JP2010253992A - 操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化を招くことなく電動による転舵力の高出力化を図ることができる操舵装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る操舵装置1は、操舵輪に連結された第一軸2aと、第一軸2aに弾性体10を介して連結された第二軸2bと、第二軸2bの軸方向に延在して軸方向の両側に油圧受け面を有する可動子7と、第二軸2bに第一軸2aから伝達された回転動作を可動子7の軸方向運動に変換する第一変換手段29と、第一軸2aの第二軸2bに対する相対回転動作に伴って軸方向の両側の油圧受け面のいずれか一方の油圧を他方の油圧よりも高圧とする油圧制御手段3と、可動子7の外周側に配置される中空円筒状の回転子31を有する電動手段30と、回転子31の回転運動を可動子7の軸方向運動に変換する第二変換手段32を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗用車、トラック、バス等の自動車に適用して好適な操舵装置に関する。
従来から、車両に使用される操舵装置としては、ボールナット式やラックピニオン式のものが用いられ、特に車両が中型や大型である場合には、ボールナット式が用いられることが多い。このようなボールナット式の操舵装置において、油圧式を採用した場合における動力やエネルギーの損失が大きいという問題と、電動式を採用した場合における転舵力の高出力化が困難であるという問題を解決するものとして、例えば特許文献1に記載されたような油圧操舵装置と電動操舵装置を組み合わせて、油圧操舵装置と電動操舵装置とにアシスト力を分担させたものが提案されている。
特開2005−306317号公報
ところがこのような操舵装置において、電動操舵装置を構成するトルクセンサ及び電動アシスト力発生部を、油圧操舵装置を構成するコントロールバルブの上流側かつステアリングホイール側に配置する構成とした場合には、電動アシスト力発生部の減速機構をトーションバーの外周側に設置し、電動モータを減速機構の入力歯車のさらに外周側に突出させて設置する必要があるため、操舵装置全体の大型化を招くととともに、電動操舵装置における転舵力の高出力化を図ることができないという問題が生じる。
本発明は、上記問題に鑑み、大型化を招くことなく電動による転舵力の高出力化を図ることができる操舵装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係わる操舵装置は、
操舵輪に連結された第一軸と、
前記第一軸に弾性体を介して連結された第二軸と、
前記第二軸の軸方向に延在して前記軸方向の両側に油圧受け面を有する可動子と、
前記第二軸に前記第一軸から伝達された回転動作を前記可動子の軸方向運動に変換する第一変換手段と、
前記第一軸の前記第二軸に対する相対回転動作に伴って前記軸方向の両側の油圧受け面のいずれか一方の油圧を他方の油圧よりも高圧とする油圧制御手段と、
前記可動子の外周側に配置される中空円筒状の回転子を有する電動手段と、
前記回転子の回転運動を前記可動子の軸方向運動に変換する第二変換手段を含むことを特徴とする。
なお、前記第一変換手段と前記第二変換手段は例えば、第一及び第二ボールナット機構により構成することができる。前記第一変換手段である前記第一ボールナット機構を構成して前記可動子の一部を構成するボールナットの外周側には、前記操舵装置の出力軸であるセクタシャフトのセクタギヤと噛み合うギヤが形成される。
さらに、前記油圧制御手段は、ロータリタイプ等のバルブと配管、前記可動子を液密に外包する筐体と前記可動子の油圧受け面により画成される液室の組合せにより構成することができる。
また、前記第一変換手段は前記第二変換手段に対して前記軸方向にオフセットする位置に配置されることとなるが、前記第二変換手段を前記第一変換手段よりも前記操舵輪側に配置してもよいし、前記第二変換手段を前記第一変換手段よりも前記操舵輪と反対側に配置してもよい。
