JP2010269034A - 歯科用補綴代用物 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯牙が喪失した状態を審美的に、保護を図る為に代替として使用される歯科用の補綴代用物を提案する。
【解決手段】歯牙の喪失した部位に配置した歯牙形状部と隣接する歯の側面又は歯肉の一方又は両方を覆いながら接触的に固定する固定部による組み合わせ構成であって、審美性を備えた歯牙喪失部位の保護、歯科用のインプラントの植設後の外乱の防止を行う。CAD/CAM手法を用いる場合、歯牙喪失部およびその周辺の形状をデータ化しこれに基づいて補綴代用物を形成することで、より正確な補綴代用物が形成でき、喪失部位に適合し、固定性を高めることを可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、抜歯等による歯牙の喪失した部位の保護や、人工歯根等の歯科用インプラント植設部位等を審美的に保護する歯科用補綴代用物に関するものである。
虫歯治療、事故、疾病、抜歯施術によって生じた抜歯直後の歯牙喪失部分の保護ができ、しかも見た目の不自然さを補うような審美性を備えた代用物が希求される。
他方、植設直後の人工歯根に対して揺動が生じると、植設後の人工歯根が不安定になり、抜け落ちる原因となる為、暫くの間、歯根に揺動を与えず、安静に保てるような工夫が必要である。
実開昭59−122109号には、隣接歯と接着して使用する架工義歯が開示されているが、義歯を側面でのみ接着固定する為、咀嚼による衝撃、外乱、揺動が当該義歯に加わった時、安定した義歯装着状態の維持ができるかは疑問である。
特開2000−287998号公報には、金属クラスプを使用せず、隣接歯のアンダーカット部、歯肉のアンダーゾーンと係止可能なゴム弾性体を用いた部分床義歯が開示されている。
特開2000−287998号公報 実開昭59−122109号公報
佐藤ら,P27−28,DE,No.160,2007
特開2000−287998号公報で示す構成は、咀嚼による対合歯との衝突により、ずれないような係合性をもつ義歯としての構成を必要とするため、アンダーカット部、アンダーゾーン部に係合し確実に固定するような硬質性を備えたゴム弾性体を必要としており、抜歯時又はインプラント植設時の保護を考慮するような点を開示する迄には至っていない。
抜歯直後、インプラント植設後、抜歯後等について、創傷部位の十分な保護ができる補綴代用物は未だ提案されていない。
上記に鑑み本発明は 鋭意研究の結果、抜歯直後又は人工歯根植設時を保護するという新しい着眼点に基づき、歯牙の喪失した部位に配置した1乃至複数の仮の歯牙形状部と隣接する歯又は歯肉の一方又は両方を接触的に固定する固定部の組み合わせ構成により、抜歯等、施術により喪失した部位を保護し、義歯的な代替性を備えた補綴代用物を実現するものである。
又、本発明は、取り扱いが容易で、抜歯直後等の施術により骨の退縮を防ぎ早期の治癒が可能で、補綴代用物の形状が、口腔内の状態に適した構成で、審美性も備える。
又、骨が安定する期間が短く、インプラントする時期を早めたり、或いは部分義歯の装着を早めたりすることを可能とし、更にインプラントの植立後、簡単な装着でインプラント上部に加わる外乱からインプラントを保護し、早期固定を実現する。
本発明における固定部が、歯牙の喪失部分、その周辺の歯肉及び隣接歯に適合する形状であるため、着脱が容易でありながら装着しただけでも固定性が高くなることから安定した装着状態で、外部、特に咀嚼による外乱、揺動を術後の創傷部に加わらないように抑制でき、安静状態の維持を可能とする。
又、本発明は、咀嚼等による揺動から損傷部を保護するため、造骨量と関係が深い抜歯部分に貯まる血餅を残存させるべく安静な状態を維持することができ、骨退縮等を防止することができる。
