JP2010247548A - 弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単でレイアウトを最適化できる弁装置を提供する。
【解決手段】導入供給通路とその外側が接するとともに容器側通路とその内側とが接し、開口部2aの開口方向に沿う軸を有する弁座11dと、軸方向に移動可能とされて弁座11dに押接されることにより燃料の流れを遮断する弁体20と、弁体20を弁座11dに付勢するコイルばね30と、弁体20の軸方向に穿たれて形成された受圧室Qと、軸方向に移動可能で一端が弁体20の壁部に当接可能なピン60と、ピン60の他端が接続されて軸方向に移動可能にされたプランジャ53と、プランジャ53を受圧室Qの方向へ移動させる電磁コイル54と、を備え、弁座11dの軸に直交する受圧室Qの内径は、弁座11dの締切径よりも大きく形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料容器に取り付けられる弁装置に関する。
ガスを燃料とする自動車には、例えば、燃料の充填時および放出時に作動させる弁と、気密検査時に作動させる弁とを備えた容器(燃料タンク)が搭載されている。この種の容器に取り付けられる弁としては、気密検査時に容器の外側から遮断する手動式の弁と、燃料の充填時/供給時に機能する主止弁と、この主止弁を電磁的に作動させるソレノイドとを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2757978号公報(図2)
しかしながら、特許文献1に記載の弁装置では、手動式の弁と主止弁とソレノイドとが軸線上に別々に配置されているため、構造が複雑で、ソレノイドが容器の内側に飛び出すなどレイアウト効率が悪いという課題があった。
また、特許文献1に記載の弁装置では、ごみ噛みや劣化などで弁部分のメンテナンスが必要になった場合、弁装置全体を容器から取り外す必要があるため、車載用の容器である場合、車体から容器を降ろした後に容器から弁装置を外してメンテナンス等を行い、また、メンテナンス等の後は、その逆の工程で搭載するため、多大な工数が必要であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、構造が簡単でレイアウトを最適化できる弁装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、燃料貯留容器の開口部に設置され、前記燃料貯留容器に対する燃料の充填および放出を行う弁装置であって、燃料の充填および放出のための通路と前記燃料貯留容器の内側との間に配置され、前記開口部の開口方向に沿う前記燃料貯留容器の外側からの、手動による推力により開閉可能、かつ、対向する前記燃料貯留容器の内側からの電磁的推力により開閉可能なひとつの弁部を備えたことを特徴とする。
これによれば、弁部に対して、手動による推力により開閉可能にできる機構を燃料貯留容器の外側に設け、弁部を挟んで対向する燃料貯留容器の内側に電磁的推力により弁部を開閉可能にできる機構を設けたので、従来のように複数の弁部ではなく、ひとつの弁部で構成することが可能になり、構造を簡単にすることができる。このように、ひとつの弁部で構成できるので、弁装置のレイアウトを最適化することが可能になる。
請求項2に係る発明は、前記燃料貯留容器は、前記開口部から前記燃料貯留容器の外側に突出した突出部を備え、前記電磁的推力により前記弁部を開閉させる電磁的推力発生機構が、前記突出部の内側に位置していることを特徴とする。
これによれば、電磁的推力発生機構(ソレノイド)を、燃料貯留容器に形成された突出部の内側に位置するように設計することにより、電磁的推力発生機構が燃料貯留容器の内側に飛び出すのを防止することができる。その結果、レイアウト効率が向上し、燃料貯留容器に充填される燃料の容量を増やすことが可能になる。