加えて、前記操舵装置は、前記第一軸の前記第二軸に対する相対回転動作に伴って前記電動手段の駆動力を制御する電動制御手段を含んでもよい。
本発明によれば、前記電動手段の前記回転子の回転動作を、歯車を組み合わせた減速機構より前記可動子に伝達させる必要性を廃することができるので、前記操舵装置の特には径方向の寸法が増大することを防止して、小型化を図ることができるとともに、前記電動手段による転舵力の高出力化を図ることができる。
本発明に係る操舵装置の一実施例を示す模式図である。 本発明に係る操舵装置の一実施例を示す模式図である。 本発明に係る操舵装置の一実施例を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例の操舵装置1の一実施形態の全体構成について軸方向を含む断面内において示す模式図である。
図1に示すように、本実施例の操舵装置1は、メインシャフト2と、油圧バルブ部3と、駆動部4と、油圧シリンダ部5と、ギヤハウジング6と、ピストンシャフト7と、セクタシャフト8を含んで構成される。
メインシャフト2は、図1中上側つまりセクタシャフト8と反対側のアッパメインシャフト2aと、セクタシャフト8側のロアメインシャフト2bとを含んで構成され、アッパメインシャフト2aとロアメインシャフト2bは軸方向に並列されて、アッパメインシャフト2aの下端側とロアメインシャフト2bの上端側はトーションバー10により相対回転可能に連結される。
アッパメインシャフト2aの図1中上側には図示しないステアリングホイールが嵌合されて連結されており、アッパメインシャフト2aは、ギヤハウジング6の上端面に軸受9を介して、軸方向を中心として回動自在に支持される。
以下にメインシャフト2のアッパメインシャフト2aとロアメインシャフト2bとの連結形態と油圧バルブ部3について図2を用いて詳細に説明する。図2は、本実施例の操舵装置1の一実施形態の一部であるメインシャフト2と油圧バルブ部3について軸方向を含む断面内において示す模式図である。
図2に示すように、トーションバー10の上端側は軸方向に垂直な方向に延びる圧入穴が穿設されており、アッパメインシャフト2aの下端面には嵌合穴が穿設され、嵌合穴の上端面近傍に軸方向に垂直に延びる圧入穴が穿設され、さらに、円筒状のバルブシャフト12の上端面近傍にも圧入穴が穿設されて、アッパメインシャフト2aの嵌合穴にトーションバー10の上端部が嵌合されて、アッパメインシャフト2aの下端側の外周面にバルブシャフト12の内周面を、Oリング13を介して液密にオーバーラップさせて、トーションバー10の圧入穴とアッパメインシャフト2aの圧入穴及びバルブシャフト12の圧入穴とを軸方向及び周方向に一致させた状態で圧入ピン11を圧入穴に圧入することにより、トーションバー10の上端部とアッパメインシャフト2aの下端部が連結され、アッパメインシャフト2aとバルブシャフト12が連結される。
トーションバー10の下端側は軸方向に垂直な方向に延びる圧入穴が穿設されており、ロアメインシャフト2bの上端面には嵌合穴が穿設され、嵌合穴の下端面近傍に軸方向に垂直に延びる圧入穴が穿設されて、ロアメインシャフト2bの嵌合穴にトーションバー10の下端部が嵌合されて、ロアメインシャフト2bの外周面にフランジ14の内周面が嵌合され、フランジ14にも軸方向に垂直な方向に延びる圧入穴が穿設され、トーションバー10の圧入穴とロアメインシャフト2bの圧入穴とフランジ14の圧入穴を軸方向及び周方向に一致させた状態で圧入ピン15を圧入穴に圧入することにより、トーションバー10の下端部とロアメインシャフト2bの上端部が連結される。
