JP2010247072A - 廃水処理方法及び廃水処理装置並びにエネルギーガスの精製方法及び精製システム - Google Patents

廃水処理方法及び廃水処理装置並びにエネルギーガスの精製方法及び精製システム Download PDF

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Abstract

【課題】系外からの資材を用いずに、エネルギーガス精製廃水に含まれるアンモニアや有機物質を活性汚泥を用いて安定的に効率よく処理可能なエネルギーガス精製廃水の処理技術を提供する。
【解決手段】エネルギーガス精製廃水を処理するための活性汚泥処理装置ACに、エネルギーガス精製で分離される易分解性の芳香族化合物BTXを供給して活性汚泥細菌の機能を高めて、難分解性化合物の除去を促進し、阻害物質の影響を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭、低品位炭等の化石燃料をガス化したガス化燃料や合成ガスなどのエネルギーガスを精製する際に生じる精製廃水を処理するための廃水処理方法及び廃水処理装置並びにこれらを用いるエネルギーガスの精製方法及び精製システムに関し、特に、エネルギーガスの精製において生じるアンモニアや難分解性有機物などを含んだ廃水の効率的な処理を可能とする廃水処理方法及び廃水処理装置並びにこれらを用いるエネルギーガスの精製方法及び精製システムに関する。
近年、石油資源の大量消費による地球温暖化や資源枯渇が問題となり、従来使用されなかった資源の有効利用が注目されている。このような資源として、従来は使用しなかった褐炭等の低品位の石炭からガス化され、水素や一酸化炭素等を含んだガス化燃料や、家畜糞尿等を発酵して得られるメタンガスを主成分とするバイオガスなどのエネルギーガスがある。これらのエネルギーガスは、その種類によって、触媒被毒や装置の腐食原因となる硫化水素やアンモニア、シアンガス等の有害物質を含むため、実用に際しては、エネルギーガスの精製が行われ、精製プロセスからアンモニアやシアン等を含んだ廃水が排出される。従って、精製廃水に含まれるこれらの有害物質を無害化して放出するために、各々に処理を施す必要がある。このような有害物質の処理には、化学薬剤や電気化学的エネルギーを利用する方法、物理化学的除去操作による方法、燃焼などの様々な方法があり、エネルギーガスの精製廃水の処理においては、含まれる物質及び濃度を考慮して選択し、組み合わせて実施される。
廃水の処理方法の1つとして知られている活性汚泥処理法は、高価な薬剤等を使用せずに微生物の作用を利用して処理する優れた方法であり、様々な分野において利用されている。アンモニアを含んだ廃水に対しては、硝化及び脱窒を組み合わせた活性汚泥法(循環変法)による窒素除去処理が試みられている。例えば、下記特許文献1、2では、コークスの製造において排出される安水の処理に活性汚泥処理法を利用することを記載している。また、下記特許文献3では、廃プラスチック等の可燃性廃棄物の熱分解に伴って発生するガスを洗浄した排水の処理に活性汚泥を用いることを提案し、排水から油分及び重金属を除去した後に活性汚泥処理を行うことを開示する。
一方、下記特許文献4では、コークス炉から排出される安水や石油精製工場の廃水の活性汚泥処理において、シアン化合物、硫化物などの有害成分によって活性汚泥の機能が阻害されることが記載され、これに対処する方法として、ビール搾り粕又は豆腐搾り粕を廃水に添加することを提案している。
特開平05−192679号公報 特開平07−204681号公報 特開2007−098353号公報 特開平07−112194号公報
上記特許文献4から解るように、シアン等は活性汚泥処理の障害となるため、シアンを含むエネルギーガス精製廃水を活性汚泥で処理すると、同様に活性汚泥の機能が阻害される。このため、活性汚泥の機能を維持するための対処が必要となるが、前述のビール搾り粕等のような食品廃棄物をエネルギーガス精製プロセスに適用するには、入手先の確保や搬送の手間及び費用が問題となる。従って、実用的に採用し易い対処方法の開発が望まれる。
本発明は、上記問題を鑑み、エネルギーガスの精製で生じる精製廃水に含まれるアンモニアや有機物の処理を活性汚泥を用いて安定的に効率よく処理可能な廃水処理方法及びエネルギーガスの精製方法を提供することを課題とする。
