JP2010248009A - ガラス管加熱装置及びランプ製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡素な構成で、装置側の加熱を効率よく抑制することのできるガラス管加熱装置及びランプ製造装置を提供する。
【解決手段】ランプ製造装置は、ガラス管11に対して加熱処理を施すためのガラス管加熱装置70を備えている。ガラス管加熱装置70は、ガラス管11に対し炎を吹き付けて加熱するバーナー73と、ガラス管11を保持する保持ヘッド74と、吸引装置75とを備えている。吸引装置75は、ブロワ75aと、当該ブロワ75aの給気口に連接されたダクト75bとを備えている。そして、バーナー73により熱せられた空気をダクト75bの吸込口75cから吸引し、ブロワ75aの吐出口75dから排気する。
【選択図】 図4
【解決手段】ランプ製造装置は、ガラス管11に対して加熱処理を施すためのガラス管加熱装置70を備えている。ガラス管加熱装置70は、ガラス管11に対し炎を吹き付けて加熱するバーナー73と、ガラス管11を保持する保持ヘッド74と、吸引装置75とを備えている。吸引装置75は、ブロワ75aと、当該ブロワ75aの給気口に連接されたダクト75bとを備えている。そして、バーナー73により熱せられた空気をダクト75bの吸込口75cから吸引し、ブロワ75aの吐出口75dから排気する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、冷陰極蛍光灯に代表されるランプ製造用のガラス管加熱装置及びランプ製造装置に関するものである。
従来、例えば液晶表示装置等のバックライト用光源として、冷陰極蛍光灯(又は冷陰極放電灯;CCFL)が一般的に使用される。
かかる冷陰極蛍光灯は、例えば、次のようにして製造される。まず、ガラス管の内壁面の所定部位に蛍光体層を形成し、そのうち、長手方向に沿った2カ所に縮径部をそれぞれ形成する。次に、ガラス管のうち一方の端部にマウント(電極)を封止する。マウントは、電極部、該電極部から延びるリード線及びリード線の基端部側に設けられたガラス製のビードからなる。そして、かかるマウントをガラス管端部の所定の位置に仮止めした上で、ガラス管と前記ビードとを相互に溶着させる。続いて、他方の端部から別のマウント及び水銀合金部材を挿入し、一方の縮径部に別のマウントを仮止めしておき、さらに他方の縮径部(他方の端部側に位置する縮径部)に水銀合金部材を位置決めする。その後、ガラス管内を一旦排気し、不活性ガスを導入し、さらに加熱によりガラス管内に水銀蒸気を放出する。そして、前記仮止めされていた別のマウントを封止する。より詳しくは、ガラス管を所定位置に位置決めした状態で、別のマウントの仮止めされている縮径部外周を加熱して相互に溶着し、その後、不要部位、つまり、水銀合金部材の存在する部位を切除する。
ところで、上述した各工程を経るに際し、ガラス管の加熱を必要とする場面では、加熱装置が用いられる。加熱装置としては、例えば、ガラス管の一端を保持ヘッド等の保持手段にて保持し、当該ガラス管の長手方向を鉛直向きとした状態で、ガラス管の所定部位をバーナー等の加熱手段にて加熱するものなどが知られている。
しかしながら、加熱手段により熱せられた空気や燃焼したガス(以下、熱気等という。)により保持手段が加熱されると、当該保持手段が熱膨張して、保持しているガラス管の位置に狂いが生じる。その結果、不良品が発生し、製造歩留まりが低下するおそれがある。
これに対し、保持手段自体に水を流す水冷式の冷却機構を備える技術(例えば、特許文献1参照)や、加熱手段からの熱気等をエアーブローにより分散させる技術、遮熱板により熱気等を遮断する技術(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
しかしながら、水冷式の冷却機構を備える技術は、機構が著しく複雑化し、装置に係るコストの増大を招くとともに、メンテナンス作業にも多大な労力を要する。
また、エアーブローで熱気等を分散させる技術は、局所的な加熱を避けることはできるものの、熱気等が広範囲に拡散してしまうため、保持手段など非加熱対象(冷却対象)としてエアーブローが保護する部位とは異なる意図していない部位を加熱してしまうおそれがある。例えば、ガス交換機等が備えるシール部材や搬送機構の駆動用ベルト部材などゴム製・樹脂製部品等が加熱され、これら部材の伸びや劣化が早まるおそれがある。さらに、エアーブローは、小径のノズルから強くエアーを吹き出すため、騒音の原因となりやすいとともに、バーナーの炎を乱す強い対流を生じさせ、ガラス管に対し適切に加熱処理を行えないおそれがある。