フランジ14の上端部の外周面には円筒状のバルブボディ16の下端部の内周面がオーバーラップされて、フランジ14の上端面近傍に設けられた圧入穴と、バルブボディ16の下端面近傍に設けられた圧入穴を周方向及び軸方向に一致させた状態で、圧入ピン17を圧入することにより、バルブボディ16とフランジ14が連結され、バルブボディ16はフランジ14を介してロアメインシャフト2bに連結される。
ギヤハウジング6の、図1及び図2中左側には油圧ポート18と油圧ポート19が設けられ、油圧ポート18は図示しない油路により図示しない油圧系統を構成するリザーバに連通され、油圧ポート19は図示しない油路により図示しない油圧系統を構成するポンプに連通される。なお、ポンプは、図示しないエンジンのクランクシャフトに連結されて駆動され、図示しないリザーバ内に大気圧にて貯留された作動油を昇圧して高圧の作動油を油圧系統に供給するものである。
図1及び図2中右側にはターンポート20とターンポート21が設けられ、ターンポート20は、図1中に示す油路22によりピストンシャフト7とギヤハウジング6との間に画成される下側の液室に連通され、ターンポート21は、図1中に示す油路23によりピストンシャフト7とギヤハウジング6との間に画成される上側の液室に連通される。
上述した、バルブシャフト12とバルブボディ16が組み合わされて周知のロータリバルブを構成する。アッパメインシャフト2aに連結されたバルブシャフト12が、ロアメインシャフト2bに連結されたバルブボディ16に対して中立位置から右方向に相対回転されると、油圧ポート19とターンポート20が連通され、油圧ポート18とターンポート21が連通される。バルブシャフト12がバルブボディ16に対して左方向に相対回転されると、油圧ポート19とターンポート21が連通され、油圧ポート18とターンポート20が連通される。中立位置においては、油圧ポート19と油圧ポート18が連通される。
バルブシャフト12の外周面とギヤハウジング6の内周面との間にはオイルシール24が設けられ、オイルシール24より上側に油圧バルブ部3内の作動油が漏洩することを防止している。ギヤハウジング6の内周面のオイルシール24の上側には、オイルシール24の上端面に当接するシール抜け止めリング25がさらに設けられ、オイルシール24の上側への移動を規制している。
フランジ14の外周面とギヤハウジング6の内周面との間にはオイルシール26が設けられ、オイルシール26より下側に油圧バルブ部3内の作動油が漏洩することを防止している。さらに、ロアメインシャフト2bが挿通される、油圧バルブ部3と駆動部4との間のギヤハウジング6の一部である隔壁6aと、ロアメインシャフト2bの外周面との間にはオイルシール27が設けられる。
ギヤハウジング6の隔壁6aよりも下方には、駆動部4が収納され、駆動部4の下方には駆動部4と油圧シリンダ部5とを隔壁する隔壁6bが形成される。ピストン7は上方に開口する有底円筒形状部7aを有しており、有底円筒形状部7aはオイルシール28を介して隔壁6bに挿通されて軸方向に摺動自在に支持されている。
ロアメインシャフト2bの、隔壁6aよりも下方に突出する部分は、ピストンシャフト7の上方に開口する有底円筒形状部7aの内周側に挿通されて、隔壁6bよりも下方に位置する下端部近傍には第一ウォームシャフト2cが構成されて、第一ウォームシャフト2cのネジ部は複数のスチールボールを介して有底円筒形状部7aの内周面の軸方向において第一ウォームシャフト2cのネジ部に対応する形状のネジ部を有する第一ボールナット7bに連結される。第一ボールナット7bはスチールボールを循環させる図示しないボールチューブを有しており、第一ウォームシャフト2cと複数のスチールボールと第一ボールナット7bによりリサキュレーティングボール型の第一ボールナット機構29が構成される。
有底円筒形状部7aの底部は、図1中下端側に示すようなピストン部7cを構成し、ピストン部7cの上面で、有底円筒形状部7aの内周側かつウォームシャフト2cの下方に位置する部分と、有底円筒形状部7aの外周側に位置する部分とは油路7dにより連通されている。ピストン部7cの上面及び下面は油圧受け面を構成する。
