JP2010250942A - 燃料電池用触媒材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な組成の触媒金属が担持された燃料電池用電極触媒について、実際にそれらを用いて燃料電池を製造する前に、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測的に評価する方法を提供する。
【解決手段】燃料電池に使用される、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒の評価方法であって、前記方法が:
電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する、水吸着比表面積から金属表面積を差し引いた値の割合である、電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合を指標として、該電極触媒を使用して製造される燃料電池の発電性能を予測するステップ;
を含むことを特徴とする、前記評価方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池用電極触媒に含まれるカーボン担体の表面性状に基づく燃料電池の発電性能の評価方法に関する。
燃料電池は、水素および酸素を電気化学的に反応させて電力を得るため、発電に伴って生じる生成物は原理的に水のみである。それ故、地球環境への負荷がほとんどないクリーンな発電システムとして注目されている。
燃料電池は、電解質の種類によって、固体高分子型(PEFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)のように分類される。
固体高分子型燃料電池は、プロトン伝導性のイオン交換性固体高分子電解質膜を電解質として使用する。一般的には、電極触媒層を固体高分子電解質膜に接合して触媒塗布膜(catalyst coated membrane; CCM)を形成し、さらに電極触媒層の表面にガス拡散層を接合することによって膜電極接合体(membrane electrode assembly; MEA)を作製する。固体高分子型燃料電池は、この膜電極接合体を基本単位として作製される。前記燃料電池は、一方の電極(燃料極:アノード)側に水素を含む燃料ガスを、もう一方の電極(空気極:カソード)側に酸素を含む酸化剤を供給することにより起電力を得る。
ここで、アノード側では下記の(1)式に示す酸化反応が、カソード側では下記の(2)式に示す還元反応が進行し、全体として(3)式に示す反応が進行して外部回路に起電力を供給する。
H2→2H++2e- (1)
(1/2)O2+2H++2e-→H2O (2)
H2+(1/2)O2→H2O (3)
固体高分子型燃料電池は、(1)高いイオン伝導性を有する高分子電解質膜が開発されたこと、(2)高分子電解質膜と同種または異種のイオン交換樹脂(高分子電解質;アイオノマ)で被覆された触媒担持カーボン担体を電極触媒層の構成材料として使用し、電極触媒層内の反応サイトの三次元化が図られるようになったこと等によって、電池特性が飛躍的に向上した。このような高い電池特性に加えて、固体高分子型燃料電池は、作動温度が常温から100℃までの範囲であることから迅速な起動が可能であり、かつ出力密度が高いことから小型軽量化が容易であるという特徴を具備する。これらの特徴から、固体高分子型燃料電池は、電気自動車の動力電源および小型コージェネレーションシステムのような定置型システムの電源としての実用化が期待されている。
アイオノマによる反応サイトの三次元化は、主にプロトン伝導性に貢献する技術である。アノード側で生じたプロトン(上記(1)式)は、高分子電解質膜を移動してカソード側に到達し、カソード側の反応(上記(2)式)によって水分子となる。この際、両電極に担持された触媒粒子のそれぞれが、アイオノマを介して高分子電解質膜に接続されることにより、両電極間をプロトンが移動して、結果として上記の反応が連続的に進行する。
アイオノマおよび高分子電解質膜はプロトン伝導の経路であるため、本質的に水を必要とする。高分子電解質膜の乾燥は、膜抵抗を上昇させるドライアップの原因となる。一方、過剰の水は、ガス拡散性を低下させるフラッディングの原因となる。それ故、アイオノマおよび高分子電解質膜の水吸着量や保水性を適正に保つために、様々な技術が開発されてきた(特許文献1および2)。
特開2002-100369号公報 特開2007-220414号公報
上記のように、アイオノマおよび高分子電解質膜はプロトン伝導の経路であるため、もしアイオノマが存在しないか、または該アイオノマが両電極触媒を十分に被覆していなければ、高分子電解質膜に接続されず孤立した触媒粒子が電極触媒層内に生じる。かかる触媒粒子は燃料電池の発電反応に寄与することはないため、結果として得られる燃料電池の発電性能は低い水準に留まることとなる。