また、遮熱板により熱気等を遮断する技術では、当該遮熱板としてガラス管の周囲を覆う比較的大きな部材を必要とするため、ガラス管の加工を行う際の障害となるおそれがあるとともに、遮熱板自体が熱せられて輻射熱を放つため、時間経過とともにその効果が薄れる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、比較的簡素な構成で、装置側の加熱を効率よく抑制することのできるガラス管加熱装置及びランプ製造装置を提供することを主たる目的の一つとしている。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.ガラス管に対して加熱処理を施すためのガラス管加熱装置であって、
前記ガラス管を保持する保持手段と、
前記ガラス管の所定部位に炎を吹き付けて加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により熱せられた空気を吸引する吸引手段とを備えたことを特徴とするガラス管加熱装置。
前記ガラス管を保持する保持手段と、
前記ガラス管の所定部位に炎を吹き付けて加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により熱せられた空気を吸引する吸引手段とを備えたことを特徴とするガラス管加熱装置。
上記手段1によれば、吸引手段を備えることにより、加熱手段により熱せられた空気(燃焼したガス等を含む。以下、熱気等という。)を吸引し、遠方へ排出することができる。これにより、保持手段等が加熱されてしまうといった不具合を抑制することができる。結果として、保持手段が保持しているガラス管の位置に狂いが生じにくくなり、不良品の発生を抑え、製造歩留まりの向上を図ることができる。
また、吸引手段を用いれば、エアーブローのように広範囲に熱気等を拡散させてしまうおそれがないため、保持手段など非加熱対象(冷却対象)としてエアーブローが保護する部位とは異なる意図していない部位を加熱してしまうおそれが少ない。さらに、吸引手段は、エアーブローほど強い空気の対流を起させないため、騒音の発生や加熱手段の炎を乱すおそれが小さい。
また、本手段によれば、熱気等の拡散を防ぐ遮熱板等を設ける必要もないため、当該遮熱板等から輻射熱を受ける心配もなく、ガラス管の加工も行いやすい。
結果として、比較的簡素な構成で、装置側の加熱を効率よく抑制することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
手段2.前記ガラス管の管軸方向に見て、前記加熱手段と前記吸引手段とが前記ガラス管を挟んで対向して配置されていることを特徴とする手段1に記載のガラス管加熱装置。
上記手段2によれば、より効率よく熱気等を吸引することができ、上記手段1の作用効果をさらに高めることができる。また、加熱手段の炎をガラス管の周囲にバランスよく導くことができ、ガラス管の加熱処理を効率よく行うことができる。
手段3.前記吸引手段は、前記ガラス管の管軸方向に対し、前記加熱手段よりも前記保持手段から離間した位置に配置されていることを特徴とする手段1又は2に記載のガラス管加熱装置。
上記手段3によれば、保持手段から離れる方向へ熱気等を吸引することができるため、上記手段1,2の作用効果をさらに高めることができる。
ガラス管の管軸方向(長手方向)が鉛直方向となるようにガラス管の上部を保持した状態で、当該ガラス管に加熱処理を行う構成を採用した場合には、上昇する熱気等により保持手段が熱せられやすく、上記不具合が発生しやすいため、本手段3の作用効果がより発揮されることとなる。
手段4.手段1乃至3のいずれかに記載のガラス管加熱装置を備えてなるランプ製造装置。
上記手段4に示すように、ランプ製造装置に、上記ガラス管加熱装置を備える構成とすることで、ランプ製造に際して、比較的簡素な構成で、装置側の加熱を効率よく抑制することができる。ひいては不良品の発生を抑え、製造歩留まりの向上を図ることができる。尚、ガラス管加熱装置は、ランプ製造においてガラス管の加熱を必要とする各種工程において適用可能である。
