JP2010250087A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】細線や微小ドットの再現性と、画像の色空間の広さを両立し、高画質を達成しうるトナーを提供すること。
【解決手段】重合性単量体、着色剤、離型剤を含む単量体組成物を水系媒体中に分散し、重合反応を行うことにより得られるトナー粒子を有するトナーであって、該トナーは、中心金属が五配位または六配位構造をとることのできる、金属フタロシアニンまたはその誘導体を含有し、該トナー粒子の重量平均粒径(D4)が4.0乃至10.0μmであり、該トナー粒子を透過型電子顕微鏡により断面の拡大写真を撮影し、断面の粒子径がD4±1μmの範囲となるトナー粒子を選択し、トナーの輪郭を75%に縮小した中央部に含まれる着色剤粒子の存在率Riと、100%の輪郭中に含まれる着色剤粒子の存在率Raとの比で表される着色剤の中央存在指数が0.00以上0.70以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式の記録法などを利用した記録方法に用いられるトナーに関する。詳しくは、本発明は、静電潜像担持体上にトナー画像を形成後、転写材上に転写させてトナー画像を形成し、熱圧力下で定着して定着画像を得る、複写機、プリンター、ファックスに用いられるトナーに関する。
近年、電子写真において高画質への要求が一段と高まってきている。高画質を達成する要素としては、細線・微小ドットの再現性と、画像が表現する色空間の広さが挙げられる。前者を達成するためには画像を形成するトナーの挙動を正確にコントロールするための工夫が必要となる。例えば、トナー粒子の帯電均一性や流動性などが重要である。また、後者についてはトナーに含まれる着色剤の発色性とトナー粒子中の着色剤の分散性が重要となる。明度が高い領域での、色空間を大きくするためには、着色剤の種類を変え、高発色の着色剤を用いることが有効である。しかしながら、高発色の着色剤は高価であり、また、帯電性、耐候性のトナーの諸問題を解決できる着色剤はごく限られたものである。
また、着色剤の添加量を減らし、濃度の低いトナーを用いることにより、色空間を広げることも可能である。しかしながら、高濃度領域の画像を出力する場合、トナー消費量が増えるといった問題が発生し、高コストにつながるものである。また、画像上でトナーの載り量の差が大きく、画像上に凹凸が発生しやすくなる。そのため、通常用いることの出来る着色剤の発色性を上げる工夫が行われてきている。
例えば、着色剤のマスターバッチを作製し、着色剤をあらかじめ微粒子化してトナーを作製する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。また、顔料分散剤を用いて、顔料の分散性を上げる技術が紹介されている(特許文献3、4参照)。
しかしながら、いずれの場合も、フルカラー画像においてはトナー粒子の発色性とトナー粒子の帯電均一性の両立という意味において今以上のレベルアップが要求されており、さらには着色剤種の違いによる帯電特性の差をいかに縮めるかが課題となっている。
特開平07−077833号公報 特開平11−149186号公報 特開2003−277643号公報 特開2006−195277号公報
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであり、トナーの帯電均一性と着色剤の発色性を両立できるトナーを提供する。
本発明者らは、上記問題を解決するべく鋭意検討を行った結果、下記トナーによってこれらの問題が解決されることを発見し本発明に至った。
即ち、本発明は、少なくとも重合性単量体、着色剤、離型剤を含む単量体組成物を水系媒体中に分散し、重合反応を行うことにより得られるトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーは、中心金属が五配位構造または六配位構造をとることのできる、金属フタロシアニンまたは金属フタロシアニン誘導体を少なくとも含有し、
該トナー粒子の重量平均粒径(D4)が4.0乃至10.0μmであり、該トナー粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)により断面の拡大写真を撮影し、断面の粒子径がD4±1μmの範囲となるトナー粒子を選択し、トナーの輪郭を75%に縮小した中央部に含まれる着色剤粒子の存在率Riと、100%の輪郭中に含まれる着色剤粒子の存在率Raとの比で表される着色剤の中央存在指数が0.00以上0.70以下であることを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、フルカラー画像の形成において細線や微小ドットの再現性と、画像の色空間の広さを両立し、低コストで高画質を達成しうるトナーを提供することができる。
トナー粒子断面写真の解析例を示す。 実施例1における帯電量分布推移を示すグラフである。 実施例7における帯電量分布推移を示すグラフである。 比較例1における帯電量分布推移を示すグラフである。 摩擦帯電量を測定する装置の概略図である。
中心金属が五配位または六配位の金属フタロシアニンまたはその誘導体を含有し、かつトナー表面近傍に着色剤が偏析したときに本発明の効果は発揮される。即ち、本発明の好ましい態様によれば、トナーの表面に着色剤を多く分布させることにより、着色剤の添加量を下げた場合でも、画像の着色力の向上、彩度及び明度の向上、明度(L*)の高い領域での色域の拡大、二次色の色再現の領域拡大が可能になった。その結果、色の再現範囲を拡大することが可能となった。
これは以下の理由によると推察している。着色剤の分散が不十分な場合、着色剤が存在する部分、存在しない部分が混在し、画像の反射濃度や透過濃度は、着色剤が存在しない部分の影響から十分な値は得られない。そのため、着色剤の添加部数を上げると、十分な濃度は得られるものの、透過濃度が高く、同じ彩度を得るために、明度の落ち込みが発生した。一方、分散性を上げ着色剤を微分散した場合は、着色剤による画像上の隠蔽率が上がり、濃度が上がり、色再現性が上がる。しかしながら、ランダムに着色剤が分散しているため、微小なレベルでは、画像上に着色剤が多く存在する部分、少なく存在する部分が発生した。
本発明者は、この微小なレベルにおいても、着色剤の存在量を均一にする方法について、鋭意検討した結果、以下の考えに至った。画像上のトナーは、紙面上に投影できる着色剤の存在状態で、濃度、明度、色域が決まる。そのため、トナー1つを見ても、少ない着色材料で投影した着色剤が、均一に存在することが好ましい。即ち、三次元に分散させる必要は無く、二次元的に着色剤を分散させることが必要である。トナーはどの角度で配置されるかはわからないため、全ての方向から見て隠蔽性を上げるためには、表面近傍に着色剤を配置する。即ち、着色剤でシェル構造を作ることが効果的であるという考えに達した。
本発明の効果を発揮するためには、本発明で定義する中央存在指数が0.00以上0.70以下であることが必要である。好ましくは0.00以上0.50以下である。中央存在指数が0.70を越える場合には、中央領域に含まれる着色剤粒子が増え、0.70以下に比べ着色剤による隠ぺい力すなわち着色力に劣る。なお、中央存在指数の測定方法については後述する。本発明において、着色剤を用いたシェル構造を作るために、例えば、以下の手法を用いることができるがこれに限定される訳ではない。水系媒体中に単量体組成物を分散し、重合する工程を有する本発明のトナーにおいては、単量体組成物中に含まれる着色剤にわずかな親水性をもたせ、分散された液滴の重合工程で、着色剤が粒子表面近傍に偏析されやすくすることである。具体的にはあらかじめ単量体中に着色剤と親水性物質とを混合し、着色剤の微細化工程を施すという、いわゆるマスターバッチを作製し、単量体組成物に用いることが有効である。親水性物質とは、単量体組成物の重合過程において液滴の表面に移行しやすい物質であればよい。具体的には酸基あるいは水酸基、アミノ基などの極性基を有する有機・無機化合物(樹脂を含む)であり、それらの塩、金属塩、複合体などが挙げられる。
