JP2010262154A - ズームレンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ズームレンズにおいて、少ないレンズ枚数で小型に構成しながら、高倍率化が図られ、色収差が良好に補正されて、高い光学性能を有する。
【解決手段】ズームレンズは、物体側から順に、正の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、絞り、全体として正の後続群とからなる。第1レンズ群G1は、負の第1レンズと正の第2レンズからなる接合レンズ、正の第3レンズとからなる。第1レンズの屈折率に関する式(1)、第1レンズのアッベ数に関する式(2)、第2レンズのアッベ数に関する式(3)、第3レンズのアッベ数に関する式(4)、広角端と望遠端の全系の焦点距離に関する式(5)を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、ズームレンズおよび撮像装置に関し、より詳しくは、ビデオカメラや電子スチルカメラ、監視カメラ等に好適に使用可能なズームレンズおよび該ズームレンズを備えた撮像装置に関するものである。
従来、民生用ビデオカメラや監視用ビデオカメラ等に用いられるズームレンズとして、4群タイプや5群タイプのズームレンズが多く提案されており、例えば、下記特許文献1〜9に記載されたズームレンズが知られている。特許文献1〜9には、4群タイプにおいて、第1レンズ群が3枚または4枚のレンズで構成されたズームレンズが記載されている。
特開2006−221208号公報 特開2004−279726号公報 特開2007−171248号公報 特開2007−127694号公報 特開2005−345892号公報 特開2007−3600号公報 特開2007−178825号公報 特開2003−98434号公報 特開2007−178572号公報
上記分野における変倍比が10倍程度のズームレンズでは、単板式、3板式に関係なく、上記特許文献1、2に記載されているような、第1レンズ群が3枚で構成されている例が極めて多い。このような変倍比が10倍程度のズームレンズにおいては、最も物体側に配置される第1レンズ群の第1レンズの材料に、d線におけるアッベ数が18〜26程度の高分散材料を用いている例が多い。具体的には、OHARA社製、S−TIH53(νd=23.8)相当を用いた例が多く見られる。
一方、近年では、ビデオカメラ用や電子スチルカメラ用のズームレンズの高倍率化への要求が高まっている。変倍比を15倍ないし20倍程度まで上げようとする場合に課題の1つとなるのが、色収差の補正である。従来の変倍比が10倍程度のズームレンズに採用されていた3枚構成の第1レンズ群のまま変倍比を上げると、当然のことながら望遠端の焦点距離が長くなる分、望遠端での色収差が増大してしまう。
色収差を良好に補正しつつ、高倍率を実現するためには、変倍比が10倍程度の従来のレンズ系とは異なる思想が必要となる。例えば、安易な方法の1つとして、特許文献3、4、8のズームレンズのように、第1レンズ群を4枚構成とすることが考えられる。しかしながら、最も物体側に配置される第1レンズ群はレンズ径が大きいため、この第1レンズ群の枚数を増加させて4枚構成とすると、レンズ系が大型化してしまうという不具合が生じる。上記分野のカメラに対する小型化の要望は年々強まってきており、これらに搭載されるズームレンズに対しても小型化の要望が強くなってきている。このような事情から、近年の小型化の要望も満たすように第1レンズ群を3枚で構成した上で、高倍率を実現し、色収差を最小限に抑えることができるような構成の最適化、特にレンズ材料の最適化が求められることとなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、少ないレンズ枚数で小型に構成しながら、高倍率化が図られ、色収差が良好に補正されて、高い光学性能を有するズームレンズおよび該ズームレンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明のズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、絞りと、全体として正の屈折力を有する後続レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍の際には、第1レンズ群と第2レンズ群との距離が大きくなるとともに、第2レンズ群と後続レンズ群との距離が小さくなるように構成され、第1レンズ群が、物体側から順に、負の第1レンズおよび正の第2レンズからなる接合レンズと、正の第3レンズとからなる3枚構成であり、第1レンズのd線における屈折率、アッベ数をそれぞれN1、ν1とし、第2レンズのd線におけるアッベ数をν2とし、第3レンズのd線におけるアッベ数をν3とし、広角端での全系の焦点距離をfwとし、望遠端での全系の焦点距離をftとしたとき、下記条件式(1)〜(5)を満たすことを特徴とするものである。
N1≧1.80 … (1)
35≦ν1<40 … (2)
ν2>75 … (3)
50<ν3<70 … (4)
11.6≦ft/fw<25 … (5)
なお、本発明において、各「レンズ群」は、複数のレンズから構成されるものだけでなく、1枚のレンズのみで構成されるものも含むものとする。
本発明のズームレンズにおいては、第1レンズ群の焦点距離をfG1としたとき、下記条件式(6)を満たすことが好ましい。