以下、一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1(j)、図2に示すように、本実施形態におけるランプを構成する冷陰極蛍光灯1は、ガラスよりなるバルブ2と、バルブ2の両端において封止状態で設けられた電極としての第1ビードマウント3(以下、単に「第1マウント」と称する)及び第2ビードマウント4(以下、単に「第2マウント」と称する)とを備えている。バルブ2の内壁面には、蛍光体層5が設けられているとともに、バルブ2内部には水銀蒸気が存在している。なお、同図では、便宜上、バルブ2の長さが比較的短く示されているが、実際には、かなり細長いものである。例えば、本実施形態におけるバルブ2の外径は、1.8mmから4.0mm程度であって、バルブ2の長さは数十mmから数百mm程度(千mmを超えていてもよい)に構成されている。前記両マウント3,4は、電極部7、該電極部7から延びるリード線8、及び、該リード線8の基端部側に設けられたガラス製のビード部9からなる。
かかる冷陰極蛍光灯1は、次に記すランプ製造装置51(以下、単に製造装置51という。)が用いられることにより製造される。図3に示すように、製造装置51は、塗布手段52、焼成手段53を具備している。塗布手段52は、後述するようにガラス管11(図1(a)参照)の内壁面の所定部位に蛍光塗料を塗布する機能を有する。また、焼成手段53は、塗布された蛍光塗料をベーキング(加熱)することで蛍光体層5を形成する機能を有する。
製造装置51は、第1仮止め手段54及び後述するガラス管加熱装置70(図4参照)を具備している。第1仮止め手段54には、第1マウント供給手段55が備えられている。第1仮止め手段54は、第1マウント供給手段55から案内されてくる第1マウント3(図1(b)参照)を、ガラス管11の一端側からガラス管11内部に挿通させるとともに、第1マウント3を仮止めする機能を有する。
第1仮止め手段54は、第1マウント供給手段55及びガラス管加熱装置70以外にも、図示しない一対のピンチを備えている。そして、ガラス管加熱装置70のバーナー73により加熱軟化されたガラス管11の第1マウント3に対応する部位を前記ピンチにより外部2方から押圧することで、第1マウント3のビード部9を仮止めする。後述する第2仮止め手段57も同様の構成を有する。
製造装置51は、縮径部加工手段56を具備している。縮径部加工手段56は、後述するガラス管加熱装置70を備えている(図4参照)。そして、縮径部加工手段56は、ガラス管11を回転させた状態で、バーナー73にて所定位置を加熱軟化し、当該軟化部位に図示しない回転ローラを押圧させることで、仮止めされた第1マウント3よりも一端側において縮径部14(図1(c)参照)を形成する機能を有する。
製造装置51は、第2仮止め手段57及び後述するガラス管加熱装置70(図4参照)を具備している。第2仮止め手段57には、第2マウント供給手段58が備えられている。第2仮止め手段57は、第2マウント供給手段58から案内されてくる第2マウント4(図1(d)参照)を、ガラス管11の他端側からガラス管11内部に挿通させるとともに、第2マウント4をガラス管11の他端部に仮止めする機能を有する。
製造装置51は、封止手段59及び後述するガラス管加熱装置70(図4参照)を具備している。該封止手段59は、第2仮止め手段57にて仮止めされていた第2マウント4をガラス管11の他端部において封止する機能(図1(e)参照)を有する。
製造装置51は、水銀合金投入手段61を具備している。この水銀合金投入手段61は、ターレット(図示しない)にて搬送されてくるガラス管11の前記縮径部14に、水銀合金部材31(図1(f)参照)を投入する機能を有する。
製造装置51は、排気・封入ガス充填手段62を具備している。この排気・封入ガス充填手段62は、排気ヘッド62a、排気ライン62b及び封入ガスライン62c等を有する(図1(g)参照)。そして、ガラス管11内を一旦脱気状態とし、その後、ガラス管11内に封入ガス(例えばアルゴンガス、アルゴン+ネオンガス等)を導入する機能を有する。また、排気・封入ガス充填手段62には、封止手段63が付設されている。該封止手段63は、後述するガラス管加熱装置70(図4参照)を備え、排気・封入ガス充填手段62における封入ガス導入後、ガラス管11の一端部をチップオフ(切除)し、一端部を封着する機能を有する。
製造装置51は、蒸発手段64を具備している。この蒸発手段64は、加熱用のボンバータ64a(図1(h)参照)を備えており、該ボンバータ64aにて前記水銀合金部材31近傍のガラス管11外周、ひいては水銀合金部材31を加熱し、ガラス管11内に水銀蒸気を放出せしめる機能を有する。
