JP2010256081A - 光学式位置検出器及び光学装置 - Google Patents

光学式位置検出器及び光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することができる光学式位置検出器及び光学装置を提供する
【解決手段】被検出光yを出射する発光部83dと、発光部83dに並設され、被検出光yを出射する発光部83eと、発光部83d,83eに対してその並設方向に沿って相対移動し、白領域、及び、被検出光y及び被検出光yに対して白領域とは異なる反射率を有する黒領域が交互に配置された光学パターンを含む反射板83aと、反射板83aで反射される被検出光y,yの光強度に基づいて出力電圧信号Y,Yを出力する受光部83cと、出力電圧信号Y,Yの大きさに基づいて、出力電圧信号Y,Yの何れか一方を選択して位置検出信号とし、選択した位置検出信号に基づいて反射板83aと連動する移動レンズ90の位置情報を取得する制御部81と、を備えて構成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、光学式の位置検出器及びその位置検出器を備える光学装置に関するものである。
従来の光学式位置検出器として、光学エンコーダパターン、発光素子及び受光素子を有するものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1記載の光学式位置検出器は、菱形等の複雑な形状を有する受光素子又は光学エンコーダパターンを用いて略正弦波の出力信号を取得し位置検出するものである。また、特許文献2記載の光学式位置検出器は、移動始点又は移動終点を示すインデックスパターン、及び、透過率あるいは反射率が異なる領域を交互に有する光学エンコーダパターンを含む光学スケールと、発光素子及び複数の受光素子とを備えている。そして、複数の受光素子から得られる出力信号を論理的に組み合わせて、移動範囲の始点、終点及び移動範囲内の位置を検出するものである。
特開2007−147622号公報 特開2007−64981号公報
しかしながら、特許文献1記載の光学式位置検出器にあっては、略正弦波の出力信号を取得するためには、菱形等の複雑な形状を有する受光素子又は光学エンコーダパターンが必要となるので、製造工程が複雑化したり製造コストが増大したりするおそれがある。また、特許文献2記載の光学式位置検出器にあっては、位置検出に用いる出力信号が矩形波であるため、分解能を高めるためには光学エンコーダパターン及び受光部のそれぞれの幅を狭くする必要があるので、製造コストが増大するおそれがある。
そこで本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することができる光学式位置検出器及び光学装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明に係る光学式位置検出器は、第1被検出光を出射する第1発光部と、第1発光部に並設され、第2被検出光を出射する第2発光部と、第1発光部及び第2発光部に対して第1発光部及び第2発光部の並設方向に沿って相対移動し、第1領域、及び、第1被検出光及び第2被検出光に対して第1領域とは異なる透過率又は反射率を有する第2領域が交互に配置された光学パターンを含む光学スケールと、光学スケールを透過する第1被検出光の光強度又は光学スケールで反射される第1被検出光の光強度に基づいて第1出力信号を出力するとともに、光学スケールを透過する第2被検出光の光強度又は光学スケールで反射される第2被検出光の光強度に基づいて第2出力信号を出力する受光部と、第1出力信号又は第2出力信号の大きさに基づいて、第1出力信号及び第2出力信号の何れか一方を選択して位置検出信号とする信号選択手段と、位置検出信号に基づいて光学スケールと連動する移動部材の位置情報を取得する位置情報取得手段とを備えて構成される。
本発明に係る光学式位置検出器では、第1発光部とそれに並設する第2発光部とを有するので、それぞれの発光部に対してその並設方向に相対移動する光学スケールへ、周期的光学パターンへの照射位置が異なるように被検出光をそれぞれ出射することができる。このため、受光部により例えば位相差のある2つの周期的な出力信号を得ることが可能となる。そして、信号選択手段により、出力信号の大きさ(信号値)に基づいて2つの出力信号のうち位置検出信号となる1つの出力信号を選択することができるので、移動部材の位置の変化(移動部材の移動)に対して信号値の変動が大きな出力信号を検出位置ごとに選択して当該検出位置を示す位置検出信号とすることが可能となる。このように、位相差のある2つの出力信号を用いることで、発光部、光学パターン及び受光部に対して微細な加工を施すことなく、移動部材の移動に対して信号値の変動が大きな位置検出信号を得ることができる。よって、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
ここで、第1発光部と第2発光部との間隔、及び、並設方向における第1領域からなるパターン幅及び第2領域からなるパターン幅は、第1出力信号と第2出力信号との位相差が90度となるように設定されることが好適である。
このように構成することで、位置検出領域内において、一方の出力信号のうち移動部材の移動に対して信号値の変動が小さくなる波形部分と、他方の出力信号のうち移動部材の移動に対して信号値の変動が大きくなる波形部分とを適切に重ね合わせることができる。このため、位置検出領域内のどの検出位置においても移動部材の移動に対して信号値の変動が大きい出力信号を得ることが可能となる。よって、精度の良い位置情報を取得することができる。
また、信号選択手段は、第1出力信号の大きさが第1所定値以上である場合かつ第1所定値より大きい第2所定値以下である場合には、第1出力信号を選択して位置検出信号とし、第1出力信号の大きさが第1所定値未満である場合又は第2所定値を超える場合には、第2出力信号を選択して位置検出信号とすることが好適である。
このように構成することで、例えば、出力信号の周期的な定振幅の波形がなだらかとなり始める信号値を第1所定値、第2所定値とし、出力信号の大きさと第1所定値及び第2所定値との大小関係を用いて、移動部材の移動に対して信号値の変動が大きい出力信号を選択して位置検出信号とすることができるので、精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
また、信号選択手段は、第1出力信号に係る波形の両振幅の中心値と第1出力信号の大きさとの差分の絶対値を第1判定値とし、第2出力信号に係る波形の両振幅の中心値と第2出力信号の大きさとの差分の絶対値を第2判定値とし、第1判定値が第2判定値以下の場合には、第1出力信号を選択して位置検出信号とし、第1判定値の大きさが第2判定値を超える場合には、第2出力信号を選択して位置検出信号とすることが好適である。
このように構成することで、例えば、第1出力信号と第2出力信号との位相差が90度でない場合であっても、精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
また、第1発光部及び第2発光部は、第1被検出光と第2被検出光とを交互に出射するように動作することが好適である。このように構成することで、第1発光部及び第2発光部から出射された被検出光に関する光を1つの受光部により受光することが可能となる。
さらに、本発明に係る光学装置は、上述した光学式位置検出器を備えて構成される。この光学装置によれば、上述した光学式位置検出器を備えていることから、光学部材の位置情報を簡易な構成で精度良く取得することができる。
