによる走行に戻る。このように、第2実施例では、第1接続状態または第2接続状態で電動走行優先モードによって走行しているときにエコスイッチ89Bがオンとされると、スレーブ遮断状態に切り替えてスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態で走行することにより、マスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とを共にスイッチング制御するときに比して損失を抑制することができ、運転者の意図を反映して走行することができる。なお、システム起動されたときに全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、システム停止まで、スレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行する。
以上説明した第2実施例のハイブリッド自動車20Bによれば、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態で走行しているときにエコスイッチ89Bがオンとされたときには、マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1に応じて電動走行優先モードまたはハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するから、エコスイッチ89がオフのとき(マスタ側昇圧回路55およびスレーブ側昇圧回路65の両方をスイッチング制御するとき)に比して損失を抑制しながら走行することができ、運転者の意図を反映して走行することができる。
第2実施例のハイブリッド自動車20Bでは、第1接続状態または第2接続状態でエコスイッチ89Bがオンとされたときには、スレーブ側昇圧回路65による損失の大きさに拘わらずスレーブ遮断状態に切り替えるものとしたが、スレーブ側昇圧回路65による損失が極めて小さい所定量以下のとき(例えば、スレーブ側昇圧回路65を駆動停止してもエネルギ効率の向上がごく僅かであるときなど)には、スレーブ遮断状態に切り替えず、第1接続状態または第2接続状態を保持するものとしてもよい。
次に、第3実施例のハイブリッド自動車20Cについて説明する。第3実施例のハイブリッド自動車20Cは、EVキャンセルSW89に代えてパワー出力を優先するパワー優先とそのパワー優先の解除とを指示するパワースイッチ89Cを備える点を除いて、第1実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成をしている。第3実施例のハイブリッド自動車20Cのハード構成については、重複する説明を回避するため、第1実施例のハイブリッド自動車20のハード構成と同一のハード構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。第3実施例のハイブリッド自動車20Cは、図17に示すように、パワースイッチ89Cからのパワースイッチ信号POWがハイブリッド用電子制御ユニット70に入力されるようになっている。
第3実施例のハイブリッド自動車20Cでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70により、図2の走行モード設定ルーチンおよび図3の接続状態設定ルーチンに代えて、図18に例示する走行モード設定ルーチンおよび図19に例示する接続状態設定ルーチンが実行される。図18の走行モード設定ルーチンは、ステップS130,S140の処理に代えてステップS130C,S140Cの処理を実行する点を除いて図2の走行モード設定ルーチンと同一であり、図19の接続状態設定ルーチンは、ステップS230〜S234,S238の処理に代えてステップS230Cの処理を実行する点、ステップS250〜S254,S258の処理に代えてステップS250Cの処理を実行する点、ステップS800〜S820の処理を追加した点を除いて図3の接続状態設定ルーチンと同一である。したがって、同一の処理については同一のステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。以下、まず、図18の走行モード設定ルーチンについて説明し、図19の接続状態設定ルーチンについて説明する。
図18の走行モード設定ルーチンでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、ステップS120で電動走行優先モードを走行モードとして設定すると、全体蓄電割合SOCやパワースイッチ89Cからのパワースイッチ信号POWなど走行モードを設定するのに必要なデータを入力し(ステップS130C)、パワースイッチ信号POWを調べ(ステップS140C)、パワースイッチ信号POWがオフのときには、全体蓄電割合SOCが閾値Shv(例えば20%や30%など)以上であるか否かを判定し(ステップS150)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS160)、ステップS130Cに戻り、電動走行優先モードによる走行のために全体蓄電割合SOCが減少して閾値Shv未満になると(ステップS150)、それ以降はハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
電動走行優先モードにより走行している最中に運転者がパワースイッチ89Cをオンとすると、ステップS140Cでパワースイッチ信号POWがオンであると判定され、ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS170)、ステップS130Bに戻る。即ち、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときでも、パワースイッチ信号POWがオンのときには、ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定するのである。これは、エンジン22からの動力を用いて運転者の比較的大きな駆動要求に対応できるようにするためである。その後は、パワースイッチ89Cがオンである間はステップS140Cでパワースイッチ信号POWがオンであると判定されるため、ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し(ステップS140C,S170)、運転者がパワースイッチ89Cをオフとすると、ステップS140Cでパワースイッチ信号POWがオフであると判定され、システム起動後に電動走行優先モードが設定されたとき(ステップS120)と同様に、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには電動走行優先モードを走行モードとして設定して(ステップS150,S160)、ステップS130Cに戻り、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至った以降はハイブリッド走行優先モードをシステム停止時まで継続して走行モードとして設定して(ステップS150,S180,S190)、システム停止時に(ステップS190)、本ルーチンを終了する。
