JP2010231968A - 二次電池の制御装置 - Google Patents

二次電池の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010231968A
JP2010231968A JP2009077047A JP2009077047A JP2010231968A JP 2010231968 A JP2010231968 A JP 2010231968A JP 2009077047 A JP2009077047 A JP 2009077047A JP 2009077047 A JP2009077047 A JP 2009077047A JP 2010231968 A JP2010231968 A JP 2010231968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
internal temperature
temperature
charge
detection means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009077047A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5470961B2 (ja
Inventor
Naoki Baba
直樹 馬場
Hiroaki Yoshida
広顕 吉田
Makoto Nagaoka
真 永岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2009077047A priority Critical patent/JP5470961B2/ja
Publication of JP2010231968A publication Critical patent/JP2010231968A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5470961B2 publication Critical patent/JP5470961B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】高い信頼性で二次電池の充放電を制御する。
【解決手段】所定の時間間隔Δt毎に二次電池の状態を検知する検知手段20,22と、検知された二次電池の状態から二次電池での発熱量を算出する発熱量推定手段26と、算出された発熱量に基づいて、現時点から時間間隔Δt経過後の二次電池の内部温度を推定する将来内部温度推定手段28と、を備え、将来内部温度推定手段28で二次電池の内部温度を推定する毎に検知手段20,22で二次電池の状態を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、充放電を安全に制御することを可能とする二次電池の制御装置に関する。
電気機器への電力の供給のために充放電が可能な二次電池が広く使用されている。例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車の電源システムにおいて、駆動力源として原動機を駆動するための二次電池が用いられている。
特許文献1には、内部状態を予測可能な電池モデルに基づいて、電池内部での局所的劣化を防止した二次電池の充放電制御を行なう充放電制御装置が開示されている。この技術では、電子制御ユニット(ECU)は、二次電池の内部状態を動的に推定可能な電池モデルを用いて、電池内における内部状態予測値を算出する電池モデルを用いる。この内部状態予測値が局所的にも所定の管理範囲を外れることがないように、二次電池からの出力可能電力(放電電力上限値)および入力可能電力(充電電力上限値)を算出し、その入出力可能電力の範囲内に充放電を制限する。
また、特許文献2には、二次電池の劣化を簡便かつ充分に抑制する保護制御システムが開示されている。この技術では、制御対象となる二次電池の端子間電圧及び充放電電流と抵抗の少なくとも一方を検出し、検出電圧値及び検出電流値と検出抵抗値の少なくとも一方とに基づいて二次電池が予め定められた劣化促進領域にあるかどうかの判断を行う。そして、二次電池が劣化促進領域にあると判断された場合、二次電池を劣化促進領域から回避させる。
特開2007−141558号公報 特開2003−47159号公報
W.B.Gu and C.Y.Wang,THERMAL-ELECTROCHEMICAL COUPLED MODELING OF A LITHIUM-ION CELL、ECS Proceedings Vol.99-25 (1),2000,ECS (2000),pp 743-762
ところで、特許文献1のように、電池モデルを用いて、初期値から連続的に長時間に亘って電池内部の状態(イオン濃度、電位、温度等)を推定し、その推定値に基づいて制御を行う技術では、初期値を求めた時点から時間が経過するほど推定値の確度は低下する。したがって、二次電池の制御の判定に用いる判定基準値もかなりの安全率を見込んだ値を設定せざるを得ない。
また、特許文献2のように、二次電池の状態の測定値から現時点の電池内部の状態を推定するのみで将来の二次電池の状態を推定しない技術では、将来の二次電池の状態の変化に対する余裕を見込んで二次電池の制御の判定に用いる判定基準値にかなりの安全率を見込まなければならない。
例えば、二次電池の温度を制御する場合、実際の熱暴走開始温度に対してかなり低い温度を判定基準値として設定することになる。このため、まだ十分な放電容量が残されているにも関わらず、放電を抑制する制御を行わなければならず、二次電池を十分に利用できない可能性がある。