有底円筒形状部7aのピストン部7cの近傍かつ図1中左側には、軸方向に複数条に並列された歯面7eが形成されており、歯面7eは、ピストンシャフト7の有底円筒形状部7aに垂直な方向かつ車幅方向に延在するセクタシャフト8の歯面8aに噛み合わされている。
隔壁6aと隔壁6bとの間に画成される空間には、ロアメインシャフト2b及びピストンシャフト7の有底円筒形状部7aの外周側に位置して、ギヤハウジング6の内周面にステータが固定されるモータ30が設けられており、モータ30のロータに駆動結合される中空円筒形状のモータシャフト31の内周面は、ピストンシャフト7の上端面近傍の外周面に形成される第二ウォームシャフト7fのネジ部に対応するネジ部を有して第二ボールナット31aを構成しており、第二ウォームシャフト7fと第二ボールナット31aは複数のスチールボールを介して連結される。第二ボールナット31aはスチールボールを循環させる図示しないボールチューブを有しており、第二ウォームシャフト7fと複数のスチールボールと第二ボールナット31aによりリサキュレーティングボール型の第二ボールナット機構32が構成される。
さらに、図2に示すように、アッパメインシャフト2aの外周側には、トルクセンサ33が設けられ、ロアメインシャフト2bの外周側には、トルクセンサ34が設けられる。トルクセンサ33及びトルクセンサ34の出力は図示しないEPSECUに入力される。
EPSECU(Electronic Power Steering Electronic Control Unit)は、例えばCPU、ROM、RAMおよびそれらを相互に連結するデータバス及び入出力インターフェースから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、トルクセンサ33及びトルクセンサ34により検出された運転者の操舵力に基づいて駆動部4のモータ30の発生する駆動力を制御して電動によるアシスト力の制御を行う。
これとともに、セクタシャフト8は、車軸懸架式においては、ピットマンアーム、ドラッグリンク、タイロッド、ナックルアームにより、車輪を回転自在に支持するナックルに連結され、独立懸架式においては、ピットマンアーム、リレーロッド、アイドラアーム、タイロッド、ナックルアームにより、ナックルに連結される。
ステアリングホイールに運転者により右方向の操舵力が入力されると、トーションバー10の上端部が下端部に対して右回りに捩られ、EPSECUがトルクセンサ33及びトルクセンサ34により右方向の操舵力を検出して、駆動部4のモータ30が駆動されて、モータシャフト31が右回りに回転され、第二ボールナット機構32により、ピストンシャフト7は図1中上方に向かう電動による軸方向移動力より移動され、かつ、油圧バルブ部3のバルブボディ16に対してバルブシャフト12が右回りに相対回転されて、油圧ポート19とターンポート20が連通され、油圧ポート18とターンポート21が連通されて、油圧シリンダ部5の下側の液室にポンプからの高圧の作動液が流入され、上側の液室の作動液はリザーバに排出されて、ピストンシャフト7は油圧による軸方向移動力により上方に移動される。これにより、セクタシャフト8が図1中反時計回りに回転されて油圧及び電動双方のアシスト力が発生して、車輪が右方向に転舵される。
ステアリングホイールに運転者により左方向の操舵力が入力されると、トーションバー10の上端部が下端部に対して左回りに捩られ、EPSECUがトルクセンサ33及びトルクセンサ34により左方向の操舵力を検出して、駆動部4のモータ30が駆動されて、モータシャフト31が左回りに回転され、第二ボールナット機構32により、ピストンシャフト7は図1中下方に向かう電動による軸方向移動力より移動され、かつ、油圧バルブ部3のバルブボディ16に対してバルブシャフト12が左回りに相対回転されて、油圧ポート19とターンポート21が連通され、油圧ポート18とターンポート20が連通されて、油圧シリンダ部5の上側の液室にポンプからの作動液が流入され、下側の液室の作動液はリザーバに排出されて、ピストンシャフト7は油圧による軸方向移動力により下方に移動される。これにより、セクタシャフト8が時計回りに回転されて油圧及び電動双方のアシスト力が発生して、車輪が左に転舵される。