本発明によれば、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の概要図である。 本発明の実施形態に係る撮像装置を示す断面図である。 図2のIII−IIIにおける被駆動部材の断面図である。 本発明の実施形態に係る撮像装置におけるアクチュエータ駆動回路図である。 図2の圧電素子に入力される駆動信号の波形図である。 本発明の実施形態に係る光学式位置検出器の模式図である。 本発明の実施形態に係る光学式位置検出器の構成及び出力電圧信号を説明する概要図である。 本発明の実施形態に係る光学式位置検出器のフォトリフレクタ駆動回路図である。 本発明の実施形態に係る光学式位置検出器の駆動信号である。 本発明の実施形態に係る光学式位置検出器の出力電圧信号を説明する概要図である。 本発明の実施形態に係る撮像装置のA/D変換を説明するための概要図である。 第1実施形態に係る光学式位置検出器の切り替え動作前後の電圧信号である。 第1実施形態に係る光学式位置検出器の調整動作前後の電圧信号である。 本発明の実施形態に係る撮像装置の動作を示すフローチャートである。 出力電圧信号の信号値の変位を説明する概要図である。 第2実施形態に係る光学式位置検出器の切り替え動作前後の電圧信号である。 第1実施形態に係る光学式位置検出器の切り替え動作前後の電圧信号である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態に係る撮像装置(光学装置)は、例えば屈曲光学系を有する撮像装置に好適に採用されるものである。最初に、本実施形態に係る撮像装置について概要を説明する。図1は、本実施形態に係る撮像装置の撮像光学系を示す概要図である。
図1に示す撮像装置は、光軸Oを屈曲させる屈曲光学系が適用されており、ズームレンズユニット部16、撮像素子82及び制御部(信号選択手段、位置情報取得手段)81を備えている。ズームレンズユニット部16は、撮像装置の撮像光学系を有しており、固定レンズ105、プリズム104、移動レンズ(移動部材、光学部材)90、102及び固定レンズ101を備えている。また、制御部81は、撮像装置全体の制御を行うものであり、例えばCPU(CentralProcessing Unit)62、ISP(Image Signal Processing)60、素子駆動回路61、EEPROM(Electrically Erasable PROM)64及びドライバ65を備えている。
移動レンズ90,102には、ズーム用のアクチュエータ(駆動源)10、オートフォーカス(AF)用のアクチュエータ(駆動源)15が駆動源としてそれぞれ接続されている。各アクチュエータ10、15が駆動することによって移動レンズ90、102が光軸Oに沿って移動し、ズーム機能及びオートフォーカス機能が実現される。各アクチュエータ10,15は、ドライバ65に接続されており、ドライバ65及びCPU62によって駆動制御が行われる。
撮像素子82は、光軸O上に配設されており、ズームレンズユニット部16の撮影光学系により結像された画像を電気信号に変換する撮像手段である。撮像素子82は、例えばCCD(Charge Coupled Device image sensor)により構成され、ISP60に接続されている。
ズームレンズユニット部16へ入射された被写体106の像は、固定レンズ105、プリズム104を介して屈曲され、移動レンズ90、移動レンズ102、固定レンズ101を介して撮像素子82に到達し、ISP60及びCUP62によって画像として処理される。
ここで、移動レンズ90、102のレンズ位置は、ズームレンズユニット部16に備わる位置検出素子(光学式位置検出器)83,84により検出される。すなわち、各位置検出素子83,84は、レンズ位置検出手段として機能する。位置検出素子83,84は、素子駆動回路61に接続されており、素子駆動回路61によって駆動制御される。各位置検出素子83,84が検出した光強度は、素子駆動回路61を介して出力信号とされ、CPU62が有するA/D変換部63によりA/D変換される。
CPU62及びドライバ65は、A/D変換された出力信号及びEEPROM64に格納された情報等に基づいて、フィードバック的に各アクチュエータ10、15の駆動制御を行う。なお、EEPROM64には、例えば調整時の測定によって得られたズーム位置、AF位置に対する出力信号が記憶されている。このように、撮像装置のレンズ駆動手段は、位置検出手段と連携して動作可能に構成されている。
次に、上述した各構成の詳細について説明する。なお、以下では説明理解の容易性を考慮して、移動レンズ90を例に詳細を説明する。
まず、撮像装置のレンズ駆動手段から詳細を説明する。図2は、移動レンズ90の駆動装置の断面図である。図2に示す駆動装置は、圧電素子1に駆動軸2を取り付けたアクチュエータ10を有し、圧電素子1の伸縮に応じて駆動軸2を往復移動させ、駆動軸2に摩擦係合される被駆動部材(移動部材)3を駆動軸2に沿って移動させる装置である。
圧電素子1は、駆動信号の入力により伸縮可能な電気機械変換素子であり、所定の方向へ伸長及び収縮可能となっている。この圧電素子1は、制御部81に接続され、ドライバ65により電気信号を入力されることにより伸縮する。例えば、圧電素子1には、二つの入力端子11a,11bが設置される。この入力端子11a,11bに印加される電圧を繰り返して増減させることにより、圧電素子1が伸長及び収縮を繰り返すこととなる。なお、電気機械変換素子としては駆動信号の入力により伸縮するものであれば、導電性高分子からなる材料や形状記憶合金等、圧電素子1以外のものを用いてもよい。
駆動軸2は、圧電素子1の伸縮方向に長手方向を向けて圧電素子1に取り付けられている。例えば、駆動軸2の一端が圧電素子1に当接され接着剤21を用いて接着されている。この駆動軸2は、長尺状の部材であり、例えば円柱状のものが用いられる。駆動軸2は、固定枠4から内側へ延びる仕切り部4b、仕切り部4cにより長手方向に沿って移動可能に支持されている。仕切り部4b、仕切り部4cは、被駆動部材3の移動領域を仕切るための部材であり、駆動軸2の支持部材としても機能している。固定枠4は、圧電素子1、駆動軸2及び被駆動部材などを収容し組み付けるための筐体として機能する。
駆動軸2の材質は、軽く高剛性のものが適している。なお、駆動軸2の形状は円柱状に限定されるものではなく、角柱状でもよい。
仕切り部4b、仕切り部4cには、駆動軸2を貫通させる貫通孔4aがそれぞれ形成されている。仕切り部4bは、駆動軸2の圧電素子1取付部分の近傍箇所、すなわち駆動軸2の基端箇所を支持している。仕切り部4cは、駆動軸2の先端箇所を支持している。駆動軸2は、圧電素子1に取り付けられることにより、圧電素子1の伸長及び収縮の繰り返し動作に応じて、その長手方向に沿って往復移動する。
なお、図2では、駆動軸2を仕切り部4b、4cによりその先端側と基端側の二箇所で支持する場合を示しているが、駆動軸2をその先端側又は基端側の一方で支持する場合もある。例えば、仕切り部4bの貫通孔4aを駆動軸2の外径より大きく形成することにより、駆動軸2が仕切り部4cにより先端箇所のみで支持されることとなる。また、仕切り部4cの貫通孔4aを駆動軸2の外径より大きく形成することにより、駆動軸2が仕切り部4bにより基端箇所のみで支持されることとなる。
また、図2では、駆動軸2を支持する仕切り部4b、4cが固定枠4と一体になっている場合について示したが、これらの仕切り部4b、4cは固定枠4と別体のものを固定枠4に取り付けて設けてもよい。別体の場合であっても、一体となっている場合と同様な機能、効果が得られる。
