JP2010256230A - ボルト締め付け軸力推定装置およびボルト締め付け軸力推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】面倒な測定作業や算出処理をすることなく、ボルトの締め付け軸力を推定することができる軸力推定装置を提供する。
【解決手段】ボルトの締め付け軸力を推定する軸力推定装置10に、ねじ部品(ボルト)Bのねじピッチの入力を受け付けると共に、トルク検出装置2が検出したねじ部品Bの締め付けトルク値および緩めトルク値の入力を受け付ける入出力部11と、締め付けトルク値と緩めトルク値との差分であるトルク差を算出し、そのトルク差およびねじピッチを用いて、ねじ部品Bの締め付け軸力を推定する軸力推定部13とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボルト締め付け軸力推定装置およびボルト締め付け軸力推定方法に関する。
従来から、ボルトの締め付けを適正に行うために、ボルトのトルクを測定し、その測定したトルクを利用してボルトの軸力を推定することが行われている。
具体的には、従来技術のトルク締め付けによる軸力推定方法では、電動ナットランナーを使用して、検査対象のボルトの「締め付けトルク」および「緩めトルク」を測定すると共に、緩めトルク点から締め付けトルク点までの「角度」を測定する(読み取る)。
つぎに、「ボルトの締め付けトルクと緩めトルクとのトルク差」および「角度」からボルトのねじれ量を算出する。
そして、前記ボルトのねじれ量からボルトのねじ部の「リード角」を求め、求めた「リード角」と、無負荷状態におけるボルトの「リード角」との差分からボルトの伸び量を算出し、その伸び量からボルト軸力を推定している。
また、特許文献1には、予め実験で求めておいた、軸力とボルトの回転角度との関係を示した「軸力−回転角度グラフ」と、実際に測定して求めたボルトの戻しトルクと回転角度との関係を示した「トルク−回転角度グラフ」とにより、ボルトの軸力を推定する方法が開示されている。
特開平10―122988号公報
しかしながら、上述した従来技術のボルト軸力の推定方法では、締め付けトルクが少ない場合に、算出されるねじれ量が微少の値となり、ボルトの伸びを算出することができなかった。すなわち、従来技術のボルトの軸力の推定方法は、ボルトの軸力を推定することができない場合があるという技術的課題を有していた。その結果、従来技術のボルト軸力の推定方法によれば、ボルトの軸力を推定できない部分にボルト緩みの不具合が生じることがあった。
また、従来技術のボルトの軸力の推定方法は、トルクの測定の他に、角度を測定する必要があると共に、軸力を求めるための算出処理の手間が面倒であった。
本発明は、上記の技術的課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、面倒な測定作業や算出処理をすることなく、ボルトの締め付け軸力を推定することができるボルト締め付け軸力推定装置およびボルト締め付け軸力推定方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、ボルトの締め付け軸力を推定するボルト締め付け軸力推定装置であって、前記ボルトのねじピッチの入力を受け付けると共に、トルク検出装置が検出した前記ボルトの締め付けトルク値および緩めトルク値の入力を受け付ける入力手段と、前記締め付けトルク値と前記緩めトルク値との差分であるトルク差を算出し、該トルク差および前記ねじピッチを用いて前記ボルトの軸力を推定する軸力推定手段とを備えることを特徴としている。
また、前記軸力推定手段は、前記トルク差に円周率を乗算した値をねじピッチで除算して得た値を前記ボルトの軸力として推定することが望ましい。
このように、本発明によれば、ボルトの締め付けトルクと、緩めトルクとを測定して、軸力推定装置に入力するだけで、簡単にボルトの軸力の値を求めることができる。
また、本発明によれば、ボルトの締め付けトルクが小さい場合であっても、ボルトの軸力を求めることが可能になる。その結果、本発明によれば、ボルトの軸力を推定できなかった部分に生じていたボルトの緩み不具合の発生を防止することができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明は、ボルトのトルクを検出するトルク検出装置と、該ボルトの締め付け軸力を推定する軸力推定装置とを用いたボルト締め付け軸力推定方法であって、前記軸力推定装置が、前記ボルトのねじピッチの入力を受け付けるステップと、前記トルク検出装置によりボルトの締め付けトルクを測定するステップと、前記トルク検出装置によりボルトの緩めトルクを測定するステップと、前記軸力推定装置が、前記トルク検出装置により測定されたボルトの締め付けトルク値およびボルトの緩めトルク値の入力を受け付けるステップと、前記軸力推定装置が、前記締め付けトルク値と前記緩めトルク値との差分であるトルク差を算出し、前記トルク差に円周率を乗算した値をねじピッチで除算して得た値を前記ボルトの軸力として推定するステップとを有することを特徴としている。