又、本発明は、搬送の手間や煩雑な管理を必要とせず、活性汚泥の機能を維持するための対処を施すことができ、精製廃水に含まれる難分解性有機物質を効率よく処理可能な廃水処理装置及びエネルギーガスの精製システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、エネルギーガスの精製プロセスにおいて回収される芳香族化合物を利用することによって、活性汚泥の機能阻害を抑制可能であり、エネルギーガス精製系外部からの資材導入を必要とせず、系内の資材を有効利用して廃水中のアンモニア及び有機物質を処理できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一態様によれば、廃水処理装置は、エネルギーガス精製で排出される精製廃水を処理するための活性汚泥処理装置と、エネルギーガス精製で排出される生分解性の芳香族化合物を前記活性汚泥処理装置に供給する有機物供給手段とを有することを要旨とする。
又、本発明の一態様によれば、エネルギーガスの精製システムは、エネルギーガスを精製し、精製廃水及び生分解性の芳香族化合物を排出するエネルギーガス精製装置と、前記芳香族化合物を用いて、前記精製廃水を活性汚泥処理する上記の廃水処理装置とを有することを要旨とする。
更に、本発明の一態様によれば、廃水処理方法は、エネルギーガス精製で排出される精製廃水を処理する活性汚泥処理を有し、前記活性汚泥処理に、エネルギーガス精製で排出される生分解性の芳香族化合物を供給することを要旨とする。
又、本発明の一態様によれば、エネルギーガスの精製方法は、エネルギーガスを精製する精製工程と、上記の廃水処理方法に従って、前記精製工程で排出される生分解性の芳香族化合物を活性汚泥処理に供給して、前記精製工程で排出される精製廃水を活性汚泥処理によって処理する廃水処理工程とを有することを要旨とする。
本発明によれば、エネルギーガスの精製プロセスにおいて回収される芳香族化合物を利用して活性汚泥の機能阻害を抑制できるので、エネルギーガス精製系外部からの資材導入を必要とせず、系内の資材を有効利用してエネルギーガス精製廃水中のアンモニアを処理できるので、エネルギーガス精製システムを効率的に構成することができ、設備の保守点検費用や運転コストの削減が可能である。又、エネルギーガス精製廃水に混入する微生物難分解性の有機物質についても活性汚泥処理での分解率の向上が可能である。
本発明に係るエネルギーガス精製システムの一実施形態の構成を示す概略図である。 本発明に係る廃水処理装置の一例を示す概略構成図である。
エネルギーガスには、低品位石炭等の化石燃料のガス化プロセスによって得られるガス化燃料、プラスチック等の有機材の熱分解や化学合成による合成ガスなどがある。このようなエネルギーガスには、種類によって異なるが、タール類(芳香族化合物)、硫化水素、アンモニア、シアンガス、塩化水素、硫化カルボニル等が含まれており、使用に供するためにはこれらの副生成物(有害成分)を除去するための精製処理を施す必要があり、これに伴って生じる精製廃水の処理も行われる。上記の成分の処理については、各々、化学的、物理化学的又は電気化学的な処理方法が確立されており、許容濃度等を考慮して状況に応じて選択して使用することができる。
一般的に、エネルギーガスの精製プロセスにおいては、スクラバ水洗、相分離又は凝集分離、吸収又は吸着などの物理化学的操作を適宜組み合わせて、粉塵、水溶性成分及び油性有機物などを除去することができ、硫化カルボニルは硫化水素に化学変換されて化学脱硫又は生物脱硫等によって除去される。精製廃水として、タール類やアンモニア、シアン等を含有する廃水が生じ、このような廃水の処理が必要となる。水中の塩基性ガス及び酸性ガスは、pH調整によって水から放出可能であり、廃水を塩基性に調整して酸性ガス成分を中和すると共にアンモニアを放出し、塩素やオゾンによる酸化等によってシアンを分解することによりガス性有害成分を除去できる。これらの方法によって、効率的にアンモニア及びシアンを処理できるが、環境中へ放水するには更に低濃度に減少させる必要がある。これには活性汚泥処理を利用することが適切であると考えられる。しかし、エネルギーガスの精製廃水は、生分解性(微生物が分解し易い)有機物と窒素(アンモニア態窒素)とのバランスが悪い上に、シアンなどの活性汚泥の機能を阻害する成分や、クロロ基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基等で置換された化合物、エーテル化合物などの微生物にとって難分解性の有機物質も含み得るため、十分に窒素濃度を低減できず、結果として多量の水による希釈が必要となる。