請求項3に係る発明は、前記弁部は、前記燃料貯留容器の外側に搬出可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、弁部を搬出可能に構成することにより、燃料貯留容器の外側から弁部にアプローチすることが可能になり、車載用として用いた場合、車体から燃料貯留容器を降ろした後に燃料貯留容器から弁装置を取り外すといった工程を不要にできる。よって、車体に搭載した状態でメンテナンスが可能になり、メンテナンス時の工数を大幅に削減できる。
請求項4に係る発明は、ボディと、前記ボディに開設されて燃料を外部と出入りさせる導入供給通路と、燃料を前記燃料貯留容器に出入りさせる容器側通路と、前記導入供給通路とその外側が接するとともに前記容器側通路とその内側とが接し、前記開口部の開口方向に沿う軸を有する弁座と、軸方向に移動可能とされ、前記弁座に押接されることにより燃料の流れを遮断する弁体と、前記ボディと前記弁体とに係止され前記弁体を前記弁座に付勢する付勢手段と、前記弁体に対して、前記弁体の軸方向に穿たれて形成された受圧室と、前記軸方向に移動可能とされ、一端が弁体の壁部に当接可能なピンと、前記ピンの他端が接続され、前記軸方向に移動可能にされたプランジャと、前記プランジャを取り巻き、通電により発生する電磁力で前記プランジャを前記受圧室の方向へ移動させる電磁コイルと、を備え、前記弁座の軸に直交する受圧室の内径は、前記弁座の締切径よりも大きく形成されていることを特徴とする。
これによれば、燃料貯留容器の内部と通じる受圧室の内径を、締切径よりも大きくしたので、容器側通路の圧力がその下流の導入供給通路の圧力よりも高い場合には、受圧部の内径で形成される流路断面積と弁座の締切径で形成される流路断面積との断面積差の領域において作用する容器側通路側の圧力によって、弁体を弁座に押し付ける方向に作用して、容器側通路と導入供給通路とを遮断できる。
また、燃料貯留容器への燃料の充填時には、断面積差において導入供給通路の圧力が容器側通路の圧力よりも高くなるので、弁体を弁座から離す方向に作用して、容器側通路と導入供給通路とを連通させることができる。
また、燃料貯留容器からの燃料の供給時には、電磁コイルへの通電によりプランジャが吸引されてピンが移動することによって、弁体が弁座から離れ、容器側通路と導入供給通路とを連通させることができる。
請求項5に係る発明は、前記ボディに螺合され、回動可能な軸力手段と、前記軸力手段の軸力により前記弁体を前記弁座方向に押し付けるスピンドルと、を備え、前記手動による推力は、前記軸力手段の回動で得られる軸力であることを特徴とする。
これによれば、燃料の気密検査時に、軸力手段の手動による推力によって、スピンドルを介して弁体を弁座に押し付けることが可能になる。
請求項6に係る発明は、燃料電池車両の燃料タンクに用いられることを特徴とする。
これによれば、弁装置のレイアウトを最適化できるので、燃料タンクをコンパクトに構成することができる。また、燃料タンクの突出部の内側に電磁的推力発生機構が位置するように構成することにより、燃料貯留容器内への電磁的推力発生機構の突出を防止できるので、燃料貯留容器内への燃料の充填量を増やすことが可能になり、走行距離の向上を図ることが可能になる。
本発明によれば、構造が簡単でレイアウトを最適化できる弁装置を提供できる。
本実施形態の弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す断面図である。 本実施形態の弁装置の主要部を示す拡大断面図である。 本実施形態の弁装置における通常遮断時の状態を示す断面図である。 通常遮断時における弁装置の動作を説明する図である。 本実施形態の弁装置における燃料充填時の状態を示す断面図である。 燃料充填時における弁装置の動作を説明する図である。 本実施形態の弁装置における燃料供給時の状態を示す断面図である。 本実施形態の弁装置における気密検査時の状態を示す断面図である。 本実施形態の弁装置におけるメンテナンス時の状態を示す断面図である。 本実施形態の弁装置を燃料電池自動車に搭載した状態を示す透視斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る弁装置1について図1ないし図10を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の弁装置1は、燃料タンク(燃料貯留容器)2に形成(開設)された開口部2aに取り付けられるものであり、ボディ10、弁体20、コイルばね(付勢手段)30、スピンドル40、ソレノイド(電磁的推力発生機構)50、ピン60などで構成されている。