本発明は、上記課題を鑑み、高い信頼性で充放電を制御することを可能とする二次電池の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの態様は、二次電池の制御装置であって、所定の時間間隔Δt毎に二次電池の状態を検知する検知手段と、前記検知された二次電池の状態から二次電池での発熱量を算出する発熱量推定手段と、前記算出された発熱量に基づいて、現時点から時間間隔Δt経過後の二次電池の内部温度を推定する将来内部温度推定手段と、を備え、前記将来内部温度推定手段で二次電池の内部温度を推定する毎に前記検知手段で二次電池の状態を検出することを特徴とする。
ここで、前記検知手段は、所定の時間間隔Δt毎に少なくとも二次電池の外部温度を検知する温度検知手段を含み、予め求めた二次電池の外部温度と内部温度との対応関係を用いて、前記温度検知手段において検知された二次電池の外部温度から現時点の内部温度を推定する現時点内部温度推定手段を備えることが好適である。
また、前記検知手段は、所定の時間間隔Δt毎に少なくとも二次電池の外部温度を検知する温度検知手段を含み、熱伝導方程式を用いて前記温度検知手段において検知された二次電池の外部温度から現時点の内部温度を推定する現時点内部温度推定手段を備えることも好適である。
また、前記検知手段は、充放電量を検知する充放電検知手段を含み、前記発熱量推定手段は、前記現時点内部温度推定手段において推定された現時点の二次電池の内部温度と前記充放電検知手段において検知された充放電量とに基づいて、二次電池での発熱量を算出することが好適である。
また、前記現時点内部温度推定手段において推定された現時点の二次電池の内部温度と、時間間隔Δt前に検知された外部温度に基づいて推定された二次電池の将来内部温度と、の差が所定の許容温度差以上である場合、前記将来内部温度推定手段の処理を行うことなく二次電池が異常であると判定する前判定手段を備えることが好適である。
また、前記将来内部温度推定手段で推定された将来の二次電池の内部温度に基づいて二次電池の安全性を判定する判定手段を備えることが好適である。
本発明によれば、高い信頼性で二次電池の充放電を制御することが可能となる。
本発明の実施形態に係る二次電池システムの構成図を示す図である。 第1の実施の形態における二次電池の充放電制御処理のフローチャートである。 第2の実施の形態における二次電池の充放電制御処理のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る二次電池システムの構成図を示す図である。 第2の実施の形態における二次電池の充放電制御処理のフローチャートである。
本発明の第1の実施の形態における二次電池システム100は、図1に示すように、二次電池102、モータ・ジェネレータ104及び電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)106を含んで構成される。
二次電池102は、充電を行うことによりエネルギーを蓄えることが可能であり、充放電を繰り返し行うことができる電池である。二次電池102としては、例えば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等が挙げられる。二次電池102は、その動作状態に応じて過充電や過放電等とならないように充放電の制御を行う必要がある。
二次電池102の出力はモータ・ジェネレータ104に接続される。モータ・ジェネレータ104は、二次電池102から出力を調整するためのインバータ等の制御回路を含んでもよい。二次電池102は、ECU106からの制御に応じて、モータ・ジェネレータ104へ電力を供給して駆動する。また、二次電池102は、ECU106からの制御に応じて、モータ・ジェネレータ104から回生電力を受けて充電される。なお、本実施の形態では、二次電池102の負荷をモータ・ジェネレータ104としたがこれに限定されるものではない。
二次電池102には、二次電池102の筐体の外部の温度を測定するための温度センサが設けられる。温度センサは、例えば、熱電対10とすることができる。熱電対10は、二次電池システム100の制御での電池内部の温度を推定するために二次電池102の外部温度を測定するために用いられる。熱電対10の取付位置は、二次電池102の内部温度を測定するために適した位置、例えば、二次電池102の外部温度と内部温度との対応を示す温度マップを予め準備した際の外部温度を測定した位置に取り付けることが好適である。熱電対10の出力はECU106へ入力される。
また、二次電池102の入出力電流Iappを測定する電流センサ12が設けられる。また、二次電池102の出力端子間の出力電圧Vbを測定する電圧センサ14を設けてもよい。電流センサ12及び電圧センサ14の出力はECU106へ入力される。
ECU106は、熱電対10並びに電流センサ12及び電圧センサ14からの出力を受けて、これらの信号に基づいて二次電池102の充放電を制御する。ECU106は、温度検知手段20、充放電検知手段22、現時点内部温度推定手段24、発熱量推定手段26、将来内部温度推定手段28及び判定手段30を含んで構成される。
なお、ECU106は、マイクロコンピュータを含んで構成することができる。この場合、ECU106に含まれる各手段は制御プログラムを実行することによって実現される。また、ECU106は、ロジック回路を含んで構成することができる。この場合、ECU106に含まれる各手段はロジック回路の組み合わせにより実現される。
以下、二次電池システム100における二次電池102の充放電制御について説明する。充放電制御処理は、図2に示すフローチャートに沿って実行される。充放電制御処理は、所定の時間間隔Δt毎に行われる。すなわち、時間間隔Δt毎に以下の処理を実行し、充放電制御を行う。
ステップS10では、充放電レートIappを取得する。ステップS10の処理は充放電検知手段22に相当する。ECU106は、電流センサ12から現時点での入出力電流Iappを取得する。