被駆動部材3は、駆動軸2に移動可能に取り付けられている。この被駆動部材3は、駆動軸2に対し摩擦係合されて取り付けられ、駆動軸2の長手方向に沿って移動可能となっている。例えば、被駆動部材3は、板バネ7により駆動軸2に圧接されて所定の摩擦係数で係合しており、一定の押圧力で駆動軸2に押し付けられることによってその移動の際に一定の摩擦力が生ずるように取り付けられている。この摩擦力を超えるように駆動軸2が移動することにより、慣性により被駆動部材3がその位置を維持し、その被駆動部材3に対し相対的に駆動軸2が移動する。
圧電素子1は、支持部材5により固定枠4に取り付けられている。支持部材5は、圧電素子1をその伸縮方向に対して側方から支持して取り付けるものであり、圧電素子1と固定枠4との間に配設されている。この場合、支持部材5により圧電素子1をその伸縮方向と直交する方向から支持することが好ましい。この支持部材5は、圧電素子1を側方から支持して取り付ける取付部材として機能している。
このように支持部材5によりアクチュエータ10が圧電素子1の伸縮方向に対し側方側から支持されており、アクチュエータ10の両端は圧電素子1の伸縮方向へ移動可能な自由端となっている。このため、アクチュエータ10が駆動しても圧電素子1の伸縮による振動が固定枠4側へ伝達されにくい構造となっている。従って、アクチュエータ10の駆動信号をアクチュエータ10自体の共振周波数に関連づけて設定することが有効となっている。
支持部材5は、所定以上の弾性特性を有する弾性体により形成され、例えばシリコーン樹脂により形成される。支持部材5は、圧電素子1を挿通させる挿通孔5aを形成して構成され、その挿通孔5aに圧電素子1を挿通させた状態で固定枠4に組み付けられている。支持部材5の固定枠4への固着は、接着剤22による接着により行われる。また、支持部材5と圧電素子1の間の固着も、接着剤による接着により行われる。この支持部材5を弾性体によって構成することにより、圧電素子1をその伸縮方向に移動可能に支持することができる。図2において、支持部材5が圧電素子1の両側に二つ図示されているが、この支持部材5、5は環状の支持部材5の断面をとることによって二つに図示されたものである。
なお、支持部材5の固定枠4への固着及び圧電素子1への固着は、固定枠4と圧電素子1の間に支持部材5を圧入し、支持部材5の押圧によって行ってもよい。例えば、支持部材5を弾性体により構成し、かつ、固定枠4と圧電素子1の間より大きく形成して、その間に圧入して設置する。これにより、支持部材5は、固定枠4及び圧電素子1に密着して配設される。この場合、圧電素子1は、支持部材5により伸縮方向に直交する方向の両側から押圧される。これによって、圧電素子1が支持される。
また、ここでは支持部材5をシリコーン樹脂で形成する場合について説明したが、支持部材5をバネ部材により構成してもよい。例えば、固定枠4と圧電素子1の間にバネ部材を配置し、このバネ部材によって圧電素子1を固定枠4に対し支持してもよい。
被駆動部材3には、レンズ枠91を介して移動レンズ90が取り付けられている。移動レンズ90は、カメラの撮影光学系を構成するものであり、駆動装置の移動対象物となるものである。この移動レンズ90は、被駆動部材3と一体的に設けられ、被駆動部材3と共に移動するように設けられている。移動レンズ90の光軸O上には、図1を用いて説明したように固定レンズなどが配設され、カメラの撮影光学系を構成している。この移動レンズ90として、例えばズームレンズが用いられる。
圧電素子1の端部には、錘部材6が取り付けられている。錘部材6は、圧電素子1の伸縮力を駆動軸2側へ伝達させるための部材であって、圧電素子1の駆動軸2が取り付けられる端部と反対側の端部に取り付けられている。
この錘部材6は、アクチュエータ10の一部を構成する部品である。錘部材6としては、駆動軸2より重いものが用いられる。
錘部材6の材質は、圧電素子1及び駆動軸2よりもヤング率の小さい材料のものが用いられる。なお、錘部材6と圧電素子1とを固着する接着剤としては、弾性接着剤を用いることが好ましい。
また、錘部材6は、固定枠4に対し支持固定されない状態で設けられている。すなわち、錘部材6は、圧電素子1の自由端に取り付けられ、固定枠4に対し直接支持されたり固定されておらず、また接着剤や樹脂材を介して固定枠4に対し動きを拘束されるように支持されたり固定されていない状態で設けられている。
図3は、図2のIII−IIIにおける被駆動部材3の摩擦係合部分の断面図である。図3に示すように、被駆動部材3は、板バネ7により駆動軸2を押圧することにより、駆動軸2に取り付けられている。例えば、被駆動部材3には、駆動軸2を位置決めするためのV字状の溝3aが形成される。その溝3aには、断面V字状の摺動板3bが配置され、その摺動板3bを介して駆動軸2が被駆動部材3に押圧される。
また、板バネ7と被駆動部材3との間には、断面V字状の摺動板3cが配設され、板バネ7は、この摺動板3cを介して被駆動部材3を押圧する。このため、摺動板3b、3cが互いに凹部側を向き合わせて配置され、駆動軸2を挟んで設けられている。V字状の溝3a内に駆動軸2を収容することにより、被駆動部材3を安定して駆動軸14に取り付けることができる。
板バネ7としては、例えば、断面L字状の板バネ材が用いられる。板バネ7一辺を被駆動部材3に掛止させ、他の一辺を溝3aの対向位置に配することにより、他の一辺により溝3aに収容される駆動軸2を被駆動部材3との間に挟み込むことができる。
このように、被駆動部材3は、板バネ7により被駆動部材3を駆動軸2側に一定の力で押圧して取り付けられることにより、駆動軸2に対し摩擦係合される。すなわち、被駆動部材3は、駆動軸2に対し被駆動部材3が一定の押圧力で押し付けられ、その移動に際し一定の摩擦力が生ずるように取り付けられる。
また、断面V字状の摺動板3b、3cにより駆動軸2を挟み込むことにより、被駆動部材3が駆動軸2に複数箇所で線接触することになり、駆動軸2に対し安定して摩擦係合させることができる。また、複数箇所の線接触状態により被駆動部材3が駆動軸2に係合しているため、実質的に被駆動部材3が駆動軸2に面接触状態で係合していると同様な係合状態となり、安定した摩擦係合が実現できる。
次に、上述したアクチュエータ10の動作制御を行うドライバ65の詳細について説明する。ドライバ65は、圧電素子1を作動させる駆動回路を有している。図4は、圧電素子1を作動させる駆動回路85の回路図である。この駆動回路85は、圧電素子1のドライブ回路として機能するものであり、圧電素子1に対し駆動用の電気信号を出力する。駆動回路85は、CPU62から制御信号を入力し、その制御信号を電圧増幅又は電流増幅して圧電素子1の駆動用電気信号を出力する。駆動回路85は、例えば入力段を論理回路U1〜U3により構成し、出力段に電界効果型のトランジスタ(FET)Q1,Q2を備えたものが用いられる。トランジスタQ1,Q2は、出力信号として、Hi出力(高電位出力)、Lo出力(低電位出力)及びOFF出力(オフ出力、オープン出力)を出力可能に構成されている。なお、図4に示す駆動回路は、圧電素子1を作動させるための回路の一例であり、これ以外の回路を用いて圧電素子1を作動させてもよい。
図5に駆動回路85から出力される駆動信号の一例を示す。図5(a)は、被駆動部材3を圧電素子1に接近させる方向(図2において右方向)に移動させる際に圧電素子1に入力される駆動信号であり、図5(b)は、被駆動部材3を圧電素子1から離間させる方向(図2において左方向)に移動させる際に圧電素子1に入力される駆動信号である。