一方、電極触媒を被覆するアイオノマの量が多くなると、結果として得られる燃料電池において、反応物質、特にカソード側の反応物質である酸素ガスが拡散移動するために必要となる電極触媒層内の空隙が減少するため、該燃料電池の発電性能はやはり低い水準に留まることとなる。
一般に、アイオノマによる電極触媒の被覆状態は、電極触媒の表面性状、特にその表面積の大部分を占めるカーボン担体の表面性状に大きく依存すると考えられる。すなわち、アイオノマは酸性官能基を有する高分子電解質からなることから、カーボン担体表面の親水性が高ければ、アイオノマによる被覆はより均一な状態で達成されると考えられる。しかしながら、使用されるカーボン担体およびそれに担持される触媒金属の組成や量、ならびに/または触媒金属の担持工程における処理条件などによって、カーボン担体表面の親水性は様々に変動しうる。このため、従来の技術では、電極触媒の特性を評価するために、実際に電極触媒を使用して燃料電池を作製して発電性能試験を実施することが必要であった。それ故本発明は、簡便な方法で燃料電池に使用される電極触媒の表面性状を評価する方法を開発することにより、様々な成分を含む電極触媒について、実際にそれらを用いて燃料電池を製造して性能比較する前に、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測的に評価することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、燃料電池に使用される電極触媒の水吸着表面積の値を元に、アイオノマによる被覆工程に用いる時点でのカーボン担体の水吸着能力を指標化する方法を開発し、本発明に到達した。
即ち、第一に、本発明は、燃料電池に使用される、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒の評価方法であって、前記方法が:
電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する、水吸着比表面積から金属表面積を差し引いた値の割合である、電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合を指標として、該電極触媒を使用して製造される燃料電池の発電性能を予測するステップ;
を含むことを特徴とする、前記評価方法である。
前記評価方法は、カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合のカーボン担体の水吸着面積割合(%):
Figure 2010250942
が5%を超える関係を満たす電極触媒を、燃料電池の製造に適した電極触媒であると結論づけるステップをさらに含むことが好ましい。
第二に、本発明は、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒を含む燃料電池の製造方法であって、触媒金属が担持された電極触媒をアイオノマによって被覆する工程の前に、以下:
カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合に、以下の式:
Figure 2010250942
を満たす電極触媒を選抜するステップ;
を含む、該燃料電池に使用される電極触媒を選抜する工程を実施することを特徴とする、前記製造方法である。
第三に、本発明は、カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)が、以下の式:
Figure 2010250942
を満たす電極触媒を備える燃料電池である。
本発明により、様々な組成の触媒金属を担持した電極触媒について、実際に該電極触媒を用いて燃料電池を製造する前に、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測的に評価することが可能となる。
電極触媒に対するアイオノマの被覆状態と反応物質の拡散との関係を示す図である。 実施例A〜Hの電極触媒について、カーボン担体の水吸着面積割合と各電極触媒を用いて作製した燃料電池の発電電圧の関係を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
1.電極触媒の評価方法
本発明によって提供される、燃料電池に使用される、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒の評価方法は、電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する、水吸着比表面積から金属表面積を差し引いた値の割合である、電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合を指標として、該電極触媒を使用して製造される燃料電池の発電性能を予測するステップを含むことを特徴とする。