本発明によれば、面倒な測定作業や算出処理をすることなく、ボルトの締め付け軸力を推定することができるボルトの締め付け軸力推定装置およびボルトの締め付け軸力推定方法を提供することができる。
本発明の実施形態のボルトの締め付け軸力推定システムの構成を示したブロック図である。 ねじ部品を回転させたときのねじ部品への水平方向の力と、ねじ部品の軸力との関係を示した模式図である。 自動車等に使われているねじ部品のねじピッチ、ねじ有効径、リード角を例示した表である。 本発明の実施形態のボルトの締め付け軸力推定システムによる軸力推定処理の手順を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態のボルトの締め付け軸力推定システムについて図面に基づいて説明する。
先ず、本実施形態のボルトの締め付け軸力推定システムの構成について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態のボルトの締め付け軸力推定システムの構成を示したブロック図である。
図示するように、本実施形態のボルトの締め付け軸力推定システムAは、ねじ部品(ボルト)Bを締め付けたり、緩めたりするための締付け装置(例えばモンキーレンチ)1と、締付け装置1に締め付けられた際(或いは緩められた際)のトルクを検知するセンサを有するトルク検出装置2と、トルク検出装置2が検出したトルクの値を用いてねじ部品Bの締め付け軸力を推定するボルト締め付け軸力推定装置(以下、単に「軸力推定装置」という)10とを備えている。
また、トルク検出装置2と軸力推定装置10とは、信号線Sにより接続されており、トルク検出装置2は、信号線Sを介して、軸力推定装置10に、検知したトルクの値を示す電気信号を送信する。
なお、締付け装置1は、ねじ部品Bを締め付けたり、緩めたりできるものであればよく、その具体的な構成について特に限定されるものではない(締付け装置1は、電動式のものであってもいいし、手動式のものであってもいい)。
また、トルク検出装置2は、ねじ部品Bの「締め付けトルク」および「緩めトルク」を検知し、信号線Sを介して、軸力推定装置10に、当該検知したトルクの値を示す電気信号を送信できるようになされていればよく、その具体的な構成について特に限定されるものではない。
また、軸力推定装置10には、ユーザからの各種設定を受け付けるキーボードやマウス等により構成される入力装置20と、液晶ディスプレイ等により構成されている表示装置30とが接続されている。
また、本実施形態では、軸力推定装置10は、ねじ部品Bの軸力を推定する処理の前処理(準備処理)として、入力装置20を介して、測定対象のねじ部品Bのねじピッチの大きさ寸法を示すデータ(以下「ねじピッチP」という)の入力を受け付ける。
そして、軸力推定装置10は、上記のねじピッチPと、トルク検出装置2により検出された「締め付けトルクの値」および「緩めトルクの値」と、後述する軸力予測式とを用いて、ねじ部品Bの軸力を算出して、表示装置30に算出したねじ部品Bの軸力を表示する。
次に、本実施形態の軸力推定装置10の構成について説明する。
軸力推定装置10は、外部装置との間で行われるデータの授受を制御する入出力部11と、トルク検出装置2が出力するトルクの値を示す電気信号を物理単位のデータに変更するトルク数値化処理部12と、トルク数値化処理部12が物理単位に変換したトルク値を用いてねじ部品Bの軸力を算出する軸力推定部13とを備えている。
具体的には、入出力部11は、トルク検出装置2が出力するトルクの値を示す電気信号を受信し、その受信した電気信号をトルク数値化処理部12に出力する。また、入出力部11は、入力装置20から入力される各種データを受け付ける(例えば、測定対象のねじ部品BのねじピッチP等を受け付ける)。
また、入出力部11は、表示装置30に、軸力推定部13が生成した軸力の値を示した画像情報を送信する。
また、トルク数値化処理部12は、入出力部11を介して、トルク検出装置2が出力するトルクの値(「締め付けトルクの値」および「緩めトルクの値」)を示す電気信号を受信する。
そして、トルク数値化処理部12は、前記受信したトルクの値(「締め付けトルクの値」および「緩めトルクの値」)を示す電気信号を物理単位に変換し、軸力推定部13に、該変換した物理単位のトルクデータ(「締め付けトルクT1」、「緩めトルクT2」)を出力する。