図5(a)、(b)の駆動信号において、Aoutの信号が圧電素子1の一方の入力端子11aに入力され、Boutの信号が圧電素子1の他方の入力端子11bに入力される。このため、AoutとBoutとの電位差が圧電素子1の入力電圧となる。
図5の駆動信号は矩形波であるが、実際に圧電素子1に入力される波形は、圧電素子1のキャパシタ成分により三角波状となる。このため、駆動信号のハイ、ローのデューティー比が50%でなければ、矩形状の駆動信号の入力によって圧電素子1の伸長速度と収縮速度を異ならせることができ、被駆動部材3を移動させることができる。
これらの図5(a)、(b)の駆動信号は、パルス信号であり、アクチュエータ10の駆動時における信号である。1パルスごとの信号が連続してアクチュエータ10に入力されることにより、連続駆動が行われることとなる(駆動状態)。なお、アクチュエータ10に入力される信号は、図5に示すものに限られるものではなく、パルス信号でなく鋸歯波状の信号や三角波状の信号などであってもよい。
一方、アクチュエータ10の休止時における信号は、図示していないが、圧電素子1の二つの端子に入力される電位差がゼロとなる信号である。また、電位差がゼロとなる休止時の入力信号は、図5(a)、(b)に示す駆動時の入力信号における1パルスの周期時間以上の長い時間で電位差がゼロとなる信号とすることが好ましい。このような信号がアクチュエータ10に入力されることにより、駆動が休止されることとなる(休止状態)。
また、ドライバ65は、駆動回路85を制御してアクチュエータ10へ出力する駆動信号の波形を変更する機能を有している。例えば、ドライバ65は、単位時間あたりのパルス数を変更することによって駆動信号の波形の変更を行う。例えば、パルスを間引いたりパルス間隔を変更したりすることにより単位時間あたりのパルス数を変更する。さらに、被駆動部材3を移動させる際に、単位時間あたりのパルス数を変更する場合には、1パルスごとの信号が連続する期間の後に、AoutとBoutとの電位差がゼロ(又はAoutとBoutがオープン)となる期間を、1パルスの周期時間以上の長い時間設け、両期間が交互に繰り返されるように駆動信号の波形の変更を行う。すなわち、連続するパルス信号(駆動命令)と、電位差が0となる信号(休止命令)とが交互に繰り返し出力されるように駆動信号の波形を変更する。
次に、撮像装置のレンズ位置検出手段を説明する。図2に示すように、撮像装置にはレンズ位置検出手段として光学式の位置検出素子83が設けられている。位置検出素子83は、反射板(光学スケール)83a及びフォトリフレクタ83bを備えている。反射板83aは、被駆動部材3と連動するレンズ枠91に取り付けられており、フォトリフレクタ83bに対して相対移動可能に構成されている。また、反射板83aは、移動レンズ90の移動領域内においてフォトリフレクタ83bと対向するように設けられている。
反射板83a及びフォトリフレクタ83bの構成について、図6を用いて詳細に説明する。図6は、位置検出器の構成及びレンズ位置に対応した出力電圧信号を模式的に示す図である。図6では、説明理解の容易性を考慮して反射板83aを大きく強調している。また、図6において、移動レンズ90は、駆動軸2の先端側における装置端X近傍から圧電素子1側における装置端X近傍までの領域L〜Lを移動可能に構成されている。ワイド端は焦点距離を最も短く設定するレンズ位置であり、テレ端は焦点距離を最も長く設定するレンズ位置である。ワイド端からテレ端までの領域が、移動レンズ90が適切な結像を行える撮影領域Lである。撮影領域L以外の領域L,Lは、移動レンズ90が移動可能な領域であるが移動レンズ90がズームレンズとしての機能を十分発揮することができない領域である。また、説明理解の容易性を考慮して、図6の左方向をワイド端方向、図6の右方向をテレ端方向とする。
図6に示すように、反射板83aのフォトリフレクタ83bに対向する面には、移動レンズ90の移動位置に対応した光学パターンが形成されている。この光学パターンは、フォトリフレクタ83bからの出射光(被検出光)y,yに対する反射率が小さい領域(黒領域)と、フォトリフレクタ83bからの出射光y,yに対する反射率が黒パターンよりも大きい領域(白領域)とからなり、移動レンズ90の移動方向に沿って白領域と黒領域が交互に配置された白黒パターン(位置検出パターン)である。光学パターンの両端には、移動レンズ90の移動領域の終端を示す原点検出領域B,Bが形成されている。原点検出領域Bは、例えば黒領域の反射率よりも小さく、原点検出領域Bは、例えば白領域の反射率よりも大きく形成されている。なお、ここでは白領域及び黒領域の移動レンズ90移動方向のパターン幅が同一として説明するが、必ずしも同一でなくてもよい。また、パターン周期は、要求される検出領域に応じて設定される。
フォトリフレクタ83bは、図1に示すズームレンズユニット部16側に反射板83aに対向して設けられており、反射板83aに対して相対的に固定されるように配置されている。また、フォトリフレクタ83bは、図6に示すように、発光する発光素子(発光部83d,83e)、及び受光する受光素子(受光部83c)を備えている。
また、反射板83a及びフォトリフレクタ83bは、移動レンズ90が移動可能な領域L〜L内では、移動レンズ90がどの位置に移動してもフォトリフレクタ83bから出射される出射光y,yが反射板83aの光学パターンに照射されるように配置されている。また、反射板83a及びフォトリフレクタ83bは、移動レンズ90が撮影領域Lの境界であるワイド端(位置W)、テレ端(位置T7)に到達すると、出射光y,yのうち何れか一方の照射領域の中心と、反射板83aの白領域又は黒領域の中心とが一致するように配置されている。さらに、反射板83a及びフォトリフレクタ83bは、移動レンズ90が移動終点(装置端X近傍)に到達すると、フォトリフレクタ83bから出射される光y,yが、光学パターンの両端の白領域Bあるいは黒領域Bのみに照射されるように配置されている。
次に、フォトリフレクタ83bの詳細な構成を説明する。図7(a)は、フォトリフレクタ83bの詳細な構成を示す図、図7(b)は、図7(a)に示すフォトリフレクタ83bに対向する光学パターンの一部拡大図である。図7(a)に示すように、発光部83d,83eは間隔Hを空けて並設されている。この間隔Hの大きさについては後述する。そして、図7(a)、(b)に示すように、発光部83d,83eは、白黒パターンの配列方向と同一方向となるように並設されている。すなわち、発光部83d,83eの並設方向、白黒パターンの配列方向及び移動レンズ90の移動方向は全て同一の方向とされる。
また、フォトリフレクタ83bの発光部83d,83eは、例えば、反射板83aでの移動レンズ90移動方向における照射幅が白黒パターンの移動レンズ90移動方向における白領域の幅H(黒領域の幅H)とほぼ同一となる出射光y,yを出射可能に構成されている。なお、発光部83d,83eの出射口は、例えば図6に示すように円形に形成されており、出射口の径の大きさを変更することにより、照射幅が設定される。また、照射幅の大きさは、上記条件を満たす大きさであって、A/D変換後に出力電圧信号の振幅が検出可能な範囲で設定される。この発光部83d,83eが出射する出射光y,yとして、例えば赤外光が用いられる。
また、受光部83cは、反射板83aで反射される反射光の受光量(光強度)を検出する機能を有している。受光部の受光口は、例えば矩形に形成される。
