JP2010248664A - 炭素繊維用サイジング剤、炭素繊維束及び炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

炭素繊維用サイジング剤、炭素繊維束及び炭素繊維強化複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維長手方向に沿った引張強度に優れた炭素繊維強化複合材料、該炭素繊維強化複合材料を与え得る取り扱い性に優れた炭素繊維束、及び炭素繊維用サイジング剤の提供を目的とする。
【解決手段】ダイマー酸型エポキシ樹脂(A)と、水酸基を有するエポキシ樹脂の重合体の水酸基にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂(B)とを含む炭素繊維用サイジング剤。また、該炭素繊維用サイジング剤を付着してなる炭素繊維束、該炭素繊維束を用いてなる炭素繊維強化複合材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維用サイジング剤、炭素繊維束及び炭素繊維強化複合材料に関する。
繊維強化複合材料の一つに、炭素繊維からなる強化材とマトリクス樹脂とにより形成される炭素繊維強化複合材料がある。該炭素繊維強化複合材料の製造方法としては、マトリクス樹脂を薄く塗布した離型紙上に、炭素繊維を一方向に並べて配置したり、製織した炭素繊維を配置したりすることによって樹脂を含浸させるプリプレグ法、マトリクス樹脂浴中に炭素繊維を浸しながら通過させるディッピング法等が挙げられる。炭素繊維強化複合材料の多くは、プリプレグ法により製造されたものである。
マトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の種々の樹脂が使用されており、なかでもエポキシ樹脂が広く使用されている。
一方、炭素繊維は、再生セルロース、ポリアクリロニトリル、ピッチ等を出発原料として製造することができ、その化学組成の約90%以上が炭素からなる繊維が使用されている。このような炭素繊維は、例えば高強度炭素繊維や高弾性炭素繊維等に区分される。また、該炭素繊維は、軽量で、比強度及び比弾性率に優れており、しかも耐熱性、耐薬品性にも優れていることから、広範囲にわたる用途の炭素繊維強化複合材料に使用されている。
炭素繊維を強化材とする炭素繊維強化複合材料は、軽量でかつ強度及び弾性率等に優れているため、スポーツ・レジャー用品の構成部品や、車輌・航空宇宙用機材、エネルギー・土木建築用の産業資材等の材料として幅広い分野にわたって用途開発が進められている。そのため、強化材としての炭素繊維に対する高性能化の要望は非常に強い。特に、車輌・航空宇宙用途における構造材料や産業資材として適用される炭素繊維では、高強度化・高弾性率化を目的とする開発が進められている。このような構造材料や産業資材の用途の炭素繊維強化複合材料には、その繊維長手方向に沿った引張強度を高いレベルで保有することが求められる。
一方、炭素繊維は、それ自体は伸度が小さくかつ脆い性質を有するため、機械的摩擦等によって毛羽が発生しやすい。そのため、毛羽の発生抑制等を目的として、炭素繊維強化複合材料の製造工程において、炭素繊維にサイジング処理が施される。サイジング処理によって炭素繊維に集束性を付与することにより、炭素繊維の毛羽の発生を抑えることが可能となる。
また、以下に示すように、炭素繊維の集束性を向上させる機能以外に、炭素繊維の繊維長手方向の引張強度を向上させる機能を付与したサイジング剤によりサイジング処理する方法が示されている。
ダイマー酸型エポキシ樹脂を含有するサイジング剤によりサイジング処理する方法(特許文献1)。
脂肪族エポキシ化合物からなるサイジング剤によりサイジング処理する方法(特許文献2)。
ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含むサイジング剤によりサイジング処理する方法(特許文献3)。
特開2004−149721号公報 特開平7−279040号公報 特開2007−100250号公報
特許文献1〜3のサイジング剤による処理方法によれば、炭素繊維強化複合材料の繊維長手方向に沿った引張強度を向上させることができる。
しかし、これらの処理方法に用いられるサイジング剤は、用途によっては該引張強度を向上させる効果が充分でない場合がある。また、その効果を向上させるためにサイジング剤の量を増加させると、処理後の炭素繊維が硬くなりすぎて取り扱い性が低下する。特に車輌・航空宇宙用途における構造材料や産業資材等に用いる炭素繊維強化複合材料においては、その繊維長手方向に沿った引張強度が優れていることが求められているため、サイジング剤による該引張強度の向上効果をさらに向上させることが望まれている。