2.0≦fG1/(fw・ft)1/2<2.6 … (6)
また、本発明のズームレンズにおいては、第1レンズ群の焦点距離をfG1とし、第2レンズのd線における屈折率をN2とし、第3レンズの焦点距離をf3としたとき、下記条件式(7)を満たすことが好ましい。
0.1<fG1・(N1−N2)/f3<0.6 … (7)
また、本発明のズームレンズにおいては、第1レンズの焦点距離をf1とし、第1レンズ群の焦点距離をfG1としたとき、下記条件式(8)を満たすことが好ましい。
0.7<|f1/fG1|<1.6 … (8)
また、本発明のズームレンズにおいては、第3レンズのd線における屈折率をN3としたとき、下記条件式(9)を満たすことが好ましい。
N3>1.55 … (9)
なお、本発明のズームレンズにおいては、後続レンズ群が、変倍時に固定されている正の屈折力を有する第3レンズ群と、変倍に伴う像面位置の補正および合焦を行う正の屈折力を有する第4レンズ群とを含んで構成されるようにしてもよく、あるいは、後続レンズ群が、変倍時に固定されている正の屈折力を有する第3レンズ群と、変倍に伴う像面位置の補正および合焦を行う正の屈折力を有する第4レンズ群のみから構成されるようにしてもよい。
また、本発明のズームレンズにおいては、第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズとから構成され、この少なくとも2枚の負レンズのうち1枚の負レンズが少なくとも1面の非球面を有することが好ましい。
なお、上記の各条件式の値は、特に断りがない限り、ズームレンズの基準波長におけるものである。また、本明細書の説明におけるアッベ数の数値は、特に断りがない限り、d線におけるものである。
本発明の撮像装置は、上記記載の本発明のズームレンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1レンズ群を負、正、正の3枚構成とし、各条件式を満たすように構成しているため、少ないレンズ枚数で小型に構成可能であり、高倍率化を図りつつ、良好な色収差の補正を実現することができ、高い光学性能を有するズームレンズおよび該ズームレンズを備えた撮像装置を提供することができる。
本発明の実施例1にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例2にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例4にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例5にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例6にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例7にかかるズームレンズのレンズ構成を示す断面図 図8(A)〜図8(H)は本発明の実施例1のズームレンズの各収差図 図9(A)〜図9(H)は本発明の実施例2のズームレンズの各収差図 図10(A)〜図10(H)は本発明の実施例3のズームレンズの各収差図 図11(A)〜図11(H)は本発明の実施例4のズームレンズの各収差図 図12(A)〜図12(H)は本発明の実施例5のズームレンズの各収差図 図13(A)〜図13(H)は本発明の実施例6のズームレンズの各収差図 図14(A)〜図14(H)は本発明の実施例7のズームレンズの各収差図 本発明の実施形態にかかる撮像装置の概略構成図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるズームレンズの構成例を示す断面図であり、後述の実施例1のズームレンズに対応している。また、図2〜図7は、本発明の実施形態にかかる別の構成例を示す断面図であり、それぞれ後述の実施例2〜実施例7のズームレンズに対応している。図1〜図7に示す例の基本的な構成は同様であり、各図の図示方法も同様であるため、ここでは主に図1を参照しながら、本発明の実施形態にかかるズームレンズについて説明する。
本発明の実施形態にかかるズームレンズは、光軸Zに沿って、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りStと、全体として正の屈折力を有する後続レンズ群とからなる。また、このズームレンズは、広角端から望遠端への変倍の際には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との距離が大きくなるとともに、第2レンズ群G2と後続レンズ群との距離が小さくなるように構成されている。
図1に示す例では、具体的には、広角端から望遠端への変倍の際には、第1レンズ群G1は固定されており、第2レンズ群G2が像側へ移動するように構成されている。
後続レンズ群は、複数のレンズ群を含むように構成してもよく、図1に示す例では、後続レンズ群は、変倍時に固定されている正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、変倍に伴う像面位置の補正および合焦を行う正の屈折力を有する第4レンズ群G4の2つのレンズ群から構成されている。なお、本発明のズームレンズとしては、後続レンズ群は、上記第3レンズ群G3、上記第4レンズ群G4、およびその他のレンズ群を含むように構成してもよいが、小型化を優先する場合は、上記第3レンズ群G3、上記第4レンズ群G4のみから構成することが好ましい。