更に、本発明はインプラントの長期的固定に重要な植設直後のインプラントを咀嚼による衝撃やその他の揺動から保護することを可能とする。
本発明は、固定部が隣接歯、歯肉及び喪失部位に適切に接触することで固定性を向上させる。この適切な接触には、固定部と隣接歯、歯肉及び喪失部位との間を密閉することを含むことができる。密閉する場合は、食べかす等の異物が入り込むことを防ぎ、装着後、洗浄するために取り外す回数を減らして安定した状態を保つことが期待できる。尚、使用口腔内状況に応じ、密閉の有無や密閉の程度は、適宜調整されてもよい。
又この適切な接触は、例えば、CAD/CAM、RP(ラピッドプロトタイプ)方式や通法によって実現できる。
本発明は、1の歯牙の喪失に限らず複数の歯牙の喪失、複数のインプラントの併設にも、仮の歯牙形状を複数とすることで対応することができる。
本発明における仮の歯牙形状部と固定部は、同一の材料で形成されてもよく、別々の材料を用いても良い。
具体的には、硬質レジン、セラミックスとレジンとの複合材、による一体成形により構成する。又は仮の歯牙形状部を 長石、その他のセラミックスと以下の樹脂の複合材、固定部をポリウレタン、アクリル、シリコーン、ナイロンレジン、ポリカーボネートレジン、ヒートポリメライズドレジン(Heat polymerized resin)、その他の熱重合レジン又は光重合レジン、光重合後、熱重合による、より完全に近い重合状態を形成する複合的なレジン材等の軟質性樹脂を用いた2つの以上の材料により構成されるものであってもよい。固定部は、局部床義歯(佐藤ら,P27-28,DE,No.160,2007)等で紹介されている軟質性のポリアミド樹脂等も利用可能である。
更に、3層、4層化、それ以上の数の積層をして歯肉接触面と、隣在歯接触面の材質を選択的に異なる材質として強度、審美の向上を図るものであっても良い。
本発明は、保護具として対合歯と接触しないことが好ましいが、更には、創傷部と接触しない形状であっても良い。当該「接触しない」は、全く接触しない状態だけではなく、咀嚼力を保護具へ伝達しない範囲であり、見かけ上接触しているような状態も含まれる場合がある。
創傷部との接触面に抗生物質等を含浸した不織布、ガーゼ、その他の多孔質部材を配置しても良い。
又、対合歯との噛み合わせが無い点で、固定部(義歯床)に加わる力は、義歯(パーシャルデンチャー)に比べて小さい為、歯肉との接触だけでも本発明は有効に作用する場合もある。
本発明は、抜歯直後等、施術により喪失した部位を保護し、義歯的な代用性も備えた補綴代用物である。
取り扱いが容易で、抜歯直後等の施術により骨の退縮を防ぎ早期の治癒が可能で、補綴代用物の形状が、口腔内の状態に適した構成で、審美性も備えている。
又、骨が安定する期間が短く、インプラントする時期を早めたり、或いは部分義歯の装着を早めたりすることができる。
又、インプラントの植立後、簡単な装着でインプラント上部に加わる外乱からインプラン
トを保護し、早期固定を実現するものである。
本発明は、装着するだけで、抜歯後の創傷部、植設直後のインプラントを保護できることから、簡易な作業で創傷部の安静を図ることができる。又、本発明は、場合によっては創傷部の周辺の歯肉及び隣接歯と密着する構成とすることができるため、食渣を取り除く為の着脱をなくし安定した使用が可能となる。又、形状が、仮の歯牙形状であるため、形状、着色又は材質を調整することで更なる審美性を向上させることができる。
本発明の一実施例を説明する図である。 本発明の実施例を説明する図である。 本発明の他の実施例を説明する図である。
本発明は、例えば、抜歯からインプラントが固定するまでの期間継続的に適用されたり、抜歯した後、創傷が治癒するまでの間やその後義歯を装着するまでの期間に適用されたり、インプラント植設後で、施術部位を保護する期間に適用される。
