JP2010242092A - ポリマーを含むホスホン酸基のコーティング層を有する重合フィルム - Google Patents

ポリマーを含むホスホン酸基のコーティング層を有する重合フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、印刷板における問題のうち少なくとも1つを軽減する若しくは本質的に克服する重合フィルムを提供することである。
【解決手段】実質的にゼラチンを含まない重合フィルムは、重合フィルム基板と、少なくとも1以上のペンダント(−POXY)基を有する少なくとも1以上の繰り返し単位を持つポリマーを含むコーティング層とを有し、ここで、同一若しくは異なるものであるXおよびYはOH若しくはOMであり、Mはカチオンである。重合フィルムは、印刷版の構成材料として使用するのに適している。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合フィルム、特に、実質的にゼラチンを含まず、印刷版の構成材料として使用するのに適しているコーティング層を有している。
本出願は、特願2000−525265に基づく分割出願である。
印刷版、特に平板印刷版は一般に、基板、親水性コーティング層および光重合可能な光電性層を含む。適当な光電を画像に(imagewise)暴露(exposure)すると、光重合可能な層の硬化が起こり、層の硬化していない部分は溶媒で洗浄することにより除去できるようになる。結果として、親水性の基板上に疎水性のポリマー画像(image)ができ、平板印刷版として使用できる。別の方法では、レーザー結像方法を用いて、疎水性トナーを親水性コーティング層に応用する。
GB−A−838708号明細書 EP−A−1879号明細書 EP−A−184458号明細書 US−A−4008203号明細書
親水性コーティング層の表面の性質は、最終的に印刷された画像の品質を決定する上で非常に重要なものになり得る。例えば、いくつかの先行する類似技術では、親水性のコーティング層はコーティングの質が悪く、基礎をなす基板および/または上にある光重合層またはトナーへの接着が不十分である。さらに、コーティング層は、不十分な親水性および/または固化していない光重合部分の不適当な除去を招き、比較的質の悪い印刷画像の形成を繰り返す可能性がある表面微細構造を与えるかもしれない。レーザートナーを基礎とするプロセスでは、最終的な画質を下げるトナーの散乱を制御または予防するために、親水性のコーティング層は、帯電防止性を必要としてもよい。
印刷版の製造に使用されるいくつかのプロセスでは、比較的高い温度が用いられ、印刷版に存在するあらゆる重合フィルムのカールおよび平面度に影響を及ぼすことができる。
ゼラチンなどの親水性のコーティング層は、完成されたフィルムの製造後、すなわち「オフ−ライン」で、重合フィルムに慣例的に塗布され、結果として、コーティングフィルムの製造に必要なプロセスステップの数が増加する。製造プロセスの効率の単純化および改良のためにゼラチンを使用することなく、フィルム製造プロセス中、すなわち「イン−ライン」でコーティング層の塗布を可能にする必要がある。
我々は、前述の問題のうち少なくとも1つを軽減する若しくは本質的に克服する重合フィルムを発明した。
したがって本発明は、実質的にゼラチンを含まない重合フィルムであって、少なくともその一方の表面にコーティング層(少なくとも1以上の繰り返し単位を持つポリマーを含んでいる)を有する重合フィルム基板を含む重合フィルムを提供する、ここで、前記繰り返し単位は少なくとも1以上のペンダント(−POXY)基を有し、同一若しくは異なるものであるXおよびYはOH若しくはOMであり、Mはカチオンである。
本発明はさらに、重合フィルムの製造方法であって、重合フィルム基板を形成する工程、基板の少なくとも一方の表面にコーティング組成物を塗布する工程を含む方法を提供する、ここで、前記コーティング組成物は、少なくとも1以上のペンダント(−POXY)基を有する少なくとも1以上の繰り返し単位を有するポリマーを含み、ここで、同一若しくは異なるものであるXおよびYはOH若しくはOMであり、Mはカチオンである。
本発明はまた、印刷版であって、少なくともその一方の表面にコーティング層(少なくとも1以上の繰り返し単位を持つポリマーを含んでいる)を有している重合フィルム基板を含む印刷版を提供する、ここで、前記繰り返し単位は少なくとも1以上のペンダント(−POXY)基を有し、同一若しくは異なるものであるXおよびYはOH若しくはOMであり、Mはカチオンである。
本発明による重合フィルムは、鏡、特に自動車の鏡、および建築物表面外装のためのコーティングとして融解することができる。本重合フィルム基板は、基布がなくても独立で存在することのできるフィルムである。