図1では、左側が物体側、右側が像側であり、上段に広角端におけるレンズ配置を示し、下段に望遠端におけるレンズ配置を示し、広角端から望遠端へ変倍するときの各レンズ群の概略的な移動軌跡を矢印で示している。なお、図1に示す開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。
また、図1では像面をSimとして図示している。例えばこのズームレンズを撮像素子が搭載された撮像装置に適用する際には、像面Simに撮像素子の撮像面が位置するように配置される。
ズームレンズを撮像装置に適用する際には、レンズを装着するカメラ側の構成に応じて、最も像側のレンズと撮像面との間にカバーガラスや、プリズム、赤外線カットフィルタ、ローパスフィルタなどの各種フィルタを配置することが好ましく、図1では、最も像側のレンズ群である第4レンズ群G4と像面Simとの間に、これらを想定した平行平板状の光学部材PPが配置された例を示している。
本発明の実施形態にかかるズームレンズの第1レンズ群G1は、物体側から順に、負レンズL11および正レンズL12からなる接合レンズと、正レンズL13とからなる3枚で構成されている。ここで、負レンズL11、正レンズL12、正レンズL13はそれぞれ、本発明の負の第1レンズ、正の第2レンズ、正の第3レンズに対応するものである。
図1に示す例では、負レンズL11は物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであり、正レンズL12は両凸レンズであり、正レンズL13は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第1レンズ群G1は最も物体側に配置されることから、第1レンズ群G1を透過する光線の光線高が大きく、そのために第1レンズ群G1のレンズ径も大きな径となる。この第1レンズ群G1のレンズ枚数を必要最小限の3枚とすることで、4枚構成とした場合よりもレンズ系を小型に構成でき、また、低コストにすることができる。
また、本発明の実施形態にかかるズームレンズは、負レンズL11のd線における屈折率、アッベ数をそれぞれN1、ν1とし、正レンズL12のd線におけるアッベ数をν2とし、正レンズL13のd線におけるアッベ数をν3とし、広角端での全系の焦点距離をfwとし、望遠端での全系の焦点距離をftとしたとき、下記条件式(1)〜(5)を満たすように構成されている。
N1≧1.80 … (1)
35≦ν1<40 … (2)
ν2>75 … (3)
50<ν3<70 … (4)
11.6≦ft/fw<25 … (5)
条件式(1)は、負レンズL11の屈折率を規定するものである。条件式(1)の下限を下回るほど屈折率が小さくなると、ペッツバール和が増大し、像面湾曲の補正が非常に困難になる。さらに、負レンズL11と正レンズL12の接合面の曲率半径の絶対値が小さくなり、正レンズL12のコバ(縁肉)を確保するために必要な正レンズL12の中心厚が大きくなってしまい、レンズ系が大型化してしまうので好ましくない。これを防止するために、負レンズL11と正レンズL12の接合面の曲率半径の絶対値を大きくして、正レンズL12の中心厚を薄くすると、ディストーションの補正が困難になり好ましくない。
条件式(2)は、負レンズL11のアッベ数を規定するものである。条件式(2)を満たすことで、二次スペクトルを低減することができ、高変倍でありながら、ズーム全域にわたって、色収差が良好に補正されたズームレンズを得ることができる。条件式(2)の下限を下回ると、色収差、特に、望遠端での軸上色収差を良好に補正することが困難になる。条件式(2)の上限を上回ると、負レンズL11と正レンズL12の接合面の曲率半径の絶対値が小さくなり、必要なコバ(縁肉)を確保するために必要な正レンズL12の中心厚が大きくなってしまい、レンズ系が大型化してしまうので好ましくない。
条件式(3)は、正レンズL12のアッベ数を規定するものである。現在使用されている光学材料の中で、条件式(3)を満たすような材料は異常分散性を有するものが多いため、このような材料を用いることで、二次スペクトルを低減することができる。
ここで、従来例と比較しながら考察する。従来、多数提案されている変倍比が10倍程度までのズームレンズにおいては、必ずしも異常分散性を有する材料が用いられているわけではなく、レンズ系の小型化のために、曲率を緩くできるように屈折率を考慮した結果、異常分散性を有する材料の分散よりも、もう少し分散の高い材料が用いられている場合が多い。
しかしながら、本実施形態のように変倍比が高いズームレンズにおいて、従来の変倍比が10倍程度のズームレンズの大半で採用されているような第1レンズ群が3枚の構成をそのまま採用した場合には、当然、望遠端の焦点距離が長くなる分、色収差は増大してしまう。高変倍のズームレンズでは、第1レンズ群が4枚で構成されている場合もあるが、小型化のためには、3枚で構成した方が好ましい。つまり、小型化と、高性能化を両立させるためには、条件式(2)と条件式(3)を満たす材料で接合レンズを構成することが好ましい。条件式(3)の下限を下回ると、負レンズL11と正レンズL12とのアッベ数の差が小さくなり、軸上色収差が大きくなってしまう。