本発明によって提供される、燃料電池用電極触媒の評価方法は、当業界で慣用される様々な種類の燃料電池用電極触媒に適用することができる。本発明の評価方法が適用される電極触媒は、カーボン担体に触媒金属が担持された構成を含むことが好ましい。前記構成を含む電極触媒は、燃料電池の電極として使用する際に、アイオノマによってその表面が被覆された状態で高分子電解質膜に接合され、燃料電池の電極触媒層として使用されることが好ましい。
本明細書において「触媒金属」は、例えば白金、コバルトまたはそれらの合金を意味するものとする。
本明細書において「カーボン担体」は、例えばKetjen EC(ケチェンブラックインターナショナル製)、アセチレンブラック、CA250のような、それ自体が導電性を具備する担体材料を意味するものとする。
本明細書において「電極触媒」は、前記触媒金属およびカーボン担体を含む燃料電池用の電極材料を意味し、該電極触媒は、任意成分として例えばニッケル、鉄のような遷移金属の合金をさらに含んでもよい。
本明細書において「アイオノマ」は、前記電極触媒の表面を被覆するための電極材料であって、例えばナフィオン(登録商標)DE2020(デュポン社製)のような、親水性官能基を有する高分子電解質を意味する。
上記のような好適な成分および構成を含む電極触媒に本発明の評価方法を適用することにより、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒を含む燃料電池の発電性能について、実際に燃料電池を作製して発電性能試験を実施することなく、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測的に評価することが可能となる。
1−1.評価方法の概要
燃料電池の発電電圧を規定する要素としては、燃料電池の電極触媒層に担持された白金などの触媒の密度やその利用率だけでなく、電極触媒層中における酸素分子や水素(プロトン)などの反応物質の拡散性も重要である。なぜなら、触媒の担持密度や利用率が向上しても、それに見合った反応物質が触媒に供給されなければ、反応によって得られる起電力は向上しないからである。それ故、多くの燃料電池では、電極触媒層中における反応物質、特にプロトンの拡散性を向上させるため、酸性官能基を有するアイオノマにより触媒および/または触媒が担持された担体を被覆する構成が採用されている(図1)。
しかしながら、アイオノマによる被覆は、プロトンの拡散性向上には効果的であるが、気体状態の反応物質、例えばカソード側の反応物質である酸素分子に対しては、ガス拡散を阻害するため必ずしも効果的ではない。特に、アイオノマの被覆が不均一な場合、よりアイオノマが凝集している部位では酸素分子の拡散が顕著に阻害され、触媒の性能を十分に活用できないこととなる(図1)。それ故、燃料電池の発電性能と、アイオノマによる該燃料電池に使用される電極触媒の被覆状態との間には密接な関連があると考えられる。したがって、アイオノマによる被覆が均一に進行するような性質を有する電極触媒をあらかじめ選抜することにより、電極触媒層の全体または略全体にわたって所望のアイオノマ被覆状態を達成することが可能となる。
アイオノマは末端に親水性のスルホン酸基を有する高分子電解質膜からなるため、アイオノマによる電極触媒の被覆状態は、電極触媒表面の親水性、特に電極触媒表面の大部分を占めるカーボン担体表面の親水性によって大きな影響を受ける。カーボン担体表面に親水性の官能基が存在する場合には、これらの官能基とアイオノマのスルホン酸基との相互作用により、アイオノマによる電極触媒の被覆は均一に進行すると考えられる。それ故、カーボン担体表面の親水性は、アイオノマによる電極触媒の被覆状態を予測する指標となる。
なお、電極触媒表面の親水性は、該電極触媒に吸着される水分量を測定することによって定量することができる。また、カーボン担体表面の親水性は、前記電極触媒表面の親水性の定量値から、例えば触媒金属のようなカーボン担体以外の構成成分による寄与分を差し引くことによって定量することができる。
上記のようにカーボン担体表面の親水性を数値化して定量することにより、アイオノマによる電極触媒の被覆状態、さらにその結果として得られる燃料電池の発電性能を、予測的に評価することが可能となる。
1−2.物性値の測定