また、軸力推定部13は、トルク数値処理部12が出力する「締め付けトルクT1」、「緩めトルクT2」を受信する。
そして、軸力推定部13は、受け付けた「締め付けトルクT1」および「緩めトルクT2」を用いて、「締め付けトルクT1」と「緩めトルクT2」との差分である「トルク差α(α=T1−T2)」を算出し、下記の「数1」に示す軸力予測式に、「トルク差α」と、入出力部11が受け付けた「ねじピッチP」とを入力し、軸力予測式から軸力Wを算出する。
Figure 2010256230
W:ねじ部品Bの軸力、α:トルク差(T1−T2)、P:ねじピッチ、π:円周率
また、軸力推定部13は、前記の算出した軸力Wの値を示す画像情報を生成して、入出力部11を介して、表示装置30に軸力Wを示す画像情報を表示させる。
このように、本実施形態によれば、ユーザが締付け装置1及びトルク検出装置2を操作して、ねじ部品Bの締め付けトルクT1と、緩めトルクT2とを測定するだけで、簡単にねじ部品Bの軸力Wを求めることができる。
また、本実施形態によれば、ボルトの締め付けトルクが小さい場合であっても、ネジ部品Bの軸力Wを求めることができる。
次に、軸力推定装置10のハードウェア構成について説明する。
本実施形態では、軸力推定装置10のハードウェア構成について、特に限定されるものではないが、例えば、軸力推定装置10は、CPUと、メモリと、入出力インタフェースと、通信インタフェースとを備えるコンピュータにより実現される。
この場合、前記メモリには、上述した各部(入出力部11、トルク数値値化処理部12、軸力推定部13)の機能を実現するためのプログラムが格納されている。
そして、上述した各部(入出力部11、トルク数値値化処理部12、軸力推定部13)の機能は、前記CPUが前記メモリに格納された前記プログラムを実行することにより実現される。
次に、本実施形態の軸力推定部13が用いる上述した「数1」の軸力予測式について、図2を参照して説明する。
図2は、ねじ部品を回転させたときのねじ部品への水平方向の力と、ねじ部品の軸力との関係を示した模式図である。また、図2(a)は、ねじ部品を締め付けるときの水平方向の力と軸力との関係を示した模式図であり、図2(b)は、ねじ部品を緩めるときの水平方向の力と軸力との関係を示した模式図である。
なお、図2において、「F1は、ねじ部品Bを締め付ける際の水平方向の力」を示し、「F2は、ねじ部品Bを緩める際の水平方向の力」を示し、「dは、ねじ部品Bのねじ有効径」を示し、「ρは、ねじ部品Bを回転させたときの摩擦角」を示し、「βは、ねじ部品Bを回転させたときのリード角」を示し、「Wは、ねじ部品Bの軸力」を示し、「Pは、ねじ部品Bのねじピッチ」を示し、「Pf1は、ねじ部品Bを締め付ける際の見せかけのねじピッチ」を示し、「Pf2は、ねじ部品Bを緩める際の見せかけのねじピッチ」を示している。
具体的には、ねじ部品Bを回転させて締め付けると、図2(a)に示すように、ねじ部品Bに水平方向の力F1と軸力Wとがかかる。そして、F1とWとの関係は、以下の「数2」のように示すことができる。
また、ねじ部品Bを回転させて緩めると、図2(b)に示すように、ねじ部品Bに水平方向の力F2と軸力Wとがかかる。そして、F2とWとのこの関係は、以下の「数3」のように示すことができる。
なお、ねじ部品Bを締め付けるときのトルク(締め付けトルクT1)は、「T1=F1×0.5×d」となり、ねじ部品Bを緩めるときのトルク(緩めトルクT2)は、「T2=F2×0.5×d」となる。
Figure 2010256230
Figure 2010256230
また、「締め付けトルクT1」と「緩めトルクT2」との差分である「トルク差α」は、以下の「数4」のように示される。
Figure 2010256230
また、上記の「数4」のトルク差αの式に、上述した「数2」および「数3」のF1、F2を代入して加法定理を利用して纏めると、「数5」のように示すことができる。
Figure 2010256230
ところで、本願の発明者らは、自動車等に使われているねじ部品Bのねじピッチ、ねじ有効径、リード角、摩擦係数を調査したところ、上記の「数5」のなかの「1±(tanρ×tanβ)」が「1」に近似できることを見出した。
そこで、上記の「数5」の「1±(tanρ×tanβ)」を「1」に近似すると、上記の「数5」は、以下の「数6」のように示すことができる。
Figure 2010256230
また、上述した図2に示す関係から、「tanβ」が以下の「数7」のように表されるため、「数6」および「数7」により、下記「数8」の関係式が導かれる。