さらに、本発明の効果を発現するためには、トナー粒子中に中心金属が五配位または六配位の金属フタロシアニンまたはその誘導体を存在させることが必要であり、それにより良好な帯電性および高画質画像を得ることが可能となった。
詳細な理由は明らかではないが、着色剤の表面に五配位または六配位のフタロシアニン(またはその誘導体)が吸着することで着色剤固有の帯電特性が弱まり、着色剤の違いによるトナー間の帯電挙動の差を小さくする効果があると考えられる。
上記金属フタロシアニン又は金属フタロシアニン誘導体の中心金属は五配位構造又は六配位構造をとることのできる金属であり、五配位構造をとることのできる金属であることが好ましい。このような中心金属としては2価の金属あるいは3〜4価の置換金属又はオキシ金属である。例えばクロム、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、マンガン、マグネシウム、アルミニウム等の金属、TiCl2、SnCl2などの金属塩化物、TiO、MnOなどの金属酸化物等が挙げられるが、中でも鉄、コバルト、亜鉛、マンガンが好ましい。
さらには、着色剤との吸着性を考慮すると五配位構造をとる亜鉛がより好ましい。
また、金属フタロシアニン誘導体としては、公知のものを用いることができる。すなわち、フタロシアニンの基本骨格を有するものであれば特に限定されない。例えば、4つあるイソインドール部分にカルボン酸、スルフォン酸等の官能基を導入したものや、その他の芳香族系基、脂肪族基、エーテル基、アルコール基等の置換基を導入したものが挙げられる。
本発明において、トナーの重量平均粒径(D4)は4.0乃至10.0μmであることが必要である。トナーのD4が4.0μm未満であると、着色剤が表層に存在しても色域の拡大が得られにくい。また、トナーのD4が10.0μmを超えると、ハーフトーン部の明度の向上が得られにくく好ましくない。
また、本発明のトナーにおいてより好ましい態様としては、前記親水性物質として酸価が5乃至35mgKOH/gの極性樹脂と、下記式1で示される構造を有する硫黄原子含有重合体を含有することである。
Figure 2010250087
(式中、A1はアミド結合、ウレタン結合、ウレア結合を表し、B1は置換基を有していてもよい炭化水素または芳香族環を表し、置換基としては水素原子、水酸基、炭素数1乃至12のアルキル基、アリール基、アルコキシ基を表し、また、隣接する同士が5員環又は6員環の芳香族環を形成していてもよい。R1は水素原子、炭素数1乃至12のアルキル基、アリール基を表す。)
これにより、前記領域(R)中の着色剤占有率が向上し、さらにトナー粒子間の着色剤分散状態のばらつきが改善され好ましい。また、より良好な帯電性、環境安定性が得られ、本発明の効果をより高度に達成可能となる。これは、種々の着色剤が硫黄原子含有重合体や極性樹脂に親和性を有し、着色剤に吸着しやすいため、トナー粒子内部においてより外側への偏析が起こりやすくなる。
前記極性樹脂の酸価(AV(A))は10乃至25mgKOH/gがより好ましい。極性樹脂中の酸価は、公知の方法により調整が可能であるが、例えば樹脂作製時における酸単量体の含有量を変化させることで調整することができる。
さらに、該極性樹脂はスチレンを主成分とするビニル系重合体であり、カルボキシル基含有極性樹脂を挙げることができる。カルボキシル基含有の単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられ、これら単量体をスチレンとともに共重合することにより極性樹脂を得ることができる。
該極性樹脂の含有量は前記トナーに対し、5.0乃至30.0質量%であることが好ましく、さらに好ましくは10.0乃至25.0質量%である。
さらに、極性樹脂との酸価の差が小さい場合には、極性樹脂と硫黄原子含有重合体との相溶性が向上し、より一層の着色剤のシェル化が進む。前記硫黄原子含有重合体の酸価(AV(S))は、前記極性樹脂の酸価(AV(A))との関係が5mgKOH/g≦AV(S)−AV(A)≦15mgKOH/gであることが好ましい。
また、硫黄原子含有重合体が存在すると、五配位または六配位の金属フタロシアニン(誘導体)との相互作用により帯電性が良化し好ましい。さらに好ましくは該硫黄原子含有重合体がアミド基などに含まれる非共有電子対を有することであり、その場合、フタロシアニンの中心金属に該重合体が配位することで、より一層の着色剤のシェル化が期待される。
硫黄原子含有重合体の酸価も同様に樹脂作製時における酸単量体の含有量を変化させる方法と、樹脂に含有されるスルホン酸基のエステル化度を制御する方法により調整可能である。酸基を有する単量体を用いて重合体を合成した後にエステル化してもよく、予めエステル化された単量体を用いて合成してもよい。エステル化の方法としては公知の方法を使用することができる。例えばスルホン酸のクロル化の後にアルコールと反応させる方法、ジメチル硫酸、トリメチルシリルジアゾメタン、リン酸トリメチル等のメチルエステル化剤を使用する方法、オルトギ酸エステルを使用する方法等が挙げられる。中でも本発明のエステル化の方法として最も優れているのはオルトギ酸エステルを使用する方法である。この方法によると、所望のアルキル基を有するオルトギ酸エステルとスルホン酸含有樹脂とを比較的温和な条件で反応させることにより、容易にスルホン酸のエステル化を行うことができる。また、反応温度、反応時間、オルトギ酸エステルの量、溶媒の量等により容易にエステル化の割合をコントロールできる。
本発明に用いられるオルトギ酸エステルは以下のものを挙げることができる。トリメチルオルトホルメート、トリエチルオルトホルメート、トリ−n−プロピルオルトホルメート、トリ−iso−プロピルオルトホルメート、トリ−n−ブチルオルトホルメート、トリ−sec−ブチルオルトホルメート、トリ−tert−ブチルオルトホルメート、及びこれらの混合物等。
さらに、本発明のより好ましい態様によれば、前記硫黄原子含有重合体が少なくとも下記式2で示される構造を有するユニットを含む重合体であることにより、より一層の着色剤のシェル化に効果を有する。これは式2で示されるユニットが芳香族基および極性の高い官能基を有することから他に含有される極性樹脂との相溶性に優れるためと考えられる。また、着色剤の表面に式2の如き官能基が存在することで、帯電性・環境安定性に優れるトナーが得られる。
Figure 2010250087
(式中、R2は水素原子又はメチル基を表し、R3乃至R6は独立に水素原子、水酸基、炭素数1乃至4のアルキル基、アルコキシ基を表し、また、隣接する同士が5員環又は6員環の芳香族環を形成していてもよく、R7は水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
また、本発明のさらに好ましい態様によれば、前記硫黄原子含有重合体がカルボキシル基を有するユニットを有することによりトナーの粒度分布がシャープとなり、微小ドットや細線の再現性に優れた高画質を達成するのに好ましい態様となる。トナーの最表面に存在しやすい硫黄原子含有重合体がカルボキシル基を有するとトナー粒子のネガ性が増す。重合トナーの作製時には水系媒体中に存在するポジ性の分散剤がより強力に粒子表面に吸着し、粒子安定性が増すためと考えられる。
なお、本発明においてカルボキシル基を有するユニットとは、共重合体の重合に用いられ、共重合体を構成するカルボキシル基を有する単量体に由来する構成単位のことである。