ステップS12では、二次電池102の外部温度を取得する。ECU106は、熱電対10から二次電池102の電池スタック温度推定値Tstack,mes、すなわち外部温度(以下、Toutと表記する)を取得する。ステップS12の処理が温度検知手段20における処理に相当する。
ステップS14では、二次電池102の外部温度Toutに基づいて現時点(ステップ:N)における二次電池102の内部温度Tを推定する。ステップS14の処理が現時点内部温度推定手段24における処理に相当する。通常、市販の二次電池102の内部に熱電対等の温度センサを挿入することは不可能であり、二次電池102の内部温度Tは直接測定できないため、二次電池102の外部温度Toutから内部温度Tを推定するものである。
本実施の形態では、内部温度Tは、実装する二次電池102と同様の試験装置等において予め実測した二次電池102の外部温度Toutと二次電池102の内部温度Tとの対応関係を示すマップ(データ)を用いて、取得した二次電池102の外部温度Toutに対応する内部温度Tを求める。
ステップS16では、充放電レートIappに基づいて充電状態SOC(SOC:State of Charge)を算出する。ステップS16の処理が発熱量推定手段26の一部に相当する。
ECU106は、前回、時間間隔Δt前に測定された充放電レートIappと今回ステップS10で測定された充放電レートIappの差から時間間隔Δtに充放電された電流量を求め、その値から現時点(ステップ:N)における二次電池102の充電状態SOCを求める。充電状態SOCの算出には、二次電池102の外部温度Toutおよび出力電圧Vbの検出値を適宜反映させてもよい。
ステップS18では、電池内部状態モデル式を用いて二次電池102の電位勾配及び濃度勾配を求める。ステップS18の処理が発熱量推定手段26の一部に相当する。
ECU106は、ステップS14で求めた二次電池102の内部温度TとステップS16で求めた二次電池102の充電状態SOCを電池内部状態モデル式に導入することによって電位勾配及び濃度勾配を求める。
本発明の実施の形態における二次電池の制御装置では、以下に説明する電池モデル式M1〜M15を用いて、電池の内部状態分布を推定する。以下に、ECU106の電池モデル部で用いられる電池モデル式について説明する。また、表1に電池モデル式M1〜M15内で用いられる変数および定数の一覧表を示す。
Figure 2010231968
Figure 2010231968
式M1〜M3は、電極反応を示す式である(バトラーボルマーの式)。交換電流密度i0は、式M1で表され、活物質の界面におけるイオン濃度の関数で与えられる。式M1中のηは式M2により求められ、式M2中のUは式(M3)により求められる。
Figure 2010231968
式M4〜M6は、電界液中でのイオン保存則を示す。電界液中での実効拡散係数は式M5で表される。反応電流jLiは、式M6に示すように、電極の単位体積あたりの活物質表面積asと輸送電流密度/injとの積で与えられる。なお、反応電流jLiの電極全体での体積積分が充放電レートIappに対応する。
Figure 2010231968
式M7及びM8は、固相中でのイオン保存則を示す。式M7は、球体である活物質中での拡散方程式を示す。電極単位体積あたりの活物質表面積asは式M8で求められる。
Figure 2010231968
電界液中での電荷保存則に基づき、電界液中での電位を示す式M9〜M11が得られる。実効イオン伝導率κeffは式M10で求められる。また、拡散導電係数κD effは式M11で示される。
Figure 2010231968
活物質での電荷保存則に基づき、固相中での電位は式M12およびM13で表される。
Figure 2010231968
電池内部における熱エネルギー保存則は式M14およびM15で表される。これにより、充放電現象による二次電池の内部への局所的な温度変化を解析することが可能となる。
上記モデルに基づき、電極間距離x(例えば、負極端でx=0、正極端でx=L)および電極縦方向座標y(例えば、y=0〜y=H)の各点について、境界条件を適宜設定し、差分方程式として式M1〜M15の電池モデル式を逐次解くことができる。これにより、二次電池102の内部状態について位置的分布(電位の位置的な勾配及び濃度の位置的な勾配等)の時間推移を推定することができる。
すなわち、式M1〜M15の電池モデル式を用いて、二次電池102の内部の各点における内部状態推定値を逐次算出できる。式M1〜M15に示されるように、推定される内部状態としては、体積で平均化されたイオン濃度cs(活物質内)及びce(電解液内)、電位分布ψe(電解液中)及びψs(活物質内)、絶対温度T、イオン生成量jLi等が挙げられる。また、局所的なイオン濃度ceと活物質の界面でのイオン濃度Cseとを求め、イオン濃度Cs,maxとの比Cse/Cs,maxを求めることにより、活物質界面での局所的な充電率SOCを求めることができる。このようにして二次電池102の内部状態を求める。
なお、活物質内でのイオン濃度は、活物質半径rの関数とされ、その周方向ではイオン濃度は一様なものとする。
なお、電池モデル式M1〜M15の詳細は非特許文献1に記載されており、詳細な説明は非特許文献1を援用する。なお、電池モデルは、上記同様の物理量(発電量)が算出できるものであれば、非特許文献1に限らず利用できる。
ステップS20では、現時点における二次電池102の発熱量Qを求める。発熱量Qは、ステップS18で求めた二次電池102内部の電位勾配及び濃度勾配から求められる。ステップS20は、発熱量推定手段26の一部に相当する。
ステップS22では、二次電池102の内部温度の上昇値ΔTを推定する。ECU106は、ステップS20で算出した発熱量Qを数式M16に代入して二次電池102の内部温度の上昇値ΔTを推定する。ここで、ρは二次電池102の密度、Cpは二次電池102の定圧比熱である。ステップS22の処理は将来内部温度推定手段28の一部に相当する。