本発明は、繊維長手方向に沿った引張強度に優れた炭素繊維強化複合材料を与える、取り扱い性に優れた炭素繊維束を製造できる炭素繊維用サイジング剤、該サイジング剤を用いて得られる炭素繊維束、及び該炭素繊維束を用いた炭素繊維強化複合材料の提供を目的とする。
本発明は、前記課題を達成するために以下の構成を採用した。
[1]ダイマー酸型エポキシ樹脂(A)と、水酸基を有するエポキシ樹脂の重合体の水酸基にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂(B)とを含む炭素繊維用サイジング剤。
[2]前記エポキシ樹脂(A)の含有量が20〜70質量%であり、前記エポキシ樹脂(B)の含有量が20〜70質量%であり、さらに乳化剤を含み、該乳化剤の含有量が10〜30質量%である、前記[1]に記載の炭素繊維用サイジング剤。
[3]前記[1]又は[2]に記載の炭素繊維用サイジング剤を、付着率が0.05〜5.0質量%となるように炭素繊維に付着してなる炭素繊維束。
[4]前記[3]に記載の炭素繊維束を用いてなる炭素繊維強化複合材料。
本発明の炭素繊維用サイジング剤を用いることにより、繊維長手方向に沿った引張強度に優れた炭素繊維強化複合材料を与える、取り扱い性に優れた炭素繊維束を得ることができる。
また、本発明の炭素繊維束は取り扱い性に優れており、該炭素繊維束を用いることにより繊維長手方向に沿った引張強度に優れた炭素繊維強化複合材料を得ることができる。
また、本発明の炭素繊維強化複合材料は、繊維長手方向に沿った引張強度に優れている。
[炭素繊維用サイジング剤]
本発明の炭素繊維用サイジング剤(以下、「本サイジング剤」という。)は、ダイマー酸型エポキシ樹脂(A)(以下、「エポキシ樹脂(A)」という。)と、水酸基を有するエポキシ樹脂の重合体の水酸基にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂(B)(以下、「エポキシ樹脂(B)」という。)とを含む。
エポキシ樹脂(A)は、ダイマー酸型のエポキシ樹脂である。すなわち、不飽和脂肪酸を二量化して得られる二塩基酸にグリシジル基を導入したエポキシ樹脂である。
前記不飽和脂肪酸は、柔軟性の点から、炭素数11〜22の高級不飽和脂肪酸が好ましい。
高級不飽和脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコセン酸、ドコセン酸、分岐オクタデセン酸、分岐ヘキサデセン酸、ウンデシレン酸が挙げられる。
エポキシ樹脂(A)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(A)の市販品としては、例えば、リノレン酸のダイマーにグリシジル基を導入したエポキシ樹脂である、商品名「JER871」、「JER872」(以上、ジャパンエポキシレジン社製)が挙げられる。
本サイジング剤(100質量%)におけるエポキシ樹脂(A)の含有量は、20〜70質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量が20質量%以上であれば、得られる炭素繊維束の柔軟性が向上する。また、エポキシ樹脂(A)の含有量が70質量%以下であれば、エポキシ樹脂(B)が少なくなりすぎて、最終的に得られる炭素繊維強化複合材料の繊維長手方向に沿った引張強度が低下することを抑制しやすい。
エポキシ樹脂(B)は、水酸基を有するエポキシ樹脂の重合体の水酸基にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂である。
前記水酸基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂の重合体が挙げられる。具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の重合体、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の重合体、フェノールノボラックエポキシ樹脂の重合体等が挙げられる。
前記アルコキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランが挙げられる。
エポキシ樹脂(B)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(B)の市販品としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の重合体にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂である、商品名「コンポセランE201」、「コンポセランE202」(以上、荒川化学社製)が挙げられる。