製造装置51は、最終的な封止を行う封止手段65を具備している。該封止手段65には、切断手段66が付設されている。封止手段65は、後述するガラス管加熱装置70(図4参照)を備え、仮止めされている第1マウント3に対応する部位を封止する機能を有する。より詳しくは、封止手段65は、ガラス管11を回転させた状態で、バーナー73(図1(i)参照)により第1マウント3のビード部9及びガラス管11を加熱し、両者を相互に溶着する。切断手段66は、前記溶着の後、被切除部13(図1(j)参照)を切除する機能を有する。
次に、上記のように構成されてなる製造装置51を用いて、冷陰極蛍光灯1を製造するに際しての詳細について説明する。まず上述した塗布手段52、焼成手段53により、図1(a)に示すように、ガラス管11の内壁面の所定部位に蛍光体層5を形成する。本実施形態では、ガラス管11のうち、前記蛍光体層5にほぼ対応する部位を、便宜上バルブ部12と称し、それよりも図の左方部位を被切除部13と称することとする。
次に、ガラス管11は、第1仮止め手段54へと案内される。図1(b)に示すように、第1仮止め手段54では、ガラス管11のバルブ部12のうち、図の左側の端部(一端部)に対し第1マウント3が仮止めされる。
続いて、ガラス管11は、縮径部加工手段56へと案内される。該加工手段56では、図1(c)に示すように、ガラス管11のうち、仮止めされた第1マウント3よりも端部側において縮径部14が形成される。
次に、ガラス管11は、第2仮止め手段57へと案内される。そして、第2マウント供給手段58によって、図1(d)に示すように、第2マウント4が、ガラス管11の他端部(図の右端部)から挿入され、仮止めされる。
続いて、ガラス管11は、封止手段59へと案内される。そして、該封止手段59によって、図1(e)に示すように、ガラス管11に係止されていた前記第2マウント4が封止される。
引き続き、ガラス管11は、水銀合金投入手段61へと案内される。そして、図1(f)に示すように、前記ガラス管11の被切除部13側から水銀合金部材31が投入される。本実施形態では、水銀合金部材31は、被切除部13の内径よりも小さく、かつ、縮径部14の内径よりも大きい。このため、前記投入により、水銀合金部材31は、縮径部14に係止されることとなる。水銀合金部材31としては、例えばセラミックス製、或いは金属製の筒体内に、水銀蒸気を放出可能な水銀合金を封入したものが好適に用いられる。
次いで、このように水銀合金部材31が挿入、係止されたガラス管11は、排気・封入ガス充填手段62へと案内される。そして、図1(g)に示すように、ガラス管11の一端部が、排気ヘッド62aに接続される。そして、ガラス管11が外側から加熱されながら、前記排気ヘッド62aに連結された脱気手段が駆動され、排気ライン62bを介してガラス管11内が脱気状態とされる。その後、封入ガスライン62cを介して、ガラス管11内に封入ガスが導入される。封入ガス導入後、ガラス管11は、封止手段63へと案内され、そこで、一端部(被切除部13の端部側)がチップオフ(切除)され、一端部が封着される(図1(h)参照)。
次に、ガラス管11は、蒸発手段64へと案内される。該蒸発手段64では、図1(h)に示すように、ボンバータ64aにて水銀合金部材31に対応するガラス管11外周が加熱される。該加熱により、水銀合金部材31からガラス管11内に水銀蒸気が放出させられる。なお、本例では、被切除部13の端部をチップオフした後に加熱処理を施すこととしているが、排気ヘッド62aに装着したままの状態で加熱処理を施すこととしてもよい。そして、この加熱処理により、水銀蒸気が放出され、バルブ部12内に流入する。
次に、ガラス管11は、最終的な封止手段65へと案内される。封止手段65では、図1(i),(j)に示すように、ガラス管11の一端部にて仮止めされていた前記第1マウント3が封止される。より詳しくは、ガラス管11が回転されながら、第1マウント3外周がバーナー73で加熱される。これにより、ビード部9及びガラス管11が相互に溶着され、前記切断手段66において、図1(j)に示すように、前記封止された封着部を残して、被切除部13が切除される。このように、一連の工程を経ることによって、前記冷陰極蛍光灯1が得られるのである。