燃料タンク2は、例えば、水素ガス(燃料)を圧縮して充填されるものであり、燃料電池自動車V(図10参照)に用いられる。なお、燃料電池自動車Vに限定されるものではなく、天然ガスを圧縮して充填される、CNG(Compressed Natural Gas)車用の燃料タンクに適用することもできる。
また、燃料タンク2は、開口部2aを有し、かつ、燃料タンク2の外側に突出した円筒状の突出部2bを有している。突出部2bの内壁には、後記するボディ10と螺合する雌ねじ部2b1が形成されている。なお、燃料タンク2は、例えば、アルミニウム合金により形成され、その内部に高純度の水素ガスを高圧で貯留するタンク室(図示せず)を有し、そのタンク室の周囲をCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)や、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic:ガラス繊維強化プラスチック)等で形成されたカバー(図示せず)で被覆して構成されている。
ボディ10は、開口部2aの開口径よりも大きく形成された本体部11と、外周面に前記雌ねじ部2b1と螺合される雄ねじ部12aが形成された取付部12とが一体に形成されて構成されている。
雌ねじ部2b1と雄ねじ部12aとを介してボディ10を燃料タンク2に取り付けたときに、本体部11の燃料タンク2の開口部2a側の面11aが突出部2bの開口縁部の面2b2に当接した状態で固定される。なお、燃料タンク2とボディ10とは、オーリング13を介して取り付けられ、気密性が確保されている。
図2に示すように、ボディ10の本体部11には、開口部2a(図1参照)の開口方向に沿って収容穴11bが形成されている。この収容穴11bは、弁体20、シート21、コイルばね30、スピンドル40などが収容される弁収容部11b1と、弁収容部11b1よりも大径に形成された固定部11b2とが、開口方向の内側から弁収容部11b1、固定部11b2となるように、開口方向に沿って連続して形成されている。固定部11b2の内部の周壁には、後記するナット45が螺合される雌ねじ部11b3が形成されている。
本体部11には、弁収容部11b1と連通し、弁収容部11b1の軸方向(開口方向)に対して直交する方向に延びる通路L1が形成されている。この通路L1は、燃料電池自動車Vであれば、燃料電池スタック4(図10参照)と所定の配管を介して接続される。なお、図示していないが、通路L1と接続される配管は、燃料電池スタック4と接続される水素供給配管と、水素ガス(燃料)を燃料タンク2に充填するための充填配管とを備え、充填配管が水素供給配管に分岐して接続されて構成されている。
取付部12(図1参照)には、後記するソレノイド50(図1参照)が収容されるソレノイド収容凹部12b(図1参照)が形成されている。
また、前記した収容穴11b(図2参照)とソレノイド収容凹部12b(図1参照)とは、弁収容部11b1よりも小径の連通孔11cを介して連通している。連通孔11cの弁収容部11b1側の開口縁部には、開口方向に沿う軸からなる弁座11dが形成されている。弁座11dは、弁体20側に突出する凸形状であり、連通孔11cの開口縁部の周方向に沿う環状の軸(突起)によって構成されている。
弁体20は、弁座11dに押接されることにより燃料の流れを遮断するものであり、側断面視において略U字型に形成されている。また、弁体20は、弁収容部11b1よりも小径に形成され、弁体20と弁収容部11b1との間に燃料が通流可能な流路が形成されている。
また、弁体20には、後記するスピンドル40が挿入され、弁体20を摺動可能に支持する弁支持凹部20aが形成されている。また、弁支持凹部20aの底壁20bには、弁体20の外部と連通する小孔20b1が複数形成されている。なお、弁体20の底壁20bの中心部には、後記するピン60の先端が当接するピン当接部20b2が形成されている。