そこで、本発明の廃水処理においては、エネルギーガス精製プロセスにおいて軽質タール分として分離される芳香族化合物(主にベンゼン)を利用して活性汚泥の機能阻害を抑制する。エネルギーガスから分離されるベンゼン等の芳香族化合物は、細菌にとって易分解性の化合物であり、これを活性汚泥処理に供給することによって、脱窒細菌の脱窒反応を活性化することができ、更に、難分解性有機物質の分解も促進される。この方法は、エネルギーガス精製プロセスで分離される物質を有効利用するので、エネルギーガス精製系内で賄うことができ、外部からの資材投入を必要としない。
本発明において活性汚泥に供給される芳香族化合物は、ベンゼン、キシレン及びトルエンを含む、官能基のない単環の芳香族化合物であり、ベンゼンを主体とする軽質油分としてエネルギーガス精製プロセスから得ることができる。これらの芳香族化合物、特にベンゼンは、活性汚泥細菌にとって生分解性の有機物であり、生物学的に難分解性の有機物質を分解するエネルギーを供給する。従って、上述の生分解性芳香族化合物の添加によって、阻害物質や難分解性有機物質に対する馴化が促進され、難分解性有機物質の分解率も向上する。生分解性芳香族化合物は、廃水に含まれるアンモニア態窒素に対するCOD換算質量比で、1.5〜15g-COD/g-N、好ましくは3〜10g-COD/g-N程度となるように廃水に添加すると活性汚泥の機能が好適に発揮され、通常の活性汚泥処理による除去率が50%程度以下の難分解性有機物質についても80%程度以上の除去率(COD換算)で処理することが可能であり、汚泥細菌が対応可能なシアン濃度も向上する。尚、生分解性芳香族化合物の添加による難分解性有機物質の除去率の向上は、難分解性有機物質の代謝に十分な時間が与えられることで馴養が進むことによるので、長い馴化時間がとれると分解性が安定化する。従って、実際に廃水処理を行う上では、予め、難分解性有機物質を含む廃水に易分解性芳香族化合物を混合して活性汚泥に繰り返し作用させて馴化を行うことが望ましい。
以下に、本発明に係るエネルギーガス精製廃水の処理を実施する廃水処理装置及びエネルギーガス精製システムについて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るエネルギーガス精製システムの一実施形態を示す。エネルギーガス精製システムは、エネルギーガス精製装置GPと、廃水処理装置WTとで構成され、エネルギーガス精製装置GPにおいてエネルギーガスを精製する際に排出される精製廃水を、廃水処理装置WTにおいて処理し清浄化した後に放出する。
エネルギーガス精製装置GPは、スクラバWS、電気集塵器DC、脱アンモニア装置AR、加圧凝縮器PC、洗浄部CU、硫化カルボニル変換器CT、及び、脱硫装置DSを備えている。この実施形態では、ガス化炉Gをエネルギーガス供給源とし、高温の石炭ガス化燃料がエネルギーガスとしてエネルギーガス精製装置GPに供給される。エネルギーガスは、先ず、スクラバWSにおいて、噴霧水によって洗浄されて固形粒子等が除去されると共に、500℃程度のガス温度が100℃以下に低下してエネルギーガスに含まれるタール分(分子量90〜280程度の芳香族化合物を含む)が凝縮してガスから分離し、洗浄水と共に排出される。又、フェノール等の水溶性有機物も水に移行し、エネルギーガスに含まれるアンモニアも一部が洗浄水に吸収される。この実施形態では、電気集塵器DC、脱アンモニア装置AR、加圧凝縮器PC及び洗浄部CUを用いて高度に精製可能なように構成しており、スクラバWSを通過したエネルギーガスは、利用目的に応じて極微細な固形粒子やアンモニア、芳香族化合物を除去して必要なレベルに精製した後に、ガス中の硫化カルボニルを処理してガスタービンT等のエネルギー源として供給される。
具体的には、先ず、電気集塵器DCを経ることによって、スクラバWSでは除去されない微細な固形粒子が帯電・吸着によって収集除去される。この際、電気集塵器DCを通過するエネルギーガスの温度を40〜70℃程度に調整するために、必要に応じてガス冷却器(図示略)を使用することができる。微細粒子を除去したエネルギーガスは、脱アンモニア装置ARに供給され、噴霧水で充分に洗浄することによって、エネルギーガス中の残留アンモニアは洗浄水に移行する。アンモニアを吸収した洗浄水は、再生塔に供給してストリッピング等を利用してアンモニアを放散させた後に脱アンモニア装置ARに還流させることによって再使用できる。脱アンモニア装置ARを経たエネルギーガスは、加圧凝縮器PCにおいて圧縮され、沸点80〜140℃程度の成分が凝縮液化する。