Figure 2010231968
ステップS24では、次の充放電制御処理の開始時刻、すなわち現時点から時間間隔Δt後の二次電池102の内部温度TN+1,predict(以下、TN+1とする)を推定する。ステップS24の処理は将来内部温度推定手段28の一部に相当する。ECU106は、ステップS22で推定した二次電池102の内部温度の上昇値ΔTを数式M17に代入して、現時点から時間間隔Δt後の二次電池102の内部温度TN+1を推定する。
Figure 2010231968
ステップS26では、現時点から時間間隔Δt後の二次電池102の内部温度TN+1に基づいて二次電池102の充放電制御を行う。本実施の形態では、ECU106は、現時点から時間間隔Δt後の二次電池102の内部温度TN+1が予め定めた温度基準値Tthermal_runaway(以下、Tthとする)となった場合、二次電池102が熱暴走する可能性があるとして、ステップS28に処理を移行させて回避処理を行う。回避処理は、例えば、二次電池102の充放電を停止させる処理とすることができる。一方、内部温度TN+1が予め定めた温度基準値Tthより小さい場合、二次電池102は熱暴走する可能性が低いとして、時間間隔Δt後にステップS10へ戻って充放電制御処理を繰り返す。ステップS26の処理が判定手段30に相当する。
なお、ステップS26における二次電池102に対する充放電制御はこれに限定されるものではなく、現時点から時間間隔Δt後の二次電池102の内部温度TN+1に基づいて行われるものであればよい。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理を図3のフローチャートとして示す。第2の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理は、図3に示すように、第1の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理に対してステップS14の処理をステップS14aの処理に置き換えたものである。他のステップの処理は第1の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理と同様であるので説明を省略する。
第1の実施の形態における充放電制御処理のステップS14では試験装置等において予め実測した二次電池102の外部温度Toutと内部温度Tとの対応関係を示すマップを用いて、実測した外部温度Toutに対応する内部温度Tを求めた。ステップS14aでは、実験式又は熱伝導方程式に基づいて実測した外部温度Toutから内部温度Tを算出する。
実験式とは、実装する二次電池102と同様の試験装置等において予め実測した二次電池102の外部温度Toutと二次電池102の内部温度Tとの対応関係に基づいて、外部温度Toutを引数とした二次電池102の内部温度Tを示す近似関数を求めたものをいう。ステップS10において取得した二次電池102の外部温度Toutをこの実験式に導入することによって現時点の二次電池102の内部温度Tを求めることができる。
また、熱伝導方程式は二次電池102の形状や各部の熱伝導特性に基づいて定められ、これにステップS10において取得した二次電池102の外部温度Toutを境界条件として導入することによって現時点の二次電池102の内部温度Tを求めることができる。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態における二次電池システム110は、図4に示すように、二次電池102、モータ・ジェネレータ104及び電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)106aを含んで構成される。第3の実施の形態における二次電池システム110は、図4に示すように、第1の実施の形態における二次電池システム100のECU106をECU106aに置き換えたものである。他の構成については第1の実施の形態における二次電池システム100と同様であるので説明を省略する。
ECU106aは、熱電対10並びに電流センサ12及び電圧センサ14からの出力を受けて、これらの信号に基づいて二次電池102の充放電を制御する。ECU106aは、温度検知手段20、充放電検知手段22、現時点内部温度推定手段24、発熱量推定手段26、将来内部温度推定手段28、判定手段30及び前判定手段32を含んで構成される。前判定手段32以外の構成要素は第1の実施の形態におけるECU106と同様である。
第3の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理を図5のフローチャートとして示す。第3の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理は、図5に示すように、第1の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理に対してステップS30の処理をステップS14とS16の間に挿入したものである。他のステップの処理は第1の実施の形態における二次電池102の充放電制御処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS30では、ステップS26における最終的な判定を行う前に前判定処理を行う。ステップS30の処理が前判定手段32に相当する。
ECU106aは、ステップS14において求めた現時点における二次電池102の内部温度Tに基づいて、二次電池102が正常であるか否かを判定する。例えば、ECU106aは、現時点の内部温度Tと現時点から時間間隔Δt前に開始されたステップN−1において求めた二次電池102の将来内部温度TN,predictとの差、すなわち現時点内部温度Tから将来内部温度TN,predictを引いた差が基準値ε以上である場合に二次電池102が異常であると判断し、ステップS32に処理を移行させ、二次電池102に対して異常回避処理を行う。一方、差が基準値εより小さい場合、前判定としては正常な状態にある可能性が高いものとして、ステップS16に処理を移行させる。