本発明にしたがって重合フィルムを得るためにコーティング層組成物が塗布された基板は、適した全てのフィルム形成ポリマー材料から形成されても良い。熱可塑性材料が好ましく、エチレン、プロピレンおよび1−ブテンなどの1−オレフィンのホモポリマーまたはコポリマー、ポリアミド、ポリカーボネートが含まれ、ポリエステル、特に、1以上のジカルボン酸若しくはその低級アルキル(炭素原子6個まで)ジエステル、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−若しくは2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロ−テレフタル酸または1,2−ビス−p−カルボキシフェノキシエタン(任意でピバル酸などのモノカルボン酸とともに)と、1以上のグリコール、特に脂肪族グリコール(例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,4−シクロヘキサン−ジメタノール)との縮合によって得ることのできる合成線状ポリエステルがより好ましい。ポリエチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレンナフタレートフィルムが好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましく、主には、互いに垂直な二方向に順次延伸する(典型的には70から125℃の範囲の温度で、好ましくは、典型的に150から250℃の範囲の温度でのヒートセットで)ことによって二軸配向されたフィルムなどであり、例えば、特許文献1[GB−A−838708]に記述される。別の好ましいフィルムは、テレフタル酸およびイソフタル酸とエチレングリコールとのコポリマーを含む。基板は、ポリアリールエーテルまたはそのチオ類似体、特に、ポリアリールエーテルケトン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルエーテルスルホン、またはそのコポリマー若しくはチオ類似体を含んでもよい。これらのポリマーの例は、特許文献2[EP−A−1879]、特許文献3[EP−A−184458]および特許文献4[US−A−4008203]に開示されている。これらのポリマーのブレンドを用いてもよい。ポリp−フェニレンスルフィドフィルムもまた適している。
適した熱硬化樹脂基板材料には、付加重合樹脂(ポリアクリレート、ビニル樹脂、ビス−マレイミド(bis−maleimides)および不飽和ポリエステルなど)、ホルムアミド縮合体樹脂(尿素、メラミンまたはフェノールとの縮合体など)、シアナート樹脂、イソシアナート樹脂、エポキシ樹脂、機能性ポリエステル、ポリアミドまたはポリイミドが含まれる。
本発明による重合フィルム用のフィルム基板は、配向されていなくてもよく、または配向(例えば、一軸配向)されているのが好ましく、または機械的性質と物理的性質とを十分に兼備するためには、フィルムの平面中で互いに垂直な二方向に延伸することによって二軸配向されるのがより好ましい。フィルムの形成は、重合フィルム製造の技術分野で知られているあらゆるプロセス、例えばインフレーション法またはフラットフィルム法により達成することができる。
インフレーション法では、同時二軸配向は、熱可塑性ポリマー管の押出成形により達成され、その熱可塑性ポリマー管は続いて急冷され、再加熱され次に内部ガス圧力により膨張して横の配向が誘導され、並びに縦の配向を誘導する速度で回収される。
好ましいフラットフィルム法では、ポリマーが急冷されて確実に非晶状態になるように、フィルム−形成ポリマーをスロットダイを通して押出成形し、直ちにチル鋳造表面(ドラム)上で急冷する。次に、ポリマーのガラス転移温度よりも高い温度で、急冷した押出物を少なくとも1方向に延伸することにより、配向を行う。連続的配向は、平らな急冷した押出物をフィルム延伸機(stretching machine)に通して、まず一方向(通常は縦方向、すなわち順方向)、次に横方向に延伸することにより達成することができる。押出物の前方への延伸は、従来、一組の回転ロールを介して若しくは二組のニップロールの間で行われ、次に横方向の延伸がステンター装置内で行われる。延伸は、フィルム−形成ポリマーの性質により決定される大きさまで行われる、例えば、ポリエステルは通常、延伸されたポリエステルフィルムの寸法が、延伸の各方向に、元の寸法の2.5から4.5倍になるように延伸される。
延伸フィルムは、フィルム−形成ポリマーのガラス転移温度よりも高く、但しその融点よりは低い温度において、寸法拘束下でヒートセットにより寸法安定化されてポリマーの結晶化を誘導することができ、またそれが好ましい。
好ましい実施態様では、本発明の重合フィルムが、低いひずみ、減少したカールおよび改良された平面度(または、しわ)を有するために、重合フィルムは、150℃で0.01から1.0%のフィルムの横方向の熱膨張百分率(TD)および150℃で0.4から2.0%のフィルムの縦方向の熱収縮百分率(MD)を有する。フィルムは、150℃で0.2から0.8%のTD膨張および150℃で0.5から1.5%のMD収縮、特に150℃で0.3から0.5%のTD膨張および150℃で0.7から1.0%のMD収縮を示すのが好ましい。