次に、図19の接続状態設定ルーチンについて説明する。図19の接続状態設定ルーチンでは、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、第1接続状態にすると(ステップS220)、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2を入力すると共に(ステップS230C)、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2以上であるか否かを判定し(ステップS236)、蓄電割合SOC2が閾値Sref2以上のときには、ステップS230Cに戻り、蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに(ステップS236)、第2接続状態に切り替える(ステップS240)。そして、第2接続状態に切り替えると、全体蓄電割合SOCを入力すると共に(ステップS250C)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上であるか否かを判定し(ステップS256)、全体蓄電割合SOCが閾値Shv以上のときには、ステップS250Cに戻る。そして、ステップS256で全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至ったときや、ステップS210で全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、パワースイッチ89からのパワースイッチ信号POWを入力すると共に(ステップS800)、入力したパワースイッチ信号POWを調べ(ステップS810)、パワースイッチ信号POWがオフのときには、スレーブ遮断状態として(ステップS260)、システム停止されていなければ(ステップS270)、ステップS800に戻り、パワースイッチ信号POWがオンのときには第1接続状態または第2接続状態として(ステップS820)、システム停止されていなければ(ステップS270)、ステップS800に戻り、システム停止されたときに(ステップS270)、本ルーチンを終了する。即ち、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上でその後に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満になるまではパワースイッチ信号POWに拘わらずマスタバッテリ50とスレーブバッテリ60,62のうち一方とをモータMG1,MG2側に接続し、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満になった以降やシステム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、パワースイッチ信号POWがオフであればマスタバッテリ50だけをモータMG1,MG2側に接続し、パワースイッチ信号POWがオンであればマスタバッテリ50とスレーブバッテリ60,62のうち一方とをモータMG1,MG2側に接続するのである。これにより、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満になった以降やシステム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときを考えると、パワースイッチ89がオンのときの接続全体出力制限Woutco(マスタバッテリ50の出力制限Wout1と接続スレーブバッテリの出力制限との和)はパワースイッチがオフのときの接続全体出力制限Woutco(マスタバッテリ50の出力制限Wout1)に比して大きくなるから、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときなど比較的大きな駆動要求がなされたときに、パワー出力の応答性をより向上させることができる。
ここで、走行モードと接続状態とをまとめて説明する。まず、システム起動されたときに全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上のときには、第1接続状態として電動走行優先モードによって走行を開始し、電動走行優先モードによって走行しているときにパワースイッチ89Cがオンとされないとき(オフの状態が保持されるとき)には、スレーブバッテリ60の蓄電割合SOC2が閾値Sref2未満に至ったときに第1接続状態から第2接続状態に切り替え、その後は、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至るまで電動走行優先モードを継続する。第1接続状態または第2接続状態で電動走行優先モードによって走行しているときにパワースイッチ89Cがオンとされたときには、ハイブリッド走行優先モードによって走行し、その後にパワースイッチ89Cがオフとされたときに電動走行優先モードによる走行に戻る。そして、全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満に至った以降や、システム起動されたときに全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、パワースイッチ89Cがオフのときにはスレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行し、パワースイッチ89Cがオンのときには第1接続状態または第2接続状態でハイブリッド走行優先モードによって走行する。これにより、パワースイッチ89がオンのときに、パワースイッチ89がオフのときに比して接続全体出力制限Woutcoを大きくすることができ、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときなど比較的大きな駆動要求がなされたときに、パワー出力の応答性をより向上させることができ、運転者の意図をより反映して走行することができる。
以上説明した第3実施例のハイブリッド自動車20Cによれば、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上でその後に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満になった以降や、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、パワースイッチ89Cがオフのときにはマスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御し、パワースイッチ89Cがオンのときにはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するから、パワースイッチ89がオンのときに、パワースイッチ89がオフのときに比して接続全体出力制限Woutcoを大きくすることができ、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときなど比較的大きな駆動要求がなされたときに、パワー出力の応答性をより向上させることができ、運転者の意図をより反映して走行することができる。