本サイジング剤(100質量%)におけるエポキシ樹脂(B)の含有量は、20〜70質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。エポキシ樹脂(B)の含有量が20質量%以上であれば、繊維長手方向に沿った引張強度が高い炭素繊維束が得られやすい。また、エポキシ樹脂(B)の含有量が70質量%以下であれば、炭素繊維束にエポキシ樹脂(B)によって形成される界面樹脂層が過度に固くなることを抑制しやすい。
また、本サイジング剤には、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)以外の他のエポキシ樹脂(C)が含有されていてもよい。他のエポキシ樹脂(C)は、液状又は固体状のいずれのエポキシ樹脂であってもよい。
他のエポキシ樹脂(C)としては、例えば、ビスフェノールAから得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFから得られるビスフェノールF型エポキシ樹脂、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、アルカンジオールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル類が挙げられる。なかでも、粘度調整の点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いることがより好ましい。
これら他のエポキシ樹脂(C)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本サイジング剤は、炭素繊維に付着させる際には前述のエポキシ樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)、及び必要に応じて用いる他のエポキシ樹脂(C)を、水、又はアセトン、エタノール、ジメチルフォルムアミド等の有機溶剤に分散・溶解させてサイジング液として使用することが好ましい。ただし、人体、環境、工程へ影響が小さい点から、サイジング液は水に分散・溶解させたものであることが好ましい。以下、前記各成分を水等の分散媒に分散させた本サイジング剤を特にサイジング分散液という。
また、本サイジング剤として、前記各成分を水に分散させたサイジング分散液を用いる場合には、分散媒として乳化剤を用いることが好ましい。乳化剤は特に限定されるものではなく、サイジング分散液の貯蔵安定性の点から、ノニオン系乳化剤が好ましい。
ノニオン系乳化剤としては、例えば、高級アルコールエーテル型ポリオキシエチレン付加物、高級脂肪酸型ポリオキシエチレン付加物、アルキルフェニルエーテル型ポリオキシエチレン付加物が挙げられる。なかでも、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)に対する乳化性能が特に高いことから、アルキルフェニルエーテル型ポリオキシエチレン付加物がより好ましい。
サイジング分散液中における乳化剤の含有量は、10〜30質量%であることが好ましい。乳化剤の含有量が10質量%以上であれば、サイジング分散液中にエポキシ樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)等の樹脂成分を安定して分散させやすい。また、乳化剤の含有量が30質量%以下であれば、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)による効果が得られやすい。
また、サイジング分散液は、その固形分濃度が0.1質量%より多く12質量%未満であることが好ましい。固形分濃度が0.1質量%より多ければ、得られる炭素繊維束の取り扱い性が良好になる。また、固形分濃度が12質量%未満であれば、炭素繊維にサイジング分散液を付着させることが容易になる。
本発明者らは、鋭意検討した結果、前述したエポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)を必須成分とする本サイジング剤を炭素繊維に付着させることにより、得られる炭素繊維束の繊維長手方向の引張強度を向上させることができ、さらに該サイジング処理後の炭素繊維束を用いることで繊維長手方向の引張強度に優れた炭素繊維強化複合材料が得られることを見出した。
本サイジング剤によって前記繊維長手方向の引張強度の向上効果が得られる技術的作用の詳細については明確ではないが、以下に示すような要因が考えられる。