もちろん、右方向左方向ともに、操舵力は第一ボールナット機構29を介してもセクタシャフト8に伝達されており、油圧及び電動の双方がフェールした場合には、運転者の操舵力のみにより車輪は転舵される。
なお上述した実施例の操舵装置1において、ステアリングホイールが操舵輪に該当し、アッパメインシャフト2aが第一軸に該当し、トーションバー10が弾性体に該当し、ロアメインシャフト2bが第二軸に該当し、ピストンシャフト7が可動子に該当し、ピストン部7c軸方向の両側に油圧受け面に該当し、第一ボールナット機構29が第二軸に第一軸から伝達された回転動作を可動子の軸方向運動に変換する第一変換手段に該当し、油圧バルブ部3が第一軸の第二軸に対する相対回転動作に伴って軸方向の上下両側の油圧受け面のいずれか一方の油圧を他方の油圧よりも高圧とする油圧制御手段に該当し、モータシャフト31が回転子に該当し、モータ30が可動子の外周側に配置される中空円筒状の回転子を有する電動手段に該当し、第二ボールナット機構32が回転子の回転運動を可動子の軸方向運動に変換する第二変換手段に該当し、EPSECUは電動制御手段に該当する。
上述したような本実施例に関わる操舵装置1においては、運転者のステアリングホイールに入力する操舵力に基づいて、駆動部4のモータ30により発生されて第一ボールナット機構29によりピストンシャフト7に伝達される電動による軸方向移動力と、油圧バルブ部3及び油圧ピストン部5により発生されてピストンシャフト7に伝達される油圧による軸方向移動力の双方を利用して、ピストンシャフト7を軸方向に移動させ、セクタシャフト8を回転させて図示しないピットマンアームを揺動させて、図示しない車輪を転舵させることができる。
このため、ピストンシャフト7が電動による軸方向駆動力と油圧による軸方向移動力を相互に加えて一つの軸方向移動力に合成する機能を有することとなり、電動による軸方向駆動力と油圧による軸方向駆動力を合成するポイントをピストンシャフト7とすることができる。
このため、従来技術においては、アッパメインシャフト2aが電動による駆動力が作用するポイントとなり、油圧バルブ3に作用する操舵力は電動による駆動力が上乗せされることとなり、油圧系統を構成するポンプの負荷が大きくなって、かつ、操舵装置が発生するアシスト力全体が小さい領域において油圧により発生するアシスト力の比率が大きくなることが発生して、電動によるアシスト力の自由度を高めることができないという問題があったが、本実施例の操舵装置1においてはこれを解決することができる。
つまり、アッパメインシャフト2aに伝達される操舵力に、駆動部4が発生する駆動力が上乗せされることがないため、油圧シリンダ部5による軸方向駆動力が、駆動部4の軸方向駆動力に先行して大きくなり、油圧系統を構成するポンプの負荷が大きくなって、かつ、操舵装置1が発生するアシスト力全体が小さい領域において油圧シリンダ部5が発生するアシスト力の比率が大きくなることを防止して、駆動部4によるアシスト力の自由度を高めることができる。
つまり、本実施例によるハイブリッドパワーステアリングつまりHB−PS方式の操舵装置1においては、発生するアシスト力の全領域に亘って、電動式のEPSと油圧式のHPSのそれぞれの制御の利点を適宜選択して利用することが可能となり、電動式の駆動部4がフェールした場合においても、適切なアシスト力を油圧シリンダ部5により確保することが可能となる。逆に油圧系統がフェールした場合においても、適切なアシスト力を駆動部4により確保することもできる。