第1実施例のハイブリッド自動車20ではEVキャンセルSW89を備え、第2実施例のハイブリッド自動車20Bではエコスイッチ89Bを備え、第3実施例のハイブリッド自動車20Cではパワースイッチ89Cを備えるものとしたが、EVキャンセルSW89,エコスイッチ89B,パワースイッチ89Cの二つまたは三つを備えるものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例のハイブリッド自動車20,20B,20Cでは、マスタバッテリ50とスレーブバッテリ60,62とを同一の容量のリチウムイオン二次電池として構成したが、異なる蓄電容量のリチウム二次電池として構成したり、異なる蓄電容量で異なるタイプの二次電池として構成するものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例のハイブリッド自動車20,20B,20Cでは、一つのマスタバッテリ50と二つのスレーブバッテリ60,62とを備えるものとしたが、一つのマスタバッテリ50と三つ以上のスレーブバッテリとを備えるものとしてもよい。この場合、電動走行優先モードにより走行するときには、接続状態としてマスタバッテリ50をモータMG1,MG2側に接続すると共に三つ以上のスレーブバッテリを順次モータMG1,MG2側に接続するものとすればよい。また、一つのマスタバッテリと一つのスレーブバッテリとを備えるものとしてもよいし、複数のマスタバッテリと複数のスレーブバッテリとを備えるものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例のハイブリッド自動車20,20B,20Cでは、一つのマスタバッテリ50と二つのスレーブバッテリ60,62とを備え、電動走行優先モードにより走行するときには、第1接続状態としてマスタバッテリ50とスレーブバッテリ60とをモータMG1,MG2側に接続する状態とし、第2接続状態としてマスタバッテリ50とスレーブバッテリ62とをモータMG1,MG2側に接続する状態としたが、逆に、第1接続状態としてマスタバッテリ50とスレーブバッテリ62とをモータMG1,MG2側に接続する状態とし、第2接続状態としてマスタバッテリ50とスレーブバッテリ60とをモータMG1,MG2側に接続する状態としてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例のハイブリッド自動車20,20B,20Cでは、電動走行優先モードにより走行するときには、接続全体出力制限Woutcoが設定される閾値Pstartと走行用パワーPdrv*との比較により、電動走行するかエンジン22からのパワーを用いて走行するかを切り替えるものとしたが、接続全体出力制限Woutcoが設定される閾値Pstartより小さい閾値と走行用パワーPdrv*との比較により、電動走行するかエンジン22からのパワーを用いて走行するかを切り替えるものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例のハイブリッド自動車20,20B,20Cでは、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図20の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図20における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例のハイブリッド自動車20,20B,20Cでは、エンジン22からの動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すると共にモータMG2からの動力を減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図21の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、駆動輪39a,39bに接続れた駆動軸に変速機230を介してモータMGを取り付け、モータMGの回転軸にクラッチ229を介してエンジン22を接続する構成とし、エンジン22からの動力をモータMGの回転軸と変速機230とを介して駆動軸に出力すると共にモータMGからの動力を変速機230を介して駆動軸に出力するものとしてもよい。あるいは、図22の変形例のハイブリッド自動車320に例示するように、エンジン22からの動力を変速機330を介して駆動輪39a,39bに接続された車軸に出力すると共にモータMGからの動力を駆動輪39a,39bが接続された車軸とは異なる車軸(図22における車輪39c,39dに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。
第1実施例や第2実施例,第3実施例では、本発明をハイブリッド自動車に適用した形態を用いて説明したが、ハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。第1実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、リチウムイオン二次電池として構成されたマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62が「電池装置」に相当し、システムメインリレー56が「第1接続解除手段」に相当し、システムメインリレー66,67が「第2接続解除手段」に相当し、マスタ側昇圧回路55が「第1昇降圧回路」に相当し、スレーブ側昇圧回路65が「第2昇降圧回路」に相当し、EVキャンセルSW89が「ハイブリッド設定解除指示手段」に相当し、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態で電動走行優先モードで走行しているときにEVキャンセルSW89がオンとされたときには、マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するハイブリッド用電子制御ユニット70,エンジンECU24,モータECU40が「制御手段」に相当する。
第2実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、リチウムイオン二次電池として構成されたマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62が「電池装置」に相当し、システムメインリレー56が「第1接続解除手段」に相当し、システムメインリレー66,67が「第2接続解除手段」に相当し、マスタ側昇圧回路55が「第1昇降圧回路」に相当し、スレーブ側昇圧回路65が「第2昇降圧回路」に相当し、エコスイッチ89Bが「燃費優先設定解除指示手段」に相当し、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態で走行しているときにエコスイッチ89Bがオンとされたときには、マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1に応じて電動走行優先モードまたはハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するハイブリッド用電子制御ユニット70,エンジンECU24,モータECU40が「制御手段」に相当する。