これによってガスから分離する液体には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物及び水が含まれ、この芳香族化合物の主体はベンゼンである。エネルギーガスに含まれるベンゼン、トルエン及びキシレン(これらをBTXと総称する)は、その殆どがスクラバWSを通過し、加圧凝縮器において収集される。加圧凝縮器PCを経たエネルギーガスは、洗浄部CUに供給され、エネルギーガスに有機溶剤を噴霧して洗浄し、有機化合物を溶剤に吸収させる。これにより、残留BTX等の有機化合物が除去されて濃度が低下する。有機溶剤として、例えばメチルナフタレン等の揮発性の低い芳香族系溶剤が使用できる。更に、必要に応じて、アンモニアや有機化合物を吸収又は吸着可能な活性炭等の吸収/吸着剤を用いた充填層を通過させることによって、残留濃度を更に低下させることができる。有機溶剤や吸収/吸着剤は、常法により再生して再使用することができる。電気集塵器DCから洗浄部CUまでの精製度は、利用目的に応じて必要な精製レベルに適宜設定すればよい。
この後、エネルギーガスは、硫化カルボニル変換器CTに供給され、硫化カルボニルから硫化水素へ変換する化学反応が進行する。更に、脱硫装置DSにおいて硫化水素が除去される。脱硫装置DSとして生物脱硫装置を用いた場合には、硫黄酸化細菌の作用によって硫化カルボニルを硫酸まで酸化分解することが可能であり、硫化カルボニル変換器CTの省略が可能となる。このようにして精製されるエネルギーガスの用途としては、ガスタービンTのエネルギー源以外に、燃料電池による発電システム等に燃料源、各種化学製品の製造や化学合成の原料などが挙げられる。
一方、廃水処理装置WTは、分液装置LS1,LS2、加圧分離器PS、アンモニアストリッパAM、シアン分解装置OX及び活性汚泥処理装置ACを有する。スクラバWSから精製廃水として排出される洗浄水は、凝縮有機物質からなる油相を伴うので、分液装置LS1において水相から油相(水に不溶で沈降性を示すタール、固体粒子を含む)を分離除去する。又、加圧凝縮器PCから凝縮液化物として排出される芳香族化合物も水分を伴い、分液装置LS2において水相と油相(BTX等)とに分離される。水相は、分液装置LS1から排出される廃水と共に、加圧分離器PSに供給される。分液装置LS2に供給される凝縮液化物の水相には飽和濃度のBTXが含まれるので、分液装置LS2として分離効率を高めた油水分離機を使用すると好ましい。油水分離機には、フィルターや親油性部材によって油性分の粗粒化・浮上を促進したり、電気分解を利用して油性分の浮上を促進するものなどがあり、適宜選択して使用すればよい。
分液装置LS1,LS2から排出される廃水は、アンモニア、水溶性有機化合物(フェノール等のモノ又はポリフェノール類、アミン類など)、分液装置で分離されずに懸濁する微細固形粒子や乳化有機化合物などを含有し、極微量のBTXも含まれる。エネルギーガスにシアン等の酸性ガス成分や塩基性化合物が含まれる場合、これらも廃水に含まれ得る。このような廃水を、加圧分離器PSに供給して加圧することによって、エマルジョン状に分散するタール等が凝集浮上して水相から分離する。この際、微小固形物も水相から分離する。これらを除去し、加圧分離器PSから排出される廃水は、アンモニアストリッパAMにおいて大部分のアンモニアが放散・除去される。この後、廃水は、シアン分解装置OXに供給され、有機化合物やシアン等は酸化分解によって除去されるが、これらの処理を経ても残留するアンモニアや有機物を放水可能なレベルにまで低下させるために、廃水は活性汚泥処理装置ACに供給される。
アンモニアストリッパAMは、塔内に充填・保持された状態で液体や気体が中を通過可能な充填物と、充填物上に廃液を撒水する撒水ノズルとを有し、廃水が充填物を通って流下する間に、廃水と雰囲気との気液接触によって廃水からアンモニアが盛んに放出される。充填物は、粒状、網状又は多孔性の素材で構成した部材や、ラシヒリング、レッシングリング等のような気液接触面積を増加させるために充填材として一般的に用いられる形態の部材を利用して構成することができる。また、加圧分離器PSから排出される廃水をアンモニアストリッパAMに供給する前に、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ剤によって塩基性に調整すると、アンモニアの溶解度が低下して廃水から放出し易い。この場合、廃水のpHは11以上であると好ましい。更に、アンモニアの放出を促進するためには、廃水の温度を高くすることが有効であり、例えば、充填物を加熱するヒーターを備えて、充填物に接する廃水を好ましくは60℃以上、より好ましくは60〜100℃程度の範囲に加熱すると好適である。