加えて、油圧によるアシスト力と、電動によるアシスト力が加算され合計されるポイントがピストンシャフト7とすることにより、ピストンシャフト7よりもステアリングホイール側に位置する、アッパメインシャフト2a及びロアメインシャフト2bを運転者の入力する操舵力を伝達するにあたって必要十分な強度とすればよいため、アッパメインシャフト2a及びロアメインシャフト2bの必要強度を下げて、径方向寸法及び重量を軽減することが出来る。
また、アッパメインシャフト2aを回転自在に支持する軸受9及び軸受9が固定されるギヤハウジング6の上端面に必要な強度も下げることができるため、ギヤハウジング6の上端部近傍の肉厚を薄くして重量を軽減し、操舵装置1全体の重量軽減を図ることができる。
同様に、ロアメインシャフト2bをオイルシール26及びオイルシール27を介して回転自在に支持する、ギヤハウジング6の隔壁6aよりも上側に位置する部分の必要強度を下げて、ギヤハウジング6の隔壁6aより上側に位置する部分の肉厚を薄くして重量を軽減し、操舵装置1全体の重量軽減を図ることができる。
なお、ピストンシャフト7については油圧による軸方向駆動力と電動による軸方向駆動力が合成された大きな軸方向駆動力が作用することとなるが、セクタシャフト8、ピストン部7cの外周面に接触するギヤハウジング6の内周面、ギヤハウジング6の隔壁6b及びオイルシール28、モータ30のモータシャフト31の第二ボールナット31aの軸方向に分散された複数の支持点により径方向に強固に拘束された状態で軸方向に摺動されるため、こじり方向への変位が発生することを極力抑制することができる。
このことにより、ピストンシャフト7の有底円筒形状部7aの内周面の軸方向に対するこじり方向の変位が極力抑制された状態を担保した上で、有底円筒形状部7aの内周面がロアメインシャフト2bの外周面を強固に支持することとなるので、ロアメインシャフト2bのこじり方向への変位も極力抑制することができる。
さらに、モータ30による駆動力によりアシスト力を発生させるにあたって、複数の歯車を組み合わせた歯車機構を廃するとともに、メインシャフト2の中心軸からオフセットした位置にモータを配置する構成をも廃することができるので、操舵装置1の特には径方向の寸法を小さくして、車体艤装上の自由度を高めることができる。加えて、第二ボールナット機構29を歯車機構に換えて用いているので電動によるアシスト力の高出力化を図ることができる。
また、本実施例においては操舵装置1をリサキュレーティングボール式としており、路面からの入力が車輪、ナックルアーム、タイロッド、ピットマンアーム、セクタシャフト8を介して伝達することをなるべく抑制できる非可逆特性を有するので、路面からの衝撃入力でステアリングホイールに作用する反力、つまり、キックバックをなるべく小さなものとすることができる。また、ラックアンドピニオン式に較べて減速比を大きく取ることができる。すなわち、本実施例の操舵装置1は悪路走行の頻度が高い車両や、積載量が大きいトラックやバス等の大型車両に適用して特に有益なものである。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
例えば本実施例では、油圧バルブ部3については、ロータリバルブタイプのものを示しているが、スプールバルブタイプのものと置換してもよいし、フラッパバルブタイプのものと置換してもよい。あるいは、EPSECUにより開閉制御される電磁弁又は切換弁の組合せにより構成してもよい。
さらに、図3に示すように、駆動部4を油圧シリンダ部5の下方に位置させ、ピストンシャフト7の有底円筒形状部7aの軸方向寸法を短縮して、有底円筒形状部7aの上端近傍に歯面7eを設け、有底円筒形状部7aより下方に突出部7gを備えて、突出部7gの下方端近傍に第二ウォームシャフト7fを設けることとしてもよい。ここでは、駆動部4を外付けタイプとして駆動部4を外包するギヤハウジング6をギヤハウジング部分6cとして別体としている。