第3実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、リチウムイオン二次電池として構成されたマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62が「電池装置」に相当し、システムメインリレー56が「第1接続解除手段」に相当し、システムメインリレー66,67が「第2接続解除手段」に相当し、マスタ側昇圧回路55が「第1昇降圧回路」に相当し、スレーブ側昇圧回路65が「第2昇降圧回路」に相当し、パワースイッチ89Cが「パワー優先設定解除指示手段」に相当し、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上でその後に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満になった以降や、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、パワースイッチ89Cがオフのときにはマスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御し、パワースイッチ89Cがオンのときにはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するハイブリッド用電子制御ユニット70,エンジンECU24,モータECU40が「制御手段」に相当する。
ここで、第1ないし第3のいずれかのハイブリッド自動車において、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど、走行用の動力を出力可能なものであれば如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、走行用の動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「電池装置」としては、リチウムイオン二次電池として構成されたマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60,62に限定されるものではなく、一つのマスタバッテリと三つ以上のスレーブバッテリとしたり、一つのマスタバッテリと一つのスレーブバッテリとしたり、複数のマスタバッテリと複数のスレーブバッテリとしたり、これらのバッテリをリチウムイオン二次電池以外の二次電池(例えばニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池,鉛蓄電池など)とするなど、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有するものであれば如何なるものとしても構わない。「第1接続解除手段」としては、システムメインリレー56に限定されるものではなく、第1電池部の少なくとも一つの二次電池の電動機側への接続および接続の解除を行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「第2接続解除手段」としては、システムメインリレー66,67に限定されるものではなく、第2電池部の少なくとも一つの二次電池の電動機側への接続および接続の解除を行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「第1昇降圧回路」としては、マスタ側昇圧回路55に限定されるものではなく、第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なうものであれば如何なるものとしても構わない。「第2昇降圧回路」としては、マスタ側昇圧回路65に限定されるものではなく、第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なうものであれば如何なるものとしても構わない。
第1のハイブリッド自動車において、「ハイブリッド設定解除指示手段」としては、EVキャンセルSW89に限定されるものではなく、ハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定と該ハイリッド設定の解除とを指示するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態で電動走行優先モードで走行しているときにEVキャンセルSW89がオンとされたときには、マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するものに限定されるものではなく、第1電池部の少なくとも一つの二次電池および第2電池部の少なくとも一つの二次電池が電動機側に接続された状態で電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときにハイブリッド設定解除指示手段によりハイブリッド設定の指示がなされたとき、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除され第2昇降圧回路が駆動停止された状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
第2のハイブリッド自動車において、「燃費優先設定解除指示手段」としては、エコスイッチ89Bに限定されるものではなく、燃費の優先の設定である燃費優先設定と燃費優先設定の解除とを指示するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、マスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態で走行しているときにエコスイッチ89Bがオンとされたときには、マスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でスレーブ側昇圧回路65が駆動停止された状態でマスタバッテリ50の蓄電割合SOC1に応じて電動走行優先モードまたはハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するものに限定されるものではなく、第1電池部の少なくとも一つの二次電池および第2電池部の少なくとも一つの二次電池が電動機側に接続された状態で走行しているときに燃費優先設定解除指示手段により燃費優先設定の指示がなされたとき、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除され第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