エポキシ樹脂(B)が有するアルコキシシラン部分は分子間で反応することができ、それにより塗膜を形成することができる。また、アルコキシシラン部分は、カップリング機能により炭素繊維表面に存在する官能基と化学結合できるため、エポキシ樹脂(B)が炭素繊維との界面近傍に留まる。さらに、エポキシ樹脂(B)は、前記塗膜形成反応及びカップリング反応と同時に、柔軟な構造を有するエポキシ樹脂(A)とも反応できる。これにより、エポキシ樹脂(A)も界面近傍に留まるため、炭素繊維との界面近傍に柔軟な物性を有する界面樹脂層を形成することが可能となる。この柔軟な界面樹脂層の存在により、引張荷重が加わった際に生じるクラックが進行することが抑制されるため、処理後の炭素繊維束が優れた引張強度を発揮できると考えられる。
また、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)は、炭素繊維強化複合材料において炭素繊維に含浸するマトリクス樹脂を構成するエポキシ樹脂への溶解性が非常に低い。そのため、マトリクス樹脂と混合しにくく、炭素繊維強化複合材料の製造時においても炭素繊維束の界面近傍に留まって前記界面樹脂層が維持されやすいと考えられる。
また、本サイジング剤には、本サイジング剤を用いて得られる炭素繊維束により製造される炭素繊維強化複合材料の繊維長手方向に沿った引張強度を低下させすぎない範囲内であれば、前記各成分に加えて添加剤が含有されていてもよい。
添加剤としては、例えば、分散剤、硬化剤、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、ポリエステル等の他の樹脂が挙げられる。
[炭素繊維束]
本発明の炭素繊維束(以下、「本炭素繊維束」という。)は、前述した本サイジング剤を付着してなる炭素繊維束である。
本サイジング剤を付着させる炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、レーヨン・セルロース系等の種々の炭素繊維を用いることができる。なかでも、高弾性・高強度の所望の炭素繊維を得やすい点から、PAN系炭素繊維が好ましい。
また炭素繊維は、例えば、引張弾性率が250GPa以上の中弾性タイプの炭素繊維、300GPa以上の高弾性タイプの炭素繊維を用いることができ、250GPa〜300GPaの引張弾性率を有する炭素繊維が好ましい。ここで、引張弾性率は、JIS R7608に準拠して測定される値を意味する。
また、炭素繊維の繊維径、炭素繊維束のフィラメント数等の条件は特に限定されず、用途に応じて適宜選定すればよい。
本炭素繊維束における本サイジング剤の付着率は、0.05〜5.0質量%であり、0.20〜1.0質量%であることが好ましい。
本サイジング剤の付着率が0.05質量%以上であれば、炭素繊維表面全体を本サイジング剤で覆いつくすことが容易になる。また、それにより炭素繊維強化複合材料を製造する際に本炭素繊維束とマトリクス樹脂を混合させたときに、前述した界面樹脂層による靭性等の機能発現性が低下することを抑制できる。また、本サイジング剤の付着率が5.0質量%以下であれば、炭素繊維表面に本サイジング剤が多く堆積しすぎて本炭素繊維束が硬くなることで、本炭素繊維束の取り扱い性が低下することを抑制できる。また、炭素繊維強化複合材料において、マトリクス樹脂から界面樹脂層を介して炭素繊維に伝わる応力の伝達に不具合が生じて機械的特性が低下することを抑制できる。
本サイジング剤の付着率は、下記式(1)により求めることができる。
R=100×(W2−W1)/W1 ・・・(1)
R:付着率(単位:質量%)
W1:本サイジング剤の付着前の炭素繊維の質量(単位:g)
W2:本サイジング剤の付着後の炭素繊維の質量(単位:g)
本炭素繊維束は、炭素繊維とマトリクス樹脂を含有する炭素繊維強化複合材料における炭素繊維材料として好適である。
本炭素繊維束は本サイジング剤が付着されていることでその繊維長手方向に沿った引張強度に優れているため、本炭素繊維束を用いることにより、繊維長手方向に沿った引張強度に優れた炭素繊維強化複合材料を得ることができる。
[炭素繊維束の製造方法]
本発明の炭素繊維束の製造方法は、本サイジング剤を前述した炭素繊維に塗布する工程を有する方法である。該製造方法においては、本サイジング剤はサイジング液(サイジング分散液)として使用することが好ましい。
サイジング液を炭素繊維に塗布する方法としては、炭素繊維に該サイジング液を均一に塗布できる方法であればよく、例えば、ローラーサイジング法、スプレー法、サイジング液中に炭素繊維束を浸漬させることにより塗布するローラー浸漬法が挙げられる。なかでも、一束あたりの単繊維数が多い炭素繊維束であってもサイジング液を均一に塗布することが容易である点から、ローラー浸漬法が好ましい。
本炭素繊維束における本サイジング剤の付着率Rは、本サイジング剤の固形分濃度を調節することにより調節することができる。例えば、付着率Rに応じて固形分濃度を倍程度(2.5R程度)に調節することにより本サイジング剤の塗布量を調節することができる。