本発明は、抜歯後、隣接歯及び歯肉と接触して固定状態を形成する固定部と、抜歯後の創傷部位の空間に収容され、少なくとも対合歯とは接触しない程度の大きさの仮の歯牙形状を一体的に形成した補綴代用物を例示する。
補綴代用物の製法は、特に限定されるものではないが、例えば、歯牙喪失部位の形状を印象等の型取りをして得られた凹模型に熱、光硬化性の樹脂を流し込み硬化させて歯牙喪失部位の固定部(義歯床的なもの)を形成し、これに、必要に応じ近似又は同じ形態の既成の人工歯を選んで接着接続して形成する製造方法が例示される。
又は、歯牙喪失部位の形状を印象等の型取りをして得られた凹模型に、直接、仮の歯牙形状となる部位に凹状の当該歯牙形状を形成し、歯牙形状部位となる凹部に硬質性の硬化樹脂を流し込む又は既成の人工歯を挿入配置し、その上から固定部に相当する部位にかけて軟質性の硬化樹脂を流し込んで熱、光により重合硬化させて作製する方法や樹脂を予め半固形状又は餅状とし、この餅状等となった樹脂を圧入して必要に応じて硬化させることで作製する方法等が例示される。
又、CAD/CAMを利用する場合は、歯牙の喪失部位周辺から印象をとり、この印象に石膏等の硬化剤を流し込んで凸模型を形成して、その表面形状をプローブを用いた接触手法、モアレ法、コノスコープ、ステレオ写真、その他レーザ光線、赤外線、可視光等を用いた三角測量手法等の非接触手法で計測して3次元形状計測データを形成し、当該計測データに更にコンピュータによって、予め決定された、又はデータベースから近似形状データを選択して形成した歯牙形状部の凹データを付加して凹模型データを作成する。この凹模型データに基づいて既成のブロックを加工して凹模型を形成する。
当該凹模型は、透明性、半透明性又は耐熱性を備えた樹脂、その他の樹脂で形成される他、加熱性に優れた石膏で形成されてもよい場合もあり、その他の明細書の記載において鋳型として用いられ得る模型にも、これらの材質が適用されてもよい。
この凹模型に硬化性の樹脂、樹脂及びセラミックスの複合材料を流し込んで光又は熱で硬化させて本発明の歯科補綴代用物を形成してもよい。
又は、前述したコンピュータにより3次元の凸模型データを形成し、この凸模型データに基づいて既成のブロックを切削加工して、歯科用補綴代用物を製造しても良い。 又、このような、凹状乃至凸状の模型を作製せず、直接口腔内で三角測量法を用いる等した非接触プローブ等により歯牙喪失部位の形状計測をし、更にデータベース上の一致又は近似する歯牙形状データを選択し、この選択データを歯牙喪失部位データに付け加えて補綴代用物形状データを形成してもよい。
又、例えば、特開平2−46820号、特開2001−157686号公報等に開示されているRP(ラピッドプロトタイプ)方式の造形手法により直接的に製造しても良く、又は、凹模型までを形成しこれに、硬化性の樹脂を流し込んで製造するような間接的な補綴代用物の製造をしても良い。
本発明は、抜歯時、インプラント植設時に比較的早い段階で補綴できる代用物であることが好ましく、歯肉面の形状、隣接歯の形状を非接触測定手段、から、固定部を形成し、その次に歯牙形状部を形成する
仮の歯牙形状データは、汎用性があってもよく、既成のデータを用いて、歯牙形状を形成しても良い。
抜けた歯牙が残っていればその表面形状を計測して、計測データに基づいて当該歯牙形状を形成しても良く、隣在歯からの予測情報をコンピュータ処理して得られるデータを当該歯牙形状に反映させても良い。

又、抜歯後の欠損部について、血餅量が少なく十分な造骨形成が期待されない場合やインプラント植設のための骨が不足している場合等において、生体材料として骨吸収性、造骨性に優れたα−リン酸三カルシウムセラミックスの顆粒、粉末、補綴形状物を充填して、更に充填した部位を、ゴアテックスシート、コラーゲンシート、生分解性ポリマーシート等で覆うことで、不足する骨の早期形成を図っても良い場合もある。
