JP2010249912A - 電子装置とプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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久美子 三宅
Kazuyuki Takahashi
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Abstract

【課題】発熱部品が近接した筐体の外郭部品に触れたときに感じる熱さ感覚を緩和させる電子装置を提供すること。
【解決手段】発熱部品を有するプリント基板と、回路基板を囲う金属製の外郭部品と、発熱部品に対面して外郭部品に貼り付けられた絶縁シートとを備え、外郭部品の絶縁シートが貼り付けられた位置に多数の孔群を形成したことにより、発熱部品の近くにある外郭部品の熱容量を低減し、発熱部品が近接した筐体の外郭部品に触れたときに感じる熱さ感覚を緩和させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、筐体に指などが接触したときの触感温度を低減する電子装置に関するもので、特に、プラズマディスプレイ装置に関するものである。
近年、電子装置は、市場とデザイン上の要望から軽薄短小化が進んでおり、その筐体内部は、プリント基板上の半導体部品の発熱密度の増加と、その基板上の部品間の隙間の減少による通風抵抗の増加により、高温化傾向にある。
また、それらの部品を覆う装置の外表面を形成する筐体は、基板上の発熱部品から十分な距離を離して配置できず、発熱部品の熱により、外郭部品の発熱部品の近傍が高温化する傾向にある。
また、筐体が電磁妨害を遮蔽する目的で金属で形成され、かつ、開放端子電圧が交流35V(ピーク値)又は直流60Vを超える危険な活電部が電気抵抗が小さい金属(鉄板金やアルミ板金)の筐体の外郭部品に近接する場合には、筐体の外郭部品を所定の外力(例えば5kgf)で押した場合に、その活電部と筐体の外郭部品に安全上必要な耐電圧を確保できる空間距離を設けなければならない。しかし、軽薄短小化するためにその空間距離を取りたくない場合には、その活電部と金属の筐体の外郭部品との間に、安全上必要な耐電圧を確保できる空間距離が確保できないので、樹脂製の絶縁シートを配置して対応している。
このように危険な活電部でもある高発熱部品と絶縁シートと筐体の外郭部品とが近接している場合は、その部品と絶縁シートの間および絶縁シートと筐体の外郭部品の間に隙間が小さすぎて空気が流れないため、この筐体の外郭部品の温度は、近接した高発熱部品により絶縁シートを介して熱せられ、筐体の外郭部品上にその高発熱部品近傍にヒートスポット(周囲より高温の領域)が発生する。その温度は発熱量(W)に応じて高くなり、45℃程度になると、使用者が筐体に触ったときに熱さによる不快感や電子装置が異常と疑わせる不安感を与えてしまうという課題がある。
ここで、電子装置の例として、従来のPDP表示装置の構成について説明する。図7は、従来のPDP表示装置の構造を示す断面図である。図7に示すように、PDP表示装置500は、前部筐体510と、筐体の外郭部品520と、前面ガラスパネル530と、パネルモジュール540と、内部金具550と、電気回路基板560と、ファン570と、絶縁シート580とから構成されている。筐体の外郭部品520は、上方に放熱孔521が、下部には図示しないが吸気孔が設けられている。
PDP表示装置500は、電磁妨害波の遮蔽のため、パネルモジュール540、電気回路基板560の周りを、鉄板製の筐体の外郭部品520と導電性のメッシュフィルムを裏面に有する前面ガラスパネル530と内部金具550とで囲んだシールド構造が不可欠となっている。このため、筐体の外郭部品520の材質として、電磁妨害、筐体輻射に対応できる金属が必須で、樹脂などの電気の導電性の低い材質は電磁妨害、筐体輻射に対応できないので不適切である。しかし、筐体の外郭部品520の材質を金属にしたときは樹脂に比べ、接触体感温度が高いことが課題となっている。