さて、本実施形態では、上記第1仮止め手段54等が有するガラス管加熱装置70に特徴を有しているため、当該ガラス管加熱装置70の構成について詳細に説明する。図4に示すように、ガラス管加熱装置70は、基台71と、当該基台71に立設された固定支柱72と、当該固定支柱72に対し上下方向にスライド可能に設けられ、ガラス管11に対し炎73aを吹き付けて加熱する加熱手段としてのバーナー73と、ガラス管11を回転可能に保持する保持手段としての保持ヘッド74と、吸引手段としての吸引装置75とを備えている。
保持ヘッド74は、ガラス管11の管軸C1方向が上下方向(鉛直方向)を維持するようにガラス管11を保持する。そして、ガラス管11の管軸C1を回転軸としてガラス管11を回転させる。これにより、ガラス管11の周囲を比較的均一に加熱することができる。
吸引装置75は、床77に設置された送風手段としてのブロワ75aと、当該ブロワ75aの給気口に連接されたダクト75bとを備えている。そして、バーナー73により熱せられた空気(燃焼したガス等を含む。以下、熱気等という。)をダクト75bの吸込口75cから吸引し、ブロワ75aの吐出口75dから排気する。
本実施形態では、図5に示すように、ガラス管11の管軸C1方向に見て、ダクト75bの吸込口75cとバーナー73とがガラス管11を挟んで対向して配置されており、より効率よく熱気等を吸引することができる。また、バーナー73の炎73aをガラス管11の周囲にバランスよく導くことができ、ガラス管11の加熱処理を効率よく行うことができる。
また、本実施形態では、例えば図6に示すように、上記各種工程の違いや、ガラス管11を加熱する位置等に応じて、バーナー73がより高い位置、すなわち保持ヘッド74により近い位置に設定されている場合には、上下方向に対し、ダクト75bの吸込口75cの位置が、バーナー73の位置よりも下方、すなわち保持ヘッド74からより離間した位置に配置された状態となるように構成されている。これにより、保持ヘッド74から離れる方向へ熱気等を吸引することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、吸引装置75を備えることにより、バーナー73により熱せられた空気を吸引し、遠方へ排出することができる。これにより、保持ヘッド74等が加熱されてしまうといった不具合を抑制することができる。結果として、保持ヘッド74が保持しているガラス管11の位置に狂いが生じにくくなり、不良品の発生を抑え、製造歩留まりの向上を図ることができる。
また、吸引装置75を用いれば、エアーブローのように広範囲に熱気等を拡散させてしまうおそれがないため、保持ヘッド74など非加熱対象(冷却対象)としてエアーブローが保護する部位とは異なる意図していない部位を加熱してしまうおそれが少ない。さらに、吸引装置75は、エアーブローほど強い空気の対流を起させないため、騒音の発生や加熱手段の炎を乱すおそれが小さい。
また、本実施形態によれば、熱気等の拡散を防ぐ遮熱板等を設ける必要もないため、当該遮熱板等から輻射熱を受ける心配もなく、ガラス管11の加工も行いやすい。
結果として、比較的簡素な構成で、装置側の加熱を効率よく抑制することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
尚、上述した実施形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、ランプ製造装置として、冷陰極蛍光灯1を製造するための製造装置51に具体化しているが、他のランプを製造する装置に具体化することもできる。
(b)上記実施形態では、ガラス管加熱装置として、製造装置51の第1仮止め手段54等におけるガラス管加熱装置70に具体化しているが、上記実施形態とは異なる他の製造過程に用いられるガラス管加熱装置に具体化することもできる。但し、ガラス管11に対し炎を吹き付け、ガラス管11を融点以上の温度に加熱する加熱工程に用いることが、その作用効果から見て好ましい。また、ガラス管加熱装置70を、上記実施形態で示した全ての製造過程に用いる必要はなく、その一部において用いる構成としてもよい。
勿論、ガラス管加熱装置は、ランプ製造装置に用いられるものに限定されるものではなく、他の用途に用いられるものであってもよい。