本発明のトナーに用いられる硫黄原子含有重合体中のスルホン酸基ユニットやカルボキシル基ユニットの存在比は、1H−NMR及び13C−NMR及び元素分析の結果により計算した。
1H−NMR及び13C−NMRは日本電子製FT−NMR JNM−EX400(使用溶媒は重クロロホルム)にて測定した。また元素分析についてはカルロエルバ社製元素分析装置EA−1108(C量、O量、S量及びN量の算出)にて測定した。トナーに適切な帯電量を与えるうえで、硫黄原子含有共重合体の添加量は結着樹脂100質量部に対して0.1乃至10質量部であることが好ましい。添加量が0.1質量部未満の場合、硫黄原子含有共重合体による帯電特性の効果が現れにくい。また、10質量部を超える場合、トナーの帯電量が高くなりすぎるためにチャージアップ現象による画像濃度の低下が発生し好ましくない。
上記共重合体の合成方法としては特に限定されないが、好ましい方法としては、少なくとも式2で表される官能基を有する単量体と、その他のビニル重合性単量体とを含む単量体組成物を共重合する方法である。
前記カルボキシル基を有する単量体としては、特に制限はないが、具体的に挙げるとすればアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、酢酸ビニル等であり、特にアクリル酸、メタクリル酸を用いるのが好ましい。また、芳香族ビニル単量体としては、以下のものを挙げることができる。スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン及びその誘導体;特にスチレンを用いるのが最も一般的で好ましい。
上記したような単量体成分を共重合するに際して用いることのできる重合開始剤としては、過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤等様々なものが使用できる。
また、その重合法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、分散重合、沈殿重合、塊状重合等いずれの方法を用いることも可能であり、特に限定するものではない。本発明において、極性樹脂や硫黄原子含有重合体の重量平均分子量は、2000乃至20万であることが好ましく、さらに好ましい範囲としては、重量平均分子量が5000乃至10万である。重量平均分子量が小さすぎる場合には、トナー表層に析出した樹脂がスリーブやキャリア、現像ブレード、現像ローラーなどの部材を汚染することがあり好ましくない。逆に分子量が大きすぎる場合には、トナーの定着性を損なう恐れがあり、ひいてはトナーの発色性に悪影響を与える場合があり好ましくない。
重量平均分子量の測定方法は以下の通りである。
まず、測定試料は以下のようにして作製する。
測定試料とTHFとを5mg/mlの濃度で混合し、室温にて5時間放置した後、充分に振とうしTHFと試料を良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に室温にて24時間静置する。その後、サンプル処理フィルタ(マイショリディスクH−25−2 東ソー社製)を通過させたものをGPCの試料とする。試料濃度は、樹脂成分が5mg/mlとなるように調整する。
<測定条件>
装置 :高速GPC「HLC8120 GPC」(東ソー社製)
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、805 、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :THF
流速 :1.0ml/min
オーブン温度 :40.0℃
試料注入量 :0.10ml
また、試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂により作成した分子量較正曲線を使用する。具体的には、東ソー社製TSK スタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500を用いる。
本発明において極性樹脂の好ましい添加量は、結着樹脂100質量部に対して10乃至30質量部である。10質量部未満ではトナーの耐ストレス性が低下し、逆に30質量部を超えるとトナー粒子の芯粒子部分を構成するバインダ樹脂との相分離性が弱まり、着色剤のシェルの形成を阻害する要因となり好ましくない。
本発明に用いられる着色剤としては以下のものが挙げられる。
イエロー用の着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体,メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、128、129、138、147、150、151、154、155、168、180、185、213、214。これらは単独或いは2種類以上のものを併用して用いることが可能である。
マゼンタ用の着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19。これらは単独或いは2種類以上のものを併用して用いることが可能である。
シアン用の着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。これらは単独或いは2種類以上のものを併用して用いることが可能である。
黒色用の着色剤としては、以下のものが挙げられる。ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックのカーボンブラック。又、マグネタイト、フェライトの如き金属酸化物も用いられる。
本発明においては着色剤として、極端に水への溶解度の高い染料、顔料を用いた場合、製造工程中に水中へ溶解し、造粒が乱れたり、所望の着色を得られなくなる可能性がある。
本発明においては、通常のカラートナー用の着色剤として用いる場合、着色剤の含有量は、トナーに対し、2.0質量%以上15.0質量%以下であることが好ましい。2.0質量%より少ない場合、着色力が低下する。一方、15.0質量%より多い場合、色空間が小さくなりやすい。より好ましくは2.5質量%以上12.0質量%以下である。また、通常のカラートナーと併せて、濃度を下げた薄色用トナーも好ましく用いることが出来る。この場合、着色剤の含有量は、トナーに対し、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.7質量%以上3.0質量%以下である。
上記着色剤は、トナー粒子の断面の拡大写真を撮影し、得られたトナー粒子の画像において、個数平均粒子径が200nm以下であることが好ましい。より好ましくは150nm以下である。一方、上記個数平均粒子径は50nm以上であることが好ましい。200nmを超える場合、粒隗が大きく着色剤のシェルが形成しにくい。そのため、着色力の低下や色域の低下を引き起こしやすい。
着色剤の分散について更に詳しく述べる。
本発明において、着色剤は予め前記親水性物質と混合した後に造粒、重合を行うことが好ましい。親水性物質との混合方法としては、溶融混練し樹脂混練物として取り出す方法(乾式法)、重合性単量体存在下で分散する方法(湿式法)が挙げられる。乾式法は、着色剤及び親水性物質、可塑性樹脂、必要に応じてその他添加剤を混合した後、ニーダー、ロール式の分散器で十分に溶融混錬する。得られた溶融混練物を粉砕した後、単量体組成物中に溶解分散し、着色剤分散液を得る方法である。一方、湿式法は、着色剤及び親水性物質、必要に応じてその他添加剤と単量体を混合し、ビーズミル、ペイントシェーカー等によるメディア分散を行う。用いたメディアを回収し着色剤分散液を得る方法である。
本発明のトナーの各種物性の測定法について以下に説明する。
<トナーにおける着色剤の中央存在指数の測定方法>
