JP2010253694A - タイヤ加硫装置及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 トレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面に設けられる凸部に貫通孔が形成された場合において、成型する空気入りタイヤのブロックの欠けによる製造不良を確実に低減できるタイヤ加硫装置及び空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】本発明に係るタイヤ加硫装置100は、生タイヤ10にトレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面200を有する。トレッド成型面200は、第1側壁210Aと第2側壁210Bとを有する凸部210を備える。凸部210には、第1側壁210Aから第2側壁210Bに貫通する貫通孔211が形成される。貫通孔211は、凸部210の中央に位置する中央領域212と、中央領域212よりも第1側壁210Aから第2側壁210B側に位置し、第1側壁210Aから第2側壁210Bに開口する側端開口領域213とを有する。中央領域212の面積S1は、側端開口領域213の面積S2よりも小さい。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤのトレッドにトレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面を有するタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置によって成型される空気入りタイヤに関する。
従来から、未加硫の空気入りタイヤ(いわゆる、生タイヤ)を加硫しながら、トレッドパターンやサイドウォールの模様などを形成する割モールドと呼ばれるタイヤ加硫装置が知られている。一般的に、タイヤ加硫装置では、生タイヤのトレッドにトレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面が複数個(例えば、9個)に分割する。トレッド成型面は、トレッドに溝を形成する凸部を有する。なお、凸部間には、凸部によって複数の凹部が形成される。
このようなタイヤ加硫装置により生タイヤを加硫する際に、生タイヤのトレッドとトレッド成型面との間の空気を外部に排出することが重要である。当該空気が残留した状態で生タイヤが加硫されると、成型された空気入りタイヤのブロックにベアと呼ばれる凹みが発生してしまう。
このため、トレッドとトレッド成型面との間の空気を排出するために、トレッド成型面から外部に向けて連通するベントホール(通気孔)が設けられる。これにより、成型された空気入りタイヤのブロックには、ベントホールからトレッドゴムが外部に押し出されることによってスピューが形成される。この結果、ブロックの踏面に形成されたスピューが目立ってしまうため、スピューを取り除く工程が必要となる。
そこで、上述した凸部に、凸部の一面を形成する一方の側壁から、一方の側壁に対面する他方の側壁に貫通する貫通孔(いわゆる、クロスベントホールト)が形成された技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、凸部間に形成された凹部が貫通孔を介して隣接する凹部に連通し、トレッドとトレッド成型面との間の空気が凹部に閉じ込められにくくなる。
具体的には、トレッドとトレッド成型面との間の空気とともに、トレッドゴムが貫通孔内に流れ込むことによって、隣接したブロックを連結するブリッジ状の連結突部が形成される。加硫後において、トレッドからトレッド成型面が離れると、連結突部は、凸部により引っ張られながら切断される。
このような技術では、トレッドとトレッド成型面との間の空気が凹部から貫通孔に流れ込むため、凹部により形成されるブロックに凹みが発生することを抑制できる。また、ブロック間に連結突部が形成されることによって、ブロックの踏面に連結突部が形成される場合と比べて、連結突部が目立ちにくく、連結突部を取り除く工程が不要になる。
特開平10−44155号公報(第2−3頁、第6図)
しかしながら、上述した従来のタイヤ加硫装置には、次のような問題があった。すなわち、、加硫後において、連結突部とブロックの側壁とが連結された境目が切断されるため、成型された空気入りタイヤのブロックの側壁が欠けてしまう場合があり、空気入りタイヤの製造不良が発生してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、トレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面に設けられる凸部に貫通孔が形成された場合において、成型する空気入りタイヤのブロックの欠けによる製造不良を確実に低減できるタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置によって成型される空気入りタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、未加硫の空気入りタイヤ(生タイヤ10)のトレッド(トレッド11)にトレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面(トレッド成型面200)を有し、前記トレッド成型面は、前記トレッドに溝(溝11A)を形成する複数の凸部(凸部210)を有し、前記凸部は、前記凸部の一方の側壁を形成する第1側壁(第1側壁210A)と、前記凸部の他方の側壁を形成し、前記第1側壁に対面する第2側壁(第2側壁210B)とを少なくも有し、前記凸部には、前記第1側壁から前記第2側壁に貫通する貫通孔(貫通孔211)が形成されたタイヤ加硫装置であって、前記貫通孔は、前記凸部の中央に位置する中央領域(中央領域212)と、前記中央領域よりも前記第1側壁及び前記第2側壁側に位置し、前記第1側壁及び前記第2側壁に開口する側端開口領域(側端開口領域213)と、前記中央領域と前記側端開口領域との間に位置し、前記中央領域と前記側端開口領域とを連結する連結領域(連結領域214)とを有し、前記貫通孔の延在方向に直交する断面における前記中央領域の面積(S1)は、前記貫通孔の延在方向に直交する断面における前記側端開口領域の面積(S2)よりも小さく、前記連結領域を形成する面と前記中央領域を形成する面とがなす角度(α)は、90〜150度であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、中央領域の面積は、前記貫通孔の延在方向に直交する断面における側端開口領域の面積よりも小さい。これによれば、タイヤ加硫装置によって形成された空気入りタイヤでは、貫通孔に対応する連結突部が形成される。すなわち、すなわち、連結突部には、細い部分と太い部分とが形成される。このため、タイヤ加硫装置から加硫された空気入りタイヤを取り出すとき(以下、タイヤ取出時)に、連結突部が凸部により引っ張られると、太い部分が切断されることなく、連結突部の細い部分の一部が確実に切断される。従って、成型された空気入りタイヤのブロックが欠けてしまうことによる製造不良を確実に低減できる。
特に、連結領域を形成する面と中央領域を形成する面とがなす角度(α)は、90〜150度である。これによれば、連結突部の細い部分と太い部分とを連結する連結部分間、すなわち、細い部分と太い部分との境目が切断されることがなく、ブロックから最も離れる連結突部の細い部分の一部がさらに確実に切断される。従って、成型された空気入りタイヤのブロックが欠けてしまうことによる製造不良をより確実に低減できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記貫通孔は、前記第1側壁または前記第2側壁に対して傾斜することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記貫通孔の延在方向に沿った直線と、前記第1側壁または前記第2側壁とがなす傾き角度(β)は、30〜90度であることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、複数の溝によってブロックが形成され、一方の前記ブロックを形成する第1側壁から、一方の前記ブロックに隣接する他方の前記ブロックを形成する第2側壁まで連なる連結突部(連結突部13)が設けられた空気入りタイヤ(例えば、空気入りタイヤ1)であって、前記連結突部は、前記溝の中央に位置する中央連結部(中央連結部13A)と、前記中央連結部よりも前記第1側壁及び第2側壁側に位置し、前記ブロックに連結する側端連結部(側端連結部13B)と、前記中央連結部と前記側端連結部との間に位置し、前記中央連結部と前記側端連結部とを連結する中間連結部(中間連結部13C)とを有し、前記連結突部の延在方向に直交する断面における前記中央連結部の面積(S10)は、前記連結突部の延在方向に直交する断面における前記側端連結部の面積(S20)よりも小さく、前記中間連結部を形成する面と前記中央連結部を形成する面とがなす角度(δ)は、90〜150度であることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、トレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面に設けられる凸部に貫通孔が形成された場合において、成型する空気入りタイヤのブロックの欠けによる製造不良を確実に低減できるタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置によって成型される空気入りタイヤを提供することができる。
図1は、本実施形態に係るタイヤ加硫装置100の一部を示す断面図である。 図2は、本実施形態に係るタイヤ加硫装置100の一セグメントを示す斜視図である。 図3は、本実施形態に係る凸部210を示す断面図である。 図4は、本実施形態に係るタイヤ製造方法を示すフロー図である。 図5は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を示す断面図である。 図6は、変更例1に係るトレッド成型面200Aの一部を示す拡大断面図である。 図7は、変更例1に係るトレッド成型面200Aの凸部210を示す上面図である。 図8は、変更例2に係るトレッド成型面200Bの一部を示す拡大断面図である。 図9は、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド11の一部を示す拡大断面図である。
次に、本発明に係るタイヤ加硫装置、及び、タイヤ加硫装置によって成型される空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)タイヤ加硫装置の構成、(2)トレッド成型面の構成、(3)タイヤ製造方法、(4)変更例、(5)比較評価、(6)作用・効果、(7)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)タイヤ加硫装置の構成
まず、本実施形態に係るタイヤ加硫装置100の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ加硫装置100の一部を示す断面図である。図2は、本実施形態に係るタイヤ加硫装置100の一セグメントを示す斜視図である。
図1に示すように、タイヤ加硫装置100は、未加硫の空気入りタイヤ(いわゆる、生タイヤ10)を加硫しながら、生タイヤ10にトレッドパターンやサイドウォールの模様などを形成する。タイヤ加硫装置100は、サイドモールド110と、セクターモールド120とを備える。
(1−1)サイドモールド
サイドモールド110は、生タイヤ10にサイドウォールの模様などを形成する。図1に示すように、サイドモールド110は、下側モールド111と、上側モールド112とを有する。
下側モールド111は、下側モールド111よりも下側に位置する下側コンテナ140Aに固定されるとともに、生タイヤ10が載置される。下側モールド111には、生タイヤ10の一方のサイドウォールに模様などを形成する内周面111aが形成される。
上側モールド112は、上側モールド112よりも上側に位置する上側コンテナ140Bに固定される。上側モールド112は、トレッド幅方向Wに移動する。上側モールド112には、生タイヤ10の他方のサイドウォールに模様などを形成する内周面112aが形成される。
(1−2)セクターモールド
セクターモールド120は、トレッドパターンを形成する。セクターモールド120は、アウターリング121と、複数のセグメント122とを有する。アウターリング121は、円環状をなしており、トレッド幅方向W(本実施形態では、上下方向)に沿って移動する。複数のセグメント122は、複数(例えば、9個)に分割され、タイヤ径方向Rに沿って移動する。つまり、セグメント122は、タイヤ径方向Rに沿って放射状に拡径する。
セグメント122は、生タイヤ10のトレッド11にトレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面200を有する。なお、トレッド成型面200の詳細については、後述する。
(2)トレッド成型面の構成
次に、本実施形態に係るトレッド成型面200の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、図3(a)は、図2のA−A断面図である。図3(b)は、図3(a)のB−B断面図である。
図1及び図2に示すように、トレッド成型面200は、複数の凸部210を有する。凸部210は、生タイヤ10のトレッド11に溝11A(例えば、周方向溝や幅方向溝)を形成する。凸部210は、凸部210の長手方向に直交する断面において、矩形状をなしている。なお、複数の凸部210間には、凸部210によって凹部220が形成される。凹部220は、溝11Aにより区画されるブロック12を形成する。
ここで、図3に示すように、凸部210は、凸部210の一方の側壁を形成する第1側壁210Aと、凸部210の他方の側壁を形成し、第1側壁210Aに対面する第2側壁210Bとを少なくとも有する。凸部210には、第1側壁210Aから第2側壁210Bに貫通する円筒状の貫通孔211(いわゆる、クロスベントホール)が形成される。具体的には、貫通孔211は、中央領域212と、側端開口領域213と、連結領域214とを有する。
中央領域212は、凸部210の中央に位置する。本実施形態では、中央領域212とは、貫通孔211の延在方向Lにおける貫通孔211の長さ(L1)を3等分した中央に位置する領域を示す。
側端開口領域213は、中央領域212及び連結領域214よりも第1側壁210A及び第2側壁210B側(すなわち、凹部220側)に位置する。側端開口領域213は、第1側壁210A及び第2側壁210Bに開口する開口部分213Aを含む。
ここで、貫通孔211の延在方向Lに直交する断面における中央領域212の面積(S1)は、貫通孔211の延在方向Lに直交する断面における側端開口領域213の面積(S2)よりも小さい。すなわち、中央領域212の径は、側端開口領域213の径よりも小さい。特に、中央領域212の径は、側端開口領域213の径に対して0.6〜1.0mmであることが好ましい。
連結領域214は、中央領域212と側端開口領域213との間に位置し、中央領域212と側端開口領域213とを連結する。連結領域214を形成する外周面と中央領域212を形成する外周面とがなす連結角度(α)は、150度である。
このような貫通孔211は、凸部210の側面視(図3(a)参照)において、第1側壁210A及び第2側壁210Bに対して直角に形成される。また、貫通孔211は、凸部210の上面視(図3(b)参照)において、第1側壁210A及び第2側壁210Bに対して直角に形成される。つまり、凸部210の上面視において、貫通孔211の延在方向Lに沿った直線PLと、第1側壁210A及び第2側壁210Bとがなす傾き角度(β)は、90度である。
(3)タイヤ製造方法
次に、上述したタイヤ加硫装置100を使用したタイヤ製造方法について、図面を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係るタイヤ製造方法を示すフロー図である。図5(a)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の加硫時を示す拡大断面図である。図5(b)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の取出時を示す拡大断面図である。図5(c)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の取出後を示す拡大断面図である。
図4に示すように、タイヤ製造方法には、タイヤ収容工程と、タイヤ加硫工程と、タイヤ取出工程とが含まれる。
(3−1)タイヤ収容工程
タイヤ収容工程S1では、上述したタイヤ加硫装置100内に生タイヤ10を収容する。具体的には、下側モールド111に生タイヤ10を載置し、セクターモールド120及び上側モールド112が生タイヤ10に近づくように移動する。
(3−2)タイヤ加硫工程
タイヤ加硫工程S2では、タイヤ加硫装置100内において生タイヤ10に所定の条件で加硫処理を施すことによって、空気入りタイヤ1を成型する。このとき、ブラダー160(図1参照)によって内周面から膨張する生タイヤ10のトレッド11とセクターモールド120のトレッド成型面200との間の空気は、貫通孔211内に流れ込む。同時に、生タイヤ10のトレッド11を形成するトレッドゴムも貫通孔内に流れ込み、一方のブロック12の側壁12A(第1側壁)から、他方のブロック12の側壁12B(第2側壁)まで連なるブリッジ状の連結突部13が形成される。
具体的には、図5(a)に示すように、連結突部13は、中央連結部13Aと、側端連結部13Bと、中間連結部13Cとを有する。中央連結部13Aは、貫通孔211の中央領域212に対応する溝11Aの中央に位置する。側端連結部13Bは、側壁12A及び側壁12B側に位置し、ブロック12に連結する。中間連結部13Cは、中央連結部13Aと側端連結部13Bとの間に位置し、中央連結部13Aと側端連結部13Bとを連結する。
連結突部13の延在方向Lに直交する断面における中央連結部13Aの面積(S10)は、連結突部13の延在方向Lに直交する断面における側端連結部13Bの面積(S20)よりも小さい。すなわち、中央領域212の径に対応する中央連結部13Aの径は、側端開口領域213の径に対応する側端連結部13Bの径よりも小さい。特に、中央連結部13Aの径は、側端連結部13Bの径に対して0.6〜1.0mm以下であることが好ましい。また、中間連結部13Cを形成する外周面と中央連結部13Aを形成する外周面とがなす角度(δ)は、90〜150度である。
(3−3)タイヤ取出工程
タイヤ取出工程S3では、セクターモールド120をタイヤ径方向Rに沿って放射状に拡径することにより、タイヤ加硫装置100により加硫された空気入りタイヤ1をタイヤ加硫装置100から取り出す。このとき、図5(b)に示すように、連結突部13は、凸部210を形成する第1側壁210Aにより引っ張られ、側端連結部13Bよりも径が小さい中央連結部13Aが切断される。また、図5(c)に示すように、側壁12A及び側壁12B側には、側端連結部13Bが連結される。
(4)変更例
上述した実施形態に係るタイヤ加硫装置100は、以下のように変更してもよい。具体的には、変更例1及び変更例2について説明する。なお、上述した実施形態に係るタイヤ加硫装置100と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(4−1)変更例1
まず、変更例1に係るタイヤ加硫装置100Aについて、図面を参照しながら説明する。図6は、変更例1に係るトレッド成型面200Aの一部を示す拡大断面図である。図7は、変更例1に係るトレッド成型面200Aの凸部210を示す上面図である。
上述した実施形態では、貫通孔211は、凸部210の上面視において、第1側壁210A及び第2側壁210Bに対して直角に形成される。これに対して、変更例1では、図6に示すように、貫通孔211は、凸部210の上面視において、第1側壁210A及び第2側壁210Bに対して傾斜する。
具体的には、凸部210の上面視において、傾き角度(β)は、30〜90度であることが好ましい。特に、傾き角度(β)は、60〜90度であることが好ましい。
つまり、図7に示すように、タイヤ加硫装置100Aにより形成される空気入りタイヤ1Aでは、ブロック12の上面視において、連結突部13の延在方向Lに沿った直線SLと、側壁12A及び側壁12Bとの傾き角度(γ)についても、30〜90度(特に、60〜90度)であることが好ましい。
(4−2)変更例2
次に、変更例2に係るタイヤ加硫装置100Bについて、図面を参照しながら説明する。図8は、変更例2に係るトレッド成型面200Bの一部を示す拡大断面図である。図9は、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド11の一部を示す拡大断面図である。
上述した実施形態では、連結角度(α)は、150度である。これ対して、図8に示すように、変更例2では、連結角度(α)は、90度である。なお、連結角度(α)は、必ずしも90度や150度である必要はなく、90〜150度の範囲であればよい。
つまり、図9に示すように、タイヤ加硫装置100Bにより形成される空気入りタイヤ1Bでは、中間連結部13Cを形成する外周面と中央連結部13Aを形成する外周面とがなす連結角度(θ)についても、90〜150度であることが好ましい。
(5)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係るタイヤ加硫装置を用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(5−1)各タイヤ加硫装置の構成、(5−2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(5−1)各タイヤ加硫装置の構成
まず、比較例及び実施例1〜3に係るタイヤ加硫装置について、簡単に説明する。なお、タイヤ加硫装置に関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ 加硫するタイヤサイズ : 195/65R15
・ 貫通孔(クロスペント)の数 : 210個
比較例に係るタイヤ加硫装置では、貫通孔は、一定の太さで凸部を貫通する。実施例1に係るタイヤ加硫装置100Bは、変更例2で説明したものである。実施例2に係るタイヤ加硫装置100は、実施形態で説明したものである。実施例3に係るタイヤ加硫装置100Aは、変更例1で説明したものである。なお、各タイヤ加硫装置の詳細については、表1に示す通りである。
Figure 2010253694
(5−2)評価結果
次に、上述した比較例及び実施例1〜3に係るタイヤ加硫装置によって成型された空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。
各タイヤ加硫装置によってそれぞれ100本の空気入りタイヤを成型し、ブロックの欠けによる製造不良の発生率を算出した。この結果、表1に示すように、実施例1〜3に係るタイヤ加硫装置によって成型された空気入りタイヤは、比較例に係るタイヤ加硫装置によって成型された空気入りタイヤと比べ、ブロックの欠けによる製造不良の発生率が低減することが判った。
(6)作用・効果
以上説明した実施形態では、中央領域212の面積(S1)は、側端開口領域213の面積(S2)よりも小さい。これによれば、タイヤ加硫装置100によって形成された空気入りタイヤ1では、貫通孔211に対応する連結突部13が形成される。すなわち、連結突部13における中央連結部13Aの面積(S10)は、側端連結部13Bの面積(S20)よりも小さい。このため、タイヤ加硫装置100から加硫された空気入りタイヤ1を取り出すとき(以下、タイヤ取出時)に、連結突部13が凸部210により引っ張られると、側端連結部13Bが切断されることなく、中央連結部13Aの一部が確実に切断される。従って、成型された空気入りタイヤ1のブロック12が欠けてしまうことによる製造不良を確実に低減できる。
特に、連結角度(α)は、90〜150度である。これによれば、連結突部13の中央連結部13Aと側端連結部13Bとを連結する中間連結部13C間、すなわち、中央連結部13Aと側端連結部13Bとの境目が切断されることがなく、ブロックから最も離れる連結突部の中央連結部13Aの一部がさらに確実に切断される。従って、成型された空気入りタイヤ1のブロック12が欠けてしまうことによる製造不良をより確実に低減できる。
なお、連結角度(α)が90度よりも小さいと、側端連結部13Bと中間連結部13Cとの間に薄いゴム層ができてしまい、当該ゴム層が欠けてしまうことがある。一方、連結角度(α)が150度よりも小さいと、中間連結部13Cの延在方向Lの長さが長くなり過ぎ、中央連結部13Aの延在方向Lの長さを確保しにくく、中央連結部13Aが切断されにくくなる。
ところで、連結突部13がタイヤ加硫装置100内に取り残されてしまうと、次に加硫成型する生タイヤ10に、異物として連結突部13が付着してしまうことがある。しかし、本実施形態では、側端連結部13Bが側壁12A及び側壁12Bに連結された状態で中央連結部13Aが切断されるため、タイヤ加硫装置100内(貫通孔211内)に連結突部13が取り残されることを防止できる。従って、次に加硫成型する生タイヤに、異物として連結突部13が付着してしまうことを確実に防止できる。
実施形態(変更例1)では、貫通孔211は、第1側壁210A及び第2側壁210Bに対して傾斜する。これによれば、側端連結部13Bの面積(S20)は、第1側壁210Aまたは第2側壁210Bに沿った開口部分213Aの面積よりも小さくなる。つまり、側端連結部13Bの面積(S20)は、側壁12Aまたは側壁12Bに沿った側端連結部13Bの面積よりも小さくなる。このため、側端連結部13Bとブロック12とが連結された境目がより確実に切断されることなく、連結突部の中央連結部13Aの一部がさらに確実に切断される。
また、傾き角度(β)は、30〜90度であることが好ましい。特に、傾き角度(β)は、60〜90度であることが好ましい。なお、傾き角度(β)が30度よりも小さいと、上述したタイヤ取出工程においてタイヤ加硫装置100Aから空気入りタイヤ1Aを取り出す際に、第1側壁210Aまたは第2側壁210Bにより側端連結部13Bが切断されてしまう可能性があり、ブロック12が欠けてしまうことがある。
(7)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、実施形態では、タイヤ加硫装置100は、生タイヤ10を加硫することによって空気入りタイヤ1を成型するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、空気入りタイヤ1以外のタイヤ(例えば、ソリッドタイヤ)などを形成するものであってもよい。
また、タイヤ加硫装置100は、セクターモールド120が複数に分割する、いわゆる、セグメントタイプであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、トレッド幅方向に沿って2つに分割する2ピースタイプであってもよい。つまり、タイヤ加硫装置100の構成については、目的に応じて適宜変更できることは勿論である。
また、中央領域212は、貫通孔211の延在方向Lにおける貫通孔211の長さ(L1)を3等分した中央に位置する領域を示すものとして説明したが、これに限定されるものではなく、凸部210の中心近傍であればよいことは勿論である。
凸部210は、凸部210の長手方向に直交する断面において、矩形状をなしているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、台形状をなしていてもよい。
また、貫通孔211は、第1側壁210Aから第2側壁210Bに貫通する円筒状に形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、円筒状以外(例えば、角柱)に形成されていてもよいことは勿論である。
また、貫通孔211は、凸部210の側面視において、第1側壁210Aまたは第2側壁210Bに対して直角に形成される(図3(a)参照)ものとして説明したが、これに限定されるものではなく、第1側壁210Aまたは第2側壁210Bに対して傾斜していてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1,1A,1B…空気入りタイヤ、10…生タイヤ、11…トレッド、11A…溝、12…ブロック、12A,12B…側壁、13…連結突部、13A…中央連結部、13B…側端連結部、13C…中間連結部、100,100A,100B…タイヤ加硫装置、110…サイドモールド、111…下側モールド、111a…内周面、112…上側モールド、112a…内周面、120…セクターモールド、121…アウターリング、122…セグメント、140A…下側コンテナ、140B…上側コンテナ、160…ブラダー、200,200A,200B…トレッド成型面、210…凸部、210A…第1側壁、210B…第2側壁、211…貫通孔、212…中央領域、213…側端開口領域、213A…開口部分、214…連結領域、220…凹部

Claims (4)

  1. 未加硫の空気入りタイヤのトレッドにトレッドパターンを成型する環状のトレッド成型面を有し、
    前記トレッド成型面は、前記トレッドに溝を形成する複数の凸部を有し、
    前記凸部は、
    前記凸部の一方の側壁を形成する第1側壁と、
    前記凸部の他方の側壁を形成し、前記第1側壁に対面する第2側壁と
    を少なくも有し、
    前記凸部には、前記第1側壁から前記第2側壁に貫通する貫通孔が形成されたタイヤ加硫装置であって、
    前記貫通孔は、
    前記凸部の中央に位置する中央領域と、
    前記中央領域よりも前記第1側壁及び前記第2側壁側に位置し、前記第1側壁及び前記第2側壁に開口する側端開口領域と、
    前記中央領域と前記側端開口領域との間に位置し、前記中央領域と前記側端開口領域とを連結する連結領域と
    を有し、
    前記貫通孔の延在方向に直交する断面における前記中央領域の面積は、前記貫通孔の延在方向に直交する断面における前記側端開口領域の面積よりも小さく、
    前記連結領域を形成する面と前記中央領域を形成する面とがなす角度は、90〜150度であるタイヤ加硫装置。
  2. 前記貫通孔は、前記第1側壁または前記第2側壁に対して傾斜する請求項1に記載のタイヤ加硫装置。
  3. 前記貫通孔の延在方向に沿った直線と、前記第1側壁または前記第2側壁とがなす傾き角度は、30〜90度である請求項2に記載のタイヤ加硫装置。
  4. 複数の溝によってブロックが形成され、一方の前記ブロックを形成する第1側壁から、一方の前記ブロックに隣接する他方の前記ブロックを形成する第2側壁まで連なる連結突部が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記連結突部は、
    前記溝の中央に位置する中央連結部と、
    前記中央連結部よりも前記第1側壁及び第2側壁側に位置し、前記ブロックに連結する側端連結部と、
    前記中央連結部と前記側端連結部との間に位置し、前記中央連結部と前記側端連結部とを連結する中間連結部と
    を有し、
    前記連結突部の延在方向に直交する断面における前記中央連結部の面積は、前記連結突部の延在方向に直交する断面における前記側端連結部の面積よりも小さく、
    前記中間連結部を形成する面と前記中央連結部を形成する面とがなす角度は、90〜150度である空気入りタイヤ。
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