また、弁体20には、弁座11dと対向する位置にシート21が設けられている。このシート21は、ゴムなどの弾性材料によって環状に形成され、弁体20の下端面に形成された凹状のシート取付凹部20cに収容されて固定されている。これにより、弁体20が押し下げられたときに、弁座11dにシート21が押し当てられることにより、燃料の流れが遮断されるようになっている。
なお、シート21は、シート取付凹部20cの開口縁部が、カシメられることによって、シート21が弁体20から落下するのを防止するように構成されている(図4参照)。また、シート取付凹部20cの底面(図2では天井面)には、環状の突起部20c1が形成され、この突起部20c1にシート21の上面が当接している。また、環状の突起部20c1の径(直径)は、前記弁座11dの締切径φ2よりも小さく形成されている(図4参照)。すなわち、突起部20c1とシート21との当接位置は、弁座11dとシート21との当接位置よりも内側(中心側)に位置している。
弁支持凹部20aの外周面には、外挿されるコイルばね30の一端(下端)が当接するフランジ部20dが形成されている。コイルばね30の他端(上端)は、スピンドル40に当接している。なお、コイルばね30は、弁体20を弁座11dに押し付ける方向に付勢する付勢力を発生させるようになっている。
スピンドル40は、弁体20の弁支持凹部20aに挿入される軸部40aと、弁収容部11b1と摺動可能に支持される摺動部40bとを有している。軸部40aと摺動部40bとの間にはつば部40cが形成され、このつば部40cに前記コイルばね30の他端が当接することで、弁体20を押し下げる付勢力を発生するように構成されている。
軸部40aの外周面には、周方向に沿って凹状の溝部40dが形成され、この溝部40d内にオーリング41が設けられている。このオーリング41を設けることによって、軸部40aと弁支持凹部20aとの隙間に燃料が流れるのを防止している。
さらに、溝部40dには、オーリング41の軸方向の両側にバックアップリング42,42が設けられている。これらバックアップリング42,42を設けることにより、オーリング41の移動を制限して、オーリング41が、軸部40aと弁支持凹部20aとの隙間に噛み込まないようになっている。
また、摺動部40bの外周面には、周方向に沿って凹状の溝部40eが形成され、この溝部40e内にゴムなどの弾性部材で形成されたオーリング43が設けられている。これにより、スピンドル40と弁収容部11b1との隙間から固定部11b2を介してボディ10の外側に燃料が漏れるのを防止している。
また、溝部40eには、オーリング43とともにバックアップリング44が、オーリング43の軸方向(開口方向)の一方側(固定部11b2側)に設けられている。これにより、オーリング43の移動を制限して、オーリング43が、スピンドル40と弁収容部11b1との隙間に噛み込まないようになっている。
このように、スピンドル40の軸部40aが弁支持凹部20aに挿入されることによって、軸部40aの先端と弁支持凹部20aの底部に形成された空間が受圧室Qとなっている。
図2に示すように、固定部11b2の内周壁には、後記するナット45が螺合される雌ねじ部11b3が形成されている。すなわち、固定部11b2の雌ねじ部11b3に、ナット45の外周面に形成された雄ねじ部45aが螺合することにより、ナット45がスピンドル40の上面に当接し、スピンドル40の位置が規定されるようになっている。
ナット45には、外周面に前記雌ねじ部11b3と螺合する雄ねじ部45aが形成されている。また、ナット45の中央部には、後記する六角穴付ねじ46を挿通可能な凹部45bが形成されている。この凹部45bの底壁面には、後記する六角穴付ねじ46が螺合される雌ねじ部45cが軸方向(開口方向)に貫通して形成されている。
なお、六角穴付ねじ46は、外周面に雄ねじ部46aが形成されるとともに、軸方向(開口方向)外側の端面に六角穴46bが形成されている。また、ナット45は、ボディ10(本体部11)から開口方向の外側に突出して形成されている。