特許文献1や特許文献2に開示されているズームレンズを含め、変倍比が10倍程度の従来の多数のズームレンズにおいては、第1レンズ(第1レンズ群の最も物体側のレンズ)にアッベ数が18〜26程度の高分散材料が用いられている。具体的には、アッベ数が23.8のS−TIH53(OHARA社製)相当を用いた例が多く見られる。高倍率化したときの望遠端での色収差を低減するためには、第1レンズにアッベ数が18〜26程度よりも分散が少し低い材料を用いることが考えられる。しかしながら、第1レンズにそのような分散が少し低い材料を用いて高倍率化を図ったときに色収差をバランス良く補正しようとすると、上記従来例と比べて、第1レンズ群を構成するレンズのパワーが強くなってしまい、レンズの曲率が大きくなってしまい、小型化に反するという傾向がある。そこで、第1レンズの大型化を防止しつつ、色収差を良好に補正できるように、本実施形態のズームレンズのように、第1レンズ群を構成するレンズの材料の屈折率やパワーを最適化することが重要となる。
なお、従来例の中で上記例よりもやや低い分散の材料、すなわち、アッベ数が23.8よりも大きな材料を第1レンズ群の第1レンズとして用いた例としては、特許文献5と特許文献6に記載のものがあり、第1レンズに、νd=28.3〜35.3の材料が用いられているが、いずれも、変倍比が10倍に満たない。特許文献6では、変倍比が小さいため、第1レンズ群の正レンズにアッベ数が75より大きな材料を用いなくとも、良好な色収差補正を実現できているが、変倍比を大きくする場合は、アッベ数が75より大きな材料を用いることが望まれる。特許文献7では、第1レンズにアッベ数が37.2の材料、第3レンズにアッベ数が70以上の材料を用いて、第1レンズ群を3枚構成にして10倍を超える変倍比を実現しているが、第3レンズに低屈折率材料を用いているため、レンズ径が大型化してしまい、小型化の要望を満たすものではない。
このように、従来例では、変倍比が12倍を超えるズームレンズで、第1レンズ群を3枚で構成し、従来よりもやや分散が低い材料を第1レンズに用いて、色消しを行った例はほとんどなく、特許文献9に示すように、変倍比が20倍を超えるようなレンズでも、第1レンズにアッベ数が30以下の高分散材料を用いた例が多い。第1レンズにアッベ数が30以下の高分散材料を用いると、第2レンズ(第1レンズ群の物体側の2番目のレンズ)の曲率を緩くできるため、小型化には有利であるが、望遠端での色収差が非常に大きくなるという問題が発生してしまう。
本実施形態の条件式の説明に戻る。条件式(4)は、正レンズL13のアッベ数を規定するものである。条件式(4)の下限を下回ると、望遠側のズーム位置での軸上色収差の補正を十分に行うことができない。条件式(4)の上限を上回るような低分散性を有する材料は、一般的に屈折率が低く、レンズの曲率が大きくなり、必要なコバ(縁肉)を確保するために必要な正レンズL13の中心厚が大きくなってしまい、レンズ系が大型化して好ましくない。さらに、条件式(4)の上限を上回るような材料は、異常分散性を有する材料が多く、異常分散性を有する材料は高価であるという短所がある。正レンズL12に加えて、正レンズL13も異常分散性を有する材料を用いると、コストが高くなってしまい好ましくない。
条件式(5)は、望遠端と広角端の焦点距離の比、つまり、変倍比を規定するものである。高変倍比を実現するためには条件式(5)の下限を満たす必要がある。上述のように、変倍比が10倍以下のレンズにおいては、条件式(2)や条件式(3)をともに満足させなくとも、ある程度の色収差補正が可能であり、むしろ、条件式(2)および条件式(3)を満たすことで小型化には不利になることがある。条件式(5)の下限を満たした上で、条件式(2)および条件式(3)を満たすことが好ましい。条件式(5)の上限については、条件式(5)の上限を上回る変倍比を第1レンズ群が3枚の構成で実現しようとすると、望遠端の色収差が大きくなりすぎてしまうという不具合が生じる。
本発明の実施形態にかかるズームレンズは、さらに以下の構成を満たすように構成することが好ましい。なお、好ましい態様としては、下記いずれか1つの構成を満足するものでもよく、あるいは任意の組合せを満足するものでもよい。以下に、好ましい構成と、その作用効果について述べる。
第1レンズ群の焦点距離をfG1とし、広角端での全系の焦点距離をfwとし、望遠端での全系の焦点距離をftとしたとき、下記条件式(6)を満たすことが好ましい。
2.0≦fG1/(fw・ft)1/2<2.6 … (6)
条件式(6)は、第1レンズ群G1の屈折力を規定する式である。条件式(6)の下限を下回ると、二次スペクトルが大きくなり好ましくない。さらに、広角側で発生する倍率色収差が大きくなってしまう。逆に、条件式(6)の上限を上回ると、第1レンズ群G1の屈折力が弱くなり、レンズ全長が大きくなって、小型化の点で好ましくない。
第1レンズ群G1の焦点距離をfG1とし、負レンズL11のd線における屈折率をN1とし、正レンズL12のd線における屈折率をN2とし、正レンズL13の焦点距離をf3としたとき、下記条件式(7)を満たすことが好ましい。
0.1<fG1・(N1−N2)/f3<0.6 … (7)
条件式(7)は、良好な収差補正とレンズ系の小型化を両立させるための条件である。条件式(7)の下限を下回ると、負レンズL11と正レンズL12の屈折率差が小さくなる。このとき、ズーム時の球面収差の変動を少なくするためには、負レンズL11と正レンズL12の曲率半径の絶対値を小さくする必要があり、光学系が大型化してしまい好ましくない。条件式(7)を上回ると、像面湾曲の補正が困難になる。
負レンズL11の焦点距離をf1とし、第1レンズ群G1の焦点距離をfG1としたとき、下記条件式(8)を満たすことが好ましい。