次に、フォトリフレクタ83bの動作回路について説明する。フォトリフレクタ83bは、例えば図8に示すように、2つの発光部により発光された光の反射光を受光部で受光して、光強度を電圧信号(出力信号)として検出する。そして、CPU62が有するA/D変換部63によりA/D変換される。また、フォトリフレクタ83bは、図1に示す素子駆動回路61に接続されており、素子駆動回路61により発光部83d,83eが反射板83aへ出射光y,yを所定のタイミングで出射可能に構成されている。
ここで、素子駆動回路61が発光部83d,83e及び受光部83cへ出力する駆動信号を説明する。図9(a)は発光部83dの駆動信号、図9(b)は発光部83eの駆動信号、図9(c)は受光部83cの駆動信号である。発光部83d,83eの駆動信号は、発光部83d,83eが同時に出射光y,yを出射しないように駆動させるものである。例えば、図9(a)、(b)に示すように、各駆動信号は、デューティー比が50%であって、位相差が180度とされる。図9(a)、(b)に示す駆動信号により、出射光y,yが交互に出射されるように発光部83d,83eが制御される。また、図9(c)に示す駆動信号により、受光部83cは継続して駆動される。
次に、受光部83cが出力する電圧信号について説明する。図7(c)は、図7(b)に示す反射板83aがフォトリフレクタ83bに対して相対移動した場合の出力電圧信号を示すものである。図7(b)、(c)に示すように、発光部83dの出射光yに対して出力電圧信号Yが検出され、発光部83eの出射光yに対して出力電圧信号Yが検出される。図7(c)に示す出力電圧信号Y,Yの一部を拡大したものが図10である。図10に示すように、受光部83cが出力する電圧信号Y,Yは、発光部83d,83eにより交互に出力された出射光y,yに対応して、交互に出力される。
各出力電圧信号Y,Yは、図7(b)、(c)に示すように、照射領域における白領域の占める割合に応じて変化する。例えば、照射領域における白領域の占める割合が大きくなるほど照射領域における出射光y,yに対する反射率が大きくなる。このため、出力電圧信号Y,Yの各信号値は、照射領域における白領域の占める割合が大きくなるほど大きくなる。すなわち、反射板83aの白領域の中心が照射領域の中心に位置した時に、移動領域の装置端近傍を除く領域内において、照射領域における出射光に対する反射率が最も高くなり、撮影領域Lにおいて出力電圧信号の信号値が最も大きくなる。反対に、反射板83aの黒領域の中心が照射領域の中心に位置した時に、移動領域の装置端近傍を除く領域内において、撮影領域Lにおいて出力電圧信号の信号値が最も小さくなる。このため、周期的な白黒パターンを有する反射板83aがフォトリフレクタ83bに対して相対的に移動すると、図6及び図7(c)に示すように出力電圧信号は周期的に変化した信号となる。
また、図6及び図7(c)に示すように、出力電圧信号Y,Yは、位相が異なる信号となる。この位相差は、発光部83dと発光部83eとの間隔H、及び光学パターンの周期(パターン幅)により設定される。ここで、光学パターンの白領域の幅H及び黒領域の幅Hが既に決定している場合には、出力電圧信号Yと出力電圧信号Yとの位相差は間隔Hで調整される。例えば、図7(c)に示すように位相差が90度となるように発光部83d,83eの間隔Hが調整される。例えば、発光部83d,83eの間隔Hが、光学パターンの白領域の幅H又は黒領域の幅Hの半分となるように調整される。なお、以下では、装置端近傍を除く移動領域に対応する出力電圧信号Y,Y(周期的波形部分)において、移動によって増加し減少する信号値の変化点、及び、減少し増加する信号値の変化点を極値という。
次に、移動レンズ90の位置と出力電圧信号Y,Yとの関係について説明する。図6に示すように、移動レンズ90が移動可能な領域L〜L内において、移動レンズ90がワイド端方向(図6左方向)あるいはテレ端方向(図6右方向)に移動すると、それに応じて反射板83aがフォトリフレクタ83bに対して相対移動し、フォトリフレクタ83bにより照射される反射板83aの領域が変化する。すなわち、照射領域(照射幅)に含まれる白領域及び黒領域の配分が、反射板83aの移動位置に応じて変化する。このため、フォトリフレクタ83bは、移動レンズ90の移動位置に応じて図6に示すように正弦波の電圧信号を出力する。
一方、移動レンズ90が、装置端X近傍に移動すると、図6に示すように、フォトリフレクタ83bは、領域L,L,Lでの正弦波の出力電圧信号の振幅における下限値V0MINよりも小さな電圧V、上限値V0MAXよりも大きな電圧Vを出力する。
次に、A/D変換部63が行う出力電圧信号のA/D変換について説明する。光強度は電圧信号として検出された後、CPU62が有するA/D変換部63によりA/D変換される。出力電圧信号Y,YのA/D変換は、例えば、図10に示すように、交互に行われる。出力電圧信号Y,YのA/D変換の処理内容は同様であるので、以下では説明理解の容易性を考慮して、出力電圧信号YのA/D変換を説明する。図11は、出力電圧信号YのA/D変換を説明するための概要図である。A/D変換部63は、図11に示すように、隣り合う極値間の長さHを所定の個数で分割してサンプリングし、A/D変換する。長さHとして例えば300μm、分割個数として例えば60分割が用いられる。
次に、撮像装置の信号選択手段について説明する。制御部81は、A/D変換部63がA/D変換した出力電圧信号Y,Yの中から、移動レンズ90の位置情報の取得に用いる出力電圧信号を選択する機能を有している。例えば、制御部81は、所定の位置において得られた出力電圧信号Yの信号値が第1判定電圧以上の場合、かつ、第1判定電圧より大きい第2判定電圧以下の場合には、出力電圧信号Yを選択する機能を有している。他方、制御部81は、所定の位置において得られた出力電圧信号Yの信号値が第1判定電圧未満の場合、又は、第2判定電圧を超える場合には、出力電圧信号Yを選択する機能を有している。ここで、第1、第2判定電圧としては、出力電圧信号Y,Yの信号値の変化量が小さくなる極値近傍の波形部分が位置検出信号に含まれないように、例えば、出力電圧信号Y,Yの周期的な定振幅の波形がなだらかとなり始める信号値が用いられる。例えば、出力電圧信号Y,Yの傾きの絶対値が所定値以下となる信号値を設定すればよい。この機能により、例えば、図12(a)に示すように、90度位相がずれた出力電圧信号Y,Yを得た場合には、制御部81は、所定の位置において得られた出力電圧信号Yの信号値が第1判定電圧V以上の場合、かつ、第2判定電圧V以下の場合であるか否かを判定し、条件式が肯定された場合には出力電圧信号Yを選択し、条件式が否定された場合には出力電圧信号Yを選択する(第1判定電圧V<第2判定電圧V)。すなわち、一方の出力電圧信号の傾きの絶対値が小さくなる位置では、他方の出力電圧信号を選択することで、全ての検出領域で移動量に対する変化量が大きな出力電圧信号を用いて位置を特定することができる。図12(a)に示す移動位置に依存した2つの出力電圧信号Y,Yは、上記機能により、図12(b)に示すように、移動位置に応じて位置検出に用いられる出力電圧信号Y,Yが切り替えられ、移動位置に依存しつつも不連続な1つの出力電圧信号とされる。そして、制御部81は、この出力電圧信号を用いて移動レンズ90の位置情報を取得する機能を有している。
次に、移動レンズ90の位置を検出する動作について説明する。位置検出動作は、制御部81により実行される。
最初に、移動レンズ90を装置端X近傍に到達させたことを検知する動作を、図6を用いて説明する。素子駆動回路61は、移動レンズ90の駆動とともに、図9に示す駆動信号を用いて、フォトリフレクタ83bの発光部83d,83eから出射光y,yをそれぞれ交互に出力させ、反射板83aからの反射光の強度を受光部83cで出力電圧信号Y,Yに変換する。出力電圧信号Y,Yのそれぞれの信号値が所定のしきい値Vより大きい場合には、移動レンズ90の位置は装置端X近傍であると検知する。このしきい値Vは、出力電圧信号Yの振幅における下限値V0MINよりも小さく、電圧Vよりも大きい値が用いられる。