クライオミクロト―ム(Reichert社製 ULTRACUT N FC4E)装置に水溶性樹脂に分散したトナーを入れた。液体窒素により該装置を−80℃まで冷却し、トナーが分散された水溶性樹脂を凍結した。凍結された水溶性樹脂を、ガラスナイフにより切削面形状が約0.1ミリ幅、約0.2ミリ長になるようにトリミングした。次にダイヤモンドナイフを用いて、水溶性樹脂を含むトナーの超薄切片(厚み設定:70nm)を作製し、まつげプローブを用いてTEM観察用グリッドメッシュ上に移動した。水溶性樹脂を含むトナーの超薄切片を室温に戻した後、水溶性樹脂を純水に溶解させて透過型電子顕微鏡(TEM)の観察試料とした。該試料は、透過型電子顕微鏡H−7500(日立製作所製)を用い、加速電圧100kVにて観察され、トナー粒子の断面の拡大写真(倍率は5000〜10000倍)を撮影した。断面の粒子径が重量平均粒子径(D4)±1μmの範囲となるトナー粒子を選んだ。
上記写真撮影により得られた画像は、インターフェースを介して、600dpiで読み取り、Adbe Photoshop5.0(アドビ社製)に導入した。導入された画像情報は、1粒子ごとに輪郭を切り取り、下記手順により着色剤粒子の分布状態を数値化した。
図1に、着色剤粒子の分布状態を数値化するために用いたトナー粒子断面写真の解析例を示す。
(トナー粒子の輪郭を求める)得られたグレースケールの画像のレイヤーを複製する。2階調化操作によりトナー粒子全体が塗りつぶされる程度に閾値を調整する。
ついで、トナー粒子の輪郭を色域指定を使用して選択範囲を指定する。
(着色剤粒子の2値化)得られた2値画像は削除し、もう一度トナー粒子画像のレイヤーを複製する。複製したレイヤーの不透明度を10%にした状態で、再び2階調化を行う。この際、着色剤粒子が2値化されるように閾値を調整する。
(トナー粒子中の着色剤粒子の存在率Raの測定)トナー粒子画像である背景画像を非表示にする。ブラック(K)のチャンネルのヒストグラムを表示させ、ブラック部の数値Ra(%)を読み取る。
(トナー粒子中央領域の指定)「選択範囲を変形」コマンドおよび、編集の「変形」コマンドにより選択範囲を75%に縮小する。
(トナー粒子中央領域における着色剤粒子の存在率Riの測定)ブラック(K)のチャンネルのヒストグラムを表示させ、ブラック部の数値Ri(%)を読み取る。
(着色剤の中央存在指数の算出)Ri/Raを計算し、中央存在指数とする。
上記操作を上記写真撮影により得られた画像20個に対して行い、上記中央存在指数の数平均値を求め本願で用いた。
特級水酸化カリウム7gを5mlの水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1lとする。炭酸ガスに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、「水酸化カリウム溶液」を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。標定はJIS K0070−1996に準じて行う。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、「フェノールフタレイン溶液」を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mlの水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1lとする。炭酸ガスに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、「水酸化カリウム溶液」を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。標定はJIS K 0070−1996に準じて行う。
(2)操作
(A)本試験
粉砕した結着樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(B−C)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
<トナーの重量平均粒径(D4)および粒度分布指数D4/Dnの測定方法>
本発明におけるトナーの重量平均径(D4)は、コールターカウンターで測定される。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナーの重量平均粒子径(D4)を測定する場合にはトナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。また、加熱攪拌前後のトナーの重量平均粒子径(D4)はトナーの水分散液10mlを前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(Dn)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。また、粒度分布の広さを表現する粒度分布指数は前記D4とDnとの比、D4/Dnの計算値を用いる。
本発明のトナーに使用可能な重合性単量体の具体的例としては、以下のものを挙げることができる。スチレン;o−(m−,p−)メチルスチレン、m−(p−)エチルスチレンの如きスチレン系単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ベヘニル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きアクリル酸エステル系単量体或いはメタクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミドの如きエン系単量体。
これらは、単独、または、一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−p139乃至192(John Wiley&Sons製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)を参考にして単量体を適宜混合して用いられる。
本発明において、上述の結着樹脂と共にポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂等の極性樹脂を併用することもできる。
本発明においては、トナー粒子の機械的強度を高めると共に、トナーの結着樹脂の分子量を制御するために、単量体組成物中に架橋剤を添加してもよい。
本発明に用いられる架橋剤としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、2官能の架橋剤;ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び上記のジアクリレートをジメタクリレートに代えたもの。
多官能の架橋剤;ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びトリアリルトリメリテート。これらの架橋剤の添加量は、前記単量体100質量部に対して、好ましくは0.05乃至10質量部、より好ましくは0.1乃至5質量部である。
本発明のトナーの重合反応に用いられる重合開始剤の例としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレートの如き過酸化物系重合開始剤。
これらの重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、重合性ビニル系単量体100質量部に対して3乃至20質量部である。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合して使用される。