そして、「数8」を「W=」の形式に変形すると、上述した「数1」の軸力予測式(W=(α×π)÷P)を得ることができる。
Figure 2010256230
Figure 2010256230
ここで、上記の「数5」のなかの「1±tanρ×tanβ」を近似した根拠について図3を用いて説明する。
図3は、自動車等に使われているねじ部品のねじピッチ、ねじ有効径、リード角を例示した表であり、図3(a)に並目ねじのデータを示し、図3(b)に細目ねじのデータを示している。
なお、ねじ部品Bの摩擦係数「μ」は、メッキ処理が施されているねじとナットの組み合わせでは「0.2〜0.4」の値をとることが知られている。また、摩擦係数「μ」は、「μ=tanρ」の関係で示される。
そして、自動車に使われているねじ部品Bのなかで、「tanρ×tanβ」が最大となるねじ部品Bを調べてみると、摩擦係数「μ(μ=tanρ)」が「0.4」であり、且つ「tanβ」の値が「0.062」である、ねじ呼び径が「6」の並目ねじであった。
そこで、摩擦係数「μ(μ=tanρ)」が「0.4」であり、且つ「tanβ」の値が「0.062」のねじ部品Bの「tanρ×tanβ」を計算すると「0.4×0.062=0.024」)となり十分に小さい値となることがわかった。
すなわち、実際に自動車に使われているねじ部品Bでは、上記の「tanρ×tanβ」が最大になるものであっても、その値が十分に小さいため、「1=1±tanρ×tanβ」と近似することができることがわかった。
このように、本願発明者らは、メッキ処理が施されているねじ部品Bに関して、上述した「数1」に示した軸力予測式の関係が成立することを見出した。
その結果、上記の「数1」に示した軸力予測式(W=(α×π)÷P)を用いることにより、ねじ部品Bの締め付けトルクと、緩めトルクとを計測するだけで、ねじ部品Bの軸力を算出することが可能になった。
また、上記の「数1」に示した軸力予測式を用いることにより、ボルトの締め付けトルクが小さい場合であっても、ネジ部品Bの軸力Wを求めることができるようになった。これにより、本実施形態によれば、ボルトの軸力を推定できないために生じていたボルト緩みの不具合を防止することができる。
つぎに、本実施形態のボルトの締め付け軸力推定処理の手順について図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施形態のボルトの締め付け軸力推定処理の手順を示したフローチャートである。
なお、図4に示す処理ステップに先だって、軸力推定装置10には、入力装置20を介して、測定対象のねじ部品BのねじピッチPが入力されているものとする(軸力推定装置10の前記メモリの所定領域に、測定対象のねじ部品BのねじピッチPが格納されている)。
具体的には、先ず、ユーザが締付け装置1を作動させ、ねじ部品Bを締め方向に回転させて締め付け完了のときの「締め付けトルク」を測定する作業を行う(S1)。
そして、S1により、ユーザが締付け装置1を作動させ、ねじ部品Bを締め方向に回転させると、トルク検出装置2が「締め付けトルク」を検出し、軸力推定装置10に「締め付けトルク」のトルクの値を示す電気信号を送信する(S2)。
なお、S2で送信するトルクの値を示す電気信号には、それが「締め付けトルク」の値であることを示すデータが含まれているものとする。
つぎに、軸力推定装置10のトルク数値化処理部12は、入出力部11を介して、「締め付けトルク」の値の電気信号を受信する。また、トルク数値化処理部12は、受信した「締め付けトルク」の値の電気信号を物理単位のトルクデータ(締め付けトルクT1)に変換して、軸力推定部13に出力する(S3)。
つぎに、ユーザは、再度、締付け装置1を作動させ、ねじ部品Bを緩め方向に回転させて「緩めトルク」を測定する作業を行う(S4)。
S4により、ユーザが締付け装置1を作動させ、ねじ部品Bを緩め方向に回転させると、トルク検出装置2が「緩めトルク」を検出し、軸力推定装置10に「緩めトルク」の値を示す電気信号を送信する(S5)。
なお、S5で送信するトルクの値を示す電気信号には、それが「緩めトルク」の値であることを示すデータが含まれているものとする。
つぎに、軸力推定装置10のトルク数値化処理部12は、入出力部11を介して、「緩めトルク」の値の電気信号を受信する。また、トルク数値化処理部12は、受信した「緩めトルク」の値の電気信号を物理単位のトルクデータ(緩めトルクT2)に変換して、軸力推定部13に出力する(S6)。
次に、軸力推定部13は、前記メモリに格納されている「ねじピッチP」と、S3でトルク数値化処理部12から出力された「締め付けトルクT1」と、S6でトルク数値化処理部12から出力された「緩めトルクT2」とを用いて、ねじ部品Bの軸力を推定する(S7)。