シアン分解装置OXに廃水が送水されると、廃水に含まれるシアンは、オゾンによって酸化分解される。オゾン酸化装置OXの構造としては、例えば、貯留される廃水にオゾンを吹き込むもの、或いは、通液性の充填材中を廃水が通過する際にオゾンと流下する廃水とを気液接触させ、吸収されるオゾンにより分解するように構成したものなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、必要に応じて適宜変形することができる。充填物を冷却する冷却装置を付設して、充填物を介して廃水を冷却すると、流下する廃水へのオゾンの溶解性が向上し、滞留時間を短縮できる。廃水に含まれるシアン濃度に応じて、廃水温度を低下させてオゾンの廃水への吸収速度を上げることができる。気液接触によるガスの水への吸収は温度が10℃以下であると特に効率が良い。
アンモニアの放出及びオゾン酸化によって、廃水のアンモニア濃度及びシアン濃度は、各々、100mg-N/L程度以下及び数十mg-CN/L程度以下に減少し、分解し易い有機物も酸化分解する。この廃水は、上述の廃水処理を経ても残留するアンモニアやフェノール、シアン等を放水可能なレベルにまで低下させるために活性汚泥処理装置ACに供給される。
シアン分解装置OXにおいて、廃水中の易分解性有機化合物は分解される。エネルギーガスの精製廃水に含まれるフェノール類も、シアン分解装置OXを経ると多くが分解されるが、無機化されるわけではなく有機物として残留する。また、エネルギーガス精製廃水は、微生物にとって難分解性の有機化合物も含む。つまり、活性汚泥処理装置ACに供給される廃水に含まれる有機物は、難分解性化合物の割合が高いので、従来の方式では、活性汚泥による有機物の除去効率は低く、このままでは放流に適さない。しかも、易分解性有機物が不足するため、活性汚泥細菌は満足に活動できず、アンモニアの除去も困難である。従って、活性汚泥処理装置ACの細菌を活動させるために、易分解性の有機化合物を廃水に添加することが必要となる。本発明では、エネルギーガスの精製において液化物として排出されるベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物を活性汚泥処理装置ACに供給し、活性汚泥細菌用の有機質源として利用する。通常、微生物が利用する有機物は、糖類や低級アルコール等の生分解性化合物であり、クロロ基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基等の官能基で置換された化合物やエーテル化合物、多環芳香族化合物などは微生物にとって難分解性の有機物質であるが、ベンゼン、トルエン及びキシレン(BTX)のような官能基がない単環の芳香族化合物は比較的生分解性が高く、特にベンゼンは細菌によって容易に分解される。従って、分液装置LS2において軽質タール分として分離される油相(BTX)を生分解性芳香族化合物として活性汚泥処理装置ACに供給することによって、活性汚泥細菌が硝酸態窒素を脱窒する際にこれを利用し、廃水中のアンモニアの硝化・脱窒が好適に進行する。この際、供給される廃水は、芳香族系の難分解性有機物を含んでいるが、BTX、特にベンゼンの供給は、難分解性有機物質に対する活性汚泥細菌の馴養を促進する効果や、細菌が廃水の有機物を分解する処理速度を昂進する効果、シアンに対する耐性を向上させる効果を奏する。
活性汚泥処理装置ACで実施する最適の処理形態としては、アンモニア態窒素の硝化・脱窒を行う循環変法による活性汚泥処理が挙げられる。標準活性汚泥法による曝気処理の後に嫌気処理を追加することによってもアンモニア態窒素及び有機物の処理は可能であるが、添加有機物の必要量が増大して負荷が過大になり易く、余剰汚泥の発生量が多大になる。このため、効率よく簡便に廃水処理を行うためには、循環変法による活性汚泥処理が好ましく、嫌気性工程を施す廃水に前述の生分解性芳香族化合物を供給して脱窒反応を進行させる。これにより、廃水の硝酸態窒素が還元ガス化されると共に有機物濃度が減少し、後続の好気性工程において残留有機物が消費され、アンモニア態窒素が硝化される。