上記の課題の対策として、使用者が金属の筐体の外郭部品に触ったときの熱さ感覚(以下の文で、接触したときの体に感じる温度として接触体感温度と定義してそのように記す)を緩和するために、従来の技術では、高発熱部品と絶縁シートと筐体の外郭部品の間のいずれかの間に断熱部材を挟み込み、高発熱部品と筐体の外郭部品の間の熱抵抗を大きくし筐体の外郭部品の表面温度を下げることで、手で触ったときの熱さを緩和させる方法がある。
しかし、この方法は、断熱材の固定手段が必要な点と、断熱部材追加でコストアップする点と、断熱材の分厚みが増し筐体の厚みが大きくなる点が課題となる。
また、他の例として、金属の筐体の外郭部品の外表面に樹脂断熱膜を貼り付けて、筐体の外郭部品に触ったときの熱さ感覚を緩和する方法がある。これは、樹脂の熱伝導率が、例えば、PETでは0.2W/m・K程度であり、例えば、金属の鉄では熱伝導率が84W/m・K程度に比べ400倍熱を伝えにくく、0.2mm程度のPETシートを貼れば断熱層になり、指で筐体に触ったときに指に移動する単位時間あたりの熱量を大幅に抑えられるため、表面が45℃の同じ温度の、PETシート付き鉄板は単なる鉄板に比べ熱さ感覚を緩和することができるものである。
また、他の例として、高圧静電界における静電吸引力を利用しあらかじめ接着剤を塗布した基材に短繊維(パイル)を垂直に投錨させるパイル植毛を施す方法がある。このパイル植毛を施す方法も植毛が断熱層として働き熱さ感覚を緩和するができる。前記樹脂断熱膜や、前記植毛の構成については、例えば、特許文献1に開示されている。上記植毛については、特許文献2にも開示されている。
また、特許文献1には、金属筐体の外表面に最大粗さ50μmの凹凸を設けることで、人体と金属筐体の接触面積を凹凸がないときに比べ小さくすることで接触体感温度を低減する方法が開示されている。
これらの植毛や樹脂断熱膜の金属の筐体の外表面への貼り付けは、それに手で触ったときの接触熱抵抗を大きくすることで熱さを緩和させる方法で効果的である。
特開2000−148306号公報 特開2003−029648号公報
しかしながら、植毛は、剥げ易い点とコスト高である点が課題である。また、樹脂断熱膜は、膜の分のコストアップする点と剥がれる可能性がある点が課題である。また、金属筐体の外表面に最大粗さ50μm以上の凹凸を設ける方法については、人肌との接触面積が低減するのでその分熱抵抗が大きくなり効果はあるが、凹凸の形成による金属筐体の熱容量の減少は小さいため、触った直後の過渡的な供給熱流量の減少が少ないため、大きな低減効果は期待できなく、また、量産品の場合金型に多大な凹凸を形成しなければならないため型費が大幅に高くなる点で課題である。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、内側が絶縁シートで覆われた金属の筐体の外郭部品に、低コストなパンチ抜き工程で製造可能な簡単な孔群加工を施すことで、金属筐体に指などの人体が触ったときに接触面積を小さくし、金属筐体を孔抜きすることで金属筐体の熱容量を低下させ、金属筐体から接触した直後の人体への熱の単位時間あたりの移動量を低減させることができることにより、熱い金属に触った時に感じる熱さ感覚を緩和させることができる電子装置を提供することを目的とする。
また、本発明により、高発熱部品が近接した筐体の外郭部品を有するプラズマディスプレイテレビ等の電子装置が抱える上記課題を解決し、使用者が筐体の外郭部品に触れたときに感じる熱さ感覚を孔群の無い筐体の外郭部品に比べ緩和させる電子装置、特にプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電子装置は、発熱部品を有するプリント基板と、回路基板を囲う金属製の外郭部品と、発熱部品に対面して外郭部品に貼り付けられた絶縁シートとを備え、外郭部品の絶縁シートが貼り付けられた位置に多数の孔群を形成したことを特徴とする。
本構成によって、発熱部品の近くにある外郭部品の、人が触れたときの接触面積と熱容量を低減することができる。