本サイジング液を塗布した後は、乾燥工程にて溶媒(分散媒)を除去する。
乾燥は、120〜250℃の温度で10秒〜15分間行うことが好ましく、140〜200℃の温度で30秒〜10分間行うことがより好ましい。乾燥温度が120℃以上であれば、溶媒が充分に除去されやすい。また、乾燥温度が250℃以下であれば、本炭素繊維束の品質が熱により劣化することを防ぎやすい。
[炭素繊維強化複合材料]
本発明の炭素繊維強化複合材料(以下、「本複合材料」という。)は、本炭素繊維束を用いてなる複合材料であり、本炭素繊維束からなる強化材とマトリクス樹脂とにより形成される。
マトリクス樹脂としては、炭素繊維強化複合材料に通常用いられるマトリクス樹脂を用いることができ、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の種々の樹脂が挙げられる。
本複合材料の製造方法としては、本炭素繊維束を用いる以外は、炭素繊維強化複合材料の製造に通常用いられる製造方法を用いることができる。
本複合材料は、0°引張強度が2800〜3300MPaであることが好ましい。ここで、0°引張強度とは、ASTM−D3039に準拠し、引張り試験機のクロスヘッドスピードを1.27mm/分、n=6とした方法で測定された値を意味する。
以上説明した本複合材料は、本サイジング剤を用いてサイジング処理が施された本炭素繊維束を用いているため、繊維長手方向に沿った引張強度が優れている。
本複合材料の用途は特に限定されないが、特に車輌・航空宇宙用途における構造材料や産業資材として好適である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
<サイジング剤の調製>
本実施例においてサイジング剤の調製に用いた各成分を以下に示す。
[エポキシ樹脂(A)]
A−1:JER872(商品名、リノレン酸のダイマーにグリシジル基を導入したエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
[エポキシ樹脂(B)]
B−1:コンポセランE−201(商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の重合体の水酸基にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂、荒川化学社製)
[他の樹脂(C)]
C−1:JER1001(商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
C−2:JER828(商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
C−3:エピオールE−1000(商品名、ポリオキシエチレン骨格を有する脂肪族エポキシ樹脂、日油社製)
C−4:YX−4000(商品名、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
[乳化剤(D)]
D−1:エマノーン CH−25(商品名、ノニオン系乳化剤、花王社製)
[製造例1]
エポキシ樹脂(A)である樹脂(A−1)45質量%と、エポキシ樹脂(B)である樹脂(B−1)45質量%とを、乳化剤(D−1)10質量%に混合して分散させることにより、固形分濃度1.0質量%のサイジング分散液を得た。
[製造例2〜12]
乳化剤(D−1)に混合して分散させる樹脂の組成を表1に示すとおりに変更した以外は、製造例1と同様にしてサイジング分散液を得た。得られた各サイジング分散液の固形分濃度は表1に示す通りである。
Figure 2010248664
<炭素繊維強化複合材料の製造>
次に、製造例1〜12で得られたサイジング分散液を用いて炭素繊維束をサイジング処理し、該炭素繊維束を用いて作成した炭素繊維強化複合材料(硬化板)の繊維長手方向に沿った引張強度を評価した。
[実施例1]
(サイジング処理)
サイジング処理を行う炭素繊維として、商品名「パイロフィルMR60H」(炭素繊維束、フィラメント数24000本、繊維径5μm、三菱レイヨン社製)を用いた。
フリーローラーを有する浸漬槽内に製造例1で得られたサイジング分散液を満たし、該サイジング分散液中に前記炭素繊維束を浸漬させた後、温度140℃の雰囲気下で10分間の乾燥処理を施し、サイジング処理した炭素繊維束をボビンに巻き取った。得られた炭素繊維束におけるサイジング剤の付着率Rは0.35質量%であった。
(マトリクス樹脂の調製)