0.7<|f1/fG1|<1.6 … (8)
条件式(8)は、負レンズL11の焦点距離と第1レンズ群G1の焦点距離の関係を規定したものである。条件式(8)の上限を上回るほど負レンズL11のパワーが弱くなると、一次の色収差を十分に補正することができない。条件式(8)の下限を下回るほど負レンズL11のパワーが強くなると、ペッツバール和が大きくなり、大きな像面湾曲を生じてしまう。
正レンズL13のd線における屈折率をN3としたとき、下記条件式(9)を満たすことが好ましい。
N3>1.55 … (9)
条件式(9)は、正レンズL13の屈折率を規定するものである。正レンズL13の屈折率が低いと、正レンズL13の曲率が大きくなって、必要なコバ(縁肉)を確保するために中心厚を大きくする必要があり、レンズが大型化する。また、そのとき、中間倍率において十分な周辺光量比の確保のため、レンズ外径も大きくなってしまい好ましくない。
さらに以下の条件式(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)のいずれかあるいは任意の組み合わせを満たすことが好ましい。以下の条件式(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)で用いた記号はそれぞれ前述の条件式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)の説明におけるものと同じである。条件式(1−1)、(2−1)、(3−1)、(4−1)、(5−1)、(6−1)、(7−1)、(8−1)それぞれを満たすことで、条件式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)それぞれを満たすことにより得られる効果をさらに高めることができる。
N1≧1.9 … (1−1)
35.5≦ν1<38 … (2−1)
ν2>80 (3−1)
52<ν3<68 … (4−1)
14<ft/fw<22 … (5−1)
2.1≦fG1/(fw・ft)1/2<2.5 … (6−1)
0.2<fG1・(N1−N2)/f3<0.50 … (7−1)
0.8<|f1/fG1|<1.5 … (8−1)
また、第1レンズ群G1に含まれる正レンズのd線におけるアッベ数の平均値が74より小さいことが好ましい。アッベ数が大きな材料は一般に屈折率が低いため、レンズの曲率が大きくなり、コバ(縁肉)を確保するために中心厚が大きくなってしまい、レンズ系が大型化してしまうので好ましくない。アッベ数の平均値を上記のように規定することで、屈折率の低い材料からなるレンズの枚数を抑えることができる。
第2レンズ群G2は、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズとから構成されることが好ましく、これら少なくとも2枚の負レンズのうち1枚の負レンズは少なくとも1面の非球面を有することが好ましい。
第2レンズ群G2を、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズとを含むように構成することで、第2レンズ群G2に必要とされる負のパワーを確保しつつ、諸収差のバランスをとりながら良好な収差補正を行うことができる。
また、第2レンズ群G2の負レンズに非球面を設けることで、以下に述べるような長所が得られる。条件式(2)および条件式(3)を満たす材料で第1レンズ群G1の接合レンズを構成して色消しを行うと、従来提案されてきた変倍比が10倍程度のズームレンズの大半でみられる第1、第2レンズの材料の選択をした場合と比べて、レンズの曲率が大きくなる傾向にある。このとき、小型化のため、第1レンズ群を通過する光線の高さを小さくしようとすると、像高ごとや、ズーム倍率ごとの像面をそろえることが難しくなる。そこで、第2レンズ群の負レンズに非球面を設けると、優れた像面特性と小型化を両立させることが可能になる。なお、従来提案されてきた変倍比が10倍程度のズームレンズの大半でみられる第1、第2レンズの材料の選択をした場合とは、第1レンズが条件式(2)の下限値よりも分散が高い材料、第2レンズが条件式(3)同等、あるいは、第2レンズが条件式(3)の下限値よりも分散が高い材料で構成した場合のことである。
また、本ズームレンズが例えば屋外等の厳しい環境において使用される場合には、最も物体側に配置されるレンズには、風雨による表面劣化、直射日光による温度変化に強く、さらには油脂・洗剤等の化学薬品に強い材料、すなわち耐水性、耐候性、耐酸性、耐薬品性等が高い材料を用いることが好ましく、さらには堅く、割れにくい材料を用いることが好ましい。以上のことから最も物体側に配置される材料としては、具体的にはガラスを用いることが好ましく、あるいは透明なセラミックスを用いてもよい。
本ズームレンズが厳しい環境において使用される場合には、保護用の多層膜コートが施されることが好ましい。さらに、保護用コート以外にも、使用時のゴースト光低減等のための反射防止コート膜を施すようにしてもよい。
図1に示す例では、レンズ系と像面Simとの間に光学部材PPを配置した例を示したが、ローパスフィルタや特定の波長域をカットするような各種フィルタを配置する代わりに、各レンズの間にこれらの各種フィルタを配置してもよく、あるいは、いずれかのレンズのレンズ面に、各種フィルタと同様の作用を有するコートを施してもよい。
次に、本発明のズームレンズの数値実施例について説明する。実施例1〜実施例7のズームレンズのレンズ断面図はそれぞれ図1〜図7に示したものである。