以上の構成を持つ本発明の電子装置によれば、発熱部品と近接して金属製の筐体の外郭部品が配置され、発熱部品と金属製の筐体の外郭部品の間に絶縁バリアが配置され筐体の外郭部品と絶縁シートの隙間は空気がほとんど流れない程度に近接した状態で、発熱部品近傍の、金属製の筐体の外郭部品上に多数の孔を開けることにより、人体が筐体の外郭部品に触れた際、筐体の外郭部品との接触面積を減少させる。これにより人体への熱の移動を抑制することが可能となり、孔のない場合と比較すると金属の筐体の外郭部品に触ったときの熱さの程度が緩和できる。
孔が開いているため、樹脂の絶縁シートが外部に露出しているために、孔が開いている部分は発熱部品の外気に対する熱抵抗が金属の筐体の外郭部品がない分低下しかつ、絶縁シートからの熱輻射が、筐体の外郭部品で反射されず外部に放出されるため孔が開いてない場合に比べ外郭部品の孔群の金属部の温度が低下し、触ったときの熱さの程度が緩和される。
以上の効果により、孔を設けることで、触ったときに熱さを緩和する金属の筐体の外郭部品を低コストで実現できる。
本発明の実施例1における電子装置の外観と断面を示す図 本発明の実施例1における金属筐体に開けた孔群を示す図 試験片の鉄板への接触時の温度上昇の図 従来の金属筐体に施した表面粗さを示す図 本発明の実施例2におけるPDP表示装置の構造断面図 本発明の実施例2における筐体の外郭部品に設けた孔の概要図 従来のPDP表示装置の構造断面図
以下本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1における電子装置の外観と断面を示す図で、図1(a)は本発明の実施例1における電子装置の背面から見た外観図、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。
先ず、電子装置1の構成について説明する。図1において、電子装置1は、シャーシ2に固定された金属筐体3が、シャーシ2とプリント基板4とを内包した構成となっている。金属筐体3の表面には防錆およびデザイン上、数十μm以下の塗装膜を形成している。プリント基板4は、シャーシ2に立設されたボス5a、5bにビス止めされており、トランジスターやダイオードなどの高発熱部品6を実装している。高発熱部品6には、アルミ製の放熱板7がビス止めされている。放熱板7は、プリント基板4にボス7a、ボス7bでビス止めされている。
高発熱部品6と放熱板7との間には放熱グリスが薄く塗られビス止めにより高発熱部品6と放熱板7の間に放熱グリスが充填され空気の隙間が発生することなくビスで密着固定されている。放熱板7と対面する金属筐体3の背面3aには、高発熱部品6を中心に放熱板7の周囲まで孔群3ahが設けられている。放熱板7と金属筐体3との間には、ポリカーボネード製の絶縁シート8が放熱板7よりも広い範囲に配置され、放熱板7と金属筐体3の背面3aを電気的に絶縁している。絶縁シート8は、金属筐体3の内側の面に、孔群3ahの無い上の領域および下の領域に両面テープで貼り付けられ密着固定されている。放熱板7と絶縁シート8は平行に対面しており隙間haを開けて近接している。
金属筐体3には、4本の足9a、9b、9c、9d(図示せず)が底面3cに固定されており、電子装置1は天面3bが鉛直上、底面3cが鉛直下になるように設置される。天面3bには放熱孔群3bhが、底面3cには放熱孔群3chが形成されている。
次に、電子装置の高発熱部品6の熱の流れを説明する。高発熱部品6で発生した熱は、高発熱部品6の表面から空気への熱伝達、高発熱部品6の表面からの熱輻射、高発熱部品6のリード線10を介してプリント基板4への熱伝導、放熱グリスを介して密着した放熱板7への熱伝導により放出され周囲の温度を上げる。