過充電等に起因した二次電池102の熱暴走は、二次電池102の内部温度が徐々に上昇して、ある温度に達すると発生する。したがって、適切な充放電制御がなされていれば回避可能である。第1及び第2の実施の形態における充放電制御を適用すれば、従来の充放電制御よりも高い信頼度で熱暴走等の二次電池102の不具合に対応することができる。
しかし、二次電池102の内部温度が比較的低い状態であっても予期しない突然の熱暴走が起こり得る。例えば、リチウムイオン電池ではリチウム析出による部分的な短絡や製造工程において混入してしまった異物等又は外部から予期せずに加わる力による短絡に起因した異常発熱による熱暴走が起こり得る。
第3の実施の形態における充放電制御では、ステップS30における前判定処理を行うことによって急激な温度変化があった場合に二次電池102に異常があったものとして迅速な対応処理を行うことが可能となる。
以上のように、第1〜第3の実施の形態における二次電池の充放電制御では、所定の時間間隔Δt毎に二次電池の温度を求め、その温度に基づいて二次電池の内部状態を推定して制御を行う。したがって、従来のように一旦温度測定を行った後は時間的に連続して複数回の温度推定を行う制御に比べて、内部状態の推定値の確度を高めることができ、より信頼性の高い充放電制御が可能となる。
また、現時点の二次電池の内部温度に基づいて将来の二次電池の内部温度を推定し、その値に基づいて制御を行うので、フィードバック制御のような時間的な遅れが発生しない点も利点である。
10 熱電対、12 電流センサ、14 電圧センサ、20 温度検知手段、22 充放電検知手段、24 現時点内部温度推定手段、26 発熱量推定手段、28 将来内部温度推定手段、30 判定手段、32 前判定手段、100,110 二次電池システム、102 二次電池、104 モータ・ジェネレータ、106,106a ECU。

Claims (6)

  1. 二次電池の制御装置であって、
    所定の時間間隔Δt毎に二次電池の状態を検知する検知手段と、
    前記検知された二次電池の状態から二次電池での発熱量を算出する発熱量推定手段と、
    前記算出された発熱量に基づいて、現時点から時間間隔Δt経過後の二次電池の内部温度を推定する将来内部温度推定手段と、
    を備え、
    前記将来内部温度推定手段で二次電池の内部温度を推定する毎に前記検知手段で二次電池の状態を検出することを特徴とする二次電池の制御装置。
  2. 請求項1に記載の二次電池の制御装置であって、
    前記検知手段は、所定の時間間隔Δt毎に少なくとも二次電池の外部温度を検知する温度検知手段を含み、
    予め求めた二次電池の外部温度と内部温度との対応関係を用いて、前記温度検知手段において検知された二次電池の外部温度から現時点の内部温度を推定する現時点内部温度推定手段を備えることを特徴とする二次電池の制御装置。
  3. 請求項1に記載の二次電池の制御装置であって、
    前記検知手段は、所定の時間間隔Δt毎に少なくとも二次電池の外部温度を検知する温度検知手段を含み、
    熱伝導方程式を用いて前記温度検知手段において検知された二次電池の外部温度から現時点の内部温度を推定する現時点内部温度推定手段を備えることを特徴とする二次電池の制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の二次電池の制御装置であって、
    前記検知手段は、充放電量を検知する充放電検知手段を含み、
    前記発熱量推定手段は、前記現時点内部温度推定手段において推定された現時点の二次電池の内部温度と前記充放電検知手段において検知された充放電量とに基づいて、二次電池での発熱量を算出することを特徴とする二次電池の制御装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載の二次電池の制御装置であって、
    前記現時点内部温度推定手段において推定された現時点の二次電池の内部温度と、時間間隔Δt前に検知された外部温度に基づいて推定された二次電池の将来内部温度と、の差が所定の許容温度差以上である場合、前記将来内部温度推定手段の処理を行うことなく二次電池が異常であると判定する前判定手段を備えることを特徴とする二次電池の制御装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の二次電池の制御装置であって、
    前記将来内部温度推定手段で推定された将来の二次電池の内部温度に基づいて二次電池の安全性を判定する判定手段を備えることを特徴とする二次電池の制御装置。
JP2009077047A 2009-03-26 2009-03-26 二次電池の制御装置 Expired - Fee Related JP5470961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009077047A JP5470961B2 (ja) 2009-03-26 2009-03-26 二次電池の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009077047A JP5470961B2 (ja) 2009-03-26 2009-03-26 二次電池の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010231968A true JP2010231968A (ja) 2010-10-14