本発明に用いられる離型剤としては以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム如きの石油系ワックス及びその誘導体;モンタンワックス及びその誘導体;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスの如きポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びその誘導体。誘導体としては酸化物や、ビニル系単量体とのブロック共重合物、グラフト変性物などが挙げられる。さらには、以下のものが挙げられる。高級脂肪族アルコール;ステアリン酸、パルミチン酸の如きの脂肪酸;酸アミドワックス;エステルワックス;硬化ヒマシ油及びその誘導体;植物系ワックス;動物性ワックス。この中で特に、離型性に優れるという観点からエステルワックス及び炭化水素ワックスが好ましい。更に本発明のトナーにおいてコアシェル構造を制御し易く本発明の効果を発現しやすくするためには炭化水素系ワックスを用いることがより好ましい。
該離型剤は結着樹脂100質量部に対し4乃至25質量部を含有させることが好ましい。離型剤が4乃至25質量部の場合には、トナーの加熱加圧時に適度な離型剤のブリード性を持てることにより、定着性が向上する。さらに、トナーが受けるストレスに対してもトナー表面への離型剤の露出が少なく、トナー個々の均一な帯電性を得ることができる。
本発明のトナーにおいては、必要に応じて荷電制御剤を用いることも可能である。荷電制御剤を配合することにより、荷電特性を安定化、現像システムに応じた最適の摩擦帯電量のコントロールが可能となる。
荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。
荷電制御剤の例として、トナーを負荷電性に制御するものとしては、有機金属化合物、キレート化合物が有効である。モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物が含まれる。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類なども含まれる。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、樹脂系荷電制御剤等も含まれる。
また、荷電制御剤の例として、トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものを挙げることができる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグロシン変性物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類;樹脂系荷電制御剤等。
本発明のトナーは、これら荷電制御剤を単独で或いは2種類以上組み合わせて含有することができる。
荷電制御剤の好ましい配合量は、結着樹脂100質量部に対して0.01乃至20質量部、より好ましくは0.5乃至10質量部である。しかしながら、本発明のトナーには、荷電制御剤の添加は必須ではなく、トナーの層厚規制部材やトナー担持体との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含ませる必要はない。
本発明のトナー粒子には外添剤として無機微粉体が添加されている。
本発明のトナー粒子に添加する無機微粉体としては、シリカを必須成分として含む、平均一次粒径が4乃至80nmの微粉体であることが好ましい。本発明において平均一次粒径が上記範囲にあることで、前述した硫黄原子含有重合体との静電的な付着が向上し外添剤の脱離が抑制される。
無機微粉体の平均一次粒径は、次のようにして測定される。
平均一次粒子径は、走査電子顕微鏡で観察し視野中の100個の無機微粉体の粒子径を測定して平均粒子径を求める。
またシリカと酸化チタン、アルミナまたはそれらの複酸化物などの微粉体を併用することができる。シリカと併用する該無機微粉体の中でも酸化チタンが好ましい。
上記無機微粉体のシリカの例としては、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式シリカ又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が含まれる。無機微粉体としては、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカは、製造工程において例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらも包含する。
無機微粉体は、トナーの流動性改良及びトナー母粒子の帯電均一化のために添加される。無機微粉体を疎水化処理するなどの処理によって、トナーの帯電量の調整、環境安定性の向上、高湿環境下での特性の向上等の機能を付与することができるので、疎水化処理された無機微粉体を用いることが好ましい。トナーに添加された無機微粉体が吸湿すると、トナーとしての帯電量が著しく低下し、現像性の低下が生じ易くなる。
無機微粉体の疎水化処理の処理剤の例としては、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機ケイ素化合物、有機チタン化合物が含まれる。これらの如き処理剤は単独で或いは併用して用いられても良い。
その中でも、シリコーンオイルにより処理された無機微粉体が好ましい。より好ましくは、無機微粉体をカップリング剤で疎水化処理すると同時或いは処理した後に、シリコーンオイルにより処理したシリコーンオイル処理された疎水化処理無機微粉体が高湿環境下でもトナー粒子の帯電量を高く維持し、選択現像性を低減する上でよい。
本発明のトナーを懸濁重合で製造する場合、水系分散媒体調製時に使用する分散剤としては、公知の無機系及び有機系の分散剤を用いることができる。
具体的には、無機系の分散剤;リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナが挙げられる。また、有機系の分散剤;ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプンが含まれる。
また、市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤の利用も可能である。この様な界面活性剤の例としては、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムが含まれる。
本発明のトナーに用いられる水系分散媒体調製時に使用する分散剤としては、無機系の難水溶性の分散剤が好ましく、しかも酸に可溶性である難水溶性無機分散剤を用いることが好ましい。
また、本発明においては、難水溶性無機分散剤を用い、水系分散媒体を調製する場合に、これらの分散剤の使用量は重合性ビニル系単量体100質量部に対して、0.2乃至2.0質量部であることが好ましい。また、本発明においては、重合性単量体組成物100質量部に対して300乃至3,000質量部の水を用いて水系分散媒体を調製することが好ましい。
本発明において、上記のような難水溶性無機分散剤が分散された水系分散媒体を調製する場合には、市販の分散剤をそのまま用いて分散させてもよい。また、細かい均一な粒度を有する分散剤粒子を得るために、水等の液媒体中で、高速撹拌下、上記したような難水溶性無機分散剤を生成させて水系分散媒体を調製してもよい。例えば、リン酸三カルシウムを分散剤として使用する場合、高速撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合してリン酸三カルシウムの微粒子を形成することで、好ましい分散剤を得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。また、明細書中の「部」はすべて「質量部」を意味することとする。
硫黄原子含有共重合体の製造例
<共重合体S−1の製造例>