例えば上述したように、二軸延伸フィルムの製造の間に、本発明の重合フィルムの基板を調製することができる。二軸延伸フィルム製造のための典型的な方法では、フィルムは、最初に一連の回転ロールを介して縦方向に延伸され、次にステンターオーブン内で横方向に延伸され、好ましくは、続いてステンター装置内で張力をかけてヒートセットされる。横方向の張力は、フィルムを保持するクリップにより提供されることができ、このクリップはステンター装置の反対側の上の平行なレールに取付けられる。横方向の張力は、例えば、レールをステンターの出口先端の方向へ内側に動かすこと(これは「トーイン(toe−in)」として知られている)により小さくできる。トーインを利用することによりフィルムをある程度収縮することができ、かつ、この方法を用いることにより、所望のTD膨張およびMD収縮の特性を有するフィルムを得ることができる。使用されるトーインの量は、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムの製造では、0.1から10%であるべきであり、好ましくは3から7%、特に3.5から6%である。必要とされるトーインの正確な量は、製造される特定のフィルムおよび使用される他のプロセス条件によって決まる。ステンターは、比較的高い温度で稼働することが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムの場合、ステンター温度は230から245℃、特に235から240℃が適している。
本発明の一実施態様では、重合フィルムは透明であって高い光学的透明度および低いヘーズを示し、広角ヘーズは、好ましい175μmの厚さのフィルムについて標準ASTMD1003−61に従って測定したときに、<8%であるのが好ましく、より好ましくは<6%、特に<5%、とりわけ<3%が好ましい。基板中に粒状添加物をほとんど存在させないか、全く存在させないことにより、前記光学的特性を適切に達成することができる。基板は比較的少量、例えば、5から3000ppmの範囲、好ましくは50から2000ppm、より好ましくは100から1000ppmで、充填材料を含んでもよい。適した充填材には、シリカ、チャイナクレー、炭酸カルシウムなどの無機材料と、シリコン樹脂粒子などの有機材料とが含まれる。球状の単分散充填材を使用してもよい。基板は、フィルム製造プロセスで再生フィルムを用いる通常の実施による充填材を含んでもよい。
しかしながら、本発明のさらに別の実施態様では重合フィルムは不透明であり、これは、好ましい175μmの厚さのフィルムについて、0.75から1.75、特に1.2から1.5の透過性光学的濃度(Sakuraデンシトメータ;型PDA65;透過性モード)を示すフィルムとして定義される。有効量の不透明剤を基板層の合成ポリマーに添合することにより、重合フィルムは都合よく不透明にされる。適した不透明剤には、粒状無機充填材、不相溶の樹脂充填材、または2つ以上のそのような充填材の混合物が含まれる。
重合フィルムは、半透明、すなわち0.75までの透過性光学的濃度を有するものであってもよい。
不透明フィルム基板を生成するのに適した粒状無機充填材には、通常の無機顔料および充填材、特に、金属若しくはメタロイド酸化物(例えば、アルミナ、シリカおよびチタニア)、およびアルカリ金属塩(例えば、カルシウムおよびバリウムの炭酸塩および硫酸塩)が含まれる。適した無機充填材は、均質のものであってよく、本質的に単一の充填材料または化合物(例えば、二酸化チタンまたは硫酸バリウムのみ)から成っていてもよい。あるいは、充填材の少なくとも一部分が不均質で、一次充填材料が添加改質成分と会合していてもよい。例えば、一次充填材粒子は表面改質剤(例えば、顔料、石けん、界面活性剤カップリング剤または他の改質剤)で処理されて、その充填材が外側の層のポリマーと相溶性となる程度が促進される。
適した粒状無機充填材は、ボイドのないタイプまたはボイドのあるタイプであってよく、すなわち、ボイドによって、離散して閉じられた気泡の少なくとも一部を含んでいる気泡構造を含むことを意味する。硫酸バリウムは、結果としてボイドを形成する充填材の一例である。二酸化チタンは、使用される二酸化チタンの特定のタイプに応じて、ボイドのあるタイプまたはボイドのないタイプであってよい。本発明の好ましい実施態様では、フィルム基板は二酸化チタン粒子を含み、ボイドのないタイプのものがより好ましい。
フィルム基板に添合される無機充填材の量は、基板ポリマーの質量を基礎として、2質量%以上で40質量%を越えないことが望ましい。充填材(二酸化チタンが適当)の濃度が基板ポリマーの質量を基礎として、好ましくは5質量%から25質量%の範囲内、より好ましくは8質量%から18質量%、特に11質量%から14質量%であるときに、特に満足のいく不透明度のレベルが達成される。