又、その後の義歯を装着する際やインプラントの植設の際の歯槽骨の量を調整する為に当該充填により、装着環境を整えても良い場合もある。
当該充填後、本発明に係る補綴代用物の装着によって、歯牙喪失部位、インプラント植設部位を保護するものであっても良い。
インプラント植設時
本発明は、抜歯部位に装着するだけで、抜歯部位の保護が図れ、早期治癒が期待されることから、仮の歯牙形状部に、インプラントの上部が収容できる程度で、インプラント上部側面が周囲に接触しない程度の空間を形成することで、咀嚼による衝撃や揺動をインプラント上部に与えず、安定した早期固定が実現できる。
当該空間は、底部より、必要な径と深さを備えた孔を形成する場合や、上下に貫通する孔を穿設することで形成されても良い。
本発明は、抜歯等により歯牙喪失部が治癒した状態、又は植設したインプラントが安定した状態となった後、 義歯を装着するまでの暫定的な期間装着しても良い。暫定的な代替えとは、喪失状態が回復されるまでであって、創傷の状態によらない場合もある。
又、複数の歯について、抜歯、インプラント植設により歯牙喪失状態についても、本発明はいわゆるブリッジや連冠の形態として適用可能であり、暫定的代替えが可能である。
本発明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
11は、歯牙形状部であり、歯牙形状部11は硬質性の材料を用いて形成することが好ましいが、例えば、リン酸カルシウム系セラミックス、アルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム系ガラスセラミックス、複合レジン材、レジン添加型グラスアイオマーセメント、長石等の天然鉱物等で形成されても良く、場合によっては、既成の人工歯で、適用される部位に近似又は同じような大きさと形状を備えたものを選択して使用しても良い。
12は、固定部であり、固定部12は、隣接歯及び歯肉との接触を図り、かつ固定する材料で形成されることが好ましいが、歯牙形状部と同様の材質で一体的に形成されても良く、具体的な材料としては、ポリウレタン、アクリル、シリコーン、ナイロンレジン、ポリカーボネートレジン、ヒートポリメライズドレジン(Heat polymerized resin)等の熱重合レジン、光重合レジン、又は光重合と熱重合の両方を行う複合性をもつレジンが例示される。
固定部12と生体との接触部分は、補綴代用物10がずれない程度に接触することが望ましい。
固定部12は、隣接歯の一部と接触接続することで、より固定力の向上を図ることができるが、歯肉だけに接触接続した場合でも十分な固定が図れる場合もある。
歯牙形状部11と固定部12の接続は、これらを同質の材料とし、一体成形しても良い。この場合、透明な硬化性を有する樹脂又はセラミックスとの複合樹脂を選んで型枠に充填し、光や熱で硬化させて成形すると共にそれぞれの表面にインクジェットプリンタにより適当な着色をして形成しても良い。又は、別々の上述の材料を型枠に流し込んで光や熱で硬化させて両者を結合したものであっても良い。
歯牙形状部11と固定部12は、CAD/CAMにより既成ブロックを一体加工したものであっても良い。
又、歯牙形状部11を既成の人工歯とした場合又は別途上述した硬質性部材を用いて作製した場合、これらの場合の歯牙形状部11と固定部12との結合は、接着剤で行うものであっても良い。
13,14は、隣接歯接触面であり、隣接歯の側面及び対向面を取り囲むようにして接触し結合する部分である。結合面積は、広い方が良いが、少なくとも揺動しない程度で調整されることが好ましく、その面積は、固定の程度に応じて適宜選択される。尚、固定部12と隣接歯との接触面には、一時的な結合のためのレジン接着剤、セメント等の接着剤が塗布されても良い。
15は、歯牙喪失部位接触面であり、歯牙損傷部位16の形状と同様の形状が好ましいが、必ずしも接触しなくても良く、また、抗生物質等の治療薬を塗布又は、含浸させても良い。