これにより、所定の工具を六角穴46bに挿入して、六角穴付ねじ46を回動させることにより、六角穴付ねじ46がナット45に対して螺合しながら軸方向(開口方向)に移動するようになっている。
また、ナット45の凹部45bには、止め輪47が設けられており、六角穴付ねじ46がナット45から脱落するのを防止している。また、ボディ10(本体部11)から突出したナット45には、防塵キャップ48が被せられ、内部への塵や水などの侵入を防止している。
図1に戻って、ソレノイド50(電磁的推力発生機構)は、ケース51、コア52、プランジャ53、電磁コイル54、ボビン55で構成されている。
ケース51は、磁性材料で形成され、略有底円筒状を呈し、前記したソレノイド収容凹部12b内にケース51の全体が収容される容積(形状)を有している。
コア52は、磁性材料で形成され、ボディ10とケース51の内壁面とに接するつば部52aと、つば部52aから軸方向(開口方向)に延びる円筒部52bとを有している。つば部52aの部分において、コア52がボルトB,Bを介してボディ10の本体部11に固定されている。また、コア52には、円筒部52b内と連通孔11cとを連通させ、ピン60が挿通される挿通孔52cが形成されている。
円筒部52bは、その開口部(下端部)がケース51の底部に形成された貫通孔51aから突出して形成されている。ケース51から突出した円筒部52bの外周面には、後記するナット70と螺合される雄ねじ部52b1が形成されている。
プランジャ53は、磁性材料で形成され、円柱形状を呈し、前記した円筒部52b内に摺動可能に挿入されている。また、プランジャ53の中心には、軸方向(開口方向)に貫通する流路53aが形成されている。また、流路53a内には、後記するピン60の基端部が螺合して固定されるねじ溝53bが形成されている。
また、プランジャ53には、円筒部52bの天井面に対向する面に、ストッパゴム56が設けられている。ストッパゴム56を設けることにより、プランジャ53の作動時にプランジャ53がコア52の円筒部52b内に当接する際の衝撃が緩和されるようになっている。
電磁コイル54は、プランジャ53を取り巻くように形成され、ボビン55に巻回されて構成されている。このボビン55に巻回された電磁コイル54は、ケース51とコア52との間に形成された空間内に設けられている。なお、電磁コイル54は、図示しない電線を介して制御部と接続され、適宜通電が行われるようになっている。
ピン60は、挿通孔52cおよび連通孔11cの径(直径)よりも小径に形成され、挿通孔52cおよび連通孔11cに挿通されている。また、ピン60の先端部60aは、シート21の孔21a(図2参照)よりも小径で、かつ、小孔20b1(図2参照)を閉塞しない径となるように細く形成されている。
また、ケース51から突出したコア52にはナット70が取り付けられて、ソレノイド50がボディ10の取付部12に固定されている。このナット70の中心部には、前記した雄ねじ部52b1と螺合する雌ねじ部70a1が形成された凹部70aと、凹部70aの底面に形成されて燃料タンク2の内部と連通する連通路70bとを有している。
連通路70bには、コイルばね71をプランジャ53との間で支持するばね支持部70b1が形成されている。このコイルばね71は、プランジャ53を押し上げる方向(開口方向の外側)に付勢する付勢力を発生させている。コイルばね71の付勢力によって、ピン60が弁体20のピン当接部20b2(図2参照)の下面に当接するようになっている。
また、ナット70の連通路70bには、フィルタ72と、フィルタ72の脱落を防止する止め輪73とが設けられている。なお、フィルタ72は、燃料タンク2内の塵などが弁装置1内に侵入するのを防止している。
次に、本実施形態の弁装置1の動作について図3ないし図9を参照して説明する。なお、図3および図4は通常遮断時であり、図5および図6は燃料充填時であり、図7は燃料供給時であり、図8は気密検査時であり、図9はメンテナンス時である。