攪拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン80部を仕込み、窒素雰囲気下で還流した。
・2−メタクリルアミド−5−メトキシベンゼンスルホン酸メチルエステル 15部
・アクリル酸 2.1部
・スチレン 70部
・2−エチルへキシルアクリレート 12.9部
この単量体混合液に、さらに重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を3.8部混合し、前記反応容器を温度85℃にて攪拌しながら滴下し、10時間保持した。その後、減圧蒸留を行い溶剤を濃縮し、アセトン80部を加え均一に溶解させた後に1400部のメタノールに再沈精製した。さらに減圧下、温度50℃で乾燥させ、共重合体S−1を得た。
<共重合体S−2の製造例>
共重合体S−1の製造例において、下記の通り一部単量体種と仕込み量を変更することを除いて、共重合体S−1の製造例と同様にして製造した。得られた共重合体を共重合体S−2とする。
・2−アクリルアミドベンゼンスルホン酸メチルエステル 15部
・メタクリル酸 1.9部
・スチレン 70部
・2−エチルへキシルアクリレート 12.9部
<共重合体S−3の製造例>
共重合体S−1の製造例において、下記の通り一部単量体種と仕込み量を変更することを除いて、共重合体S−1の製造例と同様にして製造した。得られた共重合体を共重合体S−3とする。
・2−メタクリルアミド−5−メトキシベンゼンスルホン酸メチルエステル 13部
・2−メタクリルアミド−5−メトキシベンゼンスルホン酸 5部
・スチレン 82部
<共重合体S−4の製造例>
共重合体S−1の製造例において、下記の通り一部単量体種と仕込み量を変更することを除いて、共重合体S−1の製造例と同様にして製造した。得られた共重合体を共重合体S−4とする。
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸メチルエステル 10部
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 4部
・スチレン 86部
<共重合体S−5の製造例>
共重合体S−1の製造例において、下記の通り一部単量体種と仕込み量を変更することを除いて、共重合体S−1の製造例と同様にして製造した。得られた共重合体を共重合体S−5とする。
・2−メチルアクリルアミド−2−メチルプロピルスルホン酸イソプロピルエステル
10部
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 4部
・スチレン 69部
・2−エチルへキシルアクリレート 17部
<共重合体S−6の製造例>
共重合体S−1の製造例において、下記の通り一部単量体種と仕込み量を変更することを除いて、共重合体S−1の製造例と同様にして製造した。得られた共重合体を共重合体S−6とする。
・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 4部
・スチレン 77部
・2−エチルへキシルアクリレート 19部
<共重合体S−7の製造例>
共重合体S−1の製造例において、下記の通り仕込み量を変更することを除いて、共重合体S−1の製造例と同様にして製造した。得られた共重合体を共重合体S−7とする。
・p−スチレンスルホン酸 3.5部
・スチレン 77.5部
・2−エチルへキシルアクリレート 19部
<実施例1>
下記の手順によって重合法トナーを製造した。
四つ口容器中にイオン交換水710部と0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液850部を添加し、クレアミクス(エムテクニック社製)を用いて14,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
次に、
・スチレン 63.0部
・共重合体S−1 3.0部
・極性樹脂A−1(組成、物性は表1に記載) 3.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 10.5部
・亜鉛フタロシアニン 0.075部
を混合し、アトライターにより3時間分散させて顔料分散組成物をえた。
つづいて、
・スチレン 28.0部
・n−ブチルアクリレート 30.0部
・ジビニルベンゼン 0.025部
・極性樹脂A−1(組成、物性は表1に記載) 18.0部
・前記顔料分散組成物 49.05部
・融点77℃の炭化水素ワックス(HNP−51、日本精蝋社製) 8.0部
を撹拌混合し、60℃に加温した。そこへ重合開始剤である2,2’−アゾビス−イソブチロバレロニトリル3.0部を添加し1分間撹拌した後、前記水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を14,000rpmに維持しつつ7分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内温を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら10時間反応させた。次いで、容器内を温度90℃に昇温して300分間維持し、その後冷却した。容器内に希塩酸を添加してpHを1.8とし、分散安定剤を溶解した。更に、ろ別、洗浄、乾燥して重量平均径(D4)が6.2μmの重合体粒子(トナー粒子)を得た。
上記トナー粒子100部に対して、流動性向上剤2.0部を以下のように処理してトナー(1)を得た。流動性向上剤としてはジメチルシリコーンオイル(20質量%)で処理され、トナー粒子と同極性(負極性)に摩擦帯電する疎水性シリカ微粉体(個数平均1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/g)を用いた。これをトナーと混合し、ヘンシェルミキサー(三井三池製)で3,000rpmで15分間混合した。
得られたトナーの断面TEM観察を行ったところ、着色剤がトナー表装近傍に偏析していることが確認された。その他トナー物性は表3に記載した。
<実施例2>
実施例1において、共重合体S−1を共重合体S−2に変更したことを除いて実施例1と同様にしトナー2を得た。
<実施例3>
実施例1において、極性樹脂A−1をA−2へ、共重合体S−1を共重合体S−3に変更することを除いて実施例1と同様にしトナー3を得た。
<実施例4>
実施例1において、極性樹脂A−1をA−2へ、共重合体S−1を共重合体S−4に変更することを除いて実施例1と同様にしトナー4を得た。
<実施例5>
実施例1において、共重合体S−1を共重合体S−5に変更することを除いて実施例1と同様にしトナー5を得た。
<実施例6>
実施例1において、共重合体S−1を共重合体S−6に変更することを除いて実施例1と同様にしトナー6を得た。
<実施例7>
実施例1において、共重合体S−1を共重合体S−7に変更することを除いて実施例1と同様にしトナー7を得た。
<実施例8>
以下のようにフタロシアニン誘導体を合成した。
トリメリット酸無水物116.4g(0.404mol),無水フタル酸269.1g(2.020mol),尿素932.9g(15.55mol),塩化亜鉛79.4g(0.583mol),モリブデン酸アンモニウム9.2g(7.4mmol),ニトロベンゼン7リットルを10リットル反応容器に仕込み、150〜170℃で3時間撹拌させた。析出した結晶を濾取し、ニトロベンゼン臭がなくなるまでメタノール洗浄した。その後、水洗、メタノール洗浄し、これを60℃で24時間減圧乾燥させ、カルボキシアミド化Znフタロシアニン298.8gを得た。ついで得られたカルボキシアミド化Znフタロシアニン292.9g,水酸化カリウム477.5g(7.25mol),水198ml,トリエチレングリコール3リットルを5リットル反応容器に仕込み、120℃で24時間撹拌させた。室温に冷却し、結晶を濾取し、熱水で洗浄した。この結晶を水に懸濁させた後、6N塩酸でpH1にした。結晶を濾過し、希塩酸で洗浄した後、メタノール洗浄し、これを60℃で24時間減圧乾燥させ、目的物カルボキシル化Znフタロシアニン158.0gを得た。