次に、移動レンズ90をワイド端(位置W)に到達させたことを検知する動作を説明する。移動レンズ90をワイド端に到達させると、反射板83aの白領域の中心が出射光y,y何れか一方の照射領域の中心に位置する。出力電圧信号Yと出力電圧信号Yとの位相差が90度であるので、ワイド端での出力電圧信号Y,Yの信号値は、一方が極値となり他方が変曲点(中心電圧V)となる。そして、制御部81は、A/D変換された出力電圧信号Yの信号値が第1判定電圧V以上かつ第2判定電圧V以下である場合には、位置情報を示す出力電圧信号として出力電圧信号Yを選択し、そうでない場合には位置情報を示す出力電圧信号として出力電圧信号Yを選択する。以下では、説明理解の容易性を考慮して、図12(a)に示すように、90度の位相差を有する出力電圧信号Y,Yが得られるものとし、半振幅の略3/4の電圧値を中心電圧から減算した値を第1判定電圧V、半振幅の略3/4の電圧値を中心電圧に加算した値を第2判定電圧Vとする。そして、ワイド端での出力電圧信号Yの信号値が極値、出力電圧信号Yの信号値が変曲点となる場合を説明する。この場合、ワイド端での出力電圧信号Yは、第1判定電圧V以上及び第2判定電圧V以下であるので、位置検出のための出力電圧信号として出力電圧信号Yが選択される。このため、ワイド端は、出力電圧信号Yの大きさではなく、原点を基準として数えた出力電圧信号Yの変曲点の数によって特定することができる。ここで、制御部81のEEPROM64には、移動レンズ90移動位置に対する出力電圧信号Y,Yが予め測定されて記録されている。すなわち、EEPROM64には、原点を基準位置とした周波数や波長数が出力電圧値と共に記録されている。基準位置(原点)としては、例えばワイド端側の装置端X近傍に設けられた位置Pが用いられる。EEPROM64に記録された出力電圧信号を参照することにより、例えばワイド端での出力電圧信号Yがワイド端側の位置Pから数えて何個目の変曲点に相当するのか認識することができる。このため、位置Pを基準として位置Wを一意に特定することができる。例えば、ワイド端側へ移動レンズ90を移動させて位置Pに到達した後に、テレ端側へ移動レンズ90を移動させ、EEPROM64に記録された数の変曲点を検出した際に、移動レンズ90の位置はワイド端であると検知する。なお、図6に示すように、テレ端(位置T7)での出力電圧信号の信号値、位置T1〜T6での出力電圧信号の信号値は、出力電圧信号Yの変曲点に相当するため、移動レンズ90がワイド端に到達したことを検知する動作と同様の動作で位置検出することができる。なお、基準位置として、テレ端側の装置端X近傍の位置Pを用いてもよい。
次に、上述した位置W、T1〜T7以外の位置検出動作を説明する。これらの位置は、装置端X近傍の原点Pを基準位置とした出力電圧信号Y,Yの極値(又は変曲点)の数と、出力電圧信号Y,Yの信号値とに基づいて一意に特定する。制御部81は、例えば、ワイド端側へ移動レンズ90を移動させて装置端X近傍に到達した後に、テレ端側へ移動レンズ90を移動させて、極値(又は変曲点)の数及び出力電圧信号Y,Yの信号値を測定する。ここで、制御部81は、A/D変換された出力電圧信号Yの信号値が第1判定電圧V以上かつ第2判定電圧V以下である場合には、位置情報を示す出力電圧信号として出力電圧信号Yを選択し、そうでない場合には位置情報を示す出力電圧信号として出力電圧信号Yを選択する。そして、ワイド端側の装置端X近傍(原点P)から測定地点までに存在した極値(又は変曲点)の数及び当該測定地点での選択した出力電圧信号の信号値と、EEPROM64に記録された移動レンズ90移動位置に対する出力電圧信号とに基づいて、移動レンズ90の移動位置を一意に特定し検出する。
上述したように、位置検出素子83及び制御部81は、移動レンズ90が装置端X近傍に位置することを出力電圧信号Y,Yの信号値の大きさに基づいて検出し、移動レンズ90がワイド端、テレ端等に位置することを、出力電圧信号Y,Yのうち選択した1の出力電圧信号における装置端X近傍(原点P)から数えた極値(又は変曲点)の数に基づいて検出し、それ以外の位置については、出力電圧信号Y,Yのうち選択した1の出力電圧信号における装置端X近傍(原点P)から数えた極値(又は変曲点)の数、及び、出力電圧信号Y,Yのうち選択した1の出力電圧信号の信号値に基づいて検出する。このように、位置検出素子83及び制御部81により、移動レンズ90の位置を検出することができる。
ところで、出力電圧信号の信号値に基づいて位置を検出する場合には、検出した出力電圧信号の信号値をEEPROM64に記録された信号値と比較するため、温度変化や撮像装置の姿勢等に伴って出力電圧信号に変化が生じた場合には位置検出の精度が低下するおそれがある。そこで、本実施形態の位置検出素子83を備える撮像装置は、位置検出素子83の出力電圧信号の信号値を補正する機能を備えている。
例えば、制御部81は、移動レンズ90を撮影領域Lで移動させる前に、移動レンズ90を装置端X近傍へ移動させた後にワイド端に移動させる。そして、移動レンズ90を装置端X近傍からワイド端に移動させる際に、出力電圧信号の極値と極値との間(又は変曲点と変曲点との間)の実際の出力電圧信号YR1,YR2を、出力電圧信号Y,Yごとにそれぞれ取得する。すなわち、移動領域Lにおける実際の出力電圧信号YR1,YR2を取得する。そして、例えば、EEPROM64に格納された出力電圧信号Y,Yと実際に検出した出力電圧信号YR1,YR2とを比較して差分Δ1,Δ2を取得する。
そして、制御部81は、算出した差分Δ1,Δ2を用いて、位置検出に用いる出力電圧信号の信号値を補正する。図13(a)は、補正前の出力電圧信号である。制御部81は、図13(a)に示すように、出力電圧信号の所定点(図中の黒点)を調整点に設定する。そして、各調整点での出力電圧信号の信号値に差分Δ1,Δ2を加算する。例えば、A(n:整数)で示す調整点に対して差分Δ2を加算し、B(n:整数)で示す調整点に対して差分Δ1を加算する。さらに、補正後の各調整点を結ぶように直線で近似する。このように調整して得られた出力電圧信号が図13(b)である。図13(b)に示す出力電圧信号を用いることで、温度変化等によって出力電圧信号の信号値が変化した場合であっても、温度変化等に伴う誤差を除去することができるので、EEPROM64に記録された信号値と対応させて撮影領域L内の移動位置を特定することができる。
次に、位置検出結果を利用したアクチュエータ10の駆動制御手段の動作について説明する。図14は、本実施形態に係る位置検出器を備える撮像装置の動作を示すフローチャートである。図14に示すフローチャートは、例えば撮像装置においてレンズ駆動を行うタイミングで繰り返し実行される。
図14に示すように、撮像装置は、レンズ位置確認処理から開始する(S10)。S10では、位置検出素子83及び制御部81が移動レンズ90の位置を検出する。制御部81は、例えば、位置検出素子83が出力した出力電圧信号Y,Yに基づいて、何れか一方の出力電圧信号を選択して調整した後に、EEPROM64に記録された出力電圧信号と比較して移動レンズ90の位置を検出する。S10の処理が終了すると、目標位置確認処理へ移行する(S12)。
S12の処理では、例えば撮影者等から入力された情報等に基づいて、目標となるズーム量を入力する。S12の処理が終了すると、差分算出処理へ移行する(S14)。