活性汚泥処理装置ACに供給する生分解性芳香族化合物(BTX)の添加量は、汚泥細菌に過剰な有機物負荷がかからない範囲で、廃水のアンモニア濃度に応じて適宜設定することができる。廃水のアンモニア態窒素に対してBTXは3〜10g-COD/g-N程度の割合で添加するのが好ましい。又、難分解性有機物の分解効率を高める点で、廃水の有機物に対してある程度以上の割合で生分解性芳香族化合物を添加することが好ましく、廃水中の有機物の5%程度以上、好ましくは10〜30%程度(COD換算)が生分解性芳香族化合物となるように添加すると好適である。BTXの水溶性は低いが、エネルギーガス精製廃水の処理に要する量は飽和濃度以内において充分に溶解可能である。
活性汚泥処理において使用される活性汚泥の量は、概して、活性汚泥量に対して1日に処理する有機質量(COD換算)の割合が0.2〜0.6kg-COD/(kg活性汚泥・日)程度となるように設定することができる。
難分解性有機物質の分解速度は細菌の馴化程度によっても異なるので、処理において嫌気性(脱窒)工程及び好気性(硝化)工程に要する時間は、廃水の水質(硝酸態窒素濃度、有機物質濃度、アンモニア態窒素濃度)を適宜検知して、水質及び細菌の馴化に応じて適宜調整することが好ましいが、BTXを添加する活性汚泥処理では難分解性有機物質の分解速度も向上するので、嫌気性工程の適性時間は、概して10分〜30時間程度に設定することができる。好気性工程に要する時間は、酸素の供給速度等にもよるが、概して30分〜90時間程度に設定することができる。
好適な活性汚泥処理装置として、例えば、図2に示す活性汚泥処理装置1が挙げられる。
図2の活性汚泥処理装置1は、脱窒反応が進行する脱窒槽10と、硝化反応が進行する硝化槽(曝気槽)20と、廃水から活性汚泥を分離する沈殿池(分離槽)30とを有し、脱窒槽10には廃水Wに活性汚泥Sを均一に混合・分散するための撹拌装置13が取り付けられ、硝化槽20の底部には廃水Wに酸素(空気)を供給するための曝気装置22が設置され、曝気によって活性汚泥Sは廃水Wに均一に分散される。また、硝化後の廃水の一部を硝化槽20から脱窒槽10に還流するポンプ21が設けられている。
この実施形態では、前述のシアン分解酸化装置OXから排出される廃水Wは、ポンプ11によって脱窒槽10に供給され、分液装置LS2から軽質油分として得られる生分解性芳香族化合物(BTX)がポンプ12を介して脱窒槽10の廃水に所望の割合で添加されて、混合・均質化される。脱窒槽10の前段として予備槽を設けて廃水又は生分解性芳香族化合物の貯留槽として使用しても良い。廃水W及び軽質油分を供給した脱窒槽10では、嫌気性工程を開始する。
脱窒槽10内で、廃水W及び活性汚泥Sを攪拌装置13によって混合し、必要に応じて槽内は外気から遮断されるが、水面からの酸素の溶け混みが無視できる程度であれば外気の遮断は不要である。この工程では、脱窒細菌の活動によって廃水W中の硝酸態窒素(硝化槽20からの還流水に含まれる)が窒素に還元されて廃水Wから放出されるので、硝酸態窒素濃度が減少する。この際、廃水に添加された易分解性芳香族化合物は、脱窒細菌にとって水素供与体として作用し、脱窒細菌の代謝が促進されることによって廃水中の難分解性有機物質の取り込み及び分解が促される。従って、廃水の有機物質濃度も減少する。硝酸態窒素がなくなると脱窒反応が停止する。脱窒反応が終了した廃水は、硝化槽20に流下し、曝気装置11から供給される酸素によって好気性での硝化反応が進行し、廃水W中のアンモニア態窒素が硝化細菌によって酸化されて硝酸を生じる。この際、廃水に供給される酸素の消費は、脱窒細菌の方が硝化細菌より先行し易く、有機物の消費が衰退した頃に硝化の進行が始まる傾向がある。従って、曝気(酸素供給)量の低減による省エネルギー及び反応時間の短縮のためには、好気性工程の開始時点での廃水の有機物濃度ができる限り低い方がよく、この点を考慮して嫌気性工程の廃水に供給される易分解性芳香族化合物の量を設定すると、好気性工程が効率的に進行する。
硝化後の廃水Wの一部は、配管23を通じて沈殿池30に流下し、活性汚泥Sを沈降分離した後、廃水(処理水)は配管32から廃棄される。沈殿池30で分離した活性汚泥Sは、その大部分がポンプ31によって脱窒槽10に返送され、廃水処理に伴う微生物の増殖分に相当する汚泥は余剰汚泥として引き抜かれて系外に排出される。この操作によって脱窒槽10及び硝化槽20内の汚泥濃度は一定に保たれる。
上述のようにして、新たな廃水Wを連続的に脱窒槽10に供給しながら、上述の脱窒工程、硝化工程、汚泥分離、廃水及び汚泥の返送を繰り返すことによって、廃水中のアンモニア態窒素及び有機物質(易分解性芳香族化合物及び難分解性有機物質)が除去され、硝酸態窒素濃度が許容可能な低濃度に減少した被処理廃水が活性汚泥処理装置の沈殿池30から排出される。