すでに述べたように、カーボン担体表面の親水性は、該カーボン担体表面における親水性の官能基の存在によって影響される。しかしながら、これらの官能基は、燃料電池の製造工程全般にわたって一定の状態で存在しているのではなく、該製造工程における熱的および/または化学的処理によって、その量および/または形態は常に変化しうる。それ故、本発明の評価方法において、カーボン含有率、水吸着比表面積および金属表面積の測定には、カーボン担体に触媒金属を担持する工程が終了した後の電極触媒を用いることが好ましい。より好ましくは、カーボン担体に触媒金属を担持する工程が終了した後でかつアイオノマによって電極触媒を被覆する工程の前の電極触媒である。上記の好適な工程における電極触媒を用いてカーボン担体の水吸着面積割合を算出することにより、結果として得られる燃料電池の発電性能をより正確に予測することが可能となる。
本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために使用される水吸着比表面積は、電極触媒の重量に対する電極触媒の水吸着面積の割合で表される。かかる値は、水分子を吸着しうる電極触媒の有効表面積によって、電極触媒の親水性を数値化する値である。前記水吸着比表面積は、あらかじめ減圧条件下、100〜120℃で加熱することにより、真空脱気処理された電極触媒を使用して測定することが好ましい。前記真空脱気処理は、4〜8時間の範囲で行うことが好ましい。これにより、例えば測定時に電極触媒に吸着されている様々な成分に起因する影響を排除して、電極触媒の水吸着面積を測定することが可能となる。
本発明の評価方法で参照される、触媒金属が担持された電極触媒の水吸着比表面積は、カーボン担体に触媒金属を担持した後に、例えばBET多点法などの、当業者に公知の様々な方法によって測定されることが好ましい。BET多点法を用いて電極触媒の水吸着比表面積を測定する場合、まず定容法を用いて吸着脱離等温線を測定する。この場合において、吸着質には水を用いる。純水を用いることが好ましい。また、吸着質断面積および飽和蒸気圧には前記吸着質に対応した公知の値、例えば吸着質断面積は0.125 nm2とすることが好ましく、飽和蒸気圧は12.344 kPaとすることが好ましい。また、吸着温度は303〜363Kの範囲であることが好ましい。その後、得られた測定結果を用いて、BET多点法により水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)を測定することができる。上記のような方法で触媒金属が担持された電極触媒の水吸着比表面積を測定することにより、本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために好適な値を得ることが可能となる。
本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために使用される金属表面積は、電極触媒の重量に対する金属表面積の割合で表される。上記のように、水吸着比表面積の測定には電極触媒を用いる。しかしながら、電極触媒には触媒金属が担持されているため、得られる水吸着比表面積の値には、該電極触媒に担持された触媒金属の表面に吸着される水の寄与分も含まれている。それ故、上記のように測定した水吸着比表面積の値から、金属表面積の値を差し引くことによって、カーボン担体の水吸着比表面積を算出することができる。
前記金属表面積の測定に使用される電極触媒は、水素雰囲気下で還元処理されることが好ましい。前記還元処理は、80〜120℃の範囲で行うことが好ましい。また、前記還元処理は、0.5〜2時間の範囲で行うことが好ましい。これにより、例えば測定時に触媒金属に吸着されている様々な成分に起因する影響を排除して、電極触媒の金属表面積を測定することが可能となる。
本発明の評価方法で参照される、カーボン担体に担持された触媒金属の金属表面積は、カーボン担体に触媒金属を担持した後に、例えばCOパルス法などの、当業者に公知の様々な方法によって測定されることが好ましい。COパルス法を用いてカーボン担体に担持された触媒金属の金属表面積を測定する場合、該触媒金属に吸着されたCO吸着量を測定し、その測定結果を用いて以下の式:
金属表面積(m2)=0.2688×(CO吸着量(ml))×吸着ガス分子断面積(Å2/個)
により金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を測定することができる。ここで吸着ガス分子断面積はCOに対応した公知の値、例えば16.3 (Å2/個)とすることが好ましい。上記のような方法でカーボン担体に担持された触媒金属の金属表面積を測定することにより、本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために好適な値を得ることが可能となる。