無機充填材粒子は、好ましくは0.2から1.5μmの範囲で体積分布メジアン粒径(全粒子の体積の50%に相当する球の径に等しく、粒子の質量%が径に相関する累積分布カーブ上で読みとれ、しばしば「D(v,0.5)値」と表される)を有し、より好ましくは0.4から1.1μm、特に0.6から0.8μm、とりわけ0.65から0.75μmの範囲で有する。
好ましい二酸化チタン粒子はアナターゼまたはルチル結晶形であってよい。二酸化チタン粒子は、好ましくは大部分がアナターゼであり、より好ましくはアナターゼを少なくとも60質量%、特に少なくとも80質量%、とりわけほぼ100質量%含む。この粒子は、塩化物を用いる方法または好ましくは硫酸塩を用いる方法などの標準的な手法により調製することができる。
本発明の一実施態様では、二酸化チタン粒子は、好ましくはアルミニウム、ケイ素、亜鉛、マグネシウムまたはこれらの混合物などの元素の無機酸化物でコーティングされる。好ましくは、コーティングはさらに、脂肪酸および好ましくはアルカノールなどの有機化合物を含み、8から30個、好ましくは12から24個の炭素原子を有するものが適している。ポリジメチルシロキサンまたはポリメチル水素シロキサンなどの、ポリジオルガノシロキサン類またはポリオルガノ水素シロキサン類が適した有機化合物である。
コーティングは、水性懸濁液中で二酸化チタン粒子に塗布するのが適している。無機酸化物は、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、ケイ酸またはケイ酸ナトリウムなどの水溶性の化合物から、水性懸濁液中で沈殿される。
個々のまたは一次の二酸化チタン粒子は、電子顕微鏡で測定して0.05から0.4μmの範囲で平均結晶サイズを有するのが適しており、好ましくは0.1から0.3μm、さらに好ましくは0.2から0.25μmである。本発明のより好ましい実施態様では、一次の二酸化チタン粒子は、凝集して複数の二酸化チタン粒子を含むクラスターまたは凝集物を形成する。一次の二酸化チタン粒子の凝集プロセスは、二酸化チタンの実際の合成の間および/またはポリマーおよび/またはポリマーフィルムの製造プロセスの間に行ってもよい。
フィルム基板は、任意で「不相溶性樹脂」を含み、これは、層の押出成形および二次加工中に生じる最高温度において、溶けない樹脂、または実質的に基板ポリマーと不混和である樹脂を意図する。そのような樹脂には、ポリエステルフィルムへの混和のためのポリアミドおよびオレフィンポリマー、特に、その分子中に6個までの炭素原子を含むモノ−アルファ−オレフィンのホモ−ポリマー若しくはコ−ポリマー、またはポリオレフィンフィルムへの混和のための前述したようなポリエステルが含まれる。
フィルム基板への混和のための不相溶性樹脂、好ましくはポリオレフィンの量は、基板ポリマーの質量を基礎として、好ましくは1質量%から15質量%、より好ましくは3質量%から10質量%、特に5質量%から8質量%の範囲である。
従来の技術、例えばポリマーが誘導されるモノマー反応物との混合によって、そこからのフィルム形成に先立った顆粒若しくは小片の形状でのポリマーとのドライブレンディングによって、またはマスターバッチング技術を用いて、不透明剤(無機充填材が好ましい)を基板層ポリマーへ混和することができる。
コーティング層のポリマーの繰り返し単位のペンダント(−POXY)基は、ポリマーの主鎖の一部ではない基、すなわち、ポリマーの主鎖に結合した側鎖中に存在する基、を意図している。同一または異なるものであるXおよびYは、OHまたはOMであり、Mはカチオンである。Mは、金属イオンであってよく、好ましくはアルカリ金属イオン、より好ましくはLi+、Na+若しくはK+、またはテトラメチルアンモニウムイオンである。XおよびYは共にOH基が好ましい、すなわち、好ましいペンダント基は、
Figure 2010242092
である。
従って、コーティング層のポリマーは、ペンダントリン酸基および/またはその塩若しくは他の誘導体を有する繰り返し単位を含んでいることが好ましい。
適した繰り返し単位は、ホスホン酸基を含んでいるモノエチレンの不飽和モノマーの重合の間に誘導され、芳香族、複素環式、脂肪族および脂環式であってよい。好ましいモノマーには、ビニルホスホン酸、ジビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、メタリルホスホン酸、ビニルホスホン酸モノメチルエステル、メタクリルアミドメタンホスホン酸、2−アリールアミド−2−メチルプロパンホスホン酸、3−ホスホノプロピルアクリレートおよび3−ホスホノプロピルメタクリレートが含まれる。ビニルリン酸は特に好ましいモノマーである。
コーティング層のポリマーは、本明細書中で記載したモノマーを有するリン酸を含む繰り返し単位を、5モル%以上、好ましくは10から90モル%、より好ましくは30から80モル%、特に45から75モル%、とりわけ50から70モル%の範囲で含んでいるものが適当である。