電子装置1の薄型化のデザイン要望により、放熱板7と絶縁シート8の隙間haが2mm以下になると空気の流れが著しく悪くなり、放熱板7の板厚が2mm以下で薄い場合、面方向への熱拡散量が小さく放熱板7上に急峻なヒートスポットができてしまう。放熱板7上のヒートスポットの熱は、輻射熱と空気の熱伝導とわずかな対流により絶縁シート8に伝えられ、絶縁シート8に伝えられた熱は、金属筐体3の背面3aの孔群3ahの孔の開いている部分は絶縁シート8から熱輻射および絶縁シート8が外気に露出している部分の空気への熱伝達によって放出される。また、孔群3ahの孔の無い部分の熱は、絶縁シート8から、わずかな空気層を介して金属筐体3に伝わり金属筐体3の表面から熱輻射と空気への熱伝達により放出される。
高発熱部品6から外部への熱抵抗は、この孔がある部分が、無い部分に比べ、金属筐体3の板金層がない分、厚み方向の金属筐体層の熱抵抗と金属筐体層と絶縁シート8とのわずかな隙間の空気層の熱抵抗がない分小さくなり、孔群3ahを全く設けない場合と比べ、金属筐体3の表面温度を下げることができる。
金属筐体3には、デザイン上メタリック塗装が施されており、熱輻射が通常の黒色塗装より大幅に低下しているため、ポリカーボネード製絶縁シートの輻射率の方が大きくなっている。
孔群3ahの孔ピッチと形状に関して説明する。図2は、本発明の実施例1における金属筐体に開けた孔群を示す図である。図2に示すように、金属筐体3の孔群3ahの直径は、5.7mm以下となっている。これは、IEC(International Electrotechnical Comission):国際電気標準会議の安全規格第7版にて、幼児の手指が孔を通過し内部部品に触れるのを防ぐために規定されている値である。
図2に示す孔群3ahの孔と孔の間隔は0.8mm〜1.6mmとする。この間隔にすることで、金属筐体3の材質が鉄で厚さが0.45mmのとき、多数の孔群3ahを一工程のパンチ抜きで開けることができる。また、孔と孔の間隔を0.8mm未満にすると、孔開けが二工程になりコストアップとなることと、筐体の強度が低下する。
次に、電子装置1の内部の空気の流れについて説明する。電子装置1の内部の空気は、高発熱部品6の熱エネルギーが放熱板7および高発熱部品6の周囲の空気を暖め膨張させるため浮力を生じ上昇気流となって孔群3bhから抜けていく。その空気を補うため下側の孔群3chから冷たい外気が取り入れら、それらの連続作用で自然対流が発生する。
孔群3ahは金属筐体3に孔が開けられているが、絶縁シート8が接触しているため、孔群3ahから筐体内部に流れ込む外気はほとんどない。従来の金属筐体の孔は内部の空気の換気に用いる目的で開けられているのに対して、本発明の金属筐体3の孔群3ahは、人が触れたときの接触体感温度を低減させることを目的としている。副次的効果として、孔が多く開いているため、筐体内部の絶縁シートからの放射熱を効率よく外部に放出でき、金属筐体3の表面の温度を下げることができる。
このように、本発明の電子装置は、高発熱部品6、放熱板7、絶縁シート6が近接した構成で、金属筐体3に孔群3ahを設けることで、金属と人肌との接触面積が減少して人肌への熱移動量の減少し、かつ、孔が抜けているため金属筐体3の熱容量が小さくなるため金属筐体3が冷えやすくなる。このように、金属筐体の表面の温度の低下により、孔を設けない金属筐体に比べ、金属筐体を触ったときの熱さ感覚を大幅に緩和できる。
次に、人体が金属筐体に触れたときに感じる接触体感温度について述べる。一般に金属筐体は、樹脂筐体に比べ接触体感温度が高くなる。例えば、45℃の樹脂部材と45℃の金属部材に触れた場合、同一温度でも樹脂と金属では人の感じる温度が大きく異なり、樹脂では温かい程度に感じるのに対して金属の場合は、熱いと感じ長時間触れることができなくなる。電子装置1の金属筐体3の表面には防錆およびデザイン上、数十μm以下の塗装膜を形成しているが、樹脂層である塗装膜が非常に薄いため熱抵抗が小さく、人体が接触した場合には、金属の生地と同様に刺すような熱さを感じる。
次に、本発明の実施例1における電子装置の孔群3ahに触ったときの温度上昇の推移を測定した結果について記す。