或いは、1つの生物反応槽を用いて、タイマー制御等によって槽の機能を脱窒槽、硝化槽及び沈殿池として順次切り換える回分式の処理として上述の処理操作を行うことも可能である。
上述の廃水処理の実施形態において、シアン処理としては、オゾン酸化、アルカリ塩素法、電解酸化法、熱加水分解法等の処理を用いることが可能である。また、アンモニア処理としては、アンモニアストリッピングの代わりに、これに燃焼を併用した方法、不連続点法、触媒式湿式酸化法、次亜塩素酸ナトリウムによる高温酸化法等の処理を用いることが可能である。従って、図1の廃水処理装置WTにおいて、アンモニアストリッパAM及びシアン分解装置OXは、これらの代替方法を実施する装置に適宜置換することができる。
尚、本発明は、上述したエネルギーガスだけでなく、ガス精製時にBTX類の芳香族化合物が分離されるガスにおいても適用可能であることは明らかであり、例えば、バイオマスからガス化されるエネルギー源において芳香族化合物の含有が報告されている例があり、このようなものについても利用することができる。
以下、実施例を参照して、本発明のエネルギーガス精製廃水の処理装置について具体的に説明する。
<処理1:スクラバ廃水の処理>
エネルギーガス精製廃水(スクラバ廃水)に二クロム酸カリウムによる酸素要求量CODCr比で90:10となる割合でベンゼンを混合して、ベンゼン10%の模擬廃水(COD:約850mg-COD/L、ケルダール態窒素:300mg/L)を調製した。
上記模擬廃水を原廃水として、以下のように回分式による硝化脱窒廃水処理を行った。
1日の処理水量を1L/dとして、活性汚泥量:3000mg/L、嫌気工程60分、好気工程180分(DO:7〜8mg/L)、静置40分の条件で廃水処理を行った。この廃水処理を2週間継続した。この間に処理後の廃水のCOD値を測定して、COD換算による有機物の除去率を算出したところ、60%前後であった。又、処理後の廃水のケルダール態窒素濃度及び硝酸態窒素濃度を測定し、窒素除去率を算出したところ、50%前後であった。
更に、スクラバ廃水にCODCr比で80:20となる割合でベンゼンを混合して、CODが約1000mg-COD/Lであるベンゼン20%の模擬廃水を調製し、これを原廃水として用いて、上記と同様に廃水処理を3週間継続したところ、廃水の有機物の除去率は、COD換算で70%以上となった。このときの窒素除去率は約60%であった。
<処理2:スクラバ廃水の処理>
ベンゼンを添加せず、エネルギーガス精製廃水由来CODCr以外の有機物を含まないベンゼン0%の模擬廃水(COD:約750mg-COD/L)を用意し、これを原廃水として、処理1と同様の条件で廃水処理を行い、処理後の廃水のCOD換算による有機物の除去率を求めたところ、50%前後であった。窒素除去率は30%であった。
有機物がベンゼン100%の廃水における生分解率は100%であり、スクラバ廃水CODCrの生分解率は上述のように50%であることから、ベンゼンの混合割合が10%及び20%の場合の理論上の生分解率を計算すると、55%(ベンゼン10%)及び60%(ベンゼン20%)となるが、この計算値を処理1の結果と比較すると、処理1の値が計算値を上回ることから、活性汚泥による難分解性有機物の分解能はベンゼンの添加によって向上することが明らかである。窒素除去能についても、ベンゼン添加による向上が明らかである。
<スクラバ廃水の処理>
ベンゼン水溶液にエネルギーガス精製廃水(スクラバ廃水)をCODCr比で30%、50%、60%又は70%となる割合で混合した模擬廃水を各々調製した。曝気槽と沈殿槽とで構成される標準活性汚泥処理装置を用いて、廃水処理量:5.5L/d、活性汚泥量:300mg/Lの条件で、1週間毎に順次模擬廃水を変更してスクラバ廃水比を増加させながら処理を継続した。各模擬廃水毎に、処理による有機物の除去率をCOD換算で求めたところ、除去率は、各々、97%(スクラバ水:30%)、95%(スクラバ水:50%)、95%(スクラバ水:60%)及び93%(スクラバ水:70%)であった。スクラバ廃水CODCrの生分解率は上述のように50%であることを考慮すると、ベンゼンの添加によってスクラバ廃水由来の有機物(難分解性有機物)の分解率が向上することが明らかである。
GP:エネルギーガス精製装置、WT:廃水処理装置、
WS:スクラバ、CT:硫化カルボニル変換器、DS:脱硫装置、
DC:電気集塵器、AR:脱アンモニア装置、PC:加圧凝縮器、CU:洗浄部、
LS1,LS2:分液装置、PS:加圧分離器、AM:アンモニアストリッパ、
OX:オゾン酸化装置、AC:活性汚泥処理装置、
10:脱窒槽、20:硝化槽、30:沈殿池、13:攪拌装置、