S14の処理では、所定時刻における目標ズーム量(制御目標M)と、所定時刻における実際の移動量Sとを比較して差分を出力する。S14の処理が終了すると、駆動制御へ移行する(S16)。
S16の処理では、S14の処理で得られた差分に基づいてアクチュエータ10に出力する駆動信号を制御する。CPU62は、S14の処理で算出した差分に応じて、駆動信号を制御する。例えば、実際の移動量Sが目標ズーム量に比べて大きい場合には、移動速度を抑えるためにアクチュエータ10の駆動と停止を繰り返す処理を行う。S16の処理が終了すると、図14に示す制御処理を終了する。
上述した図14に示す制御処理を、所定のタイミングで繰り返し実行することで、移動レンズ90の実際の移動量Sを、制御目標Mに近づくようにフィードバックさせることができる。すなわち、位置検出素子83を用いてフィードバックしながら駆動制御することにより、制御目標Mに沿った移動量Sを得ることができる。また、位置検出素子83を用いることにより、移動量に対する駆動時間を制御することができるので、一定速度でズーム駆動することが可能となる。
以上、第1実施形態に係る位置検出素子83によれば、発光部83dとそれに並設する発光部83eとを有するので、それぞれの発光部83d,83eに対してその並設方向に相対移動する反射板83aへ、周期的光学パターンへの照射位置が異なるように被検出光y,yをそれぞれ出射することができる。このため、受光部83cにより例えば位相差のある2つの周期的な出力電圧信号Y,Yを得ることが可能となる。そして、制御部81により、出力電圧信号Y,Yの信号値に基づいて2つの出力電圧信号Y,Yのうち位置検出信号となる1つの出力電圧信号を選択することができるので、移動レンズ90の移動に対して信号値の変動が大きな出力電圧信号を検出位置ごとに選択して当該検出位置を示す位置検出信号とすることが可能となる。例えば、図15(a)に示すように、出力電圧値が正弦波であるとする。図15(b)は図15(a)の変曲点付近の拡大図、図15(c)は図15(a)の極値付近の拡大図である。図15(c)に示すように、極値に近づくほど移動レンズ90の移動量に対する信号値の変動量Qが小さくなる。このため、極値付近の信号値を用いて位置検出を行うと精度が低下するおそれがある。一方、図15(b)に示すように、変曲点付近における移動レンズ90の移動量に対する信号値の変動量Qは、変動量Qに比べて大きいものとなる。このため、1の位置において位相差のある複数の出力電圧信号を検出し、移動レンズ90の移動量に対する変動量が大きい出力電圧信号を選択することで、位置検出を精度良く行うことができる。また、位相差のある2つの出力電圧信号Y,Yを用いることで、発光部、光学パターン及び受光部に対して微細な加工を施すことなく、移動レンズ90の移動量に対して信号値の変動量が大きな位置検出信号を得ることができる。よって、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
また、第1実施形態に係る位置検出素子83によれば、発光部83dと発光部83eとの間隔H、及び、並設方向における白領域からなるパターン幅H及び黒領域からなるパターン幅Hは、出力電圧信号Yと出力電圧信号Yとの位相差が90度となるように設定されることができる。このため、撮影領域Lにおいて、一方の出力電圧信号のうち移動レンズ90の移動量に対する信号値の変動量が小さくなる波形部分と、他方の出力電圧信号のうち移動レンズ90の移動量に対する信号値の変動量が大きくなる部分とを適切に重ね合わせることが可能となる。これにより、どの位置においても移動レンズ90の移動量に対して出力信号の変動量が大きい出力信号を得ることができる。よって、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
また、第1実施形態に係る位置検出素子83によれば、制御部81により、出力電圧信号Yの大きさが第1判定電圧V以上である場合かつ第1判定電圧Vより大きな第2判定電圧V以下である場合には、2つの出力電圧信号Y,Yのうち出力電圧信号Yを選択して位置検出信号とし、出力電圧信号Yの大きさが第1判定電圧V未満である場合又は第2判定電圧Vを超える場合には、出力電圧信号Yを選択して位置検出信号とすることができる。このため、出力電圧信号の大きさと判定電圧V,Vとの大小関係を用いて、移動レンズ90の移動量に対して信号値の変動量が大きくなる出力電圧信号を適切に選択して位置検出信号とすることができるので、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
また、第1実施形態に係る位置検出素子83によれば、発光部83d及び発光部83eは、交互に被検出光y,yを出射するように動作することができるので、発光部83d及び発光部83eから出射された被検出光y,yの反射光のそれぞれを1つの受光部83cにより区別して受光することが可能となる。
さらに、第1実施形態に係る撮像装置は、位置検出素子83を用いて、移動レンズ90の位置情報を簡易な構成で精度良く取得することが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る撮像装置及び位置検出素子は、第1実施形態に係る撮像装置及び位置検出素子83とほぼ同様に構成され、制御部81の出力電圧信号を選択する機能が相違する。この機能により、発光部83dと発光部83eとの間隔Hに誤差がある場合であっても、位置検出精度の低下を低減することが可能となる。なお、第2実施形態においては、第1実施形態と重複する部分は説明を省略し、相違点を中心に説明する。
制御部81は、第1実施形態で説明した制御部81とほぼ同様に構成され、第1実施形態で説明した制御部81と比較して、1の位置で検出された複数の出力電圧信号の中から位置検出に用いる出力電圧信号を選択するための判定値を出力電圧信号ごとに算出し、算出した複数の判定値を用いて位置検出に用いる出力電圧信号を選択する機能を有する点が相違する。
最初に、制御部81の有する判定値算出機能から説明する。制御部81は、出力電圧信号Y,Yの各中心電圧Vと、出力電圧信号Y,Yの信号値との差分を算出する機能を有している。そして、制御部81は、差分の絶対値を各中心電圧Vにそれぞれ加算して判定値とする機能を有している。例えば、図16(a)に示すように、出力電圧信号Y,Yを得たとする。この出力電圧信号Y,Yは、同一の中心電圧Vである。また、出力電圧信号Yと出力電圧信号Yとの位相差は、発光部83d,83eの配置のばらつきLによって90度からLずれている。制御部81は、図16(a)に示す出力電圧信号Y,Yの中心電圧Vと、当該出力電圧信号Y,Yの信号値との差分を算出して中心電圧Vに加算する。これにより、図16(b)に示すように、出力電圧信号Y,Yのうち中心電圧Vより小さい信号値のみを中心電圧Vを中心として反転させた判定値Z,Zを得ることができる。
次に、制御部81の有する信号選択機能を説明する。制御部81は、算出した判定値Z、Zを用いて、複数の出力電圧信号の中から移動レンズ90の位置情報を取得するために用いる出力電圧信号を選択する機能を有している。例えば、制御部81は、所定の位置において得られた判定値Zが判定値Z以下の場合には、当該所定の位置での位置検出信号として出力電圧信号Yを選択する機能を有している。また、例えば、制御部81は、所定の位置において得られた判定値Zが判定値Zより大きい場合には、当該所定の位置での位置検出信号として出力電圧信号Yを選択する機能を有している。図16(b)に示す判定値に基づいて判定することにより、移動位置に応じて位置検出に用いられる出力電圧信号Y,Yが切り替えられ、図16(c)に示す出力電圧信号を得ることができる。その他の制御部81の機能は第1実施形態と同様である。