本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために使用されるカーボン含有率は、電極触媒の重量に対するカーボン担体の重量の割合で表される。かかる値は、例えばICP、蛍光X線分析などの当業者に公知の様々な方法によって、電極触媒に含まれる触媒金属などのカーボン担体以外の金属含有率を測定することによって算出することができる。一例として、以下の方法で行うことが好ましい。まず電極触媒を高温空気雰囲気下で加熱処理することによってカーボン担体を燃焼除去し、残渣の金属を水素雰囲気下で還元することによって、電極触媒の金属含有率(重量%)を測定する。次いで得られた金属含有率を100から差し引くことにより、電極触媒のカーボン含有率(重量%)を算出する。前記加熱処理は、700〜1000℃の範囲で行うことが好ましい。また、前記加熱処理は、0.5〜2時間の範囲で行うことが好ましい。一方、前記還元処理は、700〜1000℃の範囲で行うことが好ましい。また、前記還元処理は、15分〜1時間の範囲で行うことが好ましい。これにより、本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために好適な値を得ることが可能となる。
本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために使用されるカーボン比表面積は、カーボン担体の重量に対するカーボン担体の表面積の割合で表される値である。かかる値は、当業界で慣用される燃料電池の電極触媒作製工程における各種の熱的および/または化学的処理によって変化しない物性値である。それ故、前記カーボン比表面積は、カーボン担体に触媒金属を担持する前に、該カーボン担体を用いて測定することが好ましい。前記カーボン比表面積は、あらかじめ減圧条件下、100〜200℃で加熱することにより真空脱気処理されたカーボン担体を使用して測定することが好ましい。また、前記真空脱気処理は、30分〜8時間の範囲で行うことが好ましい。これにより、例えばカーボン担体に担持される触媒金属などのカーボン担体以外の成分に起因する表面積増加分や、測定時にカーボン担体に吸着されている様々な成分に起因する影響を排除して、カーボン担体の表面積を測定することが可能となる。
本発明の評価方法で参照される、電極触媒のカーボン比表面積は、カーボン担体に触媒金属を担持する前に、例えばBET多点法などの、当業者に公知の様々な方法によって測定されることが好ましい。BET多点法を用いて電極触媒のカーボン比表面積を測定する場合、まず定容法を用いて吸着脱離等温線を測定する。この場合において、吸着質には窒素ガスを用いることが好ましく、吸着質断面積は前記吸着質に対応した公知の値、例えば窒素ガスの場合には0.162 nm2とすることが好ましい。飽和蒸気圧はそれぞれの吸着質を用いて試験を行った際の実測値を採用することが好ましい。また、吸着温度は77Kとすることが好ましい。その後、得られた測定結果を用いてBET多点法により該カーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)を測定することができる。上記のような方法でカーボン担体のカーボン比表面積を測定することにより、本発明のカーボン担体の水吸着面積割合を算出するために好適な値を得ることが可能となる。
1−3.カーボン担体の水吸着面積割合
上記の各物性値を参照した場合に、電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合を指標として、該電極触媒を使用して製造される燃料電池の発電性能を予測することができる。
燃料電池に含まれる電極触媒は、カーボン担体、触媒金属、アイオノマなどの構成成分を含むが、燃料電池の発電性能を規定する要因の1つであるアイオノマによる電極触媒の被覆状態に対して大きな影響を与えるのは、カーボン担体の親水性である。それ故、電極触媒の親水性を比較する際には、電極触媒の重量に対する親水性の割合で比較するよりも、カーボン含有率にカーボン比表面積を乗じて算出されるような、電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する親水性の割合に換算して比較することが好ましい。電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する電極触媒の親水性の割合を比較することにより、カーボン含有率が異なる複数の電極触媒について、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測し相互に比較することが可能となる。