第3のハイブリッド自動車において、「パワー優先設定解除指示手段」としては、パワースイッチ89Cに限定されるものではなく、パワー出力の優先の設定であるパワー優先設定とパワー優先設定の解除とを指示するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev以上でその後に全体蓄電割合SOCが閾値Shv未満になった以降や、システム起動時に全体蓄電割合SOCが閾値Sev未満のときには、パワースイッチ89Cがオフのときにはマスタバッテリ50がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60,62の両方がモータMG1,MG2側に接続されないスレーブ遮断状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御し、パワースイッチ89Cがオンのときにはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されない第1接続状態またはマスタバッテリ50およびスレーブバッテリ62がモータMG1,MG2側に接続されスレーブバッテリ60がモータMG1,MG2側に接続されない第2接続状態でハイブリッド走行優先モードによって走行するようエンジン22とモータMG1,MG2とマスタ側昇圧回路55とスレーブ側昇圧回路65とシステムメインリレー56,66,67とを制御するものに限定されるものではなく、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側とが接続されると共に第2電池部の全ての二次電池と電動機側との接続が解除された状態で走行しているときにパワー優先設定解除指示手段によりパワー優先設定の指示がなされたとき、第1電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側との接続が保持されると共に第2電池部の少なくとも一つの二次電池と電動機側とが接続された状態で走行するよう内燃機関と電動機と第1昇降圧回路と第2昇降圧回路と第1接続解除手段と第2接続解除手段とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20,20B,20C,120,220,320 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 マスタバッテリ、51a,61a,63a 電圧センサ、51b,61b,63b,65a 電流センサ、51c,61c,63c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン(高電圧系電力ライン)、55 マスタ側昇圧回路、56,66,67 システムメインリレー、57,58,68 コンデンサ、57a,58a,68a 電圧センサ、59 電力ライン(第1低電圧系電力ライン)、60,62 スレーブバッテリ、65 スレーブ側昇圧回路、69 電力ライン(第2低電圧系電力ライン)、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 電動走行優先モードキャンセルSW(EVキャンセルSW)、89B エコスイッチ、89C パワースイッチ、90 充電器、92 車両側コネクタ、100 外部電源、102 外部電源側コネクタ、229 クラッチ、230,330 変速機、MG1,MG2,MG モータ。

Claims (9)

  1. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、を備え、前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行と前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド自動車であって、
    前記ハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定と該ハイブリッド設定の解除とを指示するハイブリッド設定解除指示手段と、
    前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で前記電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときに前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で前記ハイブリッド走行優先モードによって走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記電池装置の複数の二次電池の蓄電量の全蓄電容量に対する割合である全体蓄電割合のシステム起動されたときの割合である起動時全体蓄電割合が第1の所定割合以上のときには前記電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合未満のときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記電動走行優先モードによる走行により前記全体蓄電割合が前記第1の所定割合より小さい第2の所定割合未満に至ったときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記電動走行優先モードによって走行している際に前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の指示がなされたときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記ハイブリッド設定解除指示手段による前記ハイブリッド設定の指示により前記ハイブリッド走行優先モードによって走行している際に前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の解除の指示がなされたときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記設定した走行モードによって走行するよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  3. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、を備えるハイブリッド自動車であって、
    燃費の優先の設定である燃費優先設定と該燃費優先設定の解除とを指示する燃費優先設定解除指示手段と、
    前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で走行しているときに前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車。
  4. 請求項3記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記電池装置の複数の二次電池の蓄電量の全蓄電容量に対する割合である全体蓄電割合のシステム起動されたときの割合である起動時全体蓄電割合が第1の所定割合以上のときには前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合未満のときには前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記電動走行優先モードによる走行により前記全体蓄電割合が前記第1の所定割合より小さい第2の所定割合未満に至ったときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記全体蓄電割合が前記第2の所定割合以上のときに前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされているときにおいて前記電動機側に接続されている二次電池である接続電池の蓄電量の該接続電池の全蓄電容量に対する割合である接続蓄電割合が第3の所定割合以上のときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し前記演算された接続蓄電割合が前記第3の所定割合未満のときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされているときに該燃費優先設定の解除の指示がなされたときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記設定した走行モードによって走行するよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  5. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、を備えるハイブリッド自動車であって、