図3は、試験片の鉄板への接触時の温度上昇の図である。この試験では、本発明の孔ありと、孔無しと、表面粗さ50μmの凹凸加工の3種類について温度上昇を測定した。孔ありの孔群3ahの形状として、図2に示すように厚さ0.45mmの鉄板に、直径φ5.4mmで孔ピッチY方向6.9mm、X方向6.0mm、開孔率55%となるように設けたものとした。孔無しとして、厚さ0.45mmの単なる鉄板とした。そして、表面粗さ50μmの凹凸加工として、図4に示すように厚さ0.45mmの鉄板に表面粗さ50μmの凹凸加工を施したものとした。そして、図1のように、各々の鉄板の裏側に絶縁シート8を貼付して表面が平面で均熱化されているヒータの上に絶縁シート8が接するように置き、試験を行った。これらの鉄板の表面を65℃に加熱し、指を模擬した試験片(直径15mmの1W/m・K、ゴム硬度8度(JIS:A)、25℃にして接触開始)を100gfの力で接触させたときの試験片の鉄板との接触表面から0.2mm内部の試験片の温度上昇推移を測定した。
図3の結果からそれぞれの鉄板を比較すると、本発明の孔あり(孔群3ahがあるもの)が一番試験片の接触直後からの温度上昇が緩やかになり、次に、表面粗さ50μmの凹凸加工を施したもの、一番急峻に温度上昇するものは孔無しの鉄板となった。
本発明の孔ありが一番緩やかな温度上昇になった理由は、鉄板と試験片との接触面積の55%が熱伝導の低い絶縁シートになり、実質、鉄板と試験片との接触面積は45%と小さくなり、かつ、鉄板の熱容量が孔の部分がないため小さくなったため、孔無しの鉄板に比べ試験片が接触して早急に試験片に伝熱することが困難になったためである。表面粗さ50μmの凹凸加工を施したものについては、鉄板と試験片との接触面積は小さくなるものの、鉄板の熱容量は大きな減少はないため、触った瞬間の温度上昇は、この孔群3ahに比べ鋭く立ち上がる。
かかる構成によれば、金属製の外郭部品(金属筐体3)の内側に高温部(高発熱部品6)を有し高温部と金属製の外郭部品の間に絶縁シートが配置され、絶縁シートが前記外郭部品に当接、または、絶縁シートと前記外郭部品の間を空気が流れない程度に近接している電子装置に関して、前記外郭部品が前記高温部の近傍に多数の孔群を形成することにより、前記孔から筐体内部の絶縁シートからの放射熱を効率よく外部に放出でき、金属筐体3の表面の温度を下げることができ、孔群3ahの領域内の金属筐体と人肌との接触面積の減少により人肌への熱移動量の減少でき、孔が抜けているため金属筐体3の熱容量が小さくなるため金属筐体3が冷えやすくできるため、孔を設けない金属筐体に比べ、金属筐体を触ったときの熱さ感覚を大幅に緩和することができる。
なお、本実施例において、孔群3ahの孔径をφ5.4mmとしたが、絶縁シートの下側に絶縁シートが破れたら困る危険な活電部があり、安全性を高めたい場合は、φ3.0mmのテストピンが入らない孔径φ2.9mmとしても良い。その場合は、φ2.9mmの孔に対し、X方向3.7mm、Y方向3.2mmにすれば同等の開口率となり、触ったときの温度上昇を今回試験したφ5.4mmの孔群と同程度に緩和できる。
次に、図5と図6を用いて、本発明の電子装置の実施例2について説明する。
本発明の実施例2は、電子装置としてPDP表示装置を例にして説明する。PDP表示装置は電磁妨害波の遮蔽のため、その内部にある電気部品が実装された基板部は、導電性部材で囲まれたシールド構造となっている。そのシールド構造の一部を形成する筐体の外郭部品は電磁妨害波の遮蔽特性とコストメリットから主に鉄板で形成されている。その鉄板で形成された筐体の外郭部品に、発熱量が大きく高温となる部品が接近している場合は、その部分の筐体表面温度が高温となり、外気温度25℃の場合、筐体表面温度が45℃前後にまで上昇する場合がある。
その部分に使用者が手で触れた場合、45℃前後の金属の鉄板と接触することとなり、熱さによる不快感や、故障等の異常ではないかという不安感を与えてしまう場合がある。
基板上の開放端子電圧が交流35V(ピーク値)又は直流60Vを超える危険な活電部が、高発熱部でもあり、鉄板の筐体の外郭部品と接近しその隙間が耐電圧の確保のための必要な空間距離以下の場合は、これらを絶縁するため絶縁性の樹脂製のシートをその活電気部と筐体の外郭部品の間に配置する必要がある。この場合、高発熱部の周囲の空気は熱せられ高温となるが絶縁シートがあるため、外部への空気の移動が遮断され、筐体の外郭部品の放熱孔を通した筐体外部への排熱が出来なくなるため、筐体の外郭部品の温度のその高発熱部の近傍がより高温化してしまう。