また、上記で述べたように、燃料電池に含まれる電極触媒、特に電極触媒に含まれるカーボン担体の親水性は、燃料電池の製造工程における熱的および/または化学的処理によって、その量および/または形態は常に変化しうるため、水吸着比表面積の測定には、カーボン担体に触媒を担持する工程が終了した後の電極触媒を用いることが好ましい。しかしながら、かかる電極触媒には触媒金属が担持されているため、得られる水吸着比表面積の値には、カーボン担体の表面に吸着される水だけでなく、該カーボン担体に担持された触媒金属の表面に吸着される水の寄与分も含まれている。それ故、水吸着比表面積から金属表面積を差し引くことによって、触媒金属の表面に吸着される水の寄与分が補正され、カーボン担体の親水性が実質的に数値化された値を取得することができる。
上記のように、電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する、水吸着比表面積から金属表面積を差し引いた値の割合である、電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合を指標とすることにより、該電極触媒を使用して製造される燃料電池の発電性能を予測することが可能となる。
1−4.燃料電池の発電性能
以下の実施例で説明するように、燃料電池に使用される電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合の値と、結果として得られる燃料電池の発電電圧の値との間には一定の相関関係が成立する。すなわち、カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合のカーボン担体の水吸着面積割合(%):
Figure 2010250942
が5%未満の範囲では、水吸着面積割合の値が増加すると燃料電池の発電電圧の値は直線的に上昇するが、水吸着面積割合の値が5%を超える範囲では、水吸着面積割合の値が増加しても燃料電池の発電電圧の値は実質的に一定の値で推移する。それ故、本発明の評価方法は、カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合のカーボン担体の水吸着面積割合(%):
Figure 2010250942
が5%を超える関係を満たす電極触媒を、燃料電池の製造に適した電極触媒であると結論づけるステップをさらに含むことが好ましい。上記のように、カーボン担体の水吸着面積割合を指標とすることで、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒を含む燃料電池の発電性能について、実際に燃料電池を作製して発電性能試験を実施することなく、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測することが可能となる。
2.燃料電池およびその製造方法
本発明のカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒を含む燃料電池の製造方法は、触媒金属が担持された電極触媒をアイオノマによって被覆する工程の前に、以下:
カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合に、以下の式:
Figure 2010250942
を満たす電極触媒を選抜するステップ;
を含む、該燃料電池に使用される電極触媒を選抜する工程を実施することを特徴とする。
本発明の製造方法を適用することにより、電極触媒をアイオノマによって被覆する工程の前、すなわち実際に該電極触媒を用いて燃料電池を作製する前の段階で、高い発電性能を示すことが期待される電極触媒のみを選抜することが可能となり、燃料電池の製造に要する時間および/または費用を大幅に節約することが可能となる。
また、カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)が、上記の式を満たす電極触媒を備える燃料電池は、高い発電電圧を発揮することが可能となる。
以上説明したように、本発明の燃料電池に使用される、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒の評価方法は、実際に燃料電池を作製して発電性能試験を実施することなく、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒を用いて評価を行うことにより、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測することが可能となる。これにより、高性能の燃料電池を製造する際の時間および/または費用を大幅に節約することが可能となる。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
[電極触媒の作製]
白金および遷移金属の合金を含む触媒金属がカーボン担体に担持された燃料電池用電極触媒を、以下の工程にしたがって作製した。