図3に示すように、弁装置1の通常遮断時には、弁体20に設けられたシート21が弁座11dに押接されることで、導入供給通路L2と容器側通路L3との間が遮断される。なお、通常遮断時における「通常」とは、タンク(燃料タンク2)として使われている状態を意味している。
通常遮断時には、コイルばね30の付勢力によって弁体20が押し下げられ、シート21が弁座11dに接し、導入供給通路L2と容器側通路L3とが遮断されている。ところで、容器側通路L3の圧力(燃料タンク2内部の圧力)が導入供給通路L2の圧力よりも高い場合には、シート21をより強い力で弁座11dに押し当てる必要がある。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、受圧室Qと容器側通路L3とが小孔20b1によって連通しているので、受圧室Qの圧力と容器側通路L3(連通孔11cおよび挿通孔52c)の圧力とが同圧になる。また、受圧室Qの内径をφ1とし、容器側通路L3の締切径(内径)をφ2とすると、内径φ1が締切径φ2よりも大きく形成されているので、両矢印で示す断面積差ΔSが形成されることになる。この内径φ1と締切径φ2との差によって得られる断面積差ΔSの領域において、弁体20を押し下げる圧力P1(大きい矢印)は、弁体20を押し上げる圧力P2(小さい矢印)よりも高いので、このときの圧力差(P2−P1)とコイルばね30の押し下げ力とによって、弁体20を強固に押し下げる力が発生することになる。
図5に示すように、弁装置1の燃料充填時には、コイルばね30の付勢力(押し下げ力)に抗して弁体20が押し上げられ、弁体20に設けられたシート21が弁座11dから離れることで、導入供給通路L2と容器側通路L3とが連通している。燃料充填時には、燃料タンク2内の圧力よりも高い圧力で充填する必要があるので、図5に示されているように、導入供給通路L2側の圧力が容器側通路L3の圧力よりも高くなる。これにより、弁体20を押し上げる力が生じる。
燃料充填時には、図6に示すように、断面積差ΔSの領域において、弁体20を押し上げる圧力P3(大きい矢印)が、弁体20を押し下げる圧力P4(小さい矢印)およびコイルばね30の付勢力(押し下げ力)よりも高くなるので、弁体20が押し上げられ、導入供給通路L2と容器側通路L3とが連通する。
なお、充填が完了して導入供給通路L2側の圧力を下げることにより、図3および図4で説明したように、断面積差ΔSにおける圧力差およびコイルばね30の付勢力(押し下げ力)が弁体20を押し上げる力に打ち勝って、弁体20のシート21が弁座11dに押接され、導入供給通路L2と容器側通路L3とが遮断される。
図7に示すように、弁装置1の燃料供給時(燃料放出時)には、電磁コイル54が通電されることで、プランジャ53が上方に吸引されて押し上げられるとともに、ピン60が押し上げられる。同時に、ピン60の先端部60aが弁体20のピン当接部20b2を押圧して、弁体20を押し上げることで、燃料タンク2内の燃料が、容器側通路L3、導入供給通路L2および通路L1を通って下流へ供給される。
ところで、後記するメンテナンス時や部品交換後にシール部の気密検査(ガス漏れ検査)を実施する場合には、燃料ガスを用いずに不燃ガス(ヘリウムガスなど)を使用して気密検査を行う必要がある。このとき、燃料タンク2内にヘリウムガスが混入しないように、導入供給通路L2と容器側通路L3とを遮断する必要がある。
そこで、本実施形態では、図8に示すように、弁装置1の気密検査時には、防塵キャップ48を取り外して、所定の工具を六角穴46bに嵌めこんで、手動で六角穴付ねじ46を所定の方向へ回動させて六角穴付ねじ46を締め込むことにより、六角穴付ねじ46が下降し、六角穴付ねじ46の軸力によってスピンドル40が押し下げられる。スピンドル40が押し下げられることで、スピンドル40が弁体20に当接し、弁体20が押し下げられ、シート21が弁座11dに押接されて、導入供給通路L2と容器側通路L3とが遮断される。
また、スピンドル40が押し下げられることによって、スピンドル40のつば部40cが弁体20に当接した状態でシート21が弁座11dに押接されている。したがって、弁体20がスピンドル40によって上方(外側)へ移動するのが規制されるので、気密検査時に、導入供給通路L2と容器側通路L3との間における遮断が解除されることはない。