コーティング層のポリマーは、好ましくは、本明細書中で記載した繰り返し単位に加えて1以上のコモノマー(アクリルのが好ましい)を含んでいるコポリマーである。適した添加コモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸またはアクリル酸若しくはメタクリル酸の誘導体、好ましくはアクリル酸若しくはメタクリル酸のエステル、特にアルキル基が10個までの炭素原子を含むもの(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、テルブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、およびn−オクチルなど)であるアルキルエステルから選択してもよい。アルキルアクリレート(例えば、エチルアクリレートまたはブチルアクリレートなど)、および/またはアルキルメタクリレート(例えば、メチルメタクリレートなど)を使用してもよい。
本発明の好ましい実施態様では、コーティング層のポリマーはさらに繰り返し単位を含み、これはペンダントカルボキシ基、または加水分解でカルボキシ基を形成する基を含んでいる。適したカルボキシ基を含む反復基は、モノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、またはそれらの誘導体など)の重合の間に誘導される。アクリル酸は、特に好ましいカルボキシ基を含むコモノマーである。
コーティング層のポリマーは、本明細書中で記載したペンダントカルボキシル基を含んでいる繰り返し単位を、好ましくは10から70モル%、より好ましくは30から60モル%、特に30から55モル%、とりわけ30から50モル%の範囲で含む。
コーティング層コポリマーの調製に用いるのに適している他のコモノマーには、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ハロ−置換アクリロニトリル、ハロ−置換メタクリロニトリル、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸、無水イタコン酸およびイタコン酸の半エステルが含まれる。他の任意のコモノマーには、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニルおよび安息香酸ビニルなどのビニルエステル;ビニルピリジン;塩化ビニル;塩化ビリニデン;マレイン酸;無水マレイン酸;ブタジエン;エチレンイミン;ビニルスルホン酸などのスルホン化モノマー;スチレン並びにスチレンの誘導体(クロロスチレン、ヒドロキシスチレンおよびアルキル化スチレンなど)が含まれる。コモノマーの好ましい種類には、ビニルスルホン酸またはその塩若しくは他の誘導体(例えば、ビニルスルホン酸ナトリウム)などのスルホン化モノマーが含まれる。ビニルスルホン酸の他の適した塩には、カリウム塩およびリチウム塩が含まれる。
コーティングは、コーティング層コポリマー中にそのようなスルホン化コモノマーを、好ましくは1〜60モル%、より好ましくは3〜50モル%、特に5〜30モル%含む。
好ましいコーティング層のポリマーは、ポリ(アクリル酸−コ−ビニルホスホン酸)コポリマーである。さらに好ましいコーティング層のポリマーは、アクリル酸、ビニルホスホン酸およびビニルスルホン酸ナトリウムの部分を含むターポリマーである。
コーティング層のポリマーの分子量は広い範囲にわたって変更してもよい、しかし平均分子量は、好ましくは5,000,000未満、より好ましくは2,000から200,000の範囲内、特に25,000から100,000の範囲内、とりわけ35,000から80,000の範囲内である。コーティング層組成物中に存在するコーティング層のポリマーの量は組成物の固体物全体と比較して、0.1から50質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1から20質量%、特に0.5から10質量%である。
コーティング層組成物はさらに、コーティングへのトナー接着を高めることができる樹脂を含んでもよい。適した樹脂には、アクリルポリマーおよびコポリマー、スチレンのホモポリマーおよびコポリマー、アクリロニトリル、スルホン化ポリエステル、並びに前述のポリマーおよびコポリマーのブレンドが含まれる。相溶化させる樹脂の好ましい種類の1つは、スチレンとアクリルモノマーのコポリマーであり、例えば、ZenecaからNeocryl BT70として販売されている樹脂である。
本発明の一実施態様では、コーティング層は無機充填材を含み、シリカ、アルミナ、二酸化チタンおよび/または金属酸化物などの粒子状材料が適している。
無機充填材粒子は、0.1から10μmの範囲で体積分布メジアン粒径(全粒子の体積の50%に相当する球の径に等しく、粒子の質量%が径に相関する累積分布カーブ上で読みとれ、しばしば「D(v,0.5)値」と表される)を有するのが好ましい。
充填材粒子の粒径は、電子顕微鏡、コールター計数器、沈降分析および光散乱により測定することができ、レーザー光回折を基礎とした技術が好ましい。