図3に示した形態によれば、ロアメインシャフト2bの軸方向寸法を短縮して、操舵装置1の軽量化を図ることができる。また、ピストンシャフト7の有底円筒形状部7aの軸方向寸法を短縮して、ピストンシャフト7の構造を簡略化するとともに、第一ボールナット機構29を構成するにあたって、有底円筒形状部7aの内周側の空間の第一ボールナット7bを構成する位置を、有底円筒形状部7aの開口により近い位置として、ピストンシャフト7の製造をより容易なものとすることができる。
加えて、ピストンシャフト7のピストン部7c及び有底円筒形状部7aの双方を液室内に収納することができるので、特には上側の油圧受け面を、有底円筒形状部7aの上端部を含めたものとすることができ、上側と下側の油圧受け面の面積の差をより小さくすることができる。
また、図3に示した形態においては、操舵装置1の上部に油圧バルブ部3及び油圧シリンダ部5を含む油圧系統を集約して配置し、下部に電動による駆動部4を配置して、油圧系統と電動系統をより明確に分離して配置することができる。これにより、例えば、油圧系統と電動系統のいずれか一方のみ故障が発生した場合に、部品の交換をより容易なものとすることができる。さらに、油圧系統の油路22、油路23を構成する配管をより短縮化することができ、ギヤハウジング6内部に油路22、23を内蔵して構成することもできる。
なお、図1及び図3に示した形態は、ピットマンアームとセクタシャフト8の設置位置についての車体構造上の制約条件や、油路を構成する配管の設置条件、製造コスト、部品交換頻度の現車試験又は実績データ等に応じて、都合のよい形態を適宜選択して用いることができる。
本発明は、自動車に適用される操舵装置に関するものであり、特には電動操舵装置と油圧操舵装置を組み合わせた操舵装置において、大型化を招くことなく電動による転舵力の高出力化を図ることができるので、乗用車、トラック、バス等の様々な車両に適用可能なものである。
1 操舵装置
2 メインシャフト
2a アッパメインシャフト(第一軸)
2b ロアメインシャフト(第二軸)
2c 第一ウォームシャフト
3 油圧バルブ部(油圧制御手段)
4 駆動部
5 油圧シリンダ部
6 ギヤハウジング(筐体)
6a 隔壁
6b 隔壁
6c ギヤハウジング部分
7 ピストンシャフト(可動子)
7a 有底円筒形状部
7b 第一ボールナット
7c ピストン部(油圧受け面)
7d 油路
7e 歯面
7f 第二ウォームシャフト
7g 突出部
8 セクタシャフト
8a 歯面
9 軸受
10 トーションバー(弾性体)
11 圧入ピン
12 バルブシャフト
13 Oリング
14 オイルシール
15 圧入ピン
16 バルブボディ
17 圧入ピン
18 油圧ポート
19 油圧ポート
20 ターンポート
21 ターンポート
22 油路
23 油路
24 オイルシール
25 シール抜け止めリング
26 オイルシール
27 オイルシール
28 オイルシール
29 第一ボールナット機構(第一変換手段)
30 モータ(電動手段)
31 モータシャフト
31a 第二ボールナット
32 第二ボールナット機構(第二変換手段)
33 トルクセンサ
34 トルクセンサ

Claims (1)

  1. 操舵輪に連結された第一軸と、前記第一軸に弾性体を介して連結された第二軸と、前記第二軸の軸方向に延在して前記軸方向の両側に油圧受け面を有する可動子と、前記第二軸に前記第一軸から伝達された回転動作を前記可動子の軸方向運動に変換する第一変換手段と、前記第一軸の前記第二軸に対する相対回転動作に伴って前記軸方向の両側の油圧受け面のいずれか一方の油圧を他方の油圧よりも高圧とする油圧制御手段と、前記可動子の外周側に配置される中空円筒状の回転子を有する電動手段と、前記回転子の回転運動を前記可動子の軸方向運動に変換する第二変換手段を含むことを特徴とする操舵装置。
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