(c)上記実施形態では、ガラス管11の管軸C1方向が上下方向を維持するようにガラス管11を保持した状態で、当該ガラス管11に加熱処理等が行われる構成となっているが、ガラス管11の保持姿勢はこれに限定されるものではない。例えば、ガラス管11の管軸C1方向が水平方向となるようにガラス管11を保持して加熱処理を行う構成としてもよい。かかる場合、例えばバーナー73をガラス管11の下方に、吸引装置75のダクト75bの吸込口75cをガラス管11の上方に配置した構成としてもよい。
(d)上記実施形態では、ガラス管11の管軸C1方向に見て、ダクト75bの吸込口75cとバーナー73とがガラス管11を挟んで対向して配置されているが、ダクト75bの吸込口75cの位置はこれに限定されるものではない。例えば、ダクト75bの吸込口75cを2つ設けて、当該2つの吸込口75cとバーナー73とがガラス管11の周方向に60度の等間隔で配置される構成としてもよい。
(e)吸引装置75の形状、大きさ、構成等は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ダクト75bの吸込口75cの開口面積を図示したものよりも、さらに大きくした構成としてもよい。
(f)上記実施形態では、ガラス管11の管軸C1を回転軸としてガラス管11を回転させつつ、加熱処理を行う構成となっているが、これに限らず、ガラス管11を固定した状態で加熱処理を行う構成としてもよい。ガラス管11を回転させない場合でも、上記実施形態のようにダクト75bの吸込口75cとバーナー73とがガラス管11を挟んで対向して配置されることにより、バーナー73の炎73aをガラス管11の周囲にバランスよく導くことができ、ガラス管11の加熱処理を効率よく行うことができる。
1…冷陰極蛍光灯、11…ガラス管、51…ランプ製造装置、70…ガラス管加熱装置、73…バーナー、74…保持ヘッド、75…吸引装置、75a…ブロワ、75b…ダクト、75c…吸込口、C1…管軸。
Claims (4)
- ガラス管に対して加熱処理を施すためのガラス管加熱装置であって、
前記ガラス管を保持する保持手段と、
前記ガラス管の所定部位に炎を吹き付けて加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により熱せられた空気を吸引する吸引手段とを備えたことを特徴とするガラス管加熱装置。 - 前記ガラス管の管軸方向に見て、前記加熱手段と前記吸引手段とが前記ガラス管を挟んで対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス管加熱装置。
- 前記吸引手段は、前記ガラス管の管軸方向に対し、前記加熱手段よりも前記保持手段から離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス管加熱装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のガラス管加熱装置を備えてなるランプ製造装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009096616A JP2010248009A (ja) | 2009-04-13 | 2009-04-13 | ガラス管加熱装置及びランプ製造装置 |
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JP2009096616A JP2010248009A (ja) | 2009-04-13 | 2009-04-13 | ガラス管加熱装置及びランプ製造装置 |
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ID=43310837
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018027864A (ja) * | 2016-08-16 | 2018-02-22 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス管の製造方法 |
CN114829310A (zh) * | 2019-12-25 | 2022-07-29 | 日本电气硝子株式会社 | 玻璃物品的制造装置以及玻璃物品的制造方法 |
-
2009
- 2009-04-13 JP JP2009096616A patent/JP2010248009A/ja active Pending
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