コーティング層組成物中に存在する無機充填材の量は組成物の固体物全体と比較して、0.001から30質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは10質量%未満である。
コーティング層は任意で、架橋剤(低分子量のものが好ましい)を含む。架橋剤は、コーティング層の形成以前は、有機物質が適しており、モノマー種および/またはオリゴマー種、特にモノマー種が好ましい。架橋剤の分子量は2000未満が好ましく、より好ましくは1500未満、特に1000未満、とりわけ250から500の範囲内である。適した架橋剤は、アルキド樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミンのようなアミン誘導体、および/またはアミン(例えば、メラミン、ジアジン、尿素、環状エチレン尿素、環状プロピレン尿素、チオ尿素、環状エチレンチオ尿素、アジリジン、アルキルメラミン、アリールメラミン、ベンゾグアナミン、グアナミン、アルキルグアナミンおよびアリールグアナミンなど)とアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)との縮合生成物を含んでもよい。好ましい架橋剤は、メラミンとホルムアルデヒドとの縮合生成物である。縮合生成物は任意でアルコキシル化されてもよい。架橋剤の架橋作用を促進するために、触媒を使用するのも好ましい。メラミンホルムアルデヒドの架橋に好ましい触媒には、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、パラトルエンスルホン酸、硫酸、塩基で安定化したマレイン酸、アンモニウムパラトルエンスルホン酸およびモルフォリニウム(morpholinium)パラトルエンスルホン酸が含まれる。
より好ましい架橋剤はジメチロール尿素である。
ヒドロキシアルキルセルロース中に存在する官能基との分子間架橋を促進するため、並びにコーティング層の基層表面への接着を改良するために、架橋剤は少なくとも3つの官能性(すなわち、3つの官能基)を示すのが好ましい。
コーティング層組成物中に存在する架橋剤の量は、組成物の固体物全体と比較して、0.1から25質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.15から10質量%、特に0.2から5質量%、とりわけ0.25から2質量%である。
コーティング層のポリマーの、コーティング層組成物の中に存在する、およびその結果としてコーティング層の中に存在する架橋剤に対する比は、質量比で500から0.005の範囲:1であることが好ましく、より好ましくは150から0.01:1、特に50から0.1:1である。
必要であれば、コーティング層組成物はさらに、フィルム基板に塗布されるときにその広がりを促進するために界面活性剤を含んでもよい。
さらに、コーティング層は好都合にも延伸剤を含み、これは、フィルムの所望の厚さへの加工を促進するためにアルキルアリールフタレートを含んでいるのが好ましい。
コーティング層の表面は親水性であり、前述のように測定したときに、70゜未満の水接触内角を示すことが好ましく、より好ましくは55゜未満、特に、大きくて50゜未満である。コーティング層の表面は、前述のように測定したときに、140゜より大きい水中油接触角を示すことが好ましく、より好ましくは145゜より大きく、特に、150゜より大きい角である。
水接触角と水中油接触角との差は、好ましくは75゜より大きく、より好ましくは少なくとも90゜、もっとも好ましくは95゜より大きい。
コーティング層組成物(水性分散液の形態が好ましい)は、通常のコーティング技術によって基板フィルム表面に塗布されてもよい。塗布される媒体は、一般に1から30、好ましくは2から15、特に5から10質量%の範囲内で固形分を有しており、直ぐに乾燥されて分散剤が除去され、並びに層の架橋が達成される。乾燥は従来の技術、例えばコーティングされたフィルムを熱風炉に通すことによって行ってよい。形成後の通常のフィルム処理(ヒートセットなど)の間に、乾燥を行ってもよい。
乾燥されたコーティング層の厚さは、好ましくは0.1μmより厚く、より好ましくは0.4μmより厚く、特に薄くて1.0μmである。
コーティング層組成物は、既に配向されたフィルム基板に塗布してもよい。しかし、コーティング媒体の塗布は、いずれかの延伸操作の前、またはその間に行われるのが好ましい。特に、本発明によれば、親水性コーティング組成物は二軸延伸操作の2つの段階(縦および横)の間にフィルムに塗布されることが好ましい。このような一連の延伸とコーティングとの連続は、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの線状ポリエステルフィルムの製造にとって特に好ましく、本フィルムは、好ましくは最初に一連の回転ロールを介して縦方向に延伸され、コーティング層組成物でコーティングされ、次にステンターオーブン内で横方向に延伸される、また、続いてヒートセットされるのが好ましい。
本発明によるコーティング層から離れた、重合フィルムの裏表面は、処理を行わなくてもよいし、その上に機能性層(放出(release)層、裏層または、帯電層など)を有してもよい。
本発明の重合フィルムは、重合フィルムの製造に慣例的に用いられるいずれの薬剤を含んでも差し支えない。したがって、染料、顔料、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、界面活性剤、スリップ剤、接着向上剤、引掻抵抗増強剤、光沢改良剤、プロデグラダント、難燃剤、および紫外線安定剤などの薬剤を基板および/またはコーティング層に、適当に添合してもよい。
重合フィルムは、意図される用途にしたがってその厚さを変更しても良いが、フィルムはその全体の厚さが5から350μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは25から250μm、特に125から200μmである。
本明細書中の以下の試験方法は、充填材粒子および重合フィルムの特定の性質を測定するために使用される。
(接触角)
水の接触角は、試料表面上の5μlの蒸留水試験溶液の液滴の分布を撮影することによって得た。この角は、ネガを投射し、3つの層の接触の点において液滴分布に接線を引くことによって測定した。標準偏差に引用された角は、各液体の液滴9個について測定した角の平均である。標準偏差は4であった。
(水中油接触角)
周囲を水で浸した試験表面上の鉱油(Castrol Solvent Neutral 150)の接触角は、蒸留水が入っているガラスセル(60×50×55mm)中で試料試験表面を反転し、油の液滴(10〜40μl)を水に浸した表面の裏面上にシリンジと曲がった針とを使って挿入することにより測定した。滴分布の画像は、FTA−200 Dynamic Contact Angle Systemを用いて取り込んだ、また接触角は、測定器ソフトウェアを用いて自動的に計算した。引用した接触角は、9滴の平均である。標準偏差は4であった。
(充填材粒子分析)
体積分布メジアン粒径、および粒径分布比D25/D75およびD10/D90は、クールターLS130(Coulter Electronics Ltd. Luton,UK)粒径測定器を用いて測定した。
BET比表面積は、Micromeritics ASAP 2400(Micromeritics Limited,Dunstable,UK)を用いてマルチ−ポイント窒素吸着により測定した。0.05と0.21との間の相対圧力を用い、ガス抜き条件は窒素パージ(1から2リットル/時)を伴って、140℃で1時間であった。
骨格密度は、Micromeritics Accupyc 1330(Micromeritics Limited,Dunstable,UK)を用いてヘリウム比重びん法により測定した。
(トナーへの接着)
親水性コーティングへのトナーの接着は、以下の方法により、コーティングから剥がれたトナーの量を測定することによって推定した:
試験画像(トナーの)は、Xanteレーザープリンタ−を用いてコーティングされたフィルムの試料上に印刷した。試験画像は、8個の黒い長方形ブロックから構成された。8個のブロックそれぞれの光学濃度は、色透過−反射デンシトメータ(Optronic Colour Communicationsにより供給される、型 Mackbeth TR927)を用いて測定した。最高のおよび最低の測定値は無視し、他6つの値の平均値をV1として記録した。次に、一片の接着テープ(Tesa4104)を貼り、普通の方法でテープを剥ぐことにより、1つのブロックからトナーを除去した。トナーを除去した領域で、デンシトメータ測定をさらに8回行い、平均値(最高のおよび最低の測定値は無視)、V2を前述の平均値と比較した。以下の式にしたがって、除去されたトナーの%を計算した。
除去されたトナー=(V1/V2)×100%
以下の実施例を参照することにより、本発明を説明する。
(実験方法および材料)
以下に述べるコーティング調合物を構成するために用いられた材料は、表1に詳述する。各調合物の組成は、表2に示す。
(実施例1および2)
透明なポリエチレンテレフタレートポリマーを、18%イソフタレート+82%テレフタレート+エチレングリコールからできたポリエステルコポリマーと共に同時押出し、冷却した回転ドラムの上に流し込み、元の長さの約3倍まで、押出し方向に延伸した。冷却した延伸フィルムのコポリマー側を、ゴムインキローラーを用いたオフセットグラビア塗布により、以下の成分を特定量含む水性コーティング組成物でコーティングした。
Figure 2010242092
ポリエステルフィルムを片側のみコーティングした。コーティングされたフィルムをステンターオーブンの中に通してフィルムを乾燥し、元の長さの約3倍まで横方向に延伸した。二軸延伸したコーティングフィルムを、通常の方法により約200℃の温度にヒートセットした。最終的なコーティングの厚さは、塗布質量約0.3から0.5mgdm-2で0.03〜0.05μmであった。コーティングフィルムの表面特性およびトナーの接着は、上述のように試験を行い、その結果は表3に示している。
(実施例3)
表2に示すようにコーティング配合物を調製し、実施例1および2で述べたのと同じ方法でフィルムをコーティングした。乾燥したコーティングの厚さが2.8、1.2および0.7μmになるように、異なる3つの塗布質量でコーティングした。水接触角を測定し、結果を表3に示す。結果は、フィルムが厚い程水接触角が小さくなり、それゆえ親水性になることを示している。
Santicizer261は延伸剤であり、2%のマイクロ−エマルジョンにして用いる。マイクロ−エマルジョンを調製するのに実施例7および8を用いた。
200mlの純Santicizer261および800mlの純Synperonic NP10を、清浄なプラスチックボトルに入れる。蓋を回して締め、透明で一層の液体を生成するまで、十分に振盪する。脱イオン水9リットルを入れた容器の中へ、撹拌しながらゆっくりと流し込んだ。10分間撹拌し、泡が消えるのを待つ。
(実施例4〜9)
表2に示したコーティング配合物を調製し、実施例1および2で述べたのと同じ方法でフィルムをコーティングした。
表3中の水接触角についての結果は、グリコール、特にSanticizer261などの延伸剤を添加することにより、実質的に水接触角を低下することを示している。
Figure 2010242092
Figure 2010242092

Claims (14)

  1. 実質的にゼラチンを含まない重合フィルムであって、この重合フィルムは少なくともその一つの表面にコーティング層を有する重合フィルム基板を含み、このコーティング層は少なくとも1以上の繰り返し単位を持つポリマーを含み、この繰り返し単位は少なくとも1以上のペンダント基−POXYを含み、このXおよびYは、同じかまたは異なっていてもよく、OHまたはOMであり、Mはカチオンである、ことを特徴とする重合フィルム。
  2. 前記コーティング層のポリマーが、ペンダントホスホン酸基および/またはその塩またはその誘導体を有する繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
  3. 前記コーティング層のポリマーが、1以上のアクリルコモノマーを有するコポリマーを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム。
  4. 前記コーティング層のポリマーが、ペンダントカルボキシ基若しくは加水分解でカルボキシ基を形成することができる基を含んでいる繰り返し単位をさらに含む
    ことを特徴とする前記いずれかの請求項に記載のフィルム。
  5. 前記コーティング層のポリマーが、アクリル酸およびビニルホスホン酸のコポリマーを含むことを特徴とする請求項4に記載のフィルム。
  6. 前記コーティング層のポリマーが、スルホン化モノマーまたはその塩若しくは他の誘導体であるコモノマーをさらに含むことを特徴とする前記いずれか1つの請求項に記載のフィルム。
  7. 前記コーティング層のポリマーが、アクリル酸、ビニルホスホン酸およびビニルホスホン酸ナトリウムのコポリマーを含むことを特徴とする前記いずれか1つの請求項に記載のフィルム。
  8. 前記コーティング層が、さらに延伸(drawing)剤を含むことを特徴とする前記いずれか1つの請求項に記載のフィルム。
  9. 延伸剤がアルキルアリールフタレートを含むことを特徴とする請求項8に記載のフィルム
  10. 前記コーティング層のポリマーが、さらに充填材を含むことを特徴とする前記いずれか1つの請求項に記載のフィルム。
  11. 前記コーティング層のポリマーが、さらに架橋剤を含むことを特徴とする前記いずれか1つの請求項に記載のフィルム。
  12. 重合フィルムを製造する方法であって、重合フィルム基板を形成する工程、基板の少なくとも一方の表面にコーティング組成物を塗布する工程を含み、このコーティング組成物が少なくとも1以上のペンダント(−POXY)基を有する少なくとも1以上の繰り返し単位を有するポリマーを含み、ここで、同一若しくは異なるものであるXおよびYがOH若しくはOMであり、Mがカチオンであることを特徴とする方法。
  13. フィルム基板の分子配向を達成するために用いられるあらゆる延伸作業の前またはその間に、コーティング組成物を基板に塗布することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 少なくとも一方の表面にコーティング層を有する重合フィルム基板を含む印刷版であって、ここで、コーティング層が、少なくとも1以上のペンダント(−POXY)基を有する少なくとも1以上の繰り返し単位を持つポリマーを含み、ここで、同一若しくは異なるものであるXおよびYがOH若しくはOMであり、Mがカチオンであることを特徴とする印刷版。
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