16は、歯牙損傷部位を示し、既に歯肉が縫合されている状態を示すが、必ずしも縫合後でなくても良い場合もある。
次に図1で示す実施例の動作を説明する。図1(a)〜(c)で示す補綴代用物10をx−x’の断面図で示したのが図1(d)である。
図1(d)は、隣接歯17,18の間に補綴代用物10を装着しようとする状態を示す。装着後を図1(e)に示す。
補綴代用物10の歯牙喪失部位接触面15と、歯牙損傷部位16が一様に接触し、隣接歯接触面13と隣在歯17の側面、隣接歯接触面14と隣在歯18の側面とが一様に接触して全体として固定的に装着される。歯牙形状部11は、所定の差値19をもって対合歯1Tとの間隔を設定する方が好ましい。
差値19は、少なくとも接触しない程度であればよく例えば0.5mm〜1.5mm前後が例示される。
図2(a)は、図1(d)を図2(b)は、図1(e)をそれぞれ斜視的に見た図である。
図2(c)は、2つの歯牙喪失部位に本発明を適用した場合の斜視図である。
201が固定部であり、202,203が仮の歯牙形状部である。歯牙形状部202と歯牙形状部203の形状は、審美的に異なるものであってもよく、既成の形状でも良く、又同一形状であっても良い場合もある。
固定部201における歯肉206及び隣接歯204、205と嵌合装着される構成は、図1と同様の構成をとってもよい。
又、2以上の喪失部位の場合でも本発明は適用可能であり、いわゆるブリッジ、連冠と同様の形状を取り得るものである。
次に本発明の他の実施例を図3を参照して詳細に説明する。
本実施例は、インプラントを植設した後に用いるための一例である。
尚、図1及び図2と構成を同じくする部分は、同一の符号を付した。
31は、仮の歯牙形状部であり、図1のものと同様の材質で形成されてもよく、その他保護用空間32を形成すべく穿設するに支障のない材質であってもよい。
32は、保護用空間であり、貫通孔、貫通していない円柱状、角柱状等の孔等により形成されている。
口径は、少なくともインプラントの直径よりも大きいものであればよく、その高さも、インプラント上部34に触れない程度であることが好ましい。保護用空間32は、医師又は施術に関係する者が、施術の前後でインプラントの植立状態に応じて穿孔処理を行って形成しても良く、予め穿設された既成的な状態のものであっても良い。
保護用空間32は、上述した様に、歯根上部に接触しない程度であれば、必ずしも貫通した孔でなくてもよい、36は、貫通孔の場合、蓋となる。蓋36は、樹脂、ゴムのような異種材であってもよい。又、必ずしも孔状でなくても良く、少なくともインプラント上部が収容できる空間であればよい。
装着は、図1と同様に補綴代用物30の植設接触面33と歯肉1N上の植設面35を一様に接触させると共に、隣接歯接触面13と隣在歯17の側面、隣接歯接触面14と隣在歯18の側面とを一様に接触させ、歯肉1Nと固定部12とを一様に接触させてなる。この場合、保護用空間32と、インプラント上部34は、接触しない状態とすることが好ましい。補綴代用物30を装着した状態を図3(b)に示す。図3(b)は、一部断面図である。
インプラント上部34は、ここでは1ピースタイプの人工歯根の上部を示したが、2ピースタイプのような植設時、口腔内に突出していない場合であっても、外乱を防止する必要性、施術後の安静の必要性等から本発明の範囲に含まれる場合がある。
本実施例では、インプラント植設後の状態を示しているが、インプラント植設前の状態から使用されていても良い。
又、場合によっては、予め保護用空間32が形成されていても良く、更に植設後の状態によって、保護用空間32が形成されても良い。
更に本発明は、図1(e)で示す様に実施例の補綴代用物10を喪失部に装着した状態で、歯牙形状部11の上部であって、人工歯根埋設部位として予め又はインプラント植設施術時に設定した部位(例えば図2(b)の植設部位(imp2))から孔を開け、そのまま歯槽骨(図1でしめす1G)内部まで孔を開けるサージカルステントの手法を用いても良い。