JP5470961B2 JP5470961B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=43047611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009077047A Expired - Fee Related JP5470961B2 (ja) 2009-03-26 2009-03-26 二次電池の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5470961B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012154665A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Toyota Central R&D Labs Inc 二次電池のシミュレーション装置
JP2013097901A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Makita Corp 温度検出装置及びバッテリパック
JP2013118056A (ja) * 2011-12-01 2013-06-13 Toyota Motor Corp 蓄電システムおよび蓄電素子の温度推定方法
JPWO2016038658A1 (ja) * 2014-09-08 2017-04-27 株式会社東芝 電池パック、制御回路および制御方法
JP2018156739A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 株式会社東芝 電池安全性評価装置、電池制御装置、電池安全性評価方法、プログラム、制御回路及び蓄電システム
JP2019512089A (ja) * 2016-02-16 2019-05-09 エクサ コーポレイション 電熱電池モデルの生成及び使用のためのシステム及び方法
JP2019149300A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 トヨタ自動車株式会社 電池の充放電制御方法および電池システム
US10962598B2 (en) 2016-08-05 2021-03-30 Gs Yuasa International Ltd. Energy storage device state estimation device and energy storage device state estimation method

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001076769A (ja) * 1999-09-06 2001-03-23 Toyota Motor Corp 電池の内部温度検出装置
JP2001110459A (ja) * 1999-10-06 2001-04-20 Nec Mobile Energy Kk 容量補正機能を備えた電池パック
JP2001339868A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Sanyo Electric Co Ltd 電池の充放電制御方法
JP2004311210A (ja) * 2003-04-07 2004-11-04 Nidec Shibaura Corp 充電池の検査装置
JP2007010664A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Lg Chem Ltd バッテリーの残存容量の推定方法及びそれによるバッテリー管理システム
JP2008232758A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Nippon Soken Inc 二次電池の内部状態検出装置及びニューラルネット式状態量推定装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001076769A (ja) * 1999-09-06 2001-03-23 Toyota Motor Corp 電池の内部温度検出装置
JP2001110459A (ja) * 1999-10-06 2001-04-20 Nec Mobile Energy Kk 容量補正機能を備えた電池パック
JP2001339868A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Sanyo Electric Co Ltd 電池の充放電制御方法
JP2004311210A (ja) * 2003-04-07 2004-11-04 Nidec Shibaura Corp 充電池の検査装置
JP2007010664A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Lg Chem Ltd バッテリーの残存容量の推定方法及びそれによるバッテリー管理システム
JP2008232758A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Nippon Soken Inc 二次電池の内部状態検出装置及びニューラルネット式状態量推定装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012154665A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Toyota Central R&D Labs Inc 二次電池のシミュレーション装置
JP2013097901A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Makita Corp 温度検出装置及びバッテリパック