実施例1において、亜鉛フタロシアニンを上記で得られたカルボキシル化亜鉛フタロシアニンに変更することを除いて実施例1と同様にしトナー8を得た。
<実施例9>
四つ口容器中にイオン交換水710部と0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液850部を添加し、クレアミクス(エムテクニック社製)を用いて14,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
次に、
・スチレン 63.0部
・カーボンブラック 7.5部
・亜鉛フタロシアニン 0.075部
・T−77(保土谷化学社製) 0.75部
を混合し、アトライターにより3時間分散させて顔料分散組成物をえた。
つづいて、
・スチレン 28.0部
・n−ブチルアクリレート 30.0部
・ジビニルベンゼン 0.025部
・極性樹脂A−3(組成、物性は表1に記載) 7.0部
・前記顔料分散組成物 47.55部
・融点77℃の炭化水素ワックス(HNP−51、日本精蝋社製) 8.0部
を撹拌混合し、60℃に加温した。そこへ重合開始剤である2,2’−アゾビス−イソブチロバレロニトリル3.0部を添加し1分間撹拌した後、前記水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を14,000rpmに維持しつつ7分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内温を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら10時間反応させた。次いで、容器内を温度90℃に昇温して300分間維持し、その後冷却した。容器内に希塩酸を添加してpHを1.8とし、分散安定剤を溶解した。更に、ろ別、洗浄、乾燥して重量平均径(D4)が5.9μmの重合体粒子(トナー粒子)を得た。さらに実施例1と同様に疎水性シリカ微粉体を外添し、トナー9を得た。
<実施例10>
実施例9において、亜鉛フタロシアニンを鉄フタロシアニンに変更することを除いて実施例9と同様にしトナー10を得た。
<比較例1>
実施例9において、亜鉛フタロシアニンを用いないことを除いて、実施例9と同様にして製造しトナー11を得た。
<比較例2>
四つ口容器中にイオン交換水710部と0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液850部を添加し、クレアミクス(エムテクニック社製)を用いて14,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
次に、
・スチレン 63.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 10.5部
・E−88(オリエント化学社製) 0.75部
を混合し、アトライターにより3時間分散させて顔料分散組成物をえた。
つづいて、
・スチレン 28.0部
・n−ブチルアクリレート 30.0部
・ジビニルベンゼン 0.025部
・極性樹脂A−3(組成、物性は表1に記載) 7.0部
・前記顔料分散組成物 49.5部
・融点77℃の炭化水素ワックス(HNP−51、日本精蝋社製) 8.0部
を撹拌混合し、60℃に加温した。そこへ重合開始剤である2,2’−アゾビス−イソブチロバレロニトリル3.0部を添加し1分間撹拌した後、前記水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を14,000rpmに維持しつつ7分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内温を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら10時間反応させた。次いで、容器内を温度90℃に昇温して300分間維持し、その後冷却した。容器内に希塩酸を添加してpHを1.8とし、分散安定剤を溶解した。更に、ろ別、洗浄、乾燥して重量平均径D4が6.3μmの重合体粒子(トナー粒子)を得た。さらに実施例1と同様に疎水性シリカ微粉体を外添し、トナー12を得た。
<作製したトナーの評価方法>
<トナー粒度分布の評価>
トナーの粒度分布は前述の方法により測定するが、その評価基準として重量平均粒径(D4)/個数平均粒径(Dn)の値により以下のように評価を行った。
Aランク:1.00≦D4/Dn≦1.15
Bランク:1.16≦D4/Dn≦1.25
Cランク:1.26≦D4/Dn
<トナー帯電量の評価>
トナー帯電量の評価を行うため、下記のように二成分現像剤を作製した。
(キャリアの作製)
以下のように個数平均粒径0.25μmのマグネタイト粉と、個数平均粒径0.60μmのヘマタイト粉を親油化処理を行った。具体的には、4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を混合し、容器内で、100℃以上で高速混合撹拌を行った。
・フェノール 10部
・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
6部
・親油化処理したマグネタイト 63部
・親油化処理したヘマタイト 21部
上記材料と、28%アンモニア水5部、水10部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて硬化させた。その後、30℃まで冷却し、更に水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃で乾燥して、磁性体が分散された状態の球状の磁性樹脂粒子を得た。
コート樹脂として、メチルメタクリレートとパーフルオロアルキル基(m=7)を有するメチルメタクリレートの共重合体(共重合比8:1 重量平均分子量45,000)を用いた。該コート樹脂100部に、粒径290nmのメラミン粒子を10部、比抵抗1×10-2Ω・cmで粒径30nmのカーボン粒子を6部加え、超音波分散機で30分間分散させた。更に、コート樹脂分がキャリアコアに対し、2.5部となるようにメチルエチルケトン及びトルエンの混合溶媒コート溶液を作製した(溶液濃度10質量%)。
このコート溶液を、剪断応力を連続して加えながら溶媒を70℃で揮発させて、磁性樹脂粒子表面への樹脂コートを行った。この樹脂コートされた磁性キャリア粒子を100℃で2時間撹拌しながら熱処理し、冷却、解砕した。その後、200メッシュの篩で分級して個数平均粒子径33μm、真比重3.53g/cm3、見かけ比重 1.84g/cm3、磁化の強さ42Am2/kgのキャリアを得た。
(二成分現像剤の作製)
得られたキャリア276gと評価トナー24gを蓋付きのプラスチックボトルに投入し、振とう器(YS−LD:(株)ヤヨイ製)で、1秒間に4往復のスピードで1分間振とうし、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を作製した。
(トナー帯電量の環境特性評価)
得られた二成分現像剤30gを分取し、低温低湿環境(15℃/15%RH)、及び高温高湿環境(30℃/80%RH)の各環境で3昼夜放置した。その後50ccのポリ容器に入れ、振とう器(YS−LD:(株)ヤヨイ製)で、1秒間に2往復のスピードで2分間振とうさせ、図1の装置を用いて測定した。評価は低温低湿時と高温高湿時の摩擦帯電量の差の絶対値を測定し、下記基準によって判断した。
Aランク:摩擦帯電量の差が 0以上20μC/g未満