所定量の白金および遷移金属塩を、湿式法によってカーボン担体に担持した。その後、還元剤を用いて、カーボン担体に担持された白金および遷移金属塩を還元処理して金属化し、さらに不活性ガス中で熱処理することにより、カーボン担体に担持された白金および遷移金属を合金化した。その後、酸洗浄によって未合金の遷移金属を除去することにより、白金および遷移金属の合金を含む触媒金属がカーボン担体に担持された電極触媒とした。
[触媒物性の測定]
(水吸着比表面積の測定)
上記の工程により得られた電極触媒の水吸着比表面積を、以下の方法にしたがって測定した。
所定量の電極触媒を、120℃で8時間、真空脱気処理した。その後、定容法を用いて、水蒸気による吸着脱離等温線を測定した。なお、吸着温度は323.15 Kとし、飽和蒸気圧は12.344 kPaとした。また、吸着質は純水とし、吸着質断面積は0.125 nm2とした。以上の条件で測定した吸着脱離等温線を用い、電極触媒のカーボン比表面積をBET多点法により算出した。
(金属表面積)
上記の工程により得られた電極触媒の金属表面積を、以下に示すCOパルス法にしたがって測定した。
所定量の電極触媒を、不活性ガス雰囲気下で、高温に昇温して加熱処理した。次に、100℃で1時間、水素雰囲気下で還元処理を行った後、室温にてCO吸着量を測定した。得られたCO吸着量の測定値から、電極触媒の金属表面積(m2)を以下の式で算出した。
金属表面積(m2)=0.2688×(CO吸着量(ml))×吸着ガス分子断面積(Å2/個)
(吸着ガス分子断面積=16.3 (Å2/個))
(金属含有率の測定)
上記の工程により得られた電極触媒の金属含有率を、以下の方法にしたがって測定した。
作製した電極触媒を一定量秤量し、これをアルミナ製るつぼに入れて、800℃で1時間、空気雰囲気下でカーボンを燃焼除去した。その後、800℃で30分間、水素雰囲気下で残留金属を還元し、残渣を秤量した。電極触媒の金属含有率(重量%)を以下の式で算出した。
Figure 2010250942
(カーボン含有率の測定)
上記の方法により算出された金属含有率の値を元に、電極触媒のカーボン含有率(重量%)を以下の式で算出した。
カーボン含有率(重量%)=100−金属含有率(重量%)
(カーボン比表面積の測定)
カーボン比表面積は、上記の電極触媒の作製工程における各種処理によっても変化しない物性値である。それ故、白金および遷移金属の合金を含む触媒金属を担持する前のカーボン担体を用いてカーボン比表面積を測定した。
所定量のカーボン担体を、120℃で8時間、真空脱気処理した。その後、定容法を用いて、窒素による吸着脱離等温線を測定した。なお、吸着温度は77 Kとし、飽和蒸気圧は実測値を採用した。また、吸着質は窒素とし、吸着質断面積は0.162 nm2とした。以上の条件で測定した吸着脱離等温線を用い、電極触媒に使用されるカーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)を、BET多点法により算出した。
上記の工程により得られた実施例A〜Hの電極触媒の物性値から、カーボン担体の水吸着比表面積割合を以下の式で算出した。
Figure 2010250942
上記の工程により得られた実施例A〜Hの電極触媒の物性およびカーボン担体の水吸着比表面積割合を表1に示す。
Figure 2010250942
[発電性能の測定]
以下に示す方法により、実施例A〜Hの電極触媒を用いた燃料電池を作製し、その発電性能を評価した。
(燃料電池の作製)
実施例A〜Hの電極触媒をそれぞれ所定量秤量した。それらを所定量の溶媒(含水エタノール)およびアイオノマ(ナフィオン(登録商標)DE2020(デュポン社製))と混合し、超音波分散処理することにより、触媒インクの分散液を調製した。アプリケーターを用いて、得られた触媒インクの分散液を基板シート上に塗布することにより、触媒インクシートを形成した。得られた触媒インクシートを真空乾燥して電極シートとした。なお、使用される電極触媒の重量は、各電極触媒に含まれる白金含有量に基づき、同一重量の白金が同一面積の電極シートに塗布されるように配合量を調節した。これにより、電極シートの単位面積あたりに含まれる白金重量は同一となる。
上記の工程で得られた電極シートを所望の大きさに裁断し、高分子電解質膜の両面に、120℃で10分間熱転写することにより、膜電極接合体(MEA)を作製した。実施例の評価はカソード電極についてのみ行うこととし、いずれのMEAについても、アノード電極は白金担持カーボン担体を含む電極触媒を同一量使用して作製した。なお、上記のように電極シートの単位面積あたりに含まれる白金重量は同一であることから、カソード電極に使用される電極触媒は、全て同一重量の白金を含有している。
(発電性能試験)
上記の工程で得られた燃料電池を用いて、発電性能試験を行った。試験温度は80℃とし、両極とも相対湿度40%となるように加湿を行った。また、アノード電極側ガスとして水素を、カソード電極側ガスとして空気を供給した。試験結果を図2に示す。