JP2013118056A (ja) * 2011-12-01 2013-06-13 Toyota Motor Corp 蓄電システムおよび蓄電素子の温度推定方法
JPWO2016038658A1 (ja) * 2014-09-08 2017-04-27 株式会社東芝 電池パック、制御回路および制御方法
JP2019512089A (ja) * 2016-02-16 2019-05-09 エクサ コーポレイション 電熱電池モデルの生成及び使用のためのシステム及び方法
JP7069025B2 (ja) 2016-02-16 2022-05-17 ダッソー システムズ シムリア コーポレイション 電熱電池モデルの生成及び使用のためのシステム及び方法
US10962598B2 (en) 2016-08-05 2021-03-30 Gs Yuasa International Ltd. Energy storage device state estimation device and energy storage device state estimation method
JP2018156739A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 株式会社東芝 電池安全性評価装置、電池制御装置、電池安全性評価方法、プログラム、制御回路及び蓄電システム
JP2019220471A (ja) * 2017-03-15 2019-12-26 株式会社東芝 電池安全性評価装置、電池制御装置、電池安全性評価方法、プログラム、制御回路及び蓄電システム
JP2019149300A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 トヨタ自動車株式会社 電池の充放電制御方法および電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5470961B2 (ja) 2014-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5470961B2 (ja) 二次電池の制御装置
US7646176B2 (en) Controller for rechargeable battery and temperature estimation method and deterioration determination method for rechargeable battery
EP2559095B1 (en) Degradation determination device and degradation determination method for lithium ion secondary battery
EP3096432B1 (en) Apparatus and method for controlling power for a secondary battery
US9843069B2 (en) Battery capacity degradation resolution methods and systems
JP5916024B2 (ja) バッテリー残容量推定装置および方法
JP5761378B2 (ja) 二次電池の制御装置および制御方法
JP5321757B2 (ja) 蓄電装置の制御装置および制御方法
JP6947014B2 (ja) 二次電池システムおよび二次電池の制御方法
US20070262750A1 (en) Battery management system and method of operating same
JP6500789B2 (ja) 二次電池の制御システム
US20130294479A1 (en) Electric storage system
AU2016201173A1 (en) Energy storage device management apparatus, energy storage device management method, energy storage device module, energy storage device management program, and movable body
JP2017103077A (ja) 蓄電システム及びその制御方法並びにリチウムイオン二次電池の熱暴走予兆診断装置及びリチウムイオン二次電池の熱暴走予兆診断方法
US11754631B2 (en) Chargeable battery temperature estimation apparatus and chargeable battery temperature estimation method
JP2009264962A (ja) 二次電池の残存容量推定方法及び装置
JP5849845B2 (ja) 非水二次電池の制御装置および制御方法
US9551753B2 (en) Electric storage system determining operation of current breaker
JP2014157662A (ja) 電池システム
CN108649282B (zh) 一种规避锂离子电池内短路风险的安全防护方法及***
JP6409272B2 (ja) 充電状態推定装置
WO2022224681A1 (ja) 電池監視装置及びそれが搭載された電動車両
EP2587622B1 (en) Charge capacity parameter estimation system of electric storage device
JP6708120B2 (ja) 蓄電システム
JP2020061823A (ja) 二次電池制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140120

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees