JP2010243086A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機を組合せて構成される冷凍装置において、冷房運転時と暖房運転時の双方において性能改善効果を得る。
【解決手段】蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yとを備えた冷凍装置において、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と吸収式冷凍機Yの発生器11内の溶液との間での熱交換を可能に構成し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒回路に、吸収式冷凍機Yの発生器11をバイパスして該吸収式冷凍機Yの蒸発器13に接続されるバイパス路75を設け且つ該バイパス路75に電磁弁45を備え、冷房運転時には、電磁弁45が、冷媒の温度が設定温度未満のとき開弁し、設定温度以上のとき閉弁することで、発生器11内の溶液温度を適正に保ち、暖房運転時には、電磁弁45が、冷媒の温度が設定温度未満のとき閉弁し、設定温度以上のとき開弁する、又は蒸発器13の入口側の溶液温度が設定温度以上のとき閉弁し、設定温度未満のとき開弁することで、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度を適正に保たれる。
【選択図】図1

Description

本願発明は、蒸気圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組み合わせて構成される冷凍装置に関するものである。
蒸気圧縮式冷凍機においてその性能を改善する手法の一つとして、該蒸気圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組合せ、該吸収式冷凍機をガスエンジンやその他の排熱を熱源として駆動し、ここで得られる冷熱によって上記蒸気圧縮式冷凍機の冷媒を過冷却する方法や、得られる冷熱によって蒸気圧縮式冷凍機の圧縮後の冷媒を冷却することによって該冷媒の凝縮温度を低下させてその性能を改善するようにした冷凍装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、蒸気圧縮式冷凍機に吸収式冷凍機を組合せてなる冷凍装置において、特許文献1に示される冷凍装置よりもさらに性能向上を図る手法として、吸収式冷凍機の駆動熱源として、ガスエンジンやその他の排熱に加えて、蒸気圧縮式冷凍機の排熱を利用する技術も提案されている(特許文献2参照)。
特開2004−28374号公報 特開2006−17350号公報
しかし、特許文献2に示される技術では、蒸気圧縮式冷凍機の排熱量が少なく且つ排熱温度も低いことから、この排熱を吸収式冷凍機の駆動熱源として利用したとしてもその効果が限定され、大きくないこと、上記排熱を利用するための吸収式冷凍機を組み合せる等に多大な費用がかかる等コスト面での課題より、実用性は限定されたものであると言える。
このような特許文献2に示される冷凍装置については、該冷凍装置では冷房運転時における性能向上のみに着目し、暖房運転時における性能向上を考慮していない点にも一因があり、冷房運転時と暖房運転時の双方において性能改善が図れるならば、トータル的にみて、その実用性は高まるものと考えられる。
そこで、蒸気圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機を組み合せるに関しては、基本構成は、特許文献2に記載の冷凍装置に類似するものであるが、特許文献2に記載の吸収式冷凍機は水冷方式であるが、吸収式冷凍機は空冷方式を基本構成とし、これに四路切換弁を設けて冷房運転及び暖房運転が可能に構成した冷凍装置を従来方式として想定し、その一例として、図6にその回路図を示している。
図6において、符号Xは蒸気圧縮式冷凍機、Yは吸収式冷凍機である。上記蒸気圧縮式冷凍機Xは、圧縮機1と四路切換弁2と利用側熱交換器3と膨張弁4と熱源側熱交換器7及びアキュームレーター5を備えて構成される。また、上記吸収式冷凍機Yは、発生器11と吸収器12と蒸発器13と凝縮器14と過冷却熱交換器15と溶液熱交換器16及び溶液ポンプ17を備えて構成される。
そして、この冷凍装置では、吸収式冷凍機Yの蒸発器13において上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を過冷却するために、上記利用側熱交換器3と熱源側熱交換器7の間の管路54を上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13の熱交換器13aに接続するとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の排熱を上記吸収式冷凍機Yの発生器11においてその駆動熱源として利用するために該蒸気圧縮式冷凍機Xの上記熱源側熱交換器7と上記四路切換弁2の間の管路55を上記発生器11内に配置された熱交換器11bに接続している。
係る構成とすることで、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記圧縮機1で圧縮された後の冷媒が上記発生器11に導入され、ここで該発生器11内の溶液との間での熱交換によって上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒熱が該溶液側に回収され、該発生器11の駆動熱源として利用される。また、上記熱源側熱交換器7によって蒸気圧縮式冷凍機の冷媒が大気によって冷却されて凝縮し、熱源側熱交換器7を出た冷媒は、上記蒸発器13に流入しここで過冷却され冷媒温度が低下することで、上記利用側熱交換器3における冷媒の入口の比エンタルピーが低下し、上記利用側熱交換器3の冷房能力が向上する。即ち、冷房運転時においては、蒸気圧縮式冷凍機Xに吸収式冷凍機Yを組み合わせた構成による本来的な目的が達せられる。しかしながら、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が発生器11内で回収出来る熱量は、吸収式冷凍機Yがサイクルを形成出来る発生器11内の溶液温度によって限定されるため、その回収熱量は非常に少なく、従って、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を大気で冷却するための熱源側の熱交換器7を必要とすることである。また、蒸気圧縮式冷凍機Xが部分負荷時等で冷媒温度が低い場合、吸収式冷凍機Yの発生器11内の溶液温度を低下させることになり、排熱を有効利用することにはならず、また蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が高くなり、冷房能力をより悪化させることにもなる。
一方、暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させるが、上記圧縮機1で圧縮された後の冷媒が上記利用側熱交換器3で熱交換され、上記吸収式冷凍機Yの蒸発器13内の熱交換器13aから管路54を経て、熱源側熱交換器7で大気より吸熱し、発生器11に流入する。上記吸収式冷凍機Yの凝縮器14及び過冷却熱交換器用冷却ファン20の運転を停止し、管路60から供給されるガスエンジンやその他の排熱によって駆動される発生器11内の溶液から、上記発生器11内の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が吸熱し、4路切換弁2を経て圧縮機1に戻る。この場合に、蒸気圧縮式のサイクルを形成するためには発生器11内の熱交換器11bを上記溶液ポンプ17によって循環させたとしても、該発生器11内に上記熱交換器11bが配置されていることから、該熱交換器11bを介して行なわれる該発生器11内の溶液と上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒蒸気との間における熱交換効率は非常に悪く、溶液温度によって冷媒を加熱して該冷媒の蒸発温度を高める効果は少なく、結果的に、蒸気圧縮式冷凍機Xの性能向上に寄与するところは少ないものとなる。また、十分にその効果を得ようと、発生器11内の熱交換器11bを大きくした場合は、その効果に見合う熱交換器のコスト高より実用的ではない。従って、暖房運転時においては、熱源側熱交換器7にて大気より吸熱する必要があり、大気の温度によっては、熱源側熱交換器7のフィンの着霜が避けられず、暖房能力の低下や、実用上の課題となっている。
このように、特許文献2に示されるように蒸気圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機を組合せて冷凍装置において、冷房運転及び暖房運転が可能となるように図6の如く構成したとしても、冷房運転時と暖房運転時の双方において大きな性能改善効果を期待することはできず、従って、依然として実用性に乏しいものとならざるを得ない。
ところが、近年のエネルギーコストの上昇とか、自然冷媒を利用した空気調和機の開発の進行等を背景に、蒸気圧縮式冷凍機の性能改善と該蒸気圧縮式冷凍機の排熱利用の促進という課題が再注目され、ガスエンジンやその他の排熱を利用するに止まらず、蒸気圧縮式冷凍機の排熱も利用して冷熱に変換して冷房運転時の性能向上を図ると同時に、暖房運転時においても蒸気圧縮式冷凍機の排熱を有効に利用してさらなる性能改善を図る技術の開発が要請されるに至った。
そこで本願発明は、蒸気圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機を組合せて構成される冷凍装置において、冷房運転時と暖房運転時の双方において性能改善効果を得ることを主たる目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、蒸気圧縮式冷凍機Xとエンジン等の排熱で駆動される吸収式冷凍機Yとを備えて構成される冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの吸収器12に流入する溶液を空冷式の過冷却熱交換器15によって過冷却して上記吸収器12へ流入させるとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と上記吸収式冷凍機Yの発生器11内の溶液との間で熱交換可能に構成する一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒回路に、上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11をバイパスして該吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13に接続されるバイパス路75を設けるとともに該バイパス路75に電磁弁45を備え、また上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の出口から溶液ポンプ17を経て溶液熱交換器16に至る管路67に電磁弁41を設ける。上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時は、上記電磁弁41を開とし、且つ上記発生器11に流入する蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁45を開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁45を閉弁する一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時は、上記四路切換弁2を切換え、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは上記凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁45を開とするが、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13での上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁41を開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁41を閉弁する、又は上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で且つ上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには上記電磁弁41を閉弁し、設定温度未満であるときには上記電磁弁41を開弁する、ことを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66と上記蒸発器13の冷媒入口側の管路62を電磁弁43を備えた管路76によって接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には上記電磁弁43を閉弁し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁43を開弁するように構成したことを特徴としている。
本願の第3の発明では、上記第1の発明に係る冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66を電磁弁43を備えた管路77を介して上記蒸発器13に接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には上記電磁弁43を閉弁し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には上記四路切換弁2を切換え、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは上記凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁43を開弁するように構成したことを特徴としている。
本願の第4の発明では、上記第2又は第3の発明に係る冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66に電磁弁44を設け、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には上記電磁弁44を開弁し、暖房運転時には上記電磁弁44を閉弁するように構成したことを特徴としている。
本願の第5の発明では、上記第1、第2、第3、第4の発明に係る冷凍装置において、上記発生器11の排熱入口側の管路60に電磁弁46を設け、冷房運転時には上記電磁弁46を開弁する一方、暖房運転時には上記発生器11の溶液温度が設定温度以上のとき上記電磁弁46を閉弁し、該設定温度未満のとき上記電磁弁46を開弁させるように構成したことを特徴としている。
本願の第6の発明では、上記第3、第4の発明に係る冷凍装置において、上記蒸発器13における溶液散布用の散布器(18)と冷媒液散布用の散布器(19)を、別体構成又は共用可能な一体構成としたことを特徴としている。
本願の第7の発明では、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の発明に係る冷凍装置において、上記蒸発器13を、冷媒液が一過性で該蒸発器13の伝熱面を流れ、未蒸発の冷媒液は上記吸収器12側へ移動して該吸収器12側の溶液に吸収されるように構成したことを特徴としている。
本願の第8の発明では、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の発明に係る冷凍装置において、上記蒸気圧縮式冷凍機Xを複数台設置して該各蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の排熱を上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11で回収するように構成したことを特徴としている。
本願発明では次のような効果が得られる。
(a) 本願の第1の発明では、蒸気圧縮式冷凍機Xとエンジン等の排熱で駆動される吸収式冷凍機Yとを備えて構成される冷凍装置において、上記吸収式冷凍機Yの吸収器12に流入する溶液を空冷式の過冷却熱交換器15によって過冷却して上記吸収器12へ流入させるとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒と上記吸収式冷凍機Yの発生器11内の溶液との間で熱交換可能に構成する一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒回路に、上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11をバイパスして該吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13に接続されるバイパス路75を設けるとともに該バイパス路75に電磁弁45を備え、また上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の出口から溶液ポンプ17を経て溶液熱交換器16に至る管路67に電磁弁41を設ける。上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時は上記電磁弁41を開とし、且つ上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁45を開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁45を閉弁する一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時は上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁45は閉弁とし、且つ上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13での上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁41を開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁41を閉弁する、又は上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で且つ上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには上記電磁弁45を閉弁し、設定温度未満であるときには上記電磁弁45を開弁するようにしている。
従って、この発明に係る冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ以下の作用効果が得られる。
(a−1)上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁41は開弁し、上記電磁弁45は上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度未満である場合には開弁され、冷媒の温度が設定温度以上である場合には閉弁される。
従って、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁45が開弁されることで、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮機1で圧縮された後の冷媒が上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11をバイパスして上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13に直接流入し、該蒸発器13において、上記吸収式冷凍機Y側との熱交換によって上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が冷却、または過冷却される。このため、上記蒸気圧縮式冷凍機X側においては、上記過冷却分だけ該蒸気圧縮式冷凍機Xの利用側熱交換器3における冷媒の入り口の比エンタルピーが低下し、これによって蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房性能が改善される。また、上記吸収式冷凍機Y側においては、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒は、上記吸収式冷凍機Yの発生器11で放熱されることがなく過度の温度低下が防止されることで、上記蒸発器13における上記溶液からの冷媒蒸発が促進され、上記吸収式冷凍機Yが適正に駆動される。
これに対して、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁45が閉弁される。従って、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの圧縮機1で圧縮された後の冷媒は、上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11に流入し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒排熱が上記発生器11の駆動熱源に利用され、該発生器11をエンジン等の排熱のみで駆動する場合に比して、排熱の有効利用が促進される。
さらに、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の過冷却が上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13において行なわれることで、上記吸収式冷凍機Y側においては、例えば、上記蒸発器13に冷却水を循環させる場合に比して、該蒸発器13における上記吸収式冷凍機Yの冷媒の加熱温度を高くすることができることから、例えば、必要な冷媒の蒸発能力を一定とした場合には、冷媒に対する加熱温度の上昇分だけ、上記蒸発器13の能力を低く抑えてその低コスト化あるいはコンパクト化を図ることが可能となる。
(a−2) 一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁45は閉弁とする。また、上記発生器11への排熱の供給は継続的に行なわれる。
そして、この状態で、上記電磁弁41が、上記蒸発器における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には閉弁する、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁するように開閉作動が制御される。
従って、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で、且つ上記発生器11における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度以上である場合には、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度も高く、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が良好に維持されるので、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の溶液を循環させてその温度上昇を図る必要はなく、上記電磁弁41は閉弁される。
これに対して、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で、且つ上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度が低下し、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が低下するとともに、上記過冷却熱交換器15に着霜を生じるおそれもある。この場合、上記電磁弁42が開弁されることで、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の温度の高い溶液が循環し、これによって上記溶液温度が上昇し、上記蒸発器13での熱交換性能が回復されるとともに、上記過冷却熱交換器15での着霜の発生が未然に防止される。従って着霜時における暖房能力の低下がないのに加えて着霜を除去するための不快な運転も発生しない。
また、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で、上記電磁弁45が閉弁されるので、上記蒸発器13で蒸発した上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒は、上記発生器11の上記熱交換器11bに流入し、上記発生器11内の溶液との熱交換によって加熱され、その冷媒温度が高められる。その結果、上記冷媒の上記利用側熱交換器3での凝縮に伴う放熱量が増加し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上する。
(a−3) 上記(a−1)と(a−2)に記載の効果の相乗効果として、冷房運転時と暖房運転時の双方において蒸気圧縮式冷凍機Xの性能改善効果が得られ、実用性に富む冷凍装置が得られることになる。
(a−4) さらに、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、該蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の放熱が上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13において行なわれ、また、暖房運転時には、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の蒸発が上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13において行なわれることから、従来の蒸気圧縮式冷凍機において必須の構成要素として備えられていた放熱側熱交換器が不要となり、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの構造の簡略化が図られる。
(b) 本願の第2の発明
本願の第2の発明では、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、図2に例示するように、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66と上記蒸発器13の冷媒入口側の管路62を電磁弁43を備えた管路76によって接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には上記電磁弁43を閉弁し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁43を開弁するように構成している。
従って、この発明に係る冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ以下の作用効果が得られる。
(b−1)上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁45は、上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が設定温度未満である場合には開弁され、冷媒の温度が設定温度以上である場合には閉弁され、さらに、上記電磁弁41が開弁され、上記電磁弁43が閉弁される。従って、その回路構成は、上記第1の発明に係る冷凍装置の冷房運転時における回路構成と同様となり、これと同様の作用効果(上記(a−1)参照)が得られるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
(b−2)上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yにおいては、上記凝縮器14の運転を停止させ、上記過冷却熱交換器用ファン20と上記溶液ポンプ17を運転する。また、上記発生器11への排熱の供給は継続される。
そして、この状態において、上記電磁弁45を閉弁し、上記電磁弁43を開弁する。
また、上記電磁弁41は、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13での上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には閉弁する、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁する。
従って、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で、且つ上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上である場合には、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度も高く、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が良好に維持されるので、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の溶液を循環させてその温度上昇を図る必要はなく、従って、上記電磁弁41は閉弁される。
一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時で、且つ上記蒸発器11の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度未満であるときには、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度が低下し、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が低下するとともに、上記過冷却熱交換器15に着霜を生じるおそれもある。この場合、上記電磁弁41が開弁されることで、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の温度の高い溶液が循環し、これによって上記溶液温度が上昇し、上記蒸発器13での熱交換性能が回復されるとともに、上記過冷却熱交換器15での着霜の発生が未然に防止される。従って着霜時における暖房能力の低下がないのに加えて着霜を除去するための不快な運転も発生しない。
また、この場合、上記電磁弁43が開弁されることから、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の吸熱作用が、上記過冷却熱交換器15と上記蒸発器13の間を循環する溶液によって、直接行なわれることで、上記蒸発器13の溶液温度が低くても良好な熱交換が実現され、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの性能維持が図られる。
(b−3) 上記(b−1)と(b−2)に記載の効果の相乗効果として、冷房運転時と暖房運転時の双方において蒸気圧縮式冷凍機Xの性能改善効果が得られ、実用性に富む冷凍装置が得られることになる。
(c) 本願の第3の発明
本願の第3の発明では、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、図3に例示するように、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66を上記電磁弁43を備えた管路77を介して上記蒸発器13に接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には上記電磁弁43を閉弁し、電磁弁44を開弁する一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には上記四路切換弁2を切換え、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは上記凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁43を開弁するように構成している。
即ち、この発明に係る冷凍装置Zは、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13への上記過冷却熱交換器15側からの溶液の循環方法が上記第2の発明に係る冷凍装置Zと異なるのみである。
従って、上記第2の発明における基本的な効果、即ち、上記(b−1)に記載の冷房運転時の効果、及び(b−2)に記載の暖房運転時の効果は、この第3の発明に係る冷凍装置Zにおいても同様に得られるものであり、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
そして、この第3の発明に特有の効果は、上述のように、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13への上記過冷却熱交換器15側からの溶液の循環を、上記電磁弁43を備えた専用の管路77を介して上記蒸発器13へ供給するようにしたことによって、上記管路77の上記蒸発器13側への接続構造を、該蒸発器13での熱交換が効率良く行なわれるように独自に設定することができ、これによって上記蒸発器13での熱交換性能の向上を図ることができる点である。
(d) 本願の第4の発明
本願の第4の発明では、上記(b)又は(c)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、図3に例示するように、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66に電磁弁44を設け、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には上記電磁弁44を開弁し、暖房運転時には上記電磁弁44を閉弁するように構成している。
従って、この発明に係る冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記電磁弁44が閉弁されることで、上記過冷却熱交換器15からの溶液の全量が上記蒸発器13に循環される。このため、例えば、上記過冷却熱交換器15からの溶液が上記吸収器12側と上記蒸発器13側に分流される構成の場合に比して、該蒸発器13での上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の蒸発作用が高められ、その冷媒温度が高くなり、それだけ上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上することになる。
上記以外の冷房運転時及び暖房運転時における作用効果は、上記第2及び第3の実施形態に係る冷凍装置Zの場合と同様であるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
(e) 本願の第5の発明
本願の第5の発明では、上記(a)、(b)(c)又は(d)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、図3及び図4に例示するように、上記発生器11の排熱入口側の管路60に電磁弁46を設け、冷房運転時には上記電磁弁46を開弁する一方、暖房運転時には上記発生器11の溶液温度が設定温度以上のとき上記電磁弁46を閉弁し、該設定温度未満のとき上記電磁弁46を開弁させるように構成している。
従って、この発明に係る冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ以下の作用効果が得られる。
(e−1)上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁46が開弁されるので、その回路構成は、上記第1、第2、第3又は第4の発明に係る冷凍装置の冷房運転時における回路構成と同様となり、これと同様の作用効果が得られる。
(e−2)上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記吸収式冷凍機Yの過冷却熱交換器15が運転され、該過冷却熱交換器15と蒸発器13の間を循環する溶液との熱交換によって上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒が熱交換して蒸発されるが、その際、上記電磁弁46が、上記発生器11の溶液温度が設定溶液温度以上のときには閉弁され、該設定溶液温度未満のときには開弁される。
従って、上記発生器11の溶液温度が設定温度以上のときには、上記電磁弁46が閉弁され、上記発生器11へのエンジン等の排熱の供給が停止され、該発生器11内の溶液温度が高くなり過ぎるのが防止される。この結果、上記冷媒熱回収熱交換器6での熱交換によって上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒温度が高くなり過ぎるのが抑制され、適正な暖房が実現される。
一方、上記発生器11の溶液温度が設定温度未満のときには、上記電磁弁46が開弁され、上記発生器11にエンジン等の排熱が供給されることで、上記発生器11内の溶液温度が過度に低下するのが防止される。この結果、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒温度が低くなり過ぎるのが抑制され、適正な暖房が実現される。
このように、上記電磁弁45を上記発生器11の溶液温度に基づいて開閉弁することで、上記蒸気圧縮式冷凍機Xでの暖房運転が常時適正に行なわれ、その暖房性能が向上する。
(f) 本願の第6の発明
本願の第6の発明では、上記(c)又は(d)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、図3及び図4に例示するように、上記蒸発器13における溶液散布用の散布器18と冷媒液散布用の散布器19を、別体構成又は共用可能な一体構成としている。
従って、上記溶液散布用の散布器18と冷媒液散布用の散布器19を別体構成とした場合には、本来的に設けられている冷媒散布用の上記散布器19における上記蒸発器13の熱交換器13aへの冷媒の適正な散布状態を維持したまま、上記蒸発器13の熱交換器への溶液の散布が適正に行なわれるよう上記溶液散布用の散布器18の構造あるいは設置位置を設定することができる。
また、上記溶液散布用の散布器18と冷媒液散布用の散布器19を一体構成とした場合には、散布器の配置スペースの狭小化によって、上記蒸発器13のコンパクト化及び低コスト化が図れる。
(g) 本願の第7の発明
本願の第7の発明では、上記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)又は(f)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、上記蒸発器13を、冷媒液が一過性で該蒸発器13の伝熱面を流れ、未蒸発の冷媒液が上記吸収器12側へ移動して該吸収器12側の溶液に吸収されるように構成しているので、例えば、上記蒸発器13を循環式とする場合に比して、該蒸発器13及びこれに隣接設置される上記吸収器12のコンパクト化が図れ、延いては蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yを組み合わせて構成される冷凍装置のコンパクト化が図られる。
(h) 本願の第8の発明
本願の第8の発明では、上記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)
又は(g)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明に係る冷凍装置では、図5に例示するように、上記蒸気圧縮式冷凍機Xを複数台設置して該各蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の排熱を上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11で回収するように構成しているので、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒側から上記吸収式冷凍機Yの発生器11側への回収熱量が大きくなり、その結果、エンジン等の排熱が少ない場合でも上記吸収式冷凍機Yを適正に運転させることができ、延いては上記冷凍装置全体としての性能改善効果を得ることができる。
本願発明の第1の実施の形態に係る冷凍装置の全体回路図である。 本願発明の第2の実施の形態に係る冷凍装置の全体回路図である。 本願発明の第3の実施の形態に係る冷凍装置の全体回路図である。 本願発明の第4の実施の形態に係る冷凍装置の全体回路図である。 本願発明の第5の実施の形態に係る冷凍装置の全体回路図である。 従来の冷凍装置の全体回路図である。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
I:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を示している。この冷凍装置Zは、次述の蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yを組み合わせて構成され、室内の冷暖房に供せられる。
I−1:蒸気圧縮式冷凍機Xの構成
上記蒸気圧縮式冷凍機Xは、圧縮機1と四路切換弁2と利用側熱交換器3(即ち、室内機)と膨張弁4及びアキュームレーター5を、管路51〜管路57によって接続して構成され、上記四路切換弁2の切換操作によって冷房運転と暖房運転を選択的に実現するようになっている。即ち、上記圧縮機1の吐出側の管路51には上記四路切換弁2が備えられており、該四路切換弁2の切換えによって上記管路51は上記利用側熱交換器3に至る管路52(暖房運転時)と上記アキュームレーター5に至る管路56(冷房運転時)に選択的に切り換えられ、上記利用側熱交換器3は冷房運転時には冷媒の蒸発作用をなし、暖房運転時には冷媒の凝縮作用を為す。
I−2:吸収式冷凍機Yの構成
上記吸収式冷凍機Yは、例えば、臭化リチュム(LiBr)を吸収液、水を冷媒として該吸収液への冷媒の吸収及び放出(再生)作用を利用して冷凍作用を為すものであって、発生器11と、空冷式の凝縮器14と、隣接配置された吸収器12及び蒸発器13と、空冷式の過冷却熱交換器15と、溶液熱交換器16と溶液ポンプ17を備え、これら各要素を管路61〜管路67によって接続して構成される。
上記発生器11は、基本的にはエンジン等の排熱を駆動熱源として駆動されるものであって、排熱と溶液との間で熱交換を行なうために排熱用の熱交換器11aを内蔵している。
さらに、上記発生器11の上部と上記凝縮器14は管路61によって接続され、上記発生器11で発生した冷媒蒸気(水蒸気)を上記凝縮器14に流入させて凝縮するようになっている。
また、上記発生器11には上記溶液ポンプ17からの管路67と後述の吸収器12の出口側に接続される管路63が備えられており、該発生器11には上記吸収器12から希溶液が流入されるとともに、該発生器11内で濃縮された濃溶液は上記管路63から上記吸収器12の出口側へ送られるようになっている。
上記吸収器12の出口側から上記発生器11へ向かう上記管路67と、該発生器11から上記吸収器12の出口側へ向かう上記管路63の間には、上記溶液熱交換器16が備えられ、該溶液熱交換器16においては上記管路63を流れる濃溶液と上記管路67を流れる希溶液の間で熱交換が行なわれ、該濃溶液側から希溶液側へ熱回収される。
上記吸収器12は、次述の蒸発器13で発生した冷媒蒸気を吸収させて希溶液とするものであって、該吸収器12には管路66から過冷却熱交換器15によって過冷却された後の溶液が流入される。
上記蒸発器13は、一過性の蒸発機能をもつもので、熱交換器13aを内蔵している。そして、上記凝縮器14で凝縮された液冷媒を管路62から流入させ、該冷媒を上記熱交換器13aの表面を伝って流下させることで、該熱交換器13a内を流れる流体(この実施形態では、後述するように上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒)によってこれを加熱蒸発させて冷媒蒸気を発生させる。
上記蒸発器13において発生した冷媒蒸気は、上記吸収器12へ流入し、該吸収器12において上記過冷却熱交換器15側から流入する溶液に吸収される。また、上記蒸発器13での未蒸発冷媒も、上記吸収器12側へ流入し、該吸収器12内の溶液に吸収される。
また、上記吸収器12の出口側の溶液(希溶液)は、上記溶液ポンプ17によって、上記過冷却熱交換器15と上記発生器11及び上記冷媒熱回収熱交換器6にそれぞれ送られる。
I−3:特有の構成
ここで、この冷凍装置Zに特有の構成を説明する。
第1の構成は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの管路53、54を上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13の熱交換器13aの両端に接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記圧縮機1で圧縮された後の冷媒を上記蒸発器13で冷却、または過冷却する構成である。
第2の構成は、上記発生器11内に熱交換器11bを配置し、該熱交換器11bの両端を上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒管路54、55にそれぞれ接続している。そして、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記圧縮機1において圧縮された冷媒を導入して冷媒熱を上記発生器11の溶液側に回収する。また、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13での熱交換によって蒸発した上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒を導入してその蒸発温度を高めるようにした構成である。
第3の構成は、上記発生器11内に配置された上記熱交換器11bをバイパスするように上記管路54と管路55の間を管路75で接続するとともに、該管路75に電磁弁45を設け、また上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の出口から溶液ポンプ17を経て溶液熱交換器16に至る管路67に電磁弁41を設けた構成である。
そして、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁41は、開弁し、上記電磁弁45は、上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、設定温度以上である場合には閉弁するように、その作動形態が設定されている。
一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yは凝縮器14を停止し、溶液ポンプ17と過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記電磁弁45は、閉弁し、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁41は、開弁し、設定温度以上である場合には閉弁する、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁するように、その作動形態が設定されている。
I−4:冷凍装置Zの作動説明
I−4−a:冷房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記吸収式冷凍機Yも同時に運転される。そして、この冷房運転時には上記電磁弁45が上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒温度によって開閉弁される。
上記冷媒温度が設定温度以上である場合には、上記電磁弁45が閉弁されるので、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの上記圧縮機1において圧縮された後の高温の冷媒(ガス冷媒)は、上記四路切換弁2を経て上記吸収式冷凍機Y側の上記発生器11の熱交換器11bに流入し、ここで該熱交換器11bの外側に存在する溶液との間で熱交換を行なうことで、該冷媒の排熱が上記発生器11の溶液側へ回収され、該発生器11においてはこの回収熱が上記吸収式冷凍機Yの駆動熱源の一部として利用される。
従って、上記発生器11側への回収熱量が、管路60を通して供給されるエンジン等の排熱による熱量に加算され、上記発生器11が駆動される。この結果上記発生器11をエンジン等の排熱のみで駆動する場合に比して、排熱の有効利用が促進され、例えば、エンジン等の排熱量が減少した場合でも、何等支障無く上記吸収式冷凍機Yを運転することができる。
これに対して、上記冷媒温度が設定温度未満である場合には、上記電磁弁45が開弁されるので、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの上記圧縮機1において圧縮された後の高温の冷媒は、上記四路切換弁2及び上記電磁弁45を経て、即ち、上記発生器11側への熱回収を行なうことなく、そのまま上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13の熱交換器13a側に流入する。
そして、冷媒が上記発生器11側の上記熱交換器11bに流入した場合(即ち、冷媒温度が設定温度以上である場合)には、この冷媒は該熱交換器11bでの熱交換によって凝縮されたのち、さらに上記蒸発器13において、上記吸収式冷凍機Y側の冷媒との間での熱交換によって蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が冷却,または過冷却される。この過冷却冷媒が上記利用側熱交換器3に流入し、ここで蒸発するが、この場合、上記蒸発器13での過冷却によって冷媒温度が低下しているため、上記利用側熱交換器3における冷媒の入口比エンタルピーが低下し、該利用側熱交換器3で放熱される冷熱量が増加し、それだけ上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房性能が改善される。
これに対して、冷媒が上記発生器11側の上記熱交換器11bに流入せずに、そのまま上記蒸発器13に流入した場合(即ち、冷媒温度が設定温度未満である場合)には、該冷媒は上記蒸発器13において上記吸収式冷凍機Y側の冷媒との間での熱交換によって凝縮され、さらに上記利用側熱交換器3において蒸発されることになるが、上記発生器11における溶液温度よりも蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度の方が低くく、発生器11の溶液温度を低下させることがない。
I−4−b:暖房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yの上記凝縮器14の運転を停止し、上記過冷却器用冷却ファン20と溶液ポンプ17のみを運転し、上記過冷却器15と上記蒸発器13の間で溶液を循環させる。
また、上記電磁弁45は、閉弁し、上記電磁弁41は上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒温度が、設定温度以上であるか、または上記吸収式冷凍機Yの過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁するように、その作動形態が設定されている。尚、上記発生器11への排熱の供給は継続される。
この状態で上記蒸気圧縮式冷凍機Xが暖房運転されると、以下のように作動する。
(イ)上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度未満であるときには、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度が低下し、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が低下するとともに、上記過冷却熱交換器15に着霜を生じるおそれもあり、上記電磁弁41が開弁されることで、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の温度の高い溶液が循環し、これによって上記溶液温度が上昇し、上記蒸発器13での熱交換性能が回復されるとともに、上記過冷却熱交換器15での着霜の発生が未然に防止される。従って着霜時における暖房能力の低下がないのに加えて、着霜を除去するための不快な運転も発生しない。
(ロ)上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上である場合には、上記電磁弁41は閉弁されており、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度も高く、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が良好に維持されるので、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の溶液を循環させてその温度上昇を図る必要はなく、従って過冷却器15における着霜もないので暖房能力の低下はない。
(ハ)上記電磁弁45が閉弁されるので、上記蒸発器13で蒸発した上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒は、上記発生器11の上記熱交換器11bに流入し、上記発生器11内の溶液との熱交換によって加熱され、その冷媒温度が高められる。その結果、上記冷媒の上記利用側熱交換器3での凝縮に伴う放熱量が増加し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上する。
I−5: このように、この実施形態の冷凍装置Zは、冷房運転時と暖房運転時の双方において上記蒸気圧縮式冷凍機Xの性能改善が図られることで、実用性に富む冷凍装置とされる。
また、この冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には該蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の凝縮が上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11での熱回収によって行なわれ、また上記暖房運転時には該蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の蒸発が上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13での熱交換によって行なわれることから、従来の蒸気圧縮式冷凍機において必須の構成要素として備えられていた放熱側熱交換器が不要となり、それだけ上記蒸気圧縮式冷凍機Xの構造の簡略化、低コスト化が図られることにもなる。
II:第2の実施形態
図2には、本願発明の第2の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を示している。この冷凍装置Zは、上記第1の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を基本とし、この基本回路において、上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11をバイパスする管路75に設けられた上記電磁弁45の他に、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の出口から上記溶液ポンプ17を経て上記溶液熱交換器16に至る管路67に電磁弁41を設けるとともに、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66と上記蒸発器13の冷媒入口側の管路62を、電磁弁43を備えた管路76によって接続して構成される。
そして、これら各電磁弁41,43,45の作動形態を以下のように設定している。
即ち、上記電磁弁45の作動形態は上記第1の実施形態の場合と同様に、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、設定温度以上である場合には閉弁するように、その作動形態が設定されている。一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、閉弁するように、その作動形態が設定されている。
また、上記電磁弁41は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には開弁され、暖房運転時には上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上である場合には、閉弁されており、設定温度未満で、開弁される。上記電磁弁43は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には閉弁され、暖房運転時には開弁される。
従って、この実施形態の冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ以下の作用効果が得られる。
II−1:冷房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁45は、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁され、設定温度以上である場合には閉弁される。また、上記電磁弁41は開弁され、上記電磁弁43は閉弁される。従って、その回路構成は、上記第1の発明に係る冷凍装置の冷房運転時における回路構成と同様となり、これと同様の作用効果が得られるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
II−2:暖房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yの上記凝縮器14の運転を停止し、上記溶液ポンプ17及び過冷却熱交換器用ファン20を運転し、上記過冷却熱交換器15と上記蒸発器13の間で溶液を循環させる。また、上記発生器11への排熱の供給は継続される。
この状態で上記蒸気圧縮式冷凍機Xが暖房運転されると、以下のように作動する。
(イ)上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度未満である場合には、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度未満であるときには、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度が低下し、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が低下するとともに、上記過冷却熱交換器15に着霜を生じるおそれもあり、上記電磁弁41が開弁されることで、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の温度の高い溶液が循環し、これによって上記溶液温度が上昇し、上記蒸発器13での熱交換性能が回復されるとともに、上記過冷却熱交換器15での着霜の発生が未然に防止される。従って着霜時における暖房能力の低下がないのに加えて着霜を除去するための不快な運転も発生しない。
(ロ)上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上である場合には、上記電磁弁41は閉弁されており、上記蒸発器13における上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換に供される上記吸収式冷凍機Y側の上記過冷却熱交換器15と上記吸収器12の間を循環する溶液の温度も高く、上記吸収器12を流れる溶液と上記蒸発器13を循環する上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒との熱交換性能が良好に維持されるので、上記過冷却熱交換器15側へ上記発生器11側の溶液を循環させてその温度上昇を図る必要はなく、従って過冷却器15における着霜もないので暖房能力の低下はない。
(ハ)上記電磁弁45が閉弁されるので、上記蒸発器13で蒸発した上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒は、上記発生器11の上記熱交換器11bに流入し、上記発生器11内の溶液との熱交換によって加熱され、その冷媒温度が高められる。その結果、上記冷媒の上記利用側熱交換器3での凝縮に伴う放熱量が増加し、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上する。
また、この場合、上記電磁弁43が開弁されることから、上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の吸熱作用が、上記過冷却熱交換器15と上記蒸発器13の間を循環する溶液によって、直接行なわれることで、上記蒸発器13の溶液温度が低くても良好な熱交換が実現され、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの性能維持が図られる。
II−3: 以上のように、この実施形態の冷凍装置Zでは、冷房運転時と暖房運転時の双方において蒸気圧縮式冷凍機Xの性能改善効果が得られ、実用性に富む冷凍装置とされる。
尚、上記以外の構成及び作用効果は上記第1の実施形態の冷凍装置Zと同様であるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
III:第3の実施形態
図3には、本願発明の第3の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を示している。この冷凍装置Zは、上記第2の実施形態に係る冷凍装置Zの変形例として位置付けられるものである。即ち、上記第2の実施形態では、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66と上記蒸発器13の冷媒入口側の管路62を、第3電磁弁43を備えた管路69によって接続していたのに対して、この第3の実施形態では、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66を、電磁弁43を備えた管路76を介して上記蒸発器13に直接接続するとともに、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66に電磁弁44を設けたものである。尚、上記発生器11をバイパスする管路75に電磁弁45を、上記吸収器12の出口側から上記溶液ポンプ17を経て上記溶液熱交換器16に至る管路67に電磁弁41を設ける点は、上記第2の実施形態の場合と同様である。
そして、これら各電磁弁41、43、44、45の作動形態を以下のように設定している。
即ち、上記電磁弁45の作動形態は上記第1の実施形態の場合と同様に、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、設定温度以上である場合には閉弁するように、その作動形態が設定されている。一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、閉弁するように、その作動形態が設定されている。
また、上記電磁弁41は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には開弁し、暖房運転時には上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の温度が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上である場合には、閉弁し、設定温度未満で、開弁される。上記電磁弁43は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には閉弁し、暖房運転時には開弁される。上記電磁弁44は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には開弁し、暖房運転時には閉弁される。
従って、この実施形態の冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ以下の作用効果が得られる。
III−1:冷房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁45は上記蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、設定温度以上である場合には閉弁すると共に、上記電磁弁41は開弁し、上記電磁弁43は閉弁し、上記電磁弁44は開弁される。従って、冷房運転時の回路構成は、上記第1の発明に係る冷凍装置の冷房運転時における回路構成と同様となり、これと同様の作用効果が得られるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
III−2: 暖房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機Yにおいては、上記凝縮器14はその運転が停止され、上記溶液ポンプ17と上記過冷却熱交換器用ファン20が運転される。また、上記発生器11への排熱の供給は継続される。そして、この状態で、上記電磁弁45は閉弁し、上記電磁弁41は、蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁する。また、上記電磁弁43は開弁され、さらに上記電磁弁44は閉弁される。
以上の構成により、この発明に係る冷凍装置Zでは、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13への上記過冷却熱交換器15側からの溶液の循環方法が上記第2の実施形態に係る冷凍装置Zと異なるのみで、その他の構成は上記第2の実施形態に係る冷凍装置Zと同じである。従って、上記第2の実施形態における基本的な効果、即ち、上記「II−2:暖房運転時」における(イ)〜(ハ)に記載の効果は、この第3の発明に係る冷凍装置Zにおいても同様に得られるものであり、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
そして、この第3の実施形態の冷凍装置Zに特有の効果としては、以下の三点が挙げられる。
第1の特有の効果は、上記吸収式冷凍機Yの上記蒸発器13への上記過冷却熱交換器15側からの溶液の循環を、上記電磁弁43を備えた専用の管路77を介して上記蒸発器13へ供給するようにしたことによる効果である。このような構成とすることで、上記管路77の上記蒸発器13側への接続構造を、該蒸発器13での熱交換が効率良く行なわれるように独自に設定することができ、これによって上記蒸発器13での熱交換性能の向上を図ることができる。
第2の特有の効果は、上記吸収式冷凍機Yの上記吸収器12の入口側の管路66に電磁弁44を設け、該電磁弁44を暖房運転時には閉弁するように構成したことによる効果である。このような構成とすることで、上記過冷却熱交換器15からの溶液の全量が上記蒸発器13に循環されるため、例えば、上記過冷却熱交換器15からの溶液が上記吸収器12側と上記蒸発器13側に分流される構成の場合に比して、該蒸発器13での上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の蒸発作用が高められ、その冷媒温度が高くなり、それだけ上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房性能が向上することになる。
第3の特有の効果は、上記蒸発器13における溶液散布用の散布器18と冷媒液散布用の散布器19を別体構成とした点である。このような構成とすることで、本来的に設けられている冷媒散布用の上記散布器19における上記蒸発器13の熱交換器13aへの冷媒の適正な散布状態を維持したまま、上記蒸発器13の熱交換器13aへの溶液の散布が適正に行なわれるよう上記溶液散布用の散布器18の構造あるいは設置位置を設定することができ、上記蒸発器13における冷媒の蒸発性能が向上する。
上記以外の冷房運転時及び暖房運転時における作用効果は、上記第1及び第2の実施形態に係る冷凍装置Zの場合と同様であるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
IV:第4の実施形態
図4には、本願発明の第4の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を示している。この冷凍装置Zは、上記第3の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を基本とし、この基本回路において、上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11の排熱入口側の管路60に電磁弁46を設けて構成したものである。
尚、上記発生器11をバイパスする管路75に電磁弁45を、上記吸収器12の出口側から上記溶液ポンプ17を経て上記溶液熱交換器16に至る管路67に電磁弁41を設ける点は、上記第2及び第3の実施形態の場合と同様である。
そして、これら各電磁弁41〜45の作動形態を以下のように設定している。
即ち、上記電磁弁45の作動は上記第1の実施形態の場合と同様に、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、設定温度以上である場合には閉弁するように、その作動形態が設定されている。一方、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、閉弁する。
また、上記電磁弁41は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記第2及び第3の実施形態の作動形態と同様に、開弁するとともに、暖房運転時においても上記第2及び第3の実施形態における作動形態と同じで、上記蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁する。
さらに、上記電磁弁43は上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には閉弁し、暖房運転時には開弁され、また上記電磁弁44は上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には開弁し、暖房運転時には閉弁されるが、これらの作動形態は上記第2及び第3の実施形態の作動形態と同様である。
さらに、上記電磁弁46は、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には開弁する一方、暖房運転時には上記発生器11の溶液温度が設定温度以上のときには閉弁し、該設定温度未満のときには開弁される。
従って、この実施形態の冷凍装置Zでは、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時と暖房運転時においてそれぞれ以下の作用効果が得られる。
IV−1: 冷房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷房運転時には、上記電磁弁45は上記発生器11の入口の蒸気圧縮式冷凍機X側の冷媒の温度が設定温度未満である場合には開弁し、設定温度以上である場合には閉弁し、上記電磁弁41は開弁し、上記電磁弁43は閉弁し、上記電磁弁44は開弁し、さらに上記電磁弁46は開弁することから、その回路構成は、上記第2及び第3の実施形態の冷凍装置の冷房運転時における回路構成と同様となり、これと同様の作用効果が得られるので、その該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
IV−2: 暖房運転時