    パワー出力の優先の設定であるパワー優先設定と該パワー優先設定の解除とを指示するパワー優先設定解除指示手段と、
    前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除された状態で走行しているときに前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車。
  6. 請求項5記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記電池装置の複数の二次電池の蓄電量の全蓄電容量に対する割合である全体蓄電割合のシステム起動されたときの割合である起動時全体蓄電割合が第1の所定割合以上のときには前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合未満のときには前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記起動時全体蓄電割合が前記第1の所定割合以上で前記電動走行優先モードによる走行により前記全体蓄電割合が前記第1の所定割合より小さい第2の所定割合未満に至ったときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記電動走行優先モードによって走行している際に前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の指示がなされたときには前記ハイブリッド走行優先モードを走行モードとして設定し、前記パワー優先設定解除指示手段による前記パワー優先設定の指示により前記ハイブリッド走行優先モードによって走行している際に前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の解除の指示がなされたときには前記電動走行優先モードを走行モードとして設定し、前記設定した走行モードによって走行するよう制御する手段である、
    ハイブリッド自動車。
  7. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、前記内燃機関から出力される動力と前記電動機から入出力される動力とを用いて走行するハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードの設定であるハイブリッド設定と該ハイブリッド設定の解除とを指示するハイブリッド設定解除指示手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で前記電動機から入出力される動力だけを用いて走行する電動走行を優先して走行する電動走行優先モードによって走行しているときに前記ハイブリッド設定解除指示手段により前記ハイブリッド設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で前記ハイブリッド走行優先モードによって走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車の制御方法。
  8. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、燃費の優先の設定である燃費優先設定と該燃費優先設定の解除とを指示する燃費優先設定解除指示手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池および前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池が前記電動機側に接続された状態で走行しているときに前記燃費優先設定解除指示手段により前記燃費優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除され前記第2昇降圧回路が駆動停止された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車の制御方法。
  9. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、走行用の動力を入出力可能な電動機と、少なくとも一つの二次電池を有する第1電池部と少なくとも一つの二次電池を有する第2電池部とを有する電池装置と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第1接続解除手段と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池の前記電動機側への接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第1電池電圧系と前記電動機側の高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第1昇降圧回路と、前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池に接続された第2電池電圧系と前記高電圧系との間で電圧の調整を伴って電力のやりとりを行なう第2昇降圧回路と、パワー出力の優先の設定であるパワー優先設定と該パワー優先設定の解除とを指示するパワー優先設定解除指示手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続されると共に前記第2電池部の全ての二次電池と前記電動機側との接続が解除された状態で走行しているときに前記パワー優先設定解除指示手段により前記パワー優先設定の指示がなされたとき、前記第1電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側との接続が保持されると共に前記第2電池部の少なくとも一つの二次電池と前記電動機側とが接続された状態で走行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記第1昇降圧回路と前記第2昇降圧回路と前記第1接続解除手段と前記第2接続解除手段とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車の制御方法。
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