まず、本発明の実施例2におけるPDP表示装置の構成について説明する。図5は、本発明の実施例2におけるPDP表示装置の断面を示す模式図である。図5のように、PDP表示装置100は、前部筐体110と、筐体の外郭部品120と、前面ガラスパネル130と、パネルモジュール140と、シャーシ150と、電気回路基板160と、ファン170と、絶縁シート180とから構成されている。
筐体の外郭部品120には、上方に放熱孔121、絶縁シート180を貼付する位置に多数の孔122が設けられている。前部筐体110は樹脂で作成されている。前部筐体110と筐体の外郭部品120が組み合わさり、表示装置の他の構成を覆う。シャーシ150は、アルミニウムを主成分とする材料から作成され、パネルモジュール140の裏面に貼り付けられている。シャーシ150は、パネルモジュール140の強度向上と、パネルモジュール140からの発熱を熱伝導により放熱する機能を有している。シャーシ150の、パネルモジュール140と接している面と反対側の面上に、ファン170や電気回路基板160を取り付ける。電磁妨害対策としてシールド構造とするため、筐体の外郭部品120の材質は金属(Fe,Al等)である必要がある。
電気回路基板160と筐体の外郭部品120との間隔が絶縁距離以下となる箇所には、筐体の外郭部品120の裏側に樹脂製の絶縁シート180を貼付している。
本発明の特徴として、図5のように筐体の外郭部品120の絶縁シート180を貼付する位置に多数の孔122を設ける。この孔122は、図6に示すように、直径は、幼児の手指が孔を通過しない条件の5.7mm以下とする。
かかる構成によれば、金属製の外郭部品120の内側に絶縁シート180が貼付され、絶縁シート180が貼り付けられた位置に多数の孔122が設けられていることにより、前記孔から筐体内部の絶縁シートからの放射熱を効率よく外部に放出でき、外郭部品120の表面の温度を下げることができ、多数の孔122の領域内の外郭部品120と人肌との接触面積の減少により人肌への熱移動量の減少でき、孔が抜けているため外郭部品120の熱容量が小さくなるため外郭部品120に人肌が接触して早急に試験片に伝熱することが困難になったため、孔を設けない外郭部品に比べ、金属の外郭部品を触ったときの熱さ感覚を大幅に緩和することができる。
本発明にかかる電子装置は、高発熱部品に絶縁シートを介して近接した金属筐体を触ったときの熱さ感覚を、金属筐体上のその近傍に孔群をあけることで大幅に緩和することが可能になるので、高発熱部品を内蔵した電子装置として有用である。
1 電子装置
2 シャーシ
3 金属筐体
3ah 孔群
4 プリント基板
5a,5b ボス
6 高発熱部品
7 放熱板
8 絶縁シート
9a、9b、9c、9d 足
10 リード線
100 PDP表示装置
110 前面筐体
120 筐体の外郭部品
130 前面ガラスパネル
140 パネルモジュール
150 シャーシ
160 電気回路基板
170 ファン
180 絶縁シート
122 孔

Claims (2)

  1. 発熱部品を有するプリント基板と、
    前記回路基板を囲う金属製の外郭部品と、
    前記発熱部品に対面して前記外郭部品に貼り付けられた絶縁シートとを備え、
    前記外郭部品の前記絶縁シートが貼り付けられた位置に多数の孔群を形成したことを特徴とする電子装置。
  2. 発熱部品を有するプリント基板と、
    前記回路基板を囲う金属製の外郭部品と、
    前記発熱部品に対面して前記外郭部品に貼り付けられた絶縁シートとを備え、
    前記外郭部品の前記絶縁シートが貼り付けられた位置に多数の孔群を形成したことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
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