Bランク:摩擦帯電量の差が20以上30μC/g未満
Cランク:摩擦帯電量の差が30μC/g以上
(トナー帯電量の測定方法)
トナーの帯電性は以下の方法で測定した。
図5に示す摩擦帯電量測定装置において、底に500メッシュのスクリーン3のある金属製の測定容器2に、前述した現像剤約0.1乃至0.5gを入れ、金属製のフタ4をする。この時の測定容器2全体の質量を秤りW1(g)とする。次に吸引機1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmAqとする。この状態で2分間吸引を行い、トナー粒子を吸引除去する。この時の電位計9の電位をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC(mF)とする。また、吸引後の測定容器全体の質量を秤りW2(g)とする。この試料の摩擦帯電量(μC/g)は下記式の如く算出される。
(式)試料の摩擦帯電量(μC/g)=C×V/(W1−W2)
<トナー帯電量分布の評価>
帯電量分布測定装置(ホソカワミクロン社製;型式イースパートアナライザーEST−1)を用い、得られたq/d分布から、帯電量分布の広がりを評価する。二成分現像剤270gを分取し、常温常湿環境(23℃/60%RH)で3昼夜放置した。これをカラーレーザー複写機CLC5000(キヤノン社製)の現像器に仕込み、外部モーターを具備した空回転機にて、2分間の回転を行った時(初期)とさらに30分回転を行った時(空回転後)の二成分現像剤の帯電量分布を測定し、比較した。評価基準としては以下を基準とした。
Aランク:図2に示したようにピーク値が空回転2分後と30分後で変化が少なく、かつ +側に帯電しているトナー量が少ないとき。
Bランク:図3のようにピーク値の変化が少なく+側に帯電したトナー量の変化が小さい が、分布幅が広がる傾向にあるとき。
Cランク:図4に示したようにピーク値が初期と空回転後で変化が大きいとき、または、 +側に帯電しているトナー量が大きく増加したとき。
<ハーフトーンの再現性評価>
評価には上記二成分現像剤、カラーレーザー複写機CLC5000(キヤノン社製)を用いた。紙上(カラーレーザーコピア用紙TKCLA4、キヤノン製)に、載り量を7段階に変化させて定着画像を形成した。トナー載り量は、0.10mg/cm2、0.2mg/cm2、0.30mg/cm2、0.40mg/cm2、0.50mg/cm2、0.60mg/cm2、0.70mg/cm2とした。
(カラートナーの評価)
カラートナーの各定着画像について、Gretag Macbeth社製Spectroscanを用い(測定条件:D65、視野角2度)、CIE a*、b*を測定した。
7段階の載り量に対する色度をプロットし、各点をなめらかに結ぶ曲線を引きc*とL*の関係を求めた。この関係より、L*=70、及びL*=50におけるc*の値を求めた。尚、c*の値は、c*=((a*2+(b*21/2で求められる。
(シアントナーの評価基準)
Aランク:L*=70の時のc*の値が35.0以上、かつ及びL*=65.0以上
画像彩度が優れる
Bランク:L*=70の時のc*の値が30.0以上、かつ及びL*=60.0以上
色再現性は狭くなるが良好な画像
Cランク:L*=70の時のc*の値が30.0未満、又は及びL*=60.0未満
実使用上は問題ないが、色再現性に劣る。
(ブラックトナーの評価)
前述したようにカラートナーと同様の定着画像を作成した。ブラックトナーの各定着画像について、画像濃度をマクベス反射濃度計(マクベス社製)で測定した。
(ブラックトナーの評価基準)
載り量0.30mg/cm2および0.40mg/cm2における画像濃度の差(D0.4−D0.3)と、載り量0.7mg/cm2における画像濃度(D0.7)の比により下記のように評価した。
Aランク:1.30 ≦(D0.4−D0.3)/(D0.7)
Bランク:1.10 ≦(D0.4−D0.3)/(D0.7)<1.30
Cランク: (D0.4−D0.3)/(D0.7)<1.10
<実施例の評価結果>
以上のような評価方法に基づき、実施例および比較例のトナーの評価を行った。
結果は表4に示した。これによると、実施例のトナーは粒度分布がシャープであり、帯電特性に優れ、ハーフトーン画像の再現性に優れていた。一方、比較例のトナーはハーフトーンの再現性が劣っていた。特に比較例1のブラックトナーについては、粒度分布がブロードであり、空回転時の帯電量分布の変化が大きく、帯電量制御が十分でないと考えられる。
Figure 2010250087
Figure 2010250087
Figure 2010250087
Figure 2010250087
1 吸引機、2 金属製の測定容器、3 500メッシュのスクリーン、4 金属製のフタ、5 真空計、6 風量調節弁、7 吸引口、8 コンデンサー、9 電位計

Claims (4)

  1. 少なくとも重合性単量体、着色剤、離型剤を含む単量体組成物を水系媒体中に分散し、重合反応を行うことにより得られるトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナーは、中心金属が五配位構造または六配位構造をとることのできる、金属フタロシアニンまたは金属フタロシアニン誘導体を少なくとも含有し、該トナー粒子の重量平均粒径(D4)が4.0乃至10.0μmであり、該トナー粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)により断面の拡大写真を撮影し、断面の粒子径がD4±1μmの範囲となるトナー粒子を選択し、トナーの輪郭を75%に縮小した中央部に含まれる着色剤粒子の存在率Riと、100%の輪郭中に含まれる着色剤粒子の存在率Raとの比で表される着色剤の中央存在指数が0.00以上0.70以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記トナーは、少なくとも極性樹脂と硫黄原子含有重合体を含有し、
    該極性樹脂は酸価(AV(A))が5乃至35mgKOH/gのスチレンを主成分とするビニル系重合体であり、該極性樹脂の含有量が前記トナーに対し、5.0乃至30.0質量%であり、
    該硫黄原子含有重合体は少なくとも式1で示される構造を有するユニットを含み、該硫黄原子含有重合体の酸価(AV(S))と該極性樹脂の酸価(AV(A))との関係が5mgKOH/g≦AV(S)−AV(A)≦15mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
    Figure 2010250087
    (式中、A1はアミド結合、ウレタン結合、ウレア結合を表し、B1は置換基を有していてもよい炭化水素または芳香族環を表し、置換基としては水素原子、水酸基、炭素数1乃至12のアルキル基、アリール基、アルコキシ基を表し、また、隣接する同士が5員環又は6員環の芳香族環を形成していてもよい。R1は水素原子、炭素数1乃至12のアルキル基、アリール基を表す。)
  3. 該硫黄原子含有重合体が少なくとも式2で示される構造を有するユニットを含む重合体であることを特徴とする請求項2に記載のトナー。
    Figure 2010250087
    (式中、R2は水素原子又はメチル基を表し、R3乃至R6は独立に水素原子、水酸基、炭素数1乃至4のアルキル基、アルコキシ基を表し、また、隣接する同士が5員環又は6員環の芳香族環を形成していてもよく、R7は水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
  4. 前記硫黄原子含有重合体がカルボキシル基を有するユニットを有することを特徴とする請求項2または3に記載のトナー。
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