具体的には、軸力推定部13は、「締め付けトルクT1」と「緩めトルクT2」との差分である「トルク差α(α=T1−T2)」を算出する。そして、軸力推定部13は、上述した「数1」の軸力予測式(W=(α×π)÷P)に、「トルク差α」および「ねじピッチP」を入力して、ねじ部品Bの軸力を算出する。
すなわち、軸力推定部13は、「トルク差α」に「円周率π」を乗算した値を「ねじピッチP」で除算して得られた値を軸力Wとして推定する。
次に、軸力推定部13は、S7で推定したねじ部品Bの軸力を示す画像情報を生成し、入出力部11を介して、表示装置30に出力して、表示装置30の画面上に、ねじ部品Bの軸力を表示させる(S8)。
これにより、ユーザは、ねじ部品Bの軸力の値を確認することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、締付け装置1及びトルク検出装置2を操作して、ねじ部品Bの締め付けトルクと、緩めトルクとを測定するだけで、簡単にねじ部品Bの軸力Wの値を求めることができる。
また、本実施形態によれば、上述した従来技術のように、ボルトの締め付けトルクが小さい場合であっても、ボルトの軸力を求めることができる。その結果、本実施形態によれば、ボルトの軸力を推定できないために生じていたボルト緩みの不具合を防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、締付け装置1と、トルク検出装置2とが、別体の器具として示されていたが、締付け装置1と、トルク検出装置2とが一体の装置(トルクレンチ)として構成されていてもかまわない。
また、上述した実施形態では、軸力推定装置10側で「トルクの値を物理単位に変換する処理」を行っているがあくまでもこれは一例に過ぎない。例えば、トルク検出装置2が、検出したトルク(締め付けトルク、緩めトルク)の値を物理単位に変換した上で、軸力推定装置10に送信するように構成されていてもよい。また、トルク数値化処理部12の機能が、専用装置(トルク数値化処理装置)により実行されるように構成されていてもかまわない。
なお、この場合、軸力推定装置10にトルク数値化処理部12を設ける必要はない。
また、上述した実施形態では、トルク検出装置2が検出したトルクの値を自動的に、信号線Sを介して、軸力推定装置10に送信するように構成されているが、特にこれに限定されるものではない。
ユーザが、入力装置20を介して軸力推定装置10に、トルク検出装置2で測定されたトルクの値(「締め付けトルクの値」、「緩めトルクの値」)を入力するようにしてもよい。
A ボルトの締め付け軸力推定システム
B ねじ部品(ボルト)
S 信号線
1 締付け装置
2 トルク検出装置
10 ボルト締め付け軸力推定装置(軸力推定装置)
11 入出力部
12 トルク数値化処理部
13 軸力推定部
20 入力装置
30 表示装置

Claims (3)

  1. ボルトの締め付け軸力を推定するボルト締め付け軸力推定装置であって、
    前記ボルトのねじピッチの入力を受け付けると共に、トルク検出装置が検出した前記ボルトの締め付けトルク値および緩めトルク値の入力を受け付ける入力手段と、
    前記締め付けトルク値と前記緩めトルク値との差分であるトルク差を算出し、該トルク差および前記ねじピッチを用いて前記ボルトの軸力を推定する軸力推定手段とを備えることを特徴とするボルト締め付け軸力推定装置。
  2. 前記軸力推定手段は、前記トルク差に円周率を乗算した値をねじピッチで除算して得た値を前記ボルトの軸力として推定することを特徴とする請求項1に記載のボルト締め付け軸力推定装置。
  3. ボルトのトルクを検出するトルク検出装置と、該ボルトの締め付け軸力を推定する軸力推定装置とを用いたボルト締め付け軸力推定方法であって、
    前記軸力推定装置が、前記ボルトのねじピッチの入力を受け付けるステップと、
    前記トルク検出装置によりボルトの締め付けトルクを測定するステップと、
    前記トルク検出装置によりボルトの緩めトルクを測定するステップと、
    前記軸力推定装置が、前記トルク検出装置により測定されたボルトの締め付けトルク値およびボルトの緩めトルク値の入力を受け付けるステップと、
    前記軸力推定装置が、前記締め付けトルク値と前記緩めトルク値との差分であるトルク差を算出し、前記トルク差に円周率を乗算した値をねじピッチで除算して得た値を前記ボルトの軸力として推定するステップとを有することを特徴とするボルト締め付け軸力推定方法。
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