この場合は、従来、人工歯根を植設する前に、X線CTを用いる等して行われていた手間のかかる位置決め処理を、簡易な操作で実現できる。
更に、歯牙形状部11の口径を大きくする穿孔処理をすれば図3(b)の状態が形成でき、より合理的に歯根上部の保護ができるようになる場合もある。
抜歯の際、歯牙が損失した際、又は人工歯根の施術の際、外部からの充填が必要な空隙等がある場合、又は、空隙等ができてしまった場合に、当該空隙等に充填剤を充填して、整形的又は補填的処理を施してもよい。
歯槽骨上の空隙、切れ込み等に充填適用する充填材としては、例えば顆粒状、粉末状のハイドロキシアパタイト、α又はβタイプのリン酸三カルシウム等のリン酸カルシウム化合物、その他の生体親和性材料が示される。 特に、骨吸収能、新生骨形成能に優れたα-リン酸三カルシウムセラミックス材が好適に用いられる。更に出血が多い場合等は止血材料を添加する場合もある。
顆粒状、粉末状の充填剤を用いる場合は、充填した部位を、生体親和性フィルムであって、ポリ乳酸、等の生分解性ポリマー、コラーゲン等の最終的に生体に吸収される膜、ゴアテックス(商標)膜、シージー(商標)膜等の親和性材料で覆っても良い。
更に空隙部と同じ形状を持った充填物であってもよい。
また、充填材を充填すべき空隙は無いが、歯牙損失部位接触面が既成の形状を適用する為、整形する必要がある場合や抜歯後、血餅による骨形成が不足した場合等は、当該充填材を充填する場合もある。
本発明は、抜歯、その他の原因による歯牙喪失状態から、義歯の装着まで、又はインプラントの植設までの一時的で暫定的な利用に特に有効に作用するが、一時的とは、例えば、インプラント植設条件が満たされる迄であって、数ヶ月以上かかる場合も含まれ、条件によっては更に保護の為の半永続性がある利用であってもよい場合もある。
本発明は、抜歯時、人工歯根、その他の歯科インプラントの植設時等、保護、安静を必要とする部位に、審美、造骨促進等が図られ、歯科分野における利用可能性が期待できる。
10 補綴代用物
11 歯牙形状部
12 固定部
13 隣接歯接触面
14 隣接歯接触面
15 歯牙損傷部位接触面

Claims (9)

  1. 歯牙の喪失した部位に配置した1乃至複数の歯牙形状部と隣接する歯又は歯肉の一方又は両方に接触的に固定する固定部よりなる歯科用補綴代用物。
  2. 前記歯牙形状部には、インプラント上部が非接触状態で挿入可能な空間が形成されてなる請求項1に記載の歯科用補綴代用物。
  3. 前記空間が、上下に貫通した貫通孔である請求項2に記載の歯科用補綴代用物。
  4. 複数の喪失した歯牙に適用される複数の前記歯牙形状部及び前記固定部よりなる請求項1に記載の歯科用補綴代用物。
  5. 前記歯牙形状部位は、対合歯と非接触状態である請求項1に記載の歯科用補綴代用物。
  6. 前記固定部は軟質性を有する樹脂材で形成される請求項1に記載の歯科用補綴代用物。
  7. 前記歯牙形状部は、歯牙と同様の審美性を備えた配色がされ、前記固定部で歯肉に接する部位は、歯肉と同様の審美を備えた配色がされて成る請求項1に記載の歯科用補綴代用物。
  8. 前記固定部が、歯牙喪失部位、及び隣在歯の形状をCAD/CAMを用いて非接触、接触により計測して得られた情報に基づいて形成される請求項1に記載の歯科用補綴代用物。
  9. 補充すべき硬組織部に適用可能なリン酸カルシウム化合物、その他のセラミックスより選ばれる充填材、及び前記充填材を適用した部位を必要により覆う生体適合フィルムで形成される成形充填手段を備えた歯科用補綴代用物。
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