ところで、第1実施形態で説明したように、出力電圧信号の信号値と判定電圧V、Vとの大小関係に基づいて、位置検出に用いる出力電圧信号を選択すると、図17(a)に示す出力電圧信号Y,Yから、移動位置に応じて位置検出に用いられる出力電圧信号Y,Yが切り替えられ、図17(b)に示す出力電圧信号を得ることができる。しかし、図17(a)に示すように発光部83d,83eの配置のばらつきLが存在すると、図17(b)に示す出力信号値には、判定電圧V以上となる信号値、判定電圧V未満となる信号値が含まれる。すなわち、移動レンズ90の移動量に対する変化量の小さい出力電圧信号を用いて位置検出を実行することとなる。このため、位置検出精度が低下するおそれがある。
これに対して、第2実施形態に係る位置検出素子83によれば、制御部81は、出力電圧信号Y,Yに係る波形の両振幅の中心電圧Vと出力電圧信号Y,Yとの差分の絶対値を、中心電圧Vに加算して判定値Z,Zとし、判定値Zが判定値Z値以下の場合には、出力電圧信号Yを選択して位置検出信号とし、判定値Zが判定値Z値より大きい場合には、出力電圧信号Yを選択して位置検出信号とすることができる。このように動作することで、例えば図16(c)に示す位置検出信号を取得することができる。図16(c)に示す位置検出信号は、図17(b)に示す位置検出に用いる出力電圧信号に比べて、移動量に対する変化量の小さい信号値を含んでいない。このため、第1実施形態に係る位置検出素子83に比べて、移動レンズ90の移動量に対して変動量が小さい出力電圧信号を位置検出信号としないようにすることができる。このため、例えば第1出力信号と第2出力信号との位相差が90度でない場合であっても、簡易な構成で精度の良い位置情報を取得することが可能となる。
なお、上述した各実施形態は本発明に係る光学式位置検出装置及び光学装置の一例を示すものである。本発明に係る光学式位置検出装置及び光学装置は、これらの各実施形態に係る光学式位置検出装置及び光学装置に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、各実施形態に係る光学式位置検出装置及び光学装置を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上述した各実施形態では、ズーム用の移動レンズ90の位置検出に適用する場合を説明したが、オートフォーカス用の移動レンズ102や、ズームレンズユニット部16等の位置検出に適用してもよい。また、移動レンズ90以外の物(例えばステージやプローブ等)を移動させる際の位置検出に適用してもよい。さらに、手振れ補正機構のように、光軸に直交する方向に駆動させる際の位置検出に適用してもよい。
また、上述した各実施形態では、光学装置として撮像装置において好適に採用される例を説明したが、インクジェット式のプリントヘッドに採用してもよい。
また、上述した各実施形態では、支持部材5を介し固定枠4に圧電素子1を取り付けて、圧電素子1の端部を自由端にした場合について説明したが、圧電素子1の端部を直接固定枠4に取り付けるものであってもよい。
また、上述した各実施形態では、位置検出素子83として、反射板83aとフォトリフレクタ83bとを用いる例を説明したが、スリット部材のように透過率の異なる光学パターン幅を有するスケールと、フォトリフレクタとを採用する場合であっても良い。
また、上述した各実施形態では、A/D変換部63が出力電圧信号Y,YをA/D変換した後に制御部81が位置検出に用いる出力電圧信号を選択する場合を説明したが、A/D変換部63が出力電圧信号Y,YをA/D変換する前に制御部81が出力電圧信号Y,Yのうち位置検出に用いる出力電圧信号を選択してもよい。
さらに、上述した各実施形態では、撮像装置のアクチュエータとして圧電素子を用いたものを採用しているが、モータ、高分子アクチュエータ、形状記憶合金などの他の駆動部品を採用してもよい。
1…圧電素子、2…駆動軸、3…被駆動部材、10、15…アクチュエータ(駆動源)、62…CPU(停止手段)、65…ドライバ、81…制御部、83…位置検出素子(光学位置検出装置)、83a…反射板(スケール部材)、83b…フォトリフレクタ、83c…受光部、84d,84e…発光部、90…移動レンズ(移動部材)。

Claims (6)

  1. 第1被検出光を出射する第1発光部と、
    前記第1発光部に並設され、第2被検出光を出射する第2発光部と、
    前記第1発光部及び前記第2発光部に対して前記第1発光部及び前記第2発光部の並設方向に沿って相対移動し、第1領域、及び、前記第1被検出光及び前記第2被検出光に対して前記第1領域とは異なる透過率又は反射率を有する第2領域が交互に配置された光学パターンを含む光学スケールと、
    前記光学スケールを透過する前記第1被検出光の光強度又は前記光学スケールで反射される前記第1被検出光の光強度に基づいて第1出力信号を出力するとともに、前記光学スケールを透過する前記第2被検出光の光強度又は前記光学スケールで反射される前記第2被検出光の光強度に基づいて第2出力信号を出力する受光部と、
    前記第1出力信号又は前記第2出力信号の大きさに基づいて、前記第1出力信号及び前記第2出力信号の何れか一方を選択して位置検出信号とする信号選択手段と、
    前記位置検出信号に基づいて前記光学スケールと連動する移動部材の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    を備える光学式位置検出器。
  2. 前記第1発光部と前記第2発光部との間隔、及び、前記並設方向における前記第1領域からなるパターン幅及び前記第2領域からなるパターン幅は、前記第1出力信号と前記第2出力信号との位相差が90度となるように設定される請求項1に記載の光学式位置検出器。
  3. 前記信号選択手段は、前記第1出力信号の大きさが第1所定値以上である場合かつ前記第1所定値より大きい第2所定値以下である場合には、前記第1出力信号を選択して前記位置検出信号とし、前記第1出力信号の大きさが第1所定値未満である場合又は第2所定値を超える場合には、前記第2出力信号を選択して前記位置検出信号とする請求項1又は2に記載の光学式位置検出装置。
  4. 前記信号選択手段は、
    前記第1出力信号に係る波形の両振幅の中心値と前記第1出力信号の大きさとの差分の絶対値を第1判定値とし、
    前記第2出力信号に係る波形の両振幅の中心値と前記第2出力信号の大きさとの差分の絶対値を第2判定値とし、
    前記第1判定値が前記第2判定値以下の場合には、前記第1出力信号を選択して前記位置検出信号とし、前記第1判定値の大きさが前記第2判定値を超える場合には、前記第2出力信号を選択して前記位置検出信号とする請求項1〜3の何れか一項に記載の光学式位置検出装置。
  5. 前記第1発光部及び前記第2発光部は、前記第1被検出光と前記第2被検出光とを交互に出射するように動作する請求項1〜4の何れか一項に記載の光学式位置検出装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の光学式位置検出器と、
    前記移動部材と連動させるように設けられる光学部材と、
    前記移動部材及び前記光学部材を駆動させる駆動源と、
    を備える光学装置。
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