上記蒸気圧縮式冷凍機Xの暖房運転時には、上記吸収式冷凍機Yにおいては、上記四路切換弁2を切換え、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記凝縮器14はその運転が停止され、上記溶液ポンプ17と上記過冷却熱交換器用ファン20は運転される。そして、この状態で、上記電磁弁45が閉弁する。また、上記電磁弁41は蒸発器13における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が設定温度以上である場合、又は上記吸収式冷凍機Yの上記過冷却器15の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには閉弁し、設定温度未満であるときには開弁する。さらに、上記電磁弁43は開弁され、上記電磁弁44は閉弁され、上記電磁弁46は上記発生器11の溶液温度が設定温度以上のときには閉弁し、該設定温度未満のときには開弁される。
以上の構成により、この実施形態に係る冷凍装置Zにおいて得られる効果は、上記第3の実施形態(及び第2の実施形態)における効果と同様であり、ここでの説明を省略する。
V:第5の実施形態
図5には、本願発明の第5の実施形態に係る冷凍装置Zの回路構成を示している。この冷凍装置Zは、上記第3の実施形態に係る冷凍装置Zの変形例として位置付けられるものである。即ち、上記第3の実施形態に係る冷凍装置Zでは一台の蒸気圧縮式冷凍機Xと一台の吸収式冷凍機Yで上記冷凍装置Zを構成していたのに対して、この第5の実施形態に係る冷凍装置Zでは、これを二台の蒸気圧縮式冷凍機Xと一台の吸収式冷凍機Yで構成するとともに、該蒸気圧縮式冷凍機Xの設置数の増加に対応して、上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11に二つの熱交換器11b,11bを配置し、これら各熱交換器11b、11bの両端をそれぞれ上記二台の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の管路54,55の接続し、該各蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の排熱をそれぞれ対応する熱交換器11b,11bを介して上記吸収式冷凍機Yの溶液側へ回収し、この回収された排熱を一台の上記吸収式冷凍機Yの上記発生器11に供給するように構成したものである。
係る構成によれば、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒側から上記吸収式冷凍機Yの発生器11側への回収熱量が大きくなることから、例えば、エンジン等の排熱が少ない場合でも、回収した冷媒排熱を有効に使って上記吸収式冷凍機Yを適正に運転させることができ、その結果、該吸収式冷凍機Yの蒸発器13での熱交換によって上記各蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を十分に過冷却することが可能となり、延いては上記冷凍装置Z全体の性能改善効果を得ることができる。
また、上記蒸気圧縮式冷凍機Xの並置台数には制約は無く、必要に応じて並置台数を設定すれば良い。
1 ・・圧縮機
2 ・・四路切換弁
3 ・・利用側熱交換器
4 ・・膨張弁
5 ・・アキュームレーター
7 ・・熱源側熱交換器
11 ・・発生器
12 ・・吸収器
13 ・・蒸発器
14 ・・凝縮器
15 ・・過冷却熱交換器
16 ・・溶液熱交換器
17 ・・溶液ポンプ
18、19 ・・散布器
20 ・・ファン
41 ・・電磁弁
43 ・・電磁弁
44 ・・電磁弁
45 ・・電磁弁
46 ・・電磁弁
51〜57 ・・管路
61〜67 ・・管路
75〜77 ・・管路
X ・・蒸気圧縮式冷凍機
Y ・・吸収式冷凍機
Z ・・冷凍装置

Claims (8)

  1. 蒸気圧縮式冷凍機(X)とエンジン等の排熱で駆動される吸収式冷凍機(Y)とを備えて構成される冷凍装置であって、
    上記吸収式冷凍機(Y)の吸収器(12)に流入する溶液を空冷式の過冷却熱交換器(15)によって過冷却して上記吸収器(12)へ流入させるとともに、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒と上記吸収式冷凍機(Y)の発生器(11)内の溶液との間で熱交換可能に構成する一方、
    上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒回路に、上記吸収式冷凍機(Y)の上記発生器(11)をバイパスして該吸収式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)に接続されるバイパス路(75)を設けるとともに該バイパス路(75)に電磁弁(45)を備え、また上記吸収式冷凍機(Y)の上記吸収器(12)の出口から溶液ポンプ(17)を経て溶液熱交換器(16)に至る管路(67)に電磁弁41を設け、
    上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷房運転時は上記電磁弁(41)を開弁し、且つ上記発生器(11)の入口の上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁(45)を開弁し、冷媒温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁(45)を閉弁する一方、
    上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の暖房運転時は、上記四路切換弁(2)を切換え、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、且つ上記吸収式冷凍機(Y)の上記凝縮器(14)を停止し、溶液ポンプ(17)と過冷却熱交換器用ファン(20)を運転し、上記電磁弁(45)を閉弁させ、且つ上記吸収式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)での上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒の温度が設定温度未満である場合には上記電磁弁(41)を開弁し、冷媒の温度が設定温度以上である場合には上記電磁弁(41)を閉弁する、又は上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の暖房運転時で且つ上記吸収式冷凍機(Y)の上記過冷却器(15)の出口側の溶液温度が設定温度以上であるときには上記電磁弁(41)を閉弁し、設定温度未満であるときには上記電磁弁(41)を開弁することを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記吸収式冷凍機(Y)の上記吸収器(12)の入口側の管路(66)と上記蒸発器(13)の冷媒入口側の管路(62)を電磁弁(43)を備えた管路(76)によって接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷房運転時には上記電磁弁(43)を閉弁し、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の暖房運転時には上記四路切換弁(2)を切換え、蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機(Y)は上記凝縮器(14)を停止し、溶液ポンプ(17)と過冷却熱交換器用ファン(20)を運転し、上記電磁弁(43)を開弁するように構成したことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1において、
    上記吸収式冷凍機(Y)の上記吸収器(12)の入口側の管路(66)を電磁弁(43)を備えた管路(77)を介して上記蒸発器(13)に接続し、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷房運転時には上記電磁弁(43)を閉弁し、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の暖房運転時には上記四路切換弁(2)を切換え、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒を冷房運転とは逆方向に流入させ、上記吸収式冷凍機(Y)は上記凝縮器(14)を停止し、溶液ポンプ(17)と過冷却熱交換器用ファン(20)を運転し、上記電磁弁(43)を開弁するように構成したことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項2又は3において、
    上記吸収式冷凍機(Y)の上記吸収器(12)の入口側の管路(66)に電磁弁44を設け、上記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷房運転時には上記電磁弁(44)を開弁し、暖房運転時には上記電磁弁(44)を閉弁するように構成したことを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1,2,3又は4において、
    上記発生器(11)の排熱入口側の管路(60)に電磁弁(46)を設け、冷房運転時には上記電磁弁(46)を開弁する一方、暖房運転時には上記発生器(11)の溶液温度が設定温度以上のとき上記電磁弁(46)を閉弁し、該設定温度未満のとき上記電磁弁(46)を開弁させるように構成したことを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項3又は4において、
    上記蒸発器(13)における溶液散布用の散布器と冷媒液散布用の散布器を、別体構成又は共用可能な一体構成としたことを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1,2,3,4,5又は6において、
    上記蒸発器(13)は、冷媒液が一過性で該蒸発器(13)の伝熱面を流れ、未蒸発の冷媒液は上記吸収器(12)側へ移動して該吸収器(12)側の溶液に吸収されるように構成したことを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項1,2,3,4,5,6又は7において、
    上記蒸気圧縮式冷凍機(X)を複数台設置して該各蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒の排熱を上記吸収式冷凍機(Y)の上記発生器(11)で回収するように構成したことを特徴とする冷凍装置。
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