商品名「JER828」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)の50質量部と、商品名「JER604」(テトラグリシジル型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)の50質量部と、商品名「フェノトートYP−70」(フェノキシ樹脂、東都化成社製)の10質量部と、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(和歌山精化社製)の32質量部とを混合してマトリクス樹脂を調製した。
(プリプレグの作成)
離型紙上に前記マトリクス樹脂を薄く塗布したホットメルトシートを作成した。その後、該ホットメルトシート上に、サイジング処理を施した前記炭素繊維束を並列に引き揃えて配置し、マトリクス樹脂を含浸させた。得られたプリプレグは、マトリクス樹脂の含有量が約35質量%、繊維目付が200g/mであった。
(硬化板の作成)
前記プリプレグを、炭素繊維束の向きを一方向に揃えて積層し、オートクレーブを用いて加熱・加圧硬化(室温から180℃まで2時間かけて昇温させ、温度180℃、圧力0.6MPaで2時間保持した。)を行い、厚さ1mmの硬化板を作成した。
[実施例2〜7]
サイジング処理に用いたサイジング分散液及びサイジング剤の付着率Rを表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして硬化板を作成した。付着率Rは、サイジング分散液の固形分濃度を調節することにより調整した。
[比較例1〜5]
サイジング処理に用いたサイジング分散液及びサイジング剤の付着率Rを表2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして硬化板を作成した。付着率Rは、サイジング分散液の固形分濃度を調節することにより調整した。
[繊維長手方向に沿った引張強度の測定]
実施例及び比較例で得られた硬化板について、以下に示す方法で0°引張強度を測定することにより、繊維長手方向に沿った引張強度を評価した。
(0°引張強度の測定)
0°引張強度は、実施例及び比較例で得られた硬化板から、長さ230mm、幅12.5mmの寸法の試験片を切り出し、該試験片についてASTM−D3039に従って測定した。測定条件は、引張り試験機(インストロン社製、商品名:万能試験機5882型)のクロスヘッドスピードを1.27mm/分、n=6とした。
実施例及び比較例におけるサイジング剤の付着率R、及び各硬化板についての0°引張強度の測定結果を表2に示す。
Figure 2010248664
表2に示すように、本サイジング剤を、付着率Rが0.05〜5.0質量%となるように付着させた炭素繊維束を用いて作成した実施例1〜7の硬化板は、0°引張強度が高く、繊維長手方向に沿った引張強度が優れていた。
また、実施例1〜5と実施例6及び7との比較から、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)の含有量が共に20質量%以上であるサイジング剤を用いることで、繊維長手方向に沿った引張強度がより優れた炭素繊維強化複合材料が得られることがわかった。
一方、サイジング剤の付着率Rを5.1質量%とした比較例1では、炭素繊維束が非常に硬くなり、その後のプリプレグの作成工程及び硬化板の作成工程における工程通過性が悪かったため硬化板を得ることができず、引張強度測定が行えなかった。
また、エポキシ樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)のいずれか一方のみを含むサイジング剤でサイジング処理した比較例2及び3では、得られた硬化板の0°引張強度が低く、実施例に比べて繊維長手方向に沿った引張強度が劣っていた。
また、エポキシ樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)を共に含まないサイジング剤でサイジング処理した比較例4及び5でも、得られた硬化板の0°引張強度が低く、実施例に比べて繊維長手方向に沿った引張強度が劣っていた。

Claims (4)

  1. ダイマー酸型エポキシ樹脂(A)と、
    水酸基を有するエポキシ樹脂の重合体の水酸基にアルコキシシラン化合物を導入したエポキシ樹脂(B)とを含む炭素繊維用サイジング剤。
  2. 前記エポキシ樹脂(A)の含有量が20〜70質量%であり、
    前記エポキシ樹脂(B)の含有量が20〜70質量%であり、
    さらに乳化剤を含み、該乳化剤の含有量が10〜30質量%である請求項1に記載の炭素繊維用サイジング剤。
  3. 請求項1又は2に記載の炭素繊維用サイジング剤を、付着率が0.05〜5.0質量%となるように炭素繊維に付着してなる炭素繊維束。
  4. 請求項3に記載の炭素繊維束を用いてなる炭素繊維強化複合材料。
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