実施例1にかかるズームレンズの基本レンズデータを表1に、ズーム(変倍)に関するデータを表2に、非球面データを表3に示す。同様に、実施例2〜7にかかるズームレンズの基本レンズデータ、ズームに関するデータ、非球面データを表4〜表21に示す。以下では、表中の記号の意味について、実施例1を例にとり説明するが、実施例2〜7のものについても基本的に同様である。
表1の基本レンズデータにおいて、Siは最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riはi番目の面の曲率半径を示し、Diはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示している。なお、曲率半径の符号は、物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としており、面間隔の最下欄の数値は表中の最終面と像面Simとの面間隔を示している。
また、基本レンズデータにおいて、Ndjは最も物体側のレンズを1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjはj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示している。なお、基本レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材PPも含めて示しており、開口絞りStに相当する面の面番号の欄には、面番号とともに(開口絞り)という語句を記載している。
表1の基本レンズデータにおいて、変倍時に間隔が変化する面間隔の欄にはそれぞれD5、D11、D17、D21の符号を記載し、各符号の後に(可変)と記載している。その他の実施例についても同様に、変倍時に間隔が変化する面間隔の欄には対応する符号と(可変)という語句を記載している。
表2のズームに関するデータには、広角端、望遠端における、全系の焦点距離f、FナンバーFno.、全画角2ω、変倍に伴い変化する各面間隔D5、D11、D17、D21の値を示す。
表1の基本レンズデータでは、非球面の面番号に*印を付しており、非球面の曲率半径として近軸の曲率半径の数値を示している。表3の非球面データには、非球面レンズであるレンズの符号と、非球面の面番号と、各非球面に関する非球面係数を示す。表3の非球面データの数値の「E−0n」(n:整数)は、「×10−n」を意味する。なお、非球面係数は、以下の式(A)で表される非球面式における各係数KA、RA(m=3、4、5、…10)の値である。
Zd=C・h/{1+(1−KA・C・h1/2}+ΣRA・h … (A)
ただし、
Zd:非球面深さ(高さhの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸に垂直な平面に
下ろした垂線の長さ)
h:高さ(光軸からのレンズ面までの距離)
C:近軸曲率半径の逆数
KA、RA:非球面係数(m=3、4、5、…10)
なお、ここでは一例として、表1〜表3における長さの単位に「mm」を用い、角度の単位に「度」を用い、式(A)のZd、hの単位に「mm」を用いている。しかし、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、単位は「mm」に限定されることはなく、他の適当な単位を用いることもできる。
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実施例1のズームレンズは、第1レンズ群G1が、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL11および両凸形状の正レンズL12の接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL13とからなる3枚構成であり、第2レンズ群G2が、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、両凸形状の正レンズL23とからなる3枚構成であり、第3レンズ群G3が、両凸形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL32および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL33の接合レンズとからなる3枚構成であり、第4レンズ群G4が、両凸形状の正レンズL41と、像側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL42とからなる2枚構成である。
実施例2のズームレンズは、第1レンズ群G1〜第3レンズ群G3におけるレンズ枚数、レンズ形状、およびレンズのパワーの符号に関する構成は実施例1のズームレンズと同様であるが、第4レンズ群G4が、両凸形状の正レンズL41と、像側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL42とからなる2枚構成である。
実施例3のズームレンズは、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2におけるレンズ枚数、レンズ形状、およびレンズのパワーの符号に関する構成は実施例1のズームレンズと同様であるが、第3レンズ群G3が、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL32および物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL33の接合レンズとからなる3枚構成であり、第4レンズ群G4が、両凸形状の正レンズL41と、両凹形状の負レンズL42とからなる2枚構成である。