図2に示すように、実施例A〜Hの電極触媒について算出されたカーボン担体の水吸着比表面積割合の値と、該実施例の電極触媒を用いた燃料電池の発電性能の値との間には一定の相関関係が認められた。すなわち、カーボン担体の水吸着比表面積割合が5%未満では、該割合が上昇するにしたがって対応する燃料電池の発電電圧も向上するが、該水吸着比表面積割合が5%を超えると、対応する燃料電池の発電電圧はほぼ一定で推移する結果となった。
以上の結果を考察する。実施例A〜Hの電極触媒は、カーボン含有率が40.6〜59.8重量%の範囲で様々であるが、各電極触媒を用いて作製した燃料電池の発電性能の値と、該カーボン含有率の値との間には相関関係が認められなかった。これに対して、実施例A〜Hの電極触媒を用いて作製した燃料電池の発電性能の値は、各電極触媒のカーボン担体の水吸着比表面積割合の値と高い相関関係を示した。それ故、燃料電池に使用される電極触媒について、カーボン担体の水吸着比表面積割合を測定し、アイオノマによる該電極触媒の被覆工程を行う時点でのカーボン担体表面の親水性を評価することで、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測できると考えられる。
また、図2に示すように、カーボン担体の水吸着比表面積割合が5%を超えると、対応する燃料電池の発電電圧はほぼ一定で推移することから、カーボン担体および/または触媒金属の種類や量を適宜設定しつつ、カーボン担体の水吸着比表面積割合が5%超である電極触媒を選択することにより、より高い発電性能を有する燃料電池を得ることが可能であると考えられる。
本発明により提供されるカーボン担体の水吸着比表面積割合は、燃料電池に使用される電極触媒について、アイオノマによる該電極触媒の被覆工程を行う時点でのカーボン担体表面の親水性を指標化した値である。前記電極触媒に含まれるカーボン担体表面の親水性は、アイオノマによる電極触媒の被覆状態に影響を与える要因であり、かつ燃料電池の発電性能と、該燃料電池に使用される電極触媒の被覆状態との間には密接な関連があると考えられる。それ故、燃料電池に使用される電極触媒についてカーボン担体の水吸着比表面積割合を測定することで、結果として得られる燃料電池の発電性能を予測的に評価することが可能となる。これにより、高性能の燃料電池を製造する際の時間および/または費用を大幅に節約することが可能となる。また、本発明の製造方法は、製造工程において前記水吸着比表面積割合を測定することにより、より高い発電性能を具備した燃料電池を製造することが可能となる。

Claims (4)

  1. 燃料電池に使用される、カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒の評価方法であって、前記方法が:
    電極触媒に含まれるカーボン担体の表面積に対する、水吸着比表面積から金属表面積を差し引いた値の割合である、電極触媒に含まれるカーボン担体の水吸着面積割合を指標として、該電極触媒を使用して製造される燃料電池の発電性能を予測するステップ;
    を含むことを特徴とする、前記評価方法。
  2. カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合のカーボン担体の水吸着面積割合(%):
    Figure 2010250942
    が5%を超える関係を満たす電極触媒を、燃料電池の製造に適した電極触媒であると結論づけるステップをさらに含む、請求項1の評価方法。
  3. カーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒を含む燃料電池の製造方法であって、触媒金属が担持された電極触媒をアイオノマによって被覆する工程の前に、以下:
    カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)を参照した場合に、以下の式:
    Figure 2010250942
    を満たす電極触媒を選抜するステップ;
    を含む、該燃料電池に使用される電極触媒を選抜する工程を実施することを特徴とする、前記製造方法。
  4. カーボン担体に触媒金属を担持する前における、該カーボン担体のカーボン比表面積(m2/g-カーボン担体)、ならびにカーボン担体に触媒金属が担持された電極触媒のカーボン含有率(重量%)、水吸着比表面積(m2-H2O/g-電極触媒)および金属表面積(m2-金属/g-電極触媒)が、以下の式:
    Figure 2010250942
    を満たす電極触媒を備える燃料電池。
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