図8に示す気密検査時の遮断状態において、通路L1側から導入供給通路L2に高圧(所定の圧力)のヘリウムガスを供給する。その後、導入供給通路L2側の圧力が低下するか否かを確認して、メンテナンスや部品交換後の組立てが正しく行われているかどうかを確認する。ヘリウムガスの圧力が低下する場合には、部品交換等を行う工程に移行する。
気密検査終了後は、ヘリウムガスを抜いて圧力を低下させ、その後、所定の工具を用いて六角穴付ねじ46を前記とは反対方向に回動させて、六角穴付ねじ46を上昇させて初期位置まで戻し、防塵キャップ48を被せる。
また、図9に示すように、弁装置1のメンテナンス時や部品交換時には、燃料タンク2内に残留している燃料を抜き取った後、防塵キャップ48を取り外し、ナット45を所定の工具を用いて所定の方向へ回動させることによってナット45および六角穴付ねじ46を固定部11b2から取り外し、そして、弁体20およびスピンドル40を弁収容部11b1から抜き取る。
そして、シート21、コイルばね30、オーリング41,43、バックアップリング42,44を検査、または必要に応じて交換した後、前記とは逆の手順に従って組み付ける。その後、図8に示すように、ヘリウムガスを用いて気密検査を行う。
図10に示す燃料電池自動車Vは、本実施形態の弁装置1が装着された燃料タンク2、エアコンプレッサ3、燃料電池スタック4、補機5などを含んで構成されている。
燃料タンク2は、高純度の水素が圧縮充填されたものであり、図示しないECUによって電磁コイル54(図1参照)が通電され、弁体20が開弁することにより、補機5を介して燃料電池スタック4に水素が供給される。エアコンプレッサ3は、外部(車外)の空気を取り込んで圧縮し、補機5を介して燃料電池スタック4に供給する。
燃料電池スタック4は、例えば固体高分子形の燃料電池であり、MEA(Membrane Electrode Assembly、膜電極接合体)を一対の導電性のセパレータで挟持してなる単セルを複数積層したものである。MEAは、電解質膜を、触媒を含むアノードとカソードとで挟持してなるものである。
補機5は、燃料電池スタック4用の補機であり、アノード系であれば、燃料タンク2からの高圧の水素を減圧する減圧弁、燃料電池スタック4のアノード側の出口から排出された未反応の水素を再びアノード側の入口に戻す水素循環系などで構成され、カソード系であれば、空気を加湿する加湿器、カソードの圧力を制御する背圧弁、水素循環系から排出された水素を希釈する希釈器などで構成されている。
燃料電池自動車Vのイグニッションスイッチがオンにされると、弁装置1の電磁コイル54が通電され、図7で説明したように弁体20が動作して、導入供給通路L2と容器側通路L3とが連通する。これにより、燃料タンク2から水素ガスが燃料電池スタック4に供給され、またエアコンプレッサ31から圧縮空気が燃料電池スタック4に供給されることで、燃料電池スタック4が発電する。燃料電池スタック4の発電電力は、走行モータなどの外部負荷に供給される。なお、イグニッションスイッチがオフされることにより、弁装置1の電磁コイル54が非通電状態となり、導入供給通路L2と容器側通路L3とが遮断される。
以上説明したように、本実施形態の弁装置1によれば、弁体20を挟んで開口方向に沿って燃料タンク2の外側に、手動で弁体20およびシート21を遮断する六角穴付ねじ46を設け、かつ、弁体20を挟んで六角穴付ねじ46に対向する燃料タンク2の内側に電磁的推力によって弁体20を開閉させるソレノイド50を設けたので、ひとつの弁体20で構成することができ、構造を簡単にすることが可能になる。
また、本実施形態の弁装置1によれば、燃料タンク2の突出部2bの内側にソレノイド50の全体が位置するように配置したので、ソレノイド50が燃料タンク2の内側に大きく飛び出すことがない。その結果、レイアウト効率が向上し、燃料タンク2に充填することができる水素ガスの容量を増やすことが可能になる。