実施例4のズームレンズは、第1レンズ群G1におけるレンズ枚数、レンズ形状、およびレンズのパワーの符号に関する構成は実施例1のズームレンズと同様であるが、第2レンズ群G2が、物体側が平面の平凹レンズである負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL23とからなる3枚構成であり、第3レンズ群G3が、両凸形状の正レンズL31からなる1枚構成であり、第4レンズ群G4が、両凸形状の正レンズL41と、両凹形状の負レンズL42および両凸形状の正レンズL43の接合レンズとからなる3枚構成である。なお、実施例4では、光学部材PPとして、屈折率の異なる2つの部材を用いている。
実施例5のズームレンズは、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4におけるレンズ枚数、レンズ形状、およびレンズのパワーの符号に関する構成は実施例4のズームレンズと同様である。また、実施例5の光学部材PPも屈折率の異なる2つの部材を用いている。
実施例6のズームレンズは、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4におけるレンズ枚数、レンズ形状、およびレンズのパワーの符号に関する構成は実施例2のズームレンズと同様である。
実施例7のズームレンズは、第1レンズ群G1におけるレンズ枚数、レンズ形状、およびレンズのパワーの符号に関する構成は実施例1のズームレンズと同様であるが、第2レンズ群G2が、物体側が平面の平凹レンズである負レンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、両凸形状の正レンズL23および両凹形状の負レンズL24の接合レンズとからなる4枚構成であり、第3レンズ群G3が、両凸形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL32とからなる2枚構成であり、第4レンズ群G4が、両凸形状の正レンズL41および両凹形状の負レンズL42の接合レンズと、両凸形状の正レンズL43とからなる3枚構成である。
なお、上記で述べた各実施例のレンズ形状は、非球面レンズについては、近軸領域におけるものである。実施例1、2、3、6のズームレンズでは、非球面は、第2レンズ群G2の物体側から2番目の負レンズL22の両面、第3レンズ群G3の最も物体側のレンズの両面、第4レンズ群G4の最も像側のレンズの両面に設けられている。実施例4、5のズームレンズでは、非球面は、第2レンズ群G2の物体側から2番目の負レンズL22の物体側の面、第3レンズ群G3の最も物体側のレンズの両面、第4レンズ群G4の最も物体側のレンズの両面に設けられている。実施例7のズームレンズでは、非球面は、第2レンズ群G2の物体側から2番目の負レンズL22の物体側の面、第3レンズ群G3の最も物体側のレンズの両面、第4レンズ群G4の最も像側のレンズの両面に設けられている。このように効果的に非球面を採用することにより、変倍に伴う収差補正を良好に行うことができる。
表22に、実施例1〜7における条件式(1)〜(9)に対応する値を示す。表22からわかるように、実施例1〜7のいずれも、条件式(1)〜(9)を満足している。
Figure 2010262154
図8(A)〜図8(H)に実施例1のズームレンズの広角端および望遠端における、球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。各収差図には、d線(波長587.6nm)を基準波長とした収差を示すが、球面収差図および倍率色収差図にはC線(波長656.3nm)、g線(波長436nm)についての収差も示す。球面収差図のFno.はFナンバー、その他の収差図のωは半画角を意味する。
同様に、図9(A)〜図9(H)、図10(A)〜図10(H)、図11(A)〜図11(H)、図12(A)〜図12(H)、図13(A)〜図13(H)、図14(A)〜図14(H)に、実施例2〜7のズームレンズの広角端および望遠端における、球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。
以上のデータから、実施例1〜7のズームレンズは、少ないレンズ枚数で小型に構成され、約12〜20倍程度の高倍率を有し、広角端における全画角は60度程度で、広角端および望遠端ともに色収差を含む各収差が良好に補正されて高い光学性能を有することがわかる。これらのズームレンズは、監視カメラや、ビデオカメラ、電子スチルカメラ等の撮像装置に好適に使用することができる。
図15に、本発明の実施形態の撮像装置の一例として、本発明の実施形態にかかるズームレンズ1を用いて構成したビデオカメラ10の構成図を示す。なお、図15では、ズームレンズ1が備える正の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、開口絞りSt、正の第3レンズ群G3、正の第4レンズ群G4を概略的に示している。