22:曝気装置、W:廃水、S:活性汚泥、

Claims (14)

  1. エネルギーガス精製で排出される精製廃水を処理するための活性汚泥処理装置と、
    エネルギーガス精製で排出される生分解性の芳香族化合物を前記活性汚泥処理装置に供給する有機物供給手段と
    を有することを特徴とする廃水処理装置。
  2. 前記精製廃水は、アンモニア態窒素及び難分解性有機化合物を含有し、前記活性汚泥処理装置は、アンモニア態窒素の硝化と、硝酸態窒素を窒素に変換する脱窒とを交互に実施可能に構成され、供給される前記芳香族化合物は、脱窒において利用される請求項1記載の廃水処理装置。
  3. 前記精製廃水は、化石燃料のガス化物を含むエネルギーガスの精製廃水であってフェノールを含有し、前記有機物供給手段が供給する前記芳香族化合物は、ベンゼン、トルエン及びキシレンからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1又は2に記載の廃水処理装置。
  4. 前記有機物供給手段は、エネルギーガス精製で排出される前記芳香族化合物に伴う水を前記芳香族化合物から除去する分液装置を有する請求項1〜3の何れかに記載の廃水処理装置。
  5. 更に、エネルギーガス精製廃水のアンモニア態窒素濃度を100mg-N/L以下に低下させるストリッピング装置と、エネルギーガス精製廃水のシアンの濃度を実質的に活性汚泥処理に影響を与えない濃度に低下させるシアン分解装置とを有し、前記エネルギーガス精製廃水は、前記ストリッピング装置及び前記シアン分解装置を介して前記活性汚泥処理装置に供給される請求項1〜4の何れかに記載の廃水処理装置。
  6. エネルギーガスを精製し、精製廃水及び生分解性の芳香族化合物を排出するエネルギーガス精製装置と、
    前記芳香族化合物を用いて、前記精製廃水を活性汚泥処理する請求項1〜5の何れかに記載の廃水処理装置とを有するエネルギーガスの精製システム。
  7. 前記エネルギーガス精製装置は、エネルギーガスを水洗するスクラバ装置と、エネルギーガスに含まれる前記芳香族化合物を液化する加圧凝縮器とを有し、前記スクラバ装置から、アンモニア態窒素及び有機化合物を含有する精製廃水が排出される請求項6記載のエネルギーガスの精製システム。
  8. エネルギーガス精製で排出される精製廃水を処理する活性汚泥処理を有し、前記活性汚泥処理に、エネルギーガス精製で排出される生分解性の芳香族化合物を供給することを特徴とする廃水処理方法。
  9. 前記精製廃水は、アンモニア態窒素及び難分解性有機化合物を含有し、前記活性汚泥処理は、アンモニア態窒素の硝化と、硝酸態窒素を窒素に変換する脱窒とを実施し、前記活性汚泥処理に供給される前記芳香族化合物は、脱窒において利用される請求項8記載の廃水処理方法。
  10. 前記精製廃水は、化石燃料のガス化物を含むエネルギーガスの精製廃水であってフェノールを含有し、前記芳香族化合物は、ベンゼン、トルエン及びキシレンからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項8又は9に記載の廃水処理方法。
  11. エネルギーガス精製で排出される前記芳香族化合物に伴う水を前記芳香族化合物から除去する分液工程を有する請求項8〜10の何れかに記載の廃水処理方法。
  12. 更に、エネルギーガス精製廃水のアンモニア態窒素濃度を100mg-N/L以下に低下させるストリッピングと、エネルギーガス精製廃水のシアンの濃度を実質的に活性汚泥処理に影響を与えない濃度に低下させるシアン分解とを有し、前記エネルギーガス精製廃水は、前記ストリッピング及び前記シアン分解を経た後に前記活性汚泥処理によって処理される請求項8〜11の何れかに記載の廃水処理方法。
  13. エネルギーガスを精製する精製工程と、
    請求項8〜12の何れかに記載の廃水処理方法に従って、前記精製工程で排出される生分解性の芳香族化合物を活性汚泥処理に供給して、前記精製工程で排出される精製廃水を活性汚泥処理によって処理する廃水処理工程とを有するエネルギーガスの精製方法。
  14. 前記精製工程は、エネルギーガスを水洗するスクラバ処理と、エネルギーガスに含まれる前記芳香族化合物を液化する加圧凝縮処理とを有し、前記スクラバ処理によって、アンモニア態窒素及び有機化合物を含有する精製廃水が排出される請求項13記載のエネルギーガスの精製方法。
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