また、本実施形態の弁装置1によれば、ボディ10からナット45などを取り外すことにより、弁体20およびシート21の可動部分を搬出可能にできるので、燃料タンク2の外側から弁体20等にアプローチすることが可能になり、燃料電池自動車V用(車載用)として用いた場合、車体から燃料タンク2を降ろした後に燃料タンク2から弁装置1を取り外すといった工程を不要にできる。よって、弁装置1を備えた燃料タンク2を車体に搭載した状態でメンテナンスが可能になり、メンテナンス時の工数を大幅に削減できる。
また、本実施形態の弁装置1を燃料電池自動車Vの燃料タンクに適用する場合、燃料タンク2の突出部2bの内側にソレノイド50が位置するように構成して、燃料タンク2内へのソレノイド50の飛び出しを防止することにより、燃料タンク2内への水素ガスの充填量を増やすことが可能になり、1回の充填で走行できる距離を延ばすことが可能になる。
1 弁装置
2 燃料タンク(燃料貯留容器)
2a 開口部
2b 突出部
10 ボディ
11d 弁座
20 弁体(弁部)
21 シート(弁部)
30 コイルばね(付勢手段)
46 六角穴付ねじ(軸力手段)
50 ソレノイド(電磁的推力発生機構)
53 プランジャ
54 電磁コイル
60 ピン
L1 通路
L2 導入供給通路
L3 容器側通路
Q 受圧室
V 燃料電池自動車(燃料電池車両)
φ1 内径
φ2 締切径

Claims (6)

  1. 燃料貯留容器の開口部に設置され、前記燃料貯留容器に対する燃料の充填および放出を行う弁装置であって、
    燃料の充填および放出のための通路と前記燃料貯留容器の内側との間に配置され、前記開口部の開口方向に沿う前記燃料貯留容器の外側からの、手動による推力により開閉可能、かつ、対向する前記燃料貯留容器の内側からの電磁的推力により開閉可能なひとつの弁部を備えたことを特徴とする弁装置。
  2. 前記燃料貯留容器は、前記開口部から前記燃料貯留容器の外側に突出した突出部を備え、
    前記電磁的推力により前記弁部を開閉させる電磁的推力発生機構が、前記突出部の内側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
  3. 前記弁部は、前記燃料貯留容器の外側に搬出可能に構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の弁装置。
  4. ボディと、
    前記ボディに開設されて燃料を外部と出入りさせる導入供給通路と、
    燃料を前記燃料貯留容器に出入りさせる容器側通路と、
    前記導入供給通路とその外側が接するとともに前記容器側通路とその内側とが接し、前記開口部の開口方向に沿う軸を有する弁座と、
    軸方向に移動可能とされ、前記弁座に押接されることにより燃料の流れを遮断する弁体と、
    前記ボディと前記弁体とに係止され前記弁体を前記弁座に付勢する付勢手段と、
    前記弁体に対して、前記弁体の軸方向に穿たれて形成された受圧室と、
    前記軸方向に移動可能とされ、一端が弁体の壁部に当接可能なピンと、
    前記ピンの他端が接続され、前記軸方向に移動可能にされたプランジャと、
    前記プランジャを取り巻き、通電により発生する電磁力で前記プランジャを前記受圧室の方向へ移動させる電磁コイルと、を備え、
    前記弁座の軸に直交する受圧室の内径は、前記弁座の締切径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の弁装置。
  5. 前記ボディに螺合され、回動可能な軸力手段と、
    前記軸力手段の軸力により前記弁体を前記弁座方向に押し付けるスピンドルと、を備え、
    前記手動による推力は、前記軸力手段の回動で得られる軸力であることを特徴とする請求項4に記載の弁装置。
  6. 燃料電池車両の燃料タンクに用いられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の弁装置。
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