ビデオカメラ10は、ズームレンズ1と、ズームレンズ1の像側に配置されたローパスフィルタおよび赤外線カットフィルタ等の機能を有するフィルタ2と、フィルタ2の像側に配置された撮像素子4と、信号処理回路5とを備えている。撮像素子4はズームレンズ1により形成される光学像を電気信号に変換するものであり、例えば、撮像素子4としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いることができる。撮像素子4は、その撮像面がズームレンズ1の像面に一致するように配置される。
ズームレンズ1により撮像された像は撮像素子4の撮像面上に結像し、その像に関する撮像素子4からの出力信号が信号処理回路5にて演算処理され、表示装置6に像が表示される。
なお、図15には、1つの撮像素子4を用いた、いわゆる単板式の撮像装置を図示しているが、本発明の撮像装置としては、ズームレンズ1と撮像素子4の間にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)等の各色に分ける色分解プリズムを挿入し、各色に対応する3つの撮像素子を用いた、いわゆる3板式のものでもよい。
本発明の実施形態にかかるズームレンズは、前述した長所を有するため、本実施形態の撮像装置は、高倍率化が図られ、小型に構成可能であり、かつ色再現性の良い高画質の映像を得ることができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数等の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
1 ズームレンズ
2 フィルタ
4 撮像素子
5 信号処理回路
6 表示装置
10 ビデオカメラ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
PP 光学部材
St 開口絞り
Z 光軸

Claims (9)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、絞りと、全体として正の屈折力を有する後続レンズ群とからなり、
    広角端から望遠端への変倍の際には、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との距離が大きくなるとともに、前記第2レンズ群と前記後続レンズ群との距離が小さくなるように構成され、
    前記第1レンズ群が、物体側から順に、負の第1レンズおよび正の第2レンズからなる接合レンズと、正の第3レンズとからなる3枚構成であり、
    前記第1レンズのd線における屈折率、アッベ数をそれぞれN1、ν1とし、前記第2レンズのd線におけるアッベ数をν2とし、前記第3レンズのd線におけるアッベ数をν3とし、広角端での全系の焦点距離をfwとし、望遠端での全系の焦点距離をftとしたとき、下記条件式(1)〜(5)を満たすことを特徴とするズームレンズ。
    N1≧1.80 … (1)
    35≦ν1<40 … (2)
    ν2>75 … (3)
    50<ν3<70 … (4)
    11.6≦ft/fw<25 … (5)
  2. 前記第1レンズ群の焦点距離をfG1としたとき、下記条件式(6)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    2.0≦fG1/(fw・ft)1/2<2.6 … (6)
  3. 前記第1レンズ群の焦点距離をfG1とし、前記第2レンズのd線における屈折率をN2とし、前記第3レンズの焦点距離をf3としたとき、下記条件式(7)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
    0.1<fG1・(N1−N2)/f3<0.6 … (7)
  4. 前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第1レンズ群の焦点距離をfG1としたとき、下記条件式(8)を満たすことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    0.7<|f1/fG1|<1.6 … (8)
  5. 前記第3レンズのd線における屈折率をN3としたとき、下記条件式(9)を満たすことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    N3>1.55 … (9)
  6. 前記後続レンズ群が、変倍時に固定されている正の屈折力を有する第3レンズ群と、変倍に伴う像面位置の補正および合焦を行う正の屈折力を有する第4レンズ群とを含んで構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  7. 前記後続レンズ群が、変倍時に固定されている正の屈折力を有する第3レンズ群と、変倍に伴う像面位置の補正および合焦を行う正の屈折力を有する第4レンズ群のみから構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  8. 前記第2レンズ群が、少なくとも2枚の負レンズと1枚の正レンズとから構成され、前記少なくとも2枚の負レンズのうち1枚の負レンズが少なくとも1面の非球面を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のズームレンズを備えたことを特徴とする撮像装置。
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